説明

機器制御装置および機器制御方法

【課題】機器に供給する電力のオン・オフを遠隔から制御する装置を、機器の電源配線を改造することなく設置することができる機器制御装置および機器制御方法を提供する。
【解決手段】手動で作動状態を切り替えるためのロッカースイッチ61を備える機器20の、作動状態を切り替える機器制御装置1であって、機器20の作動状態を切り替える信号を受信する通信部2と、機器20の作動状態を手動で切り替えるロッカースイッチ61を操作しうる駆動系部材40と、通信部2で機器20を切り替える信号を受信したときに、駆動系部材40を作動させて機器20の作動状態を切り替える制御部3と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器の制御装置および制御方法に関する。より詳しくは、遠隔からの信号によって機器の作動状態を制御する機器制御装置および機器制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
省エネルギーや災害時の安全のために、電力線のコンセントに接続される機器の通電を遠隔からの制御信号によってオン・オフする屋内配線システムの技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、不在時の防災や省エネルギーを図ることができ、さらに部屋内の模様替えや用途の変更に対し柔軟に対応することができるコンセント配線構造の技術が記載されている。特許文献1の技術は、電源のラインをLCライン、LNライン、LSラインからなる2系統に分岐し、このうちLCラインとLNラインをノーマルコンセント接続部に結線する。また、LCラインとLSラインをセキュリティコンセント接続部に結線する。そして、LSラインの中の最上流位置にセキュリティ電源スイッチを介設する。
【0004】
また、制御装置の取り付けが簡単に行なえるようにすることを目的に、コンセントの部分でオン・オフ制御するのでなく、例えば照明機器のソケット部分に取り付ける形状を特徴とする技術がある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
特許文献2には、照明の消し忘れの防止、人の異常状態、火災、不法侵入の通報が行え、かつ装置の取り付けを簡単に行うための技術が記載されている。特許文献2の技術は、自動モードが選択された場合には、人感知センサにより室内に人が存在するか否か判断する。扉感知センサの送光素子から出力された光はリフレクタで反射され、受光素子に入力される。扉が開かれると扉感知センサの受光素子に入力される光量が減り、出力電圧が低下する。この電圧を設定電圧値と比較し、設定電圧値未満になったとき扉が開かれたと判断する。そして、リレーをONして電球を点灯する。
【特許文献1】特開2000−232734号公報
【特許文献2】特開2002−100484号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の技術においては、特許文献2で解決しようとする課題として挙げているように、制御装置の取り付け、工事が容易でないという問題があった。また、特許文献1の請求項13に記載の、手動式スイッチを用いる場合においても、手動スイッチを備えた装置を別途設置する必要があるため、やはり工事が容易でないという問題があった。
【0007】
一方、特許文献2の技術においては、制御装置を取り付けるために、例えば照明機器のソケット部分をいったん取り外してから制御装置を設置する必要があり、設置が困難という課題を解決するに至っていなかった。また、特許文献2の図8および図10に示されているように、既存のスイッチとは別に制御のためのスイッチを設置しているため、制御装置を設置したのちの操作が機器本来のものと異なってしまうという問題があった。
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、機器に供給する電力のオン・オフを遠隔から制御する装置を、機器の電源配線を改造することなく設置することができる機器制御装置および機器制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の観点に係る機器制御装置は、
手動で作動状態を切り替えるためのスイッチを備える機器の、作動状態を切り替える機器制御装置であって、
前記機器の作動状態を切り替える信号を受信する受信手段と、
前記機器の作動状態を手動で切り替えるスイッチを操作しうる切替操作手段と、
前記受信手段で前記機器を切り替える信号を受信したときに、前記切替操作手段を作動させて前記機器の作動状態を切り替える制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の第2の観点に係る機器制御方法は、
手動で作動状態を切り替えるためのスイッチを備える機器の、作動状態を切り替える機器制御方法であって、
前記機器の作動状態を切り替える信号を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで前記切り替える信号を受信したときに、前記機器の作動状態を手動で切り替えるスイッチを操作しうる切替操作手段を作動させて、前記機器の作動状態を切り替える制御ステップと、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の機器制御装置および機器制御方法によれば、省エネや防災のためのスイッチの遠隔制御を、機器の電源配線を改造することなく実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付す。
【0013】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る機器制御システムの構成例を示すブロック図である。図1に示すように、本発明の機器制御システムは、制御指示部30と、機器制御装置1と、機器20と、ロッカースイッチ(rocker switch)61とから構成される。ロッカースイッチ61は、機器20の作動状態、例えば電源のオン・オフ、を手動で切り替えるためのスイッチである。作動状態には機器のオン・オフ、機器の動作モード、機器の動作段階などを含む。例えば、空調機の冷房、ドライまたは暖房などの動作モードと設定温度、照明の複数の発光ランプのうち発光するランプの組み合わせ、などである。
【0014】
制御指示部30は、無線等により機器20の作動状態を切り替えるための信号を、機器制御装置1に送信する。制御指示部30と機器制御装置1との間の通信は、小電力無線、無線LANなどの電波による通信、赤外線などによる通信、または、電力線搬送などによる通信を用いることができる。
【0015】
機器制御装置1は、制御指示部30から機器20の作動状態を切り替える信号を受信して、その信号に従って機器20のロッカースイッチ61を切り替える。機器制御装置1は、例えば、通信部2、制御部3、駆動系部材40、電源8、カバー9、調節部10、記憶部11および固定部12を備える。
【0016】
通信部2は、制御指示部30から機器20の作動状態を切り替える信号を受信する。制御部3は、通信部2で受信した信号に従って駆動系部材40を駆動させる。駆動系部材40には、アクチュエータであるモーター41と、ロッカーアーム51を含む。モーター41は、ロッカーアーム51を揺動させる。ロッカーアーム51は、揺動してロッカースイッチ61に接触し、ロッカースイッチ61の操作部(ロッカー)を揺動操作して、ロッカースイッチ61をオンまたはオフに切り替える。固定部12は、ロッカーアーム51を揺動してロッカースイッチ61を切り替えるときに、ロッカースイッチ61に対して、機器制御装置1が動かないように固定する。
【0017】
調節部10は、モーター41の動作範囲をロッカースイッチ61の深さに合わせて調整する。この場合、ロッカースイッチ61の揺動する角度範囲に適合するように、ロッカーアーム51の揺動する範囲を調節する。すなわち、モーター41の動作する角度範囲を調節する。記憶部11は、ロッカースイッチ61が入切する角度範囲のデータを保持する。
【0018】
電源8は、通信部2、制御部3、モーター41、調節部10、記憶部11の各部へ、作動するための電力を供給する。カバー9は、通信部2、制御部3、駆動系部材40、電源8、調節部10および記憶部11を被っている。カバー9は、ユーザの手動スイッチ操作を受けて、固定部12を介してロッカースイッチ61を切替動作させる。
【0019】
図2は、機器制御装置1の構造の一例を示す斜視図である。図2は、機器制御装置1をロッカースイッチ61に取り付けた状態で、カバー9をはずしたところを示す。図2は、ロッカースイッチ61を2つ並べたスイッチ盤を例示し、右上には同じロッカースイッチ61が示されている。図3は、ロッカースイッチ61と機器制御装置1をロッカーの揺動軸の方向から見た側面図である。図3では、ロッカーアーム51を一点鎖線で表す。
【0020】
機器制御装置1は、ロッカースイッチ61の操作部(ロッカー)71の表面に両面テープなどで貼り付けてある。機器制御装置1のロッカー71に接する部分が固定部12である。ロッカーアーム51は、機器制御装置1のモーター41に対して、揺動軸5aを中心に相対的に揺動する。
【0021】
図3の状態では、ロッカースイッチ61のロッカー71は左に傾いていて、例えば、機器20の電源がオンの状態であるとする。この状態から、モーター41を作動してロッカーアーム51を反時計回りに回転すると、ロッカーアーム51の左端がロッカースイッチ61の外側に当接する。さらにロッカーアーム51を回転すると、その反力でモーター41が時計回りに回転する。モーター41はロッカー71に固定されているので、ロッカー71を図3で時計回りに押し込み、ロッカー71は右に傾く方向に揺動する。その結果、ロッカースイッチ61がオフに切り替わる。
【0022】
図4は、機器制御装置1のカバー9を取り付けた状態を示す斜視図である。カバー9の上から機器制御装置1の全体を右または左に押さえると、機器制御装置1はロッカースイッチ61のロッカー71に固定されているので、ロッカー71が固定部12を介して動かされ、ロッカースイッチ61が切り替わる。機器20のユーザは、機器制御装置1がない場合と同じように揺動操作して、ロッカースイッチ61を切り替えることができる。また、機器制御装置1の傾きで、ロッカースイッチ61の状態を知ることができる。
【0023】
図5は、実施の形態1に係る機器制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。まず、制御指示部30は、ユーザからのオン・オフ指示、または、人感センサによりユーザの不在時に照明をオフにするなどの機能を有するホームオートメーションシステムからのオン・オフ指示を受け取ると(ステップS101)、無線等の手段により、通信部2へオン・オフ指示を送信する(ステップS102)。
【0024】
通信部2は、オン・オフ指示を受信すると、制御部3へオンかオフかどちらかの指示を送信する(ステップS103)。制御部3は、モーター41に対して、オン・オフ動作を指示する(ステップS104)。モーター41は、オン・オフ動作として、あらかじめ設定されている方向へ回転し、回転動力を、接続されたロッカーアーム51へ伝達する(ステップS105)。
【0025】
ロッカーアーム51は、モーター41から伝達された回転動力によって揺動し、オンまたはオフの方向へ傾き動作を行なう(ステップS106)。ロッカーアーム51は、ロッカースイッチ61と接してさらに回転すると、前述のとおり、その反力でモーター41が逆に回転して、ロッカー71が揺動し、切替動作を行なう(ステップS107)。
【0026】
ロッカーアーム51の傾きのストロークを、ロッカースイッチ61のロッカー71の揺動角度に応じて調整する場合の動作について説明する。まず、ストロークを決定するのはモーター41の回転動作の量によるため、この回転量の調整を行なうこととなる。
【0027】
調節部10は、自動的に左右にモーターを回転させ、スイッチの入切ができる回転量を得るまで回転し、その結果を記憶部11に保持する。例えば、モーター41の電流が急激に大きくなる角度を動作範囲として決定することができる。または、手動にてモーターを回転させ、スイッチの入切に適当なロッカーアーム51のストロークを実現する回転量をパラメータとして保持するような構成でもよい。
【0028】
調節部10でモーター41のストロークを決定したのちは、ステップS105のモーター41を操作する段階で、記憶部11の保持する回転量に応じてモーター41を回転させる。モーター41の操作量を調節することによって、例えば、ロッカースイッチ61が、「弱」、「切」、「強」の3点停止位置を有するような場合に、それぞれの停止位置に制御することが可能になる。
【0029】
以上説明したように実施の形態1の機器制御装置により、工事不要で省エネや防災のためのスイッチの遠隔制御を実現し、さらに、制御装置を設置した状態でも従来のユーザによるスイッチを切り替える動作を妨げることのない機器制御が可能となる。
【0030】
なお、ロッカー71を操作する機構は、図2および図3に示す構造に限らない。例えば、モーター41がロッカースイッチ61に対して固定されて、ロッカーアーム51がロッカー71を揺動操作する構造も可能である。その場合ユーザは、ロッカーアーム51、またはその延長の部材を操作して、ロッカースイッチ61を切り替えることができる。
【0031】
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2に係る機器制御システムの構成例を示すブロック図である。実施の形態2は、機器20の作動状態を手動で切り替えるスイッチが、プルスイッチの場合である。実施の形態1と同等の部分については、同じ符号を付して、説明を省略する。
【0032】
実施の形態2では、機器20の作動状態を手動で切り替えるプルスイッチ62を備える。プルスイッチ62は、スイッチについたひも72を一旦引いて戻すごとに、接点が切り替わる。例えば、1つの回路のオンとオフ、または2つの回路のオン・オフの組み合わせ4状態を切り替える。スイッチの状態が3以上であっても、切り替える動作はひも72を一旦引いて戻すという1つの動作の繰り返しなので、機器制御装置1は1種類の往復動作を行えばよい。
【0033】
図6の例では、ひも72を引くアクチュエータとしてシリンダ42を備える場合を示す。シリンダ42は、電動シリンダであって、例えば、ねじとナットのような螺旋を組み合わせて、一方を回転させて、他方を直線運動させる構造を用いることができる。電動シリンダとして、ラックとピニオンを用いて、ピニオンをモーターで駆動する構成を用いることもできる。ストロークが短ければ、ソレノイドを用いることも可能である。
【0034】
例えば、アクチュエータとしてソレノイドを備える場合には、通電する時間を限定できれば、ストロークを調節する必要がないので、調節部10および記憶部11は無くてもかまわない。なお、リミットスイッチで動作範囲を制限する場合は、リミットスイッチを調節部10および記憶部11と考えることができる。
【0035】
制御部3は、受信した信号に従って、シリンダ42を駆動する。つまみ部52は、ひも72の一部に係合し、シリンダ42に駆動されてひも72をプルスイッチ62から引っ張る。シリンダ42を元に戻すと、ひも72が戻り、プルスイッチ62の状態が1つ切り替わる。
【0036】
機器20の作動状態が複数の場合には、現在の状態から制御されるべき状態までの、引っ張り操作の回数が、制御指示部30から指示される。制御部3は、指示された回数だけシリンダ42を動作させて、プルスイッチ62の状態を切り替える。
【0037】
固定部12は、つまみ部52でひも72を操作するときに、機器制御装置1がプルスイッチ62に対して動かないように固定する。図6の例では、器具配置板13にプルスイッチ62(またはプルスイッチ62を備える機器20)と固定部12がとりつけられることを想定している。
【0038】
調節部10は、自動的にシリンダ42を動作させ、スイッチの切替ができる移動量を得るまで動作し、その結果を記憶部11に保持する。または、手動にてシリンダ42を動作させ、プルスイッチ62の切替に適当なストロークを検出してパラメータとして保持するような構成でもよい。以降は、シリンダ42を作動させる段階で、記憶部11の保持する移動量に応じてシリンダ42を動作させる。
【0039】
図7は、実施の形態2に係る機器制御装置1の構造例を示す模式図である。器具配置板13にプルスイッチ62と、機器制御装置1の固定部12が固定されている。シリンダ42の作動によって、つまみ部52が下に移動し、ひも72をプルスイッチ62から引っ張る。カバー9は、固定部12とつまみ部52以外の各部を被っている。
【0040】
プルスイッチ62の切替操作は、ひも72を下に引くだけなので、つまみ部52が停止した状態のまま、ひも72を下に引くことができるようにつまみ部を構成する。例えば、ひも72の途中に固定した突起を設けて、その突起につまみ部52を係合させて引くように構成する。ひも72を手で引いたときに、突起がつまみ部52から離れて、ひも72がつまみ部52の穴をすべって動くように構成すれば、機器制御装置1をとりつけてもひも72を操作できる。
【0041】
ひも72を操作する構造は、図7の構成に限らない。例えば、図8に示すように、シリンダ42の動作に連動して伸張する伸張部14を備え、シリンダ42が、器具配置板13に対して圧力を伝達するような配置としてもよい。図8の場合、カバー9とつまみ部52が一体になってひも72を操作する。
【0042】
図9は、ひも72を操作する異なる構造例を示す。図9の例では、シリンダ42はひも72に対して垂直方向に設置される。ひも72は、つまみ部52内で巻き取られており、シリンダ42の先端に接している。ひも72はつまみ部52の下側(ひも72の先端側)で固定されている。シリンダ42を伸張させると、ひも72が引っ張られる。
【0043】
つまみ部52とシリンダ42は一体となって、固定部12に対して、下方向にスライドするように構成されている。ひも72の先端を下に引くと、つまみ部52ごと下に引かれて、プルスイッチ62を切り替えることができる。
【0044】
ひも72を操作するアクチュエータはシリンダ42に限らない。例えば、ひも72に係合するアームをギアードモーターなどで回転させて、ひも72を引くこともできる。アームをロータリーソレノイドなどで駆動してもよい。
【0045】
以上説明したように実施の形態2の機器制御装置により、機器20の作動状態を手動で切り替えるスイッチがプルスイッチ62の場合にも、工事不要で省エネや防災のためのスイッチの遠隔制御を実現し、さらに、制御装置を設置した状態でも従来のユーザによるスイッチを切り替える動作を妨げることのない機器制御が可能となる。
【0046】
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3に係る機器制御システムの構成例を示すブロック図である。実施の形態3は、機器20の作動状態を手動で切り替えるスイッチが、プッシュスイッチの場合である。実施の形態1と同等の部分については、同じ符号を付して、説明を省略する。
【0047】
実施の形態3では、機器20の作動状態を手動で切り替えるプッシュスイッチ63を備える。プッシュスイッチ63は、押しボタン73を押すごとに、機器20の作動状態が切り替わる。切り替える動作は押しボタンを押す動作の繰り返しなので、機器制御装置は1種類の往復動作を行えばよい。
【0048】
図10の例では、押しボタン73を押すアクチュエータとしてシリンダ42を備える場合を示す。シリンダ42は、電動シリンダであって、例えば、ねじとナットのような螺旋を組み合わせて、一方を回転させて、他方を直線運動させる構造を用いることができる。ストロークが短ければ、ソレノイドを用いることも可能である。
【0049】
シリンダ42の一端は、固定部12でプッシュスイッチ63の本体に対して固定されている。シリンダ42の他端は押しボタン73に当接している。制御部3は、受信した信号に従って、シリンダ42を駆動する。シリンダ42は、押しボタン73を押す。
【0050】
図11は、実施の形態3に係る機器制御装置1の構造例を示す模式図である。図11(a)は機器制御装置1の外観図、(b)は断面図である。
【0051】
シリンダ42とカバー9とは、シリンダ固定部15により固定されているが、シリンダ固定部15は例えばゴム素材でできているため、スイッチ押下程度の動作に対しては伸張することによって、固定しつつシリンダの押下動作を妨げない構成である。シリンダ42が押しボタン73を押すことによって、プッシュスイッチ63が切り替わる。
【0052】
ユーザが手動でプッシュスイッチ63をオン・オフ操作する場合の動作を説明する。構成としてシリンダ42はカバー9に内包されており、シリンダ42はシリンダ固定部15によってカバーに固定されている。そしてシリンダ42の後部はカバーからむき出しの状態である。
【0053】
ユーザは、プッシュスイッチ63をオン・オフ操作する場合に、シリンダ42の後部を押下する。すると、押されたシリンダ42がカバー9内にもぐりこみ、奥に位置する押しボタン73を押す。これにより、機器制御装置1を設置する前と同様にプッシュスイッチ63に対して手動操作を行なうことができる。
【0054】
なお、調節部10は、自動的にシリンダ42を動作させ、プッシュスイッチ63の入切ができる移動量を得るまで動作し、その結果を記憶部11に保持する。または、手動にてシリンダ42を動作させ、プッシュスイッチ63の入切に適当なストロークをパラメータとして保持するような構成でもよい。ストロークを保持したのちは、記憶部11の保持する動作量に応じてシリンダ42を動作させる。
【0055】
押しボタン73を押下するアクチュエータはシリンダ42に限らない。例えば、プッシュ型のソレノイドを用いてもよい。
【0056】
以上説明したように実施の形態3の機器制御装置により、機器20の作動状態を手動で切り替えるスイッチがプッシュスイッチ63の場合にも、工事不要で省エネや防災のためのスイッチの遠隔制御を実現し、さらに、制御装置を設置した状態でも従来のユーザによるスイッチを切り替える動作を妨げることのない機器制御が可能となる。
【0057】
(実施の形態4)
図12は、本発明の実施の形態4に係る機器制御システムの構成例を示すブロック図である。実施の形態4は、機器20の作動状態を手動で切り替えるスイッチが、スライドスイッチの場合である。実施の形態1と同等の部分については、同じ符号を付して、説明を省略する。
【0058】
実施の形態4では、機器20の作動状態を手動で切り替えるスライドスイッチ64を備える。スライドスイッチ64は、スライダを一方向または反対方向にスライドさせて、機器20の作動状態を切り替える。切り替える動作はスライダを一方向または反対方向にスライドさせる動作なので、機器制御装置1は直線の往復動作を行えばよい。
【0059】
図12の例では、スライダをスライドするアクチュエータとして、左シリンダ45および右シリンダ46を備える場合を示す。左シリンダ45および右シリンダ46は、電動シリンダであって、例えば、ねじとナットのような螺旋を組み合わせて、一方を回転させて、他方を直線運動させる構造を用いることができる。アクチュエータとして、ソレノイドを用いることも可能である。
【0060】
図13は、実施の形態4に係る機器制御装置1の構造例を示す模式図である。左シリンダ45および右シリンダ46の一端は、固定部12でスライドスイッチ64の本体に対して固定されている(図示せず)。左シリンダ45および右シリンダ46の他端はスライダ74に当接している。制御部3は、受信した信号に従って、左シリンダ45または右シリンダ46を駆動する。左シリンダ45は、スライダ74を図13の右方向にスライドさせる。右シリンダ4は、スライダ74を図13の左方向にスライドさせる。
【0061】
図14は、実施の形態4に係る機器制御装置1の動作の一例を示すフローチャートである。図13で右方向にスライダ74が移動するとオンになり、逆方向に移動するとオフになる構成を例として説明する。ステップS101ないしステップS103の動作は実施の形態1と同様である。
【0062】
通信部2は、オンまたはオフの指示を受信すると、制御部3へオンかオフかどちらかの指示を送信する(ステップS103)。制御部3はオンの指示の場合(ステップS204;オン)、左シリンダ45に対し、押下動作を指示する(ステップS205)。左シリンダ45は、スライダ74を右方向へ押す(ステップS206)。スライダ74は、左シリンダ45の圧力によって右方向に移動し、スライドスイッチ64はオン動作を行なう(ステップS207)。
【0063】
一方、オフの指示の場合は(ステップS204;オフ)、制御部3は右シリンダ46に対し、押下動作を指示する(ステップS208)。右シリンダ46は、スライダ74を左方向へ押す(ステップS209)。スライ74は、右シリンダ46の圧力によって左方向に移動し、スライドスイッチ64はオフ動作を行なう(ステップS210)。
【0064】
ここで、ユーザが手動でスライドスイッチ64をオン・オフ操作する場合の動作を説明する。通信部2、制御部3、左シリンダ45、右シリンダ46、電源8、調節部10、記憶部11はカバー9に内包されている。カバー9は固定部12によりスライドスイッチ64の近傍になるよう固定されており、直にスライドスイッチ64を操作する空間的余裕が存在する。ユーザは、スライドスイッチ64のオン・オフ操作をする場合に、機器制御装置1を設置する前と同様にスライドスイッチ64に対して操作を行なうことができる。
【0065】
なお、調節部10は、自動的に左シリンダ45または右シリンダ46を動作させ、スイッチの入切ができる移動量を得るまで動作し、その結果を記憶部11に保持する。または、手動にて左シリンダ45または右シリンダ46を動作させ、スライドスイッチの切替動作に適当なストロークをパラメータとして保持するような構成でもよい。ストロークを保持したのちは、記憶部11の保持する動作量に応じて左シリンダ45または右シリンダ46を動作させる。
【0066】
スライダ74を一方向および反対方向にスライドさせる動作を行うのは、シリンダに限らない。図15は、実施の形態4に係る機器制御装置1の異なる構成の例を示す。図15の構成では、左シリンダ45および右シリンダ46の代わりに、左モーター43、左回転板53および、右モーター44、右回転板54を備える。
【0067】
左モーター43は左回転板53と接続されており、右モーター44は右回転板54と接続されている。また、左回転板53および右回転板54は、スライダ74のスライド方向と平行な状態において、スライダ74が反対側にある位置で接するように配置されている。
【0068】
スライダ74を右方向に移動させるには、右回転板54をスライド方向と直交する向きに右モーター44で回転させ、左回転板53をスライド方向に平行な向きになるように左モーター43で回転させる。スライダ74を左方向に移動させるには、逆に、左回転板53をスライド方向と直交する向きに左モーター43で回転させ、右回転板54をスライド方向に平行な向きになるように右モーター44で回転させる。
【0069】
手動でスライドスイッチ64の切替操作するために、左回転板53および右回転板54が、手動によるスライダ74の操作を妨げないよう、スライド方向と平行になっている回転板は、垂直方向に回転できて、固定されていないものとする。
【0070】
以上説明したように実施の形態4の機器制御装置により、機器20の作動状態を手動で切り替えるスイッチがスライドスイッチ64の場合にも、工事不要で省エネや防災のためのスイッチの遠隔制御を実現し、さらに、制御装置を設置した状態でも従来のユーザによるスイッチを切り替える動作を妨げることのない機器制御が可能となる。
【0071】
(実施の形態5)
図16は、本発明の実施の形態5に係る機器制御システムの構成例を示すブロック図である。実施の形態5は、機器20の作動状態を手動で切り替えるスイッチが、トグルスイッチの場合である。実施の形態4と同等の部分については、同じ符号を付して、説明を省略する。
【0072】
実施の形態5では、機器20の作動状態を手動で切り替えるトグルスイッチ65を備える。トグルスイッチ65は、レバーを一方向または反対方向に変位させて(傾けて)、機器20の作動状態を切り替える。トグルスイッチ65の操作がモーメンタリの場合もある。切り替える動作はレバーを一方向または反対方向に変位させる動作なので、機器制御装置は直線の往復動作を行えばよい。
【0073】
図16の例では、レバーを変位させるアクチュエータとして、左シリンダ45および右シリンダ46を備える場合を示す。左シリンダ45および右シリンダ46は、電動シリンダであって、例えば、ねじとナットのような螺旋を組み合わせて、一方を回転させて、他方を直線運動させる構造を用いることができる。アクチュエータとして、ソレノイドを用いることも可能である。
【0074】
図17は、実施の形態5に係る機器制御装置1の構造例を示す模式図である。左シリンダ45および右シリンダ46の一端は、固定部12でトグルスイッチ65の本体に対して固定されている(図示せず)。左シリンダ45および右シリンダ46の他端はレバー75に当接している。制御部3は、受信した信号に従って、左シリンダ45または右シリンダ46を駆動する。左シリンダ45は、レバー75を図17の右方向に変位させる。右シリンダ46は、レバー75を図17の左方向に変位させる。
【0075】
実施の形態5の機器制御装置1の動作は、実施の形態4とほぼ同じなので、説明を省略する。
【0076】
レバー75を操作する構造は、図17の構成に限らない。例えば、図18に示すように、トグルスイッチ65は通常傾いているため、レバー75の基部を下方向に押してトグルスイッチ65を切り替えることもできる。
【0077】
図19は、レバー75を操作する異なる構成を示す。図19の例では、左シリンダ45および右シリンダ46の代わりに、左モーター43、右モーター44、および牽引紐55を備える。牽引紐55は左モーター43と右モーター44とに接続されており、さらにレバー75の上部に接している。
【0078】
右モーター44が、接続されている牽引紐55を引っ張ると、レバー75は右に傾く。左モーター43が、接続されている牽引紐55を引っ張ると、レバー75は左に傾く。このようにして、左モーター43または右モーター44を作動して、トグルスイッチ65を切り替えることができる。
【0079】
手動でトグルスイッチ65を切替操作するために、牽引紐55が手動によるレバー75の操作を妨げないように、少なくとも、牽引紐55を引き出す方向に左モーター43および右モーター44は自由に回転できて、固定されていないものとする。
【0080】
以上説明したように実施の形態5の機器制御装置により、機器20の作動状態を手動で切り替えるスイッチがトグルスイッチ65の場合にも、工事不要で省エネや防災のためのスイッチの遠隔制御を実現し、さらに、制御装置を設置した状態でも従来のユーザによるスイッチを切り替える動作を妨げることのない機器制御が可能となる。
【0081】
(実施の形態6)
図20は、本発明の実施の形態6に係る機器制御システムの構成例を示すブロック図である。実施の形態6は、機器20の作動状態を手動で切り替えるスイッチが、ロータリースイッチの場合である。実施の形態1と同等の部分については、同じ符号を付して、説明を省略する。
【0082】
実施の形態6では、機器20の作動状態を手動で切り替えるロータリースイッチ66を備える。ロータリースイッチ66は、軸を一方向または反対方向に回転させて、機器20の作動状態を切り替える。切り替える動作は軸を一方向または反対方向に回転させる動作なので、機器制御装置は回転動作を行う。
【0083】
図20の例では、ロータリースイッチ66の軸を回転するアクチュエータとして、モーター41を備える場合を示す。モーター41は、ベルト56および回転盤57を介して、ロータリースイッチ66の軸を回転させる。
【0084】
図21は、実施の形態6に係る機器制御装置1の構造例を示す模式図である。図21の(a)は、ロータリースイッチ66の平面図、(b)は側面図である。図21では、理解を容易にするために、カバー9を一点鎖線で表して、内部が見えるように描いている。通信部2、制御部3、モーター41、調節部10、記憶部11および電源8は、カバー9に被われている。
【0085】
モーター41の軸にベルト56がかかっていて、モーター41はベルト56を回転させる。ベルト56は、回転盤57に巻き付いていて、ベルト56が回転すると、それにつれて回転盤57が回転する。回転盤57は軸76に固定されていて、回転盤57の回転によって、ロータリースイッチ66が切り替わる。実施の形態6に係る機器制御装置1の動作は、実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
【0086】
ユーザは、手動でロータリースイッチ66のオン・オフ操作をする場合に、回転盤57ごとロータリースイッチ66の軸76を回転させることで、機器制御装置1を設置する前と同様にロータリースイッチ66の切替操作を行なうことができる。
【0087】
なお、調節部10は、自動的にモーター41を動作させ、スイッチの入切ができる回転量を得るまで動作し、その結果を記憶部11に保持する。または、手動にてモーター41を動作させ、スイッチの入切に適当な回転量をパラメータとして保持するような構成でもよい。ストロークを保持したのちは、記憶部11の保持する動作量に応じて、モーター41を動作させる。
【0088】
ロータリースイッチ66の軸76を操作する構造は、図21の構成に限らない。例えば、図22に示すように、軸76に接して往復動作する摩擦板58を用いることができる。図22の例では、摩擦板58を往復動作させるために、左シリンダ45および右シリンダ46を備える。
【0089】
左シリンダ45および右シリンダ46は、電動シリンダであって、例えば、ねじとナットのような螺旋を組み合わせて、一方を回転させて、他方を直線運動させる構造を用いることができる。アクチュエータとして、ソレノイドを用いることも可能である。
【0090】
左シリンダ45および右シリンダ46の一端は、固定部12でロータリースイッチ66の本体に対して固定されている(図示せず)。左シリンダ45および右シリンダ46の他端は摩擦板58に当接している。制御部3は、受信した信号に従って、左シリンダ45または右シリンダ46を駆動する。左シリンダ45は、摩擦板58を図22の右方向にスライドさせる。右シリンダ46は、摩擦板58を図22の左方向にスライドさせる。
【0091】
例えば、ロータリースイッチ66は、図22において、時計回りに回転するとオンになり、反時計回りに回転するとオフになるものとする。右シリンダ46が摩擦板58を左方向に押すと、摩擦板58は接しているロータリースイッチ66の軸76を、摩擦力により時計回りに回転させる。その結果、ロータリースイッチ66はオンになる。
【0092】
左シリンダ45が摩擦板58を右方向に押すと、摩擦板58は、接しているロータリースイッチ66の軸76を、摩擦力により反時計回りに回転させる。その結果、ロータリースイッチ66はオフになる。図22の機器制御装置1の動作は、図14の動作と同様なので、説明を省略する。
【0093】
ユーザが手動でロータリースイッチ66をオン・オフ操作する場合は、ロータリースイッチ66は摩擦板58と接している部分以外は手に触れることができるため、手動操作を妨げることがない。
【0094】
以上説明したように実施の形態6の機器制御装置により、機器20の作動状態を手動で切り替えるスイッチがロータリースイッチ66の場合にも、工事不要で省エネや防災のためのスイッチの遠隔制御を実現し、さらに、制御装置を設置した状態でも従来のユーザによるスイッチを切り替える動作を妨げることのない機器制御が可能となる。
【0095】
本発明の第一の効果は、工事不要で省エネや防災のためのスイッチの遠隔制御ができる点である。その理由は、既存のスイッチに覆い被せる形状の制御装置を備え、覆いかぶさった状態でも無線信号に従ってオン・オフ動作可能なアクチュエータおよび操作部材を備えているからである。
【0096】
本発明の第二の効果は、機器20を手動で切り替えるスイッチの本来の操作と同様に、機器制御装置の上から、または、スイッチの操作部を手動で操作することが可能な点である。その理由は、制御装置自体が既存のスイッチに覆いかぶさり、固定部によってスイッチに固定され、かつ、スイッチの操作を妨げない形状であるため、制御装置を設置した上からでもスイッチの本来の操作と同様に、手動でスイッチの切替操作を行なえるからである。
【0097】
その他、本発明の好適な変形として、以下の構成が含まれる。
【0098】
本発明の第1の観点に係る機器制御装置について、
好ましくは、前記機器の作動状態を切り替えるスイッチはロッカースイッチであって、
前記切替操作手段は、
前記ロッカースイッチの操作部の両側をそれぞれ押下するための駆動部材と、
前記駆動部材を動かすアクチュエータと、
を備える、
ことを特徴とする。
【0099】
前記機器の作動状態を切り替えるスイッチがプルスイッチである場合に、
好ましくは、前記切替操作手段は、
前記プルスイッチを操作するコードの一部に係合して引くつまみ部と、
前記コードを引く方向に前記つまみ部を動かすアクチュエータと、
を備える。
【0100】
前記機器の作動状態を切り替えるスイッチがプッシュスイッチである場合に、
好ましくは、前記切替操作手段は、前記プッシュスイッチの押しボタンを押す方向に動かすアクチュエータを備える。
【0101】
前記機器の作動状態を切り替えるスイッチがスライドスイッチである場合に、
好ましくは、前記切替操作手段は、前記スライドスイッチのスライダに係合して、前記スライダを一方向および反対方向に移動させるアクチュエータを備える。
【0102】
さらに好ましくは、前記アクチュエータは、前記スライダを一方向に移動させる第1の往復動手段と、前記スライダを反対方向に移動させる第2の往復動手段とを備える。
【0103】
または、前記アクチュエータは、前記スライダを一方向に移動させる第1のモーターおよび第1の回転板と、前記スライダを反対方向に移動させる第2のモーターおよび第2の回転板を備えてもよい。
【0104】
前記機器の作動状態を切り替えるスイッチがトグルスイッチである場合に、
好ましくは、前記切替操作手段は、前記トグルスイッチのレバーに係合して、前記レバーを一方向または反対方向に移動させる方向に動かすアクチュエータを備える。
【0105】
さらに好ましくは、前記アクチュエータは、前記レバーを一方向に移動させる第1の往復動手段と、前記レバーを反対方向に移動させる第2の往復動手段とを備える。
【0106】
または、前記操作部材は、引っ張り力を伝達する牽引部材であって、
前記アクチュエータは、前記牽引部材を引いて前記レバーを一方向に移動させる第1のモーターと、前記牽引部材を引いて前記レバーを反対方向に移動させる第2のモーターを備えてもよい。
【0107】
前記機器の作動状態を切り替えるスイッチがロータリースイッチである場合に、
好ましくは、前記切替操作手段は、
前記ロータリースイッチの軸に係合する操作部材と、
前記軸を一方向および反対方向に回転させる方向に、前記操作部材を動かすアクチュエータと、
を備える。
【0108】
さらに好ましくは、前記操作部材は、前記ロータリースイッチの軸に固定された回転部材を含み、
前記アクチュエータは、モータと、前記モータの回転を前記回転部材に伝達する部材を備える。
【0109】
または、前記操作部材は、前記ロータリースイッチの軸または該軸に固定された部材に係合して、該軸をころがり回転させる板部材を含み、
前記アクチュエータは、前記板部材を前記軸の回転中心にほぼ直交する方向に移動させる往復動手段を備えてもよい。
【0110】
好ましくは、前記切替操作手段を被うカバーの内側に前記受信手段、前記切替操作手段および前記制御手段の動作に必要な電力を供給する電源を備えることを特徴とする。
【0111】
さらに好ましくは、前記スイッチを操作するための、前記切替操作手段の動作範囲を設定する調節手段と、
前記調節手段で設定した動作範囲を記憶する記憶手段と、
を備える。
【0112】
好ましくは、前記切替操作手段を前記スイッチにとりつけた状態で、前記スイッチを手動で操作可能であることを特徴とする。
【0113】
好ましくは、前記受信手段は、前記機器を含む機器の作動を制御するコントローラから、前記機器の作動状態を切り替える信号を受信することを特徴とする。
【0114】
本発明の第2の観点に係る機器制御方法について、
好ましくは、前記スイッチを操作するための前記切替操作手段の動作範囲を設定する調節ステップと、
前記調節ステップで設定した動作範囲を記憶する記憶ステップと、
を備え、
前記制御ステップは、前記記憶ステップで記憶した前記設定した動作範囲を参照して、前記スイッチを操作するための前記切替操作手段の動作範囲で、前記切替操作手段を作動させることを特徴とする。
【0115】
好ましくは、前記受信ステップは、前記機器を含む機器の作動を制御するコントローラから、前記機器の作動状態を切り替える信号を受信することを特徴とする。
【0116】
その他、前記のハードウエア構成やフローチャートは一例であり、任意に変更及び修正が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明の実施の形態1に係る機器制御システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1に係る機器制御装置の構造の一例を示す斜視図である。
【図3】実施の形態1に係る機器制御装置の外観形状を示す模式図である。
【図4】機器制御装置のカバーを取り付けた状態を示す斜視図である。
【図5】実施の形態1に係る機器制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態2に係る機器制御システムの構成例を示すブロック図である。
【図7】実施の形態2に係る機器制御装置の構造例を示す模式図である。
【図8】実施の形態2に係る機器制御装置の別の構造例を示す模式図である。
【図9】実施の形態2に係る機器制御装置の異なる構造例を示す模式図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係る機器制御システムの構成例を示すブロック図である。
【図11】実施の形態3に係る機器制御装置の構造例を示す模式図である。
【図12】本発明の実施の形態4に係る機器制御システムの構成例を示すブロック図である。
【図13】実施の形態4に係る機器制御装置の構造例を示す模式図である。
【図14】実施の形態4に係る機器制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図15】実施の形態4に係る機器制御装置の異なる構成の例を示す模式図である。
【図16】本発明の実施の形態5に係る機器制御システムの構成例を示すブロック図である。
【図17】実施の形態5に係る機器制御装置の構造例を示す模式図である。
【図18】実施の形態5に係る機器制御装置の別の構造例を示す模式図である。
【図19】実施の形態5に係る機器制御装置の異なる構造例を示す模式図である。
【図20】本発明の実施の形態6に係る機器制御システムの構成例を示すブロック図である。
【図21】実施の形態6に係る機器制御装置の構造例を示す模式図である。
【図22】実施の形態6に係る機器制御装置の異なる構造例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0118】
1 機器制御装置
2 通信部
3 制御部
8 電源
9 カバー
10 調節部
11 記憶部
12 固定部
13 器具配置板
20 機器
30 制御指示部
40 駆動系部材
41 モータ
42 シリンダ
43 左モータ
44 右モータ
45 左シリンダ
46 右シリンダ
51 ロッカーアーム
52 つまみ部
53 左回転板
54 右回転板
55 牽引紐
56 ベルト
57 回転盤
58 摩擦板
61 ロッカースイッチ
62 プルスイッチ
63 プッシュスイッチ
64 スライドスイッチ
65 トグルスイッチ
66 ロータリースイッチ
71 ロッカー
72 ひも
73 押しボタン
74 スライダ
75 レバー
76 軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手動で作動状態を切り替えるためのスイッチを備える機器の、作動状態を切り替える機器制御装置であって、
前記機器の作動状態を切り替える信号を受信する受信手段と、
前記機器の作動状態を手動で切り替えるスイッチを操作しうる切替操作手段と、
前記受信手段で前記機器を切り替える信号を受信したときに、前記切替操作手段を作動させて前記機器の作動状態を切り替える制御手段と、
を備えることを特徴とする機器制御装置。
【請求項2】
前記機器の作動状態を切り替えるスイッチはロッカースイッチであって、
前記切替操作手段は、
前記ロッカースイッチの操作部の両側をそれぞれ押下するための駆動部材と、
前記駆動部材を動かすアクチュエータと、
を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の機器制御装置。
【請求項3】
前記切替操作手段を被うカバーの内側に前記受信手段、前記切替操作手段および前記制御手段の動作に必要な電力を供給する電源を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の機器制御装置。
【請求項4】
前記スイッチを操作するための、前記切替操作手段の動作範囲を設定する調節手段と、
前記調節手段で設定した動作範囲を記憶する記憶手段と、
を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の機器制御装置。
【請求項5】
前記切替操作手段を前記スイッチにとりつけた状態で、前記スイッチを手動で操作可能であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の機器制御装置。
【請求項6】
前記受信手段は、前記機器を含む機器の作動を制御するコントローラから、前記機器の作動状態を切り替える信号を受信することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の機器制御装置。
【請求項7】
手動で作動状態を切り替えるためのスイッチを備える機器の、作動状態を切り替える機器制御方法であって、
前記機器の作動状態を切り替える信号を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで前記切り替える信号を受信したときに、前記機器の作動状態を手動で切り替えるスイッチを操作しうる切替操作手段を作動させて、前記機器の作動状態を切り替える制御ステップと、
を備えることを特徴とする機器制御方法。
【請求項8】
前記スイッチを操作するための前記切替操作手段の動作範囲を設定する調節ステップと、
前記調節ステップで設定した動作範囲を記憶する記憶ステップと、
を備え、
前記制御ステップは、前記記憶ステップで記憶した前記設定した動作範囲を参照して、前記スイッチを操作するための前記切替操作手段の動作範囲で、前記切替操作手段を作動させることを特徴とする請求項7に記載の機器制御方法。
【請求項9】
前記受信ステップは、前記機器を含む機器の作動を制御するコントローラから、前記機器の作動状態を切り替える信号を受信することを特徴とする請求項7または8に記載の機器制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2010−9927(P2010−9927A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−167728(P2008−167728)
【出願日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(390001395)NECシステムテクノロジー株式会社 (438)
【Fターム(参考)】