機器情報取得システム
【課題】非接触充電機能を備えた複数の電子機器に対して、それらの機器情報をネットワーク上で管理すること、並びにそれらの所在位置を特定することが可能な機器情報取得システムを提供する。
【解決手段】電子機器(情報機器2a,2b)用の充電器(ワイヤレス充電器3a,3b)と、複数台の充電器にネットワーク(インターネットN)を介して接続されたサーバ(充電情報サーバ4)と、を備える。充電器又は電子機器は、GPS衛星から自機の位置情報を取得する取得部を有する。充電器(もしくは電子機器)は、電子機器が充電のために充電器にセットされた場合、その充電器又はその電子機器の位置情報をサーバにネットワーク経由で送信し、充電器が、その電子機器の機器情報をその電子機器から無線通信により受信してサーバにネットワーク経由で送信する。サーバは、受信した機器情報とその充電器又はその電子機器についての位置情報とを関連付けて格納する。
【解決手段】電子機器(情報機器2a,2b)用の充電器(ワイヤレス充電器3a,3b)と、複数台の充電器にネットワーク(インターネットN)を介して接続されたサーバ(充電情報サーバ4)と、を備える。充電器又は電子機器は、GPS衛星から自機の位置情報を取得する取得部を有する。充電器(もしくは電子機器)は、電子機器が充電のために充電器にセットされた場合、その充電器又はその電子機器の位置情報をサーバにネットワーク経由で送信し、充電器が、その電子機器の機器情報をその電子機器から無線通信により受信してサーバにネットワーク経由で送信する。サーバは、受信した機器情報とその充電器又はその電子機器についての位置情報とを関連付けて格納する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の機器情報を取得する機器情報取得システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ID(Identification)情報を格納したIC(Integrated Circuit)タグを物品に取り付けて物品を管理するシステムが利用されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に記載のシステムは、物品にICタグを取り付けてそのICタグに対し物品に関する属性情報をライタ装置によって書き込んでおき、物品の保管棚に配設されたリーダ装置により、各ICタグから属性情報と物品の保管場所に関する保管場所情報と読み取って管理用のサーバに転送しておくことで、このサーバに接続された端末装置から属性情報をキーとして物品の保管場所情報が検索できるように構成されている。
【0003】
ところで、電子機器には、携帯電話機など充電式バッテリを搭載する機器が存在するが、このバッテリの充電を非接触で行う技術が採用されている機器もある。このような技術のうち、特許文献2には、IDを用いて電子機器に適合した充電を行うことが可能な非接触充電装置が開示されている。
【0004】
この非接触充電装置は、電磁波を用いて携帯機器と無線通信を行う無線通信手段と、他の電磁波を用いて携帯機器を非接触で充電する非接触充電手段とを備え、携帯機器の充電条件を携帯機器のIDと関連付けて記憶しておき、無線通信手段によって携帯機器から伝えられたIDについて、そのIDに対応する充電条件を読み出して設定し、その設定に従って非接触充電を実行している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−133771号公報
【特許文献2】特開2009−213295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の技術により、物品としての電子機器についても、その属性情報及び保管場所情報を格納したICタグを取り付けておくことで、電子機器の保管場所を管理することができる。しかしながら、このようなシステムでは、ICタグを電子機器に添付する必要や、ライタ装置によりICタグに電子機器の属性情報を登録する必要があるだけでなく、その保管棚に別途、送信装置を設ける必要がある。
【0007】
また、特許文献2に記載の技術では、充電器においてその被充電機器である携帯機器のIDが取得できれば済むため、充電器が読み取った携帯機器のIDやその被充電機器の位置情報などの情報を一括で管理することは全く考慮されておらず、それらの情報をネットワーク上で有効に活用することもできない。
【0008】
さらに、特許文献1,2に記載の技術では、AC電源に繋がった充電器に被充電機器がセットされることで常に充電されてしまうため、充電を禁止にするといった操作はその場でしか行えず、遠隔的に行うことができない。また、特許文献1,2に記載の技術では、インターネットなどのネットワークに対する接続機能がない被充電機器については、その被充電機器の使用制限を遠隔的に行うことはできない。
【0009】
本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、非接触充電機能を備えた複数の電子機器に対して、それらの機器情報をネットワーク上で管理すること、並びにそれらの所在位置を特定することが可能な機器情報取得システムを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、このような機器情報取得システムにおいて、これら電子機器についての充電の許可/禁止の設定、及び/又は、ネットワーク接続機能をもたない電子機器の使用制限を、遠隔操作により行うことを可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は、複数の電子機器についての機器情報を取得する機器情報取得システムであって、前記電子機器に搭載されたバッテリを非接触で充電する充電器と、複数台の前記充電器にネットワークを介して接続されたサーバと、を備え、前記充電器又は前記電子機器は、自機の位置情報をGPS衛星から取得する取得部を有し、前記充電器もしくは前記電子機器は、前記電子機器が前記バッテリの充電のために前記充電器にセットされた場合、前記充電器又は前記電子機器の位置情報を、前記ネットワークを介して前記サーバに送信し、且つ、前記充電器が、前記電子機器の機器情報を、前記電子機器から無線通信により受信して前記ネットワークを介して前記サーバに送信し、前記サーバは、受信した前記機器情報と前記充電器又は前記電子機器についての位置情報とを関連付けて格納することを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、非接触充電機能を備えた複数の電子機器に対して、それらの機器情報をネットワーク上で管理すること、並びにそれらの所在位置を特定することが可能になる。
また、本発明の一形態によれば、これら電子機器についての充電の許可/禁止の設定、及び/又は、ネットワーク接続機能をもたない電子機器の使用制限を、遠隔操作により行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る実施例1と実施例2のシステムの構成例を示す図である。
【図2】実施例1におけるワイヤレス充電器と情報機器の受電機能部の構成例を示すブロック図である。
【図3】実施例1においてワイヤレス充電器が情報機器に送電を開始するときの流れを説明するためのフロー図である。
【図4】実施例1において充電情報サーバがワイヤレス充電器から情報を受信したときの流れを説明するためのフロー図である。
【図5】実施例1において充電情報サーバが管理するデータベースの概念を示す図である。
【図6】実施例1において充電情報サーバがPCから情報機器のIDを受信したときの流れを説明するためのフロー図である。
【図7】実施例1におけるワイヤレス充電器と情報機器の受電機能部の他の構成例を示すブロック図である。
【図8】実施例2におけるワイヤレス充電器と情報機器の受電機能部の構成例を示すブロック図である。
【図9】実施例2においてワイヤレス充電器が情報機器に送電を開始するときの流れを説明するためのフロー図である。
【図10】実施例2において充電情報サーバが管理するデータベースの概念を示す図である。
【図11】実施例2において充電情報サーバがワイヤレス充電器から情報を受信したときの流れを説明するためのフロー図である。
【図12】実施例2において充電情報サーバがPCから検索命令を受信したときの流れを説明するためのフロー図である。
【図13】実施例2において充電情報サーバがPCから送電禁止フラグ問い合わせ命令を受信したときの流れを説明するためのフロー図である。
【図14】実施例2において充電情報サーバがPCから送電禁止フラグオン命令を受信したときの流れを説明するためのフロー図である。
【図15】実施例2において充電情報サーバがPCから送電禁止フラグオフ命令を受信したときの流れを説明するためのフロー図である。
【図16】本発明に係る実施例3のシステムの構成例を示す図である。
【図17】実施例3におけるワイヤレス充電器と情報機器の構成例を示すブロック図である。
【図18】実施例3においてワイヤレス充電器が情報機器に送電を開始するときの流れを説明するためのフロー図である。
【図19】実施例3において充電情報サーバが情報機器から情報を受信したときの流れを説明するためのフロー図である。
【図20】実施例3において充電情報サーバがワイヤレス充電器から情報を受信したときの流れを説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る機器情報取得システムは、非接触で充電(ワイヤレス充電)を行うことが可能な複数の電子機器についての機器情報を、ネットワーク上のサーバで取得するシステムである。そのため、このシステムは、電子機器に搭載されたバッテリを非接触で充電する充電器と、複数台の充電器にネットワークを介して接続されたサーバと、を備える。この電子機器としては、搭載されたバッテリを別途用意した充電器で充電する機器であるため、携帯電話機(スマートフォンと呼ばれるものも含む)、携帯情報端末、モバイルPC(Personal Computer)など、携帯型の機器が該当する。以下、図面を参照しながら、本発明に係るシステムについて様々な実施例を説明する。
【0014】
[実施例1]
図1は、本実施例におけるシステムの構成例を示す図である。図1において、1a,1b,1cはGPS(Global Positioning System)衛星、2a,2bは電子機器の一例である携帯型の情報機器、3a,3bは非接触型の充電器であるワイヤレス充電器、4は上記サーバの一例である充電情報サーバ、5はクライアント端末の一例であるPC、Nはネットワークの一例としての世界規模のネットワークであるインターネット、をそれぞれ指している。
【0015】
ワイヤレス充電器3a,3bはインターネットNに接続されており、同じくインターネットNに接続されている充電情報サーバ4と通信可能な状態である。またワイヤレス充電器3a,3bは、GPS衛星1a,1b,1c等からのGPS信号を受信して自身の位置を取得できる。このように、本実施例におけるワイヤレス充電器3a,3bは、自機の位置情報(緯度経度を示す情報等)をGPS衛星から取得する取得部、つまりGPS受信部を有する。このGPS受信部は、実際には複数のGPS衛星1a等からのGPS信号に基づき位置情報を算出する。
【0016】
PC5はインターネットNに接続されており、同じくインターネットNに接続されている充電情報サーバ4と通信可能な状態である。なお、ネットワーク通信の一部又は全部に電力線通信(PLC:Power Line Communications)を採用してもよい。特にワイヤレス充電器3a,3bの直近の部分にはPLCを採用することで、AC電源に指し込んだだけで通電及びネットワーク通信が可能になるため好ましい。またワイヤレス充電器や情報機器の台数は2台に限ったものではなく、これらの台数が同じである必要もない。
【0017】
このような構成において、情報機器2aを例に挙げて説明すると、本実施例におけるワイヤレス充電器3aは、ワイヤレス充電器3aで情報機器2aに搭載されたバッテリの充電のために情報機器2aがセットされた場合、その情報機器2aについての機器情報(以下、IDで例示)を情報機器2aから無線通信により受信して、そのIDとワイヤレス充電器3aの位置情報を、充電情報サーバ4に送信する。そして、充電情報サーバ4は、ワイヤレス充電器3aから受信したIDと位置情報(ワイヤレス充電器3aの位置情報)とを関連付けて格納する。
【0018】
このような構成により、非接触充電機能を備えた複数の情報機器に対して、それらのIDをネットワーク上で管理すること、並びにそれらの所在位置を特定することが可能になる。この実施例では、情報機器の所在位置として、充電がなされたワイヤレス充電器の位置情報を利用している。
【0019】
以下、本実施例についてより具体的に説明する。
同じく情報機器2aについて説明するが、情報機器2b等の他の情報機器についても同様である。被充電機器である情報機器2aは、受電機能を含み、ワイヤレス充電器3aの上にセットされることで充電が開始される。ワイヤレス充電器3aは、情報機器2aがワイヤレス充電器3aの上にセットされると、給電を開始すると共に、情報機器2aのIDを無線通信により読み取る。
【0020】
ここで、ワイヤレス充電器3aは、例えば情報機器2aにIDを格納したICタグ等のRF(Radio Frequency)タグを取り付け、それを具備したリーダ装置で読み取るといったRFID(RF Identification)方式で無線通信を行えばよい。タグの種類としてはパッシブタグ、アクティブタグ、セミアクティブタグのいずれでもよく、電波の伝達方式についても電磁誘導方式、電波方式のいずれでもよい。以下の説明ではRFID方式を採用するが、これに限ったものではなく、Bluetooth(登録商標)やNFC(Near Field Communication)等、他の近距離無線通信技術を利用することもできる。
【0021】
そして、ワイヤレス充電器3aは、インターネットNを経由して充電情報サーバ4と有線又は無線で通信し、ワイヤレス充電器3aの位置、現時刻を示す時間情報と共に、情報機器2aのIDと情報機器2aがセットされたことを知らせる。充電情報サーバ4は、受信したこれらの情報を関連付けて格納する。
【0022】
これらの情報を格納した充電情報サーバ4は、インターネットNに接続されたPC5から、IDを指定した問い合わせを受け付けた場合、その問い合わせに応じて、そのIDに対応する情報機器2aの所在情報として、そのIDに関連付けられた位置情報(つまり、そのIDに対応するワイヤレス充電器3aについての位置情報)を提示するように構成しておく。
【0023】
このような提示を行う構成を採用することで、情報機器2aや情報機器2bの場所が分からなくなった場合は、ユーザはPC5を使用してインターネットNを経由して充電情報サーバ4に問い合わせを行うことで、その情報機器2a,2bが充電情報サーバ4に登録さえしてあれば、登録された時刻と位置を知ることができる。上述したように位置情報さえあれば時間情報は登録しなくてもよいが、時刻を知ることで、少なくともその時刻には位置情報が示す位置に情報機器が存在したことが分かる。本実施例では、時間情報をワイヤレス充電器3a,3bが取得して、充電情報サーバ4に送信する例を挙げている。
【0024】
次に図2を参照しながら、ワイヤレス充電器3a,3bと情報機器2a,2bの受電機能部21の構成例について説明する。図2では図1のワイヤレス充電器3a,3bをワイヤレス充電器3として示している。ワイヤレス充電器3は、ID読取部31、送電部32、記憶部33、制御部34、電力変換部35、位置検出部36、及びネットワークIF(interface)部37を含んで構成される。
【0025】
ID読取部31はRFID方式で受電機器(情報機器2a,2b等)のIDを読み取る。送電部32は電磁誘導方式で受電機器に電力を送電する。電力変換部35は商用のAC電源を送電部32で使用できる電力に変換する。ネットワークIF部37は、インターネットNに接続されている充電情報サーバ4と通信を行う。位置検出部36はGPS信号を受信してワイヤレス充電器3a,3bの位置情報と現時刻を取得する。記憶部33は受信したIDと位置情報や時間情報(現時刻の情報)を記憶する。
【0026】
制御部34は、ワイヤレス充電器3の各部を制御する。制御部34は、ハードウェアとプログラムとにより構成すればよい。このハードウェアとしては、マイクロコンピュータ、プログラム可能なICチップ等の汎用の集積回路/チップセットなどが挙げられる。プログラムとしては、各部31〜33,35〜37の処理をそのハードウェアに実行させるためのプログラムが該当する。また、制御部34は、ハードウェアのみで構成してもよく、その場合、汎用の充電器に、本発明に係る処理を実行する専用のマイクロコンピュータ又は専用の集積回路/チップセットなどを搭載すればよい。
【0027】
図1の情報機器2a,2bは受電機能を有し、この受電機能についての機能ブロックを図2では受電機能部21として示している。受電機能部21は、ID送信部21a、受電部21b、及び電力変換部21cを含んで構成される。ID送信部21aはRFID方式により、情報機器2a,2bのIDをワイヤレス充電器3に送信する。受電部21bは電磁誘導方式で、ワイヤレス充電器3の送電部32より送られた電力を受電する。電力変換部21cは受電した電力を情報機器2a,2bが使用できる電力に変換し、必要とする部分に供給する。
【0028】
次に、図3を参照しながら、ワイヤレス充電器3aが情報機器2aに送電を開始するときの流れの一例を説明する。なお、ワイヤレス充電器3aが情報機器2bに送電を開始するとき、ワイヤレス充電器3bが情報機器2a又は2bに送電を開始するときなどについても同様である。
【0029】
ワイヤレス充電器3aは、情報機器2aがワイヤレス充電器3aにセットされると、セットされたことを、具備した機械的なスイッチにより検出し(ステップS1でYESの場合)、情報機器2aのIDをID読取部31により読み出す(ステップS2)。読み取ったIDは記憶部33に記憶する(ステップS3)。またワイヤレス充電器3aは、充電を開始する場合に位置情報を予め位置検出部36で検出して記憶部33に記憶しておくか、この時点で検出・記憶し、ステップS3で得たIDと共にその位置情報と現時刻を示す時間情報を、ネットワークIF部37を介して充電情報サーバ4に送信する(ステップS4)。その後、ワイヤレス充電器3aの送電部32より情報機器2aに電力が送られる(ステップS5)。なお、ステップS5の処理はステップS1でYESと判定された後であればどの段階で実行してもよく、例えばステップS2の前に実行してもよい。
【0030】
次に、図4を参照しながら、充電情報サーバ4がワイヤレス充電器3aから情報を受信したときの流れの一例を説明する。充電情報サーバ4は、図3のステップS4により送信された情報、つまりワイヤレス充電器3aから情報機器2aのIDと位置情報と時間情報を、インターネットNを介して受信する(ステップS11)。そして、充電情報サーバ4は、情報機器2aのIDを検索キーワードとしてデータベースを検索し(ステップS12)、登録がなければ(ステップS13でNOの場合)、情報機器2aのIDと位置情報と時間情報をセットにしてデータベースに登録し(ステップS14)、登録済みであれば(ステップS13でYESの場合)、その情報機器2aのIDとセットの位置情報と時間情報を更新する(ステップS15)。
【0031】
ここで、図5を参照して、充電情報サーバ4が管理するデータベースについてその概念を説明する。このデータベースは、充電情報サーバ4の記憶部40に記憶されている。そして、このデータベースは、情報機器2aや情報機器2bのID41を検索キーワードとして、それに対応した位置情報42と時間情報である時刻43をセットにして(関連付けて)、管理されている。
【0032】
次に、図6を参照しながら、充電情報サーバ4がPC5から情報機器2aのIDを受信したときの流れの一例について説明する。なお、情報機器2aについて説明するが、情報機器2bのIDを受信した場合にも同様にそのIDについて処理がなされる。まず、情報機器2aのユーザ等が、上述したように情報機器2aの場所が分からなくなった場合に、PC5を使用しインターネットNを経由して充電情報サーバ4に問い合わせを行う。この問い合わせには、分からなくなった情報機器のIDをPC5で入力することが必要になり、このIDが充電情報サーバ4に送信される。
【0033】
充電情報サーバ4は、インターネットNを介してPC5から情報機器2aのIDを受信すると(ステップS21)、それを検索キーワードとして、その情報機器2aのIDとセットの位置情報と時間情報を検索する(ステップS22)。検索の結果、それらの情報がなければ(ステップS23でNOの場合)、情報が存在しない旨をPC5に送信し(ステップS24)、それらの情報があれば(ステップS23でYESの場合)、それらの情報をPC5に送信する(ステップS25)。情報機器2aが充電情報サーバ4に登録してさえあれば、このような処理により、登録された時間と位置を知ることができる。
【0034】
以上説明したように、本実施例では、ワイヤレス充電器3a,3bに充電情報サーバ4と通信する機能をもたせておき、情報機器2a,2bがワイヤレス充電器3a,3bで充電される状態にセットされただけで、ワイヤレス充電器3a,3bが自動的に情報機器2a,2bに関する情報を取得して充電情報サーバ4に送信し、充電情報サーバ4で格納することができる。そして、情報機器2a,2bが紛失や所在不明になっても、PC5からそれらの登録された時間と位置(所在)を確認することができる。
【0035】
また本実施例では、情報機器2a,2bがワイヤレス充電器3a,3bにセットされたかどうかを機械的なスイッチにより検出した例を挙げたが、それに限ったものではなく、例えば光学センサ等の他の検出部を具備しておき、その検出結果を利用する方法でもよい。他の検出部としては、専用に設けなくても、例えば他の用途で具備された光学センサを利用するなどしてもよい。
【0036】
また本実施例では、充電情報サーバ4に情報機器2aのIDと位置情報と時間情報を送信したが、情報機器2aがワイヤレス充電器3aから取り外されたときに、取り外されたことを示す情報(又はその情報及び情報機器2aのID)を送信することが好ましい。この情報を受信した充電情報サーバ4は、送信元のワイヤレス充電器3a(又は送信されたIDの情報機器2a)についての位置情報と時間情報を消去するようにしておけばよい。なお、この消去と同時に、対応するIDも消去するようにしてもよい。
【0037】
ここで、取り外されたときに情報機器2aのIDを受信しない形態であっても、受信した情報(つまりワイヤレス充電器3aから送信する情報)に送信元のワイヤレス充電器3aを示す情報(ワイヤレス充電器3aの位置情報であってもよい)を含めておくことで、データベース上でそのワイヤレス充電器3aに対応する位置情報を、消去などの更新のために検索することはできる。一方で、情報機器2aのIDを付加する場合には、例えば電波が所定強度より弱まった場合に再度IDを取得するようにしておくか、セット時に取得したIDを保持しておけばよい。
【0038】
位置情報と時間情報を消去する例を挙げたがこれに限ったものではなく、充電情報サーバ4は、取り外されたことを示す情報を受信した場合、少なくとも、受信した情報に基づきその位置情報を更新する処理を行えばよい。この処理としては、少なくとも現在、そのIDの情報機器2aが送信元のワイヤレス充電器3aにはセットされていないことを示すように位置情報を書き換える処理を行えばよい。このとき、更新前の情報も履歴として所定回数分だけ残しておいてもよく、取り外された場合でも最も近い過去に何処に存在したかを知ることができる。ここで、取り外されたことを示す情報として無効な位置情報(例えば存在しないような架空の緯度経度の情報)を送信するようにしておいてもよい。
【0039】
このようなデータベースの更新処理により、充電情報サーバ4は最新の情報機器2a,2bのセット状態(つまり最新の所在位置)を格納することができ、ユーザは最新のセット状態を知ることができる。この場合、図6のステップS23の分岐条件の代わりに、データベースに、(最新の情報として)有効な位置情報があるか否かを判定すればよい。対応するIDも消去する場合には、ステップS23の分岐条件に加えてこの判定も行えばよい。対応するIDを消去する場合は別であるが、取り外されたときにデータベースの更新処理を行うことで、その情報機器2aが充電中でまさに今そのワイヤレス充電器3aの設置位置に存在するのか、最後に場所を特定できたのがそのワイヤレス充電器3aの設置位置であるのかの区別を、管理することができる。
【0040】
情報機器2aがワイヤレス充電器3aから取り外されたときに、取り外されたことを示す情報を送信する方法について説明したが、この方法を採用しなくても、図4で説明したように登録があれば更新するだけでよい。つまり、データベースに格納したIDについてそのIDに関する新たな位置情報及び時間情報を受信した場合に、その新たな位置情報及び時間情報でデータベースの更新を行うだけでよい。
【0041】
いずれの方法でも、情報機器毎にIDが最新の位置情報及び時間情報に関連付けられているため、1つのワイヤレス充電器(例えばワイヤレス充電器3a)で複数の情報機器(例えば情報機器2a,2b)の充電を行う可能性がある場合や、さらには1つのワイヤレス充電器に複数の充電口を設けた構成において複数の情報機器を同時に充電するような場合にも、対応することができる。
【0042】
また本実施例では、位置情報(所在情報)等の提示を充電情報サーバ4のデータベースを閲覧することでユーザに知らせる方法を採用したが、充電情報サーバ4が予め情報機器のIDに関連付けて登録した電子メールアドレス等に、その情報機器の位置情報を通知するようにしてもよい。より具体的には図6のステップS25の位置情報及び時間情報についてこの通知を採用することで、ユーザは他の携帯電話機等に情報を保持した状態で情報機器2aを探すことができる。この通知は位置情報の変更がある度に実行してもよいし、PC5からの問い合わせに応じて通知を行うようにしてもよい。
【0043】
また本実施例では、インターネットNを介して充電情報サーバ4に情報機器2a,2bの問い合わせを行う機器としてPC5を使用する例を挙げたが、PC5に限らずインターネットNに接続できる機器であればよい。
【0044】
また本実施例において、さらに、情報機器2aがワイヤレス充電器3aから取り外されることで、あるいは情報機器2aの充電が完了する(フル充電された状態になる)ことで、充電が終了したときに、ワイヤレス充電器3aが、充電した結果に関する情報(以下、充電情報)をインターネット経由で送信するように構成してもよい。そして、充電情報サーバ4では、受信した充電情報をIDに関連付けて格納することでID毎に管理するように構成しておけばよい。なお、充電情報は充電が終了した時点で充電情報を得て管理するような例を挙げているが、定期的に充電情報を送信し、更新したり逐次蓄積して管理したりしてもよく、最終的に充電が終了した時点(又はその直前)の充電情報が少なくとも管理できていればよい。
【0045】
充電情報としては、ワイヤレス充電器3aが、充電時間、充電による消費電力(電力使用量)など、自身で得られる情報を送信してもよいし、代わりに、情報機器2aから今回の充電による充電量の増加分や全容量に対する充電率などの充電情報をIDと共に受信してそれを送信してもよいし、あるいは自身で得られる情報と併せて情報機器2aから受信した充電情報を送信してもよい。
【0046】
このように充電した結果に関する情報を管理することで、情報機器2aのユーザ等は、例えば所定期間内に充電した総充電量(例えば1日当たりの充電量)から、情報機器2aの所定期間内の消費電力量などを知ることができ、省エネルギー化を促せる。この消費電力量などは、ユーザがPC5から閲覧可能に構成してもよいし、充電情報サーバ4が自発的にPC5や情報機器2aに電子メールなどで送信するように構成してもよい。また会社などで管理している情報機器などについては、充電情報サーバ4に、情報機器2a,2b等の機器の管理者がPCからアクセスすることで、管理者が各ユーザの使用頻度や電力消費量などを管理することができる。この場合でも、充電情報サーバ4が管理者に電子メールなどで定期的に充電情報を送信するようにしてもよい。
【0047】
また給電を禁止する場合には、情報機器2aの取り外しをトリガとするIDと位置情報との関連付けについて更新は行わないようにしてもよいが、更新を行うことで情報機器2aのセット日時だけでなく取り外し日時も管理できる。よって、例えば情報機器の本来のユーザがその情報機器を紛失したり盗難されたりしていた場合にも、その情報機器の場所の追跡を取り外し時まで行うことができるため有益である。また充電した結果に関する情報も格納する形態にあっては、給電を禁止した場合には、格納しないようにするか、給電を禁止した旨を示す情報を格納するようにしておけばよい。
【0048】
また本実施例では、時間情報をワイヤレス充電器3aが取得し充電情報サーバ4に送信する例を挙げて説明したが、充電情報サーバ4が、情報機器2aのIDと位置情報を受信したときの時間情報を読み出してデータベースに登録するようにしてもよい。
【0049】
また本実施例では、位置情報をワイヤレス充電器3a,3bが取得する例を挙げたが、情報機器2a,2bで取得するようにしてもよい。そのような構成例について、図7を参照しながら説明する。図7は、図2の構成例とは異なる構成例を示すブロック図である。
【0050】
図7の構成例における図2の構成例との違いは、位置検出部21dが情報機器2a,2bの受電機能部21にあり、図2のID送信部21aの代わりに位置情報も送信できるID及び位置送信部21eを設け、位置検出部21dをID及び位置送信部21eに接続している点にある。つまり、この構成例では、情報機器2a,2bに位置検出部21dを設け、情報機器2a,2bのIDと共に位置情報をワイヤレス充電器3a,3bに送信している。また、図2のID読取部31の代わりに、位置情報も読み取れるID及び位置読取部38を設けることで、図2の構成例と同様の情報が充電情報サーバ4に格納できる。
【0051】
このように、本実施例における情報機器2a,2bは、自機の位置情報をGPS衛星から取得する取得部、つまりGPS受信部を有するようにしてもよい。そして、ワイヤレス充電器3aは、ワイヤレス充電器3aで情報機器2aに搭載されたバッテリの充電のために情報機器2aがセットされた場合、その情報機器2aについてのID及び位置情報を情報機器2aから無線通信により受信して、そのID及び情報機器2aの位置情報を、充電情報サーバ4に送信する。充電情報サーバ4は、ワイヤレス充電器3aから受信したIDと位置情報(情報機器2aについての位置情報)と時間情報とを関連付けて格納すればよい。この場合にも、時間情報は情報機器2aからワイヤレス充電器3aが取得してもよいし、位置情報を受信したときの時刻をワイヤレス充電器3a自身で読み出してもよいし、位置情報を受信したときの時刻を充電情報サーバ4自身で読み出してもよい。位置情報等の提示も同様に、充電情報サーバ4が、IDを指定した問い合わせに応じて、そのIDに対応する情報機器2aの所在情報として、そのIDに関連付けられた位置情報(つまり、そのIDに対応する情報機器2aについての位置情報)を提示すればよい。
【0052】
[実施例2]
図1は、本発明に係る実施例2のシステムの構成例を示す図でもあり、実施例2のシステムの詳細について、図1を併せて参照しながら説明する。
【0053】
実施例2のシステムは、実施例1のシステムにおいて、充電情報サーバ4に認証機能を加えると共に、情報機器2a,2bの充電制御(充電の許可/禁止の設定)の遠隔操作機能を加えたものである。ここで加えた認証機能は、情報機器2a,2bを使用するユーザを認証するためのユーザ認証処理を行う機能であり、PC5から充電情報サーバ4に情報機器2a,2bの位置を問い合わせる場合と、充電制御(充電の許可/禁止の設定)を遠隔操作する場合に、認証を必要とする。但し、充電情報サーバ4は、PC5からのアクセスに対してどのような要求であってもユーザ認証処理が必要であるように構成してもよい。
【0054】
上記充電制御について、まず情報機器2aがセットされたワイヤレス充電器3aを例に挙げてその概略を説明する。充電情報サーバ4は、ワイヤレス充電器3aから情報機器2aのIDを受信した場合、そのIDに応じて、ワイヤレス充電器3aに情報機器2aへの給電を禁止する指示を送信するか否かを決定する。そして、ワイヤレス充電器3aは、禁止する指示を受信した場合にはセットされた情報機器2aへの給電を禁止する。このため、ワイヤレス充電器3a,3bは給電を実行する場合と停止する場合とを、充電情報サーバ4からの指示に従って切り換えるスイッチを有する。
【0055】
ここで、給電を禁止する指示を送信しない場合には、単に禁止する指示を送信しない場合と、許可する指示を送信する場合とがある。なお、後者の場合にはIDを受信する度にそれに合った指示をワイヤレス充電器3aに返信するため問題ない。前者の場合、ワイヤレス充電器3aで情報機器2aへの給電を禁止したとしても、再度、情報機器がセットされた場合には同じ処理を行うようにすればよい。これにより、新たな情報機器2bがセットされた場合には給電が禁止されない設定であればされないし、新たな情報機器が情報機器2aであった場合にも再度禁止する指示を受信するため問題ない。
【0056】
そして、充電情報サーバ4は、PC5からのアクセスに対してユーザ認証処理を行い、それが成功した場合には、そのユーザの所有する情報機器(この例では情報機器2a)への給電を許可するか禁止するかの設定を、PC5から変更することを許可するように構成しておく。
【0057】
これにより、情報機器についての充電の許可/禁止の設定をユーザが遠隔操作により行うことができる。特に、従来技術においても、情報機器がワイヤレス充電器との通信以外の通信を行うための通信部を別途具備する機器(例えば携帯電話機等)であれば、その通信部を用いることでIDを他の機器に伝えたり、紛失/所在不明となった場合などに遠隔操作により情報機器の使用を制限したりすることができるが、そのような通信部を有しない情報機器ではそのような処理はできない。これに対し、本実施例では情報機器2a,2bがそのような通信部を有する機器である場合でも有しない機器である場合でも、IDを充電情報サーバ4に伝えたり、紛失/所在不明となっても遠隔操作により充電器での充電を許可するか禁止するかの設定を行うことで、間接的に被充電機器である情報機器2a,2bのバッテリが無くなり次第、使用できなくしたりすることができる。
【0058】
次にこのような本実施例の詳細について、図8〜図15を参照しながら説明する。
まず図8を参照して、ワイヤレス充電器3a,3bと情報機器2a,2bの受電機能部21の構成例について説明する。図8の構成例は、実施例1における図2の構成例において、表示部39を追加した構成である。追加した表示部39は、制御部34の制御に従い、送電状態をユーザに知らせる機能を有する。
【0059】
次に図9を参照しながら、ワイヤレス充電器3aが情報機器2aに送電を開始するときの流れの一例を説明する。なお、図3の処理でも説明したように、ワイヤレス充電器3aが情報機器2bに送電を開始するとき、ワイヤレス充電器3bが情報機器2a又は2bに送電を開始するときなどについても同様である。
【0060】
ワイヤレス充電器3aは、情報機器2aがワイヤレス充電器3aにセットされると、セットされたことを、具備した機械的なスイッチや光学センサ等の検出部により検出し(ステップS31でYESの場合)、情報機器2aのIDをID読取部31により読み出す(ステップS32)。読み取ったIDは記憶部33に記憶する(ステップS33)。またワイヤレス充電器3aは、充電を開始する場合に位置情報を予め位置検出部36で検出して記憶部33に記憶しておくか、この時点で検出・記憶し、ステップS33で得たIDと共にその位置情報と現時刻を示す時間情報を、ネットワークIF部37を介して充電情報サーバ4に送信する(ステップS34)。ステップS34〜S38の処理は、充電が必要な場合に行えばよく、不要な場合は行わなければよい。充電が必要であるか否かはバッテリの残量を検出すればよい。なお、充電が必要であるか否かの判断は、実際に充電を開始してから(つまりステップS38の後に)判定するようにしてもよい。
【0061】
ワイヤレス充電器3aは、充電情報サーバ4から送電を禁止する情報を受け取れば(ステップS35でNOの場合)、表示部39に“送電禁止”を表示してユーザに知らせる(ステップS36)。一方、ワイヤレス充電器3aは、充電情報サーバ4から送電を許可する情報を受け取れば(ステップS35でYESの場合)、表示部39に“送電中”を表示してユーザに知らせる(ステップS37)と共に、送電部32より情報機器2aに電力が送られる(ステップS38)。
【0062】
ここで、ステップS35における送電を禁止/許可する情報に関連し、図10を参照しながら、実施例2における充電情報サーバ4が管理するデータベースについてその概念を説明する。このデータベースは、充電情報サーバ4の記憶部40に記憶されている。そして、このデータベースは、情報機器2aや情報機器2bのID41を検索キーワードとして、それに対応した位置情報42、時間情報である時刻43、アクセスのための認証コード44、及び送電を禁止/許可する情報の一例である送電禁止フラグ45をセットにして(関連付けて)、管理されている。
【0063】
本実施例では予め情報機器2a,2bのIDはデータベースに登録されており、位置情報と時間情報は最初の段階では無効な値が設定されているものとする。また認証コード44は予め設定されており、情報機器2a,2bと付随しユーザに配布される。送電禁止フラグの初期値はオフで設定されている。
【0064】
次に図11を参照しながら、充電情報サーバ4がワイヤレス充電器3aから情報を受信したときの流れの一例を説明する。まず充電情報サーバ4は、図9のステップS34により送信された情報、つまりワイヤレス充電器3aから情報機器2aのIDと位置情報と時間情報を、インターネットNを介して受信する(ステップS41)。そして、充電情報サーバ4は、情報機器2aのIDを検索キーワードとしてデータベースを検索し(ステップS42)、その情報機器2aのIDとセットの位置情報と時間情報を更新する(ステップS43)。ここまでの流れは図4で説明したものと同様であるが、上述のように無効な値が設定されている点が異なる。
【0065】
次に、充電情報サーバ4はそのIDに関連付けられた送電禁止フラグを参照し(ステップS44)、その結果として、送電禁止フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS45)。充電情報サーバ4は、送電禁止フラグがオフであれば(ステップS45でNOの場合)、ワイヤレス充電器3aに送電を許可する情報を送信し(ステップS46)、送電禁止フラグがオンであれば(ステップS45でYESの場合)、ワイヤレス充電器3aに送電を禁止する指示を送信する(ステップS47)。
【0066】
一方で、充電情報サーバ4は、PC5からのIDを指定した所在位置の問い合わせを受け付けた場合に、その問い合わせの要求に応じて、そのIDに対応する情報機器2aの所在情報として、そのIDに関連付けられた位置情報(この例ではワイヤレス充電器3aについての位置情報)をPC5に提示する。上記問い合わせは、まずPC5からのアクセス要求に対してユーザ認証処理が成功した場合に可能になるか、もしくは上記問い合わせ時にユーザ認証処理が施される。
【0067】
このような処理について、図12を参照しながら説明する。図12は充電情報サーバ4がPC5から所在位置の検索命令を受信したときの流れの一例を説明するためのフロー図である。本実施例におけるこの処理は、図6の処理においてPC5からのアクセスに対してユーザ認証機能を充電情報サーバ4にもたせた例に該当し、一部説明を省略する。
【0068】
まず充電情報サーバ4は、インターネットNを介してPC5から情報機器2aのIDと認証コードを受信する(ステップS51)。認証コードはIDと共にユーザ認証処理に使用される。充電情報サーバ4は、これらを受信したとき、情報機器2aのIDを検索キーワードとして、セットの認証コードと位置情報と時間情報を検索する(ステップS52)。
【0069】
検索の結果、そのIDが見つからなければ(ステップS53でNOの場合)、情報が存在しない旨をPC5に送信する(ステップS54)。一方で、検索の結果、そのIDが見つかれば(ステップS53でYESの場合)、まず認証コードと受信した認証コードを比較する(ステップS55)。比較の結果同じであれば(ステップS55でYESの場合)、位置情報と時間情報の有効性を確認し(ステップS56)、有効であれば(ステップS56でYESの場合)、位置情報と時間情報をPC5に送信する(ステップS57)。無効であれば(ステップS56でNOの場合)、情報が存在しない旨をPC5に送信する(ステップS54)。比較の結果異なれば、つまり認証に失敗すれば(ステップS55でNOの場合)、その旨をPC5に送信する(ステップS58)。このようにユーザ認証処理が成功し且つ情報機器2aが充電情報サーバ4に登録してさえあれば、ユーザは最新の位置と時間を知ることができる。
【0070】
本実施例では、ユーザは、PC5から送電禁止フラグの確認、変更を行うことも可能にとなっている。このような構成について、情報機器2aについての送電禁止フラグを確認、変更する例を図13〜図15を参照しながら説明する。
【0071】
まず図13を参照しながら、充電情報サーバ4がPC5から送電禁止フラグ問い合わせ命令を受信したときの流れの一例を説明する。充電情報サーバ4は、インターネットNを介してPC5から情報機器2aのIDと認証コードを受信する(ステップS61)。充電情報サーバ4は、これらを受信したとき、情報機器2aのIDを検索キーワードとして、認証コードと送電禁止フラグを検索する(ステップS62)。
【0072】
検索の結果、そのIDが見つからなければ(ステップS63でNOの場合)、情報が存在しない旨をPC5に送信する(ステップS64)。一方で、検索の結果、そのIDが見つかれば(ステップS63でYESの場合)、まず認証コードと受信した認証コードを比較する(ステップS65)。比較の結果同じであれば(ステップS65でYESの場合)、送電禁止フラグの情報(オンかオフかの情報)をPC5に送信する(ステップS66)。比較の結果異なれば、つまり認証に失敗すれば(ステップS65でNOの場合)、認証に失敗した旨をPC5に送信する(ステップS67)。このようにユーザ認証処理が成功し且つ情報機器2aが充電情報サーバ4に登録してさえあれば、ユーザは送電禁止フラグの情報を確認することができる。
【0073】
次に図14を参照しながら、充電情報サーバ4がPC5から送電禁止フラグオン命令を受信したときの流れの一例を説明する。充電情報サーバ4は、インターネットNを介してPC5から情報機器2aのIDと認証コードを受信する(ステップS71)。充電情報サーバ4は、これらを受信したとき、情報機器2aのIDを検索キーワードとして、認証コードと送電禁止フラグを検索する(ステップS72)。
【0074】
検索の結果、そのIDが見つからなければ(ステップS73でNOの場合)、情報が存在しない旨をPC5に送信する(ステップS74)。一方で、検索の結果、そのIDが見つかれば(ステップS73でYESの場合)、まず認証コードと受信した認証コードを比較する(ステップS75)。比較の結果同じであれば(ステップS75でYESの場合)、データベースの送電禁止フラグをオンに変更し(ステップS76)、変更後の送電禁止フラグの情報をPC5に送信する(ステップS77)。元々、オンであった場合にはその状態を保てばよい。比較の結果異なれば、つまり認証に失敗すれば(ステップS75でNOの場合)、認証に失敗した旨をPC5に送信する(ステップS78)。このようにユーザ認証処理が成功し且つ情報機器2aが充電情報サーバ4に登録してさえあれば、ユーザは送電禁止フラグの情報をオフからオンに変更することができる。
【0075】
次に図15を参照しながら、充電情報サーバ4がPC5から送電禁止フラグオフ命令を受信したときの流れの一例を説明する。充電情報サーバ4は、インターネットNを介してPC5から情報機器2aのIDと認証コードを受信する(ステップS81)。充電情報サーバ4は、これらを受信したとき、情報機器2aのIDを検索キーワードとして、認証コードと送電禁止フラグを検索する(ステップS82)。
【0076】
検索の結果、そのIDが見つからなければ(ステップS83でNOの場合)、情報が存在しない旨をPC5に送信する(ステップS84)。一方で、検索の結果、そのIDが見つかれば(ステップS83でYESの場合)、まず認証コードと受信した認証コードを比較する(ステップS85)。比較の結果同じであれば(ステップS85でYESの場合)、データベースの送電禁止フラグをオフに変更し(ステップS86)、変更後の送電禁止フラグの情報をPC5に送信する(ステップS87)。元々、オフであった場合にはその状態を保てばよい。比較の結果異なれば、つまり認証に失敗すれば(ステップS85でNOの場合)、認証に失敗した旨をPC5に送信する(ステップS88)。このようにユーザ認証処理が成功し且つ情報機器2aが充電情報サーバ4に登録してさえあれば、ユーザは送電禁止フラグの情報をオフからオンに変更することができる。
【0077】
以上説明したように、本実施例では、実施例1と同様に情報機器2a,2bが充電情報サーバ4に登録してあれば、情報機器2a,2bが紛失や所在不明になってもそれらの登録された時間と位置(所在)を知ることができるだけでなく、充電動作の許可/禁止を遠隔操作することもできる。またこれらの操作にユーザ認証処理を必要とすることでセキュリティを高めることができる。
【0078】
また本実施例では、充電情報サーバ4に情報機器2aのIDと位置情報と時間情報を送信したが、実施例1の好ましい例と同様に、情報機器2aがワイヤレス充電器3aから取り外されたときに、取り外されたことを示す情報(又はその情報及び情報機器2aのID)を送信するようにし、同様のデータベースの更新処理を行うようにしてもよい。
【0079】
また本実施例では、PC5からの要求に応じて各種情報をPC5に返して提示させる方法を採用したが、これらの情報は充電情報サーバ4が予め情報機器のIDに関連付けて登録した電子メールアドレス等に通知するようにしてもよい。特に図12のステップS57の位置情報及び時間情報についてこの通知を採用することで、ユーザは他の携帯電話機等に情報を保持した状態で情報機器2aを探すことができる。
【0080】
また本実施例では、インターネットNを介して充電情報サーバ4に情報機器2a,2bの問い合わせを行う機器としてPC5を使用する例を挙げたが、PC5に限らずインターネットNに接続できる機器であればよい。
【0081】
また本実施例においても、実施例1で説明した応用例と同様に、情報機器2aの充電が終了したときにワイヤレス充電器3aが充電情報をインターネット経由で送信し、充電情報サーバ4で充電情報を管理するように構成してもよい。
【0082】
また本実施例では、時間情報をワイヤレス充電器3aが取得し充電情報サーバ4に送信する例を挙げて説明したが、実施例1で説明した応用例と同様に、充電情報サーバ4が、情報機器2aのIDと位置情報を受信したときの時間情報を読み出してデータベースに登録するようにしてもよい。
【0083】
また本実施例では、位置情報をワイヤレス充電器3a,3bが取得する例を挙げたが、情報機器2a,2bで取得するようにしてもよい。つまり、本実施例においても、実施例1において図7の構成例との違いで説明したように、図8の構成例において位置検出部を受電機能部21側に設けるなどして、同様に、最終的に充電情報サーバ4がワイヤレス充電器3aから受信したIDと位置情報(情報機器2aについての位置情報)とを関連付けて格納するような構成を採用してもよい。この場合にも、時間情報は情報機器2aからワイヤレス充電器3aが取得してもよいし、位置情報を受信したときの時刻をワイヤレス充電器3a自身で読み出してもよいし、位置情報を受信したときの時刻を充電情報サーバ4自身で読み出してもよい。位置情報等の提示も同様に、充電情報サーバ4が、IDを指定した問い合わせに応じて、そのIDに対応する情報機器2aの所在情報として、そのIDに関連付けられた位置情報(つまり、そのIDに対応する情報機器2aについての位置情報)を提示すればよい。なお、送電禁止フラグの確認や変更も同様に、充電情報サーバ4がIDを指定した確認や変更の要求に応じて処理を行えばよい。
【0084】
また本実施例では、図9においてワイヤレス充電器3aが情報機器2aがセットされて充電を始めるときに送電禁止フラグを問い合わせる例を挙げたが、タイマーを設け、情報機器2aがセットされた状態から例えば1分毎に、ワイヤレス充電器3aが充電情報サーバ4に送電禁止フラグを問い合わせる方法を採用しても構わない。
【0085】
また本実施例では、送電状態をユーザに知らせる表示部39を、ワイヤレス充電器3a,3bに設けたが、情報機器2a,2bに設けた表示部で、送電状態を知らせる方法を採用しても構わない。
【0086】
また本実施例では給電の禁止に関してユーザ認証処理及びPC5からの設定変更を前提として説明したが、ユーザ認証処理無しでPC5から設定変更が可能に構成できることは言及するまでもない。さらにユーザ認証処理を行わず且つPC5からの設定変更も受け付けなくても、給電の禁止や許可の設定を行うように構成することもできる。
【0087】
そのためには、充電情報サーバ4が、ワイヤレス充電器3aから情報機器2aのIDを受信した場合、そのIDに応じて(つまりそのIDについてデータベースに登録されている送電禁止フラグの情報に応じて)、ワイヤレス充電器3aにその情報機器2aへの給電を禁止する指示を送信するか否かを決定すればよい。そしてワイヤレス充電器3aが、その禁止する指示を受信した場合にセットされている情報機器2aへの給電を禁止すればよい。例えば管理者がデータベースにおける情報機器2aや情報機器2bについての充電の許可/禁止の設定の書き換えを行うようにしておけばよい。この書き換えに伴う設定変更により、遠隔操作を、情報機器のユーザがPC5から行うのではなく管理者が行うことができる。
【0088】
[実施例3]
実施例3で説明するシステムは、情報機器2a,2bにインターネットNを介した通信機能がある場合のシステム構成例である。図16は実施例3のシステムの構成例を示す図である。
【0089】
ワイヤレス充電器3a,3bはインターネットNに接続されており、情報機器2a,2bはそれぞれAP(Access Point)6a,6bを介してインターネットNに接続されている。情報機器2a,2bやワイヤレス充電器3a,3bは、同じくインターネットNに接続されている充電情報サーバ4と通信可能な状態である。また情報機器2a,2bはGPS衛星1a,1b,1c等からのGPS信号を受信して自身の位置を取得できる。PC5はインターネットNに接続されており、同じくインターネットNに接続されている充電情報サーバ4と通信可能な状態である。
【0090】
本実施例では、情報機器2aがバッテリの充電のためにセットされた場合、ワイヤレス充電器3aがワイヤレス充電器3aの位置情報又は情報機器2aの位置情報を充電情報サーバ4に送信する代わりに、情報機器2aが情報機器2aの位置情報を、AP6aを経由し、インターネットNを介して充電情報サーバ4に送信する。ワイヤレス充電器3aは、セットされた情報機器2aのIDを、情報機器2aから無線通信により受信してインターネットNを介して充電情報サーバ4に送信する。そして充電情報サーバ4が、ワイヤレス充電器3aから受信したIDと情報機器2aについての位置情報とを関連付けて格納する。このように本実施例では、情報機器2aの所在位置として、情報機器2aが自身で取得した位置情報を直接、充電情報サーバ4に送信して利用している。
【0091】
なお、本実施例では、情報機器2a,2bにインターネットNを介した通信機能がある場合を実施例2のような処理に適用した場合についてのみ説明し、実施例1のような処理に適用した場合については説明しないが、適用可能であることは言及するまでもない。つまり、情報機器2a,2bの通信機能を生かした構成でも実施例1と同様に、非接触充電機能を備えた複数の情報機器に対して、それらのIDをネットワーク上で管理すること、並びにそれらの所在位置を特定することが可能になる。
【0092】
本実施例では、実施例2と同様に、充電情報サーバ4に情報機器2aの位置を問い合わせる場合と充電制御を遠隔操作する場合とにユーザ認証処理を必要とする例を挙げる。実施例2では情報機器2aのID、位置情報、及び時間情報をワイヤレス充電器3aから充電情報サーバ4に送信していたが、本実施例ではそれらの情報を情報機器2aから送信する。但し、給電の可否の判定を行うために、情報機器2aのIDはその情報機器2aがセットされたワイヤレス充電器3aからも送信される。
【0093】
次に図17を参照しながら、ワイヤレス充電器3a,3bと情報機器2a,2bの構成例について説明する。図17では図16の情報機器2a,2bを情報機器2として示すと共に、図16のワイヤレス充電器3a,3bをワイヤレス充電器3として示している。
【0094】
ワイヤレス充電器3は、ID読取部31、送電部32、記憶部33、制御部34、電力変換部35、ネットワークIF部37、及び表示部39を含んで構成される。一方で情報機器2は、ID送信部21a、受電部21b、電力変換部21c、位置検出部21d、制御部22、及び通信部23を含んで構成される。ID送信部21a、受電部21b、電力変換部21c、位置検出部21dは、受電機能部21として機能する。実施例1,2における図2、図7、及び図8で同じ参照符号を付けた部位については、基本的に同様の処理を行うため、異なる部分を除きその説明を省略する。
【0095】
ID送信部21aはRFID方式等の無線通信により、情報機器2のIDをワイヤレス充電器3に送信するが、IDを送信したことにより、情報機器2がワイヤレス充電器3にセットされたことを検出するのでセット検出部も兼ねることができる。
【0096】
通信部23は、例えば無線LAN(Local Area Network)規格のIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11g方式でAP6a,6bと通信を行い、AP6a,6b経由でインターネットNに接続されている充電情報サーバ4と通信を行う。制御部22はそれらを制御する機能を有する。
【0097】
ワイヤレス充電器3は情報機器2がワイヤレス充電器3にセットされたことを検出すると、情報機器2のIDをID読取部31により読み出すが、情報機器2のID送信部21aは、IDを送信したことにより、情報機器2がワイヤレス充電器3にセットされたことを検出する。情報機器2はワイヤレス充電器3にセットされたことを検出すると、IDを予め位置検出部21dで検出し図示しない記憶部に記憶した位置情報と現時刻の時間情報と共に、通信部23を介しAP及びインターネットNを経由して充電情報サーバ4に送信する。
【0098】
次に図18を参照しながら、ワイヤレス充電器3aが情報機器2aに送電を開始するときの流れの一例を説明する。なお、ワイヤレス充電器3aが情報機器2bに送電を開始するとき、ワイヤレス充電器3bが情報機器2a又は2bに送電を開始するときなどについても同様である。
【0099】
ワイヤレス充電器3aは、情報機器2aがワイヤレス充電器3aにセットされると、セットされたことを、具備した機械的なスイッチや光学センサ等の検出部により検出し(ステップS91でYESの場合)、情報機器2aのIDをID読取部31により読み出す(ステップS92)。読み取ったIDは記憶部33に記憶する(ステップS93)。そして、充電を開始する場合にはネットワークIF部37を介して情報機器2aのIDを充電情報サーバ4に送信する(ステップS94)。ステップS94〜S98の処理は、充電が必要な場合に行えばよく、不要な場合は行わなければよい。充電が必要であるか否かはバッテリの残量を検出すればよい。なお、充電が必要であるか否かの判断は、実際に充電を開始してから(つまりステップS98の後に)判定するようにしてもよい。
【0100】
ワイヤレス充電器3aは、充電情報サーバ4から送電を禁止する情報を受け取れば(ステップS95でNOの場合)、表示部39に“送電禁止”を表示してユーザに知らせる(ステップS96)。一方、ワイヤレス充電器3aは、充電情報サーバ4から送電を許可する情報を受け取れば(ステップS95でYESの場合)、表示部39に“送電中”を表示してユーザに知らせる(ステップS97)と共に、送電部32より情報機器2aに電力が送られる(ステップS98)。
【0101】
なお、実施例2において説明した、送電禁止フラグの問い合わせの方法や送電状態を知らせる方法に関する応用例、つまりタイマーを設ける例や情報機器2a,2bに設けた表示部で送電状態を知らせる例は、本実施例でも同様に適用できる。
【0102】
次に図19を参照しながら、充電情報サーバ4が情報機器2aから情報を受信したときの流れの一例を説明する。まず充電情報サーバ4は、インターネットNを介して情報機器2aから情報機器2aのIDと位置情報と時間情報を受信する(ステップS101)。情報機器2aからのこれらの情報の送信については上述した通りである。次に充電情報サーバ4は、情報機器2aのIDを検索キーワードとしてデータベースを検索し(ステップS102)、その情報機器2aのIDとセットの位置情報と時間情報を更新する(ステップS103)。
【0103】
また本実施例でも、実施例2において図12を参照しながら説明したようにPC5からの情報機器2aの充電情報サーバ4へのアクセスによる所在確認を行う。なお、PC5からの所在確認の要求に関する応用例、例えば電子メールアドレス等へ通知を行う例や、PC5以外のインターネットNに接続できる機器への適用例については、同様に本実施例でも適用できる。
【0104】
次に図20を参照しながら、充電情報サーバ4がワイヤレス充電器3aから情報を受信したときの流れの一例を説明する。まず充電情報サーバ4は、インターネットNを介してワイヤレス充電器3aから情報機器2aのIDを受信する(ステップS111)。そして、充電情報サーバ4は、情報機器2aのIDを検索キーワードとしてデータベースを検索する(ステップS112)。次に充電情報サーバ4は送電禁止フラグを参照する(ステップS113)。その結果として、送電禁止フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS114)、送電禁止フラグがオフであれば(ステップS114でNOの場合)、ワイヤレス充電器3aに送電を許可する指示を送信し(ステップS115)、オンであれば(ステップS114でYESの場合)、ワイヤレス充電器3aに送電を禁止する指示を送信する(ステップS116)。
【0105】
また本実施例でも、実施例2において図13〜図15を参照しながら説明したように、充電情報サーバ4がPC5から送電禁止フラグの情報の確認や変更なども同様に可能である。本実施例ではこれら確認や変更についても実施例2の応用例が適用できる。つまり、本実施例でも、ユーザ認証処理無しでPC5から設定変更が可能に構成でき、またユーザ認証処理を行わず且つPC5からの設定変更も受け付けなくても、給電の禁止や許可の設定を行うように構成することもできる。
【0106】
以上説明したように、本実施例では、実施例2と同様に情報機器2a,2bが充電情報サーバ4に登録してあれば、情報機器2a,2bが紛失や所在不明になってもそれらの登録された時間と位置(所在)を知ることができ、また充電動作の許可/禁止を遠隔操作することもできる。またこれらの操作にユーザ認証処理を必要とするように構成することで、セキュリティを高めることもできる。
【0107】
また本実施例では、充電情報サーバ4に情報機器2aのIDと位置情報と時間情報を送信したが、実施例1の好ましい例と同様に、情報機器2aがワイヤレス充電器3aから取り外されたときに、取り外されたことを示す情報(又はその情報及び情報機器2aのID)を送信するようにし、同様のデータベースの更新処理を行うようにしてもよい。本実施例においては、取り外されたことを示す情報は情報機器2aがAP6a及びインターネットNを介して充電情報サーバ4に送信することもできる。
【0108】
また本実施例においても、実施例1で説明した応用例と同様に、情報機器2aが取り外されるか充電が終了したときにワイヤレス充電器3aが充電情報をインターネット経由で送信し充電情報サーバ4で充電情報を管理できるようにしてもよい。
【0109】
代わりに、本実施例においては、充電情報は情報機器2aがAP6a及びインターネットNを介して充電情報サーバ4に送信することもできる。充電情報としては、情報機器2aが、今回の充電による充電量の増加分や全容量に対する充電率などの自身で得られる充電情報をIDと共に送信してもよいし、代わりに、ワイヤレス充電器3aから充電時間、充電による消費電力(電力使用量)などの充電情報を受信してIDと共に送信してもよいし、あるいは自身で得られる情報と併せてワイヤレス充電器3aから受信した充電情報を送信してもよい。なお、本実施例のように通信部23をもった情報機器2aであれば、実施例1,2や後述の実施例4であっても、情報機器2a側が充電情報を充電情報サーバ4に送信するように構成することができる。
【0110】
また本実施例では、時間情報を情報機器2aが取得し充電情報サーバ4に送信する例を挙げて説明したが、実施例1で説明した応用例と同様に、充電情報サーバ4が情報機器2aのIDと位置情報を受信したときの時間情報をデータベースに登録するようにしてもよい。
【0111】
また本実施例では、情報機器2aの所在位置として、情報機器2a自体で取得した位置情報を直接、充電情報サーバ4に送信して利用する例を挙げたが、ワイヤレス充電器3aが自身の位置情報を取得して情報機器2aに無線送信して、情報機器2aがその位置情報を充電情報サーバ4に送信するようにしてもよい。上記無線送信は、情報機器2aからワイヤレス充電器3aへの情報伝達を可能にするものであるが、このような無線通信は、例えば図17においてID送信部21a及びID読取部31とは別にもう一対のRFID方式の送受信部を設けること、つまり情報機器2にID読取部を、ワイヤレス充電器3にID送信部を設けて通信を行うことで実現できる。
【0112】
つまり、本実施例においても、図2や図8の構成例のように、ワイヤレス充電器3a,3b側に位置検出部を設け、最終的に充電情報サーバ4が情報機器2aから受信したIDと位置情報(この場合にはワイヤレス充電器3aについての位置情報)とを関連付けて格納するような構成を採用してもよい。この場合にも時間情報は、位置情報を受信したときの時刻を情報機器2a自身で読み出して充電情報サーバ4に送信すればよいが、位置情報を受信したときの時刻を充電情報サーバ4自身で読み出してもよい。また時間情報は、情報機器2aが上記無線通信によりワイヤレス充電器3aから位置情報と共に取得して充電情報サーバ4に送信するようにしもよい。位置情報等の提示も同様に、充電情報サーバ4が、IDを指定した問い合わせに応じて、そのIDに対応する情報機器2aの所在情報として、そのIDに関連付けられた位置情報(つまり、そのIDに対応する情報機器2aがセットされているワイヤレス充電器3aについての位置情報)を提示すればよい。なお、送電禁止フラグの確認や変更も同様に、充電情報サーバ4がIDを指定した確認や変更の要求に応じて処理を行えばよい。
【0113】
[実施例4]
実施例4のシステムは、実施例2のシステムに加えて、あるいは実施例2のシステムの代わりに、情報機器への使用制限を行うものである。この使用制限は、上述したように間接的に被充電機器である情報機器のバッテリが無くなり次第、使用できなくするものとは異なり、直接の指示により使用できなくするものである。また以下の説明は、実施例2のシステムに限らず、実施例1,3のシステムにも同様に適用できる。さらに実施例4のシステムにおいても、他の構成や応用例については実施例1〜3と基本的に同様であり、その説明は省略する。
【0114】
この使用制限の方法について説明する。ワイヤレス充電器3aは、上記禁止する指示(つまり給電を禁止する指示)を受信した場合には、セットされた情報機器2aの使用を制限する制御を情報機器2aに対して行う。無論、情報機器2aではこの制御に応じて使用が制限できる構成を有する。制限とは、全ての機能の制限であっても、一部の機能の制限であってもよく、いずれの場合にも遠隔操作により機能の使用をロックすることができる。
【0115】
また、給電禁止指示により使用制限の制御を行う代わりに、給電禁止指示とは別途、使用制限指示により、使用の制限(ロック)の制御を行うような構成を採用してもよい。そのために、充電情報サーバ4は、ワイヤレス充電器3aからIDを受信した場合、IDに応じて、ワイヤレス充電器3aに対して情報機器の使用を制限させる指示を送信するか否かを決定し、送信する場合にはその指示を送信する。ワイヤレス充電器3aは、上記制限させる指示を受信した場合には、セットされた情報機器2aの使用を制限する制御をその情報機器2aに対して行う。
【0116】
また、充電情報サーバ4からユーザがその使用制限の制御の設定を変更できるようにすることが好ましい。そのため、充電情報サーバ4でユーザ認証処理が可能な形態を前提として、充電情報サーバ4は、PC5からのアクセスに対してユーザ認証処理が成功した場合には、そのユーザの情報機器2aの使用を制限させるか否かの設定をPC5から変更することを、許可するように構成しておけばよい。
【0117】
いずれの使用制限方法を採用した場合でも、デジタルカメラのようなインターネットNなどのネットワークへの接続機能をもたない情報機器の使用制限を、充電情報サーバを介して遠隔操作により行うことができる。また、ワイヤレス充電器等の充電器を介して使用制限することで、ネットワーク接続の機能がない情報機器と、例えば携帯電話機のようにその機能がある情報機器とを統一的に取り扱うことができるようになる。
【0118】
[実施例1−4について]
実施例1−4を例に挙げて説明した通り、本発明に係る機器情報取得システムは、以下の第1〜第10の技術手段のいずれかで構成することができる。
【0119】
本発明の第1の技術手段は、複数の電子機器についての機器情報を取得する機器情報取得システムであって、前記電子機器に搭載されたバッテリを非接触で充電する充電器と、複数台の前記充電器にネットワークを介して接続されたサーバと、を備え、前記充電器又は前記電子機器は、自機の位置情報をGPS衛星から取得する取得部を有し、前記充電器もしくは前記電子機器は、前記電子機器が前記バッテリの充電のために前記充電器にセットされた場合、前記充電器又は前記電子機器の位置情報を、前記ネットワークを介して前記サーバに送信し、且つ、前記充電器が、前記電子機器の機器情報を、前記電子機器から無線通信により受信して前記ネットワークを介して前記サーバに送信し、前記サーバは、受信した前記機器情報と前記充電器又は前記電子機器についての位置情報とを関連付けて格納することを特徴としたものである。
【0120】
本発明の第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記充電器もしくは前記電子機器は、前記電子機器が前記充電器から取り外された場合、前記電子機器が取り外されたことを示す情報を、前記ネットワークを介して前記サーバに送信し、前記サーバは、受信した前記取り外されたことを示す情報に基づき、前記機器情報と前記充電器又は前記電子機器についての位置情報との関連付けを更新することを特徴としたものである。
【0121】
本発明の第3の技術手段は、第1又は第2の技術手段において、前記充電器もしくは前記電子機器は、前記電子機器が前記充電器から取り外されるか、あるいは充電が完了した場合、充電した結果に関する情報を、前記ネットワークを介して前記サーバに送信し、前記サーバは、受信した前記充電した結果に関する情報を、前記機器情報に関連付けて格納することを特徴としたものである。
【0122】
本発明の第4の技術手段は、第1〜第3のいずれか1の技術手段において、前記サーバは、前記充電器から前記機器情報を受信した場合、前記機器情報に応じて、前記充電器に前記電子機器への給電を禁止する指示を送信するか否かを決定し、前記充電器は、前記禁止する指示を受信した場合にはセットされた前記電子機器への給電を禁止することを特徴としたものである。
【0123】
本発明の第5の技術手段は、第1〜第3のいずれか1の技術手段において、前記サーバは、前記ネットワークに接続されたクライアント端末からのアクセスに対して、前記電子機器を使用するユーザを認証するためのユーザ認証処理を行うことを特徴としたものである。
【0124】
本発明の第6の技術手段は、第5の技術手段において、前記サーバは、前記充電器から前記機器情報を受信した場合、前記機器情報に応じて、前記充電器に前記電子機器への給電を禁止する指示を送信するか否かを決定し、前記充電器は、前記禁止する指示を受信した場合にはセットされた前記電子機器への給電を禁止し、前記サーバは、前記クライアント端末からのアクセスに対して前記ユーザ認証処理が成功した場合には、前記電子機器への給電を許可するか禁止するかの設定を前記クライアント端末から変更することを、許可することを特徴としたものである。
【0125】
本発明の第7の技術手段は、第4又は第6の技術手段において、前記充電器は、前記禁止する指示を受信した場合には、セットされた前記電子機器の使用を制限する制御を前記電子機器に対して行うことを特徴としたものである。
【0126】
本発明の第8の技術手段は、第1〜第3のいずれか1の技術手段において、前記サーバは、前記充電器から前記機器情報を受信した場合、前記機器情報に応じて、前記充電器に対して前記電子機器の使用を制限させる指示を送信するか否かを決定し、前記充電器は、前記制限させる指示を受信した場合には、セットされた前記電子機器の使用を制限する制御を前記電子機器に対して行うことを特徴としたものである。
【0127】
本発明の第9の技術手段は、第5の技術手段において、前記サーバは、前記充電器から前記機器情報を受信した場合、前記機器情報に応じて、前記充電器に対して前記電子機器の使用を制限させる指示を送信するか否かを決定し、前記充電器は、前記制限させる指示を受信した場合には、セットされた前記電子機器の使用を制限する制御を前記電子機器に対して行い、前記サーバは、前記クライアント端末からのアクセスに対して前記ユーザ認証処理が成功した場合には、前記電子機器の使用を制限させるか否かの設定を前記クライアント端末から変更することを、許可することを特徴としたものである。
【0128】
本発明の第10の技術手段は、第1〜第9のいずれか1の技術手段において、前記サーバは、前記ネットワークに接続されたクライアント端末からのアクセスにより前記機器情報を指定した所在位置の問い合わせを受け付けた場合、該問い合わせの要求に応じて、前記機器情報に対応する前記電子機器の所在情報として、前記機器情報に関連付けられた前記充電器又は前記電子機器についての位置情報を前記クライアント端末に提示することを特徴としたものである。
【0129】
[本発明の他の形態]
以上、本発明に係る機器情報取得システムについて説明したが、本発明は、上述したシステムにおいて、複数の電子機器についての機器情報を取得する機器情報取得方法としての形態も採用することができる。その方法や応用例については、機器情報取得システムについて説明した通りであり、その説明を省略する。また本発明は、このような機器情報取得方法における充電器側の処理を充電器内のコンピュータに実行させるためのプログラムとしての形態や、サーバ側の処理をサーバコンピュータに実行させるためのプログラムとしての形態も採り得る。充電器内のコンピュータとしては、上述したようにマイクロコンピュータやプログラム可能な汎用の集積回路/チップセットなど、様々な形態のコンピュータが適用できる。サーバコンピュータとしては、汎用コンピュータも適用できる。またこれらのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して、また放送波を介して、さらには可搬の記録媒体を介して流通させることができる。
【符号の説明】
【0130】
1a,1b,1c…GPS衛星、2,2a,2b…情報機器、3,3a,3b…ワイヤレス充電器、4…充電情報サーバ、5…PC、6a,6b…AP、21…受電機能部、21a…ID送信部、21b…受電部、21c…電力変換部、21d…位置検出部、21e…ID及び位置送信部、22…情報機器の制御部、23…通信部、31…ID読取部、32…送電部、33…記憶部、34…制御部、35…電力変換部、36…位置検出部、37…ネットワークIF部、38…ID及び位置読取部、39…表示部、40…充電情報サーバの記憶部、41…ID、42…位置情報、43…時刻(時間情報)、44…認証コード、45…送電禁止フラグ、N…インターネット。
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の機器情報を取得する機器情報取得システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ID(Identification)情報を格納したIC(Integrated Circuit)タグを物品に取り付けて物品を管理するシステムが利用されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に記載のシステムは、物品にICタグを取り付けてそのICタグに対し物品に関する属性情報をライタ装置によって書き込んでおき、物品の保管棚に配設されたリーダ装置により、各ICタグから属性情報と物品の保管場所に関する保管場所情報と読み取って管理用のサーバに転送しておくことで、このサーバに接続された端末装置から属性情報をキーとして物品の保管場所情報が検索できるように構成されている。
【0003】
ところで、電子機器には、携帯電話機など充電式バッテリを搭載する機器が存在するが、このバッテリの充電を非接触で行う技術が採用されている機器もある。このような技術のうち、特許文献2には、IDを用いて電子機器に適合した充電を行うことが可能な非接触充電装置が開示されている。
【0004】
この非接触充電装置は、電磁波を用いて携帯機器と無線通信を行う無線通信手段と、他の電磁波を用いて携帯機器を非接触で充電する非接触充電手段とを備え、携帯機器の充電条件を携帯機器のIDと関連付けて記憶しておき、無線通信手段によって携帯機器から伝えられたIDについて、そのIDに対応する充電条件を読み出して設定し、その設定に従って非接触充電を実行している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−133771号公報
【特許文献2】特開2009−213295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の技術により、物品としての電子機器についても、その属性情報及び保管場所情報を格納したICタグを取り付けておくことで、電子機器の保管場所を管理することができる。しかしながら、このようなシステムでは、ICタグを電子機器に添付する必要や、ライタ装置によりICタグに電子機器の属性情報を登録する必要があるだけでなく、その保管棚に別途、送信装置を設ける必要がある。
【0007】
また、特許文献2に記載の技術では、充電器においてその被充電機器である携帯機器のIDが取得できれば済むため、充電器が読み取った携帯機器のIDやその被充電機器の位置情報などの情報を一括で管理することは全く考慮されておらず、それらの情報をネットワーク上で有効に活用することもできない。
【0008】
さらに、特許文献1,2に記載の技術では、AC電源に繋がった充電器に被充電機器がセットされることで常に充電されてしまうため、充電を禁止にするといった操作はその場でしか行えず、遠隔的に行うことができない。また、特許文献1,2に記載の技術では、インターネットなどのネットワークに対する接続機能がない被充電機器については、その被充電機器の使用制限を遠隔的に行うことはできない。
【0009】
本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、非接触充電機能を備えた複数の電子機器に対して、それらの機器情報をネットワーク上で管理すること、並びにそれらの所在位置を特定することが可能な機器情報取得システムを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、このような機器情報取得システムにおいて、これら電子機器についての充電の許可/禁止の設定、及び/又は、ネットワーク接続機能をもたない電子機器の使用制限を、遠隔操作により行うことを可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は、複数の電子機器についての機器情報を取得する機器情報取得システムであって、前記電子機器に搭載されたバッテリを非接触で充電する充電器と、複数台の前記充電器にネットワークを介して接続されたサーバと、を備え、前記充電器又は前記電子機器は、自機の位置情報をGPS衛星から取得する取得部を有し、前記充電器もしくは前記電子機器は、前記電子機器が前記バッテリの充電のために前記充電器にセットされた場合、前記充電器又は前記電子機器の位置情報を、前記ネットワークを介して前記サーバに送信し、且つ、前記充電器が、前記電子機器の機器情報を、前記電子機器から無線通信により受信して前記ネットワークを介して前記サーバに送信し、前記サーバは、受信した前記機器情報と前記充電器又は前記電子機器についての位置情報とを関連付けて格納することを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、非接触充電機能を備えた複数の電子機器に対して、それらの機器情報をネットワーク上で管理すること、並びにそれらの所在位置を特定することが可能になる。
また、本発明の一形態によれば、これら電子機器についての充電の許可/禁止の設定、及び/又は、ネットワーク接続機能をもたない電子機器の使用制限を、遠隔操作により行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る実施例1と実施例2のシステムの構成例を示す図である。
【図2】実施例1におけるワイヤレス充電器と情報機器の受電機能部の構成例を示すブロック図である。
【図3】実施例1においてワイヤレス充電器が情報機器に送電を開始するときの流れを説明するためのフロー図である。
【図4】実施例1において充電情報サーバがワイヤレス充電器から情報を受信したときの流れを説明するためのフロー図である。
【図5】実施例1において充電情報サーバが管理するデータベースの概念を示す図である。
【図6】実施例1において充電情報サーバがPCから情報機器のIDを受信したときの流れを説明するためのフロー図である。
【図7】実施例1におけるワイヤレス充電器と情報機器の受電機能部の他の構成例を示すブロック図である。
【図8】実施例2におけるワイヤレス充電器と情報機器の受電機能部の構成例を示すブロック図である。
【図9】実施例2においてワイヤレス充電器が情報機器に送電を開始するときの流れを説明するためのフロー図である。
【図10】実施例2において充電情報サーバが管理するデータベースの概念を示す図である。
【図11】実施例2において充電情報サーバがワイヤレス充電器から情報を受信したときの流れを説明するためのフロー図である。
【図12】実施例2において充電情報サーバがPCから検索命令を受信したときの流れを説明するためのフロー図である。
【図13】実施例2において充電情報サーバがPCから送電禁止フラグ問い合わせ命令を受信したときの流れを説明するためのフロー図である。
【図14】実施例2において充電情報サーバがPCから送電禁止フラグオン命令を受信したときの流れを説明するためのフロー図である。
【図15】実施例2において充電情報サーバがPCから送電禁止フラグオフ命令を受信したときの流れを説明するためのフロー図である。
【図16】本発明に係る実施例3のシステムの構成例を示す図である。
【図17】実施例3におけるワイヤレス充電器と情報機器の構成例を示すブロック図である。
【図18】実施例3においてワイヤレス充電器が情報機器に送電を開始するときの流れを説明するためのフロー図である。
【図19】実施例3において充電情報サーバが情報機器から情報を受信したときの流れを説明するためのフロー図である。
【図20】実施例3において充電情報サーバがワイヤレス充電器から情報を受信したときの流れを説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る機器情報取得システムは、非接触で充電(ワイヤレス充電)を行うことが可能な複数の電子機器についての機器情報を、ネットワーク上のサーバで取得するシステムである。そのため、このシステムは、電子機器に搭載されたバッテリを非接触で充電する充電器と、複数台の充電器にネットワークを介して接続されたサーバと、を備える。この電子機器としては、搭載されたバッテリを別途用意した充電器で充電する機器であるため、携帯電話機(スマートフォンと呼ばれるものも含む)、携帯情報端末、モバイルPC(Personal Computer)など、携帯型の機器が該当する。以下、図面を参照しながら、本発明に係るシステムについて様々な実施例を説明する。
【0014】
[実施例1]
図1は、本実施例におけるシステムの構成例を示す図である。図1において、1a,1b,1cはGPS(Global Positioning System)衛星、2a,2bは電子機器の一例である携帯型の情報機器、3a,3bは非接触型の充電器であるワイヤレス充電器、4は上記サーバの一例である充電情報サーバ、5はクライアント端末の一例であるPC、Nはネットワークの一例としての世界規模のネットワークであるインターネット、をそれぞれ指している。
【0015】
ワイヤレス充電器3a,3bはインターネットNに接続されており、同じくインターネットNに接続されている充電情報サーバ4と通信可能な状態である。またワイヤレス充電器3a,3bは、GPS衛星1a,1b,1c等からのGPS信号を受信して自身の位置を取得できる。このように、本実施例におけるワイヤレス充電器3a,3bは、自機の位置情報(緯度経度を示す情報等)をGPS衛星から取得する取得部、つまりGPS受信部を有する。このGPS受信部は、実際には複数のGPS衛星1a等からのGPS信号に基づき位置情報を算出する。
【0016】
PC5はインターネットNに接続されており、同じくインターネットNに接続されている充電情報サーバ4と通信可能な状態である。なお、ネットワーク通信の一部又は全部に電力線通信(PLC:Power Line Communications)を採用してもよい。特にワイヤレス充電器3a,3bの直近の部分にはPLCを採用することで、AC電源に指し込んだだけで通電及びネットワーク通信が可能になるため好ましい。またワイヤレス充電器や情報機器の台数は2台に限ったものではなく、これらの台数が同じである必要もない。
【0017】
このような構成において、情報機器2aを例に挙げて説明すると、本実施例におけるワイヤレス充電器3aは、ワイヤレス充電器3aで情報機器2aに搭載されたバッテリの充電のために情報機器2aがセットされた場合、その情報機器2aについての機器情報(以下、IDで例示)を情報機器2aから無線通信により受信して、そのIDとワイヤレス充電器3aの位置情報を、充電情報サーバ4に送信する。そして、充電情報サーバ4は、ワイヤレス充電器3aから受信したIDと位置情報(ワイヤレス充電器3aの位置情報)とを関連付けて格納する。
【0018】
このような構成により、非接触充電機能を備えた複数の情報機器に対して、それらのIDをネットワーク上で管理すること、並びにそれらの所在位置を特定することが可能になる。この実施例では、情報機器の所在位置として、充電がなされたワイヤレス充電器の位置情報を利用している。
【0019】
以下、本実施例についてより具体的に説明する。
同じく情報機器2aについて説明するが、情報機器2b等の他の情報機器についても同様である。被充電機器である情報機器2aは、受電機能を含み、ワイヤレス充電器3aの上にセットされることで充電が開始される。ワイヤレス充電器3aは、情報機器2aがワイヤレス充電器3aの上にセットされると、給電を開始すると共に、情報機器2aのIDを無線通信により読み取る。
【0020】
ここで、ワイヤレス充電器3aは、例えば情報機器2aにIDを格納したICタグ等のRF(Radio Frequency)タグを取り付け、それを具備したリーダ装置で読み取るといったRFID(RF Identification)方式で無線通信を行えばよい。タグの種類としてはパッシブタグ、アクティブタグ、セミアクティブタグのいずれでもよく、電波の伝達方式についても電磁誘導方式、電波方式のいずれでもよい。以下の説明ではRFID方式を採用するが、これに限ったものではなく、Bluetooth(登録商標)やNFC(Near Field Communication)等、他の近距離無線通信技術を利用することもできる。
【0021】
そして、ワイヤレス充電器3aは、インターネットNを経由して充電情報サーバ4と有線又は無線で通信し、ワイヤレス充電器3aの位置、現時刻を示す時間情報と共に、情報機器2aのIDと情報機器2aがセットされたことを知らせる。充電情報サーバ4は、受信したこれらの情報を関連付けて格納する。
【0022】
これらの情報を格納した充電情報サーバ4は、インターネットNに接続されたPC5から、IDを指定した問い合わせを受け付けた場合、その問い合わせに応じて、そのIDに対応する情報機器2aの所在情報として、そのIDに関連付けられた位置情報(つまり、そのIDに対応するワイヤレス充電器3aについての位置情報)を提示するように構成しておく。
【0023】
このような提示を行う構成を採用することで、情報機器2aや情報機器2bの場所が分からなくなった場合は、ユーザはPC5を使用してインターネットNを経由して充電情報サーバ4に問い合わせを行うことで、その情報機器2a,2bが充電情報サーバ4に登録さえしてあれば、登録された時刻と位置を知ることができる。上述したように位置情報さえあれば時間情報は登録しなくてもよいが、時刻を知ることで、少なくともその時刻には位置情報が示す位置に情報機器が存在したことが分かる。本実施例では、時間情報をワイヤレス充電器3a,3bが取得して、充電情報サーバ4に送信する例を挙げている。
【0024】
次に図2を参照しながら、ワイヤレス充電器3a,3bと情報機器2a,2bの受電機能部21の構成例について説明する。図2では図1のワイヤレス充電器3a,3bをワイヤレス充電器3として示している。ワイヤレス充電器3は、ID読取部31、送電部32、記憶部33、制御部34、電力変換部35、位置検出部36、及びネットワークIF(interface)部37を含んで構成される。
【0025】
ID読取部31はRFID方式で受電機器(情報機器2a,2b等)のIDを読み取る。送電部32は電磁誘導方式で受電機器に電力を送電する。電力変換部35は商用のAC電源を送電部32で使用できる電力に変換する。ネットワークIF部37は、インターネットNに接続されている充電情報サーバ4と通信を行う。位置検出部36はGPS信号を受信してワイヤレス充電器3a,3bの位置情報と現時刻を取得する。記憶部33は受信したIDと位置情報や時間情報(現時刻の情報)を記憶する。
【0026】
制御部34は、ワイヤレス充電器3の各部を制御する。制御部34は、ハードウェアとプログラムとにより構成すればよい。このハードウェアとしては、マイクロコンピュータ、プログラム可能なICチップ等の汎用の集積回路/チップセットなどが挙げられる。プログラムとしては、各部31〜33,35〜37の処理をそのハードウェアに実行させるためのプログラムが該当する。また、制御部34は、ハードウェアのみで構成してもよく、その場合、汎用の充電器に、本発明に係る処理を実行する専用のマイクロコンピュータ又は専用の集積回路/チップセットなどを搭載すればよい。
【0027】
図1の情報機器2a,2bは受電機能を有し、この受電機能についての機能ブロックを図2では受電機能部21として示している。受電機能部21は、ID送信部21a、受電部21b、及び電力変換部21cを含んで構成される。ID送信部21aはRFID方式により、情報機器2a,2bのIDをワイヤレス充電器3に送信する。受電部21bは電磁誘導方式で、ワイヤレス充電器3の送電部32より送られた電力を受電する。電力変換部21cは受電した電力を情報機器2a,2bが使用できる電力に変換し、必要とする部分に供給する。
【0028】
次に、図3を参照しながら、ワイヤレス充電器3aが情報機器2aに送電を開始するときの流れの一例を説明する。なお、ワイヤレス充電器3aが情報機器2bに送電を開始するとき、ワイヤレス充電器3bが情報機器2a又は2bに送電を開始するときなどについても同様である。
【0029】
ワイヤレス充電器3aは、情報機器2aがワイヤレス充電器3aにセットされると、セットされたことを、具備した機械的なスイッチにより検出し(ステップS1でYESの場合)、情報機器2aのIDをID読取部31により読み出す(ステップS2)。読み取ったIDは記憶部33に記憶する(ステップS3)。またワイヤレス充電器3aは、充電を開始する場合に位置情報を予め位置検出部36で検出して記憶部33に記憶しておくか、この時点で検出・記憶し、ステップS3で得たIDと共にその位置情報と現時刻を示す時間情報を、ネットワークIF部37を介して充電情報サーバ4に送信する(ステップS4)。その後、ワイヤレス充電器3aの送電部32より情報機器2aに電力が送られる(ステップS5)。なお、ステップS5の処理はステップS1でYESと判定された後であればどの段階で実行してもよく、例えばステップS2の前に実行してもよい。
【0030】
次に、図4を参照しながら、充電情報サーバ4がワイヤレス充電器3aから情報を受信したときの流れの一例を説明する。充電情報サーバ4は、図3のステップS4により送信された情報、つまりワイヤレス充電器3aから情報機器2aのIDと位置情報と時間情報を、インターネットNを介して受信する(ステップS11)。そして、充電情報サーバ4は、情報機器2aのIDを検索キーワードとしてデータベースを検索し(ステップS12)、登録がなければ(ステップS13でNOの場合)、情報機器2aのIDと位置情報と時間情報をセットにしてデータベースに登録し(ステップS14)、登録済みであれば(ステップS13でYESの場合)、その情報機器2aのIDとセットの位置情報と時間情報を更新する(ステップS15)。
【0031】
ここで、図5を参照して、充電情報サーバ4が管理するデータベースについてその概念を説明する。このデータベースは、充電情報サーバ4の記憶部40に記憶されている。そして、このデータベースは、情報機器2aや情報機器2bのID41を検索キーワードとして、それに対応した位置情報42と時間情報である時刻43をセットにして(関連付けて)、管理されている。
【0032】
次に、図6を参照しながら、充電情報サーバ4がPC5から情報機器2aのIDを受信したときの流れの一例について説明する。なお、情報機器2aについて説明するが、情報機器2bのIDを受信した場合にも同様にそのIDについて処理がなされる。まず、情報機器2aのユーザ等が、上述したように情報機器2aの場所が分からなくなった場合に、PC5を使用しインターネットNを経由して充電情報サーバ4に問い合わせを行う。この問い合わせには、分からなくなった情報機器のIDをPC5で入力することが必要になり、このIDが充電情報サーバ4に送信される。
【0033】
充電情報サーバ4は、インターネットNを介してPC5から情報機器2aのIDを受信すると(ステップS21)、それを検索キーワードとして、その情報機器2aのIDとセットの位置情報と時間情報を検索する(ステップS22)。検索の結果、それらの情報がなければ(ステップS23でNOの場合)、情報が存在しない旨をPC5に送信し(ステップS24)、それらの情報があれば(ステップS23でYESの場合)、それらの情報をPC5に送信する(ステップS25)。情報機器2aが充電情報サーバ4に登録してさえあれば、このような処理により、登録された時間と位置を知ることができる。
【0034】
以上説明したように、本実施例では、ワイヤレス充電器3a,3bに充電情報サーバ4と通信する機能をもたせておき、情報機器2a,2bがワイヤレス充電器3a,3bで充電される状態にセットされただけで、ワイヤレス充電器3a,3bが自動的に情報機器2a,2bに関する情報を取得して充電情報サーバ4に送信し、充電情報サーバ4で格納することができる。そして、情報機器2a,2bが紛失や所在不明になっても、PC5からそれらの登録された時間と位置(所在)を確認することができる。
【0035】
また本実施例では、情報機器2a,2bがワイヤレス充電器3a,3bにセットされたかどうかを機械的なスイッチにより検出した例を挙げたが、それに限ったものではなく、例えば光学センサ等の他の検出部を具備しておき、その検出結果を利用する方法でもよい。他の検出部としては、専用に設けなくても、例えば他の用途で具備された光学センサを利用するなどしてもよい。
【0036】
また本実施例では、充電情報サーバ4に情報機器2aのIDと位置情報と時間情報を送信したが、情報機器2aがワイヤレス充電器3aから取り外されたときに、取り外されたことを示す情報(又はその情報及び情報機器2aのID)を送信することが好ましい。この情報を受信した充電情報サーバ4は、送信元のワイヤレス充電器3a(又は送信されたIDの情報機器2a)についての位置情報と時間情報を消去するようにしておけばよい。なお、この消去と同時に、対応するIDも消去するようにしてもよい。
【0037】
ここで、取り外されたときに情報機器2aのIDを受信しない形態であっても、受信した情報(つまりワイヤレス充電器3aから送信する情報)に送信元のワイヤレス充電器3aを示す情報(ワイヤレス充電器3aの位置情報であってもよい)を含めておくことで、データベース上でそのワイヤレス充電器3aに対応する位置情報を、消去などの更新のために検索することはできる。一方で、情報機器2aのIDを付加する場合には、例えば電波が所定強度より弱まった場合に再度IDを取得するようにしておくか、セット時に取得したIDを保持しておけばよい。
【0038】
位置情報と時間情報を消去する例を挙げたがこれに限ったものではなく、充電情報サーバ4は、取り外されたことを示す情報を受信した場合、少なくとも、受信した情報に基づきその位置情報を更新する処理を行えばよい。この処理としては、少なくとも現在、そのIDの情報機器2aが送信元のワイヤレス充電器3aにはセットされていないことを示すように位置情報を書き換える処理を行えばよい。このとき、更新前の情報も履歴として所定回数分だけ残しておいてもよく、取り外された場合でも最も近い過去に何処に存在したかを知ることができる。ここで、取り外されたことを示す情報として無効な位置情報(例えば存在しないような架空の緯度経度の情報)を送信するようにしておいてもよい。
【0039】
このようなデータベースの更新処理により、充電情報サーバ4は最新の情報機器2a,2bのセット状態(つまり最新の所在位置)を格納することができ、ユーザは最新のセット状態を知ることができる。この場合、図6のステップS23の分岐条件の代わりに、データベースに、(最新の情報として)有効な位置情報があるか否かを判定すればよい。対応するIDも消去する場合には、ステップS23の分岐条件に加えてこの判定も行えばよい。対応するIDを消去する場合は別であるが、取り外されたときにデータベースの更新処理を行うことで、その情報機器2aが充電中でまさに今そのワイヤレス充電器3aの設置位置に存在するのか、最後に場所を特定できたのがそのワイヤレス充電器3aの設置位置であるのかの区別を、管理することができる。
【0040】
情報機器2aがワイヤレス充電器3aから取り外されたときに、取り外されたことを示す情報を送信する方法について説明したが、この方法を採用しなくても、図4で説明したように登録があれば更新するだけでよい。つまり、データベースに格納したIDについてそのIDに関する新たな位置情報及び時間情報を受信した場合に、その新たな位置情報及び時間情報でデータベースの更新を行うだけでよい。
【0041】
いずれの方法でも、情報機器毎にIDが最新の位置情報及び時間情報に関連付けられているため、1つのワイヤレス充電器(例えばワイヤレス充電器3a)で複数の情報機器(例えば情報機器2a,2b)の充電を行う可能性がある場合や、さらには1つのワイヤレス充電器に複数の充電口を設けた構成において複数の情報機器を同時に充電するような場合にも、対応することができる。
【0042】
また本実施例では、位置情報(所在情報)等の提示を充電情報サーバ4のデータベースを閲覧することでユーザに知らせる方法を採用したが、充電情報サーバ4が予め情報機器のIDに関連付けて登録した電子メールアドレス等に、その情報機器の位置情報を通知するようにしてもよい。より具体的には図6のステップS25の位置情報及び時間情報についてこの通知を採用することで、ユーザは他の携帯電話機等に情報を保持した状態で情報機器2aを探すことができる。この通知は位置情報の変更がある度に実行してもよいし、PC5からの問い合わせに応じて通知を行うようにしてもよい。
【0043】
また本実施例では、インターネットNを介して充電情報サーバ4に情報機器2a,2bの問い合わせを行う機器としてPC5を使用する例を挙げたが、PC5に限らずインターネットNに接続できる機器であればよい。
【0044】
また本実施例において、さらに、情報機器2aがワイヤレス充電器3aから取り外されることで、あるいは情報機器2aの充電が完了する(フル充電された状態になる)ことで、充電が終了したときに、ワイヤレス充電器3aが、充電した結果に関する情報(以下、充電情報)をインターネット経由で送信するように構成してもよい。そして、充電情報サーバ4では、受信した充電情報をIDに関連付けて格納することでID毎に管理するように構成しておけばよい。なお、充電情報は充電が終了した時点で充電情報を得て管理するような例を挙げているが、定期的に充電情報を送信し、更新したり逐次蓄積して管理したりしてもよく、最終的に充電が終了した時点(又はその直前)の充電情報が少なくとも管理できていればよい。
【0045】
充電情報としては、ワイヤレス充電器3aが、充電時間、充電による消費電力(電力使用量)など、自身で得られる情報を送信してもよいし、代わりに、情報機器2aから今回の充電による充電量の増加分や全容量に対する充電率などの充電情報をIDと共に受信してそれを送信してもよいし、あるいは自身で得られる情報と併せて情報機器2aから受信した充電情報を送信してもよい。
【0046】
このように充電した結果に関する情報を管理することで、情報機器2aのユーザ等は、例えば所定期間内に充電した総充電量(例えば1日当たりの充電量)から、情報機器2aの所定期間内の消費電力量などを知ることができ、省エネルギー化を促せる。この消費電力量などは、ユーザがPC5から閲覧可能に構成してもよいし、充電情報サーバ4が自発的にPC5や情報機器2aに電子メールなどで送信するように構成してもよい。また会社などで管理している情報機器などについては、充電情報サーバ4に、情報機器2a,2b等の機器の管理者がPCからアクセスすることで、管理者が各ユーザの使用頻度や電力消費量などを管理することができる。この場合でも、充電情報サーバ4が管理者に電子メールなどで定期的に充電情報を送信するようにしてもよい。
【0047】
また給電を禁止する場合には、情報機器2aの取り外しをトリガとするIDと位置情報との関連付けについて更新は行わないようにしてもよいが、更新を行うことで情報機器2aのセット日時だけでなく取り外し日時も管理できる。よって、例えば情報機器の本来のユーザがその情報機器を紛失したり盗難されたりしていた場合にも、その情報機器の場所の追跡を取り外し時まで行うことができるため有益である。また充電した結果に関する情報も格納する形態にあっては、給電を禁止した場合には、格納しないようにするか、給電を禁止した旨を示す情報を格納するようにしておけばよい。
【0048】
また本実施例では、時間情報をワイヤレス充電器3aが取得し充電情報サーバ4に送信する例を挙げて説明したが、充電情報サーバ4が、情報機器2aのIDと位置情報を受信したときの時間情報を読み出してデータベースに登録するようにしてもよい。
【0049】
また本実施例では、位置情報をワイヤレス充電器3a,3bが取得する例を挙げたが、情報機器2a,2bで取得するようにしてもよい。そのような構成例について、図7を参照しながら説明する。図7は、図2の構成例とは異なる構成例を示すブロック図である。
【0050】
図7の構成例における図2の構成例との違いは、位置検出部21dが情報機器2a,2bの受電機能部21にあり、図2のID送信部21aの代わりに位置情報も送信できるID及び位置送信部21eを設け、位置検出部21dをID及び位置送信部21eに接続している点にある。つまり、この構成例では、情報機器2a,2bに位置検出部21dを設け、情報機器2a,2bのIDと共に位置情報をワイヤレス充電器3a,3bに送信している。また、図2のID読取部31の代わりに、位置情報も読み取れるID及び位置読取部38を設けることで、図2の構成例と同様の情報が充電情報サーバ4に格納できる。
【0051】
このように、本実施例における情報機器2a,2bは、自機の位置情報をGPS衛星から取得する取得部、つまりGPS受信部を有するようにしてもよい。そして、ワイヤレス充電器3aは、ワイヤレス充電器3aで情報機器2aに搭載されたバッテリの充電のために情報機器2aがセットされた場合、その情報機器2aについてのID及び位置情報を情報機器2aから無線通信により受信して、そのID及び情報機器2aの位置情報を、充電情報サーバ4に送信する。充電情報サーバ4は、ワイヤレス充電器3aから受信したIDと位置情報(情報機器2aについての位置情報)と時間情報とを関連付けて格納すればよい。この場合にも、時間情報は情報機器2aからワイヤレス充電器3aが取得してもよいし、位置情報を受信したときの時刻をワイヤレス充電器3a自身で読み出してもよいし、位置情報を受信したときの時刻を充電情報サーバ4自身で読み出してもよい。位置情報等の提示も同様に、充電情報サーバ4が、IDを指定した問い合わせに応じて、そのIDに対応する情報機器2aの所在情報として、そのIDに関連付けられた位置情報(つまり、そのIDに対応する情報機器2aについての位置情報)を提示すればよい。
【0052】
[実施例2]
図1は、本発明に係る実施例2のシステムの構成例を示す図でもあり、実施例2のシステムの詳細について、図1を併せて参照しながら説明する。
【0053】
実施例2のシステムは、実施例1のシステムにおいて、充電情報サーバ4に認証機能を加えると共に、情報機器2a,2bの充電制御(充電の許可/禁止の設定)の遠隔操作機能を加えたものである。ここで加えた認証機能は、情報機器2a,2bを使用するユーザを認証するためのユーザ認証処理を行う機能であり、PC5から充電情報サーバ4に情報機器2a,2bの位置を問い合わせる場合と、充電制御(充電の許可/禁止の設定)を遠隔操作する場合に、認証を必要とする。但し、充電情報サーバ4は、PC5からのアクセスに対してどのような要求であってもユーザ認証処理が必要であるように構成してもよい。
【0054】
上記充電制御について、まず情報機器2aがセットされたワイヤレス充電器3aを例に挙げてその概略を説明する。充電情報サーバ4は、ワイヤレス充電器3aから情報機器2aのIDを受信した場合、そのIDに応じて、ワイヤレス充電器3aに情報機器2aへの給電を禁止する指示を送信するか否かを決定する。そして、ワイヤレス充電器3aは、禁止する指示を受信した場合にはセットされた情報機器2aへの給電を禁止する。このため、ワイヤレス充電器3a,3bは給電を実行する場合と停止する場合とを、充電情報サーバ4からの指示に従って切り換えるスイッチを有する。
【0055】
ここで、給電を禁止する指示を送信しない場合には、単に禁止する指示を送信しない場合と、許可する指示を送信する場合とがある。なお、後者の場合にはIDを受信する度にそれに合った指示をワイヤレス充電器3aに返信するため問題ない。前者の場合、ワイヤレス充電器3aで情報機器2aへの給電を禁止したとしても、再度、情報機器がセットされた場合には同じ処理を行うようにすればよい。これにより、新たな情報機器2bがセットされた場合には給電が禁止されない設定であればされないし、新たな情報機器が情報機器2aであった場合にも再度禁止する指示を受信するため問題ない。
【0056】
そして、充電情報サーバ4は、PC5からのアクセスに対してユーザ認証処理を行い、それが成功した場合には、そのユーザの所有する情報機器(この例では情報機器2a)への給電を許可するか禁止するかの設定を、PC5から変更することを許可するように構成しておく。
【0057】
これにより、情報機器についての充電の許可/禁止の設定をユーザが遠隔操作により行うことができる。特に、従来技術においても、情報機器がワイヤレス充電器との通信以外の通信を行うための通信部を別途具備する機器(例えば携帯電話機等)であれば、その通信部を用いることでIDを他の機器に伝えたり、紛失/所在不明となった場合などに遠隔操作により情報機器の使用を制限したりすることができるが、そのような通信部を有しない情報機器ではそのような処理はできない。これに対し、本実施例では情報機器2a,2bがそのような通信部を有する機器である場合でも有しない機器である場合でも、IDを充電情報サーバ4に伝えたり、紛失/所在不明となっても遠隔操作により充電器での充電を許可するか禁止するかの設定を行うことで、間接的に被充電機器である情報機器2a,2bのバッテリが無くなり次第、使用できなくしたりすることができる。
【0058】
次にこのような本実施例の詳細について、図8〜図15を参照しながら説明する。
まず図8を参照して、ワイヤレス充電器3a,3bと情報機器2a,2bの受電機能部21の構成例について説明する。図8の構成例は、実施例1における図2の構成例において、表示部39を追加した構成である。追加した表示部39は、制御部34の制御に従い、送電状態をユーザに知らせる機能を有する。
【0059】
次に図9を参照しながら、ワイヤレス充電器3aが情報機器2aに送電を開始するときの流れの一例を説明する。なお、図3の処理でも説明したように、ワイヤレス充電器3aが情報機器2bに送電を開始するとき、ワイヤレス充電器3bが情報機器2a又は2bに送電を開始するときなどについても同様である。
【0060】
ワイヤレス充電器3aは、情報機器2aがワイヤレス充電器3aにセットされると、セットされたことを、具備した機械的なスイッチや光学センサ等の検出部により検出し(ステップS31でYESの場合)、情報機器2aのIDをID読取部31により読み出す(ステップS32)。読み取ったIDは記憶部33に記憶する(ステップS33)。またワイヤレス充電器3aは、充電を開始する場合に位置情報を予め位置検出部36で検出して記憶部33に記憶しておくか、この時点で検出・記憶し、ステップS33で得たIDと共にその位置情報と現時刻を示す時間情報を、ネットワークIF部37を介して充電情報サーバ4に送信する(ステップS34)。ステップS34〜S38の処理は、充電が必要な場合に行えばよく、不要な場合は行わなければよい。充電が必要であるか否かはバッテリの残量を検出すればよい。なお、充電が必要であるか否かの判断は、実際に充電を開始してから(つまりステップS38の後に)判定するようにしてもよい。
【0061】
ワイヤレス充電器3aは、充電情報サーバ4から送電を禁止する情報を受け取れば(ステップS35でNOの場合)、表示部39に“送電禁止”を表示してユーザに知らせる(ステップS36)。一方、ワイヤレス充電器3aは、充電情報サーバ4から送電を許可する情報を受け取れば(ステップS35でYESの場合)、表示部39に“送電中”を表示してユーザに知らせる(ステップS37)と共に、送電部32より情報機器2aに電力が送られる(ステップS38)。
【0062】
ここで、ステップS35における送電を禁止/許可する情報に関連し、図10を参照しながら、実施例2における充電情報サーバ4が管理するデータベースについてその概念を説明する。このデータベースは、充電情報サーバ4の記憶部40に記憶されている。そして、このデータベースは、情報機器2aや情報機器2bのID41を検索キーワードとして、それに対応した位置情報42、時間情報である時刻43、アクセスのための認証コード44、及び送電を禁止/許可する情報の一例である送電禁止フラグ45をセットにして(関連付けて)、管理されている。
【0063】
本実施例では予め情報機器2a,2bのIDはデータベースに登録されており、位置情報と時間情報は最初の段階では無効な値が設定されているものとする。また認証コード44は予め設定されており、情報機器2a,2bと付随しユーザに配布される。送電禁止フラグの初期値はオフで設定されている。
【0064】
次に図11を参照しながら、充電情報サーバ4がワイヤレス充電器3aから情報を受信したときの流れの一例を説明する。まず充電情報サーバ4は、図9のステップS34により送信された情報、つまりワイヤレス充電器3aから情報機器2aのIDと位置情報と時間情報を、インターネットNを介して受信する(ステップS41)。そして、充電情報サーバ4は、情報機器2aのIDを検索キーワードとしてデータベースを検索し(ステップS42)、その情報機器2aのIDとセットの位置情報と時間情報を更新する(ステップS43)。ここまでの流れは図4で説明したものと同様であるが、上述のように無効な値が設定されている点が異なる。
【0065】
次に、充電情報サーバ4はそのIDに関連付けられた送電禁止フラグを参照し(ステップS44)、その結果として、送電禁止フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS45)。充電情報サーバ4は、送電禁止フラグがオフであれば(ステップS45でNOの場合)、ワイヤレス充電器3aに送電を許可する情報を送信し(ステップS46)、送電禁止フラグがオンであれば(ステップS45でYESの場合)、ワイヤレス充電器3aに送電を禁止する指示を送信する(ステップS47)。
【0066】
一方で、充電情報サーバ4は、PC5からのIDを指定した所在位置の問い合わせを受け付けた場合に、その問い合わせの要求に応じて、そのIDに対応する情報機器2aの所在情報として、そのIDに関連付けられた位置情報(この例ではワイヤレス充電器3aについての位置情報)をPC5に提示する。上記問い合わせは、まずPC5からのアクセス要求に対してユーザ認証処理が成功した場合に可能になるか、もしくは上記問い合わせ時にユーザ認証処理が施される。
【0067】
このような処理について、図12を参照しながら説明する。図12は充電情報サーバ4がPC5から所在位置の検索命令を受信したときの流れの一例を説明するためのフロー図である。本実施例におけるこの処理は、図6の処理においてPC5からのアクセスに対してユーザ認証機能を充電情報サーバ4にもたせた例に該当し、一部説明を省略する。
【0068】
まず充電情報サーバ4は、インターネットNを介してPC5から情報機器2aのIDと認証コードを受信する(ステップS51)。認証コードはIDと共にユーザ認証処理に使用される。充電情報サーバ4は、これらを受信したとき、情報機器2aのIDを検索キーワードとして、セットの認証コードと位置情報と時間情報を検索する(ステップS52)。
【0069】
検索の結果、そのIDが見つからなければ(ステップS53でNOの場合)、情報が存在しない旨をPC5に送信する(ステップS54)。一方で、検索の結果、そのIDが見つかれば(ステップS53でYESの場合)、まず認証コードと受信した認証コードを比較する(ステップS55)。比較の結果同じであれば(ステップS55でYESの場合)、位置情報と時間情報の有効性を確認し(ステップS56)、有効であれば(ステップS56でYESの場合)、位置情報と時間情報をPC5に送信する(ステップS57)。無効であれば(ステップS56でNOの場合)、情報が存在しない旨をPC5に送信する(ステップS54)。比較の結果異なれば、つまり認証に失敗すれば(ステップS55でNOの場合)、その旨をPC5に送信する(ステップS58)。このようにユーザ認証処理が成功し且つ情報機器2aが充電情報サーバ4に登録してさえあれば、ユーザは最新の位置と時間を知ることができる。
【0070】
本実施例では、ユーザは、PC5から送電禁止フラグの確認、変更を行うことも可能にとなっている。このような構成について、情報機器2aについての送電禁止フラグを確認、変更する例を図13〜図15を参照しながら説明する。
【0071】
まず図13を参照しながら、充電情報サーバ4がPC5から送電禁止フラグ問い合わせ命令を受信したときの流れの一例を説明する。充電情報サーバ4は、インターネットNを介してPC5から情報機器2aのIDと認証コードを受信する(ステップS61)。充電情報サーバ4は、これらを受信したとき、情報機器2aのIDを検索キーワードとして、認証コードと送電禁止フラグを検索する(ステップS62)。
【0072】
検索の結果、そのIDが見つからなければ(ステップS63でNOの場合)、情報が存在しない旨をPC5に送信する(ステップS64)。一方で、検索の結果、そのIDが見つかれば(ステップS63でYESの場合)、まず認証コードと受信した認証コードを比較する(ステップS65)。比較の結果同じであれば(ステップS65でYESの場合)、送電禁止フラグの情報(オンかオフかの情報)をPC5に送信する(ステップS66)。比較の結果異なれば、つまり認証に失敗すれば(ステップS65でNOの場合)、認証に失敗した旨をPC5に送信する(ステップS67)。このようにユーザ認証処理が成功し且つ情報機器2aが充電情報サーバ4に登録してさえあれば、ユーザは送電禁止フラグの情報を確認することができる。
【0073】
次に図14を参照しながら、充電情報サーバ4がPC5から送電禁止フラグオン命令を受信したときの流れの一例を説明する。充電情報サーバ4は、インターネットNを介してPC5から情報機器2aのIDと認証コードを受信する(ステップS71)。充電情報サーバ4は、これらを受信したとき、情報機器2aのIDを検索キーワードとして、認証コードと送電禁止フラグを検索する(ステップS72)。
【0074】
検索の結果、そのIDが見つからなければ(ステップS73でNOの場合)、情報が存在しない旨をPC5に送信する(ステップS74)。一方で、検索の結果、そのIDが見つかれば(ステップS73でYESの場合)、まず認証コードと受信した認証コードを比較する(ステップS75)。比較の結果同じであれば(ステップS75でYESの場合)、データベースの送電禁止フラグをオンに変更し(ステップS76)、変更後の送電禁止フラグの情報をPC5に送信する(ステップS77)。元々、オンであった場合にはその状態を保てばよい。比較の結果異なれば、つまり認証に失敗すれば(ステップS75でNOの場合)、認証に失敗した旨をPC5に送信する(ステップS78)。このようにユーザ認証処理が成功し且つ情報機器2aが充電情報サーバ4に登録してさえあれば、ユーザは送電禁止フラグの情報をオフからオンに変更することができる。
【0075】
次に図15を参照しながら、充電情報サーバ4がPC5から送電禁止フラグオフ命令を受信したときの流れの一例を説明する。充電情報サーバ4は、インターネットNを介してPC5から情報機器2aのIDと認証コードを受信する(ステップS81)。充電情報サーバ4は、これらを受信したとき、情報機器2aのIDを検索キーワードとして、認証コードと送電禁止フラグを検索する(ステップS82)。
【0076】
検索の結果、そのIDが見つからなければ(ステップS83でNOの場合)、情報が存在しない旨をPC5に送信する(ステップS84)。一方で、検索の結果、そのIDが見つかれば(ステップS83でYESの場合)、まず認証コードと受信した認証コードを比較する(ステップS85)。比較の結果同じであれば(ステップS85でYESの場合)、データベースの送電禁止フラグをオフに変更し(ステップS86)、変更後の送電禁止フラグの情報をPC5に送信する(ステップS87)。元々、オフであった場合にはその状態を保てばよい。比較の結果異なれば、つまり認証に失敗すれば(ステップS85でNOの場合)、認証に失敗した旨をPC5に送信する(ステップS88)。このようにユーザ認証処理が成功し且つ情報機器2aが充電情報サーバ4に登録してさえあれば、ユーザは送電禁止フラグの情報をオフからオンに変更することができる。
【0077】
以上説明したように、本実施例では、実施例1と同様に情報機器2a,2bが充電情報サーバ4に登録してあれば、情報機器2a,2bが紛失や所在不明になってもそれらの登録された時間と位置(所在)を知ることができるだけでなく、充電動作の許可/禁止を遠隔操作することもできる。またこれらの操作にユーザ認証処理を必要とすることでセキュリティを高めることができる。
【0078】
また本実施例では、充電情報サーバ4に情報機器2aのIDと位置情報と時間情報を送信したが、実施例1の好ましい例と同様に、情報機器2aがワイヤレス充電器3aから取り外されたときに、取り外されたことを示す情報(又はその情報及び情報機器2aのID)を送信するようにし、同様のデータベースの更新処理を行うようにしてもよい。
【0079】
また本実施例では、PC5からの要求に応じて各種情報をPC5に返して提示させる方法を採用したが、これらの情報は充電情報サーバ4が予め情報機器のIDに関連付けて登録した電子メールアドレス等に通知するようにしてもよい。特に図12のステップS57の位置情報及び時間情報についてこの通知を採用することで、ユーザは他の携帯電話機等に情報を保持した状態で情報機器2aを探すことができる。
【0080】
また本実施例では、インターネットNを介して充電情報サーバ4に情報機器2a,2bの問い合わせを行う機器としてPC5を使用する例を挙げたが、PC5に限らずインターネットNに接続できる機器であればよい。
【0081】
また本実施例においても、実施例1で説明した応用例と同様に、情報機器2aの充電が終了したときにワイヤレス充電器3aが充電情報をインターネット経由で送信し、充電情報サーバ4で充電情報を管理するように構成してもよい。
【0082】
また本実施例では、時間情報をワイヤレス充電器3aが取得し充電情報サーバ4に送信する例を挙げて説明したが、実施例1で説明した応用例と同様に、充電情報サーバ4が、情報機器2aのIDと位置情報を受信したときの時間情報を読み出してデータベースに登録するようにしてもよい。
【0083】
また本実施例では、位置情報をワイヤレス充電器3a,3bが取得する例を挙げたが、情報機器2a,2bで取得するようにしてもよい。つまり、本実施例においても、実施例1において図7の構成例との違いで説明したように、図8の構成例において位置検出部を受電機能部21側に設けるなどして、同様に、最終的に充電情報サーバ4がワイヤレス充電器3aから受信したIDと位置情報(情報機器2aについての位置情報)とを関連付けて格納するような構成を採用してもよい。この場合にも、時間情報は情報機器2aからワイヤレス充電器3aが取得してもよいし、位置情報を受信したときの時刻をワイヤレス充電器3a自身で読み出してもよいし、位置情報を受信したときの時刻を充電情報サーバ4自身で読み出してもよい。位置情報等の提示も同様に、充電情報サーバ4が、IDを指定した問い合わせに応じて、そのIDに対応する情報機器2aの所在情報として、そのIDに関連付けられた位置情報(つまり、そのIDに対応する情報機器2aについての位置情報)を提示すればよい。なお、送電禁止フラグの確認や変更も同様に、充電情報サーバ4がIDを指定した確認や変更の要求に応じて処理を行えばよい。
【0084】
また本実施例では、図9においてワイヤレス充電器3aが情報機器2aがセットされて充電を始めるときに送電禁止フラグを問い合わせる例を挙げたが、タイマーを設け、情報機器2aがセットされた状態から例えば1分毎に、ワイヤレス充電器3aが充電情報サーバ4に送電禁止フラグを問い合わせる方法を採用しても構わない。
【0085】
また本実施例では、送電状態をユーザに知らせる表示部39を、ワイヤレス充電器3a,3bに設けたが、情報機器2a,2bに設けた表示部で、送電状態を知らせる方法を採用しても構わない。
【0086】
また本実施例では給電の禁止に関してユーザ認証処理及びPC5からの設定変更を前提として説明したが、ユーザ認証処理無しでPC5から設定変更が可能に構成できることは言及するまでもない。さらにユーザ認証処理を行わず且つPC5からの設定変更も受け付けなくても、給電の禁止や許可の設定を行うように構成することもできる。
【0087】
そのためには、充電情報サーバ4が、ワイヤレス充電器3aから情報機器2aのIDを受信した場合、そのIDに応じて(つまりそのIDについてデータベースに登録されている送電禁止フラグの情報に応じて)、ワイヤレス充電器3aにその情報機器2aへの給電を禁止する指示を送信するか否かを決定すればよい。そしてワイヤレス充電器3aが、その禁止する指示を受信した場合にセットされている情報機器2aへの給電を禁止すればよい。例えば管理者がデータベースにおける情報機器2aや情報機器2bについての充電の許可/禁止の設定の書き換えを行うようにしておけばよい。この書き換えに伴う設定変更により、遠隔操作を、情報機器のユーザがPC5から行うのではなく管理者が行うことができる。
【0088】
[実施例3]
実施例3で説明するシステムは、情報機器2a,2bにインターネットNを介した通信機能がある場合のシステム構成例である。図16は実施例3のシステムの構成例を示す図である。
【0089】
ワイヤレス充電器3a,3bはインターネットNに接続されており、情報機器2a,2bはそれぞれAP(Access Point)6a,6bを介してインターネットNに接続されている。情報機器2a,2bやワイヤレス充電器3a,3bは、同じくインターネットNに接続されている充電情報サーバ4と通信可能な状態である。また情報機器2a,2bはGPS衛星1a,1b,1c等からのGPS信号を受信して自身の位置を取得できる。PC5はインターネットNに接続されており、同じくインターネットNに接続されている充電情報サーバ4と通信可能な状態である。
【0090】
本実施例では、情報機器2aがバッテリの充電のためにセットされた場合、ワイヤレス充電器3aがワイヤレス充電器3aの位置情報又は情報機器2aの位置情報を充電情報サーバ4に送信する代わりに、情報機器2aが情報機器2aの位置情報を、AP6aを経由し、インターネットNを介して充電情報サーバ4に送信する。ワイヤレス充電器3aは、セットされた情報機器2aのIDを、情報機器2aから無線通信により受信してインターネットNを介して充電情報サーバ4に送信する。そして充電情報サーバ4が、ワイヤレス充電器3aから受信したIDと情報機器2aについての位置情報とを関連付けて格納する。このように本実施例では、情報機器2aの所在位置として、情報機器2aが自身で取得した位置情報を直接、充電情報サーバ4に送信して利用している。
【0091】
なお、本実施例では、情報機器2a,2bにインターネットNを介した通信機能がある場合を実施例2のような処理に適用した場合についてのみ説明し、実施例1のような処理に適用した場合については説明しないが、適用可能であることは言及するまでもない。つまり、情報機器2a,2bの通信機能を生かした構成でも実施例1と同様に、非接触充電機能を備えた複数の情報機器に対して、それらのIDをネットワーク上で管理すること、並びにそれらの所在位置を特定することが可能になる。
【0092】
本実施例では、実施例2と同様に、充電情報サーバ4に情報機器2aの位置を問い合わせる場合と充電制御を遠隔操作する場合とにユーザ認証処理を必要とする例を挙げる。実施例2では情報機器2aのID、位置情報、及び時間情報をワイヤレス充電器3aから充電情報サーバ4に送信していたが、本実施例ではそれらの情報を情報機器2aから送信する。但し、給電の可否の判定を行うために、情報機器2aのIDはその情報機器2aがセットされたワイヤレス充電器3aからも送信される。
【0093】
次に図17を参照しながら、ワイヤレス充電器3a,3bと情報機器2a,2bの構成例について説明する。図17では図16の情報機器2a,2bを情報機器2として示すと共に、図16のワイヤレス充電器3a,3bをワイヤレス充電器3として示している。
【0094】
ワイヤレス充電器3は、ID読取部31、送電部32、記憶部33、制御部34、電力変換部35、ネットワークIF部37、及び表示部39を含んで構成される。一方で情報機器2は、ID送信部21a、受電部21b、電力変換部21c、位置検出部21d、制御部22、及び通信部23を含んで構成される。ID送信部21a、受電部21b、電力変換部21c、位置検出部21dは、受電機能部21として機能する。実施例1,2における図2、図7、及び図8で同じ参照符号を付けた部位については、基本的に同様の処理を行うため、異なる部分を除きその説明を省略する。
【0095】
ID送信部21aはRFID方式等の無線通信により、情報機器2のIDをワイヤレス充電器3に送信するが、IDを送信したことにより、情報機器2がワイヤレス充電器3にセットされたことを検出するのでセット検出部も兼ねることができる。
【0096】
通信部23は、例えば無線LAN(Local Area Network)規格のIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11g方式でAP6a,6bと通信を行い、AP6a,6b経由でインターネットNに接続されている充電情報サーバ4と通信を行う。制御部22はそれらを制御する機能を有する。
【0097】
ワイヤレス充電器3は情報機器2がワイヤレス充電器3にセットされたことを検出すると、情報機器2のIDをID読取部31により読み出すが、情報機器2のID送信部21aは、IDを送信したことにより、情報機器2がワイヤレス充電器3にセットされたことを検出する。情報機器2はワイヤレス充電器3にセットされたことを検出すると、IDを予め位置検出部21dで検出し図示しない記憶部に記憶した位置情報と現時刻の時間情報と共に、通信部23を介しAP及びインターネットNを経由して充電情報サーバ4に送信する。
【0098】
次に図18を参照しながら、ワイヤレス充電器3aが情報機器2aに送電を開始するときの流れの一例を説明する。なお、ワイヤレス充電器3aが情報機器2bに送電を開始するとき、ワイヤレス充電器3bが情報機器2a又は2bに送電を開始するときなどについても同様である。
【0099】
ワイヤレス充電器3aは、情報機器2aがワイヤレス充電器3aにセットされると、セットされたことを、具備した機械的なスイッチや光学センサ等の検出部により検出し(ステップS91でYESの場合)、情報機器2aのIDをID読取部31により読み出す(ステップS92)。読み取ったIDは記憶部33に記憶する(ステップS93)。そして、充電を開始する場合にはネットワークIF部37を介して情報機器2aのIDを充電情報サーバ4に送信する(ステップS94)。ステップS94〜S98の処理は、充電が必要な場合に行えばよく、不要な場合は行わなければよい。充電が必要であるか否かはバッテリの残量を検出すればよい。なお、充電が必要であるか否かの判断は、実際に充電を開始してから(つまりステップS98の後に)判定するようにしてもよい。
【0100】
ワイヤレス充電器3aは、充電情報サーバ4から送電を禁止する情報を受け取れば(ステップS95でNOの場合)、表示部39に“送電禁止”を表示してユーザに知らせる(ステップS96)。一方、ワイヤレス充電器3aは、充電情報サーバ4から送電を許可する情報を受け取れば(ステップS95でYESの場合)、表示部39に“送電中”を表示してユーザに知らせる(ステップS97)と共に、送電部32より情報機器2aに電力が送られる(ステップS98)。
【0101】
なお、実施例2において説明した、送電禁止フラグの問い合わせの方法や送電状態を知らせる方法に関する応用例、つまりタイマーを設ける例や情報機器2a,2bに設けた表示部で送電状態を知らせる例は、本実施例でも同様に適用できる。
【0102】
次に図19を参照しながら、充電情報サーバ4が情報機器2aから情報を受信したときの流れの一例を説明する。まず充電情報サーバ4は、インターネットNを介して情報機器2aから情報機器2aのIDと位置情報と時間情報を受信する(ステップS101)。情報機器2aからのこれらの情報の送信については上述した通りである。次に充電情報サーバ4は、情報機器2aのIDを検索キーワードとしてデータベースを検索し(ステップS102)、その情報機器2aのIDとセットの位置情報と時間情報を更新する(ステップS103)。
【0103】
また本実施例でも、実施例2において図12を参照しながら説明したようにPC5からの情報機器2aの充電情報サーバ4へのアクセスによる所在確認を行う。なお、PC5からの所在確認の要求に関する応用例、例えば電子メールアドレス等へ通知を行う例や、PC5以外のインターネットNに接続できる機器への適用例については、同様に本実施例でも適用できる。
【0104】
次に図20を参照しながら、充電情報サーバ4がワイヤレス充電器3aから情報を受信したときの流れの一例を説明する。まず充電情報サーバ4は、インターネットNを介してワイヤレス充電器3aから情報機器2aのIDを受信する(ステップS111)。そして、充電情報サーバ4は、情報機器2aのIDを検索キーワードとしてデータベースを検索する(ステップS112)。次に充電情報サーバ4は送電禁止フラグを参照する(ステップS113)。その結果として、送電禁止フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS114)、送電禁止フラグがオフであれば(ステップS114でNOの場合)、ワイヤレス充電器3aに送電を許可する指示を送信し(ステップS115)、オンであれば(ステップS114でYESの場合)、ワイヤレス充電器3aに送電を禁止する指示を送信する(ステップS116)。
【0105】
また本実施例でも、実施例2において図13〜図15を参照しながら説明したように、充電情報サーバ4がPC5から送電禁止フラグの情報の確認や変更なども同様に可能である。本実施例ではこれら確認や変更についても実施例2の応用例が適用できる。つまり、本実施例でも、ユーザ認証処理無しでPC5から設定変更が可能に構成でき、またユーザ認証処理を行わず且つPC5からの設定変更も受け付けなくても、給電の禁止や許可の設定を行うように構成することもできる。
【0106】
以上説明したように、本実施例では、実施例2と同様に情報機器2a,2bが充電情報サーバ4に登録してあれば、情報機器2a,2bが紛失や所在不明になってもそれらの登録された時間と位置(所在)を知ることができ、また充電動作の許可/禁止を遠隔操作することもできる。またこれらの操作にユーザ認証処理を必要とするように構成することで、セキュリティを高めることもできる。
【0107】
また本実施例では、充電情報サーバ4に情報機器2aのIDと位置情報と時間情報を送信したが、実施例1の好ましい例と同様に、情報機器2aがワイヤレス充電器3aから取り外されたときに、取り外されたことを示す情報(又はその情報及び情報機器2aのID)を送信するようにし、同様のデータベースの更新処理を行うようにしてもよい。本実施例においては、取り外されたことを示す情報は情報機器2aがAP6a及びインターネットNを介して充電情報サーバ4に送信することもできる。
【0108】
また本実施例においても、実施例1で説明した応用例と同様に、情報機器2aが取り外されるか充電が終了したときにワイヤレス充電器3aが充電情報をインターネット経由で送信し充電情報サーバ4で充電情報を管理できるようにしてもよい。
【0109】
代わりに、本実施例においては、充電情報は情報機器2aがAP6a及びインターネットNを介して充電情報サーバ4に送信することもできる。充電情報としては、情報機器2aが、今回の充電による充電量の増加分や全容量に対する充電率などの自身で得られる充電情報をIDと共に送信してもよいし、代わりに、ワイヤレス充電器3aから充電時間、充電による消費電力(電力使用量)などの充電情報を受信してIDと共に送信してもよいし、あるいは自身で得られる情報と併せてワイヤレス充電器3aから受信した充電情報を送信してもよい。なお、本実施例のように通信部23をもった情報機器2aであれば、実施例1,2や後述の実施例4であっても、情報機器2a側が充電情報を充電情報サーバ4に送信するように構成することができる。
【0110】
また本実施例では、時間情報を情報機器2aが取得し充電情報サーバ4に送信する例を挙げて説明したが、実施例1で説明した応用例と同様に、充電情報サーバ4が情報機器2aのIDと位置情報を受信したときの時間情報をデータベースに登録するようにしてもよい。
【0111】
また本実施例では、情報機器2aの所在位置として、情報機器2a自体で取得した位置情報を直接、充電情報サーバ4に送信して利用する例を挙げたが、ワイヤレス充電器3aが自身の位置情報を取得して情報機器2aに無線送信して、情報機器2aがその位置情報を充電情報サーバ4に送信するようにしてもよい。上記無線送信は、情報機器2aからワイヤレス充電器3aへの情報伝達を可能にするものであるが、このような無線通信は、例えば図17においてID送信部21a及びID読取部31とは別にもう一対のRFID方式の送受信部を設けること、つまり情報機器2にID読取部を、ワイヤレス充電器3にID送信部を設けて通信を行うことで実現できる。
【0112】
つまり、本実施例においても、図2や図8の構成例のように、ワイヤレス充電器3a,3b側に位置検出部を設け、最終的に充電情報サーバ4が情報機器2aから受信したIDと位置情報(この場合にはワイヤレス充電器3aについての位置情報)とを関連付けて格納するような構成を採用してもよい。この場合にも時間情報は、位置情報を受信したときの時刻を情報機器2a自身で読み出して充電情報サーバ4に送信すればよいが、位置情報を受信したときの時刻を充電情報サーバ4自身で読み出してもよい。また時間情報は、情報機器2aが上記無線通信によりワイヤレス充電器3aから位置情報と共に取得して充電情報サーバ4に送信するようにしもよい。位置情報等の提示も同様に、充電情報サーバ4が、IDを指定した問い合わせに応じて、そのIDに対応する情報機器2aの所在情報として、そのIDに関連付けられた位置情報(つまり、そのIDに対応する情報機器2aがセットされているワイヤレス充電器3aについての位置情報)を提示すればよい。なお、送電禁止フラグの確認や変更も同様に、充電情報サーバ4がIDを指定した確認や変更の要求に応じて処理を行えばよい。
【0113】
[実施例4]
実施例4のシステムは、実施例2のシステムに加えて、あるいは実施例2のシステムの代わりに、情報機器への使用制限を行うものである。この使用制限は、上述したように間接的に被充電機器である情報機器のバッテリが無くなり次第、使用できなくするものとは異なり、直接の指示により使用できなくするものである。また以下の説明は、実施例2のシステムに限らず、実施例1,3のシステムにも同様に適用できる。さらに実施例4のシステムにおいても、他の構成や応用例については実施例1〜3と基本的に同様であり、その説明は省略する。
【0114】
この使用制限の方法について説明する。ワイヤレス充電器3aは、上記禁止する指示(つまり給電を禁止する指示)を受信した場合には、セットされた情報機器2aの使用を制限する制御を情報機器2aに対して行う。無論、情報機器2aではこの制御に応じて使用が制限できる構成を有する。制限とは、全ての機能の制限であっても、一部の機能の制限であってもよく、いずれの場合にも遠隔操作により機能の使用をロックすることができる。
【0115】
また、給電禁止指示により使用制限の制御を行う代わりに、給電禁止指示とは別途、使用制限指示により、使用の制限(ロック)の制御を行うような構成を採用してもよい。そのために、充電情報サーバ4は、ワイヤレス充電器3aからIDを受信した場合、IDに応じて、ワイヤレス充電器3aに対して情報機器の使用を制限させる指示を送信するか否かを決定し、送信する場合にはその指示を送信する。ワイヤレス充電器3aは、上記制限させる指示を受信した場合には、セットされた情報機器2aの使用を制限する制御をその情報機器2aに対して行う。
【0116】
また、充電情報サーバ4からユーザがその使用制限の制御の設定を変更できるようにすることが好ましい。そのため、充電情報サーバ4でユーザ認証処理が可能な形態を前提として、充電情報サーバ4は、PC5からのアクセスに対してユーザ認証処理が成功した場合には、そのユーザの情報機器2aの使用を制限させるか否かの設定をPC5から変更することを、許可するように構成しておけばよい。
【0117】
いずれの使用制限方法を採用した場合でも、デジタルカメラのようなインターネットNなどのネットワークへの接続機能をもたない情報機器の使用制限を、充電情報サーバを介して遠隔操作により行うことができる。また、ワイヤレス充電器等の充電器を介して使用制限することで、ネットワーク接続の機能がない情報機器と、例えば携帯電話機のようにその機能がある情報機器とを統一的に取り扱うことができるようになる。
【0118】
[実施例1−4について]
実施例1−4を例に挙げて説明した通り、本発明に係る機器情報取得システムは、以下の第1〜第10の技術手段のいずれかで構成することができる。
【0119】
本発明の第1の技術手段は、複数の電子機器についての機器情報を取得する機器情報取得システムであって、前記電子機器に搭載されたバッテリを非接触で充電する充電器と、複数台の前記充電器にネットワークを介して接続されたサーバと、を備え、前記充電器又は前記電子機器は、自機の位置情報をGPS衛星から取得する取得部を有し、前記充電器もしくは前記電子機器は、前記電子機器が前記バッテリの充電のために前記充電器にセットされた場合、前記充電器又は前記電子機器の位置情報を、前記ネットワークを介して前記サーバに送信し、且つ、前記充電器が、前記電子機器の機器情報を、前記電子機器から無線通信により受信して前記ネットワークを介して前記サーバに送信し、前記サーバは、受信した前記機器情報と前記充電器又は前記電子機器についての位置情報とを関連付けて格納することを特徴としたものである。
【0120】
本発明の第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記充電器もしくは前記電子機器は、前記電子機器が前記充電器から取り外された場合、前記電子機器が取り外されたことを示す情報を、前記ネットワークを介して前記サーバに送信し、前記サーバは、受信した前記取り外されたことを示す情報に基づき、前記機器情報と前記充電器又は前記電子機器についての位置情報との関連付けを更新することを特徴としたものである。
【0121】
本発明の第3の技術手段は、第1又は第2の技術手段において、前記充電器もしくは前記電子機器は、前記電子機器が前記充電器から取り外されるか、あるいは充電が完了した場合、充電した結果に関する情報を、前記ネットワークを介して前記サーバに送信し、前記サーバは、受信した前記充電した結果に関する情報を、前記機器情報に関連付けて格納することを特徴としたものである。
【0122】
本発明の第4の技術手段は、第1〜第3のいずれか1の技術手段において、前記サーバは、前記充電器から前記機器情報を受信した場合、前記機器情報に応じて、前記充電器に前記電子機器への給電を禁止する指示を送信するか否かを決定し、前記充電器は、前記禁止する指示を受信した場合にはセットされた前記電子機器への給電を禁止することを特徴としたものである。
【0123】
本発明の第5の技術手段は、第1〜第3のいずれか1の技術手段において、前記サーバは、前記ネットワークに接続されたクライアント端末からのアクセスに対して、前記電子機器を使用するユーザを認証するためのユーザ認証処理を行うことを特徴としたものである。
【0124】
本発明の第6の技術手段は、第5の技術手段において、前記サーバは、前記充電器から前記機器情報を受信した場合、前記機器情報に応じて、前記充電器に前記電子機器への給電を禁止する指示を送信するか否かを決定し、前記充電器は、前記禁止する指示を受信した場合にはセットされた前記電子機器への給電を禁止し、前記サーバは、前記クライアント端末からのアクセスに対して前記ユーザ認証処理が成功した場合には、前記電子機器への給電を許可するか禁止するかの設定を前記クライアント端末から変更することを、許可することを特徴としたものである。
【0125】
本発明の第7の技術手段は、第4又は第6の技術手段において、前記充電器は、前記禁止する指示を受信した場合には、セットされた前記電子機器の使用を制限する制御を前記電子機器に対して行うことを特徴としたものである。
【0126】
本発明の第8の技術手段は、第1〜第3のいずれか1の技術手段において、前記サーバは、前記充電器から前記機器情報を受信した場合、前記機器情報に応じて、前記充電器に対して前記電子機器の使用を制限させる指示を送信するか否かを決定し、前記充電器は、前記制限させる指示を受信した場合には、セットされた前記電子機器の使用を制限する制御を前記電子機器に対して行うことを特徴としたものである。
【0127】
本発明の第9の技術手段は、第5の技術手段において、前記サーバは、前記充電器から前記機器情報を受信した場合、前記機器情報に応じて、前記充電器に対して前記電子機器の使用を制限させる指示を送信するか否かを決定し、前記充電器は、前記制限させる指示を受信した場合には、セットされた前記電子機器の使用を制限する制御を前記電子機器に対して行い、前記サーバは、前記クライアント端末からのアクセスに対して前記ユーザ認証処理が成功した場合には、前記電子機器の使用を制限させるか否かの設定を前記クライアント端末から変更することを、許可することを特徴としたものである。
【0128】
本発明の第10の技術手段は、第1〜第9のいずれか1の技術手段において、前記サーバは、前記ネットワークに接続されたクライアント端末からのアクセスにより前記機器情報を指定した所在位置の問い合わせを受け付けた場合、該問い合わせの要求に応じて、前記機器情報に対応する前記電子機器の所在情報として、前記機器情報に関連付けられた前記充電器又は前記電子機器についての位置情報を前記クライアント端末に提示することを特徴としたものである。
【0129】
[本発明の他の形態]
以上、本発明に係る機器情報取得システムについて説明したが、本発明は、上述したシステムにおいて、複数の電子機器についての機器情報を取得する機器情報取得方法としての形態も採用することができる。その方法や応用例については、機器情報取得システムについて説明した通りであり、その説明を省略する。また本発明は、このような機器情報取得方法における充電器側の処理を充電器内のコンピュータに実行させるためのプログラムとしての形態や、サーバ側の処理をサーバコンピュータに実行させるためのプログラムとしての形態も採り得る。充電器内のコンピュータとしては、上述したようにマイクロコンピュータやプログラム可能な汎用の集積回路/チップセットなど、様々な形態のコンピュータが適用できる。サーバコンピュータとしては、汎用コンピュータも適用できる。またこれらのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して、また放送波を介して、さらには可搬の記録媒体を介して流通させることができる。
【符号の説明】
【0130】
1a,1b,1c…GPS衛星、2,2a,2b…情報機器、3,3a,3b…ワイヤレス充電器、4…充電情報サーバ、5…PC、6a,6b…AP、21…受電機能部、21a…ID送信部、21b…受電部、21c…電力変換部、21d…位置検出部、21e…ID及び位置送信部、22…情報機器の制御部、23…通信部、31…ID読取部、32…送電部、33…記憶部、34…制御部、35…電力変換部、36…位置検出部、37…ネットワークIF部、38…ID及び位置読取部、39…表示部、40…充電情報サーバの記憶部、41…ID、42…位置情報、43…時刻(時間情報)、44…認証コード、45…送電禁止フラグ、N…インターネット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電子機器についての機器情報を取得する機器情報取得システムであって、
前記電子機器に搭載されたバッテリを非接触で充電する充電器と、複数台の前記充電器にネットワークを介して接続されたサーバと、を備え、
前記充電器又は前記電子機器は、自機の位置情報をGPS衛星から取得する取得部を有し、
前記充電器もしくは前記電子機器は、前記電子機器が前記バッテリの充電のために前記充電器にセットされた場合、前記充電器又は前記電子機器の位置情報を、前記ネットワークを介して前記サーバに送信し、且つ、前記充電器が、前記電子機器の機器情報を、前記電子機器から無線通信により受信して前記ネットワークを介して前記サーバに送信し、
前記サーバは、受信した前記機器情報と前記充電器又は前記電子機器についての位置情報とを関連付けて格納することを特徴とする機器情報取得システム。
【請求項2】
前記充電器もしくは前記電子機器は、前記電子機器が前記充電器から取り外された場合、前記電子機器が取り外されたことを示す情報を、前記ネットワークを介して前記サーバに送信し、
前記サーバは、受信した前記取り外されたことを示す情報に基づき、前記機器情報と前記充電器又は前記電子機器についての位置情報との関連付けを更新することを特徴とする請求項1に記載の機器情報取得システム。
【請求項3】
前記サーバは、前記充電器から前記機器情報を受信した場合、前記機器情報に応じて、前記充電器に前記電子機器への給電を禁止する指示を送信するか否かを決定し、
前記充電器は、前記禁止する指示を受信した場合にはセットされた前記電子機器への給電を禁止することを特徴とする請求項1又は2に記載の機器情報取得システム。
【請求項4】
前記サーバは、前記ネットワークに接続されたクライアント端末からのアクセスにより前記機器情報を指定した所在位置の問い合わせを受け付けた場合、該問い合わせの要求に応じて、前記機器情報に対応する前記電子機器の所在情報として、前記機器情報に関連付けられた前記充電器又は前記電子機器についての位置情報を前記クライアント端末に提示することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の機器情報取得システム。
【請求項1】
複数の電子機器についての機器情報を取得する機器情報取得システムであって、
前記電子機器に搭載されたバッテリを非接触で充電する充電器と、複数台の前記充電器にネットワークを介して接続されたサーバと、を備え、
前記充電器又は前記電子機器は、自機の位置情報をGPS衛星から取得する取得部を有し、
前記充電器もしくは前記電子機器は、前記電子機器が前記バッテリの充電のために前記充電器にセットされた場合、前記充電器又は前記電子機器の位置情報を、前記ネットワークを介して前記サーバに送信し、且つ、前記充電器が、前記電子機器の機器情報を、前記電子機器から無線通信により受信して前記ネットワークを介して前記サーバに送信し、
前記サーバは、受信した前記機器情報と前記充電器又は前記電子機器についての位置情報とを関連付けて格納することを特徴とする機器情報取得システム。
【請求項2】
前記充電器もしくは前記電子機器は、前記電子機器が前記充電器から取り外された場合、前記電子機器が取り外されたことを示す情報を、前記ネットワークを介して前記サーバに送信し、
前記サーバは、受信した前記取り外されたことを示す情報に基づき、前記機器情報と前記充電器又は前記電子機器についての位置情報との関連付けを更新することを特徴とする請求項1に記載の機器情報取得システム。
【請求項3】
前記サーバは、前記充電器から前記機器情報を受信した場合、前記機器情報に応じて、前記充電器に前記電子機器への給電を禁止する指示を送信するか否かを決定し、
前記充電器は、前記禁止する指示を受信した場合にはセットされた前記電子機器への給電を禁止することを特徴とする請求項1又は2に記載の機器情報取得システム。
【請求項4】
前記サーバは、前記ネットワークに接続されたクライアント端末からのアクセスにより前記機器情報を指定した所在位置の問い合わせを受け付けた場合、該問い合わせの要求に応じて、前記機器情報に対応する前記電子機器の所在情報として、前記機器情報に関連付けられた前記充電器又は前記電子機器についての位置情報を前記クライアント端末に提示することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の機器情報取得システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2013−26813(P2013−26813A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−159569(P2011−159569)
【出願日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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