説明

機械加工用閉鎖式ノズル装置

【課題】噴出する流体の量を抑制し、噴出流体の飛散を防止するようにした機械加工用閉鎖式ノズル装置を提供すること。
【解決手段】
ノズル2を箱形状とし、内部に供給される流体を滞留させる空間部6を設けた。この空間部に砥石4の一部を両側から閉鎖状態で挟んで囲み、内部で流体を砥石に吹き付け冷却する。砥石との間に設けられた隙間7から空間部内の流体を外部に流出させ砥石面を冷却させる。空間部にはノズルに接続したパイプ3を介して流体源からの流体を供給する。2つの供給体のある場合は、点滴供給等により異なる流体を混合しミスト状態を可能としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、研削盤等の工作機械に使用されるノズル装置に関する。更に詳しくは、閉鎖式に対象物を囲み流体を内部と外部に噴射させ冷却等を行う機械加工用閉鎖式ノズル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ノズルそのものは、流体を絞り噴射させる装置としてあらゆる分野に使用されている。従来からの一般的なノズルは、流体源から導かれた流体を絞って吐出口から外部に直接吐出させ、砥石等の対象物に吹き付けるものである。この吹き付ける流体は水等の液体であり、空気等の気体であり、又それらの混合物である。吹き付けられた流体は、対象物に吹き付けられると周囲に飛散し、流体液の場合は下方向に落下し回収される。
【0003】
このノズルは冷却用の流体を噴出させるものとして、工作機械の研削盤の砥石に適用されるものや、洗浄用の流体を噴出させるために使用するもの、又、庭の水まき用として、あるいはシャワー用としてなど種々雑多である。このようなノズルの形態として従来の例を説明すると、例えば、洗浄の噴霧ノズルとして、フレキシブルチューブに接続される棒体に軸穴を形成し円周方向に肉薄部を形成し、この肉薄部に軸穴と連通する噴出孔を設けて噴霧範囲を広くした形状のノズルが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
又、液と圧搾空気を混合し制御して噴霧する二流体ノズルも知られている(例えば特許文献2参照)。更に、研削加工において、冷却のためノズルから吐出されるクーラントの飛散を防止する板をトユに設けたノズルに関連する装置も知られている(例えば特許文献3参照)。研削盤に適用したノズルとして、砥石周面に略密着状で宛うノズルの例も知られている(例えば特許文献4参照)。いずれの例も砥石等にノズルから開放状態で直接噴出させ冷却等を行う構成を基本としたものである。
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3070578号公報
【特許文献2】実開平5−7356号公報
【特許文献3】実開平1−110064号公報
【特許文献4】特開2003−311618号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上説明したように、従来のノズル形態は、例えば研削盤において、ノズルの噴出口から砥石等の対象物に開放状態で噴出させる方式のものである。この方式のノズルは、洗浄用等のノズルであっても同様であって、ノズルの噴出口を対象物に向けて離間させ流体を噴出させている。このノズルを固定的に設置あるいは移動しながら最適な位置で冷却等を行っている。このような従来のノズルによる噴出形態は、前述のようにノズルの吐出口を対象物に対し離間させて開放状態で噴出させる形態である。
【0007】
このためどうしても噴出させる冷却流体等は対象物周囲で飛散することになる。この飛散を防ぐためノズル周囲にあるいは対象物周囲にカバーや板等を取り付け、広範囲に飛散するのを防止している。又、単にノズルを砥石に略密着状態で宛がっている例もあるが、砥石を完全に囲った状態ではなく、部分的に外周辺のみに宛がっているので、流体液は外部に噴出される際ある程度飛散状態になることは避けられない。また、噴出量はノズルの吐出口の大きさにより決定され通常は噴出圧を高め、勢いのある流体として噴出させ冷却効果等を高めるようにしている。このため開放状態で噴出させる従来の構成のノズルにおいては、噴出させる流体の量はある程度多く確保する必要がある。
【0008】
このことは、対象物以外にも流体が噴出し飛散されていることでもあり、無駄な噴出を伴なうことにもなる。従って、ノズルから噴出させる流体は必要最小限度に抑え、しかも飛散の伴なわないノズル形態が望まれる。本発明は、前述の技術背景のもとになされたものであり、下記の目的を達成する。本発明の目的は、噴出する流体の量を抑制し且つ噴出流体の飛散を極力防止するようにした機械加工用閉鎖式ノズル装置の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前記目的を達成するために次の手段をとる。
本発明1の機械加工用閉鎖式ノズル装置は、
供給される流体を滞留させる空間部(6)を有し、この空間部(6)に被供給体(4)の一部を両側から閉鎖状態で挟んで囲み前記流体を吹き付け、前記被供給体(4)との間に設けられた所定間隔の隙間を吐出口として前記流体を外部に流出させるようにしたノズル(2)と、
このノズル(2)に接続し前記流体を流体源から前記ノズル(2)に供給する供給接続体(3,9,12)とからなる。
【0010】
本発明2の機械加工用閉鎖式ノズル装置は、本発明1において、
前記被供給体(4)は、回転する機械加工のための工具であることを特徴とする。
本発明3の機械加工用閉鎖式ノズル装置は、本発明2において、
前記ノズル(2)は、使用開始前のものは前記流体を外部に流出するための出口が形成されず、使用時に前記工具(4)で加工されるものであることを特徴とする。
【0011】
本発明4の機械加工用閉鎖式ノズル装置は、本発明3において、
前記ノズルは、前記空間部内に前記流体を絞って回転している前記工具(4)に吹き付ける絞り部(10a)を有していることを特徴とする。
本発明5の機械加工用閉鎖式ノズル装置は、本発明3において、
前記ノズルの隙間の長さは、前記工具に沿って所定長さを有することを特徴とする。
【0012】
本発明6の機械加工用閉鎖式ノズル装置は、本発明3において、
前記供給接続体(3,9,12)は、気体を供給する供給接続体と液体を供給する供給接続体(9)とから構成され混合流体を前記ノズル(2)に供給する構成になっていることを特徴とする。
本発明7の機械加工用閉鎖式ノズル装置は、本発明3において、
前記供給接続体(3,9,12)は、供給される流体の量を調整できる流量調整体(14)を有していることを特徴とする。
【0013】
本発明8の機械加工用閉鎖式ノズル装置は、本発明3において、
前記供給接続体(3,9,12)は、任意に姿勢を変えられる屈曲自在の部材であることを特徴とする。
本発明9の機械加工用閉鎖式ノズル装置は、本発明3において、
前記供給接続体は、前記ノズルの前記空間部(6)内の暖気を排出する暖気排出装置(18)を有していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
以上詳記したように、本発明の機械加工用閉鎖式ノズル装置は、ノズル形態を対象物の一部を抱き込み囲うようにした閉鎖式の形態としたので、噴出する流体の量を限定し、且つ対象物広範囲に跨って噴出流体の飛散が避けられるようになった。このため、噴出のための流体を無駄に使用することもなく有効に利用でき、研削等の加工が環境を害することなくスムースに行うことができるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の機械加工用閉鎖式ノズル装置の実施の形態について、図1から図10にもとづいて詳細に説明する。図1はパイプと接続したノズル装置1を示した正面図で、図2は図1のX−X断面図である。ノズル装置1は冷却用、洗浄用等を含め種々の分野で適用可能であるが、本実施の形態においては、対象物を工作機械の研削盤の加工工具であり、回転する円筒状の砥石4に適用して説明する。
【0016】
[ノズルの実施の形態1]
ノズル2は、プラスチックやアルミニウム合金等で構成され、流体の供給接続体であるパイプ3とネジ止めあるいは接着等で接続されている。ノズル2は供給される冷却液等の流体を受け入れ、対象物である回転する砥石4の所定の外周面に、所定量の流体を噴出させる機能を有している。ノズル2の形状は箱形状になっていて、流体吐出側の先端部分が割れ形状になっている。
【0017】
この割れ形状部分の間に、対象物である砥石4の一部が外周面と側壁面を含め内部に抱き込まれている。この砥石4の一部の両側は割れ形状のノズル壁5部分で挟み囲われ、ノズル2内部は閉鎖状態の空間部6が形成されている。砥石4と割れ形状のノズル壁5との間は所定の間隔で隙間7が形成されていて、この隙間7が空間部6の流体を外部に噴出させるための吐出口となっている。
【0018】
このノズル2は、使用開始前のものは流体を外部に流出するための出口がなく袋状であり塞いだ状態である。この塞がれたノズル2を使用状態で固定し、研削加工で使用する砥石4で研削されて砥石4の外形の形状に沿って研削して、その先端を研削して前述した形状に研削する。この研削により、ノズル2の先端形状は、砥石4の外形形状に一致した形状となる。この後にフレキシブルチューブやスタンドへの取り付けノズルにおいては、手動で隙間を調整して、送りを後退させてノズル2の先端と砥石4の外周との間にわずかな隙間を形成する。又、自動化されている場合は、研削盤の備えている送り機構(図示せず)を利用することも可能である。
【0019】
被加工物の冷却用の流体は、パイプ3を介して流体源(図示せず)から供給され、この流体はノズル2内部の空間部6に一時的に滞留するようになっている。流体の一部はこの空間部6内で、砥石4に直接的に吹き付けられで接触し、又流体の一部はノズル2と砥石4との隙間7を介して砥石面8に沿って、図1、図2、及び図3の矢印で示すように砥石の側壁面と外周面に沿って噴出される。即ち、砥石はノズル2の内部と外部で冷却される。
【0020】
このようにしてノズル2で囲われた砥石4の部分を冷却することになるが、砥石4は回転しているので、研削加工部分である砥石外縁部が、側壁を含め全周にわたって均等に冷却されることになる。ノズル装置1の設置位置は、砥石4の回転方向の上流側の研削加工位置に近接した位置に設けるのが好ましい。この砥石外縁部は被加工物に直接接触し研削加工を行う部位である。
【0021】
研削加工に伴ない砥石4と被加工物との間で、研削に伴う研削熱を発生し合わせて研削屑も発生する。そのためノズル装置1は研削加工部位に近接して設けられ、ノズル2から噴出される流体によって、高熱になった砥石4を冷却するとともに発生した研削屑を洗い流すのである。空間部6内の流体は砥石4を冷却することが主であるが、隙間7を介して噴出する流体は、この隙間7で絞られ砥石面8と円筒面に沿って噴出し、砥石4の冷却と研削屑の洗浄を行う。
【0022】
この僅かな隙間7から噴出した流体は、限られた流体量のみが流れ出し、噴出後は流体液の場合、流体液は遠心力で研削点に達するとともに、又砥石の回転方向下方に向かって満遍なく砥石に噴出される。しかも、噴出した流体は砥石4から離れて砥石面8に沿って流れ落ちるので流体の砥石4に対する接触割合が多く、従来の構造のノズルに比して少ない量の研削液で効率よく冷却、洗浄することができる。供給接続体をパイプ3として説明したが、フレキシブルに姿勢の変えられるものでもよく、その形態に限定されることはない。
【0023】
[ノズルの実施の形態2]
図3は、ノズル2に第2の流体供給部材9を設けた例である。図3の例は、パイプ3に冷却空気を供給しノズル2から砥石4に高圧の冷却流体を吹き付ける構成になっていて、この構成に第2の流体供給部材9を設け、流体液をノズル2の空間部6に流すようにした構成である。砥石4に対しては、高圧の空気に流体液を混合して噴霧状態にし、即ちミスト状態の流体を形成して砥石4に吹き付けるものである。
【0024】
ノズル2の空間部6に連通するように第2の流体供給部材9を取り付け、空間部6内に供給される流体の噴出口をベンチュリー管形式、又はオリフィス形状と同様構成の仕切り壁10を設け流体を絞る絞り部10aが形成されている。従って、第2の流体供給部材9から供給される流体液は、パイプ3からの圧縮空気と混合し絞られ、空間部6内で開放しミスト流体となって砥石4の外周面に吹き付けられる。又ミスト流体は空間部6内に一時留まるものの、隙間7を介して外部に噴出され砥石面8の冷却をも行う。
【0025】
このミスト構成は使用する流体液を少なくすることに特徴があり、また冷却効果も高める。図3の説明においては、2つの流体を同時に供給し混合させる流体としたが、2つの回路を設けているので、図示していないが別々に異なる流体を供給して切り換えて使用することも可能である。例えば、泡の発生装置を組み込むこともできる。
【0026】
[ノズルの実施の形態3]
図9、図10は、ノズルの隙間の長さ、即ち、砥石4に沿った長さを長くしたノズルの例である。この長さは所定の長さを設定して決められるが、特に研削液の場合に適用され、噴出する流れが層流を維持できる長さである。この長さを確保することで、この流れを安定的な流れにして砥石4に接触させ、砥石4に対してはへばりつくような形態の噴出状態となる。図9は、砥石4の側壁に沿ってノズル2のA部を長くした形態である。図10は、砥石4の外周に沿ってノズル2のB部を長くした形態である。
【0027】
[ノズル装置の実施の形態]
図4は、ノズル装置1を簡易的にマグネットスタンド11に取り付け、任意の位置に設置できるように構成した例である。マグネットスタンド11は、一般に機械加工現場等で使われているものであり、磁石の磁力により工作機械である研削盤の機体13等に固定するものである。このノズル装置1は人手により任意の位置に固定して設置するものであり、ノズル2の位置、噴出方向を任意に設置できるように供給接続体をフレキシブルにその形態を変化できるボルティックチューブ12としている。
【0028】
図5は、供給接続体をフレキシブルに変化できるボルティックチューブ12としている形態は図4のものと同様であるが、研削盤の機体13に直接設置した例を示している。図6は図3の変形例であり、第2の流体供給部材9に点滴可能な流量調整弁14を設けた例を示している。この場合、流体液は上方に設けられたタンク15より流量確認窓を有する流量計16を介し、流量調整弁14に導き、この流量調整弁14により流量を点滴状態から連続流れの範囲で対象物の条件に応じて調整する。
【0029】
この流量調整弁14は、カム部材を備えたダイヤル式に手動でつまみを回転し流量を調整するものである。カム部材は、ビニールホースを外側から押し潰して変形させて流量を調節するものである。その流れの状況は、流量計16の流量確認窓により目視で確認している。調整された一定量の研削液は、ノズル2の空間部6に供給され前述のようにミスト流体となって対象物に吹き付けられる。図6の構成は、簡易ミスト作成装置としてのノズル装置である。
【0030】
図7は、圧縮空気のみを供給し対象物を冷却するノズル装置1の構成例を示している。この例は圧縮空気取り入れ体17に、暖気排出のための暖気排出装置18を取り付けた構成である。この構成にすることで、供給接続体3,9,12及びノズル2の空間部6に留まっている暖気を暖気排出装置18を介して外部へ排出することができる。
【0031】
この構成によると、供給される圧縮空気の一部は、冷却風となって砥石4に吹き付けられるが、一部は暖気排出装置18に導かれ暖気を吸引する状態で外部へ排出する。混合流体はその吐出形態をミスト流体として説明したが、他の形態、例えばゾル形態、泡形態等であってもよい。又、対象物を研削盤の砥石に適用して説明したが、ノズル2に閉鎖的に挟み囲われるような対象物であれば砥石に限定されることはない。
【0032】
図8は、砥石4とノズル2の相対位置を正確に調整できるノズル装置20の構成例である。このノズル2は、U軸(X軸と並行)、W(Y軸と並行)、及びV(Z軸と並行)の3軸線方向にネジ駆動により移動可能である。ノズル2と一体に連結されているパイプ3は、固定治具21によりボルト22でU軸移動台23に固定されている。U軸移動台23は、移動台24の下面にU軸線方向に移動自在に支持されている。
【0033】
U軸移動台23には、ナット25が固定されており、このナット25にU軸送りネジ26がねじ込んである。U軸送りネジ26は、その軸線方向は移動せずに移動台24に回転自在に支持されている。U軸送りネジ26の一端には、U軸つまみ27が固定されている。従って、U軸つまみ27を手で回転させると、ノズル2はU軸線方向、即ち、X軸線方向に移動される。更に、移動台24は、W軸移動台28にU軸線方向と直交する方向であるV軸線方向に移動自在に搭載されている。移動台24のV軸線方向の移動は、V軸つまみ30で行う。V軸つまみ30による移動台24のV軸線方向の移動のための構造は、U軸線方向の送り駆動機構と同様のネジ機構(図示せず)によるものであり、その説明は省略する。
【0034】
W軸移動台28は、機台31にW軸線方向にアリ溝で案内されて移動自在に搭載されている。このW軸線方向の移動は、W軸つまみ32で行う。W軸つまみ32による移動台28のW軸線方向の移動のための構造は、U軸線方向の送り駆動機構と同様のネジ機構33によるものであり、その説明は省略する。以上詳記したように、このノズル装置20は、U軸、W軸、及びV軸の3軸線方向にネジ駆動により移動可能であるので、所望する位置に正確にノズルの位置を配置できるという利点がある。
【0035】
[実験例]
このノズル装置20において、実験のためにノズル2の先端に3mm矩形の貫通孔を開けて、研削液を供給した。砥石4には、ノズルが接触しない程度に接近させて、砥石4を1000rpmで回転させた。そのとき、砥石4の外周面に付着幅3mmの円周方向に2筋の水滴状の研削液が形成された。砥石4を2000rpmで回転させたとき、砥石4の外周面に付着幅3mmの円周方向に4筋の水滴状の研削液が形成された。砥石4を3000rpmで回転させたとき、砥石4の外周面に付着幅3mmの円周方向に5筋の連続した研削液が形成された。
【0036】
これらの付着液体は、1000rpmのとき、砥石4の外周表面から約0.5mm程度、2000rpmのとき、砥石4の外周表面から約0.25mm程度、3000rpmのとき、砥石4の外周表面から約0.15mm程度が観察された。ただし、ダイヤモンドホイールは、SD800のメタルボンドのホイールで外径は200mmである。研削液は、ソリューションタイプで、表面張力0.047N/m、使用ホイールにタイするノズル2の接触角は31°である。
【0037】
[他の実施の形態]
以上、実施の形態について説明したが、本発明は本実施の形態に限定されないことはいうまでもない。例えば、前述した実施の形態では、回転する砥石4に適用した例であったが、この砥石4に換えて、切削用の工具である平フライス、溝フライス、側フライス、メタルソー、エンドミル、角フライス、総形フライス等の切削用フライス工具にも適用でする。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、本発明に関わる閉鎖式ノズル装置の正面図である。
【図2】図2は、図1のX−X断面図である。
【図3】図3は、第2の供給接続体を設け混合流体を供給する構成を示した閉鎖式ノズル装置の断面図である。
【図4】図4は、閉鎖式ノズル装置をマグネットスタンドに取り付けた構成を示す正面図である。
【図5】図5は、閉鎖式ノズル装置を研削盤に取り付けた構成を示す正面図である。
【図6】図6は、第2の供給接続体を簡易ミスト作成装置としての構成を示す閉鎖式ノズル装置の正面図である。
【図7】図7は、供給接続体に暖気排出装置を設けた構成を示す閉鎖式ノズル装置の正面図である。
【図8】図8は、砥石とノズルの相対位置を正確に調整できる研削盤のノズル装置の構成例を示す説明図である。
【図9】図9は、ノズルの隙間の長さを長くした説明図で、砥石側壁面に沿った長さを示している。
【図10】図10は、ノズルの隙間の長さを長くした説明図で、砥石外周面に沿った長さを示している。
【符号の説明】
【0039】
1…ノズル装置
2…ノズル
3…パイプ
4…砥石
5…ノズル壁
6…空間部
7…隙間
8…砥石面
9…第2の供給接続体
10…仕切り壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給される流体を滞留させる空間部(6)を有し、この空間部(6)に被供給体(4)の一部を両側から閉鎖状態で挟んで囲み前記流体を吹き付け、前記被供給体(4)との間に設けられた所定間隔の隙間を吐出口として前記流体を外部に流出させるようにしたノズル(2)と、
このノズル(2)に接続し前記流体を流体源から前記ノズル(2)に供給する供給接続体(3,9,12)と
からなる機械加工用閉鎖式ノズル装置。
【請求項2】
請求項1に記載の機械加工用閉鎖式ノズル装置において、
前記被供給体(4)は、回転する機械加工のための工具である
ことを特徴とする機械加工用閉鎖式ノズル装置。
【請求項3】
請求項2に記載の機械加工用閉鎖式ノズル装置において、
前記ノズル(2)は、使用開始前のものは前記流体を外部に流出するための出口が形成されず、使用時に前記工具(4)で加工されるものである
ことを特徴とする機械加工用閉鎖式ノズル装置。
【請求項4】
請求項3に記載の機械加工用閉鎖式ノズル装置において、
前記ノズルは、前記空間部内に前記流体を絞って回転している前記工具(4)に吹き付ける絞り部(10a)を有していることを特徴とする機械加工用閉鎖式ノズル装置。
【請求項5】
請求項3に記載の機械加工用閉鎖式ノズル装置において、
前記ノズルの隙間の長さは、前記工具に沿って所定長さを有することを特徴とする機械加工用閉鎖式ノズル装置。
【請求項6】
請求項3に記載の機械加工用閉鎖式ノズル装置において、
前記供給接続体(3,9,12)は、気体を供給する供給接続体と液体を供給する供給接続体(9)とから構成され混合流体を前記ノズル(2)に供給する構成になっていることを特徴とする機械加工用閉鎖式ノズル装置。
【請求項7】
請求項3に記載の機械加工用閉鎖式ノズル装置において、
前記供給接続体(3,9,12)は、供給される流体の量を調整できる流量調整体(14)を有していることを特徴とする機械加工用閉鎖式ノズル装置。
【請求項8】
請求項3に記載の機械加工用閉鎖式ノズル装置において、
前記供給接続体(3,9,12)は、任意に姿勢を変えられる屈曲自在の部材であることを特徴とする機械加工用閉鎖式ノズル装置。
【請求項9】
請求項3に記載の機械加工用閉鎖式ノズル装置において、
前記供給接続体は、前記ノズルの前記空間部(6)内の暖気を排出する暖気排出装置(18)を有していることを特徴とする機械加工用閉鎖式ノズル装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−221425(P2008−221425A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−65303(P2007−65303)
【出願日】平成19年3月14日(2007.3.14)
【出願人】(592156389)オオタ株式会社 (1)
【Fターム(参考)】