説明

機能不全時に電気素子を非活性化する装置及び方法

【課題】
機能不全時に電気素子を非活性化する装置及び方法を提供する。
【解決手段】
装置1は、給電モードにおいて給電信号を受信し、非給電モードにおいて給電信号を受信しない電気素子11、21と、給電モードにおいて電気素子11、21の機能不全を検出する回路12、22を備える。回路12、22は、検出結果に応答して何れのモードにおいても、すなわち、給電モード及び非給電モードにおいて電気素子11、21を動作させないようにするアクティブスイッチ13、23を有する。電気素子11、21は、例えば、発光ダイオード、白色ランプ、又はスピーカー等を有する。アクティブスイッチ13、23は、例えば、双安定マイクロリレー、又は一回限りプログラム可能なフラッシュパワーMOSFET等の不揮発性パワー半導体スイッチのような半導体スイッチを有する。好ましくは、装置1は一体化された集積装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気素子を有する装置に関し、また、装置を有するデバイス及び方法に関する。
【0002】
そのような電気素子の例は発光ダイオードであり、そのようなデバイスの例は消費者製品及び非消費者製品である。
【背景技術】
【0003】
特許文献1は発光ダイオードアレイを開示しており、該発光ダイオードアレイは、発光ダイオードに並列接続されたアクティブ分路(シャント)、発光ダイオードの不具合を検知する検知手段、及び不具合が検知された各発光ダイオードのアクティブシャントを動作させるための制御手段を有している。
【0004】
好ましくは、特許文献1の第6頁第30行から第7頁第2行に開示されるように、不具合の発光ダイオードの識別子を記憶し、ホストデバイスの起動の都度、順次ポーリングプロセスを繰り返すことを不要とするよう、遠隔の検知・デジタル制御ロジックが設計される。このような遠隔の検知・デジタル制御ロジックにおける不具合発光ダイオードの識別子の記憶は、比較的複雑なものである。また、ロジックを動作状態に維持するためには、動作状態にされた電圧源が必要である。電圧源の動作が停止されると、アクティブシャントは通常、その初期状態に再び戻ることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第01/33912号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、とりわけ、比較的単純な装置を提供することを目的とする。
【0007】
本発明は更に、とりわけ、比較的単純なデバイス及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に従った装置は、
給電モードにおいて給電信号を受信し、非給電モードにおいて給電信号を受信しない電気素子、及び
給電モードにおいて電気素子の機能不全を検出する回路であり、検出結果に応答して双方のモードの何れにおいても電気素子を非活性化させるアクティブスイッチを有する回路、
を有する。
【0009】
給電モードにおいて、例えば発光ダイオード、白色ランプ、又はスピーカー等である電気素子は動作状態にあり、給電信号を受信する。非給電モードにおいて、電気素子は動作状態になく、給電信号を受信しない。給電モードにおいて、上記回路は電気素子の機能不全、不具合条件又は不具合状態を検出する。検出結果に応答して、例えばマイクロリレー又は半導体スイッチ等であるアクティブスイッチは、双方のモードの何れにおいても電気素子を非活性化させる。言い換えると、アクティブスイッチは給電モード及び非給電モードにおいて電気素子を動作させないようにする。
【0010】
従って、電気素子の非活性化の後、アクティブスイッチは、給電信号が供給される或いは供給されないに依存せず、電気素子を非活性状態に維持する。その結果、不具合の発光ダイオードの識別子を中央位置で記憶することが不要となり、本発明に従った装置は比較的単純なものになる。また、アクティブスイッチをその適切な状態に維持することに外部電圧源は必要でない。
【0011】
装置の一実施形態において、一般的に、機能不全は、前記給電モードにおける前記電気素子の通常のインピーダンス及び/又は電圧の値の逸脱を有する。より具体的には、機能不全は、給電モードにおける電気素子の正常なインピーダンス及び/又は電圧の値の最低限の逸脱を有する。複数の電気素子が直列に結合されている場合、1つの電気素子の過度に高いインピーダンス値は、それ以外の電気素子が適切に機能することを妨げる。複数の電気素子が並列に結合されている場合、1つの電気素子の過度に低いインピーダンス値は、それ以外の電気素子が適切に機能することを妨げる。
【0012】
装置の一実施形態において、複数の電気素子が直列に結合されている場合、インピーダンス及び/又は電圧の値が、1つの電気素子の高い側の閾値より高くなることは、それ以外の電気素子が適切に機能することを妨げる。該1つの電気素子に並列にアクティブスイッチを結合することにより、該電気素子は非活性化されるように橋渡し(ブリッジ)される。言い換えると、この非活性化は、電気素子を橋渡しすることを有する。そのとき、それ以外の電気素子は適切に機能することができる。
【0013】
装置の一実施形態において、アクティブスイッチは、例えば一回限りプログラム可能なフラッシュパワーMOSFET等の不揮発性パワー半導体スイッチのような半導体スイッチを有する。
【0014】
装置の一実施形態において、上記回路は更に、互いに直列に結合された電圧依存素子と電圧非依存素子とを有し、回路は単純なものに維持される。
【0015】
装置の一実施形態において、電圧依存素子は単純なツェナーダイオードであり、電圧非依存素子は単純な抵抗である。
【0016】
装置の一実施形態において、複数の電気素子が並列に結合されている場合、1つの電気素子の低い側の閾値より低いインピーダンス及び/又は電圧の値は、それ以外の電気素子が適切に機能することを妨げる。該1つの電気素子に直列にアクティブスイッチを結合することにより、該電気素子を通る経路は非活性化されるように遮断される。言い換えると、この非活性化は、電気素子を通る経路を遮断することを有する。そのとき、それ以外の電気素子は適切に機能することができる。
【0017】
好ましくは、電気素子は、ますます多くの用途でますます頻繁に使用される発光ダイオードを有し、装置は単純且つ低コストに製造される一体化装置である。
【0018】
装置の一実施形態において、通常、装置は1つ以上の更なる電気素子を有する。このような更なる電気素子は、給電モードにおいて更なる給電信号を受信し、非給電モードにおいて更なる給電信号を受信しない。更なる電気素子が上記の電気素子に直列に結合される場合、給電信号及び更なる給電信号は主給電電圧の相異なる部分であってもよいし、比較的等しい給電電流であってもよい。更なる電気素子が上記の電気素子に並列に結合される場合、給電信号及び更なる給電信号は主給電電流の相異なる部分であってもよいし、比較的等しい給電電圧であってもよい。給電モードにある更なる電気素子の機能不全が、更なる回路によって検出される。この更なる回路は、更なる電気素子の機能不全を検出するための、上記回路とは完全に別個のものとされ得る。代替的に、この更なる回路は上記回路と部分的に一致するものであってもよく、この場合、2つ以上の電気素子の機能不全を例えば時間多重的に検出する。この更なる回路は、更なる検出結果に応答して双方のモードの何れにおいても更なる電気素子を非活性化させる更なるアクティブスイッチを有する。複数の電気素子を個々に非活性化させることを可能にするためには、個々のアクティブスイッチが必要とされ得る。
【0019】
本発明に従ったデバイスの実施形態、及び本発明に従った方法の実施形態は、上述の本発明に従った装置の実施形態に対応する。
【0020】
見識によれば、とりわけ、不具合の発光ダイオードの識別子の中央位置での記憶はかなり複雑である。
【0021】
基本概念によれば、とりわけ、何れのモードにおいても電気素子を動作させないよう、アクティブスイッチが使用されるべきである。
【0022】
課題、とりわけ、比較的単純な装置、デバイス及び方法を提供することが解決される。
【0023】
更なる利点は、とりわけ、単純さが増すことにより、装置の小型化が図られるとともに、装置内の電気素子の独立性が高められることである。
【0024】
本発明のこれら及び更なる態様は、以下にて説明する実施形態を参照することにより明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に従った装置を有する本発明に従ったデバイスを示す図である。
【図2】アクティブスイッチを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1に示す本発明に従ったデバイス2は、本発明に従った装置1を有する。装置1は、給電モードにおいて給電源3から給電信号を受信し、非給電モードにおいては給電信号を受信しない電気素子11を有する。装置1は更に、給電モードにおいて電気素子11の機能不全を検出する回路12を有する。回路12は、検出結果に応答して何れのモードにおいても電気素子11を非活性化するアクティブスイッチ13を有する。
【0027】
装置1はまた、給電モードにおいて給電源3から更なる給電信号を受信し、非給電モードにおいては更なる給電信号を受信しない更なる電気素子21を有する。この更なる電気素子21は、電気素子11に直列に結合されている。装置1は更に、給電モードにおいて更なる電気素子21の機能不全を検出する更なる回路22を有する。更なる回路22は、更なる検出結果に応答して何れのモードにおいても更なる電気素子21を非活性化する更なるアクティブスイッチ23を有する。
【0028】
アクティブスイッチ13は、例えば、MOSFET等の半導体スイッチを有する。その主電極は電気素子11の端子に結合されている。更なるアクティブスイッチ23は、例えば、更なるMOSFET等の更なる半導体スイッチを有する。その主電極は更なる電気素子21の端子に結合されている。アクティブスイッチは、電圧制御されるスイッチ、及び/又は増幅スイッチ、及び/又は制御信号によって駆動されるスイッチとし得る。
【0029】
回路12は、例えば、電気素子11の一方の端子に結合されたツェナーダイオード等の電圧依存素子14、及び電気素子11の他方の端子に結合された抵抗等の電圧非依存素子15を有する。電圧依存素子14及び電圧非依存素子15は更に、互いに結合されるとともに、上記半導体スイッチの制御電極に結合されている。回路22は、例えば、更なる電気素子21の一方の端子に結合された更なるツェナーダイオード等の更なる電圧依存素子24、及び電気素子21の他方の端子に結合された更なる抵抗等の更なる電圧非依存素子25を有する。更なる電圧依存素子24及び更なる電圧非依存素子25は更に、互いに結合されるとともに、上記更なる半導体スイッチの制御電極に結合されている。
【0030】
通常、電気素子11、21の機能不全は、給電モードにおける電気素子11、21の通常のインピーダンス及び/又は電圧の値の逸脱を有する。より具体的には、機能不全の電気素子11、21は、通常より低いインピーダンス及び/又は電圧値を有する(“短絡(ショート)”となる)か、通常より高いインピーダンス及び/又は電圧値を有する(“開放(オープン)”となる)かの何れかとなり得る。
【0031】
図1に示した直列の実施形態においては、電気素子11、21の一方が“短絡”となる場合、他方の電気素子は依然として適切に機能することができる。しかし、電気素子11、21の一方が“開放”となる場合、電流が流れることは不可能となり、他方の電気素子は適切に機能することができない。
【0032】
この状況を回避するため、電気素子11、21に並列にアクティブスイッチ13、23が結合される。電気素子11、21の一方のインピーダンスの値が、高い側の閾値より高くなる場合、主給電電圧の形態の給電信号の大部分は、この電気素子11、12と、ツェナーダイオード及び抵抗を有する対応する分圧器とを横切って存在することになる。その結果、対応する回路12、22がこの電気素子11、21の機能不全を検出し、この検出結果に応答して、この電気素子11、21を動作させないように橋渡しするよう、対応するアクティブスイッチ13、23が切り替えられる。従って、この場合、機能不全の電気素子11、21が“開放”となったことは、“短絡”状態に切り替えられたアクティブスイッチ13、23によって封じられる。
【0033】
給電信号が給電電流である場合、電気素子11、21の一方のインピーダンス値が、高い側の閾値より高くなることは、やはり、この電気素子11、12とツェナーダイオード及び抵抗等を有する対応する分圧器とを横切って、より大きい電圧を生じさせることになる。
【0034】
図示しない並列の実施形態においては、並列電気素子の一方が“開放”となる場合、他方の電気素子は依然として適切に機能することができる。しかし、並列電気素子の一方が“短絡”となる場合、並列電気素子を横切る電圧はゼロとなり、他方の電気素子はもはや適切に機能することができない。
【0035】
この状況を回避するため、互いに並列に結合される2つの直列ブランチを生成するよう、電気素子に直列にアクティブスイッチが結合され、更なる電気素子に直列に更なるアクティブスイッチが結合される。電気素子の一方のインピーダンス及び/又は電圧の値が、低い側の閾値より低くなる場合、主給電電流の形態の給電信号の大部分は、この電気素子と、例えばこの電気素子とそのアクティブスイッチとの間の直列インピーダンスとを流れることになる。より大きい、この直列インピーダンスを流れる電流は、この直列インピーダンスを横切って、より大きい電圧を生じさせる。その結果、対応する回路がこの電気素子の機能不全を検出し、この検出結果に応答して、この電気素子を通る経路を動作させないように遮断するよう、対応するアクティブスイッチが切り替えられる。従って、この場合、機能不全の電気素子11、21が“短絡”となったことは、“開放”状態に切り替えられたアクティブスイッチによって封じられる。
【0036】
給電信号が給電電圧である場合、電気素子の一方のインピーダンス及び/又は電圧の値が、低い側の閾値より低くなることは、やはり、この電気素子等を流れる電流を増大させることになる。
【0037】
アクティブスイッチは、一回限りプログラム可能なスイッチであってもよい。一回限りプログラム可能なスイッチは、或る状態に一度切り替えられると、給電電源がオフにされてもその状態に留まるスイッチを意味する。このようなアクティブスイッチは、例えば、双安定マイクロリレーである。他の1つのアクティブスイッチは、図2に示すようなフラッシュパワーMOSFET等の不揮発性パワー半導体スイッチである。
【0038】
図2の上側には、MOSFETのホットエレクトロン注入によるプログラミングが示されている。ソースSRCは0V(ゼロボルト)に接続され、ドレインDRNは12Vに接続され、ゲートは12Vに接続され、そして、フローティングゲートFLGはドレインDRNから約200Åにある。図2の下側には、MOSFETのトンネリングによる消去が示されている。ソースSRCはOPで指し示される開放状態にあり、ドレインDRNは12Vに接続され、ゲートは0Vに接続され、そして、フローティングゲートFLGはドレインDRNから約200Åにある。
【0039】
内側のフローティングゲートFLGの目的は、ラッチ機能を構築することである。外側のゲートの電圧に応じて、電子がゲートに移動(“注入”)されるか、ゲートから除去(“消去”)されるかする(これには、ドレインDRNとフローティングゲートFLGとの間の距離が、例えば200Åなど、比較的短いことを必要とする)。これは、“ホットエレクトロン注入”及び“トンネリングによる消去”であると見なし得る。フローティングゲートFLGの良好な絶縁により、電荷は何年も残存することができる。これにより、このMOSFETは、外部電圧源を必要とすることなく、ON状態に留まることが可能である。
【0040】
図1には標準的なMOSFETが示されている。比較的高いインピーダンスのゲート抵抗Rを選択することにより、外部電圧源を必要としないON時間が既に増大されているとすることができる。このとき、外部電圧源を必要としないON時間は、MOSFET(電圧制御されるスイッチ)の入力ゲート容量をCとして、RC時定数によって決定される。
【0041】
従って、図1においてON時間が例えば何秒又は何分というものから何年又は何十年というものまで増大されるべき場合、1つの考えは図2に示すフローティングゲートFLGを導入することとなり得る。
【0042】
電気素子11、21は、例えば、各々が1つ以上の発光ダイオードを有する。他の例では、1つの電気素子は白色ランプ又はスピーカー等を有してもよい。当然ながら、給電信号がDC給電信号ではなくAC給電信号である場合。回路12、22にダイオード及び/又は整流器が付加される必要があり、且つ/或いは既に存在する上記半導体スイッチ等に逆並列に半導体スイッチが結合される必要がある。
【0043】
好ましくは、装置1は一体化された装置である。そのような一体化装置は単純、低コスト、且つ堅牢であり、デバイスとは別に製造且つ/或いは販売されてもよい。デバイスは2つ以上の装置を直列接続及び/又は並列接続で有してもよい。
【0044】
利点は、耐故障性の向上が達成されることによる信頼性の向上、一体化が容易であること、低コストで実現できること、追加の端子が必要でないこと、追加の(ローカルな)電圧源が必要でないこと、非常に低い導電損失が可能であること、及び有利な不揮発性技術を使用できることである。
【0045】
更なる代替的な実施形態も排除されるべきでない。例えば、3つ以上の電気素子が直列及び/又は並列に存在してもよく、各電気素子は直列接続及び/又は並列接続された2つ以上のダイオード、電球又はスピーカーを有してもよい。分圧器は単なる一実施形態であり、例えば、1つ以上の電圧依存素子及び/又は1つ以上の電圧非依存素子を有する他の実施形態も排除されるべきではない。給電源はデバイス2の部分を形成してもよいし、装置1の部分を形成してもよいし、デバイス2の外部に置かれてもよい。
【0046】
例えば動作モード及び非動作モード等、その他のモード及び/又は更なるモードも排除されるべきではない。動作モードにおいては、上記装置が使用され且つ/或いは上記デバイスが使用され、非動作モードにおいては、上記装置は使用されず且つ/或いは上記デバイスは使用されない。動作モードにおいては、電気素子は給電モードにされてもよく、非給電モードにされなくてもよい。そうであるとき、動作モードは給電モード及び非給電モードを有し、非動作モードは、給電モード及び非給電モード等とは異なる更なるモードである。
【0047】
要約すると、装置1には、給電モードにおいて給電信号を受信し、非給電モードにおいて給電信号を受信しない電気素子11、21と、給電モードにおいて電気素子11、21の機能不全を検出する回路12、22が備えられる。回路12、22は、検出結果に応答して何れのモードにおいても、すなわち、給電モード及び非給電モードにおいて電気素子11、21を動作させないようにするアクティブスイッチ13、23を有する(基本概念)。これらの装置1は比較的単純である。電気素子11、21は、例えば、発光ダイオード、白色ランプ、又はスピーカー等を有する。アクティブスイッチ13、23は、例えば、双安定マイクロリレー、又は一回限りプログラム可能なフラッシュパワーMOSFET等の不揮発性パワー半導体スイッチのような半導体スイッチを有する。好ましくは、装置1は一体化された集積装置である。
【0048】
図面及び以上の説明にて本発明を図示し、詳細に説明してきたが、これらの図示及び説明は、例示的あるいは典型的なものであり、限定的なものと見なされるべきではない。すなわち、本発明は開示の実施形態に限定されない。図面、この開示、及び添付の請求項の教示から請求項記載の発明を実施するに当たり、当業者は、開示の実施形態へのその他の変更を理解し実現することができる。請求項において、用語“有する”はその他の要素又は段階を排除するものではなく、不定冠詞“a又はan”は複数であることを排除するものではない。単一のプロセッサ又はその他のデバイスが、請求項に記載された複数の項目の機能を果たしてもよい。特定の複数の手段が互いに異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、それらの手段の組み合わせが有利に用いられないということを指し示すものではない。さらに、請求項中の如何なる参照符号も、請求項の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給電モードにおいて給電信号を受信し、非給電モードにおいて前記給電信号を受信しない電気素子、及び
前記給電モードにおいて前記電気素子の機能不全を検出する回路であり、検出結果に応答して双方のモードの何れにおいても前記電気素子を非活性化させる不揮発性パワー半導体スイッチを有する回路、
を有する装置。
【請求項2】
前記不揮発性パワー半導体スイッチはフラッシュパワーMOSFETである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記機能不全は、前記給電モードにおける前記電気素子の通常のインピーダンス及び/又は電圧の値の逸脱を有する、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記電気素子の前記インピーダンス及び/又は電圧の値は、高い側の閾値より高く、前記不揮発性パワー半導体スイッチは、前記検出結果に応答して前記電気素子を前記非活性化のために橋渡しするよう、前記電気素子に並列に結合される、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記不揮発性パワー半導体スイッチの主電極は、前記電気素子の端子に結合されている、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記回路は更に、前記電気素子の一方の端子に結合された電圧依存素子と、前記電気素子の他方の端子に結合された電圧非依存素子とを有し、前記電圧依存素子及び前記電圧非依存素子は更に、互いに結合されるとともに、前記不揮発性パワー半導体スイッチの制御電極に結合される、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記電圧依存素子はツェナーダイオードであり、前記電圧非依存素子は抵抗である、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記電気素子の前記インピーダンス及び/又は電圧の値は、低い側の閾値より低く、前記不揮発性パワー半導体スイッチは、前記検出結果に応答して前記電気素子を通る経路を前記非活性化のために遮断するよう、前記電気素子に直列に結合される、請求項3に記載の装置。
【請求項9】
前記給電モードにおいて更なる給電信号を受信し、前記非給電モードにおいて前記更なる給電信号を受信しない更なる電気素子であり、前記電気素子に結合された更なる電気素子、及び
前記給電モードにおいて前記更なる電気素子の機能不全を検出する更なる回路であり、更なる検出結果に応答して双方のモードの何れにおいても前記更なる電気素子を非活性化させる更なる不揮発性パワー半導体スイッチを有する更なる回路、
を更に有する請求項1に記載の装置。
【請求項10】
請求項1に記載の装置を有するデバイス。
【請求項11】
給電モードにおいて給電信号を受信し、非給電モードにおいて前記給電信号を受信しない電気素子を非活性化させる方法であり、前記給電モードにおいて前記電気素子の機能不全を検出する段階、及び検出結果に応答して、不揮発性パワー半導体スイッチによって、双方のモードの何れにおいても前記電気素子を非活性化させる段階、を有する方法。
【請求項12】
前記不揮発性パワー半導体スイッチはフラッシュパワーMOSFETである、請求項11に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−33993(P2013−33993A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−229903(P2012−229903)
【出願日】平成24年10月17日(2012.10.17)
【分割の表示】特願2009−521388(P2009−521388)の分割
【原出願日】平成19年7月10日(2007.7.10)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】