説明

欠陥部マーキング方法および装置

【課題】
薄鋼板等の被検査材表面に、表面または内部の疵位置をマーキングするにあたり、迅速かつ連続にマーカーペンの交換またはインクの補充ができる欠陥部マーキング方法および装置を提供することを課題とする。
【解決手段】疵検出部からの疵位置情報をトラッキングし、疵がマーキング位置に到達した段階で対に有するマーキングヘッドの一方にて被検査材にマーキングを行うとともに、マーキング状態を認識しマーキングヘッドの交換が必要な場合には、他方のマーキングヘッドに交換する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄鋼板等の金属帯連続生産ラインや検査ライン等において、表面または内部の疵部や特異部の欠陥部を検出し、当該位置にマーキングする欠陥部マーキング方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
連続生産ラインや検査ライン等において、薄鋼板等の被検査材の表面疵または内部の疵位置を欠陥部としてマーキングし、需要者側に疵部を除去するよう表示するマーキング装置が公知である。
【0003】
マーキング装置の一例として、特許文献1に記載の技術が開示されている。当該開示技術は、走行中の被検査材の疵を検出してその都度走行方向における疵の発生位置および長さの情報を順次出力する疵検出手段と、該疵検出手段の出力する疵情報を順次入力して各疵の長さの中心位置および次の疵との間隔を算出し、これらの入力および算出した疵情報に対して、予め設定された単一マーキングの最短範囲および最長範囲ならびにマーキング相互間の最小間隔を参照して被検査材のマーキング開始位置および範囲を指示するマーキング位置・範囲制御手段と、該マーキング位置・範囲制御手段の指示による被検査材のマーキング開始位置および範囲をトラッキングして該当位置および範囲が走行方向の下流側のマーキング手段の配置位置に到達した時間帯にマーキング指令を出力するトラッキング手段と、該トラッキング手段がマーキング指令を出力した時間帯に被検査材にマークを付与するマーキング手段と、を備えたことを特徴とするマーキング装置が開示されている。
【特許文献1】特開2001−252718号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述の特許文献1に記載されているようなマーキング装置により、連続ラインで疵位置のマーキングを連続して行う場合、途中でマーカーペンの交換またはインクの補充を行う必要がある。ところが、マーカーペンの交換のためにマーキングヘッドを一度オフラインに退避させて、マーカーペンの交換またはインクの補充を手作業で行うと時間がかかるため、マーカーペンの交換またはインクの補充を行っている時間は、疵検出手段で疵の情報を検出しても被検査材にマーキングすることが出来ない部分が発生するという問題点があり、その部分はリコイルラインに搬送して再度マーキングする手間を要していた。特に最近では、大量需要に伴い大量生産ラインの高速化が進んでいるため、マーキングヘッドの交換時間にマーキングすることが出来ない部分が増大し、迅速なマーキングヘッドの交換が求められている。
【0005】
また、前述の問題点を回避するために、マーキングする必要が無い対象コイルを製造しているタイミングでマーカーペンの交換またはインクの補充をする方法もあるが、この方法ではタイミング上の制約を受けるという問題点がある。
【0006】
本発明では、これら従来技術の問題点に鑑み、迅速かつ連続にマーカーペンの交換またはインクの補充ができる欠陥部マーキング方法および装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1に係る発明は、疵検出部からの疵位置情報をトラッキングし、疵がマーキング位置に到達した段階で対に有するマーキングヘッドの一方にて被検査材にマーキングを行うとともに、マーキング状態を認識しマーキングヘッドの交換が必要な場合には、他方のマーキングヘッドに交換することを特徴とする欠陥部マーキング方法である。
【0008】
また本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に記載の欠陥部マーキング方法において、他方のマーキングヘッドへの交換を、次にマーキングすべき疵との間隔がマーキングヘッドの交換時間以上あることを確認した後に行うことを特徴とする欠陥部マーキング方法である。
【0009】
また本発明の請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の欠陥部マーキング方法において、前記被検査材がスリット材である場合には、該スリット材の分割数に応じて、対にマーキングヘッドを有するマーキング機を複数備えることを特徴とする欠陥部マーキング方法である。
【0010】
また本発明の請求項4に係る発明は、走行中の被検査材の疵を検出する疵検出部と、該疵検出部からの疵位置情報をトラッキングする疵トラッキング部と、対のマーキングヘッドを搭載したマーキング機と、マーキング状態を認識するマーキング認識部と、疵がマーキング位置に到達した段階で、一方のマーキングヘッドに被検査材へのマーキングを指示するとともに、前記マーキング認識部からのマーキング状態の認識情報に基づき他方のマーキングヘッドへの交換指令を与えるマーキング制御部と、を備えることを特徴とする欠陥部マーキング装置である。
【0011】
また本発明の請求項5に係る発明は、請求項4に記載の欠陥部マーキング装置において、前記マーキング制御部では、次にマーキングすべき疵との間隔がマーキングヘッドの交換時間以上ある場合に、他方のマーキングヘッドへの交換指令を与えることを特徴とする欠陥部マーキング装置である。
【0012】
さらに本発明の請求項6に係る発明は、請求項4または請求項5に記載の欠陥部マーキング装置において、前記被検査材はスリット材であり、該スリット材の分割数に応じて、複数の前記マーキング機を備えたことを特徴とする欠陥部マーキング装置である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、マーキングの薄さ、未マーキングの情報、マーカーペンのインク残量等を認識することによりマーキングヘッド交換の必要性の有無、疵の発生状況を的確に把握して、マーキングヘッドを迅速に交換できるので、被検査材の未マーキングが解消され、同一ラインで迅速かつ連続的にマーキングを行うことが可能となった。
【0014】
このことにより、リコイルにて再マーキングを行ったり、マーキングを行わない被検査材のタイミングでマーカーペンの交換を行う、といった製造工程の調整が不要となり、リコイルのためのコイルの追加運搬も不要となり、同一ライン内で作業が完了するラインファイナル化、物流コストおよびリコイルコストの削減が可能となった。
【0015】
さらに、複数台のマーキング機構を設けることにより、ラインの高速化にも対応してスリットを有する被検査材を個別かつ連続的にマーキングすることが可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本発明に係る欠陥部マーキング装置の第1の実施形態を示す系統図である。図中、1は矢印a方向に流れる薄鋼板等の被検査材、2は疵を検出する疵検出部、そして3は被検査材1の表面または内部に存在する疵である。4はマーキング機で、被検査材1を横断する方向に設けられ、被検査材の表面に疵3の位置を表示するマーク5を行うためマーキングヘッド4a、4bを搭載している。当該マーキングヘッド4a、4bには、図示しないマーカーペン、インク補充タンク等が搭載されている。
【0017】
また、6は疵トラッキング部で、疵検出部2から検出された疵信号および被検査材1の搬送ロールの回転数もしくはライン速度の値を用いてトラッキング信号を発生させる。疵の検出には、鋼板表面を検査する例えば光学式やレ−ザ−方式の表面検査装置、また鋼板の内部欠陥の疵を検出する装置など、被検査材の歪を検出できるものであればいかなる方式・装置であってもよい。
【0018】
また、7はマーキング制御部で、前記疵トラッキング部6からの疵の有無信号およびトラッキング信号により、マーキングヘッド4a、4bのうち稼動しているマーキングヘッドに対しマーキングタイミング信号を送り、疵3がある場合はマーカーペン(図示せず)により、疵検出部または近傍にマーク5を施すマーキング作業を行う。
【0019】
さらに、マーキング機4の状態を監視するマーキング認識部8を設け、該マーキング認識部8は、前記マーキング機4からのマーキング状態の情報、即ちマーク5の濃さ、マークの色情報、マーキング成功、マーキングの失敗、マークが薄くなりペン交換が必要、およびマーカーペンのインク残量、インク補充の要否等々の判断を行い、このマーキング認識結果情報を、前記マーキング制御部7に送信するとともにマーキング認識結果外部通知部9から外部に送信し、オペレータなどがこの情報を知ることができるようにしている。
【0020】
このとき、マーキング制御部7は、マーキングヘッド4aまたは4bへの切り替えにかかる時間、一例として、マーキングヘッド4aまたは4bを移動する時間等を考慮し、疵検出部2からの疵トラッキング情報によりマーキングヘッド4aと4bとが交代移動する時間の間に疵3の発生がないことを確認し、マーキングヘッド4aまたは4bの切り替え動作を行う。また、切り替えタイミングが不足している場合は作業を続行し、次の疵との間隔がマーキングヘッドの交換所要時間以上あるときに、例えばインク補充が不足したマーキングヘッド4aから4bへの交換を行う。
【0021】
以上説明した装置とこれらを用いた処理を行うことにより疵3の位置にマーキングすることが可能となり、マーキングヘッド4aまたは4bの交換中に疵3が通過しマーキングができない部分の発生を未然に防止でき、リコイルでの再マーキングといった作業が不要となり、ラインファイナル化の実現、および物流コストの低減ができる。
【0022】
図2は、第1の実施形態におけるマーカーペンの交換工程例を、(a)〜(e)に示す一連の工程で説明するものである。
【0023】
先ず、図2の(a)において、マーキングヘッド4aがマーキング位置上にありマーキングを行っており、マーキングヘッド4bは交換時の移動距離分、離れた位置で待機している状態を示している。
【0024】
次に、マーキングヘッド4aのマーカーペン交換指令信号を受信すると、マーキングヘッド4aはマーキングヘッド4bと交代するために、(b)に示されるように図示下方へ退避する。
【0025】
その後、(c)に示すようにマーキングはマーキングヘッド4bが行い、マーキングヘッド4aは被検査材1の外方(図(c)中の下方)へ移動し、そこでマーカーペンの交換が行われる。
【0026】
マーキングヘッド4aのマーカーペンの交換が終了したら、該マーキングヘッド4aは、(d)に示されるように、マーキング作動中のマーキングヘッド4bの所定の交換時移動距離で待機する。
【0027】
そして最終的に(e)では、マーキングヘッド4aがマーキング動作に入り、もう一方のマーキングヘッド4bが被検査材1の外側(図(e)中の上方)へ退避しマーカーペンの交換が行われる。
【0028】
このときマーキングヘッド4aから4bまたはその逆の交換のための移動時間分のマーキング不感帯が発生するが、このため、現在のライン速度とマーカーペン交換時移動距離、マーキングヘッドの移動速度からマーキング不感帯距離を求める。もし疵情報の間隔がマーキング不感帯距離よりも短い場合はマーキングヘッド4a、4bの交換動作を行わず現行のまま続行し、疵情報の間隔がマーキングヘッド交換動作に十分な距離が確保されるまで待つ。
【0029】
また、図3は、第1の実施形態におけるマーカーペンの他の交換工程例を、(a)〜(e)に示す一連で説明する図である。マーキングヘッドのマーカーペンの交換を被検査材1の片方側(図の下側)で行う例を示したものであり、図2の場合が、被検査材の両側に十分なスペースがあり、マーキングヘッドを両側に移動できる場合であるのに対して、被検査材の片側にしかスペースがない場合に適用する。この実施形態では、一方のマーカーヘッドを非常用として使用するものである。
【0030】
先ず、図3の(a)において、マーキングヘッド4aでマーキングを実施しており、マーキングヘッド4bは交換時の移動距離分、離れた位置で待機しているという通常のマーキング時の状態を示している。当該マーキングヘッド4aは通常のマーキング用であり、マーキングヘッド4bは非常用マーキングヘッドとして使用する。
【0031】
(b)に示すように、マーキングヘッド4aのマーカーペン交換信号受信時には、マーキングヘッド4bと交代するため、(c)に示すようにマーキングヘッド4aを被検査材1の外方(図示下方)へ移動させ、マーカーペンの交換を行う。
【0032】
このときマーキングヘッド4aから4bへの交代のための移動時間分のマーキング不感帯が発生する。このため、マーキング制御部7では現在のライン速度とマーカーペン交換時移動距離、マーキングヘッドの移動速度からマーキング不感帯距離を求める。もし疵情報の間隔がマーキング不感帯距離よりも短い場合はマーキングヘッドの交換動作を行わず、疵情報の間隔がマーキングヘッド交換動作に十分な距離が確保されるまで待つ。
【0033】
マーキングヘッド4aのマーカーペンの交換が終了した場合は、交換情報がオペレータ側に記録されるように外部出力を行う。
【0034】
(d)において、マーカーペンの交換が行われたら、マーキングヘッド4aをマーキング稼働中のマーキングヘッド4bの交換時移動距離分、離れた位置で一時待機させる。
【0035】
そして、疵情報の間隔がマーキングヘッド交換動作に十分な距離が確保できるという情報があると、(e)に示すように、マーキングヘッド4aをマーキング位置に戻し、他方のマーキングヘッド4bは、非常用として交換時移動距離で退避する。以後、マーキングヘッド4aの交換時のみマーキングヘッド4bがマーキングの代行を行う。
【0036】
このことにより、マーキングヘッド4aを主マーキング用として使用するので、他方のマーキングヘッド4bは、マーキングヘッド4aのマーカーペン交換時のみの非常用として使用するのでマーキングヘッド4bはマーカーペンの消耗が少なくて済み、頻繁に交換しなくて済む利点がある。
【0037】
次に、図4は、本発明に係る欠陥部マーキング装置の第2の実施形態を示す系統図である。被検査材1がスリット1aにより2列に分割された鋼板等の疵マーキングを並行的にマーキング可能とした欠陥部マーキング装置である。
【0038】
本実施形態では、スリット1aを境界として第1マーキング機40、第2マーキング機41が被検査材1を横断する方向に複数台併設されている。42は第1マーキング機40のレール、43は第2マーキング機42のレールで、該レール42にはスリット1aを境とするDR側をマーキングする第1メインマーキングヘッド40Aおよび第1サブマーキングヘッド40aが設けられ、同様にレール43にはスリット1aを境としたOP側をマーキングする第2マーキングヘッド41Bおよび第2サブマーキングヘッド41bが設けられている。
【0039】
被検査材1の疵検出部2の信号が、疵トラッキング部6に送信され、マーキング制御部7へトラッキング信号、疵発生信号が送られる点は、前記図1で示した第1の実施形態と同様である。
【0040】
マーキング制御部7からは、前記第1マーキング機40の第1メインマーキングヘッド40A、第1サブマーキングヘッド40aおよび第2マーキング機41の第2マーキングヘッド41B、第2サブマーキングヘッド41bに個別にマーキングタイミング信号およびヘッド交換信号が各々送信される。
【0041】
また、第1メインマーキングヘッド40A、第1サブマーキングヘッド40aおよび第2メインマーキング41B、第2サブマーキングヘッド41bの状態を監視するマーキング認識部8からの情報(マーキングの濃さ、マーキングの色情報によるマーキング成功、マーキングの失敗、マーキングが薄くなりマーカーペンの交換が必要、インク補充の有無の判断)は、マーキング認識結果情報として、前記マーキング制御部7に送信される。
【0042】
前記マーキング制御部7からの情報は稼働中の第1メインマーキングヘッド40A、第1サブマーキングヘッド40aおよび第2メインマーキングヘッド41B、第2サブマーキングヘッド41bに個別にヘッド交換信号を発信すると共に、マーキング認識部8からの情報はマーキング認識結果外部通知部9からオペレータへ通知される。
【0043】
図5の(a)、(b)、(c)、および(d)は、前述の図4に係る本発明の第1マーキング機40のレール42上に搭載された第1メインマーキングヘッド40A、第1サブマーキング40bおよびレール43上に搭載された第2メインマーキングヘッド41B、第2サブマーキングヘッド41bの交換工程例を説明する図である。
【0044】
本発明では、スリット1aで分割された2区画を各々第1、第2メインマーキングヘッド40Aおよび41Bでマーキングを実施している。
【0045】
第1メインマーキングヘッド40Aおよび第2メインマーキングヘッド41Bは通常、疵検出部2で得られた疵情報を基に、ヘッド交換に十分な時間を確保できるタイミングでマーカーペンの交換を行う。
【0046】
第1サブマーキングヘッド40bおよび第2サブマーキングヘッド41bはラインが高速化し第1、第2メインマーキングヘッド40Aおよび41Bの交換に十分な時間が確保できなくなったときに稼動する。
【0047】
まず、図5(a)において、レール40上に搭載された第1メインマーキングヘッド40Aと第1サブマーキングヘッド40aの関係について説明すると、第1メインマーキングヘッド40Aにマーカーペンの交換信号がマーキング制御部7から送信されると、第1メインマーキングヘッド40Aは、DR側に退避しマーカーペンの交換を行い、その間のマーキング作業を第1サブマーキングヘッド40aが代行する。また、第1サブマーキングヘッド40aの交換の事態が発生した場合は、図5の(b)に示すように第1メインマーキングヘッド40A が通常のマーキング作業に戻り、第1サブマーキングヘッド40aをOP側に退避させ、マーカーペンの交換を行う。
【0048】
また、図5の(c)および(d)により、他の区画をマーキングするレール41上に搭載された第2メインマーキングヘッド41Bと第2サブマーキングヘッド41bの関係も同様である。すなわち、第2メインマーキングヘッド41Bにマーカーペンの交換信号がマーキング制御部7から送信されると、第2メインマーキングヘッド41Bは、OP側に退避しマーカーペンの交換を行い、その間のマーキング作業を第2サブマーキングヘッド41bが代行する。また、第2サブマーキングヘッド41bの交換の事態が発生した場合は、第2メインマーキングヘッド41B が通常のマーキング作業に戻り、第2サブマーキングヘッド41bをDR側に退避させ、マーカーペンの交換を行う。
【0049】
さらに、第1サブマーキングヘッド40a、第2サブマーキングヘッド41bは、第1メインマーキングヘッド40A、第2メインマーキングヘッド41Bの非常用として機能させることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明に係る欠陥部マーキング方法および装置は薄鋼板を対象に発明されたものであるが、対象物は薄鋼板に限定されることなく、ライン上で欠陥を検出しマーキングを必要とする対象物すべてに産業上適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に係る欠陥部マーキング装置の第1の実施形態を示す系統図である。
【図2】第1の実施形態におけるマーカーペンの交換工程例を説明する図である。
【図3】第1の実施形態におけるマーカーペンの他の交換工程例を説明する図である。
【図4】本発明に係る欠陥部マーキング装置の第2の実施形態を示す系統図である。
【図5】第2の実施形態におけるマーカーペンの交換工程例を説明する図である。
【符号の説明】
【0052】
1 被検査材
2 疵検出部
3 疵
4 マーキング機
40 第1マーキング機
40A 第1メインマーキングヘッド
40a 第1 サブマーキングヘッド
41 第2マーキング機
41B 第2メインマーキングヘッド
41b 第2サブマーキングヘッド
42 レール
43 レール
5 マーク
6 疵トラッキング部
7 マーキング制御部
8 マーキング認識部
9 マーキング認識結果外部通知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
疵検出部からの疵位置情報をトラッキングし、疵がマーキング位置に到達した段階で対に有するマーキングヘッドの一方にて被検査材にマーキングを行うとともに、マーキング状態を認識しマーキングヘッドの交換が必要な場合には、他方のマーキングヘッドに交換することを特徴とする欠陥部マーキング方法。
【請求項2】
請求項1に記載の欠陥部マーキング方法において、
他方のマーキングヘッドへの交換を、次にマーキングすべき疵との間隔がマーキングヘッドの交換時間以上あることを確認した後に行うことを特徴とする欠陥部マーキング方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の欠陥部マーキング方法において、
前記被検査材がスリット材である場合には、該スリット材の分割数に応じて、対にマーキングヘッドを有するマーキング機を複数備えることを特徴とする欠陥部マーキング方法。
【請求項4】
走行中の被検査材の疵を検出する疵検出部と、
該疵検出部からの疵位置情報をトラッキングする疵トラッキング部と、
対のマーキングヘッドを搭載したマーキング機と、
マーキング状態を認識するマーキング認識部と、
疵がマーキング位置に到達した段階で、一方のマーキングヘッドに被検査材へのマーキングを指示するとともに、前記マーキング認識部からのマーキング状態の認識情報に基づき他方のマーキングヘッドへの交換指令を与えるマーキング制御部と、
を備えることを特徴とする欠陥部マーキング装置。
【請求項5】
請求項4に記載の欠陥部マーキング装置において、
前記マーキング制御部では、次にマーキングすべき疵との間隔がマーキングヘッドの交換時間以上ある場合に、他方のマーキングヘッドへの交換指令を与えることを特徴とする欠陥部マーキング装置。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載の欠陥部マーキング装置において、
前記被検査材はスリット材であり、該スリット材の分割数に応じて、複数の前記マーキング機を備えたことを特徴とする欠陥部マーキング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−249457(P2008−249457A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−90541(P2007−90541)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000001258)JFEスチール株式会社 (8,589)
【Fターム(参考)】