説明

歩行者用防御装置を備えたボンネット

本発明は、自動車との衝突時に歩行者を守るために変形可能な頭部衝撃ゾーン(15)を含む自動車用ボンネット(1)に関する。本発明のボンネット(1)はさらに、厚板によって形成された外部シェル(2)と、外部シェル(2)の下に配置され、それに接続された内部シェル(3)とを含む。内部シェル(3)は、頭部衝撃ゾーン(15)の領域に湾曲構造の強化範囲(10)を備えている。ボンネット(1)の前記構造によって、非常に均一な力の大きさ、したがって、非常に均一なエネルギー吸収性が頭部衝撃ゾーン(15)で得られることが可能となる。ボンネット(1)はまた、頭部衝撃ゾーン(15)が非常に薄い厚みとなっており、それによってエンジンルーム内のユニット(25)に対するボンネット(1)のより大きな自由変形路が衝突の場合に得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、特許文献1から知られているように、請求項1の前段に従って、自動車との衝突の際に歩行者を守る変形可能な頭部衝撃ゾーンを備えた自動車用ボンネットに基づいている。
【背景技術】
【0002】
歩行者の自動車との衝突の場合、特に正面衝突の場合、歩行者の上半身又は頭部を自動車のボンネットに打ちつけることがよくあり、このことは歩行者に重傷を負わせる原因となる。負傷についてのこの危険性を低減するために、ボンネットの歩行者が衝突する可能性のある領域は、可能な限りたわみやすく変形可能でなければならない。しかしながら、ボンネットとその下の設備との間には僅かな自由空間しか利用できないため、ボンネットが歩行者との衝突の際にたわむことのできる変形運動は非常に小さい。さらに、正面衝突の際に自動車の乗員を守るために、ボンネットは、構成要素の剛性に関する要求事項を満たさなければならず、さらに自動車の縦方向にボンネットがつぶれる際に、所定の変形、したがってエネルギーの制御された変換が生じるように構成されなければならない。
【0003】
これらの相反する要求を満たすために、ボンネットは、多くの場合、(ボディパネルを形成する)外部シェルと、外部シェルの下に配置され、適当な変形及び強化要素を備えた補強シェルとの組み立て部品として構成される。一般的な特許文献1は、例えば、外部シェルと補強シェルとを備えたボンネットを開示しており、その曲げ剛性は、ボンネットが中央で比較的高い曲げ剛性を有するが、縁領域では低い曲げ剛性となるようにボンネット面にわたり変動する。この構造は、中央での頭部衝撃の際に、ボンネットの全体でその衝撃の影響を弱めるが、縁部領域での頭部衝撃の際には、頭部衝撃のエネルギーは、ボンネットの小さい部分にわたり分散されることを確実にすることを目的としている。特許文献1に記載のボンネットの構造は、したがって、衝突位置に関係なくボンネットのほぼ一定の変形を達成することを目的とする。
【0004】
しかしながら、現在の知識は、ボンネットとの歩行者の衝突についての影響を判断するとき、ボンネットの曲がりだけでなく、もっと大きな範囲で、衝撃を与える車体の加速又は減速、すなわち車体に作用する力が重要な役割を果たすことを示している。さらに、以前のように、歩行者との衝突の際に、ボンネットがその下の(一般に非常に堅い)設備と接触する前に最大可能な変形運動だけたわむことができるように、最大可能な自由空間がボンネットとその下の設備との間で利用できなければならない。
【0005】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1 093 980 A1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、したがって、特許文献1から知られているボンネットを、歩行者が自動車と衝突する際に可能な限り均一な力の大きさがボンネット全体で達成されるように発展させることを目的としている。同時に−所定形式のエンジンブロックや外部パネル構造を前提として−歩行者が自動車と衝突した際に、エンジンブロックにぶつからずにボンネットがたわむことのできる最大可能な変形運動を達成することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、上記目的は請求項1の特徴によって達成される。
【0008】
したがって、ボンネットは、内部シェルと外部シェルとから構成された複合部分として構成され、内部シェルは、アーチ形構造を有する強化領域を備えている。この場合、「アーチ形構造」の構成要素領域は、バルジ成形工程の支援で構成要素を製造するために使用された半製品に導入された強化マクロ構造を備えている構成要素領域を意味するものとして理解されるべきである。この種類のバルジ構造の半製品を製造するために使用される工程は、例えば、独国特許出願公開第44 37 986 A1号明細書で説明されている。
【0009】
開始材料が成形中に可塑化される従来の成形変形工程(例えばエンボス加工又はハイドロフォーミングなど)を利用する場合と違って、アーチ形構造の場合、半製品は単に局部的に折り曲げられるだけである。この工程は、材料の表面積を少ししか増加させない。バルジ成形は、連続工程で実施されるので、材料の全ウエブ(又はそれらの帯状領域)にはアーチ形構造体が与えられる。
【0010】
ボンネットの内部シェルを製造するために、ブランクが材料のアーチ形構造のウエブから切断され、次に他の工程ステップによって内部シェルの形状にされる。あるいは、寸法及び形状が内部シェルの強化領域に一致した挿入部品が、アーチ形構造の半製品から切断される。他の工程ステップにおいて、この挿入部品は、非構造化金属板から従来の方法で(例えば深絞りによって)形成された、内部シェルのこの目的のために用意された切り抜き部に填め込まれ、内部シェルに接続される。
【0011】
アーチ形構造は、関連する半製品及びそれから製造された構成要素の剛性の著しい増加を伴う。剛性を増すビードを内部シェルに設ける(例えば特許文献1から)既知の手順と違って、アーチ形構造は、実質上方向に依存しない剛性の増加をもたらす利点を有する。したがって、衝突領域の大部分にわたる内部シェルのアーチ形構造の強化領域は、衝突領域の内部シェルの事実上方向に依存しない定剛性及び質量分布を達成できる。このことにより、ボンネットのアーチ形構造領域の全体にわたる均一な力の大きさ又はエネルギー吸収能力が確保される。
【0012】
衝突の際に、アーチ形構造の構成要素は、高エネルギー吸収と規則的で再生可能な変形の特徴を示す。これは、アーチ形構造の変形領域を持った内部シェルの発明の構成が、自動車の縦方向へのボンネットの明確な崩壊、ゆえにエネルギーの制御された変換を可能にするので、正面衝突の際に自動車の乗員を守る重要な役割を果たす。
【0013】
本発明の他の利点は、アーチ形構造化中に材料のウエブに導入されるバルジが、従来の方法で打ち抜かれるビードと比べて、非常に低い高さを有するという事実にある。この結果は、ボンネットの内部シェルのアーチ形構造の強化領域の構成要素の有効厚みが、従来形のビード付き内部シェルの構成要素の有効厚みよりも著しく低くなることである。構成要素の有効厚みのこの節減は、本発明による内部シェルが従来形の内部シェルよりも著しく小さな空間を占有することを意味するので、より大きな自由空間がエンジンブロックとボンネットのパネル構造(外部シェル)との間に残る。この自由空間は、歩行者が自動車と衝突した際のボンネットの変形運動として使用できる。
【0014】
要約するに、領域がアーチ形構造化された内部シェルを有する本発明によるボンネットの構成は、ゆえに従来形のビード付き内部シェルと比べて顕著な利点がある、すなわち、
− ボンネットのアーチ形構造の領域における、非常に均一な力の大きさ、したがって、非常に均一なエネルギー吸収能力、及び
− エンジンブロックの領域における内部シェルの低い有効厚さ、したがって、衝突時のボンネットのより大きな自由変形運動である。
【0015】
アーチ形構造の強化領域は、大きな表面積にわたり、自動車のエンジンルーム内の設備上に配置される内部シェルの中央領域の全体に及ぶと好都合である。内部シェルへの追加的補強部がヒンジ又はブラケット用に提供されなければならない側部領域及び前部領域では、内部シェルは、(方向に依存しない)アーチ形構造の代わりに、車体側の対応ブラケットに一致し、追加的要素によって補強される目標を絞った強化構造体を有する。
【0016】
本発明の有利な構成によれば、内部シェルの強化領域は、アーチ形構造の半製品から個別に製造され、ホワイトボディ組立中に内部シェルの(例えば、深絞りによって製造された)切り抜き部に填め込まれ、内部シェルに固定して接続される、ほぼ平面のアーチ形構造の挿入部品で形成される。内部シェルのこの構造体は、アーチ形構造の挿入部品が個別に製造でき、アーチ形構造の僅かな平滑化又は変形しか必要ないので、変形技術の見地に関し特に好都合である。
【0017】
大量連続生産に適し、それにより高強度の接合を確実にできる従来の十分に試行された工程−例えば、スポット溶接及び/又は接着接合による−の支援で、内部シェルに挿入部品を容易に取り付けることができるようにするために、アーチ形構造体は、挿入部品の縁領域が平滑化されると好都合である。これにより、挿入部品が内部シェルと組み立てられることになる位置で、内部シェルの対応する形状にされたフランジに接触し、接合工程によって、好ましくは接着接合によって内部シェルに接続される、挿入部品の縁部に平滑化されたフランジが作製される。挿入部品の縁領域の平滑化は、打ち抜き工程の支援で特に費用効果高く実行される。
【0018】
内部シェルの強化領域のアーチ形構造は、バルジが上方に、すなわち外部シェルに向かってアーチ状にされるように向けられると好都合である。衝突領域におけるボンネットの特に均一な剛性及び強度を達成するために、バルジの上方に突出するドームが外部シェルに接着接合されると好都合である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、図面で示された例示的な実施の形態を基に、本発明をより詳細に説明する。
【0020】
図1は、内部シェル3によって補強された外部シェル2を有するボンネット1の分解図を示す。本例において、両シェル2、3は、金属板から成る。しかしながら、それらはまた、一般に部分的又は全体的に他の材料から、特に繊維強化プラスチックから製造されてもよい。
【0021】
外部シェル2は、ホワイトボディ組み立て部品の一部として内部シェル3に接続される深絞りされた金属板である。内部シェル3は、複合構成要素であり、−図2に示された分解図から分かるように−追加の金属補強板、つまりヒンジ補強部品6によってブラケット領域5で補強された基部4と、前部金属強化板7とを具備する。基部4及び補強部分6、7は、典型的に金属板(鋼、アルミニウム)から形成された深絞り部品である。ブラケット領域5及び縁領域8では、基部4はビード9によって強化されている。さらに、自動車のボンネット1の下に位置するエンジンルーム25の大部分を覆う強化領域10が、内部シェル3の内部に設けられている。この強化領域10において、基部4は切り抜き部10’を有し、その切り抜き部10’に挿入部品11が接着接合工程を利用して固定されている。挿入部品11のマクロ形状は、−図1及び2から分かるように−ボンネット1の平坦な形状を達成できるようにほぼ平面的である。
【0022】
挿入部品11は、アーチ形構造の金属板のブランクから製造されている。ブランクのアーチ形構造体12は、例えば、独国特許出願公開第44 37 986 A1号明細書で詳細に説明されているバルジ成形工程の支援で製造される。このバルジ成形工程は、平面的な開始金属板からアーチ形構造の挿入部品のブランクを製造する。アーチ形構造体12は連続工程で導入されるので、挿入部品のブランクはその全体表面にわたりアーチ形構造体12を有する。あるいは、挿入部品11の製造に使用される開始材料は、−完全にアーチ形構造化される代わりに−(バルジ成形工程の移動方向に対応する)中央の帯状の領域にだけアーチ形構造体を備え、隣接する縁部の帯状の領域はアーチ形構造体を欠いたブランクであってもよい。
【0023】
例示的な本実施の形態における挿入部品11のアーチ形構造体12は、蜂の巣模様で図1に概略的に示される六方対称を有する。アーチ形構造体12のグリッドすなわち格子定数13及びアーチ高さ14は、この場合、材料厚さ及び挿入部品11の剛性の所望の増加に合わせられる。挿入部品11上のアーチ形構造体12の最適な形状及び向きは、ボンネット1について実施される数値強度試験及び衝突シミュレーションで決定されると好都合である。図示された六方アーチ形構造体12の代わりに、挿入部品11は、三角形又は方形基本対称のアーチ形構造体を有してもよい。挿入部品11のアーチ形構造体12は極めて対称的(図1及び2の場合に規則的な六方格子の形)であるので、このアーチ形構造体12は、挿入部品11へのほぼ方向に依存しない強化効果がある。したがって、試験体がボンネット1にぶつかる際に、一定な所定の力の負荷又は減速が、挿入部品11で覆われ(さらに図1の破線で示され)た衝突領域15の範囲の異なる試験ゾーンで達成できる。同時に、ボンネット1は、衝突領域15にわたり慣性の均一な面積モーメントを有する。
【0024】
縁部16に沿って、挿入部品11は、アーチ形構造体12を事実上欠いており、平坦なフランジの形態である接続区域17を備えている。これらの接続区域17では、挿入部品のブランクに元々存在していたアーチ形構造体12は、打ち抜き工程によって平滑化されている。接続ゾーン17は、従来の接合工程の支援で(好ましくは接着接合、又は、例として、スポット溶接によって)挿入部品11を基部4に取り付けることができるように構成されている。基部4も同様に接続区域17と重なる領域がほぼ平坦である。
【0025】
ビード(図1及び2では示されず)が、挿入部品11に、接続区域17とアーチ形構造体12との間の移行領域19で設けられてもよい。これらのビードは、アーチ形構造化中の表面積の増加の結果として形成されており、挿入部品11の接続区域17の平滑化中に制御された方法で今や排除されなければならない余分な材料を「消費」させる働きをする。ビードは、一方でそれらが平滑化された接続区域17にしわが形成されるのを防止し、他方で平滑材料が挿入部品11のアーチ形構造体12に押し込まれるのを防止するように寸法決めされ、配置される。
【0026】
補強部品6、7及び挿入部品11が基部4に接合された後、このように製造された内部シェル3は、外部シェル2に接合されてボンネット1を形成する。アーチ形構造の挿入部品11を外部シェル2に確実に接合するために、挿入部品11のアーチ形構造体12の上方に突出するバルジドーム20が、外部シェル2の向かい合う内側21に接着接合される。そして、図3からも分かるように、有効厚み22が、外部シェル2及び挿入部品11の金属板の厚みによって、及びアーチ形構造体12のアーチ高さ14によって決定される金属板複合体が、挿入部品11の領域に形成される。アーチ形構造は、−通例使用されるビード構造と比べて−非常に低い高さ14を有するので、ボンネット1の有効厚み22は、この衝突領域15において、ビードで強化された従来形のボンネットの場合よりもかなり低い。例えば、内部シェル3に典型的に使用される厚みが0.7mmと1.2mmの間の金属板の場合、蜂の巣の寸法が25〜50mmのバルジは、材料のウエブからほぼ2〜4mmだけ突き出る。この結果、ボンネット1の内側24と(図3に破線で示されている)エンジンブロックの設備25との間に残される有効空間高さ23が、従来形のボンネットが使用される場合より著しくより大きくなる。空間高さ23のこの増加は、歩行者との衝突の際にボンネット1が設備25とぶつかる前にボンネット1が補わなければならない変形運動の増加につながる。したがって、本発明によるボンネット1は、領域がアーチ形構造化された内部シェル3により、一方で衝突領域15にわたり特に均一な力の負荷、他方で−エンジンルーム設備25及びボンネット1の外部シェル2の所定構造を前提として−特に大きな自由変形運動23を可能にする。したがって、本発明によるボンネット1の構成により、自動車との衝突の際により良く歩行者を守ることができる。
【0027】
深絞りされた基部4とアーチ形構造の挿入部品11との組み立て部品としての上述した内部シェル3の構成に加えて、内部シェル3は完全に、適切に平滑化され、ブラケット領域5及び縁部8の領域に強度増加ビード9を備えたアーチ形構造のブランクから(深絞り工程を利用して)製造されても良い。内部シェル3のこの構成は、(別に製造された)挿入部品を所定位置に接着接合する加工ステップを省くことができるが、アーチ形構造の金属板の大面積の平滑化及び変形は、−例えば特許出願第102 15 12号明細書の2〜14に記載のように−絞り加工工具の構成に高い要求を課すことになり、ゆえにアーチ形構造の金属板から単品構成要素として内部シェルを製造するのは、深絞り設備への費用負担の増加を伴う。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明によるボンネットの分解図を示す。
【図2】図1で示されたボンネットの内部シェルの分解図を示す。
【図3】図1の切断部分III−IIIによる、外部シェルと内部シェルとの組立の概略的な断面図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車との衝突の際に歩行者を守る変形可能な頭部衝撃ゾーンを有し、
− ボディパネル構造によって形成された外部シェルと、該外部シェルの下に配置され、該外部シェルに接続された少なくとも1つの内部シェルとを具備する自動車用ボンネットであって、
前記内部シェル(3)は、アーチ形構造体(12)を備えた強化領域(10)を有することを特徴とするボンネット。
【請求項2】
前記内部シェル(3)の前記強化領域(10)は、アーチ形構造体(12)を有する挿入部品(11)によって形成され、該挿入部品(11)は、前記内部シェル(3)の基部(4)の切り抜き部(10’)に嵌め込まれ、該基部(4)に固定して接続されていることを特徴とする請求項1に記載のボンネット。
【請求項3】
前記挿入部品(11)は、縁側(16)が平滑化されたアーチ形構造の半製品から製造されていることを特徴とする請求項2に記載のボンネット。
【請求項4】
前記挿入部品(11)は、縁領域(16)で前記内部シェル(3)の前記基部(4)に接着接合されていることを特徴とする請求項2あるいは3に記載のボンネット。
【請求項5】
前記強化領域の前記アーチ形構造体(12)は、前記外部シェル(2)の方向にアーチ状に湾曲されたバルジドーム(20)を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のボンネット。
【請求項6】
前記アーチ形構造体(12)の前記バルジドーム(20)は、前記外部シェル(2)に接着接合されていることを特徴とする請求項5に記載のボンネット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車との衝突の際に歩行者を守る変形可能な頭部衝撃ゾーンを有し、
− ボディパネル構造によって形成された外部シェルと、該外部シェルの下に配置され、該外部シェルに接続された少なくとも1つの内部シェルとを具備する自動車用ボンネットであって、
前記内部シェル(3)は、アーチ形構造体(12)を備えた強化領域(10)を有し、該アーチ形構造体(12)は材料の表面積を少ししか増加させずに局部的に折り曲げることによって形成されていることを特徴とするボンネット。
【請求項2】
前記内部シェル(3)の前記強化領域(10)は、アーチ形構造体(12)を有する挿入部品(11)によって形成され、該挿入部品(11)は、前記内部シェル(3)の基部(4)の切り抜き部(10’)に嵌め込まれ、該基部(4)に固定して接続されていることを特徴とする請求項1に記載のボンネット。
【請求項3】
前記挿入部品(11)は、縁側(16)が平滑化されたアーチ形構造の半製品から製造されていることを特徴とする請求項2に記載のボンネット。
【請求項4】
前記挿入部品(11)は、縁領域(16)で前記内部シェル(3)の前記基部(4)に接着接合されていることを特徴とする請求項2あるいは3に記載のボンネット。
【請求項5】
前記強化領域の前記アーチ形構造体(12)は、前記外部シェル(2)の方向にアーチ状に湾曲されたバルジドーム(20)を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のボンネット。
【請求項6】
前記アーチ形構造体(12)の前記バルジドーム(20)は、前記外部シェル(2)に接着接合されていることを特徴とする請求項5に記載のボンネット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−510528(P2006−510528A)
【公表日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−561202(P2004−561202)
【出願日】平成15年12月2日(2003.12.2)
【国際出願番号】PCT/EP2003/013551
【国際公開番号】WO2004/056619
【国際公開日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(598051819)ダイムラークライスラー・アクチェンゲゼルシャフト (1,147)
【Fターム(参考)】