説明

歯科用根管治療ハンドピース

【課題】ヘッド部の外形状とマッチングさせるようにして根管長測定のための信号回路が簡易に構成され、切削工具の種類に応じた選択的対応が可能とされた接点構造を備えた歯科用根管治療ハンドピースを提供する。
【解決手段】先端ヘッド部2と、先端ヘッド部に連接される細径のネック部3と、ネック部に連接され手指によって把持される把持部4とを備える歯科用根管治療ハンドピース1において、先端ヘッド部には、切削回転工具5を着脱自在に保持する工具保持部29が軸回転可能に内装され、ネック部は、ネック部の表面外周より凹設された凹部3aに一部が臨むよう内蔵された根管長測定信号伝達用の導電体85と、凹部3aに着脱自在に嵌め込み装着されるカバー部材36とを有し、カバー部材は、凹部3あに嵌め込まれた際に、導電体85に電気的接触状態とされる接点部片37と、接点部片に連接され回転工具5と電気的導通状態とされる電極部片38とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科用根管治療ハンドピース、特に歯牙の根管拡大治療及び根管長測定に用いられる歯科用根管治療ハンドピースに関し、より詳しくは、根管長測定のための電気信号回路を構成する電気接点部分の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
歯牙の根管を切削拡大する治療に用いられるハンドピースであって、根管長の測定にも用いられる歯科用根管治療ハンドピースとしては、例えば、特許文献1〜3に開示されたものを挙げることができる。特許文献1には、ハンドピース本体に装着するためのヘッドの装着部が導電性部材で構成され、ハンドピース本体に装着することによって、装着部とハンドピース本体内の根管長測定用回路を構成する導電性部材(駆動伝達機構等)と電気的に接続されるように構成した根管長測定機能付きハンドピース用ヘッドが記載されている。そして、本特許文献1におけるこの例では、装着部とヘッドに切削工具を装着するための工具保持機構との間が、装着部に設けられたブラシ機構を経由して電気的に接続され、これによって切削工具に至る根管長測定用の信号伝達回路の一方が構成される(同文献の図2、図3に示す例)。また、特許文献2には、ヘッド内に、ハンドピース本体内のリード線に接続される端子ピン、接点プラグ及び接点ジャックを設け、ヘッドの下面において接触子を、接点板を介して接点ジャックに取付けるようにした根管長測定機能付きハンドピースが記載されている。ここで、接触子は、垂直回動、水平回動或いはスライドさせることによって切削工具に接触させるようにし、これによって根管長測定のための電気回路が構成される。更に、特許文献3には、ハンドピース本体が導電性部材で構成され、ハンドピース本体内に絶縁被覆された根管長測定信号を伝達するための導線を配設し、この導線の先端が二股状とされた根管長測定機能を有するハンドピースが記載されている。そして、この二股状の導線の一方を頭部軸部材(工具保持部)に接触手段を介して接触させ、他方をU字形弾性ワイヤに接続し、このU字形弾性ワイヤを工具保持部に装着される工具に接触させるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3213480号公報
【特許文献2】特許第3213539号公報
【特許文献3】特許第4638796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1における前記例のハンドピースヘッドにおいては、ヘッドの装着部、即ち、ヘッドハウジングが導電性部材で構成されることが必要とされる。そのため、使用時に口腔内の組織に触れることによって根管長測定回路が影響を受けることから、ヘッドハウジングの外面に絶縁皮膜を形成する必要がある。また、この種の根管拡大治療に使用される切削工具は、ファイルやリーマ等と称され、工具保持機構に保持されるシャンク部と、このシャンク部に一体とされる切削作用部からなる。この場合、全体が導電性部材からなるものの他に、シャンク部が非導電性部材からなるもの、或いは表面に絶縁処理(例えば、アルマイト処理)がなされたものも多用されている。従って、後者の場合には、ブラシ機構が工具保持機構に接触していても、切削工具に至る根管長測定用の信号伝達回路が構成されなくなる。特許文献1では、その図4の例に示すように、ヘッドハウジングに取付けられた接触片を切削工具に直接させるようにして、このような場合の対策が講じられている。しかし、この場合も、ヘッドハウジングは導電性部材からなるため、その外面に絶縁皮膜を形成する必要がある。そして、本特許文献1においては、切削工具の種類(全体が導電性部材からなるか否か)に応じて、図2及び図3に示すブラシ機構と、図4に示す接触片とを選択使用し得るように構成する技術思想は存在しない。
【0005】
また、特許文献2に示す例においては、ヘッドの下面に接触子を取付け、この接触子をヘッドの下面に突出する切削工具に接触させているので、接触子がヘッドの外部に露出する。そのため、使用時に、接触子が口腔内の組織に触れて根管長測定回路が影響を受けたり、取扱い時に他の部材に当って毀損したり、脱落したりする懸念がある。また、この場合も、前記のような切削工具の種類に応じて、ヘッド内部において工具保持部に接触させる機構と併用して、これらを選択使用し得るように構成する技術思想は存在しない。
【0006】
更に、特許文献3に示す例においては、ハンドピース本体内に配設された導線の先端部を二股状にして、ヘッド内の工具保持部及びヘッドの外に突出する切削工具のそれぞれに接触手段を介して接触させるようにしている。そのため、前記のように種類の異なる切削工具のいずれにも対応できる。しかし、少なくとも工具保持部に接触する接触手段の着脱交換は可能とされていないので、この接触手段の工具保持部に対する擦れ合いに伴う磨耗によって生じる根管長測定回路への影響を回避する処置を講ずることが困難となる。また、全体が導電性部材からなる切削工具の場合は、切削工具に直接接触する接触手段は無用の構成となり、一方、切削工具の工具保持部に保持される部分(シャンク部)が非導電性である場合には、工具保持部に接触する接触手段は無用の構成となる。
【0007】
本発明は、このような実情に鑑みなされたもので、ヘッド部の外形状とマッチングさせるようにして根管長測定のための信号回路が簡易に構成されると共に、切削工具の種類に応じた選択的対応が可能とされた接点構造を備えた歯科用根管治療ハンドピースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第一の発明に係る歯科用根管治療ハンドピースは、先端ヘッド部と、該先端ヘッド部に連接される細径のネック部と、該ネック部に連接され手指によって把持される把持部と、を備える歯科用根管治療ハンドピースにおいて、前記先端ヘッド部には、切削回転工具を着脱自在に保持する工具保持部が軸回転可能に内装され、前記ネック部は、該ネック部の表面外周より凹設された凹部に一部が臨むよう内蔵された根管長測定信号伝達用の導電体と、前記凹部に着脱自在に嵌め込み装着されるカバー部材とを有し、前記カバー部材は、前記凹部に嵌め込まれた際に、前記導電体に電気的接触状態とされる接点部片と、該接点部片に連接され前記回転工具と電気的導通状態とされる電極部片とを備えていることを特徴とする。
【0009】
本発明の歯科用根管治療ハンドピースにおいて、前記工具保持部が導電性部材からなり、前記電極部片は、前記接点部片に一体連接され、前記工具保持部の外周面に接し該工具保持部を介して該工具保持部に保持される回転工具と電気的導通状態となるよう構成され、前記カバー部材は、その全体形状が、前記凹部に嵌め込まれた状態で前記ネック部における前記凹部近傍の外形状に整合する形状とされているものとしても良い。
【0010】
また、本発明の歯科用根管治療ハンドピースにおいて、前記電極部片は、前記接点部片に対し別部材として連接されると共に、前記カバー部材に揺動可能に取付けられ、前記工具保持部に保持される回転工具の切削作用部に接して前記回転工具と電気的導通状態となるよう構成されているものとしても良い。
【0011】
第二の発明に係る歯科用根管治療ハンドピースは、先端ヘッド部と、該先端ヘッド部に連接される細径のネック部と、該ネック部に連接され手指によって把持される把持部と、を備えた歯科用根管治療ハンドピースにおいて、前記先端ヘッド部には、切削回転工具を着脱自在に保持する工具保持部が軸回転可能に内装され、前記ネック部は、該ネック部の表面外周より凹設された凹部に一部が臨むよう内蔵された根管長測定信号伝達用の導電体と、前記凹部に着脱自在に嵌め込み装着されるカバー部材とを有し、前記カバー部材は、前記凹部に嵌め込まれた際に、前記導電体に電気的接触状態とされる接点部片と、該接点部片に連接され前記回転工具と電気的導通状態とされる電極部片とを備え、前記カバー部材は、前記電極部片が前記接点部片に一体連接されて前記工具保持部に接するよう構成される第1のカバー部材と、前記電極部片が前記接点部片に別部材として連接されると共に揺動可能とされて前記回転工具の切削作用部に接するよう構成される第2のカバー部材とを含み、前記第1及び第2のカバー部材を前記凹部に選択的に嵌め込み装着し得ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
第一の発明によれば、前記先端ヘッド部に軸回転可能に内装された工具保持部に切削回転工具を保持させ切削回転工具を軸回転させることによって、歯牙の根管切削拡大を行うことができる。また、切削回転工具は工具保持部に着脱自在とされているから、径や形状の異なる切削回転工具を適宜交換保持させて根管拡大過程に応じて的確な根管拡大治療を実施することができる。そして、前記ネック部に内蔵されている根管長測定信号伝達用の導電体は、該ネック部の表面外周より凹設された凹部に一部が臨んでいるから、該凹部にカバー部材が嵌め込まれると、このカバー部材に備えられた接点部片が導電体と電気的に接触状態とされる。このとき、該接点部片に連接された電極部片が前記回転工具と電気的導通状態とされる。従って、カバー部材の凹部への嵌め込み装着によって、根管長測定信号伝達用の回路の一部が簡易に構成され、根管長測定に供することができる。
【0013】
また、前記工具保持部が導電性部材からなるものとすれば、前記電極部片が、前記接点部片に一体連接され、前記工具保持部の外周面に接するよう構成することによって、工具保持部に保持される回転工具の全体が導電性部材からなるものの場合、該工具保持部を介して回転工具と電極部片とが電気的導通状態となる。これによって、回転工具を根管長測定電極の一方とし、根管拡大治療と並行して、根管長の測定も実施し得るよう構成することができる。そして、この場合、前記カバー部材は、その全体形状が、前記凹部に嵌め込まれた状態で前記ネック部における前記凹部近傍の外形状に整合する形状とされているから、ネック部には外観上突出物がなく、根管治療における視野の妨げとなることがない。
【0014】
更に、前記電極部片が、前記接点部片に対し別部材として連接されると共に、前記カバー部材に揺動可能に取付けられているものとすれば、回転工具の切削作用部が導電性部材からなり、工具保持部に保持される部分が導電性を有さない場合、電極部片を揺動させて切削作用部に接するようにすることによって、電極部片と回転工具とを電気的導通状態とすることができる。従って、工具保持部に保持される部分が導電性を有さない回転工具であっても、回転工具を根管長測定電極の一方とし、根管拡大治療と並行して、根管長の測定治療も実施し得るよう構成することができる。
【0015】
第二の発明によれば、前記第1及び第2のカバー部材を前記凹部に選択的に嵌め込み装着し得るようにしているから、回転工具の全体が導電性部材からなるものの場合は第1のカバー部材を用い、回転工具の工具保持部に保持される部分が非導電性のものである場合は第2のカバー部材を用いることができる。従って、前記作用効果に加えて、ユーザサイドで、回転工具の種類に応じた根管長測定信号伝達用の回路の確立が的確になされる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る歯科用根管治療ハンドピースの第一の実施形態の全体構成を示す断面図である。
【図2】同歯科用根管治療ハンドピースを組み込んだ根管拡大及び根管長測定システムの一例を示す概略図である。
【図3】同根管拡大及び根管長測定システムの概略的制御ブロック図である。
【図4】(a)(b)は図1におけるX部の拡大図であり、(a)はカバー部材を取付ける前の状態を示し、(b)はカバー部材を取付けた状態を示す。
【図5】同実施形態の歯科用根管治療ハンドピースを構成するカバー部材の平面図である。
【図6】(a)(b)同実施形態の歯科用根管治療ハンドピースの変形例を示す図4(a)(b)と同様図である。
【図7】(a)(b)は第二の実施形態の歯科用根管治療ハンドピースの図4(a)(b)と同様図である。
【図8】同第二の実施形態の歯科用根管治療ハンドピースを構成するカバー部材の平面図である。
【図9】同第二の実施形態の歯科用根管治療ハンドピースの変形例を示す図7(a)と同様図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の歯科用根管治療ハンドピースの実施の形態について図面に基づき説明する。先ず、図2及び図3を参照して本発明に係る歯科用根管治療ハンドピースを組み込んだ根管拡大及び根管長測定システムの一例を説明する。図2において、歯科用根管治療ハンドピース1は、先端ヘッド部2と、該先端ヘッド部2に連接される細径のネック部3と、該ネック部3に連接され手指によって把持される把持部4とを備えている。そして、把持部4の基部には、先端ヘッド部2に装着される切削回転工具5を回転駆動させるためのモータユニット6が着脱自在に接続される。ハンドピース1にモータユニット6が連結された状態で歯科用インスツルメント10が構成される。このモータユニット6には、該モータユニット6に内蔵されるマイクロモータ7への電源供給用リード線71及び根管長測定用信号回路用の一方の信号用リード線8等を内装するホース61が連結され、該ホース61は制御ボックス9に連結されている。信号用リード線8は、後記するようにモータユニット6及びハンドピース1内を経て切削回転工具5と電気的導通状態とされ、該切削回転工具5が後記する根管長測定回路12の一方の電極とされる。
【0018】
制御ボックス9は、制御部11、根管長測定回路12、モータードライバ13、オートストップ位置設定部14、操作部15及び表示部16等を備え、側部には前記インスツルメント10を不使用時に保持するためのホルダ17が取付けられている。また、制御ボックス9には、フートコントローラ18が連結され、更に、根管長測定回路12に連結された根管長測定用信号回路用の他方の信号用リード線19が制御ボックス9から導出されている。該信号用リード線19の先端には、患者の唇に掛けられる口腔電極(他方の電極)19aが電気的導通状態で接続されている。制御部11は、根管拡大及び根管長測定システム全体の制御を行うもので、主要部はマイクロコンピュータで構成されている。オートストップ位置設定部14は、切削回転工具5を回転させながら歯牙の根管拡大治療を行う際、予め基準となる根管内の位置を表示部16を見ながら設定しておき、切削回転工具5の先端がこの設定位置に達したとき、切削回転工具5の回転を自動的に停止或いは逆回転させるものである。このような自動停止等の制御を行うかについての選択は、操作部15で行われる。切削回転工具5のマイクロモータ7による回転制御は、フートコントローラ18の足踏操作によってなされるが、ハンドピース1の把持部4に操作スイッチ(不図示)を設け、この操作スイッチとフートコントローラ18とを併用して回転制御を行うようにしても良い。また、例えば、フートコントローラ18の足踏操作がなされている状態で、さらに根管長測定回路12によって切削回転工具5のが根管内に挿入されたことが検知されたことをもって、回転を停止するようにしても良い。
【0019】
根管長測定回路12は、前記のようにハンドピース1のヘッド部2に装着される切削回転工具5を一方の電極とし、口腔電極19aを他方の電極として、口腔電極19aを患者の唇に掛け、切削回転工具5を歯牙の根管内に挿入した状態でその回路が構成される。根管長測定回路12は、両電極5,19a間に電圧を印加し、両電極5,19a間のインピーダンスを計測することによって、切削回転工具5の先端が根尖位置に達したときのインピーダンスを検出することで根尖位置を検出する、即ち根管長の測定を行うもので、この種の根管長測定装置においては従来公知のものである。例示の制御ボックス9は、歯科用診療台の側部に設置されるトレーテーブルやサイドテーブル上に載置されて使用されるが、これらトレーテーブルやサイドテーブルに組み込まれたものであっても良い。また、ハンドピース1をコードレスタイプのもとし、ハンドピース1の把持部4にバッテリーパック、マイクロモータ及び前記制御ボックス9に相当する制御系を組み込み、各種操作部を把持部4の表面に設けると共に、口腔電極19a用のリード線19を把持部4より導出するよう構成しても良い。
【0020】
次に、図1、図4及び図5を参照してハンドピース1の構成について説明する。ハンドピース1は、前半部が合成樹脂の成型体からなる把持部ハウジング4a及びネック部3を介して合成樹脂の成型体からなるヘッドハウジング2aが連なってコントラアングル形に形成されている。把持部ハウジング4a内には、把持部4の基部にモータユニット6が接続されたときに、マイクロモータ7の出力軸72にカップリング部20aを介して連結される第1駆動伝達軸20が軸回転可能に内装されている。第1駆動伝達軸20の先端には第1減速ギヤ機構21を介して第2駆動伝達軸22が軸回転可能に連設され、更に、ネック部3に至る部分には、屈折部分の第2減速ギヤ機構23を介して第3駆動伝達軸24が軸回転可能に連設されている。把持部4の基部には、前記根管長測定用信号回路用の一方の信号用リード線8に連結されてモータユニット6の先端部に設けられるソケット81に差込み接続されるプラグ82が設けられている。該プラグ82からはリード線83が把持部ハウジング4a内を引き回され、ソケット及びピンからなるコネクタ部84を介して前記ネック部3に及ぶ細帯板状の導電体85に電気的導通状態で連結されている。ネック部3の下面には、その表面外周より軸心側に向け凹部3aが凹設され、前記導電体85の先端部がこの凹部3aに露出するように臨んでいる。
【0021】
前記第3駆動伝達軸24は、把持部ハウジング4aに一体に嵌装された金属製のスリーブ25内に軸受26を介して軸回転可能に支持され、その先端部にはベベルギヤ27が固設されている。前記導電体85は、スリーブ25とは空間部を介して絶縁状態とされている。また、スリーブ25の前記凹部3aに対応する部分には、雌ネジ部25aが形成されている。ヘッド部2のヘッドハウジング2aには、前記切削回転工具5を前記第3駆動伝達軸24の軸心に直交する軸心回りに回転自在に保持する工具保持機構部28が内装されている。該工具保持機構部28は、前記ベベルギヤ27に噛合うギヤ部29aを備えた導電性部材からなる中空円筒状のロータ(工具保持部)29と、該ロータ29に外嵌一体とされたチャック部材30と、該チャック部材30に外嵌一体とされた筒状のロータ外装部材31とを備えている。ロータ29、チャック部材30及びロータ外装部材31は、軸受32,33を介し、ヘッドハウジング2aに一体的に軸回転可能に支持されている。
【0022】
切削回転工具5は、ファイル或いはリーマと称されるもので、ロータ29の内筒部に抜差自在に密嵌されるシャンク部5aと、該シャンク部5aに同心的に圧入一体とされた針状の切削作用部5bとよりなり、全体が導電性部材によって構成される。該切削回転工具5の上端部には、前記チャック部材30に形成された一対のチャック爪30a,30aが弾性的に係止する係止凹部5cが形成されている。以下において、上或いは下なる用語は、図4に示される図との関係において、紙面上側を上、下側を下と表すものとして用いている。切削回転工具5を、シャンク部5aをしてロータ29の内筒部に挿入させると、チャック爪30a,30aが係止凹部5cに弾性的に嵌まり込んで係止され、これによって、切削回転工具5のロータ29からの抜出が阻止される。また、切削回転工具5の上端部には、図示を省略するDカット部が形成され、一方ロータ外装部材31にはこのDカット部に整合する形状の受容部(不図示)が形成されている。切削回転工具5がロータ29に抜出不能に挿入された状態では、Dカット部が受容部に受容され、切削回転工具5がロータ29と一体的に軸回転可能な状態とされる。このとき、切削回転工具5がロータ29に密嵌状態とされて、切削回転工具5とロータ29とが電気的導通状態とされる。
【0023】
ヘッドハウジング2aの上端部は開口し、この開口部に、蓋体を兼ねた係止解除ボタン34が取り付けられている。この係止解除ボタン34の下面には作用筒部34aが下向きに突設され、該係止解除ボタン34は、ばね部材35によって、常時上方に付勢され、且つ上方への抜出しが阻止された状態で組み付けられている。そして、係止解除ボタン34をばね部材35の付勢力に抗して押込むことによって、解除ボタン34の下面に突設された作用筒部34aの下端部が前記チャック爪30a,30aを押し広げるように作用する。これによって、チャック爪30a,30aの係止凹部5cに対する係止が解除され、切削回転工具5のロータ29からの抜脱が可能とされる。ヘッドハウジング2aの下端部は、前記ロータ29の下端部周辺部分が露出するよう円形に切欠かれており、この切欠部2bは、ネック部3の下面に形成された前記凹部3aと連続するように形成されている。
【0024】
前記の連続する凹部3a及び切欠部2bには、カバー部材36が嵌め込み装着される。該カバー部材36は、非導電性の金属部材或いは合成樹脂部材からなり、凹部3a及び切欠部2b内に、その内周部に密接する状態で嵌まり込み得る形状とされている。該カバー部材36は、前記凹部3aに嵌まり込む第1部分36Aと、切欠部2bに嵌り込む第2部分36Bとが段差状に連なるよう一体に形成されている。第1部分36Aの上面には、板状の導電性部材からなる接点部片37が、面接触状態で固着され、また、該接点部片37に一体連接されて互いに向き合う円弧形状部38a,38aを有する一対の挟片状電極部片38,38が第2部分36Bの上面に及ぶように形成されている。電極部片38,38は、その板面が第2部分36Bの上面に垂直となるように形成され、また、両電極部片38,38の円弧形状部38a,38aの内周による仮想円の径dが、ロータ29の下端部における外径Dより若干小さくなるように設定されている(図5参照)。
【0025】
前記カバー部材36における第1部分36Aの下面には下向きに開口する溝状凹部36Aaが形成され、その略中央部には円孔36Abが開設されている。また、第2部分36Bの略中央部には、前記円弧形状部38a,38aの内周による仮想円と同心の円孔36Baが開設されている。第1部分36Aに開設される円孔36Abは、止具39を挿通するための孔であり、前記接点部片37の対応する位置にも同心の透孔37aが形成されている。また、前記導電体85における前記スリーブ25に形成された雌ネジ部25aに対応する部位にも透孔85aが形成されている。止具39は、雄ネジ部39aを有し、前記円孔36Ab、透孔37a及び透孔85aを貫通させ、頭部39bにドライバー等の工具を作用させることによって、前記雌ネジ部25aに雄ネジ部39aを螺合させることができる。これによって、前記凹部3a及び切欠部2aに嵌め込まれたカバー部材36がスリーブ25に装着固定される。この固定状態では、図4(b)に示すように、止具39の頭部は前記溝状凹部36Aaよりほとんど突出することなく収まり、第1部分36Aも凹部3a内に概略収まって該凹部3a近傍のネック部3の外形状の一部をなすよう整合した状態とされる。また、接点部片37は、前記導電体85の先端部を押し上げるようにして当該先端部に弾接し、両者が電気的導通状態とされる。なお、この弾接状態を確実なものとするため、導電体85の前記凹部3aに臨む部分(先端部)を自由端とし、凹部3a内で若干下向きに垂れ下がるような屈折或いは湾曲された形状とすることが望ましい。
【0026】
前記カバー部材36の第2部分36Bに開設された円孔36Baの径は、切削回転工具5のシャンク部5aの外径より若干大とされている。前記のように第1部分36Aの凹部3aに対する嵌め込み装着は、同時に第2部分36Bが前記切欠部2bに収まるようになされる。このとき、前記一対の挟片状電極部片38,38を押し広げ、前記ロータ29の下端部外周部を挟むようにして円弧形状部38a,38aをロータ29の外周部に弾接させる。これによって、電極部片38,38とロータ29との電気的導通状態が達成される。特に、前記のような仮想円の径dとロータ29の下端部における外径Dとの大小関係により、両者の弾接による電気的導通状態が安定的に維持される。
なお、電極部片として、一対の挟片状電極部片38,38を例示したが、1個の舌片状の部片をロータ29に弾接させるようにしても良い。
【0027】
前記のようにカバー部材36が凹部3a及び切欠部2bに嵌め込み装着された状態で、前記切削回転工具5を第2部分36Bの透孔36Baを貫通させ、ロータ29の内筒部に挿入して前記チャック部材30等を介して工具保持機構部28に保持させる。この保持状態では、ロータ29と切削回転工具5とは一体的に軸回転可能で、前記マイクロモータ7の回転動力を伝達させて切削回転工具5を軸回転させることによって、その切削作用部5bをして歯牙の根管拡大治療を実施することができる。このとき、挟片状電極部片38,38は、ブラシ接点としてロータ29の外周部に摺接する。また、切削回転工具5はロータ29に密嵌状態で一体とされ、ロータ29は、電極部片38,38、接点部片37、導電体85及びリード線83等を介して根管長測定用信号回路用の一方の信号用リード線8と電気的導通状態とされる。従って、切削回転工具5を根管長測定用の一方の電極として歯牙の根管に挿入し、前記口腔電極を19aを他方の電極として患者の唇に引っ掛けた状態で、図2に示す根管長測定回路12を駆動させることによって、根管長の測定を実施することができる。
【0028】
図6(a)(b)は、前記実施形態の変形例を示すが、この変形例は、後記する図7〜図9の例にも適用されるものである。この例においては、前記止具39の形状が異なるだけで他の構成は前記例と同様であるので、共通部分に同一の符号を付し、異なる部分のみ説明する。前記例における止具39は、カバー部材36を凹部3a及び切欠部2bに嵌め込んだ後に、ドライバー等の工具を頭部39bに作用させて雌ネジ部25aに螺合させることによって、カバー部材36をネック部3に装着固定させるようにしている。本例の止具39は、工具を作用させるための頭部39bに代えて、前記第1部分36Aの円孔36Abの縁部に弾性的に係止し得る1対の爪片39c,39cを備えており、カバー部材36の装着前に事前に雄ネジ部39aをして雌ネジ部25aに螺合されている。即ち、この螺合装着状態で、止具39の爪片39c,39cを求心方向に撓ませるようにしてカバー部材36の前記円孔36Abに挿入し、円孔36Abの下側開口縁部に爪片39c,39cを弾性係止させることによって、カバー部材36を装着固定するものである。爪片39c,39cの円孔36Aaに対する挿入を円滑に行わせるように、円孔36Abは上向きに内径が漸次大きくなるテーパ状に形成されている。このような装着固定は、図6(a)に示す状態から、円孔36Abを爪片39c,39cに宛がい、カバー部材36を押上げることによって、図6(b)に示す状態となるようパッチン式にワンタッチでなされるので便利である。なお、カバー部材6の取外しは、専用の工具を用い、爪片39c,39cを求心方向に撓ませることによって簡易になされる。この取外しの便宜を図るために、爪片39c,39cが若干ネック部3の外形状より突出する構成であっても、術者の視野を妨げなければ本願発明の効果は奏されるため、差し支えない。
【0029】
図7(a)(b)及び図8は本発明の第二の実施形態を示している。この実施形態は、切削回転工具5のシャンク部5aが、表面にアルマイト処理がなされるなどにより導電性を有しない場合に適用される。この例のような切削回転工具5では、ロータ29及びシャンク部5aを介して導電体85と切削回転工具5とを電気的導通状態とすることができない。そこで、カバー部材36に接点部片37と電気的導通状態の別の電極部片40を設け、この電極部片40を切削回転工具5の切削作用部5bに接触させるようにしている。即ち、カバー部材36は、第1部分36Aから第2部分36Bとは反対側(把持部4側)に延出された第3部分36Cを更に有している。該第3部分36Cは、ネック部3との連接部近傍の把持部4の下面に接し且つ当該下面との間に空洞部を形成する凹所36Caを備えている。また、接点部片37には、前記凹所36Ca内に臨む舌片部37bが更に延出されており、当該舌片部37bは上下に弾性変形可能なばね性を有するように形成されている。前記凹所36Caの両側壁部には切欠36Cbが形成されている。
【0030】
前記電極部片40は、導電性のワイヤ部材を屈曲させて作製される。該電極部片40は、軸部40aと、該軸部40aの両端部から鋭角に屈曲され互いに接近するよう連成された一対の挟持バー部40b,40bと、該挟持バー部40b,40bの先端から互いに離反するよう連成された一対のガイドバー部40c、40cとよりなる。前記軸部40aは、前記第3部分36Cを横断するよう(把持部4の軸心に直交するよう)切欠36Cb,36Cbに上から嵌め込まれる。そして、電極部片40は、該軸部40aをして第3部分36Cに引っ掛けられた状態となるよう支持させ、且つ、挟持バー部40b,40b及びガイドバー部40c、40cがカバー部材36の下側に位置し第2部分36Bの先側に向くようにカバー部材に組み付けられる。このように電極部片40が組み付けられたカバー部材36は、前記と同様に止具39を雌ネジ部25aに螺合させることによって、第1部分36Aがネック部3の凹部3aに、第2部分36Bがヘッド部2の切欠部2bに、それぞれ収まるようにハンドピース1に装着される。
【0031】
この装着状態では、図7(b)に示すように、電極部片40の軸部40aが、接点部片37の舌片部37bと把持部4のハウジング4aの下面との間に弾性的に挟装される。これによって、軸部40aと舌片部37bとが相互に当接し、両者が電気的導通状態とされる。特に、舌片部37bはばね性を有しているから、上向きの付勢弾力を保有して軸部40aに弾接し、この電気的導通状態が安定的に維持される。また、軸部40aの舌片部37bに対する当接部はカットされて平坦面とされているから、両者が面接触してより良好な電気的導通状態とされる。そして、このようにカバー部材36をハンドピース1に装着した状態では、前記と同様に電極部片38,38がロータ29の下端部を弾性的に挟装した状態とされる。しかし、回転工具5のシャンク部5aが導電性を有していないから、ロータ29を介して電極部片38,38と回転工具5とが電気的導通状態となることはない。むしろ、電極部片38,38のロータ29に対する弾性的挟装によってカバー部材36の装着状態がより安定化する。また、ユーザによっては、シャンク部5aが導電性を有するか否かわからず使用することもあり得ることから、電極部片38,38を有していることは、後記する選択的使用における実益もある。
【0032】
カバー部材36を前記のようにハンドピース1に装着した状態で切削回転工具5の工具保持機構部28に対する保持がなされる。この場合は、ヘッド部2の下面近傍に電極部片40が存在し、回転工具5の装着に障害となるから、図7(b)の2点鎖線の位置に電極部片40を退避させておく。電極部片40は、軸部40aの軸心回りに揺動可能に支持されており、手指の操作で簡易に2点鎖線位置まで変位させることができる。この状態で、前記と同様にして、前記切削回転工具5を第2部分36Bの透孔36Baを貫通させ、ロータ29の内筒部に挿入して前記チャック部材30等を介して工具保持機構部28に保持させる。その後、電極部片40を軸部40aの軸心回りに上向きに揺動操作する。このとき、先側のガイドバー部40c、40c間に切削回転工具5の切削作用部5bを挟むようにしてガイドバー部40c、40cを押し上げると、挟持バー部40b,40bの間が押し広げられ、切削作用部5bが両者の間を通過する。通過後、挟持バー部40b,40bは、その復元弾力が作用して、切削作用部5bに挟むようにして当接し、図7(b)の実線位置に復帰する。図8では、切削作用部5bを2点鎖線で示しており、挟持バー部40b,40bは、実線及び破線の状態から若干広げられた状態で切削作用部5bを挟持する。従って、この状態では、挟持バー部40b,40bの復元弾力が常時作用しているから、挟持バー部40b,40bと切削作用部5bとが常時接し、両者の電気的導通状態に維持される。この実線位置では、軸部40aのカット面が舌片部37bに面接しているから、舌片部37bのばね作用が相俟って、実線位置の状態が安定維持される。また、電極部片40を2点鎖線位置に変位させる場合にも、舌片部37bのばね作用により、実線位置に簡易に復帰させることができる。
【0033】
切削回転工具5が、工具保持機構部28を介してヘッド部2に保持させた上で、前記のとおり歯牙の切削拡大治療或いは根管長測定に供される。根管長測定の場合、切削回転工具5の切削作用部5bが根管長測定回路の一方の電極とされ、電極部片40、舌片部37b、接点部片37、導電体85及びリード線83等を介して根管長測定用信号回路用の一方の信号用リード線8と電気的導通状態とされる。従って、切削回転工具5を根管長測定用の一方の電極として歯牙の根管に挿入し、前記口腔電極19aを他方の電極として患者の唇に引っ掛けた状態で、図2に示す根管長測定回路12を駆動させることによって、根管長の測定を実施することができる。このように、第一の実施形態のカバー部材36と、本実施形態のカバー部材36とを、前者を第1のカバー部材、後者を第2のカバー部材として準備しておけば、用いられる切削回転工具5の種類に応じてこれらを適宜選択使用することができ、ユーザにとって極めて至便である。
この実施形態における他の構成は、第一の実施形態と同様であるから、共通部分に同一の符号を付しその説明を省略する。
【0034】
図9は、図7及び図8に示す第二の実施形態の変形例を示す。当該実施形態では、第一の実施形態のような電極部片38は必ずしも必要としないので、本例では電極部片38を除去したものである。このように、電極部片38を除去しても、第二の実施形態における基本的作用効果は発揮される。
その他の構成は、前記と同様であるので、ここでも共通部分に同一の符号を付しその説明を省略する。
【0035】
尚、前記実施形態では、切削回転工具5の駆動源をマイクロモータとしたが、これに限らず、根管拡大に適した低出力のエアモータやその他の駆動手段を駆動源とすることもできる。また、図示及び説明を省略したが、この種のハンドピース(インスツルメント)では、各機構部を冷却するためのエア供給通路や、治療歯牙を照射するための光源及び導光路、更には、歯牙に注水するための注水管路等も必要によって装備される。更に、前記凹部3aをネック部3の下面(切削回転工具5が突出する側)に設けた例を示したが、ネック部3の側面に設けても良い。
【符号の説明】
【0036】
1 歯科用根管治療ハンドピース
2 ヘッド部
3 ネック部
3a 凹部
4 把持部
5 切削回転工具
5b 切削作用部
29 ロータ(工具保持部)
36 カバー部材(第1、第2のカバー部材)
37 接点部片
38 電極部片
40 電極部片
85 導電体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端ヘッド部と、該先端ヘッド部に連接される細径のネック部と、該ネック部に連接され手指によって把持される把持部と、を備える歯科用根管治療ハンドピースにおいて、
前記先端ヘッド部には、切削回転工具を着脱自在に保持する工具保持部が軸回転可能に内装され、
前記ネック部は、該ネック部の表面外周より凹設された凹部に一部が臨むよう内蔵された根管長測定信号伝達用の導電体と、前記凹部に着脱自在に嵌め込み装着されるカバー部材とを有し、
前記カバー部材は、前記凹部に嵌め込まれた際に、前記導電体に電気的接触状態とされる接点部片と、該接点部片に連接され前記回転工具と電気的導通状態とされる電極部片とを備えていることを特徴とする歯科用根管治療ハンドピース。
【請求項2】
請求項1に記載の歯科用根管治療ハンドピースにおいて、
前記工具保持部が導電性部材からなり、前記電極部片は、前記接点部片に一体連接され、前記工具保持部の外周面に接し該工具保持部を介して該工具保持部に保持される回転工具と電気的導通状態となるよう構成され、前記カバー部材は、その全体形状が、前記凹部に嵌め込まれた状態で前記ネック部における前記凹部近傍の外形状に整合する形状とされていることを特徴とする歯科用根管治療ハンドピース。
【請求項3】
請求項1に記載の歯科用根管治療ハンドピースにおいて、
前記電極部片は、前記接点部片に対し別部材として連接されると共に、前記カバー部材に揺動可能に取付けられ、前記工具保持部に保持される回転工具の切削作用部に接して前記回転工具と電気的導通状態となるよう構成されていることを特徴とする歯科用根管治療ハンドピース。
【請求項4】
先端ヘッド部と、該先端ヘッド部に連接される細径のネック部と、該ネック部に連接され手指によって把持される把持部と、を備えた歯科用根管治療ハンドピースにおいて、
前記先端ヘッド部には、切削回転工具を着脱自在に保持する工具保持部が軸回転可能に内装され、
前記ネック部は、該ネック部の表面外周より凹設された凹部に一部が臨むよう内蔵された根管長測定信号伝達用の導電体と、前記凹部に着脱自在に嵌め込み装着されるカバー部材とを有し、
前記カバー部材は、前記凹部に嵌め込まれた際に、前記導電体に電気的接触状態とされる接点部片と、該接点部片に連接され前記回転工具と電気的導通状態とされる電極部片とを備え、
前記カバー部材は、前記電極部片が前記接点部片に一体連接されて前記工具保持部に接するよう構成される第1のカバー部材と、前記電極部片が前記接点部片に別部材として連接されると共に揺動可能とされて前記回転工具の切削作用部に接するよう構成される第2のカバー部材とを含み、
前記第1及び第2のカバー部材を前記凹部に選択的に嵌め込み装着し得ることを特徴とする歯科用根管治療ハンドピース。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate