説明

段ボール製展示台

【課題】段ボール製展示台の補強を行うと共に、複数の段ボール製展示台の積み上げ方向の係合を容易にし、複数の段ボール製展示台を積み上げた状態で横方向から押された場合でも、崩れ難い段ボール製展示台を提供する。
【解決手段】上面50及び底面60に複数の孔22A、42Aが設けられた6面体となる箱本体100と、底面60から立設し、上面50に当接することにより、上面50及び底面60を支える複数の補強壁210、212、214、216と、を備え、複数の補強壁210〜216は、箱本体100の上面50の孔22A、42Aを介して突出するように面方向に延びた複数の連結用突起220、240、260、280、及び少なくとも連結用突起220〜280に対応する反対側の位置において、面方向に凹んだ連結用突起逃げ部が設けられ、箱本体100の底面60の孔は、連結用突起逃げ部に対面する位置に設けられている段ボール製展示台とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品を載せて展示するための段ボール製の展示台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、段ボール材で形成された箱本体の内部に、箱本体の上面と底面を支持するための支持部材を内設することによって、箱本体の強度を上げる方法が用いられている。また、このような段ボール材を利用した陳列用箱体において、箱本体の上面に複数の舌片部を形成し、箱本体の底面に舌片部と嵌入する長穴部を設けることによって、積み重ねた複数の陳列用箱体を崩れ難くする技術が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3152457号公報
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されている陳列用箱体では、箱本体の一部を略垂直に立ち上げることによって舌片部を形成する構造としている。しかし、このような構造で舌片部を形成する場合、舌片部の板厚は箱本体の板厚と同じ厚さにしかできず、舌片部の強度が弱くなってしまうという問題があった。したがって、上記の陳列用箱体では、舌片部の板厚を厚くするためには、箱本体の板厚を厚くしなければならないが、段ボール材で作られた箱本体の板厚を厚くすると、箱本体の組み立て性が悪くなるとともに、原材料費が高価になってしまうという問題があった。上記の理由から、箱本体の板厚を厚くするのには一定の限界があり、箱の強度を十分確保するのは難しいという問題があった。
【0005】
また、上記陳列用箱体では、舌片部は、箱本体の上面の一部を抜いて形成しているので、抜いてできた穴方向に折れて倒れやすいという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、斯かる実情に鑑み、段ボール製展示台の補強を行うと共に、複数の段ボール製展示台の積み上げ方向の係合を容易にし、複数の段ボール製展示台を積み上げた状態で横方向から押された場合でも、崩れ難い段ボール製展示台を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
即ち、上記目的を達成する本発明は、上面及び底面に複数の孔が設けられた6面体となる箱本体と、前記底面から立設し、前記上面に当接することにより、前記上面及び前記底面を支える複数の補強壁と、を備え、前記複数の補強壁は、前記箱本体の前記上面の孔を介して突出するように面方向に延びた複数の連結用突起、及び少なくとも前記連結用突起に対応する反対側の位置において、面方向に凹んだ連結用突起逃げ部、が設けられ、前記箱本体の前記底面の孔は、前記連結用突起逃げ部に対面する位置に設けられていることを特徴とする、段ボール製展示台とした。
【0008】
また、上記目的を達成する、段ボール製展示台は、前記複数の補強壁は、平行に配置される少なくとも2枚の補強壁を有し、前記2枚の補強壁は、前記箱本体の前記上面の前記孔に対応する上面側の端面に、前記連結用突起を備えるとともに、前記箱本体底面の前記孔に対応する底面側の端面に前記連結用突起逃げ部を、備えることを特徴とする。
【0009】
また、上記目的を達成する、段ボール製展示台は、前記複数の補強壁は、前記箱本体の前記上面又は前記底面から見た場合に環状に配置されることを特徴とする。
【0010】
また、上記目的を達成する、段ボール製展示台は、前記連結用突起は、前記箱本体の前記上面の外周縁よりも内側に設けられることを特徴とする。
【0011】
また、上記目的を達成する、段ボール製展示台は、前記連結用突起は、前記上面の中心を通り、前記上面の4辺に引いた垂線により4分割される領域の中心に設けられることを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成する、段ボール製展示台は、となり合う前記連結用突起の間隔は、前記上面における、前記間隔と同一方向の長さの1/2であることを特徴とする。
【0013】
また、上記目的を達成する、段ボール製展示台は、前記補強壁の板厚は、前記箱本体の板厚よりも厚いことを特徴とする。
【0014】
また、上記目的を達成する、段ボール製展示台は、前記連結用突起逃げ部は、前記連結用突起と略同一形状であることを特徴とする。
【0015】
また、上記目的を達成する、段ボール製展示台は、前記補強壁の両端面は、前記箱本体の少なくとも1組の対向する内壁に当接することを特徴とする。
【0016】
また、上記目的を達成する、段ボール製展示台は、前記補強壁の底面側の端面には、位置決め用突起が面方向に拡張して設けられ、前記箱本体には、前記位置決め用突起に対応する位置に、該位置決め用突起と嵌り合う位置決め孔が設けられていることを特徴とする。
【0017】
また、上記目的を達成する、段ボール製展示台は、前記連結用突起は、前記補強壁に対して折り曲げ可能に設けられ、前記箱本体の前記複数の孔における、前記連結用突起の折り曲げ方向の寸法は、前記連結用突起の板厚よりも広く、且つ前記連結用突起を折り曲げた状態の折り曲げ幅よりも狭いことを特徴とする。
【0018】
また、上記目的を達成する、段ボール製展示台は、前記連結用突起は、前記補強壁に対して折り曲げ可能に設けられ、前記箱本体の前記複数の孔における、前記連結用突起の折り曲げ方向の寸法は、前記連結用突起を折り曲げた状態の折り曲げ幅よりも広いことを特徴とする。
【0019】
また、上記目的を達成する、段ボール製展示台は、前記箱本体の内壁から突出して前記複数の補強壁の側面に当接することにより、前記補強壁を支持する、1又は2以上の補強壁支持部が設けられていることを特徴とする。
【0020】
また、上記目的を達成する、段ボール製展示台は、前記複数の補強壁は、少なくとも第1補強壁及び第2補強壁を備え、前記補強壁支持部は、前記第1補強壁における前記第2補強壁側の側面、及び前記第2補強壁における前記第1補強壁側の側面に当接することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、段ボール製展示台の補強を行うと共に、複数の段ボール製展示台の積み上げ方向の係合を容易にし、複数の段ボール製展示台を積み上げた状態で横方向から押された場合でも、崩れ難い段ボール製展示台を提供できるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1実施形態に係る段ボール製展示台の上面を開放した状態における、同段ボール製展示台を上面側から見た斜視図である。
【図2】同段ボール製展示台の箱本体を開放した状態を示す斜視図である。
【図3】補強部材を下側補強部材支持部に係合させた状態を示す、段ボール製展示台の斜視図である。
【図4】(a)同段ボール製展示台の補強部材を示す斜視図であり、(b)補強部材の連結用突起と箱本体の孔との位置関係を示す、同段ボール製展示台の斜視図である。
【図5】(a)(b)2個の同段ボール製展示台の積み重ね状態を示す断面図である。
【図6】(a)同段ボール製展示台の上面を開放した状態を示す斜視図であり、(b)同段ボール製展示台の第1上面片及び第3上面片を閉じた状態を示す斜視図であり、(c)同段ボール製展示台の第2上面片を閉じた状態を示す斜視図であり、(d)同段ボール製展示台の第4上面片を閉じた状態を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る、段ボール製展示台の上面を開放した状態を示す斜視図であり、(b)同段ボール製展示台の第1上面片及び第3上面片を閉じた状態を示す斜視図であり、(c)同段ボール製展示台の第4上面片を閉じた状態を示す斜視図であり、(d)同段ボール製展示台の第2上面片を閉じた状態を示す斜視図である。
【図8】(a)本発明の第3実施形態に係る段ボール製展示台の上面を開放した状態を示す斜視図であり、(b)同段ボール製展示台の斜視図である。
【図9】同段ボール製展示台の開放状態を上面側から見た正面図である。
【図10】(a)〜(d)第1実施形態に係る段ボール製展示台の上に、第3実施形態に係る段ボール製展示台を積み上げた例を示す斜視図である。
【図11】第4実施形態に係る段ボール製展示台の斜視図である。
【図12】(a)第5実施形態に係る段ボール製展示台の上面を開放した状態を示す平面図であり、(b)第6実施形態に係る段ボール製展示台の上面を開放した状態を示す平面図である。
【図13】(a)第7実施形態に係る段ボール製展示台の上面を開放した状態を示す平面図であり、(b)第8実施形態に係る段ボール製展示台の上面を開放した状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0024】
図1は、本発明の第1実施形態に係る段ボール製展示台1の上面を開放した状態における、段ボール製展示台1を上面側から見た斜視図である。なお、特に記載しない限り、本明細書では、同図における第1の側壁10方向(矢印A方向)を右方向(又は右側)、第3の側壁30方向(矢印B方向)を左方向(又は左側)、第4の側壁40方向(矢印C方向)を上方向(又は上側)、第2の側壁20方向(矢印D方向)を下方向(又は下側)と言う。
【0025】
段ボール製展示台1は、段ボール材で形成された、箱本体100と、補強部材200とを有して構成されている。箱本体100は、1辺が長方形となる六面体形状となっている。また、補強部材200は、箱本体100の底面60から立設して上面50に当接するように、箱本体100の内部に配置される。
【0026】
箱本体100は、底面60、底面60から立設する第1の側壁10、第2の側壁20、第3の側壁30、第4の側壁40を有して構成されている。第1の側壁10と第3の側壁30及び第2の側壁20と第4の側壁40は、それぞれ平行に配置され、お互いに対向するようになっている。換言すると、箱本体100の第1〜4の側壁10〜40は、第1の側壁10から反時計回りに第2〜4の側壁20〜40がこの順番で四角形の環状に連設されている。上記の底面60及び第1〜4の側壁10〜40によって、補強部材200を設置するための設置空間102が形成される。
【0027】
第1の側壁10の上側端面11には、第1上面片12が折り曲げ可能に連設されている。つまり、第1上面片12は、第1の側壁10の上側端面11を折り曲げ線として、箱本体100の内側又は外側方向に折り曲げ可能に設けられている。
【0028】
第1上面片12における、上側端面11と反対側の端面13には、第1上側支持片14が折り曲げ可能に連設されている。換言すると、第1上側支持片14は、第1上面片12の端面13の一部を面方向に拡張した形状となっており、端面13を折り曲げ線として、箱本体100の内側又は外側方向に折り曲げ可能に設けられている。上記により、第1上面片12を箱本体100の設置空間102方向に折り曲げることにより、第1上面片12は、開口104の右側半分を閉じることができる。第1上側支持片14は、第1上面片12の端面13の真中で中心振り分けされて形成されており、L1の長さを有している。また、第1上面片12から第1上側支持片14にかけて嵌合溝12Aが形成されている。嵌合溝12Aは、第1上面片12の略中央から第1上側支持片14の略中央まで延在して設けられており、後述する第2上面片22の第2上側支持片24及び第4上面片42の第4上側支持片44と係合できるようになっている。
【0029】
第1の側壁10と同様に、第2の側壁20の上側端面21には、第2上面片22が折り曲げ可能に連設されている。つまり、第2上面片22は、第2の側壁20の上側端面21を折り曲げ線として、箱本体100の内側又は外側方向に折り曲げ可能に設けられている。
【0030】
第2上面片22における、上側端面21と反対側の端面23には、第2上側支持片24が折り曲げ可能に連設されている。換言すると、第2上側支持片24は、第2上面片22の端面23の一部を面方向に拡張した形状となっており、端面23を折り曲げ線として、箱本体100の内側又は外側方向に折り曲げ可能に設けられている。上記により、第2上面片22を箱本体100の設置空間102方向に折り曲げることにより、第2上面片22は、開口104の下側半分を閉じることができる。
【0031】
また、第2上面片22には、中央から長手方向の両端側に均等配置された2つの孔22A、22Aが形成されている。
【0032】
2つの孔22A、22Aの端面23側の内壁の上側端面21から端面23方向(第2上面片22の幅方向)の位置は、第2上面片22における、上側端面21から端面23に引いた垂線の中心から連結用突起220、240の板厚の半分の距離だけ、上側端面21側に移動した位置である。また2つの孔22A、22Aの中心の第1の側壁10側から第3の側壁30方向(長手方向)の位置は、第2上面片22における、第1の側壁10側から第3の側壁30側に引いた垂線の距離(第2上面片22の長手方向の長さ)の1/4と3/4の位置であって、第1側壁10(又は第3側壁30)側端面を基準として、第3側壁30(又は第1側壁)方向に設けられている。
【0033】
なお、孔22Aは、1辺の長さがL3となる略正方形の角孔形状となっている。孔22Aの1辺の長さL3は、連結用突起220、240の板厚よりも広く形成されており、第2補強壁212の上側端面212Bに対する連結用突起220、240の拡張された長さ(突出寸法L4)よりも狭くなっている。これによって、連結用突起220、240は、立設状態では、孔22Aを介して上面50から外側に突出することができ、一方、連結用突起220、240を折り曲げて、第2上面片22を閉じた場合、連結用突起220、240は、孔22A周囲の面に阻まれ、孔22Aから外側に出ないようになっている。なお、上記のように、連結用突起220、240を折り曲げた場合に、連結用突起220、240が孔22Aから突出しないようになっていることが好ましい。したがって、孔22Aの4辺のうち、少なくとも孔22Aの連結用突起220、240の折り曲げ方向の寸法が、連結用突起220、240の突出寸法L4よりも狭くなっていれば良い。
【0034】
第2上側支持片24は、第2上面片22の端面23の真中で中心振り分けされて形成されており、L2の長さを有している。第2上側支持片24の両端側には、それぞれ嵌合溝24A、24Aが設けられている。
【0035】
次に、第3の側壁30の上側端面31には、第1の側壁10と同様、第3上面片32が上側端面31を折り曲げ線として、箱本体100の内側又は外側方向に折り曲げ可能に連設されている。第3上面片32を箱本体100の内側方向に折り曲げることによって、箱本体100の開口104の左側半分を閉じることができる。
【0036】
また、第3上面片32の上側端面31と反対側の端面33には、第3上側支持片34が端面33を折り曲げ線として折り曲げ可能に連設されている。第3上側支持片34は、第3上面片32の端面33の真中で中心振り分けされて形成されており、第1上側支持片14と同様にL1の長さを有している。また、第3上面片32から第3上側支持片34にかけて嵌合溝32Aが形成されている。嵌合溝32Aは、第3上面片32の略中央から第3上側支持片34の略中央まで延在して設けられており、第2上面片22の第2上側支持片24及び第4上面片42の第4上側支持片44と係合できるようになっている。
【0037】
第4の側壁40の上側端面41には、第2の側壁20と同様、第4上面片42が上側端面41を折り曲げ線として、箱本体100の内側又は外側方向に折り曲げ可能に連設されている。これにより、第4上面片42を箱本体100の内側方向に折り曲げることにより、第4上面片42は、箱本体100の開口104の上側半分を閉じることができるようになっている。
【0038】
また、第4上面片42には、中央から長手方向の両端側に均等配置された孔42A、42Aが形成されている。
【0039】
前述した孔22Aと同様に、2つの孔42A、42Aの第4上面片42の上側端面41から端面43方向(第4上面片42の幅方向)の位置は、第4上面片42における、上側端面41から端面43に引いた垂線の中心から連結用突起260、280の板厚の半分の距離だけ、上側端面41側に移動した位置である。また2つの孔42A、42Aの中心の第1側壁10側から第3側壁30方向(長手方向)の位置は、第4上面片42における、第1側壁10側から第3側壁30側に引いた垂線の距離(第4上面片42の長手方向の長さ)の1/4と3/4の位置であって、第1側壁10(又は第3側壁30)側端面を基準として、第3側壁30(又は第1側壁)方向に設けられている。
【0040】
なお、孔42Aは、1辺の長さがL3となる略正方形の角孔形状となっている。孔42Aの1辺の長さL3は、連結用突起260、280の板厚よりも広く形成されており、第4補強壁216の上側端面216Bに対する連結用突起260、280の面方向に拡張された長さ(突出寸法L4)よりも狭くなっている。これによって、連結用突起260、280は、立設状態では、孔42Aを介して上面50から外側に突出することができ、一方、連結用突起260、280を折り曲げて、第4上面片42を閉じた場合、連結用突起260、280は、孔42A周囲の面に阻まれ、孔42Aから外側に出ないようになっている。なお、上記のように、連結用突起260、280を折り曲げた場合に、連結用突起260、280が孔42Aから突出しないようになっていることが好ましい。したがって、孔42Aの4辺のうち、少なくとも孔42Aの連結用突起260、280の折り曲げ方向の寸法が、連結用突起260、280の突出寸法L4よりも狭くなっていれば良い。
【0041】
第4上側支持片44は、第4上面片42の端面43の真中で中心振り分けされて形成されており、L2の長さを有している。第4上側保持片44の両端側には、それぞれ嵌合溝44A、44Aが設けられている。
【0042】
したがって、上記の第1上側支持片14を第1上面片12の側面に対して90°折り曲げた状態で、第1上面片12を設置空間102方向に折り曲げて、開口104の長手方向の右側を閉じ、次に、第3上側支持片34を第3上面片32の側面に対して90°折り曲げた状態で、第3上面片32を設置空間102方向に折り曲げて、開口104の長手方向の左側を閉じる。そして、上記の第2上側支持片24を第2上面片22の側面に対して90°折り曲げ、先に折り曲げた第1上面片12の嵌合溝12A及び第3上面片の嵌合溝32Aに嵌合させながら、第2上面片22を設置空間102方向に折り曲げて、開口104の長手方向の下側を閉じる。そして、同様に、第4上側支持片44を第4上面片42の側面に対して90°折り曲げ、先に第2上側支持片24が嵌合している、第1上面片12の嵌合溝12A及び第3上面片の嵌合溝32Aに嵌合させながら、第4上面片42を設置空間102方向に折り曲げて、開口104の長手方向の上側を閉じる。上記のように、第1〜4上側支持片14〜44を折り曲げながら、第1〜4上面片12〜42を閉じることによって、第1上側支持片14、第2上側支持片24、第3上側支持片34、第4上側支持片44を有して構成される上側補強部材支持部70が形成される。なお、上記の第1〜4上面片12〜42は、本発明の上面50を構成する。
【0043】
また、図2に示されるように、第1〜4の側壁10〜40において、上側端面11〜41と反対側の底面側端面16〜46には、上記の第1〜4上面片12〜42及び第1〜4上側支持片14〜44と同様の形状及び構造を有する第1〜4底面片17〜47、第1〜4下側支持片18〜48が形成されている。つまり、上側補強部材支持部70と同様に、第1〜4下側支持片18〜48を折り曲げながら、第1〜4底面片17〜47を箱本体100の内部方向に折り曲げると、第1〜4下側支持片18〜48を有して構成される下側補強部材支持部80が形成される。第2底面片27には、上面50と底面60を閉じた場合に、第2上面片22の孔22A、22Aと対向する位置に、孔27A、27Aが設けられており、第4底面片47には、第4上面片42の孔42A、42Aと対向する位置に、孔47A、47Aが設けられている。なお、上述した上側補強部材支持部70は、下側補強部材支持部80と同様の形状で、対向配置されるものである。したがって、上側補強部材支持部70の形状については、図2の下側補強部材支持部80の形状を参照されたい。なお、上記の第1〜4底面片17〜47は、本発明の底面60を構成する。
【0044】
図3は、補強部材200を下側補強部材支持部80に係合させた状態を示す。補強部材200の第2補強壁212及び第4補強壁216は、第1下側支持片18及び第3下側支持片38と係合する。つまり、第1下側支持片18及び第3下側支持片38は、第2補強壁212及び第4補強壁216の側面212A、216Aと当接することによって、補強部材200が第2の側壁20又は第4の側壁40側に動かないように規制する。また、補強部材200の第1補強壁210と第3補強壁214は、第2下側支持片28及び第4下側支持片48と係合する。つまり、第2下側支持片28と第4下側支持片48は、第1補強壁210及び第3補強壁214の側面210A、214Aと当接することによって、補強部材200が第1側壁10又は第3側壁30側に動かないように規制する。
【0045】
上記のように、いわゆる井桁状に配置された第1〜4下側支持片18〜48が、環状に構成された第1〜4補強壁210〜216の内側で係合することにより、第1〜4下側支持片18〜48の両端部が第1〜4補強壁210〜216の側壁210A〜216Aと当接する。これにより、補強部材200は、上下左右方向への移動が規制され、設置空間102の所定の位置に支持される。
【0046】
また、上記のように、補強部材200を下側補強部材支持部80に配置した場合、第2底面片27に形成されている2つの孔27A、27Aの真上に第2補強壁212の2つの連結用突起逃げ部212D、212Dが設けられるようになっている。同様に、第4底面片47に形成されている2つの孔47A、47Aの真上に第4補強壁216の2つの連結用突起逃げ部216D、216Dが設けられるようになっている。これにより、複数の段ボール製展示台を同一方向で上下に重ねた場合、下側の段ボール製展示台から突出する4つの連結用突起220〜280は、上に積まれた段ボール製展示台の4つの孔27A、27A、47A、47Aを介して、補強部材200の連結用突起逃げ部212D、212D、216D、216Dと係合する。したがって、下側の段ボール製展示台の補強部材200の連結用突起が、上側の段ボール製展示台の箱本体100の孔を介して他の補強壁200の連結用突起逃げ部に係合することによって強固に連結され、上下に積まれた複数の段ボール製展示台がずれるのを防止することができる。
【0047】
次に、図4を用いて、補強部材200について説明する。補強部材200は、箱本体100の板厚よりも厚い(例えば、1.5倍の厚さ)段ボール材を使用して形成されている。これにより、後述する連結用突起220〜280の強度を上げることができ、連結用突起220〜280の強度を上げることができる。上下に積み重ねられる段ボール製展示台は、箱本体100の板厚よりも厚い板材の補強部材同士が係合することで連設しているので、箱本体と同じ板圧の補強部材を使用する場合に比べ、横方向からの衝撃などに対しての強度が非常に強くなる。
【0048】
補強部材200は、第1補強壁210、第2補強壁212、第3補強壁214、第4補強壁216を環状に連結して形成されている。第1補強壁210と第3補強壁214は、平行に配置され、第1補強壁210における第3補強壁214側の側面210Aと、第3補強壁214における第1補強壁210側の側面214Aが対向するようになっている。また、第1,3補強壁と同様、第2補強壁212と第4補強壁216は、平行に配置され、第2補強壁212における第4補強壁216側の側面212Aと、第4補強壁216における第2補強壁212側の側面216Aが対向するようになっている。つまり、補強部材200は、四角形状の枠状構造になり、設置空間102内で倒れ難くなっている。また、第2補強壁212の側面212Aと第4補強壁216の側面216Aの間隔はL1、第1補強壁210の側壁210Aと第3補強壁214の側壁214Aの間隔はL2となっている。したがって、上記の第1、3上側支持片14、34は、第2補強壁212と第4補強壁216に略隙間なく嵌り合い、第2、4上側支持片24、44は、第1補強壁210と第3補強壁214に略隙間なく嵌り合うようになっている。
【0049】
第2、4補強壁212、216には、上側端面212B、216Bの面方向に拡張された連結用突起220、240、260、280が形成されている。連結用突起220〜280は、前述した第2、4上面片22、42を折り曲げて閉じた時に、第2、4上面片22、42の孔22A、42Aから突出する位置となるように、上側端面212B、216Bの中心から両端部側に均等の位置に配置されている。詳細に、第2補強壁212の連結用突起220の外側端面220Bと第4補強壁216の連結用突起280の外側側面280Bの間隔は、対応する孔22Aと42Aの内壁に当接する距離となっている。また、第2補強壁212の連結用突起240の外側端面240Bと第4補強壁216の連結用突起260の側面260Bの間隔は、対応する孔22Aと42Aの内壁に当接する距離となっている。したがって、補強部材200は、連結用突起220〜280の外側側面220B〜280Bと孔22A、42Aの内壁の当接によって、位置決めされるようになっている(図4(b)参照)。なお、連結用突起220〜280の外側側面220B〜280Bは、孔22A、42Aの外側内壁又は内側内壁のどちらに当接するようにしても好ましい。
【0050】
連結用突起220〜280のうち、となり合う連結用突起220〜280の間隔は、上面50において、となり合う連結用突起220〜280と同一方向の外周縁の1辺の長さの1/2となることが好ましい。例えば、連結用突起220と240(又は連結用突起260と280)の間隔は、上側端面21又は41の1/2の長さとなることが好ましく、連結用突起220と280(又は連結用突起240と260)の間隔は、上側端面11又は31の1/2の長さとなることが好ましい。このようにすることによって、複数の段ボール製展示台1を縦(長手)方向又は横方向に配置した場合、上記と同様に隣接する連結用突起の間隔が、上面の同一方向の外周縁の1辺の長さの1/2となる。したがって、複数の段ボール製展示台を縦横方向に自在に配置して、さらに積み上げることができる。
【0051】
連結用突起220〜280の長さL5は、孔22Aの1辺の長さL3(図1参照)と略同じか、それよりも小さく形成され、孔22Aに係合できるようになっている。
【0052】
また、第2、4補強壁212、216の上側端面212B、216Bと反対側の下側端面212C、216Cにおいて、連結用突起220〜280に対応する位置には、連結用突起逃げ部212D、216Dが形成されている。連結用突起逃げ部212D、216Dは、連結用突起220〜280と略同じ形のものを凹形状にくり抜いた形状となっており、段ボール製展示台1を上下に重ねた場合、下側の段ボール製展示台1の連結用突起220〜280と係合できるようになっている。詳細に、図5に示されるように、1の段ボール製展示台1の上に同様の他の段ボール製展示台1を同一方向に重ねた場合、下側の段ボール製展示台1の連結用突起220〜280が、他の段ボール製展示台1の底面60の孔22A、42Aを介して連結用突起逃げ部212D、216Dと係合するようになっている。これによって、下側の1の段ボール製展示台1と上側に積み重ねられた他の段ボール製展示台1は、ずれないようになっている。
【0053】
図4に戻って、第1〜4補強壁210〜216の高さ方向の寸法L6は、箱本体100の上面50と底面60の間の寸法L6(図1参照)と略同じになっている。したがって、補強部材200を箱本体100に設置することによって、補強部材200が上面50と底面60を支持することができる。補強部材200は、4枚の補強壁210〜216が上面50及び底面60に対して立設状態で配置されるので、上面50に大きな荷重を加えても撓み難くなっている。
【0054】
<組み立て構造>
【0055】
次に、段ボール製展示台1の組み立て構造について説明する。
【0056】
図6(a)は、段ボール製展示台1の上面50を開放した状態である。箱本体100の内部には、補強部材200が下側補強部材支持部80と係合した状態で設置されている。
【0057】
初めに、第1上面片12及び第3上面片32を箱本体100の内側に折り曲げる(図6(b)参照)。この際、第1上側支持片14及び第3上側支持片34は、それぞれ第1上面片12及び第3上面片32に対して約90°同図上側に折り曲げた状態にしておく。そうすることにより、上記の第1上側支持片14及び第3上側支持片34は、補強部材200の第2補強壁212の側面212Aと第4補強壁216の側面216Aに当接し、補強部材200の横方向(第2側壁20又は第4側壁40方向)の移動を規制する。なお、この時、第1上面片12における、第1上側支持片14の折り曲げ部(上側端面13)が、連結用突起220、280の外側端面220C、280Cと当接するようになっている。また、第3上面片32における、第3上側支持片34の折り曲げ部(上側端面33)が、連結用突起240、260の外側端面240C、260Cと当接するようになっている。これにより、補強部材200は、横方向と直行する長手方向(第1側壁10又は第3側壁30方向)の移動が規制されるようになっている。
【0058】
次に、第2上面片22を箱本体100の内側に折り曲げる(図6(c)参照)。この際、第2上側支持片24を内側に折り曲げながら、第1上面片12の嵌合溝12Aと第3上面片32の嵌合溝32Aに係合するように挿入する。なお、この時、第2上側支持片24の2つの逃げ溝24A、24Aは、底面60に対して垂直状態となっている第1上側支持片14、第3上側支持片34に対して上側から入り込んで係合できるようになっている。これによって、第2上側支持片24は、嵌合溝12A、32Aを介して、補強部材200の第1補強壁210と第3補強壁214の側面210A、214Aに当接する。そして、第2上側支持片24は、補強部材200の第1側壁10及び第3側壁30側への移動を規制する。つまり、補強部材200は、上記の上側端面13及び33による外側端面220C〜280Cへの当接、及び第2上側支持片24の側面210A、214Aへの当接によって移動を規制される。また、第2上面片22に形成されている2つの孔22A、22Aは、補強部材200の第2補強壁212の連結用突起220、240と係合し、それらを外側に突出させる。
【0059】
そして、第4上面片42を箱本体100の内側に折り曲げる(図6(d)参照)。この際、第4上側支持片44を内側に折り曲げながら、先に第2上側保持片24が係合している第1上面片12の嵌合溝12Aと第3上面片32の嵌合溝32Aに係合するように挿入する。なお、この時、第4上側支持片44の2つの逃げ溝44A、44Aは、底面60に対して垂直状態となっている第1上側支持片14、第3上側支持片34に対して上側から入り込んで係合できるようになっている。これによって、第4上側支持片44は、嵌合溝12A、32Aを介して、補強部材200の第1補強壁210と第3補強壁214の側面210A、214Aに当接する。つまり、補強部材200は、上記の上側端面13及び33による外側端面220C〜280ACへの当接及び4上側支持片44の側面210A、214Aへの当接によって移動を規制される。また、第4上面片42に形成されている2つの孔42A、42Aは、補強部材200の第2補強壁212の連結用突起260、280と係合し、それらを外側に突出させる。
【0060】
上記により、4つの連結用突起220〜280が、箱本体100の上面50から外側に垂直に突出した、段ボール製展示台1が形成される。
【0061】
上記のように、段ボール製展示台1は、上面50及び底面60に複数の孔22A、42A、27A、47Aが設けられた6面体となる箱本体100と、底面60から立設し、上面50に当接することにより、上面50及び底面60を支える複数の補強壁210〜212を備えている。また、複数の補強壁210〜216は、箱本体100の上面50の孔22A、47Aを介して突出するように面方向に延びた複数の連結用突起220〜240、及び少なくとも連結用突起220〜280に対応する反対側の位置において、面方向に凹んだ連結用突起逃げ部212D、216D、が設けられている。そして、箱本体100の底面60の孔27A、47Aは、連結用突起逃げ部212D、216Dに対面する位置に設けられているので、複数の段ボール製展示台が積み重ねた場合、下段の補強部材の連結用突起と上段の連結用突起逃げ部が係合し、複数の段ボール製展示台を強固に繋げることができる。
【0062】
また、上記の段ボール製展示台1は、箱本体100の内壁から突出して複数の補強壁210〜216の側面210A〜216Aに当接する、上側補強壁支持部70及び下側補強部材支持部80が設けられている。これによって、上側補強壁支持部70及び下側補強部材支持部80は、補強部材200を所定の設置空間102に固定することができる。
【0063】
また、上記の段ボール製展示台1は、対向状態で配置される第1補強壁210及び第3補強壁214、並びに対向状態で配置される第2補強壁212及び第4補強壁216を有して構成されている。また、第1補強壁210、第2補強壁212、第3補強壁214及び第4補強壁216は、この順番で環状に連結されるとともに、上側補強壁支持部70及び下側補強部材80は、第1補強壁210と第3補強壁214の間、又は第2補強壁212と第4補強壁216の間に配置される。これによって、上側補強壁支持部70及び下側補強部材支持部80は、補強部材200を所定の設置空間102に固定することができる。
【0064】
また、段ボール製展示台1は、箱本体100の上面50は、方形に構成され、となり合う連結用突起220〜280の間隔は、上面50における、となり合う連結用突起220〜280の間隔と同一方向の長さの1/2としている。したがって、複数の段ボール製展示台1の位置決めを行うと共に、上下に安定して積み重ねることができる。
【0065】
また、上記の段ボール製展示台1は、対向状態で配置される第1補強壁210及び第3補強壁214、並びに対向状態で配置される第2補強壁212及び第4補強壁216を有して構成されている。また、第1補強壁210、第2補強壁212、第3補強壁214及び第4補強壁216は、この順番で環状に連結されるとともに、上側補強壁支持部70及び下側補強壁支持部80は、第1補強壁210と第3補強壁214の間、及び第2補強壁212と第4補強壁216の間に配置される。これによって、上側補強壁支持部70及び下側補強部材支持部80は、補強部材200を所定の設置空間102に固定することができる。
【0066】
また、上記の段ボール製展示台1は、上面50から底面60方向に突出し、第1〜4補強壁210〜216の上面側に当接する第1〜4上側支持片14〜44と、底面60から上面50方向に突出し、第1〜4補強壁210〜216の底面側に当接する第1〜4下側支持片18〜48とを備えている。これにより、補強部材200は、第1〜4上側支持片14〜44及び第1〜4下側支持片18〜48により、両側から挟み込むことによって確実に固定される。
【0067】
また、上記の段ボール製展示台1は、第1〜4補強壁210〜216の連結用突起220〜280は、補強壁に対して折り曲げ可能に設けられ、箱本体100の複数の孔22A、42Aにおける、連結用突起220〜280の折り曲げ方向の寸法は、連結用突起の板厚よりも広く、且つ前連結用突起220〜280を折り曲げた状態の折り曲げ幅よりも狭くしている。これにより、補強部材200の連結用突起220〜280を、上面50を閉じる前に折り曲げることにより、連結用突起220〜280を孔22A、42Aから外側に突出させないようにすることができ、上面50を平面にすることができる。
【0068】
また、上記の段ボール製展示台1は、第1〜4補強壁210〜216の連結用突起220〜280は、補強壁に対して折り曲げ可能に設けられ、箱本体100の複数の孔22A、42Aにおける、連結用突起220〜280の折り曲げ方向の寸法は、連結用突起220〜280を折り曲げた状態の折り曲げ幅よりも広くしている。これにより、補強部材200の連結用突起220〜280を折り曲げることにより、上面50を閉じた後でも連結用突起220〜280を孔22A、42Aから外側に突出させないようにすることができ、上面50を平面にすることができる。
【0069】
なお、本実施形態では、補強部材200は、第1〜4補強壁210〜216が環状に形成されている。しかし、補強部材は、少なくとも2枚の補強壁(例えば、第2補強壁212及び第4補強壁216)が設けられていれば良い。そして、2枚の補強壁212、216の上側端面212B、216Bに連結用突起220、240、260、280を備えると共に、下側端面212C、216Cに連結用突起逃げ部212D,216Dを形成するようにすることが好ましい。これによって、箱本体100は、2枚の補強部材で補強される。また、段ボール製の展示台は、上面50の4つの孔22A、22A、42A、42Aから連結用突起220〜280を突出させると共に、底面60の4つの孔27A、27A、47A、47Aに4つの連結用突起逃げ部212D、216Dを望む構成とすることができる。したがって、複数の段ボール製展示台を積み重ねても、連結用突起と連結用突起逃げ部の係合により、ずれ難くすることができる。
【0070】
また、連結用突起220〜280は、少なくとも上面50の外周よりも内側に設けられていることが望ましい。これにより、段ボール製展示台を複数積み重ねた場合、外から連結用突起の連結状態を視認し難くすることができ、見た目を良くすることができる。
【0071】
なお、上面片の閉じる順序は、上記に限定されるものでないことは言うまでもない。
【0072】
次に、本発明の第2実施形態に係る段ボール製展示台2について説明する。段ボール製展示台2は、箱本体100に設置される補強部材300の形態が異なるところに特徴がある。なお、箱本体100については、孔22A、42Aの形(角度)を除いて、第1実施形態に係る段ボール製展示台1と同様の形態であるので、詳細な説明は省略する。
【0073】
補強部材300は、図7(a)に示されるように、第1補強壁320と、第1補強壁320に対してX字状に係合する第2補強壁340とを有して構成されている。
【0074】
第1補強壁320は、段ボール製の板状部材であり、箱本体100の上面側となる端面321において、端面321から均等に離れた両端側に連結用突起322、324が面方向に拡張されて形成されている。また、第1補強壁320の中心には、係合溝326が形成され、後述する第2補強壁340と係合することができるようになっている。
【0075】
なお、第1補強壁320の連結用突起322、324の対応する底面側には、第1実施形態の連結用突起逃げ部212D、216Dと同様の連結用突起逃げ部(図示省略)が形成されている。これによって、複数の段ボール製展示台2を上下方向に積み重ねた場合、下側の段ボール製展示台2の連結用突起322、324が上側の段ボール製展示台2の連結用突起逃げ部に係合し、上下の段ボール製展示台2がずれないようになっている。
【0076】
第1補強壁320と同様に、第2補強壁340は、段ボール製の板状部材であり、箱本体100の上面側となる端面341において、端面341から均等に離れた両端側に連結用突起342、344が面方向に拡張されて形成されている。また、第2補強壁340の中心には、係合溝346が形成され、前述の第1補強壁320と係合することができるようになっている。
【0077】
なお、第2補強壁340の連結用突起342、344の対応する底面側には、連結用突起逃げ部(図示省略)が形成されている。これによって、複数の段ボール製展示台2を上下方向に積み重ねた場合、下側の段ボール製展示台2の連結用突起342、344が上側の段ボール製展示台2の連結用突起逃げ部に係合し、上下の段ボール製展示台2がずれないようになっている。
【0078】
次に、箱本体100の第1上面片12及び第3上面片32を、箱本体100の内側に折り曲げる(図7(b)参照)。この時、第1実施形態と同様に、第1上面片12と第3上面片32の上側端面13、33が連結用突起324、344及び322、342の外側端面に係合するようになっている。これにより、第1補強壁320と第2補強壁340の第2の側壁20又は第4の側壁40方向への移動が規制される。
【0079】
次に、第4上面片42を箱本体100の内側に折り曲げる(図7(c)参照)。本実施形態では、第4上面片42に設けられている孔42A、42Aは、第1、2補強壁320、340の連結用突起324、342に係合できるように斜めに設けられている。これにより、第4上面片42を閉じた場合、孔42A、42Aは、第1、2補強壁320、340の連結用突起324、342に係合し、それらを外側に突出させるようになっている。
【0080】
最後に、第2上面片22を箱本体100の内側に折り曲げる(図7(d)参照)。第4上面辺42と同様、本実施形態では、第2上面片22に設けられている孔22A、22Aは、第1、2補強壁320、340の連結用突起322、344に係合できるように斜めに設けられている。これにより、第2上面片22を閉じた場合、孔22A、22Aは、第1、2補強壁320、340の連結用突起322、344に係合し、それらを外側に突出させるようになっている。
【0081】
上記により、斜め配置された4つの連結用突起322、324、342、344が、箱本体100の上面50から外側に垂直に突出した、段ボール製展示台2が形成される。
【0082】
上記のように、段ボール製展示台2は、少なくとも第1補強壁320及び第2補強壁340を備え、補強壁支持部は、第1補強壁320における、第2補強壁340側の側面及び第2補強壁340における、第1補強壁320側の側面に当接するようになっている。したがって、補強壁支持部材は、補強部材200の動きを規制することができる。
【0083】
また、段ボール製展示台2は、第1補強壁320と第2補強壁340がX字状に配置されている。つまり、2枚の補強壁320、340は、箱本体100の中心で交わり、中心付近を密状態で支持し、箱本体100の外縁付近は、補強壁と補強壁が離れた疎状態で支持するようになっている。これによって、展示物が箱本体100の真ん中に置かれることが多い場合でも十分な重量を支えることができる。
【0084】
なお、上面片の閉じる順序は、上記に限定されるものでないことは言うまでもない。
【0085】
次に、本発明の第3実施形態に係る段ボール製展示台3について説明する。段ボール製展示台3は、第1実施異形態で説明した段ボール製展示台1を長手方向に半分の長さにした形状となっているところに特徴がある。
【0086】
段ボール製展示台3は、図8(a)に示されるように、箱本体600と、補強部材700とを有して構成されている。
【0087】
箱本体600は、第1の側壁610、第2の側壁620、第3の側壁630、第4の側壁640と、上面670、底面680を有して構成されている。
【0088】
第1の側壁610は、折り曲げ可能に設けられた第1上面片612と、第1上面片612の上側端面を面方向に拡張して形成された第1上側支持片614が連設されている。第1上面片612を箱本体100の内側に折り曲げることにより、箱本体100の開口の一部を閉じることができる。第1上面片612には、後述する補強部材700の連結用突起720と係合する位置に孔612Aが設けられている。孔612Aは、孔612Aの第1の側壁610側の内壁が、後述する第1上面片612の中央に位置するように設けられる連結用突起720の外側側面720Cに当接するように設けられている。
【0089】
なお、第1の側壁610、第1上面片612、第1上側支持片614は、第1実施形態で説明した、第1の側壁10、第1上面片12、第1上側支持片14と同様の形態、機能であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0090】
第2の側壁620は、折り曲げ可能に設けられる第2上面片622と、第2上面片622の上側端面を面方向に拡張して形成された第2上側支持片624が連設されている。第2上面片622を箱本体100の内側に折り曲げることにより、箱本体100の開口の一部を閉じることができる。なお、第2の側壁620、第2上面片622、第2上側支持片624は、第1実施形態で説明した、第2の側壁20、第2上面片22、第2上側支持片24と同様の形態、機能であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0091】
第3の側壁630は、折り曲げ可能に設けられる第3上面片632と、第3上面片632の上側端面を面方向に拡張して形成された第2上側支持片634が連設されている。第3上面片632を箱本体100の内側に折り曲げることにより、箱本体100の開口の一部を閉じることができる。第3上面片632には、後述する補強部材700の連結用突起740と係合する位置に孔632Aが設けられている。孔632Aは、孔632Aの第3の側壁630側の内壁が、後述する第3上面片632の中央に位置するように設けられる連結用突起740の外側側面740Cに当接するように設けられている。なお、第3の側壁630、第3上面片632、第3上側支持片634は、第1実施形態で説明した、第3の側壁30、第3上面片32、第3上側支持片34と同様の形態、機能であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0092】
第4の側壁640は、折り曲げ可能に設けられる第4上面片642と、第4上面片642の上側端面を面方向に拡張して形成された第4上側支持片644が連設されている。第4上面片642を箱本体100の内側に折り曲げることにより、箱本体100の開口の一部を閉じることができる。なお、第4の側壁640、第4上面片642、第4上側支持片644は、第1実施形態で説明した、第4の側壁40、第4上面片42、第4上側支持片44と同様の形態、機能であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0093】
補強部材700は、第1補強壁710、第2補強壁712、第3補強壁714、第4補強壁716を有して構成されている。第1〜4補強壁710〜716は、第1実施形態と同様に、四角形状の環状に連結されている。また、第1補強壁710及び第3補強壁714の上面側の端面には、連結用突起720及び740が面方向に拡張して形成されている。また、第1補強壁710における、連結用突起720と同位置の反対側端面には、面方向に凹んだ連結用突起逃げ部710Aが形成され、第3補強壁714における、連結用突起740と同位置の反対側端面には、面方向に凹んだ連結用突起逃げ部714Aが形成されている。なお、第1〜4補強壁710〜716、連結用突起720、740並びに連結用突起逃げ部710A、714Aは、第1実施形態における、第1〜4補強壁210〜216、連結用突起220〜280並びに連結用突起逃げ部212D、216Dと同様の形態、機能であるので、詳細な説明は省略する。
【0094】
なお、第1実施形態と同様に、第2上面片622を箱本体600の内側に折り曲げること、第2上面片622の第2上側支持片624が補強部材700の第1補強壁710と第3補強壁714の間に係合すると共に、第2上面片622の上側端面623が連結用突起720の第1端面720Aと連結用突起740の第1端面740Aに当接する。また、第4上面片642を箱本体600の内側に折り曲げること、第4上面片642の第4上側支持片644が補強部材700の第1補強壁710と第3補強壁714の間に係合すると共に、第4上面片642の上側端面643が連結用突起720の第2端面720Bと連結用突起740の第2端面740Bに当接する。
【0095】
なお、上記の第1上側支持片614、第2上側支持片624、第3上側支持片634、第4上側支持片644は、本発明の上側補強部材支持部を構成する。
【0096】
上記により、補強部材700は、第1上側支持片624と第4上側支持片644により、第1の側壁610又は第3の側壁630方向への移動が規制されると共に、第2の側壁620、第4の側壁640方向への移動が規制される。
【0097】
そして、第1、3上面片610、630を箱本体600の内側方向に折り曲げて、孔612A、632Aを補強部材700の連結用突起720、740に係合させる。これにより、連結用突起720、740は、箱本体の上面670から外側に垂直に突出する(図8(b)参照)。連結用突起720、740は、第1上面片612及び第3上面片632を閉じた場合に、それぞれ第1上面片612、第3上面片632の略中央に位置するように設けられている。
【0098】
なお、段ボール製展示台3の上面を開放した状態を真上から見ると図9に示されるようになっている。第1〜4の側壁610〜640における、第1〜4上面片612〜642と反対側の端面には、第1底面片617、第2底面片627、第3底面片637、第4底面片647が連設されている。さらに、第1底面片617には、第1下側支持片618、第2底面片627には、第2下側支持片628、第3底面片637には、第3下側支持片638、第4底面片647には、第4下側支持片648が設けられている。第1〜4下側支持片618〜648は、底面から井桁状に立設されている。上記の第1〜4底面片617〜647、第1〜4下側支持片618〜648は、第1実施形態の第1〜4底面片17〜47、第1〜4下側支持片18〜48と同様であるので、詳細な説明は省略する。なお、上記の第1下側支持片618、第2下側支持片628、第3下側支持片638、第4下側支持片648は、本発明の下側補強部材支持部を構成する。
【0099】
上記のように、段ボール製展示台3は、第1実施形態に係る段ボール製展示台1を長手方向に半分の長さにしたものであるので、段ボール製展示台1の上に段ボール製展示台3を積み重ねて、階段状に配置することができる(図10(a)参照)。この場合、下の段ボール製展示台1の上面から突出している連結用突起220、280が、上に積み重ねられている段ボール製展示台3の連結用突起逃げ部710A、714Aに係合して、ずれないようになっている。
【0100】
また、本発明の第2実施例を除き、連結用突起220〜280及びそれに対応して設けられる連結用突起逃げ部212D、216Dは、上面50(及び底面60)の中心を通り、上面50(及び底面60)の4辺に引いた垂線により4分割される領域の中心に設けられている。このようにすることにより、図10(b)(c)に示されるように、段ボール製展示台1の長手方向に段ボール製展示台3を並べ、その上に、段ボール製展示台1及び段ボール製展示台3をまたがるように段ボール製展示台1を積み重ねることもできる。また、図10(d)(e)に示されるように、複数の段ボール展示台1を横方向に並べ、横方向に並べられた段ボール製展示台1をまたがるように、段ボール製展示台1、3を積み重ねることができる。このように、長さの異なる段ボール製展示台を様々な組み合わせで繋げることによって、バリエーションに富む展示台を作ることができる。また、複数の段ボール製展示台をまたがるように積み重ねることができるので、段ボール製展示台がずれたり崩れたりするのを防止することができる。もちろん、上記の組合せ以外にも、複数の段ボール製展示台1、3を縦横に組み合わせて様々なバリエーションの展示台を作ることができる。
【0101】
このように、第1実施形態に係る段ボール製展示台1は、4つの連結用突起、連結用突起逃げ部を、上面又は底面の中心を通り外周の4辺への垂線で区切られる4つの領域の略中央に配置している。また、第3実施形態に係る段ボール製展示台3は、2つの連結用突起、連結用突起逃げ部を上面又は底面の中心を通る垂線で区切られる2つの領域の略中央に配置している。つまり、段ボール製展示台1の長手方向の連結用突起(例えば、連結用突起220と240)のピッチは、段ボール製展示台1の長手方向に段ボール製展示台3を連結した場合の、展示台1の連結用突起(例えば、連結用突起220)と段ボール製展示台3の連結用突起(例えば、連結用突起720)のピッチと同じになるように構成している。また、上記と同様に、段ボール製展示台1の長手方向の連結用突起逃げ部(例えば、連結用突起逃げ部212Dと212D)のピッチは、段ボール製展示台1の長手方向に段ボール製展示台3を連結した場合の、展示台1の連結用突起逃げ部(例えば、連結用突起逃げ部212D)と段ボール製展示台3の連結用突起逃げ部(例えば、連結用突起逃げ部710A)のピッチと同じになるように構成している。したがって、段ボール製展示台1、3をどのように組み合わせた場合でも、上下の連結用突起と連結用突起逃げ部が係合できるようになっており、複数種類の段ボール製展示台を自由に組み合わせて積み重ねることができる。なお、同図では、上に重ねられている段ボール製展示台3の連結用突起は上面から飛び出している状態を示している。しかし、最上部の段ボール製展示台の連結用突起を予め折り曲げることによって、段ボール製展示台の上面から突出しないようにしておくことが好ましい。
【0102】
なお、本発明に係る上記実施形態は、箱本体や補強部材等の各部材を段ボール材で形成している。しかし、いわゆる段ボール材に限定するものではなく、他の紙材等を用いても好ましい。
【0103】
また、上記の実施形態では、上側支持片(例えば、第1〜4上側支持片14〜44)と下側支持片(例えば、第1〜4下側支持片18〜48)によって形成される上側補強部材支持部70、下側補強部材支持部80により補強部材200の位置決めを行っている。しかし、上記のように上側補強部材支持片や下側補強部材支持片により補強部材の位置決めを行うものに限られない。
【0104】
例えば、図11(a)に示されるように、第4実施形態に係る、段ボール製展示台4として、第1実施形態で説明した補強部材200に位置決め用凸部290を設け、箱本体100の底面60に位置決め用孔65を設けても好ましい。この場合、位置決め用孔65は、位置決め用孔65に位置決め用突起290を嵌めた場合に、連結用突起220〜280が、上面50の中心を通り、外周の四辺に引いた垂線により4分割される領域のそれぞれ略中心に位置するように設けられていることが望ましい。なお、図11では、位置決め用突起290は、補強部材200の第2補強壁212と第4補強壁216の底面側に面方向に延ばして設けられている。また、位置決め用孔65は、第2底面片27、第4底面片47に設けられている。
【0105】
なお、位置決め用突起290の面方向の突出寸法は、箱本体100の板厚よりも小さくしておくことが望ましい。そのようにすることにより、位置決め用突起290が底面60から外側に突出するのを防ぐことができる。上記の説明以外は、第1実施形態に係る段ボール製展示台1と同一の形態、機能を有するものであるので、図示及び詳細な説明は省略する。
【0106】
なお、本実施形態のように、補強部材200に位置決め用突起290、箱本体100に位置決め用孔65を設けた場合には、上側、下側補強部材支持部70、80は必要なく、第1〜4上側支持片14〜44、第1〜4下側支持片18〜48と補強部材200は上記のように係合していなくても良い。
【0107】
また、補強部材の1対の補強壁を箱本体100の少なくとも1対の内壁に当接するようにしても好ましい。例えば、図12(a)に示されるように、第5実施形態に係る、段ボール製展示台5として、補強部材800は、第1〜4補強壁810〜840によって四角枠状に形成される。また、補強部材800の第1補強壁810と第3補強壁830の側面は、箱本体100の第1の側壁10、第3の側壁30に当接するように構成されている。このようにすることによって、補強部材800の長手方向の位置が決定され、補強部材800の位置決めが1方向(第2の側壁20、第4の側壁40方向)だけで済むようになる。もちろん、上記の補強部材支持部による位置決めや、位置決め用突起290と位置決め用孔65による位置決めを加えても良い。上記の説明以外は、第1実施形態に係る段ボール製展示台1と同一の形態、機能を有するものであるので、図示及び詳細な説明は省略する。
【0108】
なお、この場合、箱本体100の内部に位置決め片90を設けても好ましい。位置決め片90は、箱本体100の第1の側面10と第3の側面30の一部を箱本体100の内側に約90°折り曲げることにより形成される(本実施形態では、4か所設けられている)。このように位置決め片90を設けることにより、補強部材800の位置決めが容易に行うことができる。もちろん、補強部材の位置決めはこれに限定されるものではなく、例えば、補強部材800の第1補強壁810及び830に位置決め突起を設け、対応する箱本体100の第1の側面10及び第3の側面30に、位置決め突起と嵌り合う溝を設けることにより、補強部材800の位置決めを行うようにしても好ましい。
【0109】
さらに、1対の内壁と当接する複数の補強壁850、860を、上記の補強部材800の長手方向と垂直方向に設けても好ましい。例えば、図12(b)に示されるように、第6実施形態に係る、段ボール製展示台6として、四角枠状に形成された補強部材800の長手方向の真ん中に、補強部材800の第2補強壁820及び第4補強壁840と係合し、それぞれと垂直に配置される補強壁850を設けても好ましい。補強部材800は、第1補強壁810と第3補強壁830と箱本体100の第1の側壁10と第3の側壁30が係合することにより、長手方向の位置が決定される。また、補強部材800は、補強部材850が箱本体100の第2の側壁20及び第4の側壁40と当接することにより、補強部材800の長手方向と垂直方向の位置が決定される。このように、補強部材800を枠状に形成し、枠を構成する1対の補強壁810、830に対して垂直に設けられる補強壁850を設けることにより、補強壁850は、補強部材800の2か所で係合し、倒れたり傾くのを防止することができる。上記の説明以外は、第1実施形態に係る段ボール製展示台1と同一の形態、機能を有するものであるので、図示及び詳細な説明は省略する。
【0110】
図13(b)は、第7実施形態に係る、段ボール製展示台7として、枠状に形成された補強部材800に2つの補強壁850、860を設けた例である。このように、枠状の補強部材800に複数の補強壁を設けることにより、箱本体100の強度をより向上させることができる。上記の説明以外は、第1実施形態に係る段ボール製展示台1と同一の形態、機能を有するものであるので、図示及び詳細な説明は省略する。
【0111】
上記の実施形態では、補強部材800を長手方向に伸ばし、箱本体100の第1の側壁10又は第3の側壁30と当接するようにしている。しかし、これに限定するものではなく、補強部材800の第2補強壁820、第4補強壁840を伸ばし、箱本体100の第2の側壁20、第4の側壁40に当接するようにしても好ましい。この場合、補強壁850、860は、第1の側壁10、第3の側壁30と当接するように、補強壁820、840に対して垂直に設けられる。
【0112】
また、図13(b)は、第8実施形態に係る、段ボール製展示台8として、複数の補強壁を格子状に係合させた場合を示している。同図(b)では、補強部材900を構成する4つの補強壁910〜940を格子状に配置している。つまり、補強壁910と920が平行に配置され、それに、平行に配置された補強壁930と940が垂直方向に係合している。また、補強壁910と920の端面は、箱本体100の第1の側壁10と第3の側壁30と係合するようになっており、補強壁930と940の端面は、箱本体100の第2の側壁20と第4の側壁40に係合するようになっている。これにより、補強部材900位置が決定される。
【0113】
上記のように、補強部材に少なくとも一部を箱本体の内壁に係合させることにより、補強部材の位置決めを行うことができ、第1〜4実施形態で説明した、上下補強部材支持部0、80や位置決め用突起290、位置決め用孔65がない場合でも、箱本体100に対する補強部材の位置決めを容易に行うことができる。上記の説明以外は、第1実施形態に係る段ボール製展示台1と同一の形態、機能を有するものであるので、図示及び詳細な説明は省略する。
【0114】
なお、上記の実施形態では、補強部材は、複数の補強壁を枠状、X字状又は格子状に配置している例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、補強部材を箱状に形成し、段ボール製展示台の上面と底面を面で受けるようにしても好ましい。これにより、強度をより向上することができる。
【0115】
また、本実施形態では、箱本体と連結用突起が設けられた補強部材を別部材としている。したがって、補強部材を強度の高い材質(高強度の段ボール材)にすることにより、原材料コストを最小限に抑えつつ、段ボール製展示台の強度を更に向上することができる。また、複数の段ボール製展示台を積み重ねた場合、各展示台は、補強部材の連結用突起と連結用突起逃げ部により結合されているため、補強部材の材質を高強度にすることにより、展示台自身の強度を向上するとともに、1の展示台と結合されている他の展示台の横方向からの衝撃に対する耐力を向上することができる。
【0116】
また、上記の実施形態では、段ボール製展示台の上面及び底面を水平に置いているが、これに限定されるものではない。例えば、段ボール製展示台を立てて(上面及び底面を鉛直方向にして)使用しても好ましい。これにより、複数の展示台を左右方向に連結することができる。
【0117】
また、上記の実施形態では、連結用突起及び連結用突起逃げ部を上面及び底面に配置する構造としたが、これに限定されるものではない。例えば、連結用突起を第1〜4の側面に設け、対向する第1〜4の側面に連結用突起逃げ部を設けても好ましい。これにより、複数の段ボール製展示台を上下方向と左右方向に連結することができる。
【0118】
尚、本発明の段ボール製展示台は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0119】
本発明の段ボール製展示台は、段ボールに代表される紙等で製造された展示台の分野で幅広く利用することができる。
【符号の説明】
【0120】
1 段ボール製展示台
10 第1側壁
12 第1上面片
14 第1上側支持片
20 第2側壁
22 第2上面片
22A 孔
24 第2上側支持片
30 第3側壁
32 第3上面片
34 第3上側支持片
40 第4側壁
42 第1上面片
42A 孔
44 第4上側支持片
50 上面
60 底面
70 上側補強部材支持部
80 下側補強部材支持部
100 箱本体
200 補強部材
210 第1補強壁
212 第2補強壁
214 第3補強壁
216 第4補強壁
220、240、260、280 連結用突起
212D、216D 連結用突起逃げ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面及び底面に複数の孔が設けられた6面体となる箱本体と、
前記底面から立設し、前記上面に当接することにより、前記上面及び前記底面を支える複数の補強壁と、
を備え、
前記複数の補強壁は、前記箱本体の前記上面の孔を介して突出するように面方向に延びた複数の連結用突起、及び少なくとも前記連結用突起に対応する反対側の位置において、面方向に凹んだ連結用突起逃げ部、が設けられ、
前記箱本体の前記底面の孔は、前記連結用突起逃げ部に対面する位置に設けられていることを特徴とする、段ボール製展示台。
【請求項2】
前記複数の補強壁は、平行に配置される少なくとも2枚の補強壁を有し、
前記2枚の補強壁は、前記箱本体の前記上面の前記孔に対応する上面側の端面に、前記連結用突起を備えるとともに、前記箱本体底面の前記孔に対応する底面側の端面に前記連結用突起逃げ部を、備えることを特徴とする、
請求項1に記載の段ボール製展示台。
【請求項3】
前記複数の補強壁は、前記箱本体の前記上面又は前記底面から見た場合に環状に配置されることを特徴とする、
請求項1又は2に記載の段ボール製展示台。
【請求項4】
前記連結用突起は、前記箱本体の前記上面の外周縁よりも内側に設けられることを特徴とする、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の段ボール製展示台。
【請求項5】
前記連結用突起は、前記上面の中心を通り、前記上面の4辺に引いた垂線により4分割される領域の中心に設けられることを特徴とする、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の段ボール製展示台。
【請求項6】
となり合う前記連結用突起の間隔は、前記上面における、前記間隔と同一方向の長さの1/2であることを特徴とする、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の段ボール製展示台。
【請求項7】
前記補強壁の板厚は、前記箱本体の板厚よりも厚いことを特徴とする、
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の段ボール製展示台。
【請求項8】
前記連結用突起逃げ部は、前記連結用突起と略同一形状であることを特徴とする、
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の段ボール製展示台。
【請求項9】
前記補強壁の両端面は、前記箱本体の少なくとも1組の対向する内壁に当接することを特徴とする、
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の段ボール製展示台。
【請求項10】
前記補強壁の底面側の端面には、位置決め用突起が面方向に拡張して設けられ、
前記箱本体には、前記位置決め用突起に対応する位置に、該位置決め用突起と嵌り合う位置決め孔が設けられていることを特徴とする、
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の段ボール製展示台。
【請求項11】
前記連結用突起は、前記補強壁に対して折り曲げ可能に設けられ、
前記箱本体の前記複数の孔における、前記連結用突起の折り曲げ方向の寸法は、前記連結用突起の板厚よりも広く、且つ前記連結用突起を折り曲げた状態の折り曲げ幅よりも狭いことを特徴とする、
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の段ボール製展示台。
【請求項12】
前記連結用突起は、前記補強壁に対して折り曲げ可能に設けられ、
前記箱本体の前記複数の孔における、前記連結用突起の折り曲げ方向の寸法は、前記連結用突起を折り曲げた状態の折り曲げ幅よりも広いことを特徴とする、
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の段ボール製展示台。
【請求項13】
前記箱本体の内壁から突出して前記複数の補強壁の側面に当接することにより、前記補強壁を支持する、1又は2以上の補強壁支持部が設けられていることを特徴とする、
請求項1乃至12のいずれか1項に記載の段ボール製展示台。
【請求項14】
前記複数の補強壁は、少なくとも第1補強壁及び第2補強壁を備え、
前記補強壁支持部は、前記第1補強壁における前記第2補強壁側の側面、及び前記第2補強壁における前記第1補強壁側の側面に当接することを特徴とする、
請求項13に記載の段ボール製展示台。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−37457(P2011−37457A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−184417(P2009−184417)
【出願日】平成21年8月7日(2009.8.7)
【特許番号】特許第4463873号(P4463873)
【特許公報発行日】平成22年5月19日(2010.5.19)
【出願人】(509224099)株式会社オルティー (1)
【Fターム(参考)】