説明

殺虫化合物

式(I)


(A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、R3、R4、Y1、Y2及びY3は、請求項1で定義されたとおりである)
の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド。更に、本発明は、式(I)の化合物を調製するための方法及び中間体、それらを含む殺虫、ダニ駆除、軟体動物駆除及び線虫撲滅性の組成物、並びにそれらを用いて、虫、ダニ、軟体動物及び線虫類の害虫を駆除及び調節する方法、に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定のベンズアミドイソキサゾリン、それを製造するための方法、及びそれを製造するための中間体、それらを含む殺虫、ダニ駆除、軟体動物駆除及び線虫撲滅性の組成物、並びにそれらを用いて、虫、ダニ、軟体動物及び線虫類の害虫を駆除及び調節する方法、に関する。
【背景技術】
【0002】
殺虫性を有するあるイソキサゾリン誘導体が、例えばEP 1,731,512、US 2007/066617、JP 2007/008914、JP 2007/016017、EP 1,932,836、JP 2007/106756、WO 07/070606、EP 1,975,149及びWO 07/075459に開示されている。
【0003】
今回、驚くべきことに、あるベンズアミドイソキサゾリンが殺虫性を有することが見出された。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、よって、式(I):
【0005】
【化1】

【0006】
[式中、
A1、A2、A3及びA4は、互いに独立に、C-H、C-R5又は窒素であり;
G1は、酸素又はイオウであり;
Lは、単結合、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8ハロアルケニル、C2-C8アルキニル、又はC2-C8ハロアルキニルであり;
R1は、水素、C1-C8アルキル、C1-C8アルキルカルボニル-、又はC1-C8アルコキシカルボニルであり;
R2は、水素又はC1-C8アルキルであり;
R3は、C1-C8アルキルであり;
R4は、アリールもしくは1〜3個のR6によって置換されたアリール、又はヘテロシクリルもしくは1〜3個のR6によって置換されたヘテロシクリルであり;
Y1、Y2及びY3は、互いに独立に、CR7R8、C=O、C=N-OR9、N-R9、S、SO、SO2、S=N-R9、又はSO=N-R9であり、但し、Y1、Y2又はY3の少なくとも1つは、CR7R8でない;
各R5は、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8ハロアルケニル、C2-C8アルキニル、C2-C8ハロアルキニル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ、C1-C8アルコキシカルボニル-、アリールもしくは場合により1〜3個のR6によって置換されたアリール、又はヘテロアリールもしくは場合により1〜3個のR6によって置換されたヘテロアリールであり、あるいは、2つのR5が隣接する場合には、この2つのR5は、2つのR5が結合している炭素原子と一緒になって5-員環を形成し、該5-員環は、-OCH=N-、-SCH=N-、-OCR10=N-又は-SCR10=N-であり;
各R6は、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルコキシ又はC1-C8アルコキシカルボニル-であり;
各R7及びR8は、独立に、水素、ハロゲン、C1-C8アルキル又はC1-C8ハロアルキルであり;
各R9は、独立に、水素、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルキルカルボニル-、C1-C8ハロアルキルカルボニル-、C1-C8アルコキシカルボニル-、C1-C8ハロアルコキシカルボニル-、C1-C8アルキルスルホニル-、C1-C8ハロアルキルスルホニル-、又はアリール-C1-C4アルキルであり、ここで、該アリール部分は、1〜3個のR11で置換され、あるいはヘテロアリール-C1-C4アルキルであり、ここで、該へテロアリール部分は、1〜3個のR11で置換され;
各R10は、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ、又はC1-C8アルコキシカルボニル-であり;そして、
各R11は、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ、又はC1-C8アルコキシカルボニル-である。]
で表わされる化合物、又はその塩もしくはそのN-オキシドを提供する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
式(I)の化合物は、異なった幾何もしくは光学異性体、又は互変異性体として存在することがある。本発明は、すべてのかかる異性体及び互変異異性体、及びすべての割合でのその混合物、並びに重水素化化合物のような同位体を含む。
【0008】
本発明の化合物は、例えば-CR3R4-基又はLR2Y1Y3炭素において、1以上の不斉炭素原子を含んでよく、エナンチオマー(又はジアステレオマーの対として)又はかかる形態の混合物として存在することがある。更に、任意のY基はSOである場合には、本発明の化合物は、2つのエナンチオマーとして存在することもあるスルホキシドである。
【0009】
それ自体又はより大きな基(例えば、アルコキシ、アルキルカルボニル又はアルコキシカルボニル)の一部としての各アルキル部分は、直鎖又は分岐鎖であり、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、プロプ-2-イル、n-ブチル、ブト-2-イル、2-メチル-プロプ-1-イル、又は2-メチル-プロプ-2-イルである。アルキル基は、好ましくは、C1〜C6アルキル基であり、好ましくはC1-C4であり、最も好ましくはC1-C3アルキル基である。
【0010】
アルケニル部分は、直鎖又は分岐鎖でよく、好適にはアルケニル部分は、(E)-又は(Z)-配置のいずれかでよい。例は、ビニル及びアリルである。アルケニル基は、好ましくはC2-C6、より好ましくはC2-C4、最も好ましくはC2-C3アルケニル基である。
【0011】
アルキニル部分は、直鎖又は分岐鎖でよい。例は、エチニル及びプロパルギルである。アルキニル基は、好ましくはC2-C6、より好ましくはC2-C4、最も好ましくはC2-C3アルキニル基である。
【0012】
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素である。
ハロアルキル基(単独、又はより大きな基、例えばハロアルコキシの一部としての)は、1以上の同一又は異なったハロゲン原子によって置換されるアルキル基であり、例えばトリフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロ-エチル又は2,2-ジフルオロ-エチルである。
【0013】
ハロアルケニル基は、それぞれ、1以上の同一又は異なったハロゲン原子によって置換されるアルケニル基であり、例えば2,2-ジフルオロビニル又は1,2-ジクロロ-2-フルオロ-ビニルである。
【0014】
ハロアルキニルは、それぞれ、1以上の同一又は異なったハロゲン原子によって置換されるアルキル基であり、例えば1-クロロ-プロプ-2-イニルである。
【0015】
本明細書の文脈では、用語「アリール」は、単-、二-又は三-環性でよい環系を意味する。かかる環の例は、フェニル、ナフタレニル、アントラセニル、インデニル又はフェナントレニルを含む。好ましいアリール基はフェニルである。
【0016】
用語「ヘテロアリール」は、少なくとも1個のヘテロ原子を含み、単一環又は2以上の融合環のいずれかから成る、芳香族環系を意味する。好ましくは、単一環は、好ましくは窒素、酸素及びイオウから選ばれる、最高3個のヘテロ原子、及び最高4個のヘテロ原子の二環式系を含む。単環性基の例は、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリル、ピラゾイル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラニル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、及びチアジアゾリルオリゴヌクレオチドを含む。二環性基の例は、キノリニル、シンノリニル、キノキサリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチオフェニル及びベンゾチアジアゾリルを含む。単環性のヘテロアリール基が好ましく、ピリジルが最も好ましい。
【0017】
用語「ヘテロシクリル」は、ヘテロアリール、及びその不飽和又は部分的に不飽和なアナログを含むと定義される。
【0018】
A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、R3、R4、Y1、Y2、Y3、R5、R6、R7、R8、R9、R10、及びR11の好ましい意義は、任意の組合せであり、以下に示される。
【0019】
好ましくは、A1、A2、A3及びA4の内の2つ以下は窒素である。
好ましくは、A1は、C-H又はC-R5であり、最も好ましくはA1はC-R5である。
好ましくは、A2は、C-H又はC-R5であり、最も好ましくはA2はC-Hである。
好ましくは、A3は、C-H又はC-R5であり、最も好ましくはA3はC-R5である。
好ましくは、A4は、C-H又はC-R5であり、最も好ましくはA4はC-Hである。
好ましくは、G1は酸素である。
好ましくは、Lは単結合、C1-C8アルキル又はC1-C8ハロアルキルであり、より好ましくは単結合又はC1-C8アルキルであり、更により好ましくは単結合又はC1-C2アルキルであり、更により好ましくは単結合又はメチルであり、最も好ましくは単結合である。
【0020】
好ましくは、R1は、水素、メチル、エチル、メチルカルボニル-又はメトキシカルボニル-であり、より好ましくは水素、メチル又はエチルであり、更により好ましくは水素又はメチルであり、最も好ましくは水素である。好ましくはR2は、水素又はメチルであり、最も好ましくは水素である。
【0021】
好ましくは、R3は、クロロジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり、最も好ましくはトリフルオロメチルである。
【0022】
好ましい化合物の1つの基では、R4は、アリール又は1〜3個のR6で置換されたアリールであり、より好ましくはR4は、フェニル又は1〜3個のR6で置換されたフェニルであり、より好ましくはR4は、3,5-ビス-(トリフルオロメチル)-フェニル、3,5-ジブロモ-フェニル、3,5-ジクロロ-フェニル、3,4-ジクロロ-フェニル、3-トリフルオロメチル-フェニル、又は3,4,5-トリクロロ-フェニルであり、更により好ましくはR4は、3,5-ジブロモ-フェニル、3,5-ジクロ-フェニル、3,4-ジクロロ-フェニル又は3,4,5-トリクロロ-フェニルであり、最も好ましくはR4は3,5-ジクロロ-フェニルである。
【0023】
別の好ましい化合物の基では、R4は、ヘテロシクリル又は1〜3個のR6で置換されたヘテロシクリルであり、より好ましくはR4は、ヘテロアリール又は1〜3個のR6で置換されたヘテロアリールであり、更により好ましくはR4は、ピリジル又は1〜3個のR6で置換されたピリジルであり、最も好ましくはR4は1〜3個のR6で置換されたピリジルである。
【0024】
好ましくは、Y1、Y2及びY3は、互いに独立に、CR7R8、C=O、C=N-OR9、N-R9、S、SO、SO2、S=N-R9、又はSO=N-R9であり、但し、Y1、Y2又はY3の少なくとも1つは、CR7R8でない、より好ましくはY1、Y2及びY3は、互いに独立に、CR7R8、N-R9、S、SO、SO2、S=N-R9、又はSO=N-R9であり、但し、Y1、Y2又はY3の少なくとも1つは、CR7R8でない、更により好ましくはY1、Y2及びY3は、互いに独立に、CR7R8、S、SO又はSO2であり、但し、Y1、Y2又はY3の少なくとも1つは、CR7R8でない、最も好ましくはY1及びY3は、互いに独立に、CR7R8である。
【0025】
1つの態様において、Y1は、C=O、C=N-OR9、N-R9、S、SO、SO2、S=N-R9、又はSO=N-R9であり、Y2及びY3は、互いに独立にCR7R8である。
【0026】
1つの態様において、Y2は、C=O、C=N-OR9、N-R9、S、SO、SO2、S=N-R9、又はSO=N-R9であり、Y1及びY3は、互いに独立にCR7R8である。
【0027】
好ましくは、各R5は、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8ハロアルケニル、C2-C8アルキニル、C2-C8ハロアルキニル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ、又はC1-C8アルコキシカルボニル-であり、より好ましくは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ、又はC1-C8アルコキシカルボニル-であり、更により好ましくはブロモ、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、ジフルオロメトキシ, トリフルオロメトキシ又はメトキシカルボニル-であり、更により好ましくはブロモ、クロロ、フルオロ、ニトロ又はメチルであり、最も好ましくはクロロ、フルオロ又はメチルである。
【0028】
好ましくは、各R6は、独立に、ブロモ、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ又はメトキシカルボニル-であり、より好ましくはクロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ又はトリフルオロメトキシであり、最も好ましくはブロモ、クロロ又はフルオロである。
【0029】
好ましくは、R7及びR8は独立に、水素又はメチルであり、最も好ましくは水素である。
【0030】
好ましくは、R9は独立に、水素、シアノ、メチル、トリフルオロメチル、メチルカルボニル-、トリフルオロメチルカルボニル-、メトキシカルボニル-、リフルオロメトキシカルボニル-、メチルスルホニル-、トリフルオロメチルスルホニル-、又はベンジルもしくはフェニル部分が1〜3個のR10で置換されているベンジルであり、最も好ましくは水素、メチル、トリフルオロメチル、又はベンジルもしくはフェニル部分が1〜3個のR10で置換されているベンジルである。
【0031】
好ましくは、各R10は、独立に、ブロモ、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ又はメトキシカルボニル-であり、より好ましくは、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ又はトリフルオロメトキシであり、最も好ましくは、ブロモ、クロロ又はフルオロである。好ましくは、各R11は、独立に、ブロモ、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ又はメトキシカルボニル-であり、より好ましくは、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ又はトリフルオロメトキシであり、最も好ましくは、ブロモ、クロロ又はフルオロである。
【0032】
好ましい態様は、式(Ia)の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド(ここで、A1はC-R5であり、A2、A3及びA4はC-Hであり、R4は3,5-ジクロロ-フェニルであり、Lは単結合であり、G1、R1、R2、R3、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりである)である。
【0033】
好ましい態様は、式(Ia. A)の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド(ここで、A1はC-Brであり、A2、A3及びA4はC-Hであり、R4は3,5-ジクロロ-フェニルであり、Lは単結合であり、G1、R1、R2、R3、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりである)である。
【0034】
好ましい態様は、式(Ia. B)の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド(ここで、A1はC-CNであり、A2、A3及びA4はC-Hであり、R4は3,5-ジクロロ-フェニルであり、Lは単結合であり、G1、R1、R2、R3、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりである)である。
【0035】
好ましい態様は、式(Ia. C)の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド(ここで、A1はC-Meであり、A2、A3及びA4はC-Hであり、R4は3,5-ジクロロ-フェニルであり、Lは単結合であり、G1、R1、R2、R3、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりである)である。
【0036】
好ましい態様は、式(Ia. D)の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド(ここで、A1はC-CF3であり、A2、A3及びA4はC-Hであり、R4は3,5-ジクロロ-フェニルであり、Lは単結合であり、G1、R1、R2、R3、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりである)である。
【0037】
好ましい態様は、式(Ib)の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド(ここで、A1はC-R5であり、A2、A3及びA4はC-Hであり、R4は3,5-ジクロロ-フェニルであり、LはCH2であり、G1、R1、R2、R3、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりである)である。
【0038】
ある中間体は、新規であり、例えば本発明の更なる局面を形成する。新規中間体の1つの群は式(XI):
【0039】
【化2】

【0040】
[式中、A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりである。]
の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシドである。A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3の好ましい基は、式(I)の化合物の対応する置換基についての好ましい基と同一である。
【0041】
新規な中間体の別の群は、式(XI'):
【0042】
【化3】

【0043】
[式中、A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりである。]
の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシドである。A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3の好ましい基は、式(I)の化合物の対応する置換基についての好ましい基と同一である。
【0044】
新規な中間体の別の群は、式(XII):
【0045】
【化4】

【0046】
[式中、A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりである。]
の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシドである。A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3の好ましい基は、式(I)の化合物の対応する置換基についての好ましい基と同一である。
【0047】
新規な中間体の別の群は、式(XIII):
【0048】
【化5】

【0049】
[式中、A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりであり、XBは脱離基、例えばハロゲン、例えばブロモである。]
の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシドである。A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3の好ましい基は、式(I)の化合物の対応する置換基についての好ましい基と同一である。
【0050】
新規な中間体の別の群は、式(XIII)(A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりであり、XBは脱離基、例えばハロゲン、例えばブロモである)の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシドである。但し、該化合物は、3-クロロ-4-フルオロ-N-{1-[1-(4-メトキシ-2,3-ジメチル-フェニル)エチル]-3-アゼチジニル}-ベンズアミド (CAS RN 1005461-02-8)、3-クロロ-4-フルオロ-N-[{1-[1-(4-メトキシ-2,3-ジメチルフェニル)エチル]-3-アゼチジニル}メチル]-ベンズアミド (CAS RN 1005471-81-7)、3-クロロ-4-フルオロ-N-[{1-[1-(4-メトキシ-2,3-ジメチルフェニル)エチル]-3-アゼチジニル}メチル]-べンズアミド (CAS RN 1005472-44-5)、又は3-クロロ-4-フルオロ-N-[{1-[1-(4-メトキシ-2,3-ジメチルフェニル)メチル]-3-アゼチジニル}メチル]-ベンズアミド (CAS RN 1005472-60-5) でないとする。A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3の好ましい基は、式(I)の化合物の対応する置換基についての好ましい基と同一である。
【0051】
新規な中間体の別の群は、式(XIII)(A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりであり、XBは脱離基、例えばハロゲン、例えばブロモである)の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシドである。但し、Y1、Y2及びY3のいずれか1つがN-R9である場合、残りのY1、Y2及びY3は、それぞれ、a) いずれもCR7R8、又はb) CR7R8及びC=Oであり得ない。A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3の好ましい基は、式(I)の化合物の対応する置換基についての好ましい基と同一である。
【0052】
新規な中間体の別の群は、式(XIV):
【0053】
【化6】

【0054】
[式中、A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりである。]
の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシドである。A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3の好ましい基は、式(I)の化合物の対応する置換基についての好ましい基と同一である。
【0055】
新規な中間体の別の群は、式(XV):
【0056】
【化7】

【0057】
[式中、A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりである。]
の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシドである。A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3の好ましい基は、式(I)の化合物の対応する置換基についての好ましい基と同一である。
【0058】
新規な中間体の別の群は、式(XVIII):
【0059】
【化8】

【0060】
[式中、A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりである。]
の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシドである。A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3の好ましい基は、式(I)の化合物の対応する置換基についての好ましい基と同一である。
【0061】
新規な中間体の別の群は、式(XIX):
【0062】
【化9】

【0063】
[式中、A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりである。]
の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシドである。A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3の好ましい基は、式(I)の化合物の対応する置換基についての好ましい基と同一である。
【0064】
新規な中間体の別の群は、式(XX):
【0065】
【化10】

【0066】
[式中、A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりである。]
の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシドである。A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3の好ましい基は、式(I)の化合物の対応する置換基についての好ましい基と同一である。
【0067】
新規な中間体の別の群は、式(XXII):
【0068】
【化11】

【0069】
[式中、A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりである。]
の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシドである。A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3の好ましい基は、式(I)の化合物の対応する置換基についての好ましい基と同一である。
【0070】
新規な中間体の別の群は、式(XXIII):
【0071】
【化12】

【0072】
[式中、A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりであり、Halはハロゲン、例えばブロモ又はクロロである。]
の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシドである。A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3の好ましい基は、式(I)の化合物の対応する置換基についての好ましい基と同一である。
【0073】
新規な中間体の別の群は、式(XXIV):
【0074】
【化13】

【0075】
[式中、A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりである。]
の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシドである。A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3の好ましい基は、式(I)の化合物の対応する置換基についての好ましい基と同一である。
【0076】
新規な中間体の別の群は、式(XXIV'):
【0077】
【化14】

【0078】
[式中、A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物について定義されたとおりである。]
の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシドである。A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3の好ましい基は、式(I)の化合物の対応する置換基についての好ましい基と同一である。
【0079】
本発明の更なる態様は、式(I')
[式中、
A1、A2、A3及びA4は、互いに独立に、C-H、C-R5又は窒素であり;
G1は、酸素又はイオウであり;
Lは、単結合、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6ハロアルケニル、C2-C6アルキニル、又はC2-C6ハロアルキニルであり;
R1は、水素、C1-C6アルキル、C1-C6アルキルカルボニル-、又はC1-C6アルコキシカルボニルであり;
R2は、水素又はC1-C6アルキルであり;
R3は、C1-C6ハロアルキルであり;
R4は、アリール、又はハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルコキシもしくはC1-C6アルコキシカルボニル-から選ばれる1〜3個の置換基によって置換されたアリール、あるいはヘテロシクリル、又はハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルコキシもしくはC1-C6アルコキシカルボニル-から選ばれる1〜3個の置換基によって置換されたヘテロシクリル
各R5は、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6ハロアルケニル、C2-C6アルキニル、C2-C6ハロアルキニル、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルコキシ、又はC1-C6アルコキシカルボニル-であり;
Y1、Y2及びY3は、互いに独立に、CR6R7、C=O、C=N-OR8、N-R8、S、SO、SO2、S=N-R8、又はSO=N-R8であり、但し、Y1、Y2又はY3の少なくとも1つは、CR6R7でない;
各R6及びR7は、独立に、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル又はC1-C6ハロアルキルであり:
各R8は、独立に、水素、シアノ、ニトロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルキルカルボニル-、C1-C6ハロアルキルカルボニル-、C1-C6アルコキシカルボニル-、C1-C6ハロアルコキシカルボニル-、C1-C6アルキルスルホニル-、C1-C6ハロアルキルスルホニル-、又はアリール-C1-C4アルキルであり、ここで、該アリール部分は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルコキシ、又はC1-C6アルコキシカルボニル-から選ばれる1〜3個の置換基で置換され、あるいはヘテロアリール-C1-C4アルキルであり、該ヘテロアリール部分は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルコキシ、又はC1-C6アルコキシカルボニル-から選ばれる1〜3個の置換基で置換される。]
で表わされる化合物、又はその塩もしくはそのN-オキシドである。A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、R3、R4、Y1、Y2及びY3の好ましい基は、式(I)の化合物の対応する置換基についての好ましい基と同一である。
【0080】
本発明の更なる態様は、式(I")
[式中、
A1、A2、A3及びA4は、互いに独立に、C-H、C-R5又は窒素であり;
G1は、酸素又はイオウであり;
Lは、単結合、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8ハロアルケニル、C2-C8アルキニル、又はC2-C8ハロアルキニルであり;
R1は、水素、C1-C8アルキル、C1-C8アルキルカルボニル-、又はC1-C8アルコキシカルボニルであり;
R2は、水素又はC1-C8アルキルであり;
R3は、C1-C8ハロアルキルであり;
R4は、アリールもしくは1〜3個のR6によって置換されたアリール、又はヘテロシクリルもしくは1〜3個のR6によって置換されたヘテロシクリルであり;
Y1、Y2及びY3は、互いに独立に、CR7R8、C=O、C=N-OR9、N-R9、S、SO、SO2、S=N-R9、又はSO=N-R9であり、但し、Y1、Y2又はY3の少なくとも1つは、CR7R8でない;
各R5は、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8ハロアルケニル、C2-C8アルキニル、C2-C8ハロアルキニル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ、C1-C8アルコキシカルボニル-、アリールもしくは1〜3個のR10によって置換されたアリール、又はヘテロシクリルもしくは1〜3個のR10によって置換されたヘテロシクリルであり;
各R6は、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ、又はC1-C8アルコキシカルボニル-であり;
各R7及びR8は、独立に、水素、ハロゲン、C1-C8アルキル又はC1-C8ハロアルキルであり;
各R9は、独立に、水素、シアノ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルキルカルボニル-、C1-C8ハロアルキルカルボニル-、C1-C8アルコキシカルボニル-、C1-C8ハロアルコキシカルボニル-、C1-C8アルキルスルホニル-、C1-C8ハロアルキルスルホニル-、又はアリール-C1-C4アルキルであり、ここで、該アリール部分は、1〜3個のR11で置換され、あるいはへテロアリール-C1-C4アルキルであり、ここで、該アリール部分は、1〜3個のR11で置換され;
各R10は、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ、又はC1-C8アルコキシカルボニル-であり;そして
各R11は、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ、又はC1-C8アルコキシカルボニル-である。]
で表わされる化合物、又はその塩もしくはそのN-オキシドである。A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、R3、R4、Y1、Y2及びY3の好ましい基は、式(I)の化合物の対応する置換基についての好ましい基と同一である。
【0081】
以下の表1〜表32の化合物は、本発明の化合物を説明する。
【0082】
表1:
表1は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5が臭素であり、Y2がC=Oであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
【0083】
【化15】

【0084】
表2:
表2は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5が臭素であり、Y2がC=N-OMeであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表3:
表3は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5が臭素であり、Y2がN-Meであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表4:
表4は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5が臭素であり、Y2がN-CH2-C6H5であり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表5:
表5は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5が臭素であり、Y2がSであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表6:
表6は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5が臭素であり、Y2がSOであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表7:
表7は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5が臭素であり、Y2がSO2であり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表8:
表8は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5が臭素であり、Y2がSONHであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表9:
表9は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がシアノであり、Y2がC=Oであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表10:
表10は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がシアノであり、Y2がC=N-OMeであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表11:
表11は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がシアノであり、Y2がN-Meであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表12:
表12は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がシアノであり、Y2がN-CH2-C6H5であり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表13:
表13は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がシアノであり、Y2がSであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表14:
表14は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がシアノであり、Y2がSOであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表15:
表15は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がシアノであり、Y2がSO2であり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表16:
表16は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がシアノであり、Y2がSONHであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表17:
表17は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がメチルであり、Y2がC=Oであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表18:
表18は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がメチルであり、Y2がC=N-OMeであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表19:
表19は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がメチルであり、Y2がN-Meであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表20:
表20は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がメチルであり、Y2がN-CH2-C6H5であり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表21:
表21は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がメチルであり、Y2がSであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表22:
表22は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がメチルであり、Y2がSOであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表23:
表23は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がメチルであり、Y2がSO2であり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表24:
表24は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がメチルであり、Y2がSONHであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表25:
表25は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がトリフルオロメチルであり、Y2がC=Oであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表26:
表26は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がトリフルオロメチルであり、Y2がC=N-OMeであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表27:
表27は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がトリフルオロメチルであり、Y2がN-Meであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表28:
表28は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がトリフルオロメチルであり、Y2がN-CH2-C6H5であり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表29:
表29は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がトリフルオロメチルであり、Y2がSであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表30:
表30は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がトリフルオロメチルであり、Y2がSOであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表31:
表31は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がトリフルオロメチルであり、Y2がSO2であり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
表32:
表32は、G1が酸素であり、R1が水素であり、R5がトリフルオロメチルであり、Y2がSONHであり、R2、Y1及びY3が以下の表に記載の値を有する、式(Ia)の8個の化合物を示す。
【0085】
本発明の化合物は、スキーム1〜7に示される様々な方法によって製造され得る。
【0086】
【化16】

【0087】
1) 式(I)(G1は酸素)の化合物は、式(II)の化合物(G1は酸素であり、RはOH、C1-C6アルコキシ又はI、FもしくはBrである)を、スキーム1で示される式(III)のアミンと反応することによって調製できる。RがOHである場合に、かかる反応は、通常、塩基存在下で、カップリング試薬、例えばN,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド (「DCC」)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノ-プロピル)カルボジイミド・塩酸塩 (「EDC」) 又はビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスホン酸クロリド (「BOP-Cl」) の存在下で、及び場合により、求核触媒、例えばヒドロキシベンゾトリアゾール (「HOBT」) の存在下で、で行われる。RがClの場合には、かかる反応は、通常、塩基存在下で、及び場合により求核触媒の存在下で行われる。あるいは、有機溶媒、好ましくは酢酸エチル、及び水溶性溶媒好ましくは炭酸水素ナトリウム水溶液を含む二相系において反応を行うことができる。RがC1-C6アルコキシの場合、熱プロセス中で、エステル及びアミンを一緒に加熱することによってエステルを直接アミドに変換できる場合がある。好適な塩基は、ピリジン、トリエチルアミン、4-(ジメチルアミノ)-ピリジン (「DMAP」) 又はジイソプロピルエチルアミン (ヒューニック塩基) を含む。好ましい溶媒は、N,N-ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、酢酸エチル及びトルエンを含む。反応は、0℃〜100℃、好ましくは15℃〜30℃の温度、特に周囲温度で行われる。式(III)のアミンは、文献で知られているか、又は当業者に公知の方法を用いて調製される。
【0088】
2) 式(II)の酸ハライド(G1は酸素であり、RはOH、Cl、FもしくはBrである)は、標準的な条件、例えばチオニルクロリド又はオキサリルクロリドでの処理下で、式(II)(G1は酸素であり、RはOHである)のカルボン酸から作製することができる。好ましい溶媒はジクロロメタンである。反応は、0℃〜100℃の温度で、好ましくは15℃〜30℃、特に周囲温度で行う。
【0089】
3) 式(II)のカルボン酸(G1は酸素であり、RはOHである)は、式(II)のエステル(G1は酸素であり、RはC1-C6アルコキシである)から形成することができる。アルコキシ基の性質によってかかるエステルの加水分解のための多くの方法があることは、当業者に知られている。係る変換を達成するための1つの広く使用されている方法は、水の存在下での溶媒例えばエタノール又はテトラヒドロフラン中での、水酸化アルカリ、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムによるエステルの処理である。もう1つの方法は、ジクロロメタンのような溶媒中での、トリフルオロ酢酸のような酸によるエステルの処理、続いて水の添加である。反応は、0℃〜150℃の温度、好ましくは15〜100℃、特に50℃で行われる。
【0090】
4) 式(II)の化合物(G1は酸素であり、RはC1-C6アルコキシである)は、式(IV)の化合物(XBは脱離基、例えば、ハロゲン、例えばブロモである)を、触媒、例えばビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II) ジクロリド、及び塩基、例えばピリジン、トリエチルアミン、4-(ジメチルアミノ)-ピリジン (「DMAP」) 又はジイソプロピルエチルアミン (ヒューニック塩基) の存在下で、一酸化炭素及び式R-OHのアルコール、例えばエタノールと反応させることによって調製できる。反応は、50℃〜200℃の温度、好ましくは100〜150℃、特に115℃で行われる。反応は、50〜200 bar、好ましくは100〜150 bar、特に120 barの圧で行われる。
【0091】
5) あるいは、式(I)の化合物(G1は酸素である)は、溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミド又はテトラヒドロフラン中で、触媒、例えば酢酸パラジウム(II)又はビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II) ジクロリドの存在下で、及び場合により、リガンド、例えばトリフェニルホスフィン、及び塩基、例えばピリジン、トリエチルアミン、4-(ジメチルアミノ)-ピリジン (「DMAP」) 又はジイソプロピルエチルアミン (ヒューニック塩基) の存在下で、式(IV)の化合物(XBは脱離基、例えば、ハロゲン、例えばブロモである)を、一酸化炭素及び式(III)のアミンと反応させることによって調製できる。反応は、50℃〜200℃の温度、好ましくは100〜150℃で行われる。反応は、50〜200 bar、好ましくは100〜150 barの圧で行われる。
【0092】
6) 式(IV)の化合物(XBは脱離基、例えば、ハロゲン、例えばブロモである)は、式(V)の化合物(XBは脱離基、例えば、ハロゲン、例えばブロモである)と式(VI)のビニル化合物との反応によって2段階反応で作製される。第1ステップでは、式(V)のオキシムは、好適な溶媒溶媒、例えば極性溶媒、例えばN.N-ジメチルホルムアミドの存在下で、ハロゲン化剤、例えばコハク酸イミド、例えばN-クロロコハク酸イミド(「NCS」)と反応される。第1ステップは、0℃〜100℃の温度で、好ましくは15℃〜30℃、特に周囲温度で行なわれる。
【0093】
【化17】

【0094】
第2ステップでは、式(V')のクロロヒドロキシイミン中間体は、好適な溶媒溶媒、例えば極性溶媒、例えばN.N-ジメチルホルムアミド又はイソプロパノールの存在下で、塩基、例えば有機塩基、例えばトリエチルアミン、又は無機塩基、例えば炭酸水素ナトリウムの存在下で、式(VI)のビニル化合物と反応される。これらの2つのステップを別個に行い、場合によりクロロヒドロキシイミン中間体を分離することが可能であり(実施例I12及び実施例I13参照)、あるいは該中間体を単離することなく1つの反応容器中でこれらの2つのステップを連続して行うことはより便利である(実施例I3参照)。第2ステップは、0℃〜100℃の温度で、好ましくは15℃〜30℃、特に周囲温度で行なわれる。式(VI)のビニル化合物は、商業的に入手可能であるか、又は当業者に公知の方法によって作製できる。
【0095】
7) 式(V)の化合物(XBは脱離基、例えば、ハロゲン、例えばブロモである)は、式(VII)の化合物(XBは脱離基、例えば、ハロゲン、例えばブロモである)とヒドロキシルアミン、例えばヒドロキシルアミン塩酸塩と反応させることによって作製される。かかる反応は、塩基、例えば有機塩基、例えばトリエチルアミンもしくは酢酸ナトリウム、又は無機塩基、例えば炭酸水素ナトリウムの存在下、場合により溶媒、例えばアルコール、例えばメタノールもしくはエタノール又はそれらの混合物の存在下で行われる。反応は、0℃〜100℃の温度で、好ましくは15℃〜30℃、特に周囲温度で行なわれる。式(VII)のアルデヒドは、商業的に商業的に入手可能か又は当業者に公知の方って作製される。
【0096】
8) 式(I)の化合物(G1は酸素であり、Y1、Y2及びY3のうちの1つは、SO又はSO2であり、残りのY1、Y2及びY3は独立にCR7R8である)は、酸化剤、例えば過マンガン酸カリウム、3-クロロ過安息香酸 (「MCPBA」)、過ヨウ素酸ナトリウム/ルテニウム(II)オキシド、過酸化水素、オキソン及び次亜塩素酸ナトリウムによる処理によって、式(I)の化合物(G1は酸素であり、Y1、Y2及びY3のうちの1つは、SO(又はSO)であり、残りのY1、Y2及びY3は独立にCR7R8である)から作製できる。スルフィドをスルホキシドに、又はスルホキシドをスルホンに変換するためには、1当量の酸化剤が必要である。スルフィドをスルホン変換するためには、2当量の酸化剤が必要である。好ましい溶媒は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、酢酸エチル、トルエン、ジクロロメタン及び水、又はこれらの混合物である。反応は、場合により、塩基、例えば炭酸塩、例えば炭酸水素ナトリウムの存在下で行われる。反応は、0℃〜100℃の温度で、好ましくは15℃〜30℃、特に周囲温度で行なわれる。あるいは、これらの変換は、式(III)のアミンで、又は式(III)のアミンの保護形態で行うことができる。アミンに好適な保護基としては、例えばGreene's Protective Groups in Organic Synthesis, 第4版, P. G. M. Wuts, T. W. Greene, October 2006を参照。
【0097】
9) 式(I)の化合物(G1は酸素であり、Y1、Y2及びY3のうちの1つは、SO=N-R9であり、残りのY1、Y2及びY3は独立にCR7R8である)は、酸化剤、例えば過マンガン酸カリウム、3-クロロ過安息香酸 (「MCPBA」)、過ヨウ素酸ナトリウム/ルテニウム(II)オキシド、過酸化水素、オキソン及び次亜塩素酸ナトリウムによる処理によって、式(I)の化合物(G1は酸素であり、Y1、Y2及びY3のうちの1つは、S=N-R9であり、残りのY1、Y2及びY3は独立にCR7R8である)から作製される。スルフィリイミンをスルホキシイミンに変換するためには、1当量の酸化剤が必要である。好ましい溶媒は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、酢酸エチル、トルエン、ジクロロメタン及び水、又はこれらの混合物である。反応は、場合により、塩基、例えば炭酸塩、例えば炭酸水素ナトリウムの存在下で行われる。反応は、0℃〜100℃の温度で、好ましくは15℃〜30℃、特に周囲温度で行なわれる。あるいは、これらの変換は、式(III)のアミンで、又は式(III)のアミンの保護形態で行うことができる。アミンに好適な保護基としては、例えばGreene's Protective Groups in Organic Synthesis, 第4版, P. G. M. Wuts, T. W. Greene, October 2006を参照。
【0098】
10) 式(I)の化合物(G1は酸素であり、Y1、Y2及びY3のうちの1つは、S=N-R9又はSO=N-R9であり、残りのY1、Y2及びY3は独立にCR7R8である)は、試薬、例えば硫酸中のアジ化ナトリウム、O-メシチレンスルホニルヒドロキシルアミン(「MSH」)、又は金属触媒法、例えばR9N3 FeCl2、PhI=N-R9/CuOTf、PhI=N-R9/Cu(OTf)2、PhI=N-R9/CuPF6、PhI(OAc)2/R9-NH2/MgO/Rh2(OAc)4、又はオキサジリジン (例えば、3-(4-シアノ-フェニル)-オキサジリジン-2-カルボン酸 tert-ブチルエステル) による処理によって、式(I)の化合物(G1は酸素であり、Y1、Y2及びY3のうちの1つは、S又はSOであり、残りのY1、Y2及びY3は独立にCR7R8である)から作製される。スルホキシドをスルホキシイミンに、又はスルフィドをスルフィルアミンに変換するためには、1当量の酸化剤が必要である。あるいは、これらの変換は、式(III)のアミンで、又は式(III)のアミンの保護形態で行うことができる。アミンに好適な保護基としては、例えばGreene's Protective Groups in Organic Synthesis, 第4版, P. G. M. Wuts, T. W. Greene, October 2006を参照。
【0099】
11) 式(I)の化合物(G1はイオウである)は、1)に記載の式(I)の化合物を詳述する前に、イオウ-転移試薬、例えばラウエッソン試薬又は五硫化二リンによる、式(II)の化合物(G1は酸素であり、RはOH、C1-C6アルコキシ又はI、FもしくはBrである)の処理によって作製される。
【0100】
【化18】

【0101】
12) あるいは、式(I)の化合物(G1は酸素であり、Rは、C1-C6アルコキシ、例えばメトキシ又はtert-ブトキシである)は、式(VIII)のオキシム(G1は酸素であり、Rは、C1-C6アルコキシ、例えばメトキシ又はtert-ブトキシである)とハロゲン化試薬との反応によって、次いで、6)に記載の2段階反応における、式(VI)のビニル化合物及びスキーム2で示される塩基によって調製される。式(VIII')の中間体(G1は酸素であり、Rは、C1-C6アルコキシ、例えばメトキシ又はtert-ブトキシである)は、場合により、単離される(実施例I12参照)。
【0102】
【化19】

【0103】
13) 式(VIII)の化合物(G1は酸素であり、Rは、C1-C6アルコキシ、例えばメトキシ又はtert-ブトキシである)は、式(IX)の化合物(G1は酸素であり、Rは、C1-C6アルコキシ、例えばメトキシ又はtert-ブトキシである)のアルデヒドと、7)に記載のヒドロキシルアミン、例えばヒドロキシルアミン塩酸塩との反応によって作製される。
【0104】
14) 式(IX)の化合物(G1は酸素であり、Rは、C1-C6アルコキシ、例えばメトキシ又はtert-ブトキシである)は、式(X)の化合物(G1は酸素であり、Rは、C1-C6アルコキシ、例えばメトキシ又はtert-ブトキシであり、XBは脱離基、例えば、ハロゲン、例えばブロモである)とホルミル化剤、例えばN,N-ジメチルホルムアミドとの反応により調製される。かかる反応は、塩基、例えばリチウム塩基、例えばn-ブチルリチウムの存在下で、好適な溶媒、例えば極性溶媒、例えばテトラヒドロフラン又は過剰なN,N-ジメチルホルムアミドの存在下で行われる。式(X)の化合物(G1は酸素であり、Rは、C1-C6アルコキシ、例えばメトキシ又はtert-ブトキシである)は、商業的に入手可能であり又は当業者に公知の方法で作製される。
【0105】
【化20】

【0106】
15) あるいは、式(I)の化合物(G1は酸素である)は、式(IX)の化合物(G1は酸素である)とハロゲン化剤との反応により、次いで6)に記載のスキーム3で示される2段階反応における式(VI)のビニル化合物及び塩基との反応により調製される。式(XI')の中間体(G1は酸素である)は、場合により単離することができる。
【0107】
【化21】

【0108】
16) 式(XI)の化合物(G1は酸素である)は、式(XII)のアルデヒド(G1は酸素である)とヒドロキシルアミン、例えば7)に記載のヒドロキシルアミン塩酸塩との反応により作製される。
【0109】
17) 式(XII)の化合物(G1は酸素である)は、式(X)の化合物(G1は酸素であり、XBは脱離基、例えば、ハロゲン、例えばブロモである)とホルミル化剤、例えば13)に記載のN,N-ジメチルホルムアミドとの反応により調製される。
【0110】
18) 式(XIII)の化合物(G1は酸素であり、XBは脱離基、例えば、ハロゲン、例えばブロモである)は、式(X)の化合物(G1は酸素であり、RはOH、C1-C6アルコキシ又はCl、FもしくはBrであり、XBは脱離基、例えば、ハロゲン、例えばブロモである)の酸誘導体と、1)に記載の式(III)のアミンとの反応により調製される。
【0111】
【化22】

【0112】
19) あるいは、式(I)の化合物(G1は酸素である)は、スキーム4に示される2段階における、式(XIV)のN-ヒドロキシ-アミジン(G1は酸素である)と式(VI)のビニル化合物との反応により作製される。第1のステップでは、式(XIV)のN-ヒドロキシ-アミジン(G1は酸素である)は、酸、例えば塩酸水溶液の存在下で、ニトロソ試薬、例えば亜硝酸ナトリウムと反応される。第1のステップは、-20℃〜30℃の温度で、好ましくは-5℃〜10℃で行なわれる。
【0113】
【化23】

【0114】
第2のステップでは、塩基、例えば有機塩基、例えばトリエチルアミン、又は無機塩基、例えば炭酸水素ナトリウムの存在下で、好適な溶媒、例えば極性溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミド又はイソプロパノールの存在下で、式(XI')のクロロヒドロキシイミン中間体(G1は酸素である)は、式(VI)のビニル化合物と反応される。これらの2ステップを別個に行い、場合によりクロロヒドロキシイミン中間体を単離することが可能であり、あるいは該中間体を単離することなく1つの反応容器中でこれらの2つのステップを連続して行うことはより簡便である。第2ステップは、0℃〜100℃の温度で、好ましくは15℃〜30℃、特に周囲温度で行なわれる。
【0115】
20) 式(XIV)の化合物(G1は酸素である)は、式(XV) (G1は酸素である)のニトリルと、ヒドロキシルアミン、例えば7)に記載のヒドロキシルアミン塩酸塩との反応により作製される。
【0116】
21) 式(XV)の化合物(G1は酸素である)は、式(XVI)の化合物(G1は酸素であり、RはOH、C1-C6アルコキシ又はCl、FもしくはBrである)と式1)に記載の式(III)のアミンとの反応により調製される。式(XVI)の化合物(G1は酸素であり、RはOH、C1-C6アルコキシ、例えばメトキシ又はtert-ブトキシである)は、商業的に入手可能か又は当業者に公知の方法せ製造される。あるいは、式(XV)の化合物(G1は酸素である)は、式(XII)の化合物(G1は酸素である)の脱離基をシアノ基と置換することにより製造される。
【0117】
【化24】

【0118】
22) あるいは、式(I)の化合物(G1は酸素である)は、スキーム5に示されるように、式(XX)(G1は酸素である)の化合物の環化により製造される。式(XX)の化合物の環化は、式(XX)の化合物の脱水をも意味する。かかる反応は、例えば無機酸、例えば塩酸又は硫酸、またはスルホン酸、例えばメタンスルホン酸、場合により溶媒、例えば水、エタノール又はテトラヒドロフラン又はそれらの混合物中で、通常、酸の存在下で行われる。反応は、0℃〜100℃の温度で、好ましくは40℃〜80℃で行なわれる。この転移反応の代表的な実験条件は、Synthetic Communications 2003, 23, 4163-4171に記載されている。あるいは、脱水は、Journal of Heterocyclic Chemistry 1990, 27, 275に記載のような、-20℃〜50℃、好ましくは0℃で、溶媒、例えばクロロホルム中で、脱水剤、例えば五酸化リンを用いて行われる。あるいは、環化は、溶媒、例えばテトラヒドロフラン中で、0℃〜80℃、好ましくは0℃〜周囲温度で、ホスフィン、例えばトリフェニルホスフィン、及びアボジカルボキシレート剤、例えばジエチルアゾジカルボキシレート、ジイソプロピルアボジカルボキシレート又はジシクロへキシルアボジカルボキシレートによる式(XX)の化合物の処理を含む光延反応条件下で実行される。
【0119】
23) 式(XX)の化合物(G1は酸素である)は、式(XIX)の化合物(G1は酸素である)のβ-ヒドロキシケトンと、ヒドロキシルアミン、例えばヒドロキシルアミン塩酸塩とのの反応により作製される。かかる反応は、場合により、塩基、例えば有機塩基、例えばトリエチルアミン又は酢酸ナトリウム、又は無機塩基、例えば炭酸水素ナトリウムの存在下で、場合により、溶媒、例えばアルコール、例えばメタノール又はエタノール、水又はそれらの混合物の存在下で実行される。反応は、0℃〜100℃の温度で、好ましくは15℃〜30℃、特に周囲温度で行なわれる。
【0120】
24) 式(XIX)の化合物(G1は酸素である)は、式(XVIII)の化合物(G1は酸素である)のメチルケトンと、式(XXI)のケトンとの反応により作製される。かかる反応は、-78℃〜100℃、好ましくは0℃〜80℃の温度で、溶媒、例えばテトラヒドロフランの存在下で、通常、塩基、例えば水素化ナトリウム、水素化リチウム、リチウムジイソプロピルアミド又はリチウムヘキサメチルジシラジドの存在下で実行される。あるいは、この反応は、-78℃〜周囲温度、好ましくは-78℃の温度で、溶媒、例えばジクロロメタン中で、ルイス酸、例えば四塩化チタン及びアミン、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン(「TMDA})又はトリブチルアミンを用いて達成される。かか変換のための代表的な条件は、Tetrahedron Letters 1997, 38, 8727-8730に記載されている。式(XXI)のケトンは、商業的に入手可能であるか、又は当業者に公知の方法により作製される。
【0121】
25) 式(XVIII)の化合物(G1は酸素である)は、式(XVII)の酸誘導体(G1は酸素であり、RはOH、C1-C6アルコキシ又はCl、FもしくはBrである)と、式1)に記載の式(III)のアミンとの反応により作製される。
【0122】
26) 式(XVII)の化合物(G1は酸素であり、RはC1-C6アルコキシである)は、60〜110℃の温度で、溶媒、例えばテトラヒドロフラン又はトルエン中で、触媒、例えばパラジウム(O)テトラキス(トリフェニルホスフィン)の存在下で、式(X)の化合物(G1は酸素であり、XBは脱離基、例えばハロゲン、例えばブロモである)と、アセチル化剤、例えばトリブチル(1-エトキシビニル)チン、エチルビニルエーテル又はブチルビニルエーテルとの反応により調製される。この反応は、式(XVII')の中間体(G1は酸素であり、RはC1-C6アルコキシである)を与えることができ、これは、式(XVII)の化合物(G1は酸素である)に加水分解される。あるいは、この反応は、式(XVII)の化合物(G1は酸素である)を直接与えることがある。
【0123】
【化25】

【0124】
式(XVII')の中間体(G1は酸素である)の加水分解は、必要ならば、0℃〜50℃、好ましくは周囲温度で、溶媒、例えば水又は酢酸エシル又はそれらの混合物中で、酸、例えば塩酸の存在下で通常行われる。
【0125】
【化26】

【0126】
27) あるいは、式(XX)の化合物(G1は酸素である)は、スキーム6に示されるアルドール型反応で、式(XXII)のメチルオキシム(G1は酸素である)と式(XXI)のケトンとの反応により調製される。かかる反応は、通常、-78℃〜周囲温度、好ましくは-20℃〜0℃の温度で、溶媒、例えばテトラヒドロフラン中で、式(XXII)のメチルオキシム(G1は酸素である)を、塩基、例えばn-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド又はリチウムヘキサメチルジシラジドで処理し、次いで、-78℃〜0℃、0℃の温度で、式(XXI)のケトンの添加によって行われる。かかる変換のための代表的な条件は、Synthetic Communications 2003, 23, 4163-4171に見られる。
【0127】
28) 式(XXII)の化合物(G1は酸素である)は、式(XVIII)のメチルケトン(G1は酸素である)と、23)の記載のヒドロキシルアミンとの反応により作製される。
【0128】
【化27】

【0129】
29) あるいは、式(I)の化合物(G1は酸素である)は、スキーム7に示されるように、式(XXIV)の不飽和ケトン(G1は酸素である)を、ヒドロキシルアミン、例えばヒドロキシルアミン塩酸塩を反応させることによって得られる。かかる反応は、場合により、0℃〜100℃、好ましくは周囲温度〜80℃の温度で、溶媒、例えばメタノール、エタノールもしくは水、又はそれらの混合物中で、塩基、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの存在下で行われる。かかる条件は、例えば、J. Indian Chemical Society 1988, 65(9), 640-2に記載されている。かかる反応は、場合により、式(XXIV')の新規中間体を導くことができる。
【0130】
【化28】

【0131】
かかる中間体は、酸、例えば塩酸もしくは酢酸又はそれらの混合物の存在下で、又は塩基、例えばナトリウムメトキシドの存在下で、場合により0℃〜100℃の温度で、溶媒、例えばメタノール又はジエチルエーテル中で、式(I)の化合物に変換される。この反応の代表的な方法は、Eur. J. Org. Chem. 2002, p 1919に記載されている。
【0132】
30) 式(XXIV)の化合物(G1は酸素である)は、様々な方法によって得られる。例えば、該化合物は、第1ステップで、式(XXIII)の化合物(G1は酸素であり、Halはハロゲン、例えばブロモ又はクロロである)と、ホスフィン、例えばトリフェニルホスフィンとを反応させることによって調製される。かかる反応は、通常、周囲温度〜150℃、好ましくは80℃〜120℃の温度で、溶媒、例えばトルエン中で行われる。第2ステップでは、該中間体は、-78℃〜100℃、好ましくは周囲温度〜80℃の温度で、溶媒、例えばテトラヒドロフラン中で、式(XXI)のケトン、及び塩基、例えばn-ブチルリチウム又はトリエチルアミンで処理される。係る条件は、例えば、Journal of Organic Chemistry 2006, 71(9), 3545-3550に記載されている。
【0133】
31) 式(XXIII)の化合物(G1は酸素であり、Halはハロゲン、例えばブロモ又はクロロである)は、0℃〜50℃、好ましくは周囲温度〜40℃の温度で、溶媒、例えば酢酸中で、式(XVIII)のメチルケトンを、ハロゲン化剤、例えば臭素又は塩素と反応させることによって調製される。
【0134】
式(I)の化合物は、鱗翅目、双翅目、半翅目、アザミウマ目、直翅目、網翅目、鞘翅目、隠翅目、膜翅目及び等翅目のような害虫、並びに他の無脊椎動物害虫、例えばダニ、線虫類及び軟体動物の蔓延に対抗し及びそれを抑制することができる。害虫、ダニ、線虫類及び軟体動物は、以下、包括的に害虫と称する。本発明の化合物の使用によって駆虫され抑制され得る害虫は、農業(その語は、木及び繊維製品用の成長す作物を含む)、園芸、家畜学、コンパニオン・アニマル、林業、及び野菜源の製品(例えば、果実、穀物、及び材木)の保存と関連する害虫;人工の構築物の損傷及び人及び動物の疾患の伝染と関連する害虫;並びに迷惑な害虫(例えばハエ)、を含む。
【0135】
式(I)の化合物によって調節できる害虫の属の例は、以下を含む:ミズス・ペルシカエ(モモアカアブラムシ)、アフィス・ゴシピイ(ワタアブラムシ)、アフィス・ファバエ(アブラムシ)、リグス属(メクラカメムシ)、ディスデルクス属(メクラカメムシ)、ニラパルバータ・ルーゲンス(トビイロウンカ)、ネフォティクス・キンクティケプス(ツマグロヨコバイ)、ネザラ属(カメムシ)、エウシストゥス属(カメムシ)、レプトコリサ属(カメムシ)、フランクリニエラ・オクシデンタリス(ミカンキイロアザミウマ)、アザミウマ属(アザミウマ)、レプティノタルサ・デケムリネアータ(コロラドハムシ)、アントノムス・グランディス(メキシコワタノミゾウムシ)、アオニディエラ属(カイガラムシ)、トリアレウロデス属(コナジラミ)、ベミシア・タバキ(タバココナジラミ)、オストリニア・ヌビラリス(ヨーロッパアワノメイガ)、スポドプテラ・リトラリス(エジプトヨトウ)、ヘリオティス・ビレスケンス(タバコガ)、ヘリコベルパ・アルミゲラ(オオタバコガ)、ヘリコベルパ・ゼア(ワタキバガ)、シレプタ・デロガータ(ハマキガ)、ピエリス・ブラシカエ(オオモンシロチョウ)、プルテラ・キシロステラ(コナガ)、アグロティス属(ネキリムシ)、キロ・スプレサリス(ニカメイガ)、ロクスタ・ミグラトリア(トノサマバッタ)、コルトイケテス・テルミニフェラ(バッタ)、ディアブロティカ属(ウリハムシ)、パノニクス・ウルミ(リンゴハダニ)、パノニクス・キトゥリ(ミカンハダニ)、テトラニクス・ウルティカエ(ナミハダニ)、テトラニクス・キンナバリヌス(ニセナミハダニ)、フィロコプトゥルータ・オレイボラ(ミカンサビダニ)、ポリファゴタルソネムス・ラトゥス(チャノホコリダニ)、ブレビパルプス属(ハダニ)、ボオフィルス・ミクロプルス(オウシマダニ)、デルマケントール・バリアビリス(アメリカイヌダニ)、クテノケファリデス・フェリス(ネコノミ)、リリオミザ属(ハモグリムシ)、ムスカ・ドメスティカ(イエバエ)、アエデス・アエギプティ(ネッタイシマカ)、アノフェレス属(蚊)、クレックス属(蚊)、ルキリア属(クロバエ)、ブラッテラ・ゲルマニカ(チャバネゴキブリ)、ペリプラネタ・アメリカーナ(ワモンゴキブリ)、ブラッタ・オリエンタリス(トーヨーゴキブリ)、ムカシシロアリ科のシロアリ(例えばマストテルメス属)、レイビシロアリ科のシロアリ(例えばネオテルメス属)、ミゾガシラシロアリ科のシロアリ(例えばコプトテルメス・フォルモサヌス(イエシロアリ)、レティクリテルメス・フラビペス、レティクリテルメス・スペラトゥス、レティクリテルメス・ビルギニクス、レティクリテルメス・ヘスペルス、レティクリテルメス・サントネンシス)、シロアリ科のシロアリ(例えばグロビテルメス・スルフレウス)、ソレノプシス・ゲミナータ(アカカミアリ)、モノモリウム・ファラオニス(イエヒメアリ)、ダマリニア属とリノグナトゥス属(ハジラミとシラミ)、メロイドギネ属(ネコブセンチュウ)、グロボデラ属とヘテロデラ属(シストセンチュウ)、プラティレンクス属(ネグサレセンチュウ)、ロドフォルス属(バナナに潜伏するセンチュウ)、ティレンクルス属(ミカンセンチュウ)、ハエモンクス・コントルトゥス(捻転胃虫)、カエノラブディティス・エレガンス(スセンチュウ)、トリコストロンギルス属(胃腸センチュウ)、デロケラス・レティクラトゥム(ナメクジ)。
【0136】
従って、本発明は、式(I)の化合物の殺虫的、ダニ駆除的、線虫類駆除的にもしくは軟体動物駆除的に有効な量、又は式(I)の化合物を含む組成物を、害虫、害虫の存在場所、好ましくは植物、又は害虫によって攻撃されやすい植物に適用することを含む、害虫、ダニ、線虫類及び軟体動物を駆除及び抑制する方法を提供する。式(I)の化合物は、好ましくは、昆虫、ダニ又は線虫類に対して使用される。
【0137】
本明細書で使用される用語「植物」は、苗木、低木及び木を含む。
【0138】
作物は、繁殖の慣用的方法又は遺伝子工学によって、殺虫剤又は殺虫剤類(例えば、ALS-、GS-、EPSPS-、PPO-及びHPPD-阻害剤)に耐性を示す作物を含むものと理解される。繁殖の慣用的方法による、イミダゾリノン、例えばイマザモックスに耐性を示す作物の例は、Clearfield(登録商標)、夏セイヨウアブラナ (キャノーラ) である。遺伝子工学による除草剤に耐性を示す作物の例は、例えば、商標名RoundupReady(登録商標)及びLibertyLink(登録商標)として商業的に入手できるグリホキサート-及びグルホシネート-耐性トウモロコシ変異体を含む。
【0139】
作物はまた、遺伝子工学法によって害虫に抵抗性を示したものとして理解される、例えば、Btトウモロコシ (ヨーロッパアワノメイガに抵抗性)、Bt綿花 (綿花ゾウリムシに抵抗性) 及びBtジャガイモ (コロラドハムシに抵抗性)。。Btトウモロコシの例は、NR(登録商標)のBt 176トウモロコシ(Syngentaシード)である。殺虫性抵抗性をコードし及び1以上の毒素を発現する、1以上の遺伝子を含むトランスジェニック植物の例は、KnockOut(登録商標)(トウモロコシ)、Yield Gard(登録商標)(トウモロコシ)、NuCOTIN33B(登録商標)(綿花)、 Bollgard(登録商標)(綿花)、NewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)、 NatureGard(登録商標)及びProtexcta(登録商標)である。
【0140】
植物作物又はその種子原料は、いずれも、除草剤に対して抵抗性であり、同時に、虫による摂食に抵抗性であり得る(「たくましい」トランスジェニック事象)。例えば、種子は、殺虫性Cry3タンパク質を発現する能力を有し、同時にグリホサートに対して抵抗性である。
【0141】
作物はまた、育種又は遺伝子工学の慣用的な方法によって得られるものと理解されるべきであり、いわゆる現れた特質(例えば、改善された保存安定性、より高い栄養価及び改善された風味)を含む。
【0142】
殺虫剤、ダニ駆除剤又は軟体動物駆除剤としての式(I)の化合物を害虫、害虫の存在場所又は害虫によって攻撃されやすい植物に適用するために、式(I)の化合物は、通常、式(I)の化合物に加えて好適な不活性希釈剤又は担体、場合により界面活性剤(SFA)を含む組成物に調製される。SFAは、界面張力を低下させ、それによって他の性質(例えば分散、乳化及び湿潤化)の変化をもたらすことによって、界面(例えば、液体/固体、液体/空気、又は液体/液体の界面)の性質を変化させることができる化学物質である。すべての組成物(固体と液体調製物の両方)は、式(I)の化合物の、0.0001〜95重量%、より好ましくは1〜85重量%、例えば5〜60重量%を含むことが好ましい。組成物は、一般的に、式(I)の化合物が0.1g〜10kg/ヘクタール、好ましくは1g〜6kg/ヘクタール、より好ましくは1g〜1kg/ヘクタールの割合で適用されるように、害虫の調節のために使用される。
【0143】
種子ドレッシングで使用される時には、式(I)の化合物は、0.0001g〜1Og (例えば、O.OO1g又は0.05g)、好ましくは0.005g〜1Og、より好ましくは0.005g〜4g/キログラム種子の割合で使用される。
【0144】
別の局面では、本発明は、式(I)の化合物の殺虫的、ダニ駆除的、線虫撲滅的又は軟体動物駆除的に有効量、及びそのための好適な担体又は希釈剤を含む、殺虫性、ダニ駆除性、線虫撲滅性又は軟体動物駆除性の組成物を提供する。組成物は、好ましくは、殺虫性、ダニ駆除性、線虫撲滅性又は軟体動物駆除性の組成物である。
【0145】
組成物は、塵状粉末 (DP)、可溶性粉末 (SP)、水溶性顆粒 (SG)、水分散性顆粒 (WG)、湿潤性粉末 (WP)、顆粒 (GR) (遅延又は速攻放出)、可溶性濃縮物 (SL)、油溶性液体 (OL)、超低量液体 (UL)、乳化濃縮物 (EC)、分散濃縮物 (DC)、エマルション (水中油型 (EW) 及び油中水型 (EO)の両方)、ミクロ-エマルション (ME)、懸濁濃縮物 (SC)、アエロゾル、フォギング/煙調製物、カプセル懸濁液 (CS)、及び種処理長生物を含む多数の調製物種から選択される。任意の場合に選択される調製物の種類は、式(I)の化合物の、考慮された特定の目的、並びに物理的、化学的及び生物学的性質に依拠することになる。
【0146】
塵状粉末 (DP) は、式(I)の化合物と1以上の固体希釈剤(例えば、天燃クレイ、カオリン、葉蝋石、ベントナイト、アルミナ、モンモリロナイト、珪藻土、チョーク、けい藻土(diatomaceous earth)、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウム、イオウ、石灰、小麦粉、タルク、及び他の有機及び無機固体担体)との混合によって、及び該混合物を細粉末に機械的に砕くことによって調製される。
【0147】
可溶性粉末 (SP) は、式(I)の化合物と1以上の水溶性無機塩(例えば、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム又は硫酸マグネシウム)、又は1以上の水溶性有機固体(例えば、多糖)及び場合により、水分散性/溶解性を改善するための、1以上の湿潤剤、1以上の分散剤又はその物質の混合物とを混合することによって調製される。該混合物は、次いで、細粉末に砕かれる。類似の組成物が顆粒化されて、水溶性顆粒(SG)を形成してもよい。
【0148】
湿潤性粉末 (WP) は、式(I)の化合物と、1以上の固体希釈剤又は担体、1以上の湿潤剤、好ましくは1以上の分散剤、場合により液体中での分散を促進するための1以上の懸濁剤とを混合することによって調製される。該混合物は、次いで、細粉末に砕かれる。類似の組成物が顆粒化されて、水分散性顆粒(WG)を形成してもよい。
【0149】
顆粒 (GR) は、式(I)の化合物と、1以上の粉末固体希釈剤又は担体との混合物を顆粒化することによって、あるいは式(I)の化合物(又は好適な物質中のその溶液)を多孔性顆粒物質(例えば、軽石、アパタルガイト粘度、フラー土、珪藻土、けい藻土(diatomaceous earth)又は挽かれたトウモロコシ殻粒)に吸収させることによる、又は式(I)の化合物(又は好適な物質中のその溶液)を硬コア物質(例えば、砂、シリケート、炭酸塩鉱物、硫酸塩又はリン酸塩)に吸収させることによる、予備形成されたブランク顆粒(blank granule)からのいずれかによって、そして必要ならば乾燥させることによって、形成される。吸収又は吸着を助けるために通常使用される物質は、溶媒(例えば、脂肪族及び芳香族石油溶媒、アルコール、エーテル、ケトン及びエステル)及び粘着剤(例えば、酢酸ポリビニル、ポリビニルアルコール、デキストラン、糖類及び植物油)を含む。1以上の他の添加剤が顆粒に含まれてもよい(例えば、乳化剤、湿潤剤又は分散剤)。
【0150】
分散性濃縮物 (DC) は、式(I)の化合物を水又は有機溶媒、例えばケトン、アルコール又はグリコールエーテルに溶解することによって調製される。これらの溶液は、(例えば、水希釈を改善し、又はスプレイタンク中での結晶化を抑制するための)界面活性剤を含んでよい。
【0151】
乳化性濃縮物 (EC) 又は水中油型エマルション (EW) は、式(I)の化合物を有機溶媒(場合により、1以上の湿潤剤、1以上の乳化剤又はそれらの物質の混合物を含む)に溶解することによって調製される。ECでの使用のための好適な有機溶媒は、炭化水素 (例えば、アルキルベンゼン又はアルキルナフタレン、例えばSOLVESSO 100、SOLVESSO 150及びSOLVESSO 200; SOLVESSO、これらは登録された商標)、ケトン (例えば、シクロヘキサノン又はメチルシクロヘキサノン) 及びアルコール (例えば、ベンジルアルコール、フルフリルアルコール又はブタノール)、N-アルキルピロリドン (例えば、N-メチルピロリドン又はN-オクチルピロリドン)、脂肪酸のジメチルアミド (例えば、C8-C1O脂肪酸ジメチルアミド) 及び塩素化炭化水素を含む。ECは、水に添加すると自発的に乳化して、好適な機器を用いてスプレイ適用を可能にするために十分な安定性を有するエマルションを形成することがある。EWの調製は、液体として(室温で液体でない場合には、合理的な温度、典型的には70℃未満で融解し得る)又は溶液(好適な溶媒にそれを溶解することによって)としてのいずれかで式(I)の化合物を得、次いで、高剪断下で1以上のSFAを含む水に得られた液体又は溶液を乳化させることによってエマルションを生成することを含む。EWでの使用にための好適な溶媒は、植物油、塩素化炭化水素(例えばクロロベンゼン)、芳香族溶媒(例えばアルキルベンゼン又はアルキルナフタレン)、及び水に低溶解性を有する他の好適な有機溶媒を含む。
【0152】
マイクロエマルション (ME) は、水と、1以上の溶媒と1以上のSFAとのブレンドとを混合することによって調製されて、熱力学的に安定な等方性液体調製物を自発的に生成する。式(I)の化合物は、水又は溶媒/SFAブレンドのいずれかに最初に存在する。MEでの使用のための好適な溶媒は、EC又はEWでの使用のための前記のものを含む。MEは、水中油型系又は油中水型系のいずれかであり(存在する系は伝導性測定によって決定され得る)、そして、同一の調製物において水溶性殺虫剤及び油溶性殺虫剤を混合するために好適であることがある。MEは、水への希釈に好適であり、マイクロエマルションとして残るか又は慣用的な水中油型エマルションを形成するかのいずれかである。
【0153】
懸濁濃縮物 (SC) は、式(I)の化合物の細粒不溶性固体粒子の水性又は非-水性懸濁液を含んでよい。SCは、好適な媒体中で式(I)の固体化合物を、場合により1以上の分散剤と共にボールミル又はビーズミルすることによって調製されて、化合物の細粒懸濁液を生成する。組成物中には1以上の湿潤剤を含んでよく、懸濁剤は粒子が落ち着く速度を減少させるために含むことがある。あるいは、式(I)の化合物は、乾燥ミルされ、上記の物質を含む水に加えられて、所望の最終生成物を生成する。
【0154】
アエロゾル調製物は、式(I)の化合物及び好適な発射薬(例えば、n-ブタン)を含む。
式(I)の化合物は、好適な媒体中に溶解又は分散されてもよく(例えば、水又は水混和性液体、例えばn-プロパノール)、非-加圧型で手動のスプレイポンプでの使用のための組成物を提供する。
【0155】
式(I)の化合物は、乾燥状態で、花火混合物と混合されて、該化合物を含む煙を密封された空間に生成するために好適な組成物を形成する。
【0156】
カプセル懸濁液 (CS) は、EW乳化剤の調製に類似した方法で調製できるが、油滴の水溶性分散液が得られるように追加の重合段階を行う。その各油滴は、ポリマーシェル及び式(I)の化合物、場合によりそのために担体又は希釈剤によってカプセル化される。ポリマーシェルは、界面重縮合反応又はコアセルベーション法のいずれかによって生成され得る。組成物は、式(I)の化合物の制御された放出用に提供してよく、種処理のために使用することもできる。式(I)の化合物は、遅く、制御された化合物の放出を提供する、生分解性ポリマーマトリクスとして調合されてもよい。
【0157】
組成物は、組成物の生物学的能力を改善するための1以上の添加剤を含んでよい(例えば、表面への湿潤、保持又は分散;処理された表面への雨への抵抗性;又は式(I)の化合物の取り込み又は移動性を改善することによる)。かかる添加剤は、表面活性剤、油型のスプレイ添加剤、例えばある鉱油又は自然植物油(例えば、大豆油及び菜種油)、これらと他の生物-亢進アジュバント(式(I)の化合物の作用を促進又は改変することがある成分)とのブレンドを含む。
【0158】
式(I)の化合物は、種(seed)処理として、例えば、乾燥種処理(DS)用の粉末、水溶性粉末(SS)又はスラリー処理(WS)用水分散性粉末を含む、粉末組成物として、あるいは流動性濃縮物(FS)、溶液(LS)又はカプセル懸濁液(CS)を含む液状組成物としての使用のために調製されてもよい。DS、SS、WS、FS及びLS組成物の調製は、それぞれ、上記のDP、SP、WP、SC及びDC組成物の調製と非常に類似する。種を処理するための組成物は、種に対する該組成物の接着を助けるための物質(例えば、鉱油又はフィルム形成バリア)を含んでよい。
【0159】
湿潤剤、分散剤及び乳化剤は、カチオン性、アニオン性、両性又は非-イオン型の界面SFAでよい。
【0160】
カチオン型の好適なSFAは、四級アンモニウム化合物(例えば、セチルトリメチルアンモニウムブロミド)、イミダゾリン及びアミン塩を含む。
【0161】
好適なアニオン性SFAは、脂肪酸のアルカリ金属塩、硫酸の脂肪族モノエステルの塩(例えばラウリル硫酸ナトリウム)、スルホン化芳香族化合物の塩(例えば、ドデシルべンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルべンゼンスルホン酸カルシウム、ブチルナフタレンスルホン酸及びジイソプロピル-及びトリイソプロピル-ナフタレンスルホン酸ナトリウムの混合物、エーテル硫酸塩、アルコールエーテル硫酸塩(例えば、ラウエタ-3-硫酸ナトリウム)、エーテルカルボキシレート(例えば、ラウエタ-3-カルボキシレートナトリウム)、リン酸塩エステル(1以上の脂肪アルコールとリン酸との反応から得られる生成物(主に、モノエステル)又は五酸化リン(主に、ジエステル)、例えばラウリルアルコールとテトラリン酸との反応;更に、これらの生成物はエトキシ化されてよい)、スルホサクシナメート、パラフィン又はオレフィンスルホン酸、タウレート及びリグノスルホン酸塩を含む。
【0162】
両性型の好適なSFAは、ベタイン、プロピオネート及びグリシネートを含む。
【0163】
非イオン型の好適なSFAは、アルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド又はそれらの混合物と、脂肪アルコール(例えば、オレイルアルコール又はセチルアルコール)又はアルキルフェノール(例えば、オクチルフェノール、ノニルフェノール又はオクチルクレゾールとの縮合生成物;長鎖脂肪酸又はヘキシトール無水物由来の部分エステル;前記の部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物;ブロックポリマー(エチレンオキシド及びプロピレンオキシドを含む);アルカノールアミド;単純エステル(例えば、脂肪酸ポリエチレングリコールエステル);アミンオキシド(例えば、ラウリルジメチルアミンオキシド);及びレシチンを含む。
【0164】
好適な懸濁剤は、親水性コロイド(例えば、多糖、ポリビニルピロリドン又はカルボキシメチルセルロースナトリウム)及び膨潤クレイ(例えば、ベントナイト又はアタパルガイド)を含む。
【0165】
式(I)の化合物は、殺虫化合物を適用する公知の手段のいずれかによって適用してよい。例えば、害虫もしくは害虫の存在場所(locus)(例えば、害虫の生息地、又は害虫がはびこりそうな成長植物)、又は葉、幹、枝又は根を含む植物の任意の部分、植えられる前の種子、又は植物が生長しているもしくは植えられている他の媒体(例えば、根の周囲の土、一般的に土、水田の水、又は水耕栽培系)に直接、に適用、調製又は非調製してよく、あるいは、それらの上にスプレイし、まぶし、クリームもしくはペースト調合物に漬けることによって、クリームもしくはペースト調合物として適用してよく、土壌又は水性環境中で、蒸気として又は組成物(例えば、顆粒組成物又は水溶性バッグにパックされた組成物)の分布又は導入によって適用してよい。
【0166】
式(I)の化合物は、植物に注入してよく、電気的スプレイ技術又は他の低体積法を用いて植物にスプレイしてもよく、あるいは土壌又は繰り出しはしご潅漑システムによって適用してもよい。
【0167】
水性調製物(水溶液又は分散液)としての使用のための組成物は、一般的に、高い比率の活性成分を含む濃縮物の形態で供給され、該濃縮物は使用前に水に加えられる。これらの濃縮物は、DC、SC、EC、EW、ME、SG、SP、WP、WG及びCSを含んでよく、通常、長期間の保存に耐えることが求められ、そしてかかる保存後に、慣用的スプレイ器具によって適用されるために十分な時間、均一であり続ける水性調製物を形成するように水に添加することができることが求められる。かかる水性調製物は、それらが使用される目的によって、式(I)の化合物の変化する量(例えば、0.0001〜10重量%)を含んでよい。
【0168】
式(I)の化合物は、肥料(例えば、窒素-、カリウム-又はリン-含有肥料)との混合物として使用することができる。好適な調製物は、顆粒の肥料を含む。該混合物は、好ましくは、式(I)の化合物を最大で25重量%を含む。
【0169】
よって、本発明はまた、肥料及び式(I)の化合物を含む肥料組成物を提供する。
【0170】
本発明の組成物は、生物学的活性を有する他の化合物、例えば、殺菌活性、又は植物成長調節、除草、殺虫、線虫撲滅のもしくはダニ駆除活性を有する微量元素あるいは化合物を含んでよい。
【0171】
式(I)の化合物は、組成物の単一活性成分でよく、又は1以上の追加の活性成分、例えば殺虫剤、殺菌剤、相乗剤、除草剤又は好適には植物成長調節剤と混合されてもよい。追加の活性成分は、より広い活性スペクトル又は存在場所での高い持続性を有する組成物を提供してよく;(例えば、効果のスピードを上げ又は忌避を解消することによって)式(I)の化合物の活性を相乗又は活性を補ってよく;あるいは、個々の成分への抵抗性の発症を解消又は抑制するために役立つかもしれない。特定の追加の活性成分は、組成物の意図した有用性に依拠することになる。好適な殺虫剤の例は、以下を含む:
a) ピレスロイド、例えば、ペルメスリン、シペルメトリン、フェンバレレート、エスフェンバレレート、デルタメスリン、シハロトリン(特に、ラムダ-シハロトリン)、ビフェンスリン、フェンプロパスリン、シフルトリン、テフルスリン、魚に安全なピレスロイド(例えば、エトフェンプロックス)、天燃ピレスリン、テトラメスリン、S-ビオアレスリン、フェンフルスリン、プラレスリン、又は5-ベンジル-3-フリルメチル-(E)-(1R,3S)-2,2-ジメチル-3-(2-オキソチオラン-3-イリデンメチル)シクロプロパンカルボキシレート;
b) 有機リン酸エステル、例えば、プロフェノフォス、スルプロフォス、アセファート、メチルパラチオン、アジンフォス-メチル、デメトン-s-メチル、ヘプテノホス、チオメトン、フェナミホス、モノクロトホス、プロフェノフォス、トリアゾホス、メタミドホス、ジメトエート、ホスファミドン、マラチオン、クロロピリフォス、ホサロン、テルブフォス、フェスルフォチオン、フォノフォス、ホレート、ホキシム、ピリミホス-メチル、ピリミホス-エチル、フェニトロチオン、フォスチアザート、又はジアジノン;
c) カルバメート (アリールカルバメートを含む)、例えば、ピリミカルブ、トリアザメート、クロエトカルブ、カルボフラン、フラチオカルブ、エチオフェンカルブ、アルジカルブ、チオフラックス、カルボスルファン、ベンジオカルブ、フェノブカルブ、プロポクスル、メトミル又はオサキミル;
d) ベンゾイル尿素、例えば、ジフルベンズロン、トリフルムロン、ヘキサフルムロン、フルフェノクロン又はクロルフルアズロン;
e) 有機スズ化合物、例えば、シヘキサチン、酸化フェンブタスズ又はアゾシクロチン;
f) ピラゾール、例えば、テブフェンピラド及びフェンピロキシメート;
g) マクロライド、例えば、アベルメクチン又はミルベマイシン、例えばアバメクチン、エマメクチンベンゾエート、イベルメクチン、ミルベマイシン、スピノサド、アザディラクチン又はスピネトラム;
h) ホルモン又はフェロモン;
i) 有機塩素化合物、例えばエンドスルファン(特にα-エンドスルファン)、ベンゼンヘキサクロリド」、DDT、クロルダン又はディルドリン;
j) アミジン、例えばクロロジメフォルム又はアミトラズ;
k) 燻蒸剤、例えば、クロロピクリン、ジクロロプロパン、臭化メチル又はメタム;
l) ネオニコチノイド化合物、例えば、イミダクロプリド、チアクロプリド、アセトアミプリド、ニテンピラム、ジノテフラン、チアメトキサム、クロチアニジン、ニシアジン又はフロニカミド;
m) ジアシルヒドラジン、例えば、テブフェノジド、クロマフェノジド又はメトキシフェノジド; n) ジフェニルエーテル、例えばジオフェノラン又はピリプロキシフェン;
o) インドキサカルブ;
p) クロロフェナピール;
q) ピメトロジン;
r) スピロテトラマール、スピロジクロフェン又はスピロメシフェン;
s) ジアミド、例えばフルベンジアミド、クロラントラニリプロール(リナキシピル(登録商標))又はシアントラリプロール;
t) スルフォキサフロル; あるいは、
u) メタフルミゾン。
【0172】
上記の殺虫剤の主な化学的クラスに加えて、適切には組成物の意図した有用性のために、特定の標的を有する他の殺虫剤を組成物に採用してよい。例えば、特定の作物のための選択的殺虫剤、例えば、コメに使用するための、幹の穿孔性動物(stemborer)に特異的な殺虫剤(例えばカルタップ)又は跳ぶ虫に特異的な殺虫剤(例えばブプロフェジン)が採用される。代わりに、特定の昆虫種/段階に特異的な殺虫剤又はダニ駆除剤が組成物に含まれてもよい(例えばダニ駆除かつ殺虫剤、例えばクロフェンテジン、フルベンジミン、ヘキシチアゾックス又はテトラジフォン;殺ダニ性のモチリシド、例えばジコフォール又はプロパルギット;ダニ駆除剤、例えばブロモプロピレート又はクロロベンジレート;あるいは、成長調節剤、例えばヒドラメチルノン、クリロマジン、メトプレン、クロロフルアズロン又はジフルベンズロン)。
【0173】
本発明の組成物に含まれてよい殺虫性化合物の例は、(E)-N-メチル-2-[2-(2,5-ジメチルフェノキシメチル)フェニル]-2-メトキシ-イミノアセトアミド (SSF-129)、4-ブロモ-2-シアノ-N,N-ジメチル-6-トリフルオロメチルベンズイミドゾール-1-スルホンアミド、α-[N-(3-クロロ-2,6-キシリル)-2-メトキシアセトアミド]-γ-ブチロラクトン、4-クロロ-2-シアノ-N,V-ジメチル-5-p-トリルイミダゾール-1-スルホナミド (IKF-916, シアミダゾスルファミド)、3-5-ジクロロ-N-(3-クロロ-1-エチル-1-メチル-2-オキソプロピル)-4-メチルベンズアミド (RH-7281,ゾキサミド)、N-アリル-4,5,-ジメチル-2-トリメチルシリルチオフェン-3-カルボキサミド (MON65500)、N-(1-シアノ-1,2-ジメチルプロピル)-2-(2,4-ジクロロフェノキシ)プロピオンアミド (AC382042)、N-(2-メトキシ-5-ピリジル)-シクロプロパンカルボキサミド、アシベンゾラール (CGA245704)、アラニカルブ、アルジモルフ、アニラジン、アザコナゾール、アゾキシストロビン、ベナラキシル、ベノミル、ビロキサゾール、ビテルタノール、ブラスチシジンS、ブロムコナゾール、ブピリメート、カプタホール、カプタン、カルベンダジム、カルベンダジム・クロルハイドレート、カルボキシン、カルプロパミド、カルボン、CGA41396、CGA41397、チノメチオナート、クロロタロニル、クロロゾリネート、ロジラコン、銅含有化合物、例えば、銅オキシクロリド、銅オキシキノレート、硫酸銅、銅タレート及びボルドー混合物、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、デバカルブ、ジ-2-ピリジルジスルフィド 1,1'-ジオキシド、ジクロロフルアニド、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフェンゾコート、ジフルメトリム、O,O-ジ-iso-プロピル-S-ベンジルシオホスファート、ジメフルアゾール、ジメトコナゾール、ジメトモルフ、ジメスリモール、ジニコナゾール、ジノカプ、ジチアノン、ドデシルジメチルアンモニウムクロリド、ドデモルフ、ドジン、ドグアジン、エディフェンホス、エポキシコナゾール、エスリモール、エチル(Z)-N-ベンジル-N([メチル(メチル-チオエチリデンアミノオキシカルボニル)アミノ]チオ)-β-アラニナート、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェナミドン (RPA407213)、フェナリモール、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド (KBR2738)、フェンピクロイル、フェンプロピディン、フェンプロピモルフ、酢酸フェンチン、水酸化フェンチン、フェルバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルメトベル、フルオロイミド、フルキンコナゾール、フルシタゾール、フルトラニル、フルトリアフォル、フォルペット、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、グアザチン、ヘキサコナゾール、ヒドロキシイソオキサゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、イミベンソナゾール、イミノクタジン、イミノクタジントリアセテート、イプコナゾール、イプロベンフォス、イプロジオン、イプロバリカルブ (SZX0722)、イソプロパニルブチルカーバメート、イソプロチオアラン、カスガマイシン、クレソキシム-メチル、LY186054、LY211795、LY248908、マンコゼブ、マネブ、メフェノキサム、メパニピリム、メプロニル、メタラキシル、メトコナゾール、メチラム、メチラム-亜鉛、メトミノストロビン、ミクロブタニル、ネオアソジン、ニッケル ジメチルジチオカルバメート、ニトロタル-イソプロピル、ヌアリモール、オフラス、有機水銀化合物、オキサジキシル、オキサスルフロン、オキソリン酸、オキソコナゾール、オキシカルボキシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、フェナジオキシド、ホセチル-Al、リン酸、フタリド、ピコキシストロビン (ZA1963)、ポリオキシン D、ポリラム、プロベナゾール、プロクロラツ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロピコナゾール、プロピネブ、プロピオン酸、ピラゾホス、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピロキロン、ピロキシフル、ピロールニトリン、四級アンモニウム化合物、キノメチオナート、キノキシフェン、キントゼン、シプコナゾール (F-155)、ペンタクロロフェナートナトリウム、スピロキサミン、ストレプトマイシン、イオウ、テブコナゾール、テクロフタラム、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、2-(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、チオファネート-メチル、チラム、チミベンコナゾール、トルクロフォス-メチル、トリルフルアニド、トリアジメノール、トリアツブチル、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン (CGA279202)、トリホリン、トリフルミゾール、トリチコナゾール、バリダマイシンA、バパム、ビンクロゾリン、ジネブ、及びジラムある。
【0174】
式(I)の化合物は、種子-由来の、土-由来の又は葉状カビに対する植物の保護のための、土、泥炭又は他の発根媒体と混合してよい。
【0175】
組成物での使用のための好適な相乗剤の例は、ピペロニルブトキシド、セサメックス、サフロキサン及びドデシルイミダゾールを含む。組成物に含まれる好適な除草剤及び植物成長調節剤は、意図した標的及び必要とされる効果に依拠することになる。
【0176】
含まれ得るコメ選択的除草剤の例は、プロパニルである。綿での使用のための植物成長調節剤の例はPIX(商標)である。
【0177】
混合物の中には、それらが同一の慣用的調製物種に簡単には適合しないような、著しく異なった物理的、化学的又は生物学的性質を有する活性成分を含むことがある。これらの環境では、他の調製物の種類が調製されることがある。例えば、1つの活性成分が水不溶性固体であり、他の活性成分が可溶性液体中の水である場合に、それでもなお、(SCの調製物と類似の調製物を用いて)懸濁液として固体活性成分を分散させるが、(EWの調製物と類似の調製物を用いて)エマルションとして液状活性成分を分散させることによって、同一の連続性の水相中の各活性成分を分散することができる。得られた組成物は、サスポエマルション(SE)調製物である。
【0178】
以下の実施例は本発明を例証し、本発明を限定するものではない。
【実施例】
【0179】
製造例
実施例 I1: 4-ブロモ-3-メチル-ベンズアルデヒドの調製
【0180】
【化29】

【0181】
4-ブロモ-3-メチル-ベンゾニトリル (商業的に入手可能) (500 mg) のジクロロエタン溶液を、0℃で、水素化ジイソプロピルブチルアルミニウム (「DIBAL-H」) (2.6.ml) のヘキサン (1M) 溶液に加えた。混合物を2時間、0℃で攪拌した。反応混合物を氷 (10 g) 及び臭化水素酸水溶液 (6M) (10 ml) の混合物に注いだ。この混合物を室温まで昇温し、次いでジクロロメタンで2回抽出した。併せた有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、4-ブロモ-3-メチル-ベンズアルデヒド (0.419 g) を無色オイルとして得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 9.95 (s, 1H), 7.72 (m, 2H), 7.55 (d, 1H), 2.50 (s, 3H) ppm.
【0182】
実施例 I2: 4-ブロモ-3-メチル-ベンズアルデヒドオキシムの調製
【0183】
【化30】

【0184】
4-ブロモ-3-メチル-ベンズアルデヒド (4.3 g) (実施例 I1) のエタノール (50 ml) 溶液に、室温で、ヒドロキシルアミン塩酸塩 (1.75 g)、酢酸ナトリウム (2.07 g) 及び水 (15 ml) を加えた。この反応混合物を室温で3時間攪拌した。この反応混合物を濃縮し、残渣を酢酸エチル及び水酸化ナトリウム水溶液 (2M) で希釈した。層を分離し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ (溶出液: シクロヘキサン/酢酸エチル4:1) に付し、4-ブロモ-3-メチル-ベンズアルデヒドオキシム (3.65 g) を白色固体として得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 8.05 (s, 1H), 7.50 (m, 2H), 7.25 (d, 1H), 2.40 (s, 3H) ppm.
【0185】
実施例 I3: 3-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)-5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾールの調製
【0186】
【化31】

【0187】
4-ブロモ-3-メチル-ベンズアルデヒドオキシム (1.3 g) (実施例 I2) 及びN-クロロ-スクシンイミド (「NCS」) (1.8 g) をN,N-ジメチルホルムアミド (15 ml) に溶解した。反応混合物を周囲温度で90分間攪拌した。1,3-ジクロロ-5-(1-トリフルオロメチル-ビニルl)-ベンゼン (1.3 g) (WO 2005/085216に従って調製) 及びトリエチルアミン (1.9 ml) のN,N-ジメチルホルムアミド (15 ml) の溶液を加え、反応混合物を周囲温度で18時間攪拌した。反応混合物を水及び酢酸エチルで希釈し、相を分離した。有機相を水で2回洗浄し、水相を酢酸エチルで2回抽出した。併せた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ (溶出液: シクロヘキサン/ジクロロメタン 4:1) で精製して、3-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)-5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール (1.57 g) を得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 7.40 (m, 6H), 4.05 (d, 1H), 3.65 (d, 1H), 2.40 (s, 3H) ppm.
【0188】
実施例 I4: 4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸エチルエステルの調製
【0189】
【化32】

【0190】
3-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)-5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール (1.2 g) (実施例 I3) のエタノール (45 ml) 溶液に、トリエチルアミン (1.2 ml) を周囲温度で加えた。ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド (「PdCl2(PPh3)2」) (0.185 g) を加え、115℃で8時間、一酸化炭素 (120バール) の雰囲気下で、加圧反応器中で、反応混合物を攪拌した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、セライト(登録商標)濾過し、濃縮した。残渣をプレパラティブHPLCによって精製して、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸エチルエステル (0.85 g) を黄色オイルとして得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 7.95 (d, 1H), 7.55 (m, 4H), 7.45 (s, 1H), 4.40 (q, 2H), 4.10 (d, 1H), 3.7 (d, 1H), 2.60 (s, 3H), 1.40 (t, 3H) ppm.
【0191】
実施例 I5: 4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸の調製
【0192】
【化33】

【0193】
4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸エチルエステル (0.27 g) (実施例 I4) のテトラヒドロフラン (3 ml) 及び水 (0.75 ml) の溶液に、水酸化リチウム (51 mg) を周囲温度で加えた。反応混合物を50℃で18時間攪拌した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、水で希釈し、塩酸 (2M) の添加によって酸性にし、酢酸エチルで3回抽出した。併せた有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸 (0.25g) を得た。これは、更に精製することなく使用した。1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz): 13.1 (s, 1H), 7.90 (d, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.65 (m, 4H), 4.40 (m, 2H), 2.55 (s, 3H).
【0194】
実施例 I6: 4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸メチルエステルの調製
【0195】
【化34】

【0196】
4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸 (実施例 I5) (10 g) のトルエン (150 ml) 及びジメチルホルムアミド (0.1 ml) の懸濁液に、周囲温度で、塩化チオニル (3.5 ml) を滴下した。50℃で2時間反応混合物を攪拌した。次いで、該溶液を0℃に冷却し、メタノール (2 ml) をゆっくりと加えた。反応混合物を周囲温度で1時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、炭酸水素ナトリウム(飽和)(50 ml) を残渣に加えた。混合物を酢酸エチル (3x 100 ml) で抽出した。併せた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸メチルエステルを黄色固体として得た (11.5 g)。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 7.95 (d, 1H), 7.55 (m, 4H), 7.45 (s, 1H), 4.10 (d, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.70 (d, 1H), 2.60 (s, 3H) ppm.
【0197】
実施例 I7: 4-ブロモメチル-2-トリフルオロメチル-安息香酸の調製
【0198】
【化35】

【0199】
4-メチル-2-トリフルオロメチル-安息香酸 (商業的に入手可能) (20.242 g)、N-ブロモコハク酸イミド (「NBS」) (19.52 g)、及び2,2'-アゾビス-(2-メチルプロパンニトリル) (「ABN」) (0.859 g) の、α,α,α-トリフルオロトルエン (160 ml) の懸濁液を、90℃まで1.5時間加熱した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、次いで酢酸エチル (200 ml) 及び塩酸 (1M) で希釈した。該相を分離し、有機相を塩酸 (1M) (100 ml) 及び飽和食塩水 (150 ml) で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をジクロロメタン (40 ml) に混和した。固体を濾過によって単離し、乾燥して、4-ブロモ-メチル-2-トリフルオロメチル-安息香酸 (5.01 g) を白色粉末として得た。ろ液を濃縮し、ヘキサン/ジクロロメタン (1:1) (40 ml) に再溶解し、ジクロロメタンをゆっくりと濃縮すると、結晶化が開始した。固体を濾過によって単離し、ペンタンで濯ぎ、乾燥して、4-ブロモメチル-2-トリフルオロメチル-安息香酸 (7.00 g) の第2フラクションを白色粉末として得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 11.5 (br s, 1H), 8.03- 7.20 (m, 3H), 4.52 (s, 2H).
【0200】
同様に、2-ブロモ-4-メチル-安息香酸 (商業的に入手可能) から、2-ブロモ-4-ブロモメチル-安息香酸を得た。1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz): 13.54 (br s, 1H), 7.86-7.56 (m, 3H), 4.76 (s, 2H).
【0201】
実施例 I8: 4-ヒドロキシメチル-2-トリフルオロメチル-安息香酸の調製
【0202】
【化36】

【0203】
4-ブロモメチル-2-トリフルオロメチル-安息香酸 (実施例 I7) (13.03 g) の水 (200 ml) 懸濁液に、炭酸カリウム (31.1 g) を加えた。反応混合物を95℃で1時間攪拌した。次いで、反応混合物を周囲温度まで冷却し、塩酸 (5M) (250 ml)の添加によってクエンチした。混合物を酢酸エチル (3x 150 ml) で抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣を酢酸エチル及びヘプタンから結晶化して、4-ヒドロキシメチル-2-トリフルオロメチル-安息香酸 (9.07 g) を白色の結晶性粉末として得た。1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz): 13.5 (br s, 1H), 7.81-7.66 (m, 3H), 5.53 (s, 1H), 4.62 (s, 2H).
【0204】
同様に、2-ブロモ-4-ブロモメチル-安息香酸 (実施例 I7) から、2-ブロモ-4-ヒドロキシメチル-安息香酸を得た。1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz): 13.36 (br s, 1H), 7.77-7.41 (m, 3H), 5.48 (s, 1H), 4.57 (s, 2H).
【0205】
実施例 I9: 4-ヒドロキシメチル-2-トリフルオロメチル-安息香酸メチルエステルの調製
【0206】
【化37】

【0207】
4-ヒドロキシメチル-2-トリフルオロメチル-安息香酸 (実施例 I8) (9.07 g) のメタノール (250 ml) 溶液に、トルエン (250 ml) 及び濃硫酸 (4.5 ml) を加えた。反応混合物を80℃で16時間攪拌した。メタノールを除き、残渣を炭酸水素ナトリウム(飽和)(150 ml) 及び酢酸エチル (150 ml) で希釈した。該相を分離し、水層を更なる酢酸エチル (2x 150 ml) で抽出した。併せた有機抽出物を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、4-ヒドロキシメチル-2-トリフルオロメチル-安息香酸メチルエステル (5.97 g) を無色オイルとして得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 8.76-7.27 (m, 3H), 4.78 (s, 2H), 3.93 (s, 3H), 2.5 (br s, 1H).
【0208】
同様にして、2-ブロモ-4-ヒドロキシメチル-安息香酸 (実施例 I8) から2-ブロモ-4-ヒドロキシメチル-安息香酸メチルエステルを得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 7.81-7.33 (m, 3H), 4.73 (s, 2H), 3.93 (s, 3H), 2.0 (br s, 1H).
【0209】
実施例 I10: 4-ホルミル-2-トリフルオロメチル-安息香酸メチルエステルの調製
【0210】
【化38】

【0211】
4-ヒドロキシメチル-2-トリフルオロメチル-安息香酸メチルエステル (実施例 I9) (7.15 g) のジクロロメタン (150 ml) 溶液に、二酸化マンガン (25.1 g) を加えた。反応混合物を周囲温度で2.5時間攪拌した。反応混合物をシリカゲル栓で濾過し、ろ液を濃縮して、4-ホルミル-2-トリフルオロメチル-安息香酸メチルエステル (5.98 g) を得た。これは、更に精製することなく使用した。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 10.11 (s, 1H), 8.25-7.59 (m, 3H), 3.98 (s, 3H).
【0212】
同様に、2-ブロモ-4-ヒドロキシメチル-安息香酸メチルエステル (実施例 I9) から、2-ブロモ-4-ホルミル-安息香酸メチルエステルを得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 10.04 (s, 1H), 8.14-7.85 (m, 3H), 3.97 (s, 3H).
【0213】
実施例 I11: 4-(ヒドロキシイミノ-メチル)-2-トリフルオロメチル-安息香酸メチルエステルの調製
【0214】
【化39】

【0215】
4-ホルミル-2-トリフルオロメチル-安息香酸メチルエステル (実施例 I10) (5.98 g) 及びヒドロキシルアミン塩酸塩 (1.79 g) のメタノール (80 ml) の懸濁液に、トリエチルアミン (5.4 ml) を加えた。反応混合物を周囲温度で1時間攪拌した。更にヒドロキシルアミン塩酸塩 (5.4 g) を加え、反応混合物を周囲温度で16時間攪拌した。溶媒を除き、残渣を酢酸エチル (200 ml) 及び水 (150 ml) で希釈した。該相を分離し、有機層を飽和食塩水 (100 ml) で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をジクロロメタン及びヘプタンの混合物に溶解し、ジクロロメタンをゆっくりと蒸発させることによって結晶化させ、4-(ヒドロキシイミノ-メチル)-2-トリフルオロメチル-安息香酸メチルエステル (3.90 g) を白色の結晶性粉末として得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 8.18 (s, 1H), 7.97-7.64 (m, 4H), 3.95 (s, 3H).
【0216】
同様に、2-ブロモ-4-ホルミル-安息香酸メチルエステル (実施例 I10) から、2-ブロモ-4-(ヒドロキシイミノ-メチル)-安息香酸メチルエステルを得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 8.08 (s, 1H), 7.89-7.54 (m, 4H), 3.95 (s, 3H).
【0217】
実施例 I12: 4-(クロロ(ヒドロキシイミノ)メチル)-2-トリフルオロメチル-安息香酸メチルエステルの調製
【0218】
【化40】

【0219】
4-(ヒドロキシイミノ-メチル)-2-トリフルオロメチル-安息香酸メチルエステル (実施例 I11) (3.90 g) のN,N-ジメチルホルムアミド (20 ml) 溶液に、N-クロロ-コハク酸イミド (「NCS」) (2.318 g) を加えた。反応混合物を周囲温度で45分間攪拌した。反応混合物を水 (400 ml) に注いだ。固体を濾過によって単離し、乾燥して、4-(クロロ(ヒドロキシイミノ)メチル)-2-トリフルオロメチル-安息香酸メチルエステル (4.21 g) をオフホワイト色粉末として得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 9.00 (s, 1H), 8.24-8.04 (m, 3H), 3.96 (s, 3H).
【0220】
同様に、2-ブロモ-4-(ヒドロキシイミノ-メチル)-安息香酸メチルエステル (実施例 I11) から、2-ブロモ-4-(クロロ(ヒドロキシイミノ)メチル)-安息香酸メチルエステルを得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 8.92 (s, 1H), 8.16-7.83 (m, 3H), 3.96 (s, 3H).
【0221】
実施例 I13: 4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-トリフルオロメチル-安息香酸メチルエステルの調製
【0222】
【化41】

【0223】
4-(クロロ(ヒドロキシイミノ)メチル)-2-トリフルオロメチル-安息香酸メチルエステル (実施例 I12) (4.21 g) のイソプロパノール (100 ml) 溶液に、炭酸水素ナトリウム (2.90 g) 及び1,3-ジクロロ-5-(1-トリフルオロメチル-ビニル)-ベンゼン (4.22 g) (WO 2005/085216に従って調製) を順次加えた。反応混合物を60℃で16時間攪拌した。イソプロパノールを蒸留によって除いた。残渣をシリカゲル (溶出液: 酢酸エチル/ヘプタンの0:1〜2:3グラジエント) に付して、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-トリフルオロメチル-安息香酸メチルエステル (4.30 g) を得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 8.00-7.44 (m, 6H), 4.12 (d, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.74 (d, 1H).
【0224】
同様に、2-ブロモ-4-(クロロ(ヒドロキシ-イミノ)メチル)-安息香酸メチルエステル (実施例 I12) から、2-ブロモ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5−トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-安息香酸メチルエステルを得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 7.92-7.43 (m, 6H), 4.08 (d, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.70 (d, 1H).
【0225】
実施例 I14: 2-シアノ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5- ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-安息香酸メチルエステルの調製
【0226】
【化42】

【0227】
2-ブロモ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-安息香酸メチルエステル (実施例 I13) (2.52 g) の乾燥N,N-ジメチル-ホルムアミド (75 ml) の溶液に、シアン化銅(I) (1.145 g) を加えた。反応混合物を160℃で40分間攪拌した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、炭酸ナトリウム水溶液(飽和)と水 (1:2) (150 ml) の混合物に注いだ。混合物を酢酸エチル (3x 70 ml) で抽出した。併せた有機抽出物を水 (2x 70 ml) 及び飽和食塩水 (70 ml) で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をジエチルエーテル及びヘプタン (1:1) の混合物から再結晶して、メチル 2-シアノ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-安息香酸メチルエステル (1.474 g) を得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 8.23-7.45 (m, 6H), 4.11 (d, 1H), 4.03 (s, 3H), 3.74 (d, 1H).
【0228】
実施例 I15: 4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-dirivdro- イソオキサゾール-3-yl1-2-トリフルオロメチル-安息香酸の調製
【0229】
【化43】

【0230】
4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-トリフルオロメチル-安息香酸メチルエステル (実施例 I13) (4.3 g) のテトラヒドロフラン (3 ml) 及びメタノール (3 ml) 溶液を、水酸化カリウム (1.0 g) の水 (4.0 ml) 溶液に加えた。反応混合物を周囲温度で2時間攪拌した。反応混合物を塩酸 (2M) (200 ml) の添加によって酸性にし、混合物を酢酸エチル (3x 100 ml) で抽出した。併せた有機抽出物を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をジクロロメタン及びペンタンから再結晶して、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5- ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-トリフルオロメチル-安息香酸 (3.58 g) を白色粉末として得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 8.08-7.45 (m, 6H), 4.14 (d, 1H), 3.76 (d, 1H).
【0231】
同様に、2-ブロモ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-安息香酸を、2-ブロモ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-安息香酸メチルエステル (実施例 I13) から得た。1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz): 13.74 (br s, 1H), 8.00-7.62 (m, 6H), 4.41 (m, 2H).
【0232】
同様に、2-シアノ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ- ソオキサゾール-3-イル]-安息香酸を、2-シアノ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-安息香酸メチルエステル (実施例 I14) から得た。1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz): 14.15 (br s, 1H), 8.24-7.62 (m, 6H), 4.52 (d, 1H), 4.42 (d, 1H).
【0233】
実施例 I16: 4-ブロモ-2-メチル-安息香酸 tert-ブチルエステルの調製
【0234】
【化44】

【0235】
4-ブロモ-2-メチル-安息香酸 (商業的に入手可能) (50 g) をジクロロメタン (500 ml) に懸濁した。N,N-ジメチルホルムアミド (「DMF」) の触媒量及びオキサリクロリド (23 ml) を該懸濁液に加えた。反応混合物を周囲温度で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を乾燥テトラヒドロフラン (800 ml) に溶解した。該溶液を2℃に冷却し、カリウムtert-ブトキシド (39.2 g) の乾燥テトラヒドロフラン (300 ml) 溶液を5〜10℃で滴下した。反応混合物を周囲温度で30分間攪拌し、次いで氷と水との混合物に注いだ。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、4-ブロモ-2-メチル-安息香酸 tert-ブチルエステル (65.3 g) を黄色オイルとして得た。これは更に精製することなく使用した。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 7.70 (d, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.35 (d, 1H), 2.58 (s, 3H), 1.60 (s, 9H).
【0236】
実施例 I17: 4-ホルミル-2-メチル-安息香酸 tert-ブチルエステルの調製
【0237】
【化45】

【0238】
4-ブロモ-2-メチル-安息香酸 tert-ブチルエステル (実施例 I16) (75 g) の乾燥テトラヒドロフラン (750 ml) 溶液を-100℃まで冷却した。n-ブチルリチウム (1.6 Mのヘキサン溶液) (163 ml) を-100℃で滴下した。反応混合物を-95℃で20分間攪拌した。N,N-ジメチルホルムアミド (43 ml) を滴下した。反応混合物を-95℃で45分間攪拌した。反応を-90℃で塩化アンモニウム水溶液 (飽和) (8 ml) の添加によってクエンチした。該混合物を-90℃で10分間攪拌し、0℃まで昇温し、氷と水との混合物に注いだ。混合物を周囲温度まで温め、次いで酢酸エチルで2回抽出した。併せた有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、4-ホルミル-2-メチル-安息香酸 tert-ブチルエステル (60.3 g) を黄色オイルとして得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 10.03 (s, 1H), 7.93 (d, 1H), 7.75 (in, 2H), 2.65 (s, 3H), 1.65 (s, 9H).
【0239】
実施例 I18: 4-(ヒドロキシイミノ-メチル)-2-メチル-安息香酸 tert-ブチルエステルの調製
【0240】
【化46】

【0241】
4-ホルミル-2-メチル-安息香酸 tert-ブチルエステル (実施例 I17) (60.3 g) 及びヒドロキシルアミン塩酸塩 (38.05 g) のエタノール (580 ml) の懸濁液に、炭酸水素ナトリウム (46 g) の水 (60 ml) 溶液を加えた。反応混合物を50℃で3.5時間攪拌した、溶媒を除き、残渣を酢酸エチル及び水で希釈した。相を分離し、有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣を酢酸エチル及びヘプタンから結晶化して、4-(ヒドロキシイミノ-メチル)-2-メチル-安息香酸 tert-ブチルエステル (35.72 g) を白色の結晶性粉末として得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 7.86 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.45 (m, 2H), 2.60 (s, 3H), 1.60 (s, 9H).
【0242】
実施例 I19: 4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸 tert-ブチルエステルの調製
【0243】
【化47】

【0244】
4-(ヒドロキシイミノ-メチル)-2-メチル-安息香酸 tert-ブチルエステル (実施例 I18) (32.5 g) のN,N-ジメチルホルムアミド (280 ml) の溶液に、N-クロロコハク酸イミド (「NCS」) (18.44 g) を加えた。反応混合物を周囲温度で3.5時間攪拌した。1,3-ジクロロ-5-(1-トリフルオロメチル-ビニル)-ゼンゼン (33.3 g) (WO 2005/085216に従って調製した) 及びトリエチルアミン (19.25 ml) のN,N-ジメチルホルムアミド (220 ml) の溶液を反応混合物に滴下した。この反応混合物を周囲温度で16時間攪拌した。水及び酢酸エチルを加え、相を分離した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣を酢酸エチル及びヘプタンから結晶化して、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5- トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸 tert-ブチルエステル (40.12 g) を得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 7.88 (d, 1H), 7.55-7.45 (m, 5H), 4.10 (d, 1H), 3.75 (d, 1H), 2.60 (s, 3H), 1.65 (s, 9H).
【0245】
同様に、1-トリフルオロメチル-3-(1-トリフルオロメチル-ビニル)-ベンゼン (WO 2005/085216に従って調製した) を試薬として用いると、2-メチル-4-[5-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-安息香酸エステルを得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 7.87-7.26 (m, 7H), 4.14 (d, 1H), 3.75 (d, 1H), 2.59 (s, 3H), 1.60 (s, 9H).
【0246】
同様に、1,3-ビス-トリフルオロメチル-5-(l-トリフルオロメチル-ビニル)-ベンゼン (WO 2005/085216に従って調製した) を試薬として用いると、4-[5-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸 tert-ブチルエステルを得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 8.09-7.52 (m, 6H), 4.21 (d, 1H), 3.76 (d, 1H), 2.59 (s, 3H), 1.60 (s, 9H).
【0247】
実施例 I20: 4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4.5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-yl]-2-メチル-安息香酸の別途調製
【0248】
【化48】

【0249】
4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸 tert-ブチルエステル (実施例 I19) (74.14 g) のジクロロメタン (750 ml) 溶液に、トリフルオロメチル酢酸 (「TFA」) (148 ml) を加えた。反応混合物を周囲温度で16時間攪拌した。酢酸エチルを加え、混合物を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣を酢酸エチル及びヘプタンから結晶化して、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5- ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸 (55.0 g) を得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 8.12 (d, 1H), 7.65-7.45 (m, 5H), 4.15 (d, 1H), 3.75 (d, 1H), 2.75 (s, 3H).
【0250】
同様に、4-[5-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸 tert-ブチルエステル (実施例 I19) を出発物質として使用した時に、4-[5-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸を得た。1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz): 13.16 (s, 1H), 7.96-7.67 (m, 7H), 4.49 (d, 1H), 4.32 (d, 1H), 2.57 (s, 3H).
【0251】
同様に、4-[5-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸 tert-ブチルエステル (実施例 I19) を出発物質として使用した時に、4-[5-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸を得た。1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz): 13.18 (s, 1H), 8.35-7.67 (m, 6H), 4.50 (m, 2H), 2.58 (s, 3H).
【0252】
実施例 I21: 4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-ヨード-6-メチル-安息香酸の調製
【0253】
【化49】

【0254】
アルゴンを噴霧した密封管に、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸 (実施例 I5) (836 mg)、パラジウム(II)アセテート (45 mg)、フェニルヨードジアセテート (1.28 g) 及びヨウ素 (508 mg) を入れた。N,N-ジメチルホルムアミド (10 ml) を加え、反応混合物を100℃で1時間攪拌した。この反応混合物を周囲温度まで冷却し、次いで水に注いだ。該混合物を酢酸エチル (25 ml) で3回抽出した。併せた有機抽出物を水及び飽和食塩水で洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ (溶出液: ジクロロメタン/メタノール) に付して、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-ヨード-6-メチル-安息香酸 (700 mg) を黄色固体として得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 7.20-7.80 (m, 6H), 4.05 (d, 1H), 3.70 (d, 1H), 2.25 (s, 3H).
【0255】
同様に、パラジウム(II)アセテート、フェニルヨードジアセテート及びヨウ素に加えて、テトラブチルアンモニウムブロミドを使用した時に、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-ブロモ-6-メチル-安息香酸を得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 7.65 (s, 1H), 7.40 (m, 3H), 7.35 (s, 1H), 4.00 (d, 1H), 3.60 (d, 1H), 2.40 (s, 3H).
【0256】
実施例 I22: 5-ブロモ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5- ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸メチルエステルの調製
【0257】
【化50】

【0258】
アルゴンを噴霧した密封管に、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸メチルエステル (実施例 I6) (432 mg)、パラジウム(II)アセテート (23 mg)、及びN-ブロモコハク酸イミド (「NBS」) (356 mg) を入れた。酢酸 (10 ml) を加え、反応混合物を100℃で96時間攪拌した。その反応混合物を周囲温度まで冷却し、次いで水に注いだ。該混合物を酢酸エチル (25 ml) で3回抽出した。併せた有機抽出物を水及び飽和食塩水で洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ (溶出液: シクロヘキサン/酢酸エチル) に付して、5-ブロモ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸メチルエステル (150 mg) を無色樹脂として得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 8.10 (s, 1H), 7.30- 7.50 (m, 4H), 4.20 (d, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.75 (d, 1H), 2.45 (s, 3H).
【0259】
同様に、N-ブロモコハク酸イミドの代わりにN-クロロコハク酸イミド (「NCS」) を使用して、5-クロロ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸メチルエステルを得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 7.90 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.40 (s, 2H), 7.35 (s, 1H), 4.20 (d, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.75 (d, 1H), 2.50 (s, 3H).
【0260】
実施例 I23: 5-ブロモ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸の調製
【0261】
【化51】

【0262】
5-ブロモ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸メチルエステル (実施例 I22) (290 mg) のテトラヒドロフラン (3 ml) 溶液に、水酸化カリウム (1.53 g) のメタノール (3 ml) 及び水 (3 ml) の溶液を加えた。その反応混合物を周囲温度で2時間攪拌した。該反応混合物を塩酸 (4N) の添加によって酸性にした。水相を酢酸エチル (3x 10 ml) で抽出した。併せた有機抽出物を水 (3x 10 ml) 及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、5-ブロモ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸 (220 mg) を白色フォームとして得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 8.20 (s, 1H), 7.30-7.50 (m, 4H), 4.20 (d, 1H), 3.80 (d, 1H), 2.50 (s, 3H).
【0263】
同様に、5-クロロ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸メチルエステル (実施例 I22) から、5-クロロ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸を得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 8.05 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.42 (s, 2H), 7.38 (s, 1H), 4.20 (d, 1H), 3.80 (d, 1H), 2.55 (s, 3H).
【0264】
実施例 P1: 4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-N-(3-メチル-チエタン-3-イル)-ベンズアミド (表Aの化合物番号A1) の調製
【0265】
【化52】

【0266】
4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸 (0.5 g) (実施例 I5) のジクロロメタン (3 ml) 溶液に、オキサリルクロリド (0.122 ml) を加えた。N,N-ジメチルホルムアミド (「DMF」) (2滴) 添加後に、反応混合物を周囲温度で18時間攪拌した。該反応混合物を濃縮して、黄色固体の酸クロリドを得た。これは更に精製することなく使用した。トリエチルアミン (0.05 ml) 及び3-メチル-チエタン-3-イルアミン (28 mg) (WO 2007/080131に従って調製した) は、酸クロリド (100 mg) のトルエン (4 ml) 溶液に加えた。該反応混合物を周囲温度で2時間攪拌した。該反応混合物を水及び酢酸エチルで希釈し、相を分離した。有機相を水で2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をプレパラティブHPLCによって精製して、表Aの化合物番号A1 (118 mg) を無色固体として得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 7.55-7.45 (m, 6H), 5.90 (s, 1H), 4.05 (d, 1H), 3.85 (d, 2H), 3.70 (d, 1H), 3.10 (d, 2H), 2.50 (s, 3H), 1.85 (s, 3H) ppm.
【0267】
同様に、3-メチル-チエタン-3-イルアミノの代わりに、2,2-ジメチル-チエタン-3-イルアミン (WO 2007/080131に従って調製)、2,2,4,4-テトラメチル-チエタン-3-イルアミン (WO 2007/080131に従って調製)、チエタン-3-イルアミン (WO 2007/080131に従って調製)、3-(アミノメチル)-アゼチジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル (CAS RN 325775-44-8, 商業的に入手可能)、及び1-(ベンジル)-2-アゼチンメタンアミン (CAS RN 46193-94-6, 商業的に入手可能) を使用して、それぞれ、表Aの化合物番号A2、A3及びA4、及び表Bの化合物番号B1及びB2を得た。
【0268】
同様に、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸の代わりに、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル]-2-トリフルオロメチル-安息香酸 (実施例 I14)、2-ブロモ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-安息香酸 (実施例 I14)、及び2-シアノ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-安息香酸 (実施例 I14) を使用して、それぞれ、表Aの化合物番号A14〜A19を得た。
【0269】
同等に、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸の代わりに、4-[5-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸 (実施例 I19) 及び4-[5-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸 (実施例 I19) を使用して、それぞれ、表Aの化合物番号A20、A21、A23及びA24を得た。
【0270】
同様に、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸の代わりに、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-ブロモ-6-メチル-安息香酸 (実施例 I20)、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-ヨード-6-メチル-安息香酸 (実施例 I20)、5-ブロモ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸 (実施例 I22)、及び5-クロロ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-安息香酸 (実施例 I22) を使用して、それぞれ、表Cの化合物番号C1〜C4を得た。
【0271】
実施例 P2: 4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-N-(3-メチル-1-オキソ-チエタン-3-イル)-ベンズアミド (表Aの化合物番号A6及びA7)、及び4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-N-(3-メチル-1,1-ジオキソ-チエタン-3-イル)-ベンズアミド (表Aの化合物番号A5) の調製
【0272】
【化53】

【0273】
4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-N-(3-メチル-チエタン-3-イル)-ベンズアミド (実施例 P1) (81 mg) のジクロロメタン (6 ml) 溶液に、炭酸水素ナトリウム (81 mg) の水 (2 ml) 溶液を加えた。3-クロロ過安息香酸 (「MCPBA」) (40 mg) のジクロロメタン (1 ml) 溶液を、0℃で滴下した。この反応混合物を0℃で30分間、周囲温度で3時間攪拌した。この反応混合物をジクロロメタンで2回抽出した。併せた有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をプレパラティブHPLCで精製して、表Aの化合物番号A6 (48 mg)、表Aの化合物番号A7 (12 mg) 及び表Aの化合物番号A5 (16 mg) をすべて無色固体として得た。
【0274】
表Aの化合物番号A6 1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 7.55-7.35 (m, 6H), 6.05 (s, 1H), 4.10 (d, 1H), 3.95 (d, 2H), 3.65 (d, 2H), 3.60 (d, 2H), 2.45 (s, 3H), 1.60 (s, 3H) ppm.
表Aの化合物番号A7 1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 7.55-7.45 (m, 6H), 6.00 (s, 1H), 4.25 (d, 2H), 4.05 (d, 1H), 3.65 (d, 1H), 3.25 (d, 2H), 2.45 (s, 3H), 1.80 (s, 3H) ppm.
表Aの化合物番号A5 1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 7.55-7.45 (m, 6H), 6.20 (s, 1H), 4.50 (d, 2H), 4.20 (d, 1H), 4.05 (d, 2H), 3.70 (d, 1H), 2.45 (s, 3H), 1.90 (s, 3H) ppm.
【0275】
以下の化合物は、同一の方法を用いて製造した:表Aの化合物番号A8〜A10、A11〜A12、A22及びA25。
【0276】
実施例 P3: 4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-N-(1-オキソ-1-(2,2,2-トリフルオロ-アセチルイミノ)-チエタン-3-イル)-ベンズアミドの調製
【0277】
【化54】

【0278】
4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-N-(1-オキソ-チエタン-3-イル)-ベンズアミド (実施例 P2) (0.2 g) のジクロロメタン (20 ml) 溶液に、トリフルオロアセトアミド (0.09 g)、ロジウム(II)アセテートダイマー (0.02 g)、酸化マグネシウム (0.07 g) 及びヨードベンゼンジアセテート (0.19 g) を加えた。その反応混合物を周囲温度で42時間攪拌した。その反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ (溶出液: 酢酸エチル/ヘプタン 1:1) によって精製して、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-N-[1-オキソ-l-(2,2,2-トリフルオロ-アセチルイミノ)-チエタン-3-イル]-ベンズアミド (0.06 g) をオフホワイト色粉末として得た。HPLC-MS: RT 2.14分及び2.18分 (2異性体) MH+ 616。
【0279】
実施例 P4: 4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-N-(1-イミノ-1-オキソ-チエタン-3-イル)-2-メチル-ベンズアミド (表Aの化合物番号A13)
【0280】
【化55】

【0281】
4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-N-[1-オキソ-1-(2,2,2-トリフルオロ-アセチルイミノ)-チエタン-3-イル]-ベンズアミド (実施例 P3) (0.05 g) のメタノール (5 ml) の溶液に、炭酸カリウム (0.06 g) を加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間攪拌した。水 (0.5 ml) を加え、反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィ (溶出液: ジクロロメタン/メタノール 9:1) に付して、表Aの化合物番号A13 (0.02 g) をアモルファス固体として得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 7.85 (d, 1H), 7.45-7.55 (m, 6H), 6.95 (d, 1H), 4.1-4.9 (m, 6H), 4.05 (d, 1H), 3.7 (d, 1H), 2.9-3.2 (m, 2H), 2.45 (s, 3H) ppm.
【0282】
HPLC-MS分析のために以下の方法を用いた:
以下のHPLCグラジエント条件 (溶媒A: 0.05%のギ酸の水溶液、及び溶媒B: 0.04%のギ酸のアセトニトリル/又ノール 4:1) を有する方法 (Agilent 1100 LC)
【0283】
【表1】

【0284】
カラムの種類: Phenomenex Gemini C18; カラム長: 30分; カラムの内径: 3 mm; 粒径: 3ミクロン; 温度: 60℃。
【0285】
各化合物について得られた特性値は、表A、表B及び表Cで挙げたような、保持時間(「RT」、分で記録)及び分子イオン、典型的にはMH+であった。
【0286】
【表2】

【0287】
【表3】

【0288】
【表4】

【0289】
【表5】

【0290】
【表6】

【0291】
生物学的試験例
本実施例は、式(I)の化合物の殺菌/殺虫性を説明する。試験は以下のように行った。
【0292】
スポドプテラ・リトラリス(エジプトヨトウ):
綿葉ディスクを24-ウェルマイクロタイタプレートのアガー上に置き、200 ppmの適用率で試験溶液をスプレイした。乾燥後、葉ディスクを5 L1の幼虫をはびこらせた。処置の3日(DAT)に、試料を死亡数、食餌行動、及び成長制御について試験した。以下の化合物は、スポドプテラ・リトラリスに少なくとも80%の特性を示した: A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8、A9、A1O、A11、A12、A13、A14、A15、A16、A17、A20、A21、A22、A23、A24、A25。
【0293】
ヘリオティス・ビレスケンス(タバコガ):
卵(0〜24時間齢)を24-ウェルマイクロタイタプレート中の人工餌の上でおき、ピペッティングするこによって、200 ppmの適用率の試験溶液で処置した(ウェル当たりの濃度は18 ppm))。4日間のインキュベーション後、試料を卵死亡率、幼虫死亡率及び成長制御について試験した。以下の化合物は、ヘリオティス・ビレスケンスに少なくとも80%の特性を示した: A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8、A9、A1O、A11、A12、A13、A14、A15、A16、A17、A20、A21、A22、A23、A24、A25、C1、C2、C3、C4。
【0294】
プルテラ・キシロステラ(コナガ):
人工餌を有する24-ウェルマイクロタイタプレート(MTP)を、ピペッティングするこによって、200 ppmの適用率の試験溶液で処置した(ウェル当たりの濃度は18 ppm)。乾燥後、MTPに、L2幼虫(7〜12/ウェル)をはびこらせた。6日間のインキュベーション後、試料を幼虫死亡率及び成長調節について試験した。以下の化合物は、プルテラ・キシロステラに少なくとも80%の特性を示した: A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8、A9、A1O、A11、A12、A13、A14、A15、A16、A17、A20、A21、A22、A23、A24、A25、C1、C2、C3、C4。
【0295】
ディアブロティカ属(ウリハムシ):
人工餌を有する24-ウェルマイクロタイタプレート(MTP)を、ピペッティングするこによって、200 ppmの適用率の試験溶液で処置した(ウェル当たりの濃度は18 ppm)。乾燥後、MTPに、L2幼虫(6〜10/ウェル)をはびこらせた。5日間のインキュベーション後、試料を幼虫死亡率及び成長調節について試験した。以下の化合物は、ディアブロティカ・バルテアタに少なくとも80%の特性を示した: A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8、A9、A1O、A11、A12、A13、A14、A15、A16、A17、A20、A21、A22、A23、A24、A25、C1、C2、C3、C4。
【0296】
ネギアザミウマ:
ヒマワリ葉ディクスを24-ウェルマイクロタイタプレートのアガー上に置き、200 ppmの適用率の試験溶液でスプレイした。乾燥後、葉ディスクに様々な年齢のアブラムシ群をはびこらせた。7日間のインキュベーション後、試料を死亡率についてチェックした。以下の化合物は、ネギアザミウマに少なくとも80%の特性を示した: A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8、A9、A1O、A11、A12、A13、A14、A15、A16、A17、A20、A21、A22、A23、A24、A25、C1、C2、C3、C4。
【0297】
テトラニクス・ウルティカエ(ナミハダニ):
マメ葉ディクスを24-ウェルマイクロタイタプレートのアガー上に置き、200 ppmの適用率の試験溶液でスプレイした。乾燥後、葉ディスクに様々な年齢のダニ群をはびこらせた。8日後、ディスクを卵死亡率、幼虫死亡率及び成虫死亡率について試験した。以下の化合物は、テトラニクス・ウルティカエに少なくとも80%の特性を示した: A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8、A9、A1O、A11、A12、A13、A14、A15、A16、A17、A20、A21、A22、A23、A24、A25。
【0298】
表Bの、化合物番号A18及びA19、並びに化合物番号B2は、同一のプロトコルを用いて試験し、試験条件下では、死滅、食餌行動又は成長調節に対してほとんど又はまったく効果を示さなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中、
A1、A2、A3及びA4は、互いに独立に、C-H、C-R5又は窒素であり;
G1は、酸素又はイオウであり;
Lは、単結合、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8ハロアルケニル、C2-C8アルキニル、又はC2-C8ハロアルキニルであり;
R1は、水素、C1-C8アルキル、C1-C8アルキルカルボニル-、又はC1-C8アルコキシカルボニルであり;
R2は、水素又はC1-C8アルキルであり;
R3は、C1-C8アルキルであり;
R4は、アリールもしくは1〜3個のR6によって置換されたアリール、又はヘテロシクリルもしくは1〜3個のR6によって置換されたヘテロシクリルであり;
Y1、Y2及びY3は、互いに独立に、CR7R8、C=O、C=N-OR9、N-R9、S、SO、SO2、S=N-R9、又はSO=N-R9であり、但し、Y1、Y2又はY3の少なくとも1つは、CR7R8でない;
各R5は、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8ハロアルケニル、C2-C8アルキニル、C2-C8ハロアルキニル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ、C1-C8アルコキシカルボニル-、アリールもしくは場合により1〜3個のR6によって置換されたアリール、又はヘテロアリールもしくは場合により1〜3個のR6によって置換されたヘテロアリールであり、あるいは、2つのR5が隣接する場合には、この2つのR5は、2つのR5が結合している炭素原子と一緒になって5-員環を形成し、該5-員環は、-OCH=N-、-SCH=N-、-OCR10=N-又は-SCR10=N-であり;
各R6は、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルコキシ又はC1-C8アルコキシカルボニル-であり;
各R7及びR8は、独立に、水素、ハロゲン、C1-C8アルキル又はC1-C8ハロアルキルであり:
各R9は、独立に、水素、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルキルカルボニル-、C1-C8ハロアルキルカルボニル-、C1-C8アルコキシカルボニル-、C1-C8ハロアルコキシカルボニル-、C1-C8アルキルスルホニル-、C1-C8ハロアルキルスルホニル-、又はアリール-C1-C4アルキルであり、ここで、該アリール部分は、1〜3個のR11で置換され、あるいはヘテロアリール-C1-C4アルキルであり、ここで、該へテロアリール部分は、1〜3個のR11で置換され;
各R10は、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ、又はC1-C8アルコキシカルボニル-であり;そして、
各R11は、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ、又はC1-C8アルコキシカルボニル-である。]
で表わされる化合物、又はその塩もしくはそのN-オキシド。
【請求項2】
A1が、C-H又はC-R5である、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
A2が、C-H又はC-R5である、請求項1又は2記載の化合物。
【請求項4】
A3が、C-H又はC-R5である、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項5】
A4が、C-H又はC-R5である、請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物。
【請求項6】
G1が酸素である、請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
Lが、単結合、C1-C8アルキル又はC1-C8ハロアルキルである、請求項1〜6のいずれか1項記載の化合物。
【請求項8】
R1が、水素、メチル、エチル、メチルカルボニル-、又はメトキシカルボニル-である、請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物。
【請求項9】
R2が、水素又はメチルである、請求項1〜8のいずれか1項記載の化合物。
【請求項10】
R3が、クロロジフルオロ-メチル又はトリフルオロメチルである、請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物。
【請求項11】
R4が、アリール又は1〜3個のR6によって置換されたアリールである、請求項1〜10のいずれか1項記載の化合物。
【請求項12】
Y1、Y2及びY3が、互いに独立に、CR7R8、C=O、C=N-OR9、N-R9、S、SO、SO2、S=N-R9、又はSO=N-R9であり、但し、Y1、Y2又はY3の少なくとも1つは、CR7R8でない、請求項1〜11のいずれか1項記載の化合物。
【請求項13】
各R5が、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8ハロアルケニル、C2-C8アルキニル、C2-C8ハロアルキニル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ、又はC1-C8アルコキシカルボニル-である、請求項1〜12のいずれか1項記載の化合物。
【請求項14】
R7及びR8が独立に、水素又はメチルである、請求項1〜13のいずれか1項記載の化合物。
【請求項15】
R9が、独立に、水素、シアノ、メチル、トリフルオロメチル、メチルカルボニル-、トリフルオロメチルカルボニル-、メトキシカルボニル-、トリフルオロメトキシカルボニル-、メチルスルホニル-、トリフルオロメチルスルホニル-、又はベンジルもしくはフェニル部分が1〜3個のR10によって置換されるベンジルである、請求項1〜14のいずれか1項記載の化合物。
【請求項16】
式(XI):
【化2】

[式中、A1、A2、A3、A4、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、請求項1で定義されたとおりである。]
の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド;あるいは、
式(XI')
【化3】

の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド;あるいは、
式(XII)
【化4】

の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド;あるいは、
式(XIII)
【化5】

の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド;あるいは、
式(XIV)
【化6】

の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド;あるいは、
式(XV)
【化7】

の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド;あるいは、
式(XVIII)
【化8】

の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド;あるいは、
式(XIX)
【化9】

の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド;あるいは、
式(XX)
【化10】

の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド;あるいは、
式(XXII)
【化11】

の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド;あるいは、
式(XXIII)
【化12】

の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド;あるいは、
式(XXIV)
【化13】

の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド;あるいは、
式(XXIV')
【化14】

の化合物又はその塩もしくはそのN-オキシド。
【請求項17】
請求項1〜15のいずれか1項に定義された式(I)の化合物の、殺虫上、ダニ駆除上、軟体動物駆除上又は線虫駆除上有効な量を、害虫、害虫の存在場所、又は害虫による攻撃を受けやすい植物に適用することを含む、虫、ダニ、軟体動物又は線虫を駆除及び調節する方法。
【請求項18】
請求項1〜15のいずれか1項に定義された式(I)の化合物の、殺虫上、ダニ駆除上、軟体動物駆除上又は線虫駆除上有効な量を含む、殺虫、ダニ駆除、軟体動物駆除又は線虫駆除の組成物。

【公表番号】特表2011−507813(P2011−507813A)
【公表日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−538439(P2010−538439)
【出願日】平成20年12月16日(2008.12.16)
【国際出願番号】PCT/EP2008/010701
【国際公開番号】WO2009/080250
【国際公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】