説明

毛髪洗浄剤

【課題】ヘアカラーなどで傷んだ毛髪に対し、洗髪時には良好な泡立ちとすべりの良い泡質を、すすぎ時には滑らかな感触を与え、乾燥後は高湿度下におけるまとまりの持続性に優れる毛髪洗浄剤の提供。
【解決手段】成分(A)〜(D)を含有しpH2以上6未満である毛髪洗浄剤。
(A) Siに結合する側鎖として、OHとNを共に含む基を有するアミノ変性シリコーン
(B) C6-18疎水性スルホン酸又はその塩
(C) ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸又は芳香族カルボン酸
(D) 有機溶剤

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、疎水性スルホン酸を含み、ヘアカラーなどで傷んだ毛髪に対し、洗髪時には良好な泡立ちとすべりの良い泡質を、すすぎ時には滑らかな感触を与え、乾燥後は高湿度下におけるまとまりの持続性に優れる毛髪洗浄剤に関する。
【背景技術】
【0002】
毛髪は、太陽光による紫外線や熱、乾燥等の影響を常に受けると共に、日々の洗髪やブラッシング、ドライヤーの熱等によりパサつきがちである。更に、近年では、各自の自由に髪色を変えたり(カラーリング)、髪型を変化させたり(パーマ等)するなど、髪の外観の変化を楽しむことが一般化し、これらの実施頻度が高くなっている。しかし、このようなカラーリングやパーマの繰返しにより、毛髪が損傷し、毛髪表面の摩擦が増大する。そのため、毛髪同士が絡みやすくなると共に、毛髪表面が親水化し、吸湿しやすくなる。その結果、洗髪中の感触が悪化し、また、特に雨の日など高湿度下においてまとまりが悪くなるといった現象を引き起こしている。
【0003】
そこで、洗髪中の感触や乾燥後の髪のまとまりを向上させる目的で、毛髪洗浄剤中にカチオンポリマー、シリコーン誘導体、油剤等を配合することが行われている。例えば、毛髪洗浄剤にカチオンポリマーやシリコーンを配合することにより、洗髪中の感触や毛髪の櫛通りを改善することが提案させている(特許文献1)。また、毛髪の柔軟化によるまとまりの改善を目的として、毛髪洗浄剤に有機酸を配合することも提案されている(特許文献2)。しかしながら、これまでのシリコーンや油剤を用いた技術では、毛髪表面の疎水化により、傷んだ髪に対して一時的にまとまりを向上させることは期待できても、高湿度下におけるまとまりの持続性に関しては不十分であった。また、毛髪の柔軟化により、セットのしやすさを向上させた場合、一時的なまとまりは期待できても、高湿度下においては毛髪の吸湿が起きるため、まとまりの持続性は、やはり不十分である。また、傷んだ毛髪は本来絡みやすい性質を持つため、洗髪中に髪が絡まないような感触に優れた性質も求められる。
【0004】
一方、ナフタレンスルホン酸、ベンゾフェノンスルホン酸等の疎水性スルホン酸は、毛髪処理剤や毛髪変形剤のようなくせ毛矯正用組成物に使用され、最近では毛髪にはり/こしを付与することが知られている(例えば、特許文献3〜8)。
【0005】
【特許文献1】特開昭56-72095号公報
【特許文献2】特開平6-172131号公報
【特許文献3】特開平5-43425号公報
【特許文献4】特開平5-43426号公報
【特許文献5】特開平5-286828号公報
【特許文献6】特開平5-286830号公報
【特許文献7】特開平8-198732号公報
【特許文献8】特開平8-92043号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、ヘアカラーなどで傷んだ毛髪に対し、洗髪時には良好な泡立ちとすべりの良い泡質を、すすぎ時には滑らかな感触を与え、乾燥後は高湿度下におけるまとまりの持続性に優れる毛髪洗浄剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、特定のアミノ変性シリコーン、疎水性スルホン酸、有機酸及び有機溶剤を組み合わせることによって、上記要求を満たす毛髪洗浄剤が得られることを見出した。
【0008】
すなわち本発明は、次の成分(A)〜(D)を含有し、水で20重量倍に希釈したときの25℃におけるpHが2以上6未満である毛髪洗浄剤を提供するものである。
(A) ケイ素原子に結合する側鎖として、水酸基と窒素原子を共に含む基を有するアミノ変性シリコーン
(B) 炭素数6〜18の疎水性スルホン酸又はその塩
(C) ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸及び芳香族カルボン酸から選ばれる有機酸
(D) 次の(d1)〜(d5)から選ばれる有機溶剤
(d1) 一般式(1)で表される化合物
【0009】
【化1】

【0010】
〔式中、R1は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は基R2−Ph−R3−(R2;水素原子、メチル基又はメトキシ基,R3;結合手又は炭素数1〜3の飽和若しくは不飽和の二価の炭化水素基,Ph;パラフェニレン基)を示し、Y及びZは水素原子又は水酸基を示し、p、q及びrは0〜5の整数を示す。ただし、p=q=0であるときは、Zは水酸基であり、またR1は水素原子及び基R2−Ph−のいずれでもない。〕
(d2) 窒素原子に炭素数1〜18のアルキル基が結合したN-アルキルピロリドン
(d3) 炭素数2〜4のアルキレンカーボネート
(d4) 分子量200〜5000のポリプロピレングリコール
(d5) 一般式(2)、(3)又は(4)で表されるラクトン又は環状ケトン
【0011】
【化2】

【0012】
〔式中、Xはメチレン基又は酸素原子を示し、R4及びR5は相異なる置換基を示し、a及びbは0又は1を示す。〕
【発明の効果】
【0013】
本発明の毛髪洗浄剤は、ヘアカラーなどで傷んだ毛髪に対し、洗髪時には良好な泡立ちとすべりの良い泡質を、すすぎ時には滑らかな感触を与え、乾燥後は高湿度下におけるまとまりの持続性に優れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
成分(A)であるアミノ変性シリコーンは、ケイ素原子に結合する側鎖として、水酸基と窒素原子を共に含む基を有するものであるが、好ましい具体例として、次の一般式(5)で表されるものが挙げられる。
【0015】
【化3】

【0016】
〔式中、R6はそれぞれ独立して、一価の炭化水素基、ヒドロキシ基又はアルコキシ基を示し、R7はそれぞれ独立して一価の炭化水素基を示し、R8はそれぞれ独立して、炭素数1〜10の二価の炭化水素基を示し、R9はそれぞれ独立して、式(6)又は(7)
【0017】
【化4】

【0018】
(Wはそれぞれ独立して、水素原子又は基−CH2-CH(OH)-R8-OH(R8は前記と同じ)を示し、R10はそれぞれ独立して、水素原子又は基−R8NW2(W及びR8は前記と同じ)を示す。ただし、全てのWが水素原子となることはない。)で表される基を示し、cは25〜1000の数を示し、dは1〜200の数を示す。〕
【0019】
6のうち、一価の炭化水素基としては、アルキル基及びアリール基が挙げられる。R6としては、炭素数1〜3のアルキル基(特にメチル基)及び炭素数1〜15、特に10〜15のアルコキシ基が好ましい。
【0020】
7である一価の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等の炭素数6〜10のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等の炭素数6〜10のアラルキル基が挙げられる。なかでも、アルキル基、特にメチル基が好ましい。
【0021】
8である炭素原子1〜10の二価の炭化水素基としては、メチレン基;エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、メチルトリメチレン基、エチルエチレン基、ジメチルエチレン基等のアルキレン基;式−(CH2)2−C64−で表されるようなアルキレン−アリーレン基が挙げられる。なかでも、炭素数2〜4のアルキレン基が好ましい。
【0022】
Wのうち、基−CH2-CH(OH)-R8-OHとしては、2,3-ジヒドロキシプロピル基が好ましい。またR9としては、式(7)で表される基が好ましく、R10としては、N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミノエチル及びN,N-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミノエチルが好ましい。
【0023】
cは75〜400が好ましく、dは1〜20が好ましい。
【0024】
成分(A)のアミノ変性シリコーンは、例えば、EP0399706A2に記載のように、アミノ変性シリコーンにグリシドール等のエポキシ官能性化合物を反応させることにより合成することができる。
【0025】
成分(A)のアミノ変性シリコーンとしては、例えば次の式で表されるような化合物が挙げられ、市販品としては、ダウ・コーニング社の「8500 Conditioning Agent」(CAS No.237753-63-8)が挙げられる。
【0026】
【化5】

【0027】
成分(A)のアミノ変性シリコーンは、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、傷んだ毛髪に対する洗髪中の感触の良さ及び高湿度下におけるまとまりの持続性の観点より、本発明の洗浄剤組成物中の0.05〜10重量%が好ましく、更には0.07〜5重量%、特に0.1〜3重量%が好ましい。
【0028】
成分(B)である炭素数6〜18の疎水性スルホン酸の疎水基としては、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、複素環式基が挙げられ、芳香環を含む場合には炭素数6〜18、芳香環を含まない場合には炭素数6〜9である炭化水素基が好ましい。これらの疎水性スルホン酸としては、以下の(b1)〜(b3)を挙げることができる。
【0029】
(b1) 芳香環を一つ含む炭素数6〜18の芳香族スルホン酸
【0030】
(b2) 芳香環を2つ以上含む炭素数10〜18の芳香族スルホン酸
【0031】
(b3) 炭素数6〜9の脂肪族炭化水素基を有する脂肪族スルホン酸
【0032】
(b1)としては、芳香環を一つ含む炭素数6〜12の芳香族スルホン酸がより好ましく、具体的には、ベンゼンスルホン酸、o-トルエンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、2,4,6-トリメチルベンゼンスルホン酸、テトラリンスルホン酸、インダンスルホン酸、フェノールスルホン酸等を挙げることができる。このうち、p-トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸が特に好ましい。
【0033】
(b2)としては、芳香環を2つ以上含む炭素数10〜12の芳香族スルホン酸がより好ましく、具体的には、アズレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸を挙げることができる。このうち、ナフタレンスルホン酸が特に好ましい。
【0034】
(b3)としては、炭素数7〜9の脂肪族炭化水素基を有する脂肪族スルホン酸がより好ましく、1-ヘプタンスルホン酸、1-オクタンスルホン酸、1-ノナンスルホン酸、2-エチルヘキシルスルホン酸等を挙げることができる。このうち、2-エチルヘキシルスルホン酸が特に好ましい。
【0035】
また、これら疎水性スルホン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好ましい。
【0036】
成分(B)の疎水性スルホン酸又はその塩は、2種以上を併用してもよく、その含有量は、洗髪中の感触の良さ及び高湿度下におけるまとまりの持続性の観点から、本発明の毛髪染毛剤中に0.1〜5重量%が好ましく、更には0.1〜2重量%、特に0.2〜1重量%が好ましい。
【0037】
成分(C)であるヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸及び芳香族カルボン酸から選ばれる有機酸のうち、ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシアクリル酸、オキシ酪酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸等が挙げられ、ジカルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸等が挙げられる。また、芳香族カルボン酸としては、サリチル酸、安息香酸等が挙げられる。なかでもα-ヒドロキシカルボン酸が好ましく、特に乳酸、リンゴ酸が好ましい。
【0038】
成分(C)の有機酸は、2種以上を併用してもよく、またその含有量は洗髪中の感触の良さ及び高湿度下におけるまとまりの持続性の観点から、本発明の毛髪染毛剤中に0.05〜10重量%が好ましく、更には0.1〜5重量%、特に0.3〜2重量%が好ましい。
【0039】
成分(D)である有機溶剤のうち、(d1)としては、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、ブタノール、イソブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、ベンジルアルコール、シンナミルアルコール、フェネチルアルコール、p-アニシルアルコール、p-メチルベンジルアルコール、フェノキシエタノール、2-ベンジルオキシエタノール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロピルカルビトール、ブチルカルビトール、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、グリセリン等が挙げられる。
【0040】
(d2)としては、N-メチルピロリドン、N-オクチルピロリドン、N-ラウリルピロリドン等が挙げられる。
【0041】
(d3)としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。
【0042】
(d4)のポリプロピレングリコールとしては、分子量200〜1000のものが好ましい。
【0043】
(d5)において、一般式(2)〜(4)中のR4及びR5としては、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基、水酸基、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基、フェニル基、スルホアルキル基、リン酸アルキル基、カルボキシアルキル基等が好ましく、なかでもγ-ラクトンの場合にはγ位、δ-ラクトンの場合にはδ位(すなわちヘテロ酸素原子の隣接メチレン)に置換した、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等が好ましい。また、化合物(2)〜(4)の水溶性を増大させたい場合には、R4又はR5としてスルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基等の酸性基やこれらが置換したアルキル基を有するのが好ましい。(d5)のうち、ラクトンとしては、γ-ブチロラクトン、γ-カプロラクトン、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトン、δ-カプロラクトン、δ-ヘプタノラクトン等が挙げられるが、ラクトンの安定性の点から、γ-ラクトン、特にγ-ブチロラクトン、γ-カプロラクトンが好ましい。(d5)のうち、環状ケトンとしては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、4-メチルシクロヘプタノン等が挙げられる。
【0044】
成分(D)の有機溶剤は、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、洗髪中の感触の良さ及び高湿度下におけるまとまりの持続性の観点より、本発明の毛髪染毛剤中に0.01〜50重量%が好ましく、更には0.1〜35重量%、特に0.5〜10重量%が好ましい。
【0045】
本発明の毛髪洗浄剤には、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤及びカチオン界面活性剤から選ばれる界面活性剤を含有させてもよい。
【0046】
アニオン界面活性剤としては、硫酸系、スルホン酸系、カルボン酸系のものが好ましく、例えばアルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸塩、スルホコハク酸アルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、高級脂肪酸塩等が挙げられ、なかでもポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩又はアルキル硫酸塩、特に次の一般式(8)又は(9)で表されるものが好ましい。
【0047】
11O-(CH2CH2O)nSO3M (8)
12O-SO3M (9)
【0048】
〔式中、R11は炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基を示し、R12は炭素数10〜18のアルキル基を示し、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアミン又は塩基性アミノ酸を示し、nは重量平均で1〜5の数を示す。〕
【0049】
アニオン界面活性剤は2種以上を併用してもよく、またその含有量は、使用時の液性、洗浄性の点から、本発明の毛髪染毛剤中に0.5〜60重量%が好ましく、更には1〜30重量%、特に8〜20重量%が好ましい。
【0050】
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシアルキレン(硬化)ヒマシ油類、ショ糖脂肪酸エステル類、ポリグリセリンアルキルエーテル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグリコシド類、等が挙げられる。このうち、アルキルグリコシド類、ポリオキシアルキレン(C8〜C20)脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、脂肪酸アルカノールアミドが好ましい。
【0051】
脂肪酸アルカノールアミドとしては、モノアルカノールアミド、ジアルカノールアミドのいずれでもよく、炭素数8〜18、特に炭素数10〜16のアシル基を有するものが好ましい。特に、炭素数2〜3のヒドロキシアルキル基を有するものが好ましく、例えばオレイン酸ジエタノールアミド、パーム核油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド等が挙げられる。
【0052】
非イオン界面活性剤は、2種以上を併用してもよく、その含有量は、本発明の毛髪染毛剤中に0.1〜15重量%が好ましく、更には0.5〜8重量%、特に1〜6重量%が、良好な増泡効果が得られるので好ましい。
【0053】
両性界面活性剤としては、ベタイン系界面活性剤等が挙げられる。このうち、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン等がより好ましく、脂肪酸アミドプロピルベタインが特に好ましい。脂肪酸アミドプロピルベタインとしては、炭素数8〜18、特に炭素数10〜16のアシル基を有するものが好ましく、具体的には、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、パーム核油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等が好ましい。
【0054】
両性界面活性剤は、2種以上を併用してもよく、その含有量は、本発明の毛髪染毛剤中に0.1〜15重量%が好ましく、更には0.5〜8重量%、特に1〜6重量%が、良好な増泡効果が得られるので好ましい。
【0055】
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルコキシトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルアミン及びその塩、アルコキシジメチルアミン及びその塩、アルキルアミドジメチルアミン及びその塩等が挙げられる。
【0056】
(i) アルキルトリメチルアンモニウム塩
例えば下記一般式で表されるものが挙げられる。
13-N+(CH3)3-
〔式中、R13は炭素数12〜22のアルキル基を示し、X-はハロゲン化物イオン(特に塩化物イオン、臭化物イオン)を示す。〕
【0057】
(ii) アルコキシトリメチルアンモニウム塩
例えば下記一般式で表されるものが挙げられる。
13-O-R14-N+(CH3)3-
〔式中、R14はエチレン基又はプロピレン基を示し、R13及びX-は前記と同じ意味を示す。〕
【0058】
(iii) ジアルキルジメチルアンモニウム塩
例えば下記一般式で表されるものが挙げられる。
(R15)2+(CH3)2-
〔式中、R15は炭素数12〜22のアルキル基又はベンジル基を示し、X-は前記と同じ意味を示す。〕
【0059】
(iv) アルキルジメチルアミン(及びその塩)
例えば下記一般式で表されるもの及びその塩が挙げられる。
13-N(CH3)2
〔式中、R13は前記と同じ意味を示す。〕
【0060】
(v) アルコキシジメチルアミン(及びその塩)
例えば下記一般式で表されるもの及びその塩が挙げられる。
13-O-R14-N(CH3)2
〔式中、R13及びR14は前記と同じ意味を示す。〕
【0061】
(vi) アルキルアミドジメチルアミン(及びその塩)
例えば下記一般式で表されるもの及びその塩が挙げられる。
16-C(=O)NH-R14-N(CH3)2
〔式中、R16は炭素数11〜21のアルキル基を示し、R14は前記と同じ意味を示す。〕
【0062】
上記(i)〜(vi)以外のカチオン界面活性剤としては、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム(アルカノイルアミノプロピル ジメチル エチルアンモニウムのエチル硫酸塩、アルカノイル基はラノリン由来)、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノエチルトリエチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルトリエチルアンモニウム、メチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノエチルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸イソアルカン酸(C14〜C20)アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸イソアルカン酸(C18〜C22)アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸イソステアリン酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸イソノナン酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム及びアルキルトリメチルアンモニウムサッカリン等が挙げられる。
【0063】
カチオン界面活性剤を配合することにより、乾燥後の仕上がりを向上させることができる。カチオン界面活性剤は、2種以上を併用してもよく、洗髪時からすすぎ時までの滑らかさの点から、その含有量は、本発明の毛髪染毛剤中に0.01〜10重量%が好ましく、更には0.05〜6重量%、特に0.3〜3重量%、とりわけ0.5〜2重量%が好ましい。
【0064】
更に、本発明の毛髪洗浄剤には、洗浄時のきしみの低減、並びに泡の質感、泡の滑り感及び乾燥時の滑らかさを向上させる観点から、カチオン性ポリマーを含有させることができる。カチオン性ポリマーとしては、例えばカチオン化セルロース誘導体、カチオン性澱粉、カチオン化グアーガム誘導体、ジアリル四級アンモニウム塩のホモポリマー、ジアリル四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物、四級化ポリビニルピロリドン誘導体、ポリグリコールポリアミン縮合物、ビニルイミダゾリウムトリクロライド/ビニルピロリドン共重合体、ヒドロキシエチルセルロース/ジメチルジアリルアンモニウムクロライド共重合体、ビニルピロリドン/四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体、ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体、アルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピルエチレントリアミン共重合体(米国サンドス社製カルタレチン)、特開昭53-139734号公報、特開昭60-36407号公報に記載されているカチオン性ポリマー等が挙げられる。特にカチオン化セルロース誘導体、カチオン化グアーガム誘導体、ジアリル四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物が好ましい。
【0065】
カチオン性ポリマーは、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、洗浄時の泡質向上と、乾燥後の髪のまとまりと感触の向上の点から、本発明の毛髪染毛剤中に0.02〜5重量%が好ましく、更には0.05〜1重量%、特に0.1〜0.7重量%が好ましい。
【0066】
更に、本発明の毛髪洗浄剤には、泡の質感、泡の滑り感、洗浄時のきしみ低減、乾燥時の滑らかさの点から成分(A)以外のシリコーン類を含有させることができる。このようなシリコーン類としては、例えば以下に示すものが挙げられる。
【0067】
(1) ジメチルポリシロキサン
例えば下記一般式で表されるものが挙げられる。
(CH3)3SiO-[(CH3)2SiO]e-Si(CH3)3
〔式中、eは3〜20000の数を示す。〕
【0068】
(2) アミノ変性シリコーン
各種のアミノ変性シリコーンが使用できるが、特に平均分子量が約3000〜100000の、アモジメチコーン(Amodimethicone)の名称でCTFA辞典(米国,Cosmetic Ingredient Dictionary)第3版中に記載されているものが好ましい。このアミノ変性シリコーンは水性乳濁液として用いるのが好ましく、市販品としては、SM 8704C(東レ・ダウコーニング・シリコーン社)、DC 929(ダウコーニング社)、KT 1989(GE東芝社)等が挙げられる。
【0069】
(3) その他のシリコーン類
上記以外に、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン等が挙げられる。
【0070】
これらのシリコーン類は、2種以上を併用してもよく、洗髪時からすすぎ時までの滑らかさの点から、その含有量は、本発明の毛髪染毛剤中に0.01〜10重量%が好ましく、更には0.05〜6重量%、特に0.3〜3重量%、とりわけ0.5〜2重量%が好ましい。
【0071】
更に、本発明の毛髪洗浄剤には、他のコンディショニング剤として、油剤を含有させることができる。油剤としては、スクワレン、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、シクロパラフィン等の炭化水素類;ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボガド油、オリーブ油等のグリセリド類;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ等のロウ類;グリセリン等の多価アルコール類;パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2-エチルヘキサン酸ヘキサデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸トリデシル等のエステル類;カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、イソステアリル酸、イソパルミチン酸等の高級脂肪酸類;ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、2-オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール類;その他イソステアリルグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテルなどが挙げられる。これらのうち、高級アルコール類が好ましく、特にミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコールが好ましい。これら油剤は、2種以上を併用することもでき、その含有量は、本発明の毛髪洗浄剤中0.2〜2重量%が好ましく、更には0.3〜1.8重量%、特に0.5〜1.5重量%が好ましい。
【0072】
更に、本発明の毛髪洗浄剤には、洗浄剤の質感と安定性の向上の観点から、エチレングリコールモノ脂肪酸エステル又はエチレングリコールジ脂肪酸エステルを含有することができる。エチレングリコールモノ脂肪酸エステルとしては、エチレングリコールモノステアレート、エチレングリコールモノベヘネートなどが挙げられる。また、エチレングリコールジ脂肪酸エステルとしては、エチレングリコールジステアレート、エチレングリコールジベヘネートなどが挙げられる。これらは2種以上を併用してもよく、またその含有量は、本発明の毛髪染毛剤中に0.5〜8重量%が好ましく、更には0.7〜5重量%、特に1〜3重量%が好ましい。洗浄剤の安定性向上の点から、本発明の毛髪洗浄剤中の上記エチレングリコール脂肪酸エステルを含むパール化剤と硫酸塩型界面活性剤との含有重量比(パール化剤/硫酸塩型界面活性剤)は、1/10〜2/5が好ましく、更には1/7〜3/10、特に1/6〜1/4が好ましい。
【0073】
更に、本発明の毛髪洗浄剤には、粘度調整剤を含有させてもよく、粘度調整剤としては、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、粘土鉱物、塩類(塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、クエン酸ナトリウム等)などが挙げられ、中でも塩類、特に塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムが好ましい。粘度調整剤は2種以上を併用してもよく、またその使用量は、泡量、泡質の点から、本発明の毛髪染毛剤中に0.01〜5重量%が好ましく、更には0.05〜3重量%、特に0.1〜1.5重量%が好ましい。
【0074】
本発明の毛髪洗浄剤には、上記成分のほか、通常の毛髪洗浄剤に用いられる成分を目的に応じて適宜配合できる。このような成分としては、例えば抗フケ剤;ビタミン剤;殺菌剤;抗炎症剤;防腐剤;キレート剤;パンテノール等の保湿剤;染料、顔料等の着色剤;ユーカリの極性溶媒抽出物、真珠層を有する貝殻又は真珠から得られる蛋白質又はその加水分解物、シルクから得られる蛋白質又はその加水分解物、マメ科植物の種子から得られる蛋白含有抽出物、オタネニンジン抽出物、米胚芽抽出物、ヒバマタ抽出物、ツバキ抽出物、アロエ抽出物、月桃葉抽出物、クロレラ抽出物等のエキス類;酸化チタン等のパール粉体;セラミド類、擬似セラミド類;香料;色素;紫外線吸収剤;酸化防止剤;その他エンサイクロペディア・オブ・シャンプー・イングリーディエンツ〔ENCYCLOPEDIA OF SHAMPOO INGREDIENTS (MICELLE PRESS)〕に記載されている成分等が挙げられる。
【0075】
本発明の毛髪洗浄剤は、傷んだ髪に対する泡立ちの速さ、泡の広げやすさによる洗髪時の髪の解しやすさと、乾燥後の櫛通りの良さとを両立する観点より、毛髪に適用する際のpH(水で20重量倍希釈,25℃)が2以上6未満であるのが好ましく、更にはpH3〜5、特にpH3.5〜4.5であるのが好ましい。pH調整剤としては、成分(C)の有機酸のほか、無機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化アンモニウム等の塩基を用いてもよい。
【0076】
本発明の毛髪洗浄剤の形態は、液状、ゲル状等適宜選択できるが、溶剤として水又は低級アルコール、特に水を用いた液状のものが好ましい。
【実施例】
【0077】
実施例1〜9及び比較例1〜4
表1及び2に示す毛髪洗浄剤を調製し、洗髪中の感触、高湿度下におけるまとまりの持続性を評価した。なお、pHは水で20重量倍希釈したときの25℃における値である。
【0078】
(洗髪時、すすぎ時のすべり感)
あらかじめブリーチ処理を8回、洗髪と乾燥を720回繰り返したダメージ毛を用いて作製した、長さ20cm、幅5.5cm、重さ10.0gの毛束を40℃の温水で軽く濯いだ後、余分な水分を取り去り、0.5gの毛髪洗浄剤を用いて約30秒間十分に泡立てた。泡の付いた毛束のすべり感を官能評価し、続いて毛束を40℃のお湯ですすぎ流しながらすべり感を官能評価した。評価は5人で行い、その評価の合計値を示した。
【0079】
・評価基準
4:よく滑る
3:やや滑る
2:あまり滑らない
1:滑らない
【0080】
(高湿度下におけるまとまりの持続性)
あらかじめブリーチ処理を8回、洗髪と乾燥を720回繰り返したダメージ毛を用いて作製した、長さ20cm、幅1.5cm、重さ1.0gの毛束を40℃の温水で軽く濯いだ後、余分な水分を取り去り、0.1gの毛髪洗浄剤を用いて約30秒間泡立て、40℃の流水(2L/min)で30秒間濯いだ後、タオルで水気を十分に拭き取りドライヤーで櫛を通しながら乾燥した。これを30回繰り返した。その後、目視により髪のまとまりを評価した。更に、高湿度下(25℃、85%RH)に一時間放置後のまとまりを目視により評価した。評価は5人のパネラーで行い、その評価の合計値を示した。
【0081】
・評価基準
4:良い
3:やや良い
2:あまり良くない
1:良くない
【0082】
【表1】

【0083】
【表2】

【0084】
実施例10 パール外観シャンプー
(重量%)
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸アンモニウム 13.0
キシレンスルホン酸ナトリウム 0.5
ココアンホ酢酸ナトリウム 0.5
ココイルモノエタノールアミド 0.3
ポリオキシエチレン(14)ラウリルエーテル 1.0
高重合メチルポリシロキサンエマルション
(シリコーンCF2450,東レ・ダウコーニング社) 4.0
ベンジルアルコール 0.5
エチレングリコールジステアレート 2.0
カチオン化ヒドロキシエチルセルロース(Polymer JR-400,Amerchol社) 0.4
アミノ変性シリコーン誘導体
(8500 CONDITIONING AGENT,ダウ・コーニング社) 1.0
パンテノール 0.05
シルクエキス 0.05
塩化ナトリウム 1.0
乳酸 pH5.0になる量
イオン交換水 バランス
【0085】
実施例11 コンディショニングシャンプー
(重量%)
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸アンモニウム 10.0
ラウリル硫酸アンモニウム 5.0
p-トルエンスルホン酸 0.5
イソデシルグリセリルエーテル 0.7
ラウリルアミドプロピルベタイン 2.0
ココイルモノエタノールアミド 0.5
ミリスチルアルコール 1.5
ポリオキシエチレン(16)ラウリルエーテル 1.0
エチレングリコールジステアレート 2.0
カチオン化ヒドロキシエチルセルロース(ポイズ C-80M,花王社) 0.5
ジアリル四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物
(マーコート550,ONDEO NALCO社) 0.2
アミノ変性シリコーン誘導体
(8500 CONDITIONING AGENT,ダウ・コーニング社) 0.4
高重合メチルポリシロキサンエマルション
(シリコーンCF2450,東レ・ダウコーニング社) 2.0
ベンジルアルコール 0.4
ポリプロピレングリコール(Mw=400) 0.2
加水分解コンキオリン液(乾燥分3重量%) 0.05
オタネニンジンエキス(乾燥分3重量%) 0.05
ダイズエキス(乾燥分0.4重量%) 0.05
ユーカリエキス(乾燥分0.2重量%) 0.05
ツバキ油 0.05
米胚芽油 0.05
リンゴ酸 0.5
水酸化ナトリウム pH3.9になる量
イオン交換水 バランス
【0086】
実施例12 コンディショニングシャンプー
(重量%)
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸アンモニウム 14.0
クメンスルホン酸アンモニウム 0.8
ラウリルアミドプロピルベタイン 3.0
ポリオキシエチレン(16)ラウリルエーテル 2.0
ステアロキシプロピルジメチルアミン・リンゴ酸塩 0.5
エチレングリコールジステアレート 2.0
カチオン化グアーガム(Jaguar C-13S,Rhodia社) 0.3
ポリプロピレングリコール(Mw=400) 0.5
アミノ変性シリコーン誘導体
(8500 CONDITIONING AGENT,ダウ・コーニング社) 0.8
塩化ナトリウム 1.0
アルギニン 0.5
リンゴ酸 0.2
アジピン酸 0.5
グリコール酸 0.2
水酸化ナトリウム pH5.0になる量
イオン交換水 バランス
【0087】
実施例13 コンディショニングシャンプー
(重量%)
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 16.0
p-トルエンスルホン酸ナトリウム 0.7
イソデシルグリセリルエーテル 1.5
ココイルアミドプロピルベタイン 1.0
ラウリルヒドロキシスルホベタイン 1.0
ラウリン酸 0.5
オレイン酸 0.7
ジステアリルエーテル 2.0
ココイルベンザルコニウムクロライド 0.5
カチオン化ヒドロキシエチルセルロース(Polymer JR-400,Amerchol社) 0.4
エタノール 0.5
アミノ変性シリコーン誘導体
(8500 CONDITIONING AGENT,ダウ・コーニング社) 0.4
高重合メチルポリシロキサンエマルション
(シリコーンCF2450、東レ・ダウコーニング社) 2.0
セラミドII(クローダジャパン株式会社) 0.05
ヒバマタエキス 0.05
リンゴ酸 0.7
水酸化ナトリウム pH5.0になる量
イオン交換水 バランス
【0088】
実施例10〜13の洗浄剤は、いずれも、ヘアカラーなどで傷んだ毛髪に対し、洗髪中の良好な感触を与え、高湿度下におけるまとまりの持続性にも優れるものであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)〜(D)を含有し、水で20重量倍に希釈したときの25℃におけるpHが2以上6未満である毛髪洗浄剤。
(A) ケイ素原子に結合する側鎖として、水酸基と窒素原子を共に含む基を有するアミノ変性シリコーン
(B) 炭素数6〜18の疎水性スルホン酸又はその塩
(C) ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸及び芳香族カルボン酸から選ばれる有機酸
(D) 次の(d1)〜(d5)から選ばれる有機溶剤
(d1) 一般式(1)で表される化合物
【化1】

〔式中、R1は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は基R2−Ph−R3−(R2;水素原子、メチル基又はメトキシ基,R3;結合手又は炭素数1〜3の飽和若しくは不飽和の二価の炭化水素基,Ph;パラフェニレン基)を示し、Y及びZは水素原子又は水酸基を示し、p、q及びrは0〜5の整数を示す。ただし、p=q=0であるときは、Zは水酸基であり、またR1は水素原子及び基R2−Ph−のいずれでもない。〕
(d2) 窒素原子に炭素数1〜18のアルキル基が結合したN-アルキルピロリドン
(d3) 炭素数2〜4のアルキレンカーボネート
(d4) 分子量200〜5000のポリプロピレングリコール
(d5) 一般式(2)、(3)又は(4)で表されるラクトン又は環状ケトン
【化2】

〔式中、Xはメチレン基又は酸素原子を示し、R4及びR5は相異なる置換基を示し、a及びbは0又は1を示す。〕
【請求項2】
成分(A)が、次の一般式(5)
【化3】

〔式中、R6はそれぞれ独立して、一価の炭化水素基、ヒドロキシ基又はアルコキシ基を示し、R7はそれぞれ独立して一価の炭化水素基を示し、R8はそれぞれ独立して、炭素数1〜10の二価の炭化水素基を示し、R9はそれぞれ独立して、式(6)又は(7)
【化4】

(Wはそれぞれ独立して、水素原子又は基−CH2-CH(OH)-R8-OH(R8は前記と同じ)を示し、R10はそれぞれ独立して、水素原子又は基−R8NW2(W及びR8は前記と同じ)を示す。ただし、全てのWが水素原子となることはない。)で表される基を示し、cは25〜1000の数を示し、dは1〜200の数を示す。〕
で表されるアミノ変性シリコーンである請求項1記載の毛髪洗浄剤。
【請求項3】
成分(A)を0.05〜10重量%、成分(B)を0.1〜5重量%、成分(C)を0.05〜10重量%、成分(D)を0.01〜50重量%を含有する請求項1又は2記載の毛髪洗浄剤。
【請求項4】
成分(B)が、芳香環を含む炭素数6〜18の疎水性スルホン酸若しくは芳香環を含まない炭素数6〜9の疎水性スルホン酸又はその塩である請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪洗浄剤。
【請求項5】
成分(B)が、芳香環を一つ含む炭素数6〜18の芳香族スルホン酸である請求項1〜4のいずれかに記載の毛髪洗浄剤。
【請求項6】
成分(B)が、芳香環を2つ以上含む炭素数10〜18の芳香族スルホン酸である請求項1〜4のいずれかに記載の毛髪洗浄剤。
【請求項7】
成分(B)が、炭素数6〜9の脂肪族炭化水素基を有する脂肪族スルホン酸である請求項1〜4のいずれかに記載の毛髪洗浄剤。
【請求項8】
更に、成分(A)以外のシリコーン誘導体を含有する請求項1〜7のいずれかに記載の毛髪洗浄剤。
【請求項9】
更に、エチレングリコールモノ脂肪酸エステル又はエチレングリコールジ脂肪酸エステルを含有する請求項1〜8のいずれかに記載の毛髪洗浄剤。

【公開番号】特開2006−282615(P2006−282615A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−106452(P2005−106452)
【出願日】平成17年4月1日(2005.4.1)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】