説明

気泡分離器

【課題】分離器の下流側に接続される冷却機構の破損を防止できると共に流体の過冷却を防止できる気泡分離器を提供する。
【解決手段】本分離器1は、その下流側に冷却機構(オイルクーラ9)が接続されるサイクロン式の気泡分離器であって、本体2の内圧増大時に作動されるリリーフ機構13を備え、該リリーフ機構の作動により該本体内の流体を前記冷却機構の下流側に逃すようにした。特に、前記リリーフ機構13が、前記本体に連なる気体排出部4に設けられていることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気泡分離器に関し、さらに詳しくは、分離器の下流側に接続される冷却機構の破損を防止できると共に流体の過冷却を防止できる気泡分離器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、気泡分離器として、本体内に導入される気液混合流体中に含まれる気泡を除去するサイクロン式のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、このような気泡分離器を、内燃機関の潤滑オイル中の気泡を除去することに利用することも一般に行われている。
ここで、内燃機関の潤滑経路から排出されるオイルは、適切な温度範囲より通常高温になっている。そのため、例えば、図13に示すように、気泡分離器101の下流側にオイルクーラ109を接続し、気泡分離器で気泡が除去されたオイルをオイルクーラ109で冷却して適切な温度範囲に調整する技術が提案されている(例えば、特許文献1の段落番号〔0036〕及び図6参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−176204号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の提案技術では、単に気泡分離器の下流側にオイルクーラを接続しているだけなので、内燃機関の始動時等においてオイルが低温で且つ粘性が高いときに、オイルクーラの隙間を通る圧損が高まりオイルクーラが破損してしまう恐れがある。また、低温オイルをオイルクーラで冷却することとなり、オイルが過冷却されてしまい適切な温度範囲に到達するまで時間がかかってしまう。
【0005】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、分離器の下流側に接続される冷却機構の破損を防止できると共に流体の過冷却を防止できる気泡分離器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の通りである。
1.その下流側に冷却機構が接続されるサイクロン式の気泡分離器において、
本体の内圧増大時に作動されるリリーフ機構を備え、該リリーフ機構の作動により該本体内の流体を前記冷却機構の下流側に逃すようにしたことを特徴とする気泡分離器。
2.前記リリーフ機構は、前記本体に連なる気体排出部に設けられている上記1.記載の気液分離器。
3.前記リリーフ機構は、前記気体排出部に設けられた気体排出通路とリリーフ通路との連絡部位に配置され且つ弾性体により付勢され更に前記本体内の圧力により変位する弁体を有しており、前記本体の内圧が所定値未満のときに該弁体により該気体排出通路を開放し且つ該リリーフ通路を閉鎖すると共に、前記本体の内圧が所定値以上のときに該弁体により該リリーフ通路を開放するように構成されている上記2.記載の気液分離器。
4.前記リリーフ通路の一端側は、前記冷却機構の下流側の液体通路又は液体貯留部に接続されている上記3.記載の気液分離器。
5.前記リリーフ機構は、前記気体排出部に設けられた気体排出通路に配置され且つ弾性体により付勢され更に前記本体内の圧力により変位する弁体を有しており、前記本体の内圧が所定値未満のときに該弁体により該気体排出通路を所定の開放量で開放すると共に、前記本体の内圧が所定値以上のときに該弁体により該気体排出通路の開放量を大きくするように構成されている上記2.記載の気液分離器。
6.前記リリーフ機構は、前記気体排出部に設けられた気体排出通路に配置され且つ弾性体により付勢され且つ前記本体内の圧力により変位し更に気体排出用の貫通孔が形成された弁体を有しており、前記本体の内圧が所定値未満のときに該弁体により該気体排出通路を閉鎖すると共に、前記本体の内圧が所定値以上のときに該弁体により該気体排出通路を開放するように構成されている上記2.記載の気液分離器。
7.前記気体排出通路の一端側は、前記冷却機構の下流側の液体貯留部の上方で開口している上記5.又は6.に記載の気液分離器。
8.前記リリーフ機構は、前記本体に連なる液体排出部に設けられている上記1.記載の気液分離器。
9.前記リリーフ機構は、前記液体排出部に設けられた液体排出通路とリリーフ通路との連絡部位に配置され且つ弾性体により付勢され更に前記本体内の圧力により変位する弁体を有しており、前記本体の内圧が所定値未満のときに該弁体により該液体排出通路を開放し且つ該リリーフ通路を閉鎖すると共に、前記本体の内圧が所定値以上のときに該弁体により該リリーフ通路を開放するように構成されている上記8.記載の気液分離器。
10.前記リリーフ通路の一端側は、前記冷却機構の下流側の液体通路又は液体貯留部に接続されている上記9.記載の気液分離器。
【発明の効果】
【0007】
本発明の気泡分離器によると、本体内に導入される流体が高温のときには、本体内で高温流体の気泡分離が行われ、気泡の除去された液体は分離器の下流側に接続される冷却機構で冷却されて適切な温度範囲に調節される。一方、本体内に導入される流体が低温のときには、本体の内圧が増大してリリーフ機構が作動されて本体内の低温流体が冷却機構の下流側に逃される。これにより、冷却機構の負荷を低減してその破損を防止できると共に、低温流体の過冷却を防止でき迅速な昇温を図ることができる。
また、前記リリーフ機構が前記本体に連なる気体排出部に設けられている場合は、気体排出部を利用してリリーフ機構を構成でき、リリーフ機構ひいては分離器を簡易且つ安価な構造にできる。また、本体の一部にリリーフ機構を設けるものに比べて、気泡分離性能の低下を抑制できる。
また、前記リリーフ機構が、特定の弁体を有しており、前記本体の内圧が所定値未満のときに該弁体により該気体排出通路を開放し且つ該リリーフ通路を閉鎖すると共に、前記本体の内圧が所定値以上のときに該弁体により該リリーフ通路を開放するように構成されている場合は、本体内に導入される流体が高温のときに、本体内で分離された気体が開放状態の気体排出通路を介して外部に排出される。一方、本体内に導入される流体が低温のときに、本体内の流体が開放状態のリリーフ通路を介して冷却機構の下流側に逃される。このように、気体排出通路とは別にリリーフ通路を設けているので、このリリーフ通路を通る低温流体が外気に晒されず流体への気泡の混入を抑制できる。また、リリーフ機構として、弾性体により付勢され且つ本体内の圧力により変位する弁体を有するものを採用しているので、電磁弁等を備えるものに比べて、リリーフ機構ひいては分離器を簡易且つ安価な構造にできる。
また、前記リリーフ通路の一端側が、前記冷却機構の下流側の液体通路又は液体貯留部に接続されている場合は、低温流体はリリーフ通路を介して冷却機構の下流側に接続された液体通路又は液体貯留部に逃される。これにより、リリーフ通路を通る低温流体を外気に全く晒すことなく冷却機構の下流側に逃すことができ、流体への気泡の混入をより確実に抑制できる。
【0008】
また、前記リリーフ機構が、特定の弁体を有しており、前記本体の内圧が所定値未満のときに該弁体により該気体排出通路を所定の開放量で開放すると共に、前記本体の内圧が所定値以上のときに該弁体により該気体排出通路の開放量を大きくするように構成されている場合は、本体内に導入される流体が高温のときに、本体内で分離された気体が所定の開放量で開放状態の気体排出通路を介して外部に排出される。一方、本体内に導入される流体が低温のときに、本体内の流体は、その開放量が大きくされた開放状態の気体排出通路を介して冷却機構の下流側に逃される。このように、気体排出通路によりリリーフ通路を兼用しているので、リリーフ機構ひいては分離器を簡易且つ安価な構造にできる。また、リリーフ機構として、弾性体により付勢され且つ本体内の圧力により変位する弁体を有するものを採用しているので、電磁弁等を備えるものに比べて、リリーフ機構ひいては分離器を簡易且つ安価な構造にできる。
また、前記リリーフ機構が、気体排出用の貫通孔が形成された弁体を有しており、前記本体の内圧が所定値未満のときに該弁体により該気体排出通路を閉鎖すると共に、前記本体の内圧が所定値以上のときに該弁体により該気体排出通路を開放するように構成されている場合は、本体内に導入される流体が高温のときに、本体内で分離された気体は気体排出通路を閉鎖する弁体の貫通孔を介して外部に排出される。一方、本体内に導入される流体が低温のときに、本体内の流体は開放状態の気体排出通路を介して冷却機構の下流側に逃される。このように、気体排出通路によりリリーフ通路を兼用しているので、リリーフ機構ひいては分離器を簡易且つ安価な構造にできる。また、リリーフ機構として、弾性体により付勢され且つ本体内の圧力により変位する弁体を有するものを採用しているので、電磁弁等を備えるものに比べて、リリーフ機構ひいては分離器を簡易且つ安価な構造にできる。
また、前記気体排出通路の一端側が、前記冷却機構の下流側の液体貯留部の上方で開口している場合は、低温流体は気体排出通路を介して液体貯留部の上方で排出されてその液体貯留部に逃される。
【0009】
また、前記リリーフ機構が、前記本体に連なる液体排出部に設けられている場合は、液体排出部を利用してリリーフ機構を構成でき、リリーフ機構ひいては分離器を簡易且つ安価な構造にできる。また、本体の一部にリリーフ機構を設けるものに比べて、気泡分離性能の低下を抑制できる。
また、前記リリーフ機構が、特定の弁体を有しており、前記本体の内圧が所定値未満のときに該弁体により該液体排出通路を開放し且つ該リリーフ通路を閉鎖すると共に、前記本体の内圧が所定値以上のときに該弁体により該リリーフ通路を開放するように構成されている場合は、本体内に導入される流体が高温のときに、本体内で気泡の除去された液体が開放状態の液体排出通路を介して外部に排出される。一方、本体内に導入される流体が低温のときに、本体内の流体が開放状態のリリーフ通路を介して冷却機構の下流側に逃される。また、リリーフ機構として、弾性体により付勢され且つ本体内の圧力により変位する弁体を有するものを採用しているので、電磁弁等を備えるものに比べて、リリーフ機構ひいては分離器を簡易且つ安価な構造にできる。
また、前記リリーフ通路の一端側が、前記冷却機構の下流側の液体通路又は液体貯留部に接続されている場合は、低温流体はリリーフ通路を介して冷却機構の下流側に接続された液体通路又は液体貯留部に逃される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
1.気泡分離器
本実施形態1.に係る気泡分離器は、その下流側に冷却機構が接続されるサイクロン式の分離器である限り、その構造、形状、大きさ等は特に問わない。この気泡分離器は、後述するリリーフ機構を備えている。
【0011】
なお、上記気泡分離器は、例えば、本体と、本体に連なり本体内に気液混合流体を接線方向に導入する流体導入部と、本体に連なり本体内で分離された気体を排出するための気体排出部と、本体に連なり本体内で気泡の除去された液体を排出するための液体排出部と、を備えていることができる。上記本体は、通常、その内部に円錐状及び/又は円柱状の分離室が形成されている。
【0012】
上記「冷却機構」は、例えば、上記気泡分離器から排出される気泡の除去された液体を冷却する限り、その構造、冷却形態等は特に問わない。この冷却機構の上流側には、通常、上記気泡分離器を構成する液体排出部の一端側が接続されている。
上記冷却機構としては、例えば、(1)上記気泡分離器から排出される液体が流通する管と、冷却媒体(例えば、冷却水、エア等)が流通する管と、を接触させてなる形態、(2)上記気泡分離器から排出される液体が流通する管に外気と接触する冷却フィンを設けてなる形態等のうちの1種又は2種以上の組み合せ等を挙げることができる。
上記冷却機構は、例えば、上記気泡分離器から排出される液体を貯留する液体タンクの表面の少なくとも一部を覆うように設けられていることができる(図4参照)。これにより、液体が低温のときは、冷却機構の内部の液体の流通がなくなるため外気との熱緩衝材として機能し、液体タンク内の貯留液体が外気によって冷却されてしまうことを緩和できる。
【0013】
上記「リリーフ機構」は、上記気泡分離器を構成する本体の内圧増大時に作動され、その作動により本体内の流体を上記冷却機構の下流側に逃すためのものである限り、その構造、配置形態、作動形態等は特に問わない。
【0014】
上記リリーフ機構は、例えば、本体内の圧力に基づいて制御される電磁弁を有していてもよいが、弾性体により付勢され且つ本体内の圧力により変位(例えば、スライド移動、揺動移動等)する弁体を有することが好ましい。リリーフ機構ひいては分離器を簡易且つ安価な構造にできるためである。
上記リリーフ機構は、例えば、上記気泡分離器を構成する本体の一部に設けられていてもよいが、上記気泡分離器の本体に連なる気体排出部又は液体排出部に設けられていることが好ましい。気体排出部及び液体排出部を利用してリリーフ機構を容易に設定できると共に、本体の気泡分離性能の低下を抑制できるためである。
【0015】
ここで、上記気体排出部に設けられるリリーフ機構としては、例えば、下記(1)〜(3)形態等を挙げることができる。
(1)上記気体排出部に設けられた気体排出通路とリリーフ通路との連絡部位に配置され且つ弾性体により付勢され更に本体内の圧力により変位する弁体を有しており、本体の内圧が所定値未満のときに弁体により気体排出通路を開放し且つリリーフ通路を閉鎖すると共に、本体の内圧が所定値以上のときに弁体によりリリーフ通路を開放するように構成されている形態(図1及び4等参照)。
(2)上記気体排出部に設けられた気体排出通路に配置され且つ弾性体により付勢され更に本体内の圧力により変位する弁体を有しており、本体の内圧が所定値未満のときに弁体により気体排出通路を所定の開放量で開放すると共に、本体の内圧が所定値以上のときに弁体により気体排出通路の開放量を大きくするように構成されている形態(図6等参照)。
(3)上記気体排出部に設けられた気体排出通路に設けられ且つ弾性体により付勢され且つ本体内の圧力により変位し更に気体排出用の貫通孔が形成された弁体を有しており、本体の内圧が所定値未満のときに弁体により気体排出通路を閉鎖すると共に、本体の内圧が所定値以上のときに弁体により気体排出通路を開放するように構成されている形態(図9参照)。
【0016】
上記(1)形態では、例えば、上記リリーフ通路は、その一端側が気体排出通路に連絡されており、その他端側が、冷却機構の下流側の液体通路に接続されていたり(図1参照)、冷却機構の下流側の液体貯留部に接続されていたり(図4参照)できる。また、例えば、上記気体排出通路は、その一端側が本体内に連絡されており、その他端側が、冷却機構の下流側の液体貯留部の上方に接続されていたり、冷却機構の下流側の液体貯留部の上方で開口していたり(図4参照)できる。
上記(2)(3)形態では、例えば、上記気体排出通路は、その一端側が本体内に連絡されており、その他端側が、冷却機構の下流側の液体貯留部の上方で開口していることができる(図6参照)。
上記(3)形態において、上記貫通孔の個数、形状、大きさ等は特に問わないが、気体を通し易く且つ液体を通し難くできるといった観点から、上記貫通孔が複数設けられていることが好ましい。
なお、上記(1)〜(3)形態では、例えば、上記気泡分離器は、本体から排出される液体を貯留する液体タンクの内部に設けられていることができる。これにより、気泡分離器の設置スペースを容易に確保できる。
【0017】
上記液体排出部に設けられるリリーフ機構としては、例えば、上記液体排出部に設けられた液体排出通路とリリーフ通路との連絡部位に配置され且つ弾性体により付勢され更に本体内の圧力により変位する弁体を有しており、本体の内圧が所定値未満のときに弁体により液体排出通路を開放し且つリリーフ通路を閉鎖すると共に、本体の内圧が所定値以上のときに弁体によりリリーフ通路を開放するように構成されている形態(図8等参照)を挙げることができる。
【0018】
上述の形態の場合、例えば、上記リリーフ通路は、その一端側が液体排出通路に連絡されており、その他端側が、冷却機構の下流側の液体通路に接続されていたり(図8等参照)、冷却機構の下流側の液体貯留部に接続されていたりできる。なお、上記液体排出通路は、通常、その一端側が本体内に連絡されており、その他端側が冷却機構の上流側に接続されている。
【実施例】
【0019】
以下、図面を用いて実施例1〜4により本発明を具体的に説明する。なお、本実施例1〜4では、本発明に係る「気泡分離器」として、内燃機関の潤滑オイル中に含まれる気泡を除去する気泡分離器を例示する。
【0020】
(実施例1)
(1)気泡分離器の構成
本実施例1に係る気泡分離器1は、図1に示すように、その内部に略円錐状の分離室2aの形成された本体2を備えている。この本体2の周壁の上部には、気泡を含むオイルを本体2の内部に接線方向に導入するオイル導入部3が設けられている。また、本体2の上端壁の中心部には、本体2内で分離された気体を外部に排出するための気体排出部4が設けられている。さらに、本体2の下部には、本体2内で分離されたオイルを外部に排出する液体排出部5が設けられている。
【0021】
上記気体排出部4には、その一端側が本体2内に連なる気体排出通路7が設けられている。この気体排出通路7の他端側は、図示しないオイルタンクの上方に接続されている。また、気体排出通路7の一端側(本体側)には、リリーフ通路8の一端側が連絡されている。このリリーフ通路8の他端側は、周知のオイルクーラ9(本発明に係る「冷却機構」として例示する)の下流側の液体通路10に接続されている。この液体通路10は、図示しないオイルタンクに接続されている。また、上記液体排出部5には、その一端側が本体2内に連なり、その他端側がオイルクーラ9の上流側に接続される液体排出通路11が設けられている。
【0022】
上記気体排出部4には、図2に示すように、本体2の内圧増大時に作動されるリリーフ機構13が設けられている。このリリーフ機構13は、上記気体排出通路7とリリーフ通路8との連絡部位に配置されるキャップ状の弁体14を有している。この弁体14は、バネ15により付勢され且つ本体2内の圧力によりスライド移動する。そして、本体2の内圧が所定値未満のときには、弁体14はバネ15の付勢力によりストッパ16に当接され、気体排出通路7を所定の開口量A(例えば、直径約5mmの開口)で開放し且つリリーフ通路8を閉鎖するようになっている。一方、本体2の内圧が所定値以上となると、弁体14はバネ15の付勢力に抗してスライド移動して、図3に示すように、リリーフ通路8を開放するようになっている。
【0023】
(2)気泡分離器の作用
次に、上記構成の気泡分離器1の作用について説明する。
先ず、本体2内に導入されるオイルが高温である場合、即ち本体2の内圧が所定値未満である場合には、図2に示すように、バネ15の付勢力により弁体14はストッパ16に当接され、その弁体14により気体排出通路7が開放状態とされ且つリリーフ通路8が閉鎖状態とされる。そして、図1に示すように、オイル導入部3から本体2内に接線方向にオイルが導入されると、そのオイルの遠心力によって、比重の大きなオイルが本体2の内壁側へ、比重の小さな気泡が本体2の中心側へ集まる。その結果、分離された気泡は、開放状態の気体排出通路7を通って本体2の外部に排出される(図1中に破線矢印で示す。)。また、本体2内で気泡の除去されたオイルは液体排出通路11を介してオイルクーラ9に送られ、オイルクーラ9で冷却されて適切な温度範囲に調整された後、液体通路10を介してオイルタンクに送られる(図1中に実線矢印で示す。)。
【0024】
一方、本体2内に導入されるオイルが低温である場合には、本体2の内圧が増大して所定値以上となりリリーフ機構13が作動される。即ち、図3に示すように、バネ15の付勢力に抗して弁体14がスライド移動され、その弁体14によりリリーフ通路8が開放状態とされる。すると、本体2内の気泡を含むオイルがリリーフ通路8を介してオイルクーラ9の下流側の液体通路10に送られる(図1中に仮想線矢印で示す。)。
【0025】
(3)実施例の効果
本実施例1の気泡分離器1では、本体2の内圧増大時に作動するリリーフ機構13を備え、本体2内に導入されるオイルが低温のときに、リリーフ機構13の作動により本体2内の低温オイル(気泡を含むオイル)をオイルクーラ9の下流側に逃すようにしたので、オイルクーラ9の負荷を低減してその破損を防止できると共に、低温オイルの過冷却を防止でき迅速な昇温を図ることができる。また、本体2の内圧上昇を抑制することができるため、本体2の構造をより簡素化することができる。
【0026】
また、本実施例1では、気体排出部4にリリーフ機構13を設けるようにしたので、本体2内で分離された気体排出用の気体排出通路7を利用して弁体14をスライド移動自在に支持でき、リリーフ機構13ひいては分離器1を簡易且つ安価な構造にできる。また、本体2の一部にリリーフ機構13を設けるものに比べて、本体2の気泡分離性能の低下を抑制できる。
【0027】
また、本実施例1では、リリーフ機構13として、バネ15により付勢され且つ本体2内の圧力により変位する弁体14を有するものを採用しているので、電磁弁等を備えるものに比べて、リリーフ機構13ひいては分離器1を簡易且つ安価な構造にできる。また、ストッパ16に対する弁体14の当接位置等を変更すれば、弁体14による気体排出通路7の開口量Aを容易に調整することができる。
【0028】
また、本実施例1では、気体排出通路7とは別にリリーフ通路8を設け、このリリーフ通路8の一端側をオイルクーラ9の下流側の液体通路10に接続したので、リリーフ通路8を通る低温オイルを外気に全く晒すことなくオイルクーラ9の下流側に逃すことができ、オイルへの気泡の混入を抑制できる。
【0029】
さらに、本実施例1では、気泡分離器1の下流側にオイルクーラ9を接続し、気泡の除去されたオイルを冷却するようにしたので、オイルを冷却してから気泡を除去するものに比べ、オイルクーラ9の冷却性能の低下を抑制できる。
【0030】
(実施例2)
次に、実施例2に係る気泡分離器について説明する。なお、本実施例2に係る気泡分離器において、上記実施例1の気泡分離器と略同じ構成部位には同符合を付けて詳説を省略する。
【0031】
本実施例2に係る気泡分離器21は、図4に示すように、オイルタンク22内に配置されている。この気泡分離器21は、本体2、オイル導入部3、気体排出部4及び液体排出部5を備えている。上記オイルタンク22の上部に設けられた気体排出口22aは、図示しないブローバイガス通路に接続されている。また、オイルタンク22の下部に設けられたオイル排出口22bは、図示しない内燃機関の潤滑経路に接続されている。また、オイルタンク22の外周には、その外周の一部を覆うように周知のオイルクーラ9が設けられている。このオイルクーラ9の下流側の液体通路10の一端側は、オイルタンク22のオイル貯留部23(本発明に係る「液体貯留部」として例示する。)で開口している。
【0032】
上記気体排出部4には、その一端側が本体2内に連なる気体排出通路7が設けられている。この気体排出通路7の他端側は、オイルタンク22内のオイル貯留部23の上方で開口している。また、気体排出通路7の一端側(本体側)には、リリーフ通路8の一端側が連絡されている。このリリーフ通路8の他端側は、オイルタンク22内のオイル貯留部23に接続されている。また、上記気体排出部4には、図5に示すように、上記実施例1と略同じ構成のリリーフ機構13が設けられている。また、上記液体排出部5には、その一端側が本体2内に連なり、その他端側がオイルクーラ9の上流側に接続される液体排出通路11が設けられている。
【0033】
なお、上記実施例2では、リリーフ通路8の一端側をオイル貯留部23に挿入接続するようにしたが、これに限定されず、例えば、リリーフ通路8の一端側をオイルクーラ9の下流側の液体通路10に接続するようにしてもよい。
【0034】
(2)気泡分離器の作用・効果
次に、上記構成の気泡分離器21の作用について説明する。
先ず、本体2内に導入されるオイルが高温である場合、即ち本体2内の内圧が所定値未満の場合には、図5中に実線で示すように、弁体14により気体排出通路7が開放状態とされ且つリリーフ通路8が閉鎖状態とされる。そして、図4に示すように、オイル導入部3から本体2内に接線方向にオイルが導入されると、本体2内で分離された気泡は、気体排出通路7を通ってオイルタンク22内に排出され、気体排出口22aから図示しないブローバイガス通路に送られる(図4中に破線矢印で示す。)。また、本体2内で気泡の除去されたオイルは液体排出通路11を介してオイルクーラ9に送られ、オイルクーラ9で冷却されて適切な温度範囲に調整された後、液体通路10を介してオイルタンク22のオイル貯留部23に送られる(図4中に実線矢印で示す。)。
【0035】
一方、本体2内に導入されるオイルが低温である場合には、本体2の内圧が増大して所定値以上となりリリーフ機構13が作動される。即ち、図5中に仮想線で示すように、バネ15の付勢力に抗して弁体14がスライド移動され、その弁体14によりリリーフ通路8が開放状態とされる。すると、本体2内の気泡を含むオイルがリリーフ通路8を介してオイルクーラ9の下流側のオイル貯留部23に送られる(図4中に仮想線矢印で示す。)。
【0036】
以上より、本実施例2の気泡分離器21では、上記実施例1と略同様の作用・効果を発揮できることに加えて、オイルタンク22内に気泡分離器21を配設したので、気泡分離器21の設置スペースを容易に確保でき、エンジンルーム等の小型化を図ることができる。また、リリーフ通路8の一端側を、オイル貯留部23内に挿入して下向きに開口させたので、リリーフ通路8からの低温オイルの排出時に、オイル貯留部23内でオイル液面から離れる方向に低温オイルが排出されるため、オイル液面の乱れを低減して気泡の再巻き込みを抑制できる。
【0037】
(実施例3)
(1)気泡分離器の構成
次に、実施例3に係る気泡分離器について説明する。なお、本実施例3に係る気泡分離器において、上記実施例1の気泡分離器と略同じ構成部位には同符合を付けて詳説を省略する。
【0038】
本実施例3に係る気泡分離器31の気体排出部4には、図6に示すように、その一端側が本体2内に連なる気体排出通路7のみが設けられている。この気体排出通路7の他端側は、オイルタンク22内のオイル貯留部23の上方で開口している。また、上記気体排出部4には、図7に示すように、本体2の内圧増大時に作動されるリリーフ機構32が設けられている。このリリーフ機構32は、気体排出通路7に配置されるキャップ状の弁体33を有している。この弁体33は、バネ34により付勢され且つ本体2内の圧力によりスライド移動する。そして、本体2の内圧が所定値未満のときには、弁体33はバネ34の付勢力によりストッパ35に当接され(図中に実線で示す)、気体排出通路7を所定の開放量A(例えば、直径約5mmの開口)で開放するようになっている。一方、本体2の内圧が所定値以上となると、弁体33はバネ34の付勢力に抗してスライド移動して(図中に仮想線で示す)、気体排出通路7を全開で開放するようになっている。
【0039】
(2)気泡分離器の作用・効果
次に、上記構成の気泡分離器31の作用について説明する。
先ず、本体2内に導入されるオイルが高温である場合、即ち本体2内の内圧が所定値未満の場合には、図7中に実線で示すように、弁体33により気体排出通路7が所定の開放量Aで開放状態とされる。そして、図6に示すように、オイル導入部3から本体2内に接線方向にオイルが導入されると、本体2内で分離された気泡は、気体排出通路7を通ってオイルタンク22内に排出され、気体排出口22aから図示しないブローバイガス通路に送られる(図6中に破線矢印で示す。)。また、本体2内で気泡の除去されたオイルは液体排出通路11を介してオイルクーラ9に送られ、オイルクーラ9で冷却されて適切な温度範囲に調整された後、液体通路10を介してオイルタンク22のオイル貯留部23に送られる(図6中に実線矢印で示す。)。
【0040】
一方、本体2内に導入されるオイルが低温である場合には、本体2の内圧が増大して所定値以上となりリリーフ機構32が作動される。即ち、図7中に仮想線で示すように、バネ34の付勢力に抗して弁体33がスライド移動され、その弁体33により気体排出通路7が全開で開放状態とされる。すると、本体2内の気泡を含むオイルが気体排出通路8を介してオイルクーラ9の下流側のオイル貯留部23の上方で放出される(図6中に仮想線矢印で示す。)。
【0041】
以上より、本実施例3の気泡分離器31では、上記実施例1及び2と略同様の作用・効果を発揮できることに加えて、気体排出通路7によりリリーフ通路を兼用しているので、リリーフ機構32ひいては分離器31を簡易且つ安価な構造にできる。
【0042】
(実施例4)
(1)気泡分離器の構成
次に、実施例4に係る気泡分離器について説明する。なお、本実施例4に係る気泡分離器において、上記実施例1の気泡分離器と略同じ構成部位には同符合を付けて詳説を省略する。
【0043】
本実施例4に係る気泡分離器41では、図8に示すように、オイルクーラ9の上流側の液体排出通路11とオイルクーラ9の下流側の液体通路10とを連絡するようにリリーフ通路8が設けられている。そして、気泡分離器41の液体排出部5にリリーフ機構42が設けられている。このリリーフ機構42は、液体排出通路11とリリーフ通路8との連絡部位に配置されるキャップ状の弁体43を有している。この弁体43は、バネ44により付勢され且つ本体2内の圧力によりスライド移動する。そして、本体2の内圧が所定値未満のときには、弁体43はバネ44の付勢力によりストッパ45に当接され、液体排出通路11を開放し且つリリーフ通路8を閉鎖する。一方、本体2の内圧が所定値以上となると、弁体43はバネ44の付勢力に抗してスライド移動して、リリーフ通路8を開放するようになっている。
【0044】
(2)気泡分離器の作用・効果
次に、上記構成の気泡分離器41の作用について説明する。
先ず、本体2内に導入されるオイルが高温である場合、即ち本体2内の内圧が所定値未満の場合には、弁体43により液体排出通路11が開放状態とされる。そして、図8に示すように、オイル導入部3から本体2内に接線方向にオイルが導入されると、本体2内で分離された気泡は、気体排出通路7を通って本体2の外部に排出される(図8中に破線矢印で示す。)。また、本体2内で気泡の除去されたオイルは液体排出通路11を介してオイルクーラ9に送られ、オイルクーラ9で冷却されて適切な温度範囲に調整された後、液体通路10を介してオイルタンク22のオイル貯留部23に送られる(図8中に実線矢印で示す。)。
【0045】
一方、本体2内に導入されるオイルが低温である場合には、本体2の内圧が増大して所定値以上となりリリーフ機構42が作動される。即ち、バネ44の付勢力に抗して弁体43がスライド移動され、その弁体43によりリリーフ通路8が開放状態とされる。すると、本体2内の気泡を含むオイルがリリーフ通路8を介してオイルクーラ9の下流側の液体通路10に送られる(図8中に仮想線矢印で示す。)。
以上より、本実施例4の気泡分離器41では、上記実施例1〜3と略同様の作用・効果を発揮できる。
【0046】
尚、本発明においては、上記実施例1〜4に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、上記実施例3(図6参照)では、気体排出通路7でリリーフ通路を兼用する形態において、気体排出通路7の開放量を変えるリリーフ機構32を例示したが、これに限定されず、例えば、図9に示すように、気体排出用の複数の貫通孔47aが形成された弁体47を有するリリーフ機構48としてもよい。この形態では、本体2内に導入されるオイルが高温である場合、即ち本体2内の内圧が所定値未満の場合には、バネ34の付勢力により弁体47はストッパ35に当接され、その弁体47により気体排出通路7が閉鎖状態とされ、弁体47の貫通孔47aを介して本体2内で分離された気泡が気体排出通路7を通ってオイルタンク22内に排出される(図中に破線矢印で示す。)。一方、本体2内に導入されるオイルが低温である場合には、本体2の内圧が増大して所定値以上となると、弁体47はバネ34の付勢力に抗してスライド移動して、気体排出通路7が開放状態とされ、その気体排出通路7を介して本体2内の気泡を含むオイルがオイルクーラ9の下流側のオイル貯留部23の上方で放出される(図中に仮想線矢印で示す。)。
【0047】
また、上記実施例4(図8参照)では、オイルタンク22とは別体の気泡分離器41を例示したが、これに限定されず、例えば、図10に示すように、気泡分離器41をオイルタンク22内に配置するようにしてもよい。この場合、リリーフ通路8は、その一端側が液体排出通路11に連絡され、その他端側がオイルクーラ9の下流側の液体通路10に接続される。なお、リリーフ通路8の他端側は、オイルクーラ9の下流側であるオイル貯留部23に直接的に開口させてもよい。
【0048】
また、上記実施例1〜4では、スライド移動自在に支持された弁体14,33,43を例示したが、これに限定されず、例えば、図11に示すように、気体排出部4(又は液体排出部5)に揺動自在に支持されバネ51により付勢される弁体50としてもよい。
【0049】
さらに、上記実施例1及び2では、リリーフ機構13の作動時にリリーフ通路8と共に気体排出通路7が開放状態とされるようにしたが、これに限定されず、例えば、図12に示すように、弁体14にシャッタ片53を設けて、リリーフ機構13の作動時にシャッタ片53で気体排出通路7を閉鎖状態としリリーフ通路8のみを開放状態とするようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0050】
気液混合流体に含まれる気泡を除去する技術として広く利用される。特に、内燃機関の潤滑オイルに含まれる気泡を除去する技術として好適に利用される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本実施例1に係る気泡分離器の縦断面図である。
【図2】図1の要部拡大図であり、リリーフ通路の閉鎖状態を示す。
【図3】図1の要部拡大図であり、リリーフ通路の開放状態を示す。
【図4】本実施例2に係る気泡分離器の縦断面図である。
【図5】図2の要部拡大図である。
【図6】その他の形態の気泡分離器の縦断面図である。
【図7】図6の要部拡大図である。
【図8】更にその他の形態の気泡分離器の縦断面図である。
【図9】その他の形態のリリーフ機構を説明するための説明図である。
【図10】更にその他の形態の気泡分離器の縦断面図である。
【図11】更にその他の形態のリリーフ機構を説明するための説明図である。
【図12】更にその他の形態のリリーフ機構を説明するための説明図である。
【図13】従来の気泡分離器を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0052】
1,21,31,41;気泡分離器、2;本体、4;気体排出部、5;液体排出部、7;気体排出通路、8;リリーフ通路、9;オイルクーラ、10;液体通路、11、液体排出通路、13,32,42,48;リリーフ機構、14,33,43,47,50;弁体、15,34,44,51;バネ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
その下流側に冷却機構が接続されるサイクロン式の気泡分離器において、
本体の内圧増大時に作動されるリリーフ機構を備え、該リリーフ機構の作動により該本体内の流体を前記冷却機構の下流側に逃すようにしたことを特徴とする気泡分離器。
【請求項2】
前記リリーフ機構は、前記本体に連なる気体排出部に設けられている請求項1記載の気液分離器。
【請求項3】
前記リリーフ機構は、前記気体排出部に設けられた気体排出通路とリリーフ通路との連絡部位に配置され且つ弾性体により付勢され更に前記本体内の圧力により変位する弁体を有しており、前記本体の内圧が所定値未満のときに該弁体により該気体排出通路を開放し且つ該リリーフ通路を閉鎖すると共に、前記本体の内圧が所定値以上のときに該弁体により該リリーフ通路を開放するように構成されている請求項2記載の気液分離器。
【請求項4】
前記リリーフ通路の一端側は、前記冷却機構の下流側の液体通路又は液体貯留部に接続されている請求項3記載の気液分離器。
【請求項5】
前記リリーフ機構は、前記気体排出部に設けられた気体排出通路に配置され且つ弾性体により付勢され更に前記本体内の圧力により変位する弁体を有しており、前記本体の内圧が所定値未満のときに該弁体により該気体排出通路を所定の開放量で開放すると共に、前記本体の内圧が所定値以上のときに該弁体により該気体排出通路の開放量を大きくするように構成されている請求項2記載の気液分離器。
【請求項6】
前記リリーフ機構は、前記気体排出部に設けられた気体排出通路に配置され且つ弾性体により付勢され且つ前記本体内の圧力により変位し更に気体排出用の貫通孔が形成された弁体を有しており、前記本体の内圧が所定値未満のときに該弁体により該気体排出通路を閉鎖すると共に、前記本体の内圧が所定値以上のときに該弁体により該気体排出通路を開放するように構成されている請求項2記載の気液分離器。
【請求項7】
前記気体排出通路の一端側は、前記冷却機構の下流側の液体貯留部の上方で開口している請求項5又は6に記載の気液分離器。
【請求項8】
前記リリーフ機構は、前記本体に連なる液体排出部に設けられている請求項1記載の気液分離器。
【請求項9】
前記リリーフ機構は、前記液体排出部に設けられた液体排出通路とリリーフ通路との連絡部位に配置され且つ弾性体により付勢され更に前記本体内の圧力により変位する弁体を有しており、前記本体の内圧が所定値未満のときに該弁体により該液体排出通路を開放し且つ該リリーフ通路を閉鎖すると共に、前記本体の内圧が所定値以上のときに該弁体により該リリーフ通路を開放するように構成されている請求項8記載の気液分離器。
【請求項10】
前記リリーフ通路の一端側は、前記冷却機構の下流側の液体通路又は液体貯留部に接続されている請求項9記載の気液分離器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−119325(P2009−119325A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−293663(P2007−293663)
【出願日】平成19年11月12日(2007.11.12)
【出願人】(000241500)トヨタ紡織株式会社 (2,945)
【Fターム(参考)】