説明

気液分離器およびこれを用いた燃料電池

【課題】 より効率的に気体と液体とを分離することの可能な気液分離器およびこれを用いた燃料電池を提供することを目的とする。
【解決手段】 筐体100の内壁100bやケース101の外壁101bに触媒などの発熱体が設けられる。気液分離膜102から排気口101aを介して排出されるガス成分に反応する触媒を設けることで、触媒の発熱反応で発生する反応熱によりケース101内の温度を上昇させることができる。ケース101は筐体100に囲まれるように位置しているため、筐体100内で発生した熱はケース101に効率良く伝達される。触媒の発熱反応で発生する反応熱によりケース101内の温度を上昇させることで、飽和水蒸気量を高めてケース101内での水の凝集を抑制することができる。水の凝集を抑制し、気液分離膜102に水が付着して気液分離の効率が下がるのを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池に関し、特に気液分離器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、携帯可能なノート型のパーソナルコンピュータ、モバイル機器等の電子機器の電源としては、主に、リチウムイオンバッテリなどの二次電池が用いられている。近年、これら電子機器の高機能化に伴う消費電力の増加や更なる長時間使用の要請から、高出力で充電の必要のない小型燃料電池が新たな電源として期待されている。燃料電池には種々の形態があるが、特に、燃料としてメタノール溶液を使用するダイレクトメタノール方式の燃料電池(以下、DMFCと称する)は、水素を燃料とする燃料電池に比べて燃料の取扱いが容易で、システムが簡易である。DMFCは発電の際に排出される未使用燃料を再度発電のために使用することができるため、小型で長時間運転が求められる電子機器の電源として適している。
【0003】
燃料電池では発電のために、スタックにメタノール溶液等の液体燃料および空気が供給される。発電反応において生成された二酸化炭素や湿り空気、および発電反応に供されなかった液体燃料等は燃料電池の系内で循環され、液体中に含まれる気体は気液分離機構により分離され気体として排出される。
【0004】
液体中の気体を分離する技術として、例えば特許文献1に記載したものが挙げられる。特許文献1には、電極からの排出物に含まれる有害物質を除去するフィルターとして、排出物中の気体成分を選択的に透過させる気液分離部材と、気液分離部材を透過した気体成分を酸化燃焼させる触媒部を備えたフィルターが開示されている。排出ガスが触媒部以外の経路を通って外部へ漏れ出すのを防止するとともに、燃料電池の発電反応において生成、排出される有害物質を清浄化することができる。
【特許文献1】特開2005−183014号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記の方式の場合、気液分離部材と有害物質を除去するフィルターとが隣接しているため、気液分離部材に、凝縮した液体が付着し、気液分離効率が下がる可能性がある。
【0006】
そこで本発明の目的は、より効率的に気体と液体とを分離することの可能な気液分離器およびこれを用いた燃料電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明に係る気液分離器は、筐体と、前記筐体に流体を導入する第1の配管と、前記筐体内に設けられ、前記第1の配管から導入された流体を気体と液体とに分離する気液分離膜と、前記気液分離膜により分離された液体を前記筐体外へ排出する第2の配管と、前記筐体内に設けられ、前記気液分離膜を囲むケースと、前記筐体内に設けられる発熱体と、を備えることを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するために本発明に係る燃料電池は、 液体燃料を収容するタンクと、アノードとカソードを有し、前記液体燃料と酸素を化学反応させて発電を行う起電部と、前記起電部から排出される排出流体が前記タンクへ流れる配管と、前記配管上に設けられる気液分離器と、を備え、前記気液分離器は、筐体と、前記筐体に流体を導入する第1の配管と、前記筐体内に設けられ、前記第1の配管から導入された流体を気体と液体とに分離する気液分離膜と、前記気液分離膜により分離された液体を前記筐体外へ排出する第2の配管と、前記筐体内に設けられ、前記気液分離膜を囲むケースと、前記筐体内に設けられる発熱体と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、より効率的に気体と液体とを分離することの可能な気液分離器およびこれを用いた燃料電池を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下本発明に係る実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は本発明に係る燃料電池装置を示す外観斜視図である。図2は燃料電池装置をノート型コンピュータに接続した状態を示す外観斜視図である。
【0011】
燃料電池1は例えばノート型コンピュータ10の外部電源として用いられる。この燃料電池1はダイレクトメタノール方式の燃料電池(DMFC:Direct Methanol Fuel Cell)である。メタノールと水を混合した予混合液を燃料とし、この予混合液を空気中の酸素と電解質膜で化学反応させることによって発電させる。このDMFCは、水素を燃料に用いる燃料電池よりも取り扱いが容易で、装置全体を小型にまとめることができる。
【0012】
燃料電池1は、略直方体に形成された本体11と、本体11の底に沿って平坦に延出した載置部12とを有している。本体11の壁部には多数の通気孔11aが形成されている。本体11の内部には後述する発電部が納められている。本体11の一部は、カバー11bとして取り外せるように形成されている。本体11のカバー11bを取り外した部分には後述する燃料タンクが入れられている。
【0013】
載置部12は、ノート型コンピュータ10の後部とドッキングできるように形成されている。載置部12の内部には、後述する制御部が設けられている。制御部は発電部の動作を制御する。載置部12の上面には、ノート型コンピュータ10を連結するロック機構13と、燃料電池1から電力をノート型コンピュータ10に供給するためのコネクタ14とが設けられている。
【0014】
ロック機構13は、載置部12上の3箇所に配置されており、それぞれ位置決め突起13aとフック13bとを備える。ノート型コンピュータ10の後部底面には、ロック機構13に連結される係合孔、およびコネクタ14に接続されるソケットが設けられている。
【0015】
ノート型コンピュータ10が載置部12に押し当てられると、ロック機構13がノート型コンピュータ10の係合孔に挿入される。フック13bによって載置部12にノート型コンピュータ10が保持される。その結果、ノート型コンピュータ10のソケットがコネクタ14と電気的に接続される。この状態で、本体11に設けられたスイッチがオンにされると、燃料電池1は、発電を開始する。
【0016】
載置部12は、さらにイジェクトボタン15を備える。このイジェクトボタン15を押すと、ロック機構13のフック13bが解除され、ノート型コンピュータ10を燃料電池1から取り外すことができるようになる。
【0017】
図3は燃料電池の発電システムの系統図である。図4は発電部のセル構造を模式的に示した図である。燃料電池1は、発電部20と、燃料電池1の動作を制御する制御部21とを備えている。制御部21は発電部20の制御を行う他、ノート型コンピュータ10との通信を行う通信制御部としての機能を有する。発電部20は本体11内に設けられており、制御部21は載置部12内に設けられている。
【0018】
発電部20は、発電を行うための中心となるスタック22を有する他、燃料となるメタノールを収納する燃料カートリッジ23を備えている。スタック22は、化学反応によって発電を行う発電部として機能する。燃料カートリッジ23には高濃度のメタノールが封入されている。燃料カートリッジ23は、燃料を消費した時には容易に交換できるよう、着脱可能となっている。
【0019】
発電部20は燃料、その他の流体を流す液体流路と、空気、その他の気体を流す気体流路と、を備えている。液体流路には、燃料カートリッジ23の出力部に配管接続された燃料ポンプ24、燃料ポンプ24の出力部に配管を介して接続された混合タンク25、混合タンク25の出力部に接続された送液ポンプ26が設けられる。送液ポンプ26の出力部は配管91を介してスタック22のアノード(燃料極)27に接続される。配管91は、混合タンク25からスタック22にメタノール水溶液を送出するための流路を規定している。
【0020】
送液ポンプ26とスタック22との間で、配管91にはイオンフィルタ28が設けられている。混合タンク25の出力部は、送液ポンプ26、イオンフィルタ28を介してアノード(燃料極)27に接続されている。イオンフィルタ28は例えば金属イオン吸着物質を用いて実現され、配管91を介して混合タンク25からスタック22に向けて送出されるメタノール水溶液中に含まれる金属イオンを吸着することにより、メタノール水溶液から金属イオンを除去する。
【0021】
アノード27の出力部は配管92を介して混合タンク25の入力部に接続されている。配管92上の、アノード27と混合タンク25の間には気液分離構造29が設けられている。配管92は、スタック22のアノード27から排出される液体、つまり化学反応で用いられなかった未反応メタノール水溶液等を混合タンク25に戻す流路を規定している。また、発電反応に伴って生成された二酸化炭素は、気液分離器29で気化される。気化した二酸化炭素は配管94aを介して湿った空気とともに排気フィルター60を通過し、最終的には排気口58から外部へ排気される。
【0022】
配管92上には混合タンク25に回収される液体を冷却するために、必要に応じて放熱用のフィンやファンを設けても良い。
【0023】
一方、気体流路には、吸気口50、送気ポンプ51が設けられる。送気バルブ52が配置された配管93を介して、送気ポンプ51がスタック22のカソード(空気極)53に接続される。配管94a、94bを介して、凝縮器54がカソード53の出力部に接続される。また、混合タンク25の出力部は、混合タンクバルブ59が配置された配管94aを介して凝縮器54に接続されている。凝縮器54は排気バルブ57を介して排気口58に接続される。凝縮器54と排気バルブ57は配管96、98を介して接続され、凝縮器54と排気バルブ57との間には排気フィルター60が設けられる。
【0024】
凝縮器54は、カソード53の出力部から排出される排出流体(水蒸気、水)を冷却するカソード冷却部として機能する。凝縮器54には図示しないフィンが備えられ、水蒸気を効果的に凝縮する。凝縮器54に対向して冷却ファン55が配設されている。凝縮器54による冷却により、水蒸気は凝固され、またカソード53の出力部から排出される水の温度も低下される。これにより、水回収タンク56から配管96を介して流れる水の温度は45℃〜50℃程度となる。
【0025】
後に詳述するように、発電反応に伴って発電部20のアノード27側には二酸化炭素が生成され、カソード53側には水(水蒸気)が生成される。アノード27側で生じた二酸化炭素および化学反応に供されなかったメタノール溶液は、気液分離構造29で気体と液体に分離される。
【0026】
次に、燃料電池1における発電部20の発電メカニズムについて、燃料と空気(酸素)の流れに沿って説明する。図4に示すように、まず、燃料カートリッジ23内の高濃度メタノールは、燃料ポンプ24によって、混合タンク25に供給される。混合タンク25の内部で高濃度メタノールは、回収された水やアノード27からの低濃度メタノール(発電反応の残余分)等と混合されて希釈され、低濃度メタノール水溶液が生成される。低濃度メタノール水溶液の濃度は発電効率の高い濃度、例えば3〜6%、を保てるように制御される。この濃度制御は、例えば、濃度センサ62の検出結果を基に燃料電池1の制御部21が、燃料ポンプ24によって混合タンク25に供給される高濃度メタノールの量を制御することによって実現される。または、混合タンク25に環流する水の量を水回収ポンプ63等で制御することによって実現できる。
【0027】
混合タンク25には、混合タンク25内のメタノール水溶液の液量を検出する液量センサ64や、温度を検出する温度センサ65が設けられ、これらセンサの検出結果は制御部21に送られて発電部20の制御などに使用される。
【0028】
混合タンク25で希釈されたメタノール水溶液は送液ポンプ26によって、配管91を介してスタック22へ圧送され、アノード27に注入される。送液ポンプ26からのメタノール水溶液はイオンフィルタ28によって金属イオンが除去された後に、スタック22のアノード27に送られる。図4に示すように、アノード27では、メタノールの酸化反応が行われることで電子が発生する。酸化反応で生成される水素イオン(H+)はスタック22内の固体高分子電解質膜70を透過してカソード53に達する。
【0029】
空気(酸素)は、空気供給部を構成する送気ポンプ51により、吸気口50から取り込まれ、加圧された後、送気バルブ52から配管93を介しスタック22のカソード(空気極)53に供給される。カソード53では、酸素(O2)の還元反応が進行し、外部の負荷からの電子(e-)と、アノード27からの水素イオン(H+)と酸素(O2)とから水(H2O)が水蒸気として生成される。この水蒸気はカソード53から排出され、凝縮器54に入る。凝縮器54では、冷却ファン55によって水蒸気が冷却されて水(液体)となり、水回収タンク56内に一時的に蓄積される。この回収された水は水回収ポンプ63によって混合タンク25へと環流し、高濃度メタノールを希釈する循環システムが構成される。
【0030】
アノード27で行われる酸化反応によって生成される二酸化炭素は、反応に供されなかったメタノール水溶液とともに気液分離構造29に導入される。気液分離構造29により分離された二酸化炭素は、配管94aを通りカソード53からの配管94bと合流され凝縮器54へ向かう。凝縮器54で凝縮されずに残る湿り空気は、配管96に導入される。スタック22から排出する気体に含まれるメタノール成分を清浄化し、無害化し、放出しなくてはならないため、排気フィルター60をスタック22より下流側に設けている。排気フィルター60で無害化された気体は排気口58から燃料電池1の外に放出される。分離されたメタノール水溶液は配管92を通って混合タンク25に還流する。
【0031】
図5は本発明の実施形態に係る気液分離器の構成を示す上面図である。図6は本発明の実施形態に係る気液分離器の構成を示す斜視図である。気液分離器29は筐体100を備え、筐体100内にはケース101が設けられる。筐体100及びケース101には配管92が通され、ケース101内において配管92には気液分離膜102が設けられる。気液分離膜102は、気体を透過させることのできる材料が用いられ、例えばポリアミド系、ポリスルホン系、ポリミド系等の多孔質の高分子材料により構成される。
【0032】
配管92を介してケース内に導入された流体は気液分離膜102により液体と気体に分離される。ケース101には気液分離膜102により分離された気体をケース101外に排出する排気管101aを備える。排気管101aから排出された気体は、筐体100に設けられた排気管100aより筐体100外に排出される。排気管100a上にポンプを設け、気液分離膜102により分離された気体をポンプにより筐体100の外へ排出しやすくしても良い。
【0033】
気液分離膜102は配管92内の圧力とケース101内の圧力差を利用して、配管92内を流れる流体中の液体と気体を分離し、配管92内の気体を気液分離膜102の外に放出する。筐体100あるいはケース101内の温度が下がると、分離ガスが凝集して液化し、液化した水が気液分離膜102を覆うことがある。液化した水が気液分離膜102を覆うと、ガスの透過率を下げ、気液分離の効率が落ちることがあるため、凝集による液化をできる限り防止する必要がある。
【0034】
本実施形態では、筐体100には、導入管103aが設けられ、ポンプなどを介してケース101内に空気が導入される。ケース101内に空気が導入されることで、ケース101内の飽和水蒸気量が増えて、凝集による液化が起こりにくくなる。
【0035】
また、筐体100の内壁100bやケース101の外壁101bに触媒などの発熱体を設けることができる。触媒に用いる材料としては例えば白金、ルテニウム、パラジウム、ニッケルに代表される金属系の触媒が挙げられる。気液分離膜102から排気口101aを介して排出されるガス成分に反応する触媒を設けることで、触媒の発熱反応で発生する反応熱によりケース101内の温度を上昇させることができる。ケース101内の温度を上昇させることで、飽和水蒸気量を高めてケース101内での水の凝集を抑制することができる。筐体の内壁100bやケース101の外壁101bに固形の触媒を設けるほか、粒子状の触媒を筐体100とケース101とで囲まれる領域に充填するようにしても良い。本実施形態においては、ケース101は筐体100に囲まれるように位置しているため、筐体100内で発生した熱はケース101に効率良く伝達される。
【0036】
図7は本発明の実施形態に係る気液分離器29の構成を示すブロック図である。ケース101の外壁や、筐体100の内壁には温度センサ120や湿度センサ121を設けても良い。気液分離器29に設けられる温度センサ120や湿度センサ121、第1のポンプ122および第2のポンプ123は制御部21に接続され、制御部21により制御される。温度センサ120や湿度センサ121による検出結果に応じて、排気管100aに接続される第1のポンプ122や導入管103に接続される第2のポンプ123を制御する。第1のポンプ122および第2のポンプ123を制御することで、排気管100aから気体を排出したり導入管103から導入する空気の量を調節して、筐体100内やケース101内に高湿度の気体が滞留するのを防止することもできる。
【0037】
図8は本発明の他の実施形態に係る気液分離器の構成を示す斜視図である。気液分離器29の筐体100には水受け110を設けることもできる。筐体100の差込口100cから水受け110を差し込み、枠111で囲まれた水受け面112がケース101の底面101cに設けられた開口部101dの下に位置するように設置する。水受け面112には吸水材を敷くことが望ましい。水受け110を設けることで、ケース101内で凝集した水を吸水材に吸収させて回収する。水受け110を設けることで、筐体100の傾き等によって気液分離膜102へ水分が付着するのを防止することができる。
【0038】
以上の説明のように、本発明を実施した場合、より効率的に気体と液体とを分離することの可能な気液分離器およびこれを用いた燃料電池を提供することができる。
【0039】
本発明ではその主旨を逸脱しない範囲であれば、上記の実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係る燃料電池装置を示す外観斜視図。
【図2】燃料電池装置をノート型コンピュータに接続した状態を示す外観斜視図。
【図3】燃料電池の発電システムの系統図。
【図4】発電部のセル構造を模式的に示した図。
【図5】本発明の実施形態に係る気液分離器の構成を示す上面図。
【図6】本発明の実施形態に係る気液分離器の構成を示す斜視図。
【図7】本発明の実施形態に係る気液分離器の構成を示すブロック図。
【図8】本発明の他の実施形態に係る気液分離器の構成を示す斜視図。
【符号の説明】
【0041】
1…燃料電池、10…ノート型コンピュータ、11…本体、11a…通気孔、11b…カバー、12…載置部、13…ロック機構、13a…突起、13b…フック、14…コネクタ、15…イジェクトボタン、20…発電部、21…制御部、22…スタック、23…燃料カートリッジ、24…燃料ポンプ、25…混合タンク、26…送液ポンプ、27…アノード、28…イオンフィルタ、29…気液分離器、50…吸気口、51…送気ポンプ、52…送気バルブ、53…カソード、54…凝縮器、55…冷却ファン、56…水回収タンク、57…排気バルブ、58…排気口、59…混合タンクバルブ、60…排気フィルター、61…温度センサ、62…濃度センサ、63…水回収ポンプ、64…液量センサ、65…温度センサ、70…固体高分子電解質膜、100…筐体、101…ケース、102…気液分離膜、102…ケース、120…温度センサ、121…温度センサ、122…第1のポンプ、123…第2のポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体に流体を導入する第1の配管と、
前記筐体内に設けられ、前記第1の配管から導入された流体を気体と液体とに分離する気液分離膜と、
前記気液分離膜により分離された液体を前記筐体外へ排出する第2の配管と、
前記筐体内に設けられ、前記気液分離膜を囲むケースと、
前記筐体内に設けられる発熱体と、
を備えることを特徴とする気液分離器。
【請求項2】
前記発熱体は前記筐体の内壁に設けられることを特徴とする請求項1記載の気液分離器。
【請求項3】
前記発熱体は前記ケースの外壁に設けられることを特徴とする請求項1記載の気液分離器。
【請求項4】
前記筐体内において、前記筐体と前記ケースとで囲まれる領域に触媒が設けられることを特徴とする請求項1記載の気液分離器。
【請求項5】
前記ケースは底面に開口部を有し、
前記開口部に対向して設けられる吸水材を備えることを特徴とする請求項1記載の気液分離器。
【請求項6】
液体燃料を収容するタンクと、
アノードとカソードを有し、前記液体燃料と酸素を化学反応させて発電を行う起電部と、
前記起電部から排出される排出流体が前記タンクへ流れる配管と、
前記配管上に設けられる気液分離器と、を備え、
前記気液分離器は、
筐体と、
前記筐体に流体を導入する第1の配管と、
前記筐体内に設けられ、前記第1の配管から導入された流体を気体と液体とに分離する気液分離膜と、
前記気液分離膜により分離された液体を前記筐体外へ排出する第2の配管と、
前記筐体内に設けられ、前記気液分離膜を囲むケースと、
前記筐体内に設けられる発熱体と、
を備えることを特徴とする燃料電池。
【請求項7】
前記発熱体は前記筐体の内壁に設けられることを特徴とする請求項6記載の燃料電池。
【請求項8】
前記発熱体は前記ケースの外壁に設けられることを特徴とする請求項6記載の燃料電池。
【請求項9】
前記筐体内において、前記筐体と前記ケースとで囲まれる領域に触媒が設けられることを特徴とする請求項6記載の燃料電池。
【請求項10】
前記ケースは底面に開口部を有し、
前記開口部に対向して設けられる吸水材を備えることを特徴とする請求項6記載の燃料電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−130423(P2008−130423A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−315437(P2006−315437)
【出願日】平成18年11月22日(2006.11.22)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】