説明

気送カプセル式揚土設備

【課題】ズリ投入部をコンパクトに構成して、立坑掘削機から連続排出されるズリを効率良く排出する。
【解決手段】バケットコンベヤ4bからズリを受ける投入シュート7を有するズリ投入部6と、前記ズリ投入部6と地上側のズリ排出部8の間に設置されて、実カプセルCを気送搬送する搬送ダクト11および空カプセルCを気送返送する返送ダクト12と、搬送ダクト11と返送ダクト12に駆動エアを吸送するエア駆動装置13とを具備し、ズリ投入部6に、空カプセルCを返送ダクト12出口のカプセル受入リフタ24から投入シュート7の排出部7aのズリ受けリフタ25に移送する搬入揺動アーム22と、実カプセルCをズリ受けリフタ25から搬送ダクト12出口のカプセル送出リフタ26に移送する搬出揺動アーム23と有するカプセル受渡し装置21を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立坑掘削機により掘削されて連続排出されるズリをカプセルを利用して地上に排出する気送カプセル式揚土設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、たとえば特許文献1のカプセル輸送装置には、立坑掘削機から排出されるズリをカプセルを介して地上に搬送する排土装置が開示されている。この排土装置は、立坑掘削機のカッターにより掘削された土砂を、搬送手段により泥水輸送されて一旦掘削物貯留部(タンク)に貯留した後、カプセルに投入し、カプセルを輸送管を介して地上に気送搬送するものである。
【特許文献1】特開2003−328688
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記排土装置では、立坑掘削機の掘削部から泥水輸送されたズリをフィルタにより固液分離して貯留するために、大容量の掘削物貯留部(タンク)が立坑掘削機の上部に設置されている。この立坑掘削機の上部には、掘削機のカッタ駆動源やグリッパ駆動源となる油圧ユニットなどが多くの機器を設置する必要があり、大容量の掘削物貯留部があると立坑掘削機の上部空間の有効利用が図れないという問題があった。
【0004】
本発明は上記問題点を解決して、立坑掘削機から連続排出されるズリ投入部をコンパクトに構成して、効率良く排出できる気送カプセル式揚土設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明は、立坑掘削機のズリ排出コンベヤから連続排出されるズリをカプセルにより地上に搬送する気送カプセル式揚土設備であって、ズリを前記ズリ排出コンベヤからカプセルに供給する投入シュートを有するズリ投入部と、前記ズリ投入部と地上側のズリ排出部とにわたって設置されカプセルを気送搬送する搬送ダクトおよび返送ダクトと、前記搬送ダクトと返送ダクトにカプセル駆動用のエアを給排出する気送駆動装置とを具備し、前記ズリ投入部に、空カプセルを返送ダクトの出口から投入シュートの排出部に移送する搬入揺動アームと、実カプセルを投入シュートの排出部から搬送ダクトの出口に移送する搬出揺動アームと有するカプセル受渡し装置を設けたものである。
【0006】
請求項2記載の発明は、立坑掘削機のズリ排出コンベヤから連続排出されるズリをカプセルにより地上に搬送する気送カプセル式揚土設備であって、ズリを前記ズリ排出コンベヤからカプセルに供給する投入シュートを有するズリ投入部と、立坑の中間部に配置された中継容器と、前記ズリ投入部と中継容器とにわたって設置され前記カプセルを気送搬送する搬送ダクトおよび返送ダクトと、前記中継容器と地上側のズリ排出部とにわたって設置され中継容器のズリを揚土カプセルにより気送搬送する搬入出ダクトと、前記搬送ダクトと返送ダクトと搬入出ダクトにそれぞれカプセル駆動用のエアを給排出する気送駆動装置とを具備し、前記ズリ投入部に、空カプセルを返送ダクトの出口から投入シュートの排出部に移送する搬入揺動アームと、実カプセルを投入シュートの排出部から搬送ダクトの出口に移送する搬出揺動アームと有するカプセル受渡し装置を設けたものである。
【0007】
請求項3記載の発明は、ズリ排出コンベヤは、投入シュートとともに同一の垂直軸心まわりに旋回移動するように構成されるともに、投入シュートの排出部を前記垂直軸心上に配置し、搬送ダクトの入口および返送ダクトの出口を前記ズリ排出コンベヤの旋回移動空間の外側に配置し、搬入揺動アームおよび搬出揺動アームは、遊端のカプセル保持部がそれぞれズリ排出コンベヤの旋回移動空間を横断するように垂直軸心周りに回動自在としたものである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明によれば、返送ダクトと搬送ダクトとを設け、カプセル受渡し装置により2本の揺動アームを使用して返送ダクトの出口と投入シュートの排出部の間と、投入シュートの排出部と搬送ダクトの出口の間でカプセルを移送するので、ズリ排出コンベヤから連続して排出されるズリを順次カプセルに投入してズリを効率良く搬出することができる。これにより立坑掘削機の上部に大容量の掘削物貯留部を不要として、立坑掘削機の上部空間の有効利用を図ることができる。
【0009】
請求項2記載の発明によれば、請求項1の作用効果に加えて、立坑の中間部に中継容器を配置してズリを一旦貯留し、さらに中継容器からズリが投入された揚土カプセルを搬入出ダクトを使用して気送搬送するので、立坑掘削機の上部空間を占有することなく、ズリ排出量の変動を効果的に吸収することができる。
【0010】
請求項3記載の発明によれば、ズリ排出コンベヤが垂直軸心周りで旋回するものであっても、投入シュートの排出部を旋回中心である垂直軸心上に配置して、搬入揺動アームおよび搬出揺動アームの遊端部に設けられたカプセル保持部を、ズリ排出コンベヤの旋回移動空間を横断するように旋回移動させるので、投入シュートの排出部にカプセルを連続して搬入搬出することができ、ズリを効率良く排出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
[実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、この気送カプセル式揚土設備5は、立坑掘削機1により掘削されて連続的に排出されるズリを、カプセルCに投入して地上に気送搬送するものである。
【0012】
立坑掘削機1は、いわゆるTBM(トンネルボーリングマシン)と称されるもので、本体1aの下部にはたとえば垂直軸心(掘削軸心)Oを中心に回転駆動されて地盤を掘削するカッタ装置3と排土装置4が設けられ、その上部に推進装置2が設けられている。前記排土装置4は、水平軸心周りに旋回移動されるバケットにより、掘削ズリ(土砂)を連続的に掻き揚げる旋回バケット4aと、旋回バケット4aにより投下されたズリを上方に連続搬送するバケットコンベヤ(ズリ排出コンベヤ)4bにより構成されており、旋回バケット4aは、周方向から均一にズリを集めるために、バケットコンベヤ4bと共に垂直軸心(立坑中心)O周りに旋回移動されつつズリの排出を行う。また推進装置2は、たとえば掘削側壁に複数の押圧体を掘削地盤に押付けるグリッパ装置を上下に二段に配置し、前記グリッパ装置を互いに接近離間させることで本体1aを推進させるものである。
【0013】
立坑掘削機1の本体1aの上部には、ズリ揚土設備5にズリを積み込むズリ投入部6が設けられており、ズリ投入部6にはバケットコンベヤ4bにより排出された土砂を受ける投入シュート7がバケットコンベヤ4bと一体に旋回移動空間M(図3)を旋回移動可能に配設され、投入シュート7の排出部7aが垂直軸心O上に配置される。
【0014】
気送カプセル式揚土設備5は、旋回移動空間Mの外周側に配置されてズリ投入部6と地上側のズリ排出部8を接続し実カプセルCを気送搬送する搬送ダクト11および空カプセルCを気送返送する返送ダクト12と、ズリ排出部8で搬送ダクト11と返送ダクト12に駆動エアを吸引する気送駆動装置13とが具備されている。
【0015】
また図2,図3に示すように、ズリ投入部6には、空カプセルCを返送ダクト12の出口から投入シュート7の排出部7aの直下に移送する搬入揺動アーム22と、実カプセルCを投入シュート7の排出部7aから搬送ダクト11の入口に移送する搬出揺動アーム23と、返送ダクト12の下端部出口に配置され空カプセルCを返送ダクト12内で受けとめて移載高さまで下げる空カプセル受入リフタ24と、投入シュート7の排出部7aの下方に設置されて空カプセルCにズリを投入するズリ受けリフタ25と、搬送ダクト11の下端部入口に配置され実カプセルCを移載高さから搬送ダクト11内に嵌入する実カプセル送出リフタ26とを具備したカプセル受渡し装置21が設けられている。
【0016】
前記カプセル受渡し装置21の搬入揺動アーム22および搬出揺動アーム23は、旋回移動空間Mの外周側でシリンダやモータなどの図示しない揺動駆動装置によりそれぞれ垂直軸22a,23aを中心に所定角度の範囲で揺動自在に支持され、遊端部に形成された凹部(カプセル保持部)22b,23bをカプセルCの胴部に外嵌させるとともに、一対の係止爪22c,23cを開閉動してカプセルCを開放保持することができる。
【0017】
したがって、返送ダクト12により搬入された空カプセルCを空カプセル受入リフタ24の受け台上に受取り、空カプセル受入リフタ24の受け台を下降させて空カプセルCを返送ダクト12から抜き出する。そして、搬入揺動アーム22の凹部22bに空カプセルCを嵌合して係止爪22cに保持させ、空カプセル受入リフタ24の受け台上から旋回移動空間Mを通ってズリ受けリフタ25の受け台上に移送する。ズリ受けリフタ25の受け台を上昇させて投入シュート7の排出部7aズリを受取った後、搬出揺動アーム23の凹部23bに実カプセルCを嵌合して係止爪23cに保持させ、ズリ受けリフタ25の受け台上から旋回移動空間Mを通って実カプセル送出リフタ26の受け台上に移送する。
【0018】
前記カプセルCは、図2に示すように、搬送ダクト11および返送ダクト12を移動自在で下面が閉鎖され上面が開放された円筒形で、その胴部周囲に搬送ダクト11および返送ダクト12との間に所定隙間をあけて気密性を保持し気送力を受けるシール部Csが設けられている。また胴部の外周には、搬送ダクト11および返送ダクト12の内面を案内するガイドローラCrが設けられている。
【0019】
また、搬送ダクト11および返送ダクト12はそれぞれ立坑内に支持架構を介して保持されている。前記カプセル受渡し装置21は、立坑掘削機1の掘進に伴って下降するため、搬送ダクト11と返送ダクト12をそれぞれ延長するダクト延長装置27が各下端部に設けられており、所定距離を掘削すると、搬送ダクト11および返送ダクト12の下端部にそれぞれダクト分割体11a,12aを順次接続し、ボルト締結されて延長される。
【0020】
地上側のズリ排出部8には、図4に示すように、搬送ダクト11および返送ダクト12の一部を構成する可動ダクト32と共に実カプセルCが離脱されて反転しズリを排出するカプセル反転装置31が設けられている。このカプセル反転装置31は、搬送ダクト11および返送ダクト12の切欠き部11b,12bに嵌合可能な可動ダクト32が嵌脱自在に配置されている。そして搬送ダクト11と反転排出部14と返送ダクト12の間にわたって敷設されたガイドレール33上に、図示しない走行駆動装置により、可動ダクト32が台車34を介して移動自在に配置される。搬送ダクト11の上端部には、受圧部材35bにより吸引上昇される実カプセルCを受け止め、さらに押出用シリンダ35aにより下方に押出して第2ストッパ36に受け渡す第1ストッパ35が設けられている。また、第2ストッパ36は、図5に示すように、可動ダクト32の下端部で出退用シリンダ36cにより連動リンク36bを介して周方向一定間隔ごとに配置された複数の支持爪36aを同期して回動させ出退させる。さらに図6に示すように、台車34に設けられた反転駆動装置39は、台車34に設けられた軸受38に水平軸部37を介して可動ダクト32が回動自在に支持され、反転用シリンダ39aを伸縮してラック39bおよび一部切欠きのリングギヤ39cにより水平軸部37を介して可動ダクト32を傾転することができる。
【0021】
前記気送駆動装置13は、ブロアユニット13aから、開閉弁15aを有する吸引管15が搬送ダクト11の切欠き部11bの上部および下部にそれぞれ接続され、吸引管15の上端側を負圧とすることで実カプセルCを搬送ダクト11の下端入口から吸引輸送する。またブロアユニット13aから開閉弁16aを有する吸引管16が返送ダクト12の切欠き部12bの上部および下部にそれぞれに接続され、返送ダクト12の上端側を負圧とすることで、切欠き部12bに投入された空カプセルCを下端出口に吸引輸送する。
【0022】
上記構成において、ズリ投入部6では、立坑掘削機1により地盤が掘削されてズリがバケットコンベヤ4bから投入シュート7に排出されると、返送ダクト12から返送された空カプセルCが、カプセル受渡し装置21により搬入揺動アーム22を介してカプセル受入リフタ24の受け台上からズリ受けリフタ25の受け台上に移送され、排出部7aから空カプセルCにズリが投入される。ズリが空カプセルCに所定量投入されると、排出部7aの開閉ホッパが閉じられ、搬出揺動アーム23により実カプセルCがズリ受けリフタ25の受け台からカプセル送出リフタ26の受け台に移送されると同時に、次の空カプセルCが搬入揺動アーム22によりズリ受けリフタ25の受け台上に移送され、空カプセルCへのズリの投入が再開される。そして実カプセルCは、カプセル送出リフタ26により搬送ダクト11内に挿入され、気送駆動装置13により実カプセルCが搬送ダクト11に沿って吸引上昇される。
【0023】
ズリ排出部8では、吸引上昇される実カプセルCが第1ストッパ35により受け止められた後、実カプセルCが第2ストッパ36に受け渡されて可動ダクト32内に配置される。そして可動ダクト32に設けられた保持具(図示せず)により実カプセルCが保持される。次いで搬送ダクト11と可動ダクト32とのシールが解除された後、台車34を介して可動ダクト32が搬送ダクト11の切欠き部11bから反転排出位置14に移動され、反転駆動装置39により搬送ダクト11を介して実カプセルCが反転され、ズリが地上側シュート40から貯留ホッパ(図示せず)やベルトコンベヤ装置に排出される。
【0024】
反転駆動装置39により可動ダクト32と共に空カプセルCが元の正立姿勢に復帰され、反転位置14から返送ダクト12の切欠き位置12bに移動されて嵌合され、シールされる。そして、気送駆動装置13により空カプセルCが吸引減速されつつ返送ダクト12内をズリ投入部6まで下降される。
【0025】
上記実施の形態によれば、空カプセルCの返送ダクト12と実カプセルCの搬送ダクト11とを設けるとともに、搬入揺動アーム22および搬出揺動アーム23によりカプセルCを連続して投入シュート7の排出部7aに搬入搬出することができる。したがって、バケットコンベヤ4bから連続して排出されるズリを順次カプセルCに投入して効率良く搬出することができる。これにより、立坑掘削機1の上部のズリ投入部6に従来のような大容量の掘削物貯留部を不要とすることができる。
【0026】
また旋回バケット4aと共に垂直軸心O周りに旋回移動されるバケットコンベヤ4bであっても、投入シュート7の排出部7aを旋回中心である垂直軸心O上に配置し、さらに搬入揺動アーム22および搬出揺動アーム23をバケットコンベヤ4bの旋回移動空間Mを横断するように回動させることで、カプセルCを連続して搬入搬出することができ、ズリを効率良く排出することができる。
【0027】
[実施の形態2]
気送カプセル式揚土設備の実施の形態2を図7および図8を参照して説明する。なお、実施の形態1と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0028】
上記実施の形態1では、搬送ダクト11および返送ダクト12によりカプセルCを循環移動させてズリを排出したが、実施の形態2では、図7に示すように、立坑の中間部のズリ中継部50に中継容器51とカプセル反転装置31を設置し、搬送ダクト11および返送ダクト12により中継容器51にズリを搬送して一旦貯留し、さらに中継容器21からズリを揚土カプセルCxにより搬入出ダクト52を介して地上側のズリ排出部8に気送搬送するものである。
【0029】
すなわち、実施の形態1で地上側に設けられたカプセル反転装置31がズリ中継部50に設置される。そして反転排出部14で排出されたズリが中継容器51に投入される。また前記中継容器51の下端で開閉ホッパ付きの出口部51aと、搬入出ダクト52の下端入口部52aには、それぞれリフタ53が配置されるとともに、両リフタ53間で揚土カプセルCxを搬送する移送装置(図示せず)が配置されている。
【0030】
また、搬送ダクト11および返送ダクト12ならびに中継容器51は、立坑掘削機1と一体に推進され、ダクト延長装置57はズリ中継部50で搬入出ダクト52の下端部に設置される。
【0031】
図7において、13Aは搬送ダクト11と返送ダクト12からエアを吸引する気送駆動装置、13Bは搬入出ダクト52からエアを吸引する気送駆動装置である。
さらに図8に示すように、地上側のズリ排出部8には揚土カプセルCxを反転してズリを排出するカプセル反転装置61が設けられている。このカプセル反転装置61は、搬入出ダクト52の切欠き部52bに嵌合可能な可動ダクト62が嵌脱自在に配置されている。そして搬入出ダクト52と反転排出部66との間にわたって敷設されたガイドレール63上に、図示しない走行駆動装置により可動ダクト62が台車64を介して移動自在に配置されている。そして搬入出ダクト62に沿って上昇された実揚土カプセルCxが第1ストッパ65の受圧部材65bにより受け止められ、さらに押出用シリンダ65aにより実揚土カプセルCxが下方に押出されて第2ストッパ66に受け渡される。さらに走行駆動装置(図示せず)により台車64を介して可動ダクト62が搬入出ダクト52の切欠き部52bから反転排出部66に移動され、台車64に設けられた反転駆動装置65により可動ダクト62を介して傾転して揚土カプセルCx内のズリを地上側シュート40に排出する。
【0032】
正立姿勢に復帰された可動ダクト62は、台車64を介して反転排出部54から搬入出ダクト52の切欠き部52bに復帰され、気送駆動装置13Bにより空揚土カプセルCxが吸引減圧されつつ下方に下降返送される。
【0033】
上記実施の形態2によれば、立坑の中間部のズリ中継部50に、中継容器51を配置してズリを一旦貯留し、さらに中継容器51から揚土カプセルCxを介して搬入出ダクト52を使用して気送搬送するので、手狭な立坑掘削機1上部の空間を削減することなく、ズリの排出量の変動に効果的に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に係る気送カプセル式揚土設備の実施の形態1を示す全体構成図である。
【図2】同揚土設備のずり投入部を示す拡大正面図である。
【図3】同ずり投入部のカプセル受渡し装置を示す平面図である。
【図4】同ずり排出部のカプセル反転装置を示す正面断面図である。
【図5】同ずり排出部の第2ストッパを示す平面断面図である。
【図6】同ずり排出部の反転駆動装置を示す平面断面図である。
【図7】本発明に係る気送カプセル式揚土設備の実施の形態2を示す全体構成図で、(a)は掘削部からズリ中継部を示す構成図、(b)はズリ排出部を示す構成図である。
【図8】同気送カプセル式揚土設備のカプセル反転装置を示す正面断面図である。
【符号の説明】
【0035】
C カプセル
Cx カプセル
O 垂直軸心
1 立坑掘削機
2 推進装置
3 カッタ装置
4 排土装置
4a 旋回バケット
4b バケットコンベヤ
5 気送式ズリ揚土設備
6 ズリ投入部
7 投入シュート
7a 排出部
8 ズリ排出部
11 搬送ダクト
11a ダクト分割体
12 返送ダクト
12a ダクト分割体
13 気送駆動装置
21 カプセル受渡し装置
22 搬入揺動アーム
22b 凹部
23 搬出揺動アーム
23b 凹部
24 カプセル受入リフタ
25 ズリ受けリフタ
26 カプセル送出リフタ
27 ダクト延長装置
31 カプセル反転装置
32 可動ダクト
34 台車
35 第1ストッパ
36 第2ストッパ
39 反転駆動装置
40 地上側シュート
50 ズリ中継部
51 中継容器
52 搬入出ダクト
54 搬入出部
61 カプセル反転装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立坑掘削機のズリ排出コンベヤから連続排出されるズリをカプセルにより地上に搬送する気送カプセル式揚土設備であって、
ズリを前記ズリ排出コンベヤからカプセルに供給する投入シュートを有するズリ投入部と、前記ズリ投入部と地上側のズリ排出部とにわたって設置されカプセルを気送搬送する搬送ダクトおよび返送ダクトと、前記搬送ダクトと返送ダクトにカプセル駆動用のエアを給排出する気送駆動装置とを具備し、
前記ズリ投入部に、空カプセルを返送ダクトの出口から投入シュートの排出部に移送する搬入揺動アームと、実カプセルを投入シュートの排出部から搬送ダクトの出口に移送する搬出揺動アームと有するカプセル受渡し装置を設けた
ことを特徴とする気送カプセル式揚土設備。
【請求項2】
立坑掘削機のズリ排出コンベヤから連続排出されるズリをカプセルにより地上に搬送する気送カプセル式揚土設備であって、
ズリを前記ズリ排出コンベヤからカプセルに供給する投入シュートを有するズリ投入部と、立坑の中間部に配置された中継容器と、前記ズリ投入部と中継容器とにわたって設置され前記カプセルを気送搬送する搬送ダクトおよび返送ダクトと、前記中継容器と地上側のズリ排出部とにわたって設置され中継容器のズリを揚土カプセルにより気送搬送する搬入出ダクトと、前記搬送ダクトと返送ダクトと搬入出ダクトにそれぞれカプセル駆動用のエアを給排出する気送駆動装置とを具備し、
前記ズリ投入部に、空カプセルを返送ダクトの出口から投入シュートの排出部に移送する搬入揺動アームと、実カプセルを投入シュートの排出部から搬送ダクトの出口に移送する搬出揺動アームと有するカプセル受渡し装置を設けた
ことを特徴とする気送カプセル式揚土設備。
【請求項3】
ズリ排出コンベヤは、投入シュートとともに同一の垂直軸心まわりに旋回移動するように構成されるともに、投入シュートの排出部を前記垂直軸心上に配置し、
搬送ダクトの入口および返送ダクトの出口を前記ズリ排出コンベヤの旋回移動空間の外側に配置し、
搬入揺動アームおよび搬出揺動アームは、遊端のカプセル保持部がそれぞれズリ排出コンベヤの旋回移動空間を横断するように垂直軸心周りに回動自在とした
請求項1または2記載の気送カプセル式揚土設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−249789(P2006−249789A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−68285(P2005−68285)
【出願日】平成17年3月11日(2005.3.11)
【出願人】(000001373)鹿島建設株式会社 (1,387)
【出願人】(000182937)住友金属パイプエンジ株式会社 (4)
【出願人】(000001236)株式会社小松製作所 (1,686)
【出願人】(597115369)関西設計株式会社 (5)
【Fターム(参考)】