説明

水性離型剤およびポリウレタン成形体製造時のその使用

【課題】ポリウレタン系は、使用される金型材料、好ましくは金属のような熱伝導性の大きい材料に対して強い接着性を示すことが知られており、ポリウレタン成形体の脱型時に、ポリウレタンおよび/又はポリウレタン反応混合物と接触する金型内壁に塗付される離型剤が必要とされる。このため、水性離型剤およびポリウレタン成形体製造時のその使用を提供する。
【解決手段】離型活性剤として少なくとも1種類の金属石鹸を含有し、更に少なくとも1種類のポリアルキレングリコールを含有することを特徴とする、水性離型剤組成物。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、水性離型剤およびポリウレタン成形体製造時のその使用に関する。
【0002】
成形体の製造のために使用されるポリウレタン系は、使用される金型材料、好ましくは金属のような熱伝導性の大きい材料に対して強い接着性を示すことが知られている。従って、ポリウレタン成形体の脱型時に、ポリウレタンおよび/又はポリウレタン反応混合物と接触する金型内壁に塗付される離型剤が必要とされる。
【0003】
このような離型剤は、通常、ワックス、石鹸、油、および/又はシリコーンを炭化水素又は水などの溶媒中に分散又は乳化させた分散体又はエマルションからなる。
【0004】
金型に離型剤を塗布した後、溶媒が蒸発し、不揮発性の離型活性物質が薄い離型膜を形成し、それによって製造後にポリウレタン成形体を金型から容易に取り出せることが保証されなければならない。
【0005】
有機材料による環境負荷を低減するために、揮発性有機材料を含まない水性ベースの離型剤に対して高い関心が寄せられている。しかし、市販の水性離型剤は、従来の有機溶媒含有離型剤と比較して、水の大部分が蒸発した後、常に薄い水膜が金型内に残留し、これは45℃〜80℃、好ましくは50〜75℃の通常の金型温度で(完全には)揮発せず、ポリウレタン系のイソシアネート化合物と反応し、非常に硬いポリ尿素化合物を生成するという欠点を示す。それによって金型表面が汚損される。金型表面にいわゆる付着が起こり、それを清掃しなければならないがこれには労力がかかる。
【0006】
典型的な種類の水性離型剤は、粘度を低く維持するため、およびそれによってプロセス状態および金型表面を濡らす能力を最適にするため、石鹸液、即ち、金属脂肪酸塩の水溶液(アルコールを補助として用いることが多い)である。ごく一般的には、例えば、そのアルカリ、アルカリ土類、亜鉛、又はアルミニウム塩の形態の、炭素数8〜22の飽和又は不飽和カルボン酸が有用であると分かった。
【0007】
特に、DE 36 00 368は、水−アルコール混合物中のイソステアリン酸ナトリウムの溶液が濡れ性に関して最適な離型剤であると記載している。好ましいアルコールとしては、エタノール、プロパノール、又はブタノールが挙げられる。
【0008】
前述の石鹸液は、各脱型前に新たに離型膜として金型内に塗付される。実際、それは、しかし、少数回の脱型の間しか満足な離型作用を示さない。ポリウレタンフォームの種類に応じて、離型作用は、約20〜50回脱型した後、低下し始める。水の大部分が気化した後、主として、そのつどの石鹸からなる離型膜は、硬く且つ脆くなり始め、しばらく経った後、もはや離型は可能ではない。
【特許文献1】DE 36 00 368
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明の課題は、従来技術の金型離型剤の欠点の1つ以上を有しておらず、とりわけ、良好な離型作用を示し、金型表面にポリ尿素付着物を残留させない、および/又はより長く繰り返し使用しても離型作用が低下しない水性金型離型剤を提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
意外なことに、水性配合物全体を基準にして0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%の量の従来の離型活性石鹸、例えば、炭素数8〜22の飽和又は不飽和カルボン酸のアルカリ、アルカリ土類、亜鉛又はアルミニウム塩の水性分散体を、0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%の量のポリエーテル(ポリアルキレングリコールとも称される)と組み合わせたものがこれらの課題を解決するということが分かった。
【0011】
従って、本発明の対象は、離型活性剤(金型表面に離型膜を形成することができる試剤)として少なくとも1種類の金属石鹸を含有し、更に少なくとも1種類のポリアルキレングリコールを含有することを特徴とする水性離型剤組成物である。
【0012】
更に、本発明の対象は、ポリウレタン成形体を製造するための本発明による離型剤の使用である。
【0013】
本発明による離型剤は、水の大部分が気化したときでも、存在するポリエーテルによって石鹸離型膜が柔軟なままであるという利点を有する。
【0014】
本発明による離型剤およびその使用を以下に例として記載するが、本発明はこれらの例示的な実施形態に限定されるものではない。以下に範囲、一般式、又は化合物の種類が記載されているが、これらは、明確に記載されている対応する範囲又は化合物の群だけでなく、個々の値(範囲)又は化合物を取り出すことによって得ることができる範囲の一部および化合物の群の一部も全て包含する。本発明の詳細な説明の範囲内で文献が引用される場合、その内容全体が本発明の開示内容に属するものとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明による水性離型剤組成物は、離型活性剤として少なくとも1種類の金属石鹸と、更に少なくとも1種類のポリアルキレングリコールと、場合によっては補助剤および/又は添加剤を含有することを特徴とする。
【0016】
離型活性金属石鹸として、本発明による離型剤組成物中に、例えば、炭素数8〜22の飽和又は不飽和カルボン酸のアルカリ、アルカリ土類、亜鉛又はアルミニウム塩、特にアルカリ金属塩が存在してもよい。好ましくは、本発明による組成物中に、金属石鹸として、炭素数8〜22の飽和又は不飽和カルボン酸のアルカリ金属塩、特に好ましくはリチウム、ナトリウム、および/又はカリウム塩が存在する。
【0017】
金属石鹸として、本発明による離型剤組成物中に、とりわけ、既知の一塩基性脂肪酸、例えば、炭素数8〜22、特に炭素数12〜18の天然の植物性又は動物性脂肪又は油をベースにするカルボン酸の塩が存在する。好ましくは、本発明による離型剤組成物中に金属石鹸として、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、ペトロセリン酸、エライジン酸、アラキン酸、ベヘン酸、エルカ酸、ガドレイン酸、菜種油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ひまわり油脂肪酸、リシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸および/又はトール油脂肪酸の1種類以上の塩が存在する。類似の鎖構造を有する原則的に全ての脂肪酸が適している。特に好ましい金属石鹸は、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸又はオレイン酸の塩である。離型活性金属石鹸として、イソステアリン酸アルカリ金属塩、特にイソステアリン酸ナトリウムおよび/又はカリウムが極めて好ましい。
【0018】
とりわけ、離型活性金属石鹸は、組成物全体を基準にして0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、特に好ましくは3〜20重量%、極めて好ましくは4〜10重量%の量で含有されている。
【0019】
ポリアルキレングリコールとして、本発明による離型剤組成物は、例えば、エチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)又はEOおよびPOエチレンオキサイドをベースにするようなものを含有してもよい。とりわけ、エチレンオキサイド(EO)および/又はプロピレンオキサイド(PO)と多価アルコールとの重合或いは共重合により得ることができるこのようなポリアルキレングリコールが含有されている。多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロパンジオール−1,2又は−1,3、ブタンジオール−1,3又は−1,4、ヘキサンジオール−1,6、オクタンジオール−1,8、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジブチレングリコール、ポリブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、トリメチロールプロパン(Trimehtylolpropan)、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、キニトール、マンニトール、ソルビトール、又はメチルグリコシド、とりわけ、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロパンジオール−1,2又は−1,3、ジプロピレングリコール、グリセリン、又はペンタエリトリトールが使用される。
【0020】
本発明による離型剤組成物中に含有されるポリアルキレングリコールは、0:100〜100:0のEO/PO重量比を有してもよい。従って、純粋なポリプロピレンオキサイドも、純粋なポリエチレンオキサイドも、混合共重合体(Mischcopolymerisate)も含有されていてもよい。混合共重合体は、ブロック状の又は無秩序な配列の(ランダム状の)EO/PO単位を有してもよい。
【0021】
とりわけ、本発明による離型剤組成物は、ポリアルキレングリコールとして、200〜30,000g/mol、好ましくは1,000〜20,000g/mol、特に好ましくは2000〜10,000g/molのモル質量を有するポリアルキレングリコールを有する。
【0022】
好ましくは、本発明による離型剤組成物は、水溶性ポリアルキレングリコールとして、市販のポリアルキレングリコール、例えば、Clariant AGのポリグリコールP41/300、ポリグリコールP41/3000、又はポリグリコールP41/12000などを含有する。
【0023】
好ましくは、本発明による離型剤組成物は、ポリアルキレングリコールとしては、Pluronic(登録商標)RPE1720〜3110(BASF)として入手可能なエチレングリコール、ジエチレングリコール又はトリエチレングリコールから出発したPO−EO−POブロック共重合体を含有する。
【0024】
好ましくは本発明による離型剤組成物は、ポリアルキレングリコールとして、ポリプロピレンオキサイド、即ち、アルキレンオキサイドとしてプロピレンオキサイドのみをベースにするポリアルキレングリコールを含有する。このようなポリアルキレングリコールは、例えば、製造業者Bayer Material Science LLCのAcclaim(登録商標)Polyol4200〜18200として入手可能である。
【0025】
好ましいポリアルキレングリコールの幾つかは非水溶性であっても、又は水に難溶性であってもよいため、それらは、好ましくは水溶性エマルションの形態で組成物中に使用されてもよい。乳化剤として、このようなエマルションは、例えば、後述の乳化剤、好ましくはエトキシ化脂肪アルコール、エトキシ化オキソアルコールおよび他のアルコールエーテルのような非イオン性乳化剤を有してもよい。このような乳化剤は、例えば、Genapol(登録商標)、Emulsogen(登録商標)(製造業者、Clariant AG)、又は、Tego(登録商標)Alkanol(製造業者、Degussa GmbH/Goldschmidt GmbH)の名称で入手可能である。好ましくは、エマルションはポリアルキレングリコール30〜60重量%、乳化剤5〜15重量%、および水、残部を有する。
【0026】
本発明による離型剤組成物は、ポリアルキレングリコールをとりわけ、水性配合物全体を基準にして0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%、特に好ましくは2〜5重量%の量で有する。
【0027】
本発明による離型剤組成物は、とりわけ、少なくとも1種類の離型活性金属石鹸を組成物全体を基準にして0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、特に好ましくは3〜20重量%、極めて好ましくは5〜10重量%と、少なくとも1種類のポリアルキレングリコールを組成物全体を基準にして0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%、特に好ましくは2〜5重量%と、任意の補助剤および添加剤と、水、残部を含有する、或いは好ましくはそれらからなる。
【0028】
補助剤および/又は添加剤として、本発明による離型剤組成物中に、乳化剤、触媒、気泡安定剤、粘度調整剤、防腐剤、および/又は炭素数4以下の短鎖アルコールから選択される1種類以上の化合物が存在してもよい。
【0029】
通常の補助剤および/又は添加剤として、次の群から選択される1種類以上の化合物を含有していてもよい。
I)乳化剤:
アルキルエーテルカルボキシレート、アルキルサルフェート、脂肪アルコールエトキシレートエーテルサルフェート、α−オレフィンスルホネート、アルキルホスフェート、アルキルポリエーテルホスフェート、アルキルスルホサクシネートのようなアニオン性乳化剤;エトキシ化脂肪アルコール、エトキシ化オキソアルコールおよび他のアルコールエーテル、ジメチルアルキルアミンのような脂肪アミン、脂肪酸アルカノールアミド、アルコールとの脂肪酸エステル(その中にグリセリンエステル又はポリグリセリンエステル又はソルビトールエステルも含まれる)のような非イオン性乳化剤;酸性に調節されたアルキルジメチルアミン、四級窒素化合物のようなカチオン性乳化剤;最後に、双性イオン性界面活性剤。好ましくは、非イオン性乳化剤である。乳化剤の量は、組成物全体を基準にして0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜6重量%であってもよい;
II)触媒:
ポリウレタン反応に典型的に使用されるようなもの。例えば、スズ化合物若しくはビスマス化合物のようなルイス酸、又は三級アミンのようなルイス塩基;
III)気泡安定剤:ポリシロキサン−ポリエーテル共重合体。このようなものは、例えば、Ed.R.Herrington et al., Appendix E Surfactants, Flexible Polyurethane Foams, The Dow Chemical Company, 2nd edition, 1997に記載される。
IV)粘度調整剤:
カルボマーと称されるポリアクリル酸誘導体のような典型的な増粘剤、又は、水溶性セルロース誘導体若しくはまたキサンタンガムのような他の高分子電解質増粘剤。水性配合物中の粘度調整剤として、脂肪族炭化水素、即ち、使用されるワックスを膨潤させ、そのように増粘効果を示す石油留分も考えられ得る。
V)例えば、Euxyl(登録商標)100(供給業者、Schulke&Mayr)又はMergal(登録商標)K12(供給業者、Troy)などの殺菌剤又は殺真菌剤のような通常の防腐剤、および/又は、例えば、Irganox(登録商標)1520L(製造業者、Ciba)又はブチルヒドロキシアニソールなどの酸化防止剤;
VI)例えば、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール又はブタノールのような炭素数4までの短鎖アルコール。
【0030】
組成物全体に対する補助剤および添加剤の量は、とりわけ<15重量%、好ましくは<10重量%である。
【0031】
本発明による離型剤組成物を、従来技術で既知の方法に従って又は後述のように製造することができる。石鹸は、例えば、金属水酸化物および脂肪酸又は脂肪酸グリセリドから得ることができる。次いで、得られた金属石鹸を水で希釈し、続いてポリアルキレングリコールを直接又は乳化された形態で、場合によっては補助剤および添加剤と一緒に添加する。
【0032】
本発明は、更に、ポリウレタン成形体の製造時の、或いはポリウレタン成形体の製造のための本発明による離型剤組成物の使用に関する。
【0033】
従来は、金型を45〜80℃、好ましくは50〜75℃の所望の金型温度に至らしめ、中に離型剤を噴霧し、最大量の水が蒸発するまで、ある一定の時間−水の量に応じて約1〜10分−待ち、次いで、ポリオレフィン、ポリイソシアネート、並びに、場合によっては、触媒、気泡安定剤、および噴射剤のような他の添加剤からなる反応性ポリウレタン系を注入する。金型を閉鎖し、硬化時間後に開放して成形品を脱型する。
【0034】
後述の実施例で本発明を例として記載するが、本発明の適用範囲は発明の詳細な説明および特許請求の範囲全体から明らかとなり、本発明は実施例に記載されている実施形態に限定されるものではない。
【実施例】
【0035】
使用される物質のリスト
−Novec(商標)フッ素系界面活性剤FC−4430=パーフルオロブタンスルホネート界面活性剤(製造業者、3M)、
−Bayflex(登録商標)PU30IS23=ポリエステルポリオール(製造業者: Bayer Material Science AG)、
−Desmodur(登録商標)PM53=イソシアネート(製造業者: Bayer Material Science AG)、
−Pluriol(登録商標)E200=ポリエチレングリコール、平均モル質量200g/mol(製造業者、BASF)、
−ポリグリコールP41/3000=ポリアルキレングリコール、平均モル質量15000(製造業者: Clariant)、
−Acclaim(登録商標)8200=ポリプロピレンオキサイド、平均モル質量8,000g/mol(製造業者、Bayer AG)、
−Tego(登録商標)Acid S100P=PEG−100−ステアレート(製造業者、Degussa GmbH)。
【0036】
実施例1
離型剤1
離型剤1の組成:イソステアリン酸カリウム4重量%、エタノール3重量%、Pluriol(登録商標)E200、2重量%、水91重量%。
【0037】
実施例2
離型剤2
離型剤2の組成:イソステアリン酸ナトリウム8重量%、エタノール4重量%、ポリグリコールP41/3000、2重量%、水86重量%。
【0038】
実施例3
離型剤3
離型剤3の組成:イソステアリン酸カリウム10重量%、エタノール5重量%、(Acclaim(登録商標)8200、35重量%、Tego(登録商標)Acid S100P、5重量%、および水60重量%)のエマルション5重量%、水80重量%。
【0039】
比較例A
比較離型剤A
比較離型剤Aの組成(DE36 00 368の実施例2に準拠):イソステアリン酸ナトリウム4.0重量%、エタノール20.8重量%、ブタノール5.0重量%、Novec(商標)FC−4430を0.2重量%、水70重量%。
【0040】
離型剤の試験
離型剤を0.5mmの噴射ノズルを用いて、20g/mの実際的な量で試験金型内に噴霧し、数秒間この周囲から排気した。続いて、Bayflex(登録商標)PU30IS23、100.0部(重量部)、エチレングリコール10.0部、ジエチレングリコール1.0部、脱イオン水(demineralisiertes)0.8部、(エチレングリコール中25重量%の)トリエチレンジアミン2.0部、およびDesmodur(登録商標)PM53、128.2部からなる発泡性ポリウレタン系をこれらの金型に入れて50℃で発泡させた。硬化(5分)後、発泡品を脱型した。表1に記載するようにそのプロセスを繰り返した。
【0041】
【表1】

【0042】
表1から分かるように、本発明による離型剤組成物を用いた方が比較離型剤を用いた場合よりも明らかに多くの離型プロセスを実施することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
離型活性剤として少なくとも1種類の金属石鹸を含有し、更に少なくとも1種類のポリアルキレングリコールを含有することを特徴とする、水性離型剤組成物。
【請求項2】
A)少なくとも1種類の離型活性金属石鹸0.5〜40重量%と、
B)少なくとも1種類のポリアルキレングリコール0.1〜20重量%と、
C)任意の補助剤および添加剤と、
D)水、残部と、
を含有することを特徴とする、請求項1に記載の離型剤組成物。
【請求項3】
補助剤および/又は添加剤として、乳化剤、触媒、気泡安定剤、粘度調整剤、防腐剤、および/又は炭素数4以下の短鎖アルコールから選択される1種類以上の化合物が存在することを特徴とする、請求項2に記載の水性離型剤組成物。
【請求項4】
離型活性金属石鹸としてイソステアリン酸アルカリ金属塩が含有されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の離型剤組成物。
【請求項5】
ポリアルキレングリコールとして、200〜30,000g/molのモル質量を有するポリアルキレングリコールが含有されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の離型剤組成物。
【請求項6】
ポリアルキレングリコールとして、ポリプロピレンオキサイドが含有されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の離型剤組成物。
【請求項7】
ポリウレタン成形体を製造するための請求項1〜6のいずれか一項に記載の離型剤の使用。

【公開番号】特開2009−40048(P2009−40048A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−188296(P2008−188296)
【出願日】平成20年7月22日(2008.7.22)
【出願人】(507375465)エヴォニク ゴールドシュミット ゲーエムベーハー (100)
【Fターム(参考)】