説明

水酸化リチウム組成物、水酸化リチウム組成物の製造方法及び水酸化リチウム組成物の使用方法

本発明は、水酸化リチウム、基油及び脂肪酸塩を含有する水酸化リチウム組成物;水酸化リチウム成分、基油及び脂肪酸成分を接触させる工程を含む該組成物の製造法;及び石鹸濃縮物又はグリースの製造に該組成物を使用する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、水酸化リチウム組成物、水酸化リチウム組成物の製造方法及び水酸化リチウム組成物の使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
石鹸濃縮物、例えばリチウム石鹸濃縮物、リチウム複合石鹸濃縮物及びリチウム−カルシウム複合石鹸濃縮物は、一般に基油を増粘して、普通、グリースと言われる基油組成物を得るため、基油と一緒に利用できる。
【0003】
グリースの個々の成分の他、グリースの最終特性及び特徴に寄与する他の要因は、石鹸濃縮物前駆体、石鹸濃縮物及びグリースを製造する特定の方法及び条件である。個々の成分の分散、混合及び温度変化のようなプロセス条件は、石鹸濃縮物前駆体、石鹸濃縮物及び得られるグリース、例えば形成された石鹸微結晶及び繊維の性質に影響を与える重要な要因かも知れない。
【0004】
例えば無水水酸化リチウム一水和物の稀薄な油懸濁液を現場で製造すると、石鹸濃縮物及びグリースの製造に有用かも知れない。しかし、無水水酸化リチウム固体の密度は、該固体が水酸化リチウムを含む安定な懸濁液の形成を妨害して沈降し易くするような密度である。
【0005】
更にグリース、例えばリチウムグリースの製造では、水酸化リチウム一水和物は、通常、水のような溶剤に溶解される。次いで、この水は、グリースの製造工程中、除去しなければならない。水の除去には時間及びエネルギーが消費される。
【0006】
Harris等の米国特許第5,236,607号は、油とリチウム塩基と任意にカルシウム塩基との混合物を100℃以上に加熱し、次いでC10〜C24飽和又は不飽和脂肪酸を加え,得られた混合物を110〜200℃の範囲の温度で増粘グリースが得られるまで、加熱してなるリチウム石鹸で増粘したグリースの製造法を開示している。
【0007】
国際公表WO 2004/031328 A2は、数平均粒度が20nm〜2μmの範囲の金属水酸化物と、HLBが10未満の界面活性剤と、モノ−及び/又はポリ−カルボン酸と、潤滑粘度の油との安定分散液の反応生成物を含むグリース組成物を開示している。このグリース組成物の製造法は、反応時間、発泡量及び環境危険の減少等の利点があることも開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
石鹸濃縮物及びグリースの歴史があるにも拘らず、石鹸濃縮物又はグリースを提供するために利用できる安定な水酸化リチウム組成物、例えば水酸化リチウムを含有する安定な懸濁液及びその製造方法は、なお必要である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明の概要
本発明は水酸化リチウム、基油、及び脂肪酸塩を含有する水酸化リチウム組成物を提供する。
また本発明は、水酸化リチウム成分、基油、及び脂肪酸成分を接触させる工程を含む水酸化リチウム組成物の製造方法を提供する。
【0010】
また本発明は、水酸化リチウム組成物を脂肪酸成分と接触させる工程を含む石鹸濃縮物の製造に、水酸化リチウム組成物を使用する方法を提供する。
また本発明は、水酸化リチウム組成物を脂肪酸成分及び基油と接触させる工程を含むグリースの製造に、水酸化リチウム組成物を使用する方法を提供する。
【0011】
発明の詳細な説明
本発明は石鹸濃縮物又はグリースを得るために利用できる水酸化リチウム組成物を提供する。また本発明は石鹸濃縮物又はグリーを得るために利用できる水酸化リチウム組成物の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明は下記利点の1つ以上を提供できる。
本発明の利点は、長期貯蔵下での分離に対し安定な水酸化リチウム組成物が得られることである。換言すれば、水酸化リチウム組成物の成分は、例えば貯蔵中、分離したり沈降しない。
【0013】
本発明の他の利点は、或る期間、安定な水酸化リチウム組成物が維持又は貯蔵でき、次いで、石鹸濃縮物又はグリースの製造が必要となった時に使用できることである。
【0014】
本発明の他の利点は、本発明の水酸化リチウム組成物によって融通性(flexibility)が得られることである。例えば水酸化リチウム組成物は、更に石鹸濃縮物又はグリースを製造する際に使用してもよいし、或いは石鹸濃縮物又はグリースが必要となった時、将来の使用に備えて、貯蔵又は維持しておいてもよい。
【0015】
本発明の他の利点は、本発明水酸化リチウム組成物の製造中、溶剤、例えば水を少量添加するか、好ましくは添加しないことである。溶剤の添加量が減少すると、溶剤を多量に用いて製造した水酸化リチウム組成物よりも更に乾燥した水酸化リチウム組成物が得られ、例えばグリースの製造中、通常、溶剤の除去に必要な時間及びエネルギーを低減することができる。
【0016】
本発明の他の利点は、石鹸濃縮物又はグリースを得るために他の成分に添加できる好適な組成物である水酸化リチウム組成物が得られることである。例えば本発明方法を用いて特定の場所で水酸化リチウム組成物が得られる。次いで、この水酸化リチウム組成物は、石鹸濃縮物又はグリースを製造するため、他の場所に移すことができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の水酸化リチウム組成物は、いずれかの好適な形態の水酸化リチウム、例えば無水水酸化リチウム、結晶性水酸化リチウム一水和物、水酸化リチウム一水和物、及びそれらの組合わせを含む水酸化リチウムを含有する。本発明の一例の水酸化リチウム組成物は、無水水酸化リチウムを含み、水酸化リチウム一水和物を本質的に含まない。無水水酸化リチウムは、本発明方法に従って、水酸化リチウム一水和物の脱水により得ることが好ましい。
【0018】
本発明の水酸化リチウム組成物は、一般に水酸化リチウムを含む懸濁液の形態である。本発明の水酸化リチウム組成物は、水酸化リチウムを含む安定な懸濁液の形態であることが好ましい。
【0019】
用語“懸濁液”は、本発明の水酸化リチウム組成物がここで説明する他の粒子と混合してなる粒子を含有することを示す。例えば水酸化リチウム含有粒子は、基油に懸濁させてよい。用語“安定な”は、本発明の水酸化リチウム組成物が、周囲条件で貯蔵中、その化学組成又は物理的状態を容易には変えない組成物を含むことを示す。例えば水酸化リチウム含有粒子は、周囲条件下で30日間、好ましくは60日間、更に好ましくは90日間貯蔵後、本発明の水酸化リチウム組成物から容易には分離又は沈降しない。用語“均質な”は、本発明の水酸化リチウム組成物中でほぼ均一な構造又は組成を有することを示す。
【0020】
本発明水酸化リチウム組成物の安定性は、水酸化リチウム組成物の成分を分離又は沈降させることなく、本発明の水酸化リチウム組成物を長期間に亘って貯蔵する能力を与える。例えば本発明の水酸化リチウム組成物は、水酸化リチウム組成物の成分を著しく分離又は沈降させることなく、製造から12ヶ月に亘る期間、貯蔵できる。また、例えば本発明の水酸化リチウム組成物は、製造時、石鹸濃縮物又はグリース用の成分として使用できる。また、例えば本発明の水酸化リチウム組成物は、製造から12ヶ月までいつでも使用できる。本発明の水酸化リチウム組成物を貯蔵する貯蔵条件によっては、12ヶ月より長期間の貯蔵が可能である。したがって、本発明の水酸化リチウム組成物は、石鹸濃縮物又はグリースの製造工程中、融通性を付与できる。
【0021】
本発明の水酸化リチウム組成物は、一般に塩基性であり、一般に本発明の水酸化リチウム組成物中で中和されていないので、石鹸濃縮物とみなしてはならない。
【0022】
本発明の水酸化リチウム組成物は、一般に本発明の水酸化リチウム組成物が好適に得られるいずれかの量の水酸化リチウムを含有する。本発明の水酸化リチウム組成物は水酸化リチウムを、水酸化リチウム組成物の合計重量に対し、一般に10〜60重量%、好ましくは15〜50重量%、更に好ましくは20〜40重量%の範囲で含有する。
【0023】
本発明の水酸化リチウム組成物は、一般に本発明の水酸化リチウム組成物が好適に得られるいずれかの量の基油を含有する。本発明の水酸化リチウム組成物は、基油を水酸化リチウム組成物の合計重量に対し、一般に40〜90重量%、好ましくは45〜85重量%、更に好ましくは50〜80重量%の範囲で含有する。
【0024】
本発明の水酸化リチウム組成物は、一般に本発明の水酸化リチウム組成物が好適に得られるいずれかの量の脂肪酸塩を含有する。ここで言う脂肪酸塩は、ここで説明する脂肪酸成分の塩を含む。好ましくは脂肪酸塩は、ここではヒマシ油脂肪酸リチウム塩と言う、水素化ヒマシ油脂肪酸のリチウム塩である。本発明の水酸化リチウム組成物は、脂肪酸塩を水酸化リチウム組成物の合計重量に対し、一般に0.5〜10重量%、好ましくは0.5〜9重量%、更に好ましくは1〜8重量%の範囲で含有する。脂肪酸塩は、一般に脂肪酸成分を本発明方法に従って中和して得られる。
【0025】
本発明水酸化リチウム組成物中の水対水酸化リチウムの比は、一般に本発明の水酸化リチウム組成物が好適に得られるいずれかの比であってよい。水対水酸化リチウム比は、一般には0:1〜7:1、好ましくは0:1〜0.75:1、更に好ましくは0:1〜0.5:1の範囲である。本発明の利点は、水の添加なしで水酸化リチウム組成物が得られることである。換言すれば、水対水酸化リチウム比は0:1であってよい。本発明の別の利点は、限定されるものではないが、水の使用量を少なくして、得られる水酸化リチウム成分含有混合物の脱水に必要な時間及びエネルギーを低減できることである。
【0026】
本発明の水酸化リチウム組成物、石鹸濃縮物又はグリースを得るのに使用され、当業界では潤滑油とも言われる基油は、普通、油潤滑用に選択される基油と通常、同じ基油であってよい。この基油は、鉱物源、合成源、植物源、動物源又はそれらの組合わせであってよい。鉱物源の基油は、鉱油、例えば溶剤精製又は水素化処理で製造される鉱油であってよい。合成源の基油は、通常、C10〜C50炭化水素重合体の混合物、例えばα−オレフィンの液状重合体、エステル型重合体、エーテル型重合体及びそれらの組合わせを含有してよい。基油は、フィッシャー・トロプシュ誘導高級パラフィン系生成物を含有してもよい。基油は、好ましくは鉱物源である。
【0027】
合成油の好適例としては、α−オレフィンオリゴマー及びポリブテンのようなオレフィン重合体、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールのようなポリアルキレングリコール、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル及びアジピン酸ジ−2−エチルヘキシルのようなジエステル、トリメチロールプロパンエステル及びペンタエリスリトールエステルのようなポリオールエステル、パーフルオロアルキルエーテル、シリコーン油、ポリフェニルエーテル、個々の又は混合した油が挙げられる。
【0028】
本発明の水酸化リチウム組成物の製造に好適な基油の例としては、中間粘度の鉱油、高粘度の鉱油及びそれらの組合わせが挙げられる。本発明の水酸化リチウム組成物の製造に好適な基油の40℃での粘度は、一般に2〜600mm/s(cSt)、好ましくは25〜400mm/s(cSt)、更に好ましくは50〜130mm/s(cSt)の範囲である。
【0029】
例えば本発明の水酸化リチウム組成物の製造に好適な中間粘度鉱油の40℃での粘度は、一般に95〜115mm/s(cSt)、好ましくは100〜110mm/s(cSt)、更に好ましくは105〜110mm/s(cSt)の範囲であり、なお更に好ましくは108mm/s(cSt)である。また例えば本発明の水酸化リチウム組成物の製造に好適な高粘度鉱油の40℃での粘度は、一般に120〜140mm/s(cSt)、好ましくは125〜135mm/s(cSt)、更に好ましくは125〜130mm/s(cSt)の範囲であり、なお更に好ましくは130mm/s(cSt)である。
【0030】
本発明の水酸化リチウム組成物の製造に使用できる鉱油の好適例としては、“HVI”又は“MVI”の名称を有するものが挙げられる。好適な例としては、一般名称“MVI 500” ““HVI” 250”又は“HVI 600”を有する油が挙げられる。ポリα−オレフィン及びワックスの水素化異性化により製造された種類の基油も使用できる。
【0031】
一般に本発明水酸化リチウム組成物の製造方法は、水酸化リチウム成分、基油及び脂肪酸塩を接触させる工程を含む。この方法は、一般に得られた混合物を加熱して、水酸化リチウム成分を脱水し、本発明の水酸化リチウム組成物を得る工程を含む。得られた混合物の加熱により、水酸化リチウム成分を含む該混合物を脱水してもよい。脂肪酸成分は、接触中、一般に中和されて、脂肪酸塩、好ましくはヒマシ油脂肪酸リチウム塩となる。
【0032】
本発明水酸化リチウム組成物の製造に使用するのに好適な水酸化リチウム成分としては、結晶性水酸化リチウム一水和物、水酸化リチウム一水和物、無水水酸化リチウム及びそれらの組合わせが挙げられる。本発明の水酸化リチウム組成物を製造する際、水酸化リチウム成分は好ましくは結晶性水酸化リチウム一水和物である。
【0033】
本発明の水酸化リチウム組成物を製造するのに好適な脂肪酸成分としては、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪グリセリド及びそれらの組合わせが挙げられる。脂肪酸成分は、炭素原子数が一般に10〜24(C10〜C24)、好ましくは15〜18(C15〜C18)の範囲の炭素原子を含有する。脂肪酸成分は、飽和しても飽和していなくてもよい。本発明の水酸化リチウム組成物を製造するのに好適な脂肪酸成分の例としては、オレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、及び牛脂、水素化魚油、ヒマシ油、羊毛、グリース及びロジンから誘導したその他のカルボン酸、及びそれらの組合わせが挙げられる。本発明の水酸化リチウム組成物を製造するのに好適な脂肪酸成分の例としては、水素化ヒマシ油(HCO)、水素化ヒマシ油脂肪酸(HCOFA)及びそれらの組合わせ、好ましくは水素化ヒマシ油脂肪酸(HCOFA)が挙げられる。水素化ヒマシ油(HCO)は、12−ヒドロキシステアリン酸のグリセリドである。12−ヒドロキシステアリン酸は好ましい脂肪酸である。
【0034】
水素化ヒマシ油脂肪酸(ここではHCOFAと言う)は、12−ヒドロキシステアリン酸をHCOFAの合計重量に対し85重量%以上含有する。HCOFAは、別の成分を少量含有してよい。別の成分の例としては、パルミチン酸(C16)、ステアリン酸(C18)、アラキドン酸(C20)、12−ケトステアリン酸及びそれらの組合わせが挙げられる。ここで使用した用語“水素化ヒマシ油脂肪酸”(“HCOFA”)は、本発明方法に12−ヒドロキシステアリン酸を、HCOFAの合計重量に対し、一般に85重量%以上、好ましくは85〜87重量%供給する量、12−ヒドロキシステアリン酸を含有する組成物を言う。本発明水酸化リチウム組成物の製造に使用できるHCOFAの一例としては、Arizona Chemical,Jacksonville,米国フロリダ州から得られるCENWAX Aがある。
【0035】
本発明の水酸化リチウム組成物を得るための成分の接触とは、一般に本発明の水酸化リチウム組成物が好適に得られる温度、圧力及び時間で行われる接触を言う。接触は一般に本発明の水酸化リチウム組成物を得るために水酸化リチウム成分を脱水する、水酸化リチウム成分、好ましくは水酸化リチウム一水和物、更に好ましくは結晶性水酸化リチウム一水和物の加熱を含む。また加熱は、得られた水酸化リチウム成分含有混合物を脱水してもよい。例えば水酸化リチウム成分の加熱及び脱水を含む本発明方法は、水酸化リチウム成分を含有する混合物を加熱、脱水してもよい。
【0036】
脱水により、通常、溶剤、例えば石鹸濃縮物又はグリースの製造中に使用される水の除去に必要な時間及びエネルギーは低減できる。本発明水酸化リチウム組成物の製造に脂肪酸成分を使用した場合、接触により、脂肪酸成分は水酸化リチウム成分で中和されて、一般に脂肪酸塩、例えばヒマシ油脂肪酸リチウム塩が得られる。
【0037】
成分の接触は、本発明の水酸化リチウム組成物が好適に得られるいかなる順序で行ってもよい。成分の接触は、本発明の水酸化リチウム組成物が好適に得られるいかなる手段を用いて行ってよい。好適な接触手段としては、混合、撹拌、循環及びそれらの組合わせが挙げられる。
【0038】
接触中の温度は、本発明の水酸化リチウム組成物を得るため、水酸化リチウム成分、得られる水酸化リチウム成分含有混合物又はそれらの組合わせを好適に加熱、脱水するいかなる温度であってもよく、一般に回分加工法で知見される温度である。この温度は一般に80〜280℃、好ましくは85〜225℃、更に好ましくは90〜215℃の範囲である。
【0039】
接触中の圧力は、本発明の水酸化リチウム組成物を得るため、水酸化リチウム成分、得られる水酸化リチウム成分含有混合物又はそれらの組合わせを好適に加熱、脱水するいかなる圧力であってもよく、一般に回分加工法で知見される圧力である。この圧力は一般に大気圧、即ち0kPa〜1380kPa、好ましくは0〜690kPa、更に好ましくは0〜345kPaの範囲である。
【0040】
接触中の時間は、本発明の水酸化リチウム組成物を得るため、水酸化リチウム成分、得られる水酸化リチウム成分含有混合物又はそれらの組合わせを好適に加熱、脱水するいかなる時間であってもよく、一般に回分加工法で知見される時間である。この時間は、一般に0.5〜8時間、好ましくは1〜6時間、更に好ましくは1〜3時間の範囲である。
【0041】
本発明水酸化リチウム組成物の製造方法は、消泡剤の使用を含んでよい。好適な消泡剤の例としては、石鹸濃縮物又はグリースの分野で通常使用されるいかなる消泡剤であってもよい。本発明水酸化リチウム組成物の製造に使用される好適な消泡剤の例としては、Rhein Chemieから“PC1644”の名称で市販されている消泡剤が挙げられる。
【0042】
脱水水酸化リチウムとも言われる無水水酸化リチウムが本発明の水酸化リチウム組成物に存在するように、本発明方法の初期に存在する水酸化リチウム成分、好ましくは水酸化リチウム一水和物、更に好ましくは結晶性水酸化リチウム一水和物が脱水される。無水水酸化リチウムを得るために脱水される水酸化リチウム成分の量は、水酸化リチウム成分の全量に対し、一般に80〜100重量%、好ましくは90〜100重量%、更に好ましくは95〜100重量%の範囲である。例えば脱水される水酸化リチウム一水和物の量が100重量%であれば、本発明の水酸化リチウム組成物は一般に無水水酸化リチウムを含み、一般に水酸化リチウム一水和物を含まない。また例えば脱水される水酸化リチウム一水和物の量が80重量%であれば、本発明の水酸化リチウム組成物は無水水酸化リチウム及び水酸化リチウム一水和物を含有する。
【0043】
本発明方法を異なる場所で使用すれば、一方の場所では本発明の水酸化リチウム組成物が得られ、次いでこの水酸化リチウム組成物を他方の場所に送り、送った場所での必要性に応じて石鹸濃縮物又はグリースが得られるという融通性を提供できる。
【0044】
例えば本発明の水酸化リチウム組成物は、回分加工を用いて製造できる。また例えば本発明の水酸化リチウム組成物は、回分加工、慣用の再構成技術又はそれらの組合わせを用いて、石鹸濃縮物又はグリースを得るのに使用できる。例えば本発明の水酸化リチウム組成物は、回分加工を用いて製造し、次いで、得られた本発明の水酸化リチウム組成物を、回分加工、慣用の再構成技術、押出機技術又はそれらの組合わせを用いて、石鹸濃縮物又はグリースを得るのに使用できる。
【0045】
ここで一般的に言う回分加工は、1つ以上の大型反応釜を使用することを含み、反応釜は、例えばかい形撹拌システム、撹拌システム、加熱システム、内容物を反応釜の底部から頂部までポンプ送りできる外部再循環システム及びそれらの組合わせを備えてよい。本発明の水酸化リチウム組成物、石鹸濃縮物又はグリースが好適に得られるいかなる大きさの反応釜も使用できる。ここに開示した例は一般に実験室的設定で使用される小型反応釜を用いたが、本発明方法は、大きさが一般に1,000〜20,000リットル、好ましくは2,000〜15,000リットル、更に好ましくは3,000〜10,000リットルの範囲の工業的規模の大型反応釜で使用できる。好適な反応釜の例としては、開放反応釜及び加圧反応釜が挙げられる。一例のグリース反応釜は、撹拌システム、加熱システム、及び内容物を反応釜の底部から頂部までポンプ送りできる外部再循環システムを備える。
【0046】
石鹸濃縮物又はグリースを得るための再構成は、本発明水酸化リチウム組成物の製造場所と同じ場所か、又は本発明水酸化リチウム組成物の製造場所とは異なる場所で行ってよい。
【0047】
本発明水酸化リチウム組成物の貯蔵は、石鹸濃縮物又はグリースの貯蔵技術の分野で使用されているいかなる温度及び技術を用いて行ってもよい。貯蔵の一例は、好ましくは耐苛性ライナーを被覆した、ドラム缶、バケツ、運ぶ物(tote)及びそれらの組合わせを用いることである。貯蔵期限(life)は、本発明の水酸化リチウム組成物を窒素又はアルゴンのような不活性雰囲気下で用いると、更に延長できる。本発明の水酸化リチウム組成物は、一般に冷却してから貯蔵される。
【0048】
本発明水酸化リチウム組成物の貯蔵温度は、好適に貯蔵するいかなる温度でもよい。この温度は一般には10〜40℃、好ましくは15〜35℃、更に好ましくは20〜30℃の範囲である。
【0049】
本発明の水酸化リチウム組成物を用いて製造される石鹸濃縮物は、水酸化リチウム組成物を、石鹸濃縮物の合計重量に対し1〜20重量%、好ましくは5〜20重量%、更に好ましくは8〜15重量%の範囲で含有する。
【0050】
本発明の水酸化リチウム組成物を用いて製造される石鹸濃縮物としては、単一石鹸濃縮物、複合石鹸濃縮物及びそれらの組合わせが挙げられる。複合石鹸濃縮物としては、更に錯化剤を含む単一石鹸濃縮物がある。
【0051】
本発明の水酸化リチウム組成物を用いて製造できる好適な石鹸濃縮物の例としては、リチウム石鹸濃縮物、リチウム複合石鹸濃縮物、リチウム−カルシウム石鹸濃縮物及びそれらの組合わせが挙げられる。本発明の水酸化リチウム組成物を用いて製造される好ましい石鹸濃縮物の例としては、リチウム石鹸濃縮物及びリチウム複合石鹸濃縮物が挙げられる。
【0052】
石鹸濃縮物、例えばリチウム石鹸濃縮物は、本発明の水酸化リチウム組成物を前述のような脂肪酸化合物と接触させて製造される。次いで、得られた石鹸濃縮物を基油と接触させれば、グリースが得られる。また例えば本発明の水酸化リチウム組成物を脂肪酸成分及び基油と接触させれば、グリースを得ながら、現場で石鹸濃縮物を得ることができる。
【0053】
リチウム複合石鹸濃縮物は、リチウム石鹸濃縮物中に錯化剤を導入した石鹸濃縮物である。好適な錯化剤の例としては、二塩基性酸、その塩及びそれらの組合わせ、例えばアゼライン酸、ホウ酸、ホウ酸リチウム及びそれらの組合わせ、好ましくはホウ酸が挙げられる。
【0054】
本発明の水酸化リチウム組成物を用いて製造されるグリースは、水酸化リチウム組成物を、グリースの合計重量に対し1〜20重量%、好ましくは2〜15重量%、更に好ましくは2〜12重量%の範囲で含有する。
【0055】
本発明の水酸化リチウム組成物を用いて製造できるグリースの例としては、リチウムグリース、リチウム複合グリース、リチウム−カルシウム複合グリース及びそれらの組合わせが挙げられる。本発明の水酸化リチウム組成物を用いて製造できる好ましいグリースの例としては、リチウムグリース及びリチウム複合グリースが挙げられる。
【0056】
本発明の水酸化リチウム組成物を用いて製造されるグリースは、酸化安定性、粘着性、極圧特性、腐食防止性、摩擦兼摩耗低下性及びそれらの組合わせを含む特定の所望特性を付与するため、追加の添加剤を、通常、この利用分野で使用される量含有してよい。
好適な追加添加剤の例としては、酸化防止剤、錆防止剤、耐摩耗兼極圧剤、流動点降下剤、金属奪活剤及びそれらの組合わせが挙げられる。
【0057】
本発明の水酸化リチウム組成物を用いて製造されるグリースは、前述の追加添加剤を、グリースの合計重量に対し0.1〜10重量%、0.1〜5重量%、更に好ましくは0.1〜2重量%、なお更に好ましくは0.2〜1重量%の範囲で含有してよい。例えば追加添加剤の組合わせでは、高重量%、例えば10重量%の追加添加剤を得るのに、必要かも知れない。
【0058】
好適な追加添加剤の例としては、ジアルキル又はジアリールジチオ燐酸亜鉛のような亜鉛塩、ボレート、ジチオ燐酸モリブデン、置換チアジアゾール、例えばジアルコキシアミンと、置換有機ホスフェート、アミンホスフェート、天然又は合成源の硫酸化マッコウクジラ油、硫酸化ラード、硫酸化エステル、硫酸化脂肪酸エステル、硫酸化材料、例えば式(OR)P=O(但し、Rはアルキル、アリール又はアラルキル基)の有機ホスフェート及びトリフェニルホスホロチオネートとの反応で製造した高分子窒素/燐化合物;1種以上の過剰塩基化金属含有洗浄剤、例えばアルキルサリチル酸カルシウム又はマグネシウム、アルキルアリールスルホネート又はアルキルスルホネート;無灰分分散剤、例えばポリイソブテニル無水琥珀酸及びアミン又はエステル;酸化防止剤、例えばフェニルα−ナフチルアミンのようなヒンダードフェノール又はアミン;錆防止剤、例えばナフテン酸亜鉛;摩擦改良剤;粘度指数向上剤;流動点降下剤;粘着剤、及びそれらの組合わせが挙げられる。グラファイト、二硫化モリブデン微粉末、タルク、金属粉、及びポリエチレンワックスのような各種重合体等の固体材料も特殊な特性を付与するために添加してよい。
【0059】
ここで用語アリールと言う場合、このアリール基は、好ましくはフェニル基又はナフチル基である。ここで用語アラルキルと言う場合、このアラルキル基は、好ましくはベンジル基又はナフテン酸メチルである。
【0060】
本発明の水酸化リチウム組成物を用いて製造されるグリースは、単一のジチオ燐酸亜鉛又は2種以上のジチオ燐酸亜鉛の組合わせを含む追加の添加剤を含有してよい。本発明の水酸化リチウム組成物を用いて製造されるグリースは、単一の無灰分ジチオカルバメート又は2種以上の無灰分ジチオカルバメートの組合わせを含む追加の添加剤を含有してよい。
【実施例】
【0061】
例1(比較例)
撹拌システム、ガス炎加熱システム、及び内容物を反応釜の底部から頂部までポンプ送りできる外部再循環システムを備えたグリース反応釜に、40℃(104°F)での粘度が50mm/s(cSt)の高粘度指数(HVI)鉱油(一般に“HVI 250”の名称を有する)4999.5g、水酸化リチウム一水和物4999.5g及び消泡剤(Rhein Chemieから“PC1644”の名称で得られる)1gを装入した。得られた混合物を撹拌し、加熱速度4.4°F(2.444℃)/分で212°F(100℃)より高温に加熱した。217°F(102.8℃)で発泡が観察された。消泡剤PC1644を数滴添加した。発泡は数分間で減少し、次いで前記混合物を再び発泡させた。4時間後、発は停止した。発泡停止後、反応釜を300°F(148.9℃)に加熱した。反応釜の内容物を撹拌し、ギアポンプを用いて底部から頂部まで循環させながら、反応釜の温度を300°F(148.9℃)で20分間維持した。20分後、反応釜内容物の加熱を停止し、反応釜を2時間撹拌し、次いで室温(70〜80°F)(21.11〜26.67℃)まで冷却した。得られた水酸化リチウム組成物は、水酸化リチウム一水和物の脱水後、脱水水酸化リチウムを36.36重量%、HVI 250基油を63.63重量%、及びPC1644消泡剤を0.01重量%含有していた。次いで、得られた水酸化リチウム組成物をプラスチック製5ガロン入のバケツに移した。室温(70〜80°F)(21.11〜26.67℃)で24日間貯蔵後、この容器の上半分は基油を含有し、脱水水酸化リチウムはバケツの底部に沈降していた。前記室温で5ヶ月貯蔵後、外観は初期の24日後の場合とほぼ同じであった。
【0062】
例2(実施例)
例1に記載のグリース反応釜に40℃(104°F)での粘度が107.87mm/s(cSt)(500セイボルトユニバーサル秒(SUS))の中間粘度指数(MVI)鉱油(一般に“MVI 500”の名称を有する)5300g、及び水酸化リチウム一水和物4100gを装入した。得られた混合物を撹拌し、加熱速度3°F(1.667℃)/分で190°F(87.78℃)に加熱した。水素化ヒマシ油脂肪酸(HCOFA)600gを15分間に亘ってゆっくり加えた。得られた混合物を撹拌しながら400°F(204.4℃)に加熱した。210〜230°F(98.89〜110℃)で発泡が観察された。得られた組成物は250°F(121.1℃)より高温で濃くなり始めた。300°F(148.9℃)より高温では、組成物はかなり滑らかに現れた。反応釜の加熱(ガス炎)を400°F(204.4℃)で停止し、組成物を5分間循環し、次いで撹拌しながら、底部から頂部に循環しながら、212°F(100℃)未満の温度に冷却した。水酸化リチウム一水和物の脱水及びHCOFAの中和後、得られた水酸化リチウム組成物は、MVI 500基油を64.20重量%(5300g)、脱水水酸化リチウムを28.38重量%(2343g)、及びヒマシ油脂肪酸リチウム塩を7.41重量%(612g)含有していた。得られた混合物は滑らかであった。3本ロールミルで走行させた混合物の一部は、グリース様の稠度を持っていた。この水酸化リチウム組成物5000gをプラスチック製5ガロン入のバケツに室温(70〜80°F)(21.11〜26.67℃)で5ヶ月貯蔵後、水酸化リチウム組成物を収容したバケツの頂部表面に僅かな量の遊離油しか観察されなかった。
【0063】
例3(実施例)
例1に記載のグリース反応釜に40℃(104°F)での粘度が107.87mm/s(cSt)(500SUS)の中間粘度指数(MVI)鉱油(一般に“MVI 500”の名称を有する)5300g、及び水酸化リチウム一水和物5000gを装入した。得られた混合物を撹拌し、加熱速度3°F(1.667℃)/分で190°F(87.78℃)に加熱した。水素化ヒマシ油脂肪酸(HCOFA)300gを10分間に亘ってゆっくり加えた。210〜230°F(98.89〜110℃)で発泡が観察された。得られた組成物は250°F(121.1℃)より高温で濃くなり始めた。300°F(148.9℃)より高温では、組成物はかなり滑らかに現れた。反応釜の加熱(ガス炎)を400°F(204.4℃)で停止し、組成物を5分間循環し、次いで撹拌し、底部から頂部に循環し、反応釜中で212°F(100℃)未満の温度に冷却した。水酸化リチウム一水和物の脱水及びHCOFAの中和後、得られた水酸化リチウム組成物は、MVI 500基油を59.77重量%(4700g)、脱水水酸化リチウムを36.34重量%(2857g)、及びヒマシ油脂肪酸リチウム塩を3.89重量%(306g)含有していた。得られた水酸化リチウム混合物は滑らかで、例2で得られた混合物よりも若干柔らかであった。この水酸化リチウム組成物5000gを5ガロン入のバケツに室温(70〜80°F)(21.11〜26.67℃)で12ヶ月貯蔵後、成分の僅かな分離が観察されただけであった。
【0064】
例4(実施例)
例1に記載のグリース反応釜に40℃(104°F)での粘度が129.46mm/s(cSt)(600SUS)の高粘度指数(HVI)鉱油(一般に“HVI 600”の名称を有する)3008g、及び例3で得られた水酸化リチウム組成物175.91gを装入した。得られた混合物を撹拌し、加熱速度3°F(1.667℃)/分で190°F(87.78℃)に加熱した。水素化ヒマシ油脂肪酸(HCOFA)800gを5分間に亘って反応釜に加えた。再び、3°F(1.667℃)/分で250°F(121.1℃)まで加熱し、HVI 600鉱油を1504g加えた。3°F(1.667℃)/分で加熱しながら400°F(204.4℃)まで加熱及び撹拌を続けた。混合物を400°F(204.4℃)で15分間加熱後、加熱を停止し、HVI 600鉱油を1504g加えた。次いで混合物を撹拌し、2時間に亘って200°F(93.33℃)未満に冷却した。また組成物の製造中、追加のHVI 600鉱油として3008g加えた。得られた組成物は、HVI基油を91.71重量%、脱水水酸化リチウムを36.34重量%(2857g)、及びヒマシ油脂肪酸リチウム塩を8.29重量%含有していた。或る量の組成物を5ガロン入のバケツに室温(70〜80°F)(21.11〜26.67℃)で12ヶ月貯蔵後、表面にほんの僅かな分離が観察された。
表1に例1〜4の各種情報の概要を開示する。
【0065】
【表1】

【先行技術文献】
【特許文献】
【0066】
【特許文献1】米国特許第5,236,607号
【特許文献2】国際公表WO 2004/031328 A2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水酸化リチウム、基油及び脂肪酸塩を含有する水酸化リチウム組成物。
【請求項2】
前記水酸化リチウムが、組成物の合計重量に対し10〜60重量%の範囲の量で存在する請求項1に記載の水酸化リチウム組成物。
【請求項3】
前記基油が、中粘度の鉱油、高粘度の鉱油、及びそれらの組合わせよりなる群から選ばれる請求項1に記載の水酸化リチウム組成物。
【請求項4】
前記基油が、組成物の合計重量に対し40〜90重量%の範囲の量で存在する請求項1に記載の水酸化リチウム組成物。
【請求項5】
前記脂肪酸塩が、組成物の合計重量に対し0.5〜10重量%の範囲の量で存在する請求項1に記載の水酸化リチウム組成物。
【請求項6】
前記脂肪酸塩が、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪グリセリド及びそれらの組合わせよりなる群から選ばれる脂肪酸成分の塩を含む請求項1に記載の水酸化リチウム組成物。
【請求項7】
前記組成物が懸濁液の形態である請求項1に記載の水酸化リチウム組成物。
【請求項8】
前記組成物が、安定な懸濁液の形態である請求項1に記載の水酸化リチウム組成物。
【請求項9】
水酸化リチウム成分、基油及び脂肪酸成分を接触させる工程を含む方法により製造した請求項1に記載の水酸化リチウム組成物。
【請求項10】
前記水酸化リチウム成分が、結晶性水酸化リチウム一水和物、水酸化リチウム一水和物、無水水酸化リチウム及びそれらの組合わせよりなる群から選ばれ、更に前記接触が、水酸化リチウム成分を脱水する加熱工程を構成する温度、圧力及び時間で行われる請求項1に記載の水酸化リチウム組成物。
【請求項11】
水酸化リチウム成分、基油及び脂肪酸成分を接触させる工程を含む水酸化リチウム組成物の製造方法。
【請求項12】
前記水酸化リチウム成分が、結晶性水酸化リチウム一水和物、水酸化リチウム一水和物、無水水酸化リチウム及びそれらの組合わせよりなる群から選ばれる請求項11に記載の製造方法。
【請求項13】
前記接触が、水酸化リチウム成分を脱水する加熱工程を構成する温度、圧力及び時間で行われる請求項1に記載の水酸化リチウム組成物。
【請求項14】
水酸化リチウム組成物を脂肪酸成分と接触させる工程を含む石鹸濃縮物の製造に、水酸化リチウム組成物を使用する方法。
【請求項15】
水酸化リチウム組成物を脂肪酸成分及び基油と接触させる工程を含むグリースの製造に、水酸化リチウム組成物を使用する方法。



【公表番号】特表2010−523804(P2010−523804A)
【公表日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−503194(P2010−503194)
【出願日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際出願番号】PCT/US2008/059828
【国際公開番号】WO2008/127957
【国際公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(390023685)シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイ (411)
【氏名又は名称原語表記】SHELL INTERNATIONALE RESEARCH MAATSCHAPPIJ BESLOTEN VENNOOTSHAP
【Fターム(参考)】