説明

油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法

【解決課題】回収タンクへ移送される含油スラッジの量を少なくすることができる油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法を提供すること。
【解決手段】共油を循環させて、油タンクの洗浄を行う油タンクの共油洗浄方法において、該油タンクから排出される該油を該回収タンクへ移送するための油移送管の途中に、スクリュー式のスラッジ回収用ストレーナーを設置し、該スラッジ回収用ストレーナーの油供給口から該油を供給して、該油のろ過を行い、ろ過後の油を油排出口から排出し、且つ、内筒内の含油スラッジを含油スラッジ排出口から排出する油ろ過工程と、該含油スラッジから油分を分離して、油分を回収する油分回収工程と、を行うことを特徴とする油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原油タンク、重油タンク等の油タンクを共油で洗浄する油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に関する。
【背景技術】
【0002】
原油は、通常、数%程度のスラッジを含有しているので、このような原油を原油タンク中で貯蔵すると、油分を含んだスラッジ(以下、含油スラッジとも記載する。)として、タンクの底部に沈降する。また、重油タンクにおいても、同様に、含油スラッジが、タンクの底部に沈降する。
【0003】
そして、これらの油タンクの底部に沈降した含油スラッジの量が多くなった場合は、含油スラッジを取り除くために、油タンクの洗浄工事をし、残渣スラッジを搬出後、搬出した残渣スラッジを、産業廃棄物として処分しなければならない。
【0004】
従来の油タンクの洗浄工事を、図13を参照して説明する。図13は、一般的な油タンクの共油洗浄工事を示す模式的なフロー図である。該従来の油タンクの共油洗浄工事では、先ず、洗浄対象である油タンク201内の油204を、該回収系ポンプ210を用いて、回収タンク209に移送し、次いで、該洗浄系ポンプ203を用いて、該回収タンク209内の該油204を、油吐出器205に供給することにより、該油タンク201中の該含油スラッジ206に、該油204を噴射して、該含油スラッジ206を流動化させる。なお、このとき、油種により必要に応じて該加温器202を通して該油204を加温する。次いで、該回収系ポンプ210を用いて、該油タンク201内の該油204を、油抜き出し管214から該油タンク201の外へ排出し、該回収ベッセル211に一旦回収し、次いで、油移送管208を経て、該油タンク201から該回収タンク209に移送する。このとき、流動化した該含油スラッジ206は、該油204と共に、該油タンク201の外へ排出される。そして、該油204を該回収タンク209と該油タンク201とを循環させて、該油タンク201の該含油スラッジ206を該油タンク201の外へ排出することにより、該油タンク201の洗浄を行う。このとき、流動化した該含油スラッジ206は、該油204と共に、該油タンク201の外へ排出されるため、該油タンク201から排出される該油204は、該含油スラッジ206を含有する。そのため、該含油スラッジ206は、該回収タンク209に移送されることになる。なお、該回収系ポンプ210の前段には、通常、ストレーナーが設置されているが、このストレーナーは、該回収系ポンプ210を保護するために、該油204中の大きな夾雑物を除去するためのもので、このストレーナーで、該含油スラッジ206を除去することはできない。
【0005】
なお、図13中、該洗浄系ポンプ203、該加温器202及び該油吐出器205が、洗浄系212(図13中一点鎖線で示す部分)であり、また、該油抜き出し管214、該回収ベッセル211及び該回収系ポンプ210が、回収系213(図13中二点鎖線で示す部分)である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような従来の油タンクの共油洗浄方法では、流動化したスラッジが回収タンクに移送されるという問題があった。
【0007】
従って、本発明の課題は、回収タンクへ移送される含油スラッジの量を少なくすることができる油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明(1)は、洗浄対象の油タンク内の油を、回収タンクに移送し、次いで、該回収タンク内の該油を、該油タンク内の含油スラッジに噴射して、該含油スラッジを流動化させ、次いで、該油タンク内の該油を、該油タンクから該回収タンクへ移送することにより、該油を循環させて、該油タンクの洗浄を行う油タンクの共油洗浄方法において、
該油タンクから排出される該油を該回収タンクへ移送するための油移送管の途中に、スクリュー軸、及び該スクリュー軸の少なくとも一部の外周に螺旋状に設けられるスクリュー羽根からなるスクリューと、油の通過孔を有し、該スクリューを囲む内筒と、該内筒の外側に設置され、該内筒との間に油の排出隙間を形成する外筒と、該内筒内に、該油を供給するための油供給口と、該内筒の含油スラッジ排出側の筒端近傍に設置され、該含油スラッジの排出を調節するためのストッパーと、該油の排出隙間に排出された油を、装置外に排出するための油排出口と、該内筒から排出された該含油スラッジを、装置外に排出するための含油スラッジ排出口と、該スクリューを回転駆動させる駆動手段と、を有するスラッジ回収用ストレーナーを設置し、該スラッジ回収用ストレーナーの油供給口から該油を供給して、該油のろ過を行い、ろ過後の油を該油排出口から排出し、且つ、該内筒内の含油スラッジを該含油スラッジ排出口から排出する油ろ過工程と、
該含油スラッジから油分を分離して、油分を回収する油分回収工程と、
を行うことを特徴とする油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、回収タンクへ移送される含油スラッジの量を少なくすることができる油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に用いられるスラッジ回収用ストレーナーの第一の形態例を示す模式的な断面図である。
【図2】本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に用いられるスラッジ回収用ストレーナーの第一の形態例を示す模式的な断面図である。
【図3】図1及び図2中のスクリューの側面図である。
【図4】図1中の内筒の含油スラッジ排出側の筒端とストッパーの位置関係を示す図である。
【図5】図1及び図2のスラッジ回収用ストレーナーを用いて、油をろ過している様子を示す、該スラッジ回収用ストレーナーの模式的な断面図である。
【図6】本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法を実施するための油タンクの洗浄システムの形態例を示す模式図である。
【図7】スクリュー型の含油スラッジの処理装置の模式的な断面図である。
【図8】スクリュー型の含油スラッジの処理装置の模式的な断面図である。
【図9】図7及び図8中のスクリュー(B)の側面図である。
【図10】図7の内筒(B)及び外筒(B)を記載した断面図である。
【図11】スクリュー型の含油スラッジの処理装置131を用いて、含油スラッジの処理操作を行っている様子を示す、該スクリュー型の含油スラッジの処理装置131の模式的な断面図である。
【図12】油水分離装置61の断面図である。
【図13】従来の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法を示す模式的なフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法は、洗浄対象の油タンク内の油を、回収タンクに移送し、次いで、該回収タンク内の該油を、該油タンク内の含油スラッジに噴射して、該含油スラッジを流動化させ、次いで、該油タンク内の該油を、該油タンクから該回収タンクへ移送することにより、該油を循環させて、該油タンクの洗浄を行う油タンクの共油洗浄方法において、
該油タンクから排出される該油を該回収タンクへ移送するための油移送管の途中に、スクリュー軸、及び該スクリュー軸の少なくとも一部の外周に螺旋状に設けられるスクリュー羽根からなるスクリューと、油の通過孔を有し、該スクリューを囲む内筒と、該内筒の外側に設置され、該内筒との間に油の排出隙間を形成する外筒と、該内筒内に、該油を供給するための油供給口と、該内筒の含油スラッジ排出側の筒端近傍に設置され、該含油スラッジの排出を調節するためのストッパーと、該油の排出隙間に排出された油を、装置外に排出するための油排出口と、該内筒から排出された該含油スラッジを、装置外に排出するための含油スラッジ排出口と、該スクリューを回転駆動させる駆動手段と、を有するスラッジ回収用ストレーナーを設置し、該スラッジ回収用ストレーナーの油供給口から該油を供給して、該油のろ過を行い、ろ過後の油を該油排出口から排出し、且つ、該内筒内の含油スラッジを該含油スラッジ排出口から排出する油ろ過工程と、
該含油スラッジから油分を分離して、油分を回収する油分回収工程と、
を行うことを特徴とする油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法である。
【0012】
本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係る該油タンクは、原油タンク又は重油タンクである。そして、該油タンクの洗浄に用いられる共油は、該油タンク内の油、すなわち、原油又は重油である。
【0013】
本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係るスラッジ回収用ストレーナーは、
スクリュー軸(A)、及び該スクリュー軸(A)の少なくとも一部の外周に螺旋状に設けられるスクリュー羽根(A)からなるスクリュー(A)と、
油の通過孔を有し、該スクリュー(A)を囲む内筒(A)と、
該内筒(A)の外側に設置され、該内筒(A)との間に油の排出隙間を形成する外筒(A)と、
該内筒(A)内に、油を供給するための油供給口と、
該内筒(A)の含油スラッジ排出側の筒端近傍に設置され、該含油スラッジの排出を調節するためのストッパー(A)と、
該油の排出隙間に排出された油を、装置外に排出するための油排出口と、
該内筒(A)から排出された該含油スラッジを、装置外に排出するための含油スラッジ排出口と、
該スクリュー(A)を回転駆動させる駆動手段と、
を有するスラッジ回収用ストレーナーである。
【0014】
本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係るスラッジ回収用ストレーナーについて、図1〜図3を参照して説明する。図1及び図2は、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係るスラッジ回収用ストレーナーを示す模式的な断面図であり、図1は、含油スラッジの移動方向に平行な面で切ったときの断面図であり、図2は、含油スラッジの移動方向に対して垂直な面で切ったときの断面図である。また、図3は、図1及び図2中のスクリューの側面図である。図1及び図2中、スラッジ回収用ストレーナー1は、スクリュー(A)4と、該スクリュー(A)4を囲む内筒(A)5と、該内筒(A)5の外側に、該内筒(A)5との間にろ過後の油を排出するための油の排出隙間22が形成されるようにして設置される外筒(A)6と、該内筒(A)5の含油スラッジ排出側の筒端18の近傍に設置されるストッパー7(A)と、該内筒(A)5及び該外筒(A)6の油供給側に設置される油供給側フランジ8と、該内筒(A)5及び該外筒(A)6の含油スラッジ排出側に含油スラッジ排出室14を形成するようにして設置される含油スラッジ排出側フランジ9と、該内筒(A)5内に油を供給するための油供給口10と、該外筒(A)6内に水蒸気又は洗浄水を供給するための外筒側の水蒸気又は洗浄水の供給口11と、該含油スラッジ排出室14から含油スラッジを装置外へ排出するための含油スラッジ排出口12と、該油の排出隙間22に排出されたろ過後の油を、装置外へ排出するための油排出口13と、を有する。
【0015】
図3に示すように、該スクリュー(A)4は、スクリュー軸(A)2と、スクリュー羽根(A)3と、からなる。そして、該スクリュー羽根(A)3は、該スクリュー軸(A)2の少なくとも一部の外周に螺旋状に設けられている。該スクリュー軸(A)2は、該油供給側フランジ8と該含油スラッジ排出側フランジ9に、回転可能に固定される。
【0016】
該スクリュー(A)4は、回転することにより、該内筒(A)5でろ別されて該内筒(A)5内に残った該含油スラッジを、該内筒(A)5の該含油スラッジの排出側に移動させるための部材である。
【0017】
該スクリュー羽根(A)3は、該スクリュー軸(A)2の外周に螺旋状に形成されており、該スクリュー(A)4が回転することにより、該内筒(A)5によりろ別されて、該油中から分離された該内筒(A)5内の含油スラッジを、油供給側から含油スラッジ排出側へと移動させることができる形状であれば、特に制限されない。
【0018】
該スクリュー羽根(A)3の径25は、該内筒(A)5の内径と同じ長さであってもよく、あるいは、該内筒(A)5の内径より若干小さくてもよい。該スクリュー羽根(A)3の径25が、該内筒(A)5の内径より小さい場合、該スクリュー羽根(A)3と該内筒(A)5との隙間は、通常、1mm以下、好ましくは0.5mm以下、特に好ましくは0.1mm以下である。
【0019】
該スクリュー羽根(A)3の径25に対する該スクリュー羽根(A)3のピッチ26の比(符号26/符号25)は、0.25〜1.25、好ましくは0.75〜1.0、特に好ましくは0.9〜1.0である。なお、本発明において、該スクリュー羽根(A)3のピッチ26とは、図3中のスクリュー羽根(A)の頂点261aと261b間の距離、すなわち、該スクリュー羽根(A)3を側面視したときの、隣り合う羽根の頂点間の距離を指す。
【0020】
該スクリュー羽根(A)3のピッチ26は、該スクリュー羽根(A)3の全範囲に亘って同じであっても、異なっていてもよい。
【0021】
なお、本発明において、該スクリュー(A)4の形状は、図1及び図3に示す形状に限定されるものではなく、他に例えば、含油スラッジの排出側に向かってスクリュー軸の径が大きくなっているものや、含油スラッジの排出側に向かってピッチが小さくなっているもの等が挙げられる。
【0022】
該内筒(A)5は、油をろ過し、油中の含油スラッジをろ別するためのものである。
【0023】
該内筒(A)5は、円筒形状である。該内筒(A)5の油供給側の筒端19は、該油供給側フランジ8に固定されており、該筒端19は該油供給側フランジ8により塞がれている。一方、該内筒(A)5の含油スラッジ排出側の筒端18は、該含油スラッジ排出側フランジ9に固定されており、該筒端18の開口は、該含油スラッジ排出室14に繋がっている。つまり、該筒端18は、該含油スラッジが該内筒(A)5の外へ排出されるように、開放されている。
【0024】
該内筒(A)5の筒壁には、油をろ過して、油中の該含油スラッジをろ別し、ろ過後の油が該油の排出隙間22に排出されるように、油の通過孔(図示しない。)が形成されている。
【0025】
該内筒(A)5の筒壁は、該油の通過孔が形成されているものであれば、特に制限されず、該内筒(A)5の筒壁としては、例えば、金網、パンチングメタルのような孔が打ち抜かれた板材、スクリーン用金網等が挙げられる。
【0026】
該内筒(A)5の筒壁に形成される該油の通過孔の径は、処理される油中のスラッジの大きさにより異なり、該油タンクの底に堆積しているスラッジの径より小さい範囲で、適宜選択されるが、通常、0.1〜0.5mm、好ましくは0.2〜0.4mm、特に好ましくは0.2〜0.3mmである。なお、該内筒(A)5の筒壁が金網の場合、該油の通過孔の径は、該金網の目開きの長さを指し、また、該内筒(A)5の筒壁がスクリーン用金網の場合、スクリーンの目開きの長さを指す。
【0027】
なお、該油中からろ別されるスラッジは、油分を含有する含油スラッジとして、該内筒(A)5内に残る。
【0028】
該外筒(A)6は、円筒形状である。該外筒(A)6の油供給側の筒端20は、該油供給側フランジ8に固定されており、該筒端20は該油供給側フランジ8により塞がれている。一方、該外筒(A)6の含油スラッジ排出側の筒端21は、該含油スラッジ排出側フランジ9に固定されており、該油の排出隙間22と該含油スラッジ排出室14とは、該含油スラッジ排出側フランジ9により隔離されている。つまり、該油の排出隙間22に排出されたろ過後の油が、該含油スラッジ排出室14に流れ込まないように、該油の排出隙間22は、該含油スラッジ排出側フランジ9により塞がれている。
【0029】
該内筒(A)5と該外筒(A)6とにより形成される該油の排出隙間22の幅、言い換えると、該内筒(A)5の外側と該外筒(A)6の内側との距離は、ろ過後の油が排出されて、該油排出口13へ流動できる程度であれば、特に制限されない。
【0030】
なお、図1及び図2では、該外筒(A)6の形状が、含油スラッジの移動方向に対して垂直な面で切ったときの断面形状が円形であるものを示しているが、該外筒(A)6の形状は、これに限定されるものではなく、内側に該内筒(A)5を設置でき且つ油が排出されて、該油排出口13へ流動するための油の排出隙間を形成できるものであればよい。他に、該外筒(A)の形状としては、例えば、上側が平坦で下側に丸み帯びたカマボコ状のものが挙げられる。また、該外筒(A)6の底部の筒壁は、該油排出口13に向かって傾斜していてもよい。
【0031】
該ストッパー(A)7は、該スクリュー軸(A)2に付設されており、該内筒(A)5の含油スラッジ排出側の筒端18の近傍に設置されている。該ストッパー(A)7は、該油のろ過を行っている時は、該内筒(A)5の該含油スラッジの排出側の筒端18から該含油スラッジ排出室14へと、該油が排出されないように、該筒端18を塞ぐ役割を果たし、且つ、該内筒(A)5内から該含油スラッジ排出室14への該含油スラッジの排出を行っている時は、該内筒(A)5内から該含油スラッジ排出室14へと、該含油スラッジが排出されるように、該内筒(A)5の該含油スラッジ排出側の筒端18との間に、該含油スラッジ排出隙間15を形成する役割を果たす。そして、該内筒(A)5内から該含油スラッジの排出を行っている時に、該含油スラッジ排出隙間15の大きさを選択することにより、該ストッパー(A)7、該スクリュー(A)4及び該内筒(A)5により、該含油スラッジを圧搾しながら、圧搾によって搾られた油分を、該内筒(A)5の該油の通過孔から該油の排出隙間22へと排出しつつ、且つ圧搾された後の含油スラッジを、該含油スラッジ排出隙間15から排出することができるので、該スラッジ回収用ストレーナー1から排出される該含油スラッジ中に含まれる油分の量を、少なくすることができる。
【0032】
該ストッパー(A)7について、図4を参照して、詳細に説明する。図4は、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係るスラッジ回収用ストレーナーの第一の形態例のストッパー(A)を示す模式的な断面図である。該ストッパー(A)7は、図4の(4−1)のように、該内筒(A)5の含油スラッジ排出側の筒端18に接して、該筒端18を塞ぐような位置と、(4−2)のように、該内筒(A)5の含油スラッジ排出側の筒端18から離れて、該含油スラッジを該含油スラッジ排出室14に排出するための含油スラッジ排出隙間15が形成される位置との間で、移動可能なように、該スクリュー軸(A)2に付設されている。なお、図1では、該ストッパー(A)7が、図4の(4−2)の位置にあるときを示している。本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係るスラッジ回収用ストレーナーの第一の形態例を用いれば、例えば、先ず、図4の(4−1)に示すように、該ストッパー(A)7を該内筒(A)5の含油スラッジ排出側の筒端18に接する位置にして、該油供給口10から油を供給し、油のろ過を行い、次いで、油の供給を止めて、次いで、図4の(4−2)に示すように、該ストッパー(A)7を該内筒(A)5の含油スラッジ排出側の筒端18から離れた位置にして、該スクリュー(A)4を回転させて、該内筒(A)5内に残った含油スラッジを該内筒(A)5の含油スラッジ排出側に移動させ、該含油スラッジ排出隙間15から、該含油スラッジを排出するというような運転ができる。つまり、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係るスラッジ回収用ストレーナーの第一の形態例は、該ストッパー(A)の位置自体を選択する形態例である。
【0033】
また、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係るスラッジ回収用ストレーナーの別の形態例(第二の形態例)としては、該ストッパー(A)は、ベアリング等を介して該スクリュー軸(A)に摺動可能に取り付けられ、且つ、背面に弾性体、油圧、空気圧等により圧力をかける調圧部材が取り付けられているものが挙げられる。本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係るスラッジ回収用ストレーナーの第二の形態例を用いれば、該油のろ過を行っている時は、該内筒(A)5の該含油スラッジの排出側の筒端から該含油スラッジ排出室へと、該油が排出されないようにするために、該含油スラッジの排出側の筒端が塞がれるように、該調圧部材で該ストッパー(A)の背面にかける圧力を調節し、且つ、該内筒(A)5内から該含油スラッジ排出室への該含油スラッジの排出を行っている時は、該ストッパー(A)7、該スクリュー(A)4及び該内筒(A)5により、該含油スラッジを圧搾しながら、圧搾によって搾られた油分が、該内筒(A)5の該油の通過孔から該油の排出隙間へと排出され、且つ、圧搾された後の含油スラッジが、該含油スラッジ排出隙間から排出されるように、該調圧部材で該ストッパー(A)の背面にかける圧力を調節するというような運転ができる。つまり、該内筒(A)5から該含油スラッジ排出室への該含油スラッジの排出を行っている時は、該調圧部材で該ストッパー(A)の背面にかける圧力を調節することによって、該含油スラッジの圧縮率を調節することができるので、該調圧部材で加圧する圧力を調節しておけば、該含油スラッジの圧搾が行われる大きさに、該含油スラッジ排出隙間の大きさが自動的に調節される。なお、該ストッパー(A)の背面とは、該内筒(A)5との間で該含油スラッジ排出隙間を形成する側とは反対側のことである。つまり、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係るスラッジ回収用ストレーナーの第二の形態例は、該調圧部材で該ストッパー(A)の背面にかける圧力を調節することによって、該ストッパー(A)の位置を自動調節する形態例である。
【0034】
該油供給口10は、該内筒(A)5内へ油を供給するための供給口である。該含油スラッジの移動方向における、該含油スラッジ供給口10の設置位置は、特に制限されない。また、該内筒(A)5及び該外筒(A)6の周方向における、該油スラッジ供給口10の設置位置は、通常、図1に示すように、最上方であるが、これに制限されるものではなく、図示しない油供給管の位置等により適宜選択される。
【0035】
該外筒側の水蒸気又は洗浄水の供給口11は、該内筒(A)5に対して、該内筒(A)5の外側から、高圧の水蒸気又は洗浄水を供給するための水蒸気又は洗浄水の供給口である。該内筒(A)5の筒壁に形成される該油の通過孔は、油のろ過を続けると、徐々に、油中のスラッジ、例えば、鉄さび、砂、泥等により塞がれてしまう。そして、該通過孔の閉塞量が多くなった時に、油の供給を止め、該外筒側の水蒸気又は洗浄水の供給口11から、高圧で、水蒸気又は洗浄水を供給することにより、該通過孔に詰まったスラッジを除去することができる。該洗浄水としては、特に制限されず、通常、工業用水が用いられる。また、該水蒸気又は該洗浄水の供給圧力は、該通過孔に詰まったスラッジが除去される程度の圧力の範囲で適宜選択される。該含油スラッジの移動方向における、該外筒側の水蒸気又は洗浄水の供給口11の設置位置、及び該外筒(A)6の周方向における、該外筒側の水蒸気又は洗浄水の供給口11の設置位置は、特に制限されない。また、該含油スラッジの移動方向における、該外筒側の水蒸気又は洗浄水の供給口11の数、及び該外筒(A)6の周方向における、該外筒側の水蒸気又は洗浄水の供給口11の数は、特に制限されず、該内筒(A)5全体に、該水蒸気又は該洗浄水が供給されるように、適宜選択される。
【0036】
該含油スラッジ排出口12は、該含油スラッジ排出室14から含油スラッジを装置外へ排出するための排出口である。該外筒(A)6の周方向における、該含油スラッジ排出口12の設置位置は、通常、最下方である。
【0037】
該油排出口13は、該油の排出隙間22に排出されるろ過後の油を、装置外へ排出するための排出口である。含油スラッジの移動方向における、該油排出口13の設置位置及び該油排出口13の設置数は、特に制限されず、適宜選択される。また、該外筒(A)6の周方向における、該油排出口13の設置位置は、通常、最下方である。そして、該油排出口13の設置位置としては、該含油スラッジの移動方向における中央又はその近辺、且つ、該外筒(A)6の周方向における最下方又はその近辺が、好ましい。
【0038】
該スラッジ回収用ストレーナー1においては、該スクリュー軸(A)2及び該内筒(A)5は水平であってもよく、油供給側に傾斜していてもよく、含油スラッジの排出側に傾斜していてもよい。
【0039】
次に、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係るスラッジ回収用ストレーナーの運転方法について、図5を参照して説明する。図5は、該スラッジ回収用ストレーナー1を用いて、油をろ過している様子を示す、該スラッジ回収用ストレーナー1の模式的な断面図である。
【0040】
該スラッジ回収用ストレーナー1、つまり、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係るスラッジ回収用ストレーナーの第一の形態例では、先ず、図4の(4−1)に示すように、該ストッパー(A)7を該内筒(A)5の含油スラッジ排出側の筒端18に接する位置にして、該油供給口10から、油41を供給することにより、該内筒(A)5で該油41をろ過し、該油41中の含油スラッジをろ別する。このとき、ろ過された油42は、該油の排出隙間22を経て、該油排出口13から、装置外へ排出される。また、該油41からろ別された該含油スラッジ43は、該内筒(A)5内に残る。
【0041】
次いで、該内筒(A)5内に溜まった該含油スラッジの量が多くなると、該油41の供給を止める。次いで、該ストッパー(A)7の位置を変えて、図4の(4−2)に示すように、該ストッパー(A)7を該内筒(A)5の含油スラッジ排出側の筒端18から離れた位置にし、該スクリュー(A)4を回転させることにより、該内筒(A)5内の含油スラッジを、該内筒(A)5の含油スラッジ排出側に移動させて、該含油スラッジを圧搾し、そして、該油の排出隙間22から、圧搾された油分を排出すると共に、該含油スラッジ排出隙間15から、該含油スラッジ43を排出し、更に、該含油スラッジ排出口12から、装置外へ排出する。
【0042】
本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係るスラッジ回収用ストレーナーの第二の形態例では、先ず、該調圧部材で、該ストッパー(A)の背面にかかる圧力を調節し、該ストッパー(A)が該内筒(A)5の含油スラッジ排出側の筒端に接するようにして、該油供給口から、油を供給することにより、該内筒(A)5で該油をろ過し、該油中の含油スラッジをろ別する。このとき、ろ過された油は、該油の排出隙間を経て、該油排出口から、装置外へ排出される。また、該油からろ別された該含油スラッジは、該内筒(A)5内に残る。
【0043】
次いで、該内筒(A)5内に溜まった該含油スラッジの量が多くなると、該油の供給を止める。次いで、適切な大きさの該含油スラッジ排出隙間が形成されるように、該調圧部材で、該ストッパー(A)の背面にかかる圧力を調節し、該スクリュー(A)4を回転させることにより、該内筒(A)5内の含油スラッジを、該内筒(A)5の含油スラッジ排出側に移動させて、該含油スラッジを圧搾し、そして、該油の排出隙間から、圧搾された油分を排出する共に、該含油スラッジ排出隙間から、該含油スラッジを排出し、更に、該含油スラッジ排出口から、装置外へ排出する。
【0044】
なお、図1及び図4には示されていないが、該内筒(A)5の洗浄に使用された該水蒸気又は該洗浄水は、洗浄後、水分として該油の排出隙間に排出されるので、この水分を装置外へ排出するために、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係る該スラッジ回収用ストレーナーは、洗浄後水分排出管を有してもよい。
【0045】
本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係るスラッジ回収用ストレーナーは、洗浄対象となる該油タンクから、該油と共に排出される該油中の含油スラッジを除去するために用いられる。そして、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係るスラッジ回収用ストレーナーの設置位置は、該油タンクと該回収タンクとの間の該油移送管の途中である。
【0046】
本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法について、図6を参照して説明する。図6は、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係るスラッジ回収用ストレーナーの第一の形態例を用いて、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法の形態例(第一の形態例)を実施するための油タンクの洗浄システムを示す模式図である。
【0047】
図6中、油タンクの共油洗浄システム50は、洗浄系80(図6中、一点鎖線で囲った部分)と、回収系81(図6中、二点鎖線で囲った部分)と、を有する。該洗浄系80は、回収タンク57内の油71を油吐出器73に移送する洗浄系ポンプ74と、該油71を加熱するための加温器72と、該油71を洗浄対象である油タンク51の底に堆積した含油スラッジに噴射するための該油吐出器73と、を有する。該洗浄系ポンプ74と該回収タンク57は、油輸送管75により繋がっている。
【0048】
一方、該回収系81は、該油タンク51内の該油41の抜き出し管である油抜き出し管77と、該油タンク51から抜き出された該油41を回収する回収ベッセル76と、該油タンク51内の該油41を抜き出し、該回収ベッセル76を経て、スラッジ回収用ストレーナー1a及び1bへ供給するための回収系ポンプ53と、を有する。該回収系ポンプ53には、油移送管52aが繋がっている。
【0049】
該油タンク51から排出される該油41を該回収タンク57に移送するための該油移送管52(52a及び52b)の途中には、2機のスラッジ回収用ストレーナー1a及び1bが設置されている。そして、該スラッジ回収用ストレーナー1a及び1bの油供給口には、油供給管54a及び54bの一端が繋がっている。そして、油供給管54a及び54bの他端は、該油移送管52aに繋がっている。また、該スラッジ回収用ストレーナー1a及び1bの油排出口には、油排出管56a及び56bの一端が繋がっている。そして、油排出管56a及び56bの他端は、該油移送管52bに繋がっている。また、該スラッジ回収用ストレーナー1a及び1bの含油スラッジ排出口には、含油スラッジを搬送するためのスクリューコンベア58(58a、58b)の一端が繋がっている。そして、該含油スラッジを搬送するためのスクリューコンベア58の他端は、油分回収ユニットXの含油スラッジの処理装置60に繋がっている。また、該油供給管54a及び54bには、弁55a及び55bが付設され、また、該油排出管56a及び56bには、弁55c及び55dが付設されている。なお、該スラッジ回収用ストレーナー1a及び1bは、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係るスラッジ回収用ストレーナーの第一の形態例である。なお、図6中、点線で囲った部分が、該油分回収ユニットXである。図6では、該油タンク51及び該油回収タンク57以外が、該油タンクの洗浄システム50である。
【0050】
該油分回収ユニットXは、該含油スラッジに水蒸気を接触させることにより、該含油スラッジから残渣スラッジを分離する含油スラッジの処理装置60、及び該含油スラッジの処理装置60で該含油スラッジを処理することにより生じる油水を、油分と水分とに分離する油水分離装置61を有する。該含油スラッジの処理装置60と該油水分離装置61は、油水移送管68により繋がれている。また、該含油スラッジの処理装置60には、含油スラッジから分離した残渣スラッジ65を装置外へ排出するための残渣スラッジ排出管62が繋がっている。また、該油水分離装置61には、油分66を装置外へ排出するための油分排出管63と、水分67を装置外へ排出するための水分排出管64が繋がっている。また、該油水移送管68には、通常、該油水70を該油水分離装置61に輸送するためのポンプ(図示しない。)が付設されている。また、該油水70を該油水分離装置61に輸送するためのポンプの前段には、通常、該油水70中に存在する微細なスラッジを除去するためのろ過部材(図示しない。)が付設されている。
【0051】
本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法の第一の形態例では、先ず、該洗浄系80、該回収系81及び該スラッジ回収用ストレーナー1a及び1bを設置する前に、該油タンク51内の油を、該回収タンク57に移送する。
【0052】
次いで、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法の第一の形態例では、該洗浄系ポンプ74で、該油71を該油回収タンク57から該油吐出器73まで移送する。そして、該油71を、該油吐出器73により、該油タンク51の底に堆積した含油スラッジに噴射して、該含油スラッジを流動化させる。なお、油種により必要に応じて、該油71を該油吐出器73に供給する前に、該加温器72により加温する。また、図6では、該油吐出器73を、該含油スラッジに噴射して、該含油スラッジを流動化させ、流動化させた該含油スラッジを、該油タンク51から排出することにより、該油タンク51を洗浄する旨を説明したが、本発明において、該油タンクを洗浄する方法は、これに限定されるものではなく、該油により該油タンクを洗浄する方法であればよい。
【0053】
次いで、該油タンク51から、該油タンク51内の該含油スラッジに噴射された後の油41を排出し、該回収ベッセル76に一旦回収した後、該油移送管52a及び該油供給管54a又は54bを経て、該スラッジ回収用ストレーナー1a又は該スラッジ回収用ストレーナー1bに供給する。このとき、該油41に伴って、流動化した該含油スラッジも、該油タンク51から排出される。そのため、該油41は、該含油スラッジを含んでいる。
【0054】
次いで、該油41を、該スラッジ回収用ストレーナー1a又は1bで、ろ過し、該スラッジ回収用ストレーナー1a又は1bによりろ過された油、つまり、ろ過後の油42を、該油排出管56a又は56b及び該油移送管52bを経て、該回収タンク57へ移送する。
【0055】
次いで、該回収タンク57に移送されたろ過後の該油42を、再び、該油71として、循環使用する。そして、該油を、該油タンク51と該回収タンク57とを循環させて、該油タンク51内の該含油スラッジを、タンクの外へ排出することにより、該油タンク51の洗浄を行う。
【0056】
また、該スラッジ回収用ストレーナー1a又は1bでろ別された該含油スラッジ43を、該スクリューコンベア58を経て、該油分回収ユニットXに供給する。そして、該油分回収ユニットXで、該含油スラッジから該油分66及び該残渣スラッジ65を回収する。
【0057】
本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係る該油ろ過工程について、説明すると、先ず、該弁55a及び55cを開にし且つ該弁55b及び55dを閉にして、該回収系ポンプ53を用いて、該油タンク51内の該含油スラッジに噴射された後の該油41を、該回収ベッセル76に回収し、次いで、該油移送管52a及び該油供給管54aを経て、該スラッジ回収用ストレーナー1aに供給する。このとき、該ストッパー(A)7を、該内筒(A)5の含油スラッジ排出側の筒端に接触させて、該内筒(A)5の含油スラッジ排出側の筒端を塞いでおく。そして、該スラッジ回収用ストレーナー1aで、該油41のろ過を行い、ろ過後の該油42を、装置外へ排出し、該油排出管56a及び該油移送管52bを経て、該回収タンク57へ移送する。
【0058】
次いで、該油供給管54aに付設されている圧力計(図示しない。)と、該油排出管56aに付設されている圧力計(図示しない。)との差圧が、一定値を超えるまで、該スラッジ回収用ストレーナー1aで、該油41のろ過を行った後、該弁55b及び55dを開にし且つ該弁55a及び55cを閉にする。そして、該回収系ポンプ53を用いて、該油41を、該油移送管52a及び該油供給管54bを経て、該スラッジ回収用ストレーナー1bに供給する。このとき、該ストッパー(A)7を、該内筒(A)5の含油スラッジ排出側の筒端に接触させて、該内筒(A)5の含油スラッジ排出側の筒端を塞いでおく。そして、該スラッジ回収用ストレーナー1bで、該油41のろ過を行い、ろ過後の該油42を、装置外へ排出し、該油排出管56b及び該油移送管52bを経て、該回収タンク57へ移送する。なお、上記では、差圧により、該スラッジ回収用ストレーナー1aから該スラッジ回収用ストレーナー1bへの切り替え時期を判断する旨記載したが、これに限定されず、油の処理時間又は処理量により、該スラッジ回収用ストレーナー1a内に溜まった該含油スラッジの量を把握する等、適宜、切り替え時期を適切に判断できる手法を用いることができる。
【0059】
そして、該スラッジ回収用ストレーナー1bでの該油41のろ過と並行して、該スラッジ回収用ストレーナー1aの該内筒(A)5内の該含油スラッジの装置外への排出と、該内筒(A)5の洗浄を行う。先ず、該ストッパー(A)7を、該内筒(A)5の含油スラッジ排出側の筒端から離して、該内筒(A)5と該ストッパー(A)7との間に、該含油スラッジ排出隙間15を形成させる。そして、該スラッジ回収用ストレーナー1aの該スクリュー(A)4を回転させて、該内筒(A)5内の該含油スラッジを、含油スラッジの排出側へ移動させて、該含油スラッジ排出隙間15、該含油スラッジ排出室14を経て、該含油スラッジ排出口12から装置外へ排出する。次いで、該外筒側の水蒸気又は洗浄水の供給口(A)11から、水蒸気40を供給して、該内筒(A)5の洗浄を行い、該内筒(A)5の通過孔に詰まったスラッジを取り除く。なお、上記説明では、該外筒側の水蒸気又は洗浄水の供給口(A)11から、水蒸気を供給する旨を記載したが、高圧の洗浄水、例えば、工業用水を供給することもできる。
【0060】
次いで、該油供給管54bに付設されている圧力計(図示しない。)と、該油排出管56bに付設されている圧力計(図示しない。)との差圧が、一定値を超えるまで、該スラッジ回収用ストレーナー1bで該油41のろ過を行った後、該弁55a及び55cを開にし且つ該弁55b及び55dを閉にして、再び、該スラッジ回収用ストレーナー1aで、該油41のろ過を行う。そして、これと並行して、該スラッジ回収用ストレーナー1bの該内筒(A)5内の該含油スラッジの装置外への排出と、該内筒(A)5の洗浄と、を行う。
【0061】
以後、同様にして、該油41のろ過を、該スラッジ回収用ストレーナー1aと該スラッジ回収用ストレーナー1bとで、交互に行う。また、該スラッジ回収用ストレーナー1aでの該油41のろ過と並行して、該スラッジ回収用ストレーナー1bの該内筒(A)5内の該含油スラッジの装置外への排出と、該内筒(A)5の洗浄と、を行い、該スラッジ回収用ストレーナー1bでの該油41のろ過と並行して、該スラッジ回収用ストレーナー1aの該内筒(A)5内の該含油スラッジの装置外への排出と、該内筒(A)5の洗浄と、を行う。
【0062】
このようにして、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係る該油ろ過工程を行う。
【0063】
次いで、装置外へ排出された該含油スラッジ43を、該スクリューコンベア58を経て、該含油スラッジの処理装置60に供給する。そして、該含油スラッジの処理装置60で、該含油スラッジ43を処理して、該含油スラッジ43から該残渣スラッジ65を分離して、該残渣スラッジ排出管62から該残渣スラッジ65を装置外へ排出すると共に、該含油スラッジの処理装置60で該含油スラッジの処理を行うことにより生じる該油水70を、該油水移送管68を経て、該油水分離装置61に供給する。次いで、該油水分離装置61で、該油分66と該水分67とに分離する。
【0064】
このようにして、該油分回収ユニットXで、該含油スラッジ43から、該油分66を回収して、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係る該油分回収工程を行う。
【0065】
該油分回収工程を行った後、該含油スラッジ43から回収した該油分66を、通常、該スラッジ回収用ストレーナー1a及び1bの後段に返送するが、前段に返送してもよい。また、あるいは、該油分66を、別のタンクに移送してもよい。
【0066】
本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法は、これに限定されず、他の本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法の形態例(第二の形態例)としては、例えば、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係るスラッジ回収用ストレーナーの第二の形態例を用いる形態例が挙げられる。
【0067】
本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法の第二の形態例、つまり、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係るスラッジ回収用ストレーナーの第二の形態例を設置する場合、該油ろ過工程で、該内筒(A)内の該含油スラッジを圧搾しながら、圧搾後の該含油スラッジを装置外へ排出する際に、該調圧部材で該ストッパー(A)の背面にかける圧力を調節することによって、該含油スラッジの圧縮率を調節して、該含油スラッジ排出隙間の大きさを自動的に調節すること以外は、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法の第一の形態例と同様である。
【0068】
また、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法の第二の形態例に係る該油分回収工程は、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法の第一の形態例と同様である。
【0069】
図6では、該油移送管の途中に設置される本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係る該スラッジ回収用ストレーナーが2機である旨を示したが、これに限定されるものではなく、1機であっても、3機以上であってもよい。また、図6では、該スラッジ回収用ストレーナー1a及び1bの該含油スラッジ排出口から、該油分回収ユニットXまで、該含油スラッジ43を搬送するための手段が、スクリューコンベア58である旨を示したが、これに限定されず、該スラッジ回収用ストレーナー1a及び1bの該含油スラッジ排出口から、該油分回収ユニットXまで、該含油スラッジ43を搬送することができる手段が、適宜選択される。
【0070】
図6では、該含油スラッジから油分を回収するためのユニットが、該油分回収ユニットXである旨を示したが、これに限定されるものではなく、該含油スラッジから油分を回収できるものであればよい。
【0071】
本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係る該油分回収工程について、更に詳細に説明する。該油分回収工程は、該含油スラッジから残渣スラッジを分離する含油スラッジの処理操作と、該含油スラッジの処理操作により生じる油水を、油分と水分に分離する油水分離操作と、を行う工程である。
【0072】
該油分回収工程に係る該含油スラッジの処理操作は、該含油スラッジに100〜200℃の水蒸気を接触させてから、該含油スラッジを圧搾し、油水と残渣スラッジに分離する含油スラッジの処理操作である。なお、該含油スラッジの処理操作では、該含油スラッジ中の油分及び水分並びに供給した水蒸気が凝縮した水分と、該残渣スラッジと、に分離されるが、該含油スラッジ中の油分及び水分並びに供給した水蒸気が凝縮した水分を全て含めて、「油水」とも記載する。
【0073】
該含油スラッジの処理操作は、連続式の含油スラッジの処理操作である。
【0074】
該含油スラッジの処理操作は、例えば、以下のスクリュー型の含油スラッジの処理装置、すなわち、
水蒸気の供給孔を有するスクリュー軸(B)、及び該スクリュー軸(B)の少なくとも一部の外周に螺旋状に設けられるスクリュー羽根(B)からなるスクリュー(B)と、
油水の通過孔を有し、該スクリューを囲む内筒(B)と、
該内筒(B)の外側に設置され、該内筒(B)との間に油水の排出隙間を形成する外筒(B)と、
該内筒(B)内に、含油スラッジを供給するための含油スラッジ供給口と、
該外筒(B)内に水蒸気を供給するための外筒側水蒸気供給口(B)と、
該内筒(B)の残渣スラッジ排出側の筒端近傍に設置され、該内筒(B)の残渣スラッジ排出側の筒端との間に残渣スラッジの排出隙間を形成するストッパー(B)と、
該油水の排出隙間に排出された油水を、装置外に排出するための油水排出口と、
該スクリューを回転駆動させる駆動手段(B)と、
を有するスクリュー型の含油スラッジの処理装置、
を用いて行うことができる。
【0075】
該含油スラッジの処理装置は、該内筒(B)の長さに対する該内筒(B)の含油スラッジ供給側の筒端から該外筒側水蒸気供給口(B)までの長さの比が、0.5以下であることが好ましい。
【0076】
該スクリュー型の含油スラッジの処理装置について、図7〜図11を参照して説明する。図7及び図8は、該スクリュー型の含油スラッジの処理装置の模式的な断面図であり、図7は、含油スラッジの移動方向に平行な面で切ったときの断面図であり、図8は、含油スラッジの移動方向に対して垂直な面で切ったときの断面図である。また、図9は、図7及び図8中のスクリュー(B)の側面図である。また、図10は、図7の内筒及び外筒を記載した断面図である。図7及び図8中、スクリュー型の含油スラッジの処理装置131は、スクリュー(B)134と、該スクリュー(B)134を囲む内筒(B)135と、該内筒(B)135の外側に、該内筒(B)135との間に油水の排出隙間152が形成されるようにして設置される外筒(B)136と、該内筒(B)135の残渣スラッジ排出側の筒端148の近傍に設置されるストッパー(B)137と、該内筒(B)135及び該外筒(B)136の含油スラッジ供給側に設置される含油スラッジ供給側フランジ138と、該内筒(B)135及び該外筒(B)136の残渣スラッジ排出側に残渣スラッジ排出室144を形成するようにして設置される残渣スラッジ排出側フランジ139と、該内筒(B)135内に含油スラッジを供給するための含油スラッジ供給口140と、該外筒(B)136内に水蒸気を供給するための外筒側水蒸気供給口(B)141と、該残渣スラッジ排出室(B)144から残渣スラッジを装置外へ排出するための残渣スラッジ排出口142と、該油水の排出隙間152に排出された油水を、装置外へ排出するための油水排出口143と、該外筒(B)136内のガスを、装置外へ排出するための排気口(B)146と、を有する。
【0077】
図9に示すように、該スクリュー(B)134は、スクリュー軸(B)132と、スクリュー羽根(B)133と、からなる。そして、該スクリュー羽根(B)133は、該スクリュー軸(B)132の少なくとも一部の外周に螺旋状に設けられている。該スクリュー軸(B)132は、該含油スラッジ供給側フランジ138と該残渣スラッジ排出側フランジ139に、回転可能に固定される。
【0078】
該スクリュー軸(B)132は、中空の管であり、該スクリュー軸(B)132の一端158は、該スクリュー軸(B)132の管内に水蒸気を供給するために開口になっており、一方、該スクリュー軸(B)132の他端159は、封止されている。そして、該スクリュー軸(B)132の軸壁には、軸内の空間から軸外へ水蒸気を放出するための、水蒸気供給孔157が形成されている。該水蒸気供給孔157は、該内筒(B)135内の含油スラッジに対しスクリュー軸(B)132側から、すなわち、該内筒(B)135の中心から外に向けて水蒸気を供給するための水蒸気の供給孔である。
【0079】
該水蒸気供給孔157の孔径は、処理される含油スラッジ中のスラッジの大きさにより、適宜選択されるが、通常、5〜12mm、好ましくは8〜12mm、特に好ましくは8〜10mmである。図9中、該水蒸気供給孔157が形成される範囲154は、適宜選択されるが、通常、含油スラッジ供給側は、該含油スラッジ供給側フランジ138の近傍まであり、また、通常、残渣スラッジ排出側は、該内筒(B)135により囲まれている部分153の長さに対する該水蒸気供給孔157が形成される範囲154の長さの比(符号154/符号153)が、0.5〜0.866、好ましくは0.66〜0.866、特に好ましくは0.76〜0.866となる位置までである。該内筒(B)135により囲まれている部分153の長さに対する該水蒸気供給孔157が形成される範囲154の長さの比(符号154/符号153)が、上記範囲を超えると、残渣スラッジ中の水分量が多くなり易い。該水蒸気供給孔157の数は、含油スラッジの種類、装置のスケール等により、適宜選択される。
【0080】
該スクリュー羽根(B)133は、該スクリュー軸(B)132の外周に螺旋状に形成されており、該スクリュー(B)134が回転することにより、該内筒(B)135内の含油スラッジを、含油スラッジ供給側から残渣スラッジ排出側へと移動させることができる形状であれば、特に制限されない。
【0081】
該スクリュー羽根(B)133の径155は、該内筒(B)135の内径と同じ長さであってもよく、あるいは、該内筒(B)135の内径より若干小さくてもよい。該スクリュー羽根(B)133の径155が、該内筒(B)135の内径より小さい場合、該スクリュー羽根(B)133と該内筒(B)135との隙間は、通常、1mm以下、好ましくは0.5mm以下、特に好ましくは0.1mm以下である。
【0082】
該スクリュー羽根(B)133の径155に対する該スクリュー羽根(B)133のピッチ156の比(符号156/符号155)は、0.25〜1.25である。そして、含油スラッジの移動速度を遅くし易くなるので、言い換えると、該含油スラッジの圧搾時間を長くし易くなるので、含油スラッジ中の油分を処理する効果が高くなる点で、該スクリュー羽根(B)133の径155に対する該スクリュー羽根(B)133のピッチ156の比(符号156/符号155)は、好ましくは0.5〜1.25、特に好ましくは0.75〜1、更に好ましくは0.9〜1である。なお、該含油スラッジの処理操作において、該スクリュー羽根(B)133のピッチ156とは、図9中のスクリュー羽根の頂点561aと561b間の距離、すなわち、該スクリュー羽根(B)133を側面視したときの、隣り合う羽根の頂点間の距離を指す。
【0083】
該スクリュー羽根(B)133のピッチ156は、該スクリュー羽根(B)133の全範囲に亘って同じであっても、異なっていてもよい。
【0084】
なお、該含油スラッジの処理操作において、該スクリュー(B)134の形状は、図7及び図9に示す形状に限定されるものではなく、他に例えば、残渣スラッジ排出側に向かってスクリュー軸の径が大きくなっているものや、残渣スラッジ排出側に向かってピッチが小さくなっているもの等が挙げられる。
【0085】
該内筒(B)135は、円筒形状である。該内筒(B)135の含油スラッジ供給側の筒端149は、該含油スラッジ供給側フランジ138に固定されており、該筒端149は該含油スラッジ供給側フランジ138により塞がれている。一方、該内筒(B)135の残渣スラッジ排出側の筒端148は、該残渣スラッジ排出側フランジ139に固定されており、該筒端148の開口は、該残渣スラッジ排出室144に繋がっている。つまり、該筒端148は、残渣スラッジが該内筒(B)135の外へ排出されるように、開放されている。
【0086】
該内筒(B)135の筒壁には、含油スラッジを圧搾することにより、該内筒(B)135内の被圧搾物から分離する油水が、該内筒(B)135から該油水排出隙間152に排出されるように、油水の通過孔(図示しない。)が形成されている。
【0087】
該内筒(B)135の筒壁は、該油水の通過孔が形成されているものであれば、特に制限されず、該内筒(B)135の筒壁としては、例えば、金網、パンチングメタルのような孔が打ち抜かれた板材、スクリーン用金網等が挙げられる。
【0088】
該内筒(B)135の筒壁に形成される該油水の通過孔の径は、処理される含油スラッジ中のスラッジの大きさにより、適宜選択されるが、通常、0.1〜1.96mm、好ましくは0.2〜1.74mm、特に好ましくは0.3〜0.5mmである。なお、該内筒(B)135の筒壁が金網の場合、該油水の通過孔の径は、該金網の目開きの長さを指し、また、該内筒(B)135の筒壁がパンチングメタルの場合、該油水の通過孔の径は、打ち抜かれた孔の径を指す。
【0089】
該内筒(B)135が、該スクリュー(B)134を囲むようにして設置されることにより、該内筒(B)135の内壁及び該スクリュー羽根(B)134との間に、含油スラッジを圧搾するための圧搾空間147が形成される。
【0090】
該外筒(B)136は、円筒形状である。該外筒(B)136の含油スラッジ供給側の筒端150は、該含油スラッジ供給側フランジ138に固定されており、該筒端150は該含油スラッジ供給側フランジ138により塞がれている。一方、該外筒(B)136の残渣スラッジ排出側の筒端151は、該残渣スラッジ排出側フランジ139に固定されており、該油水の排出隙間152と該残渣スラッジ排出室144とは、該残渣スラッジ排出側フランジ139により隔離されている。つまり、該油水の排出隙間152に排出された油水が、該残渣スラッジ排出室144に流れ込まないように、該油水の排出隙間152は、該残渣スラッジ排出側フランジ139により塞がれている。
【0091】
該内筒(B)135と該外筒(B)136とにより形成される該油水の排出隙間152の幅、言い換えると、該内筒(B)135の外側と該外筒(B)136の内側との距離は、含油スラッジを圧搾することにより、該内筒(B)135内の被圧搾物から分離する油分及び水分並びに供給した水蒸気が凝縮した水分、すなわち、該油水が排出されて、該油水排出口143へ流動できる程度であれば、特に制限されない。
【0092】
なお、図7及び図8では、該外筒(B)136の形状が、含油スラッジの移動方向に対して垂直な面で切ったときの断面形状が円形であるものを示しているが、該外筒(B)136の形状は、これに限定されるものではなく、内側に該内筒(B)135を設置でき且つ油水が排出されて、該油水排出口143へ流動するための油水の排出隙間を形成できるものであればよい。他に、該外筒(B)の形状としては、例えば、上側が平坦で下側に丸み帯びたカマボコ状のものが挙げられる。また、該外筒(B)136の底部の筒壁は、該油水排出口143に向かって傾斜していてもよい。
【0093】
該ストッパー(B)137は、該スクリュー軸(B)132に固定されており、該内筒(B)135の残渣スラッジ排出側の筒端148の近傍に設置されている。該ストッパー(B)137は、残渣スラッジが、該筒端148から該残渣スラッジ排出室144へ排出される際に、該残渣スラッジの排出量を調節することにより、含油スラッジの圧縮率を調節する機能を果たす。具体的には、該ストッパー(B)137の設置位置を調節することにより、該ストッパー(B)137と該筒端148との間に形成される残渣スラッジの排出隙間145の大きさを調節して、該残渣スラッジの排出量を調節することができる。そして、該含油スラッジの供給量に対する該残渣スラッジの排出量の比を調節することにより、該含油スラッジの圧縮率を調節することができる。なお、該ストッパー137の設置位置、あるいは、該ストッパー137と該筒端148により形成される該残渣スラッジの排出隙間145は、含油スラッジの種類、含油スラッジの含油量、処理条件等により適宜選択される。
【0094】
該含油スラッジ供給口140は、該内筒(B)135内へ含油スラッジを供給するための供給口である。含油スラッジの移動方向164における、該含油スラッジ供給口140の設置位置は、図10に示すように、該内筒(B)135の長さ161に対する該内筒(B)135の含油スラッジ供給側の筒端149から該含油スラッジ供給口140までの長さ163の比(符号163/符号161)が、0.15以下、好ましくは0.125以下、特に好ましくは0.093〜0.125となる位置である。該内筒(B)135の長さ161に対する該内筒(B)135の含油スラッジ供給側の筒端149から該含油スラッジ供給口140までの長さ163の比が上記範囲内にあることにより、含油スラッジの油分の処理効果が高くなる。なお、該含油スラッジの処理操作において、該内筒(B)135の長さ161とは、該内筒(B)の含油スラッジ供給側の筒端149から該内筒(B)の残渣スラッジ排出側の筒端148までの距離を指し、また、該含油スラッジ供給口140の位置とは、該含油スラッジ供給口140の中央の位置を指す。また、該内筒(B)135及び該外筒(B)136の周方向における、該含油スラッジ供給口140の設置位置は、通常、図7及び図10に示すように、最上方であるが、これに制限されるものではなく、図示しない含油スラッジ供給管の位置等により適宜選択される。
【0095】
該外筒側水蒸気供給口(B)141は、該内筒(B)135内の含油スラッジに対して該内筒(B)135側から、すなわち、該内筒(B)135の外から中心に向けて水蒸気を供給するための水蒸気の供給口である。該含油スラッジの移動方向における、該外筒側水蒸気供給口(B)141の設置位置は、図10に示すように、該内筒(B)135の長さ161に対する該内筒(B)135の含油スラッジ供給側の筒端149から該外筒側水蒸気供給口(B)141までの長さ162の比(符号162/符号161)が、0.5以下、好ましくは0.03〜0.5、特に好ましくは0.14〜0.3、更に好ましくは0.18〜0.25となる位置である。該内筒(B)135の長さ161に対する該内筒(B)135の含油スラッジ供給側の筒端149から該外筒側水蒸気供給口(B)141までの長さ162の比が、上記範囲内にあることにより、該内筒(B)135内で該含油スラッジが圧搾される際の初期の段階で、多くの水蒸気を該含油スラッジに接触させることができるので、含油スラッジの油分の処理効果が高くなる。なお、該含油スラッジの処理操作において、該外筒側水蒸気供給口(B)141の位置とは、該外筒側水蒸気供給口(B)141の中央の位置を指す。
【0096】
また、該外筒(B)136の周方向における、該外筒側水蒸気供給口(B)141の設置位置は、図7及び図10では、最下方であるが、これに制限されるものではなく、図示しない水蒸気供給管の位置等により適宜選択される。また、該外筒側水蒸気供給口(B)141の数は、特に制限されず、1であっても、2以上であってもよい。
【0097】
該油水排出口143は、該油水の排出隙間152に排出される油水を、装置外へ排出するための排出口である。含油スラッジの移動方向における、該油水排出口143の設置位置及び該油水排出口143の設置数は、特に制限されず、適宜選択される。また、該外筒(B)136の周方向における、該油水排出口143の設置位置は、通常、最下方である。
【0098】
該排気口(B)146は、装置内の水蒸気等のガスを装置外に排出するためのガスの排出口である。含油スラッジの移動方向における、該排気口(B)146の設置位置及び該排気口(B)146の設置数は、特に制限されず、適宜選択される。
【0099】
該含油スラッジに水蒸気を接触させると、炭化水素等の蒸気が発生するので、それらを回収するために、該排気口(B)に、冷却手段を設置することが好ましい。
【0100】
該スクリュー型の含油スラッジの処理装置131には、該スクリュー(B)134を回転駆動させるための駆動手段(B)(図示しない。)が設置されている。
【0101】
該スクリュー型の含油スラッジの処理装置131においては、該スクリュー軸(B)132及び該内筒(B)135は水平であってもよく、含油スラッジの供給側に傾斜していてもよく、残渣スラッジの排出側に傾斜していてもよく、あるいは、垂直であってもよい。
【0102】
該スクリュー型の含油スラッジの処理装置131を用いて、該含油スラッジの処理操作を行う操作手順について、図11を参照して説明する。図11は、該スクリュー型の含油スラッジの処理装置131を用いて、該含油スラッジの処理操作を行っている様子を示す、該スクリュー型の含油スラッジの処理装置131の模式的な断面図である。
【0103】
該スクリュー型の含油スラッジの処理装置131に、該含油スラッジ供給口140から、含油スラッジ171を供給して、該スクリュー(B)134を回転させることにより、該含油スラッジ171を、該含油スラッジ供給口140から、該内筒の残渣スラッジ排出側の筒端148に向かって、該スクリュー軸(B)132の周りに螺旋状に形成される該圧搾空間147を移動させて、該含油スラッジ171を押し込むことにより、該含油スラッジ171に高圧を与えて、該含油スラッジ171を圧搾する。そして、該含油スラッジを供給しつつ、該スクリュー軸132の一端158から100〜200℃の水蒸気170aを供給し、該外筒側水蒸気供給口(B)141から100〜200℃の水蒸気170bを供給することにより、該含油スラッジ171に対し水蒸気を、該内筒(B)135の中心から及び外側からの両方向から接触させる。
【0104】
そのため、該含油スラッジ供給口140から供給された該含油スラッジは、該内筒(B)135への供給後直に、該スクリュー軸(B)132の該水蒸気供給孔157からの水蒸気170a及び該外筒側水蒸気供給口(B)141からの水蒸気170bに接触する。次いで、該含油スラッジ171は、該スクリュー(B)134が回転することによって、圧搾されながら残渣スラッジ排出側へ移動するが、その間も該水蒸気供給孔157からの水蒸気170a及び該外筒側水蒸気供給口(B)141からの水蒸気170bに接触している。つまり、圧搾中も該含油スラッジ141に該水蒸気を接触させている。
【0105】
そして、該スクリュー(B)134を回転させながら、該水蒸気170a及び170bを供給しながら、該含油スラッジ171を連続的に供給しつつ、且つ該残渣スラッジ173を排出させることにより、連続的に、該含油スラッジ171の油分の処理を行うことができる。その際、適宜、油水172を該油水排出口143から排出し、排気ガス175を該排気口(B)146から排出する。
【0106】
このように、該含油スラッジの処理操作は、該含油スラッジに100〜200℃の水蒸気を接触させてから、該含油スラッジを圧搾し、該油水と該残渣スラッジに分離する含油スラッジの処理操作である。そして、該含油スラッジの処理操作は、連続的に、該含油スラッジの処理を行う方法である。
【0107】
該圧搾の際、該含油スラッジ171は、該スクリュー型の含油スラッジの処理装置131内に供給する水蒸気により加熱されるが、供給する該水蒸気の温度は、100〜200℃、好ましくは100〜180℃、特に好ましくは110〜150℃、更に好ましくは130〜150℃である。供給する該水蒸気の温度が上記範囲内にあることにより、該含油スラッジ171中の油分を、良好に処理することができる。また、該圧搾の際の該スクリュー型の含油スラッジの処理装置131内の温度は、定常状態の温度で、100〜200℃、好ましくは100〜180℃、特に好ましくは110〜150℃、更に好ましくは130〜150℃である。該圧搾の際の該スクリュー型の含油スラッジの処理装置131内の温度が上記範囲内にあることにより、該含油スラッジ171中の油分を、良好に処理することができる。なお、該圧搾の際の該スクリュー型の含油スラッジの処理装置131内の温度は、該油水の排出隙間152のうち、供給する水蒸気に直接接触しない位置に熱電対等を設置して、該油水の排出隙間152の温度を測定して得られる。
【0108】
該圧搾の際、該含油スラッジを圧搾する圧搾圧力は、含油スラッジの種類により適宜選択される。
【0109】
該圧搾の際の該含油スラッジ171の圧搾時間、すなわち、該含油スラッジ171が該含油スラッジ供給口140から供給されて、該残渣スラッジの排出隙間145から該残渣スラッジ173として排出されるまでの時間は、好ましくは1時間以上、特に好ましくは1〜3時間、更に好ましくは1.5〜3時間、より好ましくは2〜2.5時間である。該圧搾の際の該含油スラッジ171の圧搾時間が上記範囲内にあることにより、該含油スラッジ171中の油分及び有害物質を処理する効果が高くなる。つまり、該含油スラッジの処理操作では、該含油スラッジの圧搾時間を上記範囲内にして、ゆっくりと時間をかけて該含油スラッジを圧搾することにより、該含油スラッジ中の油分を処理する効果を高くすることができる。一方、該圧搾時間は長過ぎても、効果は得られるものの、効果の向上が頭打ちになり、処理効率が悪くなる。なお、該スクリュー型の含油スラッジの処理装置131では、該スクリュー(B)134の回転速度、該含油スラッジ供給口140からの該含油スラッジ171の供給量、及び該残渣スラッジの排出隙間145からの該スラッジ173の排出量を、適宜選択することにより、該圧搾の際の該含油スラッジ171の圧搾時間を調節することができる。
【0110】
該含油スラッジの処理操作では、含油スラッジの供給直後及び圧搾中に該含油スラッジ171を水蒸気170と接触させることより、該含油スラッジは高温となり且つ含油スラッジの水分量が増えるので、加温効果により、該含油スラッジ171中の固形分と液体分とが分離し易くなる。そのため、該含油スラッジの処理操作は、該含油スラッジ171中の油分を、良好に処理することができる。
【0111】
また、該スクリュー型の含油スラッジの処理装置131では、該スクリュー軸(B)132に該水蒸気供給孔157が形成されており、且つ該内筒の長さに対する該内筒の含油スラッジ供給側の筒端から該外筒側水蒸気供給口(B)までの長さの比が、0.5以下であるので、該含油スラッジを該内筒(B)135内に投入すると直に、該含油スラッジに水蒸気を接触させることができるので、該スクリュー型の含油スラッジの処理装置131は、該含油スラッジの処理操作に好適に用いられる。
【0112】
このようにして、該含油スラッジを処理して、該含油スラッジの処理操作を行い、該含油スラッジから該残渣スラッジを分離する。
【0113】
該油水分離操作は、該含油スラッジの処理操作により生じる油水を、該油分と該水分に分離する操作であるが、通常、石油精製等で行われる油水分離操作であればよい。該油水分離操作としては、例えば、分離槽中で、油層と水層とに二層分離させ、上層から油分を、下層から水分を抜き出す操作が挙げられる。
【0114】
図12に、該油水分離操作を行うための該油水分離装置61の断面図を示す。該油水分離装置61では、該油水移送管68から、該油水分離装置61に、該油水70が供給される。そして、該油水分離装置61内では、該油分66の層が上層の油層として、該水分67の層が下層として、二層に分離している。そして、装置外に、上層の油層から該油分66を排出しつつ、下層の水層から該水分67を排出することにより、該油水分離操作を行う。
【0115】
本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法では、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法に係る該スラッジ回収用ストレーナーを用いているので、該スクリュー(A)を回転させることにより、ろ過材を交換することなく、装置内に溜まった含油スラッジを装置外に排出することができる。そのため、従来の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法のような、流動化したスラッジが回収タンクに移送される問題がない。
【0116】
また、本発明の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法のうち、該油分回収工程に係る該含油スラッジの処理操作を、該スクリュー型の含油スラッジの処理装置を用いて行うことにより、該残渣スラッジ中の油分を非常に少なくすることができるので、該残渣スラッジを一般廃棄物として処分することができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本発明によれば、油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法において、油中のスラッジの除去を容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0118】
1、1a、1b スラッジ回収用ストレーナー
2 スクリュー軸(A)
3 スクリュー羽根(A)
4 スクリュー(A)
5 内筒(A)
6 外筒(A)
7 ストッパー(A)
8 油供給側フランジ
9 含油スラッジ排出側フランジ
10 油供給口
11 外筒側の水蒸気又は洗浄水の供給口
12 含油スラッジ排出口
13 油排出口
14 含油スラッジ排出室
15 含油スラッジの排出隙間
18 内筒(A)の含油スラッジ排出側の筒端
19 内筒(A)の油供給側の筒端
20 外筒(A)の油供給側の筒端
21 外筒(A)の含油スラッジ排出側の筒端
22 油の排出隙間
25 スクリュー羽根(A)3の径
26 スクリュー羽根(A)3のピッチ
40 水蒸気
41 含油スラッジに噴射された後の油
42 ろ過後の油
43 含油スラッジ
50 油タンクの洗浄システム
51 油タンク
52、52a、52b 油移送管
53 回収系ポンプ
54a、54b 油供給管
55a、55b、55c、55d 弁
56a、56b 油排出管
57 回収タンク
58 スクリューコンベア
60 含油スラッジの処理装置
61 油水分離装置
62 残渣スラッジ排出管
63 油分排出管
64 水分排出管
65 残渣スラッジ
66 油分
67 水分
68 油水移送管
70 油水
71 含油スラッジに噴射される前の油
72 加温器
73 油吐出器
74 洗浄系ポンプ
75 油輸送管
76 回収ベッセル
77 油抜き出し管
80 洗浄系
81 回収系
131 スクリュー型の含油スラッジの減量化装置
132 スクリュー軸(B)
133 スクリュー羽根(B)
134 スクリュー(B)
137 ストッパー(B)
138 含油スラッジ供給側フランジ
139 残渣スラッジ排出側フランジ
140 含油スラッジ供給口
141 外筒側水蒸気供給口
142 残渣スラッジ排出口
144 残渣スラッジ排出室
145 残渣スラッジの排出隙間
147 圧搾空間
148 内筒(B)の残渣スラッジ排出側の筒端
149 内筒(B)の含油スラッジ供給側の筒端
150 外筒(B)の含油スラッジ供給側の筒端
151 外筒(B)の残渣スラッジ排出側の筒端
153 内筒(B)135により囲まれている部分
154 水蒸気供給孔157が形成される範囲
155 スクリュー羽根(B)133の径
156 スクリュー羽根(B)133のピッチ
157 水蒸気供給孔
158 スクリュー軸(B)132の一端
159 スクリュー軸(B)132の他端
161 内筒(B)135の長さ
162 内筒(B)135の含油スラッジ供給側の筒端149から外筒側水蒸気供給口141までの長さ
163 内筒(B)135の含油スラッジ供給側の筒端149から含油スラッジ供給口140までの長さ
164 含油スラッジの移動方向
170a、170b 水蒸気
171 含油スラッジ
172 油水
173 残渣スラッジ
175 排気ガス
261a、261b スクリュー羽根(A)の頂点
561a、561b スクリュー羽根(B)の頂点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄対象の油タンク内の油を、回収タンクに移送し、次いで、該回収タンク内の該油を、該油タンク内の含油スラッジに噴射して、該含油スラッジを流動化させ、次いで、該油タンク内の該油を、該油タンクから該回収タンクへ移送することにより、該油を循環させて、該油タンクの洗浄を行う油タンクの共油洗浄方法において、
該油タンクから排出される該油を該回収タンクへ移送するための油移送管の途中に、スクリュー軸、及び該スクリュー軸の少なくとも一部の外周に螺旋状に設けられるスクリュー羽根からなるスクリューと、油の通過孔を有し、該スクリューを囲む内筒と、該内筒の外側に設置され、該内筒との間に油の排出隙間を形成する外筒と、該内筒内に、該油を供給するための油供給口と、該内筒の含油スラッジ排出側の筒端近傍に設置され、該含油スラッジの排出を調節するためのストッパーと、該油の排出隙間に排出された油を、装置外に排出するための油排出口と、該内筒から排出された該含油スラッジを、装置外に排出するための含油スラッジ排出口と、該スクリューを回転駆動させる駆動手段と、を有するスラッジ回収用ストレーナーを設置し、該スラッジ回収用ストレーナーの油供給口から該油を供給して、該油のろ過を行い、ろ過後の油を該油排出口から排出し、且つ、該内筒内の含油スラッジを該含油スラッジ排出口から排出する油ろ過工程と、
該含油スラッジから油分を分離して、油分を回収する油分回収工程と、
を行うことを特徴とする油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法。
【請求項2】
前記スラッジ回収用ストレーナーが、前記外筒内に水蒸気又は洗浄水を供給するための外筒側の水蒸気又は洗浄水の供給口を有することを特徴とする請求項1記載の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法。
【請求項3】
前記含油スラッジに100〜200℃の水蒸気を接触させてから、該含有スラッジを圧搾し、油水とスラッジに分離し、次いで、油分と水分に分離して、該油分を回収することにより、前記油分回収工程を行うことを特徴とする請求項1又は2いずれか1項記載の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法。
【請求項4】
圧搾中も含油スラッジに100〜200℃の水蒸気を接触させることを特徴とする請求項3記載の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法。
【請求項5】
水蒸気の供給孔を有するスクリュー軸、及び該スクリュー軸の少なくとも一部の外周に螺旋状に設けられるスクリュー羽根からなるスクリューと、
油水の通過孔を有し、該スクリューを囲む内筒と、
該内筒の外側に設置され、該内筒との間に油水の排出隙間を形成する外筒と、
該内筒内に、含油スラッジを供給するための含油スラッジ供給口と、
該外筒内に水蒸気を供給するための外筒側水蒸気供給口と、
該内筒のスラッジ排出側の筒端近傍に設置され、該内筒の残渣スラッジ排出側の筒端との間に残渣スラッジの排出隙間を形成するストッパーと、
該油水の排出隙間に排出された油水を、装置外に排出するための油水排出口と、
該スクリューを回転駆動させる駆動手段と、
を有する含油スラッジの処理装置において、
前記含油スラッジを該含油スラッジ供給口から供給しつつ、該スクリュー軸及び該外筒側水蒸気供給口に水蒸気を供給することにより、該含有スラッジを圧搾し、該含油スラッジを油水と残渣スラッジとに分離し、次いで、該油水を油分と水分に分離することにより、前記油分回収工程を行うことを特徴とする請求項4記載の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法。
【請求項6】
前記内筒の長さに対する前記内筒の含油スラッジ供給側の筒端から前記外筒側水蒸気供給口までの長さの比が、0.5以下であることを特徴とする請求項5記載の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法。
【請求項7】
前記スクリュー羽根の径に対する前記スクリュー羽根のピッチの比が、0.5〜1.25であることを特徴とする請求項5又は6いずれか1項記載の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法。
【請求項8】
前記ストッパーが、前記スクリュー軸が挿通され、前記スクリュー軸に摺動可能に取り付けられ、且つ、背面に調圧部材が取り付けられているストッパーであることを特徴とする請求項5〜7いずれか1項記載の油タンクの共油洗浄時のスラッジ除去方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−194392(P2010−194392A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−39029(P2009−39029)
【出願日】平成21年2月23日(2009.2.23)
【出願人】(507286275)システム機工株式会社 (7)
【Fターム(参考)】