説明

泡沫性クレンジング化粧料

【課題】泡立ちがよく、安定な泡及び優れた洗浄力が得られる油性成分を主成分とするエアゾールタイプの泡沫性クレンジング化粧料を提供する。
【解決手段】液状油を65〜95質量%と、(トリベヘン酸/イソステアリン酸/エイコサン二酸)グリセリルを0.01〜5質量%と、ジグリセリンモノラウリン酸エステルとジグリセリンモノカプリン酸エステルとデカグリセリントリラウリン酸エステルからなる群から選ばれる1種又は2種以上を2〜30質量%とアルキルカルバミン酸イヌリンを0.01〜2質量%を含有する原液と、噴射剤とからエアゾールタイプの泡沫性クレンジング化粧料を調製する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、泡沫性クレンジング化粧料、より具体的には噴射剤によって泡沫が形成されるいわゆるエアゾールタイプのクレンジング化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
油性のメーキャップ化粧料を落とすには油性成分による泡沫を利用するのが最も効果的である。しかしながら、油性成分は起泡性を有しないので、安定した泡沫を得ることが困難であったところ、種々の発泡助剤を利用することにより、安定に泡沫を形成するエアゾールタイプのクレンジング化粧料が提案されている。例えば、特開平07‐277954号公報(特許文献1)には、油性成分と発泡助剤としてデキストリン脂肪酸エステルを用いた泡沫性エアゾール用の組成物が開示されている。特開2004−203847号公報(特許文献2)には、ショ糖脂肪酸エステルとジグリセリン脂肪酸エステルと液状油性成分を含む原液と噴射剤からなる泡沫性のエアゾールクレンジング化粧料が開示されている。特開2010−24202号公報(特許文献3)には、油脂類及び/又はエステル油からなる液状油分と、エステル残基が異なる水酸基を有するジグリセリン脂肪酸エステルを含有する泡沫性のエアゾールクレンジング化粧料が開示されている。特開2006−347896号公報(特許文献4)には、ポリグリセリンアルキルエーテルと液状油脂とを含む泡沫性のエアゾールクレンジング化粧料が開示されている。
【0003】
しかしながら、特許文献1〜4に開示されたようにデキストリン脂肪酸エステルやショ糖脂肪酸エステルなどの発泡助剤を用いた場合には、形成された泡の持続性が不十分となり、手に取り出した直後に、手からたれるほど粘度は低くならないものの、泡がつぶれて塗布時にはペースト状になり、目的とする泡沫状のままクレンジングすることができなかった。
【0004】
一方、特開2009−286769号公報(特許文献5)には、界面活性剤としてラウリルカルバミン酸イヌリンが配合された、安定な乳化状態であり、起泡性の良好な泡沫状のエアゾール組成物が開示されている。
【0005】
しかしながら、特許文献5で用いられたラウリルカルバミン酸イヌリンは、乳化剤として用いられているものであって、乳化剤が油性成分を主成分とする非乳化性の泡沫性エアゾール組成物の安定性を向上させるとの示唆はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平07‐277954号公報
【特許文献2】特開2004‐203847号公報
【特許文献3】特開2010−24202号公報
【特許文献4】特開2006−347896号公報
【特許文献5】特開2009−286769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記の背景技術に鑑みたものであり、泡立ちがよく、安定な泡及び優れた洗浄力が得られる油性成分を主成分とするエアゾールタイプの泡沫性クレンジング化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の泡沫性クレンジング化粧料は、油性クレンジングの基本骨格となる液状油を主成分とし、増粘性を有する(トリベヘン酸/イソステアリン酸/エイコサン二酸)グリセリルと、さらにジグリセリンモノラウリン酸エステルとジグリセリンモノカプリン酸エステルとデカグリセリントリラウリン酸エステルからなる群から選ばれる何れか1種又は2種以上とアルキルカルバミン酸イヌリンを含有する原液と噴射剤を含有するエアゾールタイプの油性泡沫性クレンジング化粧料である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、起泡性が良好で、泡の安定性、洗浄性に優れた泡沫性のクレンジング化粧料が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は原液と噴射剤からなるエアゾールタイプの泡沫性クレンジング化粧料である。本発明の泡沫性クレンジング化粧料に係る原液は、液状油を65質量%以上95質量%以下と、(トリベヘン酸/イソステアリン酸/エイコサン二酸)グリセリルを0.01質量%以上5質量%以下と、ジグリセリンモノラウリン酸エステルとジグリセリンモノカプリン酸エステルとデカグリセリントリラウリン酸エステルからなる群から選ばれる1種又は2種以上を2質量%以上30質量%以下と、アルキルカルバミン酸イヌリンを0.01質量%以上2質量%以下とを含む。なお、本明細書において「%」「部」は特段の記載なき場合にはそれぞれ「質量%」「質量部」を意味する。
【0011】
液状油はクレンジング機能を果たすものである。本発明において液状油とは起泡時に液状である油性成分、具体的には、15℃において液状である油性成分であって、公知のクレンジング化粧料として使用されているものであれば特に制約されるものではない。当該液状油として、植物油、動物油、鉱物油、合成油などその由来は問われず、油脂の他、炭化水素、脂肪酸、高級アルコール、シリコーン類、エステル類等の油状成分が用いられる。例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカダミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、パーム油、パーム核油、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等のトリグリセリド、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、コレステロール脂肪酸エステルなどの油脂類、流動パラフィン、スクワレン、スクワラン等の炭化水素、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、オクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、ジグリセリンテトラオレート、ジグリセリンジオレート、ジグリセリントリオレート、ジグリセリンテトライソステアレート、ジグリセリントリイソステアレート、ジグリセリンジイソステアレート、トリグリセリンペンタオレート、トリグリセリンテトラオレート、トリグリセリントリオレート、トリグリセリンジオレート、トリグリセリンペンタイソステアレート、トリグリセリンテトライソステアレート、トリグリセリントリイソステアレート、トリグリセリンジイソステアレートなどの脂肪酸エステル類、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサンなどのシリコーン油、オレイン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸あるいは前記油性成分に水素添加や分別等の処理を施して得られるものを例示することができ、これらの液状油は1種又は2種以上が使用される。
【0012】
当該液状油の配合量は、原液中に65%以上95%以下である。配合量が95%よりも多いと泡の形成(起泡性)が不十分になるだけでなく、洗浄後の使用感が著しく油っぽくなる。また、油性成分の含有量が65%よりも少ないと十分な洗浄力が得られない。
【0013】
本発明における原液には、(トリベヘン酸/イソステアリン酸/エイコサン二酸)グリセリルが配合される。当該物質は、トリベヘン酸及びエイコサン二酸とイソステアリン酸とグリセリンのオリゴマーエステルであって、原液の粘性を高め、泡を形成しやすくするだけでなく泡質を改善し泡の安定性を高める。例えば、商品名ノムコートSG(日清オイリオグループ社製)として市販されている物質が用いられる。
【0014】
当該物質の配合量は、原液中0.01%以上5%以下である。0.01%未満であると原液の粘性が十分に上がらず、手に取り出した際に泡が流れ落ちてしまうおそれが強い。また5%を超えると原液の粘性が高くなりすぎ、泡立ちが悪くなる。
【0015】
また、原液にはジグリセリンモノラウリン酸エステルとジグリセリンモノカプリン酸エステルとデカグリセリントリラウリン酸エステルからなる群から選ばれる1種又は2種以上が配合される。
【0016】
これらの物質は起泡剤として用いられるものであり、噴射剤の作用によって油性成分を泡立たせる機能を有する。これらの物質の配合量は原液中に2%以上30%以下である。2%未満では泡の形成が不十分であり、30%を超えると泡の持続性を弱めることになるので好ましくない。
【0017】
さらに原液には原液中0.01%以上2%以下のアルキルカルバミン酸イヌリンが配合される。アルキルカルバミン酸イヌリンは油滴のまわりに立体バリアを形成して乳化を安定化する化合物であるが、本発明においては、きめ細かな泡を形成するだけでなく、出来た泡を安定に維持する機能を発揮し、出来た泡質を改善する役割を果たす。また、アルキルカルバミン酸イヌリンの配合は洗浄力を向上させる。配合量が0.01%未満ではこれらの機能が十分に発揮されず、2%よりも多く配合してもさらなる効果を期待できない。
【0018】
アルキルカルバミン酸イヌリンは、イヌリンにアルキルイソシアネートを反応させて合成することができる。イヌリンは多糖の一種であり、D−フルクトフラノースがβ2→1結合で連なり、ヘミアセタール型末端のフルクトースがD−グルコースとα−グルコピラノシド結合しているものである。アルキルイソシアネートのアルキル基は、直鎖、分岐鎖のいずれでもよく、炭素数が2〜18程度のものが用いられる、好ましくは炭素数が12のラウリルカルバミン酸イヌリンが用いられる。
【0019】
上記で述べたように本発明においては、 (トリベヘン酸/イソステアリン酸/エイコサン二酸)グリセリルと、ジグリセリンモノラウリン酸エステルとジグリセリンモノカプリン酸エステルとデカグリセリントリラウリン酸エステルからなる群から選ばれる1種又は2種以上と、アルキルカルバミン酸イヌリンをいわば発泡助剤として用いたものであって、デキストリン脂肪酸エステルやデキストリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどのその他の発泡助剤ないし界面活性剤を用いることなく、良好な起泡性、安定な泡形成を可能にしたものである。
【0020】
もっとも、本発明のクレンジング化粧料には、上記の必須成分の他に、必要によりクレンジング用化粧料に用いられる常用成分が任意成分として用いられる。例えば、クエン酸やリン酸、炭酸水素ナトリウムなどのpH調整剤、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、植物抽出物等の保湿成分、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸,ローカストビーンガム,サクシノグルカン,カロニン酸,キチン,キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、直鎖分岐鎖を問わずエタノールやイソプロパノール等の常温で液体である低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はこれらの誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール,β−トコフェロール,γ−トコフェロール,ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等の各種ビタミン類、香料等を本発明の効果を損なわない範囲で用いることができる。また、本発明のクレンジング剤は非乳化系のクレンジング剤であって通常は水を含まない化粧料であるが、前記の添加成分の溶解などのために用いられる水分や原材料中の水分など、化粧料に用いられる原料成分の性質によっては少量、具体的には0.5%以下、多くても1.0%以下の水分が含まれることがある。
【0021】
上記の成分を常法により混合攪拌することにより原液が調製される。調製された原液は、所定の比率で噴射剤と共にエアゾール用容器に充填され、本発明のクレンジング化粧料とされる。噴射剤は、化粧料のエアゾールに使用できうる噴射剤であれば特に制約されない。例えば、プロパン、n−ブタン、i−ブタン等を主成分とする液化石油ガス(LPG)等の炭化水素類、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類、炭酸ガス、窒素ガス、酸素ガス等の圧縮ガスが挙げられる。これらの噴射剤はそれぞれ単独で、または2種以上を混合して使用してもよく、その配合量は原液と噴射剤を合わせた全量に対して2%以上90%以下、好ましくは3%以上70以下%、更に好ましくは5%以上20%以下である。
【0022】
当該泡沫性クレンジング化粧料は、よく振り混ぜられて噴射剤の作用によって泡沫として吐出され、洗顔等肌の洗浄に用いられた後、水で洗い流される。また、吐出された泡沫で洗浄した後、コットンなどで拭き取られる。
【0023】
次に本発明について以下の実施例に基づいて更に詳細に説明する。もっとも下記の実施例は例示であって、本発明は下記の実施例に限定されないのは言うまでもない。
【実施例1】
【0024】
表1に示す組成表に従って本発明の実施品である各種泡沫性クレンジング化粧料を下記製造方法に従って調製した。これらの化粧料を、(1)泡立ち、(2)泡の持続性、(3)泡の弾力、(4)洗浄性、(5)刺激性の項目について官能評価を行った。その結果もあわせて表1に示す。また、表2に示す組成表に従って比較品である泡沫性クレンジング化粧料を調整し、同様の評価を行った。その結果を表2に示した。
【0025】
(製造方法)
A.各成分を60℃にて均一に混合溶解した後、冷却してエアゾールの原液とする。
B.A85部、噴射剤としてのLPG(0.4MPa)15部をエアゾールフォーム缶に充填して製品とする。
【0026】
〔評価方法〕
10名の官能検査パネルにより、各クレンジング化粧料を上記評価項目(1)〜(5)について、下記の絶対評価基準に従って7段階で評価した。表にはパネルの平均値を示した。但し、洗浄性については、下記処方の洗浄性評価用口紅を内腕に塗布し、塗布1時間後に塗布部位に各種泡沫性クレンジング化粧料をなじませ、40℃のお湯にて洗い流した時の汚れ落ちを評価した。また、刺激性については、下腕内側部にパッチテスト用のテープ(2cm×4cm)を貼付し、1分後に剥離した。当該テープ・ストリッピング部位に各化粧料0.03gを塗布し、10回手で擦過した後、化粧料を水で洗浄除去した後のヒリヒリ感を計測した。
【0027】
〔洗浄性評価用口紅〕
(成分)
マイクロクリスタリンワックス 10部
固形パラフィン 5部
スクワラン 30部
カルナウバワックス 10部
モクロウ 5部
ポリエチレン 5部
ヒマシ油 20部
色素 15部
【0028】
〔絶対評価基準〕
(評点): (評価)
6 : 非常に良い
5 : 良い
4 : やや良い
3 : 普通
2 : やや悪い
1 : 悪い
0 : 非常に悪い
【0029】
【表1】

【0030】
【表2】

【0031】
表1及び表2の結果から明らかなように、本発明品1〜14のオイルクレンジングフォームは、ショ糖脂肪酸エステルとジグリセリン脂肪酸エステルを用いた比較品6(特許文献2に記載のクレンジング化粧料相当品)や、本発明における(トリベヘン酸/イソステアリン酸/エイコサン二酸)グリセリルと類似の構造を有する(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリルを用いた比較品、ジグリセリン脂肪酸エステルのみを用いた比較品(特許文献3に記載のクレンジング化粧料相当品)に比較して、泡立ちのよさ(起泡性)、泡の持続性、泡の弾力、洗浄性、洗浄後の刺激感におけるすべての面で優れた特性を有していることが確認された。
【実施例2】
【0032】
さらに以下に示すように各種クレンジング化粧料を作製した。いずれのクレンジング化粧料も、起泡性、泡の持続性、泡の弾力、洗浄性、洗浄後の刺激感におけるすべての面で優れた結果を示した。
【0033】
(処方例1)ポイントメイクアップリムーバー
(成分) (%)
(1)流動パラフィン 10.0
(2)軽質流動イソパラフィン 残 量
(3)2−エチルヘキサン酸セチル 10.0
(4)ジネオペンタン酸ジエチルペンタンジオール 5.0
(5)イソノナン酸トリデシル 5.0
(6)デカメチルシクロペンタシロキサン 0.5
(7)オリーブ油 30.0
(8)ラウリルカルバミン酸イヌリン 0.1
(9)デカグリセリントリラウリン酸エステル 5.0
(10)ジグリセリンモノカプリン酸エステル 5.0
(11)ジグリセリンモノラウリン酸エステル 10.0
(12)(トリベヘン酸/イソステアリン酸/エイコサン二酸)
グリセリル 5.0
【0034】
(製造方法)
A.成分(1)〜(12)を均一に混合し、原液とする。
B.原液Aを70部と噴射剤のLPG(0.44MPa)30部をエアゾール缶に充填してクレンジング化粧料とする。
【0035】
(処方例2)クレンジング料
(成分) (%)
(1)流動パラフィン 5.0
(2)トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 残 量
(3)2−エチルヘキサン酸セチル 10.0
(4)イソノナン酸トリデシル 2.0
(5)オリーブ油 40.0
(6)デカグリセリントリラウリン酸エステル 5.0
(7)酢酸トコフェロール 0.1
(8)ジグリセリンモノカプリン酸エステル 5.0
(9)デカメチルシクロペンタシロキサン 5.0
(10)ラウリルカルバミン酸イヌリン 0.3
(11)精製水 0.1
(12)ジグリセリンモノラウリン酸エステル 10.0
(13)(トリベヘン酸/イソステアリン酸/エイコサン二酸)
グリセリル 1.0
【0036】
(製造方法)
A.成分(1)〜(13)を均一に混合し、原液とする。
B.原液Aを70部と噴射剤のLPG(0.44MPa)25部をエアゾール缶に充填してクレンジング化粧料とする。
【0037】
(処方例3)クレンジング料(拭き取りタイプ)
(成分) (%)
(1)スクワラン 5.0
(2)トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 残 量
(3)(トリベヘン酸/イソステアリン酸/エイコサン二酸)
グリセリル 3.0
(4)オリーブ油 30.0
(5)イソノナン酸トリデシル 20.0
(6)ジグリセリンモノカプリン酸エステル 2.0
(7)ラウリルカルバミン酸イヌリン 0.1
(8)ウレタンパウダー 0.5
【0038】
(製造方法)
A.成分(1)〜(8)を均一に混合し、原液とする。
B.原液Aを65部と噴射剤のLPG(0.44MPa)35部をエアゾール缶に充填してクレンジング化粧料とする。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明によると、洗浄力が高く、起泡性や泡沫の安定性に優れたクレンジング化粧料が提供される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状油を65質量%以上95質量%以下と、
(トリベヘン酸/イソステアリン酸/エイコサン二酸)グリセリルを0.01質量%以上5質量%以下と、
ジグリセリンモノラウリン酸エステルとジグリセリンモノカプリン酸エステルとデカグリセリントリラウリン酸エステルからなる群から選ばれる何れか1種又は2種以上を2質量%以上30質量%以下と、
アルキルカルバミン酸イヌリンを0.01質量%以上2質量%以下とを含有する原液と、
噴射剤を含むエアゾールタイプの泡沫性クレンジング化粧料。
【請求項2】
前記アルキルカルバミン酸イヌリンがラウリルカルバミン酸イヌリンである請求項1に記載の泡沫性クレンジング化粧料。
【請求項3】
前記噴射剤の配合量が、原液と噴射剤を合わせた全量に対して2質量%以上90質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の泡沫性クレンジング化粧料。

【公開番号】特開2011−213680(P2011−213680A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−84572(P2010−84572)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(591230619)株式会社ナリス化粧品 (200)
【Fターム(参考)】