説明

波長調節可能光源

波長調節可能な光源(1)の少なくとも1つの実施形態では、それは動作中に電磁放射線(R)を生成することができる出力源(2)を備える。さらに、光源(1)は、出力源(2)の下流に位置している波長選択的な第1のフィルタ要素(5)を有する。また、光源(1)は、第1のフィルタ要素(5)の下流に位置し、出力源(2)によって放出される放射線(R)を少なくとも部分的に増幅することができる第1の増幅媒体(3)を含有する。光源(1)は、第1の増幅媒体(3)の下流に位置している、少なくとも1つの波長選択的な第2のフィルタ要素(6)をさらに備え、第2のフィルタ要素(6)は、第1のフィルタ要素(5)に対する光学間隔(L)を有する。第1のフィルタ要素(5)および少なくとも1つの第2のフィルタ要素(6)は、光源(1)が有する制御ユニット(11)を介して調節可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
波長の調節が可能である光源が開示される。
【背景技術】
【0002】
例えば、医学、特に光コヒーレンストモグラフィにおいて、スペクトル的に狭帯域の波長調節可能な光源が使用される。例えば、ヒト組織の2次元または3次元画像は、光コヒーレンストモグラフィを介して生成され得る。そのような画像の重要な側面は、達成可能な解像度、すなわち、とりわけ画像をもたらすピクセルの数である。画像の品質およびその診断的有用性が、例えば、このように明白に影響を受ける。高い詳細な再現性に加えて、画像の生成に要する期間もまた、重要である。患者への負担を低減するために、例えば、画像を生成するのに要する期間は、可能な限り減少させられる。高い解像度と短い継続時間との組合せ要件は、高いデータ速度が可能になることを意味する。これは、特に、トモグラフィ法に使用することが可能な光源に高い要件を課す。
【0003】
狭帯域の調節可能な光源を実現するための一つの可能性は、例えば、白熱ランプまたはアークランプによって放出される、スペクトル的に広帯域の放射線を連続してフィルタ処理することを含む。しかしながら、この方法によるフィルタの通過の後には、高い放射出力が達成されることが可能ではない。例えば、光源が100nmの帯域幅を有し、フィルタが0.1nmの帯域幅を有する場合、フィルタによる損失は約99.9%であって、1000倍の減衰に対応する。
【0004】
調節可能なレーザが、調節可能な光源を実現するためのさらなる可能性を形成する。レーザは、この目的のために、レーザ媒体と、共振器と、調節可能な光学フィルタとを有する。レーザ媒体は、広帯域のスペクトル増幅を実施することができる。調節可能フィルタは、共振器内に位置している。したがって、光学フィルタを通過し、増幅媒体に到達する光だけが、増幅媒体によって増幅される。レーザは、自然放出の増幅に基づくので、増幅媒体によって放出される放射線は、増幅媒体に到達する放射線に関してフィードバックされる。フィルタの調節速度は、他の係数に加えて、特に、共振器の長さの関数である。共振器がより長いと、達成可能な調節速度はより小さい。しかしながら、共振器長さの減少は、レーザの強度雑音の増加を引き起こし、レーザのモードのより大きな周波数間隔をもたらす可能性がある。最大の測定範囲は、OCTと略記される、光コヒーレンストモグラフィの適用において、このように制限され得る。
【0005】
調節可能な光源を実現するための別の可能性は、FDMLレーザと略記される、フーリエ領域モードロック型レーザを含む。そのようなレーザは、大きな長さを有する共振器内に、増幅媒体と、少なくとも1つの調節可能なフィルタとを有する。フィルタの調節速度は、この目的のために、共振器の長さに適合される。換言すれば、フィルタは、この波長の光が共振器を1回通過することに要する時間の後に、特定の波長で再び透過する。この機能上の原理および光の高速のために、典型的なFDMLレーザは、数百メートルから最大数キロメートルの範囲の長さの共振器を有する。コンパクトさおよび利用できる波長範囲に関する、そのようなFDMLレーザの制限は、このことから生じる。
【0006】
掃引周波数光源を使用する、光コヒーレンストモグラフィのための方法および装置は、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2008/0165366号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
達成されるべき一つの目的は、高い調節速度を有する波長調節可能な光源を開示することを含む。
【0009】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、それは、動作中に電磁放射線を生成することができる出力源を有する。出力源によって生成される放射線は、好ましくは、大きなスペクトル幅を有する。出力源は、スペクトル的に広帯域の自然放出を示す半導体構成要素であってもよい。希土類をドープしたファイバ、固体に基づくレーザ媒体、またはラマンエミッタもまた、出力源として使用することに好適である。
【0010】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、それは、波長選択的な第1のフィルタ要素を有する。第1のフィルタ要素は、特に、出力源から光学的に下流に位置している。「下流に位置している」とは、出力源によって放出される放射線が、フィルタ要素に到達することを意味する。フィルタ要素は、出力源によって放出される放射線に対するフィルタ処理効果を有する。すなわち、特定のスペクトル範囲の外側の、出力源によって放出される放射線の大部分は、第1のフィルタ要素を通過することができない。「大部分」とは、このスペクトル範囲の外側にある、80%を超えるか、好ましくは96%を超える放射線が、第1のフィルタ要素を通過することができないことを意味する。
【0011】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、それは、第1の増幅媒体を有する。第1の増幅媒体は、特に、第1の要素から光学的に下流に位置している。すなわち、第1のフィルタ要素を通過する放射線は、第1の増幅媒体に到達する。第1の増幅媒体は、動作中、第1のフィルタ要素を通過し、第1の増幅媒体に到達する放射線を少なくとも部分的に増幅することができる。第1の増幅媒体は、例えば、SOAと略記される半導体光増幅器である。
【0012】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、それは、少なくとも1つの波長選択的な第2のフィルタ要素を有する。第2のフィルタ要素は、特に、第1の増幅媒体から光学的に下流に位置している。したがって、第1の増幅媒体を通過した放射線は、第2のフィルタ要素に到達する。好ましくは、第1の増幅媒体によって増幅された放射線のみが、第2のフィルタ要素に到達する。この場合、増幅されたとは、特に、第1の増幅媒体を通過した後のスペクトル出力密度が、第1の増幅媒体を通過する前の媒体のスペクトル出力密度より高いことを意味する。
【0013】
第1および/または少なくとも1つの第2のフィルタ要素の少なくとも1つの実施形態によると、第2のフィルタ要素の波長選択的フィルタ処理効果は、吸収、反射、または回析に基づいている。例えば、フィルタ要素は、特定の波長範囲の放射線を透過し、一方、他の波長を有する放射線は、反射、吸収、および/または回析される。
【0014】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、第1の要素および第2のフィルタ要素は、相互に対して光学間隔Lを有する。光学間隔Lは、第1のフィルタ要素から第2のフィルタ要素に到達するために、放射線が光源内において通過しなければならない放射線の路長を意味する。この場合、第1のフィルタ要素から第2のフィルタ要素への経路上の放射線が通過する媒体の光学屈折率が考慮される。したがって、光学間隔Lは、特に、光路および屈折率についての積分である。
【0015】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、それは、制御ユニットを有する。第1および少なくとも1つの第2のフィルタ要素は、制御ユニットを介して調節可能である。すなわち、放射線が、第1および少なくとも1つの第2のフィルタ要素を通過することができる波長および/または波長範囲は、制御ユニットを介して設定または調節することができる。制御ユニットは、周波数発生器および/または周波数変調器を備えることができる。
【0016】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、第1および少なくとも1つの第2のフィルタ要素は、出力源によって放出される放射線の部分放射線が通過可能である。第1および第2のフィルタ要素は、製造および測定精度の範囲内で、同一のスペクトル範囲内の部分放射線が通過可能である可能性がある。換言すれば、部分放射線は、したがって、出力源によって放出される波長範囲の少なくとも1つの特定の部分波長範囲を備える。好ましくは、少なくとも50%を超えるか、特に少なくとも75%を超える、出力源によって放出される波長範囲の部分放射線が、増幅および/または調節されることができる。
【0017】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、第1および第2のフィルタ要素は、制御ユニットを介して調節可能であることにより、第1および第2のフィルタ要素は、相互に対して時間遅延Tした部分放射線に透過的である。この場合、時間遅延Tは、光学間隔Lとc=299,792.458km/sである真空中の光の速度cとの商に等しい。したがって、T=L/cである。
【0018】
換言すれば、制御ユニットは、第1の要素を通過し、走行時間の後に第2のフィルタ要素に到達する、特定の波長および/または特定の波長範囲内の部分放射線が、この第2のフィルタ要素によっても透過されるように、フィルタ要素を調節する。したがって、時間遅延Tは、第1のフィルタ要素から第2のフィルタ要素への光源内における光の走行時間に対応する。光源が2つ以上の第2のフィルタ要素を備える場合、好ましくは、全てのさらなるフィルタ要素は、制御ユニットによって、対応する方法で調節可能である。
【0019】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、時間遅延Tの設定についての公差または偏差は、第1のフィルタ要素によって透過される波長範囲が、少なくとも1つの第2のフィルタ要素によって透過される波長範囲の少なくとも0.1%、好ましくは少なくとも5%、特に好ましくは少なくとも30%に対応するのに十分に小さい。時間遅延Tを考慮すると、第1および少なくとも1つの第2のフィルタ要素によって透過される波長範囲は、少なくとも前述の値の量に対応する。
【0020】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、時間遅延Tは、時間遅延TがL/cの商より小さいかまたはそれより大きいように、L/cの商に対して変化させられる。この場合、この偏差は、第2のフィルタ要素のフィルタ透過の中心波長が、第2のフィルタ要素のフィルタ帯域幅の最大でも10倍、好ましくは最大でも1倍、特に好ましくは最大でも0.5倍だけ、部分放射線の中心波長から逸脱する程の十分な大きさである。フィルタ帯域幅は、例えば、FWHMと略記される、最大透過の半分の高さにおける全体のスペクトル幅である。例えば、特定の時点において、第2のフィルタ要素に適用される部分放射線の中心波長は1320nmであり、フィルタ帯域幅が1nmである場合、第2のフィルタ要素のフィルタ透過の中心波長は、包括的には、1310nm乃至1330nm、好ましくは1319nm乃至1321nm、特に好ましくは1319.5nm乃至1320.5nmである。この種の時間遅延Tの偏差によって、例えば、部分放射線の波長範囲を正確に設定することが可能である。
【0021】
フィルタ要素のフィルタ特性を改善するために、例えば、2つの直接連続するフィルタは、1つのフィルタ要素に組み合わされてもよい。これは、例えば、バーニア調節についての場合である。
【0022】
波長調節可能な光源の少なくとも1つの実施形態では、それは、動作中に電磁放射線を生成することができる出力源を備えている。さらに、光源は、出力源の下流に位置している波長選択的な第1のフィルタ要素を有する。加えて、光源は、第1のフィルタ要素の下流に位置し、出力源によって放出される放射線を少なくとも部分的に増幅することができる第1の増幅媒体を含有する。光源は、増幅媒体の下流に位置している少なくとも1つの波長選択的な第2のフィルタ要素をさらに備え、第2のフィルタ要素は、第1のフィルタ要素に対して光学間隔Lを有する。第1および少なくとも1つの第2のフィルタ要素は、光源が有する制御ユニットを介して調節可能である。この場合、フィルタ要素は、調節されることにより、第1および第2のフィルタ要素は、相互に対する時間遅延Tにおいて、出力源によって放出される放射線の部分放射線に対して透過的であり、遅延Tは、光学間隔Lと真空中の光の速度cとの商に等しい。
【0023】
そのような波長調節可能な光源は、光源によって放出される部分放射線の波長に関して、高い調節速度を達成できるようにする。また、スペクトル的に狭帯域の部分放射線も、光源によって放出することができる。
【0024】
そのような光源は、とりわけ、以下の所見に基づいている。すなわち、出力源は、光源の動作中、特定の周波数範囲を網羅する電磁放射線を生成する。周波数範囲内の放射線の一部分は、第1のフィルタ要素を通過し、第1の増幅媒体に到達する。第1のフィルタ要素によって放出されるスペクトル成分は、第1の増幅媒体内において増幅される。部分放射線とは異なる波長を有する放射線を抑制するために、増幅媒体によって放出される光は、続いて第2のフィルタ要素を通過する。すなわち、少なくとも2つのフィルタ要素は、縦列に、または直列に位置している。第1および第2のフィルタ要素は、相互に対する光学間隔Lを有する。この光学間隔Lのために、第1のフィルタ要素を通過する部分放射線の光は、特定の時間遅延の後にのみ、第2のフィルタ要素に到達する。第1および第2のフィルタ要素が相互に同調して調節される場合、すなわち、第1および第2のフィルタ要素が特定のスペクトル範囲を同時に透過する場合、例えば、第1のフィルタ要素を通過した部分放射線は、それがすでに別のスペクトル範囲に調節されているので、もはや第2のフィルタ要素を通過することができないということが起こり得る。したがって、この種のフィルタ要素の動作について、部分放射線の波長を調節することができる調節速度が制限される。第1および第2のフィルタ要素は、時間遅延を伴う特定のスペクトル範囲によって通過可能であるので、この制限は免除される。フィルタ要素がそれによって調節される時間遅延Tは、部分放射線が第1のフィルタ要素から第2のフィルタ要素への経路上で経験する走行時間差に対応している。
【0025】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、それは、増幅媒体を有する共振器を有しない。すなわち、送出される増幅媒体は、例えば、レーザ内のように、共振器の内部に位置する。この定義では、周波数フィルタ処理に使用され、ファブリペロー原理に基づく構成要素は、共振器ではない。例えば、レーザでは、共振器は、レーザの動作のモードを決定する要素である。
【0026】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、それは、少なくとも1つの第2の増幅媒体を備える。第2の増幅媒体は、好ましくは、半導体媒体に基づいている。第2の増幅媒体は、特に、SOAである。光源によって放出される放射線出力は、第2の増幅媒体を使用することによって増加させることができる。
【0027】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、出力源は、増幅媒体として、特に第1の増幅媒体として使用可能である。これは、出力源によって放出される光が第1のフィルタ要素に到達し、フィルタ要素を通過し、続いて、出力源を再び通過することを意味する。以前にフィルタ処理された光は、出力源を再び通過するときに増幅される。
【0028】
光源のそのような構成においては、第1の増幅媒体は、また、光の走行経路に関して、第1のフィルタ要素の下流に位置している。また、出力源を増幅媒体としても使用することによって、特に小型の光源を構成することができる。
【0029】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、部分放射線は、少なくとも1つのフィルタ要素および/または少なくとも1つの増幅媒体を少なくとも2回通過することができる。換言すれば、例えば、第1のフィルタ要素を通過しており、出力源によって放出される放射線の部分波長範囲を備える部分放射線は、この部分放射線が、第1のフィルタ要素にもう1回到達するように、または第1および/または第2の増幅媒体を少なくとも2回通過するように、光源の中において誘導される。光源の中でのそのような放射線誘導によって、光源の構成要素の数が減少され得る。このようにして、光源のよりコンパクトで費用効率の高い構成が可能になる。
【0030】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、部分放射線は、少なくとも1つのフィルタ要素および/または少なくとも1つの増幅媒体を少なくとも4回通過することができる。光源の内部における部分放射線のそのような誘導によって、特に大きな数の構成要素が節約されて、光源のコンパクト性が向上させられる。
【0031】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、それは、少なくとも2つの偏光選択的要素を備える。少なくとも1つの偏光選択的要素は、例えば、偏光子、ブルースター窓、または偏光依存型反射ビームスプリッタである。そのような要素を使用することによって、光源の構成要素を複数回、効率的に通過する部分放射線を有することが可能となる。
【0032】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、それは、偏光依存型として設計される、少なくとも1つの第1および/または第2の増幅媒体を備える。これは、特定の偏光方向の部分放射線のみが、増幅媒体によって効率的に増幅されることを意味する。そのような増幅媒体によって、光源によって放出される光の偏光特性は、意図的に設定可能であることが可能となる。
【0033】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、それは、少なくとも2つの偏光選択的要素を有し、第1および/または第2の増幅媒体は、偏光無依存型で増幅する。このように、異なる偏光方向の光は、偏光選択的要素を介して増幅媒体を通して偏向され、それにもかかわらず、増幅媒体内で増幅を経験することが可能となる。これは、光源の構成を単純化する。
【0034】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、それは、波長アジャイル(wavelength−agile)である。波長アジャイルまたはそれと同等に周波数アジャイルは、光源が、スペクトル的に狭帯域の放射線を提供し、部分放射線の種々の波長または波長範囲が、迅速かつ制御可能な態様で設定可能であることを意味する。このように、出力源によって生成される放射線スペクトル幅およびフィルタ要素の最大調節速度によってのみ制限される部分放射線の波長の任意波形および時間曲線が生成され得る。これらは、例えば、放出される放射線の波長時間曲線が、レーザの構成によって広範囲に事前設定される共振器を有するレーザから、またはFDMLレーザから、光源を差別化する。
【0035】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、それは非周期的に調節可能である。このことは、フィルタ要素を通過可能な部分放射線の波長の時間曲線が、周期性を有しないことを意味する。このことは、光源を通る光の循環または通過時間よりも大幅に大きな特定の時間内において、部分放射線の波長の時間曲線が、繰り返さないか、または周期的に繰り返さないことを意味する。光源は、好ましくは少なくとも100μs、特に少なくとも10ms、または少なくとも1sの時間範囲内において非周期的である。光源が非周期的に調節可能であるので、光源の可能な用途が増加する。
【0036】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、出力源、少なくとも1つの増幅媒体、およびフィルタ要素は、少なくとも部分的に、好ましくは全体的に、光ファイバを介して相互に光学的に接続される。光ファイバは、例えば、ガラスファイバとして実現されてもよい。特に周囲条件の影響に関する、光源の安定性は、光ファイバを使用することによって向上させられる。
【0037】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、第1のフィルタ要素および/または少なくとも1つの第2のフィルタ要素は、ファイバファブリペローフィルタを使用して実現される。そのようなフィルタは、例えば、2つの正反対の光ファイバの端部、ファブリペロー要素を実現する端部を備える。端部は、反射型であり得る。端部間の間隔、したがって透過される波長範囲は、圧電アクチュエータを介して設定することができる。この種類のフィルタは、コンパクトな構成を有し、より高い調節速度で調節され得る。全てのフィルタ要素は、好ましくは、ファイバファブリペローフィルタとして実現される。
【0038】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、第1のフィルタ要素および/または少なくとも1つの第2のフィルタ要素は、透過吸収性フィルタである。つまり、部分放射線は、透過され、残りの放射線は、本質的に吸収される。透過されない部分放射線の吸収は、好ましくは80%を超えるか、特に90%を超える。そのようなフィルタを使用することによって、部分放射線以外の波長を有する放射線を効率的に抑制することができる。
【0039】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、第1のフィルタ要素および/または少なくとも1つの第2のフィルタ要素は、少なくとも1つの光学格子もしくは光学プリズムおよび/または多面鏡を備える。少なくとも1つのフィルタ要素へのそのような構成要素の使用は、光源の可能な設計を増加させ、光源の多種多様の可能な用途を可能にする。
【0040】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、少なくとも1つの第1および/または第2の増幅媒体は、フィルタ要素として使用可能である。これは、例えば、増幅媒体が放射線の増幅を示すスペクトル範囲が、スペクトル的に狭いことを意味する。換言すれば、狭いスペクトル範囲内の放射線のみが、増幅媒体によって増幅される。また、特に、増幅媒体に適用され、増幅される部分放射線が、その波長に対して時間曲線を示す場合に、時間領域内での増幅媒体の送出を介して、スペクトル範囲に対するフィルタ処理効果が生み出されるようにすることも可能である。この場合、例えば、増幅媒体は、例えば、特定の時間範囲の間に電気的に送出される。放射線は、増幅媒体が送出されるこの時間範囲の間にのみ増幅されることができる。増幅媒体が、半導体構成要素を使用して形成される場合、増幅媒体が増幅を示すスペクトル範囲は、代替として、または追加的に、増幅媒体が供給される電流の強度によって設定されることができる。増幅媒体のそのような設計によって、コンパクトな光源を実現することができる。
【0041】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、出力源によって放出される放射線のスペクトル幅は、少なくとも20nmである。換言すれば、出力源は、例えば、少なくとも20nmのスペクトル範囲内の自然放出を示す。放射線のスペクトル幅は、好ましくは、少なくとも70nm、特に少なくとも100nmである。この種のスペクトル的に広帯域の出力源は、光源の可能な用途を増加させ、光コヒーレンストモグラフィの分野における高い解像度を可能にする。
【0042】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、部分放射線のスペクトル幅は、0.003nm〜5nm、特に0.05nm〜1nmの値の範囲内にある。したがって、例えば、フィルタ要素は、部分放射線のスペクトル幅に対応する透過範囲を有する。部分放射線の低いスペクトル幅は、光源を使用して、高いスペクトル解像度を達成できるようにする。
【0043】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、部分放射線の光学コヒーレンス長は、少なくとも3mmである。コヒーレンス長は、好ましくは、少なくとも5mmである。このことは、部分放射線が、波列を実現し、波列の長さは少なくともコヒーレンス長に対応しており、部分放射線がこの長さ以内で干渉することができることを意味する。コヒーレンス長は、とりわけ、光トモグラフィに関連して、組織における記録が生成され得る最大深さを決定する。トモグラフィ用途に関連して、そのようなコヒーレンス長を介して、より高価な構造が研究され得る。
【0044】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、部分放射線の中心波長は、時間遅延Tの間に、部分放射線のスペクトル幅の少なくとも10分の1だけ調節可能である。中心波長は、好ましくは、少なくとも部分放射線のスペクトル幅だけ調節可能である。例えば、トモグラフィ用途に関連する高いデータ速度は、そのような光源によって達成可能である。
【0045】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、フィルタ要素のうちの少なくとも1つの調節速度は、少なくとも一時的に、少なくとも0.5nm/μsである。調節速度は、好ましくは、少なくとも3.0nm/μsである。そのような調節速度は、好ましくは、全てのフィルタ要素によって達成可能である。例えば、トモグラフィ用途に関連して、この高い調節速度を有する光源を介して、高いデータ速度を実現することができる。
【0046】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、部分放射線の波長を調節することに使用される少なくとも1つのフィルタ要素の調節周波数は、少なくとも一時的に、少なくとも40kHzである。調節周波数は、好ましくは、少なくとも80kHz、特に好ましくは、少なくとも150kHzである。フィルタ要素は、特に、そのような周波数を使用して、例えば、サイン波または鋸歯の形態に周期的に調節することができる。そのような光源は、コヒーレンストモグラフィにおいて、多種多様に使用することができる。
【0047】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、その光路長は、300m以下である。光路長は、好ましくは、30m以下である。光路長は、出力源の中における生成から光源を離れるまでに光が及ぶ光の路長と理解される。光が通過する媒体の特定の屈折率は、この目的のために考慮される。そのような光源は、コンパクトな構成を有し、多種多様なスペクトル範囲内での使用を可能にする。
【0048】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、その光路長は10cmを超え、好ましくは50cmを超え、特に1mを超える。
【0049】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、少なくとも第1および/または少なくとも1つの第2の増幅媒体は、少なくとも1つの光学半導体増幅器を含有する。好ましくは、全ての増幅媒体、特に全ての増幅媒体および出力源は、半導体増幅器を有して実現される。そのような増幅媒体によって、コンパクトかつ信頼性のある光源を実現することができる。
【0050】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、少なくとも第1および/または少なくとも1つの第2の増幅媒体は、少なくとも1つの希土類でドープしたガラスファイバを含有するか、またはそのようなファイバによって形成される。全ての増幅媒体、特に出力源は、そのようなガラスファイバを備えることが可能である。
【0051】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、少なくとも1つの第1および/または第2の増幅媒体は、調節可能に動力供給することができる。特に、増幅媒体は、フィルタ要素のスペクトル調節に同調して、動力供給することができる。増幅媒体の調節可能な動力供給によって、光源の部分放射線に関する一様な出力を確実なものにすることができる。
【0052】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、出力源は、半導体光増幅器であり、第1および/または少なくとも1つの第2の増幅媒体は、希土類でドープしたガラスファイバである。光源によって放出される放射線の波長は、好ましくは、包括的に、1000nm〜1200nmである。光源に種々の種類の放射線源を使用することによって、光源の高い光出力が達成されてもよい。また、出力源によって放出される放射線の出力における、特に小さな偏差も達成可能であり、望ましくない可能性があるパルス動作を抑制することができる。また、出力源の可変の動力供給によって、放射線のスペクトル形成も可能にすることができる。
【0053】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、第1および/または第2の増幅媒体の飽和出力Psatに、以下の関係:
sat>0.1GP(B/B
が当てはまる。
【0054】
この目的に対して、Gは、第1および/または第2の増幅媒体の小増幅係数であり、Bは、部分放射線のスペクトル幅であり、Bは、出力源によって放出される放射線のスペクトル幅を表す。Pは、出力源の放射線の全出力である。上記の関係は、好ましくは、第1の増幅媒体と出力源とが同一の要素によって形成される場合に満たされる。第1の増幅媒体のそのような飽和出力Psatによって、出力源によって放出される放射線の広域のスペクトル範囲にわたって、部分放射線を調節可能にすることが可能となる。
【0055】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、Psatは、小増幅係数Gと、放射線のスペクトル幅Bで除算した部分放射線のスペクトル幅Bと、出力源の放射線の全出力Pとの積の少なくとも1倍、好ましくは少なくとも5倍程度である。
【0056】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、それは、少なくとも1つの検出器、好ましくは波長選択的検出器を備える。フォトダイオード等の検出器は、例えば、カラーフィルタまたは干渉フィルタを介して、特定のスペクトル範囲内においてのみ感知可能である。検出器は、好ましくは、小スペクトル範囲の出力源によって放出される放射線のみにアクセス可能である。光源によって放出される光は、そのような検出器によって特徴付けることができる。
【0057】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、制御ユニットは、少なくとも1つの検出器に接続され、遅延Tは、検出器の信号によって設定可能である。すなわち、制御ユニットは、検出器の波長選択的信号を受信し、処理する。時間遅延Tは、特に、制御ユニットおよびそのような検出器を介して、自動で設定可能である。
【0058】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、検出器は、第2のフィルタ要素によって反射された部分放射線の成分を検出する。時間遅延Tの設定は、自動化することができ、そのような検出器を介して、より容易に実施することができる。
【0059】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、それは、少なくとも1つのシャッターを備える。シャッターを介して、光源の光放出を一時的に防止することができる。したがって、シャッターを介して定められる時間間隔の間、光源から光が出ない。シャッターは、1つ以上のフィルタ要素を備えることができる。また、シャッターは、好ましくは、制御ユニットによって作動することができる。例えば、シャッターの作動をフィルタ要素の作動に同調して実施することが可能である。光源は、シャッターを採用することによって、その可能な用途が増加させられる。
【0060】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、それは、近赤外スペクトル範囲内の部分放射線を放出することができる。つまり、光源によって放出される部分放射線は、780nm乃至3000nm、特に1000nm乃至1700nmのスペクトル範囲内の波長を備える。また、部分放射線は全く近赤外光だけを備えることができる。
【0061】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、それは、900nm以下、好ましくは800nm以下の波長の部分放射線を放出することができる。そのような光源は、例えば、眼球の診断に使用することができる。例えば、FDMLレーザは、数百メートルから最大数キロメートルのシステム関連の共振器長さを有する。したがって、非常に低い減衰を有するガラスファイバおよび/または光ファイバのみが使用され得る。このことは、1050nm、1300nm、および1550nm前後の波長範囲においては、この範囲内で利用可能な光ファイバの減衰が1dB/km未満であるので重大な制限を示さない。他のスペクトル範囲、例えば、800nm前後では、減衰は3dB/kmと大幅に大きい。より大きな減衰に加えて、さらに、例えば、800nm前後のスペクトル範囲での色分散も、他の前述のスペクトル範囲より大幅に大きい。FDMLレーザと比較して、通過される材料の路長が大幅に短いため、光源は、900nmおよび/またはそれ未満の放射線をも放出する。
【0062】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、出力源と第1の増幅媒体との間の光学間隔は、可能な限り大きくなるように選択される。このことは、好ましくは、出力源が第1の増幅媒体として使用される場合、および/または出力源の放射線の全体増幅が少なくとも40dBである場合に該当する。この場合、全体増幅は、放射線の第1の増幅媒体として使用される出力源の2回通過に関係する。可能な限り大きいこととは、出力源と第1の増幅媒体との間の光学間隔が、真空中の光の速度cとフィルタ変更時間との商の少なくとも0.2倍、特にこの商の少なくとも0.3倍、好ましくは少なくとも0.5倍に対応することを意味し得る。フィルタ変更時間は、例えば、フィルタのフィルタ帯域幅が乗算され、光源によって放出される放射線のスペクトル幅で除算される、波長調節の周期である。
【0063】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、それは、少なくとも1つの遅延経路を備える。遅延経路は、遅延経路に並列に接続される迂回経路より長い光路長を有する。例えば、遅延経路および迂回経路は、分岐されるか、および/またはファイバ連結器を介して、もしくはビームスプリッタを介して相互に接続される。
【0064】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、遅延経路は、放射線の走行方向から見て、最後のフィルタ要素の後ろ、好ましくは第2の増幅媒体の前に位置する。
【0065】
光源の少なくとも1つの実施形態によると、遅延経路は、放射線の走行方向から見て、2つの連続するフィルタ要素間に位置する。
【0066】
記載される例示的実施形態のうちの1つ以上に係る光源を使用することができる、いくつかの適用領域は、例えば、眼科学、心臓学、または胃腸病学の分野における生物医学画像化、機械工学におけるナノメートル以下の解像度を有する形状測定、センサ、特にファイバブラッグ格子の読み出し、特に機械分野における分散温度測定、分散歪測定、ベクトルソナー、光通信回線の暗号化、または電気通信ネットワークの監視/管理である。
【0067】
本明細書に記載される光源は、例示的実施形態に基づいて、以下により詳細に説明される。個々の図面において、同一の参照番号は同一の要素を明示する。しかしながら、参照は一定の縮尺ではなく、むしろ、個々の要素は、より良い理解のために誇張して示されている場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】図1は、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の概略図を示す。
【図2】図2は、従来技術に係る調節可能レーザの概略図を示す。
【図3】図3は、従来技術に係る調節可能レーザの循環スキームの概略図を示す。
【図4】図4は、出力源および第1の増幅媒体が、同一の要素によって形成される、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の概略図を示す。
【図5】図5は、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の時間平均放出スペクトルの図を示す。
【図6】図6〜図8は、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の出力、ならびに駆動信号および干渉信号の図を示す。
【図7】図6〜図8は、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の出力、ならびに駆動信号および干渉信号の図を示す。
【図8】図6〜図8は、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の出力、ならびに駆動信号および干渉信号の図を示す。
【図9】図9は、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の平均積分線幅の図を示す。
【図10】図10〜図19は、部分放射線の光源の個々の構成要素の複数回通過を有する、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の概略図を示す。
【図11】図10〜図19は、部分放射線の光源の個々の構成要素の複数回通過を有する、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の概略図を示す。
【図12】図10〜図19は、部分放射線の光源の個々の構成要素の複数回通過を有する、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の概略図を示す。
【図13】図10〜図19は、部分放射線の光源の個々の構成要素の複数回通過を有する、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の概略図を示す。
【図14】図10〜図19は、部分放射線の光源の個々の構成要素の複数回通過を有する、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の概略図を示す。
【図15】図10〜図19は、部分放射線の光源の個々の構成要素の複数回通過を有する、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の概略図を示す。
【図16】図10〜図19は、部分放射線の光源の個々の構成要素の複数回通過を有する、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の概略図を示す。
【図17】図10〜図19は、部分放射線の光源の個々の構成要素の複数回通過を有する、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の概略図を示す。
【図18】図10〜図19は、部分放射線の光源の個々の構成要素の複数回通過を有する、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の概略図を示す。
【図19】図10〜図19は、部分放射線の光源の個々の構成要素の複数回通過を有する、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の概略図を示す。
【図20】図20は、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の複数のフィルタ要素の同調の概略図を示す。
【図21】図21および図22は、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の検出器の信号の概略図を示す。
【図22】図21および図22は、本明細書に記載される光源の例示的実施形態の検出器の信号の概略図を示す。
【図23】図23は、本明細書に記載される光源の例示的実施形態のフィルタ要素の構成の概略図を示す。
【図24】図24および図25は、本明細書に記載される光源のさらなる例示的実施形態のモジュールの概略図を示す。
【図25】図24および図25は、本明細書に記載される光源のさらなる例示的実施形態のモジュールの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0069】
本明細書に記載される波長調節可能な光源1の例示的実施形態が、図1に示されている。スペクトル的に広帯域の放射線Rが、出力源2によって放出される。次いで、放射線Rは、第1のフィルタ要素5を通過し、これは、放射線Rの一部分かつスペクトル詳細を表す部分放射線Pによって通過される。部分放射線Pは、第1の増幅媒体3内で増幅される。第1の増幅媒体3は、また、出力源の放射線Rが網羅する大部分または全体のスペクトル範囲も第1の増幅媒体3内において増幅されることができるように設計される。したがって、放射線Rの大部分または全体のスペクトル範囲にわたって部分放射線Pが調節可能である。
【0070】
しかしながら、これにはまた、スペクトル的に広帯域のバックグラウンド放射線のより小さな成分もまた、部分放射線Pの増幅に伴って生成されるという状況も付随する。この干渉バックグラウンド放射線を抑制するために、増幅される部分放射線Pが通過する第2のフィルタ要素6が、第1の増幅媒体3の下流に位置している。
【0071】
第1のフィルタ要素5と第2のフィルタ要素6とは、相互に対して光学間隔Lを有する。両方のフィルタ要素5、6は、波長調節が可能であり、調節は、制御ユニット11を介して実施される。第1の要素5に適用される、2つの異なる二重線で表される駆動信号は、真空中の光の速度cで除算した光学間隔Lに対応する時間遅延Tを伴って、第2のフィルタ要素6に適用される。したがって、光ファイバを通る1mの走行路で約5nsである、第1のフィルタ要素5から第2のフィルタ要素2への経路上の部分放射線Pの走行時間差は、制御ユニット11によって補償される。これは、部分放射線Pが、縦列に位置しているフィルタ要素5、6の高い調節速度で連続するフィルタ要素5、6を通ることによって、大幅な強度減少を経験することを防止する。
【0072】
部分放射線Pを再度増幅する第2の増幅媒体4は、任意に、第2のフィルタ要素6の下流に位置している。したがって、部分放射線Pの高出力が達成可能である。第2の増幅媒体4は、本質的に第1の増幅媒体3と同一のスペクトル増幅範囲を有する。第2のフィルタ要素6がないと、バックグラウンド放射線もまた、第2の増幅媒体4によって増幅され得、したがって、部分放射線Pは、制限的にスペクトル的に調節可能であるか、またはまったくペクトル的に調節可能ではない場合がある、および/または部分放射線Pは、スペクトル的に広いバックグラウンドを有するであろう。
【0073】
従来技術に係る調節可能レーザが、図2に示されている。レーザは、同時に出力源2として使用される増幅媒体3を有する。増幅媒体3は、フィルタ5のように、環状構造体として概略的に示される共振器19内に位置する。レーザによって生成される放射線Sは、矢印線で識別され、共振器19内の放射線Sの光路Wは、矢印点線で図示されている。フィルタ5は、例えば、格子鏡として、またはファイバファブリペローフィルタとして実現される。
【0074】
共振器19内の光の循環時間Tは、真空中の光の速度cで除算した共振器長さLに対応し、共振器長さLにおいて光が通過する媒体の屈折率が考慮される。
【0075】
フィルタ5によって吸収されない波長のみが、レーザの共振器19内を循環し得る。通常動作では、レーザは、フィルタ5の透過窓Bの最小および/または最大損失にほぼ対応する波長を有する光を放出する。継続的に調節可能なレーザを得るために、フィルタ5の透過窓Bの波長が変更される。この方法は、フィルタ5の透過窓Bが別の波長に偏移される前に、光が共振器19内の複数回の循環を完了することができる限り、実用的である。フィルタ5の調節速度は、この条件によって制限される。
【0076】
図3には、図2に係る調節可能レーザの原理がさらなる図示で示されている。共振器19を通る放射線Sの循環通路は、直線の連続で図示されている。放射線Sは、図2に角括弧で表される第1の循環U1において、フィルタ要素5を通過し、続いて増幅媒体3を通過する。続いて、第2の循環U2において、放射線Sは、フィルタ要素5を通過し、同様に、再び増幅媒体3を通過する。これは、第3の循環U3および見込まれるさらなる循環において、対応して起こる。
【0077】
したがって、放射線は、増幅媒体3およびフィルタ要素5を交互に通過する。放射線Sが1回の循環に要する時間は、共振器19の光路長Lに対応し、真空中の光の速度cで除算した、フィルタ要素5を通る2つの連続する通過の間の光学経路に等しい。
【0078】
図3には、記載されるように、放射線が、時間的に連続して、同一のフィルタ要素5および同一のフィルタ媒体3を繰り返し通過するように、図2に係る光路Wの概略図が示されている。したがって、常に同一のフィルタ要素であるので、分岐二重線で表される制御ユニット11の同一の信号は常に、示されている全てのフィルタ要素5に適用される。したがって、全てのフィルタ要素5は、特定の時点で、等しいか、自由であるか、および/または通過可能な波長範囲を有する。
【0079】
代替として、また、一連の種々のフィルタ要素5および種々の増幅要素3を交互した順序で提供することも可能であり、全てのフィルタ要素5は常に、特定の時点で、同一の波長範囲を通過可能である。
【0080】
図4に係る、本明細書に記載される、光源の例示的実施形態では、波長調節可能光源1は、同時に、出力源2として、および第1の増幅媒体3として使用される要素23を有する。放射線Rは、出力源2の動作中に生成される。この放射線は、少なくとも部分的に、光循環器15に向かう方向に走行する。循環器15は、3つの端子A、B、Cを有する。端子Aを通って循環器15に入る光は、端子Bにおいて出力される。端子Bに入る光は、端子Cにおいて出力される。そして端子Cを介して循環器に入る光は、さらに中継されない。したがって、循環器15は、端子Cの光に関する光アイソレータとして働く。
【0081】
出力源2の放射線Rは、端子Bで循環器に入り、端子Cに中継される。全出力Pが約1mWである放射線Rは、続いて、第1のフィルタ要素5を通過する。放射線Rの部分放射線Pが、第1のフィルタ要素5によって透過される。この透過される部分放射線Pの出力は、約3μWである。部分放射線Pの偏光を設定するために、それは、偏光コントローラ8aを通って走行する。次いで、部分放射線Pは、端子Aで循環器15に入り、端子Bに中継される。次いで、部分放射線Pは、偏光依存型増幅を有する要素23および/または第1の増幅媒体3を通過する。部分放射線Pの偏光は、増幅媒体3内で部分放射線Pの最大増幅が生じるように、偏光コントローラ8aを介して設定される。
【0082】
任意に、第1の増幅媒体3によって増幅される部分放射線Pは、さらなる偏光コントローラ8bを通過することができる。これもまた任意である、光アイソレータ9は、この第2の偏光コントローラ8bの下流に位置し、アイソレータ9の透過方向は、矢印で表されている。第2のフィルタ要素6は、アイソレータ9に続く。フィルタ要素5、6は、部分放射線Pの波長に対する高い調節速度が達成可能であるように、第1のフィルタ要素5から第2のフィルタ要素6への部分放射線Pの走行時間差が補償されるように、制御ユニット(図示せず)によって調節される。
【0083】
第2のフィルタ要素6は、放射線Rを形成し、第2のフィルタ要素6に向かう方向に走行する、出力源2によって放出される広帯域放出を抑制する。したがって、部分放射線Pのスペクトル範囲内の放射線までのこの放射線Rは、第2の増幅媒体4に到達しない。部分放射線Pは、第2の増幅媒体4を介して再度増幅され、続いて、光源1を離れる。
【0084】
光源1の個々の構成要素は、ガラスファイバを使用して実現される光ファイバを介して、光学的に接続される。
【0085】
要素23は、例えば、ファイバ連結の光学半導体増幅器として実現される。この要素23の飽和出力Psat、すなわち、それが放出することができる最大光出力は、数十ミリワットである。放射線Rの中心波長は、約1310nmである。要素23は、偏光依存型増幅を示し、偏光依存度は、約16dBである。要素23の微小信号増幅係数Gは、約25dBであって、約300倍に対応する。
【0086】
第1のフィルタ要素5および第2のフィルタ要素6は、FFP−TFと略記される、ファイバ系の調節可能ファイバファブリペローフィルタであり、また、ファイバファブリペロー調節可能フィルタとも表される。フィルタ要素5、6は、約0.3nmの帯域幅を有する。また、この帯域幅は、部分放射線Pのスペクトル幅にも対応する。フィルタ要素5、6の自由スペクトル範囲は、約130nmである。フィルタ要素5、6は、自由スペクトル範囲内で調節されてもよい。フィルタ要素5、6は、各々、部分放射線Pの波長を有する放射線を透過する。他の波長は、フィルタ要素5、6によって要素23に向かう方向に反射し戻され、循環器15によって、および/またはアイソレータ9によって吸収される。フィルタ要素5、6は、部分放射線Pのスペクトル範囲の外において、約30乃至40dBの抑制を示す。
【0087】
0.3nmの透過窓Bのスペクトル幅、約100nmの要素23によって放出される放射線Rのスペクトル幅、25dBの微小信号増幅係数G、および約1mWの放射線Rの全出力Pで、G、P、および(B/B)の積は、約0.9mWである。この値は、約50mWの要素23の飽和出力Psatより大幅に小さい。換言すれば、要素23を通過した後の部分放射線Pの出力は、飽和出力Psatより大幅に小さい。要素23が飽和状態で動作していないため、要素23の自然放出は、抑制されず、スペクトル的に広帯域の放射線Rを放出する出力源2として、および第1の増幅媒体3としての同時使用が可能となる。
【0088】
図5は、図4に示される光源1によって放出される光の時間平均スペクトルを示す。つまり、調節可能光源1によって放出される全スペクトル範囲が示されるように、時間平均化は、種々の時点において放出される部分放射線Pのスペクトルにわたって実施される。部分放射線PのdB単位の強度Iは、nm単位の波長λに関してプロットされる。約1265nm乃至1365nmの約100nmの幅を有するスペクトル範囲にわたり、スペクトル強度Iは、約5dBまでで一定であった。したがって、光源1は、スペクトル的に広帯域の光源1を表す。中心波長は、約1310nmである。光源1によって放出される部分放射線Pの時間平均出力は、約50mW乃至100mWである。
【0089】
図6において、放出される部分放射線Pの強度Iが、時間tに対して線形プロットされている。フィルタ要素5、6の調節周波数は、約18μsの周期Tに対応する約56kHzである。一周期の間に、各波長は、ファイバファブリペローフィルタの二方向移動を介して、一周期の間に複数回、ファイバファブリペローフィルタを形成する光ファイバの端部の間隔の拡大のときに1回または複数回、間隔の減少のときに1回または複数回、設定される。したがって、部分放射線Pの有効調節周波数は、56kHzの2倍に対応する、約112kHzである。フィルタ要素5、6の間隔が拡大または減少するときに、わずかな強度変動が見られる、すなわち、図6に示される曲線の最大値は、1つおきにのみ等しい強度を示す。
【0090】
図6に示される曲線は、個々の最大値の領域においてほぼガウス形状を有する。釣鐘曲線に類似するこの形状は、例えば、医学の分野におけるトモグラフィ用途に関連して、例えば、続く強度のフーリエ変換に有利である。光源1によって放出される部分放射線Pの出力のより一様な時間曲線を達成するために、任意に、第1の増幅媒体3および/または第2の増幅媒体4の駆動電流を時間の関数として設定することができる。したがって、増幅媒体3、4の増幅もまた、時間の関数として変化し、部分放射線Pの出力の時間依存型設定が可能である。
【0091】
フィルタ要素5、6に対する制御ユニット11の駆動信号の強度Iおよび部分放射線Pのインターフェログラムが、各々、時間tに対して線形プロットされて、図7に示されている。例えば、周波数発生器は、56kHzの周波数を有する高調波信号を生成し、これについては、Dで表される曲線を参照されたい。この信号は、増幅されて、DC信号と重ねられる。第1のフィルタ要素5の駆動信号である曲線Eは、それから生じる。第2のフィルタ要素6の駆動信号である曲線Fは、同様に、関数発生器の信号から生成される。第1のフィルタ要素5および第2のフィルタ要素6の駆動信号は、周期Tの約20分の1に対応する相互に対する位相シフトを有し、これについては、曲線EおよびFを参照されたい。
【0092】
さらに、インターフェログラムである曲線Gが示されている。このインターフェログラムは、差分検出器を使用して、アーム長さの差が約1mmである、異なるアーム長さを有するMach−Zehnder干渉計の出力で記録される。曲線Gは、大きな振動を示す。曲線Gのこの振動は、光源1によって放出される部分放射線Pの波長の時間曲線から生じる。
【0093】
図8は、図7に対応する図を示す。しかしながら、駆動周波数は、170kHzであって、毎秒340,000個の波長の通過に対応する。時間tに関する軸は、対応して適合される。部分放射線Pが掃引される波長調節範囲は、図7に係る約100nmと比較すると、約50nmである。時間平均した、光源1によって放出される光の出力は、約30mWである。図5と比較して、50nmのより小さい調節範囲、およびこのより狭い波長範囲内の強度曲線Iの線形曲線の結果として、インターフェログラムは、図7と比較して、より一様な強度分布を有し、これについては曲線Gを参照されたい。
【0094】
図9は、単純化構造上で測定された、光コヒーレンストモグラフィへの適用と類似する、PSFと略記される点広がり関数を示す。信号振幅YまたはY’は、干渉計のアーム長差D(mm単位)に対して、図9Aに線形的に、図9Bに対数的に任意の単位でプロットされる。信号の減衰は、約3mmの値まで約20dBである。これは、例えば、光コヒーレンストモグラフィ用途に関連して、例えば、約3mmの光学層厚さまで、干渉分光法によって信号を取得することができることを意味する。また、アーム長差は、部分放射線Pの平均積分線幅の尺度である。平均積分線幅は、フィルタ要素5、6によって規定される、0.3nmの線幅に十分に対応する。したがって、光源1は、例えば、トモグラフィ用途に好適である。
【0095】
放射線Rおよび/または部分放射線Pが、少なくとも1つの構成要素を少なくとも2回通過する、波長調節可能光源1の例示的実施形態が、図10〜図20に示されている。各場合において、制御ユニットは、示されていない。
【0096】
図10に係る光源1の例示的実施形態は本質的に、図4に示されるものに対応する。出力源2および第1の増幅媒体3は、偏光無依存型増幅を示す、同一の要素23によって形成される。この方法では、偏光コントローラは、省略される。
【0097】
図11に係る例示的実施形態では、光源1は、3つの循環器15a、15b、15cを有する。循環器15b、15cを介して、第1の増幅媒体3および第2の増幅媒体4を2回通過することが可能である。光路Wは、点線矢印線で図示されている。部分放射線Pの高出力は、第2の増幅媒体4を2回通過することによって確実なものとなる。これは、例えば、部分放射線Pのスペクトル幅を減少させることを可能にする。
【0098】
図12は、例えば、図4または図10に係る第2の増幅媒体4の代わりに使用することができるモジュールMを示す。好ましくは直線偏光された部分放射線Pは、偏光ビームスプリッタ16として設計される偏光選択的構成要素12によって透過され、第2の増幅媒体4を通過する。偏光は続いて、偏光コントローラ8を介して回転させられる。例えば、放射線は、金属鏡、誘電体鏡、またはファラデーミラーとして設計することができる鏡10によって反射され、偏光コントローラ8を再度通過し、それによって偏光は、効率的に90°回転させられる。部分放射線は続いて、偏光無依存型で再度増幅する第2の増幅媒体4を通過する。ここで、偏光コントローラ8を2回通過した結果として、部分放射線の偏光が90°回転させられるため、増幅された部分放射線Pは、偏光ビームスプリッタ16によって、光源1から切り離される。
【0099】
図12に示されるモジュールMの変形物が図13に図示される。第2のフィルタ要素6が、第2の増幅媒体4と鏡10との間に取り付けられる。したがって、部分放射線Pもまた、第2のフィルタ要素6を2回通過する。この方法で、出力源2の放射線Rのスペクトル的に広帯域のバックグラウンドの高い抑制が確実なものとなる。
【0100】
図12および図13に係る偏光選択的要素12の代わりに、図14および図15では、循環器15が使用される。第2の増幅媒体4(図14を参照)は、偏光選択型として実現することができる。放射線が2回通過する第2の増幅媒体4の代わりに、代替として、または追加としても、第2のフィルタ要素6を使用することができる(図15を参照)。鏡10は、好ましくは、この構成では、偏光選択型ではない。第2のフィルタ要素6は、透過吸収効果を有する、すなわち、透過されない光は吸収されて、反射を介して第1の増幅媒体(図示せず)に向かう方向に戻るようには伝導されない。
【0101】
放射線が2回通過する、透過反射性の第2のフィルタ要素6の使用が、図16に示されている。図16に示されるモジュールMは、例えば、図4または図10に係る光源1において、図15に示されるモジュールMの代わりに使用することができる。図16に係るモジュールMでは、円形二方向矢印で表される図面の平面に対して平行に偏光された光が連結される。部分放射線Pが図面の平面に対して垂直な偏光を有する光を有する場合、それは、円内の点で表される。これは、偏光ビームスプリッタ16aおよびアイソレータ9を通過し、透過反射性の第2のフィルタ要素6に到達する。透過されず、かつ第2のフィルタ要素6によって反射される光は、アイソレータ9によって吸収される。部分放射線Pは、偏光ビームスプリッタ16bを介して反射され、例えば、ファラデー回転子として実現される偏光コントローラ8を通過し、偏光ビームスプリッタ16aによって反射され、もう1回、第2のフィルタ要素6を通過し、偏光ビームスプリッタ16bを介して切り離される。
【0102】
第2のフィルタ要素6の代替として、またはそれに追加して、第2の増幅媒体4もまた使用されている対応するモジュールMが、図17に示されている。光アイソレータ9は、任意であり、第2の増幅媒体4によって放出され得る、スペクトル的に広帯域のバックグラウンドを抑制するために使用される。
【0103】
透過吸収性の第2のフィルタ要素6の四重使用が、図18に図示されている。複合モジュールMMは、モジュールMを有する。モジュールMは、例えば、図16に示される構成に対応することができ、図16に従って提供される光アイソレータ9は省略される。第2のフィルタ要素6はさらに、好ましくは、透過吸収性フィルタ要素として、図18に従って設計される。
【0104】
代替として、または追加として、偏光無依存型の増幅媒体4の四重使用が、図18に概略的に示されている。次いで、モジュールMは、例えば、図17に従って設計され、図17に示される光アイソレータ9は、省略される。
【0105】
図19によると、複合モジュールMMは、図16に係るモジュールMa、および図17に係るモジュールMbの両方を有し、第2の増幅媒体4は、偏光無依存型増幅媒体であり、第2のフィルタ要素6は、透過吸収性フィルタである。図16および図17に示される光アイソレータ9は、各々、省略される。偏光コントローラは、任意に、モジュール間に取り付けることができる。
【0106】
図10〜図19に示される光源1の例示的実施形態は、完全なリストを表すわけではなく、例えば、放射線が複数回通過する、より長い一連の増幅媒体3、4またはフィルタ要素6を達成するために、むしろ、複数のモジュールMおよび/または複合モジュールMMもまた、ネスト化され、組み合わせられてもよい。光源1における具体的な要求によって、また、追加の増幅媒体3、4もしくはフィルタ要素5、6、ならびにシャッター、偏光コントローラ8、または偏光子16等の追加の構成要素が、光源1に組み込まれてもよい。
【0107】
フィルタ要素5、6を作動するための調整信号を生成するための構成が、図20に図示されている。例えば、増幅媒体3、4は、図の簡略化のために図示されていない。図21は、2つのフィルタ要素5、6の作動を示し、さらなる第2のフィルタ要素6もまた、同様に作動されてもよい。
【0108】
第1のフィルタ要素5の後、例えば、ファイバ連結器を介して、部分放射線Pの小部分が切り離される。切り離された部分放射線Pは、図20に従って、例えば、フォトダイオードとして実現される3つの別個の検出器13aに伝導される。波長選択的要素14は、各検出器13aの前に位置する。波長選択的要素14は、例えば、循環器または連結構成と組み合わせて、ファイバブラッグ格子を備え得る帯域通過フィルタとして実現される。波長選択的要素14は、また、AC電圧連結検出器13aと組み合わせて、透過におけるファイバブラッグ格子で作成された帯域消去フィルタとしてのみ実現することも、また可能である。また、例えば、色ガラスに基づくエッジフィルタが使用されてもよい。
【0109】
部分放射線Pの波長の所定の時間的に周期的な調節の場合、第1のフィルタ要素5によって透過される部分放射線Pの波長時間曲線に関する振幅、ゼロ点偏移、および位相は、検出器13aを介して確認されてもよい。温度変化または第1のフィルタ要素5の応答関数の偏差による時間偏移は、補償されてもよい。
【0110】
第2のフィルタ要素6を第1のフィルタ要素5に同調させるために、第2のフィルタ要素6によって反射される放射線の一部分は、検出器13bに偏向される。代替として、または追加で、第2のフィルタ要素6によって透過される光の一部分は、第2のフィルタ要素6の下流の検出器13cに伝導される。図20の図とは対照的に、波長選択的要素14もまた、任意に、検出器13b、13cの前に位置してもよい。
【0111】
波長λの時間曲線が、図21において、時間tに対してプロットされている(図21の最も上の曲線を参照)。部分放射線Pが特定の波長を有する場合、検出器13aのうちの1つが、強度Iを有する信号(図21の3つの最も下の曲線)を受信する。信号が受信される波長は、波長選択的要素14を介して設定されてもよい。検出器13aの信号は、制御ユニットを介して自動調整するために使用されてもよい。したがって、例えば、部分放射線Pが調節されるスペクトル範囲、および/または部分放射線Pの強度は、自動で調整される。調整され得るさらなるパラメータは、駆動信号の駆動電圧、ゼロ点偏移、位相シフトである。
【0112】
第1のフィルタ要素5および第2のフィルタ要素6が、時間遅延Tに関して相互に対して適合されていない場合の検出器13b、13cの信号が、図22において、時間tの関数として示されている。この場合、この時点では、第2のフィルタ要素6によって透過される波長(図22の曲線Jを参照)よりも、第1の要素5によって透過される部分放射線Pの異なる波長(図22の曲線K)が、第2のフィルタ要素6に適用される。すなわち、第2のフィルタ要素6に適用される波長は、第2のフィルタ要素6によって透過される波長に関して、スペクトル的に偏移される。波長の周期曲線であるので、2つの曲線J、Kは、周期毎に2つの点でのみ交差する。これらの交点は、細い垂線で示される。
【0113】
2つの曲線J、Kが交差する場合、これは、第2のフィルタ要素6に適用される部分放射線が、第2のフィルタ要素6によって透過されることを意味する。換言すれば、この時点で、第2のフィルタ要素6によって第1のフィルタ要素5の方向に戻るように反射される部分放射線は、より少ないか、またはまったくない。したがって、信号強度は、検出器13bにおいて降下する。検出器13cは、放射線が第2のフィルタ要素6によって透過されるときに信号を示す。
【0114】
両方の曲線J、Kが上下に位置する場合、検出器13bは、いかなる時点でも信号を示さず、一方、検出器13cは、常に信号を示す。したがって、例えば、検出器13bの信号が最小化されるか、および/または検出器13cの信号が最大化されるので、第1のフィルタ要素5および第2のフィルタ要素6は、制御ループを介して、相互に対して自動的に適合可能である。
【0115】
図4および図10〜図22に係る例示的実施形態では、各場合において、ファイバファブリペローフィルタは、透過吸収作用、または透過反射作用を有するフィルタ要素5、6として使用される。
【0116】
図23に係る例示的実施形態では、フィルタ要素5、6のさらなる可能な実現が図示される。例えば、図23には図示されていない、出力源2から生じる放射線Rは、第1のフィルタ要素5を形成する、光回析格子上に偏向される。放射線Rの種々の波長成分が、回析格子によって、種々の方向に反射される、図23の細い矢印を参照。反射放射線Rは、第2のフィルタ要素6を形成する、回転軸18を中心に角速度20で回転する多面鏡に到達する。経時的に変化する多面鏡の位置が、点線で表される。放射線Rは、多面鏡の表面上に垂直に入射しない。放射線Rは、多面鏡によって、鏡10に反射され、鏡10は、放射線Rを多面鏡に反射し戻す。放射線Rは、多面鏡によって第1のフィルタ要素5に反射され戻される。
【0117】
多面鏡への放射線Rの2回の入射中、第2のフィルタ要素6および/または多面鏡が、それぞれ、正しい位置にある場合、第1のフィルタ要素5から出力源(図示せず)の方向に反射され戻された光は、今、入射放射線Rに対して平行にのみ走行する。そうでなければ、放射線Rまたは部分放射線Pは、除去されることなくフィルタ要素5、6を通過することはできない。したがって、特定の時間に、部分放射線Pの特定の波長のみが構成を通過することができるように、時間の関数として異なる角度で反射する、第1の要素5および第2のフィルタ要素6のスペクトル的分離の相互作用による、放射線Rのフィルタ処理が実施される。フィルタ要素5、6の調節速度および部分放射線Pの波長の時間曲線は、角速度20の関数である。
【0118】
選択的に、複数のビームをフィルタ処理するために、多面鏡の複数の面が同時に使用されてもよく、すなわち、モジュールMが形成されてもよい。多面鏡の種々の面が、相互に対して、固定された、時間的に一定の位相関係を有するので、それぞれが多面鏡の種々の面への入射を受けて発生する2つのフィルタ処理事象の同調は、単純化される。放射線が、多面鏡によって正しい角度で反射される部分放射線Pのみが増幅されるように定置され得る増幅媒体3、4を通過することもまた可能である。
【0119】
多面鏡の角速度は、非常に精密に設定可能であり、高精度に、そして鏡10の反射角度の固定選択によって一定に保つこともできるので、放射線Rまたは部分放射線Pが前方または後方に通過する際に、格子として実現される第1のフィルタ要素5への入射を受けて、フィルタ要素を相互に対して同調調節することが、簡単な方法で達成可能である。
【0120】
多面鏡21は、例えば、3乃至4cmの直径、および約20個の面を有する。他の例示的実施形態とは対照的に、放射線Rまたは部分放射線Pは、図23に係るフィルタ構成内の光ファイバ内を伝導されない。出射部分放射線からの構成の入射放射線Rの分離をより容易にするために、例えば、それらは、図面の平面に対して、相互に対して垂直に補正されてもよい。
【0121】
光源の例示的実施形態のためのさらなるモジュールMが、図24に概略的に図示されている。モジュールMは、ファイバ連結器26を介して、迂回経路25に光学的に並列に接続される2つの遅延経路24を有する。遅延経路24および迂回経路25の両方は、また、光ファイバ7によって実現される。遅延経路24および迂回経路25は、好ましくは、光源(図24に図示せず)の最後のフィルタ要素の下流に位置している。
【0122】
放射線は、また、ファイバ連結器26によって、またはビームスプリッタによって、遅延経路24および迂回経路25に分離される。この目的のために、図24および図25に係る遅延経路24は、例えば、包括的に、100m乃至5kmの長さを有し、一方、対照的に、迂回経路25は、大幅により短い光路長、例えば、50m未満、特に1m未満を有する。2つの遅延経路24は、同一の光路長、または相互とは異なる光路長もまた有してもよい。特に、遅延経路24のうちの1つは、第2の遅延経路の2倍の光路長を有することができる。
【0123】
換言すれば、放射線Pは、少なくとも2つの部分に分離され、遅延経路24のうちの1つまたは両方の遅延経路25を通過する放射線Pの部分は、迂回経路25を通過する放射線Pの部分より長い光路長のために、モジュールMの出力27a、27bまたは光源により後に到達する。したがって、同一の波列は、遅延経路24および迂回経路25に強度に関して分割され、モジュールMの出力27a、27bまたは光源から、時間遅延を伴って放出される。したがって、そのようなモジュールMを使用して、光源の波列の調節速度または反復速度を向上させることができる。
【0124】
図24に係るモジュールMは、精密に2つの遅延経路24を有する。したがって、図24に係るそのようなモジュールMを有する光源の調節速度は、4倍であってよい。図24に係る図にもかかわらず、モジュールMはまた、1つの遅延経路25のみ、または3つ以上の遅延経路24を有することもできる。図24の図にもかかわらず、2つの出力27a、27bは、1つの単一出力に統合されてもよい。好ましくは、図24には図示されていない第2の増幅媒体は、出力27a、27bのうちの少なくとも1つ、または統合された出力の下流に位置している。
【0125】
図25に係るモジュールMでは、迂回経路24に光学的に並列に接続される遅延経路25は、第1のフィルタ要素5と2つの第2のフィルタ要素6a、6bとの間に位置する。したがって、放射線Pの一部分は、遅延経路24を通過し、放射線Pの異なる部分は、遅延経路24より短い光路長を有する迂回経路25を通過する。放射線Pの2つの部分は、遅延経路24および迂回経路25に続くファイバ連結器26によって、2つの第2のフィルタ要素6a、6bおよび出力27a、27bに伝導されてもよい。
【0126】
第1の増幅媒体および/または第2の増幅媒体(図25に図示せず)は、好ましくは、第1のフィルタ要素5と第2のフィルタ要素6a、6bのうちの少なくとも1つとの間に位置している。図25の図とは対照的に、出力27a、27bは統合されてもよい。さらに、1つの光源が、複数のモジュールMを有することが可能である。
【0127】
本明細書に記載される本発明は、例示的実施形態に基づく説明によって制限されない。むしろ、本発明は、特徴または組み合わせ自体が、特許請求の範囲または例示的実施形態に明確に開示されていない場合にさえ、あらゆる新規特長、および特に、特許請求の範囲の特徴のあらゆる組み合わせを含む、特徴のあらゆる組み合わせを備える。
【0128】
本願は、開示内容が参照することによって本明細書に組み込まれる、独国特許出願第10 2008 045 634.9号の優先権を主張する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
波長調節可能な光源(1)であって、
−電磁放射線(R)を生成することができる出力源(2)と、
−該出力源(2)の下流に位置している波長選択的な第1のフィルタ要素(5)と、
−該第1のフィルタ要素(5)の下流に位置し、該放射線(R)を少なくとも部分的に増幅することができる第1の増幅媒体(3)と、
−該第1の増幅媒体(3)の下流に位置している少なくとも1つの波長選択的な第2のフィルタ要素(6)であって、該第1のフィルタ要素(5)までの光学間隔(L)を有する、第2のフィルタ要素(6)と、
−制御ユニット(11)であって、該制御ユニット(11)を介して該第1および第2のフィルタ要素(5、6)が調節可能であることにより、該第1および第2のフィルタ要素(5、6)は、相互に対する時間遅延(T)内において該放射線(R)の部分放射線(P)に透過的であり、該遅延(T)は、該光学間隔(L)と真空中の光の速度(c)との商に等しい、制御ユニット(11)と
を有する、波長調節可能な光源(1)。
【請求項2】
増幅媒体を有する共振器を含有しない、請求項1に記載の光源(1)。
【請求項3】
少なくとも1つの第2の増幅媒体(4)を備える、請求項1または2に記載の光源(1)。
【請求項4】
前記出力源は、前記第1の増幅媒体として使用可能である、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項5】
前記部分放射線(P)は、前記少なくとも1つのフィルタ要素(5、6)および/または少なくとも1つの増幅媒体(3、4)を少なくとも2回通過することができる、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項6】
前記部分放射線(P)は、前記少なくとも1つのフィルタ要素(5、6)および/または少なくとも1つの増幅媒体(3、4)を少なくとも4回通過することができる、請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項7】
少なくとも2つの偏光選択的要素(12)を備え、前記増幅媒体(3、4)は、偏光無依存型として実現される、請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項8】
波長アジャイルおよび/または非周期的態様で調節可能である、請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項9】
前記出力源(2)と、前記少なくとも1つの増幅媒体(3、4)と、前記フィルタ要素(5、6)とは、少なくとも1つの光ファイバを介して相互に光学的に接続される、請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項10】
前記第1のフィルタ要素(5)および/または前記少なくとも1つの第2のフィルタ要素(6)は、ファイバファブリペローフィルタである、請求項1〜9のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項11】
前記第1のフィルタ要素(5)および/または前記少なくとも1つの第2のフィルタ要素(6)は、透過吸収性フィルタである、請求項1〜10のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項12】
前記第1のフィルタ要素(5)および/または前記少なくとも1つの第2のフィルタ要素(6)は、少なくとも1つの光学格子もしくは光学プリズムおよび/または多面鏡を備える、請求項1〜11のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項13】
少なくとも1つの増幅媒体(3、4)は、フィルタ要素(5、6)として使用可能である、請求項1〜12のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項14】
前記放射線(R)のスペクトル幅は、少なくとも20nmである、請求項1〜13のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項15】
前記部分放射線(P)のスペクトル幅は、0.003nmと5.0nmとの間の値の範囲にある、請求項1〜14のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項16】
前記部分放射線(P)の光学コヒーレンス長は、少なくとも3mmである、請求項1〜15のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項17】
前記部分放射線(P)の中心波長は、前記時間遅延(T)の間に、該部分放射線(P)の前記スペクトル幅の少なくとも10分の1だけ調節可能である、請求項1〜16のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項18】
前記部分放射線(P)の中心波長は、前記時間遅延(T)の間に、少なくとも該部分放射線(P)の前記スペクトル幅だけ調節可能である、請求項1〜17のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項19】
前記フィルタ要素(5、6)のうちの少なくとも1つの調節速度は、少なくとも一時的に、少なくとも0.5nm/μsである、請求項1〜18のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項20】
前記フィルタ要素(5、6)のうちの少なくとも1つの調節速度は、少なくとも一時的に、少なくとも3.0nm/μsである、請求項1〜19のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項21】
前記フィルタ要素(5、6)の調節周波数は、少なくとも一時的に、少なくとも40kHzである、請求項1〜20のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項22】
光路長は、0.5m以上である、請求項1〜21のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項23】
少なくとも1つの増幅媒体(3、4)は、少なくとも1つの光学半導体増幅器を使用して実現される、請求項1〜22のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項24】
少なくとも1つの増幅媒体(3、4)は、特に、前記フィルタ要素(5、6)の前記調節に同調して、調節可能な態様で動力供給されることができる、請求項1〜23のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項25】
次の関係が、前記第1および/または前記第2の増幅媒体(3、4)の飽和出力Psatに適用され、
sat>0.1GP(B/B
ここで、Gは、該第1および/または該第2の増幅媒体(3、4)の小増幅係数であり、Bは、前記部分放射線(P)の前記スペクトル幅であり、Bは、前記出力源によって放出される前記放射線(R)の前記スペクトル幅であり、Pは、該出力源(2)の該放射線の全出力である、請求項4〜24のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項26】
少なくとも1つの波長選択的検出器(13)を備える、請求項1〜25のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項27】
前記制御ユニット(11)は、少なくとも1つの検出器(13)に接続され、前記遅延(T)は、該検出器(13)の信号によって設定可能である、請求項1〜26のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項28】
前記第2のフィルタ要素(6)によって反射される前記部分放射線(P)の成分は、前記検出器(13)によって検出可能である、請求項1〜27のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項29】
近赤外線スペクトル範囲内の部分放射線(P)を放出することができる、請求項1〜28のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項30】
900nm以下の波長の部分放射線(P)を放出することができる、請求項1〜29のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項31】
前記出力源(2)は、半導体光増幅器であり、前記第1の増幅媒体(3)は、希土類でドープしたガラスファイバである、請求項1〜30のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項32】
前記第2の増幅媒体(4)は、希土類でドープしたガラスファイバである、請求項1〜31および請求項3に記載の光源(1)。
【請求項33】
迂回経路(25)に光学的に並列に接続される少なくとも1つの遅延経路(24)を備える、請求項1〜32のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。
【請求項34】
前記遅延経路(24)は、前記第2のフィルタ要素(6)、または複数の該第2のフィルタ要素(6)のうちの最後のものに続く、請求項1〜33に記載の光源(1)。
【請求項35】
前記遅延経路(24)は、2つの連続するフィルタ要素(5、6)の間に配置される、請求項33に記載の光源(1)。
【請求項36】
前記出力源(2)と前記第1の増幅媒体(3)との間の光学間隔、および/または2つの連続する増幅媒体(3、4)の間の光学間隔は、真空中の光の速度とフィルタ変更時間との商の少なくとも0.2倍であり、
該フィルタ変更時間は、前記フィルタ要素(5、6)のフィルタ帯域幅が乗算され、前記光源によって放出される前記放射線の前記スペクトル幅(S)で除算される、前記波長調節の周期である、請求項1〜35のうちのいずれか一項に記載の光源(1)。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9A)】
image rotate

【図9B)】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate


【公表番号】特表2012−502456(P2012−502456A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−525551(P2011−525551)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際出願番号】PCT/EP2009/061419
【国際公開番号】WO2010/026197
【国際公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(509128672)ライトラブ イメージング, インコーポレイテッド (13)
【Fターム(参考)】