説明

注出口栓

【課題】内容物が充填される容器の開口部に取り付けられ、該内容物を注出するための流路を形成する注出筒部と、該注出筒部を閉塞する閉塞板と、該閉塞板に設けられた環状のスコア部と、該スコア部の内側であって該スコア部に隣接する該閉塞板の部位に連結されたプルリングと、該閉塞板の前記容器側の面に設けられたガスバリアフィルムとを備えた注出口栓において、プルリングを引っ張って開口させる際に、開口にガスバリアフィルムが残ることによる内容物の注出の阻害を防止することができる注出口栓を提供する。
【解決手段】ガスバリアフィルム8はガスバリア層81を備え、ガスバリア層81はスコア部41に対応し少なくともプルリング7が連結された連結側41aの部位が切断された切断部83を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスバリアフィルムを備える注出口栓に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ドレッシング等の内容物が充填される合成樹脂製や紙製等の容器の開口部に取り付けられ、ガスバリアフィルムを備えるプルリング付き注出口栓が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この注出口栓は、容器に充填された内容物を注出するための流路を形成する注出筒部と、注出筒部を閉塞する閉塞板と、閉塞板に設けられた環状のスコア部と、スコア部の内側であってスコア部に隣接する閉塞板の部位に連結されたプルリングと、閉塞板の容器側の面に設けられたガスバリアフィルムとで構成される。
【0004】
しかしながら、従来の注出口栓はプルリングを引っ張りスコア部を破断して閉塞板を開口する際に、ガスバリアフィルムが破断されず開口にガスバリアフィルムが残ってしまい、内容物の注出を阻害する虞があった。
【特許文献1】実開平4−106252号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上の点に鑑み、プルリングを引っ張って開口させる際に、開口にガスバリアフィルムが残ることで内容物の注出を阻害するのを防止できる注出口栓を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は、内容物が充填される容器の開口部に取り付けられ、該内容物を注出するための流路を形成する注出筒部と、該注出筒部を閉塞する閉塞板と、該閉塞板に設けられた環状のスコア部と、該スコア部の内側であって該スコア部に隣接する該閉塞板の部位に連結されたプルリングと、該閉塞板の前記容器側の面に設けられたガスバリアフィルムとを備えた注出口栓において、前記ガスバリアフィルムはガスバリア層を備え、該ガスバリア層は前記スコア部に対応し少なくとも前記プルリングが連結された連結側の部位が切断された切断部を有することを特徴とする。
【0007】
プルリングを引っ張ってスコア部を破断し閉塞板を開口させる際に開口にガスバリアフィルムが残ってしまう原因としては、ガスバリアフィルムと閉塞板との接着力よりもガスバリアフィルムの破断強度の方が強く、又、プルリングを引っ張る際にはガスバリアフィルムと閉塞板との接着面に対して垂直方向に引張力が発生することから、ガスバリアフィルムと閉塞板とが剥離してしまうためと考えられる。
【0008】
従って、ガスバリアフィルムと閉塞板との接着力をガスバリアフィルムの破断強度よりも強くすることにより、開口にガスバリアフィルムが残ることを防止することができると考えられる。
【0009】
しかしながら、注出口栓は予め金型内にガスバリアフィルムを配置し射出成型により樹脂を流し込んで成型されるが、実験の結果、ガスバリアフィルムと閉塞板との接着力を確実に制御することはできず、ガスバリアフィルムと閉塞板との接着力をガスバリアフィルムの破断強度よりも強くすることは困難であることがわかった。
【0010】
そこで、発明者らはガスバリアフィルムと閉塞板との接着力の向上という観点とは異なる観点から上記課題を解決することを考えた。
【0011】
ここで、プルリングを引っ張ってスコア部を破断し閉塞板を開口させる際のスコア部の破断開始から破断完了までの力のかかり方を実験した結果、破断開始の際に最も大きな引張力を必要とすることがわかった。又、ガスバリア性を有するガスバリア層はもともと破断強度が強いという性質を有する。
【0012】
本発明は、前記ガスバリア層が前記スコア部に対応し少なくとも前記連結側の部位が切断された切断部を有する。即ち、前記プルリングを引っ張って前記スコア部を破断し前記閉塞板を開口させる際に最も強い引張力が発生する前記スコア部の破断開始時においては、破断し難い前記ガスバリア層が既に切断されていることとなる。
【0013】
又、前記スコア部の破断開始時の後は、破断開始時と比較して小さな引張力で前記スコア部を破断することができることが実験の結果わかった。即ち、破断開始時に前記ガスバリアフィルムが破断されていれば、その後は前記閉塞板の前記スコア部の内側の部分が浮き上がるようにして折れ曲がりながら前記スコア部が破断されるため、前記ガスバリアフィルムがスムーズに破断され易い。従って、本発明によれば、前記ガスバリアフィルムが破断されず、残ったガスバリアフィルムが開口からの内容物の注出を妨げることを防止することができる。
【0014】
又、本発明では、前記ガスバリア層の前記スコア部に対応する部位に切断部を形成しているため、ガスバリア性が大きく低下するのではないかとも考えられる。そこで、実際に本発明の注出口栓の酸素透過率を測定してみると、本発明の注出口栓は十分なガスバリア性を備えていることを知見した。これは、閉塞板全体の面積に比較してスコア部の面積が非常に小さいため、前記ガスバリアフィルムの前記スコア部に対応する部位に切断部を形成しても、切断部を透過する酸素の量は少ないからであると考えられる。従って、本発明は、前記閉塞板の開口性を向上させるとともに、十分なガスバリア性を発揮させることができる。
【0015】
前記ガスバリア層の切断部は、前記スコア部に対応する部位で少なくとも前記連結側に対向する非連結側に形成されていることが好ましい。前記プルリングを引っ張って前記スコア部を破断し前記閉塞板を開口させる際の前記スコア部の破断開始から破断完了までの力のかかり方を実験した結果、破断開始の際の引張力よりは小さいものの、破断完了の際に大きな引張力を必要とすることがわかった。
【0016】
これは、スコア部の破断開始から破断完了の間は前記閉塞板の前記スコア部の内側の部分が浮き上がるようにして折れ曲がりながらスコア部がスムーズに破断されるのに対し、破断完了の際にはスコア部が引き延ばされる様にして破断されるためと考えられる。スコア部が引き延ばされる様にして破断されると、ガスバリアフィルムも引き延ばされるようにして破断される。このとき、閉塞板から一部のガスバリアフィルムが剥離し、閉塞板の開口縁の非連結側の部位に剥離したガスバリアフィルムが残り易い。
【0017】
そこで、上記の如く、前記非連結側の前記スコア部に対応する前記ガスバリアフィルムのガスバリア層の部位に切断部が形成されていれば、前記スコア部の破断完了の際には既に前記ガスバリアフィルムのガスバリア層が切断されているため、スコア部の破断を完了させる際にガスバリア層が引き延ばされて破断されることがなく、開口縁の前記非連結側に剥離したガスバリアフィルムが残ることを防止することができる。
【0018】
前記ガスバリア層の切断部は、前記スコア部に対応する部位の全体に亘って形成されていることが好ましい。プルリングを引っ張ってスコア部を破断させる際に、ガスバリア層に切断部が形成されていない場合、ガスバリア層も破断される。このとき、ガスバリア層が引き延ばされて破断される虞があり、この場合、閉塞板の開口縁が毛羽立つフェザリングが発生することがある。そこで、上記の如く構成すれば、前記スコア部を破断する際に既に前記ガスバリア層は切断されているため、前記ガスバリア層が引き延ばされて破断されることがなく前記閉塞板の開口縁が毛羽立つフェザリングの発生を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の実施形態を図1から図5を参照して説明する。図1は本発明の注出口栓の実施形態を示す平面図、図2は図1の実施形態の注出口栓のII−II線を切断した状態を示す断面図、図3は実施形態の注出口栓を成型する金型を示す断面図、図4は図3の金型により実施形態の注出口栓を成型する際に樹脂がスコア部に流れ込む状態を示す断面図、図5は実施形態の注出口栓のガスバリアフィルムに切断部が形成された状態を示す断面図である。
【0020】
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態の注出口栓1は、合成樹脂製の容器2の開口部2aに取り付けられるポリエチレン製のものであり、容器2に充填された内容物(図示省略)を注出するための流路を形成し上下両端が開口する注出筒部3と、注出筒部3の下端の開口を閉塞する閉塞板4と、注出筒部3の下端縁から径方向外方に張り出す張出部5と、張出部5の周縁から垂下し容器2の開口部2aに外嵌される嵌合部6とを備える。
【0021】
閉塞板4の上面4aには楕円形環状のスコア部41が形成されている。閉塞板4の上面4aにはスコア部41の内側であってスコア部41の長手方向の一方側に隣接するように位置させて連結部71を介しプルリング7が連結されている。閉塞板4の下面4b(容器側の面)にはガスバリアフィルム8が設けられている。
【0022】
ガスバリアフィルム8は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)製のガスバリア層81を備え、ガスバリア層81の両面にポリエチレン層82を接着して形成されたものであり、厚さ40μm、無延伸のものを用いた。ガスバリアフィルム8は、スコア部41が形成された位置の全体に亘って切断された切断部83を備える。
【0023】
次に、実施形態の注出口栓1の製造方法について図3〜図5を参照して説明する。
【0024】
まず、図3に示すように、射出成型機の下金型91にガスバリアフィルム8を配置する。そして、上金型92を下降させ、キャビティ93を形成する。このとき、上金型92のスコア部41を成型するスコア成型部92aから下金型91の上面までの間隔dを、キャビティ93内に射出されたポリエチレンが冷却されて収縮した際にスコア部の肉厚が0.20mmとなるようにポリエチレンの収縮率から求めて設定する。そして、ゲート92bからポリエチレンを、射出温度210℃でキャビティ93内に射出し注出口栓1を成型する。
【0025】
このとき、図4に示すように、スコア成型部92aから下金型91の上面の間をポリエチレンが流れ、図5に示すようにガスバリアフィルム8に切断部83が形成される。これはポリエチレンが流れる際に急激に流路が狭まることから圧力と温度が上昇しガスバリアフィルム8が破れるためと考えられる。
【0026】
このようにして製造された注出口栓1のスコア部41の断面を、スコア部41の長手方向両端及び短手方向両端の4箇所で顕微鏡により確認した。この際、ガスバリア層81が切断されているか否かを容易に確認できるようにガスバリア層81を着色して確認した。この結果、ガスバリアフィルム8には前記4箇所全てに切断部83が形成されていることがわかった。このことから、切断部83は、スコア部41に対応するガスバリアフィルム8の部位の全体に亘って形成されていることが推測される。
【0027】
従来、注出口栓はもっとも薄い箇所であるスコア部41で多くの酸素が透過するものと考えられていた。従って、ガスバリアフィルム8のスコア部41に対応する部位に切断部83を形成するとガスバリア性が大きく損なわれるのではないかとも考えられる。しかしながら、実際に実施形態の注出口栓1の酸素透過率を測定した結果、0.004〜0.005cc/day(1日の透過量)であることがわかった。
【0028】
ガスバリアフィルムとしてアルミを用いた注出口栓(ガスバリアフィルムに切断部無し)の酸素透過率を測定したところ、0.003〜0.004cc/dayであるため、実施形態の注出口栓1は十分なガスバリア性を備えていることがわかる。これは、閉塞板4の面積と比較して切断部83が形成された面積が非常に小さいためと考えられる。
【0029】
比較例として、スコア部の肉厚が0.24mmとなるように間隔dを設定し、それ以外は同一条件で注出口栓を製造した結果、ガスバリアフィルムに切断部は形成されなかった。この比較例の注出口栓では、スコア部を破断して閉塞板を開口させる際に、ガスバリアフィルムがスコア部に対応する部位で破断されずに閉塞板から剥離してしまい、開口を閉塞してしまうものの発生頻度が多いことがわかった。
【0030】
又、射出温度とスコア部の肉厚とを変えて注出口体を製造した場合の実験結果を表1に示す。尚、射出温度240℃以上では注出口体に焦げが発生するため、射出温度230℃以下で実験を行った。又、スコア部の肉厚が0.17mm以下であるとスコア部にピンホールが発生するため、スコア部の肉厚が0.18mm以上となるように間隔dを設定して実験を行った。
【0031】
【表1】

【0032】
表1から分かるように、射出温度が190℃以下の場合ではスコア部の肉厚を0.18mmとしても切断部83が形成されず、開口にガスバリアフィルムが残ってしまうことが分かる。従って、ガスバリアフィルム8に切断部83を形成するためには、射出温度が200℃〜230℃であり、且つスコア部の肉厚が0.18mm〜0.23mmであることが必要であることが分かる。
【0033】
以上のことから、射出温度200℃〜230℃の範囲内で、間隔dを調整することにより切断部83の形成位置を設定することが可能であることがわかる。例えば、スコア部41の連結側41a及び非連結側41bに対応するガスバリアフィルム8の部位にのみ切断部83を形成し、他の部位には切断部83を形成しない場合には、射出温度200℃〜230℃の範囲内で、連結側41a及び非連結側41bに対応する部位の間隔dをスコア部の肉厚が0.18mm〜0.23mmとなるように設定し、他の部位の間隔dをスコア部の肉厚が0.24mm以上となるように設定することにより成型することが可能である。
【0034】
実施形態の注出口栓1によれば、ガスバリアフィルム8にスコア部41に位置させて切断部83が形成されているため、プルリング7を引っ張ってスコア部41を破断させ閉塞板4を開口させる際に、従来のようにガスバリアフィルム8が破断されずに閉塞板4の開口を閉塞することを防止することができ、開口性を向上させることができる。又、切断部83はガスバリアフィルム8の面積と比較して非常に小さいため、十分なガスバリア性を発揮させることができる。
【0035】
又、プルリング7を引っ張ってスコア部41を破断させる際に、ガスバリア層81に切断部83が形成されていない場合、ガスバリア層81も破断される。このとき、ガスバリア層81が引き延ばされて破断される虞があり、この場合、閉塞板4の開口縁が毛羽立つフェザリングが発生する虞がある。
【0036】
実施形態の注出口栓1によれば、スコア部41を破断する際に既にガスバリア層81は切断部83が形成されることにより切断されているため、スコア部41を破断させて閉塞板4を開口した際に開口縁が毛羽立つフェザリングの発生を防止することができる。
【0037】
尚、実施形態の注出口栓1では、ガスバリアフィルム8に形成された切断部83が完全にガスバリアフィルム8を切断したものを図示して説明したが、切断部83は少なくともガスバリア層81を切断するように形成されていればよい。スコア部41及びスコア部41に対応するガスバリアフィルム8の部位のうち、ガスバリア性を有するガスバリア層81が最も破断し難い性質を備えるからである。
【0038】
又、実施形態においては、ガスバリアフィルム8に切断部83をスコア部41に対応する部位の全体に亘って形成したものを説明したが、切断部83は連結部71が形成された連結側41aのスコア部41又は連結側41aに対向する非連結側41bに対応するガスバリアフィルム8の部位にのみ形成してもよい。この場合、射出温度200℃〜230℃の範囲内で、連結側41a又は非連結側41bのスコア部の肉厚を0.18mm〜0.23mmとし他の部位のスコア部の肉厚を0.24mm以上とすることにより製造することができる。
【0039】
プルリング7を引っ張ってスコア部41を破断し閉塞板4を開口させる際のスコア部41の破断開始から破断完了までの引張力の変化を測定した結果、スコア部41の連結側41aが破断する破断開始の際の引張力が最も高く、次に、スコア部41の非連結側41bを破断する破断完了の際の引張力が高いことがわかった。
【0040】
そして、スコア部41を破断させる際に、破断開始時の引張力の方向はガスバリアフィルム8の面に垂直な方向となる。よって、破断開始時が最もガスバリアフィルム8が閉塞板4から剥離し易い。そこで、少なくとも連結側41aに切断部83を形成すれば、破断開始時には、既にガスバリアフィルム8が連結側41aの切断部83により切断されているため、ガスバリアフィルム8が閉塞板4から剥離することを抑制させることができる。
【0041】
又、スコア部41の破断を完了させる際には、スコア部41のほとんどが破断した状態であるため、プルリング7を引っ張ることにより閉塞板4のスコア部41の内側に位置する部位が注出筒部3の軸方向と平行な状態となっており、スコア部41の非連結側41bの部分は引き延ばされる様にして破断しスコア部41の破断が完了する。
【0042】
従って、非連結側41bに切断部83が形成されていない場合、スコア部の非連結側に対応するガスバリアフィルムの部位も引き延ばされるようにして破断されるため、閉塞板から一部のガスバリアフィルムが剥離し、閉塞板の開口縁の非連結側の部位に剥離したガスバリアフィルムが残り易い。そこで、少なくともスコア部41の非連結側41bに対応するガスバリアフィルム8の部位に切断部83を形成すれば、切断完了の際には、既に切断部83によりガスバリアフィルム8が切断されているため、開口縁の非連結側41bに剥離したガスバリアフィルムが残ることを防止することができる。
【0043】
又、実施形態では、注出口栓1をポリエチレンで成型したが、他の樹脂を用いてもよい。又、実施形態では、ガスバリアフィルム8としてEVOH製のガスバリア層81をポリエチレン製の樹脂層で挟んだものを用いたが、ガスバリア性を有するものであれば他の樹脂製のガスバリアフィルムを用いてもよい。
【0044】
又、実施形態では、合成樹脂製の容器2に取り付けられる注出口栓1について説明したが、これに限られず、例えば、容器2はガラス製や紙製であってもよい。紙製の容器を用いる場合には、注出口栓1は接着等により容器に取り付ければよい。
【0045】
又、実施形態ではスコア部41が楕円形環状であるものを説明したが、これに限られず、例えば、スコア部41を十字型環状に形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の注出口栓の実施形態を示す平面図。
【図2】図1の実施形態の注出口栓のII−II線を切断した状態を示す断面図。
【図3】実施形態の注出口栓を成型する金型を示す断面図。
【図4】図3の金型により実施形態の注出口栓を成型する際に樹脂がスコア部に流れ込む状態を示す断面図。
【図5】実施形態の注出口栓のガスバリアフィルムに切断部が形成された状態を示す断面図。
【符号の説明】
【0047】
1…注出口栓、 2…容器、 2a…開口部、 3…注出筒部、 4…閉塞板、 4a…上面、 4b…下面(容器側の面)、 41…スコア部、 41a…連結側、 41b…非連結側、 5…張出部、 6…嵌合部、 7…プルリング、 71…連結部、 8…ガスバリアフィルム、 81…ガスバリア層、 82…樹脂層、 83…切断部、 91…下金型、 92…上金型、 92a…スコア成型部、 92b…ゲート、 93…キャビティ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物が充填される容器の開口部に取り付けられ、該内容物を注出するための流路を形成する注出筒部と、該注出筒部を閉塞する閉塞板と、該閉塞板に設けられた環状のスコア部と、該スコア部の内側であって該スコア部に隣接する該閉塞板の部位に連結されたプルリングと、該閉塞板の前記容器側の面に設けられたガスバリアフィルムとを備えた注出口栓において、
前記ガスバリアフィルムはガスバリア層を備え、
該ガスバリア層は前記スコア部に対応し少なくとも前記プルリングが連結された連結側の部位が切断された切断部を有することを特徴とする注出口栓。
【請求項2】
前記ガスバリア層の切断部は、前記スコア部に対応する部位で少なくとも前記連結側に対向する非連結側に形成されていることを特徴とする請求項1記載の注出口栓。
【請求項3】
前記ガスバリア層の切断部は、前記スコア部に対応する部位の全体に亘って形成されていることを特徴とする請求項1記載の注出口栓。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−297000(P2008−297000A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−147799(P2007−147799)
【出願日】平成19年6月4日(2007.6.4)
【出願人】(505440295)北海製罐株式会社 (58)
【出願人】(000221579)東都成型株式会社 (5)
【Fターム(参考)】