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注射可能なナノ粒子のオランザピン製剤
説明

注射可能なナノ粒子のオランザピン製剤

【課題】作用期間を制御することができ、溶解が約1週間またはそれよりも長い期間であり、少ない注射容積で高い薬物濃度を含むことができる注射可能なナノ粒子のオランザピン製剤の提供。
【解決手段】オランザピンナノ粒子、少なくとも1種の表面安定剤、および薬学的に許容できる担体を含有する、注射可能なナノ粒子のオランザピン組成物。好ましくは、オランザピンが、結晶相、非晶質相、半結晶相、半非晶質相等であり、有効平均粒径が約5μm未満である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、患者のより良いコンプライアンスを確実にし、その結果患者の改善された治療的有効性およびより良い全般的精神健康をもたらす、向精神薬の新規送達システムに関する。より詳細に述べると、本発明は、長期間作用する注射可能なナノ粒子のオランザピン製剤を含む。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
A.オランザピンに関する背景
現在、中枢神経系の障害の処置に利用可能な多くの薬物が存在する。中でもこれらの薬物は、統合失調症および統合失調症様疾患などの重篤な精神状態の処置のための抗精神病薬として公知の範疇にある。このような状態に利用可能なこれらの薬物は、望ましくない副作用に関連することが多く、これらの症状をより安全かつより効果的方法で管理または消失するより良い製品が必要とされている。更に多くの患者は、現在の薬物療法に反応しないかまたは部分的にのみ反応し、そのような部分的応答者または非応答者は、処置された患者の40%〜80%で変動すると概算されている。
【0003】
抗精神病薬が導入されて以降、患者は、薬物が誘発したパーキンソン病、急性ジストニー反応、アカシジア、遅発性ジスキネジーおよび遅発性ジストニーを含む、薬物が誘発した錐体外路症状に罹患され易いことが観察されている。Simpson Angusスケール、Barnesアカシジア等級化尺度、および異常不随意運動評価尺度(AIMS)は、錐体外路症状の評価に関する周知のスケールである。統合失調症の処置に利用可能な薬物の大部分は、本疾患の症状に対し有益な作用を生じる用量で使用される場合に、これらの錐体外路副作用を生じる傾向がある。かなり多くの患者における有害事象の重症度および/または有効性の欠如は、コンプライアンス不良または処置停止を生じることが多い。
【0004】
多くの薬物は、鎮静作用に関連し、および前述の疾患の情動症状に望ましくない影響を有し、うつ病を引き起こすこともある。場合によっては、本薬物の長期使用は、先に言及された遅発性ジスキネジーおよび遅発性ジストニーのような、不可逆的状態につながる。これは、そのような薬物を必要とする患者の多くは、自身の精神機能を完全に制御することができないという事実と組合せ、患者のコンプライアンスの不良および減少された治療効果をもたらすことが多い。そのような薬物の長期活性を有し、その結果投与頻度が少ない剤形は、非常に望ましい。このことが、そのような剤形が、患者が用量を摂取することを忘れるかまたは失敗することにより引き起こされる合併症を最小化することができる理由である。
【0005】
中枢神経系障害の処置に有用な広範に使用されかつ一般的である抗精神病薬は、オランザピンであり、これはZyprexa(登録商標)(Eli Lilly, インディアナポリス, IN)として市販されている。Zyprexa(登録商標)は、経口投与用錠剤および筋肉内注射用製剤の両方で入手することができる。
【0006】
オランザピンは、化学名2-メチル-4-(4-メチル-1-ピペラジニル)-10H-チエノ[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン(C17H20N4S)であり、分子量312.439、以下の化学構造を有する。

【0007】
オランザピンは、事実上水に不溶性である、黄色結晶質固体である。この化合物は、Chakrabartiらにより、米国特許第5,229,382号において開示されかつ特許請求されており、この特許は参照により本明細書に組入れられている。
【0008】
オランザピンは、D-1およびD-2受容体でのドーパミンアンタゴニストであり、加えて抗ムスカリン性特徴、抗コリン作用性特徴を有し、ならびに5HT-2受容体部位のアンタゴニストである。この化合物は、ノルアドレナリンα受容体でのアンタゴニスト活性も有する。これらの特性は、この化合物は、弛緩特性、抗不安特性、または制吐特性を伴う神経遮断薬である可能性があり、ならびに統合失調症、統合失調症様疾患および急性躁病のような精神病的状態の処置に有用であることを示唆している。この化合物は低投与量で、軽度の不安状態の処置における使用に適応とされている。
【0009】
オランザピンは、以下の受容体に高親和性で結合する、選択的モノアミン作用性アンタゴニストである:セロトニン5HT2A/2C受容体(各々、KI=4および11nM)、ドーパミンD1-4受容体(KI=11-31 125nM)、ヒスタミンH1受容体(KI=7nM)、およびアドレナリン(α)1受容体(KI=nM)、GABAA受容体、BZD受容体、および(β)アドレナリン受容体(KI>10μM)。
【0010】
オランザピンの作用機序は、統合失調症に有効性を有する他の薬物同様不明である。しかし、統合失調症におけるこの薬物の有効性は、ドーパミンおよびセロトニン2型(5HT2)拮抗作用の組合せを介して媒介されることが提唱されている。双極性1型障害に関連した急性躁病エピソードの処置におけるこのオランザピンの作用機序は、不明である。
【0011】
同様の受容体親和性を伴うドーパミンおよび5HT2以外の受容体での拮抗作用は、一部オランザピンの他の治療効果および副作用を説明することができる。ムスカリンM1-5受容体に対するオランザピンの拮抗作用は、その抗コリン作用を説明している。ヒスタミンH1受容体に対するオランザピンの拮抗作用は、本薬物により観察される傾眠を説明することができる。アドレナリン(α)受容体に対するオランザピンの拮抗作用は、本薬物により観察される起立性低血圧を説明することができる。
【0012】
B. ナノ粒子薬物に関する背景
生体利用能は、薬物が、投与後に標的組織において利用可能となり始める程度である。剤形および様々な特性、例えば薬物の溶解度を含む、多くの要因が、生体利用能に影響を及ぼすことができる。低い生体利用能は、薬学的組成物、特に水に難溶性の活性成分を含有するものの開発時に遭遇する重大な問題点である。水に難溶性の薬物は、主に完全に溶解した原薬と組合せて使用される静脈内投与技法に関して安全でない傾向がある。
【0013】
粒子状薬物の溶解度は、表面積の増加、すなわち粒径の減少に伴い、増加することは公知である。そのため、細粒化された薬物を作製する方法が研究され、薬学的組成物中の薬物粒子の粒径および粒径範囲を管理することに、努力が払われている。Liversidgeらの米国特許第5,145,684号は、それらの表面に吸収された架橋していない表面安定剤を有する原薬の粒子、ならびにそれらの調製法を開示しており、この特許は参照により本明細書に組入れられている。この特許は、オランザピンナノ粒子組成物を開示しても示唆してもいない。
【0014】
ナノ粒子組成物の製造法は、例えば米国特許第5,518,187号および第5,862,999号、これらは両方とも「Method of Grinding Pharmaceutical Substances」;米国特許第5,718,388号、「Continuous Method of Grinding Pharmaceutical Substances」;および、米国特許第5,510,118号、「Process of Preparing Therapeutic Compositions Containing Nanoparticles」に開示されている。これらの特許は、ナノ粒子のオランザピンの製造法を開示していない。
【0015】
以下においても、ナノ粒子組成物が開示されている:例えば米国特許第5,298,262号、「Use of Ionic Cloud Point Modifiers to Prevent Particle Aggregation During Sterilization」;米国特許第5,302,401号、「Method to Reduce Particle Size Growth During Lyophilization」;米国特許第5,336,507号、「Use of Charged Phospholipids to Reduce Nanoparticle Aggregation」;米国特許第5,340,564号、「Formulations Comprising Olin 10-G to Prevent Particle Aggregation and Increase Stability」;米国特許第5,346,702号、「Use of Non-Ionic Cloud Point Modifiers to Minimize Nanoparticulate Aggregation During Sterilization」;米国特許第5,352,459号、「Use of Purified Surface Modifiers to Prevent Particle Aggregation During Sterilization」;米国特許第5,399,363号および第5,494,683号、両方とも「Surface Modified Anticancer Nanoparticles」;米国特許第5,429,824号、「Use of Tyloxapol as a Nanoparticulate Stabilizer」;米国特許第5,470,583号、「Method of Preparing Nanoparticle Compositions Containing Charged Phospholipids to Reduce Aggregation」;米国特許第5,518,738号、「Nanoparticulate NSAID Formulations」;米国特許第5,552,160号、「Surface Modified NSAID Nanoparticles」;米国特許第5,560,931号、「Formulations of Compounds as Nanoparticulate Dispersions in Digestible Oils or Fatty Acids」;米国特許第5,565,188号、「Polyalkylene Block Copolymers as Surface Modifiers for Nanoparticles」;米国特許第5,569,448号、「Sulfated Non-ionic Block Copolymer Surfactant as Stabilizer Coatings for Nanoparticle Compositions」;米国特許第5,571,536号、「Formulations of Compounds as Nanoparticulate Dispersions in Digestible Oils or Fatty Acids」;米国特許第5,573,783号、「Redispersible Nanoparticulate Film Matrices With Protective Overcoats」;米国特許第5,580,579号、「Site-specific Adhesion Within the GI Tract Using Nanoparticles Stabilized by High Molecular Weight, Linear Poly(ethylene Oxide) Polymers」;米国特許第5,585,108号、「Formulations of Oral Gastrointestinal Therapeutic Agents in Combination with Pharmaceutically Acceptable Clays」;米国特許第5,587,143号、「Butylene Oxide-Ethylene Oxide Block Copolymers Surfactants as Stabilizer Coatings for Nanoparticulate Compositions」;米国特許第5,591,456号、「Milled Naproxen with Hydroxypropyl Cellulose as Dispersion Stabilizer」;米国特許第5,622,938号、「Sugar Based Surfactant for Nanocrystals」;米国特許第5,718,919号、「Nanoparticles Containing the R(-)Enantiomer of Ibuprofen」;米国特許第5,747,001号、「Aerosols Containing Beclomethasone Nanoparticle Dispersions」;米国特許第5,834,025号、「Reduction of Intravenously Administered Nanoparticulate Formulation Induced Adverse Physiological Reactions」;米国特許第6,045,829号、「Nanocrystalline Formulations of Human Immunodeficiency Virus (HIV) Protease Inhibitors Using Cellulosic Surface Stabilizers」;米国特許第6,068,858号、「Methods of Making Nanocrystalline Formulations of Human Immunodeficiency Virus (HIV) Protease Inhibitors Using Cellulosic Surface Stabilizers」;米国特許第6,153,225号、「Injectable Formulations of Nanoparticulate Naproxen」;米国特許第6,165,506号、「New Solid Dose Form of Nanoparticulate Naproxen」;米国特許第6,221,400号、「Methods of Treating Mammals Using Nanocrystalline Formulations of Human Immunodeficiency Virus (HIV) Protease Inhibitors」;米国特許第6,264,922号、「Nebulized Aerosols Containing Nanoparticle Dispersions」;米国特許第6,267,989号、「Methods for Preventing Crystal Growth and Particle Aggregation in Nanoparticle Compositions」;米国特許第6,270,806号、「Use of PEG-Derivatized Lipids as Surface Stabilizers for Nanoparticulate Compositions」;米国特許第6,316,029号、「Rapidly Disintegrating Solid Oral Dosage Form」;米国特許第6,375,986号、「Solid Dose Nanoparticulate Compositions Comprising a Synergistic Combination of a Polymeric Surface Stabilizer and Dioctyl Sodium Sulfosuccinate」;米国特許第6,428,814号、「Bioadhesive nanoparticulate compositions having cationic surface stabilizers」;米国特許第6,431,478号、「Small Scale Mill」;米国特許第6,432,381号、「Methods for Targeting Drug Delivery to the Upper and/or Lower Gastrointestinal Tract」;米国特許第6,592,903号、「Nanoparticulate Dispersions Comprising a Synergistic Combination of a Polymeric Surface Stabilizer and Dioctyl Sodium Sulfosuccinate」;米国特許第6,582,285号、「Apparatus for sanitary wet milling」;米国特許第6,656,504号、「Nanoparticulate Compositions Comprising Amorphous Cyclosporine」;米国特許第6,742,734号、「System and Method for Milling Materials」;米国特許第6,745,962号、「Small Scale Mill and Method Thereof」;米国特許第6,811,767号、「Liquid droplet aerosols of nanoparticulate drugs」;および、米国特許第6,908,626号、「Compositions having a combination of immediate release and controlled release characteristics」;これらは全て、具体的に参照により本明細書に組入れられている。加えて、2002年1月31日に公開された米国特許出願第20020012675 A1号、「Controlled Release Nanoparticulate Compositions」、および国際公開公報第02/098565号、「System and Method for Milling Materials」は、ナノ粒子の活性物質の組成物を開示し、これらは具体的に参照により本明細書に組入れられている。これらの参考文献のいずれも、オランザピンのナノ粒子組成物について説明していない。
【0016】
非晶質小型粒子組成物は、例えば米国特許第4,783,484号、「Particulate Composition and Use Thereof as Antimicrobial Agent」;米国特許第4,826,689号、「Method for Making Uniformly Sized Particles from Water-Insoluble Organic Compounds」;米国特許第4,997,454号、「Method for Making Uniformly-Sized Particles From Insoluble Compounds」;米国特許第5,741,522号、「Ultrasmall, Non-aggregated Porous Particles of Uniform Size for Entrapping Gas Bubbles Within and Methods」;および、米国特許第5,776,496号、「Ultrasmall Porous Particles for Enhancing Ultrasound Back Scatter」に開示されている。これらの参考文献は、ナノ粒子のオランザピンを説明していない。
【0017】
当技術分野において、先行する従来のオランザピン製剤に関連したこれらの問題点および他の問題点を克服する、ナノ粒子のオランザピン製剤の必要性が存在する。本発明はこれらの必要性を満たすものである。
【発明の概要】
【0018】
発明の概要
本発明は、注射可能なナノ粒子のオランザピン組成物に関する。これらの組成物は、オランザピン、ならびに好ましくはオランザピン粒子の表面上に吸着されるかまたはこれと会合されている少なくとも1種の表面安定剤を含有する。ナノ粒子のオランザピン粒子は、有効平均粒径約5μm未満を有する。表面安定剤は、約1週間または約1週間よりも長い期間にわたり、薬物の有効性を維持する有効平均粒径のオランザピンを維持するのに十分な量で存在する。オランザピン粒子のナノ粒子粒径は、筋肉内(IM)または皮下(SC)のいずれかの経路で投与された場合に、望ましい血液プロファイルおよび作用期間を生じるように、操作することができる。
【0019】
抗精神病薬で処置される患者集団は、患者のコンプライアンス不良を被り、これは、投与される薬物の治療効果の減退を引き起こすので、長期作用する抗精神病薬が好ましい。毎日の反復投与が必要な薬物は、またはたとえ1日1回投与が必要な薬物であっても、この患者集団には好ましくない。週1回投与剤形のような、より簡単な剤形は、患者のコンプライアンスの劇的改善を生じ、その結果改善された生活の質を生じることができる。本発明の組成物の利点および特性は、本明細書において説明されている。
【0020】
本発明の別の局面は、本発明のナノ粒子のオランザピン組成物を含有する薬学的組成物に関する。これらの薬学的組成物は好ましくは、オランザピン、少なくとも1種の表面安定剤、および少なくとも1種の薬学的に許容できる担体、更には任意の望ましい賦形剤を含有する。
【0021】
本発明は更に、ナノ粒子のオランザピン組成物を作製する方法を開示している。このような方法は、オランザピンおよび少なくとも1種の表面安定剤を、ナノ粒子のオランザピン組成物を提供するのに十分な時間および条件下で接触させることを含む。1種または複数の表面安定剤は、オランザピンと、オランザピンの粒径低下の前、好ましくは同時、または後のいずれかで接触することができる。
【0022】
本発明は、例えば、向精神療法および中枢神経系障害の処置などのために、本発明の注射可能なナノ粒子のオランザピン組成物を使用する処置法にも関する。本発明のひとつの態様において、オランザピンの筋肉内注射または皮下注射が利用される。この様式での薬物の投与は、経口投与される場合よりもより長い期間にわたり薬物を患者の器官系へ緩徐に放出する、オランザピンの筋肉内または皮下の貯留物(depot)の形成を可能にする。薬物が放出される期間は、好ましくは、最大約1週間、約2週間〜約6週間、および約2週間〜約12週間である。さらなる有効性の期間が、本明細書において説明されている。これは、増強された処置的転帰を伴う改善された患者のコンプライアンスを可能にする。更にオランザピンの注射可能な製剤は、経口投与と比べて、著しく短い反応時間を生じる。現在の通常のオランザピン製剤は、注射のために製剤化することができる(すなわち、Zyprexa(登録商標))が、そのような通常の注射可能なオランザピン製剤は、その薬物の低い水溶解度のために、調製することが困難である。
【0023】
向精神療法および中枢神経系障害の処置において、必要な治療量の薬物をインビボで送達し、および迅速かつ一貫した様式で薬物を生体利用可能とするオランザピン剤形を提供することは重要である。本発明のナノ粒子のオランザピン製剤は、好ましくは筋肉内注射後の薬物貯留物の形成により、これらの目的を実現する。この貯留物は、薬物のナノ粒径の制御により、約1〜約12週間にかけてほぼ0次速度で、薬物を、血流へゆっくり放出する。異なるナノ粒子の粒径は、異なる速度で溶解し、その結果薬物を貯留物から血流へ異なる放出速度で放出するであろう。
【0024】
前述の一般的説明および以下の図面の簡単な説明および詳細な説明の全ては、例証的かつ説明的であり、ならびに請求された本発明の更なる説明を提供することが意図される。以下の本発明の詳細な説明から、その他の目的、利点および新規特徴は、当業者には、容易に明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】ミル粉砕されないオランザピンの電子顕微鏡写真を示す。
【図2】ミル粉砕されたナノ粒子のオランザピン製剤の電子顕微鏡写真を示す。
【図3】ミル粉砕されたナノ粒子のオランザピン製剤の電子顕微鏡写真を示す。
【図4】ナノ粒子のオランザピン製剤の6匹の雄イヌへの筋肉内投与後6時間にわたるオランザピンの血漿濃度(ng/mL)を図示している。
【図5】ナノ粒子のオランザピン製剤の6匹の雄イヌへの筋肉内投与後6時間に渡るオランザピンの血漿濃度(ng/mL)を図示している。
【発明を実施するための形態】
【0026】
発明の詳細な説明
本発明は、粒径の操作により有効血中レベルを提供するように作用期間を制御することができ、従って溶解が約1週間またはそれよりも長い期間である、少ない注射容積で高い薬物濃度を含むことができる注射可能なナノ粒子のオランザピン製剤を提供する。
【0027】
本発明の別の態様において、本発明の組成物は、有効レベルの薬物を、約1週間〜約2週間、約1週間〜約3週間、約1週間〜約4週間、約1週間〜約5週間、約1週間〜約6週間、約1週間〜約7週間、約1週間〜約8週間、約1週間〜約9週間、約1週間〜約10週間、約1週間〜約11週間、約1週間〜約12週間、および、約2週間〜約6週間、約3週間〜約4週間、約3週間〜約7週間などのそれらの任意の組合せを、提供する。
【0028】
本発明の組成物は、筋肉内または皮下などの注射を介して投与され、薬物貯留物を形成する。薬物貯留物は、約1週間またはそれよりも長く薬物の有効レベルを生じる。
【0029】
米国特許第5,145,684号に開示されたように、表面安定剤および活性物質の全てではない組合せが、安定したナノ粒子組成物を生じるであろう。驚くべきことに、安定した、注射可能な、ナノ粒子のオランザピン製剤を作製することができることが発見された。
【0030】
現在のオランザピン製剤には、以下の問題点がある:(1)この薬物の溶解度が低いので、生体利用能が比較的低くなること;(2)投与は、毎日数回反復されなければならないこと;および、(3)多種多様な副作用が、この薬物の現在の剤形に関連していること。
【0031】
本発明は、先行技術のオランザピン製剤が遭遇した問題点を克服する。特に本発明のナノ粒子のオランザピン製剤は、以下の利点を提供することができる:(1)投与頻度の減少および/または投与後延長された薬物の治療レベル;(2)より迅速な作用開始;(3)同じ薬理学的作用を得るために必要なオランザピンの投与量がより少ないこと;(4)増大した生体利用能;(5)静脈内、皮下、または筋肉内注射に関する、改善された性能特性、例えばより高い負荷投与量およびより小さい液体投与容積など;(6)改善された薬物動態プロファイル、例えば改善されたCmaxおよびAUCのプロファイル;(7)摂食状態、対、絶食状態で投与された場合の、ナノ粒子のオランザピン組成物の実質的に類似したまたは生物学的に同等の薬物動態プロファイル;(8)生体接着性オランザピン製剤、これは適用の望ましい部位を被覆し、ある期間維持することができ、これにより薬物の有効性が増大し、更には投与頻度が削除または減少される;(9)投与後本発明の組成物中に存在するナノ粒子のオランザピン粒子の高い再分散性;(10)低い粘度の液体ナノ粒子のオランザピン剤形を作製することができること;(11)ナノ粒子のオランザピン組成物を、他の活性物質と組合せて使用することができること;(12)ナノ粒子のオランザピン組成物は、濾過滅菌することができること;(13)ナノ粒子のオランザピン組成物は、非経口投与に適していること;ならびに、(14)ナノ粒子のオランザピン組成物は、有機溶媒または極端なpHを必要としないこと。
【0032】
本発明の好ましい剤形は、液体の注射可能な製剤である。しかしこの組成物は、例えば凍結乾燥により、注射投与前に再構成するための粉末または固形物で製剤化することもできる。この剤形は、例えば、制御型放出剤形、遅延型放出剤形、延長型放出剤形、間欠型放出剤形、即時放出および制御された放出の混合型剤形、またはそれらの組合せであることができる。
【0033】
本発明は、以下におよび本出願を通して示されるような、いくつかの定義を用い、本明細書において、説明されている。
【0034】
本明細書において使用される「約」は、当業者により理解され、およびそれが使用される状況に応じてある程度変動するであろう。これが使用される状況が当業者に明確に示されずにこの用語が使用される場合、「約」は、特定の用語の±10%までを意味するであろう。
【0035】
「通常の」、または「非ナノ粒子の活性物質」は、可溶化されたまたは約5μmよりも大きい有効平均粒径を有する活性物質を意味するものである。本明細書に定義されたナノ粒子の活性物質は、約5μm未満の有効平均粒径を有する。
【0036】
本明細書において使用される「水に難溶性の薬物」とは、約30mg/ml未満の、好ましくは約20mg/ml未満の、好ましくは約10mg/ml未満の、または好ましくは約1mg/ml未満の溶解度を有するものを意味する。
【0037】
安定した薬物粒子に関して本明細書において使用される「安定した」とは、1種または複数の以下のパラメータを含むが、これらに限定されるものではない:(1)オランザピン粒子が粒子間引力のために、測定可能な程度に綿状沈殿も凝塊形成もしないか、またはそうでなければ経時的に著しく粒径を増加しないこと;(2)オランザピン粒子の物理構造が、非晶質相(amorphous)から結晶相への転換などにより、経時的に変更されないこと;(3)オランザピン粒子は、化学的に安定していること;および/または、(4)オランザピンに、本発明のナノ粒子の調製中にオランザピン融点のもしくはそれを上回る加熱工程が供されないこと。
【0038】
薬物用量に関して本明細書において使用される「治療的有効量」とは、そのような処置を必要とするかなりの数の対象において、そのために薬物が投与される、特定の薬理学的反応を提供する用量を意味するものである。特定の場合に特定の対象へ投与される「治療的有効量」は、例えそのような用量が当業者により「治療的有効量」とみなされたとしても、本明細書に説明された疾患の処置においては常に有効ではないことは強調されるべきである。更に薬物用量は、特定の場合に、注射可能な用量として測定されることも理解されるべきである。
【0039】
増強されたpKプロファイル
本発明は好ましくは、哺乳類対象へ投与される場合に、望ましい薬物動態プロファイルを有するオランザピン組成物も提供する。このオランザピン組成物の望ましい薬物動態プロファイルは、好ましくは、以下を含むが、これらに限定されるものではない:(1)投与後哺乳類対象の血漿中でアッセイされる場合に、同じ用量で投与された非ナノ粒子のオランザピン製剤(例えばZyprexa(登録商標))のCmaxよりも好ましくはより大きい、オランザピンのCmax;および/または、(2)投与後哺乳類対象の血漿中でアッセイされる場合、同じ用量で投与された非ナノ粒子のオランザピン製剤(例えばZyprexa(登録商標))のAUCよりも好ましくはより大きい、オランザピンのAUC。本明細書において使用される望ましい薬物動態プロファイルは、オランザピンの初期注射量以降に測定された薬物動態プロファイルである。
【0040】
通常のオランザピン(例えばZyprexa(登録商標))は、代謝に応じ、5〜8時間でピーク血漿レベルに到達し、半減期約35時間を有する。
【0041】
本発明の好ましい注射可能なオランザピン組成物は、同じ用量で投与された非ナノ粒子のオランザピン製剤(例えばZyprexa(登録商標))との比較薬物動態試験において、非ナノ粒子のオランザピン製剤により示されるCmaxよりも少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約200%、少なくとも約300%、少なくとも約400%、少なくとも約500%、少なくとも約600%、少なくとも約700%、少なくとも約800%、少なくとも約900%、少なくとも約1000%、少なくとも約1100%、少なくとも約1200%、少なくとも約1300%、少なくとも約1400%、少なくとも約1500%、少なくとも約1600%、少なくとも約1700%、少なくとも約1800%、または少なくとも約1900%より大きいCmaxを示す。
【0042】
本発明の好ましい注射可能なオランザピン組成物は、同じ用量で投与された非ナノ粒子のオランザピン製剤(例えばZyprexa(登録商標))との比較薬物動態試験において、非ナノ粒子のオランザピン製剤により示されるAUCよりも少なくとも約25%、少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約100%、少なくとも約125%、少なくとも約150%、少なくとも約175%、少なくとも約200%、少なくとも約225%、少なくとも約250%、少なくとも約275%、少なくとも約300%、少なくとも約350%、少なくとも約400%、少なくとも約450%、少なくとも約500%、少なくとも約550%、少なくとも約600%、少なくとも約750%、少なくとも約700%、少なくとも約750%、少なくとも約800%、少なくとも約850%、少なくとも約900%、少なくとも約950%、少なくとも約1000%、少なくとも約1050%、少なくとも約1100%、少なくとも約1150%、または少なくとも約1200%より大きいAUCを示す。
【0043】
組合せた薬物動態プロファイルの組成物
更に別の本発明の態様において、所望の薬物動態プロファイルを提供する第一のナノ粒子のオランザピン組成物は、所望の異なる薬物動態プロファイルを生じる少なくとも1種の他のオランザピン組成物と同時投与、逐次投与、または組合せられる。2種よりも多いオランザピン組成物は、同時投与、逐次投与、または組合せることができる。第一のオランザピン組成物はナノ粒子の粒径を有するが、追加の1種または複数のオランザピン組成物は、ナノ粒子であるか、可溶化されるか、またはマイクロ粒子の粒径を有することができる。
【0044】
第二、第三、第四などのオランザピン組成物は、例えば:(1)オランザピンの有効平均粒径;または、(2)オランザピンの用量;が、第一のものと、および互いに異なることができる。そのような組合せ組成物は、必要とされる投与回数を減少する。
【0045】
第二のオランザピン組成物がナノ粒子の粒径を有する場合、第二の組成物のオランザピン粒子は、その薬物粒子の表面に会合されている少なくとも1種の表面安定剤を有することが好ましい。1種または複数の表面安定剤は、第一のオランザピン組成物に存在する表面安定剤と同じまたは異なることができる。
【0046】
「即時作用型」製剤および「長期持続型」製剤の同時投与が望ましい場合、これらの2種の製剤は、単独の組成物、例えば二重放出型組成物中で組合せられることが好ましい。
【0047】
A. オランザピン組成物
本発明は、ナノ粒子のオランザピン粒子および少なくとも1種の表面安定剤を含有する組成物を提供する。表面安定剤は好ましくは、オランザピン粒子の表面に吸着または会合される。本明細書において有用な表面安定剤は、オランザピン粒子またはそれ自身と化学的に反応しない。好ましくは表面安定剤の個々の分子は、分子間架橋を本質的に含まない。これらの組成物は、2種またはそれよりも多い表面安定剤を含むことができる。
【0048】
本発明は、1種または複数の無毒の生理的に許容できる担体、アジュバント、またはビヒクルで、集合的に担体と称されるものと一緒にされた、ナノ粒子のオランザピン組成物も含む。これらの組成物は、非経口注射(例えば、静脈内、筋肉内、または皮下)のために製剤化することができる。
【0049】
オランザピンは、結晶相、非晶質相、半結晶相(semi-crystalline)、半非晶質相(semi-amorphous)、またはそれらの混合物であることができる。
【0050】
例証的であるが限定するものではない組成物は、以下を、質量%で含有する。

【0051】
1. 表面安定剤
オランザピンのための表面安定剤の選択は、ささいなことではなく、所望の製剤を認めるために実験が必要である。1種よりも多い表面安定剤の組合せを、本発明において使用することができる。本発明において使用することができる有用な表面安定剤は、公知の有機および無機の薬学的賦形剤を含むが、これらに限定されるものではない。このような賦形剤は、様々なポリマー、低分子量オリゴマー、天然の生成物、および界面活性剤を含む。表面安定剤は、非イオン性、イオン性、陰イオン、陽イオン、および両性イオン界面活性剤を含む。
【0052】
好ましい表面安定剤は、ポリソルベート、例えばTween 80、塩化ベンザルコニウム、およびそれらの組合せを含むが、これらに限定されるものではない。
【0053】
有用な表面安定剤の代表例は、低粘度ヒドロキシプロピルセルロース(HPCまたはHPC-SL);ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC);ヒドロキシメチルセルロース(HMC);エチルセルロース;ポビドン;Pluronic;デオキシコール酸ナトリウム;PEG-リン脂質;Tyloxapolおよび他の承認されたトリトン類、ポリビニルピロリドン、ラウリル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチル、ゼラチン、カゼイン、レシチン(ホスファチド)、デキストラン、アラビアゴム、コレステロール、トラガントゴム、ステアリン酸、塩化ベンザルコニウム、ステアリン酸カルシウム、グリセロールモノステアレート、セトステアリルアルコール、セトマクロゴール乳化ワックス、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えばセトマクロゴール1000のようなマクロゴールエーテル)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(例えば、市販のTweens(登録商標)、例えばTween 20(登録商標)およびTween 80(登録商標)(ICI Speciality Chemicals));ポリエチレングリコール(例えばCarbowaxs 3550(登録商標)および934(登録商標)(Union Carbide))、ステアリン酸ポリオキシエチレン、コロイド状二酸化ケイ素、ホスフェート、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、非晶質セルロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、トリエタノールアミン、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレンオキシドおよびホルムアルデヒドを伴う4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-フェノールポリマー(チロキサポール、スペリオン(superione)、およびトリトンとしても公知)、ポロキサマー(例えば、Pluronics F68(登録商標)およびF108(登録商標)、これらはエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマーである);ポロキサミン(例えば、Tetronic 908(登録商標)、Poloxamine 908(登録商標)としても公知、これはプロピレンオキシドとエチレンオキシドのエチレンジアミンへの逐次付加に由来した4官能性ブロックコポリマーである(BASF Wyandotte Corporation, Parsippany, NJ));Tetronic 1508(登録商標)(T-1508)(BASF Wyandotte Corporation)、Tritons X-200、これはスルホン酸アルキルアリールポリエーテルである(Rohm and Haas);Crodestas F-110(登録商標)、これは、ショ糖ステアリン酸およびショ糖ジステアリン酸の混合物である(Croda Inc.);p-イソノニルフェノキシポリ-(グリシドール)、Olin-IOG(登録商標)またはSurfactant 10-G(登録商標)としても公知(Olin Chemicals, Stamford, CT);Crodestas SL-40(登録商標) (Croda, Inc.);および、SA9OHCO、これはC18H37CH2(CON(CH3)-CH2(CHOH)4(CH2OH)2(Eastman Kodak Co.);デカノイル-N-メチルグルカミド;n-デシルβ-D-グルコピラノシド;n-デシルβ-D-マルトピラノシド;n-ドデシルβ-D-グルコピラノシド;n-ドデシルβ-D-マルトシド;ヘプタノイル-N-メチルグルカミド;n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド;n-ヘプチルβ-D-チオグルコシド;n-ヘキシルβ-D-グルコピラノシド;ノナノイル-N-メチルグルカミド;n-ノニルβ-D-グルコピラノシド;オクタノイル-N-メチルグルカミド;n-オクチル-β-D-グルコピラノシド;オクチルβ-D-チオグルコピラノシド;PEG-誘導体化されたリン脂質、PEG-誘導体化されたコレステロール、PEG-誘導体化されたコレステロール誘導体、PEG-誘導体化されたビタミンA、PEG-誘導体化されたビタミンE、リゾチーム、ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルのランダムコポリマーなどを含むが、これらに限定されるものではない。
【0054】
ポビドンポリマー
本発明のひとつの態様において、表面安定剤としてポビドンポリマーが利用される。注射可能な組成物のためのポビドンポリマーは好ましくは、約40,000ダルトン未満の分子量を有する。ポリビドン、ポビドナム、PVP、およびポリビニルピロリドンとしても公知のポビドンポリマーは、商品名Kollidon(登録商標)(BASF Corp.)およびPlasdone(登録商標)(ISP Technologies, Inc.)で販売されている。これらは、化学名1-エテニル-2-ピロリジノンポリマーおよび1-ビニル-2-ピロリジノンポリマーを有する、多分散系巨大分子である。ポビドンポリマーは、平均分子量約10,000〜約700,000ダルトンの範囲を有する一連の製品として商業的に作製されている。40,000ダルトンよりも大きい分子量は、体でのクリアランスが困難であるので、哺乳類へ投与される薬物化合物のための表面修飾剤として有用であるためには、ポビドンポリマーは、約40,000ダルトン未満の分子量を有さなければならない。
【0055】
ポビドンポリマーは、例えば下記工程を含む、Reppe法により調製される:(1)Reppeブタジエン合成によりアセチレンおよびホルムアルデヒドから1,4-ブタンジオールを得る工程;(2)1,4-ブタンジオールを銅上で200℃で脱水素し、γ-ブチロラクトンを形成する工程;ならびに、(3)γ-ブチロラクトンをアンモニアと反応し、ピロリドンを得る工程。アセチレンによる引き続きの処置は、ビニルピロリドンモノマーを生じる。重合は、H2OおよびNH3の存在下での加熱により、実行される。The Merck Index, 第10版、pp.7581(Merck & Co., Rahway, NJ, 1983)を参照されたい。
【0056】
このポビドンポリマーの製造法は、鎖長の等しくない分子を含むポリマー、従って分子量が異なるポリマーを生成する。これらの分子の分子量は、特定の商業的に入手可能な等級の各々の中央値または平均あたりで変動する。ポリマーの分子量を直接決定することは困難であるので、様々な分子量の等級の分類に最も広範に使用される方法は、粘度測定を基にした、K値である。ポビドンポリマーの様々な等級のK値は、平均分子量の関数を表し、粘度測定に由来し、Fikentscher式に従い計算される。
【0057】
質量平均分子量Mwは、光散乱により、個々の分子の質量を測定する方法により決定される。表1は、全て可溶性である、いくつかの商業的に入手可能なポビドンポリマーの分子量データを提供する。
【0058】
【表1】

*これらの分子量は40,000ダルトンよりも大きいので、このポビドンポリマーは、非経口投与される(すなわち注射される)薬物化合物の表面安定剤として有用ではない。
**Mvは粘度-平均分子量であり、Mnは数-平均分子量であり、およびMwは質量平均分子量である。MwおよびMnは、光散乱および超遠心により決定され、ならびにMvは粘度測定により決定される。
【0059】
表1に示されたデータを基に、注射可能な組成物のための好ましい市販のポビドンポリマーの例は、Plasdone C-15(登録商標)、Kollidon 12 PF(登録商標)、Kollidon 17 PF(登録商標)、およびKollidon 25(登録商標)を含むが、これらに限定されるものではない。
【0060】
陽イオン表面安定剤
望ましい投与法に応じ、ナノ粒子のオランザピンの生体接着性製剤は、得られる組成物へ生体接着特性を付与する1種または複数の陽イオン表面安定剤を選択することにより調製することができる。有用な陽イオン表面安定剤は、以下に説明される。
【0061】
有用な陽イオン表面安定剤の例は、ポリマー、バイオポリマー、多糖、セルロース、アルギネート、リン脂質、および非ポリマー性化合物、例えば両性イオン性安定剤、ポリ-n-メチルピリジニウム、アンスリウル(anthryul)塩化ピリジニウム、陽イオン性リン脂質、キトサン、ポリリシン、ポリビニルイミダゾール、ポリブレン、ポリメチルメタクリレート臭化トリメチルアンモニウム(PMMTMABr)、臭化ヘキシルデシルトリメチルアンモニウム(HDMAB)、ポリビニルピロリドン-2-ジメチルアミノエチルメタクリレート硫酸ジメチル、1,2-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[アミノ(ポリエチレングリコール)2000](ナトリウム塩)(DPPE-PEG(2000)-アミンNaとしても公知)(Avanti Polar Lipids, Alabaster, Al)、ポリ(2-メタクリルオキシエチル臭化トリメチルアンモニウム)(Polysciences, Inc., Warrington, PA)(S1001としても公知)、ポロキサミン、例えばTetronic 908(登録商標)、Poloxamine 908(登録商標)としても公知、これはプロピレンオキシドとエチレンオキシドのエチレンジアミンへの逐次付加に由来した4官能性ブロックコポリマー(BASF Wyandotte Corporation, Parsippany, N.J.)、リゾチーム、長鎖ポリマー、例えばアルギン酸、カラゲナン(FMC Corp.)、およびPOLYOX(Dow, Midland, MI)を含むが、これらに限定されるものではない。
【0062】
他の有用な陽イオン性安定剤は、陽イオン性脂質、スルホニウム化合物、ホスホニウム化合物、および第4級アンモニウム化合物、例えば塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ベンジル-ジ(2-クロロエチル)エチルアンモニウム、ココナツ塩化または臭化トリメチルアンモニウム、ココナツ塩化または臭化メチルジヒドロキシエチルアンモニウム、塩化デシルトリエチルアンモニウム、塩化または臭化デシルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム、塩化または臭化C12-15ジメチルヒドロキシエチルアンモニウム、ココナツ塩化または臭化ジメチルヒドロキシエチルアンモニウム、ミリスチルトリメチル硫酸アンモニウムメチル、塩化または臭化ラウリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化または臭化ラウリルジメチル(エテノキシ)4アンモニウム、塩化N-アルキル(C12-18)ジメチルベンジルアンモニウム、塩化N-アルキル(C14-18)ジメチル-ベンジルアンモニウム、塩化N-テトラデシルジメチルベンジルアンモニウム一水和物、塩化ジメチルジデシルアンモニウム、塩化N-アルキルおよび(C12-14)ジメチル1-ナフチルメチルアンモニウム、ハロゲン化トリメチルアンモニウム、アルキル-トリメチルアンモニウム塩およびジアルキル-ジメチルアンモニウム塩、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、エトキシル化されたアルキルアミドアルキルジアルキルアンモニウム塩および/またはエトキシル化されたトリアルキルアンモニウム塩、塩化ジアルキルベンゼンジアルキルアンモニウム、塩化N-ジデシルジメチルアンモニウム、塩化N-テトラデシルジメチルベンジルアンモニウム一水和物、塩化N-アルキル(C12-14)ジメチル1-ナフチルメチルアンモニウムおよび塩化ドデシルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ジアルキルベンゼンアルキルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルベンジルメチルアンモニウム、臭化アルキルベンジルジメチルアンモニウム、臭化C12,C15,C17トリメチルアンモニウム、塩化ドデシルベンジルトリエチルアンモニウム、ポリ-塩化ジアリルジメチルアンモニウム(DADMAC)、塩化ジメチルアンモニウム、ハロゲン化アルキルジメチルアンモニウム、塩化トリセチルメチルアンモニウム、臭化デシルトリメチルアンモニウム、臭化ドデシルトリエチルアンモニウム、臭化テトラデシルトリメチルアンモニウム、塩化メチルトリオクチルアンモニウム(ALIQUAT 336(商標))、POLYQUAT 10(商標)、臭化テトラブチルアンモニウム、臭化ベンジルトリメチルアンモニウム、コリンエステル(例えば脂肪酸のコリンエステル)、塩化ベンザルコニウム、ステアラルコニウムクロリド化合物(例えばステアリルトリモニウムクロリドおよびジ-ステアリルジモニウムクロリドなど)、臭化または塩化セチルピリジニウム、第4級ポリオキシエチルアルキルアミンのハロゲン化物塩、MIRAPOL(商標)およびALKAQUAT(商標)(Alkaril Chemical Company)、アルキルピリジニウム塩;アミン、例えばアルキルアミン、ジアルキルアミン、アルカノールアミン、ポリエチレンポリアミン、N,N-ジアルキルアミノアルキルアクリレート、およびビニルピリジン、アミン塩、例えばラウリル酢酸アミン、ステアリル酢酸アミン、アルキルピリジニウム塩、およびアルキルイミダゾリウム塩、およびアミンオキシド;イミドアゾリニウム塩;プロトン化された第4級アクリルアミド;メチル化された第4級ポリマー、例えばポリ[塩化ジアリルジメチルアンモニウム]およびポリ-[N-メチルビニル塩化ピリジニウム];および、陽イオン化グアーを含むが、これらに限定されるものではない。
【0063】
そのような陽イオン表面安定剤の例および他の有用な陽イオン表面安定剤は、J. Cross and E. Singer、「Cationic Surfactants: Analytical and Biological Evaluation」(Marcel Dekker, 1994);P. and D. Rubingh(編集)、「Cationic Surfactants: Physical Chemistry」(Marcel Dekker, 1991);および、J. Richmond、「Cationic Surfactants: Organic Chemistry」(Marcel Dekker, 1990)に説明されている。
【0064】
非ポリマー性陽イオン表面安定剤は、任意の非ポリマー性化合物、例えば塩化ベンザルコニウム、カルボニウム化合物、ホスホニウム化合物、オキソニウム化合物、ハロニウム化合物、陽イオン性有機金属化合物、第4級リン化合物、ピリジニウム化合物、アニリニウム化合物、アンモニウム化合物、ヒドロキシルアンモニウム化合物、式NR1R2R3R4(+)の第1級アンモニウム化合物、第2級アンモニウム化合物、第3級アンモニウム化合物、および第4級アンモニウム化合物である。式NR1R2R3R4(+)の化合物について
(i)R1-R4はCH3ではない;
(ii)R1-R4のひとつはCH3である;
(iii)R1-R4の3つはCH3である;
(iv)R1-R4の全てはCH3である;
(v)R1-R4の2つはCH3であり、R1-R4のひとつはC6H5CH2であり、およびR1-R4のひとつは7個またはそれ以下の炭素原子のアルキル鎖である;
(vi)R1-R4の2つはCH3であり、R1-R4のひとつはC6H5CH2であり、およびR1-R4のひとつは19個またはそれ以上の炭素原子のアルキル鎖である;
(vii)R1-R4の2つはCH3であり、R1-R4のひとつは基C6H5(CH2)nであり、ここでn>1である;
(viii)R1-R4の2つはCH3であり、R1-R4のひとつはC6H5CH2であり、R1-R4のひとつは少なくとも1個のヘテロ原子を含む;
(ix)R1-R4の2つはCH3であり、R1-R4のひとつはC6H5CH2であり、R1-R4のひとつは少なくとも1個のハロゲンを含む;
(x)R1-R4の2つはCH3であり、R1-R4のひとつはC6H5CH2であり、R1-R4のひとつは少なくとも1個の環状断片を含む;
(xi)R1-R4の2つはCH3であり、R1-R4のひとつはフェニル環である;または
(xii)R1-R4の2つはCH3であり、R1-R4の2つは純粋に脂肪族断片である。
【0065】
このような化合物は、塩化ベヘンアルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベヘントリモニウム、塩化ラウルアルコニウム、塩化セタコニウム、臭化セトリモニウム、塩化セトリモニウム、フッ化水素セチルアミン、クロロアリルメテンアミンクロリド(Quaternium-15)、ジステアリルジモニウムクロリド(Quaternium-5)、ドデシルジメチルエチルベンジルアンモニウムクロリド(Quaternium-14)、Quaternium-22、Quaternium-26、Quaternium-18ヘクトライト、塩酸ジメチルアミノエチルクロリド、塩酸システイン、ジエタノールアンモニウムPOE(10)オレイルエーテルリン酸、ジエタノールアンモニウムPOE(3)オレイルエーテルリン酸、タロウアルコニウムクロリド、ジメチルジオクタデシルアンモニウムベントナイト、ステアラルコニウムクロリド、臭化ドミフェン、安息香酸デナトニウム、ミリストアルコニウムクロリド、ラウルトリモニウムクロリド、エチレンジアミン二塩酸塩、塩酸グアニジン、塩酸ピリドキシン、塩酸イオフェタミン、塩酸メグルミン、塩化メチルベンゼトニウム、臭化ミリトリモニウム(myrtrimonium bromide)、塩化オレイルトリモニウム、ポリクアテルニウム-1、塩酸プロカイン、ココベタイン、ステアラルコニウムベントナイト、ステアラコニウムヘクトナイト、ステアリルトリヒドロキシエチルプロピレンジアミンジヒドロフルオリド、タロウトリモニウムクロリド、およびヘキサデシル臭化トリメチルアンモニウムを含むが、これらに限定されるものではない。
【0066】
これらの表面安定剤のほとんどは、公知の薬学的賦形剤であり、米国薬剤師会および英国薬剤師会(The Pharmaceutical Society of Great Britain)から共同出版されている「Handbook of Pharmaceutical Excipients」(The Pharmaceutical Press, 2000)において詳細に説明されており、これは具体的に参照として組入れられている。
【0067】
これらの表面安定剤は、市販されているか、および/または当技術分野において公知の技術により調製することができる。
【0068】
本出願人らは、理論的機序により結びつけられることを欲するものではないが、これらの安定剤は、オランザピン粒子間の力学的または立体的障壁として機能し、凝集および凝集沈殿に必要な密接な粒子間のアプローチを最小化することにより、オランザピン粒子の凝集沈殿および/または凝集を阻害すると考えられる。
【0069】
2. 賦形剤
保存剤の例は、メチルパラベン(%w/wベースで約0.18%)、プロピルパラベン(%w/wベースで約0.02%)、フェノール(%w/wベースで約0.5%)、およびベンジルアルコール(最大2%v/v)を含む。pH調節剤の例は、水酸化ナトリウムであり、液体担体の例は、注射用滅菌水である。その他の有用な保存剤、pH調節剤、および液体担体は、当技術分野において周知である。
【0070】
3. ナノ粒子のオランザピン粒径
本明細書において使用される粒径は、当業者に周知の通常の粒径測定技術により測定された、質量平均粒径を基に決定される。このような技術は、例えば、沈降場流動分画、光子相関分光、光散乱、およびディスク遠心を含む。
【0071】
本発明の組成物は、有効平均粒径が約5μm未満であるオランザピンナノ粒子を含む。別の本発明の態様において、オランザピン粒子は、前記技術で測定された場合に、約4900nm未満、約4800nm未満、約4700nm未満、約4600nm未満、約4500nm未満、約4400nm未満、約4300nm未満、約4200nm未満、約4100nm未満、約4μm未満、約3900nm未満、約3800nm未満、約3700nm未満、約3600nm未満、約3500nm未満、約3400nm未満、約3300nm未満、約3200nm未満、約3100nm未満、約3μm未満、約2900nm未満、約2800nm未満、約2700nm未満、約2600nm未満、約2500nm未満、約2400nm未満、約2300nm未満、約2200nm未満、約2100nm未満、約2000nm未満、約1900nm未満、約1800nm未満、約1700nm未満、約1600nm未満、約1500nm未満、約1400nm未満、約1300nm未満、約1200nm未満、約1100nm未満、約1000nm未満、約900nm未満、約800nm未満、約700nm未満、約600nm未満、約500nm未満、約400nm未満、約300nm未満、約250nm未満、約200nm未満、約150nm未満、約140nm未満、約130nm未満、約120nm未満、約110nm未満、約100nm未満、約90nm未満、約80nm未満、約70nm未満、約60nm未満、または約50nm未満の粒径を有する。
【0072】
「有効平均粒径が約5μm未満」とは、前述の技術により測定された、ナノ粒子のオランザピン粒子の少なくとも50%が、質量平均粒径約5μm未満を有することを意味する。別の本発明の態様において、ナノ粒子のオランザピン粒子の少なくとも約70質量%、少なくとも約90質量%、少なくとも約95質量%、または少なくとも約99質量%は、有効平均未満の、すなわち約5μm未満、約4900nm未満、約4800nm未満、約4700nm未満など(前段に列記されたような)の粒径を有する。
【0073】
このナノ粒子のオランザピン組成物が、マイクロ粒子オランザピンまたは非オランザピン活性物質組成物と組合される場合、このような組成物は、可溶化されるか、または約5μmよりも大きい有効平均粒径を有するかのいずれかである。「約5μmよりも大きい有効平均粒径」とは、前述の技術により測定された、マイクロ粒子オランザピンまたは非オランザピン活性物質粒子の少なくとも50質量%が、約5μmよりも大きい粒径を有することを意味する。別の本発明の態様において、マイクロ粒子オランザピンまたは非オランザピン活性物質粒子の少なくとも約70質量%、少なくとも約90質量%、少なくとも約95質量%、または少なくとも約99質量%は、約5μmよりも大きい粒径を有する。
【0074】
本発明において、ナノ粒子のオランザピン組成物のD50値は、それ以下にオランザピン粒子の50質量%が収まる粒径である。同様にD90およびD99は、各々、オランザピン粒子の90質量%および99質量%が収まる粒径である。
【0075】
4. ナノ粒子のオランザピンおよび表面安定剤の濃度
オランザピンおよび1種または複数の表面安定剤の相対量は、広範に変動することができる。個々の成分の最適量は、例えば疎水性親油性バランス(HLB)、融点、および安定剤水溶液の表面張力などにより左右される。
【0076】
オランザピンの濃度は、他の賦形剤を含まない、オランザピンおよび少なくとも1種の表面安定剤の総合計の乾燥質量に基づき、約99.5質量%〜約0.001質量%、約95質量%〜約0.1質量%、約90質量%〜約0.5質量%、または約5.0質量%〜約50質量%で変動することができる。
【0077】
少なくとも1種の表面安定剤の濃度は、他の賦形剤を含まない、オランザピンおよび少なくとも1種の表面安定剤の総合計の乾燥質量に基づき、約0.5質量%〜約99.999質量%、約5.0質量%〜約99.9質量%、約10質量%〜約99.5質量%、または約0.1〜約50質量%で変動することができる。
【0078】
5. 追加の活性物質
本発明は、1種または複数の非オランザピン活性物質との同時投与のために製剤化された、本発明のナノ粒子のオランザピン組成物を包含している。このような組合せ組成物を使用する方法も、本発明により包含されている。非オランザピン活性物質は、結晶相、非晶質相、半結晶相、半非晶質相、またはそれらの混合物で存在することができる。
【0079】
本発明のナノ粒子のオランザピン組成物と組合せて投与される化合物は、ナノ粒子のオランザピン組成物とは個別に製剤化されるか、またはナノ粒子のオランザピン組成物と共製剤化されることができる。ナノ粒子のオランザピン組成物が、第二の活性物質と共製剤化される場合、第二の活性物質は、即時放出型、迅速開始型、持続放出型、または二重放出型などの、いずれか適当な方法で製剤化することができる。
【0080】
このような非オランザピン活性物質は、例えば、治療的物質であることができる。治療的物質は、生物学的物質(biologic)を含む、医薬品であることができる。この活性物質は、例えばアミノ酸、タンパク質、ペプチド、ヌクレオチド、肥満防止薬、中枢神経刺激薬、カロテノイド、コルチコステロイド、エステラーゼ阻害薬、抗真菌薬、抗腫瘍薬、制吐薬、鎮痛薬、心臓血管系作用薬、抗炎症薬、例えばNSAIDおよびCOX-2インヒビター、駆虫薬、不整脈治療剤、抗生物質(ペニシリンを含む)、抗凝固薬、抗うつ薬、糖尿病治療剤、抗てんかん薬、抗ヒスタミン薬、高血圧治療剤、抗ムスカリン作用薬、抗微生物薬、新生物形成治療剤、免疫抑制薬、甲状腺治療剤、抗ウイルス薬、抗不安薬、鎮静薬(催眠薬および神経遮断薬)、収斂薬、α-アドレナリン受容体阻害薬、β-アドレナリン受容体阻害薬、血液製剤および代用血液、強心薬、造影剤、コルチコステロイド、鎮咳薬(去痰薬および粘液溶解薬)、診断薬、診断造影剤、利尿薬、ドーパミン作用薬(パーキンソン病治療剤)、止血薬、免疫学的薬物、脂質調節薬、筋弛緩薬、副交感神経作用薬、副甲状腺カルシトニンおよび重リン酸塩、プロスタグランジン、放射線治療剤、性ホルモン(ステロイドを含む)、抗-アレルギー薬、食欲刺激剤および食欲抑制薬、交感神経作用薬、甲状腺治療剤、血管拡張薬、およびキサンチンを含む、様々な公知の薬物の種類から選択することができる。
【0081】
本発明の組成物において特に有用な第二の活性物質の例は、抗うつ薬を含むが、これらに限定されるものではない。有用な抗うつ薬の種類の例は、選択的セロトニン再取込み阻害薬(SSRI)、三環系抗うつ薬、およびモノアミンオキシダーゼ阻害薬(MAOI)を含むが、これらに限定されるものではない。抗うつ薬の例は、シタロプラム(Celexa(登録商標))、エスシタロプラムHB(Lexapro(登録商標))、塩酸フルオキセチン(Prozac(登録商標))、パロキセチン(Paxil(登録商標))、フルボキシアミン(Luvox(登録商標))、セルトラリン(Zoloft(登録商標))、ベンラファキシン(Effexor(登録商標))、アミトリプチリン(Elavil(登録商標))、デシプラミン、ノルトリプチリン、ドゥロキセチン(Cymbalta(登録商標))、ミルタゼピン(Remeron(登録商標))、フェネルジン(Nardil(登録商標))、トラニルシプロミン(Parnate(登録商標))、ネファゾドン(Serzone(登録商標))、トラゾドン、およびブプロピオン (Wellbutrin(登録商標))を含むが、これらに限定されるものではない。特に有用な抗うつ薬は、フルオキセチン(Prozac(登録商標))である。
【0082】
B. 注射可能なオランザピン製剤の製造法
本発明の別の局面において、本発明の注射可能なナノ粒子のオランザピン製剤の調製法が提供される。この方法は、以下の方法のひとつを含む:摩砕、沈降、蒸発、またはこれらの組合せ。ナノ粒子組成物の製造法の例は、米国特許第5,145,684号に開示されている。ナノ粒子組成物の製造法は、米国特許第5,518,187号「Method of Grinding Pharmaceutical Substances」;米国特許第5,718,388号「Continuous Method of Grinding Pharmaceutical Substances」;米国特許第5,862,999号「Method of Grinding Pharmaceutical Substances」;米国特許第5,665,331号「Co-Microprecipitation of Nanoparticlulate Pharmaceutical Agents with Crystal Growth Modifiers」;米国特許第5,662,883号「Co-Microprecipitation of Nanoparticulate Pharmaceutical Agents with Crystal Growth Modifiers」;米国特許第5,560,932号「Microprecipitation of Nanoparticulate Pharmaceutical Agents」;米国特許第5,543,133号「Process of Preparing X-Ray Contrast Compositions Containing Nanoparticles」;米国特許第5,534,270号「Method of Preparing Stable Drug Nanoparticles」;米国特許第5,510,118号「Process of Preparing Terapeutic Compositions Containing Nanoparticles」;および、米国特許第5,470,583号「Method of Preparing Nanoparticle Compositions Containing Charged Phospholipids to Reduce Aggregation」にも開示されており、これらは全て具体的に参照として組入れられている。
【0083】
ミル粉砕、均質化、沈降などの後、得られるナノ粒子のオランザピン組成物は、注射用投与のための液体製剤で利用することができる。
【0084】
本発明のひとつの態様において、オランザピン粒子は、有効平均粒径約600nm未満に低下される。好ましくは、ナノ粒子のオランザピンの有効平均粒径は、約450nm未満であり、より好ましくは約300nm未満であり、更により好ましくは約250nm未満であり、最も好ましくは約100nm未満である。液体分散媒のpHは、サイズ低下プロセス時には、好ましくは約3.0〜約8.0、または約5.0〜約7.5の範囲内に、より好ましくはpH約7.4に維持される。好ましくはサイズ低下プロセス時に使用される分散媒は、水性である。しかしオランザピンが難溶性および分散性である任意の媒体を、分散媒として使用することができる。非水性分散媒の例は、水性塩溶液、ベニバナ油、ならびにエタノール、t-ブタノール、ヘキサンおよびグリコールなどの溶媒を含むが、これらに限定されるものではない。
【0085】
オランザピンの粒径低下のために力学的力を提供する有効な方法は、例えばMicrofluidizer(登録商標)(Microfluidics Corp.)による、ボールミル、媒体によるミル、および均質化を含む。ボールミルは、ミル用媒体、薬物、安定剤および液体を使用する低エネルギーのミル粉砕法である。これらの物質は、媒体がなだれ落ち(cascade)および衝撃により薬物粒径を低下するのに最適な速度で回転されるミル容器に配置される。粒子低下のエネルギーは、摩砕媒体の比重および質量により提供されるので、使用される媒体は、高い密度を有さなければならない。
【0086】
媒体ミルは、高エネルギーミル粉砕法である。薬物、安定剤および液体は、貯蔵庫に入れられ、媒体および回転シャフト/羽根車を備えるチャンバー内で再循環される。回転シャフトは、薬物に衝撃力および剪断力を加え、これにより薬物粒径を低下するために、媒体を攪拌する。
【0087】
均質化は、ミル用媒体を使用しない技術である。薬物、安定剤、および液体(または薬物および液体と、粒径低下後に添加された安定剤)は、Microfluidizer(登録商標)において、インターアクションチャンバーと称される処理ゾーンへ噴出された処理流れを構成している。処理される生成物が、ポンプに誘導され、その後強制排出される。Microfluidizer(登録商標)のプライミングバルブは、空気をポンプの外へ一掃する。一旦ポンプが生成物で満たされると、プライミングバルブが閉じられ、生成物は強制的にインターアクションチャンバーを通される。インターアクションチャンバーの形状寸法は、粒径の低下に貢献する、強力な剪断力、衝撃力およびキャビテーションを生じる。具体的には、インターアクションチャンバーの内側では、加圧された生成物は、ふたつの流れに分けられ、超高速に加速される。次に形成された噴流は、互いに対し方向付けられ、およびインターアクションゾーン内で衝突する。得られる生成物は、非常に細かくかつ均質な粒径または液滴サイズを有する。Microfluidizer(登録商標)は、生成物の冷却を可能にする熱交換器も提供する。本明細書に具体的に参照として組入れられている米国特許第5,510,118号は、ナノ粒子を生じるMicrofluidizer(登録商標)の使用法を開示している。
【0088】
オランザピンは、それが本質的に不溶性の液体媒体へ添加し、プレミックスを形成することができる。液体媒体中のオランザピンの濃度は、約5〜約60%で変動することができ、好ましくは約15〜約50%(w/v)であり、より好ましくは約20〜約40%である。表面安定剤は、プレミックス中に存在することができ、これは粒径低下時に存在することができるか、または粒径低下後に薬物分散体に添加することができる。表面安定剤の濃度は、約0.1〜約50質量%で変動することができ、好ましくは約0.5〜約20質量%であり、より好ましくは約1〜約10質量%である。
【0089】
プレミックスは、分散体中の平均オランザピン粒径を望ましいサイズ、好ましくは約5μm未満に低下するために、機械的手段を供することにより、直接使用することができる。ボールミルが摩砕に使用される場合、プレミックスは、直接使用されることが好ましい。あるいはオランザピンおよび表面安定剤は、例えばCowles型ミキサーのような、適当な攪拌を使用し、裸眼により目視可能な大きい凝集体が存在しない均質な分散体が認められるまで、液体媒体中に分散することができる。再循環型媒体ミルが摩砕に使用される場合には、プレミックスには、そのような予備的ミル粉砕分散工程に供されることが好ましい。
【0090】
オランザピン粒径を低下するために適用される機械的手段は、好都合なことに分散ミルの形をとることができる。適当な分散ミルは、ボールミル、アトライタミル、振動ミル、ならびにサンドミルおよびビーズミルのような媒体ミルを含む。媒体ミルは、粒径の望ましい低下を提供するために必要なミル粉砕時間が比較的短いので好ましい。媒体ミルに関して、プレミックスの見かけの粘度は、好ましくは約100〜約1000センチポアズであり、ボールミルに関して、プレミックスの見かけの粘度は、好ましくは約1から約100センチポアズまでである。このような範囲は、有効粒径低下と媒体崩壊の間の最適なバランスを可能にする傾向があるが、限定された方法ではない。
【0091】
摩砕時間は、広範に変動することができ、主に具体的な機械的手段および選択された処理条件によって決まる。ボールミルに関して、最長5日間またはそれよりも長い処理期間が必要なことがある。あるいは1日未満の処理時間(滞留時間は1分間から数時間まで)は、高剪断媒体ミルの使用により可能である。
【0092】
これらのオランザピン粒子は、オランザピンを著しく分解しない温度で、粒径が低下されなければならない。処理温度約30℃未満から約40℃未満が通常好ましい。望ましいならば、処理装置は、通常の冷却装置で冷却することができる。例えば冷却液によるミルチャンバーのジャケットまたは浸漬による温度制御が企図される。一般に本発明の方法は、ミル粉砕プロセスに関して安全かつ有効な周囲温度および処理圧である条件下で都合良く実行される。周囲処理圧力は、典型的にはボールミル、アトライタミルおよび振動ミルのものである。
【0093】
粉砕媒体
粉砕媒体は、好ましくは本質的にポリマー樹脂またはガラスまたはケイ酸ジルコニウムまたは他の適当な組成物からなる、形状が実質的に球形の粒子、例えばビーズを含むことができる。あるいは、粉砕媒体は、それらの上に接着されたポリマー樹脂のコーティングを有するコアを含むことができる。
【0094】
一般に適当なポリマー樹脂は、化学的または物理的に不活性であり、実質的に金属、溶媒およびモノマーを含まず、ならびに粉砕時にそれらがチッピングまたは破砕されることを避けることができるのに十分な硬度および摩損度を有する。適当なポリマー樹脂は、架橋されたポリスチレン、例えばジビニルベンゼンで架橋されたポリスチレン;スチレンコポリマー;ポリカーボネート;ポリアセタール、例えばDelrin(登録商標)(E.I. du Pont de Nemours and Co.);塩化ビニルポリマーおよびコポリマー;ポリウレタン;ポリアミド;ポリ(テトラフルオロエチレン)、例えばTeflon(登録商標)(E.I. du Pont de Nemours and Co.)、および他のフルオロポリマー;高密度ポリエチレン;ポリプロピレン;セルロースエーテルおよびエステル、例えば酢酸セルロース;ポリヒドロキシメタクリレート;ポリヒドロキシエチルアクリレート;ならびに、シリコーン-含有ポリマー、例えばポリシロキサンなどを含む。このポリマーは、生分解性であることができる。生分解性ポリマーの例は、ポリ(ラクチド)、ラクチドおよびグリコリドのポリ(グリコリド)コポリマー、ポリ酸無水物、ポリ(ヒドロキシエチルメタシレート)、ポリ(イミノカーボネート)、ポリ(N-アシルヒドロキシプロリン)エステル、ポリ(N-パルミトイルヒドロキシプロリン)エステル、エチレン-酢酸ビニルコポリマー、ポリ(オルトエステル)、ポリ(カプロラクトン)、およびポリ(ホスファザン)を含む。生分解性ポリマーに関して、有利なことに媒体それ自身由来の夾雑は、インビボにおいて、体から排泄することができる、生体が許容できる生成物へ代謝することができる。
【0095】
粉砕媒体は、サイズ約0.01〜約3mmの範囲が好ましい。細かい粉砕に関して、粉砕媒体はサイズが、好ましくは約0.02〜約2mmであり、より好ましくは約0.03〜約1mmである。
【0096】
ポリマー樹脂は、密度約0.8〜約3.0g/cm3を有することができる。
【0097】
本発明のひとつの態様において、オランザピン粒子は、連続して作製される。そのような方法は、オランザピンをミル粉砕チャンバーへ連続導入する工程、オランザピンを粉砕媒体と接触させると同時に、チャンバー内でのオランザピン粒径を低下する工程、およびナノ粒子のオランザピンをミル粉砕チャンバーから連続除去する工程を含む。
【0098】
この粉砕媒体は、単純な濾過、メッシュフィルターもしくはスクリーンを通した篩分けなどの二次的処理において、通常の分離技術を用い、ミル粉砕されたナノ粒子のオランザピンから分離することができる。遠心分離のようなその他の分離技術も使用することができる。あるいは、粒径低下の完了後に粉砕媒体を除去するために、スクリーンをミル粉砕プロセス時に使用することができる。
【0099】
滅菌製品の製造
注射可能な組成物の開発は、滅菌製品の製造が必要である。本発明の製造法は、滅菌懸濁剤の典型的公知の製造法に類似している。典型的滅菌懸濁剤の製造法のフローチャートを以下に示す。

【0100】
挿入句の自由選択工程により示されるように、この処理の一部は、粒径低下法および/または滅菌法に左右される。例えば媒体前処理は、媒体を用いないミル粉砕法には不要である。最終滅菌が、化学的および/または物理的不安定性のために実行できない場合は、無菌的処理を使用することができる。
【0101】
C. 処置法
更に別の本発明の局面は、ヒトを含む哺乳類における、精神科の処置を含むが、これらに限定されるものではない、中枢神経系の障害の処置法を提供する。このような処置は、本発明の注射可能なナノ粒子のオランザピン製剤の対象への投与を含む。本明細書において使用される「対象」という用語は、動物、好ましくはヒトまたは非ヒトを含む哺乳類を意味するように使用される。患者および対象という用語は、互換的に使用されてよい。
【0102】
オランザピンで処置することができる障害の例は、統合失調症および関連した精神病、双極性躁病および/または双極性障害、発作、強迫/神経障害、全身不安障害、外傷後窮迫症候群、極端な内気、糖尿病性神経痛、禁煙、およびうつ病を含むが、これらに限定されるものではない。
【0103】
本発明の特に有利な特徴には、本発明の薬学的製剤は、投与時に制御することができる延長された作用期間を示し、および投与時に最低の疼痛もしくは刺激を生じるかまたは生じないことが含まれうる。例えば、本発明の組成物は、有効レベルの薬物を約1週間まで、約2週間〜約6週間、または約2週間〜約12週間提供することができる。加えて本発明の注射可能な製剤は、小さい注射容積で高オランザピン濃度を提供することができる。それらの投与に関する全般的プロトコールは、オランザピンの筋肉内または皮下ボーラス注射を含む。
【0104】
通常のオランザピン(Zyprexa(登録商標))は、10mgの単回の午後の投与量で開始する。通常の最大投与量は、20mgである。統合失調症のような精神病の処置に関して、成人用量は、最初5〜10mg/日であり、数日以内に目標投与量10mg/日とする。
【0105】
オランザピンは、中脳辺縁系の感受性を示し、カタレプシーを誘導するものよりもより低い投与量で、条件回避反応(conditioned avoidance)をブロックし、薬物識別アッセイにおいてクロザピンの代わりとなり、プロラクチンの中等度の上昇をもたらし、錐体外路系副作用はほとんど生じず、クロザピンと同じ有効性で統合失調症の陽性症状および陰性症状を減少する。しかしこの「非定型」プロファイルにもかかわらず、オランザピンは、クロザピンまたはリスペリドンよりも弱いα-2遮断を有する。ムスカリン受容体、5HT-2受容体、ならびにD1、D2およびD4受容体に関しては、比較的高い親和性を有する。臨床試験(trial)は、錐体外路系副作用(EPSE)をほとんど伴わない統合失調症における良好な反応を示唆している。
【0106】
非経口注射に適した組成物は、生理的に許容できる無菌の水性または非水性の液剤、分散剤、懸濁剤または乳剤、および無菌の注射用液剤もしくは懸濁剤を再構成するための無菌散剤を含むことができる。適当な水性および非水性の担体、希釈剤、溶媒またはビヒクルの例は、水、エタノール、ポリオール(プロピレングリコール、ポリエチレン-グリコール、グリセロールなど)、それらの適当な混合物、植物油(オリーブ油など)および注射可能な有機エステル、例えばオレイン酸エチルを含む。適切な流動性は、例えばレシチンのようなコーティングの使用によるか、分散剤の場合に必要な粒径の維持によるか、および界面活性剤の使用により、維持することができる。
【0107】
これらのナノ粒子組成物は、保存剤、湿潤剤、乳化剤、および分散剤などの助剤を含むこともできる。微生物の増殖の予防は、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などの、様々な抗菌剤および抗真菌剤により確実にすることができる。砂糖、塩化ナトリウムなどの等張剤を含むことも望ましいであろう。注射可能な薬学的剤形の延長された吸収は、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなどの吸収遅延剤の使用によりもたらされる。
【0108】
オランザピンの有効量は、経験的に決定することができ、および純粋型で使用することができるか、またはそのような形状が存在する場合には、薬学的に許容できる塩、エステル、もしくはプロドラッグの形で利用することができることを、当業者は理解するであろう。本発明のナノ粒子組成物中のオランザピンの実際の用量レベルは、特定の組成物および投与法について望ましい治療反応を得るために有効であるオランザピン量を得るために変動してもよい。従って選択された用量レベルは、望ましい治療効果、投与経路、投与されたオランザピンの有効性、望ましい処置期間、および他の要因により決定される。
【0109】
単位用量の組成物は、一日量をもたらすために使用され得る、それらの分割量(submultiple)のような量を含むことができる。しかし、任意の特定の患者に関する特定の用量レベルは、以下のような様々な要因により決定されることは理解されるであろう:実現される細胞反応または生理的反応の種類および程度;使用される特定の作用物質または組成物の活性;使用される特定の作用物質または組成物;患者の年齢、体重、全身の健康状態、性別および食事;作用物質の投与時刻、投与経路および排泄速度;処置期間;特定の作用物質と組合せてまたは同時に使用される薬物;その他、医療技術分野において周知の要因。
【0110】
以下の実施例は、本発明を例証するために示される。しかし、本発明の精神および範囲は、これらの実施例において説明された具体的条件および詳細に限定されることはないが、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることは理解されなければならない。米国特許を含む、本明細書において確定された全ての参考文献は、明確に参照により本明細書に組入れられている。
【実施例】
【0111】
実施例1
本実施例は、オランザピンの適当なナノ粒子製剤の同定法を例証するものである。
【0112】
本試験は、オランザピンの非経口投与に最も適した安定剤を同定するために、11種の表面安定剤をスクリーニングすることにより、行うことができる。これらの分散剤は、2.4%表面安定剤に対し、40%固形物で製剤化することができる。
【0113】
【表2】

【0114】
このような組合せは、投与された場合に異なる作用期間を有する、ナノ粒子の粒径が異なる安定した分散剤を生じることができる。前臨床試験および臨床試験は、望ましい延長された作用期間に関した最適製剤および粒径を同定するであろう。
【0115】
実施例2
本実施例の目的は、オランザピンのナノ粒子製剤を調製することであった。
【0116】
オランザピン薬物結晶の粒径は、ナノ粒子製剤への混入の前に、最初に測定した。Horiba LA 910粒径分析計(Horiba Instruments, Irvine, CA)を用いて測定された粒径は、平均137.08μmであり、D90は335.59μm未満であった。図1を参照されたい。
【0117】
10%オランザピン(Camida LLC, Newark, NJ)の、1%Tween 80、0.1%塩化ベンザルコニウム、および20%デキストロースと組合せた水性分散体は、NanoMill(登録商標)0.01(Elan Drug Delivery)において、500μm PolyMill(登録商標)粉砕媒体(Dow Chemical)(負荷された媒体50〜89%)と共にミル粉砕した。この混合物は、速度1009〜5500rpm、温度5〜10℃で、約30分間ミル粉砕した。
【0118】
ミル粉砕後、ミル粉砕されたオランザピン粒子の粒径を、脱イオン蒸留水中で、Horiba LA 910粒径分析計を用い測定した。中等度にミル粉砕されたオランザピン粒径は、347nmであり、平均粒径は606nmであり、D90は1.28μmであり、およびD83は、1μm未満であった。図2を参照されたい。
【0119】
実施例3
本実施例の目的は、オランザピンのナノ粒子製剤を調製することであった。
【0120】
30%オランザピン(Camida LLC, Newark, NJ)の2.5%Tween 80と組合せた水性分散剤は、NanoMill(登録商標)0.01(Elan Drug Delivery)において、500μm PolyMill(登録商標)粉砕媒体(Dow Chemical)(負荷された媒体50〜89%)と共にミル粉砕した。この混合物は、速度1009〜5500rpm、温度5〜10℃で、約30分間ミル粉砕された。
【0121】
ミル粉砕後、ミル粉砕されたオランザピン粒子の粒径を、脱イオン蒸留水中で、Horiba LA 910粒径分析計を用い測定した。中等度にミル粉砕されたオランザピン粒径は、990nmであり、平均粒径は1.136nmであり、D90は2.07μmであり、およびD50は、1μm未満であった。図3を参照されたい。
【0122】
実施例4
本実施例の目的は、実施例2において調製されたナノ粒子のオランザピン製剤のインビボ特性を決定することであった。
【0123】
雄のビーグル犬を使用するインビボ試験を行い、実施例2において調製されたナノ粒子のオランザピン製剤の筋肉内(IM)投与後、ある期間にわたり、インビボに存在するオランザピンの治療的レベルを決定した。6匹のイヌには、単回筋肉内投与量10mg/kg(約100mg/動物)を投与したが、これはヒトの一日量の約10倍である。血液試料を、投与後t=0、0.5、1、2、4、8、24および49時間後、および投与後4、7、14および28日目に採取した。168時間の期間にわたる血漿濃度(ng/ml)を、図4に示した。図4に示したように、オランザピンの治療的レベル5〜22ng/mlは、インビボにおいて168時間の期間にわたり存在した。図5は更に、投与された全動物に関して、オランザピンの治療的レベル5〜22ng/mlが、インビボにおいて168時間の期間にわたり存在することを明らかにしている。
【0124】
本実施例は、本発明の注射可能なオランザピン製剤が、投与後7日間よりも長く、血漿中で薬物の測定可能なレベルおよび検出可能なレベルを生じることを明らかにすることに加え、更に以下を明らかにしている:(1)実施例2において調製されたオランザピン製剤は、23ゲージ針を備えた注射器で使用可能であること;および、(2)実施例2において調製されたオランザピン製剤は、哺乳類により耐容性が良好であること。
【0125】
当業者には、本発明の精神または範囲から逸脱しないで、本発明の方法および組成物において、様々な改変および変更を行うことができることは明らかであろう。従って、本発明は、本発明の改変および変更が、添付の特許請求の範囲およびそれらの同等物の範囲内に収まるならば、これらを対象としていることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)約1週間またはそれよりも長い治療的有効性を生じる有効平均粒径を有する、オランザピンナノ粒子;
(b)少なくとも1種の表面安定剤;および
(c)薬学的に許容できる担体
を含有する、注射可能なナノ粒子のオランザピン組成物。
【請求項2】
貯留物(depot)を形成するよう、筋肉内注射または皮下注射により投与される、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
貯留物が、オランザピンを治療的レベルで約2週間〜約6週間の期間放出する、請求項2記載の組成物。
【請求項4】
貯留物が、オランザピンを治療的レベルで、約2週間〜約12週間の期間放出する、請求項1記載の組成物。
【請求項5】
貯留物が、オランザピンを治療的レベルで、1週間〜約2週間、約1週間〜約3週間、約1週間〜約4週間、約1週間〜約5週間、約1週間〜約6週間、約1週間〜約7週間、約1週間〜約8週間、約1週間〜約9週間、約1週間〜約10週間、約1週間〜約11週間、約1週間〜約12週間、およびそれらの組合せからなる群より選択される期間放出する、請求項1記載の組成物。
【請求項6】
オランザピンが、結晶相、非晶質相(amorphous)、半結晶相(semi-crystalline)、半非晶質相(semi-amorphous)、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1記載の組成物。
【請求項7】
オランザピン粒子の有効平均粒径が、約5μm未満である、請求項1記載の組成物。
【請求項8】
オランザピン粒子の有効平均粒径が、約4900nm未満、約4800nm未満、約4700nm未満、約4600nm未満、約4500nm未満、約4400nm未満、約4300nm未満、約4200nm未満、約4100nm未満、約4μm未満、約3900nm未満、約3800nm未満、約3700nm未満、約3600nm未満、約3500nm未満、約3400nm未満、約3300nm未満、約3200nm未満、約3100nm未満、約3μm未満、約2900nm未満、約2800nm未満、約2700nm未満、約2600nm未満、約2500nm未満、約2400nm未満、約2300nm未満、約2200nm未満、約2100nm未満、約2000nm未満、約1900nm未満、約1800nm未満、約1700nm未満、約1600nm未満、約1500nm未満、約1400nm未満、約1300nm未満、約1200nm未満、約1100nm未満、約1000nm未満、約900nm未満、約800nm未満、約700nm未満、約600nm未満、約500nm未満、約400nm未満、約300nm未満、約250nm未満、約200nm未満、約150nm未満、約140nm未満、約130nm未満、約120nm未満、約110nm未満、約100nm未満、約90nm未満、約80nm未満、約70nm未満、約60nm未満および約50nm未満からなる群より選択される、請求項7記載の組成物。
【請求項9】
(a)オランザピンが、他の賦形剤を含まないオランザピンおよび少なくとも1種の表面安定剤の総合計の質量に基づき、約99.5質量%〜約0.001質量%、約95質量%〜約0.1質量%、約90質量%〜約0.5質量%、および約5.0質量%〜約50質量%からなる群より選択される量で存在し;かつ
(b)少なくとも1種の表面安定剤が、他の賦形剤を含まないオランザピンおよび少なくとも1種の表面安定剤の総合計の乾燥質量に基づき、約0.5質量%〜約99.999質量%、約5.0質量%〜約99.9質量%、約10質量%〜約99.5質量%、および約0.1質量%〜約50質量%からなる群より選択される量で存在する、請求項1記載の組成物。
【請求項10】
表面安定剤が、非イオン性表面安定剤、イオン性表面安定剤、陰イオン表面安定剤、陽イオン表面安定剤、および両性イオン性表面安定剤からなる群より選択される、請求項1記載の組成物。
【請求項11】
少なくとも1種の表面安定剤が、塩化セチルピリジニウム、ゼラチン、カゼイン、ホスファチド、デキストラン、グリセロール、アラビアゴム、コレステロール、トラガントゴム、ステアリン酸、塩化ベンザルコニウム、ステアリン酸カルシウム、グリセロールモノステアレート、セトステアリルアルコール、セトマクロゴール乳化ワックス、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ドデシル臭化トリメチルアンモニウム、ステアリン酸ポリオキシエチレン、コロイド状二酸化ケイ素、ホスフェート、ドデシル硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒプロメロースフタル酸エステル、非晶質セルロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、トリエタノールアミン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、エチレンオキシドおよびホルムアルデヒドを伴う4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-フェノールポリマー、ポロキサマー;ポロキサミン、帯電したリン脂質、スルホコハク酸ジオクチル、スルホコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、ラウリル硫酸ナトリウム、スルホン酸アルキルアリールポリエーテル、ショ糖ステアリン酸およびショ糖ジステアリン酸の混合物、p-イソノニルフェノキシポリ-(グリシドール)、デカノイル-N-メチルグルカミド;n-デシルβ-D-グルコピラノシド;n-デシルβ-D-マルトピラノシド;n-ドデシルβ-D-グルコピラノシド;n-ドデシルβ-D-マルトシド;ヘプタノイル-N-メチルグルカミド;n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド;n-ヘプチルβ-D-チオグルコシド;n-ヘキシルβ-D-グルコピラノシド;ノナノイル-N-メチルグルカミド;n-ノイルβ-D-グルコピラノシド;オクタノイル-N-メチルグルカミド;n-オクチル-β-D-グルコピラノシド;オクチルβ-D-チオグルコピラノシド;リゾチーム、PEG-リン脂質、PEG-コレステロール、PEG-コレステロール誘導体、PEG-ビタミンA、酢酸ビニルおよびビニルピロリドンのランダムコポリマー、陽イオン性ポリマー、陽イオン性バイオポリマー、陽イオン性多糖、陽イオン性セルロース、陽イオン性アルギネート、陽イオン性非ポリマー化合物、陽イオン性リン脂質、陽イオン性脂質、ポリメチルメタクリレート臭化トリメチルアンモニウム、スルホニウム化合物、ポリビニルピロリドン-2-ジメチルアミノエチルメタクリレート硫酸ジメチル、ヘキサデシル臭化トリメチルアンモニウム、ホスホニウム化合物、第4級アンモニウム化合物、ベンジル-ジ(2-クロロエチル)エチル臭化アンモニウム、ココナツ塩化トリメチルアンモニウム、ココナツ臭化トリメチルアンモニウム、ココナツ塩化メチルジヒドロキシエチルアンモニウム、ココナツ臭化メチルジヒドロキシエチルアンモニウム、塩化デシルトリエチルアンモニウム、塩化デシルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム、塩化-臭化デシルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム、塩化C12-15ジメチルヒドロキシエチルアンモニウム、塩化-臭化C12-15ジメチルヒドロキシエチルアンモニウム、ココナツ塩化ジメチルヒドロキシエチルアンモニウム、ココナツ臭化ジメチルヒドロキシエチルアンモニウム、ミリスチルトリメチル硫酸アンモニウムメチル、塩化ラウリルジメチルベンジルアンモニウム、臭化ラウリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ラウリルジメチル(エテノキシ)4アンモニウム、臭化ラウリルジメチル(エテノキシ)4アンモニウム、塩化N-アルキル(C12-18)ジメチルベンジルアンモニウム、塩化N-アルキル(C14-18)ジメチル-ベンジルアンモニウム、塩化N-テトラデシルジメチルベンジルアンモニウム一水和物、塩化ジメチルジデシルアンモニウム、塩化N-アルキルおよび(C12-14)ジメチル1-ナフチルメチルアンモニウム、ハロゲン化トリメチルアンモニウム、アルキル-トリメチルアンモニウム塩、ジアルキル-ジメチルアンモニウム塩、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、エトキシル化されたアルキルアミドアルキルジアルキルアンモニウム塩、エトキシル化されたトリアルキルアンモニウム塩、ジアルキルベンゼンジアルキル塩化アンモニウム、塩化N-ジデシルジメチルアンモニウム、塩化N-テトラデシルジメチルベンジルアンモニウム一水和物、N-アルキル(C12-14)ジメチル1-ナフチルメチル塩化アンモニウム、塩化ドデシルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ジアルキルベンゼンアルキルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルベンジルメチルアンモニウム、臭化アルキルベンジルジメチルアンモニウム、臭化C12トリメチルアンモニウム、臭化C15トリメチルアンモニウム、臭化C17トリメチルアンモニウム、塩化ドデシルベンジルトリエチルアンモニウム、ポリ-塩化ジアリルジメチルアンモニウム(DADMAC)、塩化ジメチルアンモニウム、ハロゲン化アルキルジメチルアンモニウム、塩化トリセチルメチルアンモニウム、臭化デシルトリメチルアンモニウム、臭化ドデシルトリエチルアンモニウム、臭化テトラデシルトリメチルアンモニウム、塩化メチルトリオクチルアンモニウム、POLYQUAT 10(商標)、臭化テトラブチルアンモニウム、臭化ベンジルトリメチルアンモニウム、コリンエステル、塩化ベンザルコニウム、ステアラルコニウムクロリド化合物、臭化セチルピリジニウム、塩化セチルピリジニウム、第4級ポリオキシエチルアルキルアミンのハロゲン化物塩、MIRAPOL(商標)、ALKAQUAT(商標)、アルキルピリジニウム塩;アミン、アミン塩、アミンオキシド、イミドアゾリニウム塩、プロトン化された第4級アクリルアミド、メチル化された第4級ポリマー、ならびに陽イオン化グアーからなる群より選択される、請求項1記載の組成物。
【請求項12】
ポリソルベート、塩化ベンザルコニウム、デキストロース、およびそれらの組合せからなる群より選択される表面安定剤を含有する、請求項1記載の組成物。
【請求項13】
請求項1記載のオランザピン組成物の有効平均粒径とは異なる有効平均粒径を有する少なくとも1種の追加のオランザピン組成物を更に含有する、請求項1記載の組成物。
【請求項14】
1種または複数の非オランザピン活性物質を追加的に含有する、請求項1記載の組成物。
【請求項15】
少なくとも1種の非オランザピン物質が、抗うつ薬である、請求項14記載の組成物。
【請求項16】
抗うつ薬が、フルオキセチンである、請求項15記載の組成物。
【請求項17】
組成物が、23ゲージ針で注射可能である、請求項1記載の組成物。
【請求項18】
哺乳類による耐容性が良好である、請求項1記載の組成物。
【請求項19】
投与時に筋肉内貯留物を作製する注射可能なナノ粒子のオランザピン組成物の製造法であって、
オランザピンまたはその塩の粒子と、少なくとも1種の表面安定剤とを、約1週間またはそれよりも長い治療的有効性を生じる有効平均粒径を有するオランザピン組成物を提供するのに十分な時間および条件下で接触させる工程を含む、方法。
【請求項20】
接触が、粉砕、湿式粉砕、均質化またはそれらの組合せを含む、請求項19記載の方法。
【請求項21】
オランザピン粒子の有効平均粒径が、約5μm未満である、請求項19記載の方法。
【請求項22】
オランザピン粒子の有効平均粒径が、約4900nm未満、約4800nm未満、約4700nm未満、約4600nm未満、約4500nm未満、約4400nm未満、約4300nm未満、約4200nm未満、約4100nm未満、約4μm未満、約3900nm未満、約3800nm未満、約3700nm未満、約3600nm未満、約3500nm未満、約3400nm未満、約3300nm未満、約3200nm未満、約3100nm未満、約3μm未満、約2900nm未満、約2800nm未満、約2700nm未満、約2600nm未満、約2500nm未満、約2400nm未満、約2300nm未満、約2200nm未満、約2100nm未満、約2000nm未満、約1900nm未満、約1800nm未満、約1700nm未満、約1600nm未満、約1500nm未満、約1400nm未満、約1300nm未満、約1200nm未満、約1100nm未満、約1000nm未満、約900nm未満、約800nm未満、約700nm未満、約600nm未満、約500nm未満、約400nm未満、約300nm未満、約250nm未満、約200nm未満、約150nm未満、約140nm未満、約130nm未満、約120nm未満、約110nm未満、約100nm未満、約90nm未満、約80nm未満、約70nm未満、約60nm未満、および約50nm未満からなる群より選択される、請求項21記載の組成物。
【請求項23】
(a)約1週間またはそれよりも長い治療的有効性を生じる有効平均粒径を有するオランザピンナノ粒子;
(b)少なくとも1種の表面安定剤;
(c)少なくとも1種の薬学的に許容できる担体
を含有する注射可能な組成物の有効量を対象へ投与する工程を含む、中枢神経系の障害について対象を処置する方法。
【請求項24】
オランザピン粒子の有効平均粒径が、約5μm未満である、請求項23記載の方法。
【請求項25】
オランザピン粒子の有効平均粒径が、約4900nm未満、約4800nm未満、約4700nm未満、約4600nm未満、約4500nm未満、約4400nm未満、約4300nm未満、約4200nm未満、約4100nm未満、約4μm未満、約3900nm未満、約3800nm未満、約3700nm未満、約3600nm未満、約3500nm未満、約3400nm未満、約3300nm未満、約3200nm未満、約3100nm未満、約3μm未満、約2900nm未満、約2800nm未満、約2700nm未満、約2600nm未満、約2500nm未満、約2400nm未満、約2300nm未満、約2200nm未満、約2100nm未満、約2000nm未満、約1900nm未満、約1800nm未満、約1700nm未満、約1600nm未満、約1500nm未満、約1400nm未満、約1300nm未満、約1200nm未満、約1100nm未満、約1000nm未満、約900nm未満、約800nm未満、約700nm未満、約600nm未満、約500nm未満、約400nm未満、約300nm未満、約250nm未満、約200nm未満、約150nm未満、約140nm未満、約130nm未満、約120nm未満、約110nm未満、約100nm未満、約90nm未満、約80nm未満、約70nm未満、約60nm未満、および約50nm未満からなる群より選択される、請求項24記載の方法。
【請求項26】
貯留物が、オランザピンを治療的レベルで約2週間〜約6週間の期間放出する、請求項23記載の方法。
【請求項27】
貯留物が、オランザピンを治療的レベルで約2週間〜約12週間の期間放出する、請求項23記載の方法。
【請求項28】
貯留物が、オランザピンを治療的レベルで、1週間〜約2週間、約1週間〜約3週間、約1週間〜約4週間、約1週間〜約5週間、約1週間〜約6週間、約1週間〜約7週間、約1週間〜約8週間、約1週間〜約9週間、約1週間〜約10週間、約1週間〜約11週間、約1週間〜約12週間、およびそれらの組合せからなる群より選択される期間放出する、請求項23記載の方法。
【請求項29】
オランザピンのAUCが、注射可能な投与後に哺乳類対象の血漿中でアッセイされる場合、同じ用量で投与された非ナノ粒子のオランザピン製剤のAUCよりも大きい、請求項23記載の方法。
【請求項30】
AUCが、同じ用量で投与された非ナノ粒子のオランザピン製剤により示されたAUCよりも、少なくとも約25%、少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約100%、少なくとも約125%、少なくとも約150%、少なくとも約175%、少なくとも約200%、少なくとも約225%、少なくとも約250%、少なくとも約275%、少なくとも約300%、少なくとも約350%、少なくとも約400%、少なくとも約450%、少なくとも約500%、少なくとも約550%、少なくとも約600%、少なくとも約750%、少なくとも約700%、少なくとも約750%、少なくとも約800%、少なくとも約850%、少なくとも約900%、少なくとも約950%、少なくとも約1000%、少なくとも約1050%、少なくとも約1100%、少なくとも約1150%、または少なくとも約1200%大きい、請求項29記載の方法。
【請求項31】
統合失調症および関連する精神病、双極性躁病、双極性障害、発作、強迫/神経障害、全身不安障害、外傷後窮迫症候群、極端な内気、糖尿病性神経痛、禁煙、およびうつ病からなる群より選択される適応症を処置するために使用される、請求項23記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−91649(P2013−91649A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−280710(P2012−280710)
【出願日】平成24年12月25日(2012.12.25)
【分割の表示】特願2007−541454(P2007−541454)の分割
【原出願日】平成17年11月16日(2005.11.16)
【出願人】(500370883)エラン ファーマ インターナショナル,リミティド (45)
【Fターム(参考)】