説明

洗濯乾燥機

【課題】誤動作が無く安定して動作する信頼性の高い洗濯乾燥機を提供する。
【解決手段】衣類41を攪拌する洗濯モータ44と、洗濯モータ44を制御する洗濯制御回路70と、圧縮機45と第1、第2の熱交換器46、47を有し衣類41の乾燥時に除湿動作を行うヒートポンプ50と、圧縮機45を制御する圧縮機制御回路76と、使用者による操作を受付け又前記使用者への表示を出力する操作/表示回路72とを備え、洗濯制御回路70と圧縮機制御回路76と操作/表示回路72のそれぞれに個別のマイクロコンピュータ71、73、77を配したもので、洗濯モータ44、圧縮機45、操作/表示回路72のそれぞれの制御を、マイクロコンピュータ71、73、77のそれぞれが分担して行うので、各マイクロコンピュータの仕事が抑えられ、処理遅れによる誤動作を防ぎ、安定して動作する信頼性の高い洗濯乾燥機を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯作業などに使用される洗濯乾燥機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の洗濯乾燥機において、衣類を乾燥させるために、ヒータを熱源にするものや、ヒートポンプ装置を熱源に用いたものがある(例えば、特許文献1参照)。図7は、前記特許文献1に記載された洗濯乾燥機の側断面図である。
【0003】
図7において、洗濯乾燥機1は、ケーシング2をもち、ケーシング2の中央に衣類6を出し入れするためのドア12が開閉自在に取付けられており、内部には回転ドラム3が収納されている。回転ドラム3の所定の部位には、衣類6を回転ドラム3の回転とともに持ち上げ落下させるためのビータ5と、洗濯水7および乾燥のための循環エア9が出入りするパンチング孔4が設けられている。回転ドラム3のシャフト11は、図示されない駆動用モータに連結され回転駆動されるようになっている。
【0004】
また、ケーシング2内の回転ドラム3の背面は、空気入口24および空気出口23を除き隔壁22によって仕切られ、循環エア9が通るダクト10、13が形成されている。前記隔壁22の前面下部は洗濯槽14を構成し、同洗濯槽14の部分に回転ドラム3の下部が臨んでいる。
【0005】
前記各エアダクト10、13には、圧縮機19、コンデンサ(凝縮器)18、ファン17、膨脹弁20、エバポレータ(蒸発器)15等が内蔵されており、いわゆるヒートポンプサイクルが形成されている。また、コンデンサ18の一部はケーシング2の外背面に延長され、放熱器16を形成している。21はドレン排水用配管、8は洗濯排水用配管である。
【0006】
次に、上記構成からなる従来の洗濯乾燥機の各工程時の動作、作用について説明する。洗濯、すすぎ工程は、ドア12をあけて衣類6および適量の洗剤を投入し、ドア12を閉め、以下の工程を実行する。
【0007】
水供給バルブ(図示せず)から洗濯槽14に水位Aの位置まで規定量の水7が供給される。回転ドラム3がプログラムされた回転数で連続または間欠的に回転し、洗浄が行なわれる。この間、衣類6は、ビータ5によって持ち上げられ落下する。洗濯終了後は、洗濯水が洗濯槽14の洗濯排水用配管8から洗濯乾燥機の外に排水される。続いて、すすぎ工程が上記洗濯工程と同様に実行される。すすぎ水も洗濯排水として洗濯排水用配管8から洗濯乾燥機の外に排水される。
【0008】
脱水工程は、回転ドラム3がプログラムされた回転数で回転し、衣類6中の水分を脱水する。脱水された水は、洗濯排水として洗濯排水用配管8から洗濯乾燥機外に排水される。
【0009】
乾燥工程では、圧縮機19、ファン17および回転ドラム3が運転されて循環エア9がダクト10、13および回転ドラム3の内部を循環する。衣類6から蒸発した水蒸気は、循環エア9と共に、空気出口23、ダクト10を通ってエバポレータ15に接触し、そこで冷却されて凝縮水(結露水)となって除湿される。除湿された循環エア9は、ファン17によってコンデンサ18に送られ、ここで加熱されて熱風となってダクト13、空気入口24を経て回転ドラム3内に流入し、再び衣類6から水分を蒸発させる。除湿された結露水は、ドレン排水用配管21から洗濯乾燥機外に排水される。この間、回転ドラム3は洗濯工程と同様にあらかじめ設定された回転数で連続又は間欠的に回転する。
【特許文献1】特開平1−32893号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記特許文献1には、回転ドラム3の回転制御と圧縮機19の制御に関して、例えば1個のマイクロコンピュータ(図示せず)で両方の制御を行うのか、などの具体構成は示されておらず、また仮に1個のマイクロコンピュータで両方の制御を行おうとすると、誤動作の可能性が高まるというような課題があった。
【0011】
また、使用者が洗濯/脱水/乾燥など洗濯乾燥機の各コースの選択、スタート、一時停止などの操作と、進行中の工程や、残り時間などの表示を行うためには何らかの操作/表示部(マンマシンインターフェースなどとも呼ばれる)を設ける必要があるものと考えられるが、それらについても上記特許文献1には記載されていない。
【0012】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、洗濯モータ、圧縮機、操作/表示回路での処理遅れによる誤動作を防ぎ、安定して動作する信頼性の高い洗濯乾燥機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記従来の課題を解決するために、本発明の洗濯乾燥機は、被洗濯物を攪拌する洗濯モータと、前記洗濯モータを制御する洗濯制御回路と、圧縮機と熱交換器を有し前記被洗濯物の乾燥時に除湿動作を行うヒートポンプと、前記圧縮機を制御する圧縮機制御回路と、使用者による操作を受付け又前記使用者への表示を出力する操作/表示回路とを備え、前記洗濯制御回路と前記圧縮機制御回路と前記操作/表示回路のそれぞれに個別のマイクロコンピュータを配したもので、洗濯モータ、圧縮機、操作/表示回路のそれぞれの制御を各マイクロコンピュータが分担して行うことになり、各マイクロコンピュータの仕事が抑えられ、処理遅れによる誤動作を防ぎ、安定して動作する信頼性の高い洗濯乾燥機を提供することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の洗濯乾燥機は、洗濯モータ、圧縮機、操作/表示回路のそれぞれの制御を各マイクロコンピュータが分担して行うことになり、各マイクロコンピュータの仕事が抑えられ、処理遅れによる誤動作を防ぎ、安定して動作する信頼性の高いものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
第1の発明は、被洗濯物を攪拌する洗濯モータと、前記洗濯モータを制御する洗濯制御回路と、圧縮機と熱交換器を有し前記被洗濯物の乾燥時に除湿動作を行うヒートポンプと、前記圧縮機を制御する圧縮機制御回路と、使用者による操作を受付け又前記使用者への表示を出力する操作/表示回路とを備え、前記洗濯制御回路と前記圧縮機制御回路と前記操作/表示回路のそれぞれに個別のマイクロコンピュータを配したもので、洗濯モータ、圧縮機、操作/表示回路のそれぞれの制御を各マイクロコンピュータが分担して行うことになり、各マイクロコンピュータの仕事が抑えられ、処理遅れによる誤動作を防ぎ、安定して動作する信頼性の高い洗濯乾燥機を提供することができる。
【0016】
第2の発明は、特に、第1の発明の洗濯制御回路と操作/表示回路との間に信号の授受を行う第1の通信手段を、前記洗濯制御回路と圧縮機制御回路との間に信号の授受を行う第2の通信手段をそれぞれ設けたもので、個別のマイクロコンピュータ間の連携をとりながら洗濯乾燥動作を行うことが可能となり、洗濯制御回路のマイクロコンピュータから表示内容を操作/表示回路のマイクロコンピュータに伝え、また乾燥時に洗濯制御回路のマイクロコンピュータから圧縮機制御回路間で動作/停止の指令、および圧縮機の運転状態などを受け取りシーケンスを進めていくことが可能となる。
【0017】
第3の発明は、特に、第1の発明の洗濯制御回路と操作/表示回路との間に信号の授受を行う第1の通信手段を、前記操作/表示回路と圧縮機制御回路との間に信号の授受を行う第3の通信手段をそれぞれ設けたもので、個別のマイクロコンピュータ間の連携をとりながら洗濯乾燥動作を行うことが可能となり、操作/表示回路のマイクロコンピュータから洗濯あるいは乾燥シーケンスに必要な信号の授受を洗濯制御回路との間で行い、また乾燥時の圧縮機の運転に必要な信号の授受も圧縮機制御回路との間で可能となることから、洗濯乾燥機としてのシーケンスを進めていくことが可能となる。
【0018】
第4の発明は、特に、第1の発明の洗濯制御回路、圧縮機制御回路及び操作/表示回路の間のすべてに通信バスを接続したもので、個別のマイクロコンピュータ間の連携をとりながら洗濯乾燥動作を行うことが可能となり、任意のマイクロコンピュータ間での信号授受も可能となり、比較的簡単な構成でありながら、非常に多様な信号の授受が可能となり、単なる信号伝達の中継役となるマイクロコンピュータをなくすことができ、通信の相手を臨機応変に決定して制御につなげるなど、極めて弾力性/融通性に富んだ制御が可能となる。
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における洗濯乾燥機の断面図を示すものである。
【0021】
図1において、本実施の形態における洗濯乾燥機は、被洗濯物である衣類41を収納する洗濯槽42と、洗濯槽42の回転軸43に直軸に接続され洗濯槽42を回転する洗濯モータ44と、乾燥工程時に衣類41の除湿動作を行うヒートポンプ50を有し、ヒートポンプ50は、圧縮機45と、吸熱する第1の熱交換器46と、発熱する第2の熱交換器47と、キャピラリチューブ48から構成されている。
【0022】
さらに、第1、第2の熱交換器46、47と洗濯槽42の間の空気を風路51内に循環して移動させる送風手段52を有している。
【0023】
なお、第1の熱交換器46は冷媒を蒸発させることにより、空気から冷媒に熱を吸い込ませる作用から蒸発器などとも呼ばれ、一方第2の熱交換器47は、逆に冷媒から空気に熱を与える作用をするもので、凝縮器と言われることもあるが、特に使用する冷媒は各種のフロンなどに限定されるものではなく、例えば二酸化炭素(CO2)を超臨界状態として使用するものなどでも良く、その場合にはガスクーラーなどであってもかまわない。
【0024】
そして、洗濯モータ44を駆動する第1の駆動回路55と、圧縮機45を駆動する第2の駆動回路56が接続されている。
【0025】
第1の整流回路58は、倍電圧形であって第1の駆動回路55に約250Vの直流電圧を供給し、第2の整流回路59も、やはり倍電圧形であるが第2の駆動回路56の方に230Vの直流電圧を供給するものとなっている。
【0026】
さらに、本実施の形態においては、電源プラグ60が設けられており、電源高調波と端子雑音を抑えつつ、第1の整流回路58と第2の整流回路59に交流電源を供給する構成となっている。
【0027】
給水手段63は、水道管64および開閉により水道管64からの水を入れたり止めたりする給水弁65によって構成され、給水手段63から水が洗濯槽42に供給され、洗濯槽42内で衣類41の洗濯および脱水も行うものとなっている。
【0028】
排水弁68は、洗濯槽42の下部に設けられていて、閉状態では、洗濯槽42内に水を蓄えて洗濯や濯ぎが行われ、開状態になった場合には、洗濯槽42の内部の水が排水管69に排出される。
【0029】
洗濯制御回路70は、第1の整流回路58と、第1の駆動回路55と、第1の駆動回路55を制御するマイクロコンピュータ71により構成されている。
【0030】
操作/表示回路72は、マイクロコンピュータ73と、マイクロコンピュータ73に接続され液晶画面や発光ダイオードなどからなり洗濯モータ44や圧縮機45などの運転状態を表示する表示部74と、押しボタンスイッチなどを含み使用者によって操作される操作部75により構成されている。
【0031】
圧縮機制御回路76は、第2の駆動回路56と、第2の整流回路59と、第2の駆動回路56を制御するマイクロコンピュータ77により構成されている。
【0032】
ここで、マイクロコンピュータ71、73、77は、いずれも図示しないROM(読み出し専用メモリ)、RAM(読み書き可能なメモリ)、中央処理器、入出力ポート、発振回路などを備えており、前記発振回路からのクロック信号を受け、ROMに書き込まれたプログラムに従い、制御の動作を進めていくものである。
【0033】
なお、マイクロコンピュータ71、73、77は、いずれも内蔵されたプログラムに従ってデジタルのデータ処理を行うものであり、仕様の違いやメーカによっては、マイクロコントローラ、マイコンピュータ、CPU、DSPなどと称されることもあるが、これら全てが含まれるものである。
【0034】
第1の通信手段80は、洗濯制御回路70と操作/表示回路72の間に設けており、洗濯制御回路70が制御している洗濯/乾燥動作中のシーケンスに応じた残り時間などの表示データを操作/表示回路72に送信するとともに、使用者が操作部75を操作した場合にも、操作/表示回路72のマイクロコンピュータ73から、洗濯制御回路70のマイクロコンピュータ71宛てに信号が送られ、コースの変更など必要な処理がなされるものとなっている。
【0035】
第2の通信手段81は、洗濯制御回路70のマイクロコンピュータ71と、圧縮機制御回路76のマイクロコンピュータ77の間に設けられており、乾燥動作など圧縮機45を駆動する必要が生じた場合に、動作指令を洗濯制御回路70から圧縮機制御回路76に送る他、例えば高圧の圧力の上がり過ぎや圧縮機45の過電流時など、なんらかの原因で圧縮機45が停止した場合などには、その状況が圧縮機制御回路76から洗濯制御回路70に伝えられるという作用が行われるものとなっている。
【0036】
図2は、本実施の形態における洗濯乾燥機の信号処理経路を示すブロック図であり、表示用に設けられたマイクロコンピュータ73は、表示部74に出力を行い、また操作部75から入力をもらう。
【0037】
そして、第1の通信手段80を介して、双方向に洗濯制御のマイクロコンピュータ71との間のデータ授受を行い、マイクロコンピュータ71から給水弁65と排水弁68に開閉のための信号が発せられる。第1の駆動回路55に対しては、洗濯の動作に応じて回転指令(正方向の回転、逆方向の回転、速度、ブレーキ動作)などを出力すると共に、衣類41が詰まったりしたときに過電流を検知して停止させた場合などには、その状況が第1の駆動回路55より、マイクロコンピュータ71まで返され、状況を把握しながらマイクロコンピュータ71は、洗濯/脱水/乾燥とシーケンス動作を進めていくものとなる。
【0038】
マイクロコンピュータ71はまた、第2の通信手段81によって、やはり双方向でのデータ授受が圧縮機制御のマイクロコンピュータ77に対しても行うことができる構成となっており、乾燥時に圧縮運転が必要となる場合には、マイクロコンピュータ71からの指令が、マイクロコンピュータ77に下され、マイクロコンピュータ77は、第2の駆動回路56に対して、運転を開始するため、例えば3相の6石のインバータと称される回路(図示せず)のスイッチング素子を順序よくオンさせていくといったような動作を行い、圧縮機45の運転速度を、例えば毎分100回転となるように適宜第2の駆動回路56に対する駆動の信号を出力する一方、圧縮機45の過負荷などで過電流等が発生した場合は、第2の駆動回路56を保護するために停止させ、圧縮動作が停止している旨を、双方向の信号伝達が可能な第2の通信手段81を介して、マイクロコンピュータ77からマイクロコンピュータ71へ伝送するものとなっている。
【0039】
なお、本実施の形態においては、第1の通信手段80は、電気的に絶縁されていない非絶縁のものとしており、一方第2の通信手段81は、電気的に絶縁し信号が授受できる構成のものを使用している。
【0040】
これは、図1にて述べたように、電源の供給経路として第1の整流回路58と第2の整流回路59が別々に設けられていることから、両者の出力端子(図示せず)の間には電位差が生じるものとなり、その混触を防止する意味合いで、第2の通信手段81が電気的に絶縁を有するものとしているが、操作/表示回路72に関しては、圧縮機45および洗濯モータ44のような比較的大きな電気パワー(数100W)は必要にならず、本実施の形態においては、洗濯制御回路70と同じグランド電位から共通の直流電源を与えた状態で構成していることから、マイクロコンピュータ73とマイクロコンピュータ71は同じグランド電位で接続されており、絶縁を必要とする第2の通信手段81に比較すると、第1の通信手段80においては、非常に簡単、低コストが実現できる非絶縁の構成で実現したものとなっている。
【0041】
ただし、より安全性を高めるため、例えば表示部74、操作部75を含む操作/表示回路72をトランスなどを使用して完全に電源プラグ60から電気的に浮かせた状態にする設計方法も有り、その場合には第1の通信手段80は、例えばフォトカプラなどを用いた絶縁式のものを使用する構成も考えられる。
【0042】
図3は、本実施の形態における第2の通信手段81の詳細回路図を示したものである。
【0043】
図3においては、右側の端子アとイがマイクロコンピュータ77に接続される側であって、アにはマイクロコンピュータ77の出力端子が、またイには入力端子が接続されている。
【0044】
逆に左側の端子ウとエは、マイクロコンピュータ71に接続される側であって、ウにはマイクロコンピュータ71の入力端子が、またエには出力端子が接続されている。本実施の形態では第2の通信手段81は、圧縮機制御回路76と同一のプリント基板上に実装された回路82と、洗濯制御回路70と同一のプリント基板上に実装された回路83、および5Vの直流電源100を有している。
【0045】
回路82は、マイクロコンピュータ77の出力信号を受けるため端子アに接続されたトランジスタ101を設け、これに抵抗102、103が接続されている。抵抗104とフォトカプラ105のLED(発光ダイオード)側が並列に接続されており、さらにその上側にはトランジスタ106が接続されていて、トランジスタ106には抵抗107、108が接続されていてオンオフができる構成となっている。
【0046】
その一方、トランジスタ101のエミッタ側については、抵抗109、トランジスタ110が接続されており、そのコレクタからは抵抗111、トランジスタ112、抵抗113が接続されている。トランジスタ112のコレクタには、抵抗114、5Vに釣り上げる抵抗115が接続され、抵抗114からはコンデンサ116も接続されていて、ノイズを低減した信号をイ端子に送り込む構成となっている。
【0047】
なお、トランジスタ110のコレクタについては抵抗117が接続され、5Vの電源に釣り上げられている。フォトカプラ120は、フォトトランジスタ側が、抵抗108に接続されていて、トランジスタ106のオンオフを行うものとなっている。
【0048】
なお、以上の回路についてはマイクロコンピュータ77のグランドg1に対して接続がなされており、もう一方のマイクロコンピュータ71のグランド端子g2とは2つのフォトカプラ105、120により絶縁を行いつつ信号を授受させる絶縁式の通信が実現される構成としている。
【0049】
フォトカプラ120のLED側については、釣り上げの抵抗121と、トランジスタ122が接続されており、さらにトランジスタ122には抵抗123、124を接続してオンオフができる構成となっている。フォトカプラ105のフォトトランジスタ側については、抵抗125、126、トランジスタ127を接続し、トランジスタ127のコレクタは抵抗128でプルダウンされたものとなっている。
【0050】
コンデンサ129は、電源を安定化するために設けられたものであって、正/負の電源を供給する2本に、信号の送受信のための信号線2本の合計4本をコネクタ130から接続するものとなっている。
【0051】
本実施の形態においては、回路83は、洗濯制御回路70と同一のプリント基板内に実装して設けている。回路83は、コネクタ130と4本の線で接続するためのコネクタ140、5Vの直流電源141が接続されているが、直流電源141は、マイクロコンピュータ71への電源も供給するものとなっている。コネクタ140には信号を良好に送受信できるよう、抵抗142、コンデンサ143によるノイズ低減した上で、ウ端子に送り出されマイクロコンピュータ71が受信する。
【0052】
一方、マイクロコンピュータ71から送信される信号に関しては、エ端子から抵抗144を介してコネクタ140が接続され、マイクロコンピュータ77側への信号伝達が行われるようになっている。
【0053】
このように、本実施の形態では、洗濯制御回路70と同一基板に実装される回路83の部品点数が少ないことから、乾燥用に圧縮機を使用しない洗濯乾燥機の機種をベースにし、これに圧縮機制御回路76を設ける場合、既存の洗濯制御回路70の設計がそのまま活かせることができる部分が多く、よって短期間に開発が行えるという効果を得ることができるものとなる。
【0054】
本実施の形態において、マイクロコンピュータ77から送信される信号はア端子がハイである期間にはトランジスタ101がオンされた状態となり、マイクロコンピュータ71から送信される信号についてはエ端子がハイとなった場合にトランジスタ122、フォトカプラ120を介して、トランジスタ106がオンする状態となる。
【0055】
トランジスタ101、106の双方ともがオンとなった場合には、直流電源100からの電流がトランジスタ106、フォトカプラ105のLED側、抵抗103、トランジスタ101、トランジスタ110のベース電流として供給されるようになるため、トランジスタ110はオンして、トランジスタ112がオフし、イ端子にハイ信号が出力され、一方フォトカプラ105からオンされるトランジスタ127は、ウ端子をハイに引き上げる作用を起こすものとなる。
【0056】
よって、論理としては、ア端子とエ端子の論理のAND(論理積)をとったものが、イ端子とウ端子に出力されるものとなり、通信を行う場合、通信を受ける相手側の送信信号がハイである場合には、相手側に信号が正しく伝わるとともに、自分側の受信信号としても自分が送信した信号と同じ信号が返されるエコーバックが発生し、これにより通信が成立していると判断している。
【0057】
もし通信の相手がロー出力を出していたり、あるいは相手側の電源が入っていない場合には、抵抗103を通って電流が流れることがないので、自分の受信信号もローに固定した論理でしか信号を得ることができない状態となり、これにより通信が異常であると判定している。
【0058】
このように、本実施の形態では、マイクロコンピュータ71とマイクロコンピュータ77が交互に送信側となり、相手側に信号を伝送するものとなっており、双方向にデジタルデータを授受することができる。なお、デジタルデータを1ビットずつ順序よく伝達させるため、本実施の形態では、マイクロコンピュータ71、77では、いずれもUARTと称されるシリアル通信ポートをア、イ、ウ、エの各端子用に割り当てており、絶縁式でありながらも1kbps程度の高速のデータ伝送を可能としている。
【0059】
図4は、第1の通信回路80の具体回路図を示している。
【0060】
第1の通信回路80は、洗濯制御回路70と操作/表示回路72の間の通信をするものであるが、本実施の形態においては、操作/表示回路72に必要な電源パワーが小さいことから、マイクロコンピュータ71と同一の5Vの電源を操作/表示回路72にまで引き回して使用し、グランド電位も共通のg2とし、通信をフォトカプラなどを使用しない非絶縁のものとすることにより、簡単で低コストの構成としている。
【0061】
第1の通信回路80は、マイクロコンピュータ71に接続するオ、カ、キの各端子と、マイクロコンピュータ73に接続するク、ケ、コ、サ、シの各端子を有しているが、実装としては、洗濯制御回路70と同一基板内に5V電源150と、回路148を設け、操作/表示回路72と同一の基板上に回路149を部品実装して設けており、回路148、149間は、5本の電線で接続したものとなっている。
【0062】
なお、5Vの直流電源150は、マイクロコンピュータ71などにも電源を供給しているものである。回路148は、抵抗151、152、153が端子オ、カ、キから接続されているが、本実施の形態では、オとカは洗濯制御回路70のマイクロコンピュータ71から、それぞれクロック出力と送信信号が接続されており、いずれも操作/表示回路72への伝達がなされるものとなっている。
【0063】
ダイオード154、155、156、157、158、159はいずれもマイクロコンピュータ71の端子を保護するため、電源範囲以上に電圧が振れることを防止するクランプ用のものである。抵抗160、161は信号線を5Vに釣り上げるプルアップ用で、抵抗162は逆に引き下げるものとなっている。コンデンサ170、171、172はノイズを防止するためのもので、コネクタ173から5本の線によって、回路149に接続されている。
【0064】
回路149については、回路148と接続するため5ピンのコネクタ180が接続されており、マイクロコンピュータ73の端子を保護するためのダイオード181、182、183、184、185、186が接続されている。さらに、コンデンサ190、191、192がノイズ防止のために設けられており、端子ケ、コ、サとの間に接続している抵抗193、194、195は、マイクロコンピュータ73の端子保護に効果がある。
【0065】
また、端子ク、シについてはそれぞれ5V電源の正と負を直流電源150から操作/表示回路72にまで供給する作用を行うものとなっているため、マイクロコンピュータ73をはじめ表示部74、操作部75などにも5Vの直流電源が供給されてそれぞれ動作を行う構成としている。マイクロコンピュータ73からの送信信号は、端子サに接続され、洗濯制御回路70側のキ端子へ送られ、マイクロコンピュータ71へと伝送するものとなっている。
【0066】
なお、本実施の形態では、クロック信号を送信データとは別に、オ端子からケ端子に送っているため、線の数が5Vの電源線を含めて5本と、やや多くなっているが、フォトカプラなどを使用しない非絶縁の構成であることから、線数が多少増えたとしても、さほど構成部品が増えてしまって形状やコストが大きくなってしまうなど、不利な要素はごく僅かなもので済み、むしろ別途のクロック信号に同期したデータを高い信頼性を得て送/受信できるというメリットの方が多いものとなっている。
【0067】
以上のような構成により、本実施の形態における洗濯乾燥機は、洗濯/脱水/乾燥といったシーケンスを記憶し、順序よく実行していく制御に関しては、洗濯制御回路70にあるマイクロコンピュータ71によって行われていき、必要に応じて例えば洗濯の残り時間、乾燥の残り時間の表示、終了した場合の表示などについては、第1の通信手段80を介して操作/表示回路72内のマイクロコンピュータ73まで伝え、マイクロコンピュータ73が表示部74に対して必要な液晶への表示、あるいは表示用のLED(発光ダイオード)への電流供給などを行うものとなっている。
【0068】
加えて、本実施の形態においては、使用者が例えば洗濯の開始、コースの選択、動作の途中停止などの操作を行う場合には、操作部75にある例えばタクトスイッチ(図示せず)などを操作することにより、信号がマイクロコンピュータ73に取り込まれ、使用者が操作したことがわかる。
【0069】
マイクロコンピュータ73から、第1の通信手段80を介して、マイクロコンピュータ71にまで信号が伝えられ、マイクロコンピュータ71はそれに応じてシーケンスを変化させるなどの処理を行うものとなる。乾燥時には、圧縮機45を駆動して除湿による優れた乾燥効果をあげることができるが、圧縮機45の動作/停止、また圧縮機45の回転速度(例えば毎秒100回転で駆動する)などの制御については、マイクロコンピュータ77が第2の駆動回路56を制御しながら行うものとなっている。
【0070】
なお、マイクロコンピュータ77は、このほか圧縮機45の駆動以外にも、ヒートポンプ50内の温度情報、例えば第2の熱交換器47の温度などをサーミスタ等の温度検知素子(図示せず)などから拾い、その温度が規定の値に達した場合には、圧縮機45の回転の速度を低下させ、所定温度内に収まるように圧縮機45の運転速度を制御するなどしてもよく、その場合には実際の運転速度の情報を、マイクロコンピュータ77から第2の通信回路81を介してマイクロコンピュータ71に伝達し、マイクロコンピュータ71は、例えば圧縮機45の速度が低下していることを把握し、それによる乾燥時間の延長などを判断するなどの動作も行うことができるものとなっており、例えば乾燥残り時間が延長となった場合には、第1の通信手段80を介して操作/表示回路72へと情報が伝えられるものとなる。
【0071】
圧縮機45に関しては、何らかの過負荷などにより、電流が過大となった場合には、第2の駆動回路56がハードとして有する過電流検知等の機能によって自動的に停止する構成となっているが、その場合にもマイクロコンピュータ77が検知し、圧力を安定させるため3分間の遅延時間の後、再起動をするように制御するとともに、その停止が乾燥シーケンスの時間を延長するなどの影響を与える場合については、第2の通信手段81を介してマイクロコンピュータ71に信号を送るという動作も行う。
【0072】
このように、本実施の形態においては、洗濯制御回路70、操作/表示回路72、圧縮機制御回路76のそれぞれに個別に設けられた3つのマイクロコンピュータ70、73、77が仕事を分担して行い、かつそれらの間の信号のやり取りを第1の通信手段80と第2の通信手段81を用いて行うことにより、洗濯乾燥機として必要な動作をすべて行うことができるものとなっている。
【0073】
このような洗濯乾燥機の構成は、例えば乾燥機能がない洗濯/脱水専用の洗濯機、あるいは圧縮機45を用いない電気ヒータ式の洗濯乾燥機との部品の共用化や、同時に設計を行う場合には、有効となる。
【0074】
なお、第1の通信手段80、第2の通信手段81の構成に関しては、本実施の形態で述べたようなデジタル式で行うことにより、ノイズの影響をなくし、多少配線距離が長い構成とした場合でも安定に動作するものとなっているが、デジタル式のものに限定されるものではなく、アナログ電圧で信号を伝達するものであってもよく、信号の向きとしても片方向だけであってもかまわない。電力以外の信号として、洗濯乾燥機にあっては、例えば、回転数の指令、温度検知出力、水位信号など、多種のものがあり得るが、それらの伝達はすべて通信であり、通信手段によって伝達されるものとなる。
【0075】
(実施の形態2)
図5は、本発明の第2の実施の形態における洗濯乾燥機の信号処理経路を示すブロック図である。本実施の形態は、第2の通信手段81がなく、第3の通信手段200でマイクロコンピュータ73、77を結んでいる点が上記第1の実施の形態とは異なり、その他の部分に関しては、図1に示した第1の実施の形態と同等の構成となっているもので、同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。
【0076】
すなわち、本実施の形態は、操作/表示回路72と洗濯制御回路70の間に第1の通信手段80を設け、操作/表示回路72と圧縮機制御回路76の間に、第2の通信手段81と略同一構成の第3の通信手段200を設けたもので、アとイがマイクロコンピュータ77に、ウとエがマイクロコンピュータ73にそれぞれ接続されたものとなっている。
【0077】
本実施の形態では、例えば洗濯や脱水の残り時間の表示に関しては、マイクロコンピュータ71から第1の通信手段80を介してマイクロコンピュータ73に信号が伝達され、マイクロコンピュータ73から表示部74が駆動され、使用者への表示がなされる。
【0078】
また、乾燥の残り時間については、マイクロコンピュータ77から第3の通信手段200を介してマイクロコンピュータ73に信号が伝達され、マイクロコンピュータ73から表示部74が駆動され、使用者への表示がなされる。
【0079】
また使用者が、操作部75を操作した場合には、その信号が一旦マイクロコンピュータ73に読み込まれ、洗濯や脱水に関する制御の信号が第1の通信手段80を通じてマイクロコンピュータ71に伝えられ、一方乾燥に関する指令の信号については、マイクロコンピュータ73からの信号が、第3の通信手段200を介して、マイクロコンピュータ77に伝わり、圧縮機45等の制御がなされるものとなる。
【0080】
洗濯から脱水、そして乾燥へと全自動で動作を進める場合には、脱水までが完了した時点で、マイクロコンピュータ71から第1の通信手段80を通して、一旦マイクロコンピュータ73へと信号が伝えられ、さらにマイクロコンピュータ73がこれを圧縮機45の運転の開始が必要な状況になったものと判断した時に、今度は第3の通信手段200を通してマイクロコンピュータ77へと信号伝達が行われた後、マイクロコンピュータ77から第2の駆動回路56が制御され、圧縮機45の動作が開始する。
【0081】
このようにして、本実施の形態における洗濯乾燥機は、使用者が操作部75を操作した場合には、マイクロコンピュータ73から適宜マイクロコンピュータ71およびマイクロコンピュータ77に対して、それぞれ第1の通信手段80、第3の通信手段200を通じて信号が送られ、制御されるものとなる。
【0082】
また、例えば洗濯の残り時間などは、マイクロコンピュータ71から第1の通信手段80を通じてマイクロコンピュータ73に信号が伝達され、また乾燥の残り時間などは、マイクロコンピュータ77から第3の通信手段200を通じてマイクロコンピュータ73へと信号が送られ、マイクロコンピュータ73から表示部74に信号が出力される結果、使用者への表示がなされるものとなる。
【0083】
本実施の形態については、使用者が直接的に洗濯/脱水の指示、および、乾燥の指示を与えるマニュアル的な指示が多い場合においても有効ではあるが、比較的大きな能力を有するマイクロコンピュータ73を設け、例えば洗濯の時間管理、乾燥の時間管理などのシーケンス管理作業を主体的にマイクロコンピュータ73が行い、例えば洗濯モータ43の起動/停止命令や設定回転数、また給水弁65、排水弁68の開閉信号などをマイクロコンピュータ71に第1の通信手段80を介して送り、実際の洗濯モータ43の回転速度やエラー情報などをマイクロコンピュータ71から第1の通信手段80を介して、マイクロコンピュータ73に取り込み、状況を把握しながら洗濯・脱水などのシーケンスを進めていくようにしてもよく、圧縮機45に対しても同様にしてマイクロコンピュータ73から命令を与えるようにすることができるものとなる。
【0084】
その場合には、マイクロコンピュータ73のROMをフラッシュ形のものとして、外部からプログラムやデータを容易に書き替えられるようにすれば、操作/表示回路72が、操作がしやすい位置に設けられていることから、マイクロコンピュータ73のフラッシュ内容の書き換えも比較的容易に行うことができ、運転のシーケンスの変更などのサービス対応性も高いものとすることができる。
【0085】
(実施の形態3)
図6は、本発明の第3の実施の形態における洗濯乾燥機の信号処理経路を示すブロック図である。
【0086】
本実施の形態は、図6に示すように、第1の通信手段80、および第2の通信手段81を省いた上で、マイクロコンピュータ71、77、73に、それぞれ通信用のインターフェース回路202、203、204を接続し、その上で通信バス205がインターフェース回路202、203、204を結んだ構成としたもので、その他の部分については、上記第1の実施の形態と同様である。
【0087】
すなわち、本実施の形態においては、洗濯制御回路70と圧縮機制御回路76と操作/表示回路72の間のすべてに接続した通信バス205を有した構成で成り立った状態にある。
【0088】
本実施の形態においては、3つのマイクロコンピュータ71、73、77にはそれぞれ各1個ずつのインターフェース回路202、203、204が接続されるだけなので、上記第1、第2の実施の形態のような2系統の通信手段への接続が必要となるマイクロコンピュータが存在しなくなる。
【0089】
具体的に言うと、例えば、第1の実施の形態においては、マイクロコンピュータ71からは1系統として第1の通信手段80への接続が必要であり、もう1系統が第2の通信手段81への接続として必要となるため、合計2系統のシリアル通信用の入力ポート、出力ポートの割り当てが必要となるものであったが、その面からは、本実施の形態によれば、1系統でのインターフェース回路202の接続のみで済むことから、最小限で済むという利点がある。
【0090】
また、本実施の形態においては、3つのマイクロコンピュータ間の通信について向きも考慮した6通りのすべてについて、途中に他のマイクロコンピュータを中継することなく、直接の通信が可能となるため、中継のための負担を負うマイクロコンピュータがなく、効率的である。
【0091】
ただし、本実施の形態においては、通信バス205は複数の通信を同時に処理することはできないことから、1つのマイクロコンピュータがデータを送信している期間中は、他の2つのマイクロコンピュータはそれを受信するのみとなることから若干通信速度は低下するが、洗濯乾燥機として動作させる分には十分なボーレートが確保できるものとなる。
【0092】
なお、電気的な絶縁が必要である場合には、インターフェース回路202、203、204の内の1つあるいは複数に対して、例えばフォトカプラを用いて信号の入出力間の電気的絶縁を保てる構成のものを使用して実現させることができるものとなる。
【0093】
このように、各実施の形態における洗濯乾燥機は、洗濯制御回路70、圧縮機制御回路76、操作/表示回路72が、それぞれ個別のマイクロコンピュータ71、77、73を有することにより、洗濯モータ44と、圧縮機45、操作/表示回路72のそれぞれの制御にマイクロコンピュータ71、77、73が分担して動作し、1つ1つの仕事が抑えられることにより、処理遅れによる誤動作を防ぎ、安定して動作する信頼性の高い洗濯乾燥機が実現されるものとなる。
【0094】
なお、上記各実施の形態においては、洗濯槽42の回転軸43を水平に配したが、必ずしも水平の回転軸43に限定されるものではなく、例えば一般に縦形と呼ばれるような垂直軸で回転する洗濯槽を有するものや、回転軸43を、水平に対して20〜30度程度傾斜させて、衣類の出し入れが行いやすいようにしたものなどであってもかまわず、洗濯槽42内に例えばパルセータなどの他の機構部品などの構成要素をさらに設けて、洗濯時に効果的な洗濯ができるような構成にしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0095】
以上のように、本発明にかかる洗濯乾燥機は、処理遅れによる誤動作を防ぎ、安定して動作する信頼性の高いもので、一般家庭用の洗濯乾燥機に限らず、例えば「コイン・ランドリィー」など商業的に利用される洗濯乾燥機や、業務用に利用される洗濯乾燥機などにも広く適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の実施の形態1における洗濯乾燥機の断面図
【図2】同洗濯乾燥機の信号処理経路を示すブロック図
【図3】同洗濯乾燥機の第2の通信手段の詳細回路図
【図4】同洗濯乾燥機の第1の通信手段の詳細回路図
【図5】本発明の実施の形態2における洗濯乾燥機の信号処理経路を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態3における洗濯乾燥機の信号処理経路を示すブロック図
【図7】従来の例を示す洗濯乾燥機の断面図
【符号の説明】
【0097】
41 衣類
44 洗濯モータ
45 圧縮機
46 第1の熱交換器(熱交換器)
47 第2の熱交換器(熱交換器)
50 ヒートポンプ
70 洗濯制御回路
71、73、77 マイクロコンピュータ
72 操作/表示回路
76 圧縮機制御回路
80 第1の通信手段
81 第2の通信手段
200 第3の通信手段
205 通信バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被洗濯物を攪拌する洗濯モータと、前記洗濯モータを制御する洗濯制御回路と、圧縮機と熱交換器を有し前記被洗濯物の乾燥時に除湿動作を行うヒートポンプと、前記圧縮機を制御する圧縮機制御回路と、使用者による操作を受付け又前記使用者への表示を出力する操作/表示回路とを備え、前記洗濯制御回路と前記圧縮機制御回路と前記操作/表示回路のそれぞれに個別のマイクロコンピュータを配した洗濯乾燥機。
【請求項2】
洗濯制御回路と操作/表示回路との間に信号の授受を行う第1の通信手段を、前記洗濯制御回路と圧縮機制御回路との間に信号の授受を行う第2の通信手段をそれぞれ設けた請求項1に記載の洗濯乾燥機。
【請求項3】
洗濯制御回路と操作/表示回路との間に信号の授受を行う第1の通信手段を、前記操作/表示回路と圧縮機制御回路との間に信号の授受を行う第3の通信手段をそれぞれ設けた請求項1に記載の洗濯乾燥機。
【請求項4】
洗濯制御回路、圧縮機制御回路及び操作/表示回路の間のすべてに通信バスを接続した請求項1に記載の洗濯乾燥機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−296450(P2006−296450A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−117909(P2005−117909)
【出願日】平成17年4月15日(2005.4.15)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】