説明

活性クッション性成分を含有する医薬品剤形の製造方法

クッション性成分を含む剤形の新規な製造方法。本発明の方法は、圧縮して、組成が実質的に均一かつ頑強であり、また低減した砕けやすさを示す圧縮性剤形を形成しうる剤形を提供する。本発明は、高速崩壊性剤形の製造方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
この出願は、2002年12月31に提出の米国仮出願第60/437,507号の利益を主張し、かつ2003年8月1日提出の米国出願第10/633,445号の一部継出願及び2003年5月23日提出の米国出願第10/444,621号の一部継出願であり、両出願は2002年12月31日提出の米国仮出願第60/437,507号の利益を主張する。上記各出願の全開示は、参照によってその全体が本明細書に取り込まれる。
【0002】
1.発明の分野
本発明は、活性クッション性成分を含有する剤形の製造方法及び該剤形を投与が必要な患者に投与する方法に関する。本発明は、活性クッション性成分を含む高速崩壊性剤形の製造方法にも関する。
【0003】
2.背景
製薬的活性剤の投与用固体剤形の使用に関心が発展している。錠剤及びカプセル剤のような固体剤形の大部分が経口投与を意図している。摂取すると、錠剤が崩壊し、錠剤の中身が分散し、かつ薬物が胃腸(“GI”)管内で放出される。錠剤の薬物の放出は迅速又は中速にすることができ;摂取後ある期間放出を遅延させることができ;或いは放出が制御又は持続様式で起こりうる。懸濁剤、液剤、又はエリキシル剤のような他の剤形に比し、錠剤やカプセル剤は、高い頑強さ、高い安定性、及び低コストの製造、梱包、運送のような特定の製造上の利点を有する傾向がある。
【0004】
けれども、錠剤剤形の利点にもかかわらず、まだ一定の限界が存在する。例えば、剤形の調製時に錠剤を圧縮するときに錠剤剤形の限界が明らかになる。圧縮錠剤の頑強さは、一般的に錠剤成分を増加性力で圧縮することによって高めうる。しかし、錠剤圧縮力を高めると、錠剤の崩壊特性に悪影響を及ぼしやすい。錠剤の別の限界は、圧縮中の活性ビード又は顆粒の徐放性又は腸溶性コーティングの破損である。
伝統的錠剤のこれら限界を回避するため、多くの場合カプセル剤を用いて徐放性又は腸溶性コーティングでビードを収容する。しかし、カプセル剤にも限界があり、特に活性アルデヒドの痕跡量にさらされたときの架橋結合によるゼラチンカプセルの水溶性の損失を含め;ゼラチンカプセルは所望の機械的性質を保存するために極度の湿度から保護しなければならない;カプセル充填機は典型的な生産錠剤圧縮機より遅く;カプセル剤はタンパリング(tampering)に最も感受性であり;かつゼラチンカプセルは動物源から作られるので食事制限や宗教上の理由のため患者集団によっては許容しえないこともある。
圧縮時の破損に耐えうる徐放性又は腸溶性コーティングを有する成分を有する錠剤が要望されている。
錠剤剤形の圧縮時に経験する限界を克服するため多くの努力が為されてきた。例えば、EP 0 196 546 B1は、錠剤圧縮中に起こるコーティングした活性含有顆粒の破砕は、錠剤マトリックス内に微結晶性セルロースを含めることで減少すると主張している。Habibらに対する米国特許第5,780,055号は、高度に多孔性の凍結乾燥したクッション性ビードを有する活性装填ビードを圧縮する工程を含む押圧錠剤の製造方法の提供を主張している。このようなクッション性ビードは、膜コーティングした活性装填粒子の適切な比率で混合するとき圧縮性成分を形成するのに好適な構造と変形特性を有する適切な組成物の球形又は半球形アグロメレートである。この参考文献は、クッション性ビードが優先的に変形し、すなわち、それらは膜コーティングした活性ビードより低圧で変形し、活性装填粒子の膜の破裂又は亀裂を実質的に阻止すると開示している。Habibで述べられているものを含め、一般的にクッション性ビードは、生物学的に活性な物質を含有せず、“プラセボミリスフェア(millispheres)”(Aultonら 20 Drug Development and Industrial Pharmacy 3094 (1994)参照)及び“クッション剤”(Mountら 22 Drug Development and Industrial Pharmacy 612 (1996)参照)と呼ばれる。
【0005】
しかしながら、高い多孔度のクッション性ビードは、その機能性によって活性装填粒子より重量が軽い。これら密度が劇的に異なる2つのタイプのビードを錠剤中に組み入れるといくつかの問題をもたらす。第1に、ホッパー内での重いビードの軽いビードからの分離は避けられない。第2に、輸送中の粉末ブレンドの均質性を保証できない。第3に、不均一に分散したクッション性ビードは、圧縮中に活性装填粒子を保護するというそれらの目的に逆効果である。結果として、錠剤の用量均一性及びビードのコーティングの統合性が疑問になる。
錠剤成分の高い圧縮性を許容するクッション性成分を組み入れても、クッション性成分を活性な医薬成分と共に組み入れることによってもたらされる問題を克服する錠剤剤形の製造方法の開発が要望されている。特に、用量均一性と、特定の放出プロファイルの達成に有用なコーティングの統合性とが維持されるような錠剤の製造方法が要望されている。
【0006】
大量の生物学的に活性な成分を錠剤中に組み入れる必要から生じる錠剤の別の限界は、老年及び小児科の患者、又は既に固形薬物を飲み込むことが困難な特定の患者に投与が適さないような大きいサイズの錠剤となりうることである。この問題を回避するための錠剤代替物として、液状懸濁剤形のような経口溶液が開発されているが、懸濁液の開発で製薬科学者は多くの難題に遭遇する。懸濁液は熱力学的に不安定なことが多く、貯蔵中の凝集及び沈降をもたらしうる。用量の正確さは製剤を患者に投与する時点での懸濁液中の粒子の均一な分布によって決まるので、問題に遭遇することが多い。
従って、唾液の普通の流れ以外にいかなる水の摂取も必要とせずに口内で迅速に崩壊かつ分散する錠剤を有することが望ましいことが多い。このような錠剤は、大きなカプセル剤又は錠剤を噛み或いは飲み込むことが困難な高齢者及び子供にとって楽であり;患者は従来の剤形を飲み込むための水を容易に入手できないかもしれないので便利であり;かつ高速分散錠剤は全体を飲み込まないので、それらはどの患者にとっても多くの薬用量を送達するために特に便利な剤形である。従って、別の方法で過度に大きい単錠剤若しくはカプセル剤又は一度に複数の錠剤若しくはカプセル剤の投与を必要とするであろう更に大用量の薬物は、全体を飲み込む必要がない単一の迅速分散錠剤で投与することが便利だろう。これは、大量の生物学的に活性な成分を含有し、その結果の大きいサイズの錠剤は高齢及び小児科の患者、又は固形薬物を飲み込むことが困難な特定の患者への投与に適さないことが多い錠剤の限界の1つを克服する。
従って、錠剤と懸濁液の両方の利点を組み合わせ、かつその欠点を回避することによって、いくつかの難題を克服するため、液体中で分散して即使用(ready-to-use)懸濁液を形成する迅速に崩壊する錠剤の製剤化が要望されている。
Khankariらに対する米国特許第6,221,392号は、迅速に溶解可能なフィラーと、比較的高レベルの潤沢剤を利用する高速溶解錠剤を開示する。
Wehlingらに対する米国特許第5,223,264号、Bettmanらに対する米国特許第5,639,475号及びOualiらに対する米国特許第5,807,577号は、起沸性材料を利用して崩壊を促進する高速崩壊錠剤を開示する。
【0007】
迅速崩壊錠剤は患者の口に合わなければならない。必要な場合、薬物の嗜好性は、一般的に現存する技術、例えば、コーティング及び/又はマイクロカプセル化又は製剤化手段を含む技術の適用によって向上させることができる。更に、迅速崩壊錠剤は、患者への投与時の崩壊時間を過度に増やすことなく、製造、梱包及び取扱い中の破砕及び摩耗に耐えるために十分な硬度と耐性を持たなければならない。
直接圧縮して実用的硬度と破砕及び摩耗に対する耐性を有する迅速に分散する錠剤を形成しうる、1種以上の薬学的に活性な化合物を含有する高度に圧縮でき、迅速に分散する錠剤マトリックスが要望されている。迅速分散が可能な錠剤の開発における主な難題は、崩壊時間を妥協することなく、嗜好性と十分な頑強さを達成することである。それだけで、このような難題を克服する錠剤への要望がある。
即時放出パターンのみならず調節放出モデル等のための迅速崩壊錠剤を設計することも必要である。保護機能コーティング、すなわち腸溶性又は徐放コーティングは、通常、胃腸(GI)管の特定部分で、又は投与後長時間にわたって生物学的に活性な成分を放出することを意図する。装填かつ膜コーティングした活性ビード又はパレットを圧縮して錠剤にする場合、圧縮中に機能性コーティングの統合性を維持することが重要である。
【0008】
従って、圧縮できなければならないけれども崩壊速度と用量均一性と頑強さを保持する高速崩壊錠剤のような剤形の製造に特に有用な非常に小さいクッション性成分を含む錠剤が必要である。
要するに、当該技術分野には、従来の製造設備を用いた錠剤剤形の圧縮を斟酌するクッション性成分を含む固体剤形のより効率的な製造方法と利用方法のより多くの理解が全体的に必要とされている。
この出願のセクション2におけるいずれの参考文献の引用も、その参考文献が本出願に対する先行技術であるという許容でない。
【0009】
3.発明の概要
本発明は、部分的に、圧縮性錠剤剤形の製剤化時にクッション性成分を活性な医薬成分と共に処理することによって均一性と非分離を達成しうるという驚くべき発見に基づいている。特に、本発明者らは、種々の成分を一緒に処理することは、予想外に圧縮性錠剤剤形の大規模製造時に従来の製造設備の使用を可能にすることを実証した。
本発明は、部分的に、製造プロセス中に活性な医薬成分と共にクッション性成分を組み入れることの利点が、迅速分散可能な錠剤を達成するための錠剤成分の粉砕後でさえ保持されうるという更に驚くべき発見に基づいている。特に本発明者らは、1種以上の薬学的に活性な成分を組み入れ、かつクッション性成分の存在によって与えられた利点を保持する高緻密性の迅速分散性錠剤マトリックスで構成される医薬品剤形の製造を達成した。
それだけで、本発明は、活性クッション性成分を含む剤形の新規な製造方法に関する。本発明の方法は、圧縮して、実質的に組成が均一かつ頑強な錠剤剤形を形成しうる圧縮性剤形を提供する。
【0010】
一実施形態では、本発明は、活性クッション性成分を含む圧縮性剤形に関し、該活性クッション性成分が活性薬、高緻密性フィラー及び高吸水性材料を含む。
別の実施形態では、本発明は、活性クッション性成分を含む圧縮性剤形に関し、該活性クッション性成分は以下の成分:
(a)高緻密性フィラー、高吸水性材料及び水を含むプラセボクッション性成分;及び
(b)活性装填粒子;
を含み、前記プラセボクッション性成分と活性装填粒子を混合して混合物を形成し;かつ該混合物を凍結乾燥して活性クッション性成分を形成する。
別の実施形態では、本発明は、活性クッション性成分を含む圧縮性剤形に関し、該活性クッション性成分は以下の成分:
(a)高緻密性フィラーと高吸水性材料を含み、かつ約20μmから約2000μmまでの範囲の粒径を有する成分;及び
(b)活性装填粒子;
を含み、前記凍結乾燥プラセボクッション性成分と活性装填粒子を混合して活性クッション性成分を形成する。
【0011】
本発明は本発明の活性クッション性成分を含む剤形の製造方法であって、以下の工程:
(a)高緻密性フィラー、高吸水性材料及び水を混合してプラセボクッション性成分を形成する工程;
(b)活性装填粒子を供給する工程;
(c)前記プラセボクッション性成分と活性装填粒子を混合して混合物を形成する工程;及び
(d)前記混合物を凍結乾燥して活性クッション性成分を形成する工程;
を含む方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、活性クッション性成分を含む圧縮性剤形の製造方法であって、以下の工程:
(a)高緻密性フィラー、高吸水性材料及び水を混合してプラセボクッション性成分を形成する工程;
(b)前記プラセボクッション性成分を凍結乾燥して凍結乾燥プラセボクッション性成分を形成する工程;
(c)前記凍結乾燥プラセボクッション性成分を粉砕して、約45μmから約2000μmまでの範囲の粒径を有する凍結乾燥プラセボクッション性成分を形成する工程;
(d)活性装填粒子を供給する工程;及び
(e)約20μmから約2000μmまでの範囲の粒径を有する凍結乾燥プラセボクッション性成分と活性装填粒子を混合して活性クッション性成分を形成する工程;
を含む方法を提供する。
【0012】
なお更に本発明は、本発明の活性クッション性成分を含む迅速崩壊剤形の製造方法に関する。択一的実施形態では、本剤形は、非常に小さいサイズに粉砕されているプラセボクッション性成分及び活性成分を含み、それらを圧縮して、迅速崩壊速度を有する錠剤又はロゼンジ剤にすることができる。
以下の詳細な図面、説明及び本発明の非限定実施形態を例示する実施例を参照して、本発明を更に完全に理解することができる。
【0013】
4.発明の詳細な説明
上述したように、本発明は、クッション性成分を含む剤形の製造の際に提起される分離及び用量均一性問題を克服する錠剤剤形の製造方法を包含する。本方法は、複数成分、特に活性成分とクッション性成分を共処理して、錠剤剤形に圧縮可能な活性クッション性成分にする工程を含む。このような剤形は、クッション性成分全体にわたって活性成分の均一な分布を有する。輸送及び貯蔵中、これら複数成分が分離するのを阻止することによって、その結果の錠剤の用量均一性を保証する。
【0014】
4.1 定義
本明細書では、句“活性クッション性成分”は、活性薬と、高緻密性フィラー及び高吸水性材料を含むプラセボクッション性成分とを含むビード、粒子又は顆粒を包含し;かつプラセボクッション性成分及び/又は活性クッション性成分は凍結乾燥されている。
本明細書では、句“プラセボクッション性成分”は、高緻密性フィラーと高吸水性材料を含むビード、粒子又は粒子を包含しうる。
句“粒径”は、例えば、篩い分析、レーザー回折又は光学顕微鏡のような方法で決定されるような、例えば、プラセボクッション性成分、活性クッション性成分又は活性装填粒子のような粒子の平均直径を意味する。
本明細書では、句“医薬組成物”は、特定の機能性基準、例えば、適切な薬物放出特性、安定性、製造可能性、患者許容性、含量均一性を満たすように構築(加工)された設計医薬製剤を包含しうる。
本明細書では、プラセボクッション性成分を凍結乾すること、或いはプラセボクッション性成分と活性装填粒子を含む混合物を凍結乾燥することに関連して用いる場合、“乾燥時損失”は、凍結乾燥の完了後に該組成物中に残存する水の量を意味する。
本明細書では、用語“患者”は、ヒト、家畜、農場動物、及び動物園、スポーツ及び家族ペットを含むペット仲間及び他の家畜化動物を含む哺乳類として分類されるいずれの動物をも指し、限定するものではないが、ウシ、ヒツジ、フェレット、ブタ、ウマ、家禽、ウサギ、ヤギ、イヌ、ネコ等が挙げられる。好ましい仲間動物はイヌ及びネコである。好ましくは、哺乳類はヒトである。
【0015】
本明細書では、用語“治療する”及び“治療”は、療法的治療及び予防的又は防御的手段の両者を指し、目的は、望ましくない病理状態、障害又は病気を防止又は鈍化(軽減)
し、或いは有益又は望ましい臨床結果を得ることである。この発明の目的では、有益又は望ましい臨床結果として、限定するものではないが、症候の軽減;状態、障害又は病気の程度の縮小;状態、障害又は病気の状態の安定化(すなわち悪化しない);状態、障害又は病気進行の遅延又は鈍化;状態、障害又は病状の緩和;検出可能又は検出不能であれ寛解(一部又は全部);又は状態、障害又は病気の向上又は改善が挙げられる。治療は、過剰レベルの副作用なしで、臨床的に有意な細胞反応を誘発することを包含する。治療は、治療を受けなければ予想される生存に比べて生存を延長することをも包含する。
本明細書では、句“生物学的特性”は、この発明の化合物によって直接又は間接的に達成されるインビボエフェクター機能若しくは抗原機能又は活性を意味し、多くはインビトロアッセイで示される。
本明細書では、句“エフェクター機能”は、受容体又はリガンド結合、いずれの酵素活性若しくは酵素調節活性、いずれの担体結合活性、いずれのホルモン活性、細胞外マトリックス若しくは細胞表面分子への細胞の接着を促進若しくは阻害するいずれの活性、又はいずれの構造的役割をも包含する。
本明細書では、句“抗原機能”は、それに対して産生された抗体と反応しうるエピトープ又は抗原部位を有することを包含する。
本明細書では、句“活性薬”及び“活性医薬成分”は、治療が必要な患者の所望の生物学的特性を生じさせるいずれかの医薬組成物中の生物学的に活性な成分を包含しうる。
【0016】
本明細書では、句“薬学的に許容しうる塩”として、化合物と有機又は無機酸の組合せから誘導される化合物の塩が挙げられる。これら塩は、遊離塩基及び塩の両形態で有用である。実際には、塩基形態の使用が塩基形態の使用ということになり;酸付加塩と塩基付加塩の両者は本発明の範囲内である。
本明細書では、句“迅速崩壊錠剤”は、唾液による口内で通常利用しうる以上の液体の添加なしで舌上での崩壊時間が0〜60秒の錠剤を包含し、最も好ましくは0〜20秒の崩壊時間である。
本明細書では、句“活性装填粒子”は、いずれの活性医薬成分をも包含する。
句“コーティング活性装填粒子”は、腸溶性、徐放性又は食味マスキングのような所望の結果を達成するために適切なコーティング剤で被覆された活性装填粒子を包含する。
句“錠剤硬度”は、錠剤の物理的強度又は錠剤の破壊力の尺度を指す。
本明細書では、用語“砕けやすさ”は、破損、破砕及び摩耗に耐えるための固体剤形の能力を指す。
本明細書では、用語“カシェ剤”は、口内で崩壊する2枚の凸状のオブラート間に医薬粉末混合物を封入して作られる剤形を包含する。
本明細書では、用語“カプレット剤”は、カプセル形状の錠剤を包含する。
本明細書では、用語“サシェ剤(sachet)”は、液体中で崩壊又は溶解する容器内に医薬粉末を封入して作られる剤形を包含する。
【0017】
4.2 活性クッション性成分及びその製造方法
本発明は、活性クッション性成分を含む圧縮性剤形であって、前記活性クッション性成分が活性薬、高緻密性フィラー及び高吸水性材料を含む圧縮性剤形及びその製造方法に関する。この活性クッション性成分は、従来のはかれる医薬品設備を用いて製造しうる。
一実施形態では、本発明は、活性クッション性成分を含む圧縮性剤形に関し、該活性クッション性成分は以下の成分:
(a)高緻密性フィラー、高吸水性材料及び水を含むプラセボクッション性成分;及び
(b)活性装填粒子;
を含み、前記プラセボクッション性成分と活性装填粒子を混合して混合物を形成し;かつ該混合物を凍結乾燥して活性クッション性成分を形成する。
出願人は、予想外にもプラセボクッション性成分と湿った活性装填粒子を共処理かつ凍結乾燥すると、結果の活性クッション性成分が、クッション性材料の層内に非分解性の均一に分布した活性充填成分を含み;かつ該活性装填粒子が実質的に活性装填粒子の破損又は分解を示さないことを見いだした。
【0018】
別の実施形態では、本発明は、活性クッション性成分を含む圧縮性剤形に関し、該活性クッション性成分は以下の成分:
(a)高緻密性フィラーと高吸水性材料を含む、かつ約20μm〜約2000μmまでの範囲の粒径を有する凍結乾燥プラセボクッション性成分;及び
(b)活性装填粒子;
を含み、前記凍結乾燥プラセボクッション性成分と活性装填粒子を混合して活性クッション性成分を形成する。
本発明で有用な高緻密性フィラー、高級水性材料及び水を含むプラセボクッション性成分は、Habibらに対する米国特許第5,780,055号に記載されており、この文献の全内容は参照によって本明細書に取り込まれる。
高緻密性フィラーの非限定例として、微結晶性セルロース;Foremost Ingredient Gropip, Baraboo, WIから入手可能なFast-Flo(登録商標)Lactoseのような物理的に改変(噴霧-乾燥)したラクトースのような圧縮性形態のラクトース、及び無水ラクトース;非粉砕リン酸二カルシウム二水和物;無水リン酸二カルシウム;及びそのいずれかの組合せが挙げられる。一実施形態では、高緻密性フィラーは微結晶性セルロースである。
有用な高吸水性材料の非限定例として、FMC Corporation, Philadelphia, PAから入手可能なAc-Di-Sol(登録商標)のような内部架橋形態のナトリウムカルボキシメチルセルロース(クロスカルメロースナトリウム(croscarmermellose sodium));デンプン、クロスポビドン(crospovidone)及びグリコール酸ナトリウムデンプンのような崩壊剤及び超崩壊剤;又は例えばヒドロキシプロピルセルロースのような親水性材料が挙げられる。
【0019】
高緻密性フィラーの量は、典型的に高緻密性フィラーと高吸水性材料の総質量に対して約5質量%〜約90質量%の範囲でよい。一実施形態では、高緻密性フィラーの量は、高緻密性フィラーと高吸水性材料の総質量に対して約5質量%〜約80質量%の範囲である。また、別の実施形態では、高緻密性フィラーの量は、高緻密性フィラーと高吸水性材料の総質量に対して約5質量%〜約60質量%の範囲である。
高吸水性材料は活性クッション性成分の必要な崩壊速度を与えるために十分な量で存在する。一実施形態では、高吸水性材料は、高緻密性フィラーの質量に対して約0.1%から約80%までの範囲の量で存在する。別の実施形態では、高吸水性材料は、高緻密性フィラーの質量に対して約5%から約40%までの範囲の量で存在する。別の実施形態では、高吸水性材料は、高緻密性フィラーの質量に対して約20%から約40%までの範囲の量で存在する。
水の量は、造粒プロセスの際に顆粒形態のプラセボクッション性成分を与えるために十分な当該量である。一実施形態では、水の量は、高緻密性フィラー、高吸水性材料及び水の総質量に対して約20%〜約80%の範囲であり;別の実施形態では、水の量は、高緻密性フィラーと水の総質量に対して約30%〜約60%の範囲であり;別の実施形態では、水の量は、高緻密性フィラーと水の総質量に対して約40%〜約50%の範囲である。
【0020】
クッション性成分は、更に崩壊剤を含んでよい。崩壊剤は、高吸水性材料と同一又は異なってよい。
有用な崩壊剤の非限定例として、クロスカルメロースナトリウム、グリコール酸ナトリウムデンプン、クロスポビドン、デンプン、及びα化デンプンが挙げられる。一実施形態では、崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムである。
崩壊剤を使用する場合、崩壊剤は、高緻密性フィラーの質量に対して約0.1%から約80%までの範囲の量;別の実施形態では、高緻密性フィラーの質量に対して約5%から約40%までの範囲の量;別の実施形態では、高緻密性フィラーの質量に対して約20%から約40%までの範囲の量で存在する。
クッション性成分は、更に粘度増強剤を含むことができる。粘度増強剤の非限定例として、カルボマー(carbomer);キサンタンゴム;ガーゴム;アルグナート;デキストラン;ペクチン;α化デンプン;多糖類;及びヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースのナトリウム、カリウム、又はカルシウム塩のようなセルロース誘導体;及びその組合せが挙げられる。
一実施形態では、粘度増強剤はカルボマーである。
粘度増強剤は、錠剤を水と接触させるとき均質懸濁液を与えるために役立つ。理論よって限定するものではないが、出願人らは、水と接触すると、錠剤が崩壊し、かつ粘度増強剤が膨潤し、その結果活性装填粒子から成る均質懸濁液になると考える。
粘度増強剤を使用する場合、それは活性装填粒子の沈降又は沈殿を実質的に遅らせる粘度を与えるために十分な量で存在する。一実施形態では、粘度増強剤は、20℃で約30〜約3000mPa.sの見掛け粘度を達成するために十分な量で存在し;別の実施形態では、粘度増強剤は、20℃で約500〜約1000mPa.sの見掛け粘度を達成するために十分な量で存在する。
一実施形態では、使用する場合、粘度増強剤は、活性クッション性成分の総質量に対して約0.1質量%から約1質量%までの範囲の量で存在し;別の実施形態では、使用する場合、粘度増強剤は、活性クッション性成分の総質量に対して約0.1質量%から約0.3質量%までの範囲の量で存在する。
【0021】
クッション性成分は、更にフィラーを含むことができる。有用なフィラーの非限定例として、例えばラクトースやソルビトール及びセクション5.4で述べた当該フィラーが挙げられる。一実施形態では、フィラーはラクトース又はソルビトールである。
フィラーが存在する場合、フィラーの量は、クッション性成分の質量に対して約0.1〜約80%;別の実施形態では、クッション性成分の質量に対して約1%〜約60%;別の実施形態では、クッション性成分の質量に対して約10%〜約50%の範囲である。
プラセボクッション性成分は、更に活性装填粒子について後述するような調味料、甘味料及び着色剤のような追加の賦形剤を含むことができる。
プラセボクッション性成分は、圧縮中、活性装填粒子の破損又は分解を実質的に低減又は排除するために十分な量で存在する。一実施形態では、プラセボクッション性成分の量は、活性クッション性成分の質量に対して約0.1%から約99.9%まで;一実施形態では、活性クッション性成分の質量に対して約20%〜約90%;別の実施形態では、活性クッション性成分の質量に対して約40%〜約75質量%の範囲である。
プラセボクッション性成分は、圧縮プロセスの間、薬物ビードコーティングの破損を実質的に低減又は排除するクッション層を薬物ビード上に与えるために十分な大きさの成分である。一実施形態では、プラセボクッション性成分の粒径は、約20μm〜約2000μmの範囲であり;別の実施形態では、プラセボクッション性成分の粒径は、約20μm〜約1000μmの範囲であり;別の実施形態では、プラセボクッション性成分の粒径は、約20μm〜約500μmの範囲である。
【0022】
活性装填粒子の量は、所望の薬理学的効果を果たすために十分な量であり、錠剤の大きさ、患者の年齢、活性薬のタイプ、活性ビード中の活性薬の濃度及び治療又は予防すべき状態の重症度のような因子によって決まる。従って、当該技術の当業者は、日常的実験によって、使用する活性ビードの量を決定することができる。一実施形態では、活性装填粒子の量は、活性クッション性成分の質量に対して約0.1質量%から約99.9質量%までの範囲である。別の実施形態では、活性装填粒子の量は、活性クッション性成分の質量に対して約1質量%から約80質量%までの範囲である。別の実施形態では、活性装填粒子の量は、活性クッション性成分の質量に対して約5質量%から約60質量%までの範囲である。活性装填ビードの製造方法はセクション5.3で述べる。
【0023】
本発明は、活性クッション性成分を含む圧縮性剤形の製造方法にも関し、該活性クッション性成分は活性薬、高緻密性フィラー及び高吸水性材料を含む。
一実施形態では、本発明は、活性クッション性成分を含む圧縮性剤形の製造方法であって、以下の工程:
(a)高緻密性フィラー、高吸水性材料及び水を混合してプラセボクッション性成分を形成する工程;
(b)活性装填粒子を供給する工程;
(c)前記プラセボクッション性成分と活性装填粒子を混合して混合物を形成する工程;及び
(d)前記混合物を凍結乾燥して前記活性クッション性成分を形成する工程;
を含む方法を提供する。
混合方法として、任意に結合剤を伴う乾式ブレンディング;任意に結合剤を伴う、泥形態での湿式ブレンディング又は懸濁液ミキシング;押出し及びこれらの組合せが挙げられる。
【0024】
別の実施形態では、本発明は、活性クッション性成分を含む圧縮性剤形の製造方法であって、以下の工程:
(a)高緻密性フィラー、高吸水性材料及び水を混合してプラセボクッション性成分を形成する工程;
(b)前記プラセボクッション性成分を凍結乾燥して凍結乾燥プラセボクッション性成分を形成する工程;
(c)前記凍結乾燥プラセボクッション性成分を粉砕して、約20μmから約2000μmまでの範囲の粒径を有する凍結乾燥プラセボクッション性成分を形成する工程;
(d)活性装填粒子を供給する工程;及び
(e)約20μmから約2000μmまでの範囲の粒径を有する凍結乾燥プラセボクッション性成分と活性装填粒子を混合して活性クッション性成分を形成する工程;
を含む方法を提供する。
プラセボクッション性成分を形成する工程は、例えば、技術的に周知の造粒法(E.M. Rudnicら, 45 Remington's: The Science and Practice of Pharmacy 868-869 (Alfonso R. Gennar ed. 2000)参照、この内容は参照によって本明細書に取り込まれる)を用いて行うことができる。例えば、プラセボクッション性成分の非限定的形成方法は、Habibらに対する米国特許第5,780,055号に開示されており、この特許の全内容は参照によって明白に本明細書に取り込まれる。一実施形態では、高緻密性フィラーと高吸水性材料を混合して乾燥ブレンドを形成し;造粒流体として純水を用いて乾燥ブレンドを造粒する。本発明で有用な非限定的造粒法は、遊星ミキサーによる低せん断湿式造粒法を含む。クッション性成分の造粒の終了点に達したとき、顆粒が製造されていることを視覚検査で確認する。
【0025】
凍結乾燥は、活性クッション性成分(例えば、粒子、ビード又はペレット)の予想外のクッション特性を生じさせ、かつ活性装填粒子を包囲するクッション性成分の非常に多孔性の層を生成する。高多孔性のクッション性成分層によって保護されるので、活性装填粒子のコーティングは、錠剤化プロセスの間、コーティング活性装填粒子の性質や、錠剤化混合物中の圧縮性活性薬粒子の比率、粒径、及び組成物によって決まる1000kg以上の高い圧縮力に耐えることができる。このクッション特性に加え、凍結乾燥は、いかなる特別な取扱い又は梱包も必要とせず、ひいては現存技術の該使用に伴うコストを低減する非吸湿性活性クッション性成分を生じさせる。
プラセボクッション性成分又はプラセボクッション性成分と活性装填粒子とを含有する混合物の凍結乾燥工程は、技術的に周知の方法で達成することができる(米国特許第5,780,055号参照)。非限定法は、プラセボクッション性成分又はプラセボクッション性成分と活性装填粒子とを含有する混合物を、所望未満の乾燥時損失(loss of drying)(“LOD”)が達成されるまで凍結乾燥機内に置く。例えば、凍結乾燥工程は、Dura-Top(登録商標)FTS(FTS System, Inc. Stone Ridge, N.Y.)を用いて達成することができる。凍結乾燥法の非限定例は、下表1に示す段階法であり、揮発性成分を除去するために十分な真空下でシステムを維持しながらプログラム可能温度傾斜を利用する。
【0026】
【表1】

【0027】
一実施形態では、凍結乾燥工程は、プラセボクッション性成分が水と凍結乾燥プラセボクッション性成分の他成分との総質量に対して約0%から約20%までの範囲の水量を有するまで行う。別の実施形態では、凍結乾燥工程は、プラセボクッション性成分が水と凍結乾燥プラセボクッション性成分の多成分との総質量に対して約2%から約15%までの範囲の水量を有するまで行う。別の実施形態では、凍結乾燥工程は、プラセボクッション性成分が水と凍結乾燥プラセボクッション性成分の他成分との総質量に対して約2%から約10%までの範囲の水量を有するまで行う。
特定の実施形態では、プラセボクッション性成分と活性装填粒子を含む混合物を後述するような適切な大きさの篩いスクリーンに通す。
【0028】
特定の実施形態では、混合物を押し出す。任意に、該押出物を球状化する(spheronized)。
押出し法は技術的に周知である。非限定的な押出し法は、48RPMに等価の速度で1.0mmスクリーンを通してLUWA(登録商標)一軸スクリュー押出し機(Model EXKS-1, LCI Corporation, Charlotte, N.C.)を用いて行うことができる。押出物を回転プレート上に装填し、摩擦プレートを接触させ、粒子間の衝突によって、かつ壁との衝突によって短片に砕く。回転摩擦プレートによって導入される機械エネルギーは、“機械的流動床”、すなわち高速で移動する空気伝播粒子の多かれ少なかれランダムな混合物の形態で運動エネルギーに伝達される。更に加工して押出物を徐々に球形に変形させる。
球状化法は技術的に周知であり(E.M. Rudnicら, 45 Remington's: The Science and Practice of Pharmacy 870-871 (Alfonso R. Gennar ed. 2000)参照)、スフェロナイザー(spheronizer)はNiro-Aeromatic, Inc. Caleva, LUWA (Fuji Paudal), Machine Collete, Glatt Air Techniques and Patterson Kelleyから商業的に入手可能である。スフェロナイザーは、内部に水平回転ディスク(摩擦プレート)が配置された垂直の中空シリンダー(ボウル)から成る装置である。例えば、球状化の非限定的方法は、G.B. Caleva(登録商標)スフェロナイザー(G.B. Caleva Ltd., Ascot, England)を用いて5分間ダイヤル示度12で行うことができる。
所望サイズを達成したら、活性クッション性成分を篩いに通して細粒子を除去し、所望粒径が達成されるまで粉砕し、或いは直接錠剤化プロセスに移すことができる。
【0029】
凍結乾燥プラセボクッション性成分又はプラセボクッション性成分と活性装填粒子を含む凍結乾燥混合物は、所望サイズが達成されるまで任意に粉砕することができる。粉砕方法は技術的に周知であり、限定するものではないが、ローラーミル、ハンマーミル、遠心衝撃ミル、カッターミル、アトリションミル、チェーサーミル及びボウルミルが挙げられる(R.E. Connor, 37 Remington's: The Science and Practice of Pharmacy 681-685 (Alfonso R. Gennar ed. 2000参照、この内容は参照によって本明細書に取り込まれる)。一実施形態では、粉砕工程は、活性クッション性成分が約635〜10メッシュ(20〜2000ミクロン)の範囲の直径を有するまで行う。別の実施形態では、粉砕工程は、活性クッション性成分が約635〜20メッシュ(20〜850ミクロン)の範囲の直径を有するまで行う。また別の実施形態では、粉砕工程は、活性クッション性成分が約635〜40メッシュ(20〜425ミクロン)の範囲の直径を有するまで行う。
理論に制限されないが、出願人らは、粉砕工程が凍結乾燥プラセボクッション性成分又はプラセボクッション性成分と活性装填粒子を含む凍結乾燥混合物の表面積を増やし、かつ該粉砕成分から形成される錠剤が口内に普通にある唾液を超える液体を添加せずに舌上で迅速に分散するのを可能にすると考える。
【0030】
出願人らは、予想外に、粉砕粒子が潤沢剤を必要とせずに容易に流れることを見いだした。このような流動能は、微細固体を必要としない例えばカシェ剤のような剤形で粉砕粒子を使用することを可能にする。
特定の実施形態では、粉砕工程は、更に例えばスクリーニング又は篩い分けのような粒径分類工程を含む。篩い分けは技術的に周知である。一般に、所望開口の1つ以上の篩いトレイを供給し、篩い開口の大きさが上部(装填)篩いから下部篩いに減じるようにトレイを配列する。粉砕組成物を上部篩いに加え、大きさに応じて粉砕粒子を分離するために十分な時間粉砕組成物を振とう又は撹拌し、分類された粒子を個々のトレイから移す。篩いトレイは、例えばNewark Wire Cloth Company, Verona, Nj.から入手可能である。
【0031】
4.3 活性装填粒子
活性装填粒子は、1種以上の活性薬を含み、技術的に周知の当該活性装填粒子を包含する。本発明で有用な活性薬の非限定例として、例えば、限定するものではないが、ドキサゾシン、若しくはドキサゾシンメシラートを含むα-ブロッカー;限定するものではないが、キナプリル、若しくは塩酸キナプリルを含むアンギオテンシン変換酵素(ACE)インヒビター;限定するものではないが、losartan(ロザルタン)、若しくはロザルタンカリウムを含むアンギオテンシン受容体ブロッカー(ARB);鎮痛薬;駆虫薬;抗-AIDS薬;抗-血管形成薬;抗-アレルギー薬;限定するものではないが、ドネペジル(donepezil)、若しくは塩酸ドネペジルを含む抗-アルツハイマー病薬;抗-狭心症薬;抗-アナフィラキシー治療薬;限定するものではないが、クロナゼパム(clonazepam)を含む抗-不安薬;抗-不整脈薬;抗-関節炎薬;抗-喘息薬;抗生物質;抗癌薬;抗コリン薬;抗凝血薬;抗けいれん薬;抗うつ薬;限定するものではないが、グルピジドを含む抗糖尿病薬;止痢薬;抗ドンパミン作動性薬(antidompaminergics);制吐薬;抗てんかん薬;抗真菌薬;抗-痛風薬;限定するものではないが、ドキシルアミン、若しくはコハク酸ドキシルアミンを含む抗ヒスタミン薬;抗-高脂血症薬;抗-高血圧症薬;抗炎症薬;抗-偏頭痛薬;抗ムスカリン薬;抗筋無力症薬;抗ミコバクテリア薬;抗腫瘍薬;抗肥満薬;限定するものではないが、リセドロナート(risedronate)、若しくはリセドロナートナトリウムを含む抗-骨粗しょう症薬;限定するものではないが、プラミペキソール(pramipexile)、若しくは二塩酸プラミペキソールを含む抗-パーキンソン病薬;限定するものではないが、アセトアミノフェンを含む解熱薬;限定するものではないが、オランザピン(oranzapine)を含む抗精神病薬;抗リュウマチ薬;抗けいれん薬;抗甲状腺薬;抗ウィルス薬;鎮咳薬;抗不安薬;鎮静薬;収斂薬;限定するものではないが、フェノバルビタールを含むバルビツール酸系催眠薬;β-アドレナリン作動性受容体遮断薬;限定するものではないが、メトプロロール、若しくは酒石酸メトプロロールを含むβ-ブロッカー;カルシトニン薬;強心薬;カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT)インヒビター;限定するものではないが、アムロジピン、若しくはアムロジピンベシレート(besylate)を含むカルシウムチャンネルブロッカー;限定するものではないが、メチルフェニデート、アンフェタミンを含む中枢神経系(CNS)刺激薬;限定するものではないが、アトルバスタチン(atorvastatin)を含むコレステロール低減薬;コリンエステラーゼインヒビター;造影剤;コルチコステロイド;限定するものではないが、デキストロメトルファン、若しくは臭化水素酸デキストロメトルファンを含む咳抑制薬;限定するものではないが、セレボキシブ(celeboxib)を含むCOX-2インヒビター;診断薬;画像診断薬;限定するものではないが、ヒドロクロロチアジドを含む利尿薬;ドーパミン作動薬;ドーパミン受容体アンタゴニスト;去痰薬;H-2アンタゴニスト;5HT3アンタゴニスト;止血薬;ホルモン調節薬;催眠薬;免疫調節薬;免疫抑制薬;インターロイキン受容体アンタゴニスト;緩下薬;脂質調節薬;ロイコトリエン調節薬;限定するものではないが、トラニルシプロミン、若しくは硫酸トラニルシプロミンを含むモノアミンオキシダーゼインヒビター(MAOI);筋弛緩薬;限定するものではないが、プソイドエフェドリン、若しくは塩酸プソイドエフェドリンを含む抗鼻閉薬;限定するものではないが、イブプロフェンを含む非ステロイド系抗炎症(NSAID)薬;限定するものではないが、モルヒネ、若しくは硫酸モルヒネを含むアヘン剤;オキシトシン剤;副交感神経様作用薬;副甲状腺;限定するものではないが、シルデナフィルを含むホスホジエステラーゼ酵素(PDE)インヒビター;カリウムチャンネルブロッカー;プロテアーゼインヒビター;限定するものではないが、パントプラゾール(pantoprazole)、若しくはパントプラゾールナトリウムセスキ水和物を含むプロトンポンプインヒビター(PPIs);プロスタグランジン;放射性薬品;限定するものではないが、セルトラリン(sertraline)、若しくは塩酸セルトラリンを含む選択的セロトニン再摂取インヒビター(SSRI);性ホルモン;ナトリウムチャネルブロッカー;刺激薬;交感神経模倣薬;甲状腺薬;限定するものではないが、クロミプラミン、若しくは塩酸クロミプラミン血管拡張薬及びキサンチンを含む三環系抗うつ薬;これらいずれかの薬学的に許容しうる塩、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0032】
本発明で有用な特有の活性薬の他の例は、Physicians' Desk Reference (2000)に記載されており、この全内容は参照によって本明細書に取り込まれる。
本発明で有用な活性薬の非限定例として、例えばカリウム、カルシウム及びマグネシウムのような電解質のような食事性サプリメント;ビタミン、鉄やクロムのようなミネラル;及びアミノ酸も挙げられる。
本発明で有用な活性薬の非限定例として、限定するものではないが、プレドニソロン、若しくはプレドニソロンリン酸ナトリウムを含むステロイド;これらのいずれかの薬学的に許容しうる塩、及びその混合物も挙げられる。
【0033】
この発明は、本明細書に含まれる化合物のプロドラッグ又はプロドラッグ誘導体をも包含する。用語“プロドラッグ”は、親薬物分子の薬理学的に不活性な誘導体を指し、活性薬を放出するためには生体内で自発的又は酵素的生体内変換が必要である。プロドラッグは、代謝条件下で切断しうる基を有する、この発明の化合物の変形又は誘導体である。プロドラッグは、生理学的条件下で加溶媒分解を受け、或いは酵素分解を受けると、生体内で薬学的に活性な本発明の化合物になる。この発明のプロドラッグ化合物は、生体内で活性薬を放出するために必要な生体内変換工程の数によって単、二重、三重などと呼ぶことがあり、前駆体タイプの形態で存在する機能性の数を示す。プロドラッグ形態は、哺乳類生物内での溶解性、組織適合性、又は遅延放出という利点を提供することが多い(Bundgard, Design of Prodrugs 7-9 and 21-24 (1985)及びSilverman, The Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action 352-401 (1992)参照)。技術的に一般的に知られているプロドラッグとして、当該技術の熟練家に周知な酸誘導体が挙げられ、例えば、親酸と適切なアルコールとの反応で調製されるエステル、或いは親酸化合物とアミン、又は反応してアシル化塩基性誘導体を形成する塩基性基との反応によって調製されるアミドが挙げられる。更に、この発明のプロドラッグ誘導体を、本明細書でバイオアべイラビリティを高めると教示している他の特徴と組み合わせることができる。薬学的に許容しうる異性体、溶媒和物又は水和物の調製は、当業者に明白だろう。
【0034】
活性ビードは、更に活性薬の量とタイプ、薬物の所望放出速度、及び製造方法によって、結合剤、崩壊剤、フィラー(希釈剤)、調味料、潤沢剤、滑剤(glidants)のような1種以上の不活性成分を含みうる(1 Pharmaceutical Dosage Forms: Tables 75-246 (H.A. Liebermanら eds. 1989)参照)。例えば、押出し/球状化プロセスによって調製される活性装填粒子は、典型的に、ラクトース、デンプン及び他の適切な医薬賦形剤と併用した微結晶性セルロースのような不活性な医薬賦形剤のマトリックス全体に分布した活性成分を有する。
活性装填粒子は、例えば球状体、ペレット、立方体又は直方体を含む適切な含量と適切な放出特性を有する固体を形成するために十分な形状と大きさの粒子である。一実施形態では、活性装填粒子は球状体又はペレットである。別の実施形態では、活性装填粒子は球状体である。
【0035】
一実施形態では、活性装填粒子の粒径は約20μmから約2000μmまでの範囲であり;別の実施形態では、活性装填粒子の粒径は約20μmから約850μmまでの範囲であり;別の実施形態では、活性装填粒子の粒径は約20μmから約600μmまでの範囲である。活性装填粒子の製造方法は特有であり、例えば、上述したように、粉砕工程と、任意に篩い分け工程を含む。
一実施形態では、活性装填粒子は層内に形成される。層化プロセスによって形成される活性装填粒子は、典型的に、不活性なノンパレイル(nonpareil)種の回りに沈着した活性成分を有する。その後の圧縮プロセスの間にクッション性成分が活性装填粒子の回りにクッション層を形成する。このような活性クッション性成分の断面図を図1に示す。ここで、活性成分は、典型的な流動床コーターでノンパレイル種上に層化されうる結合剤溶液内に分散している。適切な結合剤溶液の非限定例は、低粘度ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む。
特定実施形態では、1種以上の機能性又は非機能性ポリマーを含むコーティング剤で更に活性装填粒子を被覆し、所望の送達、例えば徐放性、制御放出、腸溶性送達又はその組合せを達成する(J. W. McGinity, Aqueous Polymeric Coatings for Phrmaceutical Dosage Forms (1988)参照)。
ポリマーのタイプと量は、所望の放出プロファイルによって決まる。徐放コーティングに有用なポリマーの非限定例として、FMC Coraporation, Philadelphia, PAから入手可能なAquacoat(登録商標)及びColorcon, Westpoint, PAから入手可能なSurelease(登録商標)のようなセルロース系ポリマー;及びRohm GmbH and Co., Darmstadt, DEから入手可能なEudragit(登録商標)NE及びEudragit(登録商標)RS/SLのようなメタクリレートエステルコポリマーが挙げられる。腸溶性放出では、腸溶性コーティング剤を用いて生物学的に活性な成分の胃液との接触を妨げ、かつGI管の小腸領域内での薬物放出を促進する。腸溶性コーティングに有用なポリマーの非限定例として、Rohm GmbH and Co., Darmstadt, DEから入手可能なEudragit(登録商標)L及びSのようなメチル(メタクリレート)ポリマー;FMC Coraporation, Philadelphia, PAから入手可能なAquacoat(登録商標)のようなセルロースアセテートフタレートポリマー;及びColorcon, Westpoint, PAから入手可能なSurelease(登録商標)のようなポリビニルアセテートフタレートが挙げられる。
コーティングは、更に可塑剤、二次ポリマー、水溶性及び水不溶性添加剤のような賦形剤を更に含んで、所望の溶解プロファイルを達成しうる。
一実施形態では、コーティング若しくはマイクロカプセル化又は技術的に周知の他のいずれかの製剤化を用いて、薬学的に活性な化合物を適宜口に合わせることができる。
【0036】
4.4 活性クッション性成分を含む剤形及びその製造方法
本発明は、本発明の活性クッション性成分を含む医薬品剤形、及び医薬品剤形の製造方法にも関する。本剤形は、固体剤形又は懸濁液若しくは溶液のような液体剤形でよい。
一実施形態では本発明は本発明の活性クッション性成分を含む錠剤に関する。
別の実施形態では、本発明は本発明の活性クッション性成分を含むカプレット剤に関する。
別の実施形態では本発明は本発明の活性クッション性成分を含むロゼンジ剤に関する。
別の実施形態では本発明は本発明の活性クッション性成分を含むカプセル剤に関する。
別の実施形態では本発明は本発明の活性クッション性成分を含むカシェ剤に関する。
別の実施形態では本発明は本発明の活性クッション性成分を含むサシェ剤に関する。
別の実施形態では、本発明は液体中で分散して即使用懸濁液を形成する迅速崩壊性錠剤に関する。
別の実施形態では、本発明は迅速崩壊性ロゼンジ剤に関する。
別の実施形態では、本発明は液体中で溶解して即使用溶液を形成する迅速崩壊性錠剤に関する。
別の実施形態では、本発明は液体中で部分的に溶解して即使用溶液/懸濁液を形成する迅速崩壊性錠剤に関する。
【0037】
本発明の剤形は液体を含み、この液体は水性(すなわち水を含む)、非水性、又はその混合物でよい。一実施形態では、液体は水である。別の実施形態では、液体は水と1種以上の非水性液体の混合物である。
本発明は、本発明の活性クッション性成分を含む剤形の製造方法にも関する。
一実施形態では、本発明は本発明の活性クッション性成分を含む迅速崩壊性剤形の製造方法に関する。
別の実施形態では、本発明は活性クッション性成分を含む錠剤の製造方法に関する。
本発明の活性クッション性成分の予想外の利点は、圧縮中、機能性コーティングの統合性が実質的に維持されることである。
本発明の錠剤は頑強で、かつ砕けやすさを低減するために十分な硬度を有し、なお更に許容しうる崩壊特性を有する。錠剤の硬度は、VanKel Tecnology Group, 13000 Weston Parkway, Cary, NC 27513のような実験室供給会社、又はErweka Instruments, Inc. 56 Quirk Road, Milford, CT 06460から入手可能なもののようないずれかの適切な機械化医薬品硬度テスターを用いて測定することができる。
一実施形態では、錠剤の平均硬度は約0.5kp〜約2.5kpの範囲である。別の実施形態では、錠剤の平均硬度は約0.6kp〜約2.2kpの範囲である。別の実施形態では、錠剤の平均硬度は約0.6kp〜約2.0kpの範囲である。
【0038】
砕けやすさは、試験に適した試験装置(フリアビレーター(friabilator)としても知られる)を用い、かつ固体剤形の切削及び摩耗耐性を検証することによって決定する。好適な試験装置は、VanKel Tecnology Group, 13000 Weston Parkway, Cary, NC 27513のような実験室供給会社、又はErweka Instruments, Inc., 56 Quirk Road, Milford, CT 06460から入手可能である。
上述したように、錠剤硬度は錠剤の崩壊及び/又は溶解時間に影響する一因子である。一実施形態では、本発明の錠剤の崩壊時間は約5秒〜約35秒の範囲である。別の実施形態では、本発明の錠剤の崩壊時間は約10秒〜約30秒の範囲である。別の実施形態では、本発明の錠剤の崩壊時間は約10秒〜約25秒の範囲である。
剤形が錠剤の場合、活性装填粒子の量は、錠剤の質量に対して約0.1質量%から約99.9質量%までの範囲である。別の実施形態では、活性装填粒子の量は、錠剤の質量に対して約1質量%から約80質量%までの範囲である。別の実施形態では、活性装填粒子の量は、錠剤の質量に対して約5質量%から約60質量%までの範囲である。別の実施形態では、活性装填粒子の量は、錠剤の質量に対して約10質量%から約50質量%までの範囲である。活性装填粒子の製造方法はセクション5.3で述べた。
【0039】
本発明の錠剤は、更に薬学的に許容しうる粘度増強剤、フィラー、調味料、甘味料及び潤沢剤を含みうる(例えば、1-2 Pharmaceutical Dosage Forms: Tables (H. Liebermanら eds. 1989)及びEncyclopedia of Pharmaceutical Thechnology (J. Swarbtick and J. Boylan, eds., (2002))参照、両内容は参照によって本明細書に取り込まれる)。
粘度増強剤の非限定例として、上記セクションで述べたものが挙げられる。粘度増強剤を使用する場合、それは活性装填粒子の沈降又は沈殿を実質的に遅らせる粘度を与えるために十分な量で存在する。一実施形態では、粘度増強剤は、20℃で約30〜3000mPa.sの見掛け粘度を達成するために十分な量で存在し;別の実施形態では、粘度増強剤は、20℃で約500〜1000mPa.sの見掛け粘度を達成するために十分な量で存在する。
フィラーの非限定例として、例えば、炭水化物、無機カルシウム塩、セルロース及びデンプンの分類の中から選択されるもの、可溶性及び不溶性フィラー並びにフィラー、フィラー-バインダー、直接圧縮フィラー又は希釈剤として同定され、及びマンニトール(Perlitol(登録商標)200SD)及びキシリトール(Xylisorb(登録商標)300)のような一般的な製剤テキストに記載されている他の物質が挙げられる。
フィラーを使用する場合、それは、錠剤の質量に対して約0.1質量%〜約80質量%の範囲の量、別の実施形態では、錠剤の質量に対して約5質量%〜約60質量%の範囲の量;別の実施形態では、錠剤の質量に対して約20質量%〜約50質量%の範囲の量で存在する。
【0040】
調味料として、例えば、合成調味油及び香料及び/又は天然油、植物、葉、花、果実由来の抽出物など及びその組合せのような錠剤化製剤で典型的に使用される当該調味料が挙げられる。調味料として、シナモン油、冬緑油、ペパーミント油、クローブ油、ベイ油、アニス油、ユーカリ油、タイム油、シダーリーブ(leave)油、ナツメグ油、セージ油、アーモンド油及びカッシア油も挙げられる。本発明で有用な他の調味料として、バニラ、及びレモン、オレンジ、ブドウ、ライム、グレープフルーツを含む柑橘類の油、及びリンゴ、西洋ナシ、モモ、イチゴ、ラズベリー、チェリー、プラム、パイナップル、アプリコット等を含む果実エッセンスが挙げられる。
調味料を使用する場合、それは錠剤の質量に対して約0.1質量%〜約10質量%の範囲の量;別の実施形態では、錠剤の質量に対して約0.5質量%〜約5質量%の範囲の量;別の実施形態では、錠剤の質量に対して約1質量%〜約2.5質量%の範囲の量で存在する。
甘味料として、例えばスクロース、デキストロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、又は他の薬学的に許容しうる糖類、糖アルコール、無栄養甘味料、或いはこれらの組合せのような錠剤化製剤で一般的に使用される当該甘味料が挙げられる。
甘味料を使用する場合、それは錠剤の質量に対して約0.1質量%〜約80質量%の範囲の量;別の実施形態では、錠剤の質量に対して約1質量%〜約60質量%の範囲の量;別の実施形態では、錠剤の質量に対して約10質量%〜約60質量%の範囲の量で存在する。
【0041】
潤沢剤の非限定例として、例えばステアリン酸塩、ステアリン酸硬化脂肪、ベヘン酸塩、フマル酸塩、シリカ及び標準的製剤テキストで潤沢剤、滑剤、抗付着剤(antiadherents)として一般的に特定されている他物質の分類の中から選択される潤沢剤が挙げられる。
潤沢剤を使用する場合、それは錠剤の質量に対して約0.1質量%〜約10質量%の範囲の量;別の実施形態では、錠剤の質量に対して約0.5質量%〜約5質量%の範囲の量;別の実施形態では、錠剤の質量に対して約1質量%〜約2.5質量%の範囲の量で存在する。
錠剤化製剤は、更に、例えば安定剤;抗酸化剤;湿潤剤;可溶化剤;レーキ又は染料のような着色剤又は顔料;例えばクロスカルメロースナトリウムのような変性セルロース、NF、グリコール酸ナトリウムデンプンのような変性デンプン、NF又はクロスポビドンのような架橋ポリビニルピロリドン、NFのような崩壊剤;及び特有の目的で必要とされうる微生物防腐剤のような他の賦形剤を含むことができる。
【0042】
活性クッション性成分の圧縮は、通常の錠剤圧縮操作に従い、かつ本発明の錠剤は、有利には従来の装置で製造かつ梱包することができる。錠剤の形成方法は技術的に周知である(E.M. Rudnicら, 45 Remington's:The Science and Practice of Pharmacy 858-902 (Alfonso R. Gennar ed. 2000)参照、この内容は参照によって本明細書に取り込まれる)。例えばThomson Enginerring Inc., Hoffman Estates, Illから入手可能なManesty D3B錠剤圧縮機を用いて錠剤を形成することができる。
活性クッション性成分の圧縮は、所望の硬度と崩壊プロファイルを有する錠剤を形成するために十分な力で行う。従って、一実施形態では、平均圧縮力は約40kg〜約140kgの範囲である。別の実施形態では、平均圧縮力は約50kg〜約120kgの範囲である。別の実施形態では、平均圧縮力は約60kg〜約110kgの範囲である。
本発明のさらなる利点は、圧縮中にクッション層の変形によって引き起こされる連動機構のため、さらなる余分の顆粒成分、特に結合剤が必要ないことである。結果の錠剤は、その機械的強度を維持するのみならず、水と接触すると活性薬の量によるが10秒以内で迅速に崩壊しうる。
一実施形態では、凍結乾燥クッション性成分を粉砕し、かつ粉砕凍結クッション性成分を、食味マスク、徐放又は腸溶性コーティング活性薬と混合後、圧縮して錠剤にする。
図2は、本発明の一実施形態を示すフローチャートである。この実施形態では、活性装填粒子を流動床内でコーティングする。プラセボクッション性成分をコーティング活性装填粒子と混合して混合物を形成し;この混合物を凍結乾燥して活性クッション性成分を形成し;この活性クッション性成分を圧縮して錠剤を形成する。
【0043】
本発明は、活性クッション性成分を含むカシェ剤の形成方法にも関する。
一実施形態では、本発明は、2枚のオブラート間に活性クッション性成分を置く工程と、オブラートを結合する工程を含むカシェ剤の形成方法に関する。活性クッション性成分は、2枚のオブラートを結合するときに形成されるキャビティ内に収容される。
有用なオブラートは、口内で迅速に分解又は崩壊するものである。有用なオブラートは米粉である(J.B. Sprowls, Jr., American Pharmacy 425 (1960)参照)。一実施形態では、オブラートは凸形状であり、活性クッション性成分用の“ボウル”又はキャビティを与える。
有用なオブラートの非限定例は米粉を含む。
オブラートは技術的に周知の方法で結合することができる。一実施形態では、オブラートを結合する前にオブラートの縁を湿らせ、かつその縁を圧縮することによってオブラートを結合する。
【0044】
4.5 投与方法
本発明は、活性クッション性成分を含む剤形を、それが必要な患者に投与する方法にも関する。
一実施形態では、本剤形は、口内で唾液として普通に利用しうる以外に液体を加えずに舌上で速く溶ける。
別の実施形態では、本発明は、本発明の活性クッション性成分を含む錠剤を、それが必要な患者に投与する方法に関する。
別の実施形態では、本発明は、本発明の活性クッション性成分を含むカプセル剤を、それが必要な患者に投与する方法に関する。
別の実施形態では、本発明は、本発明の活性クッション性成分を含むカシェ剤を、それが必要な患者に投与する方法に関する。
別の実施形態では、本発明は、本発明の活性クッション性成分を含むサシェ剤を、それが必要な患者に投与する方法であって、サシェ剤を液体に添加する工程と、結果の懸濁液又は溶液をそれが必要な患者に投与する工程を含む方法に関する。
別の実施形態では、本発明は、本発明の活性クッション性成分と液状媒体を含む懸濁液を、それが必要な患者に投与する方法に関する。
【0045】
使用する正確な用量及び/又は剤形は、患者のその必要の重要度によって決まり、熟練家の判断及び/又は各患者の状況に応じて決定することができる。
以下の実施例は、本発明の理解を助けるために述べ、本明細書及び特許請求の範囲で述べる本発明を具体的に限定するものとみなすべきでない。当該技術の当業者の範囲内である現在既知又は後発のすべての等価物の置換、及び処方の変更又は実験設計のマイナーな変更を含め、本発明のこのような変形は本発明の範囲内に包含される。
【0046】
5.実施例
5.1 実施例1
実施例1は、プラセボクッション性成分と活性クッション性成分を含む混合物を凍結乾燥し、球状化し、かつ圧縮して錠剤にする場合の本発明の活性クッション性成分の非限定的製造方法について述べる。
段階I:活性クッション性成分の製造
プレドニソロンリン酸ナトリウム装填ビードの製造は、従来の薬物層化法で行った。活性薬をOpadry(登録商標)クリアの水性分散系に溶かし、結果の分散系をWursterカラムを備えた流動床プロセッサーでノンパレイル種(Celpheres(登録商標))上に噴霧した。活性薬組成物の処方を表2に示す。
【表2】

【0047】
上記と同一様式で徐放コーティング剤分散の分散系を活性装填ノンパレイル種上に噴霧した。この徐放組成物の処方を表3に示す。
【表3】

【0048】
上記と同一様式で保護コーティング剤分散の分散系をコーティング活性装填粒子上に噴霧した。保護コーティング剤組成物の処方を表4に示す。
【表4】

【0049】
段階II:活性クッション性成分の調製
クッション性材料(下表5参照)を乾式ブレンドしてから、遊星ミキサー内で造粒流体として純水と共に典型的な低せん断湿式造粒法によって造粒した。引き続きこの湿潤顆粒に徐放コーティング又は腸溶性コーティングした活性装填粒子を加えた。クッション性材料内によく分散した活性装填粒子の湿潤顆粒を適切な大きさの篩いに通し、かつ球状化した。結果の球状体/ビードペレットを凍結乾燥した。
【0050】
【表5】

【0051】
製造手順:
1.低せん断ミキサー内で造粒流体として純水を用いてAvicel(登録商標)PH101とAc-Di-Sol(登録商標)を均質な湿潤顆粒練薬が得られるまで練薬を湿らせる。
2.ミキサー内の湿潤顆粒練薬にプレドニソロンリン酸塩SR-コーティングビードを加え、活性ビードの均質分散系が得られるまでミキシングする。
3.湿潤顆粒練薬を排出し、適切なメッシュサイズの篩いに通す。顆粒練薬を球状化して球状体/ビードを生成する。
4.球状体を凍結乾燥する。
【0052】
段階III:活性クッション性成分の圧縮
活性装填粒子とプラセボクッション性成分を一緒に処理した完成凍結乾燥球状体を、計装Stokes B-2回転式錠剤圧縮機を手動操作で圧縮して錠剤にした。上記方法で調製した2個の錠剤の典型的崩壊研究。PCから電圧を読み取り、電流較正曲線で力に変換してからパンチ径(17mm(11/16”))に基づいて圧力に変換した。顆粒を予め秤量し、ダイ中に手で詰めた。1度に1つの錠剤を作った。上記重量は完成錠剤の実際の重量を表す。重量及び錠剤を調製するために用いた圧縮圧力を下表6に示す。
【0053】
【表6】

【0054】
Van Kel(VK 7000)溶解システム、Van Kel組込み水浴(37°)及びセルチェンジャーを取り付けたSimadzu UV 160U分光光度計を用い、1cm経路長セルを通る連続流による無効UVアッセイ法で溶解を行った。溶解流体は900mLの0.1N HClだった。50PRMでUSP法2(パドル)回転を利用した。12時間、30分毎に246nmで吸光度を読み取った。
摩砕顆粒(すなわち、乳鉢と乳棒を用いて凍結乾燥顆粒を微細粉末に粉砕した)の溶解を参考基準として用い;2個の錠剤及びルーズ顆粒対照の溶解割合を、摩砕顆粒に対する実験12時間後の錠剤又はルーズ(すなわち非圧縮)顆粒の溶解割合に基づいて計算した。生データを表7に示す。





【0055】
【表7】

【0056】
摩砕顆粒に正規化後の表7のデータを表8及び図3に示す。
【表8】

【0057】
類似計量(f2)を用いて対照と錠剤1及び錠剤2の類似性を比較した。1〜12時間の12個の等間隔(時間的)時点の比較に基づく結果を表9に示す。







【表9】

【0058】
これらデータはクッション系が働いていることを示す。表1(5.6MPa)とルーズ、非圧縮顆粒(対照)との間の類似点は非常に高く、89.3のf2である。10.4MPaへの圧縮は、錠剤2からの薬物のより速い溶解によって証明されるように、明らかにSRビードにいくらかダメージを生じさせた。それにもかかわらず、類似性についてのFDA基準を用いると(f2≧50は、類似性を示す)、錠剤1と錠剤2の溶解プロファイルは、調節目的ではまだ同様とみなされる。
錠剤1及び錠剤2の溶解プロファイル(図3)は、1〜12時間の範囲内で全く線形であり、それぞれ0.9797及び0.9733という、時間に対する相関係数を有する。
【0059】
5.2 実施例2
実施例2は、活性装填薬ビード(錠剤3)及び未コーティング凍結乾燥プラセボ薬ビード(凍結乾燥後粉砕かつ篩い分け)(錠剤4)の調製方法を示す本発明の2つの非限定的実施形態について述べる。これら錠剤の処方を表10に示す。





























【表10】

【0060】
錠剤3は経口崩壊錠剤、すなわち噛む必要がなく、かつ全体を飲み込むための水を飲む必要を排除する口内で迅速に崩壊する錠剤を形成するつもりである。
錠剤4は水中で迅速に飲める懸濁液を形成することによって、各投与間隔で複数の完全錠剤を飲み込む必要なしで大量の薬物の投与を可能にする錠剤を形成するつもりである。
【0061】
5.3 実施例3
実施例3は、凍結乾燥プラセボ(凍結乾燥後粉砕かつ篩い分けした)と、コーティング活性装填粒子と、賦形剤とを含む活性クッション性成分の非限定的製造方法について述べる。実施例3は、方法の各工程のプラセボ錠剤と活性充填錠剤の非限定範囲をも示す。
以下のように錠剤5〜10を調製した。
i)凍結乾燥ビード(米国特許第5,780,055号に記載されるとおりに調製)を粉砕し、かつ35メッシュ米国標準スクリーンで篩い分けし;
ii)表11のすべての賦形剤と活性装填粒子を正確に秤量し、スクリーンに通し;
iii)適切な容器内で潤沢剤を除くすべての賦形剤を均一になるまで混合し;
iv)このブレンドに潤沢剤を加え、均一になるまで混合し;かつ
v)質量約350mgの錠剤をManesty D3B錠剤圧縮機で圧縮した。
【0062】
この錠剤の処方を表11に示す。




【表11】

【0063】
それぞれ表12の錠剤処方6〜10に対応する錠剤6〜10の硬度と崩壊時間を表12に示す。
【表12】

【0064】
錠剤をどの程度強く圧縮したかによって、プラセボ錠剤の崩壊時間は約12秒〜約28秒の範囲だった。同様に、活性装填錠剤7〜10の崩壊時間は、錠剤をどの程度強く圧縮したかによって、約8〜25秒だった。
この結果は、凍結乾燥クッション性成分と活性装填粒子を含む活性クッション性成分を圧縮することによって、適切な硬度で、かつ適切な崩壊特性を有する錠剤を調製できるこを示している。
本発明は、本発明の数局面の説明として意図している実施例で開示した特定の実施形態によって範囲を限定されるものでなく、かつ機能的に等価ないずれの実施形態もこの発明の範囲内である。実際、この本明細書で示しかつ述べたものに加え、本発明の種々の変形が当業者には明かであり、かつ添付の特許請求の範囲内に包含されることを意図する。
引用した多くの参考文献は、その全開示が参照によって本明細書に取り込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】徐放性(“SR”)活性装填粒子とプラセボクッション性成分から調製した本発明の活性クッション性成分の断面図を示す。
【図2】プラセボクッション性成分を活性装填粒子と混合して混合物を形成し;この混合物を凍結乾燥して活性クッション性成分を形成し;かつ活性クッション性成分を圧縮して錠剤を形成する場合の本発明の一実施形態を示すフローチャートである。
【図3】(a)徐放性コーティングで被覆したプレドニソロンリン酸ナトリウム装填ビード及び(b)プラセボクッション性成分を含む顆粒状凍結乾燥混合物を含む錠剤を5.6mPaの力(表1、-◆-)又は10.3mPaの力(表2、-■-)で圧縮し、0.1N HClを37℃で置いたときに溶解している活性成分の量を示す。報告されたデータを上記顆粒状凍結乾燥混合物(-▲-)の摩砕形態に正規化する。図3は、上記顆粒状凍結乾燥混合物の摩砕形態に正規化した、ルーズな顆粒状凍結乾燥混合物データ顆粒(-○-)の溶解データも含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性クッション性成分を含む圧縮性剤形であって、前記活性クッション性成分が、以下の成分、
(a)高緻密性フィラー、高吸水性材料及び水を含むプラセボクッション性成分、及び
(b)活性装填粒子、
を含み、前記プラセボクッション性成分と活性装填粒子を混合して混合物を形成し、かつ前記混合物を凍結乾燥して前記活性クッション性成分を形成する、圧縮性剤形。
【請求項2】
前記プラセボクッション性成分が、約20μmから約2000μmまでの範囲の粒径を有する、請求項1の圧縮性剤形。
【請求項3】
前記プラセボクッション性成分が、約20μmから約1000μmまでの範囲の粒径を有する、請求項2の圧縮性剤形。
【請求項4】
前記プラセボクッション性成分が、約20μmから約500μmまでの範囲の粒径を有する、請求項3の圧縮性剤形。
【請求項5】
前記活性装填粒子が、前記活性クッション性成分の総質量に対して約0.1質量%〜約97質量%の範囲の量で存在する、請求項1の圧縮性剤形。
【請求項6】
前記活性装填粒子が、前記活性クッション性成分の総質量に対して約20質量%〜約90質量%の範囲の量で存在する、請求項1の圧縮性剤形。
【請求項7】
前記活性装填粒子が、前記活性クッション性成分の総質量に対して約40質量%〜約75質量%の範囲の量で存在する、請求項1の圧縮性剤形。
【請求項8】
前記高緻密性フィラーが、前記高吸水性材料と高緻密性フィラーの合計質量に対して約5%〜約90%の範囲の量で存在する、請求項1の圧縮性剤形。
【請求項9】
前記高緻密性フィラーが、前記高吸水性材料と高緻密性フィラーの合計質量に対して約5%〜約80%の範囲の量で存在する、請求項8の圧縮性剤形。
【請求項10】
前記高緻密性フィラーが、前記高吸水性材料と高緻密性フィラーの合計質量に対して約5%〜約60%の範囲の量で存在する、請求項9の圧縮性剤形。
【請求項11】
請求項1の圧縮性剤形を含有することを特徴とする錠剤。
【請求項12】
請求項1の圧縮性剤形を含有することを特徴とするカプレット剤。
【請求項13】
請求項1の圧縮性剤形を含有することを特徴とするロゼンジ剤。
【請求項14】
請求項1の圧縮性剤形を含有することを特徴とするカプセル剤。
【請求項15】
請求項1の圧縮性剤形を含有することを特徴とするカシェ剤。
【請求項16】
活性クッション性成分を含む圧縮性剤形の製造方法であって、以下の工程、
(a)高緻密性フィラー、高吸水性材料及び水を混ぜ合わせてプラセボクッション性成分を形成する工程、
(b)活性装填粒子を供給する工程、
(c)前記プラセボクッション性成分と活性装填粒子を混合して混合物を形成する工程、及び
(d)前記混合物を凍結乾燥して前記活性クッション性成分を形成する工程、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
前記プラセボクッション性成分と活性装填粒子を含む前記混合物が、前記活性クッション性成分の総質量に対して約0%から約20%の範囲の水量になるまで、前記凍結乾燥工程を行う、請求項16の方法。
【請求項18】
前記プラセボクッション性成分と活性装填粒子を含む前記混合物が、前記活性クッション性成分の総質量に対して約0%から約15%の範囲の水量になるまで、前記凍結乾燥工程を行う、請求項17の方法。
【請求項19】
前記プラセボクッション性成分と活性装填粒子を含む前記混合物が、前記活性クッション性成分の総質量に対して約0%から約10%の範囲の水量になるまで、前記凍結乾燥工程を行う、請求項18の方法。
【請求項20】
工程(c)が、更に、前記プラセボクッション性成分と活性装填粒子を含む前記混合物を押し出す工程を含む、請求項16の方法。
【請求項21】
工程(c)が、更に、前記プラセボクッション性成分と活性装填粒子を含む前記混合物を球状化する工程を含む、請求項20の方法。
【請求項22】
前記プラセボクッション性成分が、約20μmから約2000μmまでの範囲の粒径を有する、請求項16の方法。
【請求項23】
前記プラセボクッション性成分が、約20μmから約1000μmまでの範囲の粒径を有する、請求項22の方法。
【請求項24】
前記プラセボクッション性成分が、約20μmから約500μmまでの範囲の粒径を有する、請求項23の方法。
【請求項25】
工程(d)が、更に、凍結乾燥後の前記活性クッション性成分を粉砕する工程を含む、請求項16の方法。
【請求項26】
前記プラセボクッション性成分が、約20μmから約2000μmまでの範囲の粒径を有する、請求項25の方法。
【請求項27】
前記プラセボクッション性成分が、約20μmから約850μmまでの範囲の粒径を有する、請求項26の方法。
【請求項28】
請求項1の前記圧縮性剤形を圧縮して錠剤にする工程を含む、錠剤の製造方法。
【請求項29】
請求項1の前記圧縮性剤形を圧縮してカプセル形状錠剤にする工程を含む、カプレット剤の製造方法。
【請求項30】
請求項1の前記圧縮性剤形を圧縮してロレンジ剤にする工程を含む、ロレンジ剤の製造方法。
【請求項31】
請求項1の前記圧縮性剤形をカプセルに添加する工程を含む、カプセル化剤形の製造方法。
【請求項32】
請求項1の前記活性クッション性成分を2枚のオブラート間に置く工程を含む、カシェ剤の製造方法。
【請求項33】
活性クッション性成分を含む圧縮性剤形であって、前記活性クッション性成分が以下の成分、
(a)高緻密性フィラーと高吸水性材料を含み、かつ約20μmから約2000μmまでの範囲の粒径を有する凍結乾燥プラセボクッション性成分、及び
(b)活性装填粒子、
を含み、前記凍結乾燥プラセボクッション性成分と活性装填粒子を混合して前記活性クッション性成分を形成する、圧縮性剤形。
【請求項34】
前記凍結乾燥プラセボクッション性成分が、約20μmから約850μmまでの範囲の粒径を有する、請求項33の圧縮性剤形。
【請求項35】
前記凍結乾燥プラセボクッション性成分が、約20μmから約425μmまでの範囲の粒径を有する、請求項34の圧縮性剤形。
【請求項36】
活性クッション性成分を含む圧縮性剤形の製造方法であって、以下の工程、
(a)高緻密性フィラー、高吸水性材料及び水を混ぜ合わせてプラセボクッション性成分を形成する工程、
(b)前記プラセボクッション性成分を凍結乾燥して凍結乾燥プラセボクッション性成分を形成する工程、
(c)前記凍結乾燥プラセボクッション性成分を粉砕して、約20μmから約2000μmまでの範囲の粒径を有する凍結乾燥プラセボクッション性成分を形成する工程、
(d)活性装填粒子を供給する工程、及び
(e)前記約20μmから約2000μmまでの範囲の粒径を有する凍結乾燥プラセボクッション性成分と前記活性装填粒子を混合して活性クッション性成分を形成する工程、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項37】
前記凍結乾燥プラセボクッション性成分が、約20μmから約850μmまでの範囲の粒径を有する、請求項36の方法。
【請求項38】
前記凍結乾燥プラセボクッション性成分が、約20μmから約450μmまでの範囲の粒径を有する、請求項37の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−515320(P2006−515320A)
【公表日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−508651(P2005−508651)
【出願日】平成15年12月31日(2003.12.31)
【国際出願番号】PCT/US2003/041765
【国際公開番号】WO2004/060354
【国際公開日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(505250166)
【出願人】(505250177)
【出願人】(505250188)
【出願人】(505250199)
【Fターム(参考)】