説明

流体への磁場照射装置

【課題】 分散処理を必要とする水、燃料液体、気体、燃料液体と空気の混合気体等の流体類の分子を効率よく細分化して分散処理ができる廉価で小型な流体への磁場照射装置を提供する。
【解決手段】 分散処理を必要とする水、燃料液体、気体、燃料液体と空気の混合気体等の流体類(10)を流せる第1空洞部(15)および第2空洞部(16)を有する流体通路(14)と、第1空洞部を流れる流体類の分子に、磁場を照射できる第1磁場照射機器(20)と、既に磁気を照射された第2空洞部を流れる流体類(10)の分子の結晶粒子に、パルス波を重畳した磁場を照射できるパルス波重畳第2磁場照射機器(30)とを備えた流体への磁場照射装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空洞部を有する流体通路を流れる分散処理を必要とする水(特に河川水からの工業用水、地下水または水道水のような飲料水)、燃料液体(特に空気と混合して内燃機関の燃料として使用されるガソリン、軽油、重油)、気体(特に酸素を製造する場合の空気、燃料として使用する場合の天然ガス)、あるいは燃料液体と空気の混合気体(特に噴射ガソリンと空気の混合気体、噴射軽油と空気の混合気体、噴射重油と空気の混合気体、天然ガスに液状飛沫ガスを含む混合気体、等)の流体類の分子に、磁場を用いて流体分子の結晶粒子を順次細分化することにより、流体類分子の分散清浄処理が効率よく行われるように構成される流体への磁場照射装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
清浄処理を必要とする水(河川水、地下水または水道水のような飲料水)、燃料液体(ガソリン、軽油、重油)、気体(空気、天然ガス)、あるいは燃料液体と空気の混合気体(噴射ガソリンと空気の混合気体、噴射軽油と空気の混合気体、噴射重油と空気の混合気体、天然ガスに液状飛沫ガスを含む混合気体)等の流体類は、その使用目的により必要な分散清浄処理が施される。
【0003】
特に、河川水,地下水を飲料用の水道水にする場合、ガソリン,軽油,重油などの燃料液体を空気と混合して内燃機関に使用する場合、気体としての空気から酸素を製造する場合、あるいは天然ガスを燃料として使用する場合など、広い産業分野に於いては、それら水、燃料液体、気体、あるいは燃料液体と空気の混合気体などの流体類に対して、それぞれ用途に応じた品質の水質、燃料液体、気体、液体と空気の混合気体が要求される。
【0004】
このため、飲料用水あるいは工業用水などの水処理方法として、従来から薬品添加による化学処理法、磁気、電気、超音波処理、あるいは水溶液に磁気照射を行う水処理法などの物理的な清浄法が行われている。特に飲料用の地下水、水道水などの水中に含まれるシリコン、カルシウムなどの不純物処理法の研究提唱も盛んに行われている。
【0005】
【非特許文献1】 東谷公 押谷潤「界面の水と磁場効果」2000年12月、ウオーターサイエンス研究会予稿集、
【非特許文献1】 松崎五三男「磁気処理水の効果と作用メカニズム」Vol.11No.2(1991年)食品加工技術
【0006】
一方、河川水、地下水または水道水に含まれているシリコン、カルシウムなどに起因する析出物の付着防止、錆防止対策に有用であるとして開発された水処理機器として、磁気、あるいは電気を利用した形式の水処理機器が市販されており、輸入販売も行われている。
【0007】
図10は、従来の技術による磁気照射水処理装置を示している。
水処理装置は、水道水41などを通水できる送水管40の両側に直流電源42を有する電磁石43、電磁石44を配置し、電磁石43と電磁石44から発生する静的な磁気が、送水管40を通る炭酸カルシウムを添加した水道水41に照射できるように構成されている。なお、水道水の給排水源路、送水管のバルブは図示を省略した。
【0008】
図10の水処理装置によると、送水管40の内部を流れる水道水41に磁気を照射しない場合は、水道水41に含まれているカルシウムに起因する生成物の粒子が送水管40の内壁に多数付着しているのに対して、送水管40の両側に配置した電磁石43、電磁石44を用いて、カルシウムの多い水道水41に静的な磁気を照射した場合は、カルシウムに起因する生成物の粒子を細分化するとともに、送水管40の内壁への粒子の付着量も少なくなり、水道水41に磁気を照射した効果が認められると研究論文は報告している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、提唱されている磁気を利用した流体の処理機器の場合、処理時の磁気エネルギー不足が原因して完全な機能を発揮できないという問題がある。現在、市場から調達可能な比較的強い磁場を発生する永久磁石(最高1.4T)、強い電磁石(10T程度)を用いて、磁気処理部の磁気の強度を増加させる方法も考えられるが、強い磁場の磁石を用いると処理機器は高価となり、汎用な小型処理機器を提供できないという課題がある。
【0010】
さらに、ガソリン,軽油,重油を使用する燃料液体分野、特に燃料液体と空気を混合する内燃機関の分野、気体としての空気から純度の高い酸素を製造する分野、あるいは天然ガスを燃料として使用する分野等においても、それぞれ、流体類を細分化して分散処理ができる機器の出現が強く要望されている。
【0011】
また、従来の電気処理法による物理的な水処理装置によると、処理する流体の水質または成分がそれぞれ異なることに加えて、飲料用水として除去したいシリコン、あるいは工業用水として除去したいカルシウムなどの水中における不純物の挙動が複雑であるために、電気的な流体処理が有効に働く場合と、流体処理への効果が不充分な場合とがあり、すべての水質の成分に対して一様な効果が得られないという課題が残されている。
【0012】
従って、本発明の目的は、分散処理を必要とする水(特に河川水からの工業用水、地下水または水道水のような飲料水)、燃料液体(特に内燃機関に使用されるガソリン、軽油、重油)、気体(特に酸素を製造する場合の空気、燃料として使用する場合の天然ガス)、燃料液体と気体の混合気体(特に噴射ガソリンと空気の混合気体、噴射軽油と空気の混合気体、噴射重油と空気の混合気体、天然ガスに液状飛沫ガスを含む混合気体、等)の流体類の分子を、効率よく細分化して分散処理ができる廉価で小型な流体への磁場照射装置を提供することにある。
【0013】
また、本発明の他の目的は、河川水、地下水、水道水などの飲料用水または工業用水などの流体に含まれる水中不純物としてのシリコンまたはカルシウムなどに対して効率よく分散処理ができ、水質の清浄な飲料用水、あるいは所望の工業用水を経済的に得られる流体への磁場照射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、上記の目的を実現するために、分散処理を必要とする水(河川水、地下水または水道水のような飲料水)、燃料液体(ガソリン、軽油、重油)、気体(空気、天然ガス)、あるいは燃料液体と空気の混合気体(噴射ガソリンと空気の混合気体、噴射軽油と空気の混合気体、噴射重油と空気の混合気体、天然ガスに液状飛沫ガスを含む混合気体、等)の流体類(10)の分子を流せる、第1空洞部(15)および第2空洞部(16)を有する流体通路(14)と、
流体通路(14)の第1空洞部(15)を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料液体と空気の混合気体等の流体類(10)の分子に、磁場を照射できる第1磁場照射機器(20)と、
第1磁場照射機器(20)によって、既に磁気を照射された第2空洞部(16)を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料液体と空気の混合気体等の流体類(10)の分子の結晶粒子に、パルス波を重畳した磁場を照射できるパルス波重畳第2磁場照射機器(30)とを備えており、
流体通路(14)を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料液体と空気の混合気体等の流体類(10)の分子に対しては、
第1磁場照射機器(20)によって、合成樹脂管、セラミックス管、銅管、非鉄合金管、非磁性材系ステンレス管、等の非磁性材管(17)の流体通路(14)の第1空洞部(15)を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料液体と空気の混合気体等の流体類(10)の分子に、磁場を照射する第1磁場照射手段と、
パルス波重畳第2磁場照射機器(30)によって、合成樹脂管、セラミックス管、銅管、非鉄合金管、非磁性材系ステンレス管、等の非磁性材管(17)の流体通路(14)の第2空洞部(16)を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料液体と空気の混合気体等の流体類(10)の分子の結晶粒子に、パルス波を重畳した磁場を照射する第2磁場照射手段とが、連続して行われることにより、
流体通路(14)を流れる流体分子の結晶粒子を、順次細分化して流体分子の分散処理が行われるように構成されていることを特徴とする流体への磁場照射装置を提供する。
【0015】
また、上記の目的を実現するために、本発明は、流体通路(14)の第1空洞部(15)は、第1空洞部(15)の筒状空洞部分の主要構成材料自体が、第1空洞部(15)を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料液体と空気の混合気体等の流体類(10)の分子に対して、
磁場を照射できるように配置されたS極とN極を有する永久磁石(21)の1組または複数組の永久磁石群の組み合わせから成る永久磁石(21)の磁性材料によって構成される第1磁場照射機器(20)、
あるいは第1空洞部(15)の筒状空洞部分の主要構成材料自体が、第1空洞部(15)を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料液体と空気の混合気体等の流体類(10)の分子に対して、磁場を照射できるように配置された電磁用コイル(23)により磁化されるS極とN極を有する電磁石(22)の1組または複数組の電磁石の組み合わせから成る電磁石(22)の磁性材料によって構成される第1磁場照射機器(20)を包含していることを特徴とする流体への磁場照射装置を提供する。
【0016】
また、上記の目的を実現するために、本発明は、流体通路(14)の第1空洞部(15)は、構成材料が合成樹脂管、セラミックス管、銅管、非鉄合金管、非磁性材系ステンレス管、等の非磁性材管(17)から成る第1空洞部(15)と、第1空洞部(15)の周囲に配置されるS極とN極を有する永久磁石(21)の1組または複数組の永久磁石群との組み合わせから成る永久磁石(21)の第1磁場照射機器(20)、
あるいは構成材料が合成樹脂管、セラミックス管、銅管、非鉄合金管、非磁性材系ステンレス管、等の非磁性材管(17)から成る第1空洞部(15)と、第1空洞部(15)を流れる流体類(10)の分子に対して、磁場を照射できるように配置される電磁用コイル(23)により磁化されるS極とN極を有する電磁石(22)の1組または複数組の電磁石(22)の磁性材料との組み合わせから成る第1磁場照射機器(20)によって構成されることを特徴とする流体への磁場照射装置を提供する。
【0017】
また、上記の目的を実現するために、本発明は、第2空洞部(16)を有する流体通路(14)は、第2空洞部(16)の構成材料自体が合成樹脂管、セラミックス管、銅管、非鉄合金管、非磁性材系ステンレス管、等の非磁性材管(17)から成る第2空洞部(16)と、非磁性材管(17)の第2空洞部(16)の周囲に配置されるパルス波を重畳したソレノイドコイル(33)との組み合わせから成るパルス波重畳第2磁場照射機器(30)によって構成されることを特徴とする流体への磁場照射装置提供する。
【0018】
また、上記の目的を実現するために、本発明は、流体通路(14)の空洞部分を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料液体と空気の混合気体等の流体類(10)分子への磁場の連続照射は、
第1空洞部(15)にパルス波重畳第2磁場照射機器(30)を配置し、第2空洞部(16)に第1磁場照射機器(20)を配置して構成される配置替えした磁場照射装置によって、パルス波を重畳した磁場を照射する第2磁場照射手段と、磁場を照射する第1磁場照射手段による磁場を連続して照射することにより、
流体通路(14)を流れる流体類(10)の分子の結晶粒子を順次細分化して流体類(10)分子の分散処理が行われるように構成される配置替えした磁場照射装置を包含していることを特徴とする流体への磁場照射装置を提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明の流体への磁場照射装置によると、第1空洞部および第2空洞部を有する流体通路を流れる分散処理を必要とする水(特に河川水からの工業用水、地下水または水道水のような飲料水)、燃料液体(特にガソリン、軽油、重油)、気体(特に酸素を製造する場合の空気、燃料として使用する場合の天然ガス)、燃料液体と空気の混合気体(特に内燃機関の燃料に使用される噴射ガソリンと空気の混合気体、噴射軽油と空気の混合気体、噴射重油と空気の混合気体、天然ガスに液状飛沫ガスを含む混合気体)等の流体類の分子は、最初に第1空洞部に配置されている第1磁場照射機器による磁場の照射によって分散処理される。
つぎに既に磁気を照射した第2空洞部を流れる流体類の分子の結晶粒子に対して、パルス波を重畳した磁場を照射できるパルス波重畳第2磁場照射機器によって、流体類の分子に対する連続的な磁場の照射により、流体分子の結晶粒子を更に細分化して流体分子の分散処理を行うことができるという効果が得られる。
【0020】
しかも、本発明による流体への磁場照射装置は、第1空洞部に配置されている永久磁石または電磁石を用いた第1磁場照射機器と、第2空洞部に配置されているソレノイドコイルを用いたパルス波を重畳した磁場を照射できるパルス波重畳した第2磁場照射機器によって構成されているので、廉価で小型な流体への磁場照射装置を提供することができるという効果がある。
【0021】
また、本発明の流体への磁場照射装置によると、河川水、地下水、水道水などの飲料用水の流体に含まれる水中不純物としてのシリコンまたはカルシウムなどを効率よく分散処理ができ、水質の清浄な飲料用水を経済的に得られるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1実施形態による流体への磁場照射装置を示している。
この磁場照射装置は、分散処理を必要とする流体類10の分子を流せる第1空洞部15と、第2空洞部16を有する流体通路14と、第1空洞部15を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料用液体と空気の混合気体等の流体類10の分子に、磁場を照射できる第1磁場照射機器20と、既に磁気を照射された第2空洞部16を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料液体と空気の混合気体等の流体類10の分子の結晶粒子に、パルス波を重畳した磁場を照射できるパルス波重畳第2磁場照射機器30とを備えている。
流体類10の分子を流せる第1空洞部15と第2空洞部16を有する流体通路14は、主に合成樹脂管、セラミックス管、銅管、非鉄合金管、非磁性材系ステンレス管、等の非磁性材管で構成される。
【0023】
図1の流体への磁場照射装置においては、流体通路14の第1空洞部15を流れる流体類10の分子に対して、第1磁場照射機器20によって磁場を照射する第1磁場照射手段と、第2空洞部16を流れる流体類10の分子の結晶粒子に対して、パルス波を重畳した磁場を照射できるパルス波重畳第2磁場照射機器30によってパルス波を重畳した磁場を照射する第2磁場照射手段とが連続して行われ、流体類10の分子に対する連続的な磁場の照射により、流体通路14を流れる流体類10の分子の結晶粒子を、順次細分化して流体分子の分散処理が行われる。
【0024】
図1の第1の実施の形態の磁場照射装置による流体分子の分散処理能力は、第1磁場照射機器20の永久磁石21のN極S極に発生する磁場の強度(磁束密度F1)と、重畳するパルス波の強さにより発生するパルス波重畳第2磁場照射機器30の磁場の強度(磁束密度F2)との強さによって決定される。
磁束密度(F1)の強さは、第1磁場照射機器20が永久磁石の場合、磁性材料の構成により決まり、第1磁場照射機器20が電磁石の場合は、電磁用コイルの巻線数(n)・電流容量(A)によって決まる。
さらに、第2磁場照射機器30の磁束密度(F2)の強さは、第2磁場照射機器30を構成するソレノイドコイルの巻線数(n)・電流容量(A)による重畳するパルス波の強さにより発生する磁場の強度によって決まる。
【0025】
(第2の実施の形態)
図2は、本発明の第2実施形態による第1磁場照射機器20の横断説明図であり、流体通路14の第1空洞部15の周囲に設置して使用され、図1に示したパルス波重畳第2磁場照射機器30と一緒に併用される。
図2において、第1磁場照射機器20は、第1空洞部15の流体通路部分の主要構成材料自体が、第1空洞部15を流れる流体類10の分子に対して、磁場を照射できるように配置されたS極とN極を有する永久磁石21(1組または複数組)と、第1空洞部15を形成し流体類10を所望の方向に流すための非磁性材系ステンレス板18を有する。
第1空洞部15に対して複数組の永久磁石21を用いる場合は、流体類10が流れる方向に永久磁石21を直列に配置する。永久磁石21のN極から出る磁力線は、流体類10の分子を横切る形でS極の方へ伸びて、流体類10の分子に対して磁場を照射できる。
【0026】
(第3の実施の形態)
図3は、本発明の第3実施形態によるパルス波重畳第2磁場照射機器30の横断説明図であり、流体通路14の第2空洞部16の周囲に設置して使用され、図1に示した第1磁場照射機器20と一緒に併用される。
図3において、パルス波重畳第2磁場照射機器30は、流体通路14の構成材料が合成樹脂管、セラミックス管、銅管、非鉄合金管、非磁性材系ステンレス管、等の非磁性材管から成る第2空洞部16と、第2空洞部16の流体通路14の周囲に配置された流体類10の分子に対して、パルス波を重畳した磁場を照射できるソレノイドコイル33とを有する。ソレノイドコイル33にはコンデンサー(図示省略)を用いたパルス波重畳回路35を有する直流電源34が接続されている。また、第2空洞部16の流体通路14とソレノイドコイル33の間には、ソレノイドコイル33にパルス波を重畳した電流を直流電源34から流した場合の磁場によるコイル方向とコイル内径方向への応力から、流体通路14とソレノイドコイル33を保護するために、非磁性材系のステンレス補強管19が配置されている。
【0027】
図4は、本発明の実施の形態による磁場照射装置において、流体類の分子の変化を模式的に示す説明図である。
図4の模式図によると、流体通路を流れる流体類の流体分子11は、第1磁場照射機器(20)の磁場による磁束密度によって細分化されて結晶粒子12となり、つぎに、パルス波を重畳した磁場を照射する第2磁場照射機器(30)によるパルス波重畳磁場の磁束密度によって分散粒子13となり、順次、流体分子の分散処理が行われるものである。
【0028】
(第4の実施の形態)
図5は、本発明の第4実施形態による第1磁場照射機器20の横断説明図であり、流体通路14の第1空洞部15の周囲に設置して使用され、図1に示したパルス波重畳第2磁場照射機器30と一緒に併用される。
図5の第1磁場照射機器20は、第1空洞部15の流体通路部分の主要構成材料自体が、第1空洞部15を流れる流体類10の分子に対して、磁場を照射できるように配置された電磁用コイル23と直流電源24により磁化されるS極とN極を有する電磁石22(1組または複数組)と、第1空洞部15を形成し流体類10を所望の方向に流すための非磁性材系のステンレス板18を有する。
第1空洞部15に対して複数組の電磁石22を用いる場合は、流体類10が流れる方向に電磁石22を直列に配置する。電磁石22のN極から出る磁力線は、流体類10の分子を横切る形でS極の方へ伸びて、流体類10の分子に対して磁場を照射できる。
【0029】
(第5の実施の形態)
図6は、本発明の第5実施形態による第1磁場照射機器20の横断説明図であり、流体通路14の第1空洞部15の周囲に設置して使用され、図1に示したパルス波重畳第2磁場照射機器30と一緒に併用される。
図6の第1磁場照射機器20は、第1空洞部15の流体通路自体の構成材料が合成樹脂管、セラミックス管、銅管、非鉄合金管、非磁性材系ステンレス管、等の非磁性材管から成る流体通路14と、第1空洞部15の流体通路14の周囲に配置されたS極とN極を有する永久磁石21(1組または複数組)とを有する。流体通路14の第1空洞部15を流れる流体類10の分子に対しては、永久磁石21により磁場を照射できるように配置されている。
第1空洞部15の流体通路14の周囲に対して複数組の永久磁石21を用いる場合は、流体類10が流れる方向に直列に並べて永久磁石21が配置される。永久磁石21のN極から出る磁力線は、流体類10の分子を横切る形でS極の方へ伸びて、流体類10の分子に対して磁場を照射できる。永久磁石21のN極から出る磁力線は、流体類10の分子を横切る形でS極の方へ伸びて、流体類10の分子に対して磁場を照射できる。
【0030】
(第6の実施の形態)
図7は、本発明の第6実施形態による第1磁場照射機器20の横断説明図であり、流体通路14の第1空洞部15の周囲に設置して使用され、図1に示したパルス波重畳第2磁場照射機器30と一緒に併用される。
図7の第1磁場照射機器20は、第1空洞部15の流体通路自体の構成材料が合成樹脂管、セラミックス管、銅管、非鉄合金管、非磁性材系ステンレス管、等の非磁性材管から成る流体通路14と、第1空洞部15を流れる流体類10の分子に対して、磁場を照射できるように配置された電磁用コイル23と直流電源24により磁化されるS極とN極を有する電磁石22(1組または複数組)とを有する。流体通路14の第1空洞部15を流れる流体類10の分子に対しては、電磁石22により磁場を照射する。
【0031】
図7において、第1空洞部15の流体通路14の周囲に対して複数組の電磁石22を用いる場合は、流体類10が流れる方向に直列に並べて電磁石22が配置される。電磁石22のN極から出る磁力線は、流体類10の分子を横切る形でS極の方へ伸びて、流体類10の分子に対して磁場を照射できる。電磁石22のN極から出る磁力線は、流体類10の分子を横切る形でS極の方へ伸びて、流体類10の分子に対して磁場を照射できる。
【0032】
(第7の実施の形態)
図8は、本発明の第7実施形態による流体への磁場照射装置を示す説明図であり、特に、気体としての空気(窒素約78%,酸素約21%)から純度の高い酸素を製造する分野の流体への磁場照射装置である。
図8の磁場照射装置は、流体類10としての空気の分子を流せる第1空洞部と第2空洞部を有する流体通路14と、流体通路14の第1空洞部の周囲に配置されるS極とN極を有する永久磁石21から成る第1磁場照射機器20を有する。
流体通路14の第2空洞部の周囲には、流体通路14を流れる気体としての空気の分子に対して磁場を照射できるソレノイドコイル33と、ソレノイドコイル33に接続されるコンデンサー(図示省略)を用いたパルス波重畳回路35を備えた直流電源34を有するパルス波重畳第2磁場照射機器30とを備えている。
さらに、流体通路14の末端には、パルス波重畳第2磁場照射機器30のパルス波を重畳した磁場により細分化された空気の分子の中から、酸素を分離するための永久磁石または電磁石から成る強磁性材36と、細分化された空気の分子の中から窒素と水素を吸着するための触媒37とを備えている。触媒37の事例としては、細分化された空気の分子から窒素と水素を吸着分離するのに適した結晶性の多孔質アルミケイ酸塩(ゼオライト)がある。
【0033】
図8の磁場照射装置において、流体通路14は、主に合成樹脂管、セラミックス管、銅管、非鉄合金管、非磁性材系ステンレス管、等の非磁性材管で構成される。
流体通路14の第1空洞部の周囲に配置される第1磁場照射機器20は、S極とN極を有する永久磁石または電磁石により構成される。複数組の永久磁石または電磁石を用いる場合は、流体類10が流れる方向に永久磁石または電磁石を直列に配置する。
【0034】
図8の磁場照射装置によると、第1磁場照射機器20を構成する永久磁石または電磁石のN極から出る磁力線は、流体類10の空気の分子を横切る形でS極の方へ伸びて、流体類10の空気の分子に対して磁場を照射できる。磁場を照射された空気の結晶分子は細分化される。
【0035】
図8において、また、細分化した結晶粒子に対して、パルス波を重畳した磁場を照射できるパルス波重畳第2磁場照射機器30によるパルス波を重畳した磁場を照射すると、さらに、空気の分子の細分化と分散処理は加速されて分散粒子となり、空気の分散粒子は、酸素分子の磁気吸着と、窒素分子と水素分子の触媒吸着作用によって、空気分子の酸素分子への分離と、窒素分子・水素分子への分離が、効果的に活性化される。
【0036】
図8の磁場照射装置によると、空気の分散粒子は、空気分子自体が、永久磁石または電磁石から成る強磁性材36による酸素分子の磁気吸着と、触媒37による窒素分子と水素分子の触媒吸着作用により、空気の分散粒子は、酸素分子領域と、窒素分子・水素分子の領域に、それぞれ分離されることになる。
【0037】
因に、図8において、空気の分散粒子に磁場(磁束密度=2.4テスラ(T))を照射した場合、空気を構成する酸素分子、窒素分子・水素分子などの分子別の着磁(磁気吸着)、非着磁(磁気非吸着)の現象は、参考までに分子別の磁化率(μ)として数値的に表わすと、例えば、磁化率(μ)は、酸素(O)=107.8、窒素(N)=−0.43、二炭化窒素(N2)=−1.98、のようになる。
このため、図8において、空気の分散粒子が、酸素分子への領域と、窒素分子・水素分子への領域に分離する場合の微細な挙動としては、磁場を照射したときに磁化され易い酸素が、永久磁石または電磁石のような強磁性材36側に吸着集合する流れとなり、非磁化性の窒素分子・水素分子が、触媒吸着作用が盛んなゼオライトのような触媒37側に吸着集合する流れとなり、それぞれ、酸素と、窒素及び水素への分離が行われるものである。
【0038】
(第8の実施の形態)
図9は、本発明の第8実施形態による流体への磁場照射装置を示す説明図である。この磁場照射装置は、内燃機関に燃料液体としてガソリンを使用する場合、特に噴射ガソリンと空気の混合気体を内燃機関に供給して使用する場合の流体への磁場照射装置である。
図9において、流体類の空気の分子を流せる第1空洞部と第2空洞部を有する流体通路14と、流体通路14の第1空洞部の周囲に配置されるS極とN極を有する永久磁石21から成る第1磁場照射機器20と、流体通路14を流れる液体としてのガソリンに対して磁場を照射できると共に、流体通路14の第2空洞部の周囲に配置されるソレノイドコイル33と、ソレノイドコイル33に接続されるコンデンサー(図示省略)を用いたパルス波重畳回路35を備えた直流電源34を有するパルス波重畳第2磁場照射機器30とを備えている。
【0039】
図9の磁場照射装置によると、永久磁石または電磁石のN極から出る磁力線は、流体類10の空気の分子を横切る形でS極の方へ伸びて、流体通路14を流れる液体としてのガソリンに対して磁場を照射でき、ガソリンの分子に照射された磁力線がガソリン分子を細分化し分散処理が行われる。
さらに、第1磁場照射機器20の永久磁石または電磁石によって磁場を照射されたガソリン分子の結晶粒子に対して、更に、パルス波を重畳した磁場を照射できるパルス波重畳第2磁場照射機器30によるパルス波を重畳した磁場を照射すると、格段とガソリン分子の細分化と分散処理は更に加速される。
【0040】
また、強い磁場を照射してガソリン分子を分散処理して細分化したガソリンを、内燃機関のシリンダ内に噴射して空気と噴射ガソリンとの混合気体として点火燃焼させたときに、その燃焼効率が飛躍的に向上するとともに、特に、燃焼後に排出される燃焼ガスの一酸化炭素(CO)と炭化窒素(NC)の発生が著しく低減されることが確認された。
【実施例】
【0041】
(実施例1)
(a)実験は、本発明の磁場照射装置を装着しない場合(装着しない場合)と、本発明の磁場照射装置を装着した場合(装着した場合)とで比較し測定した。
(b)(装着しない場合)の実験装置は、排気量750cc大型自動二輪内燃機関を用いて、30分間アイドリングして、排気ガスの一酸化炭素(CO)排出量(%)と、炭化窒素(NC)排出量(ppm)を測定した。
(c)(装着した場合)の実験装置は、同一排気量750cc大型自動二輪内燃機関のシリンダに通じる銅管製ガソリン供給通路(14)の周囲に、S極とN極を有する永久磁石から成る第1磁場照射機器(20)と、コンデンサー用いたパルス波重畳回路を備えた直流電源に接続されるソレノイドコイル(33)から成るパルス波重畳第2磁場照射機器(30)を配置したものを用い、30分間アイドリングして、排気ガスの一酸化炭素(CO)排出量(%)と、炭化窒素(NC)排出量(ppm)を測定した。
(d)排気ガスの測定結果(測定項目と排出量)
(測定項目) (装着しない場合) (本発明装置を装着した場合)
一酸化炭素量[CO(%)] 5.3〜5.5 0.25〜0.7
炭化窒素量[NC(ppm)] 4500〜5000 780〜920
(e)考察結果として、本発明の磁場照射装置を装着した場合(装着した場合)と、本発明の磁場照射装置を装着しない場合(装着しない場合)との比較では、排気ガスの一酸化炭素量[CO(%)]の排出量と、炭化窒素量[NC(ppm)]の排出量の双方において、本発明の磁場照射装置を装着した750cc大型自動二輪内燃機関に於ける優位差が明確にされた。
【0042】
(実施例2)
(a)実験装置は、四つの形式によって行ない、測定結果を比較した。
(装着形式1)、本発明磁場照射装置における第1磁場照射機器(20)のみを装着
(装着形式2)、本発明磁場照射装置における第1磁場照射機器(20)と第2磁場照射機器(30)とを直列に装着
(装着形式3)、本発明磁場照射装置における第1磁場照射機器(20)と第2磁場照射機器(30)とを直列に装着(ソレノイドコイルの位置を少し変えた)
(装着形式4)、本発明磁場照射装置における第2磁場照射機器(30)と第1磁場照射機器(20)とを直列に装着
(b)実験装置は、排気量750cc大型自動二輪内燃機関のシリンダに通じる銅管製ガソリン供給通路(14)の周囲に、S極とN極を有する永久磁石から成る第1磁場照射機器(20)と、コンデンサー用いたパルス波重畳回路を備えた直流電源に接続されるソレノイドコイル(33)から成るパルス波重畳第2磁場照射機器(30)とを、それぞれ配置したものを用い、30分間アイドリングして、排気ガスの一酸化炭素(CO)排出量(%)と、炭化窒素(NC)排出量(ppm)を測定した。
(c)排気ガスの測定結果(測定項目と排出量)
(測定項目) 一酸化炭素量[CO(%)] 炭化窒素量[NC(ppm)]
(装着形式1) 0.15〜0.20 1680〜1750
(装着形式2) 0.25〜0.70 780〜 920
(装着形式3) 0.60〜1.02 820〜 920
(装着形式4) 0.18〜0.20 830〜 900
(d)考察結果
(1)(装着形式1)第1磁場照射機器(20)のみを装着した場合
一酸化炭素排出量[CO(%)]は減少するが、炭化窒素排出量[NC(ppm)]に改善の余地がある。
(2)(装着形式2)第1磁場照射機器(20)と第2磁場照射機器(30)とを直列に装着した場合
炭化窒素排出量[NC(ppm)]の減少と、一酸化炭素排出量[CO(%)]の改善がみられ、ともに良好である。
(3)(装着形式3)第1磁場照射機器(20)と第2磁場照射機器(30)とを直列に装着した場合(ソレノイドコイルの位置を少し変えた)
炭化窒素排出量[NC(ppm)]は減少し、一酸化炭素排出量[CO(%)]の改善もみられ、ともに良好である。
(4)(装着形式4)第2磁場照射機器(30)と第1磁場照射機器(20)とを直列に装着した場合
炭化窒素排出量[NC(ppm)]は減少し、一酸化炭素排出量[CO(%)]の改善もみられ、ともに良好である。
【0043】
本発明の実施の形態の磁場照射装置においては、流体通路の空洞部を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料液体と空気の混合気体等の流体類の分子への磁場の連続照射は、第1空洞部にパルス波重畳第2磁場照射機器を配置し、第2空洞部に第1磁場照射機器を配置して構成される配置替えした磁場照射装置によって、流体通路を流れる流体分子の結晶粒子に対し、パルス波を重畳した磁場を照射する第2磁場照射手段と、磁場を照射する第1磁場照射手段による磁場を連続して照射して、流体通路を流れる流体類の分子の結晶粒子を順次細分化して流体類分子の分散処理が行われる構成に配置替えした磁場照射装置を包含している。これらの配置替の設定は、本発明の流体への磁場照射装置を製作する場合に通常の設計変更の領域内で任意に行われる。
【0044】
本発明の実施の形態の磁場照射装置において、流体通路の空洞部を流れる流体類の分子への磁場の照射に使用される第1磁場照射機器20、およびパルス波重畳第2磁場照射機器30は、磁場の照射が流体類の流れる方向に発せられる適正な強弱を持つ電磁波による磁場(流体類の流れる方向に直角に生じる磁束密度)も包含するものである。また、パルス波を重畳した磁場を照射するパルス波重畳第2磁場照射機器30が発するパルス波の波形は特に制限されない。
【0045】
本発明の実施の形態の磁場照射装置において、空洞部分を有する非磁性材の流体通路の形状は磁場照射装置の仕様書の規模に合わせて所望の形状に設定することができる。流体通路の両端に接続される流体の供給路および排出路を備える磁気照射処理装置は、必要に応じて、電磁バルブを付加した給水バルブ(入口)、送水バルブ(出口)と、給送水ポンプに電気系統の制御回路を組み込んで、磁場照射装置の給水・送水管理システムを自動的に管理することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1実施形態による流体への磁場照射装置を示す説明図である。
【図2】本発明の第2実施形態による第1磁場照射機器の横断説明図である。
【図3】本発明の第3実施形態による第2磁場照射機器の横断説明図である。
【図4】本発明の実施の形態による流体類の分子の変化を模式的に示す説明図である。
【図5】本発明の第4実施形態による第1磁場照射機器の横断説明図である。
【図6】本発明の第5実施形態による第1磁場照射機器の横断説明図である。
【図7】本発明の第6実施形態による第1磁場照射機器の横断説明図である。
【図8】本発明の第7実施形態による流体への磁場照射装置を示す説明図である。
【図9】本発明の第8実施形態による流体への磁場照射装置を示す説明図である。
【図10】従来の技術による磁気照射水処理装置を示す説明図である。
【符号の説明】
【0047】
10 流体類
11 流体分子
12 結晶粒子
13 分散粒子
14 流体通路
15 第1空洞部
16 第2空洞部
18 ステンレス板
19 ステンレス補強管
20 第1磁場照射機器
21 永久磁石
22 電磁石
23 電磁コイル
24 直流電源
30 第2磁場照射機器
33 ソレノイドコイル
34 直流電源
35 パルス波重畳回路
36 強磁性材
37 触媒
40 送水管
41 水道水
42 直流電源
43 電磁石
44 電磁石

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散処理を必要とする水(河川水、地下水または水道水のような飲料水)、燃料液体(ガソリン、軽油、重油)、気体(空気、天然ガス)、あるいは燃料液体と空気の混合気体(噴射ガソリンと空気の混合気体、噴射軽油と空気の混合気体、噴射重油と空気の混合気体、天然ガスに液状飛沫ガスを含む混合気体)等の流体類(10)の分子を流せる、第1空洞部(15)および第2空洞部(16)を有する流体通路(14)と、
前記流体通路(14)の第1空洞部(15)を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料液体と空気の混合気体等の流体類(10)の分子に、磁場を照射できる第1磁場照射機器(20)と、
前記第1磁場照射機器(20)によって、既に磁気を照射された第2空洞部(16)を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料液体と空気の混合気体等の流体類(10)の分子の結晶粒子に、パルス波を重畳した磁場を照射できるパルス波重畳第2磁場照射機器(30)とを備えており、
前記流体通路(14)を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料液体と空気の混合気体等の流体類(10)の分子に対して、
前記第1磁場照射機器(20)によって、合成樹脂管、セラミックス管、銅管、非鉄合金管、非磁性材系ステンレス管、等の非磁性材管の流体通路(14)の第1空洞部(15)を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料液体と空気の混合気体等の流体類(10)の分子に、磁場を照射する第1磁場照射手段と、
前記パルス波重畳第2磁場照射機器(30)によって、合成樹脂管、セラミックス管、銅管、非鉄合金管、非磁性材系ステンレス管、等の非磁性材管の流体通路(14)の第2空洞部(16)を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料液体と空気の混合気体等の流体類(10)の分子の結晶粒子に、パルス波を重畳した磁場を照射する第2磁場照射手段とが、連続して行われることにより、
前記流体通路(14)を流れる流体分子の結晶粒子を、順次細分化して流体分子の分散処理が行われるように構成されていることを特徴とする流体への磁場照射装置。
【請求項2】
前記流体通路(14)の第1空洞部(15)は、第1空洞部(15)の筒状空洞部分の主要構成材料自体が、第1空洞部(15)を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料液体と空気の混合気体等の流体類(10)の分子に対して、磁場を照射できるように配置されたS極とN極を有する永久磁石(21)の1組または複数組の永久磁石群の組み合わせから成る永久磁石(21)の磁性材料によって構成される第1磁場照射機器(20)、
あるいは第1空洞部(15)の筒状空洞部分の主要構成材料自体が、第1空洞部(15)を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料用液体と空気の混合気体等の流体類(10)の分子に対して、磁場を照射できるように配置された電磁用コイル(23)により磁化されるS極とN極を有する電磁石(22)の1組または複数組の電磁石の組み合わせから成る電磁石(22)の磁性材料によって構成される第1磁場照射機器(20)を包含していることを特徴とする「請求項1」に記載の流体への磁場照射装置。
【請求項3】
前記流体通路の第1空洞部(15)は、構成材料が合成樹脂管、セラミックス管、銅管、非鉄合金管、非磁性材系ステンレス管、等の非磁性材管から成る第1空洞部(15)と、第1空洞部(15)の周囲に配置されるS極とN極を有する永久磁石(21)の1組または複数組の永久磁石群との組み合わせから成る永久磁石(21)の第1磁場照射機器(20)、
あるいは構成材料が合成樹脂管、セラミックス管、銅管、非鉄合金管、非磁性材系ステンレス管、等の非磁性材管から成る第1空洞部(15)と、第1空洞部(15)を流れる流体類(10)の分子に対して、磁場を照射できるように配置される電磁用コイル(23)により磁化されるS極とN極を有する電磁石(22)の1組または複数組の電磁石(22)の磁性材料との組み合わせから成る第1磁場照射機器(20)によって構成されることを特徴とする「請求項1」に記載の流体への磁場照射装置。
【請求項4】
前記第2空洞部(16)を有する流体通路(14)は、構成材料自体が合成樹脂管、セラミックス管、銅管、非鉄合金管、非磁性材系ステンレス管、等の非磁性材管から成る第2空洞部(16)と、非磁性材管の第2空洞部(16)の周囲に配置されるパルス波を重畳したソレノイドコイル(33)との組み合わせから成るパルス波重畳第2磁場照射機器(30)によって構成されることを特徴とする「請求項1」に記載の流体への磁場照射装置。
【請求項5】
前記流体通路(14)の空洞部分を流れる水、燃料液体、気体、あるいは燃料液体と空気の混合気体等の流体類(10)の分子への磁場の連続照射は、
前記第1空洞部(15)にパルス波重畳第2磁場照射機器(30)を配置し、第2空洞部(16)に第1磁場照射機器(20)を配置して構成される配置替えした磁場照射装置によって、パルス波を重畳した磁場を照射する第2磁場照射手段と、磁場を照射する第1磁場照射手段による磁場を連続して照射することにより、
前記流体通路(14)を流れる流体類(10)の分子の結晶粒子を順次細分化して流体類(10)の分子の分散処理が行われるように構成される配置替えした磁場照射装置を包含していることを特徴とする「請求項1」に記載の流体への磁場照射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−238153(P2008−238153A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−114848(P2007−114848)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(504076150)
【Fターム(参考)】