説明

流体処理装置及び流体処理方法

【課題】混合される流体間の比表面積が大きく、効率の良い拡散が行なわれ、流体および生成物のマイクロ流路内での滞留がなく、大量製造にも対応できる流体処理装置を提供する。
【解決手段】2種類の流体を搬送しながら接触させ、両者を混合および反応させる流体処理装置であって、第1の流体を供給する第1の供給口に接続され、第1の流体を第1の方向へ搬送する第1の搬送路と、第2の流体を供給する第2の供給口に接続され、第2の流体を搬送する第2の搬送路とを有し、第2の搬送路は第1の搬送路内に前記第1の方向に伸びて複数配され、各第2の搬送路の周囲を第1の流体が取り囲み、第2の搬送路の流体排出口より排出される第2の流体が第1の搬送路中で第1の流体と接触する流体処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロスケールの流路中に流体を層流で搬送させ、接触界面の方向へ拡散させて流体を混合・反応させる流体処理装置及び流体処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、マイクロスケールの流路幅の流路に流体を層流で流通させ接触界面の方向へ拡散し混合する混合器の開発が行われている。これらの混合器はマイクロミキサー又はマイクロリアクターと称され化学反応、微量分析等の分野で開発されている。従来のバッチ式では大量生産には反応容器を大きくし、いわゆるスケールアップにて大量製造に対応していた。ところが混合器を用いた化学物質等の生産では混合器を並列に並べることによって大量製造に対応できるといわれている。
【0003】
混合器の流路はマイクロスケールであり、寸法が小さく流路内を流れる流体の流速も小さいためレイノルズ数は小さい。よってマイクロスケールの流路内を流れる流体は一般的なバッチ式の反応装置のような乱流支配でなく層流支配となる。層流支配下では2つの液体の流れを接触させても界面を通じた拡散による混合が支配的となる。また、マイクロスケール空間では単位体積あたりの表面積が大きいため2液の層流が接触する界面での拡散混合に非常に有利といわれている。
【0004】
またFickの法則により、混合に要する時間は拡散距離の2乗に比例する。すなわち、分子拡散による混合は流路幅を小さくすればするほど混合時間は速くなる。よって流路幅が1/10になれば混合時間は1/100になる。マイクロスケールの空間では機械的攪拌などを用いなくても分子輸送、反応、分離が分子の自発的挙動だけで速やかに行われる。
【0005】
したがって、混合器の層流下の反応では、これまでのバッチ式の反応装置を用いる場合の乱流下での反応に比べて、一般に反応速度が高まるといわれている。さらに2つの液体が常に同じタイミングで接し、層流をなして混合ないし反応が進行していくことにより均一な混合や反応の秩序性を維持することができる。
【0006】
従来のバッチ式の反応装置においては、一次生成物が反応装置内で引き続き反応をしてしまうことから、生成物の不均一性を生じてしまう恐れがある。特に微粒子を製造する場合においては、いちど生成した微粒子の一次粒子が反応によりさらに成長してしまい微粒子の大きさに不均一さが生じてしまう可能性がある。それに対し混合器では流体同士がマイクロスケールの流路内を連続的に殆ど滞留することなく流通するため、いちど生成した微粒子が再び反応してしまうことを防止でき、微粒子の大きさの均一性を高めることができる。
【0007】
混合器が種々開発されている中、層流における流体の混合をより効率良く行なう方法として、例えば特許文献1では2種類の溶液をノズルから流出させ2種類の溶液を細棒状の層流としてマイクロスケールの流路内を流通する混合器が開示されている。各層流が細棒状なので接触する比表面積が大きくなり混合に要する時間が短縮できるとされている。
【0008】
しかしながら、混合器を流通する流体はそれぞれのノズルから流入されるのみであって、ミキシング流路内がノズルから流出した流体で満たされる際に、隣接するノズルから流出した流体はそれぞれ接触し、一体化してしまう。このため細棒状の層流を形成するのは必ずしも容易ではない。さらに、開口幅を維持しロッド状の整流部材を太くした場合、マイクロミキサーに対するロッド状の整流部材の占有するスペースが大きくなってしまうことが懸念される。
【0009】
また、特許文献2では同一混合流路に複数種の流体を流し、複数の化学反応が行なえるマイクロリアクターが開示されている。しかしながら、混合流路を複数の反応で共有するため、使用する流体によっては流路内に残存し、他の化学反応において不純物として混入してしまう恐れがある。
【特許文献1】特開2003−210959号公報
【特許文献2】特開2001−340753号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、この様な背景技術を鑑みてなされたものであり、混合される流体間の比表面積が大きく、効率の良い拡散が行なわれ、流体および生成物のマイクロ流路内での滞留がなく、大量製造にも対応できる流体処理装置及び流体処理方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明により提供される流体処理装置は、2種類の流体を搬送しながら接触させ、両者を混合および反応させる流体処理装置であって、第1の流体を供給する第1の供給口に接続され、第1の流体を第1の方向へ搬送する第1の搬送路と、第2の流体を供給する第2の供給口に接続され、第2の流体を搬送する第2の搬送路とを有し、第2の搬送路は第1の搬送路内に前記第1の方向に伸びて複数配され、各第2の搬送路の周囲を第1の流体が取り囲み、第2の搬送路の流体排出口より排出される第2の流体が第1の搬送路中で第1の流体と接触することを特徴とする。
【0012】
本発明により提供される流体処理方法は、2種類の流体を搬送しながら接触させ、両者を混合および反応させる流体処理方法であって、第1の流体を供給する第1の供給口に接続され、第1の流体を第1の方向へ搬送する第1の搬送路と、第2の流体を供給する第2の供給口に接続され、第2の流体を搬送する第2の搬送路とを有し、第2の搬送路は第1の搬送路内に前記第1の方向に伸びて複数配され、各第2の搬送路の周囲を第1の流体が取り囲み、第2の搬送路の流体排出口より排出される第2の流体が第1の搬送路中で第1の流体と接触する流体処理装置を用意する工程と、第1の供給口に第1の液体を供給し、第2の供給口に第2の液体を供給する工程と、を有することを特徴とする。
【0013】
本発明は、顔料の分散体の製造方法を包含する。本発明により提供される顔料分散体の製造方法は、顔料と分散剤とを溶解した溶液と、前記顔料の溶解度を低下させる溶媒とを搬送しながら接触させ、両者を混合および反応させて顔料が分散する分散体を製造する分散体の製造方法であって、第1の流体を供給する第1の供給口に接続され、第1の流体を第1の方向へ搬送する第1の搬送路と、第2の流体を供給する第2の供給口に接続され、第2の流体を搬送する第2の搬送路とを有し、第2の搬送路は第1の搬送路内に前記第1の方向に伸びて複数配され、各第2の搬送路の周囲を第1の流体が取り囲み、第2の搬送路の流体排出口より排出される第2の流体が第1の搬送路中で第1の流体と接触する流体処理装置を用意する工程と、第1の供給口に前記溶液と前記溶媒の一方を供給し、第2の供給口に前記溶液と前記溶媒の他方を供給することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の流体処理装置及び流体処理方法によれば、混合される流体間の比表面積が大きくなり、効率の良い拡散が行えるため流体同士の混合および反応をばらつきを小さく且つ効率良く行うことができる。マイクロ流路内の流れが直線的になり流体や生成物の滞留を抑制することができる。また、大量製造においては混合器を複数個並べることによりスムーズな量産対応ができる。積層した各混合器で異なる混合や化学反応ができるため小スペースでも多品種大量生産もできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明により提供される流体処理装置は、2種類の流体を搬送しながら接触させ、両者を混合および反応させる流体処理装置であって、第1の流体を供給する第1の供給口に接続され、第1の流体を第1の方向へ搬送する第1の搬送路と、第2の流体を供給する第2の供給口に接続され、第2の流体を搬送する第2の搬送路とを有し、第2の搬送路は第1の搬送路内に前記第1の方向に伸びて複数配され、各第2の搬送路の周囲を第1の流体が取り囲み、第2の搬送路の流体排出口より排出される第2の流体が第1の搬送路中で第1の流体と接触することを特徴とする。
【0016】
本発明の装置においては、第1の搬送路を第1の方向に垂直な方向に切断した断面は、長方形をなすものとすることができる。
そして、長方形の短辺は、100μm以上3000μm以下の長さを有するものとすることもできる。
【0017】
そして、第2の搬送路の径は、50μm以上2000μm以下の長さとすることもできる。そして、長方形の長手方向に第2の搬送路を複数有する構成とすることもできる。
また、本発明の流体搬送装置においては、第1の搬送路を第1の方向に垂直な方向に切断した断面が、環形状をなすように構成することもできる。そして、第2の搬送路を前記環形状に沿って、複数配した構成とすることもできる。
【0018】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の第一の形態に係る流体処理装置について図1(A)および(B)を用いて説明する。以下、流体処理装置を説明するに際し、混合器という表現を使うこともある。
【0019】
本例の流体処理装置1は、流体を搬送する対向する2つの面壁22,23の隙間4と、該隙間4の少なくとも一部に配置された流体を流動する複数のノズル5と、該隙間4と複数のノズル5を通過して搬送される複数の流体を混合するマイクロ流路6を有している。
【0020】
そして、前記隙間4に流体を供給する第1の供給口2と、複数のノズル5に流体を供給する第2の供給口3が設けられている。本例において、壁面22及び23を用いて構成されるのが第1の搬送路であり、ノズル5が第2の搬送路である。
【0021】
対向する2つの面壁22,23の隙間4の一例として、図1に示す様な、薄片状の隙間4が挙げられる。以下、薄片状の隙間4を用いて説明する。
薄片状の隙間4の断面の短手方向の幅dは、100μm以上で3000μm以下のマイクロスケールとすることができる。分子拡散による混合は流路幅を小さくすればするほど混合時間は速くなる。したがって流路幅として3000μm以下であり、好ましくは1000μm以下であり、より好ましくは500μm以下とすることができる。
【0022】
さらに薄片状の隙間4に配置された複数のノズル5の外径が、薄片状の隙間4の幅と等しいか、もしくは小さいことが好ましい。具体的には、ノズル5の外径は、50μm以上で3000μm以下、好ましくは50μm以上で2000μm以下とすることができる。
【0023】
複数のノズル5の外径が薄片状の隙間4の幅と等しいかもしくは小さいことにより、第1の供給口2及び第2の供給口3から導入した流体はマイクロ流路6内ではレイノルズ数は小さくなり層流支配となる。このような層流支配下では、2つの液体の流れを接触させても界面を通じた拡散が支配的となり、さらにマイクロスケール空間では単位体積あたりの表面積が大きいため2液の層流が接触する界面での拡散混合が効率的になる。
【0024】
本発明では第1の供給口2から導入される流体1は薄片状の隙間4において、ノズル5から流入する流体2に対して上流側で流入される。したがって、第1の供給口2から導入した流体1は複数のノズル5間の隙間4に充填された後、ノズル5から流出した流体2と接触する。つまり、各ノズルから流出した流体2間には第1の供給口2から導入した流体1が存在する。したがって、ノズルから流出する流体2は細棒状の層流になる。これによりマイクロ流路6内において、流体2は第1の供給口2から導入した流体1との接触面積が向上し、より効率的な拡散混合が行われる。
【0025】
またマイクロ流路6内における流体の流れも直線的なものになるので、マイクロ流路6内で流体の流れが急激に変化することによる流体の滞留が生じることなく、排出口(不図示)から排出される。
【0026】
薄片状の隙間4の流体の進行方向(第1の搬送路の第1の方向)に対する直角方向の断面は環状、長方形、U字形、L字形の何れでも採用し得る。しかし、流体の進行方向に対する直角方向の端部(薄片状の隙間の内壁部)にかけての流速分布を考慮すると環状である方が好ましい。また、長方形、U字形、L字形の場合において、前記断面の角部に丸みをもたせても良い。流体の流れ方向に対するマイクロ流路6の長さはマイクロ流路6内における所望の混合状態ないし反応状態に応じて設定する。
【0027】
各ノズル5のピッチは等しいことが好ましい。ピッチは細棒状の層流で流れる複数の流体が、隣接するノズルから流出する流体が流体1に接することなく流体2同士が一体化されないようなピッチを設ける方が好ましい。またノズルの外径を小さくし、一列でなく複数列配置してもよい。ノズルの口形は必ずしも円形である必要はなく四角形、六角形、楕円形であっても良い。大量製造においては本発明の混合器を複数個並べることにより対応が可能になる。ノズルの個数は複数であればよいが、好ましくは2以上、さらに好ましくは20から36である。
【0028】
本発明において、薄片状の隙間4およびノズル5の長さは、好ましくは100mm以下であり、好ましくは50mm以下であり、好ましくは30mm以下である。
また、薄片状の隙間4およびノズル5を流動する流体は、層流であるために、流体の流速は、好ましくは10m/sであり、好ましくは1m/sであり、好ましくは0.5m/sである。
【0029】
本発明の第二の形態に係る流体処理装置(混合器)について、図4(A)および(B)を用いて説明する。
混合器A7は径の異なる管(混合器Aの内側の管10と混合器Aの外側の管11)を略同軸中心で配置して形成される流体の進行方向に対する直角方向の断面が環形の薄片状の隙間4に複数のノズル5が配置されている。
【0030】
この薄片状の隙間に流体を供給する第1の供給口2と、複数のノズル5に流体を供給する第2の供給口3が設けらている。混合器A7の軸中心に対して内側に積層している混合器B8は、混合器A7と同様に、径の異なる管を略同軸中心で配置して形成され、流体の進行方向に対する直角方向の断面が環形の薄片状の隙間に複数のノズル5が配置されている。ここで図4に示すように混合器B8の外側の管として混合器Aの内側の管10を用いているので、管数を減らすことができる。
【0031】
混合器B8の軸中心に対して内側に積層した混合器C9も、混合器A7と同様に径の異なる管を略同軸中心で配置して形成され、流体の進行方向に対する直角方向の断面が環形の薄片状の隙間4に複数のノズル5が配置されている。混合器C9の外側の管として、混合器Bの内側の管12を用いているので、管数を減らすことができる。
【0032】
混合器A7、混合器B8、混合器C9の各薄片状の隙間や各ノズルにそれぞれの混合器ごとに供給口を設けてもよい。そうすれば、各混合器で同時に異なる流体を混合することができる。なお、図4では、混合器A7、混合器B8、混合器C9の3つからなる混合器を示しているが、混合器A7の軸中心に対して積層される混合器の数はこれに限定されない。
【0033】
本例において、薄片状の隙間4の流体の進行方向の長さを、最内周に位置する混合器から最外周に位置する混合器にかけて小さくすると、異種の混合や化学反応を同時に行なった場合、各混合器から流出した流体同士が混合することなく、回収することができる。
【0034】
各ノズル5のピッチは等しいことが好ましい。ピッチの配置は、隣接するノズルから流出する、細棒状の層流で流れる流体が接しないように設けるのが好ましい。またノズルの外径を小さくし一列でなく複数列配置してもよい。ノズルの口形は必ずしも円形である必要はなく四角形、六角形、楕円形であっても良い。大量製造においては本発明の混合器の積層数を増やすか複数個並べることにより対応が可能になる。
【0035】
本発明に用いられる混合器1として使用される材料は使用する流体に対して耐熱、耐圧および耐溶剤性の点で好適なものから選択する。例えば金属、ガラス、シリコン、テフロン(登録商標)、セラミックスであるが、好ましくは金属である。金属の例としてステンレス、ハステロイ(Ni−Fe系合金)、ニッケル、金、白金、タンタル等が挙げられる。本発明に用いる混合器1の流路の金属材料はこれらに限定するものでない。また、流路の耐食性や所望の表面エネルギーを得るために流路表面にライニング加工を施したものを用いてもよい。
【0036】
本発明は、流体の処理方法をも包含する。本発明の流体処理方法は、本発明の流体処理装置を用いて複数の流体の混合、反応を行わせるものである。本発明の流体処理方法は、流体として搬送する液体を適宜選択することで各種、化合物を製造するのに適用できる。例えば、2種類の液体の一方を顔料と分散剤とを溶解した溶液とし、他方を溶解した顔料の溶解度を低下させる溶媒とすることができる。この場合、再沈殿法により顔料微粒子が分散する顔料分散体を製造することができる。
【0037】
再沈殿法により顔料分散体を製造するに際し、使用できる顔料の例は以下の通りである。
即ち、無金属フタロシアニン、銅フタロシアニン、ハロゲン化銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料;不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料などのアゾ系顔料;キナクリドン系顔料;イソインドリノン系顔料;インダンスロン系顔料;ジケトピロロピロール系顔料;ジオキサジン系顔料;ペリレン系顔料;ペリノン系顔料;アントラキノン系顔料等が挙げられるが、これに限定されるわけではない。
【0038】
また、顔料を溶解する溶解媒体としては以下のものが使用できる。有機溶剤としては、アルカリ存在下で有機顔料を溶解させるものであればいかなるものでも使用可能であるが、水に対する溶解度が5%以上であるものが好ましい。さらには水に対して自由に混合するものがより好ましい。
【0039】
顔料の溶解度を低下させる沈殿媒体(貧溶媒)としては以下のものが使用できる。即ち、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロビレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の一価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、置換ピロリドン、トリエタノールアミン等の含窒素溶媒類、酢酸ブチル、セロソルブアセテートなどのエステル類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタンなどの炭化水素類を挙げることができる。水は全てのpH範囲で使用可能であるが、好ましくはpHは1から14の間である。また、これらの沈殿媒体は1種類単独でまたは2種類以上の混合物として用いてもよい。
【0040】
顔料分散体の製造は、顔料と分散剤とを溶解した溶液と、顔料の溶解度を低下させる溶媒のうち一方を、本発明の処理装置の第1の供給口に供給し、他方を第2の供給口に供給することでなし得る。
【0041】
顔料の分散体の製造方法として、カップリング反応を起こさせることも可能で、この場合、一方の液体としてカプラーと分散剤を溶解した溶液を用い、他方はジアゾニウム塩を含有する液体とすることができる。
【0042】
顔料分散体の製造方法の他、下述する化合物の製造にも本発明の処理方法を適用することができる。
求電子体を含む反応液と求核体を含む反応液と、を反応させて求核付加反応により機能性化合物を製造することができる。この例としては、グリニャール反応、マイケル付加反応が挙げられる。
【0043】
また、電子豊富な反応種を含む反応液と、電子不足な炭素原子を有する化合物を含む反応液と、を反応させて求核置換反応により機能性化合物を製造することができる。この例としては、アルキルハライドのスルフィド化、アルコールのハロゲン化が挙げられる。
【0044】
また、電子不足な反応種を含む反応液と電子豊富な炭素原子を有する化合物を含む反応液と、を反応させて求電子置換反応により機能性化合物を製造することができる。この例としては、芳香族化合物のハロゲン化、ニトロ化、スルホン化、フリーデルクラフツ反応が挙げられる。
【0045】
本発明の処理方法では、第2の搬送路の周囲を第1の流体が取り囲み、第2の搬送路の排出口より排出される第2の流体が第1の搬送路中で第1の流体と接触するため、両者の接触面積が大きくなる。これにより流体の拡散時間が短くなり、短時間で反応が進むと共に、複反応の生成を抑制できるため、得ようとする生成物の収率が高まる。
【実施例】
【0046】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
実施例1
本実施例の流体処理装置(混合器)について図1(A)および(B)を参照して説明する。
【0047】
混合器1は第1の供給口2から流体1、第2の供給口3から流体2を導入する。混合器1は第1の供給口2と第2の供給口3から導入した2種類の流体(流体1と流体2)を層流にて混合する。この混合において導入した2種類の流体間には化学反応が生ずるものとする。
【0048】
図1に示す混合器1は薄片状の隙間4が形成されている。薄片状の隙間の流体の進行方向に対する直角方向の断面は長方形で、短辺(幅d)が500μmである。その短辺のほぼ中心にノズル5が配置され、長方形の長辺方向に等ピッチで1列にノズルが並んでいる。ノズルの外径は300μmφで内径は240μmφの円管である。ノズルの長さは30mmである。
【0049】
薄片状の隙間4に、第1の供給口2から導入する流体1は、ノズル5から流入する流体2に対して上流側で流入される。第2の供給口3から導入する流体2はノズル5に流入する。第1の供給口2から導入する流体1は、複数のノズル5間に設けられた隙間4に充填された後、ノズル5から流出する流体2と接触する。そのため各ノズル5から流出する流体2間には、第1の供給口2から導入した流体1が存在するためノズルから流出する流体2は細棒状の層流を形成することが可能になる。流体2の細棒状の層流は、マイクロ流路6内において、第1の供給口2から導入した流体1との接触面積が向上し、より効率的な拡散混合が行われ排出口(不図示)から排出される。またマイクロ流路6内における流体の流れも直線的なものになるので、マイクロ流路6内で流体の流れが急激に変化することによる流体の滞留が生じない。
【0050】
実施例2
図2(A)および(B)を参照して説明する。
流体処理装置(混合器)1は第1の供給口2から流体1、第2の供給口3から流体2を導入する。
【0051】
混合器1は第1の供給口2と第2の供給口3から導入した2種類の流体(流体1と流体2)を層流にて混合する。
本実施例の薄片状の隙間は2種類の管を用いて形成されている。内側の管20の外径は26mmφで、外側の管21の内径は27mmφであり、外側の管21の中心に内側の管20を配置し、内側の管20の外側の壁と外側の管20の内側の壁との隙間が500μmに形成される。
【0052】
図2に示される混合器1は薄片状の隙間4が形成されている。薄片状の隙間の流体の進行方向に対する直角方向の断面が環状で、外側の管21の内径と、内側の管20の外径の間の隙間のほぼ中心にノズル5が配置され、ノズルが内側の管20の軸中心に対して周方向に等ピッチで並んでいる。ノズルの外径は300μmφで内径は240μmφの円管である。
【0053】
第1の供給口2から導入した流体1は薄片状の隙間において、ノズル5から流入する流体2に対して上流側で流入される。第2の供給口3から導入した流体2はノズル5から流入する。第1の供給口2から導入した流体1は、複数のノズル5間の隙間4に充填された後、ノズル5から流出した流体2と接触する。そのため各ノズル5から流出した流体2間には第1の供給口2から導入した流体1が存在するため、ノズルから流出する流体は細棒状の層流を形成することが可能になる。
【0054】
流体2の細棒状の層流は、マイクロ流路6内において、第1の供給口2から導入した流体1との接触面積が向上し、より効率的な拡散混合が行われ排出口(不図示)から排出される。また、マイクロ流路6内における流体の流れも直線的なものになるので、マイクロ流路6内で流体の流れが急激に変化することによる流体の滞留が生じなくなる。また薄片状の層流が環状であることにより、流体層の速度分布は薄片状の隙間の厚み方向のみになり、ノズル5ごとの混合や反応のばらつきが無くなる。
【0055】
本実施例における効果を図6を参照しながら説明する。図6(A)は、本発明の従来技術である特開2003−210959の図3に記載された混合器における2つの流体の混合、拡散状態を示す模式図である。図6(A)は細棒状に搬送される2種類の流体、第1の流体31と第2の流体32とを搬送される方向から観察する模式図である。横軸には時間をとってあり、時間経過に伴いa1、a2、a3、a4と拡散状態が変化する様子を示している。一方、図6(B)は、図2(B)に示した本実施例の流体処理装置の一部を示すものであり、2種の流体を第1の搬送路、第2の搬送路を用いて混合、拡散させる状態を示す模式図である。図6(B)においても時間経過に伴い、b1、b2、b3、b4と拡散状態が変化する様子を示している。尚、a1、b1は、第1の流体及び第2の流体が互いに拡散し得る状態になる直後の状態を示している。従来技術である図6(A)においては、第1の流体は、a2で第1の流体同士が接触して連なり、a3で連なった第1の流体が同じく連なった第2の流体と接触する。a3において連なった第1及び第2の流体同士の拡散が始まり、a4に進む。
【0056】
一方、本発明を示す図6(B)においては、第2の流体が第2の搬送路から排出される直後から第1の流体と接触しb2、b3、b4と反応が進んで行く。本発明においてはb2の段階から第1の流体と第2の流体とは接触し、細棒状の第2の流体の周りを第1の流体が取り囲んでいるため接触面積が大きい。この図から理解されるように本発明によれば、細棒状の第2の流体の周りを第1の流体が取り囲んで搬送が行われるため、2つの流体の接触面積は大きく、反応が短時間で進む。このため、副反応を抑制して安定な反応を行い得る。
【0057】
実施例3
内側の管20の外径は52mmφで外側の管21の内径は51mmφにした以外は実施例2と同様な混合器を構成した。薄片状の隙間は同様に500μmであっても流体の流れの進行方向に対する直角方向の断面積が大きくなり、第1の供給口2ならびに第2の供給口3から単位時間あたりに供給できる流体量を大きくすることができる。
【0058】
実施例4
本実施例の流体処理装置(混合器)について図3(A)および(B)を参照して説明する。
【0059】
混合器1は第1の供給口2から流体1、第2の供給口3から流体2、第3の供給口24から流体3を導入する。混合器1は、第1の供給口2と、第2の供給口3と、第3の供給口24から導入した3種類の流体(流体1と流体2と流体3)を層流にて混合する。
【0060】
本実施例の薄片状の隙間は2種類の管を用いて形成されている。内側の管20の外径は26mmφで、外側の管21の内径は27mmφである。外側の管21の中心に内側の管20を配置し、内側の管20の外側の壁と、外側の管21の内側の壁との隙間が400μmに形成される。その隙間のほぼ中心にノズル5が配置され、内側の管20の軸中心に対して周方向に等ピッチでノズルが並んでいる。ノズルの外径は280μmφで内径は200μmφの円管である。
【0061】
図3に示される混合器1は薄片状の隙間が形成され、薄片状の隙間の流体の進行方向に対する直角方向の断面が環状で、幅が400μmである。
第2の供給口3から供給される流体2が流出するノズル5と、第3の供給口24から供給される流体3が流出するノズル5は、交互に配置されている。第1の供給口2から導入する流体1は、薄片状の隙間4に、ノズル5から流入する流体に対して上流で流入される。第2の供給口3から導入した流体2および第3の供給口24から導入した流体3はノズル5から流出する。
【0062】
第1の供給口2から導入した流体1は、複数のノズル5間の隙間4に充填された後、ノズル5から流出した流体2及び流体3と接触する。そのため、各ノズル5から流出した流体2および流体3間には第1の供給口2から導入した流体1が存在するためノズルから流出する流体は細棒状の層流を形成することが可能になる。流体2および流体3の細棒状の層流は、マイクロ流路6内において、第1の供給口2から導入した流体1との接触面積が向上し、より効率的な拡散混合が行われ排出口(不図示)から排出される。
【0063】
また、マイクロ流路6内における流体の流れも直線的なものになるので、マイクロ流路6内で流体の流れが急激に変化することによる流体の滞留が生じなくなる。また薄片状の層流が環状であることにより、流体層の速度分布は薄片状の隙間の厚み方向のみになり、各ノズル5ごとの混合や反応のばらつきが無くなる。さらに流体1と流体2が反応した後、流体3と反応する系や流体1と流体3が反応した後、流体2と反応させる系に有効である。
【0064】
実施例5
本実施例の流体処理装置(混合器)について図4(A)および(B)を参照して説明する。
【0065】
混合器1は混合器A7、混合器B8、混合器C9からなり、第1の供給口2から流体1、第2の供給口3から流体2を導入する。混合器1は第1の供給口2と第2の供給口3から導入した2種類の流体(流体1と流体2)を層流にて混合する。
【0066】
図4に示される混合器A7、混合器B8、混合器C9は薄片状の隙間が形成されている。混合器A7、混合器B8、混合器C9の薄片状の隙間4a〜4cの流体の進行方向に対する法線方向の断面が環状で周壁間の幅が500μmである。その隙間のほぼ中心にノズル5が配置され、混合器A7の軸中心に対して周方向に等ピッチでノズル5が並んでいる。
【0067】
ノズル5の外径は300μmφで内径は240μmφの円管である。本実施例の薄片状の隙間4は2種類の管を用いて形成されている。混合器Aの内側の管10の外径は20.8mm、内径は19.2mmの円管で、混合器Aの外側の管11の外径は23.4mm、内径は21.8mmの円管である。混合器Aの内側の管10は混合器Bの外側の管としても用い、混合器Bの内側の管12は混合器Cの外側の管としても用いる。混合器B8は軸中心に対し混合器A7の内側に積層している。混合器Bの内側の管12の外径は18.2mm、内径は16.6mmの円管である。混合器Cの内側の管13の外径は15.6mmである。
【0068】
第1の供給口2から導入した流体1は薄片状の隙間4においてノズル5から流入する流体に対して上流で流入される。第2の供給口3から導入した流体2はノズル5から流入する。第1の供給口2から導入した流体1は複数のノズル5間の隙間4に充填された後、ノズル5から流出した流体2と接触するため各ノズル5から流出した流体2間には第1の供給口2から導入した流体1が存在するためノズルから流出する流体は細棒状の層流を形成することが可能になる。
【0069】
流体2の細棒状の層流は、マイクロ流路6内において、第1の供給口2から導入した流体1との接触面積が向上し、より効率的な拡散混合が行われ排出口(不図示)から排出される。また、マイクロ流路6内における流体の流れも直線的なものになるので、マイクロ流路6内で流体の流れが急激に変化することによる流体の滞留が生じなくなる。また薄片状の層流が環状であることにより、流体層の速度分布は薄片状の隙間の厚み方向のみになり、ノズル5ごとの混合や反応のばらつきが無くなる。
【0070】
実施例6
本実施例の流体処理装置(混合器)について図5(A)および(B)を参照して説明する。
【0071】
本例では混合器A7、混合器B8、混合器C9のノズル5に流体を導入する供給口をそれぞれの混合器ごとに独立で設けている。そして、混合器A7、混合器B8、混合器C9のノズル5からそれぞれ異なる流体を流せるようにしている。更に、前記混合器においてマイクロ流路6の流体の進行方向の長さが混合器C9、混合器B8、混合器A7の順で小さくした以外は実施例1と同様な混合器である。混合器A7、混合器B8、混合器C9でそれぞれ異種の混合や化学反応が同時に行なった場合、図5に示すように各混合器から流出した流体を独立して回収でき流体同士が混合することなく回収することができる。
【0072】
実施例7
本実施例の混合器は混合器A7、混合器B8、混合器C9の薄片状の隙間4に流体を供給する供給口が混合器ごとに設けられていること以外は実施例6と同様な混合器である。これにより混合器A7、混合器B8、混合器C9の薄片状の隙間4にそれぞれ異なる流体を流すことができる。
【0073】
実施例6では混合器A7、混合器B8、混合器C9の薄片状の隙間4に流す流体は共通であるが、本実施例では混合器A7、混合器B8、混合器C9で独立に異なる流体が流せるため同時に行なえる混合や化学反応の選択の幅が拡がる。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明の流体処理装置(混合器)は、混合される流体間の比表面積(接触面積)が大きく、効率の良い拡散が行なわれる。そして、流体および生成物のマイクロ流路内での滞留がなく、大量製造にも対応できるので、機能物質の混合や生成等に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1(A)】実施例1の流体処理装置の流体の流れ方向の断面図である。
【図1(B)】図1(A)のDD’線の断面図である。
【図2(A)】実施例2の流体処理装置の流体の流れ方向の断面図である。
【図2(B)】図2(A)のEE’線の断面図である。
【図3(A)】実施例4の流体処理装置の流体の流れ方向の断面図である。
【図3(B)】図3(A)のFF’線の断面図である。
【図4(A)】実施例5の流体処理装置の流体の流れ方向の断面図である。
【図4(B)】図4(A)のGG’線の断面図である。
【図5(A)】実施例6の流体処理装置の流体の流れ方向の断面図である。
【図5(B)】図5(A)のHH’線の断面図である。
【図6(A)】従来技術の2つの流体の混合、拡散状態を示す模式図である。
【図6(B)】本発明の効果を説明するための模式図である。
【符号の説明】
【0076】
1 混合器
2 第1の供給口
3 第2の供給口
4、4a〜4c 薄片状の隙間
5 ノズル
6 マイクロ流路
7 混合器A
8 混合器B
9 混合器C
10 混合器Bの外側の管、混合器Aの内側の管
11 混合器Aの外側の管
12 混合器Cの外側の管、混合器Bの内側の管
13 混合器Cの内側の管
14 混合器Aのノズルへの供給口
15 混合器Bのノズルへの供給口
16 混合器Cのノズルへの供給口
17 混合器Aの回収器
18 混合器Bの回収器
19 混合器Cの回収器
20 内側の管
21 外側の管
22、23 面壁
24 第3の供給口
31 第1の流体
32 第2の流体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2種類の流体を搬送しながら接触させ、両者を混合および反応させる流体処理装置であって、第1の流体を供給する第1の供給口に接続され、第1の流体を第1の方向へ搬送する第1の搬送路と、第2の流体を供給する第2の供給口に接続され、第2の流体を搬送する第2の搬送路とを有し、第2の搬送路は第1の搬送路内に前記第1の方向に伸びて複数配され、各第2の搬送路の周囲を第1の流体が取り囲み、第2の搬送路の流体排出口より排出される第2の流体が第1の搬送路中で第1の流体と接触することを特徴とする流体処理装置。
【請求項2】
第1の搬送路を第1の方向に垂直な方向に切断した断面は、長方形をなす請求項1に記載の流体処理装置。
【請求項3】
前記長方形の短辺は、100μm以上3000μm以下の長さを有する請求項2に記載の流体処理装置。
【請求項4】
前記第2の搬送路の内径は、50μm以上2000μm以下の長さを有する請求項2に記載の流体処理装置。
【請求項5】
前記長方形の長手方向に第2の搬送路を複数有する請求項2に記載の流体処理装置。
【請求項6】
第1の搬送路を第1の方向に垂直な方向に切断した断面は、環形状をなす請求項1に記載の流体処理装置。
【請求項7】
第2の搬送路を前記環形状に沿って、複数配した請求項6に記載の流体処理装置。
【請求項8】
2種類の流体を搬送しながら接触させ、両者を混合および反応させる流体処理方法であって、第1の流体を供給する第1の供給口に接続され、第1の流体を第1の方向へ搬送する第1の搬送路と、第2の流体を供給する第2の供給口に接続され、第2の流体を搬送する第2の搬送路とを有し、第2の搬送路は第1の搬送路内に前記第1の方向に伸びて複数配され、各第2の搬送路の周囲を第1の流体が取り囲み、第2の搬送路の流体排出口より排出される第2の流体が第1の搬送路中で第1の流体と接触する流体処理装置を用意する工程と、第1の供給口に第1の液体を供給し、第2の供給口に第2の液体を供給する工程と、を有することを特徴とする流体処理方法。
【請求項9】
第1の液体は、顔料を溶解した溶液で、第2の液体は溶解した顔料の溶解度を低下させる溶媒である請求項8に記載の流体処理方法。
【請求項10】
第1の液体は、カプラ−を溶解した溶液で、第2の液体はジアゾニウム塩を含有する溶液である請求項8に記載の流体処理方法。
【請求項11】
顔料と分散剤とを溶解した溶液と、前記顔料の溶解度を低下させる溶媒とを搬送しながら接触させ、両者を混合および反応させて顔料が分散する分散体を製造する分散体の製造方法であって、第1の流体を供給する第1の供給口に接続され、第1の流体を第1の方向へ搬送する第1の搬送路と、第2の流体を供給する第2の供給口に接続され、第2の流体を搬送する第2の搬送路とを有し、第2の搬送路は第1の搬送路内に前記第1の方向に伸びて複数配され、各第2の搬送路の周囲を第1の流体が取り囲み、第2の搬送路の流体排出口より排出される第2の流体が第1の搬送路中で第1の流体と接触する流体処理装置を用意する工程と、第1の供給口に前記溶液と前記溶媒の一方を供給し、第2の供給口に前記溶液と前記溶媒の他方を供給することを特徴とする顔料分散体の製造方法。

【図1(A)】
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【図1(B)】
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【図2(A)】
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【図2(B)】
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【図3(A)】
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【図3(B)】
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【図4(A)】
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【図4(B)】
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【図5(A)】
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【図5(B)】
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【図6(A)】
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【図6(B)】
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【公開番号】特開2007−69202(P2007−69202A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−215019(P2006−215019)
【出願日】平成18年8月7日(2006.8.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】