説明

流体及び粒子を制御し且つ使用するシステム

【課題】
【解決手段】原材料の形態は、選択された大きさの液滴または繊維を形成する原材料液体の、ある面積および厚みを有する領域にて、原材料に逆らって動く少なくとも第一の気体に原材料を接触させることによって制御される。1つの実施の形態において、農地に噴霧すべく農業投入物材料の液滴が形成される。別の実施の形態において、キトサン又は金属のような材料のナノファイバが形成される。別の実施の形態において、種子はゲルと共に播種される。別の実施の形態において、改変した解放特徴を有する所望の農業投入物を含む粒子が送り出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、殺虫剤の処方、その流体を液滴へと形成すること、害虫を防ぐために農地に液滴を分配すること、又は、可溶性キトサンの処方、そのキトサンを繊維又はマット或いはシートへと形成すること、また、例えば、生体医学の分野において繊維、マット及びシートとして使用することといったような、流体、繊維及び粒子を形成し、整形し、制御し及び使用することに関する。
【背景技術】
【0002】
流体及び懸濁物を形成し且つ噴霧システムにて噴霧することは、既知である。一部の用途において、流体及び懸濁物は、噴霧システムにより液滴又はエーロゾルに形成され且つ噴霧される。その他の適用例において、流体は、繊維、又は粉体、あるいは粒子を形成する。
【0003】
かかる噴霧システムの1つの使用例は、農業投入物を農地に施すことである。一般に、噴霧システムは、農業投入物を含む乗物と、乗物上のブームにより支持された設備(fixture)を通じて乗物から作動される噴霧装置とを含む。噴霧装置は、空気及び農業投入物用のポンプを含むことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この用途のための従来技術の噴霧システムの1つの型式において、農地に噴霧するため使用される乗物は、活性な成分をより濃縮した形態にて噴霧することは難しいので、希釈した活性な成分を多量に保持しており、また、活性な成分を含む液体を噴霧するため、1つ又はより多くの比較的大型のポンプを必要とする高圧の空気及び(又は)流体源が装備されることがある。その理由は、所望の噴霧を形成するため、高圧の空気及び(又は)液体圧力が必要とされ、また、活性な成分を含む多量の液体を圧送しなければならないからである。かかるシステムの一部において、円錐状に開いた液体が、噴霧によりカバーされる十分な面積を与えることができるよう、設備又はノズルは、噴霧標的の上方の比較的高い位置にある。通常、円錐角度は、ノズルによって決まり、また、その角度は制限されている。活性な成分を希釈する1つの理由は、農業にて使用されている既存の噴霧装置は、粘性のある(比較的粘性の高い)材料を所望の寸法の液滴及び液滴分配状態にて噴霧することができず、また、精密な小容積の装置は経済的に利用できないからである。
【0005】
先行技術の噴霧システムは、次のような不利益な点がある、すなわち、例えば、(1)これらのシステムは、望ましい重量以上に重い農業投入物(希釈のための担体となる水を含む)を担持するために、農業投入物を担持する乗物を必要とすること、(2)これらのシステムは、噴霧乗物によって担持された農業投入物の供給分を定期的に補給する必要があり、このため、噴霧時間及び費用が増すこと、(3)これらのシステムは、農業投入物を施す先行技術にて使用される高圧によって微生物が死滅してしまうので、ある種の有益な微生物を施すために使用することはできないこと、(4)低粘度の農業投入物は、噴霧されたとき、漂流する(drift)こと、(5)水のような、希釈のため使用される担体の一部は、表面張力が大きく、また、接触したとき、葉の上の水のように、拡がらずに水滴を形成すること、(6)噴霧した低粘度の液滴は、せん断抵抗が小さいため分裂し、これにより、漂流を増し易い、より小さい液滴を形成する傾向のあること、(7)水のような、希釈のために使用される担体の一部は、予見し得ない鉱物含有量及びpHの変動値を有すること、(8)ノズルから噴霧された液体の円錐角度は小さく、このため、十分なカバー範囲を得るためには、ノズルを噴霧標的の上方の高い位置に配置することを必要とするが、高い位置では漂流が増すこと、(9)一部の状況にて希釈のためにある種の担体を使用することは、活性な成分の析出を引き起こすこと、(10)先行技術のシステムは、後の時点にて及び(又は)環境条件又は時間設定した期間に渡って、解放すべき活性な成分を吸収した粒子の如き、ある種の粒子を効果的に噴霧することはできないこと、(11)噴霧が放たれるときの液圧ノズルの角度の自由度は、先行技術のノズルににおいて小さく、その結果、標的をカバーできる範囲が制限されること、(12)従来の高圧力の液圧霧化ノズルは、使用される結果、ノズルが過剰に磨耗し、それに伴い、分配量は変化し且つ、ノズルの頻繁な交換が必要となること、(13)高速で分配するためには高圧力が必要とされ、一方で、システムの構成要素に加わる圧力は制限されるので、圧力は制限せざるを得ず、したがって、噴霧装置の乗物速度が制限されること、である。
【0006】
粘性のある材料を噴霧する噴霧装置は既知である。この型式の噴霧装置は、一般に、農業投入物を噴霧するときに使用し得るようにはされていない。更に、粘性のある材料を噴霧する既知の噴霧装置は、異なる寸法の液滴又は粒子あるいは液滴の粘度に対し容易に調節できず、また、農地にて液滴の寸法又はパターンあるいは液滴の粘度を適宜に調節し、これにより風速、噴霧標的からの噴霧設備の距離、又は例えば、陸上乗物又は飛行機の速度の如き、状況に従って液滴の寸法及び粘度を便宜に調節することにより、漂流を減少させる便宜な機構は設けられていない。
【0007】
米国特許明細書6,589,579号から、硬化可能な液体を小さい針を通して流動させることにより、小粒子を形成することが既知である。針は、加圧された気体を含むチャンバ(室)内にて開口部付近に取り付けられ、硬化可能な液体が針から流れると同時に、針から流動する液体に対して平行に、加圧された気体が室の開口部を通って流動する。その結果、液体は、薄いマイクロジェットに形成され、不安定となり、小粒子に分裂する。この過程は、(カプセルに)封入された食品及び同様のものを形成したり、中空の小球を形成するために使用される。この特許は、ナノファイバの製造に関しては開示していない。この特許にて開示された過程は、封入した小粒子及び少量の製造にのみ制限されるという不利益な点がある。
【0008】
米国特許明細書5,520,331号、米国特許明細書6,598,802号及び米国特許明細書6,241,164号において、泡を作り且つ泡を破裂させることにより、火災を鎮火する化学的霧を形成することが既知である。開示された装置は、化学剤を工場の火災に使用する点を含み、化学的霧を必要とするその他の用途にて使用可能であることが示唆されている。
【0009】
これらの特許に開示された装置及び過程は、粘性のある材料に使用し得るように適合されておらず、また、多くの農業投入物を施すのに適した態様にて液滴の寸法及び分配状態を調節することができないという不利益な点がある。
【0010】
米国特許明細書5,680,993号から、空気流の中心から農業投入物の流れを空気の流動方向と同一の方向に向けて圧送することにより、低圧にて農業投入物の液滴を形成することが既知である。その他の空気ジェットは、側方から農業投入物の流れに向けられる。この先行技術の装置は、農業投入物を狭小な導管を介して圧力下にて空気流中に圧送することを必要とし、このため、粘性のある農業用製品、半固体、半固体と粒子との混合体を取り扱うことに制限されるという不利益な点がある。
【0011】
エレクトロスピニング技術を使用してナノファイバを形成することが既知である。エレクトロスピニング法によりナノファイバを形成する先行技術の方法において、流体を引き抜くようにして小径の流体リガメント又はコラムにし、乾燥させて繊維を形成する。ナノファイバを形成する先行技術は、導電率、誘電定数及び表面張力の点にて制限されるから、ナノファイバをある種の材料から形成するためには不適当であるという不利益な点がある。粘性のある流体を引き抜くための十分な電位は、空気の破壊電位に近く、繊維を形成する前に、システムはコロナ放電を引き起こす。
【0012】
特に、医療分野において、生物分解性構造部材としてキトサンも使用することが既知である。キトサンは、抗菌性、抗アレルギ性、抗腫瘍及び免疫活性作用があるキチンの加水分解生成物である。キチンは、グルコサミン及びN−アセチルグルコサミン単位体にて形成された一般的な自然に存在する材料であり、また、キトサンは、キチン加水分解法によって得られる。このように、キトサン繊維及びキトサンマットは、キトサン溶液をエレクトロスピニングすることにより形成される。しかし、従来のキトサン溶液は、その高導電率、粘度及び表面張力のため、エレクトロスピニングにとって望ましくない。キトサンを溶液中に投入する際のその他の問題点は、ある種の溶液の毒性である。キトサンは、酢酸及びギ酸及びアスコルビン酸のようなカルボン酸、また、鉱酸内にて粘性のあるゲルを形成することが古くから知られているが、キトサンは、水又は塩基性溶液中の何れにも溶解しない。更に、ジメチルホルムアミド及び四酸化二窒素の3対1の混合体を認識し得る例外として、全ての有機系溶媒及びコスト高で且つ毒性のある一部のフッ素含有溶媒もまた、その脱アセチル化(DA)の程度に関係無く、キトサンを溶解させることはできない。
【0013】
米国特許明細書6,695,992号から、空気流を平坦な表面のフィルムに向けることによりナノファイバを形成することも既知である。しかし、米国特許明細書6,695,992号に記載された方法によれば、比較的短い繊維のみが得られ、また、繊維が互いに付着し合う場合もある。電流力により繊維を分離した状態に保つ試みが為されたが、繊維は分離した状態に保たれずに、互いに付着した。
【0014】
特定の適用例において、繊維を堆積させるためには、特定の配向を必要とし、また、かかる型式の構造的順序化を惹起させる幾つかの先行技術が存在する。2002年5月15日の「応用物理ジャーナル(Journal of AppliedPhysics)」、91巻、10号、8549−8511ページにおけるタナセ(Tanase)その他の者による多成分ナノワイヤーの磁気捕捉及び自己組み立て(Magnetic Trapping and Self−Assembly of Multicomponent Nanowires)にて、溶液中に懸濁したニッケルナノワイヤーを整合させるべく磁界を使用する技術が開示されている。エレクトロスピニング法において、研磨したホイール様ボビンコレクタを使用してポリエチレン酸化物ナノファイバを整合させた。この方法は、1つの不利益な点、すなわち繊維を「連続的」にしておくこと、すなわち繊維の堆積率とボビンの角速度との間の不一致が原因でスナッピングするようなことがないことを保証し得るよう、コレクタの回転速度を調節することが不可能であるという不利益な点がある。
【0015】
「ポリマージャーナル(Polymer Journel)」、34巻、3号、144−148ページ(2002年)におけるサカイ(Sakai)その他の者による水溶性キトサン−CO溶液を使用するセルロース系材料のキトサン被覆(Chitosan−Coating of Cellulosic Materials Using an Aqueous Chitosan―CO Solution)から、一部分、キトサンゲルを通して二酸化炭素を泡立てることにより準備されたキトサンにて紙及び繊維を被覆することが既知である。キトサンゲルは、キトサンを1%の酢酸溶液内にて溶解させ、溶液を水酸化ナトリウム溶液中に投入し、ゲルを形成し、ゲルを水にて洗浄し、ゲルを通してCOを泡立てることにより準備される。二酸化炭素は、キトサンを溶解させるためのもので、酸を除去するためのものではなく、酸を除去するために二酸化炭素を使用することに関して何も示唆されていない。
【0016】
ゲルと種子との混合体を農地に供給する流体掘削システムが既知である。1つの先行技術の流体掘削装置は、インペラポンプ又は蠕動ポンプあるいは同様のものを使用して、ゲルと種子との混合体を押し出す。種子は、播種前に発芽させる。かかる過程は、英国特許明細書1,045,732号及び米国特許明細書4,224,882号に示されている。これらの装置は、種子間の間隔が不規則的で且つ種子を不十分に制御された状態にて分配する傾向となり、一部の状況下にて種子を傷付ける。更に、これらの装置は、装置内にて使用される管内に種子が蓄積する結果、詰り易い。
【0017】
内部の送り出し管の直径対種子の直径との比は、ゲル種子混合体を播種機の列に供給するためには、少なくとも3対1であることが望ましいことは既知である。更に、流体ゲル種子の混合体を管内にて移動させるとき、種子は、種子を懸濁する粘度のゲルに対して存在する層状流れ状態の関数として、側壁よりも管の中心線にて遥かに急速に推進される。管と種子の比は、極めて大きくなければならないため、大きい種子を流体掘削するのに十分流れは、種子が送り出されるようにすべく通常以上の量の流体及び極めて大型のポンプを必要とする。現在使用中のシステムに対して種子の直径が直線的に増す場合、ポンプ寸法及び流体量に対するこの要求は、指数関数的に増大する。
【0018】
ゲルの容積対種子の容積との比が約4以下であるゲル中の種子の密度のとき、蠕動ポンプシステムの場合、ポンプの入口ポートが種子にて頻繁にブロックされることが経験的に明らかとなった。同一の制限は、ピストン又は空気押し出しシステムにも当て嵌まる。混合体中の種子の量が増大するに伴い、種子がポートに蓄積する間にゲルの押し出しは続けられる。
【0019】
これらの不利益な点は、大きい種子を送り出すため、エーカー当たりのゲルのコストを減少させるべく少量のゲルを使用すると共に、播種機により保持しなければならないゲルの量が減少する結果、現在の流体掘削設備の自由度を制限することになる。更に、この比の制限は、例えば、ゲル対種子の比を1対1とすることを通じて、エーカー当たり全体的に小さい処理量を使用することが可能であるが、ゲル中に処理化学剤又は微生物を最適な濃度にて使用することに強く影響を与える。このように、非ニュートン流体中に懸濁した種子を分与する物理的方法は、現在の商業的な流体掘削設備の利用に厳しい制限を課すことになる。
【0020】
この問題点を軽減する試みは、一部の状況にて、トラクタの移動速度に従って種子の分配量を制御しようとする種子検出器及びカウンタ又はタイマーを利用していた。かかるアプローチ法は、米国特許明細書3,855,953号に開示されている。このアプローチ法は、この問題点を満足し得る態様にて完全には解決していない。
【0021】
また、空気又は水のような流体によって搬送された種子を受け入れ且つ捕捉すると共に、種子を1つずつ放出するスクリュー型機構を使用することも既知である。かかる装置は、アンダーソン(Anderson)に対する米国特許明細書2,737,314号に開示されている。この装置は、種子を傷付け且つ比較的複雑であると共に、信頼性に欠けるという不利益な点がある。
【0022】
物質を一箇所から別の箇所に移送するオーガ(auger、螺旋状部材)も既知であるが、かかるオーガは、現在まで流体掘削装置に対して満足し得るように適応されてはいない。かかるある種のオーガは、制御された長さの材料を破断すべく材料の流れに対してある角度の空気流を利用するものであり、かかる装置は、米国特許明細書3,846,529号に開示されている。しかし、この特許は、流体掘削方法に関して何ら開示していない。
【0023】
先行技術にて使用されたオーガは、種子を分離し、種子及びゲルを地中に推進させるノズルまで種子及びゲルを搬送する導管の詰りを回避し、また、オーガに沿って種子及びゲルを移動させる間、種子の間の間隔を最小にし得るよう十分な態様にて設計されてはいない。
【0024】
また、種子を堆積させる畝間作りのため、オープナ及び播種シューを使用することも既知である。先行技術の播種シューは、流体掘削のために使用されるとき、ゲル及び種子をシューによって保護された位置に正確に堆積するのを許容するのに十分な空間が存在しないという不利益な点がある。一部の先行技術の播種機において、成長刺激剤、菌、除草剤及び(又は)有益な微生物のような添加物が種子から別個に堆積され又は種子に被覆され又は担体材料中に堆積させる。添加剤を施す先行技術の装置は、一般に粒状物を堆積させるためのものである。これらの装置は、添加剤を不均一に施し且つ添加剤が必要とされない位置に施すことにより、高価な添加剤を無駄にするという不利益な点がある。種子を根粒菌以外の有益な微生物にて接種する試みは、望ましいようには成功していない。
【課題を解決するための手段】
【0025】
従って、本発明の1つの目的は、粘性のある材料を取り扱う新規な装置を提供することである。
本発明の更なる目的は、粘性のある材料を噴霧する新規な装置を提供することである。
【0026】
本発明の更なる目的は、ある種の材料の個別になった部分を多数、高効率にて表面に施す新規な方法を提供することである。
本発明の更なる目的は、材料を封入する新規な方法及び装置を提供することである。
【0027】
本発明の更なる目的は、農業投入物を施す新規な方法及び装置を提供することである。
本発明の更なる目的は、低圧力を使用して農業投入物を噴霧する新規な方法を提供することである。
【0028】
本発明の更なる目的は、低圧力にて農業投入物を施す新規な方法及び装置を提供することである。
本発明の更なる目的は、低圧の空気にて農業投入物の噴霧を分配することである。
【0029】
本発明の更なる目的は、少量の高濃度の農業投入物を施す新規な方法及び装置を提供することである。
本発明の更なる目的は、噴霧の漂流を制御する新規な方法を提供することである。
【0030】
本発明の更なる目的は、低圧力にて流量を精密に制御することである。
本発明の更なる目的は、製品を封入する新規な方法を提供することである。
本発明の更なる目的は、繊維を形成する新規な方法及び装置を提供することである。
【0031】
本発明の更なる目的は、キトサンを可溶化する新規な方法及び装置を提供することである。
本発明の更なる目的は、動物に植え込むのに十分に細胞が接着した生物分解性繊維布状部材を形成する新規な方法及び装置を提供することである。
【0032】
本発明の更なる目的は、塩分無しのキトサンマット、ガーゼ、粒子及び(又は)繊維を製造する新規な方法を提供することである。
本発明の更なる目的は、新規な播種装置及び方法を提供することである。
【0033】
本発明の更なる目的は、種子を適正に隔てられ且つ傷付けられない状態に保ちつつ、種子を流体掘削する新規な機構を提供することである。
本発明の更なる目的は、有益な農業的結果が得られるよう化学剤を農地に施す新規なシステムを提供することである。
【0034】
本発明の更なる目的は、新規な播種機を提供することである。
本発明の更なる目的は、有益な微生物にて接種された種子の新規な播種方法及び装置を提供することである。
【0035】
本発明の更なる目的は、高圧力にて微生物を傷付けることなく、有益な化学剤及び微生物と共に種子を播種する新規な方法及び装置を提供することである。
本発明の上記及び更なる目的に従い、原材料は、設備の出口まで移動させる。本明細書にて、原料にエネルギを付与するため、運動エネルギ流体と称される、流体である少なくとも1つのその他の材料は、原材料に衝撃を加える。運動エネルギ流体は、原材料を幾つかの可変値の任意のものに依存する1つの形態に形成する。可変値は、原材料、運動エネルギ流体及び設備の出口の物理的特徴及びエネルギ特徴である。これらの可変値により、その値に依存して、液滴、霧、蒸気、繊維又は固体粒子が形成されることになる。原材料は、殺虫剤、肥料、液体、ゲル、微生物、種子、草調整剤、種子添加剤、キトサン又は上記の組み合わせのような特殊な性質を有する固形物のような農業投入物とし、また、噴霧し又は流体掘削のために使用し又は農業用、工業用、医療又はその他の用途用の繊維として形成し且つ、捕集することができる。
【0036】
運動エネルギ流体は、通常、空気のような気体である。好ましい実施の形態において、比較的、所定の寸法の分配状態の液滴は、運動エネルギ流体を低圧力にて所定の高さ及び厚さを有する原料の壁に押し付け、運動エネルギ流体が原料の速度に対して所定の速度を維持するようにすることにより形成される。例えば、容積量を増し且つ液滴の寸法を一定に保つため、原料の圧送速度は、出口の長さの増大又は運動エネルギ流体の速度の増加と共に増大させる。液滴を形成する容積量は、壁の長さ及び出口開口部まで搬送される流体の速度の少なくとも一方を変化させることにより変える。壁の曲率のような形状及び原料の移動する方向を変化させることにより、液滴が移動する角度は変化する。
【0037】
原材料、運動エネルギ流体及び設備の出口の関連する特徴は次のものを含む、すなわち、(1)原材料及び運動エネルギ流体の物理的性質、(2)原材料、運動エネルギ流体及び設備出口(1つ又は複数)のエネルギ特徴、(3)設備出口(1つ又は複数)の幾何学的形態及び原材料の出口と運動エネルギ流体との間の関係、(4)流体材料の出口及び動エネルギの出口(1つ又は複数)の寸法、(5)原材料、原材料の設備出口、運動エネルギ流体及び運動エネルギ設備出口の間の分子引力を含む。
【0038】
原材料の及び運動エネルギ流体の物理的性質は、その密度、粘度、表面張力密度、導電率及び蒸気圧力である。原材料及び運動エネルギ流体のエネルギ特徴は、それらの温度及びそれらのエネルギ密度である。本明細書にて、エネルギ密度とは、原材料が設備出口に圧送されるときの量、運動エネルギ流体又はその他のエネルギ源が原材料と接触するときの速度及び圧力、また、圧電、超音波、電流力又は電界力のような、印加することのできる外部エネルギを意味する。これは、原材料のエンタルピー、例えば、排出原材料に対する電荷の印加又は原材料の振動の励起のような、その他の供給源により付与することのできる運動エネルギ流体及びエネルギのエンタルピーを含む。
【0039】
設備出口(1つ又は複数)の幾何学的形態は、原材料のシート又は運動エネルギ流体を押し出す細長いスリット、又はコラムを押し出す円形又は特殊な形状のスリット又は任意のその他の幾何学的形状のようなそれらの形状を含む。寸法はその形状により影響を受けるが、運動エネルギ流体が吹き払う経路の幅、経路の長さ、経路の凹凸、流体粘度、表面張力、原料の厚さ、運動エネルギ流体が原材料に衝撃するときの角度のような寸法によっても影響されよう。
【0040】
本発明の1つの有意義な特徴において、農地に噴霧される農業投入物の液滴寸法及び寸法の分配状態が制御される。例えば、先行技術の手法においては希釈されて既に比較的粘性でなくなった後に噴霧されるであろう粘性のある農業用生産物は、本発明においては、これまでと異なり、液滴の有用性を最大にするであろう、液滴寸法を有するその粘性のある形態にて噴霧することができる。先行技術において、例えば、噴霧乗物によって保持しなければならない重い水の重量のため、また、噴霧乗物にて供給分を頻繁に補給する必要性のため、コストを掛けて希釈され且つ噴霧する特定の殺虫剤は、本発明の装置及び過程を使用して遥かに低コストにてより濃縮した形態にて噴霧することができる。更に、先行技術の装置によって形成された液滴は、風によって運ばれることが多く、環境上の問題を生ずる。しかし、本発明の方法及び装置によれば、漂流及び必要とされる担体の容積という問題点は軽減される。
【0041】
本発明の別の有意義な特徴は、繊維及び粉体の形成体、特に、ナノファイバ及びそのマット、または、ナノメートル範囲の直径を有する繊維及び粉体にて形成された薄膜である。原料が延伸力による衝撃力を受ける箇所である作業領域まで原料を供給するため、針又はスロットのような小さい寸法の開口部を有する設備は、さもなければ狭小な繊維にて形成することが困難であったであろう、多数の材料の細い繊維を生じさせることができる。延伸力は、次のような幾つかの技術の1つによって供給される。すなわち(1)異なる速度を有し且つ原材料の異なる部分に衝撃力を加える2つの運動エネルギ流体により、(2)原材料の加速により、または、(3)電気的力により、である。ある範囲の運動エネルギ流体において、同一材料の粉体を形成することができる。
【0042】
繊維に、あるいは、薄膜又は粉体のマットへと形成される1つの材料は、キトサンである。キトサンは、生物分解性材料であり、この材料は、特定の好ましい組成の疎水性及び親水性材料の双方を含むマット及び繊維に形成された場合、医療法を実行する際、移植するために望ましいものである。エレクトロスピニング法は、ナノファイバを得るため一般に使用される技術であるが、この技術は、表面張力、導電率、及び粘度のような物理的性質のため、使用が難しく、また、従来のキトサン溶液及び特定のその他の材料を含む特定の材料に対して規模を拡大することは難しい。しかし、キトサンは、酸性溶液にて可溶化することができ、また、その結果、エレクトロスピニング法にて使用するために優れた可溶性組成となり又は粉体が経済的に形成されることが判明した。更に、本発明の処方技術を使用するエレクトロスピニング法の結果、従来得られたものよりも優れ、また、医療目的にて望まれるマットを形成するため使用することもできる長いナノファイバを得ることができる。粉体の1つの用途は、後で解放すべく液体を封入し又は物と被覆との組み合わせた物の寸法を増大させるため、種子のようなその他の物を封入し、或いはカラー又は蛍光による物の識別又は検出を向上させ又は物を保護することを含む。
【0043】
播種するためには、種子をゲルと混合させ、このゲルは、添加剤を含むようにし、又は種子及びゲルが混合された後、添加剤を追加することができる。添加剤は、ゲルの別個の供給源から播種用あぜ溝に供給してもよい。ゲルの比は、種子の容積が1であるとするとそれに対してゲルの容積が3を超えないようにされるが、正確な比は種子毎に相違する。ゲルは、種子を支持するのに十分な粘性を有しており、また、少なくとも180センチポイズの粘度を有する必要がある。純粋なゲルが使用される場合、ゲルの粘度は、15.24cm(6インチ)以上沈下せずに、種子を懸濁状態にて少なくとも10分間含むのに十分高いが、種子がゲルの全体を通して容易に混合することができず、相対的に互いに均一に隔てられる程、粘性でなく、また、ゲル及び種子を分配すべく容易に移動させることができない程、粘性でもないものとする。固体粒子を含めることにより、種子を無作為に混合させ且つ支持する能力は向上する。
【0044】
この過程において、貯蔵容器は、オーガのような半固体搬送機構を通じて設備と連通している。貯蔵容器は、以下に「種子懸濁材料」と称される、半固体、粘性液体、ゲル又は粉体を保持し、流体掘削するのに十分な時間、種子は、該種子懸濁材料中にて懸濁され又は互いに隔てた状態に維持される。種子のような固体粒子に力を加えるべく、種子懸濁材料中にて、粒子を含む十分に高密度の材料が存在し、このため、力が加えられたとき、種子懸濁材料は、種子の回りを流れずに種子懸濁材料と共に移動する。この組み合わせは、種子懸濁材料中に無作為に分配された種子をオーガによって移動させ且つ、最終的に設備を通して無作為に分配することを許容する。材料は、粒子を含むか又は本文節にて説明した特徴を備えないかを問わず、「準備した流体掘削材料」と称する。
【0045】
設備は、種子懸濁材料及び小さい種子を噴霧し又はゲル及び大きい種子を散播するため作った畝間又は表面に施すことができる。種子及び種子懸濁材料は、材料をトラフ内に掃き落とす衝風にて又は固体部材とすることができる種子ナイフによってオーガの端部から除去することもできる。この方法において、種子懸濁材料は、種子の沈澱速度を極めて遅くするのに十分な密度及び粘度を有する十分な密度の材料又はコロイド状懸濁物とすることができる。種子は、媒体中に混合されたときと、播種するときとの間の時間にて、10%以上沈澱せず、好ましくは、5%以下の沈澱状態にて支持されるものとする。一般に、農家は、播種する日の24時間内に種子及び媒体を混合させるから、通常、この時間は、24時間以内である。
【0046】
本明細書において、「準備した流体掘削材料」とは、半固体、粘性液体、ゲル又は粉体あるいはこれらの組み合わせである、種子又は他の農業投入物用の懸濁材料(以下、「種子懸濁材料」と称される)を意味する。「種子懸濁材料」の中では、力が加えられたとき、種子懸濁材料が種子又は他の農業投入物の回りを流れるのではなく、種子又は他の農業投入物が、流体掘削動作をするのに十分な時間、懸濁され、すなわち、粒子どうしが互いに隔てた状態に維持されるものとする。この定義に従った、準備した流体掘削材料は、種子懸濁材料中に無作為に分配された種子をオーガによって移動させ且つ、最終的に設備を通して無作為に分配することを許容する。粒子を含むか否かを問わず、ここに説明した特徴を備える材料は、「準備した流体掘削材料」と称する。
【0047】
十分な混合を実現するためには、種子に力が直接加えられるようにする必要がある。このことは、固体粒子及び混合のため力を加える移動面を介して、接触状態となるよう、十分な量の固体及び半固体粒子を媒体中にて混合させることにより実現させることができる。1つの実施の形態において、この混合体は、オーガによって播種する畝間まで移動させ、また、種子数に適したその混合体の一部分をオーガの端部から除去して畝間内に入れる。このことは、実質的に従来の播種機にて行うことができる。オーガは、通常、車輪速度から又は任意のその他の対応する領域の信号から受け取ることができる播種機の速度と同期化される。オーガは、種子ゲル混合体の供給を容易にする、入口における小さい角度から摩擦圧送表面を与えて、ゲル種子の混合体を移動させる送り出し管の部分内の大きい角度まで漸進的に変化するスクリューにおけるピッチ角度を有する。この形態において、スクリューは、(1)種子及び流体の混合体を送り出すせん断表面の駆動力を提供し、(2)任意の種子の蓄積物を除去する可動の送り出し管壁を提供し、(3)種子を個別片にして(singulate)送り出し出口ポートへと送る。
【0048】
1つの実施の形態において、ゲル及び種子の混合体は、その底部にてオーガと連通したホッパ内に投入される。オーガは、(1)マトリックス中に少なくとも2つの種子を収容するのに十分幅が広い、ねじ山間の溝を有し、(2)種子が粘弾性の懸濁流体混合体から除去されることなく、種子をオーガと共に動かすせん断板力を提供し得るよう湾曲したオーガのねじ後縁を有し、(3)76.2mm(3インチ)ないし457mm(18インチ)の範囲の長さを有する。オーガは、オーガ機構のせん断表面により種子粒子を播種するのに望まれる量にて種子分与ポートまで送り出すのに十分な速度にて回転する。種子懸濁媒体の粘弾性の性質及び懸濁能力は、システムを通じて種子及び懸濁流体をそれらの比が極めて僅かに変化する範囲にて移動させる設計とされている。
【0049】
オーガの端部には、その内部に種子−ゲル組み合わせ体が挿入される管状部分があり、管状部分は、必要なとき、十分な最大の力の強さ又は最大の加速度及び距離振幅にて外部振動装置により振動させ、種子が先端に強制的に供給されるとき、種子を懸濁した状態に維持する。空気流のような切断機構が種子を先端から除去し、播種機により、種子が作った畝間内に落下するようにする。空気は、地面に向け且つ畝間の方向に対して垂直な平面内にて地面に対する垂線から45°以内で且つ畝間の方向に対して整合させた平面内にて75°偏位しないようにしなければならない。畝間の方向への及び畝間の方向に対して垂直な方向への角度範囲は、先端の地面からの距離に依存する。
【0050】
分散される種子の量を監視する目的のため、また、ある状況下にて、請求書作成又は同様のもののような経理目的のため、利用される全面積を従来の全地球測位システムによって測定することができる。本明細書において、種子が無作為に分配されている間、種子を懸濁させ且つ種子を連続的な媒体と共に移動させることができる連続的な流体媒体は「種子の支持媒体」と称されよう。
【0051】
1つの実施の形態において、種子懸濁材料は、微生物及び可溶化され又は懸濁される種子にとって有益な化学剤を受け入れ且つ、これらを含んでいる。有益な添加物は、化学剤、又は、種子表面に接種し且つ適宜な種子及び微生物の支持媒体によって支えられる有益な微生物とすることができる。種子を有益な化学剤及び微生物にて接種するのに最も適した材料の多くは、適した種子と共に本発明に従った設備によって供給することのできる半固体及び粘性のある保湿性材料である。
【0052】
播種機は、従来型式であり、また、従来のオープナを含むことができるが、種子の送り出し管を有する多くの従来のシステムよりも、ゲル送り出しシステムを受容する広い空間が必要とされるから、送り出される種子の型式、寸法及び量に合った遮蔽部分を有する播種シューが使用され、ゲル送り出し管及び種子分離機を種子あぜ溝に十分近接する位置にて受け入れて、あぜ溝を作るときの泥によってノズルがブロックされるのを防止し又は風又は播種システムの移動によって種子及びゲルがその適正な位置から排除されるのを防止する。
【0053】
1つの実施の形態において、ゲルを添加剤と共に種子あぜ溝内に送り出すため、別個の第二のゲル送り出しシステムが種子及びゲルシステムに隣接して使用される。更に、かかるゲル送り出しシステムは、播種とは別個に、農地に化学剤を施すために使用することができる。1つの列内にて種子が互いに隔てられた状態は、1つの実施の形態において、種子の空気の流れを断続的に停止させることにより制御することができる。このことは、送風機のような空気の流れを一時的にブロックし又は空気ノズルをブロックすることにより、行うことができる。
【0054】
本発明の上記の概要から、本発明の噴霧方法及び装置は、例えば、次のような幾つかの有利な点を有することが理解できる、すなわち、(1)農業投入物を農地に施すために使用される乗物及び飛行機は、重い農業投入物の荷重を担持する必要はなく、例えば、先行技術の農業投入物と同一の作用可能な成分の重量分を担持すればよく、その結果、水を90%も減少させることができること、(2)これらは、農業投入物に対して水担体を定期的に追加する必要性を軽減し又は解消し、これにより噴霧時間及び費用を節減すること、(3)微生物を含む農業投入物に関しては、微生物の死滅を回避するのに十分に低圧力にて、また、有益な微生物の影響力を促進する粘性のある湿潤性流体の状態にて施すことができるから、これらは、種子と共に何らかの有益な微生物を施すことを許容すること、(4)農業投入物の高粘度、比較的大きい液滴寸法及び狭い寸法の分布状態は、噴霧したときの漂流を減少させること、(5)高表面張力を有し、葉に接触したとき、その上にて拡がらずに、水滴を形成する、水のような担体にて農業投入物を希釈するのを回避することが可能であること、(6)農業投入物の液滴の粘度及びせん断抵抗は、液滴寸法、液滴の分配状態及び漂流量のような噴霧特性を変化し得るように変えることができること、(7)予見不能な鉱物含有量及びpHの変化値を有する、水のような、稀釈のために使用される担体を追加することが不要であること、(8)担体の追加量が減少するため、活性な成分が時間と共に析出する傾向が減少すること、(9)特定の実施の形態において、活性な成分を含む粒子の液滴寸法及び処方担体の化学的組成を調節し、これにより宿生物内に一層良く侵入することを可能にできること、(10)低圧力が使用されるため、ホースの寿命が長くなり、システムの圧力容量を超えることなくより高容積量にて噴霧することが可能であること、(11)低圧力が使用されるため、流量を正確に制御することができること、である。
【0055】
上記の説明から、本発明に従った播種機は、次のような幾つかの有利な効果を有することが更に理解される、すなわち、(1)播種機は、種子を十分に分離した状態にて効果的な流体掘削を実現できること、(2)播種機は、優れた有益な微生物の接種特徴と共に播種を実現できること、(3)播種機は、効果的な播種を有益な化学的及び微生物添加剤と組み合わせることができること、(4)播種機は、流体及び種子を繰り返して混合せずに、播く種子を良好に分離することができること、(5)空気が存在し、また、水の摂取量が制御された状態にてプライミングを制御することができる結果、種子を傷付けることが少ないこと、(6)播種機は、異常な量のゲルを含むことを必要としないこと、(7)播種機は、エーカー当たりゲルの使用量の点にて経済的であること、(8)播種作業時に種子を傷付けることが少ないこと、(9)先行技術の掘削よりも優れた態様にて種子の間隔を制御することができること、(10)種子から植物が現れる時間を均一に良好に制御することができること、(11)播種機は、種子保護添加剤の追加を経済的に促進することである。
【0056】
本発明の概要から、本発明に従って繊維又は粒子を形成する方法、処方及び装置は、次のような幾つかの有利な効果を有することも理解できる、すなわち、(1)長繊維を形成することができること、(2)キトサン繊維、マット、シート及び粉体をより経済的に且つ一層良好に形成することができること、(3)繊維は、エレクトロスピニング法を行わずに形成することができること、(4)ミクロン寸法、サブミクロン寸法及びナノ寸法の繊維及び粉体を一層効率的に且つ迅速に形成することができることである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0057】
図1において、本発明の1つの実施の形態に従って、流体及び(又は)粒子及び繊維、あるいは流体から形成されたその他の固体粒子を成形し且つ分配する過程10のブロック図が示されており、該過程は、原材料、運動エネルギ流体及び設備出口の物理的特徴及びエネルギ特徴を設定するステップ12と、原材料を設備出口まで移動させるステップ14と、原材料に対して予め選んだ角度又は原材料に対して平行に運動エネルギ流体を原材料に対して付勢するステップ16と、所要形状の霧、蒸気、液滴、繊維又は粒子を捕集し又は分配するステップ18とを有する。本明細書において、「分配する」という語は、液滴、繊維、粒子、蒸気又は霧をグループとして、パターンにて又は個別に分配されたものとして移動し、捕集し又は噴霧し又はその他配設する任意の形態を意味するものである。本明細書において、「噴霧設備」又は「ノズル」とは、原材料の供給源及び原材料を装置を通して作動させる力と接続し得るようにされて、出口と、噴霧設備の出口からの原材料の排出量を制御する構造体とを有する、装置を意味するものとする。
【0058】
原材料、運動エネルギ流体及び設備の出口の物理的特徴及びエネルギ特徴を設定するステップ12は、(1)原材料及び運動エネルギ流体の物理的特徴を確立するステップと、(2)原材料、運動エネルギ流体及びこれらが流れるときに通る通路のエネルギ特徴を確立するステップと、(3)原材料の通路及び運動エネルギ流体(1つ又は複数)の通路(1つ又は複数)の幾何学的形態、又は互いに対する角度のような通路間の関係を確立するステップと、(4)通路の寸法を確立するステップと、(5)通路と原材料と運動エネルギ流体との間の物理的引力及び分子引力を確立するステップとを含む。原材料は、全体として、液体又は半固体であるが、固体を懸濁物中に含むことができる。本明細書において、望ましい形状及び分配状態となるように準備された原材料、運動エネルギ流体又はその他のエネルギ印加源及び通路は、適合可能に選んだ原材料、運動エネルギ流体又はエネルギ源及び通路と称される。
【0059】
一般に、この過程は、適合可能に選んだ原材料及び少なくとも第一の可動の適合可能に選んだ運動エネルギ流体を互いに接触させることにより、物質の形態を制御する。これを行うとき、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の圧力、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の速度、適合可能に選んだ原材料の速度、適合可能に選んだ原材料の厚さ、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の幅、適合可能に選んだ原材料の幅、適合可能に選んだ原材料の温度、適合可能に選んだ原材料の粘度、導電率、表面張力及び密度及び(又は)外部から付与されたエネルギ又は分裂力(存在するならば)の特徴の少なくとも1つを変化させる。適合可能に選んだ運動エネルギ流体は通常、空気のような気体である。
【0060】
好ましい実施の形態において、均一な運動エネルギ流体を低圧にて均一な高さ及び厚さを有する原料の壁に対して付勢させることにより、比較的一定の寸法の分配状態にある液滴が形成され、運動エネルギ流体は、原料の速度に対して規定された速度を維持する。壁の長さ及び原料の流量を変化させるが、その均一性を維持することにより、形成する液滴の体積流量を変化させる。壁の曲率及び運動エネルギ流体が移動する方向を変化させることにより、液滴が移動する角度は変わる。壁は、十分に薄く、著しく相違する状態のとき、原材料から液滴が異なる深さにて形成されるのを回避できる。
【0061】
この過程は、あらゆる種類の流体に対して有用であるが、特に、液体又は半固体内の種子又は液体又は半固体無しの単純な粒子のような粘性のある液体又は半固体あるいは粒子に有用であり、それは、これらの材料は先行技術の装置にて取り扱うことが困難であるからである。本明細書において、「形成可能な材料」という語は、(1)時間的遅れを伴わずに容易に流れ、それらを含む容器の形状となる液体であるが、それら容器を充填するため膨張する気体ではないもの、(2)重力に抗してそれらの形状を含むことができるが、材料を研磨したり切断することなく、圧力を使用するだけで、所要の形状とすることができる、粉体、小粒子の集合体、極粘性のある材料又は半固体、(3)重力に基づいてのみゆっくりと流れ且つそれら容器の形状となる粘性のある材料を意味する。この定義は、形成可能な材料が粘性のある材料中に含まれる粒子のような混合体を含む場合にも当て嵌まり、また、材料の温度の点にて特定的であり、その理由は、温度と共に粘度は変化し、また、材料を1つの種類から別の種類へと変換させるからである。半固体及び極粘性材料は、本明細書にて非ニュートン流体と称する場合もある。
【0062】
運動エネルギ流体は、原材料に衝撃力を加え且つその材料を所望の形態に形成するのを助ける流体である。望ましい形態は、硬化して繊維となる液滴又は長ストランドとすることができる。1つの実施の形態において、原材料は、ナノファイバ又はナノ粒子の形状とされたキトサンを含む。運動エネルギ流体は、空気であることが多いが、その他の流体を使用してもよい。勿論、1つ以上の原材料及び1つ以上の運動エネルギ流体が存在するようにしてもよい。設備は、原材料及び運動エネルギ流体が流れるときに通る装置であり、また、最終製品を分配する設備出口を有する。このように、設備出口は、運動エネルギ流体が原材料に衝撃力を加えるときの角度及びその衝撃面積を制御する。設備出口の幾何学的形態は、原材料の厚さ、原料分配の形状及びパターンに影響を与えるであろう。例えば、設備は針を含むことができ、該針は、これらの針に対して実質的に平行に且つ原材料のコラムの別の側にて異なる速度にて流れる運動エネルギ流体により流体のコラムを押し出し、該流体を延伸させてリガメントにし、該リガメントは、処方及び作動パラメータに依存してナノファイバ又はナノ粒子を形成することができる。他方、原材料は、シートとして押し出し、また、運動エネルギ流体のシートは一側部にて原材料に衝撃力を加え且つ、その原材料を液滴に形成することができる。本明細書において、ナノファイバ及びナノ粒子とは、ミクロン寸法、サブミクロン寸法又はナノ寸法ファイバ又は粒子を含むものとする。
【0063】
原材料及び運動エネルギ流体の関連する物理的特徴の幾つかは、それらの密度、粘度、表面張力及び蒸気圧力である。2つの流体のエネルギ特徴は、それらの温度及びエネルギ密度を含む。本明細書において、エネルギ密度による、「エネルギ密度」という語は、単位容積当たりのエンタルピーを意味するものとする。このように、この密度は、原材料が運動エネルギ流体によって衝撃位置まで圧送されるときの量、運動エネルギ流体の速度、その容積、電子ダイミックフィールド又は電界又は機械的振動のような外部エネルギによって決定されよう。
【0064】
幾何学的形態はまた、運動エネルギによって拭き払われる経路の幅、運動エネルギにより拭き払われる経路の長さ、運動エネルギにより拭き払われる経路の凹凸、原料の厚さ、運動エネルギ流体が原料に衝撃力を加えるときの角度、運動エネルギ流体及び原材料の寸法を考慮に入れる。分子引力とは、流体と流体が流れるときに通る通路の材料との間の分子レベルの引力を意味する。
【0065】
この過程は、形成される繊維の長さ及びその厚さに影響を与えるであろう。その結果、液滴、霧、蒸気及び粒子を形成し、また、液滴、霧又は蒸気及び粒子の形状、パターン、パターンの密度、液滴の温度及び寸法の分配状態を形成することができる。
【0066】
原材料を設備出口まで移動させるステップ14は、運動エネルギ流体の効果と共に作用するとき、液滴又は粒子集合体の寸法又は繊維の厚さにも影響を与えるであろう。しかし、幾つかの実施の形態において、原材料は、運動エネルギ流体の引っ張り効果と共に互いの毛管作用を利用することができるから、1つの好ましい実施の形態において、原材料は、極く低圧力にて比較的ゆっくりと又は圧送作用を加えずに移動する。
【0067】
原材料に対して予め選んだ角度にて又は平行に運動エネルギ流体を原材料に対して付勢するステップ16は、粒子寸法、粒子の分配又は準備される繊維の長さに劇的な効果を与えるであろう。角度の変化は、多くの場合、出口からの流れの性質に支配的な効果を与えるであろう。
【0068】
所要形状の液滴又は繊維を捕集し又は分配するステップ18は、多数の変更例を含むことができる。1つの場合、農業投入物の液滴は、ブームにおける一連の設備から単に例えば、作物に噴霧される。本明細書にて「農業投入物」という語は、微生物、肥料、成長調整剤、殺虫剤、掘削ゲル又は同様のもののような、農地に施される投入物の任意のものを意味するものとする。その他の場合、繊維は、ドラムにて又は移動する面によって連続ストランドとして捕集することができる。この捕集は、磁気吸引力によってしばしば助けを受ける。繊維は、荷電させ且つ逆電荷を含む捕集面に吸引することができる。これは、マット又はガーゼを形成するため実施することができる。
【0069】
図2には、原則として、第一の流体に対する第一の流路22と、第二の流体に対する第二の流路24とを含み、これら流路は、設備出口を形成し得るよう互いに角度を成す、粒子及び流体の形成を制御する装置の1つの実施の形態20を示す概略図が示されている。図2の実施の形態の1つの適用例において、2つの流路22、24は、原材料及び運動エネルギ流体を受容し、これらの原材料及び運動エネルギ流体は、出口にて互いに衝撃力を加え、肥料又は殺虫剤、封入材料あるいは任意のその他の材料とするであろう原材料の液滴を形成する。この目的のため、流路22、24は幅が広く、粘性のある材料が1つの面にて拡がり、また、運動エネルギ流体が該表面と接触し且つ、比較的狭い寸法の液滴の分配状態にて比較的均一な液滴に分裂するのを許容する。このシステムは、特に、粘性のある材料を液滴に形成するため利用されるが、このシステムは、水のような可動の材料にて使用してもよい。
【0070】
この目的のため、第二の流路24は、その間を原材料が矢印42で示すように表面40の端縁まで流れる対向面を有する2つの板36、38を備えている。2つの板36、38は、粘性のある原材料の比較的薄い層を維持し得るよう隔てられている。この層の厚さは、2つの板36、38の間の距離を変化させることにより変えることができ、また、面40の露出端縁の長さは、板404を板36、38の間にて移動させることで変えることができる。層の厚さ、運動エネルギ流体が接触する面40の露出した端縁の幅及び長さ、また、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の接触角度、圧力、運動エネルギ流体の速度は、全て液滴の寸法及び寸法の分配にとって重要である。
【0071】
流路22は、同様に、第一の板26と、第二の板28とを含み、これら板の間に運動エネルギ流体に対する流路30を画成する。流体は、矢印32で示しており表面40の端縁に向けて進む。この角度は、図2にて実質的に直交するが、角度は遥かに急角度とし、狭小な寸法範囲内、また、粘性のある材料の場合、噴霧の漂流が実質的に減少するような寸法の液滴を得るための衝撃が実現されるようにすることができる。
【0072】
図2の実施の形態20において、運動エネルギ流体は、それらの流路22、24の端縁にて原料流体と接触するが、その他の実施の形態において、運動エネルギ流体は、支持体の端縁からある距離にて表面の原料流体と接触する。更に、好ましい実施の形態において、運動エネルギ流体は、湾曲線に沿って原料流体と接触し、運動エネルギ流体の流れは拡がる経路に沿い、このため、液滴は接触線からある角度にて外方に拡大する。
【0073】
図3において、液体の形成を制御するシステムの別の実施の形態が示されており、該システム20Aは、その他の実施の形態の場合のように、液滴、霧又は蒸気ではなくて、硬化して繊維又は粒子となる、適合可能に選んだ液体原材料の薄い流れを形成する。この目的のため、システム20Aは、その主要部分として、ハウジング56と、図示するため、針50Aないし50Eを示した複数の針と、少なくとも2つの運動エネルギ流体路52、54とを含む。針50Aないし50Eは、ハウジング内にて取り付けられ且つ、入口管63と接続された調整装置73により調整された量にて原材料を針50Aないし50Eに供給する入口管63を有するマニホルド61と接続されている。原材料は、入口管63と接続された弁とすることができるポンプ又は調整装置73の制御の下、圧力無しにて又は極く低圧力にて、キトサン又は繊維を形成することが望ましい、−任意のその他の材料のような物質の容器まで供給される。2つの運動エネルギ流体路52、54の各々は、原材料の反対側部にあり、異なる量にて流れ、流れを延伸させて極めて細いリガメントにし、ナノファイバ及びナノ粒子を含む繊維及び粒子を形成する。
【0074】
第一の運動エネルギ流体を第一の運動エネルギ流体路52を介して供給するため、弁とすることのできる調整装置75は、空気のような第一の運動エネルギ流体を第一の流量にて管67を介して区画65に供給する。この区画は、原材料の経路の上方に位置するような寸法とされており、運動エネルギ流体を原材料に対して実質的に平行な経路内にて且つ該原材料と密着するか又は原材料から短い距離だけ隔てられた経路内にて供給する。第二の運動エネルギ流体を第二の運動エネルギ流体路54を介して供給するため、調整装置75と同様であるが、同様に低圧力にて異なる流量となるように設定された調整装置77は、運動エネルギ流体を第一の運動エネルギ流体区画52から原料流路の対向側部にて且つ原材料と同様に密着するか又は原材料から短い距離だけ隔てられた原料流路にて第二の区画69に供給する。2つの運動エネルギ流体は、十分に接近しており、原材料を延伸させ、2つの流体の速度差に関係した直径を有する狭小な繊維及び粒子を形成するような態様にて原材料に力を加える。
【0075】
好ましい実施の形態(図3にて図示せず)において、板は、設備20Aの正面に対して平行に移動させ、運動エネルギ流体の流れを原材料に対してある角度にて偏向させ(図29参照)且つ渦流を発生させる。原材料は、溶媒を含んでおり、該溶媒は、固体フィラメントを残して蒸発する。複数の針が参照番号50Aないし50Eにて示されており、これらの針から薄い原材料の流れが流れるが、液滴、繊維又は粒子を形成するといったような一部の適用例において、粘性のある材料を薄いシートの回りの空気の流れによって希釈することにより、細いスロットを使用して液滴、繊維又は粒子を形成することができる。シートの厚さは、粘性のある原材料が表面の上にて拡げられる、以下に説明する実施の形態におけるように、形成される液滴、繊維、粒子の寸法に影響を与える。
【0076】
作動時、硬化可能な原料流体は、針開口部50Aないし50Eから比較的ゆっくりと押し出される一方、開口部の一側部にて、第一の運動エネルギ通路52からの第一の運動エネルギ流体は、針開口部50Aないし50Eを通る比較的遅い原材料の流れに対してほぼ平行な経路内にて原料に衝撃力を加え、これと同時に、第二の運動流体の流れは、異なる速度にて通路54を通って流れて原材料の対向側部に延伸圧を発生させる。この速度差は、原材料の粘度、表面張力及び溶媒の特徴と共に利用したとき、原材料が硬化して望ましい寸法の繊維又は粒子になる前の延伸量を決定する。これらのパラメータを制御することにより、ナノファイバ及びナノ粒子をキトサンの溶液のような極めて粘性のある材料から多量に形成することができる。
【0077】
全ての針の上方にある開口部と、全ての針の下方にある開口部という、運動流体に対する2つの開口部が図3の実施の形態20Aにて使用される一方、封入のため、同軸状の開口部を含んで、2つ以上の開口部を使用することができる。例えば、延伸力を提供し得るよう下方及び上方又は各側部におけるように、針の各々に対して1対の運動流体路があるようにしてもよい。運動エネルギ流体は、通常、空気であるが、この過程と適合可能な任意のその他の流体としてもよい。例えば、窒素を使用してもよい。更に、延伸は、1対以上に対して段階的に行うことができ、又は静止面と流体との間に圧力差を提供することができる。更に、実施の形態20Aにて延伸状態を形成するため、2つの気体間の速度差のみが使用されるが、2つの気体を使用することに加えて又は2つの気体を使用することに代えて、電流力又は気体と液体との差、又は特定の環境下にて気体と固体面との間の差のようなその他のエネルギ形態を使用することができる。好ましくは、力を付与する環境によって原材料の流れが過早に乱れることがないようにする。ナノファイバに引き抜くことが困難であった材料は、2つの空気流によってナノファイバに成功裏に引き抜くのに適した粘度を有することが判明した。本明細書において、原材料よりも速い流速にて原材料の少なくとも2つの側部を流れる1つ又はより多くの流体中に形成された繊維又は粒子は、「運動エネルギ形態の形状をした」繊維又は粒子と称され、これらを形成する過程は、本明細書にて「運動エネルギ流体を形成する過程」と称する。
【0078】
図4には、原則として、図2の実施の形態20と同様に粒子及び流体の形成を制御する装置の1つの実施の形態20Eを示す概略斜視図が図示されており、この場合、同一の部品は図2と同一の番号を有し、構造が相違する部品は同一の参照番号であるが、番号の後に文字「E」を付して示している。粒子及び流体の形成を制御する装置20Eは、流体に対する第一の流路22と、第二の流体に対する第二の流路24Eとを有しており、これらの流路は互いに接触して設備出口を形成する。図4には、これらは、互いに角度を成すが、実質的に平行に、2つの流体を互いに接触する位置に置き、エネルギを一方から他方に伝達し得るようにすることができるように示されている。図4の実施の形態の1つの適用例において、2つの流路22、24Eは、原材料及び運動エネルギ流体を受容し、これらの原材料及び運動エネルギ流体は、出口にて互いに衝撃力を加えて肥料又は殺虫剤とすることのできる原材料の液滴を形成する。この目的のため、流路は、原材料が拡がり、また、運動エネルギ流体が該材料と接触して該材料を分解して液滴の比較的狭小な寸法の分配状態にある、比較的均一な液滴にすることを許容するよう幅が広い。図4の実施の形態において、原材料は、液滴に影響を与える幅及び長さを有する面上にて拡がる一方、図2の実施の形態において、これらは互いに端縁にて接触し、また、その他の実施の形態において、任意の固定された固体面から自由に且つ空中にて互いに接触するようにしてもよい。
【0079】
図4の実施の形態のこの目的のため、第二の流路24は、対向する面を有する2つの板を備えており、これらの対向する面の間にて原材料が矢印42で示すように、経路38Eを通り且つ面40に対して流れる。2つの板34E、36Eは、比較的薄い原材料の層を維持し得るよう隔てられている。層の厚さ、運動エネルギが接触する露出面40の幅及び長さ、接触角度、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の圧力、運動エネルギ流体の速度は、全て液滴の寸法及び寸法の分配状態にとって重要である。
【0080】
流路22は、同様に第一の流路26及び第二の流路28を含んでおり、その間に、運動エネルギ流体に対する流路30を画成する。流体は、矢印32で示すように表面40の端縁に向けて進む。この角度は、図4にて実質的に直交するが、全体として、この角度は遥かに急角度とし、狭小な寸法範囲内にあり、また、原材料に対する噴霧漂流が実質的に減少するような寸法の液滴が得られるような衝撃となるようにする。
【0081】
図4において、運動エネルギ流体は、端縁から短い距離の表面上にて原料流体と接触するが、好ましい実施の形態において、この接触は、端縁にて直角である更に、好ましい実施の形態において、運動エネルギ流体は、円弧に沿って収斂する角度にて原料流体と接触し、液滴が接触線からある角度にて拡がるようにする。
【0082】
図5にて、第一の流路22と、第二の流路24Eとを有する、図4に斜視図にて示したシステム20Eの側面図が示されている。第一の流路22は、板26、28にて形成され、該流路を通って運動エネルギ溶液は、通路30を通り板26、28の間を流れる。第二の流路24Eは、方向42に向けて流れる材料を受け取る。この流路は、板34E、36Eにより限界付けられる。この図にて最も良く示すように、運動エネルギ流体は、経路30を通って面40Eに対して流れ、該面は、板36Eにて板34Eを超えて伸びて、衝撃力が加えられる原材料の長さを提供する。
【0083】
図6にて、図5の線6−6に沿った断面図で示されており、該図は正面にて示した板34Eを備える流路24Eを有し、また、その後方にて面40Eを露出させる板36Eを有している。面40Eは、望まれる効果に依存して、突起又は凹部又は溝あるいは任意のその他の形態とすることができ、例えば、参照番号60で示した1つの突起のような、粗面箇所60が存在する点にて、図2の面40と相違する。
【0084】
図7には、第二の流路24Aの1つの実施の形態の端面図が示されており、該第二の流路を通って原材料38は、運動エネルギ流体による衝撃力が加えられる前に、第一の板64と、第二の板62とを有する第一の流路22(図5)から流れることができる。この図にて示したように、第二の流路を形成する第一の板62及び第二の板64の一方又は双方は、図4の原材料の流路と相違して湾曲している。この曲率は、シートの端部からの液滴をより小さく又は大きくすることを意図するであろう、これらのその他の効果を補償し得るよう任意の望ましい効果のため、与えることができる。原料の厚さは、液滴の寸法の1つの因子であるから、湾曲流路を使用してこれらのその他の効果を補償し又はそれ自体の新たな効果を生じさせることができる。
【0085】
図8には、フィルム又はシート形成容器44と、フィルム及びシート形成流体源46と、液滴及び粒子を移動させる流体源48と、原料流体源58と、液滴形成装置88とを有する設備20Bの簡略化したブロック概略図が示されている。原料流体源58及びフィルム及びシート形成流体源46は、フィルム又はシート形成容器44と連通して原料流体及び気体を供給する。フィルム又はシート形成容器44の頂面は、複数の孔402を有し、可調節型孔カバー板404Bを移動させて孔402の一部分を覆い、これにより泡に形成され、最終的に液滴及び(又は)粒子となる流体の量を調節する。この実施の形態に対して選ばれた原材料及びフィルム並びにシート形成流体源46からの気体圧力は、圧力を原材料に加えることにより泡を形成するが、泡を破裂させないようなものでなければならない。供給面材料の表面張力は、フィルム又はシート形成流体源46から供給された圧力の下、フィルム又はシートとしての完全性を維持するのに十分大きい。圧力及び原材料の組み合わせは、適用例毎に相違する。
【0086】
泡を破裂させ且つ液滴及び粒子の分配状態を制御するため、設備20Bは、可調節型泡破裂板88を有しており、該可調節型泡破裂板は、孔402の上方に配置されて泡を適宜な拡張程度のときに破裂させ、適した液滴又は粒子寸法を提供する厚さが得られるようにされている。可調節型泡破裂板88の頂部は、可調節型出口408(図8に図示せず)の上を伸びており、該出口は、液滴及び粒子の移動源48により移動される液滴及び粒子の分配角度を制御し得るよう調節可能である側部を有する。
【0087】
この配置により、泡は、可調節型板404Bによって覆われないこれらの孔402を貫通して伸びる。泡の外皮を形成する原材料の厚さは、零と泡の破裂圧力との間にて変化する圧力によって決定される。このように、泡の厚さを決定し得るよう圧力を調節することにより、フィルム又はシート形成容器44の頂面からの泡破裂板88の距離、液滴及び粒子の移動流体源48からの液滴及び粒子の移動流体の速度及び圧力、可調節型出口108(図8に図示せず)により形成される開口部の角度、液滴又は粒子の寸法及びそれらの分配状態を制御することが可能である。
【0088】
図9、図10及び図11において、設備の構造を示すため、その部品が互いに3つの異なる位置にある設備20Cの3つの斜視図が示されている。設備20Cは、図9にて最も良く示すように、入口端部キャップ70と、外側円筒体74と、出口端部キャップ72とを有している。入口端部キャップ70は、運動エネルギ流体の入口ポート66と、運動エネルギ流体30及び原材料38をそれぞれ受け入れる原材料材量の入口ポート68とを有している。該入口端部キャップは、外側円筒体74の一端に配置され、出口端部キャップ72は、他端に配置されている。
【0089】
出口端部キャップ72は、環状の原材料の衝撃面40を有する回転可能な外側キャップと、外側キャップ内に静止し且つ円筒状の静止部分76を有する内側キャップと、運動エネルギ流体の衝撃面78を形成する回転可能な外側キャップの頂面を露出させる切断部分とを含む。環状の原材料の衝撃面40は、出口キャップ72の内側底部に形成され、円筒体の端部静止部分76は、端部キャップ72の外周の回りにて約120°伸びて外側円筒体74を受け入れ、内側キャップと外側キャップとの間にて衝撃面の40°の円弧が露出されるようにする。運動エネルギ流体の衝撃領域及び外周領域40を形成する中央切断部分78は、衝撃面を画成し、原材料の薄い壁が該衝撃面に向けて設備20Cの出口に隣接する位置まで流れ、このため、空気は箇所78にて衝撃力を加え、また、周方向外方に流れて原材料の薄い周縁に衝撃力加える。原材料に対する衝撃領域40の外端縁における円周円弧は、噴霧角度を決定し、この円周円弧は、以下に説明する態様にて、内側円筒体を出口に対して回転させることにより調節することができる。原材料の薄い壁は、外側コラムの端部と衝撃面との間にて接触し、外側コラムの端部と衝撃面との間のこの距離は破断して液滴となる原材料の厚さを決定する。
【0090】
図10には、同様に外側円筒体74内の内側円筒体82を示す設備20Cの別の斜視図が示されており、内側円筒体82は、原材料が面40に対して流れるための経路を提供すべく、外側円筒体74の内壁から隔てられた凹状部分84を有している。凹状部分84と、原材料に対する衝撃面40を形成する内側キャップの開口部との間にて重なり合う円弧量は、運動エネルギ流体により設備から拭き払うべき原材料の長さを決定する。この配置により、運動エネルギ流体30は、衝撃面78に対して入口ポート66を通って流れ、該衝撃面から該流体は、外方に流れて外側円筒体74の内壁と、内側円筒体82の凹所84の外壁との間の位置から面40の平面に向けて移動するとき、原材料と接触し、その原材料を外方に押し付ける。好ましい実施の形態において、零と68.9476kPa(10psi)との間、最も一般的には、3.4473kPa(0.5psi)ないし20.6843kPa(3psi)の範囲の比較的低圧力の空気である運動エネルギ流体は、液滴を液体原材料から発生させることを目的とし、その液滴は、規定された寸法分配状態であり且つ、植物と接触し且つ、噴霧の漂流を減少させる寸法を有している。
【0091】
図11には、設備20Cの更に別の斜視図が示されており、外側円筒体は、引き出されて長手方向に伸びる凹状部分82を有する内側円筒体84の大きい部分を露出させ、また、外側円筒体74の内面に対する内側円筒体84の外側円筒面を示し、このため、長手方向の凹状部分82は、原材料が流れるための狭小な湾曲経路を提供し、これにより比較的狭小な湾曲端縁を提供し、該端縁に対して運動エネルギが流れてニュートン流体、粘性のある原材料、懸濁した粒子又はより可動の液体又はこれらの組み合わせを噴霧する。内側円筒体は、端部キャップ72に対して回転可能であるから、この凹状部分は、衝撃面78、40と整合させ又は非整合状態とし、これにより噴霧の周角度値を制御することができる。
【0092】
図12には、図9ないし図11の設備20Cに対してあらゆる点にて同様であるが、凹状部分84を有し、該凹状部分は、図28ないし図30にて参照番号68で示した1つの原料入口から原材料を受け取る代わりに、入口68A、68Bを通して2つの原材料の一方又は双方を受け入れることができる、設備20Dの更に別の斜視図が示されている。このように、設備は、供給分を希釈目的のため混合し又は多数の供給分から1つ以上の選んだ原料を受け入れることができ、これら多数の供給分は、弁によって制御され又は多数のポンプ通路により3位置弁(1つの位置は、水にてパージングするため使用することができる)から供給される。
【0093】
図13には、運動エネルギ流体に対する入口30Aと、原材料に対する入口38Aと、外側円筒体74Aと、厚さ制御インサート422と、ブームに取り付けるための取り付けリング418、420とを有する設備の実施の形態20Dの斜視図が示されている。厚さ制御インサート422は、外側円筒体74A内に嵌まる交換可能なユニットであり、また、該インサートは、運動エネルギ流体が衝撃すべき原料の寸法の1つである原料開口部の厚さを制御する。
【0094】
図14には、外方に伸びる棚状突起424と、外側円筒体74Aの端部と棚状突起426との間の原料の出口開口部424とを有する厚さ制御インサート422を備える設備20Dの側面図が示されており、このため、円筒体74Aの平面端部と平面棚状突起426との間に原料の1つの寸法が存在し、また、別の寸法部分が開口部424の曲率に沿って存在し、第三の寸法は、内側円筒体の外面と棚状突起426の外側円筒体の内面との間の厚さ430であり、この厚さは、原料が棚状突起426の方向に向けて流れるときに通る開口部424の厚さに相応する。運動エネルギ流体は、開口部424を通って外方に移動して、設備20Dから拡げられる液滴の寸法分布状態を制御する。この開口部は、交換可能なインサート422により決定された、制御した厚さ、長さ、幅及び曲率を有する。
【0095】
図15には、円筒体74Aの端部と、厚さ制御インサート422の端部とを示す設備20Dの端部の部分拡大図が図示されており、原料は、開口部430を通って棚状突起40の平面に向けて下方に流れ、また、空気は、開口部432を通って下方に且つ外方に流れて棚状突起40の平面に向けて流れる原料流体に衝撃力を加える態様が示されている。このようにして、インサート422は、開口部424を調節して運動エネルギ流体により衝撃力が加えられる原料の寸法を制御する。
【0096】
図16には、インサート422の拡大斜視図が図示されており、切断部分から下方に凹状に形成され、棚状突起540を有する肩部を形成する棚状突起40が示され、該棚状突起は、僅かに持ち上がって外側円筒体74Aの端部(図13及び図14、図15)に衝撃力を加え、肩部542の高さにて空隙を残す。
【0097】
図17には、円筒状の接続部材444における原料入口開口部38A及び円筒状の接続部材66Bにおける運動エネルギ流体開口部30Bを有するキャップ434を備える設備20Hの別の実施の形態が示されている。基部ユニット440は、取り付けブラケット442と接続されて設備20Hを支持する。厚さ制御インサート438は、原料の内部448に対する開口部を形成する外縁部を備え、原料は、該原料の内部を通って流れ、これにより、せん断面にて空気によって衝撃力が加えられる原料の厚さを制御する。空気は、導管66Bから厚さ制御インサート438の上を流れ、また、空気の流面積制御板436の開口部446を通って流れる。厚さ制御インサート板438の角度の調節は、原料流体が原料流体に衝撃力を加えるであろう面積を制御して、原料流体が外方に流れるようにする。このように、容易に交換可能な制御インサート板438により、原料流体の厚さを制御することができ、流体の長さは、原料の流動面積制御板436を調節することにより制御することができ、また、せん断面の面積は、空気板436の底面と厚さ制御板438の頂面との間の距離によって決定される。
【0098】
図18には、図17の噴霧装置の実施の形態の分解斜視図が示されている。図18に示したように、半板450は、入口がボルト38Aの反対側にある状態にて原料導管の上に嵌まる厚さ制御ディスク438を受け入れる。この厚さ制御ディスク438は、空気流ディスク436を半板450から隔てる。厚さ制御ディスク438と基部440内部の開口部の直径との間の直径の差が入口30Bから開口部446を通って流れる空気による衝撃力が加わる流体の高さを決定する。空気流ディスク436が半板450と重なり合うか又は開放部分44Bに対して開放する程度にて、該空気流ディスクの位置は、空気による衝撃が加えられる円弧長さを決定し、また、内壁444の面積は、液滴の形態にて開口部外に移動する前に、流体が向けられるせん断面の面積を決定する。
【0099】
図19には、設備20Hと同様であり、また、導管66Bを貫通する空気入口30B、開口部38B及び導管444を通る作用原料流体、取り付けブラケット442、基部440、空気板制御装置436、20Hの実施の形態と同様の態様にて配置された厚さ制御ディスク438を有する設備20Iの斜視図が示されている。図20は、図19の実施の形態の分解斜視図である。図20に最も良く示すように、実施の形態20Iは、半板450の上方で且つ厚さ制御ディスク438の下方に嵌まる追加的な原料流体制御ディスクを含む。この板は、閉じた半部分455と、開口部452とを有し、開口部452の部分は、開口部448と整合されており、また、追加的な制御作用を提供し得るように流体の流動面積を決定する。
【0100】
図21には、噴霧乗物92を含む噴霧システム20Cのような噴霧システムを利用する装置90の概略ブロック図が示されており、該噴霧乗物は、少なくとも貯蔵容器94と、ポンプ96と、ブーム又はその他の設備ホルダ98とを支持し且つ保持している。本明細書において、「噴霧乗物」とは、陸上走行乗物、ボート又は飛行機であるかを問わず、また、噴霧乗物は、例えば、殺虫剤のような流体を噴霧し又は播種することを目的とするかどうかを問わずに原材料を農地に施す任意の手段を意味する。一般に、噴霧乗物92は、さもなければレジャー用乗物又はゴルフカート又は同様のものとして使用されるであろう小型の乗物又はピックアップトラック又は農業投入物の化学剤を含むことを目的とする、特別製造の更に大型の重荷重装置のような大型乗物とすることができる。
【0101】
典型的に、タンク又は同様のものを有するであろう貯蔵容器94は、農業投入物材料を含むことができる。一般に、この材料は、濃縮され且つ(又は)その当初の形態にて粘性であり、また、先行技術と相違して粘性のある形態にて噴霧されるが、該材料は僅かに希釈することができる。設備20Cの場合、粘性のある材料は、葉にとって受容可能であるよう特に効果的である液滴寸法にて効果的に噴霧することができ、また、他方、地面近くに拡がるであろうより細かい液滴として噴霧することができる。更に、噴霧乗物は、播種機とし、噴霧された材料は、無作為に配置された種子又はその他の粒子を有する極めて粘性のある材料とすることができる。
【0102】
例えば、特に効果的な除草剤である、グリホサート(glyphosate)は、一般に、その粘度を低下させ且つ担体容積を提供し得るよう噴霧される前に稀釈されて大きく重い容積になり、それは、現在の農業用噴霧装置は、低容積又は高粘度の除草剤を効果的に噴霧することができないからである。グリホサートは、米国ミズーリ州63167、セントルイス、ノースリンドバーグ通り800のモンサントカンパニー(Monsanto Company)からラウンドアップ(Roundup)という商標名にて販売されている。本発明は、従来の噴霧装置に一般に要求される37.85リットル(10ガロン)ではなくて、エーカー当たり全液体の3.785リットル(1ガロン)以下の量にてグリホサートを効果的に噴霧する。より高粘度にて噴霧すれば、漂流は減少し、その濃度のため、除草剤の効果は向上し且つコストは削減されることになる。
【0103】
装置はまた、一部の適用例にて利用することができる乾燥し且つ懸濁した粉体及び粒子の懸濁物を含む粉体を噴霧することもできる。一部の適用例において、設備20Cは、液滴を植物に一層良く向け得るように液滴に電荷を印加する手段を含む。この装置は、例えば、液滴を電界に通すといったような、当該技術にて既知の多数の形態をとることができる。
【0104】
ポンプ96は、全体として、設備にて零圧力で設備の各々に流体を圧送する低容量の精密ポンプである。本発明は、計量供給及び霧化のためのオリフィスに対して液体圧力を必要としないから、高圧力ポンプは不要であり、漏洩の問題は回避される。好ましい実施の形態において、ポンプは歯車ポンプである。好ましい実施の形態において、空気供給は、適合可能に選んだ運動エネルギ流体を約34.4738kPa(約5psi)以下にて設備20C内の粘性流体又はその他の流体に吹き付ける。設備20Cは、当該技術にて既知であるように共通して噴霧ブームに取り付けられる。噴霧ブーム98は、ブームに沿って適正に隔てられた複数の設備に対し大きい面積のカバー範囲を提供し得るよう噴霧乗物92に取り付けられている。
【0105】
1つの実施の形態において、設備20Cからの噴霧は、電源21によって供給される2つの荷電した板23の間を通過する。単一の電源は、幾つかの板の組み合わせに対し並列に電位を提供することができる。板23は、設備20Cから去る液滴に電荷を惹起させ、この電荷は、一部の状況下にて葉と液滴との接触を向上させることが判明している。分離した板は、図29の設備又は加速器から放出された粒子又は液滴又は繊維を変化させるために使用することもできる。
【0106】
図22には、播種機102と、分配のため粒子が懸濁される半固体用の貯蔵容器104と、オーガのような半固体の搬送機構106と、設備20Cとを有する播種システム100の概略ブロック図が示されている。この実施の形態において、比較的小さい種子が種子懸濁材料の貯蔵容器104内にて懸濁されている。本明細書において、「種子懸濁材料」とは、種子が沈澱するのを許容する長時間、粒子を懸濁状態に保つことができる媒体を意味するものとする。本明細書において、種子又はその他の固体粒子に言及するとき、「懸濁中」という語は、種子又はその他の粒子が種子を播種するのに必要な時間、沈澱せずに媒体を通って分配された状態にて互いに隔てた状態に保持されることを意味する。この時間は、1日又はより長くし、種子は、当初の混合状態から沈澱しているため、農家は、例えば、参照番号60で示した種子を再度混合させることを必要とせずに、タンクが完全に使用される迄、流体掘削を使用することができるようにする。
【0107】
媒体は、主として、ゲル又は半固体、又はコロイド若しくは極く粘性のある材料とすることができる。固体の種子に力を加え且つせん断板力が加えられたとき、半固体がその回りを流れることなく、半固体と共に種子を動かすよう、種子の懸濁材料中に粒子を含む高粘度な材料であれば十分である。この組み合わせは、種子を無作為に混合し且つ無作為にオーガによって動かし、最終的に設備20Cを通じて分散させるよう種子懸濁材料中に無作為に分配されることを許容する。オーガは、種子ゲル混合体の供給を容易にする入口における小さい角度から摩擦圧送面を与えてゲル種子混合体を移動させРうにする、る送り出し管部分内の大きさい角度まで漸進的に変化させたスクリューのピッチ角度を有する。スクリューは、種子粒子及び流体を送り出すと同時に、任意の種子累積物を押し出すため、送り出し管の壁を移動させるせん断板の駆動力を提供する効果があり、このことは、種子を送り出し管内に効果的に個別の片にする。勿論、媒体は、有益な微生物及び過酸化カルシウムのようなその他の有用な添加剤のような生物学的添加剤を含む有益な添加剤を有し、種子に適正な酸素を提供することができる。
【0108】
図23において、例えば、トラフを形成し且つトラフ内にて種子を分配する手段と共に、種子懸濁材料104の貯蔵容器と、半固体の搬送機構106とを有する噴霧乗物とすることができる同一の播種機102を備える別の播種機システム110が示されている。しかし、設備20Cに代えて、運動エネルギ流体の流れとすることができる種子ナイフ112にて又は原料を自由にする固体部材によって種子懸濁材料はオーガの端部から簡単に除去される。
【0109】
図24には、種子を懸濁する共に、種子を連続的な媒体と共に移動することのできる連続的な流体的媒体を形成するステップ122と、種子を連続的な媒体中にて混合し、媒体中にて無作為に分散された種子と共に流体的半固体を形成するステップ124と、その内部の無作為に分散された種子69及び流体的半固体を農地に分配するステップ126とを含む、播種過程120のフロー図が示されている。この過程において、連続的な流体的媒体は、十分な密度の材料とし又は種子の沈澱速度を極めて遅くするのに十分な密度及び粘度を有するコロイド状懸濁物とすることができる。種子を媒体中に混合する時点と播種する時点との間の時間にて10%以上、種子が顕著に沈澱せずに、また、好ましくは、5%以下の沈澱率にて種子を支持するものでなければならない。一般に農家は、播種する日の24時間以内に種子及び媒体を混合させるから、通常、この時間は、24時間以内である。十分に混合させるため、種子には直接力を加えなければならない。このことは、固体粒子と、混合のための力を加える可動面とを通じて接触が生されるにするのに十分な量の半固体粒子及び(又は)固体粒子を媒体中に混合させることにより実現することができる。
【0110】
好ましい実施の形態によって、この混合体は、オーガによって播種する畝間まで移動させ、その一部分は、種子の数に適するように、オーガの端部から畝間内に除去し又は種子を広いパターンに渡って拡げる設計とされた噴霧設備を使用して対象とする農地に散播する。このことは、実質的に従来の又は特別に改変した播種機にて行うことができる。オーガは、車輪の速度又は任意のその他の該当する領域から受け取ることのできる播種機の速度と通常、同期化されよう。利用される全面積は、分散された種子の量を監視する目的のため、また、一部の状況にて、請求書作成のような経理目的又は同様のため、従来の全地球測位システムにより測定することができる。本明細書において、種子が無作為に分配されている間、種子を懸濁させ且つ種子を連続的な媒体と共に移動させることのできる連続的な流体的媒体は、「種子支持媒体」と称されよう。
【0111】
図25には、種子を支持する媒体を準備し且つ種子と共に有益な投入物を含めるステップ132と、種子を支持する媒体中に種子を混合させ、その内部の無作為に分散された種子と共に流体的半固体を形成するステップ134と、その内部の無作為に分散させた種子と共に、流体的半固体を農地に分配するステップ136とを含む、流体掘削用の過程130のフロー図が示されている。有益な投入物は、種子表面にて又は水化した種子内に支え且つ適正な種子支持媒体により促進される化学剤又は有益な微生物とすることができる。
【0112】
図26には、繊維又は粉体に形成すべき物質を含む液体を形成するステップ142と、液体の個別の流れを作業領域内に移動させるステップ144と、少なくとも1つのエネルギ場にて流れを所望の長さの繊維に延伸するステップ146と、繊維を乾燥させ且つ捕集するステップ148と、又は粉体のような粒子を形成し且つ粒子を乾燥させ、捕集する代替的なステップ147、149とを備える、繊維を形成する過程140のフロー図が示されている。一部の材料は、より小さい繊維に更に形成することが可能な形態にすることは難しい。例えば、シリカ、キトサン及び多くの金属セラミック組成物は、ナノファイバ又はナノ粒子の形態にされた場合、有用であるが、これらを液体の形態にし、その後に、先行技術の過程を使用してナノファイバを形成することは難しい。本発明において、所望の物質が液体になったならば、これらの物質は、ステップ144にて示すように、図3、図28又は図29の装置によって作業領域内に動かすことができる。作業領域内にある間、液体の流れをエネルギ場(1つ又は複数)を使用して所望の直径に延伸させることができる。好ましい実施の形態において、液体は、蒸発して固体繊維又は粒子となる溶媒を含む。例えば、図3、図28及び図29の装置は、1つの場として運動エネルギ流体を提供し、また、別の場として流れを延伸させる別の運動エネルギ流体を提供し、それは、これらのエネルギ流体は、流れの一側部にて1つの速度にて、また、別の側部にて別の速度という異なる速度にて移動するからである。正確な所望の直径の流れであるとき、流れは、ステップ148にて示したように、エレクトロスピニング法のような既知の過程又荷電した捕集装置によって乾燥させ且つ捕集することができる。
【0113】
図27には、1つの重要な材料、すなわちキトサンを液体状態に形成し、多数の目的のため有用なキトサン繊維又は粉体を形成する過程150が示されている。例えば、キトサン繊維は、薬剤の送り出し及び制御された解放といったような多くの製薬用途にて、また、傷口、火傷の包帯又は外科的治療、皮膚炎及び菌の感染、円錐タクトレンズ、静菌剤及び静真菌物質、また骨の病気のような医療技術、薄膜、生体触媒、酵素固定、タンパク質の分離、細胞固定、食品、保存剤、油脂吸収動物飼料添加剤の如き生物技術への適用、銅、クロム、鉛、銀等々のような遷移金属イオンの吸収等のような金属キレート化過程、時間設定した解放、種子のコーティングのような農業用製品、葉面散布及び紙製品にて使用可能である。しかし、繊維を形成するのに適したキトサンを含む液体を形成することは難しい。1つの困難性は、殆どの既知の溶液は、望ましい以上に導電性であり、繊維を形成する先行技術の方法に望まれる以上に高粘度である点である。キトサンを液体状態に形成する改良された方法は、図27に示されている。
【0114】
図27には、キトサン粉体を酸性溶液のような酢酸溶液中の水に溶解させるステップ152と、キトサン溶液を通じて二酸化炭素を泡立てるステップ154と、繊維又は粉体を形成するため使用することができる所望の溶液を形成するのに適する迄、二酸化炭素を溶液を通して泡立たせ続けつつ、有機質溶媒を追加するステップ156と、溶液が粉体を形成するのに適する迄、二酸化炭素を溶液を通して泡立たせるのを続けつつ、界面活性剤を追加するステップ157とを含む、繊維、薄膜、マット又は粉体を形成するのに適した液体状態にキトサンをおく改良された過程が示されている。二酸化炭素を酢酸溶液を通して泡立たせることにより、酢酸を押し出すことが可能であることは既知であるが、このことはキトサン溶液には適用されていない。炭酸(CO溶液化時のHCO)は、酢酸よりも低いpKを有する一方、これは、単に水溶性環境から有機質酸を除去することを促進する形成剤(former)を連続的に供給することにより付与される質量作用に過ぎない。不活性気体に代えてCOを使用することは、キトサンを溶液中にて維持する上で極めて重要である、pHを5以下に安定化させるという相乗効果を有する。しかし、COを泡立たせること自体は、水及び酸が除去されるとき、キトサンが飽和によって析出することになる。この問題点は、溶媒を添加することにより回避される。キトサンの析出を回避する優れた結果は、損失した成分をエタノールにて置換し、これにより繊維を形成するのに必要とされる溶液の表面張力、粘度及び導電率を相乗的に低下させることにより実現される。二酸化炭素を溶液を通して泡立たせずにアルコールを追加した場合、その溶液は、少量のアルコールを追加するだけでゲルを形成することができる。
【0115】
キトサン−水−CO−エタノール溶液は、この形態にてスピン法を実施することは困難である。しかし、0.25重量%又は好ましくは、1.25ml%のポリ(エチレン酸化物)(PEO)を少量、追加することは、温度及び電圧を制御して先行技術のスピニング技術を使用し、繊維の形成を顕著に改良するのに十分であり、また、界面活性剤を追加すれば、粉体の形成が改良されることが判明した。また、適合可能に選んだ原材料の異なる側部にて2つの運動エネルギ流体を使用することは、エレクトロスピニング法を使用せずに満足し得る繊維を形成し、また、上記の溶液及びエレクトロスピニング法を使用して長繊維を形成することも許容する。
【0116】
荷電した液体フィラメントを送り出しキャピラリ管からコレクタ電極まで移動する時間の間、少量のエタノールを蒸発させるだけで、凝固を惹起することができる。おもしろいことに、繊維中にて支配的なキトサンの重量成分は、水に対して不溶性である一方、脱イオン水にて繊維状付着物を洗浄すれば、PEO含有量はその初期値よりも低下する。より特定的には、1つの実施の形態において、ポリ(エチレン)酸化物のような極めて少量の可塑剤を必要とし、又は可塑剤を全く必要としないキトサン溶液は、キトサンをカルボン酸又は鉱酸水溶液中に溶解させ、その後、二酸化炭素の泡立てと共に酸を全体的に又は部分的に押し出し、制御された量のエタノールを追加することにより準備される。ミクロン及びサブミクロン範囲の直径の繊維及び粒子は、溶液処方を電気流体力学処理する助けを受けて、製造される。キトサン溶液処方は、水及びカルボン酸及び(又は)鉱酸に基づくその他の処方よりも表面張力が小さいことを考慮すると、薄フィルムへの加工にとって都合よい。
【0117】
図28には、設備20A、捕集器162、高電位源164、捕集器162として作用するドラム組立体を駆動するモータ66を有する、連続繊維を形成する装置160が示されている。設備20Aは、調整装置75、77を通って流れ、原材料と接触する2つの運動エネルギ流体を受け取る。高電位の電気的差が針50Aないし50Eと捕集器162との間に印加されて繊維を更に延伸し且つ引き抜く間、原材料は、針開口部50Aないし50Eから捕集器162に押し出され、該捕集器は、モータ166によって回転される。好ましい実施の形態において、繊維はナノファイバに引き抜かれる。例えば、1つの実施の形態において、針50Aないし50Dから去る原材料は、調整装置75を通して分当たり2ないし7マイクロリットルの範囲の量にて供給される(図30)。
【0118】
捕集器162及び針50Aないし50Eは、127mmないし254mm(5ないし10インチ)隔てられており、勾配電圧はセンチメートル当たり約4ないし600Vである。電位を印加しなければ、非背向のナノファイバを製造することができる。電位が印加されると、ナノファイバにより互いの間の長さにて互いに平行であるマイクロメートル直径の繊維から成るマットが得られ、顕著な長さを有する組織状マットが形成され、このマットは、多くの生物医療用途にて有用な優れた細胞接着能力を有する。ナノ粒子を形成することが望まれるとき、粘度及び電位を変化させれば、細かい粒子を電気噴霧することが可能となる。
【0119】
図29にて、ナノファイバ及び(又は)ナノ粒子を含む、包帯のような物品を製造するシステム160の簡略化した概略斜視図が示されている。実施の形態160において、ナノファイバ及び粒子は、キトサンであり、基部464にてマット456を形成するため使用され、該基部は、切断して個々の部分にし且つ包帯として作用することができる。しかし、システムは、多くのその他の型式のナノファイバ又はナノ粒子に対して使用することができる。
【0120】
システム160は、その主要な部分として、液体形成設備20Gと、1対の加速ドラム462と、捕集器464と、電位電源164とを含む。液体形成設備20Gは、空気を開口部52、54を通して供給し、開口部50Fから出る原材料を延伸させる点にて設備20Aと同様である。好ましい実施の形態において、原材料は、複数の細いストランドとして出るようにされたキトサンである。原料区画は、コラム53を通して箇所73にて原料の補給源と電気的に接続されており、また、空気は、入口77を通して設備20Gの内部室に供給される。運動エネルギ流体の偏向スライド536は、側部障壁532、534内に取り付けられ、頂部障壁530上を移動し、制御された量の運動エネルギ流体を原材料に対してある角度にて原材料内に偏向させる。
【0121】
原材料を更に案内し且つ該材料を加速するため、原料入口73は導体478を通して電位電源と電気的に接続され、原料は、設備20Gを去るときに荷電される。電荷は、直接的な電気的接続によって印加される一方、一部の実施の形態において、原料は、該原料を電界を通して進めることにより設備から去るときに荷電され、また、出るストランド又は粒子内にて電荷を惹起させる。該電位源164は、荷電したストランド又は粒子を設備20Gから吸引するのに十分な電位にて加速器ドラム462とも接続されている。好ましい実施の形態において、加速器ドラム462は地面の高さにあり、設備20G内の原材料は正に荷電される。しかし、原材料は、負に荷電し、加速器が僅かにより正に荷電されるようにしてもよい。電位は、ストランドが加速器ドラム462内に吸引され且つ移動されるとき、電界による加速を助ける。
【0122】
加速器ドラム462は、駆動装置466により矢印で示したように互いに回転する円筒状の回転ドラム472、474を有し、原材料は、ドラムが互いに反対方向に回転し且つストランドを更に加速するとき、回転ドラムの噛み合い部分内に引き込まれる。ストランドの加速は、この位置にてストランドを細かい粒子に破断するのに十分である。実施の形態160にて、回転するドラム加速器が利用されるが、任意のその他の適当な加速器を利用してもよい。例えば、強力で十分な電界がストランドを加速するようにしてもよい。加速は、ストランドを延伸させるから、ストランドを破断させて均一なナノ寸法の粒子になるようにする。これを実現するためには、十分な加速でなければならず、これは、原料として使用される材料の各々に対し経験に基づいて決定しなければならない。加速ドラム又はその他の加速手段は、任意の供給源から流れを受け取り且つマイクロファイバ又はマイクロ粒子に形成することができる。加速器と捕集器との間に電圧差が印加される場合、マイクロ粒子及びマイクロファイバは、ナノファイバ及びナノ粒子に変換することができる。
【0123】
基部464は、電位電源164とも電気的に接続され、負電位を受け取り且つ原材料476の粒子をその表面に吸引する。好ましい実施の形態において、基部464は、モータ166A、166Bによって円錐ベアとして駆動される包帯系材料である一方、粒子は、その表面に蓄積してマット456を形成する。好ましい実施の形態において、このマットは、その表面積が大きいため、優れた包帯を提供するよう処方することができるキトサンである。好ましい実施の形態において、原材料は、流体的であり且つ設備20Gから放出することができるように十分な溶媒を含む。しかし、溶媒は、設備から去った後に蒸発し、リガメントは凝固してストランド及び(又は)粒子になる。
【0124】
図30には、第一の複数のローラ468Aないし468Cと、第二の複数のローラ470Aないし470Dとを有する図29の実施の形態にて使用可能なドラム加速器462Aの1つの実施の簡略化した斜視図が示されている。ローラ468Aないし468C、470B、470Cの各々は、それらの平坦な基部と共に2つの円錐の形状とされ、2つの湾曲した側部を有する対称なユニットを形成する。2つのローラ470A、470Dは半円錐である。円錐468Aないし468Cは、ローラ470Aないし470Dと同様に、その丸味を付けた端部が互いに隣接しており、2つの平行なローラは互いに噛み合ってローラ468Aの湾曲側部がその間に嵌まる隣接するローラ470A、470Dの湾曲側部と係合する。同様に、ローラ468Bは、ローラ470B、470Cの2つの側部の間に嵌まる。ローラ468Cは、ローラ470C、470Dの側部の間に嵌まり、粒子は、連続的な円筒状ローラの上にてその表面積が増大する。
【0125】
図31には、センチメートル当たり約100Vの電位勾配にて静止型捕集器まで引き抜かれて、薄フィルム又は紙を形成する非背向キトサン繊維のSEMが示されている。回転速度が遅いとき、図33に示したマットのようなマットが形成される。図33において、マイクロメートル直径範囲(0.5ないし1.5)のキトサン繊維172と、ナノメートル範囲の繊維174と架橋結合されたマイクロメートル繊維172を有するナノメートル範囲のキトサン繊維174とを含むマットのSEMが示されている。流量は、毎時、全体として0.2マイクロリットルないし10マイクロリットルの範囲であり、電極間の距離は、約2cmないし60cmの範囲、好ましくは、8ないし30cmの範囲にあるものとする。繊維は、材料を形成するとき、酸を中和する必要がないから、塩を含んでいない。
【0126】
図32にて、より迅速な回転速度及び高い電位勾配により得られた背向繊維(長手方向軸線が互いに平行である)が示されている。電位勾配の制限は、繊維間の円弧に関係しており、繊維間の空間が増大するに伴い増すことができるが、最終のマットに形成された製品中の平方インチ当たりの繊維が少ないという犠牲を伴う。原材料中に塩不純物がないキトサンマット及び繊維が得られる。溶液の粘度は、30センチポイズ(cP)ないし2000センチポイズの範囲である必要がある。21.8%トルクにて65.4センチポイズのとき、表面張力は32.1ダインであり、17.9%トルクにて537センチポイズのとき、表面張力は31.5ダインである。針オリフィス50Aないし50Eは、全体として20ゲージである。
【0127】
図29の装置から図31ないし図33の繊維を得るために使用した流量は、時間当たりマイクロリットルの範囲であり、針と、液体の送り出し箇所から数インチ離れた位置に配置されることが好ましいコレクタ電極の表面との間にて電位差が印加される。EHDが行われる溶液の重要な物理的性質(例えば、粘度、表面張力及び導電率)に依存して、部分的に又は完全に溶媒が蒸発したとき、溶解した物質の結果、粒子(電子噴霧法)又は繊維(エレクトロスピニング法)の何れかが生じる。
【0128】
エレクトロスピニング時、繊維の形成を促進するため、可塑剤として極めて少量のポリエチレン酸化物(PEO)が追加される。溶解した二酸化炭素は、溶液のpHをキトサンの析出を回避するのに十分小さい値に維持する。溶液を少量のPEGにてドーピングすることにより、繊維の直径を2モードにし、整合した大径の(支配的)繊維が5μmの平均直径を有し、架橋結合されたフィラメントが図33に示すように、約100nmの平均直径を有するようにすることができる。電気的に荷電した繊維が堆積したとき、隣接する繊維すなわち下部層繊維との特有の多数の接触点を確立することから簡単で且つ迅速な放電機構が得られる。表面張力の議論を考えれば、2つの放電したゼラチン状繊維ストランドの間にてかかる極めて細い繊維間のフィラメントが生ずることはない。
【0129】
背向繊維の構造は、約10μmの平均孔直径を有する薄膜のように見える。アニソトロピックな機械的性質は、軟骨工学のような特定の用途にとって重要だから、背向繊維マットは、従来の薄膜又は繊維に勝る有利な効果を提供する。マットをヒートガンにて乾燥させると、直径は10分の1に減少するから(図示せず)、繊維は溶媒にて膨張した状態にて現れる。繊維の直径は、溶液の物理的性質の関数であることに加えて、PEOの濃度に強く依存する。
【0130】
実施例
以下の実施例における多くのその他の可変値は、予見可能な結果と共に本明細書から選ぶことができるが、以下の非限定的な実施例にて本発明を示す。
【0131】
一般的な手順
酢酸/水/アルコール中のキトサン溶液を雰囲気圧力にて純粋な二酸化炭素気体にて泡立たせ、最初に選んだ共溶媒に依存してエタノール、メタノール又はアセトンを追加した。
【0132】
実施例1−CO−EtOH−キトサン溶液の形成
手順:
1gのキトサン粉体(アルデリッチ(Aldrich)DA=80.6%)を99mlの水中に懸濁させる。次に、1mlの氷酢酸(EMサイエンス(Science)、99.9%)を追加する。
【0133】
結果:
エタノール中の1%のキトサン/酢酸溶液の数滴で析出を生じさせるのに十分である。
実施例2−CO−EtOH−キトサン溶液の形成
手順:
キトサンを1%酢酸、40%エタノール及び59%蒸留水溶液中に溶解させる。
【0134】
結果:
キトサンを溶解させることはできなかった。
実施例3−CO−EtOH−キトサン溶液の形成
手順:
300mlの蒸留水中のキトサン粉体の懸濁物を磁力にて撹拌した。次に、懸濁したキトサンを溶解させるべく氷酢酸(9.53mL)を追加した。形成される溶液は、30分間、二酸化炭素(リンウェルド(Linweld)、工業用品質)に泡立たせた。その後、全溶液が1リットルの容積に達する迄、撹拌し且つCOを泡立たせつつ、エタノール(ファームコ(Pharmco)、200プルーフ)を溶液にゆっくりと追加した。
【0135】
結果:
析出物無しの透明なキトサン溶液が形成された。
実施例4:CO−MeOH−キトサン溶液の形成
手順:
1gのキトサン粉体(アルデリッヒDA=80.6%)を99mlの水中に懸濁させる。次に、1mlの氷酢酸(EMサイエンス、99.9%)を追加する。
【0136】
結果:
メタノール中に1%のキトサン/酢酸溶液の数滴にて析出を生じさせるのに十分である。
【0137】
実施例5:CO−MeOH−キトサン溶液の形成
手順:
キトサンを1%酢酸、40%メタノール及び59%蒸留水溶液中に溶解させる。
【0138】
結果:
キトサンを溶解させることはできなかった。
実施例6−CO−MeOH−キトサン溶液の形成
手順:
300mlの蒸留水中のキトサン粉体(バンソン(Vanson)、DA=83.3%)の懸濁物を磁力にて撹拌した。次に、懸濁したキトサンを溶解させるべく氷酢酸(9.53mL、EMサイエンス、99.9%)を追加した。形成される溶液は、30分間、二酸化炭素(リンウェルド、工業用品質)に泡立たせた。その後、全溶液が1リットルの容積に達する迄、撹拌し且つCOを泡立たせつつ、メタノールを溶液にゆっくりと追加した。
【0139】
結果:
析出物無しの透明なキトサン溶液が形成された。
実施例7:CO−Ac−キトサン溶液の形成
手順:
1gのキトサン粉体(アルデリッチDA=80.6%)を99mlの水中に懸濁させる。次に、1mlの氷酢酸(EMサイエンス、99.9%)を追加する。
【0140】
結果:
アセトン中の1%のキトサン/酢酸溶液の数滴にて析出を生じさせるのに十分である。
実施例8:CO−Ac−キトサン溶液の形成
手順:
キトサンを1%酢酸−30%アセトン−69%蒸留水溶液中に溶解させる。
【0141】
結果:
キトサンを溶解させることはできなかった。
実施例9:−CO−Ac−キトサン溶液の形成
手順:
7gのキトサン(バンソン、83.3%)を315mlの蒸留水及び65mlのアセトン(EMサイエンス、99.5%)の溶液中で撹拌した。6.67mlの氷酢酸を追加して撹拌することによりキトサンは溶解した。形成される溶液は30分間、COにて泡立たせた。その後、溶液の全容積が70mlに達する迄、200ml/時の率にてアセトンを追加した。この溶液はCO−Ac−キトサンと称する。
【0142】
結果:
析出物無しの透明なキトサン溶液が形成された。
以下の表1、2には、実施例の結果の概略が記載されている。図1には、キトサン溶液を準備すべく使用した溶媒の導電率及び表面張力が示され、表2には、実施例3、6、9のように準備したキトサン溶液の導電率、表面張力粘度及びpHが示されている。これら表から、COの泡立ては、キトサン溶液の性質を顕著に改良し、このことは、エレクトロスピニング法を助けるものと考えられる。
【0143】
図34にて、種子担体システム214と、種子及び担体の混合システム216と、制御された流体掘削システム218とを有する播種システム200のブロック図が示されている。適正な種子が発芽を開始し又はプライミングし又は例えば、次の文献に記載されたように、種子をその他の方法にて処理することにより、適正な種子が準備された後、これらの種子を種子及び担体混合システム216に使用し、このシステムにて、種子担体システム214からの種子担体と共に混合して担体中に種子の懸濁したマトリックスを形成する。すなわち、1997年5月13日付けでジョン A. エスティン(JohnA.Eastin)に対して発行された米国特許明細書5,628,144号、2003年11月11日付けでジョン エスティン(John Eastin)に対して発行された米国特許明細書6,646,181号、2000年6月20日付けでジョンエスティンに対して発行された米国特許明細書6,076,301号、1999年6月8日付けでジョンエスティンに対して発行された米国特許明細書5,910,050号、1999年11月2日付けでジョンエスティンに対して発行された米国特許明細書5,974,734号及び1997年5月13日付けでジョンエスティンに対して発行された米国特許明細書5,628,144号である。このマトリックスは、農地に播種する制御された流体掘削システム218にて使用される。
【0144】
播種システム200の1つの実施の形態において、種子をゲル中に混合させる前で、種子を活性化させる迄で且つ、成長段階の前に膨張させる。これは、(1)プライミングする前に保持していた水含有分に戻し、(2)保存し且つその後、(3)流体掘削用の従来のゲルとすることができる担体に追加することができる。発芽過程は、ゲル中の活性化及び成長段階を介して及び(又は)播種した後の土壌中で続けられる。種子がゲル中に留まる時間は、種子毎に相違するが、4日以下といったような比較的短い日数でなければならない。好ましくは、種子は、種子をゲル中に混合させた後、6時間以内に播かれるものとする。この過程は、水を除去する前、種子の20%以下ないし30%以上が活性化段階にある場合に望ましい。
【0145】
表1.異なる溶媒中に1%酢酸を含む溶液の導電率及びpH
溶媒 導電率(μS/cm) pH
水 645 2.84
70%EtOH、29%水 22.3 3.87
CO発泡後70%EtOH、29%水 22.1 3.93
CO泡立てた後、70%EtOH、29%水 21.0 3.95
表2.二酸化炭素発泡後の異なる水有機質溶媒中における1%酢酸中の1%キトサンの導電率及び表面張力
溶媒 導電率 表面張力 粘度
pH (μS/cm) (dymes/cm) (cP)
水(純水) 2180 63 93.9@31.3% 4.14
70%EtOH 216 31.8 53.7@17.9% 5.26
70%MeOH 695 32.1 65.4@21.8% 5.44
55%アセトン 715 35 53.7@17.9% 5.33
活性化段階は、成長前にて種子内にて代謝作用が開始する時点から成長が開始する時迄であるとみなし、上記のパーセントは、活性化段階の時間によるパーセントである。
【0146】
プライミングに加えて、種子をゲルと混合させる前に、種子に対し幾つかのその他の処理を実行することができる。例えば、(1)発芽を開始させることができる、(2)有益な微生物を追加してプライミングする間、種子を接種し又は微生物をゲルに追加することができる、(3)種子を浸漬させた後、大きい種子を分別することにより、傷付いた種子を除去し、傷付いた種子を膨張させ又はマトリックス材料がプライミングする間、種子に接着してより大きい集合体を形成することを許容し、(5)プライミングする間、又は流体中に所望の薬剤を導入することにより病気に対する全身的抵抗性を惹起させることができる。
【0147】
播種機は、種子をその種子の各々の回りの少量のゲルと共に分離し、これらを畝間に播種するか又は種子を必要に応じて地面に散播する。ゲルの量は、先行技術の流体掘削システムにおけるよりも著しく少ない。この方法により播種した種子の予発芽時間は、比較的短く、例えば、互いに1週間以内に一部の植物の80%が現れ、これは、一部の先行技術の流体掘削法の場合の20%と対照的である。種子担体システム214は適したゲル30を含み、一部の環境下にて、ゲル中に混合させる添加剤32を含む。添加剤232は、微生物又は殺虫剤、若しくは成長ホルモンとし、又は、種子を接種し、種子に入り込み且つ種子を刺激し又は種子及び苗を保護することを意図する播種に有用な肥料とすることができる。
【0148】
ゲル230は、従来型式のものとし、また、(1)トウモロコシの種子のような大きい種子の場合、好ましくは、種子の容積にほぼ等しいが、常に種子の容積の2分の1と種子の容積の4倍の範囲であり、(2)キャベツのような小さい野菜の種子の場合、好ましくは、種子の容積の2倍であり、常に、種子と同一の容積と種子の容積の10倍以下の容積を有するものとする。
【0149】
ゲル230は、次のような粘度及び易動性を有しなければならない、すなわち(1)スクリューが回転する少なくとも途中まで溝の各々を充填するのに十分に低く、(2)ノズルの端部にて解放するのに十分に低く、空気圧力の差がノズルの先端を渡って430.923Pa(平方インチ当たり16分の1ポンド)であるようにするものであり、また、(3)ゲル種子混合体、粒子又は種子に加えられた力によって種子を混合することを可能にする十分に高密度の粒子及び半固体材料を有しなければならない。
【0150】
全体として、多くの適したゲルが既知であり、説明した密度にて使用することができる。例えば、デラウェア州19899、ウィルミントンのマーケット通り910のハーキュラス(Hercules)インクから商標名「ナトロゾル(NATROSOL)」という名称で販売されているヒドロキシエチルセルロースを推奨された比率にて混合して使用することができる。このゲルは、流体播種するとき、微生物を支えることができることが示されている。この特定のゲルは、利用可能な唯一のものではないが、ハーキュラスインクが印刷したナタロゾルという名称の小冊誌258−11改訂版10−80、10M07640に記載されており、混合時のその使用方法は、同様に当該会社が準備したその他のパンフレットに記載されている。
【0151】
粘度は、ブロックフィールド(Brookfield)粘度計のような粘度計を使用して測定することができ、1,800ないし4,000センチポイズの範囲になければならず、全体として、(1)キャベツ種子のような小さい種子の場合、1,800ないし2,000センチポイズの範囲にあり、(2)中程度寸法の種子の場合、2,500ないし3,000センチポイズの範囲にあり、(3)トウモロコシのような大きい種子の場合、3,000ないし4,000センチポイズの範囲にある。しかし、正確な粘度は、種子又は粒子供給装置の作動時の試行錯誤により容易に決定することができる。
【0152】
種子及び担体混合システム216は、ミキサー234と、添加剤236とを含む。混合は、手によって又は種子及びゲルを受け取り且つこれらを共に完全に混合する自動型ミキサーによって行うことができる。それ以前の段階にて追加されていないならば、微生物、殺虫剤、肥料又は成長ホルモンのような添加剤をこの段階にて追加することができる。種子及びゲルは、種子が懸濁状態にて残るよう十分に且つ、多量に混合し、次に、ホルダ、タンク又は種子用のホッパ又は粒子供給装置内に投入し又は種子用のホッパ又は粒子供給装置内にて混合することができる。これらが大型のミキサーからホッパに追加される場合、層状流れが種子を懸濁物から除去しないよう注意しなければならず、さもなければ、ホッパ内にて混合を反復しなければならない。好ましくは、オーガを使用して原材料を移動させ、また、原材料は、その内部に十分な半固体及び固体材料を有し、オーガによって提供されたせん断力は、原材料の成分に対して選択的ではなくて、その原材料の全体に力を加えるものとする。全体として、多量にホッパ内に投入された場合、懸濁物が乱されないようにしなければならない。
【0153】
制御された流体掘削システム218は、播種機240と、播種機242用の種子測定システムと、ゲル及び種子の組み合わせ体を供給する種子又は粒子供給装置244と、種子を分離する分離機246と、種子の監視装置249と、制御システム250とを含む。播種機240は、トラクタのような主乗物によって牽引される。また、地面に畝間を開け、種子が畝間内に挿入されることを許容すると共に、種子間を閉じ、又は従来の散播装置と共に使用することができる従来の播種機とすることができる。種子又は粒子供給装置244及び分離機246は、ゲル及び種子を畝間に供給し且つ種子を分離すべく、播種機240に取り付けられる。種子又は粒子供給装置244は、監視装置248によって監視される。制御システム250を使用してトラクタの速度を種子の供給量と比較し、適正な向きを維持し得るよう種子又は粒子供給装置244を調節することができる。1つの実施の形態において、種子を実際に分散する速度ではなくて、種子又は粒子供給装置244の作動速度が測定され、これは、ゲル中の種子の密度に従って種子の数と相関させる。これは、本発明において、ゲル種子又は粒子供給装置を駆動する従来の播種機装置によって自動的に行われる。この装置は、種子掘削装置を駆動するため既知である。また、播種機240を牽引する主原動機の速度又はその他の実施の形態において、種子又は粒子供給装置244の速度の何れかを調節することができる運転者は監視装置248を見ることができる。
【0154】
図35には、キャベツ、キュウリ又は同様の野菜種子のような比較的小さい種子を播種することを意図する播種機240Aの1つの実施の形態の斜視図が示されている。図35に示したような播種機240Aは、その内部に2列に播種するための部分を有しており、部分の各々は、相応する接頭語「A」又は「B」を付して相応する番号を有する2列の部分243A、243Bの1つとして表示されている。列は、播種機にて互いに調節可能である。
【0155】
播種機240Aは、多くの点にて先行技術の播種機と同様であり、好ましい実施の形態において、スタンヘイ カンパニー(Stanhay Company)が製造し且つ販売する型式の既存のドラウン(drawn)播種機の改変例であり、改変例は、主として参照番号244A、244Bにて示した種子又は粒子供給装置、また、空気を分離機部分246A、246Bに供給する共通の分離機部分246の作動及び取り付けに関するものである。播種機は、第一及び第二の深さ制御ゲージホイール(図35に図示せず)を有する深さ制御ゲージと、第一及び第二のツールバー支持ホイール260A及び260Bと、第一及び第二の作畝間部分262A、262Bと、第一及び第二の畝間を閉じ且つ加圧する部分264A、264Bと、ツールバー259とを含む。種子又は粒子供給装置244A、244B及び分離機246は、マトリックスを分与し、種子を分離して、且つ、畝間が閉じられ、加圧される前に種子が畝間内に落下するようにすべく播種機に取り付け得るようにされている。
【0156】
播種機は、従来の態様にてトラクタ270により牽引し得るようにされており、トラクタ270には、一部の実施の形態にて、適宜な監視装置248及び表示ディスプレイが取り付けられており、該ディスプレイは、トラクタ270の移動速度及び種子又は粒子供給装置244A、244Bによる種子の分与量を示し、又はその他の実施の形態において、種子のカウント数を示して、種子の分与量をトラクタ270の速度と直ちに相関させ、種子の間隔を制御することを許容する。一般的な分離機部分246は、圧力計274を通して2つのホース246A、246Bと接続された送風機又はその他の低圧空気供給源272を有しており、2つの種子又は粒子供給装置244A、244Bの各々にて種子を分離する。種子又は粒子供給装置244A、244Bは、ゲルと種子の混合体を受け取り且つその混合体を以下により詳細に説明するように、分離機246A、246Bによって分離すべく設備に供給するための相応する供給ホッパ276A、276Bを有する。
【0157】
図36には、図35の側部Aから播種機の240Aの側面図が示され、1つのツールバーホイール260Aと、1つの深さ制御ゲージホイール261Aと、畝間作りの部分262Aと、畝間を塞ぎ且つ加圧する部分264Aとが示されている。この図にて示したように、共通の分離機部分246(図35)は、供給ホッパ276Aに隣接する分離機ホース246Aを通して空気を送る。供給ホッパ276Aは、底部供給部分278Aの先端279Aに終わる供給部分278Aを有し、また、分離機ホース246Aは、畝間作り部分262Aに隣接し且つ畝間を閉じ且つ加圧する部分264Aの前方に配置され、畝間が開かれ且つ畝間が閉じられる前に、種子及びゲルを畝間内に供給する。
【0158】
播種機240Aの移動と関係した速度にて底部供給部分278Aを駆動するため、畝間を閉じ且つ加圧する部分264Aは、チェーン及びスプロケット280Aを有し、底部スプロケットホイール282Aを加圧ホイールと共に回転し且つ頂部スプロケットホイール284Aをチェーン駆動体を介して駆動する。頂部スプロケットホイール284Aは、歯車を介して軸268Aを回転させ、該軸は底部供給部分278Aを作動させる。種子又は粒子供給装置244B(図36に図示せず)を駆動する同様の伝動装置が同様の態様にて播種機240Aの反対側部にて接続されている。その他の従来の駆動機構は、動力軸からの地面速度を表示する信号を発生させると同様の態様にて適応し得るようにすることができる。
【0159】
図37には、トウモロコシ種子のような大きい種子を目的とする播種機の1つの実施の形態240Bの側面図が示されている。該播種機は、その部分の一部として、(1)その1つを参照番号261Cで示した深さ制御ゲージホイール、(2)その1つを参照番号263Cで示した複数のディスクオープナ、(3)その1つを参照番号262Cで示した複数の畝間作りの部分、(4)その1つを参照番号246Cで示した複数の分離機、(5)その1つを参照番号244Cで示した複数の種子又は粒子供給装置、(6)その1つを参照番号264Cで示した複数セットの畝間を塞ぎ且つ加圧する部分を有している。
【0160】
図35及び図36の実施の形態におけるように、図37の実施の形態は、複数列の種子を互いに平行に横に並べて同時に播種するための複数の平行な作列部分を保持し、図240Bの実施の形態は、多くの点にて播種機240Aの実施の形態と同様である。しかし、240Bの実施の形態は、全体として参照番号290で示した水リザーバ及びポンプと、以下に説明する異なる畝間掘削シューとを含む。水リザーバ及びポンプ290は、装置を掃除するためにだけ使用され、播種には関係しない。種子又は粒子供給装置244Cは、種子及びマトリックスをそのノズル336に供給する底部供給部分278Cと共に示されており、該ノズルにおいて、種子は分離機246Cにより1つずつ分離される。この実施の形態にて示したように、底部供給部分278Cに対するノズル336及び分離機264Cに対するノズルは、互いに近接して並置した状態に配置され、畝間を作り、分離機246Cは空気を下方に且つ地面に対して垂直に吹き出し、又は底部供給部分278Cのノズル336の先端を渡って地面に対して僅かな角度にて吹き出し、これにより種子がノズルの出口まで動いたとき、種子がノズル336から1つずつ地面に強制的に吹き出されるようにする。
【0161】
種子及びマトリックスを受け入れるべく地面作りのため、参照番号262Cで示したような畝間作り部分の各々は、相応するディスクオープナ263Cと協働し得るようにされ且つ該ディスクオープナと整合させた、参照番号294Cで示したような、相応する播種シューを含む。シュー294Cは、取り付け板295Cに深さが調節可能に取り付けられる。該取り付け板は、シューを地面に対して一定の深さ位置に維持する。底部供給部分278C及び分離機246Cは、種子及びマトリックスを該底部供給部分の後方にて地面に配置し得るようシュー294Cに隣接する位置に取り付けられている。
【0162】
種子は、このゲル播種機内にて早期に現れることができるから、シュー294C(図37にて切り欠き図にて図示)は、播種する間、多くの適用例の場合よりも浅い。シューは、その位置が調節可能であり、図37にて、地面から僅かに持ち上がった状態で示されており、播種するとき、土壌の水の深さに合わせて調節されよう。種子又は粒子供給装置278Cは、図35及び図36の実施の形態と同一の態様にて駆動されるが、所望であれば、別個のモータにより駆動してもよい。種子又は粒子供給装置のノズル336は、地面からある距離及び畝間にて形成要素内にてシュー240Cの翼部分内に配置されて種子及びマトリックスが適正に堆積されるようにする。
【0163】
図38には、その4つの相応する種子からゲル及び種子を強制的に供給する播種機240Bの4列部分243C、243D、243E、243F又は相応する設備(図38に図示せず)に対する粒子供給装置244Cないし244Fの部分後方斜視図が示されている。好ましい実施の形態において、その1つを参照番号278Eで示した底部供給部分が乗物の速度によって制御される。しかし、これらは、乗物の速度と無関係とし且つ、トラクタに対する別個の速度計と共に自動的に又は運転者によって制御されるものとしてもよい。この配置は、光学型式の種子カウンタが使用されるとき、特に有益であり、それは、種子のカウント値に基づいて運転室から調節して規則的な間隔を維持することができるからである。かかる場合、これらは、別個の液圧又は電気モータによって駆動することができる。
【0164】
図38に最も良く図示するように、ツールバー支持ホイール260C、260Dは、液圧シリンダ281C、281Dにより従来の態様にてツールバー259Aに取り付けられ、播種シューの深さ又は高さを調節する。その1つを参照番号276Eで示した種子又は粒子供給装置が畝間内に供給する。従来の列マーカ279A、279Bが列を標識する。圧力空気を参照番号276Eで示したような種子又は粒子供給装置に供給するため、分離機246Aは、圧力空気源と、圧力計とを有しており、該圧力計は、トラクタに取り付けられ且つ導管によって接続され、空気を種子又は粒子供給装置の付近の位置に供給する。好ましい実施の形態において、圧力空気源は上述したように、送風機を含む。
【0165】
図39には、取り付け軸296と、刃先部298、畝間形成部分300、追従部分302を有する播種シュー294の斜視図が示されている。取り付け軸296は、全体として四角形であり、播種シュー294の頂部に取り付けられている。播種シュー294は、播種機のディスクオープナの後方にて水平に取り付けられ、シューが地面を移動するとき、畝間作りをする。刃先部298は、その平坦な頂面が地面の上方にある状態で実質的に地面内にあるように取り付けられる。刃先部298は、畝間を掘り又は深くすることができる。その畝間作り部分300は、畝間の幅を広げ、その後縁部分302は、遊離した土壌を経路外に動かす。
【0166】
図40に示したように、播種シュー294の後縁部分302は、外方に伸びる部分304、306と、畝間を通って進むとき、多少の曲がりを許容し且つ土壌を片側に押し付ける切り欠き部分とを保持している。ノズルが塵埃にて詰まるのを回避するのに十分な高さから、また、風又は振動のような色々な力によって落下する間、マトリックス及び種子が畝間から動くのを防止するよう、畝間に対し十分に近い位置から外方に伸びる部分304、306の間にて種子が供給される。
【0167】
図41にて、取り付けブラケット312、2つの整合した刃先部314A、314B、後縁部分318を有する、トウモロコシのような大きい種子を播種するためのシュー310の1つの実施の形態の斜視図が示されている。刃先部314A、314B、及び後縁部分318は、刃先部298(図39)、畝間作り部分300(図39)及び後縁部分302(図39)と実質的に同一である。しかし、畝間は、これらの種子の場合、より深くなければならないため、刃先部314Aは刃先部298(図39)よりも低く、刃先部314Bは、より深く且つ幅の広い畝間を作れるよう幅が広い。こうしたシューの設計は、風又は振動に起因してノズルからのゲルの経路が僅かに角度付きとされるときでも、ゲルが溝内に落下し且つ比較的規則的な位置となることを可能にする。マトリックス、ゲル及び種子の落下に対する保護領域を形成するため、図39、図40の隔てた部分304、306は、種子が落下する箇所にて互いに隔てられている。播種シュー294(図39及び図40)、310は、当該技術にて既知の態様にてレベルゲージホイールの制御の下、シューが取り付けられるオープナに対して調節された高さにて浮動するよう取り付けられ、この目的のため、取り付けブラケット312は、シュー310に取り付けられ、取り付けブラケット312は、以下に説明する態様にてオープナの取り付けブラケットに可動に取り付けられる。
【0168】
図42には、種子又は粒子供給装置244と、人参又はキャベツの種子のような小さい種子に最も有用である型式の分離機246との斜視図が示されている。種子又は粒子供給装置244は、供給ホッパ276Aと、底部供給部分278Aと、モータ出力軸330と、取り付けブラケット332と、振動装置334と、ノズル336Aとを含む。種子及びマトリックスを押し出すため、底部供給部分278Aは、(1)軸330と接続され且つ軸330により駆動され、(2)取り付けブラケット332により播種機のフレームに取り付けられ、(3)供給ホッパ276Aに取り付けられている。底部供給部分が供給ホッパ276Aからゲル及び種子を受け取る。底部供給部分は、種子又は粒子供給ノズル336Aが振動装置334によって振動されている間、種子又は粒子供給ノズル336Aを通じて軸330の駆動力の下、種子及びゲルを駆動する。軸330は、農地を渡って播種機の速度と同期化してチェーン及びスプロケット部分(図42に図示せず)により又はモータによって回転される。分離機246は、ノズル340と、ホース342と、取り付けブラケット344とを含む。ホース342は、空気供給源272(図35)と連通しており、該空気供給源は、雰囲気圧力よりも430.923Pa(平方インチ当たり16分の1ポンド)だけ低く、また、散播の適用例のため、68.9476kPa(10psi)のように高くすることができるが、1.7237kPa(4分の1psi)ないし27.579kPa(4psi)の範囲にあることが好ましい。空気は、圧力下にてホース342を通してノズル340に送られる。ホース342は、取り付けブラケット344により供給ホッパ276Aに取り付けられ、そのノズル340は、種子又は粒子供給ノズル336Aを丁度超える位置にて地面の上方にて且つ地面に向けて実質的に垂直下方に向けて、空気を該ノズル336Aを渡って下方に地面まで又は種子を所望のパターンにて散播し得るパターンにて吹き出す。ホース342は、比較的剛性であり、このため、ホースは風圧又は同様のもの下、動くことなくその位置に取り付けることができる。
【0169】
供給ホッパ376Aは、全体として頂部が開放し且つ矩形であり、数ガロンのゲル及び種子を含むことができ、側部は、底部供給部分278Aに近い位置まで下方に伸び、該底部供給部分にて、供給ホッパは、該底部供給部分と連通するよう角度が付けられている。供給ホッパのその他の寸法及び形状が使用可能であり、その壁構造は、種子及びゲルをホッパ276Aの底部内に且つ底部供給部分278A内に移動させるようにされており、この場合、種子は、ホッパの壁に対して層状流れにより分離されたり、又は、大量のゲルを播種するのに必要な時間のため、ゲル内に沈澱してある寸法グループとなることはない。このように、供給ホッパの寸法は、種子及びゲルの懸濁の安定性に関係しており、また、種子又は粒子供給ノズル336Aを通して種子が駆動される迄、供給ホッパ276A内での種子の均一な分散状態を含む。種子又は粒子供給装置244の底部供給部分278Aは、供給ホッパ276Aの中心軸線に対して全体として垂直で又は中心軸線に対しある角度にて傾斜した軸線を有する円筒状ケーシングを含む。底部供給部分278Aの角度は、重力によってゲルを供給ホッパ276Aから種子又は粒子供給ノズル336Aを通して供給するのを助けるようにされている。供給手段の長手方向軸線は、供給ホッパ276Aの長手方向軸線に対しある角度を成し、この角度は、供給ノズル336Aが、モータ出力軸330を受け入れる端部よりも供給ホッパ276Aの頂部から下方まで且つ該頂部から更に離れるようなものである。
【0170】
ゲル及び種子を確実な力にて移動させるため、供給手段は、その下端にて取り付けブラケット332によりハウジングに取り付けられ、又は任意のその他の手段により取り付けることができる、全体として円筒状ケーシングを有する。供給手段は、一端にてモータ出力軸330を受け、該モータ出力軸は、液圧モータにより又は加圧ホイールと接続された歯車により又は種子/ゲル混合体を種子又は粒子供給ノズル336Aに向けて強制的に供給する任意のその他の機構により回転される。種子又は粒子供給ノズル336Aは、底部供給部分278Aの回りに取り付けられたキャップ又は蓋体から伸びて、参照番号337にて示したようにゲルを下方に放出する。
【0171】
種子又は粒子供給ノズル336Aを通る可能性のある層状流れに拘わらず、分散のため種子を均一な懸濁状態にて種子又は粒子供給ノズル336A内に維持すべく、振動装置334は、電磁石350、取り付け基部352、取り付けブラケット354及びヨーク356を含む。取り付け基部352は、ブラケット354により底部供給部分278Aの円筒状ケーシングに取り付けられ且つ電磁石350を支持する。電磁石350は、U字形の強磁性外側部材と、交流電圧源に接続された中央に位置する導電性巻線とを含み、該導電性巻線はU字形強磁性材料内にて、最初に一方向に向け、次に、その反対方向に向けて磁束路を形成し、ヨーク356を吸引し及び反発させる。
【0172】
ノズル336Aを振動させるため、ヨーク356は、強磁性ばねと、種子又は粒子供給ノズル336Aの回りに嵌まり且つ該ノズルを把持する下方に伸びる部材とを有する。強磁性ばねは、U字形の強磁性材料の脚部間を伸びており、一端にて強固に締結され且つ他端からばね偏倚されており、このため、U字形部材を通る磁束路は、ばねの自由端部を該U字形の強磁性材料に向けて引っ張り、一方向に向けた磁束路を完成させ且つ、磁束路の方向が変化するとき、磁束路を解放して磁束路を再度、引き戻して反対方向への経路を完成させる。この動作は、滑らかな種子の流れを維持するのに十分な振動及び振幅にてヨーク356及び種子又は粒子供給ノズル336Aを振動させることになる。典型的な強磁性振動装置334が開示されているが、商業的に利用可能な異なる型式の多数の振動装置が存在し、また、その他の振動装置がヨーク356を次のような振動数及び変位振幅にて振動させるならば、その振動装置も利用可能である。すなわち、(1)壁に対する摩擦によるような、ゲル及び種子が種子又は粒子供給ノズル336Aから流れるとき、種子が依然、種子又は粒子供給ノズル336A内にある間、種子がマトリックスから分離するのに十分であり、また、(2)分離機ノズル340からの空気流の助けを受けて制御された態様にて、ゲル及び種子を種子又は粒子供給ノズル336A外に分離するが、但し種子又は粒子供給ノズル336Aと接触する状態にて分離するのを助けるのに十分なものとする。振動装置の主目的は、ゲル及び種子マトリックスがオーガのせん断力部材と直接接触した状態から去った後、ゲル及び種子マトリックスがノズルを通って流れるとき、種子及びゲルの均一な分散状態を維持することである。
【0173】
振動は、所期の目的に適した振動数であり、また、全体として種子の直径よりも長い波長を有する。振動は、全体として秒当たり20サイクルないし秒当たり10,000サイクルの範囲にあり、振幅は、1mmないし3mmの間にあり、種子がノズル336Aを通して押されるとき、出口内に堆積し且つノズルを詰まらせるのを防止し得るようなものとする。振動振幅は、種子とゲルとの間にて慣性力効果を発生させるのに十分であり、従ってゲルの粘度及び種子の密度と関係しているものとする。
【0174】
分離機246は、種子又は粒子供給ノズル336Aの先端に到達する種子及びマトリックスを強制的に分離し且つ地面に落下するようにする規則的な間隔にあることを意図する。分離機は開放し又は回転するファン状機構を渡って通るが、好ましい実施の形態において、雰囲気圧力よりも1723.69Pa(.025psi)高い圧力の機械的振動装置とすることができる。種子を適正に分離するため、空気流は、雰囲気圧力よりも344.783Pa(平方インチ当たり20分の1ポンド)ないし27.579kPa(平方インチ当たり4ポンド)の範囲又はゲル及び種子を除去し且つゲル及び種子が重力によって落下するのを許容するように配置された真空ポンプである場合、雰囲気圧力以下でなければならない。好ましくは、空気流は、播種機の移動方向に対して垂直な平面内にて垂直方向に又はその内部に種子が落下する溝の方向に向けて且つ、播種機の移動方向と整合させた平面内にて垂直に又は僅かに角度を付けた方向に向け、又はその内部に種子が落下する溝の方向に向け、種子又は粒子供給ノズル336Aの先端を渡って直接進む。この角度は、播種機又は溝の移動方向に整合され、地面に対する法線の両側部にて75°以下で且つ播種機又は溝の移動方向に対して垂直な地面内に対する法線から30°以下であるようにする。
【0175】
図43には、分離機246と接続されて、同一の振動装置334(図49に詳細に図示)と、取り付けブラケット352と、底部供給部分278Aと、軸330とを有する種子又は粒子供給装置244Aの別の実施の形態が示されている。しかし、供給ホッパ276Bは、図42の供給ホッパ276Aと相違する。相違点は、全体としてボックス内にてより多量の原料を受け入れつつ、種子が底部供給部分278A内に移動するのを容易にすることにより、図42の供給ホッパ276Aよりも大きい種子及び多量の種子を受け入れることを意図する。
【0176】
供給ホッパ276Bは、拡張した頂部分360と、内方に角度を付けた部分362と、狭小部分364と、底部供給部分278Aに取り付けられオーガ部分366とを有する。底部供給部分278Aは、その内部にオーガ370を有しており、該オーガは、軸330によりチェーン及びスプロケット部分から又はモータから回転して、ゲルを種子又は粒子供給ノズル336Bに向けて移動させる。狭小部分364は下方に狭小となり、ゲルをオーガ370に強制的に供給し、該オーガにてゲルは、円筒状の底部供給部分278A内にて移動することができ、該底部供給部分は、種子を収容し、オーガ370のせん断面は、混合体を種子又は粒子供給ノズル336Bまで連続的に移動させる。
【0177】
混合体の流れを促進するため、狭小部分364はある角度を有しており、このため、底部供給部分278Aは下方に傾動し、種子又は粒子供給ノズル336Bは軸330の下方にある。狭小部分364は、オーガ部分366を内方に角度を付けた部分362と接続し、この部分によって混合体は内方に摺動する。拡張した頂部分360は、内方に角度を付けた部分362の上方にあり、より多くの材料を保持し且つ重力によって混合体を下方にオーガ370まで送り出す。
【0178】
図44には、供給ホッパ276Aと、オーガ370と、ノズル336Bとを有する種子又は粒子供給装置244Aの平面図が示されている。供給ホッパ276Aは、(1)ゲル及び種子を受け入れ得るように開放した頂部と、(2)オーガ370と連通して種子及びゲルの混合体を供給する下端とを有している。ゲル及び種子を受け入れるため、供給ホッパ276Aは、(1)直線状の垂直側部を有する矩形の断面の拡張した頂部分360と、(2)頂端部分を下方部分と接続する内方にテーパーを付けた壁を有する小さい中央又は接続部分362と、(3)矩形の挿入部を有する下方の狭小部分364と、(4)底部にてオーガ370にて終わる内方にテーパーを付けた部分又はオーガ部分366とを有する。オーガ370は、一端にピン接続部372を有し、軸330と接続してオーガ370を回転させ、また、その他端に種子を突き出すことを目的とする末端ランド部374を有している。オーガ370は、供給ホッパ276Aの底部に配置されて、供給ホッパ276A内に上方に開放する区画380内にねじを保持している。オーガのねじは、参照番号382で示したノズル336B内に伸びており、底部供給部分378Aは、オーガ370の端部を取り巻き且つ開口部384に終わる閉じた円筒体であり、該開口部は、テーパー付き壁と、オリフィスとを有しており、種子、粒子、添加剤及びゲルの混合体は、該オリフィスを通って移動する。底部区画380は、オーガの軸部のねじ付き部分ほど長くはない。少なくとも25.4mm(1インチ)の長さのオーガの非ねじ部分381は、区画380内に嵌まり、オーガ370によりノズル336Bにまで動かされるゲルを受け入れる。
【0179】
供給ホッパ276A、オーガ370及び底部供給部分378Aは、次のことを防止し得るように選んだ寸法を有する設計とされている、すなわち、(1)オーガ370と、ノズル336A又は供給ホッパ276Aの端縁の間にて種子が割れること、(2)種子が表面に対する層状流れによって分離し、その結果、ノズル336Bが最終的にブロックすること、(3)オーガ370から開口部384を通じて不規則的な送り出しに起因して種子及びゲルが脈動状態にて排出されること、(4)ゲル内の種子の均一な分散状態の乱れにより種子の間隔が不適切になることである。種子の割れ又は薄切りを減少させるため、その上端縁におけるオーガ370のねじ角度及び混合体が最初に供給ホッパ276Aから底部供給部分378A内に押し込まれる箇所である、底部供給部分378A又は供給ホッパ276Aの角度は、種子を割り又薄切りするような鋏み効果を防止し得るよう選ばれる。この目的のため、種子が管内に進むときのフライト(flight)角度、種子が接触する供給ホッパ276A内の壁の角度は、等しくなるように選ばれ、フライト及び壁は、が端縁に向けて平行に移動する端縁として作用するようにする。この構造は、最大のゲルが底部供給部分378A内に吸引されることを許容し且つ、種子を捕捉し、種子を割り又は薄切りする鋏み効果を防止する。
【0180】
ゲルが供給ホッパ276Aの下方に動くとき、層状流れによる種子の分離を減少させるため、供給ホッパ276Aは、オーガ区画380内に下向きの圧力を形成するのに十分な寸法をしており、また、ゲルの粘度、種子の寸法及び密度に関係した角度付きの壁を有する。底部の角度付き面は、ゲルが平坦面に対して位置するのを許容するのではなくて、ゲルがオーガ370内に直接進むことを意図しており、該平坦面において、種子は、供給ホッパ276Aの底部に対して水平面内にてゲルがゆっくりと動き又はゲルの動きによって最終的に分離する。直線状面は、ゲルを勾配面に対して圧力にて下方に付勢する傾向のある重量ヘッドを形成することを意図する。
【0181】
種子及びゲルのマトリックスが供給ホッパ276Aから入る箇所である底部供給部分378Aの端部付近でのブロッキングを防止するため、オーガの溝の深さは十分に深く、ねじの角度は十分に大きく、ゲル混合体がゲルの小さい表面積のみにて動き、大きいバルク物は、層状流れにとって都合のよくない量にて静止面と接触する状態で動く。ねじは、この態様にて形状設定されており、それは、そうでなければ、層状流れは、種子を溝の表面に対して分離させ、最終的に詰まることになるからである。実際の流れは、種子を懸濁状態に維持するある種の混合状態にとって望ましい渦流である。
【0182】
オーガ内の溝の深さは、種子の寸法及びゲルの量と共に変化する。ねじの角度は、底部供給部分378Aの壁に対するゲルの表面の移動速度を制御するため、多数のファクタと相関する。その他のファクタは、(1)種子間の間隔、(2)地面を横切る播種機の速度、(3)ゲル内の種子の密度、(4)オーガ370のねじ角度、(5)オーガ370の分当たりの回転数である。底部供給部分378Aの出口端における分離を減少させるため、末端ランド部374の角度は、ゲル及び種子をより高速度にて押し出すよう鋭角とされている。このように、底部供給部分378Aの入口端における角度は、その位置における角度が出口端における角度と異なる角度を有するねじと適合する。
【0183】
ノズルの詰まりを減少させるため、(1)末端ランド部374の角度、底部供給部分378Aを狭小にする角度は、突き出し分離及び精度が最大であるように選ばれ、(2)空気分離機は、上述したように使用され、(3)振動装置は、上述したように使用され、(4)ゲル混合体は固体をゲルから分離せずに、原材料を通して力を直接付与し得るようその内部に十分な固体及び半固体材料を有する。このことは、ゲル混合体をホースを通して圧送する先行技術の試みの場合に生じたように詰まることなく、種子よりも僅かに1mm以下だけ長く開口部を通る移動であることを許容する。オーガのねじ端部は、ノズル336Bのテーパー付き部分内に伸びて、テーパーが生じるとき、力を発生させて詰まりを減少させる。振動は渦流を発生させ且つ種子がその位置にて定着するのを防止する。
【0184】
ゲルの粘度は、沈澱率及びノズルにて分離する能力の双方に影響を与えるため、この粘度はその双方のファクタを考慮して選ばれる。一部のゲルは、時間と共に粘度が変化するため、予め調整した種子をゲルと混合させ、その粘度は、開始時点にて制御することができるからゲルは直ちに使用される。このことはまた、種子が実際にゲル中にある時間が短くなり、しかも本発明に従って完全に水化した種子から播いた植物が迅速に且つ同期的に現れるのを許容するから、ゲルが酸素不足のため種子を水浸しにする可能性を減少させることになる。
【0185】
溝間のねじ382は、底部供給部分378Aの壁と緊密に係合することができる平坦な頂端縁と、溝の横断寸法と比較して薄い厚さとを有する形状とされ、溝の開放端部がそれに対して動く面と比較したとき、十分に大きいポケット内にてゲル及び種子混合マトリックスを含むことを許容し、このため、オーガ370が十分に遅い速度にて回転するとき、層状流れによる分離は少なく、種子を動かす比較的滑りの少ない摩擦面が提供される。全体として、ねじの端縁は、溝内のねじの間にて開放面の10分の1以下でなければならず、溝は、小さい種子を除いて、開放空間の直線状長さと少なくとも等しい深さでなければならない。スクリューの直径は、底部供給部分378Aの壁とゲルとの間の移動を防止する上記の制約により、ゲルの平均粘度に対し分当たり914mm(36線形インチ)以上でなければならない。
【0186】
排出物の脈動を防止するため、(1)ねじ382の角度は均一であり、又は、(2)オーガ370の溝の深さ対幅の比は、オーガ370の異なる回転部分の間、大きい送り出し差が生じないよう選ばれる。同様に、ねじの端縁及び勾配の幅は、ノズル336B内への不作動空間を回避するよう選ばれる。浅く幅の広い溝によってより多くのゲル及び種子が底部供給部分378A内にてノズル336Bに向けて移動する間、摩擦及び遠心力に曝されるようにし、これにより一層良く混合して種子を均一に分配するが、種子が表面に対する摩擦力によって移動する可能性は増す。
【0187】
前端を除いたねじの角度は、25.4mm(1インチ)の単一の溝当たり1.5のピッチにて少なくとも15°であり、好ましくは22°でなければならない。オーガ370の先端における末端ランド部374の角度は、遥かに鋭角で且つ15°以下の鋭角な角度を形成し、先端にてマトリックス、種子及びゲルを迅速に加速するようにする。好ましい実施の形態において、オーガ370のピッチ及び角度は、ノズル336A(図42)又は336Bに隣接する部分のみにて顕著に増大するが、オーガは、供給ホッパ276A内ではなくて、底部供給部分378A内にて異なるピッチを有することができ、それは、管の壁によって取り囲まれ、開放した側部が無い底部供給部分378Aにて分離する傾向は大きいからである。オーガ370の全体を通じて、ゲルを空気力学的に前方に且つ前端縁に向けて引っ張ってゲルを前方に押すため、各ねじ部の後端縁を形成することが望ましい。
【0188】
図45には、種子又は粒子供給装置344A、播種シュー310、分離機ノズル340、畝作り部分262A内のゲージホイール261Aの位置決め状態を示す改造したジョンディールマックスエマージ(John Deere Max Emerge)播種機の部分斜視図が示されている。この図にて示したように、播種機は、ディスクオープナの後方にて且つゲージ制御ホイールのアクセス部にてゲージ制御ホイール261Aに取り付けられ、該ゲージ制御ホイールにて、播種機は、レバー312により浮動する可調節型支持体313に取り付けられるため、浮動する。
【0189】
調節可能な高さにて浮動するのを許容するため、レバー312は、ピン留め箇所315にてレベル調節支持体313に接続され、該レベル調節支持体はまた、箇所317にてゲージホイール軸に取り付けられるが、その回りにてレバー319により高さが調節可能であり、このため、(1)シュー310の先端は、深さゲージホイール261Aに隣接してディスクオープナと同一の高さにて取り付けられ、(2)レバー312の後方部分は、レバー319により調節可能な高さにて箇所315にてピン留めされ、その底部はシュー310の頂部と接続され、(3)シューの後部、レバー312及びレベル調節部の全ては、ピン315、軸317の回りにて回動することにより、ばね偏倚レバー321の制御の下、短い距離だけ上方に又は下方に自由に動くことができる。シュー310の後縁端318の翼部分の間にて、分離機ノズル340及び底部供給部分278Aのノズルは、後端縁318により遮蔽し得るよう互いに隣接する位置に配置される。シュー310の移動量は不十分であり、分離先端及びノズル先端がさもなければその作用を妨害されるであろう塵埃又は風から保護される箇所318にて、これらの分離先端及びノズル先端をシューの翼部分から除去することはできない。
【0190】
この配置により、保護された位置内にて分離機ノズル及び種子又は粒子供給装置ノズルに対する畝掘削機構内のスペースが提供される。該保護された位置は、塵埃が詰まらないようノズルを遮蔽し又は種子が過剰な風によって横に移動するのを防止し、また、播種する地面に対する最終位置に種子が近くなることを許容する。シュー取り付け部のばね偏倚力及び寸法の程度は、シューの浮動動作が所定の態様にて設備の作用に影響を与えないように関係付けられる。
【0191】
図46、図47及び図48には、3つの異なるオーガ392、394、396がそれぞれ示されており、3つのオーガは、異なる寸法の種子に対するものである。オーガ392は、大径であり且つ先端398におけるねじに対して大きいピッチ又は角度を有する軸部を有している。ねじ間の溝も大きく、また、ねじは、より小さい角度を有する。該オーガは、トウモロコシの寸法の種子に適応させてある。オーガ394は、人参又はレタスのような小さい種子用であり、小さいピッチの先端400を有する。全体として、該オーガは、12.7mm(2分の1インチ)の外径を有し、ねじの間の25.4mm(1インチ)の導入部と、溝の底部とねじの頂端縁との間に3.175mm(8分の1インチ)の深さを有する。図48には、ねじ間にて19.05mm(4分の3インチ)の導入部及び溝の10.16mm(0.40インチ)の深さを有するトウモロコシ種子のような中程度寸法の種子用のオーガが示されている。その先端400は、依然として小さい角度の先端である。一般に、オーガは、12.7mm(2分の1インチ)ないし76.2mm(3インチ)の範囲のピッチと、1.5875mm(16分の1インチ)ないし76.2mm(3インチ)の間の溝深さとを有する。
【0192】
図49には、振動装置334及び取り付けブラケット基部352の立面図が示されており、振動装置は、電磁石350及びヨーク356を含む。取り付け基部352は、上述したように取り付けブラケット264(図45)と接続され、基部352は、確実に取り付け得るように、頂部ねじ351により振動装置と接続されている。電磁石350によりヨーク356を振動させることを許容するため、電磁石350は、板ばね414と、強磁性外側基部418と、コイルとを含む。金属伸長体410が箇所412にて強磁性板ばね414と接続され、該強磁性板ばねは、電磁石350から参照番号416で示した短い距離だけ偏倚されている。外側基部418は、2つの端部分420、434を有し且つ電磁コイルを取り囲む逆U字形の強磁性部材であり、電磁コイルは、上述したように、交流電位源に電気的に接続されている。ノズルを振動させるため、ヨーク356は、下方に伸びるアーム426及びカラー428を含み、アーム426は、強磁性板ばね414と接続され、該強磁性板ばねは、空隙416により端部420、434から分離され且つその他端にてカラー428に取り付けられ、種子又は粒子供給装置244Aに対する駆動手段のノズル(図44)を振動させる。勿論、多くのその他の型式の振動装置が既知であり且つ使用可能である。
【0193】
図50には、ランド部384と、1つ又はより多くのスリット337とを有するノズル336Bが示されている。ノズルは、ゴムのようなエラストマー的材料にて出来ており且つ膨張可能である。スリット337及びゴムの構造体は少量のゲルを含み、このため個別の片とする(singulation)過程にて1つずつ先端を通って搾り出される固体塊を提供するが、全体として重力によって逃げることができない種子に適応させてある。先端において、これらは、上述したように振動装置により振動され且つ空気によって個別の片とされる。代替例において、図22に関して説明した設備20Cを使用して、種子を互いに分離し且つ種子を押し出すことができる。
【0194】
図51には、比較的剛いプラスチックにて形成されて、多量のゲルを含む小さい種子を受け入れ得るようにされたノズル336Aが示されている。このノズルは膨張しないが、振動し且つゲル部分が個別の片にするため種子を含む分離機によって除去される。ゲルは、種子が重力によって過早にノズルの先端から逃げるのを防止するのに十分な自己接着性を有する。
【0195】
図52には、特に、種子が予め選んだ標的領域のグループ内に落下するようにすることにより、種子を慎重に配置し得るよう特に設計された種子又は粒子供給装置430の別の実施の形態が示されている。この目的のため、種子又は粒子供給装置は、ソレノイド432、分離機ノズル340と並置して配置されたソレノイド作動のレバー436を有する離間板434と、種子又は粒子供給装置ノズル336とを含む。ソレノイド432は、ソレノイド作動レバー434を動かすことができる任意の型式のソレノイドとし、レバーがブロッキング機構236を分離機ノズル340のオリフィスの上を動かし、ノズルからの空気を遮断する。この実施の形態により、ソレノイド432は、起動されたとき、ソレノイド作動レバー434を分離機ノズル340の経路内に移動させ、種子及びマトリックスは、分離機ノズル340の圧力の下、空気流によって種子又は粒子供給装置ノズル336から押し出されない。種子又は粒子供給装置ノズル336が標的領域の真上にあるとき、ソレノイド432を非励起状態にし、ソレノイド作動レバー434を解放し且つ分離機ノズル340からの空気に対する経路を開き、種子又は粒子供給装置ノズル336を渡って吹き出し、これにより種子又は粒子供給装置ノズル336から空気がブロックされている間、蓄積したゲル及び種子を除去する。このことは、空気供給源340におけるソレノイド弁を開き且つ閉じるその他の手段によって実行することもできる。
【0196】
図53には、ホッパ452と、第一、第二及び第三のオーガ446、448、453とを有する、種子又は粒子供給装置の更に別の実施の形態440の頂部から見た斜視図が示されている。ホッパは、矩形の外壁部分242と、内方にテーパーを付けた壁部分444とを有し、該内方にテーパーを付けた壁部分は、オーガ446、448、453を凹所内に受け入れる平坦な床部にて終わる。この実施の形態440は、単一のホッパ452内にて3つの異なる列の種子に対する3つの駆動手段を形成する3つのオーガがある点を除いて、前述の実施の形態と同様である。
【0197】
図54には、垂直に取り付けられた単一のホッパ452を示す、3列の種子又は粒子供給装置及び分離機の実施の形態440の別の斜視図が示されており、3つのノズル454、456、458は、単一の振動装置470によって振動させ得るように伸びており、該単一の振動装置は、単一列種子又は粒子供給装置及び分離機に関して上記に説明したように、ノズルを振動させ得るよう、ノズルの各々の回りにヨークを有する。ノズル454、456、458に隣接して且つこれらノズルの各々の上方にて、相応する分離機ノズル460、462、464は、マニホルド480と接続可能であるようにされており、該マニホルドは、弁468の制御の下、接続部480にて圧力下の空気源を受け取り、ノズルを渡って流れる空気の圧力を制御する。この種子又は粒子供給装置及び分離機の実施の形態は、前述の実施の形態と同一の態様にて作動し、また、単一のホッパから近接して並置した隣接する列に播種し得るよう播種機に取り付け得るようにされている。この実施の形態は、経済性及び密に隔てた種子の列にて播種することの能力の点にて利点を有する。
【0198】
図55には、設備532Aを有し、空気源340及び分離面540及び添加剤供給管538Aが添加剤供給源と接続されたゲル−化学剤ディスペンサ498の1つの実施の形態が示されている。ゲル−化学剤ディスペンサ498は、単独にて使用し又は種子又は粒子供給装置(図45)と並列に取り付けて、添加剤を有するゲルがノズル340からの空気により分離され且つ図56に示したような種子又は粒子供給装置からの種子と共に又は単独にて堆積される。
【0199】
分離機は、図56の実施の形態にて使用した分離機と実質的に同一のものとすることができ、また、図55の供給装置532Aと協働するが、本明細書に記載したその他の任意の位置に配置することができる。ノズル336A(図51)と同様の化学剤添加剤に対するノズルを使用することもでき、この場合、分離機は、該分離機が種子又は粒子供給装置344A(図45)にて使用される位置に同様の態様にて配置され、添加剤及びゲルを堆積させるようにし又はゲル及び添加剤の管状のコラムを堆積させるために、分離機を全く使用しないようにしてもよい。
【0200】
ポンプ534(図56)は、例えば、イリノイ州、シカゴのコール−パーマーインスツルメントカンパニー(Cole−Parmer Instrument Company)によりマスターフレックス(Masterflex)という商標名にて販売されている蠕動ポンプの如き任意の適当な蠕動ポンプとし又は移動速度に対して圧送量を同期化し得るように主軸又はホイールによって駆動することができる歯車ポンプ又はその他の精密な低圧ポンプ、あるいは農地に対してディスペンサの速度に従って送り出し速度を維持し得るよう運転者によって制御される別個のモータにより駆動される場合、コール−パーマによりイスマティック(ISMATIC)という商標名にて販売されているポンプとすることができる。更に、蠕動ポンプ以外の低圧力にて定容積を押し出すことのできるポンプを使用することが可能である。
【0201】
設備532Aは、図45の実施の形態と同様の態様にて振動させ又は振動装置334の力のみを利用して、ゲル−化学剤及び添加剤が連続的に実質的に均一に付与されるようにすることができる。1つの実施の形態において、設備532Aは、ゲルを受け入れる開放した頂部通路を提供し得るよう参照番号540Aにて切り掻いて、また、分離機のノズル540は、圧力下の空気を通路の開放した頂部に向け、これにより任意の領域上にて均一に散播されるゲル−添加剤噴霧の霧を形成する位置に配置されている。開口部は、化学的添加剤を経済的に使用し、また、ある濃度のゲルによって含むことができるよう調節され、このため、ゲルと共に均一で且つ十分に分配する状態が、ポンプ速度、設備532Aの寸法、付与される材料の濃度に対する農地を横切る移動速度を制御することにより適正な率にて得られる。
【0202】
図56には、ポンプ334、化学剤タンク330、空気マニホルド350、地面車輪駆動体352、空気管446Aないし446H、化学剤管538Aないし538H、ノズル532Aないし532Hを有して、添加剤を提供し得るよう、農地を渡って引っ張り得るようにされた農業投入物の分与システム499が示されている。ポンプ334は、地面車輪352により駆動して、ゲル−添加剤マトリックス又は濃縮した化学剤添加剤を化学剤管538Aないし538Hを介して圧送する。2つの送風機354、356からの空気がマニホルド350を加圧して、空気圧力調節弁358により制御された圧力にする。この圧力は、空気圧力計360により測定される。圧力下の空気は、空気管446Aないし446Hを介してノズル532Aないし532Hに付与されて、付与された材料の液滴を噴霧する。付与される材料は、施される材料を噴霧する殆どの場合、ノズル又は設備からの垂れ落ちに抵抗し得なければならない。導管又はノズル寸法に対する粘度は、かかる過剰な自由動作を防止する主要な手段である。
【0203】
このシステムは、(1)粘性であり且つゆっくりと、しかも均一に分配することができるため、化学添加剤及び担体の量を減少させること、(2)妥当な寸法のノズル開口部を使用することができ、また、過剰な量のゲル又は添加剤を使用せずにゲル又は添加剤を純粋な状態に維持すべくかなりの力にて押し出すことができるため、詰まりが起き難いことという利点を有する。本発明の図21ないし図23の播種機又はアプリケータを作動させる前、流体掘削に適した特徴を有する種子が選ばれる。種子は、プライミングを介して最初に活性化し、乾燥させて活性化を停止させ、播種する時点迄、保存し、ゲルと混合させ、次に、迅速な発芽及び発現のため適正に隔てられた背向にて播種機が農地を横断して移動するとき、播種機から供給することができる。
【0204】
種子を再調整するため、1984年、園芸協会(Horticultural Society)のオア(Ore)の論文集、25巻、227−233ページにおけるブレッドフォード ケント ジュニア(Bredford,Kent J)による「種子のプライミング:種子の発芽を促進する技術(Seed Priming:Techniques to Speed Seed Germination)」に記載されているように、種子は、適正な発芽温度にて水を吸収することが許容される。活性化後であるが、成長前、種子は、通常、プライミングシステムから除去し且つ乾燥させるが、これらの種子は、乾燥させ且つその後に再度水化することなく、直接播種することができる。
【0205】
播種前に、デラウェア州、ウィルミントンのマーケット通り910のハーキュラスにより「ナトロゾル」(ヒドロキシエチルセルロース)という商標名にて販売されているもののような商業的な粉体からゲルを準備する。一般に、ゲルは、ナトロゾルという名称の小冊誌450−11改訂版10−80m10M07640Hに記載されており、好ましい実施の形態において、ハーキュラス インクである製造メーカが説明する態様にて準備される。
【0206】
ナトロゾルがゲル剤であるとき、本発明に従って流体掘削にて使用されるゲルの粘度は、800ないし5000センチポイズの範囲になければならない。好ましくは、キャベツのような比較的小さい種子の場合、混合体は、1,800ないし2,000センチポイズの範囲の粘度を有する柔軟なゲルを提供し得るよう準備される。中程度寸法の種子の場合、2,500ないし3,000センチポイズ範囲の粘度を有する中強度のゲルとし、大きい種子の場合、3,000ないし4,000センチポイズの範囲の粘度を有する高強度のものとする。種子に対するゲルの容積は、小さい種子の場合、1対1ないし4対1の比率範囲とし、好ましくは、3対1の範囲とする。種子及びゲルは、播種する時点の3時間前までに共に混合させることが好ましい。植物に対する有益な効果を有する微生物のような添加剤を追加して、種子又は殺虫剤に影響を及ぼし、また、肥料又は成長ホルモンを混合するときと同時に、又は混合後に、但し、播く前に、ゲルに追加する。種子及びゲルのマトリックスを混合し且つ、図35、図36、図42ないし図44に示したように、供給ホッパ276A、276B内に投入する。
【0207】
ゲル混合体の下方には、種子又は粒子供給装置用の駆動機構があり、該駆動機構は、ゲル表面と固体表面との間の運動量を減少させるべく少なくとも部分的に取り囲む表面に沿って、ゲル及び種子のポケットをグループとして移動させる手段を含む。その内部にゲルが形成されるホッパは、全体として、材料が流れる間、表面に対する摩擦によって種子が除去されるのを減少させるように配置された表面を必要とする。同様に、駆動機構は、ゲルの固体表面と移動表面との接触面積を減少させるような設計とされており、この目的のため、オーガが使用される。種子及びゲルの分離を減少させることによりオーガの詰まりを回避するため、流体的材料を固体粒子の回りにて移動させることなく、種子及びその他の粒子に対し直接力を付与すべく、移動する材料中に十分な固体材料が存在しなければならない。好ましくは、殆どの種子及びゲル混合体に対し、オーガのヘリカル溝の深さは、6.35mm(1/4インチ)ないし12.7mm(1/2インチ)の範囲であり、ねじの間の幅は、3.175mm(1/8インチ)ないし38.1mm(1・1/2インチ)の範囲にあり、ねじの厚さは、ねじ間の距離の1/5以下で、また、溝の深さの1/5以上であるようにする。この配置により、ゲルのポケットに対し種子を実質的に分離するのに不十分な速度の比較的小さい移動面を有する比較的非パルス状流れが提供される。
【0208】
オーガがゲル及び種子のマトリックスのポケットを分配管を介して供給ノズルに向けて搬送するとき、オーガのねじは、底部種子部分の端縁又はホッパの何れか最初のものに接近するが、ホッパの角度に相応する角度にて平行な態様にてその一方に接近する。このことは、種子が底部供給部分278A(図44)のオーガの送り出し管内に進むとき、種子が圧搾されて種子が割れたり又は薄切りされるのを防止する。種子は、オーガによって端部ねじまで移送され、該端部ねじは、ゲルを振動するノズルを通して前方に推進する比較的鋭角な角度にある。種子及びゲルがノズルのオリフィスを通って進むとき、これらは蓄積する傾向がある。しかし、圧力下の空気は、送り出し管の長手方向軸線を通る面に沿った方向に向け且つ地面に対して垂直にノズルを渡って、少なくとも344.738Pa(平方インチ当たり20分の1ポンド)ないし68947.6Pa(平方インチ当たり20分の1ポンド)の圧力にて下方に吹き出す。空気流は、オーガの長手方向軸線に沿った平面内で法線の両側部にて60°以下で且つ、オーガの長手方向軸線に対して垂直に平面内にて地面に対する法線から30°以下の地面に対する角度を成している。
【0209】
ホッパ及び供給機構は、種子を送り出す間、農地に沿って引っ張られ、また、該機構は、大きい種子に対する畝間オープナ及び改変した幅拡張シューを有しており、該幅拡張シューは、土壌を拡げて幅の広い畝間にする。畝間を閉じ且つ加圧するホイールが畝間を閉じ、また、1つの実施の形態において、オーガの回転量を制御して、種子の分与をトラクタの速度に合わせて調節することができる。その他の実施の形態において、種子が検出され又はオーガの回転量が検出され且つ、トラクタの運転者に表示され、運転者は、播種機をオーガの速度に相応する速度にて引っ張る。甘味種トウモロコシのような比較的大きく且つ深く播種される特定の種子の場合、畝間オープナには、種子を畝間内に更に深く投入するため、より深い溝を形成すべく更に25.4mm(1インチ)だけ下方に伸びるブレードが取り付けられている。正確に立つように、プラスチック又は同様のものにて出来た隔てた開口を通して種子を投下することを目的とする播種機の実施の形態において、種子が分与されようとするとき迄、ソレノイド作動型ブロッキング装置が空気をブロックし得るようタイミング設定され、次に、ブロック板を動かして離し、このため空気は、マトリックス及び種子をプラスチックの開口内に吹き込む。単一のホッパの中心を通る個別のオーガについて説明したが、ゲルが十分な圧力にてオーガ内に流れるように配置された多数のオーガを利用することができる。かかる場合、オーガの各々は、振動装置により且つ、分離機を利用して振動される別個のノズルにて終わる。1つの振動装置を使用して幾つかのノズルを振動させることが可能である。
【0210】
図57には、乗物内に、1セットの手動制御装置494と、1セットのパネルディスプレイ496と、マイクロプロセッサ451と、手動制御装置494により作動される1セットの出力装置500と、マイクロプロセッサ451内にて手動制御装置494と協働して、ディスプレイ496を提供し且つ出力装置500を適正に作動させる特定の測定計器502とを有する、図22に示した播種機又はアプリケータ100のような播種機又はアプリケータに対する制御システム490のブロック図が示されている。
【0211】
出力装置500は、ブームモータ514と、固定具を含むブーム516と、遠心送風機518と、可変周波数ドライバ又は変換器或いは発生装置520と、原料ポンプ522とを含む。ブーム516は、自動的に上昇し又は下降する。好ましい実施の形態において、ブームは、運転者室内の手動制御装置の制御の下、直流モータ514によって上昇又は下降して、噴霧の必要条件に従ってその高さを変化させる。
【0212】
特定の農業用途の場合、材料は、1つの高さ、通常、作物内の高い位置にて、比較的粘性のある形態にて又はより大きい液滴及び可動の形態で、また、より低い位置にて又はより小さい液滴で噴霧することができ、それは、より粘性のある液滴は漂流を生じ難いからである。遠心送風機518は、マイクロプロセッサ451により制御されて設備に付与される空気圧力を制御し、これにより液滴の分配状態を変化させる。マイクロプロセッサ451は、原材料を適正な量にて付与し得るよう乗物の速度を調節することができる。空気圧力変換器526は、マイクロプロセッサ451に情報を供給し、マイクロプロセッサ451と接続された手動制御装置494内にて空気圧力508に対するパネル取り付けの手動制御装置を予め設定した量に調節することもでき、これは、マイクロプロセッサ451を介して遠心送風機518を制御することによって行うことができる。原料ポンプ522は、ポンプが接続された可変周波数発生装置520からの信号によって圧送量に関して制御される。マイクロプロセッサ451は、車の速度の変化に、また、農地への施工量に関するパネル取り付けの手動制御装置494からの信号に応答して可変周波数発生装置520を制御する。このため、乗物の速度が変化した場合でさえ、施工量は、単位面積当たり一定の適正な予め設定された量にて継続することができる。
【0213】
測定システム502は、各々がマイクロプロセッサ451と電気的に接続された、全地球測位システム524と、空気圧力変換器526と、原料流量計528とを含む。GPS524は、乗物が走行するときの速度を監視し且つこの情報をマイクロプロセッサ451に供給して、原材料の流量及びブーム516に取り付けられた設備内の空気圧力又はその他の可変値を調節し、これにより、液滴の適正な分配状態を維持する。同様に、空気圧力変換器526及び原料流量計528は、フィードバック信号をマイクロプロセッサ451に供給して、変化する状態の下、適正な空気圧力及び原料の流量を維持する。
【0214】
手動制御装置494は、ブームの高さに対するパネル取り付けの手動制御装置506と、原料の施工量に対するパネル取り付けの手動制御装置504と、空気圧力に対するパネル取り付けの手動制御装置508とを含む。好ましい実施の形態において、ブームの高さに対するパネル取り付けの手動制御装置506は、肉眼によって適正な農地の状態に対して調節する乗物の運転者が直接制御する。施工量に対するパネル取り付けの手動制御装置504及び空気圧力に対するパネル取り付けの手動制御装置508は、経験に基づいて肉眼で適正な調節を行うとき、噴霧した材料を視認する運転者が利用することができる。他方、未熟な運転者は、マイクロプロセッサ451に信号を供給するセンサにより変化する状態に対して制御される予め設定した値に頼ることができる。
【0215】
噴霧の制御を助けるため、運転者は、噴霧を視覚的に観察することに加えて、ディスプレイ496を利用することができる。ディスプレイ496は、液滴寸法の分配ディスプレイ510と、測定値を相関させ且つその内部計算に基づいてそのディスプレイに信号を供給するマイクロプロセッサ451から信号を受け取る施工量ディスプレイ512とを含む。
【0216】
上記の説明から本発明の播種装置及び方法は、次のような幾つかの有利な効果を有することが理解できる、すなわち、(1)水の摂取が制御されるため、種子を傷付けることが少ないこと、(2)エーカー当たりのゲルの使用量の点にて経済的であること、(3)酸素不足又は水浸し又は同様のものが存在しないため、種子への傷付けが少ないこと、(4)掘削する間、優れた態様にて隔てられるよう種子を制御することができること、(5)種子から植物が現れる時間の均一さを良好に制御することができること、(6)過程は経済的であることである。
【0217】
上記の説明から、本発明の噴霧方法及び装置は、次のような幾つかの有利な効果を有することが理解できる、すなわち、例えば(1)農業投入物を農地に施すために使用される乗物及び飛行機は、農業投入物を施すため担体流体の重い荷重を含む必要はなく、例えば、これらは、先行技術の農業投入物と同一の活性な成分を含むことができ、しかも水を90%減少させることができること、(2)これらは、担体流体を定期的に追加する必要性を軽減し又は解消し、これにより噴霧時間及び費用を節減すること、(3)微生物を含む農業投入物は、微生物の死滅を回避するのに十分に低い圧力にて施すことができるため、これらは、ある種の有益な微生物を施すことを許容すること、(4)農業投入物の高粘度、比較的大きい液滴寸法、狭い寸法の分配状態は、噴霧されたとき、漂流を減少させること、(5)大きい表面張力を有し、接触したとき、葉の上に拡がらずに、水滴を形成する水のような担体による農業投入物の希釈を回避することが可能であること、(6)より大きいせん断抵抗を有する農業用投入物の液滴を使用して液滴の破砕を減少させ、また、これに伴う液滴寸法の分配の増大が漂流を減少させ、また、液滴寸法の増大した漂流を減少させること、(7)予見不能な鉱物含有量及びpHの変化値を有する、水のような希釈のために使用される担体を追加する必要のないこと、(8)担体の追加が減少するため、活性な成分が析出傾向となること、(9)一部の実施の形態において、活性な成分の粒子寸法を減少させ、これにより宿生物内への一層優れた侵入を実現することができること、(10)単位面積当たりの一定の量を増大させることができることである。
【0218】
上記説明から、本発明に従った播種機は、次のような幾つかの有利な効果を有することが更に理解することができる。すなわち、(1)播種機は、種子が十分に分離した状態にて効果的な流体掘削を実現することができること、(2)播種機は、優れた有利な微生物の接種特徴を持った種子を播種することを実現できること、(3)播種機は、効果的な播種と有益な化学剤及び微生物添加剤とを組み合わせることができること、(4)播種機は、流体及び種子を繰り返して混合することなく、播いた種子を良好に分離することができること、(5)空気が存在し且つ水の摂取が制御された状態にてプライミングが制御されるため、種子への傷付けが少ないこと、(6)播種機は、エーカー当たりのゲルの使用量の点にて経済的であること、(7)播種作業における種子への傷付けが少ないこと、(8)掘削する間、種子は、優れた態様にて隔てられるよう制御することができること、(9)種子から植物が現れる時間の均一さを良好に制御することができること、(10)播種機は、種子及び添加剤の追加を経済的に保護することを許容することである。
【0219】
上記の説明から、本発明に従って繊維を形成する方法、処方及び装置は、次のような幾つかの効果を有することも理解することができる、すわなち、(1)長繊維を形成することができる、(2)キトサン繊維、マット及びシートをより経済的に且つ一層良好に形成することができること、(3)繊維は、エレクトロスピニング法を行わずに形成することができること、(4)規模の拡張が容易であることである。
【0220】
本発明の1つの好ましい実施の形態について、多少、特定的に説明したが、本発明から逸脱せずに、好ましい実施の形態の多数の改変例及び変更例が可能である。このため、本発明は、特許請求の範囲内にて特定的に説明した以外の態様にて実施することが可能であることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0221】
【図1】本発明の1つの実施の形態に従って液滴、繊維、霧及び(又は)蒸気を形成する方法のフロー図である。
【図2】本発明の1つの実施の形態に従った噴霧システムを示す簡略化した概略斜視図である。
【図3】本発明の1つの実施の形態に従って使用される繊維発生設備の1つの実施の形態の簡略化した斜視図である。
【図4】本発明の更に別の実施の形態を示す簡略化した概略斜視図である。
【図5】図4の噴霧装置の実施の形態を示す概略側面図である。
【図6】図2及び図4の可能な変更例を示す、図5の線6−6に沿った断面図である。
【図7】本発明の1つの実施の形態を示す部分概略正面図である。
【図8】本発明の更に別の実施の形態を示す簡略化した概略図である。
【図9】本発明に従った噴霧装置の1つの実施の形態を示す斜視図である。
【図10】本発明の1つの実施の形態に従った噴霧装置の別の実施の形態を示す斜視図である。
【図11】図10の実施の形態の部分分解図である。
【図12】本発明の1つの実施の形態に従った噴霧装置の更に別の実施の形態を示す部分切欠き斜視図である。
【図13】本発明の1つの実施の形態に従った噴霧装置の別の実施の形態を示す斜視図である。
【図14】図13の噴霧装置の側面図である。
【図15】図13に示した噴霧装置の端部の部分拡大図である。
【図16】図13の噴霧装置にて使用されるインサートの拡大斜視図である。
【図17】本発明に従った噴霧装置の別の実施の形態を示す斜視図である。
【図18】図17の噴霧装置の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図19】本発明に従った噴霧装置の別の実施の形態を示す斜視図である。
【図20】図19の実施の形態の分解斜視図である。
【図21】本発明の1つの実施の形態に従った噴霧装置の概略ブロック図である。
【図22】本発明の1つの実施の形態に従った播種機又は懸濁した粒子の送り出しシステムの概略ブロック図である。
【図23】本発明に従った播種機の別の実施の形態を示す概略ブロック図である。
【図24】本発明の1つの実施の形態に従って播種する過程のフロー図である。
【図25】本発明に従って播種するシステムの別の実施の形態を示すフロー図である。
【図26】本発明の1つの実施の形態に従って繊維を形成する過程のフロー図である。
【図27】図28の実施の形態にて使用するのに適した液体又は半固体を形成する過程のフロー図である。
【図28】本発明の1つの実施の形態に従って繊維を形成するシステムの簡略化した斜視図である。
【図29】ナノファイバ及びナノ粒子を含む物品を形成するシステムの簡略化した概略斜視図である。
【図30】図29の実施の形態にて使用可能なドラム加速器の1つの実施の形態を示す簡略化した斜視図である。
【図31】本発明の1つの実施の形態に従って形成された非背向繊維薄膜のSEMである。
【図32】本発明の1つの実施の形態に従った背向繊維薄膜のSEMである。
【図33】本発明の1つの実施の形態に従った非背向繊維マットのSEMである。
【図34】本発明の1つの実施の形態に従った播種システムのブロック図である。
【図35】本発明に従って使用可能なトラクタ及び播種機の斜視図である。
【図36】本発明の1つの実施の形態に従った野菜種子播種機の部分立面側面図である。
【図37】播種機の別の実施の形態を示す部分側面立面図である。
【図38】図37の播種機の実施の形態を示す簡略化した斜視図である。
【図39】本発明の1つの実施の形態に従った播種シューの斜視図である。
【図40】図39の播種シューの第二の斜視図である。
【図41】主として図36の播種機の実施の形態と共に使用可能な、本発明の1つの実施の形態に従った播種シューの別の実施の形態を示す斜視図である。
【図42】図35及び図36の播種機と共に使用可能な小さい種又は粒子供給装置の1つの実施の形態を示す斜視図である。
【図43】図25及び図26の播種機と共に使用可能な種子又は粒子供給装置の別の実施の形態を示す部分切欠き立面図である。
【図44】図45の種子又は粒子供給装置の頂面図である。
【図45】図37の播種機、図41のシュー及び図42ないし図44の種子又は粒子供給装置の部分斜視図である。
【図46】図42ないし図44に示したもののような種子又は粒子供給装置にて使用可能なオーガの実施の形態を示す立面図である。
【図47】図42ないし図44に示したもののような種子又は粒子供給装置にて使用可能なオーガの実施の形態を示す立面図である。
【図48】図42ないし図44に示したもののような種子又は粒子供給装置にて使用可能なオーガの実施の形態を示す立面図である。
【図49】図42ないし図44の種子又は粒子供給装置にて使用可能な振動装置の1つの実施の形態を示す斜視図である。
【図50】図42ないし図44の種子又は粒子供給装置にて使用可能なノズルの斜視図である。
【図51】図45の実施の形態にて使用可能なノズルの立面図である。
【図52】種子又は粒子供給装置の別の実施の形態を示す立面図である。
【図53】種子又は粒子供給装置の別の実施の形態の頂部から見た図である。
【図54】図52の種子又は粒子種子又は粒子供給装置を示す別の斜視図である。
【図55】添加剤を農地に供給する装置の斜視図である。
【図56】化学添加剤を農地に供給するシステムの概略平面図である。
【図57】本発明の1つの実施の形態に従った播種機又はアプリケータ用の制御システムのブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物質の形態を制御する方法において、
適合可能に選んだ原材料及び第一の可動の適合可能に選んだ運動エネルギ流体を互いに接触させるステップと、
適合可能に選んだ原材料及び少なくとも第一の可動の適合可能に選んだ運動エネルギ流体を互いに接触させる前記ステップは、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の圧力、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の速度、適合可能に選んだ原材料の速度、適合可能に選んだ原材料の厚さ、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の幅、適合可能に選んだ原材料の幅、適合可能に選んだ原材料の温度、適合可能に選んだ原材料の粘度、表面張力、密度及び導電率の少なくとも1つを調節するサブステップを含む、物質の形態を制御する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、適合可能に選んだ運動エネルギ流体は気体である、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、適合可能に選んだ原材料は、少なくとも1つの粘性のある液体を含む、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の圧力、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の速度、適合可能に選んだ原材料の速度、適合可能に選んだ原材料の厚さ、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の幅、適合可能に選んだ原材料の幅、適合可能に選んだ原材料の温度、適合可能に選んだ原材料の粘度の少なくとも1つは、所定の寸法範囲内の原材料の液滴を形成し得るよう調節される、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法において、原材料は殺虫剤である、方法。
【請求項6】
請求項4に記載の方法において、電荷を液滴に印加するステップを更に含む、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法において、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の圧力、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の速度、適合可能に選んだ原材料の速度、適合可能に選んだ原材料の厚さ、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の幅、適合可能に選んだ原材料の幅、適合可能に選んだ原材料の温度、適合可能に選んだ原材料の粘度の少なくとも1つは、繊維を形成し得るよう調節される、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法において、原材料はキトサンを含む、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法において、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の圧力は、206.843kPa(30psi)以下である、方法。
【請求項10】
請求項8に記載の方法において、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の圧力は、0ないし103.421kPa(15psi)の範囲にある、方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法において、適合可能に選んだ原材料と少なくとも第一の移動する適合可能に選んだ運動エネルギ流体とを互いに接近させるステップは、その内部の無作為の位置にて懸濁させた種子を有する種子支持媒体を準備するサブステップと、有益な生物学的材料を種子支持媒体中に含めるサブステップとを含む、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、有益な生物学的材料は有益な化学剤を含む、方法。
【請求項13】
請求項11に記載の方法において、有益な生物学的材料は微生物を含む、方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法において、適合可能に選んだ原材料の厚さを調節するステップは、原材料が固体面を横切って流れるようにするステップを含む、方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法において、適合可能に選んだ原材料の厚さを調節するステップは、所定の厚さの壁を有する泡を形成し且つ泡が所定の厚さにて分裂するようにするステップを含む、方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、所定の厚さの壁を形成するステップは、分裂する時点にて、泡の内部の圧力を制御するサブステップを含む、方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法において、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の圧力、
適合可能に選んだ運動エネルギ流体の速度、適合可能に選んだ原材料の速度、適合可能に選んだ原材料の厚さ、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の幅、適合可能に選んだ原材料の幅、適合可能に選んだ原材料の温度、適合可能に選んだ原材料の粘度の少なくとも1つを調節するサブステップは、運動エネルギ流体と同一の高さ及び厚さを有する原材料の壁に対して低圧にて運動エネルギ流体を付勢し且つ壁に沿って原料の速度に対して同一の速度を維持し、これにより比較的一定の寸法の分配状態を有する液滴が形成されるようにするステップを含む、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法において、液滴を形成する容積量は、壁の長さと、運動エネルギ流体及び原料流体の相対的な量の一方を変化させることにより変えられる、方法。
【請求項19】
請求項17に記載の方法において、壁の曲率及び原料の移動方向を変化させることにより、液滴が移動する角度は変えられる、方法。
【請求項20】
噴霧中の液滴の寸法及び分配状態を制御する方法において、
適合可能に選んだ原材料を少なくとも第一の適合可能に選んだエネルギ源に曝すステップを備え、
適合可能に選んだ原材料を少なくとも第一の適合可能に選んだエネルギ源に曝す前記ステップは、適合可能に選んだエネルギ源からのエネルギの印加量と、適合可能に選んだエネルギ源により印加されたエネルギ量の値と、適合可能に選んだ原材料の速度と、適合可能に選んだ原材料の厚さと、適合可能に選んだ原材料の少なくとも1つのその他の寸法と、適合可能に選んだ原材料の温度と、原材料の表面張力と、原材料の密度と、原材料の導電率と、適合可能に選んだ原材料の粘度との少なくとも1つを調節するサブステップを含む、噴霧中の液滴の寸法及び分配状態を制御する方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法において、適合可能に選んだ原材料を少なくとも第一の適合可能に選んだエネルギ源に曝す前記ステップは、適合可能に選んだエネルギ源からのエネルギの印加量と、適合可能に選んだエネルギ源により印加されたエネルギ量の値とを調節するサブステップを含み、前記適合可能に選んだエネルギ源からのエネルギの印加量と、適合可能に選んだエネルギ源により印加されたエネルギ量の値とを調節する前記サブステップは、原材料を選んだ圧力及び流量にて運動エネルギ流体に曝すサブステップを含む、方法。
【請求項22】
請求項20に記載の方法において、適合可能に選んだ原材料の厚さを調節するステップは、表面における原材料の層の厚さを制御するステップを含む、方法。
【請求項23】
請求項20に記載の方法において、適合可能に選んだ原材料の厚さを調節するステップは、原材料の少なくとも1つの泡の壁の厚さ及び空気を制御するステップを含む、方法。
【請求項24】
物質の形態を制御する装置において、
適合可能に選んだ原材料の第一の流路と、
適合可能に選んだ運動エネルギ流体の少なくとも1つの第二の流路とを備え、
前記第一及び第二の少なくとも1つの流路は、互いに対して配置され、適合可能に選んだ原材料及び適合可能に選んだ運動エネルギ流体は、互いに接触するようにされ、
適合可能に選んだ運動エネルギ流体の圧力、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の速度、適合可能に選んだ原材料の速度、適合可能に選んだ原材料の厚さ、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の幅、適合可能に選んだ原材料の幅、原材料の導電率、原材料の密度、原材料の表面張力、適合可能に選んだ原材料の温度、適合可能に選んだ原材料の粘度の少なくとも1つを調節する少なくとも1つの手段を備える、物質の形態を制御する装置。
【請求項25】
請求項24に記載の装置において、適合可能に選んだ運動エネルギ流体は気体である、装置。
【請求項26】
請求項24に記載の装置において、適合可能に選んだ原材料は、少なくとも1つの粘性のある液体を含む、装置。
【請求項27】
請求項24に記載の装置において、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の圧力、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の速度、適合可能に選んだ原材料の速度、適合可能に選んだ原材料の厚さ、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の幅、適合可能に選んだ原材料の幅、適合可能に選んだ原材料の温度、適合可能に選んだ原材料の粘度の少なくとも1つを調節する手段は、装置により所定の寸法範囲内の原材料の液滴が形成されるよう調節される、装置。
【請求項28】
請求項27に記載の装置において、原材料は殺虫剤である、装置。
【請求項29】
請求項27に記載の方法において、電荷を液滴に印加する装置を更に含む、装置。
【請求項30】
請求項24に記載の装置において、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の圧力、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の速度、適合可能に選んだ原材料の速度、適合可能に選んだ原材料の厚さ、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の幅、適合可能に選んだ原材料の幅、適合可能に選んだ原材料の温度、適合可能に選んだ原材料の粘度及び表面張力の少なくとも1つを調節する少なくとも1つの手段は、繊維を形成し得るよう調節される、装置。
【請求項31】
請求項30に記載の装置において、原材料はキトサンを含む、装置。
【請求項32】
請求項24に記載の装置において、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の圧力、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の速度、適合可能に選んだ原材料の速度、適合可能に選んだ原材料の厚さ、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の幅、適合可能に選んだ原材料の幅、適合可能に選んだ原材料の温度、適合可能に選んだ原材料の粘度の少なくとも1つを調節する少なくとも1つの手段は、206.843kPa(30psi)以下である適合可能に選んだ運動エネルギ流体の圧力を提供するよう調節される、装置。
【請求項33】
請求項32に記載の装置において、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の圧力、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の速度、適合可能に選んだ原材料の速度、適合可能に選んだ原材料の厚さ、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の幅、適合可能に選んだ原材料の幅、適合可能に選んだ原材料の温度、適合可能に選んだ原材料の粘度の少なくとも1つを調節する少なくとも1つの手段は、0ないし103.421kPa(15psi)の範囲にある適合可能に選んだ運動エネルギ流体の圧力を提供するよう調節される、装置。
【請求項34】
請求項24に記載の装置において、適合可能に選んだ原材料は、その内部の無作為の位置にて懸濁させた種子を有する種子支持媒体を含み、また、有益な生物学的材料を種子支持媒体中に含む、装置。
【請求項35】
請求項34に記載の装置において、有益な生物学的材料は有益な化学剤を含む、装置。
【請求項36】
請求項34に記載の装置において、有益な生物学的材料は微生物を含む、装置。
【請求項37】
噴霧中の液滴の寸法及び分配状態に対する装置において、
泡形成装置と、
容器とを備え、
前記容器は、液体原材料及び加圧した気体を受け取り得るようにされ、泡は加圧した気体及び原材料から形成され、泡は、破裂し且つ泡の外面を形成する液体原材料の厚さに関係した寸法を有する、液体原材料の液滴が去るようにし、
気体と連通し、これにより気体圧力を調節して、泡の寸法及び液滴の外層に形成された原材料の厚さの寸法を調節し得るようにされた可調節型圧力調節装置を備える、噴霧中の液滴の寸法及び分配状態に対する装置。
【請求項38】
請求項37に記載の装置において、ヒータを更に含み、前記泡の温度を制御することができる、装置。
【請求項39】
請求項37に記載の装置において、原材料の供給源及び容器と連通し、これにより液滴の発生量が制御され得るようにした可調節型弁を更に含む、装置。
【請求項40】
噴霧すべき組成物を処方する方法において、
植物構造体に侵入する能力に基づいて液滴に対する活性な成分の望まれる量の少なくとも1つを選ぶステップと、
望まれる寸法の液滴を形成し且つ、予想される風の状態下にて漂流に抵抗する能力及び葉の表面上に拡がる能力に基づいて、粘度を選ぶステップと、
噴霧装置の移動距離の単位当たり供給量を選ぶステップとを含む、噴霧すべき組成物を処方する方法。
【請求項41】
キトサン形成可能な材料を形成する方法において、
キトサンを酸性液体内にて溶解させるステップと、
キトサン形成可能な材料のpHをキトサンの析出を回避するのに十分に低い値に維持しつつ、酸の少なくとも一部を酸性液体から押し出すステップとを含む、キトサン形成可能な材料を形成する方法。
【請求項42】
請求項41に記載の方法において、沸点と、導電率との少なくとも一方をエレクトロスピニング及び電子噴霧の少なくとも一方を許容するレベルまで低下させるのに十分な有機質溶媒を追加するステップを更に含む、方法。
【請求項43】
請求項41に記載の方法において、酢酸内にて水懸濁状態にあるキトサ粉体を溶解させることにより、長繊維を形成することを許容するレベルまで粘度を減少させるのに十分な有機質溶媒を追加するステップと、
二酸化炭素をキトサン溶液を通して泡立たせるステップと、繊維及び粒子の少なくとも1つを形成するのに適した値となる迄、導電率、表面張力及び粘度を減少させ得るよう有機質溶媒を添加するステップとを更に含む、方法。
【請求項44】
種子懸濁物材料を処方する方法において、
長時間、粒子を懸濁状態に維持することができる媒体中に種子を混合するステップを含み、
粒子を長時間、懸濁状態に維持することができる媒体中に種子を混合するステップは、固体の種子に力を加え且つ固体の種子を半固体と共に移動させ且つ、種子を無作為に媒体中にて混合させ得るように媒体中に十分、高密度な材料にて媒体を準備するステップを含む、種子懸濁物材料を処方する方法。
【請求項45】
請求項44に記載の方法において、高密度材料は、固体粒子と半固体粒子との1つを含む、方法。
【請求項46】
請求項45に記載の方法において、力が加えられたとき、半固体がその回りを流れるようにせずに、媒体を通して種子に対し直接力を加え得るように十分な高密度材料が存在する、方法。
【請求項47】
請求項44に記載の方法において、媒体は、ゲル、半固体、コロイド及び粘性のある材料の少なくとも1つを含む、方法。
【請求項48】
繊維を形成する方法において、
物質を含む形成可能な材料の少なくとも1つを形成するステップと、
形成可能な材料の個別の流れを作業領域内に移動させるステップと、
少なくとも1つのエネルギ界にて流れを延伸させて望まれる長さの繊維にするステップと、
繊維を乾燥させ且つ捕集するステップとを含む、繊維を形成する方法。
【請求項49】
農業投入物を噴霧する方法において、
粘性のある農業投入物を噴霧乗物に積載するステップと、
噴霧乗物にて運動エネルギ源を提供するステップと、
粘性のある農業投入物及び運動エネルギ源と連通する設備から粘性のある農業投入物を農地に噴霧するステップとを含む、農業投入物を噴霧する方法。
【請求項50】
請求項49に記載の方法において、粘性のある農業投入物を噴霧乗物に積載するステップは、粘性のある適合可能に選んだ原材料及び少なくとも第一の移動する、適合可能に選んだ運動エネルギ流体を噴霧乗物に取り付けられた設備によって互いに接触させるステップを含み、
粘性のある適合可能に選んだ原材料及び少なくとも第一の可動の、適合可能に選んだエネルギ流体を互いに接触させる前記ステップは、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の圧力、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の速度、適合可能に選んだ原材料の速度、適合可能に選んだ原材料の厚さ、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の幅、適合可能に選んだ原材料の幅、適合可能に選んだ原材料の温度、原材料の表面張力、原材料の導電率、原材料の密度、適合可能に選んだ原材料の粘度の少なくとも1つを調節するサブステップを含む、方法。
【請求項51】
請求項50に記載の方法において、適合可能に選んだ運動エネルギ流体は気体である、方法。
【請求項52】
請求項50に記載の方法において、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の圧力、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の速度、適合可能に選んだ原材料の速度、適合可能に選んだ原材料の厚さ、適合可能に選んだ運動エネルギ流体の幅、適合可能に選んだ原材料の幅、適合可能に選んだ原材料の温度、適合可能に選んだ原材料の粘度の少なくとも1つは、所定の寸法範囲内の原材料の液滴を形成し得るよう調節される、方法。
【請求項53】
請求項52に記載の方法において、液滴寸法は、液滴を放出する噴霧設備の高さに対して調節され、これにより、液滴寸法は、設備が高く、風が速いとき、増大し、高さが低く、風速が遅いとき、減少するようにした、方法。
【請求項54】
請求項50に記載の方法において、液滴の分配状態は、液滴が放出される設備の高さに対して調節される、方法。
【請求項55】
請求項50に記載の方法において、原材料は殺虫剤である、方法。
【請求項56】
請求項49に記載の方法において、粘性のある農業投入物を農地に噴霧するステップは、種子及び有益な微生物を農地に噴霧するステップを含む、方法。
【請求項57】
請求項49に記載の方法において、粘性のある農業投入物を農地に噴霧するステップは、漂流を減少させるのに十分に粘性で且つ十分に大きい農業投入物の液滴を噴霧するステップを含む、方法。
【請求項58】
請求項49に記載の方法において、粘性のある農業投入物を農地に噴霧するステップは、より小さい液滴に破断するのを減少させるのに十分なせん断抵抗を有する農業投入物を含む液滴を噴霧するステップを含む、方法。
【請求項59】
請求項49に記載の方法において、粘性のある農業投入物を農地に噴霧するステップは、液滴が水滴とならず、表面上にて拡がるのを許容するのに十分に低い表面張力を有する農業投入物を含む液滴を噴霧するステップを含む、方法。
【請求項60】
請求項49に記載の方法において、粘性のある農業投入物を農地に噴霧するステップは、粘性のあるグリホサートの液滴を噴霧するステップを含む、方法。
【請求項61】
請求項49に記載の方法において、粘性のある農業投入物を農地に噴霧するステップは、制御されたpH及び粘度を有する農業投入物の液滴を噴霧するステップを含む、方法。
【請求項62】
請求項60に記載の方法において、粘性のあるグリホサートの液滴を噴霧するステップは、エーカー当たり0.2366リットル(8液量オンス)ないしエーカー当たり37.8541リットル(10ガロン)の範囲の量にてグリホサートを噴霧するステップを含む、方法。
【請求項63】
請求項62に記載の方法において、粘性のあるグリホサートの液滴を噴霧するステップは、エーカー当たり0.1183リットル(4液量オンス)ないしエーカー当たり18.9271リットル(5ガロン)の範囲の量にてグリホサートを噴霧するステップを含む、方法。
【請求項64】
粘性のあるグリホサートを噴霧する方法において、
粘性のあるグリホサートを噴霧乗物に積載するステップと、
粘性のあるグリホサートと連通する設備から粘性のあるグリホサートを農地に噴霧するステップとを含む、粘性のあるグリホサートを噴霧する方法。
【請求項65】
請求項64に記載の方法において、粘性のあるグリホサートを噴霧するステップは、液体のエーカー当たり0.1183リットル(4液量オンス)ないしエーカー当たり75.7082リットル(20ガロン)の範囲の量にてグリホサートを噴霧するステップを含む、方法。
【請求項66】
請求項64に記載の方法において、粘性のあるグリホサートを噴霧するステップは、エーカー当たり0.2957リットル(10液量オンス)ないしエーカー当たり18.9271リットル(5ガロン)の範囲の量にてグリホサートを噴霧するステップを含む、方法。
【請求項67】
請求項65に記載の方法において、粘性のあるグリホサートを噴霧するステップは、運動エネルギ流体源を噴霧乗物に提供するステップと、運動エネルギ流体及びグリホサートを設備に付与するステップと、
粘性のあるグリホサートを設備から農地に噴霧するステップとを含む、方法。
【請求項68】
噴霧方法において、
農業投入物の容積施工量を選ぶステップと、
農業投入物を表面まで流動させて望まれる液滴寸法となる厚さを有するフィルムを形成するステップと、
農業投入物が液滴に破断するのに十分な流量にて空気を農業投入物に対して流動させるステップとを含む、噴霧方法。
【請求項69】
請求項68に記載の方法において、農業投入物及び空気流量は、実質的に同一の方向に向けられる、方法。
【請求項70】
播種方法において、
ゲルが容積にて種子の1つの部分に対し3部分以下の率を有する比率にて種子をゲルと混合させるステップと、
前記種子をノズルまで移送するステップと、
前記種子を制御された時間順序にて前記ノズルから落下させるステップと、
前記種子の分離時間と相関させた時間の率にて前記ノズルを農地に沿って移動させるステップとを含む、播種方法。
【請求項71】
請求項70に記載の方法において、選んだ微生物を前記種子と混合させ、これにより前記種子が微生物による影響を受けるようにするステップを更に含む、方法。
【請求項72】
請求項70に記載の方法において、過酸化物をゲルに追加するステップを更に含む、方法。
【請求項73】
請求項70に記載の方法において、酸素放出材料をゲルに追加するステップを更に含む、方法。
【請求項74】
請求項70に記載の方法において、前記ゲル及び前記種子は、ゲル及び種子のポケットを固体と最小の表面接触状態にて移動させる移送手段まで移動することが許容される、方法。
【請求項75】
請求項70に記載の方法において、前記ゲルを移動させる前記手段はオーガを含む、方法。
【請求項76】
請求項70に記載の方法において、少なくとも1200センチポイズの粘度を有するゲルを準備するステップを更に含む、方法。
【請求項77】
請求項70に記載の方法において、種子の密度の20%の範囲である密度を有する粘度となるようゲルを混合するステップを更に含む、方法。
【請求項78】
請求項70に記載の方法において、種子がゲル内にて152.4mm(6インチ)以上落下することなく、少なくとも10分間、懸濁状態にて使用される密度の種子を含むのに十分な粘度までゲルを混合するステップを更に含む、方法。
【請求項79】
請求項70に記載の方法において、種子をゲルと混合するステップは、播種する前、4日以内に種子をゲルと混合するステップを含む、方法。
【請求項80】
請求項70に記載の方法において、種子をゲルと混合するステップは、播種時の6時間以内に種子を混合するステップを含む、方法。
【請求項81】
請求項70に記載の方法において、ゲル及び種子を供給するホッパ内にて含むステップを更に含み、前記ホッパは、オーガの上方の少なくとも50.8mm(2インチ)の高さに等しい圧力ヘッドを形成するのに十分に高く、ホッパの前記表面は、表面に沿った摩擦によって種子を除去するのを減少させ得るよう十分に小さい面積で且つ滑らかである、方法。
【請求項82】
請求項70に記載の方法において、ゲルは、比較的大きい種子の場合、ゲル約8容積対種子10容積との比にて、また、小さい又は中程度種子の場合、ゲル3容積対種子1容積以下の比にて、ゲルが種子と混合される、方法。
【請求項83】
非ニュートン流れ特徴を有するゼラチン状塊と、複数の種子とを有する物質の組成物において、前記ゼラチン状塊は、固体粒子及び半固体粒子の少なくとも1つを含み、これにより前記塊は、流体掘削のために使用することができる、物質の組成物。
【請求項84】
請求項83に記載の物質の組成物において、固体粒子又は半固体粒子の少なくとも1つは、種子及び塊を互いに動かすのに十分である、物質の組成物。
【請求項85】
請求項84に記載の物質の組成物において、ゼラチン状塊の容積対種子の容積との比は、約8対10である、物質の組成物。
【請求項86】
請求項84に記載の物質の組成物において、ゲルの容積対種子の容積との比は、約3対1である、物質の組成物。
【請求項87】
請求項84に記載の物質の組成物において、前記ゲル中に成長ホルモンの混合体を更に含む、物質の組成物。
【請求項88】
請求項84に記載の物質の組成物において、前記ゲル中に酸素放出材料の混合体を更に含む、物質の組成物。
【請求項89】
請求項84に記載の物質の組成物において、ゼラチン状塊は、3,000ないし12,000センチポイズの範囲の粘度を有する、物質の組成物。
【請求項90】
請求項84に記載の物質の組成物において、ゼラチン状塊の粘度は、2,500ないし3,000センチポイズの範囲にある、物質の組成物。
【請求項91】
請求項84に記載の物質の組成物において、ゼラチン状塊の粘度は、1,800ないし3,000センチポイズの範囲にある、物質の組成物。
【請求項92】
流体掘削方法において、
種子をゲルと混合させ、固体及び半固体粒子の少なくとも1つが非ニュートン流体に対して容積にて少なくとも1部分ないし容積にて3部分を含み、
ヘリカル経路内にて溝によって分離されたねじを有するオーガにより前記種子をノズルまで移送し、オーガの端縁の上面は、ねじの間の距離の5分の1以下から溝の深さの5分の1以下までであり、これによって実質的な量のゲルが溝の表面積と接触するゲルの表面積に対して移動するようにしたステップとを含む、流体掘削方法。
【請求項93】
請求項92に記載の方法において、前記ゲルがホッパからオーガ内に下方に流れるのを許容し、これにより、オーガは、ゲルを先端を有する分配管内に送るようにするステップを更に含み、オーガのフライト部は、ホッパと管との間の転位角度に相応し、これにより、ねじは、管の端縁に対して実質的に平行な態様にて管の端縁に接近し、オーガはゲルを先端まで送る、方法。
【請求項94】
請求項93に記載の方法において、ゲルをオーガ内にて移動させるステップは、ゲルをオーガ内にて前記分配管を通して狭小なオリフィスにて終わる内方に傾斜する内壁に向けて移動させるステップを含み、前記オーガの最後のねじは、内方に傾斜した壁を有する管の一部分の途中まで伸びて、ノズルを形成し、前記ゲルをその鋭角度のため、高速度にてオーガの端部のランド部にて押すステップを含む、方法。
【請求項95】
請求項93に記載の方法において、前記種子をオーガによりノズルまで移送するステップは、前記種子を溝を有するオーガ内に移送するステップを含み、前記溝の深さは、6.35mm(4分の1インチ)ないし12.7mm(2分の1インチ)の範囲にあり、また、溝の間の空間が3.175mm(8分の1インチ)ないし38.1mm(1.5インチ)の範囲にある、方法。
【請求項96】
請求項93に記載の方法において、ゲル及び種子を前記ノズルの先端から定期的に強制的に除去するステップを更に含む、方法。
【請求項97】
請求項93に記載の方法において、空気を前記ノズルの先端を渡って吹き付け、これにより種子及びゲルが分離されるようにするステップを更に含む、方法。
【請求項98】
請求項93に記載の方法において、種子を受け入れる標的領域と調和して、ゲル及び種子を前記ノズルの先端から定期的に分離するステップを更に含む、方法。
【請求項99】
請求項98に記載の方法において、ゲル及び種子を定期的に分離するステップは、空気が前記ノズル先端を渡って定期的に流れるようにするステップを含む、方法。
【請求項100】
請求項93に記載の方法において、送り出し管の長手方向軸線を通る平面に沿って且つ地面に対して実質的に垂直な方向に向けて、ノズルを渡って、少なくとも0.6895kPa(平方インチ当たり10分の1ポンド)ないし137.895kPa(平方インチ当たり20ポンド)以下の圧力下にて空気を吹き出すことにより、ゲル及び種子をノズルの先端から定期的に除去するステップを更に含み、送り出し管の長手方向軸線に沿った前記角度は、オーガの長手方向軸線を貫通して伸びる平面内にて地面に対する法線の両側部にて、60°以下であり、オーガに対する長手方向軸線に対する垂直な平面内にて、地面に対する法線から30°以下である、方法。
【請求項101】
請求項93に記載の方法において、地面に畝間を作るステップと、前記ノズルを前記畝間の上方にて移動させ、これにより種子及びゲルが畝間内に堆積されるようにするステップと、
前記畝間をゲル及び種子の上方にて閉じるステップとを更に含む、方法。
【請求項102】
請求項93に記載の方法において、種子を分離するのに十分な力にて流れる空気により種子及びゲルを前記ノズルから除去するステップを更に含む、方法。
【請求項103】
請求項93に記載の方法において、種子の直径よりも長い波長を有する振動数にて前記ノズルを振動させるステップを更に含む、方法。
【請求項104】
請求項93に記載の方法において、秒当たり20サイクルないし秒当たり10,000サイクルの振動数、1mmないし3mmの間の振幅にて前記種子を振動させ、これにより、種子がノズルを通過するとき、種子がノズルを詰まらせるのを防止するステップを更に含む、方法。
【請求項105】
請求項93に記載の方法において、前記ノズルは、種子とゲルとの間にて慣性力効果を発生させるのに十分な振動数及び振幅にて振動させる、方法。
【請求項106】
請求項93に記載の方法において、雰囲気圧力よりも0.6895kPa(平方インチ当たり10分の1ポンド)ないし137.895kPa(平方インチ当たり20ポンド)の範囲の圧力を有する空気ジェットにより種子を前記ノズルから分離するステップを更に含む、方法。
【請求項107】
請求項93に記載の方法において、種子あぜ溝を開くステップと、前記種子あぜ溝を播種シューにて拡張するステップと、前記種子及びゲルが前記播種シューの2つの外方に拡がった遮蔽との間にて畝間内に落下するようにするステップとを更に含む、方法。
【請求項108】
請求項93に記載の方法において、種子及びゲルは散播される、方法。
【請求項109】
請求項107に記載の方法において、前記ノズルは、該ノズルの真上に空気源がある状態にて配置され、空気源及びノズルの双方は、畝間の底部から (0.5インチ)ないし125mm(5インチ)の範囲にある、方法。
【請求項110】
請求項93に記載の方法において、塵埃によって少なくとも一方が詰まるのを回避するのに十分な地面からの距離にて種子が播種シューの遮蔽体の間にて前記ノズルから押し出され、振動によって播種シューにより作った畝間の外側にて移動するようにした、方法。
【請求項111】
請求項93に記載の方法において、減少した表面摩擦を有し且つ、少なくとも15°の角度にてインチ当たり1.5ねじのピッチを有するよう十分に大きい溝内にてゲルがオーガによって送り出し管内にてホッパの底部からノズルまでゲルが移動され、種子及びゲルがノズルを通じて推進されるようオーガのノズル前端にて急角度を有し、種子は摩擦力によってオーガに沿って最小程度分離される、方法。
【請求項112】
請求項93に記載の方法において、種子及びゲルは、ねじの間の開放面の10分の1以下であり且つ、ねじの深さの10分の1以下である幅を有するオーガによって移動され、これにより、幾つかの種子はオーガの表面に沿った層状流れにより除去される、方法。
【請求項113】
請求項93に記載の方法において、ゲルは、5,000センチポイズ以上の粘度を有するゲル内にて移動される、方法。
【請求項114】
請求項93に記載の方法において、大きい種子は、種子の容積に等しい容積を有するゲル内に保持され、小さい種子は、種子の容積の2倍である容積を有するゲル内に保持される、方法。
【請求項115】
請求項93に記載の方法において、大きい種子の場合、種子の容積の2分の1ないし種子の容積の4倍の範囲を有し、また、小さい種子の場合、種子と同一の容積ないし種子の容積の10倍以下の容積を有するゲルにより種子が保持される、方法。
【請求項116】
請求項93に記載の方法において、種子を含むゲルは、種子を送り出し管を通してノズルまで運ぶオーガのねじの高さを上回る距離だけ落下しない程度まで種子を懸濁状態に維持するのに十分な粘度を有する、方法。
【請求項117】
請求項93に記載の方法において、溝を有するオーガによって保持され、半回転にて、ゲルがオーガのねじの頂端縁から溝の底部まで移動するのに要する時間よりも遅い速度にて回転する溝を有するオーガにより、種子が送られる、方法。
【請求項118】
播種装置において、
ノズルと、
ノズルと連通する送り出し管と、
ゲル及び種子を前記送り出し管と連通する状態にて保持し得るようにされたホッパと、
ゲル及び種子をノズルを通して移動させる送り出し管内のオーガとを備える、播種装置。
【請求項119】
請求項118に記載の装置において、ホッパは、ゲル及び種子を保持し得るようにされ、ゲルは、固体及び半固体粒子の少なくとも一方の十分な量を保持し、オーガが種子及びゲルの混合体を移動させるとき、ゲルが種子の回りにて流れるのを防止する、装置。
【請求項120】
請求項118に記載の装置において、オーガは、種子ゲル混合体の供給を容易らする入口における小さい角度から、摩擦圧送面を与えてゲル種子混合体を移動させる送り出し管部分における大きい角度まで漸進的に変化したスクリューにおけるピッチ角度を有する、装置。
【請求項121】
請求項120に記載の装置において、スクリューは、ゲルを送り出すと同時に、任意の種子累積物を押し出すため、送り出し管の壁を移動させる駆動力を提供する効果があり、更に、種子を送り出し管内に効果的に個別の片とする(singulate)、装置。
【請求項122】
請求項120に記載の装置において、オーガは、オーガの溝を渡るねじの間の距離の分の5分の1以下の厚さにて上方端縁を有するねじと、送り出し管を渡るねじの間の距離の5分の1以下の深さを有する溝とを備え、これによりかなりの量のゲルがオーガの表面領域と接触するゲルの表面領域に対して移動するようにした、装置。
【請求項123】
請求項120に記載の装置において、オーガのねじの角度は、ねじが連通状態となる送り出し管の端縁の角度に相応し、これによりねじが送り出し管の端縁に接近すると、端縁は平行となり、端縁の間における種子の捕捉量を減少させるようにした、装置。
【請求項124】
請求項120に記載の装置において、前記ノズルは、オリフィスにて終わる内方に傾斜する壁を有し、
前記オーガは、前記内方に伸びる壁内に少なくとも途中まで伸び、
前記ノズル内に伸び且つ前記ノズルの外側にて前記ねじの角度よりも急角度であり、これによりゲルは加速された速度にて前記送り出し管の前記部分内に押し込まれるようにした、前記オーガの端部におけるランド部を備える、装置。
【請求項125】
請求項121に記載の装置において、種子及びゲルを前記ノズルから除去し得るよう前記ノズルと並置して配置された空気圧力源を更に含む、装置。
【請求項126】
請求項125に記載の装置において、前記空気を定期的に遮断し、これにより種子及びゲルが前記ノズルの先端から定期的に除去されるようにする手段を更に含む、装置。
【請求項127】
請求項125に記載の装置において、3.4475kPa(平方インチ当たり0.5ポンド)ないし137.895kPa(平方インチ当たり20ポンド)の範囲の圧力を有する空気圧にて種子及びゲルを前記ノズルから押し出す手段を更に含む、装置。
【請求項128】
請求項118に記載の装置において、種子あぜ溝を開く手段と、種子あぜ溝を開く前記手段と係合して前記種子あぜ溝を畝間内に広げる手段とを更に備え、前記溝を畝間内に広げる前記手段は、前記ノズルを受け入れるため両側部に保護張出し部を有し、これにより、種子は、前記張出し部の間にて前記畝間内に落下するようにした、装置。
【請求項129】
請求項118に記載の装置において、種子畝間及び種子部分を開く一部分を有し、ゲルの送り出しノズル及び種子分離機を受け入れ得るようにされた、隔てた2つの遮蔽体を備える、播種シューを更に含む、装置。
【請求項130】
請求項118に記載の装置において、種子を前記ノズルの先端から除去する分離機と、前記分離機及びノズルを互いに並置状態に取り付ける手段とを更に含み、前記ノズル先端は、畝間の底部から12.7mm(0.5インチ)ないし152.4mm(6インチ)の位置にある、装置。
【請求項131】
請求項118に記載の装置において、前記オーガは、12.7mm(0.5インチ)ないし50.8mm(2インチ)の範囲のピッチと、1.5875mm(1/16インチ)ないし76.2mm(3インチ)の範囲の溝の深さとを有する、装置。
【請求項132】
請求項118に記載の装置において、前記オーガは、25.4mm(1インチ)のピッチと、3.175mm(8分の1インチ)の深さの溝とを有する、装置。
【請求項133】
請求項118に記載の装置において、オーガは、前記ノズル内の先端部分と、軸部分とを有し、前記先端部分におけるねじの角度は、15°以下であり、前記軸部分内の前記ねじの角度は、少なくとも15°である、装置。
【請求項134】
請求項118に記載の装置において、前記ノズルを秒当たり20サイクルないし秒当たり10,000サイクルの間の振動数にて振動させる振動装置を更に含む、装置。
【請求項135】
請求項118に記載の装置において、分離機は、前記ノズルの先端を渡って0.6895kPa(平方インチ当たり10分の1ポンド)ないし137.895kPa(平方インチ当たり20ポンド)の間の圧力を発生させる空気源を含む、装置。
【請求項136】
請求項118に記載の装置において、前記オーガの溝は、最も幅の広い部分にて十分に幅が広く、少なくとも2つの種子を横に並んだ状態にて取り囲み、前記オーガは、種子が除去されることなく、ゲルを引っ張るのに十分な後端縁を有し、前記ホッパは、底部の切欠き部分を有し、前記ゲルは前記底部の切欠き部分内に流れて前記オーガに入ることができる、装置。
【請求項137】
請求項120に記載の装置において、底部における区画を有するホッパを更に含み、前記区画は、前記オーガと連通し、これによりゲル及び種子は、重力によって前記ホッパの下方に流れ且つ、前記オーガと接触して前記ノズルまで移動するようにした、装置。
【請求項138】
請求項120に記載の装置において、前記オーガは、前記ホッパと底部位置にて連通し、
前記オーガは、ねじ付き部分と、非ねじ付き部分とを有する軸部を備え、
前記軸部の前記非ねじ付き部分は、前記ノズルから最も離れた位置にて前記ホッパと連通し、前記ねじ付き部分は、前記ノズルまで伸び、これによりゲルが前記非ねじ付き部分内に流れ且つ前記ねじ付き部分内に移動するようにした、装置。
【請求項139】
請求項120に記載の装置において、
前記ノズル振動させる振動装置と、
前記オーガの長手方向軸線を通る平面内にて地面に対する法線の両側部にて60°以内、及び前記オーガの長手方向軸線に対して垂直な平面内にて15°以内にて、下方な向けて前記ノズルの先端でゲル及び種子に対して力を加える分離機とを備え、前記送り出し管は、前記オーガを受け入れ且つ一端にて前記ノズルと、また、他端にて前記ホッパと連通し、これにより、前記オーガは、ゲルを前記ホッパから前記送り出し管を通して前記ノズル内に移動させ、前記振動装置により種子がノズルから分離するようにした、装置。
【請求項140】
オーガにおいて、
軸部を備え、
前記軸部は、第一の端部と、第二の端部とを有し、
前記軸部は、12.7mm(2インチ)ないし1829mm(6フィート)の範囲の長さを有し且つ、1.5875mm(16分の1インチ)ないし152.4mm(6インチ)の範囲の直径を有し、
前記軸部の少なくとも一部分は、その間にヘリカルねじを画成するヘリカル溝を含む第一の端部から伸びており、これにより前記オーガを回転させると、ゲルは前記軸部に沿った一部分から前記一端に向けて動き、
前記溝の深さ及び幅は、種子がオーガから分離して詰まりを生じさせるのを防止するのに十分である、オーガ。
【請求項141】
請求項140に記載のオーガにおいて、
種子ゲル混合体の供給を容易にする入口における小さい角度から摩擦圧送表面を与えてゲル種子の混合体を移動させる、送り出し管の部分の大きい角度まで漸進的に変化するスクリューにおけるピッチ角度を有する、オーガ。
【請求項142】
請求項141に記載のオーガにおいて、スクリューは、流体を送り出す駆動力を提供すると同時に、全ての種子の累積物を除去する可動の送り出し管壁を提供する作用を果たし、更に、前記スクリューは、種子を送り出し管内に効果的に個別化する、オーガ。
【請求項143】
請求項140に記載のオーガにおいて、前記ねじは、12.7mm(0.5インチ)ないし76.2mm(3インチ)の範囲のピッチを有し、前記オーガの第一の端部における先端は、15°以下の角度を有し、前記軸部に沿ったねじは少なくとも15°のように大きい角度を有する、オーガ。
【請求項144】
流体掘削供給装置において、
ホッパを備え、
前記ホッパは、開放した頂部分と、その底部におけるより狭小な区画とを有し、
オーガと、
送り出し管と、
ノズルとを備え、
前記オーガは、その底部にて前記区画内に嵌まり且つ、外方に伸び、
前記送り出し管は、その底部にて前記区画を前記ノズルと接続し且つ前記オーガの境界を画成し、
前記オーガは、前記ノズルの先端内に伸びる、流体掘削供給装置。
【請求項145】
請求項144に記載の流体掘削供給装置において、材料を前記ノズルの先端から分離する分離機手段を更に備え、前記分離機手段は、前記ノズルの先端を渡って下方への力を加える手段を含む、流体掘削供給装置。
【請求項146】
請求項144に記載の供給装置において、前記ノズルを振動させ、これにより種子がゲルと十分な流体状態にて維持され、前記ノズルの詰まりを防止する手段を更に含む、供給装置。
【請求項147】
材料を封入する装置において、
少なくとも第一、第二の及び第三の出口を有する設備と、
農業投入物、動物用食料、医薬の少なくとも1つを含む原料流体を前記第一の出口から押し出す手段と、
前記原料流体に衝撃力を加える方向に向けて、前記第二の出口から第一の速度にて第一の運動エネルギ流体を押し出す手段と、
前記原料流体に衝撃力を加える方向に向けて、前記第二の出口から前記第一の速度と相違する第二の速度にて第二の運動エネルギ流体を押し出す手段とを備え、これにより前記原料流体はナノファイバと、ナノ粒子との少なくとも一方に形成され、これにより農業投入物、動物用食料及び医薬の少なくとも1つが封入されるようにした、材料を封入する装置。
【請求項148】
請求項147に記載の装置において、前記原材料はキトサンを含む、装置。
【請求項149】
噴霧方法において、
乗物を農地上にて移動させるステップと、
農業投入物として効果の点にて最適である流体の濃度を選ぶステップと、
最適な濃度の流体の供給分を前記乗物にて含むステップと、
前記最適な濃度の流体が設備の端縁にて細長の経路を形成するようにするステップと、
運動エネルギ流体を前記細長い経路に対して付勢させ、これにより前記最適な濃度の液滴が噴霧されるようにするステップとを含む、噴霧方法。
【請求項150】
低漂流の噴霧方法において、
乗物を農地上にて移動させるステップと、
噴霧時点に存在する環境条件の下、漂流が減少した液滴寸法及び流体の濃度を選ぶステップと、
流体の供給分を含むステップと、
運動エネルギ流体の速度を選ぶステップと、
前記流体が選んだ濃度となるであろう厚さと、衝撃力を加える低圧の運動エネルギ流体の選んだ速度とを有する細長い経路を、設備の端縁にて形成するようにするステップと、
運動エネルギ流体を選んだ速度にて前記細長い経路に対して付勢させ、これにより最適な液滴寸法を有する前記最適な濃度の液滴が噴霧されるようにするステップとを含む、低漂流の噴霧方法。
【請求項151】
請求項150に記載の方法において、液滴の寸法は、液滴が噴霧されるブームの高さに基づいて選ばれる、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【公表番号】特表2008−538291(P2008−538291A)
【公表日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−507796(P2008−507796)
【出願日】平成18年4月18日(2006.4.18)
【国際出願番号】PCT/US2006/014518
【国際公開番号】WO2006/113688
【国際公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【出願人】(500447130)カムターター・トゥー・エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】