説明

流体圧発生装置

【課題】装置全体としての回転軸方向の長さを短縮可能な流体圧発生装置を提供すること。
【解決手段】電動機20とアキシャルピストンポンプ30と回転シャフト40とを含む流体圧発生装置100は、電動機20が、空洞を有する筒状のロータ22と、ロータ22を取り囲むステータ21とを含み、アキシャルピストンポンプ30が、斜板31とシリンダバレル32とを含み、少なくとも部分的にその空洞内に配置され、回転シャフト40が、電動機20及びアキシャルピストンポンプ30の共通の回転軸に沿って延び、シリンダバレル32及びロータ22と共に回転し、斜板31が、その空洞内に回転不能に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動機及び流体圧ポンプを含む流体圧発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電動機、アキシャルピストンモータ、及びアキシャルピストンポンプで構成されるハイドロトランスフォーマであり、それら電動機、アキシャルピストンモータ、及びアキシャルピストンポンプのそれぞれの回転軸を直列に連結したハイドロトランスフォーマが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、電動機及びアキシャルピストンポンプで構成される流体圧サーボポンプであり、その電動機の回転軸とそのアキシャルピストンポンプの回転軸とをスプライン結合する代わりに、その電動機の回転軸の延長線上にそのアキシャルピストンポンプのシリンダブロックを一体的に形成した流体圧サーボポンプが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
これらの装置は、その電動機とそのアキシャルピストンポンプとをその回転軸方向に並べた構成を有するため、その回転軸方向の装置全体の長さを、その電動機の回転軸方向の長さとそのアキシャルピストンポンプの回転軸方向の長さとを合計した長さより短いものとすることができない。
【0005】
これに対し、電動機及びアキシャルピストンポンプで構成されるポンプモータであり、その電動機のロータがそのアキシャルピストンポンプのシリンダブロックの外周面(回転軸の半径方向外側の面)に圧入されてそのシリンダブロックと一体的に回転するようにしたポンプモータが知られている(例えば、特許文献3参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−317447号公報
【特許文献2】特開昭63−075369号公報
【特許文献3】特開平10−103112号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献3に記載のポンプモータは、そのアキシャルピストンポンプで扱われる作動油をその電動機の冷却に利用すべく、そのアキシャルピストンポンプの斜板とその電動機のステータとをハウジング内の連通した空間に配置しながらそのステータをその作動油に浸す構成であるため、その電動機におけるステータコイルの短絡を引き起こすおそれがあり、信頼性の点で問題がある。
【0008】
上述の点に鑑み、本発明は、装置全体としての回転軸方向の長さを短縮可能なより信頼性の高い流体圧発生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するために、本発明の実施例に係る流体圧発生装置は、電動機とアキシャルピストンポンプと回転シャフトとを含む流体圧発生装置であって、前記電動機は、空洞を有する筒状のロータと、該ロータを取り囲むステータとを含み、前記アキシャルピストンポンプは、斜板と、シリンダバレルとを含み、少なくとも部分的に前記空洞内に配置され、前記回転シャフトは、前記電動機及び前記アキシャルピストンポンプの共通の回転軸に沿って延び、前記シリンダバレル及び前記ロータと共に回転し、前記斜板は、前記空洞内に回転不能に配置されることを特徴とする。この構成により、本発明の実施例に係る流体圧発生装置は、アキシャルピストンポンプの作動油が電動機のステータに至るのを防止しながら装置全体としての回転軸方向の長さを短縮することができる。
【0010】
また、前記ステータは、前記ロータに接触配置されるオイルシールによって前記アキシャルピストンポンプから液密に隔離されることが好ましい。この構成により、本発明の実施例に係る流体圧発生装置は、更に、アキシャルピストンポンプの作動油が電動機のステータに至るのをより確実に防止することができる。
【0011】
また、前記シリンダバレルは、前記斜板と向き合う面の反対側にある面を前記空洞から露出させることが好ましい。この構成により、本発明の実施例に係る流体圧発生装置は、上述の効果を実現しながらも、アキシャルピストンポンプと流体圧回路又は流体タンクとの間の配管の長さを短縮し、装置の更なる簡略化を実現させることができる。
【発明の効果】
【0012】
上述の手段により、本発明は、装置全体としての回転軸方向の長さを短縮可能なより信頼性の高い流体圧発生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施例に係る流体圧発生装置の構成例を示す斜視図である。
【図2】図1の流体圧発生装置の断面斜視図である。
【図3】図1の流体圧発生装置の概略断面図(その1)である。
【図4】図1の流体圧発生装置の概略断面図(その2)である。
【図5】図1の流体圧発生装置の概略断面図(その3)である。
【図6】図1の流体圧発生装置の概略断面図(その4)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
【0015】
図1は、本発明の実施例に係る流体圧発生装置の構成例100を示す斜視図であり、図2は、その断面斜視図、図3〜図6は、その概略断面図である。なお、図3〜図6において、その断面が目の細かい斜線ハッチングで示される部材は、回転可能な部材を表し、その断面が目の粗い斜線ハッチングで示される部材は、回転不能な部材を表すものとする。
【0016】
流体圧発生装置100は、例えば、流体タンク60(例えば、オイルタンクである。)から吸入した作動流体(例えば、作動油である。)を所望の流量で配管70、71に吐出することによって配管70、71が接続される流体圧回路(図示せず。)で所望の流体圧を発生させるための装置であり、主に、ハウジング10、電動機20、アキシャルピストンポンプ30、回転シャフト40、及び回転検出部50で構成される。
【0017】
ハウジング10は、電動機20、アキシャルピストンポンプ30、及び回転シャフト40のそれぞれの間の所定の相対的な位置関係を維持しながら電動機20、アキシャルピストンポンプ30、及び回転シャフト40を支持するための部材であり、例えば、回転シャフト40の軸方向に沿って延びる軸方向部材11、回転検出部50が設置される側の軸方向部材11の端面に配置される第一蓋部材12、アキシャルピストンポンプ30が作動油を吸入し且つ吐出する側の軸方向部材11の端面に配置される第二蓋部材13を含む。
【0018】
軸方向部材11は、電動機20及びアキシャルピストンポンプ30を収容するための空洞をその内部に有する筒状の部材であり、その一端に第一蓋部材12が結合され、その他端に第二蓋部材13が結合される。また、軸方向部材11は、その内部に収容される電動モータ20に接続される導線(図示せず。)をその内部に導くための導線口110を有する。
【0019】
第一蓋部材12は、板状の基板部120とその基板部120から回転シャフト40に沿って延びる延長部121とを含む部材である。
【0020】
本実施例において、第一蓋部材12は、基板部120及び延長部121を通じて回転シャフト40を貫通させるための貫通穴が形成されている。なお、第一蓋部材12は、個別に形成された基板部120と延長部121とを有するが、一体的に形成された基板部120と延長部121とを有していてもよい。
【0021】
また、基板部120は、第一蓋部材12の外面(軸方向部材11が結合される側とは反対の側にある面である。)に取り付けられる回転検出部50が回転シャフト40の回転を検出できるように(その回転検出部50を回転シャフト40に接続できるように)回転シャフト40を貫通させるための貫通穴を有するが、回転検出部50が第一蓋部材12の内面に取り付けられ或いは第一蓋部材12の内部に埋設される場合には、回転シャフト40を貫通させるための貫通穴を省略することができる。
【0022】
第二蓋部材13は、板状の基板部130を有する部材であり、本実施例において、基板部130は、電動機20のロータ22(詳細は後述する。)及びアキシャルピストンポンプ30のシリンダバレル32(詳細は後述する。)を露出させ、且つ、回転シャフト40を貫通させるための貫通穴を有する。
【0023】
また、第二蓋部材13の外面(軸方向部材11が結合される側とは反対の側にある面である。)は、Oリング131を介してポートプレート132に結合される。
【0024】
ポートプレート132は、流体圧発生装置100とオイルタンク60との間に設置される板状の部材であり、オイルタンク60とアキシャルピストンポンプ30とを連通する第一ポート133(図3において断面を構成しないために破線で示されている。)と、アキシャルピストンポンプ30と配管70とを連通する第二ポート134と、配管71とアキシャルピストンポンプ30とを連通する第三ポート(図示せず。)とをその内部に形成する部材である。
【0025】
本実施例において、第二蓋部材13は、ポートプレート132から独立した別の部材として提供され、ポートプレート132を第二蓋部材13から取り外した際に電動機20のロータ22とアキシャルピストンポンプ30のシリンダバレル32とを露出させる構成とすることでメンテナンス性を向上させているが、ポートプレート132と一体的に形成された部材として提供されてもよい。また、第二蓋部材13を貫通する回転シャフト40は、ポートプレート132のところで軸受41を介して支持されるものとする。
【0026】
電動機20は、外部の電源(図示せず。)が供給する電力を受けて回転する装置であり、好適には、クローズドループ制御のサーボモータが用いられるが、三相誘導電動機が用いられてもよい。また、外部の電源が供給する電力は、外部のコントローラ(図示せず。)によってその大きさ及び向きが制御されるものとする。
【0027】
本実施例において、電動機20は、軸方向部材11がその内部に形成する空洞の内壁に固定的に取り付けられる筒状のステータ21と、第一蓋部材12及び第二蓋部材13のところで軸受125及び軸受135のそれぞれを介して回転可能に支持される筒状のロータ22とで構成される。なお、ロータ22は、第一蓋部材12、第二蓋部材13のところにある軸受125、135の少なくとも一つの代わりに、軸方向部材11のところで別の軸受を介して回転可能に支持されていてもよい。
【0028】
また、流体圧発生装置100は、第一蓋部材12の延長部121とロータ22との間、及び、第二蓋部材13のシール支持部137とロータ22との間にそれぞれオイルシール126、136を有し、アキシャルピストンポンプ30の作動油が電動機20のステータ21に至るのを防止している。
【0029】
また、電動機20は、外部の電源が供給する電流をステータ21のコイル210に流すことによって発生させる磁界と、回転軸の半径方向においてステータ21と対向するロータ22の外壁(回転軸の半径方向外側の面)に設置された永久磁石(図示せず。)が発生させる磁界とを利用してロータ22を回転させる。
【0030】
ロータ22は、アキシャルピストンポンプ30の少なくとも一部を収容するための空洞をその内部に有し、流体圧発生装置100の回転軸方向の長さを短縮できるようにする。好適には、ロータ22は、アキシャルピストンポンプ30の全体をその内部に収容し(具体的には、図3で示されるように、ロータ22の右側の端面とアキシャルピストンポンプ30の右側の端面とがほぼ一致するように収容し)、アキシャルピストンポンプ30の回転軸方向の長さが流体圧発生装置100の回転軸方向の長さを決める際の決定的要因とならないようにする(すなわち、流体圧発生装置100の回転軸方向の長さが、主に、ロータ22の回転軸方向の長さによって決定されるようにする。)。
【0031】
アキシャルピストンポンプ30は、主に、斜板31及びシリンダバレル32を含み、斜板31が回転不能に支持され、シリンダバレル32が回転可能に支持されるよう構成される。
【0032】
この構成により、アキシャルピストンポンプ30は、シリンダバレル32内を摺動可能なピストン群に接続されるピストンシュー群34が斜板31の斜面上で円を描くように移動し、それらピストン群のそれぞれがシリンダバレル32内に形成された対応するシリンダの内部を往復運動することによって、例えば図3で示されるように、現時点において膨張行程にあるピストン33A(図3において断面を構成しないために不可視部分が破線で示されている。開口35A、第一ポート133についても同様である。)がポートプレート132の第一ポート133と開口35Aとを介してオイルタンク60からシリンダ内に作動油を吸入し(なお、ピストン群は、膨張行程の初期段階においてポートプレート132の第三ポート及びそれぞれの開口を介して配管71からシリンダ内に作動油を吸入する。)、現時点において圧縮行程にあるピストン33が開口35とポートプレート132の第二ポート134とを介してシリンダ内の作動油を配管70に向けて吐出する。
【0033】
本実施例において、アキシャルピストンポンプ30は、シリンダバレル32内に奇数個(例えば、9個である。)のシリンダ群を有し、対応する数のピストン群がそれら奇数個のシリンダ群の内部を往復運動するが、偶数個のシリンダ群を有するようにしてもよい。
【0034】
また、本実施例において、アキシャルピストンポンプ30は、電動機20のロータ22に形成された円柱状の空洞内に完全に収容されるが、斜板31をその空洞内に収容させながらシリンダバレル32の一部をその空洞外に突出させるようにしてもよい。
【0035】
斜板31は、第一蓋部材12の基板部120から回転シャフト40に沿って電動機20のロータ22に形成された空洞内に延びる第一蓋部材12の延長部121の端面に固定的に結合され、回転シャフト40を貫通させるための貫通穴をその中心部に有する。
【0036】
本実施例において、斜板31は、円筒形状を有し、軸方向にあるその斜面の傾斜角が固定された状態で、その斜面の反対側にある平坦面を介して延長部121の端面に固定的に結合されるが、公知の傾斜角可変機構によってその傾斜角が可変となるように設置されていてもよい。
【0037】
一方、シリンダバレル32は、その外壁(回転軸の半径方向外側の面)とロータ22の内壁(回転軸の半径方向内側の面)とをキー結合やスプライン結合等によって結合させ、ロータ22と共に回転可能となるように構成される。
【0038】
また、シリンダバレル32は、回転シャフト40を貫通させるための貫通穴をその中心部に有し、その貫通穴の内壁と回転シャフト40の外壁とをキー結合やスプライン結合等によって結合させ、回転シャフト40と共に回転可能となるように構成される。
【0039】
本実施例において、シリンダバレル32は、軸方向において斜板31と向き合う面の反対側にある面(開口35が配置される側の面)をロータ22に形成された空洞から露出させてポートプレート132と向かい合わせるようにしている。
【0040】
斜板31及びシリンダバレル32の配置を図4で示されるように逆転させた場合に比べ(すなわち、シリンダバレル32の、軸方向において斜板31と向き合う面の反対側にある面(開口35が配置される側の面)を第一蓋部材12の延長部121の端面に向かい合わせ、斜板31の、その斜面の反対側にある平坦面をロータ22に形成された空洞から露出させてポートプレート132に結合する場合に比べ)、流体圧発生装置100は、その構造を簡略化できるからである(図4で示される構造は、アキシャルピストンポンプ30が吸入或いは吐出する作動油を導くための配管を第一蓋部材12の内部に回転検出部50を迂回するように形成する必要がある。)。但し、流体圧発生装置100は、図4で示される構造を除外するものではない。
【0041】
回転シャフト40は、電動機20及びアキシャルピストンポンプ30の共通の回転軸に沿って延びるシャフトであり、電動機20のロータ22とアキシャルピストンポンプ30のシリンダバレル32とを円滑に回転させるためのシャフトである。
【0042】
本実施例において、回転シャフト40は、その一端が第一蓋部材12を貫通し第一蓋部材12のところで軸受42を介して回転可能に支持され、また、その他端がアキシャルピストンポンプ30を貫通しポートプレート132のところで軸受41を介して回転可能に支持される。
【0043】
また、第一蓋部材12のシール支持部44と回転シャフト40との間には、オイルシール43が設置され、アキシャルピストンポンプ30の作動油が回転検出部50に至るのを防止している。
【0044】
また、回転シャフト40は、その一端において回転検出部50に接続され、回転検出部50が回転シャフト40の回転速度、ひいては、アキシャルピストンポンプ30の回転速度及び電動機20の回転速度を検出できるようにする。
【0045】
回転検出部50は、回転シャフト40の回転を検出するための装置であり、例えば、回転シャフト40の軸周りに配置されるエンコーダ、ポテンショメータ又はレゾルバであって、検出した値を外部のコントローラ(電動機20に供給する電力を制御するためのコントローラである。)に対して出力する。電動機20におけるロータ22の回転数をフィードバック制御できるようにするためである。
【0046】
本実施例において、回転検出部50は、第一蓋部材12の外面(軸方向部材11が結合される側とは反対の側にある面である。)に取り付けられるが、第一蓋部材12の内面に取り付けられていてもよく、第一蓋部材12の内部に埋め込まれていてもよい。
【0047】
なお、回転検出部50は、オープンループ制御の電動機20が使用される場合には、電動機20の回転数を把握する必要がないために省略され得る。
【0048】
以上の構成により、流体圧発生装置100は、電動機20におけるステータ21のコイル210に電流が供給されてロータ22が回転させられると、ロータ22内の空洞の内壁に結合されたアキシャルピストンポンプ30のシリンダバレル32とシリンダバレル32内の貫通穴の内壁に結合された回転シャフト40とを共に回転させ、第一蓋部材12の延長部121の端面に固定的に取り付けられたアキシャルピストンポンプ30の斜板31に対しシリンダバレル32を回転させることによって、シリンダバレル32の内部に形成されたシリンダ群のそれぞれで往復運動するピストン群のそれぞれに対応する開口を通じてオイルタンク60からシリンダ内に吸入した作動油を、それら開口を通じて配管70(シリンダバレル32の回転方向が逆の場合には配管71となる。)に吐出し、また、それら開口を通じて配管71(シリンダバレル32の回転方向が逆の場合には配管70となる。)からシリンダ内に吸入した作動油を、それら開口を通じてオイルタンク60に吐出することができる。
【0049】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなしに上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0050】
例えば、上述の実施例において、流体圧発生装置100は、アキシャルピストンポンプ30の斜板31を、第一蓋部材12の延長部121の端面に固定的に取り付けるが、図5で示されるように、斜板31の、斜面の反対側にある平坦面をロータ22に形成された空洞から露出させて第一蓋部材12の基板部120に固定的に取り付けるようにしてもよい。
【0051】
この場合、アキシャルピストンポンプ30のシリンダバレル32は、軸方向において斜板31と向き合う面の反対側にある面(開口が配置される側の面)を、ロータ22に形成された空洞内に延びるポートプレート132の延長部137の端面に向かい合わせるようにして配置される。また、ポートプレート132は、その内部にある第一ポート133、第二ポート134、及び第三ポート(図示せず。)のそれぞれを延長部137の全長にわたって延長させるようにする。
【0052】
また、流体圧発生装置100は、図6で示されるように、斜板31を、ロータ22に形成された空洞内に延びる第一蓋部材12の延長部121の端面に固定的に取り付けるようにしながら、シリンダバレル32を、ロータ22に形成された空洞内に延びるポートプレート132の延長部137の端面に向かい合わせるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0053】
10・・・ハウジング 11・・・軸方向部材 12・・・第一蓋部材 13・・・第二蓋部材 20・・・電動機 21・・・ステータ 22・・・ロータ 30・・・アキシャルピストンポンプ 31・・・斜板 32・・・シリンダバレル 33、33A・・・ピストン 34・・・ピストンシュー 35、35A・・・開口 40・・・回転シャフト 41・・・軸受 42・・・軸受 43・・・オイルシール 44・・・シール支持部 50・・・回転検出部 60・・・オイルタンク 70、71・・・配管 100・・・流体圧発生装置 110・・・導線口 120・・・基板部 121・・・延長部 125・・・軸受 126・・・オイルシール 130・・・基板部 131・・・Oリング 132・・・ポートプレート 133・・・第一ポート 134・・・第二ポート 135・・・軸受 136・・・オイルシール 137・・・シール支持部 210・・・コイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動機とアキシャルピストンポンプと回転シャフトとを含む流体圧発生装置であって、
前記電動機は、空洞を有する筒状のロータと、該ロータを取り囲むステータとを含み、
前記アキシャルピストンポンプは、斜板と、シリンダバレルとを含み、少なくとも部分的に前記空洞内に配置され、
前記回転シャフトは、前記電動機及び前記アキシャルピストンポンプの共通の回転軸に沿って延び、前記シリンダバレル及び前記ロータと共に回転し、
前記斜板は、前記空洞内に回転不能に配置される、
ことを特徴とする流体圧発生装置。
【請求項2】
前記ステータは、前記ロータに接触配置されるオイルシールによって前記アキシャルピストンポンプから液密に隔離される、
ことを特徴とする請求項1に記載の流体圧発生装置。
【請求項3】
前記シリンダバレルは、前記斜板と向き合う面の反対側にある面を前記空洞から露出させる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の流体圧発生装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2011−208539(P2011−208539A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−75810(P2010−75810)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(000002107)住友重機械工業株式会社 (2,241)
【Fターム(参考)】