説明

流体経路アクセスを有する密閉型針器具

密閉型針カテーテル挿入器具(10)は、伸長された針ガードハウジング(20)と伸長された針支持ハウジング(22)とを含有する。支持ハウジング(22)は、ガードハウジング(20)に密閉されるようにカテーテル(12)から針(24)を引き込むためのガードハウジング(20)内の動作を収容する。支持ハウジング(22)は、針内腔(49)を通じて、支持ハウジング(22)の流体経路(44)へアクセスできるように、使用されるカテーテル(12)から外側に延在される針(24)があっても、支持ハウジングの近位末端(42)がガードハウジングの近位末端(28)において、又は超えてアクセスできるような十分な長さである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、針挿入器具に関し、とりわけ密閉型針付きカテーテル挿入器具に関する。
【背景技術】
【0002】
針上カテーテル(over-the-needle catheter)は、当技術分野でよく知られている。このような器具において、カニューレ針(cannula needle)は管の末端部から突出する鋭利な先端を有するカテーテル管を貫通して突出する。針の鋭利な先端は、カテーテルの末端を血管内に送り込まれるよう皮膚及び血管を貫くのに用いられる。所定の位置に一旦配置されたら、針は引き抜かれ、露出されたカテーテルハブとの連結などによる、流体の注入若しくは排出のためにカテーテルは留置される。
【0003】
針がカテーテルから取り除かれた後、その針を誤って突き刺すリスクを軽減するため、針の先端を保護するための様々な提案がなされてきた。針の先端を保護することを意図する器具類の一つとして、針がカテーテルから引き抜かれると同時に針が収容される針ガードハウジング(needle guard housing)がある。ガードハウジングは、ハウジングの遠位端の一部分として、カテーテルハブに取り外し可能に保持されるように適合された、雄スリップルアー(male slip luer)と類似の突出部を含有し得る。ガードハウジングは、その内部に針の長さ全体が取り囲まれるのに十分な長さを有しており、結果として針の先端は保護される。場合によって、鋭利な先端は完全にガードハウジング内に存在し、その他の場合、鋭利な先端は針の位置を保持するために突出部内部に局在し得る。しかしながら、どちらの場合においても、針は密閉され、先端は保護されると考えられる。そのため、針はガードハウジングに対して、該針の支持ハブ又はガードハウジング内のハウジングによって保持され、針がガードハウジングから外側(及びガードハウジングがカテーテルハブに固定されているとき、カテーテルの中及び外側)へ延在する、支持ハウジングの遠位末端がガードハウジングの遠位末端に向かって配置される第一の位置から、ガードハウジングによって密閉されるよう針が引き込まれるように、支持ハウジングの遠位末端がガードハウジングの遠位末端から離れて配置される第二の位置へ移動可能である。
【0004】
例えば、特許文献1及びベクトン・ディキンソン社より市販されているAutoGuard(登録商標)shield IV カテーテルに見られるように、支持ハウジングは、ラッチを作動させた時、針が第二の位置へ自動的に移動するためにバネ式であってよい。若しくは、支持ハウジングは、該支持ハウジングの、又は該支持ハウジングに付随された壁若しくはウィングの操作により、第二の位置へ手動で動かしてもよい。手動式の器具において、ガードハウジングに密閉されることによって針の先端部が保護される第二の位置にハウジングを針と共に保持するのにハウジングの突出部及びスロット式デテント機構(slot detent mechanism)は協働する。このような手動式の器具の一例として、指定代理人であるメデックス社から販売され、大きな成功を収めたPROTECTIV(登録商標)Safety LV Catheterが挙げられる。針が保護される第二の位置に移動した後、ガードハウジングはカテーテルハブから取り外され、針が保護された状態で破棄することが可能であり、必要に応じてカテーテルハブへのアクセスが可能となるように残される。
【特許文献1】米国特許第4747831号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
針が密閉されることによる、針の先端を保護するハウジングを利用した器具は広く受け入れられており、広く使用されているが、さらなる改良が望まれる。一例として、多くの臨床条件において、流体経路を通じて針の内腔(lumen)へのアクセスが望ましい。このようなアクセスは、使用前若しくは使用中における洗浄、又は注射器による吸引、若しくは挿入中におけるガイドワイヤ(guidewire)使用の許容において望まれる。しかしながら、市販されているAutoGuard(登録商標)若しくはPROTECTIV(登録商標)器具などの密閉型針は、針支持ハウジングの長さが極めて短く、針を支持するのにのみ十分であり、及び/又はフラッシュバックチャンバが設けられるが、それ以外は通常、針ガードハウジング内に留められる。結果として、第一の位置において、支持ハウジングはガードハウジング内部にしっかりと配置され、注射器の接続部分が針内腔を通じて洗浄又は吸引、若しくはガイドワイヤの挿入に通常アクセスできない。さらに、第二の位置において、支持ハウジングはガードハウジングの領域内に未だ局在してもよく、それ故に上記の目的で容易にアクセスは未だ成されない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、例えば、洗浄、吸引、ガイドワイヤアクセス、又は同様の事柄を可能とする、流体若しくはガイドワイヤの流体経路を通じて針内腔へのアクセスを促進する密閉型針カテーテル挿入器具を提供する。これを受けて、及び本発明の原理に従って、支持ハウジングは伸長されたハウジングとして設けられ、従って、ハウジングの近位部分が少なくとも針の第一の位置でガードハウジングの外側に延在し、その結果、医師の支持ハウジングの近位部分へのアクセス可能な状態を与える。この近位部分は、流体経路へアクセスするのに医師によって使用されるアクセス口を含有する、或いは形成することができる。
【0007】
有利に、ガードハウジング及び支持ハウジングは、支持ハウジングの近位部分がガードハウジングの近位部分に接近可能となるように、互いに共通の軸に沿って嵌合する。その場合、ハウジングの位置に関係なく(すなわち、第一又は第二の針位置かどうか、若しくはこれらの間であるかを問わず)、近位部分が常に医師によってアクセス可能となるように、少なくとも支持ハウジングの長さがガードハウジングとほぼ同じとなる。
【0008】
さらに有利に、フラッシュプラグ(flash plug)は支持ハウジングの近位部分に付随され、洗浄接続部内に取り外し可能に収まることができる。
【0009】
前述に基づいて、このようにして流体経路を通じて針内腔へのアクセスを促進する密閉型針カテーテル挿入器具が提供される。本発明の上記の、且つ他の目的及び効果は、添付の図及びこれらの説明によって明確とされる。
【0010】
本明細書の一部に組み込まれ、且つそれを構成する添付の図は、本発明の実施形態を説明し、上述した本発明の概要と、以下に記載される実施形態の詳細説明と共に、本発明の原理を説明するのに用いられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の原理に基づいた密閉型針付きカテーテル挿入器具の一つの実施例10を添付図1〜3Bに示す。(様々な構成要素をより簡単に示すために、添付された図は必ずしも縮尺通りではない。)カテーテル挿入器具10は、カテーテル12と、本発明の特性を含有する針挿入アセンブリ14とを含有する。カテーテル12は雌ルアテーパー(female luer taper)に対応する内部壁17を有するカテーテルハブ16と、任意に利用可能な手法(例えばアイレット15など)によってカテーテルハブ16へ固着され、そこから有利には斜端の遠位末端19へ末梢に延在するカテーテル管18とを含有する。針挿入アセンブリ14は、伸長された、有利には円筒状の、外部針ガードハウジング20と;伸長された、有利には円筒状の、ガードハウジング20に嵌め込まれるように収容される、内部針支持空洞又はハウジング22と;針24とを含有する。
【0012】
ガードハウジング20は、遠位末端または頂部26と、近位末端28との間に延在する側壁25を有し、これらの間に空間スペース30を形成し、支持ハウジング22がこの空間30を通じて移動し、以下に記述されるように、針24は最終的に密閉されるように収容される。遠位末端26は、突出部32を含有し、該突出部32は、カテーテルハブ16内で可撤的に適合される大きさとなり、その内側の雌ルアテーパー壁17と連接される雄ルアテーパー(male luer taper)であってよい。ハウジング20は、以下に記載されている目的のため、末端部26と28との間の長さの一部分に沿って伸長される縦切欠34を有する。
【0013】
支持ハウジング22は、遠位末端40と近位末端42との間に延在する側壁38を有し、これらの間に流体管路若しくは管腔44を形成する。針24は、該針24の軸46が支持ハウジング22の遠位末端40から鋭利な先端48へ末梢に延在されるように、支持ハウジング22に支持、有利には固持されてよい。支持ハウジング22の流体管路44は、血液(図示されていない)が針24を通じて流体管路44へ逆流するように、針24の内腔(lumen)49と流体連通されて、それによりハウジング22も同様にフラッシュチャンバ(flash chamber)としての機能を果たす。この点において、支持ハウジング22の伸長された特徴が、改善されたフラッシュバック(flashback)の視覚的な確認が提供される。ここに示した実施例10において、支持ハウジング22の近位末端42が常にガードハウジングの近位末端28において、又は超えて接触されるように、有利に、ハウジング20及び22の長さはほぼ等しい。支持ハウジング22は若干ながら短くてもよいが、それでもなお近位末端28がオーニング(awning)若しくは覆いと定義されたガードハウジング20の近位の部分的延在部(図示せず)と共に内部に移動するよう、ガードハウジング20内の切り欠き(cutout;図示せず)によってガードハウジング20の近位末端28において、又は超えて接触される流体管路アクセス口50は、医師が、注射器(図示せず)などによって、針内腔49を通じて流体(図示せず)を注入する、又は取り出す(吸引する)ために、若しくは流体管路を通じてガイドワイヤ(図示せず)を挿入するために流体管路44へアクセスし得る支持ハウジング22の近位末端42にて形成される。
【0014】
血液(図示せず)が逆流の際に支持ハウジング22から流出するのを防ぐために、空気は通過するが血液若しくは他の流体を通過しないように適合された材質54を含有するフラッシュプラグ52は有利に近位末端42の近くで支持ハウジング22に付随される。ここに図示される実施例10において、フラッシュプラグ52は、プラグハウジング56を含有し、該プラグハウジング56は、材質54を保持し、且つ59において嵌め合い雌ルアテーパーを有利に有し得るアクセス口50の中に摩擦によりはめ込むように適合された雄ルアテーパー形状の挿入末端58を形成する。それらの間で摩擦により嵌め込まれることによって、フラッシュプラグ52は通常、それを通じる流体の流路に対してフラッシュポート50を塞ぎ、しっかりと留まるが、流体管路44を通じて針内腔49にアクセスする目的で、医者がポート50にアクセスできるようにプラグ52は引き抜くことができる。
【0015】
ハウジング20及び22は、一方のハウジングが共通の軸60に沿って他方と相対的に移動するように、互いにはまり込むように収容される。そのため、把持ウィング62、64は、ガードハウジング側面25に近接するが外側に配置される。リブ(rib)66は、横向き切欠34を通じて延在し、把持ウィング62、64を保持する平板67を支持ハウジング22の側壁38と連結する。図2A及び図3Aに関連して記載される針24の第一の位置から、図2B及び図3Bに関連して記載される針24の第二の位置へ、ハウジング20及び22間で相対運動が生じるように、医師は把持ウィング62、64を引っ張ることができる。ウィング62、64は、ガードハウジング20の周りにおいて実質的にチューブ部材(図示せず)が形成されるように、上部を超えて連接されてもよい。チューブ部材は、ガードハウジング20の長さと適合されるように(例えば、一つのシリンダーとして、若しくは頂部を付け足すことによって)伸長させることができる。
【0016】
図2A及び図3Aに示された、針24の第一の位置において、ハウジング20及び22の遠位末端26及び40が互いに、場合によっては接して、配置された状態において、針24はガードハウジング20の遠位端部26の外側に、且つカテーテル管18を通じて延在し、カテーテル管18の遠位末端19を越えて針の鋭利な先端48が位置する。針24の第一の位置において、当然のことながら、患者の血管(図示せず)へのカテーテル管18の挿入は、患者(図示せず)の中に針24及びカテーテル管18を送り込むために、例えば親指と第二の指との間でウィング62及び64をしっかりと握り、針の鋭利な先端48を患者の皮膚(図示せず)に対してある角度に向け、器具全体を遠位へ押し動かすことによって果たされる。血液(図示せず)の逆流は、支持ハウジング22の流体経路44によって定義されたフラッシュバックチャンバにおいて生じる。
【0017】
本発明の原理に基づく、支持ハウジング22の伸長された特徴に起因して、少なくとも図2A及び図3Aに示す第一の位置において、ハウジング22の近位末端42は医師によってガードハウジング20の近位末端28で、又は前記近位末端28を超えて接近しやすい。それ故に、必要に応じて、医師(図示せず)は、フラッシュプラグ52を取り外した後(又はフラッシュプラグ52を付随させる前に)、挿入する前に、器具を事前に洗い流すことでき、注射器又はガイドワイヤー(両方とも図示せず)を装着することができる。同様に、必要に応じて、若しくは必要であれば、器具10の挿入過程中、及び/またはカテーテル管の遠位末端19が血管内に配置された後、医師(図示せず)はフラッシュプラグ52を取り外し、且つアクセス口50を通じて装置10に流入、若しくは吸引することができる。フラッシュプラグ52は、アクセスが不要となったら、所定の位置に戻すことが出来る。
【0018】
カテーテル遠位末端19が希望通り配置された後、針24は、針軸46及び鋭利な先端48がガードハウジング20に囲まれる針の第二の位置に支持ハウジング22が移動されることで、カテーテル12から引き抜かれる。そのため、医師は望む通りに一つ、又は二つの手を使い、ハウジング20及び22の遠位末端26及び40が、図2A及び図3Aに示すように互いに接近する位置から、図2B及び図3Bに示すように互いに離れている位置へ移動するように、場合によってガードハウジング20の遠位末端26に形成された、押して取り外されるタブ(push-off tab)70に対する梃の作用により、ウィング62、64を引っ張る。第一の位置から第二の位置への移動中はいつでも、医師(図示せず)は必要に応じて、若しくは必要であれば、アクセス口50を通じで流体管路44へアクセス可能となる。第二の位置において、針24がガードハウジング20によって取り囲まれるように、針軸46はガードハウジング20の空間30の内側にあり、空間30とまでいかなくとも針の鋭利な先端48は突出部32の内側にある。
【0019】
針24が第二の位置へ移動されるにつれ、ハウジング20及び22はそれぞれのハウジングにおける固定構造が協働することによって、針の第二の位置に固定される。そのため、リブ(rib)66などにおける、支持ハウジング22と結合された突起物80は、切欠34の近位末端82に到達するまでハウジング20の縦方向の切欠34を介して移動する。切欠34の近位末端82において、その場所に固定用つめ(finger)86、88が定義された、外側にU字型の切欠84が設けられる。突起物80がU字型切欠84を通ずることができるように、突起物80は、固定用つめ86、88の間に設けられる溝90を通じて前記固定用つめ86、88に裂いて入るような形状をし、その後、固定用つめ86、88は互いに元に戻って突起物80が所定の位置に固定され、ハウジング20及び22がガードハウジング20内に取り囲まれた針24と共に第二の針位置に保持される。ガードハウジング20は引く若しくはねじる動作によってカテーテル12から取り外すことができ、医師によって用いられるようにハブ16を露出させたままにする。針挿入アセンブリ14は、第二の針位置に保持され、破棄することができる。
【0020】
ここで図示されていないが、他の実施形態では、支持ハウジングの遠位末端40がガードハウジングの遠位末端26から遠位に付勢されるように、ガードハウジング20内にバネを含むことができる。この実施形態では、カテーテルの先端19が配置された後、医師はばねを作動させるリリース機構を作動することができ、針を自動的に第二の位置に移動させることができる。この実施形態では、ウィング62及び64並びに関連構造は省略することができる。しかしながら、本実施形態においても本発明の原理に基づき、支持ハウジング22は近位末端42においてアクセスできるように伸長される。前述の理由により、流体管路及び針内腔へのアクセスを促進する密閉型針付きカテーテル挿入器具が提供される。
【0021】
本発明が上述した実施形態によって示され、この実施形態が細部にわたって記載されている一方、添付の特許請求の範囲を制限、若しくは何らか狭く限定するつもりはない。付加的な利点及び変更は、当業者によって容易にみられる。例えば、ハウジング20及び/又は22は、長方形を含む、円筒形状以外の形状となり得る。さらに、ハウジング20及び22は、本明細書に記載された以外の他の手段によって、針24の第二の位置に保持、又は移動されてもよい。図4に示されるとともに、より詳細には「密閉式カテーテルハブ取付け部品(Sealing Catheter Hub Attachment)」という名称で、同一出願人により、且つ同時に出願された米国特許出願(代理人整理番号:MDXVA−104US)に示され、且つ記載されているように、カテーテルハブ16の内部壁17との密閉部、及び/又は針24が収容されて密閉部を形成する通路108を特徴付ける内部壁106に一体に連接された、一体成型された弾性ガスケット104を形成するために、突出部32は、該突出部32の外部壁102に一体に連接された、一体成型された弾性ガスケット100などの一つ以上の内部若しくは外部密閉部を含有することができる。さらに、又はもう一つの方法として、突出部32及びカテーテルハブ16は、「カモノハシの嘴形状の開放機構を有する密閉型注射針付き器具(Enclosed Needle Device with Duckbill Release Mechanism)」という名称で、同一出願人により、且つ同時に出願された米国特許出願(代理人整理番号:MDXVA−94US)に示されているように、カモノハシの嘴形状の開放機構(duckbill release mechanism)が設けられるように改良することができる。そのため、溝付きリブ110(又はこれらの複数の断片)はハブ16の内部壁17から突出するとともに、一対のアーム部112、114は突出部32から遠位に延在し、屈曲するように構成される。アーム部112、114の一方、若しくは両方は、後部に凹部118を形成する移動止め116を含有することができ、この移動止め116は通常、針24がアーム部112及び114の間の空間120に存在しない時に着脱可能な凹部118にリブ110を有するハブ取付具が形成されるように、リブ110に定義された内側の半径より大きい外側の直径距離に延在する。図4に関連して示されるように、突出部32は、一体成型された弾性密閉部100及び104を同様に含有することができる。あるいは、望ましくはないが、リブ110は、アーム部112及び/又は114の末端に突出リブを有する移動止め116を有し凹部118をもたない、壁17内部の凹部とすることができる。上記の同出願人により、且つ同時に出願された米国特許出願(代理人整理番号:MDXVA−104US及びMDXVA−94US)の両特許出願公開は、本明細書にすべて述べられるように、ここで援用されている。従って、上位概念における本発明は、詳細情報、典型的な装置及び手法、ならびに示され且つ記載された実例に限定されない。従って、一般的発明概念の精神及び範囲から逸脱することなく、そのような構成要素から逸脱することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の原理に従って、流体経路へのアクセスを容易にする密閉型針付きカテーテル挿入器具の斜視図である。
【図2A】本発明の原理を説明する目的のために、図1に示した密閉型針付きカテーテル挿入器具の第一の位置における断面図である。
【図2B】本発明の原理を説明する目的のために、図1に示した密閉型針付きカテーテル挿入器具の第二の位置における断面図である。
【図3A】本発明の原理を説明する目的のために、図1に示した密閉型針付きカテーテル挿入器具の第一の位置における、後部が一部切り取られた下面図である。
【図3B】本発明の原理を説明する目的のために、図1に示した密閉型針付きカテーテル挿入器具の第二の位置における、後部が一部切り取られた下面図である。
【図4】本発明で用い得る他の突出部及びカテーテルハブ配置の断面図である。
【図5】本発明で用い得る他の突起部及びカテーテルハブ配置の断面図である。
【符号の説明】
【0023】
10 カテーテル挿入器具
12 カテーテル
14 針挿入アセンブリ
16 カテーテルハブ
17 内部壁(雌ルアテーパー壁)
18 カテーテル管
20 外部針ガードハウジング
22 支持ハウジング
24 針
25,38 側壁
26,40 遠位末端
28,42 近位末端
30,120 空間
32 突出部
34 切欠
44 流体管路
46 針軸
48 針24の鋭利な先端
49 針24の内腔
50 流体管路アクセス口
52 フラッシュプラグ
56 プラッグハウジング
58 挿入末端
60 軸
62,64 把持ウィング
66,110 リブ
70 タブ
80 突起物
86,88 固定用つめ
90 溝
100,104 弾性ガスケット
102 外部壁
106 内部壁
108 通路
112,114 アーム部
116 移動止め
118 凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位末端(26)と近位末端(28)との間に延在し、且つこれら遠位末端(26)と近位末端(28)との間に空間(30)を形成する細長い針ガードハウジング(20)と、
前記針ガードハウジング(20)の前記空間(30)内に嵌め込まれるように収容され、遠位末端(40)と近位末端(42)とを有し、且つこれら遠位末端(40)と近位末端(42)との間に流体経路(44)を形成する細長い針支持ハウジング(22)と、
前記支持ハウジングの遠位末端(40)から遠位に延在し、前記支持ハウジング(22)の前記遠位末端(40)が前記ガードハウジング(20)の前記遠位末端(26)に向かって配置された前記針(24)の第一の位置において前記ガードハウジングの遠位末端(26)から外側に延在する鋭利な先端(48)を有する針(24)であって、前記支持ハウジング(22)の前記遠位末端(40)が前記ガードハウジング(20)の前記遠位末端(26)から離れて配置された前記針(24)の第二の位置においてガードハウジングによって密閉される針(24)と、
を備え、少なくとも前記針(24)の前記第一の位置において、前記支持ハウジング(22)の近位部分(42)が前記ガードハウジング(20)の前記近位末端(28)で、又は前記近位末端(28)を超えてアクセスできるよう、前記支持ハウジング(22)が十分伸長されることを特徴とするカテーテル挿入器具用針ガード。
【請求項2】
遠位末端(26)と近位末端(28)との間に延在し、且つこれら遠位末端(26)と近位末端(28)との間に空間(30)を形成する伸長された針ガードハウジング(20)と、
前記針ガードハウジング(20)の前記空間(30)内に嵌め込まれるように収容され、遠位末端(40)と近位末端(42)とを有し、且つこれら遠位末端(40)と近位末端(42)との間に流体経路(44)を形成する伸長された針支持ハウジング(22)と、
前記支持ハウジングの遠位末端(40)から遠位に延在し、前記支持ハウジング(22)の前記遠位末端(40)が前記ガードハウジング(20)の前記遠位末端(26)に向かって配置された前記針(24)の第一の位置において前記ガードハウジングの遠位末端(26)から外側に延在する鋭利な先端(48)を有する針であって、前記支持ハウジング(22)の前記遠位末端(40)が前記ガードハウジング(20)の前記遠位末端(26)から離れて配置された前記針(24)の第二の位置においてガードハウジングによって密閉され、前記支持ハウジング(26)の前記流体管路(44)と流体連通された内腔(49)を有する針(24)と、
を備え、少なくとも前記針(24)の前記第一の位置において、前記支持ハウジング(22)の近位部分(42)が前記ガードハウジング(20)の近位末端(28)と密接するように前記支持ハウジング(22)が十分伸長され、フラッシュバックの改善された視覚的確認のための伸長されたフラッシュチャンバを提供することを特徴とするカテーテル挿入器具用針ガード。
【請求項3】
前記支持ハウジング(22)の前記近位部分(42)に付随される流体経路アクセス口(50)をさらに備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の針ガード。
【請求項4】
前記アクセス口(50)が、前記支持ハウジング(22)の前記近位部分(42)の中にあることを特徴とする請求項3に記載の針ガード。
【請求項5】
前記アクセス口(50)が、前記支持ハウジング(22)の前記近位末端(42)にあることを特徴とする請求項3に記載の針ガード。
【請求項6】
前記アクセス口(50)内に取り外し可能に嵌め込まれたフラッシュプラグ(52)をさらに備えることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の針ガード。
【請求項7】
前記アクセス口(50)が、雌ルアテーパー(59)を有することを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の針ガード。
【請求項8】
前記フラッシュプラグ(52)が、前記アクセス口(50)の雌ルアテーパー(59)内に取り外し可能に嵌め込まれた雄ルアテーパー(58)を有することを特徴とする請求項6に従属した場合における請求項7に記載の針ガード。
【請求項9】
前記支持ハウジング(22)の前記近位末端(42)がアクセス可能であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の針ガード。
【請求項10】
前記ガードハウジング(20)及び前記支持ハウジング(22)に付随される協働する固定構造(80,90)をさらに備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の針ガード。
【請求項11】
前記協働する固定構造が、前記針ガードハウジング(20)及び前記針支持ハウジング(22)にそれぞれ付随される突起物(80)及び溝(90)を有することを特徴とする請求項10に記載の針ガード。
【請求項12】
前記支持ハウジング(22)の前記近位部分(42)が少なくとも前記針の第一の位置で前記ガードハウジング(20)の外側に延在するように、前記支持ハウジング(22)が十分に伸長されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の針ガード。
【請求項13】
前記ガードハウジング(20)と前記支持ハウジング(22)とが、共通の軸(60)に沿って入れ子式であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の針ガード。
【請求項14】
前記ガードハウジング(20)の前記遠位末端(26)が突出部(32)を有し、前記針(24)の前記鋭利な先端(48)が、前記針(24)の第一の位置において前記突出部(32)から遠位に延在し、且つ前記針(24)の第二の位置において前記突出部(32)内に存在することを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の針ガード。
【請求項15】
前記針(24)が収容されるカテーテルハブ(16)に前記突出部(32)が嵌め込まれるように適合され、前記突出部(32)が、該突出部(32)と一体に付随される弾性ガスケット(100または104)を含有することを特徴とする請求項14に記載の針ガード。
【請求項16】
カモノハシの嘴形状の開放機構(100,116)をさらに備えることを特徴とする請求項15に記載の針ガード。
【請求項17】
カテーテルハブ(16)を有するカテーテル(12)と、前記カテーテルハブ(16)から遠位に延在するカテーテル管(18)と、前記針(24)の前記鋭利な先端(48)が前記針(24)の前記第一の位置において露出されるように、前記カテーテル管(18)を通じて延在する前記針(24)であって、前記針(24)の前記第二の位置においてカテーテル(12)から引き抜かれる前記針(24)との組み合わせを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の針ガード。
【請求項18】
前記ガードハウジング(20)の前記遠位末端(26)が、前記カテーテルハブの中に嵌め込まれ、且つ前記針(24)が収容される突出部(32)を有することを特徴とする請求項17に記載の針ガードとカテーテルとの組み合わせ。
【請求項19】
前記突出部(32)が、該突出部(32)と一体に付随される弾性ガスケット(100または104)を有することを特徴とする請求項18に記載の針ガードとカテーテルとの組み合わせ。
【請求項20】
カモノハシの嘴形状の開放機構(100,116)をさらに備えることを特徴とする請求項17〜19のいずれか一項に記載の針ガードとカテーテルとの組み合わせ。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−526602(P2009−526602A)
【公表日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−555227(P2008−555227)
【出願日】平成18年11月28日(2006.11.28)
【国際出願番号】PCT/US2006/045767
【国際公開番号】WO2007/094841
【国際公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(506246818)スミス・メディカル・エイエスディ・インコーポレーテッド (31)
【Fターム(参考)】