説明

流体線

【課題】寒い外部温度でさえ、動作のため早く準備できる加熱可能な流体線を開示する。
【解決手段】流体線(1)は、パイプ(3)と、前記パイプ(3)の1つの端に配置されたパイプ接続(4)を有する連結器(2)と、前記連結器(2)を通る直通の管(6)と、前記パイプ接続(4)は前記直通の管(6)の一部を取り囲み、前記パイプ(3)の少なくとも一部および前記連結器(2)の少なくとも一部を加熱するため、前記パイプ(3)と前記連結器(2)の中に構成されおよび配置された加熱器(8)を備える。すくなくとも、この長さの一部で前記直通の管(6)の流れ断面は、前記パイプ(3)の流れ断面の60%より大きくない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプ、パイプ接続を有しパイプの1つの端に配置される連結器、パイプの少なくとも一部および連結器の少なくとも一部を熱する加熱器を備える流体線に関し、パイプ接続は連結器を通して直通の管の一部を取り囲む。
【0002】
本発明は、貯蔵コンテナから消費位置に尿素を運ぶために使用される流体線に基づいて以下で説明される。尿素は窒素酸化物の放出を減少させるためディーゼルエンジンで使用される。
【背景技術】
【0003】
この型の流体線が自動車に導入されるとき、低い外部温度で、尿素が流体線の中で凍り、その結果もはや流れなくなる危険性がある。したがって、流体線を熱することが知られている。これによって、パイプが熱せられるだけでなく、この試みは連結器も熱する。
【0004】
尿素はマイナス11°Cの温度で凝固、つまり凍り、さらにタンクから消費位置、例えば注入ポンプへの尿素の流れが妨げられる。一定の標準を満たすため、加熱器は、流体線の中の尿素を一定時間内に解かす必要がある。これは一定の加熱能力を要求し、加熱器が、対応した大きい大きさである必要がある。これは自動車の質量を増加させ、エネルギー消費を増加させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
パイプは一般的に一定の柔軟性を有し、困難なしに流体線の内部の流体の凍結に関連した体積の増加を吸収することができる一方、連結器は通常弾性的でない。したがって、流体の凍結により、連結器が損傷する危険性がある。
【0006】
本発明の目的は、寒い外部温度でさえ、動作のため早く準備できる加熱可能な流体線を開示することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、直通の管が、少なくとも直通の管の長さの一部で、パイプの流れ断面の60%より大きくない流れ断面を有する上記で言及された型の流体線で達成される。
【0008】
流体線を通り流れる流体は、最大限で流れ断面を満たすことができる。もし、連結器内部の流れ断面がより小さい場合、この点で、凍ることのできる、より少ない流体の存在がある。凍ることのできる流体の体積が小さいほど、この流体体積はより早く解けることができる。さらに、流体の凍結の間の体積の増加は流体体積に依存する。したがって、より小さい体積はより大きい体積より著しく拡張しない。凍結の間の拡張する流体による連結器損傷の危険性は、より低く保たれる。
【0009】
好ましくは、長さの一部での直通の管の流れ断面は、パイプの流れ断面の50%よりも大きくない。論争中の長さの一部での直通の管の流れ断面は、パイプの流れ断面の半分の大きさにすることができる。連結器の中で凍ることができ、解かす必要のある流体の体積は、これにより小さく保たれる。しかしながら、同時に十分な流れ断面が提供され、流体は、感知できるほどの抵抗なしに連結器を通して流れることができる。
【0010】
好ましくは、加熱器は、連結器のパイプ接続の中でパイプの外に導かれ、パイプ接続の内部で直通の管の流れ断面を減少する加熱器棒として実装される。したがって、加熱器棒は2つの機能を実現する。一方で、加熱器棒は、流体線の中に存在する流体の中に直接導入される熱を生成することができる。したがって、この熱が連結器またはパイプの材料を貫通する必要がない。他方で、加熱器棒は連結器の内部内の自由空間の一部を満たす。加熱器棒の存在する場所は流体が存在しなく凍らない。
【0011】
好ましくは、加熱器棒は、曲げることが可能な手法で実装される。したがって、加熱器棒は、まっすぐな経路を有してないパイプの中に挿入されることができる効果を有する。他方、この実施形態では、直通の管がまっすぐな経路を有しているとき連結器の側面に沿って導かれることができる効果を有する。この場合、加熱器棒は部分的に直通の管を完全に満たさず、直通の管の長さの一部のみを満たすが、加熱器棒は流体の比較的小さい体積を解かすためのみに必要であるため、致命的でない。流体が解けるとすぐに、流体の凍った部分に熱が移動することができ、対応して短い解凍が達成される。
【0012】
好ましくは、連結器は、直通の管と0°と異なる角度を形成する加熱器出口管を有し、傾斜要素が直通の管に配置され、傾斜要素は、直通の管から加熱器出口管を示し、パイプ接続の他の側で直通の管の断面を減少する案内表面を有する。傾斜要素は2つの機能を有する。加熱器棒が連結器の内部でパイプ接続を通して導かれたとき、これは加熱器出口管に案内表面によってそらされ、接続形状に到達せず、連結器と対応要素間の接続の生成をそこで遅らせない。他方で、傾斜要素は、連結器の内部で体積の減少にも寄与する。傾斜要素が置かれたところは凍ることができるどんな流体も存在することができない。傾斜要素は加熱器棒がすでにそらされた位置に置かれ、その結果、連結器の内部で流体を熱することがもはや直接可能でない。したがって、傾斜要素は、熱せられる流体の体積の減少に関して、好ましい状態を達成する。
【0013】
好ましくは、傾斜要素は、加熱器出口管と直通の管によって張られた平面で直通の管を満たし、これと垂直な平面で直通の管の中に自由流れ断面を残す。直通の管は、傾斜要素によって2つの半分に分けられる。半分は、流れ方向と平行に直通の管の左と右に置かれる。ここで、十分な流れ断面が流体に対して利用可能になる。しかしながら、間で流路は傾斜要素で完全に満たされるため、流体はここに集まることはない。
【0014】
好ましくは、傾斜要素は、傾斜要素の領域の中、直通の管の最も大きい幅の50%より大きくない幅を有する。したがって、幅の50%以上は流体の流れのため自由に残る。つまり、傾斜要素によって遮断されない。直通の管の断面が円であり傾斜要素が最も大きい直径の領域に配置されたときでさえ、十分な断面積が連結器を通して流体を流れることを可能にするため利用可能である。しかしながら、50%より大きくない幅は、加熱器出口管に傾斜要素によってそらされる加熱器の先端のため、十分広い案内表面を提供する。
【0015】
好ましくは、傾斜要素は連結器とひとつなぎに実装される。例えば連結器が射出成形部分として実装されたとき、傾斜要素は連結器とひとつなぎに射出されることができる。したがって、連結器内に傾斜要素の製造と挿入のため、追加の費用は実質的にもはや必要でない。同時に、傾斜要素は案内表面の両端で筐体に接続され、案内表面は十分な力で保持され、案内表面が移動されることなく、加熱器の先端がこれの沿って滑ることができる。特に、案内表面は、加熱器の先端の案内が加熱器出口管の中で邪魔されるように、傾くことはない。
【0016】
好ましくは、直通の管の軸と垂直に1mmの最大の伸長を有する隙間が、パイプ接続の内部直通の管の境界を定める円周方向の壁と加熱器棒との間に提供される。したがって、加熱器棒とパイプ接続間の流体層、または対応する氷層は最大1mmの厚さを有する。したがって、氷層は対応して早く解けることが可能になる。
【0017】
開示の側面は、パイプと、パイプの1つの端に配置されたパイプ接続を有する連結器と、連結器を通る直通の管と、パイプ接続は直通の管の一部を取り囲み、パイプの少なくとも一部および連結器の少なくとも一部を加熱するためパイプと連結器の中に構成されおよび配置される加熱器とを備える流体線に向いている。すくなくとも、この長さの一部で直通の管の流れ断面は、パイプの流れ断面の60%より大きくない。
【0018】
さらなる実施形態の中で、長さの一部で直通の管の流れ断面は、パイプの流れ断面の50%より大きくない。
【0019】
追加の実施形態の中で、加熱器は、連結器のパイプ接続の中でパイプの外に伸び、パイプ接続によって囲まれた、すくなくとも直通の管の部分で流れ断面を定める加熱器棒として実装される。
【0020】
さらなる他の実施形態で、加熱器棒は曲げることが可能な手法で実装される。
【0021】
実施形態で、連結器は、直通の管と0°と異なる角度を形成する加熱器出口管と、直通の管の中に配置された案内表面を有する傾斜要素とをさらに備える。案内表面は、直通の管から加熱器出口管を示し、パイプ接続の他の側で直通の管の断面を減少する。
【0022】
さらなる実施形態で、傾斜要素は、加熱器出口管と直通の管を通過する平面内で直通の管に広がって配置され、加熱器出口管と直通の管を通過する平面と垂直な平面で直通の管の中に流れ断面を定める。
【0023】
追加の実施形態で、傾斜要素は、傾斜要素の領域の中直通の管の最も大きい幅の50%より大きくない幅を備える。
【0024】
さらなる他の実施形態で、傾斜要素は連結器とひとつなぎに実装される。
【0025】
実施形態で、直通の管の軸と垂直に1mmの最大の伸長を有する隙間が、パイプ接続の内部直通の管の境界を定める円周方向の壁と加熱器棒との間に提供される。
【0026】
実施形態で、連結器は、直通の管と0°と異なる角度を形成する加熱器出口管をさらに備える。
【0027】
開示の側面は、パイプと、パイプの1つの端に配置されたパイプ接続を有する連結器と、連結器を通る直通の管と、パイプ接続は直通の管の一部を取り囲み、パイプの少なくとも一部および連結器の少なくとも一部を加熱するため、構成されおよび配置された加熱器とを備える流体線を組み立てる方法に向いており、パイプはパイプ直径を有し、直通の管は内部直径を有し、加熱器は加熱器直径と加熱器幅の1つを有する。方法は、パイプ直径、直通の管の内部直径、加熱器直径と加熱器幅の1つの少なくとも1つを選択することを備え、少なくともその長さの一部で直通の管の流れ断面は、パイプの流れ断面の60%より大きくない。方法はさらに、直通の管の中に加熱器を挿入すること、パイプ接続にパイプを取り付けることを含む。
【0028】
さらなる実施形態で、長さの一部で直通の管の流れ断面は、パイプの流れ断面の50%より大きくない。
【0029】
追加の実施形態で、加熱器は、連結器のパイプ接続の中でパイプの外に伸び、パイプ接続によって取り囲まれた直通の管の少なくとも部分で流れ断面を定める加熱器棒として実装される。
【0030】
さらなる実施形態で、加熱器棒は、曲げることが可能な手法で実装される。
【0031】
実施形態で、連結器は、直通の管と0°と異なる角度を形成する加熱器出口管と、直通の管に配置された案内表面を有する傾斜要素をさらに備える。案内表面は、直通の管から加熱器出口管を示し、パイプ接続の他の側で直通の管の断面を減少する。
【0032】
さらなる実施形態で、傾斜要素は、加熱器出口管と直通の管を通過する平面内で直通の管に広がって配置され、加熱器出口管と直通の管を通過する平面と垂直な平面で直通の管の中に流れ断面を定める。
【0033】
追加の実施形態で、傾斜要素は、傾斜要素の領域の中直通の管の最も大きい幅の50%より大きくない幅を備える。
【0034】
さらなる他の実施形態で、傾斜要素は連結器とひとつなぎに実装される。
【0035】
実施形態で、直通の管の軸と垂直に1mmの最大の伸長を有する隙間が、パイプ接続の内部直通の管の境界を定める円周方向の壁と加熱器棒との間に定められる。
【0036】
さらなる実施形態で、連結器は、直通の管と0°と異なる角度を形成する加熱器出口管をさらに備える。
【0037】
他の例示的実施形態と本発明の効果は、本開示と添付の図によって確かめられる。
【0038】
本発明は、本発明の例示的実施形態の非制限例により、複数の図を参照することによって、以下の詳細な記述により記載される。図の中のいくつかを通して同じ参照番号は同じ部分を表す。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】接続されたパイプを有する連結器の図示的な縦方向の部分を示す。
【図2】図1による部分II−IIを示す。
【図3】連結器の修正された実施形態の部分を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0040】
ここで、詳細は例示の方法で示され、本発明の実施形態の図示的議論の目的のためのみに、本発明の原理と概念的な面をすぐに理解でき、最も効果的と信じられることを提供するために表される。このことについて、本発明の基本的理解のために必要なもの以上に、本発明のいくつかの形状が実際にどのように実装されるかを当業者に明らかにさせる、図を伴った記載以上に、本発明の構造的詳細を開示することを意図していない。
【0041】
図1は、連結器2とパイプ3を有する加熱可能な流体線1を示す。パイプは柔軟である。これは押し出しプラスチックまたはホース材料から作られる。ホースは以下で語句「パイプ」に含まれる。
【0042】
パイプ3は連結器のパイプ接続4上で押され、Oリング5で密封される。パイプ接続4は、その外側に松の木の輪郭を有する。もし必要なら、パイプ3は、締め付け要素例えばホースクランプまたは類似物の助けによってパイプ接続4上に保持される。
【0043】
直通の管6は、パイプ接続4を通して定められ、直通の管6は直線の手法で連結器全体を通過して走り、図2で見られるように、接続形状7にまで導かれる。接続形状7で連結器2は他の線、タンクまたは組み立て品のパイプ連結器に装着される。接続形状7の正確な形状は、現在の場合で無関係である。しかしながら、連結器2とパイプ接続間の接続は十分な強度と堅さを持って実装されるべきである。
【0044】
破線によって示された加熱器8はパイプ3の自由断面の中に配置される。現在の場合で加熱器8は柔軟な加熱器棒として実装され、少なくとも1つの熱伝導体を有し、押し出しプラスチック材料の中に実装される。好ましくは、2つの熱伝導体が提供され、連結器2からある距離でお互いに1つの端で接続され、その結果、電気供給が加熱器8の1つの端でのみ必要となる。加熱器8は柔軟で曲げることが可能であるが、一定の固有の剛性を有し、(加熱器8がその中に置かれた)パイプ3がパイプ接続4上で押されたとき、加熱器8はパイプ接続4の中、直通の管6内に押されることができる。
【0045】
加熱器8は、接続形状7の助けで達成された接続と干渉しないため、これが接続形状7に到達する前に連結器2から離れる。このため、連結器2は加熱器出口管9を有し、この縦方向の軸10は、直通の管6の縦方向の軸11と角度αである。角度αは0°より大きく、好ましくは20°から80°の範囲である。
【0046】
加熱器出口管9は接続12の中に配置され、直通の管6の縦方向の軸11と角度αに向いている。Oリング13が接続12の中に提供される。Oリング13は加熱器8を密封の手法で支え、加熱器出口管から流体が漏れることを妨げる。Oリング13は、接続12の中に配置されたプラグ14の助けで加熱器出口管9の中に保持される。しかしながら、プラグ14は所定の場所でのみOリングを保持する。したがって、プラグ14はOリング13を圧縮しない。
【0047】
上記で説明されたように、加熱器8は一定の固有の剛性を持つ。したがって、補助の道具は加熱器8をそらすために必要ない。加熱器8の先端は直通の管6を通して縦方向の軸11に沿って本質的に導かれ、加熱器8は加熱器出口管9を通して出て行く。この端で傾斜要素15は、直通の管6内に配置され、傾斜要素は特に図2で見える。傾斜要素15は連結器2とひとつなぎに実装される。連結器2が射出成形部分として実装された場合、傾斜要素15は射出成形の間に直接製造される。
【0048】
傾斜要素15は案内表面16を有し、これは曲がっている。つまり、ねじれがない手法で実装される。案内表面16は直通の管6の「底面」、つまり加熱器出口管9の反対に横たわる側から、加熱器出口管9まで伸び、加熱器出口管9の壁に連続する。加熱器8の先端は、段、ねじれ、溝または類似物によってじゃまされることなく案内表面16に沿って滑ることが可能である。加熱器8が直通の管6の中パイプ接続4を通過して導かれたとき、先端は傾斜要素15の案内表面16によってそらされ、自動的に加熱器出口管9に達する。
【0049】
図1による部分図の平面、つまり、直通の管6の縦方向の軸11と加熱器出口管9の縦方向の軸10によって広がる平面内で、傾斜要素15は完全に直通の管6を塞ぐ。図1参照。傾斜要素15は、したがって連結器2の筐体17に、案内表面16の両端で接続される。傾斜要素15が、加熱器8の先端によって力が働くときに傾く危険性はない。しかしながら、特に図2の中で見られるように、傾斜要素15は完全に直通の管6を塞がない。実際、図1に示された平面と横では、2つの流れ自由断面18、19が残り、動作中、流体が流れ続けることができる。傾斜要素15はいくらか直通の管6の自由断面を減少させる。しかし、まだ流体の流れのための自由な断面を十分に残す。
【0050】
2つの流れ断面18、19が加熱器8の直径より小さい幅を有することが認識できる。したがって、任意の場合で加熱器8が連結器2の中に挿入されたとき、加熱器8が加熱器出口管9の方向に案内表面16によってそらされることが確実になる。他方、傾斜要素15は、傾斜要素15の領域内で直通の管6の最も大きい幅の50%より大きくないことに対応する幅を有する。
【0051】
加熱器8が円形の断面、したがって実際の直径を有していない場合、流れ断面18、19の幅方向で加熱器8の幅は、流れ断面18、19の幅より大きい、この結果、この場合、連結器2内への挿入の間、加熱器8が傾斜要素15によってそらされることは確実に達成される。
【0052】
この型の連結器2を有する加熱可能な流体線1の製造は、設計で比較的簡単である。加熱器8を有するパイプ3が、事前に組み立て必要であり、加熱器8は所定の長さだけパイプ3から突き出る。したがって、パイプ3がパイプ接続4上で押される前に、加熱器8はすでにパイプ接続4の内部で直通の管6に到達する。さらにパイプ接続4上でパイプ3を押すため、パイプ3と加熱器8が一緒に動かされた場合、加熱器8の先端は傾斜要素15上で案内表面16によってそらされ、この先端は加熱器出口管9に到達し、連結器2から出ることが可能になる。
【0053】
もちろん、連結器2の中に独立に加熱器8を最初に挿入し、加熱器8上にパイプ3を導き、パイプ接続4上でそれを押すことも可能である。
【0054】
特に図1に見られるように、パイプ接続4の内部での直通の管6の流れ断面は、パイプ3の対応する流れ断面より、著しく小さい。例えば、もし、パイプ3の内直径が6mmであり、パイプ接続4の内部での直通の管6の内直径が4.75mmと仮定されると、4mmの直径の加熱器棒の使用で流れ断面は、結果的に15.7mmのパイプ3の内部と5.1mmの直通の管6内の流れ断面になる。パイプ接続4の内部での直通の管6の流れ断面は、したがって、パイプ3の内部の流れ管の面積の約32%を有する。
【0055】
厚さ0.375mmの環状の隙間は、加熱器棒8が中心に配置されたとき、パイプ接続4の内部周辺の壁と加熱器8の間の結果となる。この環状の隙間は、連結器を通して十分な量の尿素を通過させることを可能とするために十分である。しかしながら、多くの場合で、加熱器棒8は中心に位置しない。示された大きさにより、パイプ接続4と加熱器棒との間の隙間は、しかしながら、加熱器棒8がパイプ接続4の内壁を支えるとき、最大0.75mmの厚さを有する。
【0056】
図3は連結器2’の修正された実施形態を示す。同一の要素と同じ機能を有する要素は、図1および図2と同じ参照番号で提供される。
【0057】
図1および図2による実施形態で、直通の管6は直線に走る(この型の連結器は「0°連結器」と言及される)。一方、図3による連結器2’を有する直通の管6’は90°の方向の変化を有する。この型の連結器2’は、「90°連結器」と言及される。
【0058】
加熱器棒8がその長さの一部で直通の管6’を満たし、直通の管6’内部の流れ断面がパイプ3内部の流れ管断面よりもっと小さいことがここで認識できる。加熱器棒8は直線で、連結器2’を通して導かれる。つまり加熱器出口管9’は直線でパイプ接続4に連続する。
【0059】
加熱器棒8によって直接熱されない体積は、図1および図2による連結器2の体積に本質的に相当する。
【0060】
上記の例は、単に例示の目的のために提示されたものであり、本発明の制限として構成されるものではないことに注意すべきである。本発明は例示的な実施形態を参照し記載されたが、ここで用いられた言葉は、制限の言葉ではなく、記載と例示の言葉と理解すべきである。添付の請求項の範囲内で、本発明の範囲と概念から、その態様を逸脱することなく、ここで述べられたようにおよび補正によって、変形は可能である。本発明は、特定の手段、材料および形態に関して、ここで記載されたが、本発明は、ここで開示された特別なものに制限されない。むしろ、本発明は、添付された請求項の範囲内で機能的に同等な構成、方法および用途に拡張される。
【符号の説明】
【0061】
1 流体線
2、2’ 連結器
3 パイプ
4 パイプ接続
5 Oリング
6、6’ 直通の管
7 接続形状
8 加熱器
9、9’ 加熱器出口管
10 縦方向の軸
11 縦方向の軸
12 接続
13 Oリング
14 プラグ
15 傾斜要素
16 案内表面
17 筐体
18、19 流れ断面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプ(3)と、
前記パイプ(3)の1つの端に配置されたパイプ接続(4)を有する連結器(2)と、
前記連結器(2)を通る直通の管(6)と、前記パイプ接続(4)は前記直通の管(6)の一部を取り囲み、
前記パイプ(3)の少なくとも一部および前記連結器(2)の少なくとも一部を加熱するため、前記パイプ(3)と前記連結器(2)の中に構成されおよび配置された加熱器(8)と、
を備え、すくなくとも、この長さの一部で前記直通の管(6)の流れ断面は、前記パイプ(3)の流れ断面の60%より大きくない、流体線(1)。
【請求項2】
前記長さの一部で前記直通の管(6)の流れ断面は、前記パイプ(3)の流れ断面の50%より大きくない請求項1の流体線。
【請求項3】
前記加熱器(8)は、前記連結器(2)の前記パイプ接続(4)の中で前記パイプ(3)の外に伸び、前記パイプ接続(4)によって囲まれた、すくなくとも前記直通の管(6)の部分で流れ断面を定める加熱器棒として実装される請求項1の流体線。
【請求項4】
前記加熱器棒(8)は曲げることが可能な手法で実装される請求項3の流体線。
【請求項5】
前記連結器(2)は、
前記直通の管(6)と0°と異なる角度を形成する加熱器出口管(9)と、
前記直通の管(6)の中に配置された案内表面(16)を有する傾斜要素(15)と、
をさらに備え、前記案内表面(16)は、前記直通の管(6)から前記加熱器出口管(9)を示し、前記パイプ接続(4)の他の側で前記直通の管(6)の断面を減少する請求項3の流体線。
【請求項6】
前記傾斜要素(15)は、前記加熱器出口管(9)と前記直通の管(6)を通過する平面内で前記直通の管(6)に広がって配置され、前記加熱器出口管(9)と前記直通の管(6)を通過する平面と垂直な平面で前記直通の管(6)の中に流れ断面を定める請求項5の流体線。
【請求項7】
前記傾斜要素(15)は、前記傾斜要素(15)の領域の中前記直通の管(6)の最も大きい幅の50%より大きくない幅を備える請求項5の流体線。
【請求項8】
前記傾斜要素(15)は前記連結器(2)とひとつなぎに実装される請求項5の流体線。
【請求項9】
前記直通の管(6)の軸と垂直に1mmの最大の伸長を有する隙間が、前記パイプ接続(4)の内部前記直通の管(6)の境界を定める円周方向の壁と前記加熱器棒(8)との間に提供される請求項3の流体線。
【請求項10】
前記連結器(2’)は、前記直通の管(6’)と0°と異なる角度を形成する前記加熱器出口管(9’)をさらに備える請求項3の流体線。
【請求項11】
パイプ(3)と、前記パイプ(3)の1つの端に配置されたパイプ接続(4)を有する連結器(2)と、前記連結器(2)を通る直通の管(6)と、前記パイプ接続(4)は前記直通の管(6)の一部を取り囲み、前記パイプ(3)の少なくとも一部および連結器の少なくとも一部を加熱するため、構成されおよび配置された加熱器(8)とを備える流体線を組み立てる方法において、前記パイプ(3)はパイプ直径を有し、前記直通の管(6)は内部直径を有し、前記加熱器(8)は加熱器直径と加熱器幅の1つを有し、
前記パイプ直径、前記直通の管の内部直径、前記加熱器直径と前記加熱器幅の1つの少なくとも1つを選択すること、少なくともその長さの一部で前記直通の管(6)の流れ断面は、前記パイプ(3)の流れ断面の60%より大きくなく、
前記直通の管(6)の中に前記加熱器(8)を挿入すること、
前記パイプ接続(4)に前記パイプ(3)を取り付けること、
を備える方法。
【請求項12】
長さの一部で前記直通の管(6)の流れ断面は、前記パイプ(3)の流れ断面の50%より大きくない請求項11の方法。
【請求項13】
前記加熱器(8)は、前記連結器(2)の前記パイプ接続(4)の中で前記パイプ(3)の外に伸び、前記パイプ接続(4)によって取り囲まれた前記直通の管(6)の少なくとも部分で流れ断面を定める加熱器棒(8)として実装される請求項11の方法。
【請求項14】
前記加熱器棒(8)は、曲げることが可能な手法で実装される請求項13の方法。
【請求項15】
前記連結器(2)は、
前記直通の管(6)と0°と異なる角度を形成する加熱器出口管(9)と、
前記直通の管(6)に配置された案内表面(16)を有する傾斜要素(15)をさらに備え、
前記案内表面(16)は、前記直通の管(6)から前記加熱器出口管(9)を示し、前記パイプ接続(4)の他の側で前記直通の管(6)の断面を減少する請求項13の方法。
【請求項16】
前記傾斜要素(15)は、前記加熱器出口管(9)と前記直通の管(6)を通過する平面内で前記直通の管(6)に広がって配置され、前記加熱器出口管(9)と前記直通の管(6)を通過する平面と垂直な平面で前記直通の管(6)の中に流れ断面を定める請求項15の方法。
【請求項17】
前記傾斜要素(15)は、前記傾斜要素(15)の領域の中前記直通の管(6)の最も大きい幅の50%より大きくない幅を備える請求項15の方法。
【請求項18】
前記傾斜要素(15)は前記連結器(2)とひとつなぎに実装される請求項15の方法。
【請求項19】
前記直通の管(6)の軸(11)と垂直に1mmの最大の伸長を有する隙間が、前記パイプ接続(4)の内部前記直通の管(6)の境界を定める円周方向の壁と前記加熱器棒(8)との間に定められる請求項11の方法。
【請求項20】
前記連結器(2’)は、前記直通の管(6’)と0°と異なる角度を形成する加熱器出口管(9’)をさらに備える請求項13の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−241901(P2012−241901A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−112358(P2012−112358)
【出願日】平成24年5月16日(2012.5.16)
【出願人】(591044393)ノルマ ジャーマニー ゲーエムベーハー (43)
【Fターム(参考)】