説明

流体連通路

ドレープを貫通して創傷部位への流体連通路を設けるための装置(10)が開示される。装置(10)は、下面(20)および上面(21、23)を有する本体部(18、78)と、少なくとも1つの接続ポート(24)と、少なくとも1つの吸込ポート(28、29)と、接続ポート(24)と吸込ポート(28、29)の間の少なくとも1つの流体連通通路とを備える。少なくとも1つのチューブ状導管の端部(16)のコネクタ(17、77)が、ドレープを貫通して接続ポート(24)における口部(24)の中に配置可能であり、それによってチューブ状導管(16)と創傷部位の間にドレープを貫通する流体連通路(42)を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、創傷部位で陰圧を与える装置および方法に関する。詳細には、排他的なものではないが、本発明は、創傷部位を覆うドレープ(drape)に穴が開けられると完成される流体連通路を介して陰圧源を創傷部位に接続する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
動物および人体を治療するために、皮表に陰圧を発生させる装置が、何百年もの間、使用されている。例えば、吸角法(熱い空気を収容できる硬質の容器の口を配置することに関するもの)が、よく知られた技法である。ばねによるシリンジ(Spring powered syringe)および吸着カップは、組織上に真空を発生させるこれにまでに使用されてきた他の機械的技法である。吸角法と同様に、そのような技法は、適用できる治療効果の寿命(longevity of therapy)が非常に限られていることにこれまで悩まされてきた。すなわち、適用箇所上で維持できる陰圧の持続時間は、限られていた。
【0003】
制御された陰圧の適用をより長期にすることを可能にするために、ある種のポンプなどの真空発生源を含めた動力システム(powered system)が、開発されており、そのようなシステムの多くの例は、創傷を管理するために今日使用されている。しかし、これらシステムの多くは、真空発生源と創傷部位の間にユーザが流体連通路を設けようとすることに関して便利でない。
【0004】
例えば、知られている技法の1つは、真空発生源から創傷部位を覆うドレープまでチューブ状導管を設けるものである。創傷部位上でシールした被覆として働くドレープは、その下を通るチューブ状導管の周りで摘まれる。ドレープの粘着下面は、創傷部位およびチューブ状導管の周りの周辺領域に固定される。使用が簡単な技法を与えるものであるが、そのような固定は、創傷部位に適用される陰圧を低下させ得る漏れ経路が時間と共に形成される傾向がある。
【0005】
創傷の上に陰圧を確立することができ、ドレープを貫通して流体連通路を設けるシールした方式で創傷部位に包帯をあてる(dress)他の技法が提案されている。そのような技法の1つは、例えば、ドレープを挟み、次いでドレープのごく一部を切り開くことによってドレープを切断するものである。
【0006】
しかし、ドレープにそのように形成された開口の大きさは、調整するのが難しく、小さい孔が必要とされる場合、開口の生成後に小さく切断した開口の位置を視覚的に見分けることが困難であり得るので、そのような孔は、切断後に見失われたり、ずれたりする傾向がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、少なくともある程度上記の問題を緩和することである。
【0008】
本発明のいくつかの実施形態の目的は、ユーザが誤りにくいやり方で動作でき、所望の位置に穴開けされた穴、およびドレープを貫通する関連した流体連通路を便利に与える装置を提供することである。
【0009】
本発明のいくつかの実施形態の目的は、ユーザが、創傷に包帯をあて、その後に治療するのを便利にすることを可能にするためにユーザに提供できる部品のキットを提供することである。
【0010】
本発明のいくつかの実施形態の目的は、従来技術に比べて漏れの危険性を低減した創傷部位に陰圧を適用するシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様によれば、創傷部位を覆うドレープの下に配置可能な本体部を含み、ドレープを貫通して創傷部位へ至る流体連通路を設けるための装置であって、前記本体部が、
ドレープの被覆領域を支持するための上面および下面と、
本体部の上面内の口部を含む接続ポートと、
創傷部位と流体連通するように配置させることが可能な少なくとも1つの吸込ポートと、
接続ポートと吸込ポートの間の流体連通通路と
を備え、
チューブ状導管の端部のコネクタが、ドレープを貫通して口部の中に配置可能であり、それによってドレープを貫通する流体連通路をチューブ状導管と創傷部位の間に設ける装置が提供される。
【0012】
本発明の第2の態様によれば、創傷部位を覆うドレープを貫通して流体連通路を設けるためのコネクタであって、
チューブ状導管に接続されるように配置される第1の端部と、穴開け部材及び穴開け部材受容体のうちの何れか一方を備える残りの端部領域と、および第1の端部と残りの端部領域の間に延在する流体連通通路とを備える本体部を備え、
ドレープに穴を開けると共にチューブ状導管とドレープの下にある創傷部位に流体連通する本体部の吸込ポートとの間にドレープを貫通する流体連通路を完成させるコネクタ位置に、ドレープの被覆領域の下にある本体部の接続ポートを覆うドレープの一部を貫通して配置可能であるコネクタが提供される。
【0013】
本発明の第3の態様によれば、請求項1から13のいずれか一項に記載の装置と、
請求項14から18のいずれか一項に記載の少なくとも1つのコネクタと
を含む部品のキットが提供される。
【0014】
本発明の第4の態様によれば、創傷部位を覆うドレープを貫通して流体連通路を設けるための方法であって、
創傷部位に対して選択した位置でドレープの被覆領域を支持するための上面および下面を備える本体部を配置するステップと、
前記本体部および創傷部位をドレープで覆うステップと、
前記ドレープの一部を貫通して前記本体部の接続ポートの口部の中にコネクタを配置し、それによって、前記コネクタで終端処理されたチューブ状導管と前記創傷部位に流体連通する前記本体部の吸込ポートとの間に、前記ドレープを貫通する流体連通路を完成させるステップとを含む方法が提供される。
【0015】
本発明のいくつかの実施形態により、ユーザが、創傷部位の上に、または創傷部位に隣接してドレープ支持構成部品を配置することが可能になる。次いで、ドレープは、構成部品本体の上に置かれ、次いで構成部品本体の開口に押し込まれるコネクタによって穴開けされる。この本体は、コネクタに接続された真空発生源と創傷部位との間に流体連通路が完成されることを可能にする1つまたは複数の開放通路を含む。陰圧療法のための流体連通路を作り出すのと同時にドレープを穴開けすることによって、穴のずれ、または見失いの危険は、ずっと減少する。
【0016】
本発明のいくつかの実施形態は、ドレンを、ドレープを貫いて真空発生源に非常に便利に接続可能にする。
【0017】
本発明のいくつかの実施形態は、人為的ミスをしにくい方法および装置を提供する。
【0018】
次に、本発明の実施形態を、添付図面を参照してほんの一例として以下説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】ドレープを貫いての流体連通路を示す図である。
【図2】ドレープを支持するために使用される本体を示す図である。
【図3】図2中の本体の別の図である。
【図4】コネクタおよび配管を通る断面図である。
【図5A】コネクタおよび配管の上面図である。
【図5B】コネクタの端部領域を通る断面図である。
【図6】創傷部位を覆うドレープに固定されたコネクタの上面図である。
【図7】ドレープを貫通する流体連通路を示す図である。
【図8a】ドレープを支持するために使用される本体を示す図である。
【図8b】ドレープを支持するために使用される本体を示す図である。
【図9】図8aおよび図8bに示す本体の別の図である。
【図10】流体連通にあるコネクタおよびドレンを示す図である。
【図11】本体に配置されるコネクタを示す図である。
【図12】コネクタが内部に固定された本体に覆い被さるドレープを示す図である。
【図13】マルチ通路コネクタを示す図である。
【図14】マルチ通路コネクタを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図面では、同じ参照符号は、同じ部分を指す。
【0021】
図1は、創傷部位において局所陰圧療法(NPWT)が適用される位置10を示す。図1は、使用時に創傷部位12の上および周りに位置するドレープ11の図を示す。ドレープ11は、創傷を覆う包帯剤として働き、NPWTで通常用いる任意のタイプの包帯剤であってもよく、ごく一般的な言い方をすると、創傷を覆い、取り囲む健全な組織13でシールして創傷上にシールした空洞または隙間を作り出すために、例えば、包帯剤分野で知られているような半透過性で可撓性の自己粘着性ドレープ材(drape material)を含み得る。このシールした空洞または隙間は、創傷チャンバ14と以下呼ばれる。以下、チャンバは、任意の幾何形状の密閉体積を意味するとみなす。このチャンバは、一定または柔軟な幾何形状であり得る。
【0022】
図1に示すように、創傷パッカー材(wound packer material)15を創傷床とドレープの間の空洞内で使用して創傷範囲にわたって一様な真空分布を実現可能にするのを助けることができる。このパッカー材は、当業者によって理解されるような任意の適当な材料であってもよい。例えば、作り出される真空レベルの圧力に耐え、創傷範囲全体にわたって創傷滲出液の移送を可能にする発砲材料またはガーゼ材料を使用することができる。創傷パッカー(wound packer)は、創傷部位において作り出される真空レベルで圧壊するのに耐えるのを助け、創傷範囲全体にわたって創傷滲出液を、創傷にわたって延びる柔軟なカバードレープにシールされた吸入チューブ16へ移送することを可能にする。
【0023】
吸入チューブは、例えば、内部を貫く単一の管腔を有し、原組織(raw tissue)と適合するプラスチック材料から作製される普通の可撓性チューブであってもよい。しかし、代替として、吸引導管は、特定の目的を達成するために内部を貫く複数の管腔を有してもよい。
【0024】
本発明を用いる装置の陰圧の範囲は、約-50mmHg〜-200mmHgであってよいと考える(これらの圧力は、通常の環境大気圧に対するものである、つまり実際的に言えば、-200mmHgは、約560mmHgとなることに留意されたい)。適切には、圧力範囲は、約-75mmHg〜-150mmHgであってもよい。代替として、-75mmHgまで、-80mmHgまで、または-80mmHgを超える圧力範囲を使用することができる。また、適切には、-75mmHg未満の圧力範囲を使用してもよい。代替として、-100mmHgを超える圧力範囲を使用してもよく、または-150mmHgを超えてもよい。適切には、創傷チャンバの圧力は、-125mmHg〜-20mmHgである。したがって、陰圧は、環境大気圧未満の圧力を意味するとみなされることが理解されよう。
【0025】
吸入チューブ16の端部は、コネクタ17で終端し、このコネクタ17は、使用時にドレープ11を支持する本体18の上面の開口に押し込まれる。
【0026】
図2は、ドレープ支持構成部品18をより詳細に示す。この構成部品の本体は、使用時に本体18が載る下側のほぼ平らな面20を有する。創傷部位に対して所望の位置に本体を固定するのを助けるために、この下面は、粘着領域を含むことができ、または粘着層によって全面的に覆われてもよい。下側ベース面20は、創傷部位を取り囲む皮膚13の範囲に適切に位置することができ、または代替として、創傷パッカー材15上に部分的または完全に位置してもよい。本体18の上面は、周辺縁部領域22から上面区域23に滑らかに延び、上方内側向きに延びる側壁21によって設けられる。この周辺縁部は、周辺縁部が上方にカーブすることによって裂ける危険性を低減させるようにドレープに対するなだらかな支持を行うのを助ける。また、縁部を使用することによって、包帯剤および本体の上に寝がえりを打つときに発生する負荷が広がる本体のベース部の断面を最大にするのを助ける。
【0027】
図3は、図2に示す本体の上面図を示す。図3に示すように、本体は、ほぼ直線状の縁部30、および直線側部32によって隔てられた離間した湾曲縁部31を有するほぼD字形を有する。縁部22は、本体全体の周りに円周方向に延びる。本体は、タイプAのショア硬さが約10より大きいと共にタイプAのショア硬さが約70未満である弾性材料から一体形成される。本発明のいくつかの他の実施形態によれば、本体は異なる硬さを有する材料または複数の材料の組合せから形成されてもよいことが理解されよう。同様に、本発明のいくつかの実施形態は、一体形成されていない本体を利用することもできる。2つの側部32にある切込部33によって、本体は、ユーザによってより容易に持ち上げられ、配置することができる。切込部を摘むことによって、本体が、親指とそれ以外の指の間で効果的に握られ、次いで創傷部位に対して所望の位置に適切に配置することができるように材料には弾力性がある。切込部は、コネクタを本体に接続することによってドレープが穴開けされたまま、ドレープおよび本体を保持して持ち上げ、患者の身体から離すことも可能にする。これは、患者の不快感を低減させるのに役立つ。
【0028】
図2に示すように、口部24が、上面23、つまり本体18の上向きの面に形成されている。口部24は、使用時にコネクタ17を受け入れる本体の上面にある開放口を示す。チャンバ25が、開放口から本体の中へ延び、主通路が、チャンバ25から側壁27の領域へ水平方向に延びる。側壁中の開口28は、第1の吸込ポートを形成する。さらなる吸込ポートは、下面20に形成される。下面吸込ポート29は、下向きに延びる従通路を介して主通路に接続される。側部吸込ポートおよび下面吸込ポートは、チャンバ25および接続通路を介して本体の上面にある口24と流体連通している。
【0029】
本発明のいくつかの実施形態によれば、本体は、底面吸込ポート29のみを備えてもよく、または側壁吸込ポート28のみを備えてもよく、または下面吸込ポート29と側部吸込ポート28の両方を備えてもよく、または2つ以上の側部吸込ポートおよび/または2つ以上の下面吸込ポートを備えてもよいことが理解されよう。
【0030】
図4は、吸入チューブ16が、コネクタ17で終端する端部40をどのように有するのかを示す。コネクタ17は、約90より大きいタイプAのショア硬さを有する半硬質材料の細長い一体形成した部片である。本発明のいくつかの実施形態によれば、金属等などの硬質材料、または他のそのような材料タイプを使用することができることが理解されよう。また、コネクタは、2つ以上の部片に形成され、嵌め合わされてもよい。コネクタ17の第1の端部領域41には、導管16の端部40を受け入れるように構成された内径を有する開口が形成されている。導管16の内部ボア43と流体連通しているほぼD字形の通路42は、コネクタ17の長手方向長さに沿って延びる。これにより、通路の断面を導管16のボアの断面領域に整合させるのを助ける。流出ポート44は、通路42の側部領域から延び、コネクタ17の本体の外側凹所45は、汚染物質が流体連通路の中に出たり入ったり行き来する(exiting or gaining ingress)ことを防ぐフィルタ46を保持する。チューブ状導管16に対して遠位にあるコネクタの端部は、口領域47を与える。口領域47に通じる通路は、チューブ状導管16に通じる通路42の長手方向軸にほぼ垂直な長手方向軸を有する。穴開け先端48は、コネクタの口47の周りに延びるリムとして形成される。切断用縁部リム(cutting edge rim)48から逆に延びるコネクタの本体は、フレアスナップフィット構造(flared snap fit configuration)で外側に延びる。
【0031】
図5Aは、コネクタ17およびチューブ16の破断のない上面図である。図5Bは、図5A中の矢印Fによって示される端部の破断図であり、D字形通路42を示すと共に、コネクタの端部領域51でこれがどのように口領域50の中に開くのかを示す図である。図5Bは、切断用リム(cutting rim)48、および外側で円錐形に延びる表面49も示しており、この表面49は、使用時にコネクタがドレープを切り開き、本体18の上面に形成された接続ポート24にスナップフィットすることを可能にする。
【0032】
図6は、流体連通路が、ドレープを介して創傷部位と陰圧源の間にどのように設けられるのかを示す。使用中、本体18は、創傷部位12の上または近くに配置される。これは、親指と人差し指の間でユーザが本体を摘み、本体の下面20が創傷パッカー15および/または周囲の健全な組織30に載るように本体を適切に配置することによって実現される。図1に示すように、本体の下面にある吸込ポート29は、創傷パッカー15、およびしたがってターゲット創傷部位12と流体連通している。次いで、ドレープは、本体18の上に配置される。配置前に、ドレープの下面は、下側粘着面を現すためにカバー層を取り除かせる。図6に示すように、ドレープの外周、すなわちドレープの形状は、本体18の縁部22を越える少なくとも所定の距離x広がるように選択される。ドレープの形状は、構成部品本体の形状に合わせる必要はないが、所望の量のドレープが、本体の縁部を越えて広がることを確実にして、創傷部位の周りに良好なシールをもたらすことは、これは好都合であることを理解されよう。上方向きの上面23および側壁21および縁部22によって形成される本体の上面は、このようにして滑らかな形で包帯剤を支持し、そのためドレープが裂けたり、切断されたりすることが起こらない。これにより、ドレープの完全性は保たれ、そのため、下にある創傷チャンバを排気して創傷部位に陰圧を適用することができる。図面は原寸に比例して示されておらず、むしろ例示のために含まれているものに過ぎないことに留意されたい。そういう意味では、創傷部位は、本体の大きさよりかなり大きい可能性がある。ドレープは、本体の末端を遥かに越えて距離x広がる。本体は、ドレープに対して中心に位置してもよく、または中心から外れてもよい。
【0033】
一端にコネクタ17を有する吸入チューブ16は、真空ポンプなどの陰圧源に接続される。ユーザは、ドレープ被覆を通じて適切に見えるまたは半分見える口部24の上方へコネクタ17を配置し、本体の切込部およびドレープを握り、次いで1回の動きでコネクタ17をドレープおよび本体に向けて押し、それによってコネクタの穴開けリム48およびスナップフィットコネクタをドレープを貫いて口部の中に突き刺す。穴開けリム48は、ドレープに穴を開け、導管16および側部吸込ポート28および底部吸込ポート29との流体連通路を同時に完成させる。コネクタの穴開けリムが、本体押し込まれるとき、穿孔されるドレープ材は、コネクタの外面と本体18の間に蓄積する傾向があることに留意されたい。これにより、チャンバ25の内寸およびコネクタ17の外寸と共に、液密シールがもたらされる。シーリング効果を高めるために、弾性本体18は、小さめの開口24およびチャンバ25を用いて製造してもよいことが理解されよう。
【0034】
当業者によって理解されるように、コネクタ17を本体に接続すると、陰圧を創傷部位に適用することができる。流体は、場合によって創傷滲出液を含みつつ、創傷部位および創傷パッカーから下面吸込ポートを介して導管16の中に引き込まれ、遠隔ポンプへ至る。
【0035】
コネクタ17は、本体18中のチャンバ25内である程度まで旋回することができる。このことは、患者が移動するときに、導管およびコネクタが、それなりにある程度まで動くことができ、外れてしまうことを防ぎ、患者の快適さを改善するという利点をもたらす。図1および図6に示すように、チャンバ25の中心を通る軸を中心にして行われる旋回の程度は、本体18の曲面と、ドレープに近接して乗っている外面19とによって制限される。この乗っている面19は、最終的にドレープおよび本体の直線側面に当接し、事実上180°の旋回を可能にする。本体が、円形に形成されていれば、コネクタは、360°を通じて旋回できることが理解されよう。旋回は、1つまたは複数の当接面がコネクタの穴開けステム(piercing stem)にある対応する当接面に接触する状態で、本体により硬質なハウジングを設けることによって完全に阻止することができ、または許容可能な角度を調整することができる。
【0036】
上記の実施形態は、コネクタに穴開けリムを有するものとして記載されているが、本発明のいくつかの他の実施形態は、穴開け部材が位置する凹所の中にドレープを促すために使用されるコネクタと共に、凹んだ本体内の穴開けリムまたは他の形状の部材を利用してもよいことが理解されよう。
【0037】
図7は、本発明の代替実施形態を示す。図1〜図6を参照して例示した実施形態とは対照的に、図7〜図10に示す実施形態は、コネクタ77は、本体78の側壁の中に横向きにどのように接続することができるかを示す。前述の実施形態に記載したような本体に対し、本実施形態は、コネクタの旋回を可能にしない。
【0038】
ドレープ11は、創傷部位12上に位置する。ドレープは、創傷上にシールした空洞または隙間を作り出すために、創傷部位12を覆い、健全な組織13に固定される。このシールした空洞または隙間は、創傷チャンバ14と以下呼ばれる。
【0039】
創傷パッカー材15を創傷床とドレープの間の空洞内で使用して、創傷範囲にわたって一様な真空分布を実現することを可能にするのを助けることができる。
【0040】
本体78の側部吸込ポートに固定されるドレン79が示されている。創傷ドレン79は、ターゲット創傷部位に配置できる細長い可撓性チューブである。創傷ドレンは、チャネル創傷ドレン(channel wound drain)またはフラット創傷ドレン(flat wound drain)などの当業界で知られた任意のタイプのものとすることができる。図7に示す実施形態は、創傷部位近くの健全な皮膚13に置いた本体78と共に利用されることが理解されよう。ドレン79は、ドレープの下に配置される。上記および下記の他の実施形態と共に適切に使用できることが理解されよう。
【0041】
図8aおよび図8bは、図7に示す本体78をより詳細に示す。本体78は、ドレープ支持構成部品として使用され、使用時に本体78が載る下側のほぼ平らな面80を有する。創傷部位に対して所望の位置に本体を固定するのを助けるために、この下面は、粘着領域を含むことができ、または粘着性物質によって全面的に覆われてもよい。本体78の上面は、上方内側向きに延びる側壁81によって設けられる。本実施形態では、縁部が示されていないが、もちろん本体78は、前述の実施形態に関して上記したように、縁部を含むように修正されてもよいことに留意されたい。本体78は、ほぼ直線状の隆起部(crest)を有する。
【0042】
図8aは、開口88から延びる通路内にピンチシール86をどのように設けることができるかを詳細に示す。ボアの内径の閉塞部(closing)(液管の外面上の狭窄用挟み具(narrowing pinches)など)を設けることによって、または「o」リングシールを配置できる凹リングを設けることによって実現できる。このようにして、図8bに示すように、ドレン79が、開口88を通じてドレンシート部87に押しつけられるとき、ピンチシール86は、ドレンの外径に対してシールする。このようにして、ドレンシート部87に対して押しつけられるドレンの端部はシールされ、チャンバ85を通じてドレン79の内径ボアの中に入る流体連通のみが生じるようになっている。このドレンシート部87およびピンチシール86は、本体の下面80にある口部89を効果的に封鎖する。
【0043】
図9は、図8aおよび図8bに示す本体78の上面図を示す。上から見た図9に示すように、本体78は、ほぼ直線状の縁部90、直線側部92によって隔てられた離間した直線状の縁部91を有する概して長方形を有する。本体は、タイプAのショア硬さが約10より大きいと共にタイプAのショア硬さが約70未満である弾性材料から一体形成される。本発明のいくつかの他の実施形態によれば、本体は異なる硬さを有する材料または複数の材料の組合せから形成されてもよいことが理解されよう。同様に、本発明のいくつかの実施形態は、一体形成されていない本体を利用することもできる。2つの側部92にある切込部93によって、本体は、ユーザによってより容易に持ち上げられ、配置することができる。切込部を摘むことによって、本体が、親指とそれ以外の指の間で効果的に握られ、次いで創傷部位に対して所望の位置に適切に配置することができるように材料には弾力性がある。また、切込部は、コネクタをドレープを介して本体に接続することによってドレープが穴開けされたまま、ドレープおよび本体を保持して持ち上げ、患者の身体から離すことも可能にする。これは、患者の不快感を低減させるのに役立つ。
【0044】
図8aおよび図8bに示すように、口部84は、本体78の縁部91から上方に延びる端面94に形成されている。口部84は、使用時にコネクタ77を受け入れる本体の上面にある開放口を示す。チャンバ85は、開放口から本体の中に延び、主通路は、チャンバ85から水平方向に延び、本体の縁部90から上方に延びている端壁95の領域へ至る。側壁中の開口88は、第1の吸込ポートを形成する。さらなる吸込ポート89が、下面80に形成されている。側部吸込ポートおよび下面吸込ポートは、チャンバ85および接続通路を介して本体の側部の口84と流体連通している。
【0045】
本発明のいくつかの実施形態によれば、本体は、底面吸込ポートのみを備えてもよく、または側壁吸込ポート88のみを備えてもよく、または下面吸込ポートと側部吸込ポートの両方を備えてもよく、または2つ以上の側部吸込ポートおよび/または2つ以上の下面吸込ポートを備えてもよいことが理解されよう。
【0046】
図10は、吸入チューブ16が、コネクタ77で終端する端部をどのように有するのかを示す。コネクタ77は、約90より大きいタイプAのショア硬さを有する半硬質材料の細長い一体形成した部片である。本発明のいくつかの実施形態によれば、金属等などの硬質材料を使用できることが理解されよう。また、コネクタは、2つ以上の部片に形成され、嵌め合わされてもよい。コネクタ77の外面は、6個の円周方向に延びるリブ1000を有し、このリブ1000は、ユーザがコネクタをより容易に把持することを可能にする。コネクタ77中の通路は、吸入チューブ16の内部ボア43と流体連通している。吸入チューブ16に対して遠位にあるコネクタの端部は、コネクタの長手方向軸上に口領域1007を与える。穴開け先端1008は、コネクタの口1007の周りに延びる口として形成される。切断用縁部リムから逆に延びるコネクタの本体は、フレアスナップフィット構造で外側に延びる。
【0047】
図10も、流体接続路が、ドレープを介して創傷部位と陰圧源の間にどのように設けられるのかを示すのに役立つ。使用中、本体78は、創傷部位12の近くに配置される。これは、親指と人差し指の間でユーザが本体を摘み、本体の下面80が健全な組織に載るように本体を適切に配置することによって実現される。ドレンは、その遠位端に小穴1009を備えることができ、このドレンは、創傷部位に配置され、ドレープが、本体およびドレンおよび創傷部位の上に配置される。そのような配置の前に、上述の通り、カバーを取ることによってドレープの下側粘着面が現われてもよい。上方向きの端壁、側壁、および隆起部によって形成される本体78の上面は、このようにして滑らかな形で包帯剤を支持し、そのためドレープが裂けたり、切断されたりすることが起こらない。これにより、ドレープの完全性は保たれ、そのため、ドレープの下に画定された創傷チャンバを排気して創傷部位に陰圧を適用することができる。
【0048】
一端にコネクタ77を有する吸入チューブ16は、真空ポンプなどの陰圧源に接続される。ユーザは、ドレープ被覆を通じて適切に見えるまたは半分見える口部84の近くにコネクタ77を配置し、本体の切込部およびしたがってドレープを握り、次いで1回の動きでコネクタ77をドレープおよび本体に向けて押し、それによってコネクタ77の穴開けリム1008およびスナップフィットコネクタ端部をドレープを貫いて口部の中に突き刺す。穴開けリム1008は、ドレープに穴を開け、吸入チューブ16および側部吸込ポート88との流体連通路を同時に完成させる。コネクタの穴開けリムが、本体に押し込まれるとき、穿孔されるドレープ材は、コネクタの外面と本体78の間に蓄積する傾向があることに留意されたい。これにより、チャンバ85の内寸およびコネクタ1007の外寸と共に、液密シールがもたらされる。シーリング効果を高めるために、弾性本体78は、小さめの開口84およびチャンバ85を用いて製造してもよいことが理解されよう。
【0049】
ドレンの端部を本体78の側部吸込ポートに配置するとき、ドレンは、ドレンの端部がドレンシート部領域に当接するまで、本体内に押し込むことができることに留意されたい。これによってユーザにドレンが十分に所定位置にあることを示す。下側吸込ポート89の内径は、ドレンがそのように配置されると、ドレンチューブの外面が下側吸込ポート89をシールするように閉じられる。したがって、図7に示すように、流体連通路は、ほぼ水平方向に通っている。
【0050】
少なくとも1つの側部吸込ポートおよび少なくとも1つの下面吸込ポートを有する本体78を提供する利点は、例えば、図7〜図9について示したドレンチューブを用いて、または図1〜図6を参照して説明したようにターゲット創傷部位の上で用いるために単一の本体が様々な目的に利用できることである。これによって、特化された本体が、別個の目的のために保管される必要がないので、ユーザの前提に立脚して在庫が減る。
【0051】
当業者が理解するように、コネクタ77が本体に接続されると、陰圧が、創傷部位に適用されてよい。流体は、場合によって創傷滲出液を含みつつ、液管の端部および/またはドレンの小穴1009を通じて、本体を貫いて延びる通路の中、およびコネクタおよび吸入チューブ16の内部ボアの中に引き込まれる。
【0052】
図11は、デュアル管腔1101、1102の吸入チューブが、どのように単一のコネクタ1177で終端するのかを示す。デュアル管腔は、様々な種類の用途に使用でき、例えば、潅注流体または潅注剤を創傷部位へ導入するため、および/または陰圧を適用するため、および/または創傷部位で与えた陰圧を測定するために使用できる。コネクタ1177は、約90より大きいタイプAのショア硬さを有する半硬質材料の細長い一体形成した部片である。本発明のいくつかの実施形態によれば、金属等などの硬質材料を使用することができると理解されよう。また、コネクタは、2つ以上の部片に形成され、嵌め合わされてもよい。コネクタが、例示されており、開口を通じて本体1178に接続されている。図12は、使用時に、どのようにドレープ11が本体1178の上に置かれ、次いでコネクタ1177が、ドレープを貫き開口を通じて本体1178に押し入れできるのかを示す。
【0053】
図13は、どのようにコネクタの本体1177が、中央を長手方向に延びる隔壁1301を有するかを示す。隔壁1301は、コネクタ1177の全長に沿って延びる。第1の通路1302が、隔壁1301の一側面で画定され、その開放口に、第1の管腔が適切に配置される。管腔は、通路1302と流体連通している。さらなる通路1303が、隔壁と本体1178の残りの部分の間で画定される。さらなる管腔は、この通路で終端してよく、コネクタの端部と流体連通している。
【0054】
2つの通路に沿った流体連通は、同時に起こってもよく、または同時でない形で起こってもよいことが理解されよう。例えば、潅注またはいくつかの他の標的剤は、陰圧を中止し空気を抜きつつ一瞬の時間(at one moment in time)で導入することができる。次いで、標的剤および/または潅注は、中断され、陰圧が適用または再適用される。
【0055】
圧力を感知する場合、これは、別個の管腔を介して陰圧が適用されつつ、継続的に続けることができる。
【0056】
潅注流体またはさらなる薬剤が、陰圧が適用されつつ導入されることになる場合、これは、本体1178内に別個の通路を有し、その中にマルチ通路コネクタ1177が導入されることによって実現できることが理解されよう。例えば、一方の通路が、本体1178の一方のコーナーに導かれてよく、その一方で、さらなる通路が、反対側のコーナーに構成される。これにより、陰圧源が、導入した薬剤または潅注流体を吸い込み、創傷から直ちに離れるのを防ぐことになる。デュアル管腔コネクタにおける通路に対応する別個の通路を有することの代替としてまたはそれに加えて、口部を出る通路が、互いに離れるように角度付け可能である。
【0057】
図11〜図14に例示したこのタイプのマルチ通路コネクタは、2つ、3つまたはそれ以上の通路を有してもよく、各通路は、特定の機能を行うように構成されたそれぞれの入口管腔と接続できることが理解されよう。本体1178内の1つ、2つまたはそれ以上の通路は、各入口管腔とターゲット創傷部位の間の流体連通を設けるように与えられてもよい。
【0058】
図11〜図14を参照して例示したもとの同様の実施形態は、前述の旋回タイプのコネクタと共に利用されてもよいことが理解されよう。このような場合、ドレープの下に横たわる本体は、ただ1つの通路を含み、あるいは、ある印または物理的止め部(some marking or physical stop)は、中央壁が使用時に本体に対して所定の位置に選択的に向けられるように、旋回コネクタ上に作製されなければならない。
【0059】
本明細書の詳細な説明および特許請求の範囲の全体を通じて、「備える、含む(comprise)」および「含む、包含する(contain)」という用語、それらの用語の変形、例えば「備える、含む(comprising)」および「備える、含む(comprises)」は、「を含むが、それに限定されない」ことを意味し、他の部分、付加、コンポーネント、整数、およびステップを除外することを意図するものではない(除外しない)。
【0060】
本明細書の詳細な説明および特許請求の範囲の全体を通じて、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、単数は複数を包含する。具体的には、不定冠詞が使用されている場合、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、本明細書は、単数だけでなく複数も意図することが理解されよう。
【0061】
本発明の特定の態様、実施形態、または実施例に関連し記載された特徴、整数、特性、化合物、化学的部分または化学基は、矛盾していない限り、本明細書に記載した任意の他の態様、実施形態または実施例に適用できると理解されたい。
【符号の説明】
【0062】
11 ドレープ
12 創傷部位
13 健全な組織、皮膚
14 創傷チャンバ
15 創傷パッカー材、創傷パッカー
16 吸入チューブ、導管、チューブ状導管
17 コネクタ
18 本体、ドレープ支持構成部品、弾性本体
19 乗っている外面、乗っている面
20 下面、下側のほぼ平らな面、下側ベース面
21 側壁
22 縁部、周辺縁部領域
23 上面、上面区域
24 口部、口、小さめの開口
25 チャンバ
27 側壁
28 開口、側壁吸込ポート、側部吸込ポート
29 下面吸込ポート、底面吸込ポート、吸込ポート
30 直線状の縁部
31 湾曲縁部
32 直線側部
33 切込部
40 端部
41 第1の端部領域
42 通路、D字形通路
43 内部ボア
44 流出ポート
45 外側凹所
46 フィルタ
47 口領域、口
48 穴開け先端、穴開けリム、切断用縁部リム、切断用リム
49 表面
50 口領域
51 コネクタの端部領域
77 コネクタ
78 本体、弾性本体
79 ドレン
80 下側のほぼ平らな面、下面
81 側壁
84 口部、小さめの開口
85 チャンバ
86 ピンチシール
87 ドレンシート部
88 開口、側壁吸込ポート
89 口部、吸込ポート、下側吸込ポート
90 ほぼ直線状の縁部
91 離間した直線状の縁部、縁部
92 直線側部、側部
93 切込部
94 端面
95 端壁
1000 リブ
1007 口領域、コネクタの口、コネクタ
1008 穴開け先端、穴開けリム
1009 小穴
1101 デュアル管腔
1102 デュアル管腔
1177 コネクタ、コネクタの本体
1178 本体
1301 隔壁
1302 第1の通路、通路
1303 通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
創傷部位を覆うドレープの下に配置可能な本体部を含み、前記ドレープを貫通して前記創傷部位へ至る流体連通路を設けるための装置であって、前記本体部が、
ドレープの被覆領域を支持するための上面および下面と、
前記本体部の前記上面内の口部を含む少なくとも1つの接続ポートと、
前記創傷部位と流体連通するように配置させることが可能な少なくとも1つの吸込ポートと、
前記接続ポートと前記吸込ポートの間の少なくとも1つの流体連通通路と
を備え、
少なくとも1つのチューブ状導管の端部のコネクタが、前記ドレープを貫通して前記口部の中に配置可能であり、それによって前記ドレープを貫通する流体連通路を前記チューブ状導管と前記創傷部位との間に設ける装置。
【請求項2】
前記接続ポートが、前記口部から前記本体部の中に向かって窪んでいると共に、ドレープ穴開け部材及び穴開け部材受容体うちの何れか一方を備える、前記本体部中の凹んだ領域をさらに含み、
前記コネクタが、前記穴開け部材及び穴開け部材受容体のうちの何れか他方をさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記接続ポートが、前記本体部の前記上面の頂面領域に配置される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記接続ポートが旋回コネクタ要素を構成しており、前記コネクタが前記接続ポートに適切に接続されたときに前記本体部に対して旋回することが可能である、ことを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記接続ポートが、前記本体部の前記上面の側壁領域にある、請求項1または2に記載の装置。
【請求項6】
前記吸込ポートが、前記本体部の前記下面内の単一の吸込口部、または前記本体部の前記上面の側壁領域内の単一の吸込口部、若しくは前記本体部の前記下面内の少なくとも1つの口部および前記本体部の前記上面の側壁領域内の少なくとも1つの口部を、選択的に含む、ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記吸込ポートが、前記本体部内の凹んだ領域を備え、前記凹んだ領域は、ドレンの端部が前記吸込ポートに押し込まれるときに当接するドレン受容当接面領域を含む、ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記当接面領域が、前記当接面領域と当接関係にあるドレンが前記本体部の前記下面にある更なる吸込ポートを閉じるように配置される、ことを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記本体部が、タイプAのショア硬さが約10より大きいと共にタイプAのショア硬さが約70未満である弾性材料の一体形成した部分を含む、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記コネクタが、約90より大きいタイプAのショア硬さを有する半硬質材料の一体形成した細長い要素を含む、ことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記コネクタが、流出ポートをさらに備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記本体部の前記上面が、対向する離間した切欠き領域を備える、
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記本体部が、中央隆起領域の周りに円周方向に延在する縁部領域を備え、適宜、前記隆起領域が、丸形、またはD字形、または長方形である、
ことを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
創傷部位を覆うドレープを貫通して流体連通路を設けるためのコネクタであって、
チューブ状導管に接続されるように配置される第1の端部と、穴開け部材及び穴開け部材受容体のうちの何れか一方を備える残りの端部領域と、前記第1の端部と前記残りの端部領域の間に延在する流体連通通路とを備える本体部を備え、
前記ドレープに穴を開けると共に前記チューブ状導管と前記ドレープの下にある創傷部位に流体連通する前記本体部の吸込ポートとの間に前記ドレープを貫通する流体連通路を完成させるコネクタ位置に、前記ドレープの被覆領域の下にある本体部の接続ポートを覆うドレープの一部を貫通して配置可能であるコネクタ。
【請求項15】
前記残りの端部が、接続手段をさらに含み、前記接続手段が、スナップフィットコネクタ、かえし要素、差込み部材、またはねじ領域のうちの1つを選択的に含む、請求項14に記載のコネクタ。
【請求項16】
前記穴開け部材または穴開け部材受容体が、前記コネクタ本体部に関連した主軸にほぼ垂直な軸に沿って延在する、
ことを特徴とする請求項14または15に記載のコネクタ。
【請求項17】
前記流体連通通路から前記コネクタの外面へ延在する流出ポートをさらに含む、請求項14から16のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項18】
前記コネクタの外面にある起伏領域をさらに含む、請求項14から17のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項19】
請求項1から13のいずれか一項に記載の前記装置と、
請求項14から18のいずれか一項に記載の少なくとも1つのコネクタと
を含む部品のキット。
【請求項20】
創傷部位を覆うための少なくとも1つのドレープと、
第1の端部で前記コネクタに固定可能であり、さらなる端部で陰圧創傷療法デバイスに固定可能であるチューブ状導管と、
少なくとも1つの創傷ドレンであって、当該創傷ドレンの第1の端部で吸込ポートに固定可能な創傷ドレンと
をさらに備える、請求項19に記載のキット。
【請求項21】
創傷部位を覆うドレープを貫通して流体連通路を設けるための方法であって、
創傷部位に対して選択した位置でドレープの被覆領域を支持するための上面および下面を備える本体部を配置するステップと、
前記本体部および創傷部位をドレープで覆うステップと、
前記ドレープの一部を貫通して前記本体部の接続ポートの口部の中にコネクタを配置し、それによって、前記コネクタで終端処理された少なくとも1つのチューブ状導管と前記創傷部位に流体連通する前記本体部の吸込ポートとの間に、前記ドレープを貫通する流体連通路を完成させるステップとを含む方法。
【請求項22】
前記創傷部位に配置される創傷パッカー材の上に、前記本体部を中央位置に配置するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記創傷部位に対してトラッキング位置に前記本体部を配置するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記本体部および創傷部位を前記ドレープで覆うステップの前に、前記ドレープの一側面からカバーフィルムを除去するステップと、前記ドレープのカバーを取った前記一側面を、前記本体部の前記上面および前記創傷部位の周りに広がる周辺領域に粘着するステップとをさらに含む、請求項21から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記本体部および創傷部位を前記ドレープで覆うステップの後に、前記ドレープからキャリア層を除去するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記コネクタが前記口部に配置されるときに、前記コネクタと前記接続ポートの領域の間にドレープ材を蓄積するステップをさらに含む、請求項21から25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記本体部の前記吸込ポートの中にドレンを配置するステップをさらに含む、請求項21から26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
請求項21から27のいずれか一項に記載の前記方法を含む、創傷部位で陰圧療法を行う方法。
【請求項29】
添付図面を参照して実質的に前述した通りに構成および配置した装置。
【請求項30】
添付図面を参照して実質的に前述した通りの方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6】
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【図7】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2012−517875(P2012−517875A)
【公表日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−550647(P2011−550647)
【出願日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【国際出願番号】PCT/GB2010/050259
【国際公開番号】WO2010/094957
【国際公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(391018787)スミス アンド ネフュー ピーエルシー (79)
【氏名又は名称原語表記】SMITH & NEPHEW PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】