説明

流路開閉弁

【課題】流路開閉弁において、シート部材による安定したシール性を得る。
【解決手段】ボディ本体12の内部に、ボールバルブ14に臨み、その外周面に当接する第1バルブシート16を設けると共に、流体の導入されるガス流入口22に臨むようにスプリングホルダ28を設け、前記第1バルブシート16と前記スプリングホルダ28との間に、コイルスプリングからなるスプリング30を介装させている。また、第1バルブシート16の第1ガイド壁38と、スプリングホルダ28の第2ガイド壁44とを係合させ、該第1バルブシート16の軸線方向に沿った変位をガイドすると共に、スプリングホルダ28に対する半径方向への相対変位を規制している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体の流通する流路を開閉することにより該流体の流通状態を切り換える流路開閉弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、流体の流通する流路に接続され、該流路の連通状態を切り換えることによって前記流体の流通状態を制御する流路開閉弁が知られている。
【0003】
このような流路開閉弁は、ハウジングの内部にボールがステムを介して回動自在に設けられ、該ボールには貫通孔が形成される。また、ハウジングには、通路に臨むように環状のボールシートが設けられ、該ボールシートがボールの外周面に摺接することにより、該ボールと前記ボールシートとの間を通じた流体の漏出を防止している。そして、ボールの貫通孔が、ハウジングに形成された通路と一直線上となることにより、前記通路及び貫通孔が互いに連通した弁開状態となる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平6−49863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した流路開閉弁においては、ボールが回動変位する際に該ボールに当接したボールシートが共に回動しようとしてしまい、しかも、ボールバルブに対してボールシートのシート面が摺動しながら回動することによって生じる摩耗を起因としたシール性の低下を招くという問題がある。特に、ボールへの付勢手段として皿ばねを用いると、前記ボールの回動に伴うシート面の摺動摩耗により、前記皿ばねの付勢力が弱まってしまうことが懸念される。
【0006】
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、シート部材による安定したシール性を得ることが可能な流路開閉弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の目的を達成するために、本発明は、流体の供給・排出される一対のポートを有したボディと、
前記ボディの室内に回動自在に設けられるボールバルブと、
前記ボディに変位自在に設けられ、前記ボールバルブの外周面が当接するシート部材と、
前記ポート及びシート部材に臨むように設けられるホルダと、
前記シート部材と前記ホルダとの間に介装され、該シート部材を前記ボールバルブ側に向かって付勢する弾発部材と、
を備え、
前記弾発部材が、コイルスプリングからなると共に、前記シート部材を軸線方向に沿って変位自在に保持するガイド手段を有することを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、シート部材をボールバルブ側に向かって付勢する弾発部材を備え、該弾発部材をコイルスプリングとすることにより、前記シート部材を確実且つ好適に前記ボールバルブ側に向かって押圧することができると共に、その変位量を大きく確保することが可能となる。
【0009】
従って、ボールバルブに当接したシート部材が、該ボールバルブの回動作用下に摩耗した場合でも、弾発部材による押圧力によって確実且つ安定的に前記シート部材をボールバルブへと密着させることができる。その結果、ボールバルブとシート部材との間を通じた流体の漏出を確実に防止することができ、常に安定したシール性が得られる。また、シート部材は、ガイド手段によって軸線方向に沿って変位自在に保持されているため、ボールバルブが回動する際、該ボールバルブに摺接したシート部材が傾動変位してしまうことが回避され、前記シート部材を前記ボールバルブ側へと安定的に押圧して密着させることができ、常に安定したシール性を得ることが可能となる。
【0010】
また、ガイド手段は、シート部材及びホルダにそれぞれ設けられ、軸線方向に沿って延在し、互いに係合する2つのガイド壁から構成するとよい。
【0011】
さらに、シート部材及びホルダは、軸線方向に対して直交する方向に変位自在に設けられ、且つ、前記直交する方向への相対変位を規制するとよい。
【0012】
さらにまた、ガイド壁は、半径の異なる2つの環状壁からなり、一方の環状壁を、他方の環状壁の内部へと挿入するとよい。
【0013】
またさらに、シート部材及びホルダには、流体の流通する孔部を有し、該孔部に臨むように軸線方向に沿った流体案内壁を設けるとよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0015】
シート部材が摩耗した場合でも、コイルスプリングからなる弾発部材による押圧力によってシート部材を確実且つ安定的にボールバルブへと密着させることができるため、ボールバルブとシート部材との間を通じた流体の漏出を確実に防止することができると共に、シート部材が、ガイド手段によって軸線方向に沿って変位自在に保持されているため、ボールバルブが回動する際にシート部材が傾動してしまうことが回避され、前記シート部材を前記ボールバルブ側へと安定的に押圧して密着させることができる。その結果、シート部材によって常に安定したシール性を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態に係る流路開閉弁の全体縦断面図である。
【図2】図1における第1バルブシート及びボールバルブ近傍をシャフト軸側から見た拡大平面図である。
【図3】変形例に係る流路開閉弁における第1バルブシート及びボールバルブ近傍をシャフト軸側から見た拡大平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係る流路開閉弁について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0018】
図1において、参照符号10は、本発明の第1の実施の形態に係る流路開閉弁を示す。なお、ここでは、流路開閉弁が、自動車等の内燃機関から排出された排気ガスを該内燃機関に対して再循環させるためのEGR用切換バルブとして用いられる場合について説明する。
【0019】
この流路開閉弁10は、図1及び図2に示されるように、ボディ本体12と、該ボディ本体12の内部に回動自在に設けられるボールバルブ14と、前記ボールバルブ14の外周面に当接する第1及び第2バルブシート16、18と、前記ボディ本体12の上部に設けられ、前記ボールバルブ14に対して回転駆動力を付与する駆動力伝達機構20とを含む。
【0020】
このボディ本体12の下側には、例えば、排気ガス(流体)の供給されるガス流入口22と、その反対側に設けられ、前記排気ガスを導出して内燃機関(図示せず)へと循環させるガス流出口24が設けられている。なお、ボディ本体12において、ガス流入口22とガス流出口24とは略一直線上に設けられる。また、ボディ本体12には、ガス流入口22とガス流出口24との間に連通室26が形成され、この連通室26の内部に略球状のボールバルブ14が回動自在に配設される。
【0021】
この連通室26とガス流入口22との間には、ボールバルブ14の外周面に摺接する第1バルブシート(シート部材)16と、ボディ本体12に装着されるスプリングホルダ(ホルダ)28と、前記第1バルブシート16とスプリングホルダ28との間に介装されるスプリング(弾発部材)30とが第1装着孔32にそれぞれ設けられる。
【0022】
第1バルブシート16は、ボールバルブ14に臨む一端面に形成され、該ボールバルブ14の当接する第1シート面34と、中心部を貫通してガス流入口22と連通する第1連通孔(孔部)36と、前記ガス流入口22に臨む他端面に形成され、該ガス流入口22側(矢印B方向)に向かって延在する環状の第1ガイド壁(環状壁)38と、前記他端面に形成され、前記第1ガイド壁38の内周側に設けられた第1スプリングガイド40とを備える。
【0023】
また、第1バルブシート16は、その外周面と第1装着孔32の内周面との間に所定間隔のクリアランスを有した状態で配置される。
【0024】
第1スプリングガイド40は、他端面からガス流入口22側(矢印B方向)に向かって所定長さで環状に突出し、その長さは、第1ガイド壁38の長さに対して短く形成される。そして、第1スプリングガイド40には、後述するスプリング30の一端部が保持される。なお、第1ガイド壁38及び第1スプリングガイド40は、第1バルブシート16の軸線と略平行にそれぞれ形成される。
【0025】
スプリングホルダ28は、中心部に孔部42を有した断面略U字状に形成され、ガス流入口22に臨み、且つ、第1バルブシート16と同軸上に配置される。この際、スプリングホルダ28は、その外周面と第1装着孔32の内周面との間に所定間隔のクリアランスを有した状態で配置される。
【0026】
また、スプリングホルダ28の外周面には、第1バルブシート16側(矢印A方向)に向かって延在する第2ガイド壁(環状壁)44が環状に形成される。そして、第2ガイド壁44は、スプリングホルダ28の軸線と略平行に形成され、該第2ガイド壁44は、第1バルブシート16における第1ガイド壁38の内部に所定長さだけ挿入される。この第2ガイド壁44の外周径は、第1ガイド壁38の内周径と略同等若しくは若干だけ小さく設定されているため、前記第1バルブシート16とスプリングホルダ28とが軸線と直交する半径方向(図2中、矢印C方向)に相対変位することがなく、軸線方向に沿ってのみ互いに変位自在な状態に保持するガイド手段として機能する。
【0027】
すなわち、第1及び第2ガイド壁38、44は、第1バルブシート16とスプリングホルダ28との軸線方向(矢印A、B方向)に沿った相対的な変位を案内し、且つ、半径方向(矢印C方向)への相対変位を規制する手段として機能する。
【0028】
スプリングホルダ28の中央部には、孔部42に臨むように、スプリング30を保持する第2スプリングガイド46が形成される。第2スプリングガイド46は、第2ガイド壁44と同様に、第1バルブシート16側(矢印A方向)に向かって所定長さで突出し、その長さは、第2ガイド壁44の長さに対して短く形成される。
【0029】
さらに、スプリングホルダ28は、第1装着孔32において軸線と直交方向に変位自在に設けられている。
【0030】
スプリング30は、螺旋状に巻回されたコイルスプリングからなり、その一端部が、第1バルブシート16における第1スプリングガイド40に係合され、他端部が、スプリングホルダ28における第2スプリングガイド46に係合される。これにより、スプリング30は、第1バルブシート16とスプリングホルダ28とを互いに離間させる方向に付勢している。この際、スプリングホルダ28は、ボディ本体12に装着され軸線方向(矢印A、B方向)に沿った変位が規制されているため、スプリング30の弾発力は、第1バルブシート16をボールバルブ14側(矢印A方向)に向かって押圧する方向のみに付勢される。
【0031】
これにより、第1バルブシート16の第1シート面34によってボールバルブ14がシートされている。
【0032】
一方、連通室26とガス流出口24との間には、リング状の第2バルブシート18が設けられ、前記第2バルブシート18は、ガス流出口24と連通室26との間に形成された第2装着孔48に装着されている。第2バルブシート18は、その一端面が連通室26に臨んでボールバルブ14の外周面に当接し、他側面がガス流出口24に臨むように配設されている。なお、第2バルブシート18は、連通室26を中心として第1バルブシート16と同軸上に設けられる。
【0033】
この第2バルブシート18には、中心部にガス流出口24と連通する第2連通孔50が形成され、軸線方向(矢印A、B方向)に沿って貫通している。また、第2バルブシート18の一端面は、ボールバルブ14の当接する第2シート面52が形成される。
【0034】
ボールバルブ14は、中心軸に直交するように一方の曲面と他方の曲面が取り除かれ、該中心軸に沿って一方の面から他方の面へと貫通する貫通孔54の形成された球体である。そして、貫通孔54と直交する頂部には、平面長方形状の凹部56が形成され、後述するシャフト軸58の端部が挿入される。
【0035】
駆動力伝達機構20は、ボールバルブ14の頂部に連結されるシャフト軸58と、前記シャフト軸58の上端部に連結される回転ヨーク60と、ボディ本体12の上部に連結され、前記回転ヨーク60を介して前記シャフト軸58を回転駆動させる駆動源(図示せず)とを含む。
【0036】
シャフト軸58は、ボディ本体12の内部に設けられた一組の軸受64a、64bによって回転自在に支持され、その下端部が断面長方形状に形成され連通室26内においてボールバルブ14の凹部56に挿入される。また、シャフト軸58の上端部は、回転ヨーク60の略中央部に挿通されてナット66を締め付けることによって固定されている。なお、シャフト軸58の端部は、ボールバルブ14の貫通孔54の延在方向と直交方向に幅広な断面長方形状に形成される。
【0037】
駆動源は、例えば、通電作用下に回転駆動するステッピングモータやロータリーアクチュエータからなり、その回転駆動力が回転ヨーク60を介してシャフト軸58へと伝達されることにより、前記シャフト軸58に連結されたボールバルブ14が所定方向に回動動作する。
【0038】
本発明の実施の形態に係る流路開閉弁10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。なお、ここでは、図2に示されるように、ボールバルブ14の貫通孔54がガス流入口22及びガス流出口24に対して直交する位置となり、第1及び第2バルブシート16、18の第1及び第2連通孔36、50がいずれも該ボールバルブ14によって閉塞された弁閉状態を初期位置として説明する。
【0039】
先ず、図示しない駆動源が付勢されることによって回転ヨーク60を介してシャフト軸58に回転駆動力が伝達され、貫通孔54の開口部がそれぞれガス流入口22及びガス流出口24に接近するようにボールバルブ14が回動する。
【0040】
そして、ボールバルブ14がさらに時計回り(図2中、矢印D方向)に回動することによって貫通孔54の開口部が、第1バルブシート16の第1連通孔36及び第2バルブシート18の第2連通孔50にそれぞれ臨み、前記貫通孔54がガス流入口22及びガス流出口24と一直線上となる。これにより、貫通孔54を通じてガス流入口22とガス流出口24とが連通した弁開状態となる。
【0041】
その結果、ガス流入口22に供給されている排気ガスが、ボールバルブ14の貫通孔54を通じてガス流出口24側へと流通して図示しない内燃機関へと導入される。
【0042】
このように、ボールバルブ14が回動する際、第1バルブシート16が、スプリング30の弾発力によって前記ボールバルブ14側(矢印A方向)へと押圧され、その第1シート面34が前記ボールバルブ14の外周面に対して確実且つ安定的に密着した状態となり、しかも、前記第1シート面34に前記ボールバルブ14の外周面が摺接した状態で回動するが、第1バルブシート16は、スプリングホルダ28によって相対的な半径方向(矢印C方向)への変位が規制されている。そのため、第1バルブシート16が前記ボールバルブ14の回動に伴って傾動してしまうことが回避される。
【0043】
一方、流路開閉弁10を弁開状態から再び弁閉状態とする場合には、図示しない駆動源を前記とは反対方向に付勢されることによってシャフト軸58を介してボールバルブ14が反時計回りに回動する。これにより、貫通孔54の開口部が第1及び第2バルブシート16、18から徐々に離間するように回動する。この際も、第1バルブシート16は、スプリング30の弾発力によってボールバルブ14側(矢印A方向)へと押圧され、その第1シート面34が前記ボールバルブ14の外周面に対して確実且つ好適に密着すると共に、第1バルブシート16は、スプリングホルダ28によって相対的な半径方向(矢印C方向)への変位が規制されているため、該第1バルブシート16が前記ボールバルブ14の回動に伴った傾動変位が回避される。
【0044】
このような状態で、さらにボールバルブ14が反時計回りに回動することにより、ボールバルブ14の外周面が、第1及び第2バルブシート16、18に臨み、且つ、貫通孔54が前記第1及び第2バルブシート16、18と直交し、ガス流入口22からガス流出口24への排気ガスの流通が完全に遮断された弁閉状態となる。
【0045】
以上のように、本実施の形態では、第1バルブシート16をボールバルブ14側(矢印A方向)に向かって付勢するスプリング30としてコイルスプリングを用いることにより、該第1バルブシート16の軸線方向に沿ったストローク量を大きく確保することが可能となる。その結果、第1バルブシート16の第1シート面34がボールバルブ14の摺動作用下に摩耗した場合でも、スプリング30による押圧力によって確実且つ安定的にボールバルブ14の外周面に対して密着させることができ、該ボールバルブ14と第1バルブシート16との間を通じた流体の漏出を確実に防止することができる。その結果、第1バルブシート16による常に安定したシール性が得られる。
【0046】
また、ボールバルブ14に摺接する第1バルブシート16は、ガス流入口22に向かって突出した第1ガイド壁38を有し、該第1ガイド壁38が、前記ガス流入口22に臨むように設けられたスプリングホルダ28の第2ガイド壁44に係合し、互いの半径方向(矢印C方向)への相対変位を規制している。そのため、ボールバルブ14が回動する際、該ボールバルブ14に摺接した第1バルブシート16が前記ボールバルブ14の回動に伴った傾動変位が回避され、第1及び第2ガイド壁38、44によるガイド作用下に軸線方向に沿ってのみ変位させることができる。
【0047】
その結果、第1バルブシート16がボールバルブ14の回動に伴って該ボールバルブ14から離間する方向へと変位した場合でも、スプリング30の弾発力によって確実に前記ボールバルブ14側(矢印A方向)に向かって押圧し、その外周面に対して密着させることができる。その結果、第1バルブシート16による安定したシール性が得られる。
【0048】
一方、図3に示される変形例に係る流路開閉弁100のように、スプリングホルダ102における第2スプリングガイド104を、第2ガイド壁44と略同等の長さまで延在させるようにしてもよい。すなわち、第2スプリングガイド104の長さを第1バルブシート106側(矢印A方向)に向かって長く設定することにより、該第2スプリングガイド104の内部に設けられた孔部42を通じてガス流入口22から流通した排気ガスに含められた燃焼生成物が、スプリング30側に流通することが防止される。
【0049】
換言すれば、第2スプリングガイド104を、第1バルブシート106側(矢印A方向)に向かって所定長さで延在させ、排気ガスを第1バルブシート106側へと直線的に流通させる流体案内壁として用いられる。
【0050】
これにより、燃焼生成物がスプリング30側に進入した際に懸念されるスプリング30の固着等の発生を好適に回避することができ、前記スプリング30の弾発力を常に確実に第1バルブシート106に対して付勢することが可能となる。
【0051】
なお、上述した第2スプリングガイド104を設ける代わりに、第1バルブシート16における第1スプリングガイド40を、ガス流入口22側(矢印B方向)へと延在させるようにしてもよい。
【0052】
本発明に係る流路開閉弁は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【符号の説明】
【0053】
10、100…流路開閉弁 12…ボディ本体
14…ボールバルブ 16、106…第1バルブシート
18…第2バルブシート 20…駆動力伝達機構
26…連通室 28、102…スプリングホルダ
30…スプリング 32…第1装着孔
34…第1シート面 36…第1連通孔
38…第1ガイド壁 40…第1スプリングガイド
42…孔部 44…第2ガイド壁
46、104…第2スプリングガイド 54…貫通孔
58…シャフト軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の供給・排出される一対のポートを有したボディと、
前記ボディの室内に回動自在に設けられるボールバルブと、
前記ボディに変位自在に設けられ、前記ボールバルブの外周面が当接するシート部材と、
前記ポート及びシート部材に臨むように設けられるホルダと、
前記シート部材と前記ホルダとの間に介装され、該シート部材を前記ボールバルブ側に向かって付勢する弾発部材と、
を備え、
前記弾発部材が、コイルスプリングからなると共に、前記シート部材を軸線方向に沿って変位自在に保持するガイド手段を有することを特徴とする流路開閉弁。
【請求項2】
請求項1記載の流路開閉弁において、
前記ガイド手段は、前記シート部材及びホルダにそれぞれ設けられ、前記軸線方向に沿って延在し、互いに係合する2つのガイド壁からなることを特徴とする流路開閉弁。
【請求項3】
請求項1又は2記載の流路開閉弁において、
前記シート部材及びホルダは、前記軸線方向に対して直交する方向に変位自在に設けられ、且つ、前記直交する方向における互いの相対変位が規制されることを特徴とする流路開閉弁。
【請求項4】
請求項2記載の流路開閉弁において、
前記ガイド壁は、半径の異なる2つの環状壁からなり、一方の環状壁が、他方の環状壁の内部に挿入されることを特徴とする流路開閉弁。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の流路開閉弁において、
前記シート部材及びホルダには、前記流体の流通する孔部を有し、該孔部に臨むように軸線方向に沿った流体案内壁が設けられることを特徴とする流路開閉弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−67816(P2012−67816A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−211739(P2010−211739)
【出願日】平成22年9月22日(2010.9.22)
【出願人】(000141901)株式会社ケーヒン (1,140)
【Fターム(参考)】