説明

流量調節弁

【課題】ニードル弁をロックナットによってロックするように構成した流量調節弁において、流量調節時にロックを解除してニードル弁を回動操作しても、ロックナットが共回りすることなく、ロック解除位置に保持させておくことができる流量調節弁を提供する。
【解決手段】ニードル弁2を上下方向に進退自在に螺合させている弁本体1の上端側に弁本体1から突出した弁棒部分を囲むようにして円環部材5を突設している一方、ニードル弁2の弁棒2aに螺合しているロックナット8に内外周壁部9a、9bを有する突部9を形成してその外側周壁部9aの内周面下端部に装着したOリング10をこれらの内外周壁部9a、9b間に挿入している上記円環部材5の外周面に摺動可能に密接させ、Oリング10による摺接す摩擦力によってロックナット8がニードル弁2と供回りするのを防止している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニードル弁を回動操作することによって該ニードル弁と弁座との間の流体流通孔の開度を調節し、ロックナットによって所望の開度でもって固定可能にした流量調節弁に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、流体の流量を微調節可能にした流量調節弁としては、例えば、特許文献1に記載しているように、弁本体に進退自在に螺合したニードル弁が広く知られており、弁本体から上方に突出したこのニードル弁の弁棒上端部に固定しているハンドルを回動操作することによって、弁本体の下部に設けている流入口と流出口間を連通させた流通孔周囲の弁座にニードル弁を着脱させることにより流通孔を開閉可能とし、且つ、流通孔の開度を所望の流量となるように微調整可能に構成している。
【0003】
さらに、弁本体から上方に突出している弁棒部分にロックナットを螺合させてあり、上記のようにニードル弁を回動操作することによって流通孔の開度を調節したのち、ロックナットを弁本体の上端面等に圧着させることにより、ニードル弁を上記所望の開度でもって固定するように構成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特特許第3475303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のように構成した流量調節弁によれば、流通孔の開度調節に際してニードル弁を回動すると、その回動操作によって該ニードル弁の弁棒に螺合しているロックナットが供回りしてニードル弁と一体的に上動し、流通孔の開度を大きくすればする程、ロックナットが弁本体の上端に設けているロックナット圧着面から上方に大きく離間することになり、そのため、流通孔の開度、即ち、流量の調節後、その開度でもってニードル弁を固定する際にはロックナットを着座面まで何回も回動操作を行わなければならず、その操作に著しい手間を要すると共に、その間、ニードル弁が不測に回動する虞れがあって正確な流量調節が行えなくなる事態が発生するといった問題点があった。
【0006】
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、流量調節時にニードル弁を回動させても、ロックナットが供回りすることなく所定の位置に保持しておくことができ、流量調節が簡単且つ正確に行えるようにした流量調節弁を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明の流量調節弁は、請求項1に記載したように、弁本体に設けた雌ねじ部に上下方向に進退自在に螺合しているニードル弁を回動操作することによって該ニードル弁の弁座の内側の流通孔を流通する流体の流量を調節すると共に、弁本体から突出しているニードル弁の弁棒に螺合したロックナットによってニードル弁を固定するように構成した流量調節弁において、弁本体の上端に該弁本体から突出した上記ニードル弁の弁棒の上部を囲むように円環部材を突設し、この円環部材の外周面に上記ロックナットに装着しているOリングを摺動可能に密接させてなる構造としている。
【0008】
このように構成した流量調節弁において、請求項2に係る発明は、ロックナットに、ニードル弁の弁棒に螺合したネジ孔を中心として、上端間が一体に接続した内外周壁部からなる下向き開口の突部を形成してあり、この突部の内外周壁部間に円環部材を挿入して突部の外側周壁部の内周面に装着しているOリングを円環部材の外周面に摺動可能に密接させていることを特徴とする。
【0009】
さらに、請求項3に係る発明は、弁本体の上端部に、上面に短筒部を一体に設けてなるグランドナットを取付けていると共にこの短筒部に、グランドナットと共に弁本体をパネル等に取付けるための弁取付用ナットを螺合させてあり、この弁取付用ナットの上面に円環部材を突設していることを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に係る発明は、ロックナットの突部における外側周壁部の外周面に上下方向に一定間隔毎に目盛りを設けている一方、ニードル弁の弁棒の上端部に装着したハンドルの下面側に上記目盛りに対向して該目盛りの位置を指示する目盛り指示部材をハンドルと一体に上記弁棒の上端部に固定していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、弁本体に設けた雌ねじ部に上下方向に進退自在に螺合しているニードル弁を回動操作することによって該ニードル弁の弁座の内側の流通孔を流通する流体の流量を調節すると共に、弁本体から突出しているニードル弁の弁棒に螺合したロックナットによってニードル弁を固定するように構成した流量調節弁において、弁本体の上端に該弁本体から突出した上記ニードル弁の弁棒の上部を囲むように円環部材を突設し、この円環部材と上記ロックナットとの対向面にOリングを介装しているので、流量調節時にニードル弁を回動操作しても、ニードル弁とロックナットとの螺合による摩擦力よりも上記Oリングを介して摺接している円環部材とロックナットとの摩擦力が大きいから、ロックナットがニードル弁と一体に供回りするのを確実に防止することができ、ロックナットをロック解除位置に保持した状態でニードル弁のみを回動させて所望の弁開度となるように円滑に調節することができる。
【0012】
従って、ロックナットを僅かに回動させてニードル弁のロックを解除し、このニードル弁の回動操作による弁の開度を調節したのち、ロックナットを上記と反対方向に僅かに回動、固定することによってニードル弁をロックすることができるから、流量調節が簡単且つ正確に行うことができる。
【0013】
さらに、請求項2に係る発明によれば、上記Oリングを介してのロックナットと円環部材との接合構造は、ロックナットに、ニードル弁の弁棒に螺合したねじ孔を中心として、上端間が一体に接続した内外周壁部からなる下向き開口の突部を形成し、この突部の内外周壁部間に円環部材を挿入してその外側周壁部の内周面に装着したOリングを円環部材の外周面に摺動可能に密接させてなる構造としているので、弁本体側に固定した円環部材をロックナットに形成している上記突部の内外周壁部間に収めてこれらのロックナットと円環部材との対向面に介装したOリングを介してロックナットを円滑に回動操作し得る簡単な構造を構成することができると共に、ロックナットの外周面を全面的に外部に露出させた構造にしてロック時やロック解除時におけるスパナ等による回動操作が容易に行うことができる。
【0014】
また、請求項3に係る発明によれば、弁本体の上端部に、上面に短筒部を一体に設けてなるグランドナットを取付けていると共にこの短筒部に、グランドナットと共に弁本体をパネル等に取付けるための弁取付用ナットを螺合させているので、本発明流量調節弁をパネルに取付ける場合、上記短筒部をパネルに設けている取付孔に挿通したのち、このパネルの上下面をグランドナットと弁取付用ナットとによって挟着させることにより、弁本体を簡単且つ強固にパネルに取付けることができ、また、上記弁取付用ナットの上面に円環部材を突設しているので、弁本体側にこの円環部材を固定した簡単な構造を提供することができる。
【0015】
請求項4に係る発明によれば、ロックナットの突部における外側周壁部の外周面に上下方向に一定間隔毎に目盛りを設けている一方、ニードル弁の弁棒の上端部に装着したハンドルの下面側に上記目盛りに対向して該目盛りの位置を指示する目盛り指示部材をハンドルと一体に上記弁棒の上端部に固定しているので、ロックナットを上記弁本体側に一体に設けている円環部材に対してOリングを介してニードル弁との供回りを阻止した状態でハンドル操作によりニードル弁のみを回動させながら、その目盛り指示部材をロックナットの突部における外側周壁部の外周面に設けている目盛りに簡単且つ正確に合わせることができ、所望の流量となるように容易に且つ精度よく設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の流量調節弁の閉弁した状態の縦断正面図。
【図2】開弁した状態の下半部を縦断した正面図。
【図3】本発明流量調節弁の分解斜視図。
【図4】パネルに取付けた状態の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、1はニードル弁2の弁棒2aを上下方向に進退自在に螺合させた雌ねじ部3を設けている弁本体で、この雌ねじ部3の下端部にニードル弁2の弁座4を形成していると共に、この弁座4で囲まれた円形の流通孔11を通じて該弁本体1の一側部に設けている流入口12を他側部に設けている流出口13に連通させている。
【0018】
弁本体1は、両側部に上記流入口12と流出口13とをそれぞれ設けている横長筒形状の本体部1aと、この本体部1aの上周部中央に上方に向かって一体に突設してなる円筒部1bとからなる正面視逆T字形状に形成されていて、円筒部1bにその上端中央部から本体部1aの中央部に設けている上記弁座4に達する上記雌ねじ部3を形成してあり、この雌ねじ部3の上端開口部にニードル弁2の弁棒2aの長さ方向の中間外周部に密接するパッキン14を収納していると共に、円筒部1bの上端部外周面にグランドナット15を螺締してこのグランドナット15の下端面で上記パッキン14の上端面を押圧している。
【0019】
グランドナット15の上面にはニードル弁2の弁棒2aを挿通させている短筒部15a を一体に形成していると共に、この短筒部15a の外周面にグランドナット15と略同大、同形の弁取付用ナット16を螺合させてあり、この弁取付用ナット16とグランドナット15とによって後述するようにパネルPを上下から挟着して弁をパネルPに取り付けるように構成している。さらに、上記弁取付用ナット16の上面に一定高さを有する短筒形状の円環部材5を一体に突設している。
【0020】
上記ニードル弁2の弁棒2aの上部は、弁本体1の円筒部1bに螺合しているグランドナット15の短筒部15a から上方に突出してあり、その上端部を円盤形状のハンドル6の中央部に設けている通孔6aに挿通してナット18を該上端ねじ部に螺合させることによりハンドル6を弁棒2aの上端部に固着していると共に、このハンドル6の下面に、水平な下端を目盛り指示端7aに形成している円筒状の目盛り指示部材7の上端天板部7bを密着させてこの天板部7bの中心部に設けている角孔7cを弁棒2aの上端角軸部に被嵌させた状態にして、この目盛り指示部材7を上記ナット18によりハンドル6と一体に弁棒2aに固定している。なお、この目盛り指示部材7は弁棒2aの上端に取付けることなく、ハンドル6の下面外周部にその上端部を直接、固定しておいてもよい。
【0021】
さらに、グランドナット15の短筒部15a から上方に突出している上記ニードル弁2の弁棒2aのねじ部2bにロックナット8を螺合させている。このロックナット8は、その外径を上記目盛り指示部材7の外径よりも大径に形成していると共に、その外周部と弁棒2aのねじ部2bに螺合したねじ孔8aとの間の部分を、ねじ孔8aを中心として上端間が環状の天壁部9cによって一体に接続している内外周壁部9a、9bからなる下向きに開口した突部9に形成している。
【0022】
この突部9の高さは上記目盛り指示部材7の高さ(長さ)よりも短く形成している突部9における外側周壁部9aの外径をこの目盛り指示部材7の内径よりも僅かに小径に形成して突部9を目盛り指示部材7内に下方に向かって相対的に出没可能に収納している一方、内外周壁部9a、9bの対向面間に形成している下向き開口の円環状空間部9d内に上記弁取付用ナット16の上面に突設している短筒形状の円環部材5を挿入した状態で配設してあり、この円環部材5の外周面に上記ロックナット8における突部9の外側周壁部9aの内周面下端部に装着したOリング10を摺動可能に密接させている。
【0023】
また、ロックナット8における突部9の外側周壁部9aの外周面に上下方向に一定間隔毎に複数条の目盛り17を設けてあり、これらの目盛り17のおける所望の一条の目盛り17に、突部9の外側周壁部9aを隙間を存して被覆している上記目盛り指示部材7の盛り指示端7aを合わせて流量を調節するように構成している。
【0024】
このように構成した流量調節弁は使用に際してパネルP等に取付けられる。その取付方法は、まず、ニードル弁2の弁棒2aの上端に螺合しているナット18を取り外して、該ナット18により弁棒2aの上端部に固定されていたハンドル6と目盛り指示部材7とを順次、取り外したのち、ロックナット8を弁棒2aのねじ部2aを螺退させることにより、弁棒2aから取り外すと共にこのロックナット8に後続して弁取付用ナット16を取り外す。この状態にして弁本体1の円筒部1bに螺締しているグランドナット15の短筒部15a をパネルPに穿設している取付孔19に下方から挿通して取付孔19から突出させ、この状態にして弁取付用ナット6を取付孔19から上方に突出している上記グランドナット15の短筒部15a に螺合させることにより、このグランドナット15と弁取付用ナット6で弁本体1をパネルPに取付ける。
【0025】
次いで、ロックナット8をグランドナット15の短筒部15a から上方に突出している弁棒2aのねじ部2bに螺進させることにより弁棒2aに装着し、しかるのち、目盛り指示部材7を弁棒2aの上端部に取付けてロックナット8の突部9を被覆させると共にこの目盛り指示部材7に重ねるようにしてハンドル6を弁棒2aの上端部に取り付けて目盛り指示部材7と共にナット18により弁棒2aの上端部に固着する。このように取り付けられた流量調節弁における流入口12と流出口13とに配管を接続して使用する。
【0026】
この流量調節弁は、図1に示すように、そのニードル弁2を弁座4に着座させて流入口12と流出口13間の流通孔11を閉止している状態においては、弁棒2aのねじ部2bに螺合しているロックナット8のねじ孔8aの周囲の下面がグランドナット15の短筒部15a の上端面に圧着していてニードル弁2をロックしていると共に目盛り指示部材7の下端の目盛り指示端7aがロックナット8の突部9の外側周壁部9aの外周面に設けている複数の目盛り17における最下部の目盛り17を指示した位置にあって閉弁していることを示している。
【0027】
流量調節弁を開弁するには、まず、図1に示す閉弁状態からロックナット8をスパナ等によって弁棒2aのねじ部2bに対して螺退する方向(図4においては反時計回り方向)に回動させることによりニードル弁2のロックを解除する。この際、ロックナット8を例えば15度以下の極く僅かな角度だけ回動させれば、グランドナット15の短筒部15a に対する圧着が解かれてニードル弁2のロックが解除されるので、該ロックナット8の突部9における外側周壁部9aに設けている上記目盛り17は殆どその位置を変動させることはない。なお、ロックナット8を回動させると、その突部9における外側周壁部9aの内周面下端部に装着しているOリング10が、上記円環部材5の外周面に密接した状態でロックナット8と一体に該外周面上を周方向に摺動する。
【0028】
こうして、ロックナット8の回動操作によりニードル弁2のロックを解除したのち、ハンドル6を反時計方向に回動させて開弁させると共に所定の流量に調節する。即ち、ハンドル6を反時計方向に回動させると、ニードル弁2がハンドル6と一体に回動してそのねじ部2aを弁本体1に設けている雌ねじ部3とロックナット8のねじ孔8aに対して螺退させながら上動して下端の円錐形状の弁部が弁座4から離れ、流通孔11が開放されて流体を流入口12からこの流通孔11を通じて流出口13に流通させる。
【0029】
而して、ハンドル6を何回も反時計方向に回動させるに従って、ニードル弁2が徐々に上動し、流通孔11の開口面積が拡がって流量が増大する。この際、ハンドル6と共に回動するニードル弁2の弁棒2aに設けているねじ部2bに上記ロックナット8が螺合しているので、ニードル弁2の回動に従って該ロックナット8が供回りしようとするが、このロックナット8の突部9における外側周壁部9aの下端部内周面にOリング10を装着していて、このOリング10を弁本体1に固定している弁取付用ナット16の上面に突設した円環部材5の外周面に密接させてあり、このOリング10と円環部材5との摺接摩擦力がロックナット8のねじ孔8aと弁棒2aのねじ部2bとの螺合摩擦力よりも大きいので、ロックナット8は供回りすることなく円環部材5に保持されてロック解除位置で停止状態を維持する。
【0030】
従って、このロックナット8に対して目盛り指示部材7はニードル弁2の回動、螺退に伴ってニードル弁2と一体的に上動してその目盛り指示端7aをロックナット8の突部9における外側周壁部9aに設けている上記最下部の目盛り17から上方の目盛り17に順次対応させていき、該目盛り指示端7aが所望の流量を示す目盛り17の位置に対応した時に、ハンドル6の回動操作を停止させれば、ニードル弁2の下端円錐状弁部による流通孔11の開度を所望の流量となるように調節することができる。
【0031】
この状態にしてスパナ等によりロックナット8を時計方向に回動させてニードル弁2をロックする。この際、ロックナット8は上述したように供回りすることなく、上述したようにロック状態から僅かな角度でもって回動したロック解除状態を保持しているので、そのロック時におけるロックナット8の回動角度も上記ロック解除角度と同じ僅かな角度であり、従って、上記目盛り指示部材7の目盛り指示端7aによる目盛り17の指示位置が殆ど変動することなく、調節した所望の流量指示位置に保持しておくことができる。
【0032】
なお、以上の実施例においては、弁本体1に短筒部15a を有するグランドナット15とこのグランドナット15の上記短筒部15a に螺合する弁取付用ナット16とによって本発明流量調節部をパネルP等に取付けるように構成していると共に上記弁取付用ナット16の上面にOリング10を摺接させる円環部材5を突設しているが、このようなグランドナット15や弁取付用ナット16を使用することなく弁本体1の本体部1aを配管等に取り付けて支持させた構造としてもよく、従って、上記円環部材5は弁本体の上記円筒部1bの上端に螺合するナット部材等に突設した構造としておいてもよい。
【0033】
また、Oリング10をロックナット8の突部9における外側周壁部9aの内周面下端部に装着して、円環部材5の外周面に摺動可能に密接させているが、突起部の内側周壁部9bの外周面下端部に装着して、円環部材5の内周面に摺動可能に密接させた構造としてもよいてもよく、要するに、ニードル弁2の弁棒2aに螺合したロックナット8と、弁本体1の上端から突設した円環部材5との対向面にOリングを介装した構造としておけば本発明を満足させることができる。
【符号の説明】
【0034】
1 弁本体
2 ニードル弁
2a 弁棒
3 雌ねじ部
4 弁座
5 円環部材
6 ハンドル
7 目盛り指示部材
8 ロックナット
9 突部
9a、9b 内外周壁部
10 Oリング
11 流通孔
12 流入口
13 流出孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁本体に設けた雌ねじ部に上下方向に進退自在に螺合しているニードル弁を回動操作することによって該ニードル弁の弁座の内側の流通孔を流通する流体の流量を調節すると共に、弁本体から突出しているニードル弁の弁棒に螺合したロックナットによってニードル弁を固定するように構成した流量調節弁において、弁本体の上端に該弁本体から突出した上記ニードル弁の弁棒の上部を囲むように円環部材を突設し、この円環部材の外周面に上記ロックナットに装着しているOリングを摺動可能に密接させていることを特徴とする流量調節弁。
【請求項2】
ロックナットに、ニードル弁の弁棒に螺合したネジ孔を中心として、上端間が一体に接続した内外周壁部からなる下向き開口の突部を形成してあり、この突部の内外周壁部間に円環部材を挿入して突部の外側周壁部の内周面に装着しているOリングを円環部材の外周面に摺動可能に密接させていることを特徴とする請求項1に記載の流量調節弁。
【請求項3】
弁本体の上端部に、上面に短筒部を一体に設けてなるグランドナットを取付けていると共にこの短筒部に、グランドナットと共に弁本体をパネル等に取付けるための弁取付用ナットを螺合させてあり、この弁取付用ナットの上面に円環部材を突設していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流量を調節弁。
【請求項4】
ロックナットの突部における外側周壁部の外周面に上下方向に一定間隔毎に目盛りを設けている一方、ニードル弁の弁棒の上端部に装着したハンドルの下面側に上記目盛りに対向して該目盛りの位置を指示する目盛り指示部材をハンドルと一体に上記弁棒の上端部に固定していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流量調節弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−241895(P2011−241895A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−114359(P2010−114359)
【出願日】平成22年5月18日(2010.5.18)
【出願人】(593071834)アソー株式会社 (5)
【Fターム(参考)】