説明

浸漬用部材、保持部材及び保持部材ユニット

【課題】複数のガラスを同時に液体に浸漬しつつ、ガラスへの傷の発生を低減し、且つガラス表面への液体の供給及び排出を速やかにできる浸漬用部材、保持部材及び保持部材ユニットを提供する。
【解決手段】浸漬用部材1aは、複数のガラスGの液体への浸漬に用いられ、ガラスGを互いに非接触状態に維持しつつ載置する複数の載置部11と、前記載置部11に液体を流入し且つ前記載置部11から液体を流出する流路12と、を備える。保持部材は、この浸漬用部材1と、主表面の設けられた側から載置部の少なくとも一部を覆う蓋体と、を備える。また、保持部材ユニットは、保持部材が収納容器に収納されてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浸漬用部材、保持部材及び保持部材ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、光学素子、例えばデジタルカメラ等のレンズには、所定の形状に成形されたガラスが用いられる。そして、成形されたガラス成形体に対して洗浄を行い、光学素子を得る方法が知られている。
【0003】
ここで、ガラスに対して洗浄液等を浸漬させて洗浄する際に、ガラスを保護して移送し易くすることが、作業効率の面から望まれている。このように、ガラスの洗浄の際にガラスを保護して移送し易くする収納用具として、例えば、板状体の収納空間を形成した枠体の外端部に板状体の案内孔が形成された収納用具が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平08−281234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、光学素子やプリフォームのような小型のガラスを洗浄する場合、作業効率の面から複数個のガラスを収納することが求められている。
【0006】
しかしながら、特許文献1で開示された収納用具は、大型の板ガラスを1枚ずつ収納するものであり、光学素子のような小型のガラスを複数同時に洗浄するには不向きである。
【0007】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、複数のガラスを同時に液体に浸漬しつつ、ガラスへの傷の発生を低減し、且つガラスの液体への浸漬した後における液体の残留を低減できる浸漬用部材、保持部材及び保持部材ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、複数のガラスの液体への浸漬に用いられる浸漬用部材に、ガラスを互いに非接触状態に維持しつつ載置する複数の載置部と、載置部に液体を流入し且つ載置部から液体を流出する流路と、を設けることにより、複数の載置部に非接触状態に各々ガラスが載置されてガラスへの傷が低減されつつ、流路によって載置部とその周辺部との間で液体のやりとりが行われることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
(1) 複数のガラスの液体への浸漬に用いられる浸漬用部材であって、ガラスを互いに非接触状態に維持しつつ載置する複数の載置部と、前記載置部に液体を流入し且つ前記載置部から液体を流出する流路と、を備えた浸漬用部材。
【0010】
(2) 前記載置部は、板状の母材の一方の主表面に設けられた凹面である(1)に記載の浸漬用部材。
【0011】
(3) 前記凹面が曲面を有する(2)に記載の浸漬用部材。
【0012】
(4) 前記凹面が、前記母材の主表面と垂直な方向について回転対称な面を有する(2)又は(3)に記載の浸漬用部材。
【0013】
(5) 前記凹面は、SUS、テフロン(登録商標)及び真鍮からなる群より選択される材質からなる(2)から(4)のいずれかに記載の浸漬用部材。
【0014】
(6) 前記流路として、載置部から前記母材の外縁に延びる流路を有する(1)から(5)のいずれかに記載の浸漬用部材。
【0015】
(7) 前記流路として、前記載置部から前記母材の他方の主表面に延びる流路を有する(1)から(6)のいずれかに記載の浸漬用部材。
【0016】
(8) (1)から(7)のいずれか記載の浸漬用部材を用いて洗浄する工程を有するガラスの製造方法であって、前記流路の断面積より大きい断面積の前記ガラスを前記載置部に載置する製造方法。
【0017】
(9) 液体への浸漬時におけるガラスの保持に用いられる保持部材であって、(1)から(7)のいずれかに記載の浸漬用部材と、前記主表面の設けられた側から前記載置部の少なくとも一部を覆う蓋体と、を備えた保持部材。
【0018】
(10) 前記流路として、前記母材の主表面に沿って設けられる流路を有する(9)に記載の保持部材。
【0019】
(11) 前記流路は、前記載置部同士を繋ぐ連結路と、前記載置部と前記母材の外縁とを連通する連通路と、を備える(10)に記載の保持部材。
【0020】
(12) 少なくとも3つの前記載置部が所定方向に関して重複して配置され、前記連結路は、前記少なくとも3つの載置部同士を繋ぐ(11)に記載の保持部材。
【0021】
(13) 前記蓋体には、一方の主表面側から他方の主表面側へと貫通するように窓部が設けられ、前記窓部は、前記載置部と対向して配置される(9)から(12)のいずれかに記載の保持部材。
【0022】
(14) (9)から(13)のいずれかに記載の複数の前記保持部材が、液体出入口を備えた収納容器に収納されてなる保持部材ユニット。
【0023】
(15) 前記収納容器の前記流路が延びる外縁と対向する位置に液体出入口が設けられる(14)に記載の保持部材ユニット。
【0024】
(16) (1)から(7)のいずれかに記載の浸漬用部材を用いて洗浄されたガラスからなる光学素子。
【0025】
(17) (1)から(7)のいずれかに記載の浸漬用部材を用いて洗浄されたガラスからなる光学素子を備えた光学機器。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、複数のガラスの液体への浸漬に用いられる浸漬用部材に、ガラスを互いに非接触状態に維持しつつ載置する複数の載置部と、載置部に液体を流入し且つ載置部から液体を流出する流路と、を設けることにより、複数の載置部に非接触状態に各々ガラスが載置されてガラスへの傷が低減されつつ、流路によって載置部とその周辺部との間で液体のやりとりが行われる。そのため、複数のガラスを同時に液体に浸漬しつつ、ガラスへの傷の発生を低減し、且つガラス表面への液体の供給及び排出を速やかにできる浸漬用部材、保持部材及び保持部材ユニットを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の浸漬用部材の(a)好ましい一例を示す斜視図と、(b)使用例を示す斜視図である。
【図2】本発明の浸漬用部材の(a)好ましい一例を示す断面図と、(b)使用例を示す断面図である。
【図3】本発明の浸漬用部材の使用態様の一例を示す断面図である。
【図4】本発明の保持部材の好ましい一例を示す(a)斜視図と、(b)断面図である。
【図5】図4の保持部材に好ましく用いられる浸漬用部材の一例を示す(a)斜視図と、(b)断面図である。
【図6】本発明の保持部材の使用態様の一例を示す断面図である。
【図7】本発明の保持部材に用いられる蓋体の変形例を示す(a)斜視図と、(b)断面図である。
【図8】本発明の保持部材に用いられる浸漬用部材の変形例を示す断面図である。
【図9】本発明の保持部材に用いられる浸漬用部材の変形例を示す平面図である。
【図10】本発明の保持部材ユニットの好ましい一例を示す(a)斜視図と、(b)断面図である。
【図11】本発明の保持部材ユニットの使用態様の一例を示す断面図である。
【図12】保持部材ユニットに用いられる保持容器の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の浸漬用部材は、複数のガラスの液体への浸漬に用いられる浸漬用部材であって、ガラスを互いに非接触状態に維持しつつ載置する複数の載置部と、前記載置部に液体を流入し且つ前記載置部から液体を流出する流路と、を備える。
【0029】
また、本発明の保持部材は、液体への浸漬時におけるガラスの保持に用いられる保持部材であって、上述の浸漬用部材と、前記主表面の設けられた側から前記載置部の少なくとも一部を覆う蓋体と、を備える。
【0030】
また、本発明の保持部材ユニットは、上述の保持部材が、収納容器に複数収納されてなる。
【0031】
以下、本発明の浸漬用部材、保持部材及び保持部材ユニットの実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の趣旨を限定するものではない。
【0032】
<浸漬用部材>
本発明の浸漬用部材は、板状の母材に設けられた複数の載置部と、この載置部から液体を流出する流路と、を備える。図1は、本発明の浸漬用部材の(a)好ましい一例を示す斜視図と、(b)使用例を示す斜視図である。図2は、本発明の浸漬用部材の(a)好ましい一例を示す断面図と、(b)使用例を示す断面図である。図3は、本発明の浸漬用部材の使用態様の一例を示す断面図である。
【0033】
[載置部]
載置部11aは、図1(b)に示すように、複数のガラスGを各々保持する。これにより、ガラスGが非接触状態に維持されながら載置部11aに載置される。そのため、複数のガラスGの取扱いを容易にしつつ、複数のガラスGの接触や、ガラスGの浸漬用部材1aからの脱落によるガラスGの損傷を低減できる。
【0034】
この載置部11aは、図2(a)に示すような、板状の母材13の一方の主表面132に設けられた凹面111aからなる。この載置部11aには、図2(b)に示すように、凹面111aとガラスGの表面の一部が面接触するようにガラスGを載置する。これにより、凹面111aとガラスGとの接触部に掛かる力が低減され、且つガラスGの浸漬用部材1aからの脱落が低減されるため、ガラスGへの傷の形成を低減できる。この効果は、特にガラスGに対して超音波洗浄を行った場合に、超音波によるガラスGの振動によって発生していたガラスGの傷を低減できる点で顕著な効果を得られる。
【0035】
ここで、凹面111aは、曲面を有することが好ましく、より具体的には、図1(a)に示すような、母材の厚さ方向の中心軸について回転対称な面であることがより好ましい。浸漬用部材1aで洗浄するガラスGは、光学レンズ用に曲面を持つように成形されたものも多いが、凹面111aが曲面を有することで、このようなガラスGと浸漬用部材1aとの接触面積が大きくなり易くなる。そのため、ガラスGを洗浄した後に得られる光学素子の表面に傷を入りにくくすることができる。特に、凹面111aが回転対称な面であることにより、ガラスGが浸漬用部材1aに載置された状態で回転方向に動き易くなる。そのため、ガラスGに外部から力が加わったとき、例えばガラスGに超音波を当てたときに、ガラスGに掛かる力を回転方向に逃がすことができる。ここで、凹面111aとしては、例えば円形の開口や、球面等が挙げられる。
【0036】
載置部11aの凹面111aを構成する材質は、SUS、テフロン(登録商標)、フッ素樹脂(四フッ化エチレン樹脂等)及び真鍮からなる群より選択される材質を用いることがより好ましい。これにより、凹面111aに傷が形成され難くなりつつ、凹面111aの液体への耐久性が高められる。そのため、浸漬用部材1aの一層の長寿命化を図ることができる。
【0037】
この載置部11aは、図1(a)及び図2(a)に示すように、母材13の主表面132上に複数設けられる。これにより、浸漬用部材1aを液体に浸漬することで複数のガラスGが液体に浸漬されるため、液体に浸漬する際のガラスGの取扱いを容易にできる。
【0038】
[流路]
流路12aは、ガラスGを保持する載置部11aに液体を流入し且つ載置部11aから液体を流出する。これにより、図2(b)に示すように、複数のガラスGが各々載置部11aに保持されつつ、載置部11aの内部への液体の供給及び/又は載置部11aの内部からの液体の排出が行われる。そのため、ガラスGの脱落を低減しつつ、ガラスGの表面を所望のタイミングで液体と接触させることができる。
【0039】
この流路12aは、図2(a)に示すように、載置部11aの底部から母材の他方の主表面133へと貫通する。これにより、液体を排出する際に液体が載置部11aから他方の主表面133の側に速やかに排出される。そのため、ガラスGに液体を浸漬した後における液体の載置部11aへの残留を低減し、載置部11aに残留した液体によるガラスGへの悪影響を低減できる。なお、流路12aは、ガラスGと対向する位置に設けられていればよく、載置部11aの底部に設ける場合に限定されない。
【0040】
ここで、流路12aは、直線状に設けることが好ましい。これにより、液体が流路12aに滞り難くなるため、液体を排出する際に液体の浸漬用部材からの排出を確実にできる。
【0041】
[母材]
浸漬用部材1aを構成する母材13は、図2(a)に示すように、一方の主表面132と他方の主表面133とが略平行な板状である。これにより、液体に浸漬したときに浸漬用部材1aが傾き難くなるため、浸漬用部材1aからのガラスGの脱落を低減できる。ここで、母材13の材質は、取扱いにより形状が変化し難い材質の中から適宜選択されるが、上述の載置部11aの表面の材質と同じ材質であることが好ましい。これにより、母材13と載置部11aとを一体的に形成することが可能になるため、穴あけ加工等により母材13への載置部11aを容易に形成できる。
【0042】
[浸漬用部材を用いた洗浄方法]
本発明の浸漬用部材1を用いたガラスの洗浄は、浸漬用部材1にガラスGを載置する載置工程(図示せず)と、ガラスGの載置された浸漬用部材1を洗浄槽41に充填された液体Lに浸漬する浸漬工程(図3(a))と、浸漬用部材1を液体Lの中で保持する洗浄工程(図3(b))と、浸漬用部材1を液体Lから取り出す液切り工程(図3(c))と、浸漬用部材1からガラスGを取り出す取出工程(図示せず)と、を備える。これにより、ガラスGが浸漬用部材1の載置部11に載置されつつ液体Lに浸漬され、ガラスGに付着した汚れが除去される。そのため、ガラスGへの傷を低減しつつガラスGを洗浄できる。ここで、載置部11に載置されるガラスGの断面積は、流路12によって載置部11の凹面111に形成された開口の面積より大きいことが好ましい。これにより、ガラスGが流路12から脱落し難くなる。そのため、ガラスGの表面への傷を低減しつつ、より確実にガラスGを取り扱うことができる。
【0043】
[光学素子及び光学機器の作製]
上述の浸漬用部材1を用いて洗浄されたガラスGから、光学素子(例えば光学レンズ)が作製される。また、この光学素子を用いて光学機器を製造することも好ましい。
【0044】
以上、本発明の浸漬用部材1の一実施態様について説明したが、本発明は、前述した実施態様に制限されるものではない。
例えば、流路12cは、載置部11から母材13の外縁134、135に延びるように設けてもよい(図5の121c及び122c)。これにより、浸漬用部材1cを傾けたときに液体が載置部11から排出される。そのため、ガラスGの載置部11からの落下を低減しつつ、載置部11に残留する液体を低減できる。
【0045】
また、流路12は直線状のものに限られず、曲線状のものや、屈曲した直線状及び/又は曲線状のものであってもよい。特に、曲線状の流路や、屈曲した直線状及び/又は曲線状の流路を用いることで、浸漬用部材1の設計の自由度が高められるため、載置部11の高密度化や、浸漬用部材1の小型化を図り易くできる。
【0046】
また、母材13の材質は、載置部11の凹面111の材質と異なる材質であってもよい。さらに、母材13と載置部11とは一体であっても別体であってもよく、特に別体の場合は、載置部11を母材13と独立して交換することが可能になるため、載置部11の凹面111に傷が形成された場合に、傷が形成された載置部11のみを交換でき、傷の形成されていない載置部11や母材13の交換を低減して寿命を長くすることができる。
【0047】
<保持部材>
本発明の保持部材は、上述の浸漬用部材と、浸漬用部材の載置部の少なくとも一部を覆う蓋体と、を備える。図4は、本発明の保持部材の好ましい一例を示す(a)斜視図と、(b)断面図である。図5は、図4の保持部材に好ましく用いられる浸漬用部材の一例を示す(a)斜視図と、(b)断面図である。図6は、本発明の保持部材の使用態様の一例を示す断面図である。図7は、本発明の保持部材に用いられる蓋体の変形例を示す(a)斜視図と、(b)断面図である。図8は、本発明の保持部材に用いられる浸漬用部材の変形例を示す断面図である。図9は、本発明の保持部材に用いられる浸漬用部材の変形例を示す平面図である。
【0048】
[蓋体]
保持部材2bの蓋体22bは、図4(a)に示すように、載置部11が設けられた側の浸漬用部材1の主表面132から載置部11の少なくとも一部を覆う。これにより、載置部11にガラスGを載置した際に、ガラスGの下側が載置部11によって保持されるばかりでなく、ガラスGの上側が蓋体22bによって保持されるようになる。そのため、液体Lを浸漬したときのガラスGの移動及び脱落をより低減できる。
【0049】
ここで、蓋体22bには一方の主表面H1から他方の主表面H2へと貫通するように窓部221bが設けられ、この窓部221bは、載置部11と対向して配置される。これにより、窓部221bと載置部11とが連通され、載置部11から蓋体22bの側に向けて液体のやり取りが行われ易くなる。そのため、ガラスGの移動及び脱落をより低減しつつ、載置部11への液体の供給及び/又は載置部11からの液体の排出をよりスムーズに行うことができる。
【0050】
蓋体22bのうち、載置部11に隣接してガラスGを保持する保持面222bの材質は、SUS、テフロン(登録商標)、フッ素樹脂(四フッ化エチレン樹脂等)及び真鍮からなる群より選択される材質を用いることがより好ましい。これにより、保持面222bに傷が形成され難くなりつつ、保持面222bの液体への耐久性が高められる。そのため、保持面222bを有する部材(図4(b)の蓋体22b)の一層の長寿命化を図ることができる。
【0051】
[浸漬用部材]
図5(a)及び(b)に示すように、浸漬用部材1cの流路12cは、母材13のうち載置部11が設けられた側の主表面132に沿って設けられることが好ましい。これにより、浸漬用部材1cを備えた保持部材2を傾斜させた場合、又は保持部材2を立てた場合であっても、複数のガラスGが保持部材2によって保持されながら、液体Lの載置部11への供給及び/又は排出が行われる。そのため、複数のガラスGの浸漬をより行い易くすることができる。
【0052】
母材13の主表面132に沿って設けられる流路12cは、載置部11同士を繋ぐ連結路121cと、載置部11と母材13の外縁134、135とを連通する連通路122cと、を備える。これにより、複数の載置部11と外部との液体Lのやりとりが、一連の連結路121c及び連通路122cを通じて行われる。そのため、特に多数のガラスGを液体Lに浸漬する場合であっても、設けるべき流路12cを少なくでき、載置部11の高集積化を図ることができる。
【0053】
このうち連結路121cは、所定方向Vに関して重複するように配置された3つ以上の載置部11同士を繋ぐように、所定方向Vと直交する方向Dに沿って設ける。より具体的には、方向Dについて隣接する載置部11同士(図5の載置部112及び113、載置部113及び114、並びに載置部114及び115)を各々繋ぐように、方向Dに沿って設ける。これにより、方向Dについて載置部11の高さが異なるように浸漬用部材1cを傾けたときに、上側にある載置部11cから下側にある載置部11cに液体Lが移動し易くなる。そのため、載置部11cの相互間での液体の移動をより効率的に行うことができる。
【0054】
一方で、連通路122cは、所定方向Vに関して重複するように配置された3つ以上の載置部11のうち、方向Dについて端にある載置部112(又は載置部115)から、外縁135(又は外縁134)に向けて、方向Dに沿って設ける。これにより、載置部112又は115から下側の母材13の外縁135又は134へと液体Lが流出され易くなる。そのため、載置部11からの液体の排出をより効率的に行うことができる。ここで特に、載置部112と外縁135とを連通する連通路122cと、載置部115と外縁134とを連通する連通路122cと、を備えることがさらに好ましい。これにより、2本の連通路122cのうち下側の連通路から液体の出入りが行われつつ、上側の連通路から空気の出入りが行われる。そのため、載置部11の内部圧力を調整することができ、載置部11の内部への液体の浸漬及び排出をより速やかに行うことができる。
【0055】
[保持部材を用いた洗浄方法]
本発明の保持部材2を用いたガラスの洗浄は、保持部材2の載置部11にガラスGを載置して蓋体22を設ける載置工程(図示せず)と、ガラスGの載置された保持部材2を洗浄槽41に充填された液体Lに浸漬する浸漬工程(図6(a))と、保持部材2を液体Lの中で保持する洗浄工程(図6(b))と、保持部材2を液体Lから取り出す液切り工程(図6(c))と、保持部材2から蓋体22を取り外してガラスGを取り出す取出工程(図示せず)と、を備える。これにより、ガラスGが保持部材2の載置部11に載置されつつ液体Lに浸漬され、ガラスGに付着した汚れが除去される。そのため、ガラスGへの傷を低減しつつガラスGを洗浄できる。
【0056】
ここで、保持部材2を液体Lに浸漬する際、及び保持部材2を液体Lから取り出す際の保持部材2の流路の少なくとも1つは、液体Lの液面と非平行な方向であることが好ましく、液体Lの液面に対して垂直な方向であることがより好ましい。これにより、保持部材2を液体Lに浸漬する際に液体Lが流路12に浸入し易くなり、保持部材2を液体Lから取り出す際に液体Lが流路12から排出され易くなる。そのため、保持部材2を液体Lに浸漬した際の載置部11への空気の残留を低減でき、保持部材2を液体Lから取り出した際の載置部11への液体Lの残留を低減できる。
【0057】
以上、本発明の保持部材2の一実施態様について説明したが、本発明は、前述した実施態様に制限されるものではない。
例えば、蓋体22の窓部221は、図4に示すような、載置部11と個別的に対向して設ける態様に限定されず、例えば図7(a)及び図7(b)に示すように、窓部221dが複数の載置部11に跨るように設けてもよい。これにより、蓋体22dの窓部221dの開口面積が大きくなる。そのため、ガラスGの移動及び脱落を低減しつつ、窓部221dを介する液体及び空気のやりとりを行い易くし、載置部11への液体の供給及び/又は載置部11からの液体の排出をよりスムーズに行うことができる。
【0058】
また、母材13の主表面に沿って設けられる流路として連通路122のみを設け、連結路121を設けない構成としてもよい。また、流路12cは、図5に示すように、母材13の主表面に沿って設けられるものに限られず、載置部11の底部から反対側の主表面133に向けて設けられる流路123cも含む。また、母材13の主表面に沿って設けられる連結路121及び連通路122を設けずに、図1に示すような載置部11の底部から反対側の主表面133に向けて設けられる流路12aを有する浸漬用部材1aに、蓋体22を設ける構成としてもよい。
【0059】
また、連結路121及び連通路122の断面形状は、図5のように母材13の主表面132に設けられる溝に限定されない。例えば図8のように連結路121e及び連通路122eを母材13の主表面132の内部に設けてもよく、また蓋体22の主表面H2又はその内部に設けてもよい。
【0060】
また、連結路121及び連通路122の位置関係は、図5のように所定方向Vに関して重複する載置部11同士を繋ぐ態様に限定されない。例えば、図9に示すように、一の所定方向Vに関して重複する載置部11同士を各々繋ぐ連結路121f及び連通路122fを設けつつ、他の所定方向V’に関して重複する載置部11同士を各々繋ぐ連結路121f’及び連通路122f’を設けることが好ましい。ここで特に、一の所定方向V及び他の所定方向V’が直角になるように連結路121f、121f’及び連通路122f、122f’を設けることがより好ましい。これにより、所定方向V又は他の所定方向V’について高さが異なるように浸漬用部材1fを傾けたときに、載置部11から連結路121f又は121f’を通じて液体Lが流出される。そのため、載置部11からの液体Lの排出をより行い易くすることができる。ここで特に、一の所定方向V及び他の所定方向V’が直角になるようにすることで、任意の方向に浸漬用部材1fを傾けたときに連結路121f及び/又は121f’を通じて液体Lが流出される。そのため、浸漬用部材1fの傾ける方向を調整しなくとも載置部11からの液体Lの排出を行うことができる。
【0061】
また、載置部11及び流路12の配置は、図5のように載置部11の中心軸と流路12が方向Dに沿って一直線上に並ぶ形態に限定されず、例えば載置部11及び流路12が方向Dに沿って蛇行するように設けてもよい。これにより、流路12を介する液体の流れが緩やかになるため、液体の流れる圧力によるガラスGへの衝撃を低減できる。
【0062】
<保持部材ユニット>
本発明の保持部材ユニットは、上述の保持部材が収納容器に収納されてなる。図10は、保持部材ユニットの好ましい態様を示す(a)斜視図及び(b)断面図である。図11は、保持部材ユニットの使用態様を示す断面図である。図12は、保持部材ユニットに用いられる保持容器の変形例を示す断面図である。
【0063】
[収納容器]
収納容器32gは、内部と外部とを連通する液体出入口321gを備えており、その内部に複数の保持部材31を収納する。これにより、複数の保持部材31が同時に液体に浸漬され、液体出入口321g及び流路12を介して、複数の保持部材31の載置部11に液体が供給される。また、液体出入口321g及び流路12を介して、複数の載置部11から液体が排出される。そのため、複数の保持部材31を単一の保持部材ユニット3gとして扱うことができつつ、保持部材ユニット3gに収納されたガラスGを効率的に液体に浸漬し、且つ液体から取り出すことができる。
【0064】
ここで、収納容器32gは保持部材31の幅よりもわずかに大きい幅S1を有しており、収納容器32gの幅方向について対向する面から、保持部材31の厚さよりもわずかに大きな厚さ方向の間隔S2毎に内方へと突出する案内部材322gを備えていることが好ましい。これにより、隣接する保持部材31との間隔が規定されつつ、保持部材31が案内部材322gによって案内され、保持部材31の相互間にスペースが確保される。そのため、液体の浸漬及び/又は洗浄によってガラスGから取り除かれた汚れのガラスGへの再付着を低減できる。
【0065】
特に、保持部材31が連通路122を備えている場合には、案内部材322gによって液体出入口321gと連通路122との位置決めがなされるため、ガラスGの載置された載置部11への液体の供給、及び載置部11からの液体の排出をよりスムーズにできる。ここで、案内部材322gの具体例としては、図10に示すように、直方体形状のスペーサを保持部材31の厚さよりも大きい間隔で収納容器32gの側面に設けることが挙げられる。
【0066】
保持部材31が連通路122を備えている場合、収納容器32gの液体出入口321gは、収納容器32gの連通路122が延びる外縁134(又は外縁135)と対向する位置に流路12ごとに設けることが好ましい。より具体的には、図10(b)に示すように、収納容器32gの底面の連通路122と重なり合う位置に、連通路122ごとに設ける。これにより、収納容器32gの連通路122と収納容器32gの液体出入口321gとが連通する。そのため、収納容器32gを液体に浸漬した際に、液体出入口321gから連通路122を通じて液体を載置部11に供給できる。
【0067】
一方で、収納容器32gの液体出入口321gは、保持部材31と対向しない位置に設けることも好ましい(図示せず)。これにより、液体出入口321gでの液体の流れが保持部材31によって遮られ難くなる。そのため、収納容器32gを液体に浸漬したときに、収納容器32gの内部に液体をスムーズに供給でき、収納容器32gを液体から取り出したときに、収納容器32gの内部から液体をスムーズに排出できる。
【0068】
[保持部材ユニットを用いたガラスの洗浄]
本発明の保持部材ユニット3を用いたガラスGの洗浄は、保持部材31の載置部11にガラスGを載置する載置工程(図示せず)と、保持部材31を収納容器32に収納する収納工程(図示せず)と、ガラスGの載置された保持部材ユニット3を洗浄液に浸漬する浸漬工程(図11(a))と、保持部材ユニット3を液体Lの中で保持する洗浄工程(図11(b))と、保持部材ユニット3を洗浄液から取り出す液切り工程(図11(c))と、保持部材31を収納容器32から取り出してガラスGを保持部材31から取り出す取出工程(図示せず)と、を備える。これにより、複数の保持部材31に保持されたガラスGが、保持部材ユニット3に保持された状態で一回の洗浄工程で洗浄液に浸漬されてガラスGに付着した汚れが除去されるため、ガラスGへの傷を低減しつつ効率的に複数のガラスGを洗浄できる。
【0069】
このとき、保持部材31を収納容器32の中に平行に収納することが好ましい。これにより、収納容器32に収納される複数の保持部材31の流路12が互いに平行になる。そのため、流路12を通じて液体をより確実に載置部11に供給し排出することができる。
【0070】
以上、本発明の保持部材ユニット3の一実施態様について説明したが、本発明は、前述した実施態様に制限されるものではない。
例えば、液体出入口321は、図10(b)に示すような流路ごとに設けられる液体出入口321gに限定されず、例えば図12(a)に示すような複数の流路12に跨って重なり合う液体出入口321hであってもよい。液体出入口321hを複数の流路12に跨がるように設けることにより、収納容器32hに設けるべき液体出入口321hが減少するため、効率的に収納容器32hを作製できる。
【0071】
また、液体出入口321は、流路12と対向する位置に設けられる液体出入口321g及び321hに限定されず、例えば図12(b)に示すように、流路12に隣接した液体保持部33iに隣接する液体出入口321iであってもよい。流路12と液体出入口321iとの間に液体保持部33iを設けることにより、液体に浸漬した際の液体出入口321iを通じた液体の流れが緩衝されるため、液体の流れによる保持部材31の浮き上がりを低減しつつ、収納容器32iの底面に設けられた液体出入口321iから液体をより確実に排出できる。
【実施例】
【0072】
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0073】
[実施例1]
縦100mm、横70mm、厚さ4.0mmのSUSからなる板状の母材を準備し、この一方の主表面を切削して直径7.0mmの円形の開口を有する深さ3.0mmの凹面を設け、載置部を形成した。この凹面の中心は、母材の上端から3.0mm下側の位置より縦方向に12mmの間隔で7列設け、母材の左端から16mm右側の位置より横方向に12mmの間隔で4列設けた。
【0074】
この母材には、載置部の底部から反対側の主表面に向かう直径4.0mmの貫通孔からなる流路と、横方向に隣接する載置部同士を繋ぐように母材の主表面に沿って設けられる幅3.0mm、深さ3.0mmの溝からなる直線状の流路(連結路)と、横方向の両端にあたる載置部と母材の外縁を繋ぐように母材の主表面に沿って設けられる、連結路と同じ幅及び深さの溝からなる直線状の流路(連通路)と、を各々設けた。
【0075】
この浸漬用部材の載置部に、直径6.0mm、厚さ4.5mmの円盤形状のガラスを各々1個ずつ載置した後で、浸漬用部材を超音波洗浄槽(型番:日本アレックス製ACRV−11−3)に充填された水中に設置した。このとき、浸漬用部材の母材の主表面が水平方向を向くようにした。そして、出力300W、周波数200kHzの超音波を浸漬用部材に向けて出力しながら、浸漬用部材を液体の中で60秒間保持した後、浸漬用部材を超音波洗浄槽から取り出した。
【0076】
浸漬用部材から取り出されたガラスについて、傷が形成されたものの割合を求めた。
【0077】
[実施例2]
縦100mm、横70mm、厚さ4.0mmのSUSからなる板状の材料に、実施例1の凹面と対向する位置に一方の主表面側から他方の主表面側へと貫通するような円形の開口を有する窓部を設け、蓋体を形成した。ここで、貫通孔の中心は、母材の上端から3.0mm下側の位置より縦方向に12mmの間隔で7列設け、母材の左端から16mm右側の位置より横方向に12mmの間隔で4列設けた。
【0078】
実施例1と同様に形成された浸漬用部材の載置部に、実施例1と同様の大きさ及び表面粗さ(Ra)を有する円盤形状のガラスを各々1個ずつ載置し、この蓋体の保持面とガラスとが対向するように蓋体を設け、保持部材を形成した。そして、実施例1と同様の条件で、浸漬用部材の流路が水面に対して垂直になるようにしながら、保持部材を超音波洗浄槽に充填された水中に設置し、洗浄を行った。
【0079】
保持部材から取り出されたガラスについて、傷が形成されたものの割合を求めた。
【0080】
[比較例1]
浸漬用部材として、縦100mm、横70mmの長方形の開口を有する深さ3.0mmの凹面を設けて載置部を1箇所形成し、この載置部にガラスを2個載置した場合について、実施例1及び2と同様の試験を行った。
【0081】
[比較例2]
浸漬用部材として母材に実施例1及び2と同様の載置部のみを設け、流路を設けない場合について、実施例1及び2と同様の試験を行った。
【0082】
その結果、比較例1のように載置部にガラスを互いに非接触状態に載置しなかった場合、蓋体を設けたときは傷が形成された洗浄後のガラスは100個のうち100個であり、蓋体を設けなかったときは傷が形成された洗浄後のガラスは100個のうち100個であった。一方で、載置部にガラスを互いに非接触状態に載置した場合は、蓋体を設けたときは傷が形成された洗浄後のガラスは100個のうち0個になり、蓋体を設けなかったときは傷が形成された洗浄後のガラスは100個のうち0個になった。
【0083】
実施例と比較例の浸漬用部材について比較すると、複数の載置部に非接触状態に各々ガラスを載置することでガラスへの傷が低減されるため、複数のガラスを同時に液体に浸漬し、ガラス表面への液体の供給及び排出を速やかにしながらも、ガラスへの傷の発生を低減できることがわかる。
【符号の説明】
【0084】
1 浸漬用部材
2 保持部材
3 保持部材ユニット
11 載置部
12 流路
13 母材
22 蓋体
31 保持部材
32 収納容器
33 液体保持部
41 洗浄槽
111 凹面
121 連結路
122 連通路
221 窓部
222 保持面
321 液体出入口
322 案内部材
G ガラス
L 液体


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のガラスの液体への浸漬に用いられる浸漬用部材であって、
ガラスを互いに非接触状態に維持しつつ載置する複数の載置部と、前記載置部に液体を流入し且つ前記載置部から液体を流出する流路と、を備えた浸漬用部材。
【請求項2】
前記載置部は、板状の母材の一方の主表面に設けられた凹面である請求項1に記載の浸漬用部材。
【請求項3】
前記凹面が曲面を有する請求項2に記載の浸漬用部材。
【請求項4】
前記凹面が、前記母材の主表面と垂直な方向について回転対称な面を有する請求項2又は3に記載の浸漬用部材。
【請求項5】
前記凹面は、SUS、テフロン(登録商標)及び真鍮からなる群より選択される材質からなる請求項2から4のいずれかに記載の浸漬用部材。
【請求項6】
前記流路として、載置部から前記母材の外縁に延びる流路を有する請求項1から5のいずれかに記載の浸漬用部材。
【請求項7】
前記流路として、前記載置部から前記母材の他方の主表面に延びる流路を有する請求項1から6のいずれかに記載の浸漬用部材。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか記載の浸漬用部材を用いて洗浄する工程を有するガラスの製造方法であって、
前記流路の断面積より大きい断面積の前記ガラスを前記載置部に載置する製造方法。
【請求項9】
液体への浸漬時におけるガラスの保持に用いられる保持部材であって、
請求項1から7のいずれかに記載の浸漬用部材と、前記主表面の設けられた側から前記載置部の少なくとも一部を覆う蓋体と、を備えた保持部材。
【請求項10】
前記流路として、前記母材の主表面に沿って設けられる流路を有する請求項9に記載の保持部材。
【請求項11】
前記流路は、前記載置部同士を繋ぐ連結路と、前記載置部と前記母材の外縁とを連通する連通路と、を備える請求項10に記載の保持部材。
【請求項12】
少なくとも3つの前記載置部が所定方向に関して重複して配置され、
前記連結路は、前記少なくとも3つの載置部同士を繋ぐ請求項11に記載の保持部材。
【請求項13】
前記蓋体には、一方の主表面側から他方の主表面側へと貫通するように窓部が設けられ、
前記窓部は、前記載置部と対向して配置される請求項9から12のいずれかに記載の保持部材。
【請求項14】
請求項9から13のいずれかに記載の複数の前記保持部材が、液体出入口を備えた収納容器に収納されてなる保持部材ユニット。
【請求項15】
前記収納容器の前記流路が延びる外縁と対向する位置に液体出入口が設けられる請求項14に記載の保持部材ユニット。
【請求項16】
請求項1から7のいずれかに記載の浸漬用部材を用いて洗浄されたガラスからなる光学素子。
【請求項17】
請求項1から7のいずれかに記載の浸漬用部材を用いて洗浄されたガラスからなる光学素子を備えた光学機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−260751(P2010−260751A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−111601(P2009−111601)
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(000128784)株式会社オハラ (539)
【Fターム(参考)】