液体収納容器
【課題】袋内の液体を出来る限り使い切れるようにするとともに、袋内に収納する液体の量の割合が少なくならないようにする。
【解決手段】液体収納容器1は、剛体の容器2と、重ねられた二枚の可撓性シート又は二つ折りにされた可撓性シートの縁部分が接合されてなり、袋状にされた複数の可撓性袋3〜5と、を備える。可撓性袋3〜5には液体99が充填され、可撓性袋3〜5が外容器2に収容され、可撓性袋3〜5が重ねられている。
【解決手段】液体収納容器1は、剛体の容器2と、重ねられた二枚の可撓性シート又は二つ折りにされた可撓性シートの縁部分が接合されてなり、袋状にされた複数の可撓性袋3〜5と、を備える。可撓性袋3〜5には液体99が充填され、可撓性袋3〜5が外容器2に収容され、可撓性袋3〜5が重ねられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、携帯電話機、ノート型パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、腕時計、PDA(Personal Digital Assistance)、電子手帳等といった小型電子機器がめざましい進歩・発展を遂げている。電子機器の電源として一次電池又は二次電池を用いるのが一般的であるが、エネルギー利用効率のよい燃料電池を電子機器の電源に用いるための研究開発が行われている。電子機器に用いる燃料電池として、直接燃料方式と呼ばれるものや、改質方式と呼ばれるものがある。直接燃料方式とは、燃料電池に直接供給された燃料の電気化学反応により発電する方式である。一方、改質方式とは、燃料を水素にいったん改質し、燃料電池に供給された水素の電気化学反応により発電する方式である。何れの方式にしても液体燃料が必要であるため、液体燃料を収納する容器が電子機器に必要となる。
【0003】
液体燃料の収納容器には、伸張性のある袋を用いたものがある。例えば、特許文献1に記載されているように、伸張性のある袋(86)が硬質な外容器(92)の内側に収容され、袋(86)に液体燃料が収納されて、袋(86)が伸張している。
【特許文献1】特表2006−508516号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、袋内の液体燃料が減少する過程で袋に皺が生じると、袋の潰れ方が不十分であり、その皺部分に液体燃料が残留してしまう。そのため、袋内の液体燃料を全て使い切ることができない。
また、外容器内の内側に各種の機構を設け、袋内の液体を使い切れるようにしても、外容器の容積に占める液体の収納量の割合が少なくなってしまう。
そこで、本発明の課題は、袋内の液体を出来る限り使い切れるようにするとともに、袋内に収納する液体の量の割合が少なくならないようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するため、請求項1に係る発明によれば、
剛体の容器と、
重ねられた二枚の可撓性シート又は二つ折りにされた可撓性シートの縁部分が接合されてなり、袋状にされた複数の可撓性袋と、を備え、
前記複数の可撓性袋の何れか又は全てに液体が充填され、前記複数の可撓性袋が前記容器に収容され、前記複数の可撓性袋が重ねられていることを特徴とする液体収納容器が提供される。
【0006】
請求項2に係る発明によれば、
前記複数の可撓性袋のうち何れかの可撓性袋の縁が他の可撓性袋の縁からずれて、前記複数の可撓性袋が重ねられていることを特徴とする請求項1に記載の液体収納容器が提供される。
【0007】
請求項3に係る発明によれば、
前記複数の可撓性袋の重ねる方向に見て前記複数の可撓性袋の何れかの可撓性袋の重心が他の可撓性袋の重心からずれて、前記複数の可撓性シートが重ねられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体収納容器が提供される。
【0008】
請求項4に係る発明によれば、
前記複数の可撓性袋のうちサイズの小さい可撓性袋とそれらよりもサイズの大きい可撓性袋の端部とが交互に重ねられていることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の液体収納容器が提供される。
【0009】
請求項5に係る発明によれば、
前記可撓性袋に充填された液体の量が当該可撓性袋に収納でき得る最大限の量よりも少ないことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の液体収納容器が提供される。
【0010】
請求項6に係る発明によれば、
前記可撓性シートが伸張性のない可撓材であることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の液体収納容器が提供される。
【0011】
請求項7に係る発明によれば、
前記複数の可撓性袋が連なり、前記複数の可撓性袋の連結体が隣り合う可撓性袋の間で折られて、前記複数の可撓性袋が重なっていることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の液体収納容器が提供される。
【0012】
請求項8に係る発明によれば、
前記容器に収容された管を更に備え、
前記容器に口が形成され、前記可撓性袋の口と前記容器の口とが前記管によって接続されていることを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の液体収納容器が提供される。
【0013】
請求項9に係る発明によれば、
前記複数の可撓性袋の何れかが、互いに連通していることを特徴とすることを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の液体収納容器が提供される。
【0014】
請求項10に係る発明によれば、
前記複数の可撓性袋の連結体の折部を跨いで、隣り合う可撓性袋に連通する連通部を備えることを特徴とする請求項7に記載の液体収納容器が提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、可撓性袋が二枚の可撓性シート又は二つ折りにされた可撓性シートの縁部分を接合してなるから、可撓性袋内の液体が無くなると、可撓性袋をほぼシート状に潰すことができる。
また、複数の可撓性袋が重ねられているから、可撓性袋に液体が充填されていると、可撓性袋が扁平する。そのため、可撓性袋内の液体が無くなると、可撓性袋をほぼシート状に潰すことができる。
また、接合された可撓性シートの縁部分が接合代となっており、その接合代があるために、可撓性袋内の液体が減少する過程で可撓性袋に皺等が発生せず、可撓性袋をほぼシート状に潰すことができる。
また、可撓性シート自体の体積は殆どないので、容器の容積に占める液体の収納量の割合が大きくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0017】
〔第1の実施の形態〕
図1は、液体収納容器1の前面、上面及び右側面を示した断面図である。図2及び図3は、図1に示されたII−IIに沿った横断面を示した断面図である。
【0018】
この液体収納容器1においては、複数の可撓性袋3〜5が剛体の外容器2内に収容され、これら可撓性袋3〜5が重ねられている。
【0019】
外容器2は、六面体箱状、特に直方体箱状に設けられている。外容器2は、ポリプロピレン、ポリカーボネートといった樹脂又はアルミニウム、マグネシウムといった金属で形成されたものである。外容器2が剛体であるから、携帯性、運搬性、耐衝撃性、耐荷重性等に優れ、その内側にある可撓性袋3〜5が保護される。なお、外容器2が複数のパーツに分けられ、これらパーツが組み立てられることで外容器2が構成されてもよい。
【0020】
外容器2には気圧調整穴29が形成されている。この気圧調整穴29は、外容器2内の気圧を調整するものであって、例えば外容器2外の気圧と等しくするために外容器2の内と外が連通する構成である。また、外容器2の前面には、取出口22が形成されている。一方、外容器2の内側であってその前面側にはマニホールド(多岐管)81が取り付けられ、マニホールド81の1つの岐路82が取出口22に接続されている。この岐路82にはバルブ80が取り付けられている。バルブ80は栓として機能し、具体的には一方向弁である。つまり、バルブ80は岐路82からその岐路82の外に向かった液体の流れを阻止するものであり、バルブ80が強制的に開かれることによって岐路82からその岐路82の外に向かって流れ得る。具体的には、バルブ80は、可撓性・弾性を有する材料をダックビル状に形成したダックビル型一方向弁であり、このバルブ80はそのダックビル状の先端を岐路82の内に向けた状態で岐路82に嵌め込まれている。
【0021】
マニホールド81は岐路82〜85を有し、これらの岐路82〜85が1つに合流している。マニホールド81は樹脂材料であってもよいし、金属材料であってもよい。なお、マニホールド81は、ツリー構造のものであってもよい。つまり、例えば、岐路85と岐路84が合流し、その合流部から別の岐路が形成され、その岐路と岐路82と岐路83が合流してもよい。
【0022】
図4は、可撓性袋3を示した斜視図である。図2〜図4に示すように、可撓性袋3は、二枚の可撓性シート31,32を重ねてこれらの縁部分33を接合して袋状にしたものである。可撓性シート31,32の縁部分33の一部は接合されず、それ以外の部分が全周にわたって接合され、その接合されていない部分が口34となる。可撓性シート31,32の接合は例えば溶接、溶着又は接着によるものである。なお、一枚の可撓性シートを二つ折りにして、その縁部分を接合して袋状にし、それを可撓性袋3として用いてもよい。
【0023】
可撓性シート31,32は可撓性を有し、好ましくはゴム弾生体を除く可撓材からなる。可撓性シート31,32がゴム弾生体でなければ、伸張性を有さず、ゴム弾性体のように大きく伸張しない。更に、可撓性シート31,32は液体遮断性を有する材料からなり、液体が可撓性シート31,32に吸収されたり、可撓性シート31,32を透過したりしない。
【0024】
例えば、可撓性シート31,32には、ポリエチレン、ナイロン、アルミ等が積層されてなるラミネートフィルムを用いる。このようなアルミ層によって可撓性シート31,32が伸張性を有しないものとなる。なお、他の素材のシートを可撓性シート31,32に用いてもよいし、可撓性シート31,32がゴム弾生体であって伸張性を有していてもよい。
【0025】
可撓性袋3と同様に、可撓性袋4も二枚の可撓性シート41,42の縁部分を接合したものであり、可撓性袋5も二枚の可撓性シート51,52の縁部分を接合したものである。これら可撓性袋3〜5を平面視すると、矩形状に設けられている。また、可撓性袋3〜5のサイズはほぼ等しいことが好ましいが、これらのサイズが異なっていてもよい。
【0026】
なお、図5に示すように、可撓性袋3〜5が連なった状態であってもよい。可撓性シート31,41,51を、連なった一枚のシート(以下、基礎シートいう。)とし、この基礎シートに可撓性シート32,42,52に重ね、これら可撓性シート32,42,52を基礎シートの上で並列に並べて、これら可撓性シート32,42,52の縁部分33,43,53を基礎シートに接合すると、図5に示すように可撓性袋3〜5が連なった状態になる。また、可撓性シート32,42,52も、連なった一枚のシート(以下、貼着シートという。)とし、基礎シートと貼着シートを重ねて、基礎シートと貼着シートの縁部分を接合するとともに、その縁部分の内側の未接合領域を三つの領域に分けるようにしてその縁部分の内側の一部を接合すると、三つに分けられた未接合領域が可撓性袋3〜5の内側の空間となり、図5に示すように可撓性袋3〜5が連なった状態になる。また、一枚のシートを二つ折りにして、その縁部分を接合するとともに、その縁部分の内側の未接合領域を三つの領域に分けるようにしてその縁部分の内側の一部を接合すると、三つに分けられた未接合領域が可撓性袋3〜5の内側の空間となり、図5に示すように可撓性袋3〜5が連なった状態になる。
【0027】
図2〜図3に示すように、可撓性袋3〜5が重ねられた状態で外容器2に収容されている。なお、図5に示すように可撓性袋3〜5が連なっている場合には、可撓性袋3〜5の連結体を可撓性袋3と可撓性袋4の間の線35に沿って谷折りにし、可撓性袋3〜5の連結対を可撓性袋4と可撓性袋5の間の線45に沿って山折りにすれば、可撓性袋3〜5の連結体が葛折りとなって、可撓性袋3〜5が重なっているので、可撓性袋3〜5がその状態で外容器2に収容されている。
【0028】
可撓性袋3の口34がマニホールド81の岐路83に接続されている。具体的には、岐路83が口34に差し込まれ、岐路83の外周面が口34の内周面に接合されている。同様に、可撓性袋4の口44がマニホールド81の岐路84に接続され、可撓性袋5の口54が岐路85に接続されている。可撓性袋3〜5の縁は口34,44,54を除いて自由端となっている。
【0029】
可撓性袋3〜5には液体99が収納され、可撓性袋3〜5内が液体99によって充填され、また、マニホールド81内にも液体99が充填されている。なお、可撓性袋3〜5に充填される液体99が同一組成物であってもよいし、異なる組成物であってもよい。
【0030】
可撓性袋3〜5の可撓性シート31,32,41,42,51,52が伸張性を有していないので、可撓性袋3〜5内に液体99が充填されているときには、可撓性シート31,32,41,42,51,52が伸張せずに可撓性袋3〜5が膨張している。ここで、可撓性袋3〜5に液体99が充填されている状態では、可撓性袋3及び可撓性袋5が外容器2の内面に面接触している。また、両端の可撓性袋3と可撓性袋4が面接触し、可撓性袋4と可撓性袋5も面接触している。それゆえ、可撓性袋3〜5が扁平状になっている。このように可撓性袋3〜5、外容器2が面接触しているので、外容器2の容積に占める液体99の充填体積を大きくすることができる。
【0031】
ここで、可撓性袋3に液体99が満たされている場合、その液体99の量は、可撓性袋3単体で液体99を充填できる最大限の量よりも少ない。可撓性袋4,5についても同様である。これは、可撓性袋3〜5が重ねられた状態で外容器2に収容されているからである。ここでの「可撓性袋3単体」とは、可撓性袋3をそれよりも十分に大きいな空間に置いた状態をいう。
【0032】
この液体収納容器1の使用方法について説明する。
図2に示すように、初期には、全ての可撓性袋3〜5内に液体99が満たされており、可撓性袋3〜5が膨張している。
【0033】
液体収納容器1を本体に装着すると、本体に設けられた管等が取出口22に挿入される。取出口22に挿入された管等はバルブ80に差し込まれ、バルブ80が強制的に開かれる。そして、可撓性袋3〜5内の液体99がマニホールド81を通って取出口22から本体に流れる。このような流れは、本体に設けられたポンプによって起こる。
【0034】
可撓性袋3〜5内の液体99が減少していくと、可撓性袋3〜5が潰れ、可撓性袋3〜5の容積が減っていく。可撓性袋3〜5内の液体99が無くなると、図3に示すように、可撓性シート31,41,51と可撓性シート32,42,52が全体的に接触し、可撓性袋3〜5がほぼ完全に潰れる。これは、可撓性袋3〜5が可撓性シート31,41,51と可撓性シート32,42,52とを縁部分で接合してなるからである。
【0035】
なお、液体収納容器1の用途は特に限定されるものではない。例えば、液体99が液体燃料(例えば、メタノール)若しくは水又はこれらの混合液である場合、液体収納容器1を小型燃料電池システムに用いることができる。液体99がインクである場合、液体収納容器1をインクジェットプリンタに用いることができる。
【0036】
以上のように、本実施形態によれば、初期において、可撓性袋3〜5には単体で最大限の量の液体99が充填されているのではなく、それよりも少ない量の液体99が充填されているから、可撓性袋3〜5が変形する余裕がある。そのため、可撓性袋3〜5、外容器2が点接触又は線接触をするのではなく面接触し、外容器2の容積に占める液体99の充填体積を大きくすることができる。つまり、外容器2の内側のデッドスペースを最小限に抑えることができる。
【0037】
また、可撓性袋3が縁部分33で接合された可撓性シート31,32を有するため、可撓性袋3内の液体99が無くなると、可撓性袋3がシート状になってほぼ完全に潰れるから、可撓性袋3内の液体99をほぼ使い切ることができる。特に、接合された縁部分33が接合代となっており、その接合代があるために、可撓性袋3に皺等が発生せずに可撓性袋3がほぼシート状に潰れるようにすることができる。また、可撓性シート31,32がゴム弾生体のような伸張性を有さないのであれば、可撓性袋3がほぼシート状に潰れることがより起こりやすくなる。また、可撓性袋3には最大限の量よりも少ない液体99が充填されているから、可撓性袋3が潰れる過程で可撓性シート31,32が全体で接触するようになり、可撓性袋3がほぼシート状に潰れることがより起こりやすくなる。そのため、可撓性袋3内の液体99を使い切ることができる。可撓性袋4,5についても同様である。
【0038】
〔第2の実施の形態〕
上記液体収納容器1では、外容器2の前面に1つの取出口22が形成されている。それに対し、図6に示すように、第2実施形態の液体収納容器1Aでは、外容器2の前面に3つの取出口23〜25が形成されている。また、液体収納容器1では、可撓性袋3〜5の口34,44,54がマニホールド81によって1つの取出口22に連通しているのに対し、液体収納容器1Aでは、可撓性袋3の口34が管73によって取出口23に連通し、可撓性袋4の口44が管74によって取出口24に連通し、可撓性袋5の口54が管75によって取出口25に連通している。管73〜75にはそれぞれバルブ76〜78が設けられている。バルブ76〜78はバルブ80と同様のものである。可撓性袋3〜5に収納される液体99は異なる組成物であってもよいし、同一の組成物であってもよい。
液体収納容器1Aは、変更した部分を除いて液体収納容器1と同様に設けられており、液体収納容器1Aの各部とそれに相当する液体収納容器1の各部とに対して同一の符号を付す。
本実施形態においても、可撓性袋3〜5内の液体99を使い切れることと、外容器2の容積に占める液体99の収納量の割合を大きくすることを両立することができる。
【0039】
〔第3の実施の形態〕
第2実施形態の液体収納容器1Aでは、初期において可撓性袋3〜5すべてに液体99が充填されている。それに対して、図7に示すように、第3実施形態の液体収納容器1Bでは、初期において可撓性袋3,5に液体99が充填されているが、可撓性袋4が空であって、可撓性袋4内には液体が入っていない。また、外容器2の高さが液体収納容器1Aの場合よりも低くいので、可撓性袋4が空であっても可撓性袋3が外容器2の内面に面接触し、可撓性袋5が外容器2の内面に面接触している。ここで、可撓性袋3に充填されている液体99の量は、可撓性袋3単体で液体を充填できる最大限の量よりも少ない。可撓性袋5についても同様である。
【0040】
また、口23,25は取出口であるが、口24は導入口である。つまり、液体収納容器1Bの使用時には、可撓性袋3,5内の液体99はそれぞれ口23,25から出ていくのに対し、口24を通って可撓性袋4に貯留される(図8参照)。
【0041】
液体収納容器1Bは、変更した部分を除いて液体収納容器1Aと同様に設けられており、液体収納容器1Bの各部とそれに相当する液体収納容器1Aの各部とに対して同一の符号を付す。
【0042】
本実施形態においても、可撓性袋3,5内の液体99を使い切れることと、外容器2の容積に占める液体99の収納量の割合を大きくすることを両立することができる。
【0043】
〔第4の実施の形態〕
図9、図10に示すように、第4実施形態の液体収納容器1Cにおいては、可撓性袋3〜5が連なった状態である。つまり、可撓性シート31,41,51が連なってなる基礎シートに、可撓性シート32,42,52が連なってなる貼着シートを重ね、基礎シートと貼着シートの縁部分及びその内側の一部を接合して、三つの未接合領域を可撓性袋3〜5の内側の空間としたしたものである。
【0044】
第1実施形態の液体収納容器1では、マニホールド81と可撓性袋3〜5を接合したものであるが、第5実施形態の液体収納容器1Cにおいては、マニホールド91が可撓性袋3〜5の縁部分に形成されている。つまり、基礎シートと貼着シートの縁部分に接合しない領域(岐路92〜95)を形成し、それをマニホールド91としたものである。岐路92〜95が1つに合流しており、岐路92が縁で開口し、岐路93が可撓性袋3内に通じ、岐路94が可撓性袋4内に通じ、岐路95が可撓性袋5内に通じている。岐路93,94が、折れ線35を跨いで可撓性袋3,4に連通する連通路であり、岐路94,95が、折れ線36を跨いで可撓性袋4,5に連通する連通路である。線35、45で前述の通り、可撓性袋3〜5の連結体を葛折りしたときに、岐路93,95が閉塞するのを防止するために、岐路93,95のうち線35、45に位置する部分に、シリコンチューブなどの補強管37,47が嵌められている。補強管37,47は、基礎シートと貼着シートの間に配設されている。また、補強管37,47は、柔軟性(可撓性)を有することがこのましい。
【0045】
そして、管87が取出口22と岐路92に接続されている。つまり、管87の一端が取出口22に差し込まれて管87の一端と外容器2が接合され、管87の他端が岐路92の開口に差し込まれて管87と岐路92が接合されている。この管87にはバルブ88が取り付けられている。バルブ88は、液体収納容器1Aにおけるバルブ80と同一のものである。
【0046】
液体収納容器1Cは、変更した部分を除いて液体収納容器1と同様に設けられており、液体収納容器1Cの各部とそれに相当する液体収納容器1の各部とに対して同一の符号を付す。
【0047】
なお、図11に示すように、可撓性袋3及び可撓性袋5の口34,54を塞ぐようにして、基礎シート及び貼着シートを接合し、可撓性袋3,5の口34,54を形成しなくてもよい。この場合、可撓性袋3内の空間と可撓性袋4内の空間が連通路36で通じ、可撓性袋4内の空間と可撓性袋5内の空間が連通路46で通じている。連通路36,46は、基礎シートと貼着シートの接合されていない部分である。連通路36は折れ線35を跨いで可撓性袋3,4に連通し、連通路46は折れ線45を跨いで可撓性袋4,5に連通している。連通路36、46のうち線35、45に相当する位置に補強管38,48が配設されている。図11に示すような、可撓性袋3〜5の連結体を外容器2に収容した場合、図9、図10に示した岐路92に代えて、可撓性袋4の口44を管87に接続することになる。
【0048】
また、図12に示すように、基礎シートと貼着シートに形成されたマニホールドをツリー構造としてもよい。図12においては、四つの可撓性袋の連結体を示したものである。
【0049】
〔第5の実施の形態〕
図13及び図15に示すように、第5実施形態の液体収納容器1Dにおいては、可撓性袋3〜5に加えて可撓性袋101〜108が外容器2に収容されている。可撓性袋101は何れも、可撓性袋3〜5と同様に設けられている。即ち、可撓性袋101〜108は、二枚の可撓性シートを重ねてこれらの縁部分を接合して袋状にしたものであるか、又は、一枚の可撓性シートを二つ折りにして、その縁部分を接合して袋状にしたものである。
【0050】
可撓性袋101,103,105,107のサイズが互いに等しく、可撓性袋102,104,106,108のサイズが互いに等しい。可撓性袋101〜108のサイズは可撓性袋3〜5のサイズよりも小さい。
【0051】
可撓性袋104,106,108の口は一つであるのに対し、可撓性袋101,103,105,107の口は二つある。可撓性袋101の二つの口のうち前側の口がマニホールド81に接続され、後ろ側の口が可撓性管111の一端に接続され、可撓性管111の他端が可撓性袋102の口に接続されている。同様に、可撓性袋103の後ろ側の口と可撓性袋104の口が可撓性管112によって接続され、可撓性袋105の後ろ側の口と可撓性袋106の口が可撓性管113によって接続され、可撓性袋107の後ろ側の口と可撓性袋108の口が可撓性管114によって接続され、可撓性袋103,105,107の前側の口がマニホールド81に接続されている。なお、可撓性管111〜114はゴムチューブのように大きく伸張し得るものでもよいし、可撓性を有するが殆ど伸張しないものでもよい。
【0052】
マニホールド81は、外容器2の取出口22に対しての接続用の岐路及び可撓性袋3〜5に対しての接続用の岐路に加えて、可撓性袋101,103,105,107に対しての接続用の岐路を有する。そして、これら岐路は合流されている。
【0053】
可撓性袋3〜5,101〜108が外容器2に収容された状態では、可撓性袋107,108の上に可撓性袋5が重ねられ、可撓性袋5の上に可撓性袋4,105,106が重ねられ、可撓性袋105,106の上に可撓性袋4が重ねられ、可撓性袋4の上に可撓性袋3,103,104が重ねられ、可撓性袋103,104の上に可撓性袋3が重ねられ、可撓性袋3の上に可撓性袋101,102が重ねられている。
【0054】
図15は、可撓性袋3〜5,101〜108に液体99が充填されている状態においてこれらを上から見た場合のこれらの位置関係を示した概略図である。図15に示すように、可撓性袋101,103,105,107の前側の縁と可撓性袋3,4,5の前側の縁がほぼ揃っているが、可撓性袋101,103,105,107の後ろ側の縁と可撓性袋3〜5の後ろ側の縁がずれている。そのため、可撓性袋101,103,105,106が可撓性袋3,4,5の前部寄りになって、これら可撓性袋107,5,105,4,103,3,101が順に重なっている。そのため、可撓性袋3〜5の間の隙間が可撓性袋101,103,105,106によって埋められ、外容器2の容積に占める液体99の収納量の割合を高くすることができる。
【0055】
可撓性袋102,104,106,108の後ろ側の縁と可撓性袋3,4,5の後ろ側の縁がほぼ揃っているが、可撓性袋102,104,106,108の前側の縁と可撓性袋3〜5の前側の縁がずれている。そのため、可撓性袋102,104,106,108が可撓性袋3,4,5の後部寄りになって、これら可撓性袋108,5,106,4,104,3,102が順に重なっている。そのため、可撓性袋3〜5の間の隙間が可撓性袋102,104,106,108によって埋められ、外容器2の容積に占める液体99の収納量の割合を高くすることができる。
【0056】
つまり、可撓性袋3〜5及び可撓性袋101〜108に液体99が充填された状態では、上から見て、可撓性袋101,103,105,107の重心αと可撓性袋3,4,5の重心βがずれており、可撓性袋102,104,106,108の重心γと可撓性袋3,4,5の重心βがずれている。このように重心α,β,γがずれることで、可撓性袋3〜5の間の隙間が可撓性袋101〜108で埋めることができ、外容器2の容積に占める液体99の収納量の割合を高くすることができる。
【0057】
図13に示すように、初期には、全ての可撓性袋3〜5,101〜108に液体99が充填されているが、充填量はそれぞれの単体で液体を充填できる最大限の量よりも少ない。
使用時には、液体収納容器1Dが本体に接続されて、可撓性袋3〜5,101〜108内の液体99がマニホールド81を通って外容器2の取出口22から流出して、本体に供給される。可撓性袋3〜5,101〜108内の液体99が減少していくと、可撓性袋3〜5,101〜108が潰れ、可撓性袋3〜5,101〜108の容積が減っていく。可撓性袋3〜5,101〜108内の液体99が無くなると、図14に示すように、可撓性袋3〜5,101〜108がほぼ完全に潰れる。
【0058】
以上のように、サイズの小さい可撓性袋101,103,105,107とそれよりもサイズの大きい可撓性袋3〜5の前側端部とが交互に重ねられているから、可撓性袋3〜5の間の隙間や可撓性袋3〜5と外容器2の内面との間の隙間を可撓性袋101,103,105,107で埋めることができる。同様に、サイズの小さい可撓性袋102,104,106,108とそれよりもサイズの大きい可撓性袋3〜5の後ろ側端部とが交互に重ねられているから、外容器2の内部空間の隙間を殆ど無くすことができる。
【0059】
液体収納容器1Dは、変更した部分を除いて液体収納容器1と同様に設けられており、液体収納容器1Dの各部とそれに相当する液体収納容器1の各部とに対して同一の符号を付す。
【0060】
なお、図16に示すように、可撓性袋3〜5,101〜108が連なっていてもよい。つまり、基礎シートと貼着シートを部分的に接合することによって可撓性袋3〜5,101〜108及び可撓性管111〜114を形成することによって、接合していない部分が可撓性袋3〜5,101〜108及び可撓性管111〜114の内部空間となる。図16に示すような連結体を用いる場合には、可撓性袋101,102と可撓性袋3との間で、可撓性袋3と可撓性袋103,104との間で、可撓性袋103,104と可撓性袋4との間で、可撓性袋4と可撓性袋105,106との間で、可撓性袋105,106と可撓性袋5との間で、更に、可撓性袋5と可撓性袋105,106の間で、連結体が折り曲げられて、連結体が外容器2内に収容されることになる。
【0061】
〔第6の実施の形態〕
図17に示すように、第6実施形態の液体収納容器1Eにおいては、外容器2が直方体箱状でなく、外容器2の内側であってその上部には凹部26が形成されている。そして、外容器2の内側であって凹部26には、可撓性袋109が収容されている。可撓性袋109は、二枚の可撓性シートを重ねてこれらの縁部分を接合して袋状にしたものであるか、又は、一枚の可撓性シートを二つ折りにして、その縁部分を接合して袋状にしたものである。
【0062】
この可撓性袋109の口はマニホールド81に接続されている。可撓性袋109は可撓性袋3,101の上に重ねられている。可撓性袋109のサイズは可撓性袋101のサイズよりも大きく、可撓性袋3のサイズよりも小さい。そして、可撓性袋109の前側の縁は可撓性袋3,101の前側の縁にほぼ揃っているが、可撓性袋109の後ろ側の縁は可撓性袋3,101の後ろ側の縁からずれている。初期には、可撓性袋109には液体99が充填されているが、その充填量は可撓性袋109単体で液体を充填できる最大限の量よりも少ない。
【0063】
液体収納容器1Eは、変更した部分を除いて液体収納容器1Dと同様に設けられており、液体収納容器1Eの各部とそれに相当する液体収納容器1Dの各部とに対して同一の符号を付す。
【0064】
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、上記各実施形態に対して種々の設計変更を行ったものも本発明の範囲に含まれる。
【0065】
〔応用例〕
液体99が液体燃料(例えば、メタノール)と水の混合液である場合に、液体収納容器1を用いた燃料電池システムの例について説明する。
【0066】
図18は、燃料電池モジュール200を搭載した電子機器201の後面、下面及び右側面を示した斜視図であり、図19は、燃料電池モジュール200の前面、上面及び右側面を示した斜視図であり、図20は、燃料電池モジュール200の構成を示したブロック図である。
【0067】
電子機器201は、下本体202と、下本体202にヒンジ結合された上本体203と、下本体202の後面に装着された燃料電池モジュール200とを備える。燃料電池モジュール200は、下本体202の後面に対して着脱可能とされている。燃料電池モジュール200は改質モジュール204及び発電セル205を有する。
【0068】
発電セル205は固体高分子型燃料電池である。つまり、発電セル205は、セパレータ、アノード、固体高分子電解質膜、カソード、セパレータの順に積層したものである。
改質モジュール204は、蒸発器206と、改質器207と、CO除去器208と、触媒燃焼器209と、断熱パッケージ210とを備える。改質器207、CO除去器208及び触媒燃焼器209は断熱パッケージ210に収容されている。
【0069】
燃料電池モジュール200には、二つの液体収納容器1を装着することができる。液体収納容器1が燃料電池モジュール200に装着された状態では、液体収納容器1に収納された液体99がポンプによって蒸発器206に供給される。
【0070】
蒸発器206では、液体99が気化される。蒸発器206で気化した燃料と水の混合気が改質器207に送られる。改質器207では、燃料と水から水素等が触媒により生成される。燃料がメタノールである場合、改質器207では次式(1)に示すような主反応である水蒸気改質反応が起こる。
CH3OH+H2O→3H2+CO2 …(1)
【0071】
また、化学反応式(1)についで逐次的に起こる次式(2)のような副反応によって、副生成物として一酸化炭素が微量に(1%程度)生成される。
H2+CO2→H2O+CO …(2)
【0072】
(1)式及び(2)式の反応による生成物が改質器207からCO除去器208に送出される。また、CO除去器208には外部の空気がエアポンプによって供給される。
【0073】
CO除去器208は、生成物のうち一酸化炭素を触媒により優先的に酸化させ(式(3)参照)、一酸化炭素を除去するものである。
2CO+O2→2CO2 …(3)
【0074】
CO除去器208を経て得られた生成物が発電セル205のアノードに供給される。空気がエアポンプによって発電セル205のカソードのカソードに供給される。
【0075】
発電セル205のアノード側では、CO除去器208から送出された生成物中の水素による次式(4)のような反応が起こり、生成した水素イオンが固体高分子電解質膜を透過して酸素極に到達する。
H2→2H++2e- …(4)
一方、発電セル205のカソードでは、固体高分子電解質膜を透過した水素イオンと、空気中の酸素と、電子とにより、次式(5)に示すように水が生成される。
2H++1/2O2+2e-→H2O …(5)
以上により、発電セル205にて発電が行われる。発電セル205で生成された電気は本体202,203の各部に供給される。
【0076】
発電セル205のアノードではすべての水素が反応するわけでなく、未反応の水素も存在する。その水素は他の生成物とともに触媒燃焼器209に送られる。一方、外部の空気がエアポンプによって触媒燃焼器209に送られる。
【0077】
触媒燃焼器209は、水素を触媒により燃焼するものである。触媒燃焼器209で水素燃焼が生じ、その燃焼熱は改質器207及びCO除去器208の加熱に利用される。
【0078】
液体収納容器1の代わりに、液体収納容器1A〜1Eを用いてもよい。液体収納容器1Bを用いる場合、触媒燃焼器209や発電セル205のカソードで生成された水が液化されて可撓性袋4に送り込まれる。
なお、液体収納容器1、1A〜1Eを燃料直接型の燃料電池システムや、液体燃料を用いる固体酸化物型燃料電池システムにも用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の第1実施形態における液体収納容器を示した斜視図である。
【図2】図1に示されたII−IIに沿った面の矢視断面図である。
【図3】図1に示されたII−IIに沿った面の矢視断面図である。
【図4】可撓性袋を示した斜視図である。
【図5】複数の可撓性袋の連結体を示した展開斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態における液体収納容器を示した断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態における液体収納容器を示した断面図である。
【図8】本発明の第3実施形態における液体収納容器を示した断面図である。
【図9】本発明の第4実施形態における液体収納容器を示した断面図である。
【図10】複数の可撓性袋の連結体を示した展開斜視図である。
【図11】複数の可撓性袋の連結体を示した展開斜視図である。
【図12】複数の可撓性袋の連結体を示した展開斜視図である。
【図13】本発明の第5実施形態における液体収納容器を示した断面図である。
【図14】本発明の第5実施形態における液体収納容器を示した断面図である。
【図15】可撓性袋の位置関係を示した概略上面図である。
【図16】複数の可撓性袋の連結体を示した展開平面図である。
【図17】本発明の第6実施形態における液体収納容器を示した断面図である。
【図18】電子機器を示した斜視図である。
【図19】燃料電池モジュール及び液体収納容器を示した斜視図である。
【図20】燃料電池モジュール及び液体収納容器の構成を示した斜視図である。
【符号の説明】
【0080】
1、1A〜1E 液体収納容器
2 外容器
3〜5、101〜109 可撓性袋
31,32,41,42,51,52 可撓性シート
22、23、24、25 口
34、44、54 口
73、74、75、87 管
81 マニホールド
87 管
91 マニホールド
98 液体
99 液体
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、携帯電話機、ノート型パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、腕時計、PDA(Personal Digital Assistance)、電子手帳等といった小型電子機器がめざましい進歩・発展を遂げている。電子機器の電源として一次電池又は二次電池を用いるのが一般的であるが、エネルギー利用効率のよい燃料電池を電子機器の電源に用いるための研究開発が行われている。電子機器に用いる燃料電池として、直接燃料方式と呼ばれるものや、改質方式と呼ばれるものがある。直接燃料方式とは、燃料電池に直接供給された燃料の電気化学反応により発電する方式である。一方、改質方式とは、燃料を水素にいったん改質し、燃料電池に供給された水素の電気化学反応により発電する方式である。何れの方式にしても液体燃料が必要であるため、液体燃料を収納する容器が電子機器に必要となる。
【0003】
液体燃料の収納容器には、伸張性のある袋を用いたものがある。例えば、特許文献1に記載されているように、伸張性のある袋(86)が硬質な外容器(92)の内側に収容され、袋(86)に液体燃料が収納されて、袋(86)が伸張している。
【特許文献1】特表2006−508516号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、袋内の液体燃料が減少する過程で袋に皺が生じると、袋の潰れ方が不十分であり、その皺部分に液体燃料が残留してしまう。そのため、袋内の液体燃料を全て使い切ることができない。
また、外容器内の内側に各種の機構を設け、袋内の液体を使い切れるようにしても、外容器の容積に占める液体の収納量の割合が少なくなってしまう。
そこで、本発明の課題は、袋内の液体を出来る限り使い切れるようにするとともに、袋内に収納する液体の量の割合が少なくならないようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するため、請求項1に係る発明によれば、
剛体の容器と、
重ねられた二枚の可撓性シート又は二つ折りにされた可撓性シートの縁部分が接合されてなり、袋状にされた複数の可撓性袋と、を備え、
前記複数の可撓性袋の何れか又は全てに液体が充填され、前記複数の可撓性袋が前記容器に収容され、前記複数の可撓性袋が重ねられていることを特徴とする液体収納容器が提供される。
【0006】
請求項2に係る発明によれば、
前記複数の可撓性袋のうち何れかの可撓性袋の縁が他の可撓性袋の縁からずれて、前記複数の可撓性袋が重ねられていることを特徴とする請求項1に記載の液体収納容器が提供される。
【0007】
請求項3に係る発明によれば、
前記複数の可撓性袋の重ねる方向に見て前記複数の可撓性袋の何れかの可撓性袋の重心が他の可撓性袋の重心からずれて、前記複数の可撓性シートが重ねられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体収納容器が提供される。
【0008】
請求項4に係る発明によれば、
前記複数の可撓性袋のうちサイズの小さい可撓性袋とそれらよりもサイズの大きい可撓性袋の端部とが交互に重ねられていることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の液体収納容器が提供される。
【0009】
請求項5に係る発明によれば、
前記可撓性袋に充填された液体の量が当該可撓性袋に収納でき得る最大限の量よりも少ないことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の液体収納容器が提供される。
【0010】
請求項6に係る発明によれば、
前記可撓性シートが伸張性のない可撓材であることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の液体収納容器が提供される。
【0011】
請求項7に係る発明によれば、
前記複数の可撓性袋が連なり、前記複数の可撓性袋の連結体が隣り合う可撓性袋の間で折られて、前記複数の可撓性袋が重なっていることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の液体収納容器が提供される。
【0012】
請求項8に係る発明によれば、
前記容器に収容された管を更に備え、
前記容器に口が形成され、前記可撓性袋の口と前記容器の口とが前記管によって接続されていることを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の液体収納容器が提供される。
【0013】
請求項9に係る発明によれば、
前記複数の可撓性袋の何れかが、互いに連通していることを特徴とすることを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の液体収納容器が提供される。
【0014】
請求項10に係る発明によれば、
前記複数の可撓性袋の連結体の折部を跨いで、隣り合う可撓性袋に連通する連通部を備えることを特徴とする請求項7に記載の液体収納容器が提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、可撓性袋が二枚の可撓性シート又は二つ折りにされた可撓性シートの縁部分を接合してなるから、可撓性袋内の液体が無くなると、可撓性袋をほぼシート状に潰すことができる。
また、複数の可撓性袋が重ねられているから、可撓性袋に液体が充填されていると、可撓性袋が扁平する。そのため、可撓性袋内の液体が無くなると、可撓性袋をほぼシート状に潰すことができる。
また、接合された可撓性シートの縁部分が接合代となっており、その接合代があるために、可撓性袋内の液体が減少する過程で可撓性袋に皺等が発生せず、可撓性袋をほぼシート状に潰すことができる。
また、可撓性シート自体の体積は殆どないので、容器の容積に占める液体の収納量の割合が大きくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0017】
〔第1の実施の形態〕
図1は、液体収納容器1の前面、上面及び右側面を示した断面図である。図2及び図3は、図1に示されたII−IIに沿った横断面を示した断面図である。
【0018】
この液体収納容器1においては、複数の可撓性袋3〜5が剛体の外容器2内に収容され、これら可撓性袋3〜5が重ねられている。
【0019】
外容器2は、六面体箱状、特に直方体箱状に設けられている。外容器2は、ポリプロピレン、ポリカーボネートといった樹脂又はアルミニウム、マグネシウムといった金属で形成されたものである。外容器2が剛体であるから、携帯性、運搬性、耐衝撃性、耐荷重性等に優れ、その内側にある可撓性袋3〜5が保護される。なお、外容器2が複数のパーツに分けられ、これらパーツが組み立てられることで外容器2が構成されてもよい。
【0020】
外容器2には気圧調整穴29が形成されている。この気圧調整穴29は、外容器2内の気圧を調整するものであって、例えば外容器2外の気圧と等しくするために外容器2の内と外が連通する構成である。また、外容器2の前面には、取出口22が形成されている。一方、外容器2の内側であってその前面側にはマニホールド(多岐管)81が取り付けられ、マニホールド81の1つの岐路82が取出口22に接続されている。この岐路82にはバルブ80が取り付けられている。バルブ80は栓として機能し、具体的には一方向弁である。つまり、バルブ80は岐路82からその岐路82の外に向かった液体の流れを阻止するものであり、バルブ80が強制的に開かれることによって岐路82からその岐路82の外に向かって流れ得る。具体的には、バルブ80は、可撓性・弾性を有する材料をダックビル状に形成したダックビル型一方向弁であり、このバルブ80はそのダックビル状の先端を岐路82の内に向けた状態で岐路82に嵌め込まれている。
【0021】
マニホールド81は岐路82〜85を有し、これらの岐路82〜85が1つに合流している。マニホールド81は樹脂材料であってもよいし、金属材料であってもよい。なお、マニホールド81は、ツリー構造のものであってもよい。つまり、例えば、岐路85と岐路84が合流し、その合流部から別の岐路が形成され、その岐路と岐路82と岐路83が合流してもよい。
【0022】
図4は、可撓性袋3を示した斜視図である。図2〜図4に示すように、可撓性袋3は、二枚の可撓性シート31,32を重ねてこれらの縁部分33を接合して袋状にしたものである。可撓性シート31,32の縁部分33の一部は接合されず、それ以外の部分が全周にわたって接合され、その接合されていない部分が口34となる。可撓性シート31,32の接合は例えば溶接、溶着又は接着によるものである。なお、一枚の可撓性シートを二つ折りにして、その縁部分を接合して袋状にし、それを可撓性袋3として用いてもよい。
【0023】
可撓性シート31,32は可撓性を有し、好ましくはゴム弾生体を除く可撓材からなる。可撓性シート31,32がゴム弾生体でなければ、伸張性を有さず、ゴム弾性体のように大きく伸張しない。更に、可撓性シート31,32は液体遮断性を有する材料からなり、液体が可撓性シート31,32に吸収されたり、可撓性シート31,32を透過したりしない。
【0024】
例えば、可撓性シート31,32には、ポリエチレン、ナイロン、アルミ等が積層されてなるラミネートフィルムを用いる。このようなアルミ層によって可撓性シート31,32が伸張性を有しないものとなる。なお、他の素材のシートを可撓性シート31,32に用いてもよいし、可撓性シート31,32がゴム弾生体であって伸張性を有していてもよい。
【0025】
可撓性袋3と同様に、可撓性袋4も二枚の可撓性シート41,42の縁部分を接合したものであり、可撓性袋5も二枚の可撓性シート51,52の縁部分を接合したものである。これら可撓性袋3〜5を平面視すると、矩形状に設けられている。また、可撓性袋3〜5のサイズはほぼ等しいことが好ましいが、これらのサイズが異なっていてもよい。
【0026】
なお、図5に示すように、可撓性袋3〜5が連なった状態であってもよい。可撓性シート31,41,51を、連なった一枚のシート(以下、基礎シートいう。)とし、この基礎シートに可撓性シート32,42,52に重ね、これら可撓性シート32,42,52を基礎シートの上で並列に並べて、これら可撓性シート32,42,52の縁部分33,43,53を基礎シートに接合すると、図5に示すように可撓性袋3〜5が連なった状態になる。また、可撓性シート32,42,52も、連なった一枚のシート(以下、貼着シートという。)とし、基礎シートと貼着シートを重ねて、基礎シートと貼着シートの縁部分を接合するとともに、その縁部分の内側の未接合領域を三つの領域に分けるようにしてその縁部分の内側の一部を接合すると、三つに分けられた未接合領域が可撓性袋3〜5の内側の空間となり、図5に示すように可撓性袋3〜5が連なった状態になる。また、一枚のシートを二つ折りにして、その縁部分を接合するとともに、その縁部分の内側の未接合領域を三つの領域に分けるようにしてその縁部分の内側の一部を接合すると、三つに分けられた未接合領域が可撓性袋3〜5の内側の空間となり、図5に示すように可撓性袋3〜5が連なった状態になる。
【0027】
図2〜図3に示すように、可撓性袋3〜5が重ねられた状態で外容器2に収容されている。なお、図5に示すように可撓性袋3〜5が連なっている場合には、可撓性袋3〜5の連結体を可撓性袋3と可撓性袋4の間の線35に沿って谷折りにし、可撓性袋3〜5の連結対を可撓性袋4と可撓性袋5の間の線45に沿って山折りにすれば、可撓性袋3〜5の連結体が葛折りとなって、可撓性袋3〜5が重なっているので、可撓性袋3〜5がその状態で外容器2に収容されている。
【0028】
可撓性袋3の口34がマニホールド81の岐路83に接続されている。具体的には、岐路83が口34に差し込まれ、岐路83の外周面が口34の内周面に接合されている。同様に、可撓性袋4の口44がマニホールド81の岐路84に接続され、可撓性袋5の口54が岐路85に接続されている。可撓性袋3〜5の縁は口34,44,54を除いて自由端となっている。
【0029】
可撓性袋3〜5には液体99が収納され、可撓性袋3〜5内が液体99によって充填され、また、マニホールド81内にも液体99が充填されている。なお、可撓性袋3〜5に充填される液体99が同一組成物であってもよいし、異なる組成物であってもよい。
【0030】
可撓性袋3〜5の可撓性シート31,32,41,42,51,52が伸張性を有していないので、可撓性袋3〜5内に液体99が充填されているときには、可撓性シート31,32,41,42,51,52が伸張せずに可撓性袋3〜5が膨張している。ここで、可撓性袋3〜5に液体99が充填されている状態では、可撓性袋3及び可撓性袋5が外容器2の内面に面接触している。また、両端の可撓性袋3と可撓性袋4が面接触し、可撓性袋4と可撓性袋5も面接触している。それゆえ、可撓性袋3〜5が扁平状になっている。このように可撓性袋3〜5、外容器2が面接触しているので、外容器2の容積に占める液体99の充填体積を大きくすることができる。
【0031】
ここで、可撓性袋3に液体99が満たされている場合、その液体99の量は、可撓性袋3単体で液体99を充填できる最大限の量よりも少ない。可撓性袋4,5についても同様である。これは、可撓性袋3〜5が重ねられた状態で外容器2に収容されているからである。ここでの「可撓性袋3単体」とは、可撓性袋3をそれよりも十分に大きいな空間に置いた状態をいう。
【0032】
この液体収納容器1の使用方法について説明する。
図2に示すように、初期には、全ての可撓性袋3〜5内に液体99が満たされており、可撓性袋3〜5が膨張している。
【0033】
液体収納容器1を本体に装着すると、本体に設けられた管等が取出口22に挿入される。取出口22に挿入された管等はバルブ80に差し込まれ、バルブ80が強制的に開かれる。そして、可撓性袋3〜5内の液体99がマニホールド81を通って取出口22から本体に流れる。このような流れは、本体に設けられたポンプによって起こる。
【0034】
可撓性袋3〜5内の液体99が減少していくと、可撓性袋3〜5が潰れ、可撓性袋3〜5の容積が減っていく。可撓性袋3〜5内の液体99が無くなると、図3に示すように、可撓性シート31,41,51と可撓性シート32,42,52が全体的に接触し、可撓性袋3〜5がほぼ完全に潰れる。これは、可撓性袋3〜5が可撓性シート31,41,51と可撓性シート32,42,52とを縁部分で接合してなるからである。
【0035】
なお、液体収納容器1の用途は特に限定されるものではない。例えば、液体99が液体燃料(例えば、メタノール)若しくは水又はこれらの混合液である場合、液体収納容器1を小型燃料電池システムに用いることができる。液体99がインクである場合、液体収納容器1をインクジェットプリンタに用いることができる。
【0036】
以上のように、本実施形態によれば、初期において、可撓性袋3〜5には単体で最大限の量の液体99が充填されているのではなく、それよりも少ない量の液体99が充填されているから、可撓性袋3〜5が変形する余裕がある。そのため、可撓性袋3〜5、外容器2が点接触又は線接触をするのではなく面接触し、外容器2の容積に占める液体99の充填体積を大きくすることができる。つまり、外容器2の内側のデッドスペースを最小限に抑えることができる。
【0037】
また、可撓性袋3が縁部分33で接合された可撓性シート31,32を有するため、可撓性袋3内の液体99が無くなると、可撓性袋3がシート状になってほぼ完全に潰れるから、可撓性袋3内の液体99をほぼ使い切ることができる。特に、接合された縁部分33が接合代となっており、その接合代があるために、可撓性袋3に皺等が発生せずに可撓性袋3がほぼシート状に潰れるようにすることができる。また、可撓性シート31,32がゴム弾生体のような伸張性を有さないのであれば、可撓性袋3がほぼシート状に潰れることがより起こりやすくなる。また、可撓性袋3には最大限の量よりも少ない液体99が充填されているから、可撓性袋3が潰れる過程で可撓性シート31,32が全体で接触するようになり、可撓性袋3がほぼシート状に潰れることがより起こりやすくなる。そのため、可撓性袋3内の液体99を使い切ることができる。可撓性袋4,5についても同様である。
【0038】
〔第2の実施の形態〕
上記液体収納容器1では、外容器2の前面に1つの取出口22が形成されている。それに対し、図6に示すように、第2実施形態の液体収納容器1Aでは、外容器2の前面に3つの取出口23〜25が形成されている。また、液体収納容器1では、可撓性袋3〜5の口34,44,54がマニホールド81によって1つの取出口22に連通しているのに対し、液体収納容器1Aでは、可撓性袋3の口34が管73によって取出口23に連通し、可撓性袋4の口44が管74によって取出口24に連通し、可撓性袋5の口54が管75によって取出口25に連通している。管73〜75にはそれぞれバルブ76〜78が設けられている。バルブ76〜78はバルブ80と同様のものである。可撓性袋3〜5に収納される液体99は異なる組成物であってもよいし、同一の組成物であってもよい。
液体収納容器1Aは、変更した部分を除いて液体収納容器1と同様に設けられており、液体収納容器1Aの各部とそれに相当する液体収納容器1の各部とに対して同一の符号を付す。
本実施形態においても、可撓性袋3〜5内の液体99を使い切れることと、外容器2の容積に占める液体99の収納量の割合を大きくすることを両立することができる。
【0039】
〔第3の実施の形態〕
第2実施形態の液体収納容器1Aでは、初期において可撓性袋3〜5すべてに液体99が充填されている。それに対して、図7に示すように、第3実施形態の液体収納容器1Bでは、初期において可撓性袋3,5に液体99が充填されているが、可撓性袋4が空であって、可撓性袋4内には液体が入っていない。また、外容器2の高さが液体収納容器1Aの場合よりも低くいので、可撓性袋4が空であっても可撓性袋3が外容器2の内面に面接触し、可撓性袋5が外容器2の内面に面接触している。ここで、可撓性袋3に充填されている液体99の量は、可撓性袋3単体で液体を充填できる最大限の量よりも少ない。可撓性袋5についても同様である。
【0040】
また、口23,25は取出口であるが、口24は導入口である。つまり、液体収納容器1Bの使用時には、可撓性袋3,5内の液体99はそれぞれ口23,25から出ていくのに対し、口24を通って可撓性袋4に貯留される(図8参照)。
【0041】
液体収納容器1Bは、変更した部分を除いて液体収納容器1Aと同様に設けられており、液体収納容器1Bの各部とそれに相当する液体収納容器1Aの各部とに対して同一の符号を付す。
【0042】
本実施形態においても、可撓性袋3,5内の液体99を使い切れることと、外容器2の容積に占める液体99の収納量の割合を大きくすることを両立することができる。
【0043】
〔第4の実施の形態〕
図9、図10に示すように、第4実施形態の液体収納容器1Cにおいては、可撓性袋3〜5が連なった状態である。つまり、可撓性シート31,41,51が連なってなる基礎シートに、可撓性シート32,42,52が連なってなる貼着シートを重ね、基礎シートと貼着シートの縁部分及びその内側の一部を接合して、三つの未接合領域を可撓性袋3〜5の内側の空間としたしたものである。
【0044】
第1実施形態の液体収納容器1では、マニホールド81と可撓性袋3〜5を接合したものであるが、第5実施形態の液体収納容器1Cにおいては、マニホールド91が可撓性袋3〜5の縁部分に形成されている。つまり、基礎シートと貼着シートの縁部分に接合しない領域(岐路92〜95)を形成し、それをマニホールド91としたものである。岐路92〜95が1つに合流しており、岐路92が縁で開口し、岐路93が可撓性袋3内に通じ、岐路94が可撓性袋4内に通じ、岐路95が可撓性袋5内に通じている。岐路93,94が、折れ線35を跨いで可撓性袋3,4に連通する連通路であり、岐路94,95が、折れ線36を跨いで可撓性袋4,5に連通する連通路である。線35、45で前述の通り、可撓性袋3〜5の連結体を葛折りしたときに、岐路93,95が閉塞するのを防止するために、岐路93,95のうち線35、45に位置する部分に、シリコンチューブなどの補強管37,47が嵌められている。補強管37,47は、基礎シートと貼着シートの間に配設されている。また、補強管37,47は、柔軟性(可撓性)を有することがこのましい。
【0045】
そして、管87が取出口22と岐路92に接続されている。つまり、管87の一端が取出口22に差し込まれて管87の一端と外容器2が接合され、管87の他端が岐路92の開口に差し込まれて管87と岐路92が接合されている。この管87にはバルブ88が取り付けられている。バルブ88は、液体収納容器1Aにおけるバルブ80と同一のものである。
【0046】
液体収納容器1Cは、変更した部分を除いて液体収納容器1と同様に設けられており、液体収納容器1Cの各部とそれに相当する液体収納容器1の各部とに対して同一の符号を付す。
【0047】
なお、図11に示すように、可撓性袋3及び可撓性袋5の口34,54を塞ぐようにして、基礎シート及び貼着シートを接合し、可撓性袋3,5の口34,54を形成しなくてもよい。この場合、可撓性袋3内の空間と可撓性袋4内の空間が連通路36で通じ、可撓性袋4内の空間と可撓性袋5内の空間が連通路46で通じている。連通路36,46は、基礎シートと貼着シートの接合されていない部分である。連通路36は折れ線35を跨いで可撓性袋3,4に連通し、連通路46は折れ線45を跨いで可撓性袋4,5に連通している。連通路36、46のうち線35、45に相当する位置に補強管38,48が配設されている。図11に示すような、可撓性袋3〜5の連結体を外容器2に収容した場合、図9、図10に示した岐路92に代えて、可撓性袋4の口44を管87に接続することになる。
【0048】
また、図12に示すように、基礎シートと貼着シートに形成されたマニホールドをツリー構造としてもよい。図12においては、四つの可撓性袋の連結体を示したものである。
【0049】
〔第5の実施の形態〕
図13及び図15に示すように、第5実施形態の液体収納容器1Dにおいては、可撓性袋3〜5に加えて可撓性袋101〜108が外容器2に収容されている。可撓性袋101は何れも、可撓性袋3〜5と同様に設けられている。即ち、可撓性袋101〜108は、二枚の可撓性シートを重ねてこれらの縁部分を接合して袋状にしたものであるか、又は、一枚の可撓性シートを二つ折りにして、その縁部分を接合して袋状にしたものである。
【0050】
可撓性袋101,103,105,107のサイズが互いに等しく、可撓性袋102,104,106,108のサイズが互いに等しい。可撓性袋101〜108のサイズは可撓性袋3〜5のサイズよりも小さい。
【0051】
可撓性袋104,106,108の口は一つであるのに対し、可撓性袋101,103,105,107の口は二つある。可撓性袋101の二つの口のうち前側の口がマニホールド81に接続され、後ろ側の口が可撓性管111の一端に接続され、可撓性管111の他端が可撓性袋102の口に接続されている。同様に、可撓性袋103の後ろ側の口と可撓性袋104の口が可撓性管112によって接続され、可撓性袋105の後ろ側の口と可撓性袋106の口が可撓性管113によって接続され、可撓性袋107の後ろ側の口と可撓性袋108の口が可撓性管114によって接続され、可撓性袋103,105,107の前側の口がマニホールド81に接続されている。なお、可撓性管111〜114はゴムチューブのように大きく伸張し得るものでもよいし、可撓性を有するが殆ど伸張しないものでもよい。
【0052】
マニホールド81は、外容器2の取出口22に対しての接続用の岐路及び可撓性袋3〜5に対しての接続用の岐路に加えて、可撓性袋101,103,105,107に対しての接続用の岐路を有する。そして、これら岐路は合流されている。
【0053】
可撓性袋3〜5,101〜108が外容器2に収容された状態では、可撓性袋107,108の上に可撓性袋5が重ねられ、可撓性袋5の上に可撓性袋4,105,106が重ねられ、可撓性袋105,106の上に可撓性袋4が重ねられ、可撓性袋4の上に可撓性袋3,103,104が重ねられ、可撓性袋103,104の上に可撓性袋3が重ねられ、可撓性袋3の上に可撓性袋101,102が重ねられている。
【0054】
図15は、可撓性袋3〜5,101〜108に液体99が充填されている状態においてこれらを上から見た場合のこれらの位置関係を示した概略図である。図15に示すように、可撓性袋101,103,105,107の前側の縁と可撓性袋3,4,5の前側の縁がほぼ揃っているが、可撓性袋101,103,105,107の後ろ側の縁と可撓性袋3〜5の後ろ側の縁がずれている。そのため、可撓性袋101,103,105,106が可撓性袋3,4,5の前部寄りになって、これら可撓性袋107,5,105,4,103,3,101が順に重なっている。そのため、可撓性袋3〜5の間の隙間が可撓性袋101,103,105,106によって埋められ、外容器2の容積に占める液体99の収納量の割合を高くすることができる。
【0055】
可撓性袋102,104,106,108の後ろ側の縁と可撓性袋3,4,5の後ろ側の縁がほぼ揃っているが、可撓性袋102,104,106,108の前側の縁と可撓性袋3〜5の前側の縁がずれている。そのため、可撓性袋102,104,106,108が可撓性袋3,4,5の後部寄りになって、これら可撓性袋108,5,106,4,104,3,102が順に重なっている。そのため、可撓性袋3〜5の間の隙間が可撓性袋102,104,106,108によって埋められ、外容器2の容積に占める液体99の収納量の割合を高くすることができる。
【0056】
つまり、可撓性袋3〜5及び可撓性袋101〜108に液体99が充填された状態では、上から見て、可撓性袋101,103,105,107の重心αと可撓性袋3,4,5の重心βがずれており、可撓性袋102,104,106,108の重心γと可撓性袋3,4,5の重心βがずれている。このように重心α,β,γがずれることで、可撓性袋3〜5の間の隙間が可撓性袋101〜108で埋めることができ、外容器2の容積に占める液体99の収納量の割合を高くすることができる。
【0057】
図13に示すように、初期には、全ての可撓性袋3〜5,101〜108に液体99が充填されているが、充填量はそれぞれの単体で液体を充填できる最大限の量よりも少ない。
使用時には、液体収納容器1Dが本体に接続されて、可撓性袋3〜5,101〜108内の液体99がマニホールド81を通って外容器2の取出口22から流出して、本体に供給される。可撓性袋3〜5,101〜108内の液体99が減少していくと、可撓性袋3〜5,101〜108が潰れ、可撓性袋3〜5,101〜108の容積が減っていく。可撓性袋3〜5,101〜108内の液体99が無くなると、図14に示すように、可撓性袋3〜5,101〜108がほぼ完全に潰れる。
【0058】
以上のように、サイズの小さい可撓性袋101,103,105,107とそれよりもサイズの大きい可撓性袋3〜5の前側端部とが交互に重ねられているから、可撓性袋3〜5の間の隙間や可撓性袋3〜5と外容器2の内面との間の隙間を可撓性袋101,103,105,107で埋めることができる。同様に、サイズの小さい可撓性袋102,104,106,108とそれよりもサイズの大きい可撓性袋3〜5の後ろ側端部とが交互に重ねられているから、外容器2の内部空間の隙間を殆ど無くすことができる。
【0059】
液体収納容器1Dは、変更した部分を除いて液体収納容器1と同様に設けられており、液体収納容器1Dの各部とそれに相当する液体収納容器1の各部とに対して同一の符号を付す。
【0060】
なお、図16に示すように、可撓性袋3〜5,101〜108が連なっていてもよい。つまり、基礎シートと貼着シートを部分的に接合することによって可撓性袋3〜5,101〜108及び可撓性管111〜114を形成することによって、接合していない部分が可撓性袋3〜5,101〜108及び可撓性管111〜114の内部空間となる。図16に示すような連結体を用いる場合には、可撓性袋101,102と可撓性袋3との間で、可撓性袋3と可撓性袋103,104との間で、可撓性袋103,104と可撓性袋4との間で、可撓性袋4と可撓性袋105,106との間で、可撓性袋105,106と可撓性袋5との間で、更に、可撓性袋5と可撓性袋105,106の間で、連結体が折り曲げられて、連結体が外容器2内に収容されることになる。
【0061】
〔第6の実施の形態〕
図17に示すように、第6実施形態の液体収納容器1Eにおいては、外容器2が直方体箱状でなく、外容器2の内側であってその上部には凹部26が形成されている。そして、外容器2の内側であって凹部26には、可撓性袋109が収容されている。可撓性袋109は、二枚の可撓性シートを重ねてこれらの縁部分を接合して袋状にしたものであるか、又は、一枚の可撓性シートを二つ折りにして、その縁部分を接合して袋状にしたものである。
【0062】
この可撓性袋109の口はマニホールド81に接続されている。可撓性袋109は可撓性袋3,101の上に重ねられている。可撓性袋109のサイズは可撓性袋101のサイズよりも大きく、可撓性袋3のサイズよりも小さい。そして、可撓性袋109の前側の縁は可撓性袋3,101の前側の縁にほぼ揃っているが、可撓性袋109の後ろ側の縁は可撓性袋3,101の後ろ側の縁からずれている。初期には、可撓性袋109には液体99が充填されているが、その充填量は可撓性袋109単体で液体を充填できる最大限の量よりも少ない。
【0063】
液体収納容器1Eは、変更した部分を除いて液体収納容器1Dと同様に設けられており、液体収納容器1Eの各部とそれに相当する液体収納容器1Dの各部とに対して同一の符号を付す。
【0064】
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、上記各実施形態に対して種々の設計変更を行ったものも本発明の範囲に含まれる。
【0065】
〔応用例〕
液体99が液体燃料(例えば、メタノール)と水の混合液である場合に、液体収納容器1を用いた燃料電池システムの例について説明する。
【0066】
図18は、燃料電池モジュール200を搭載した電子機器201の後面、下面及び右側面を示した斜視図であり、図19は、燃料電池モジュール200の前面、上面及び右側面を示した斜視図であり、図20は、燃料電池モジュール200の構成を示したブロック図である。
【0067】
電子機器201は、下本体202と、下本体202にヒンジ結合された上本体203と、下本体202の後面に装着された燃料電池モジュール200とを備える。燃料電池モジュール200は、下本体202の後面に対して着脱可能とされている。燃料電池モジュール200は改質モジュール204及び発電セル205を有する。
【0068】
発電セル205は固体高分子型燃料電池である。つまり、発電セル205は、セパレータ、アノード、固体高分子電解質膜、カソード、セパレータの順に積層したものである。
改質モジュール204は、蒸発器206と、改質器207と、CO除去器208と、触媒燃焼器209と、断熱パッケージ210とを備える。改質器207、CO除去器208及び触媒燃焼器209は断熱パッケージ210に収容されている。
【0069】
燃料電池モジュール200には、二つの液体収納容器1を装着することができる。液体収納容器1が燃料電池モジュール200に装着された状態では、液体収納容器1に収納された液体99がポンプによって蒸発器206に供給される。
【0070】
蒸発器206では、液体99が気化される。蒸発器206で気化した燃料と水の混合気が改質器207に送られる。改質器207では、燃料と水から水素等が触媒により生成される。燃料がメタノールである場合、改質器207では次式(1)に示すような主反応である水蒸気改質反応が起こる。
CH3OH+H2O→3H2+CO2 …(1)
【0071】
また、化学反応式(1)についで逐次的に起こる次式(2)のような副反応によって、副生成物として一酸化炭素が微量に(1%程度)生成される。
H2+CO2→H2O+CO …(2)
【0072】
(1)式及び(2)式の反応による生成物が改質器207からCO除去器208に送出される。また、CO除去器208には外部の空気がエアポンプによって供給される。
【0073】
CO除去器208は、生成物のうち一酸化炭素を触媒により優先的に酸化させ(式(3)参照)、一酸化炭素を除去するものである。
2CO+O2→2CO2 …(3)
【0074】
CO除去器208を経て得られた生成物が発電セル205のアノードに供給される。空気がエアポンプによって発電セル205のカソードのカソードに供給される。
【0075】
発電セル205のアノード側では、CO除去器208から送出された生成物中の水素による次式(4)のような反応が起こり、生成した水素イオンが固体高分子電解質膜を透過して酸素極に到達する。
H2→2H++2e- …(4)
一方、発電セル205のカソードでは、固体高分子電解質膜を透過した水素イオンと、空気中の酸素と、電子とにより、次式(5)に示すように水が生成される。
2H++1/2O2+2e-→H2O …(5)
以上により、発電セル205にて発電が行われる。発電セル205で生成された電気は本体202,203の各部に供給される。
【0076】
発電セル205のアノードではすべての水素が反応するわけでなく、未反応の水素も存在する。その水素は他の生成物とともに触媒燃焼器209に送られる。一方、外部の空気がエアポンプによって触媒燃焼器209に送られる。
【0077】
触媒燃焼器209は、水素を触媒により燃焼するものである。触媒燃焼器209で水素燃焼が生じ、その燃焼熱は改質器207及びCO除去器208の加熱に利用される。
【0078】
液体収納容器1の代わりに、液体収納容器1A〜1Eを用いてもよい。液体収納容器1Bを用いる場合、触媒燃焼器209や発電セル205のカソードで生成された水が液化されて可撓性袋4に送り込まれる。
なお、液体収納容器1、1A〜1Eを燃料直接型の燃料電池システムや、液体燃料を用いる固体酸化物型燃料電池システムにも用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の第1実施形態における液体収納容器を示した斜視図である。
【図2】図1に示されたII−IIに沿った面の矢視断面図である。
【図3】図1に示されたII−IIに沿った面の矢視断面図である。
【図4】可撓性袋を示した斜視図である。
【図5】複数の可撓性袋の連結体を示した展開斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態における液体収納容器を示した断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態における液体収納容器を示した断面図である。
【図8】本発明の第3実施形態における液体収納容器を示した断面図である。
【図9】本発明の第4実施形態における液体収納容器を示した断面図である。
【図10】複数の可撓性袋の連結体を示した展開斜視図である。
【図11】複数の可撓性袋の連結体を示した展開斜視図である。
【図12】複数の可撓性袋の連結体を示した展開斜視図である。
【図13】本発明の第5実施形態における液体収納容器を示した断面図である。
【図14】本発明の第5実施形態における液体収納容器を示した断面図である。
【図15】可撓性袋の位置関係を示した概略上面図である。
【図16】複数の可撓性袋の連結体を示した展開平面図である。
【図17】本発明の第6実施形態における液体収納容器を示した断面図である。
【図18】電子機器を示した斜視図である。
【図19】燃料電池モジュール及び液体収納容器を示した斜視図である。
【図20】燃料電池モジュール及び液体収納容器の構成を示した斜視図である。
【符号の説明】
【0080】
1、1A〜1E 液体収納容器
2 外容器
3〜5、101〜109 可撓性袋
31,32,41,42,51,52 可撓性シート
22、23、24、25 口
34、44、54 口
73、74、75、87 管
81 マニホールド
87 管
91 マニホールド
98 液体
99 液体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
剛体の容器と、
重ねられた二枚の可撓性シート又は二つ折りにされた可撓性シートの縁部分が接合されてなり、袋状にされた複数の可撓性袋と、を備え、
前記複数の可撓性袋の何れか又は全てに液体が充填され、前記複数の可撓性袋が前記容器に収容され、前記複数の可撓性袋が重ねられていることを特徴とする液体収納容器。
【請求項2】
前記複数の可撓性袋のうち何れかの可撓性袋の縁が他の可撓性袋の縁からずれて、前記複数の可撓性袋が重ねられていることを特徴とする請求項1に記載の液体収納容器。
【請求項3】
前記複数の可撓性袋の重ねる方向に見て前記複数の可撓性袋の何れかの可撓性袋の重心が他の可撓性袋の重心からずれて、前記複数の可撓性シートが重ねられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体収納容器。
【請求項4】
前記複数の可撓性袋のうちサイズの小さい可撓性袋とそれらよりもサイズの大きい可撓性袋の端部とが交互に重ねられていることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の液体収納容器。
【請求項5】
前記可撓性袋に充填された液体の量が当該可撓性袋に収納でき得る最大限の量よりも少ないことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の液体収納容器。
【請求項6】
前記可撓性シートが伸張性のない可撓材であることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の液体収納容器。
【請求項7】
前記複数の可撓性袋が連なり、前記複数の可撓性袋の連結体が隣り合う可撓性袋の間で折られて、前記複数の可撓性袋が重なっていることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の液体収納容器。
【請求項8】
前記容器に収容された管を更に備え、
前記容器に口が形成され、前記可撓性袋の口と前記容器の口とが前記管によって接続されていることを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の液体収納容器。
【請求項9】
前記複数の可撓性袋の何れかが互いに連通していることを特徴とすることを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の液体収納容器。
【請求項10】
前記複数の可撓性袋の連結体の折部を跨いで、隣り合う可撓性袋に連通する連通部を備えることを特徴とする請求項7に記載の液体収納容器。
【請求項1】
剛体の容器と、
重ねられた二枚の可撓性シート又は二つ折りにされた可撓性シートの縁部分が接合されてなり、袋状にされた複数の可撓性袋と、を備え、
前記複数の可撓性袋の何れか又は全てに液体が充填され、前記複数の可撓性袋が前記容器に収容され、前記複数の可撓性袋が重ねられていることを特徴とする液体収納容器。
【請求項2】
前記複数の可撓性袋のうち何れかの可撓性袋の縁が他の可撓性袋の縁からずれて、前記複数の可撓性袋が重ねられていることを特徴とする請求項1に記載の液体収納容器。
【請求項3】
前記複数の可撓性袋の重ねる方向に見て前記複数の可撓性袋の何れかの可撓性袋の重心が他の可撓性袋の重心からずれて、前記複数の可撓性シートが重ねられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体収納容器。
【請求項4】
前記複数の可撓性袋のうちサイズの小さい可撓性袋とそれらよりもサイズの大きい可撓性袋の端部とが交互に重ねられていることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の液体収納容器。
【請求項5】
前記可撓性袋に充填された液体の量が当該可撓性袋に収納でき得る最大限の量よりも少ないことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の液体収納容器。
【請求項6】
前記可撓性シートが伸張性のない可撓材であることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の液体収納容器。
【請求項7】
前記複数の可撓性袋が連なり、前記複数の可撓性袋の連結体が隣り合う可撓性袋の間で折られて、前記複数の可撓性袋が重なっていることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の液体収納容器。
【請求項8】
前記容器に収容された管を更に備え、
前記容器に口が形成され、前記可撓性袋の口と前記容器の口とが前記管によって接続されていることを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の液体収納容器。
【請求項9】
前記複数の可撓性袋の何れかが互いに連通していることを特徴とすることを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の液体収納容器。
【請求項10】
前記複数の可撓性袋の連結体の折部を跨いで、隣り合う可撓性袋に連通する連通部を備えることを特徴とする請求項7に記載の液体収納容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2009−161203(P2009−161203A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−340521(P2007−340521)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]