説明

液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び画像形成装置

【課題】高い生産性を保ちながら、電鋳膜厚、特に薄肉部の膜厚の均一性に優れた振動板部材を有するとともに、ブリッジ部と被記録媒体やワイパーブレード等の部材との接触を低減可能な液体吐出ヘッド及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】 ノズル板23と、ノズル24に連通する液室25を形成する流路部材22と、液室25の壁面の一部を形成する振動板部材21とが積層して接合された液室ユニット20を有する液体吐出ヘッドにおいて、
振動板部材21は、2層以上の電鋳層で構成され、液室25に相対する部位は前記壁面の一部を形成する薄肉部21a及び厚肉部21b、21cからなり、
外周には切断されたブリッジ部51が複数形成され、
隣接するブリッジ部間の領域の少なくとも一部に、薄肉部21aが形成されている液体吐出ヘッド、及び該液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出ヘッドに関し、さらに該液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ等の画像形成装置(画像記録装置)として用いるインクジェット記録装置に搭載される液体吐出ヘッドであるインクジェットヘッドは、インク滴を吐出するノズルと、このノズルが連通するインク流路(吐出室、個別液室、加圧液室、液室、インク室等とも称される。)と、このインク流路内のインクを加圧する駆動手段とを備え、圧力発生手段で発生した圧力で吐出室内インクを加圧することによってノズルからインク滴を吐出させる。なお、インクジェットヘッド以外の液体吐出ヘッドとしては、例えば、液体レジストを液滴として吐出する液体吐出ヘッドや、DNAの試料を液滴として吐出する液体吐出ヘッドなどがある。
【0003】
インクジェットヘッドの駆動手動としては、液室内で気化熱によって気泡を発生させるサーマル型のもの、圧電体などの電気機械変換素子を用いて液室の壁面を形成する振動板を変形させて液室内に圧力を発生させるピエゾ型のものがよく知られている。このうち、後者のピエゾ型ヘッドは、インク選択の自由度が大きく、さらに内部圧力を精密にコントロールすることによって吐出滴の大きさを自由にコントロールすることができるので、高画質化にとって有利である。
【0004】
圧電素子を用いた一般的なインクジェットヘッドの例を図11に示す。
図11に示すように、インクジェットヘッドは、例えば、流路部材1と、この流路部材1の下面に接合した振動板部材2と、流路部材1の上面に接合したノズル板3とを有し、これらによって液滴を吐出する複数のノズル4がそれぞれノズル連通路5を介して連通する個別流路としての複数の液室、該液室にインクを供給する供給路を兼ねた流体抵抗部、この流体抵抗部を介して液室と連通する連通部(液室、流体抵抗部、及び連通部は流路板2の図示された面の裏面に配置される)を形成し、該連通部に振動板部材2に形成した供給口9を介してフレーム部材17に形成した共通液室10からインクを供給する。ベース部材13上に接着剤で接合した2つの積層型圧電部材12を有し、配線部材15が接続される。
【0005】
振動板部材の作製方法としては、例えば、特許文献1及び2に記載されているように電鋳を用いる作製方法が知られている。
電鋳で振動板部材を加工する場合、生産性の面から、図12に示すように複数の部品を平面配置したシート状で加工する方法が好ましい。また、複数の薄層部材を積層し接合して液体吐出ヘッドを組立てるとき、搬送の利便性を向上させるために、部材の外周に部材同士を繋ぐブリッジ部を設けることが知られている(例えば、特許文献3及び4参照)。例えば、図12に示すように、振動板部材501の外周に対向する側面の長手側に4個、短手側に2個のブリッジ部502、503をそれぞれ形成し、複数の振動板部材501をブリッジ部502、503で繋いで搬送する。このように製造工程中に用いたブリッジ部は、図12の破線で示す部分をカットすることでインクジェットヘッドとして組み立てた後もインクジェットヘッドに残る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献3に記載の液体吐出ヘッドでは、ブリッジ部周辺の変形を抑制し、接合不良の発生を低減するために振動板部材と流路部材の外形形状を略同一とすることが記載されている。しかしながら、このような形状とすることにより、ブリッジ部の突出した角と被記録媒体やワイパーブレードとが接触し、紙粉の発生、部品間での層間はく離、ワイパーブレードの磨耗などが生じることがある。
また、特許文献4に記載のリードフレームでは、ハンドリングによる部品の変形を防ぐために、長手にもブリッジを形成し、ブリッジを切断しやすくするためにブリッジの部品側に弱化部を設けることが記載されている。しかしながら、ブリッジ部の形状によって、ダイアフラム部の膜厚均一性を高めることができないという問題がある。
【0007】
複数の層からなる振動板部材の1層目の薄肉部は、液室に相対するダイアフラム部において液室の壁面を構成するが、ダイアフラム部は圧電素子の駆動力を液室に伝えることが主な機能であるため、剛性の指標となるコンプライアンス値が重要な特性となる。コンプライアンス値は厚さの3乗に反比例するため、ダイアフラム部の膜厚均一性は複数のチャンネル間の液体吐出特性の均一性に大きく影響する。
【0008】
上述のように、生産性の面から振動板部材は図12に示すようにシート状での加工が好ましいが、シートの面積が大きくなればそれだけ電鋳膜厚の分布、すなわち電流密度の分布が生じやすくなる。電鋳の基本的な現象として、膜厚のパターン依存性が挙げられる。すなわち、電鋳しようとするエリアに導電性シード層を、電鋳しないエリアに非導電体(例えばフォトレジストなど)を形成して電鋳を行うと、非導電体エリアに向かう、または出てくるはずの電気力線が付近の導電性シード層エリアに向かい、膜厚が厚くなる部位が生じる。よって、膜厚分布を均一にするためには、非導電体エリアの面積が、面内においてできるだけ均等な分布となるように配置しなければならない。
【0009】
本発明の課題は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、シート状加工による高い生産性を保ちながら、電鋳膜厚、特にダイアフラム部の膜厚の均一性に優れた振動板部材を有するとともに、ブリッジ部と被記録媒体やワイパーブレード等の部材との接触を低減可能な液体吐出ヘッド、該液体吐出ヘッドを備えた液体吐出装置及び画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明に係る液体吐出ヘッドは、
液滴を吐出するノズルを有するノズル板と、前記ノズルに連通する液室を形成する流路部材と、前記液室の壁面の一部を形成する振動板部材とが積層して接合された液室ユニットを有する液体吐出ヘッドにおいて、
前記振動板部材は、2層以上の電鋳層で構成され、前記液室に相対する部位は前記壁面の一部を形成する薄肉部及び厚肉部からなり、
外周には切断されたブリッジ部が複数形成され、
隣接する前記ブリッジ部間の領域の少なくとも一部に、前記薄肉部が形成されていることを特徴とする液体吐出ヘッドである。
上記課題を解決するために、本発明に係る液体吐出装置は、
本発明の液体吐出ヘッドを備え、該液体吐出ヘッドから吐出した液体を被着媒体上に着弾することを特徴とする液体吐出装置である。
上記課題を解決するために、本発明に係る画像形成装置は、
本発明の液体吐出装置を備え、前記液体が画像形成用インクであり、前記被着媒体が記録媒体であることを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る液体吐出ヘッドによれば、シート状加工による高い生産性を保ちながら、電鋳膜厚、特に薄肉部の膜厚の均一性に優れた振動板部材を有するとともに、ブリッジ部と被記録媒体やワイパーブレード等の部材との接触を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の液体吐出ヘッドの一実施態様に係る要部断面図である。
【図2】ダイアフラム部の作製工程の一実施態様を示す説明図である。
【図3】振動板部材の外周形状及びブリッジ部の従来例及び本発明の一実施態様を示す説明図である。
【図4】インクジェットヘッドのブリッジ部及びブリッジ部間領域の要部断面図の一例を示した模式図である。
【図5】振動板部材の外周形状及びブリッジ部の従来例及び本発明の他の実施態様を示す説明図である。
【図6】ブリッジ部の構成の一例を示す拡大模式図である。
【図7】本発明の他の実施態様における振動板部材の外周形状及びブリッジ部の端部形状を示す説明図である。
【図8】本発明の画像形成装置の一実施形態に係る全体構成図である。
【図9】本発明の画像形成装置の一実施形態に係る要部平面説明図である。
【図10】本発明の画像形成装置の他の実施形態に係る全体構成図である。
【図11】一般的なインクジェットヘッドの構成の一例を示す斜視図である。
【図12】振動板部材のブリッジ部を説明する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び画像形成装置について、図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【0014】
〔第1の実施態様〕
本発明に係る液体吐出ヘッドであるインクジェットヘッドの一実施形態について、図1を参照して説明する。図1は、インクジェットヘッドを構成する振動板部材の短辺方向の要部断面図であり、1列のみを表示したものである。
【0015】
このインクジェットヘッドは、液滴を吐出するノズル24が形成されたノズル板23と、ノズル24に連通する個別液室(以下、単に「液室」ともいう)25を形成する液室間隔壁を有する流路部材(流路板)22と、個別液室25の壁面の一部を形成する振動板部材21とが積層して接着剤で接合された液室ユニット20を有し、振動板部材21は、3層の電鋳層で構成され、個別液室25に相対する部位は壁面の一部を形成する薄肉部21a及び凸部を形成する厚肉部21b及び21cで構成される。
ノズル板23と、流路部材22と、振動板部材21とを接着剤で接合することにより、ノズル24が連通する個別液室25が形成され、個別液室25に流体抵抗部を介してインクを供給するための共通液室26がフレーム27に形成される。
そして、振動板部材21の個別液室25とは反対側には振動板部材21を変形させて液室内のインクを加圧するための駆動手段(アクチュエータ手段)である電気機械変換素子としての積層型圧電素子28と支柱部とを設け、振動板部材21と駆動手段が接着剤で接合されている。これらの圧電素子28及び支柱部の他端部は基板29に接合している。
【0016】
圧電素子28は、圧電材料と内部電極とを交互に積層した積層型圧電素子(ここではPZT)である。本実施形態では、圧電素子28の圧電方向として、d33方向の変位を用いて液室25内のインクを加圧する構成としている。このように構成したインクジェットヘッドにおいては、圧電素子28に対して選択的に20〜50Vの駆動パルス電圧を印加することによって、パルス電圧が印加された圧電素子28が積層方向に伸長して、振動板部材21をノズル方向に変形させ、液室25の容積/体積変化によって液室25内のインクが加圧され、ノズル24からインク滴が吐出(噴射)される。そして、インク滴の吐出に伴って液室25内の液圧力が低下し、このときのインク流れの慣性によって液室25内には若干の負圧が発生する。この状態の下において、圧電素子28への電圧の印加をオフ状態にすることによって、振動板部材21が元の位置に戻って液室25が元の形状になるため、さらに負圧が発生する。このとき、共通液室26から液室25内にインクが充填される。そこで、ノズルのインクメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次のインク滴吐出のために圧電素子28にパルス電圧を印加しインク滴を吐出させる。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや引き−押し打ちを行うこともできる。
【0017】
ノズル板23の材料としては、金属材料、例えば、電鋳工法によるNiメッキ膜等で形成したものや、ステンレスをプレス加工したものが挙げられる。ノズル板23には、液滴を飛翔させるための微細な吐出口であるノズル24が多数形成されている。
このノズル24の内部形状(内側形状)としては、ホーン形状(略円柱形状又は略円錘台形状でも良い)や、テーパ形状が挙げられる。また、このノズル24の径は、液滴出口側の直径で約15〜35μmである。
本実施態様では、ノズルの直径は18〜24μmとした。また、各列のノズルピッチは、150dpi/300dpiである。
【0018】
ノズル板23の材料としては、上述の金属材料以外に、樹脂材料を用いてもよい。
また、本実施態様において、このノズル板23の液体吐出面(ノズル表面側)は、図示しない撥水性の表面処理を施した撥水処理層を設けている。該撥水処理層としては、例えば、PTFE−Ni共析メッキやフッ素樹脂の電着塗装、蒸発性のあるフッ素樹脂(例えば、オプツールなど)を蒸着コートしたもの、シリコン系樹脂・フッ素系樹脂の溶剤塗布後の焼き付け等が挙げられ、液体物性に応じて選定した撥水処理膜を設け、液体の滴形状、飛翔特性を安定化させて、高品位の画像品質を得られるようにすることができる。
【0019】
流路部材22の材料としては、例えば、結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム水溶液(KOH)などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで、液室などの流路パターンを形成したもの(単結晶シリコンに限らない)や、その他のステンレス基板をプレス加工したものや、感光性樹脂などが挙げられる。
【0020】
また、図1に示すように、流路部材22には、共通液室26の残留振動を減衰させるために、振動板部材21のダンパ部31が上下に変位する空間である凹部(ダンパ室)33が形成されている。ダンパ室33は、ドライエッチングや、ウェットエッチングなどの方法により形成することができる。
【0021】
振動板部材21は、ニッケルの金属プレートから形成することができ、例えば、エレクトロフォーミング法(電鋳法)で作製を行う。
振動板部材21は、個別液室25に相対する部分にダイアフラム部30を有し、該ダイアフラム部30は、変形を容易にするための薄肉部(21a)に圧電素子と当接して接合するための厚肉部(21b、21c)による凸部を形成したアイランド構造である。また、隔壁に対応する部分にも厚肉部を形成し、平坦面(薄肉部)側を流路部材22と接着剤で接合し、厚肉部側を圧電素子28や支柱部と接着剤で接合している。
【0022】
なお、支柱部は圧電素子28と同様に形成したものであるが、駆動電圧を印加しないため、単なる支柱として機能する。また、振動板部材21の共通液室26に面する箇所にはダンパ部31が設けられている。
【0023】
振動板部材21の電鋳による作製工程について、図2により説明する。
図2(a)〜(f)は、ダイアフラム部の作製工程を示したもので、図2(a)に示すように、まず基板40に薄肉部である第一層(厚さ2〜5μm)21aを形成する。次いで図2(b)に示すように、厚肉部間に相当する部分が窓となるレジストパターン41を形成し、例えばニッケル電鋳を行うことで、図2(c)に示すように、第一層21a上にニッケルが析出され堆積して第二層(厚さ5〜20μm)21bが形成される。そして、図2(d)及び図4(e)に示すように、レジストパターン42を形成して電鋳を再度行い、第三層(厚さ5〜20μm)21cが形成される。基板40から剥がした後、レジストパターン41及び42を除去すると、図2(f)に示すように、薄肉部21aと凸部であるアイランド状厚肉部(21b及び21c)を備えた3層の振動板部材21が得られる。
なお、図2では振動板部材21の積層数は3層としたが、2層以上であればよく、3層に限定されない。
【0024】
次に、振動板部材の外周形状及びブリッジ部について、図3及び図4により説明する。
図3は、部材同士を繋ぐブリッジ部が設けられ、製造工程において切断分離される前の状態を示す平面図であって、図3(A)は従来の振動板部材の例、図3(B)は本発明の一実施態様における振動板部材の例を示している。
ブリッジ部51の寸法は、3層の振動板部材21本体の外形線から垂直方向に約0.1mm、平行方向に約1mm程度である。ブリッジ部51は、第一層21aと第二層21bからなる2層構成であるが、これに限られるものではなく、第三層21cも含めた3層構成として形成してもよい。ただし、ブリッジ部51を3層構成とすると、厚すぎて切断が困難になり、カットする工具の寿命も短くなることがあるため、2層構成とすることが好ましい。一方、第一層のみからなる1層構成とすると、薄すぎて破れてしまい、ブリッジとしての機能を果たすことができない。
【0025】
図3(B)に示すように、本発明の一実施態様における振動板部材21では、隣接するブリッジ部間の領域に第一層(薄肉部)21aが形成されているため、ダイアフラム部の薄肉部の膜厚の均一性が向上する。これに対し、図3(A)の従来の振動板部材のように、ブリッジ部間の領域に第一層めっきが形成されていない、すなわち1層目のレジストが形成されていると、その領域には電気力線が伝わらないため、周辺部に電気力線が集中し、その集中した部分の膜厚が厚くなってしまうため、ダイアフラム部を含む薄肉部の膜厚の均一性が得られない。
インクジェットヘッドの高画質化を実現するためには、ダイアフラム部の膜厚均一性による高精度化は不可欠である。そこで、本実施形態に係る振動板部材は、隣接するブリッジ部間の領域に薄肉部を形成するものである。
なお、ここでブリッジ部間の薄肉部とは、第一層21aに限定されるものではなく、ブリッジ部よりも薄肉で形成されることを意味する。したがって、ブリッジ部を3層とし、ブリッジ部間の薄肉部を第一層及び第二層の2層で構成してもよい。
【0026】
また、図3(B)に示すように、隣接するブリッジ部間の領域のうち、ブリッジ部51の切断部位50a及び50bに沿って、第一層(薄肉部)21aが形成されない領域を有することが好ましい。隣接するブリッジ部間の領域に形成される第一層(薄肉部)21aは、図3(B)に示すように予め分離して設けておくことにより、製造工程においてブリッジ部51の切断装置や切断方法を変更することなく、従来と同様に切断して部材を分割することができる。
【0027】
図4は、インクジェットヘッドの要部の断面図を示した模式図である。図4(A)はブリッジ部51が設けられた部位の断面図、図4(B)はブリッジ部間の領域に第一層(薄肉部)21aが形成された部位の断面図、図4(C)は図4(A)及び(B)のA−A断面を示す断面図をそれぞれ示している。なお、図4(D)は従来例のブリッジ部間(従来例の図4(B)に相当する部位)の断面図、図4(E)は図4(A)及び(D)で構成される従来例のA−A断面を示す断面図である。
図4(A)に示すように、振動板部材21の両端部には2層(21a、21b)からなるブリッジ部51が形成されている。
従来の振動板部材では、ブリッジ部間領域は、電鋳を行う際にレジストが形成され、めっきが成長せず、図4(D)に示すように空間となっていたのに対し、本発明の本実施態様では、第一層のめっきが行われ、図4(B)に示すようにブリッジ部間領域には第一層(薄肉部)21aが形成される。
【0028】
ブリッジ部間領域に第一層(薄肉部)21aが形成されたことにより、フレーム27と振動板部材21との接合において、ブリッジ部51とブリッジ部51との間も接着剤34で埋まる。このため、ブリッジ部51とブリッジ部間とがほぼ同一の高さとなり、第一層(薄肉部)21aで平坦に形成されるため、図4(C)に示すように、ブリッジ部51の切断部の側面のエッジが露出することがない。これに対し、従来の振動板部材では図4(E)に示すように、ブリッジ部51の切断部の側面のエッジが接着剤により埋まることなく露出して、切断角部が突出してしまう。
【0029】
〔第2の実施態様〕
本発明の第2の実施態様について、図5により説明する。
図5は、製造工程において切断分離される前の状態の振動板部材21を示す平面図であって、図5(A)は従来の振動板部材21の例、図5(B)は本発明の第2の実施態様における振動板部材21の例を示している。
図5(B)に示すように、隣接するブリッジ部間の全領域に第一層(薄肉部)21aが形成されている。このような構成とすることにより、ブリッジ部の切断において、ブリッジ部間に形成された第一層(薄肉部)21aも切断する必要が生じ、分割方法を従来と変更する必要は生じるが、第一層(薄肉部)21aの膜厚均一性、特にダイアフラム部の薄肉部の膜厚均一性をより向上させることができる。
なお、第1の実施態様と同様に、ブリッジ部間の薄肉部は、第一層21aに限定されるものではなく、ブリッジ部よりも薄肉で形成されることを意味する。したがって、ブリッジ部を3層とし、ブリッジ部間の薄肉部を第一層及び第二層の2層で構成してもよい。
【0030】
〔第3の実施態様〕
本発明の第3の実施態様について、図6により説明する。
図6(A)に示す振動板部材21のブリッジ部51を拡大した模式図を図6(B)及び(C)に示す。図6(B)は第1の実施態様に係わるブリッジ部51、図6(C)は本発明の第3の実施態様に係るブリッジ部51の例を示している。
図6(C)に示すように、ブリッジ部の寸法は従来と同じであるが、中央部の層が第一層(薄肉部)21aの1層のみとなっている。このような構成とすることにより、第一層(薄肉部)21aの膜厚均一性は従来と同等のままで、ブリッジ部51の剛性のみを低下させることができ、ブリッジ部の分割によってブリッジが折れた場合であっても接合不良の発生を抑制できる。すなわち、接合時の加圧力でブリッジ部を元通りに変形させやすくなる。また、ブリッジ部自体の外形寸法は従来と変わらないので、製造工程において分割方法を変更する必要が無い。
【0031】
〔第4の実施態様〕
本発明の第4の実施態様について、図7(A)により説明する。
図7(A)に示すように、ブリッジ部51の切断された側の角部を曲線形状とすることができる。第二層(厚肉部)21bの切断部の形状が、分割後に曲線形状となるように予めレジストを設計しておく。このように曲線形状とすることにより、分割後のブリッジの角部の鋭さがなくなるため、被記録媒体(紙)やワイパーブレード等の部材の引っかかりをより抑制することができる。
【0032】
〔第5の実施態様〕
本発明の第5の実施態様について、図7(B)により説明する。
図7(B)に示すように、ブリッジ部51の切断された側を曲線形状とするとともに、ブリッジ部間領域に形成された第一層(薄肉部)21aの四隅の角部も曲線形状とすることができる。第二層(厚肉部)21bの切断部の形状とともに第一層(薄肉部)21aの外周も曲線形状とすることにより、角部が最小限となり、構成被記録媒体(紙)やワイパーブレード等の部材の引っかかりをより確実に抑制することができる。
【0033】
〔画像形成装置〕
本発明の液体吐出装置は、本発明の液体吐出ヘッドを備え、該液体吐出ヘッドから吐出した液体を被着媒体上に着弾する。
本発明の画像形成装置は、液体吐出装置を備え、前記液体が画像形成用インクであり、前記被着媒体が記録媒体である。
本発明の画像形成装置の一実施態様について、図8及び図9を参照して説明する。なお、図8は装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図であり、図9は機構部の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置であり、左右の側板221A、221Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
【0034】
このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための本発明に係る液体吐出ヘッドユニットからなる記録ヘッド234を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
【0035】
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有する液体吐出ヘッド234a、234bを1つのベース部材に取り付けて構成したもので、一方のヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、他方のヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。なお、ここでは2ヘッド構成で4色の液滴を吐出する構成としているが、各色毎の液体吐出ヘッドを備えることもできる。
【0036】
また、キャリッジ233には、記録ヘッド234のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのサブタンク235a、235b(区別しないときは「サブタンク235」という。)を搭載している。このサブタンク235には各色の供給チューブ236を介して、供給ユニット224によって各色のインクカートリッジ210から各色のインクが補充供給される。
【0037】
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。
【0038】
そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド部材245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えるとともに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
【0039】
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
【0040】
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
【0041】
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
【0042】
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け288を配置し、この空吐出受け288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
【0043】
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
【0044】
このとき、帯電ローラ256に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
【0045】
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
【0046】
このように、この画像形成装置では本発明に係る液体吐出ヘッドを記録ヘッドとして備えているので、信頼性の高い安定した滴吐出を行なうことができて、高速で、高画質画像を形成することができる。
【0047】
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える本発明に係る画像形成装置の他の実施態様について図10を参照して説明する。なお、図10は装置の機構部全体の概略構成図である。
この画像形成装置は、ライン型画像形成装置であり、装置本体401の内部に画像形成部402等を有し、装置本体401の下方側に多数枚の記録媒体(用紙)403を積載可能な給紙トレイ404を備え、この給紙トレイ404から給紙される用紙403を取り込み、搬送機構405によって用紙403を搬送しながら画像形成部402によって所要の画像を記録した後、装置本体401の側方に装着された排紙トレイ406に用紙403を排紙する。
【0048】
また、装置本体401に対して着脱可能な両面ユニット407を備え、両面印刷を行うときには、一面(表面)印刷終了後、搬送機構405によって用紙403を逆方向に搬送しながら両面ユニット407内に取り込み、反転させて他面(裏面)を印刷可能面として再度搬送機構405に送り込み、他面(裏面)印刷終了後排紙トレイ406に用紙403を排紙する。
【0049】
ここで、画像形成部402は、例えばブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色の液滴を吐出する、フルライン型の4個の本発明に係る液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッド411k、411c、411m、411y(色を区別しないときには「記録ヘッド411」という。)を備え、各記録ヘッド411は液滴を吐出するノズルを形成したノズル面を下方に向けてヘッドホルダ413に装着している。
【0050】
また、各記録ヘッド411に対応してヘッドの性能を維持回復するための維持回復機構412k、412c、412m、412y(色を区別しないときには「維持回復機構412」という。)を備え、パージ処理、ワイピング処理などのヘッドの性能維持動作時には、記録ヘッド411と維持回復機構412とを相対的に移動させて、記録ヘッド411のノズル面に維持回復機構412を構成するキャッピング部材などを対向させる。
【0051】
なお、ここでは、記録ヘッド411は、用紙搬送方向上流側から、ブランク、シアン、マゼンタ、イエローの順に各色の液滴を吐出する配置としているが、配置及び色数はこれに限るものではない。また、ライン型ヘッドとしては、各色の液滴を吐出する複数のノズル列を所定間隔で設けた1又は複数のヘッドを用いることもできるし、ヘッドとこのヘッドにインクを供給する記録液カートリッジを一体とすることも別体とすることもできる。
【0052】
給紙トレイ404の用紙403は、給紙コロ(半月コロ)421と図示しない分離パッドによって1枚ずつ分離され装置本体401内に給紙され、搬送ガイド部材423のガイド面423aに沿ってレジストローラ425と搬送ベルト433との間に送り込まれ、所定のタイミングでガイド部材426を介して搬送機構405の搬送ベルト433に送り込まれる。
【0053】
また、搬送ガイド部材423には両面ユニット407から送り出される用紙403を案内するガイド面423bも形成されている。更に、両面印刷時に搬送機構405から戻される用紙403を両面ユニット407に案内するガイド部材427も配置している。
【0054】
搬送機構405は、駆動ローラである搬送ローラ431と従動ローラ432との間に掛け渡した無端状の搬送ベルト433と、この搬送ベルト433を帯電させるための帯電ローラ434と、画像形成部402に対向する部分で搬送ベルト433の平面性を維持するプラテン部材435と、搬送ベルト433から送り出す用紙403を搬送ローラ431側に押し付ける押さえコロ436と、その他図示しないが、搬送ベルト433に付着したインクを除去するためのクリーニング手段である多孔質体などからなるクリーニングローラなどを有している。
【0055】
この搬送機構405の下流側には、画像が記録された用紙403を排紙トレイ406に送り出すための排紙ローラ438及び拍車439を備えている。
【0056】
このように構成した画像形成装置において、搬送ベルト433は矢示方向に周回移動し、高電位の印加電圧が印加される帯電ローラ434と接触することで帯電され、この高電位に帯電した搬送ベルト433上に用紙403が給送されると、用紙403は搬送ベルト433に静電的に吸着される。このようにして、搬送ベルト433に強力に吸着した用紙403は反りや凹凸が校正され、高度に平らな面が形成される。
【0057】
そして、搬送ベルト433を周回させて用紙403を移動させ、記録ヘッド411から液滴を吐出することで、用紙403上に所要の画像が形成され、画像が記録された用紙403は排紙ローラ438によって排紙トレイ406に排紙される。
【0058】
このように、このインクジェット記録装置においては本発明にかかる、接合信頼性の高い振動板を供給することが可能となる。
【0059】
このように、本発明の画像形成装置は、本発明の液体吐出ヘッド(インクジェットヘッド)を搭載しており、シート状加工による高い生産性を保ちながら、電鋳膜厚、特に薄肉部の膜厚の均一性に優れた振動板部材を有するとともに、ブリッジ部と被記録媒体やワイパーブレード等の部材との接触を低減させることができる本発明の液体吐出ヘッドにより、吐出特性の均一化に優れ、高画質の画像が形成可能であるとともに、紙粉の発生、部品間での層間はく離、ワイパーブレードの磨耗を抑制可能な画像形成装置が得られる。
画像形成装置としては、プリンタ、ファクシミリ、MFP(多機能周辺装置)などが挙げられる。
【0060】
なお、上記実施形態においては、本発明に係る液体吐出ヘッドをインクジェットヘッドに適用したが、インク以外の液体の滴、例えば、パターニング用の液体レジストを吐出する液滴吐出ヘッド、遺伝子分析試料を吐出する液滴吐出ヘッドなどにも適用することできる。
【0061】
なお、本発明の画像形成装置において、「用紙」とは材質を紙に限定するものではなく、OHP、布、ガラス、基板などを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含む。また、画像形成、記録、印字、印写、印刷はいずれも同義語とする。
【0062】
また、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。
【0063】
さらに、「画像」とは、平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。
【符号の説明】
【0064】
21 振動板部材
21a 薄肉部
21b 厚肉部
21c 厚肉部
22 流路部材
23 ノズル板
24 ノズル
25 液室(個別液室)
26 共通液室
27 フレーム
28 圧電素子
29 基板
30 ダイアフラム部
31 ダンパ部
32 供給口
33 凹部(ダンパ室)
34 接着剤
51 ブリッジ部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0065】
【特許文献1】特開平6−143573号公報
【特許文献2】特開2004−90297号公報
【特許文献3】特開2008−068489号公報
【特許文献4】特開2005−28641号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液滴を吐出するノズルを有するノズル板と、前記ノズルに連通する液室を形成する流路部材と、前記液室の壁面の一部を形成する振動板部材とが積層して接合された液室ユニットを有する液体吐出ヘッドにおいて、
前記振動板部材は、2層以上の電鋳層で構成され、前記液室に相対する部位は前記壁面の一部を形成する薄肉部及び厚肉部からなり、
外周には切断されたブリッジ部が複数形成され、
隣接する前記ブリッジ部間の領域の少なくとも一部に、前記薄肉部が形成されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
【請求項2】
隣接する前記ブリッジ部間の領域のうち、前記ブリッジ部の切断部位に沿って前記薄肉部が形成されない領域を有することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項3】
隣接する前記ブリッジ部間の全領域に前記薄肉部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項4】
前記ブリッジ部の切断された側の角部が曲線形状であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
【請求項5】
前記ブリッジ部間の領域に形成された前記薄肉部の四隅の角部が曲線形状であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを備え、該液体吐出ヘッドから吐出した液体を被着媒体上に着弾することを特徴とする液体吐出装置。
【請求項7】
請求項6に記載の液体吐出装置を備え、前記液体が画像形成用インクであり、前記被着媒体が記録媒体であることを特徴とする画像形成装置。

【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図1】
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【図2】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−56434(P2013−56434A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195102(P2011−195102)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】