液体容器、及び、その被覆カバー部材
【課題】簡素な構成により、抜群の安定感で転倒することを確実に防止して載置することのできる液体容器、及び、その被覆カバー部材を提供することを目的とする。
【解決手段】液体を貯溜可能な容器本体12を備えた液体容器11であって、上記容器本体12の側壁部分16に、上記容器本体16を載置面に対して傾けた姿勢で突張り支持する支持部材27を備え、上記支持部材27を、上記容器本体12を突張り支持する突張支持姿勢、或いは、上記側壁部分16に対して対向する対向姿勢に変更可能に上記容器本体12に枢着部19によって枢着した液体容器11。
【解決手段】液体を貯溜可能な容器本体12を備えた液体容器11であって、上記容器本体12の側壁部分16に、上記容器本体16を載置面に対して傾けた姿勢で突張り支持する支持部材27を備え、上記支持部材27を、上記容器本体12を突張り支持する突張支持姿勢、或いは、上記側壁部分16に対して対向する対向姿勢に変更可能に上記容器本体12に枢着部19によって枢着した液体容器11。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯用飲料容器として屋外で用いるに好適な液体容器、及び、その被覆カバー部材に関し、さらに詳しくは、容器本体を転倒せずに安定して載置することのできる液体容器、及び、その被覆カバー部材に関する。
【背景技術】
【0002】
液体容器は、内部に液体を貯溜しているため、転倒したときの衝撃により容器本体が破損したり、蓋が開いて液体が漏れてしまうという難点があった。
特に、水筒や携帯用魔法瓶などの携帯用飲料容器は、例えば、縦長に形成することにより、持ち運びし易い形態であるものが多いが、その反面で、重心が高くなり転倒し易い形態になるといわざるを得ない。
【0003】
しかも、屋外では、傾斜や凹凸の有する載置面、或いは、柔軟な載置面が殆どであるため、より一層、転倒し易かった。
【0004】
このような課題に対して、下記特許文献1において、転倒を効果的に防止することのできる飲料容器支持具が開示されている。
【0005】
上記飲料容器支持具は、飲料量容器底部に備えた基台と、該基台に対して脚部を外側へ突出可能な複数の脚とにより構成している。
上記飲料容器支持具は、外側へ突出した複数の脚により飲料容器を支持するため、飲料容器を起立した状態で安定して載置することができる。
【0006】
しかし、飲料容器は、上記飲料容器支持具により支持されたときも、起立した状態となるため、重心が高いままであり、また、周方向いずれの側に作用する力に対しても、起立した状態に支持しておく必要がある。
【0007】
よって、その分だけ複数の脚を、周方向全体に亘って備える必要があるとともに、より外側へ突出しなければ、転倒してしまうおそれがあるため、結果的に、構成が大掛かりで複雑になってしまうという難点を有する。
【0008】
しかも、複数の脚を飲料容器本体に退避可能に構成しているため、さらに構成が複雑になり、結果的に、故障の原因や、コストが高くなるといった難点が生じる。
【特許文献1】特開平08−280519号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこでこの発明は、簡素な構成により、抜群の安定感で転倒することを確実に防止して載置することのできる液体容器、及び、その被覆カバー部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、液体を貯溜可能な容器本体を備えた液体容器であって、上記容器本体の側壁部分に、上記容器本体を載置面に対して傾けた姿勢で突張り支持する支持部材を備え、上記支持部材を、上記容器本体を突張り支持する突張支持姿勢、或いは、上記側壁部分に対して対向する対向姿勢に変更可能に上記容器本体に枢着部によって枢着して構成した液体容器であることを特徴とする。
【0011】
上記支持部材は、載置面に対して傾けた姿勢の上記容器本体を突張り支持可能な部材であれば、その材質、形態について特に限定しない。例えば、支持部材の材質については、樹脂、金属、木材などで形成することができ、形態については、例えば、板状、針金などの棒線状などの形態で形成することができる。
【0012】
本発明の液体容器は、支持部材を突張り支持姿勢とし、該支持部材によって上記容器本体を載置面に対して傾けた姿勢で突張り支持することができる。
【0013】
このように上記容器本体を傾けた姿勢で載置することにより、起立した姿勢で載置するよりも重心が低い状態に保つことができる。さらに、容器本体を傾けた姿勢で載置することにより、支持部材に容器本体から寄りかかる荷重が加わる力を利用して、支持部材を、容器本体と載置面との間でしっかりと突っ張り支持させることができる。
【0014】
さらに、液体容器は、載置面に載置したとき、支持部材と容器本体との双方が載置面に接触した状態でしっかりと載置することができる。
【0015】
従って、液体容器は、凹凸や傾斜の有する載置面や、ガタが生じたり、柔らかな不安定な載置面に載置した場合であっても、転倒することなく安定して載置することができ、さらに、屋外で風の吹く状況下で使用した場合や、不測に人等が接触して外力が加わった場合であっても、転倒することなく安定して載置することができる。
【0016】
また、上述したように容器本体を傾けた形態で載置することにより、支持部材は、容器本体を支持するために、容器本体の周方向全体に亘って複数、突出した形態で形成する必要がない。すなわち、液体容器は、容器本体を傾けたとき、寄りかかる側のみを支持すれば、安定して載置することができるため、容器本体を安定して載置できる構造を簡素な構成で実現することができる。
【0017】
その他にも、液体容器を販売時に展示台に陳列したとき、容器本体を傾けた状態で載置することもできる。これにより、客の目を惹き易くなり、商品アピール性を他の起立して載置する通常の液体容器と比較して抜群に向上させることができるといった効果を得ることができる。
【0018】
本発明の態様として、上記支持部材を上記突張支持姿勢に保つ支持姿勢保持手段を、上記容器本体に備えることができる。
【0019】
上記支持姿勢保持手段により、例えば、容器本体側から押さえ付ける力が加わっても支持部材が不測に枢動することなく、該支持部材を突張り支持姿勢の状態にしっかりと保つことができる。このため、容器本体を、より一層、安定した載置状態に保つことができる。
【0020】
さらに、上記支持姿勢保持手段により支持部材を突張り支持姿勢に確実に保持することができるため、容器本体を載置面に載置する際においても、支持部材を側壁部分に対して開けるだけで意識せずともスムーズ、且つ、正確に対向姿勢から突張り支持姿勢へ姿勢変更することができる。
【0021】
また、本発明の態様として、上記支持姿勢保持手段を、上記側壁部分と上記支持部材とに連結した紐状保持手段により構成し、上記紐状保持手段を、突張支持姿勢において上記側壁部分と上記支持部材との間で張架される長さで形成することができる。
【0022】
上記紐状保持手段は、紐状の部材は勿論、その他にも帯状や鎖状の部材をも含み、さらに、ゴム紐など伸縮性の有する部材も含む。さらにまた、上記帯状部材は、ベルトやバンドの他にも、テープ状の薄肉な部材も含む。
【0023】
上記構成により、支持部材を突張支持姿勢としたとき、上記側壁部分と上記支持部材との間で紐状保持手段が張架されるため、支持部材を突張支持姿勢の状態に保持することができる。
【0024】
これに対して、支持部材を、対向姿勢とする場合には、紐状保持手段は、紐状であるため、上記側壁部分と上記支持部材との間の距離に応じて弛んだ状態となる。このため、紐状保持手段が邪魔になることなく、スムーズに支持部材の姿勢変更を行うことができる。
【0025】
本発明の態様として、上記支持姿勢保持手段を、上記側壁部分と上記支持部材とに連結する棒状部を備えた棒状保持手段により構成し、上記支持部材の枢動に連動してスライド可能に上記棒状保持手段を保持するスライド許容保持部を、上記側壁部分、及び、上記支持部材のうち一方の側に備えることができる。
【0026】
上記棒状保持手段は、例えば、合成樹脂、金属、或いは、木材などの素材により形成することができる。
【0027】
上記棒状保持手段は、上記支持部材の枢動に連動して動作するため、上記側壁部分と上記支持部材との間で邪魔になることない。よって、対向姿勢と突張り支持姿勢との間でスムーズに支持部材の姿勢変更をすることができる。
【0028】
さらに、スライド許容保持部によって上記棒状保持手段を保持することができるとともに、上記棒状部により支持部材が側壁部分に対して過度に開くことを阻止できるため、支持部材を突張支持姿勢の状態にしっかりと保持することができる。
【0029】
本発明の態様として、上記支持部材を上記容器本体に対して突き出し方向へ付勢する付勢手段を、上記容器本体に備え、上記付勢手段の付勢力に抗して上記支持部材を解除可能に上記対向姿勢に保持する対向姿勢保持手段を、上記容器本体に備えることができる。
【0030】
上記対向姿勢保持手段により、上記支持部材を対向姿勢としたとき、容器本体に対して不用意にガタついたり、開いたりすることなく該支持部材を上記対向姿勢にしっかりと保持しておくことができる。
【0031】
さらに、対向姿勢保持手段による保持を解除すれば、上記付勢手段の付勢力を利用して支持部材を自発的に上記突張り支持姿勢へ変更することができる。このため、支持部材をいちいち手動で側壁部分に対して開ける手間を必要とせず、対向姿勢から突張り支持姿勢へ容易に姿勢変更することができる。
【0032】
本発明の態様として、上記対向姿勢保持手段を、撓み変形により互いに取り外し可能に係合する係合部と被係合部とで形成し、上記係合部を、上記側壁部分と上記支持部材のうちいずれか一方の側に構成し、上記被係合部を、上記一方の側とは異なる他方の側に構成することができる。
【0033】
上記対向姿勢保持手段を、上記係合部と上記被係合部とで形成し、これら係合部と被係合部とを互いに取り外し可能に係合することにより、撓み変形による復元力を利用して上記支持部材をしっかりと上記対向姿勢に保つことができる。
【0034】
さらにまた、上記対向姿勢保持手段は、撓み変形による復元力を利用して上記係合部と上記被係合部とを着脱可能に構成しているため、簡素な構成で構成することができる。
【0035】
本発明の態様として、上記側壁部分に対する上記支持部材の最大回動角度を調節可能な角度調節手段を、上記側壁部分と上記支持部材のうち少なくとも一方の側に備えることができる。
【0036】
上記角度調節手段により、上記側壁部分に対する上記支持部材の最大回動角度を調節することができる。このため、液体容器は、載置面の形態、載置可能なスペース、容器本体に貯溜された液体の容量などに応じて上記側壁部分に対する上記支持部材の最大回動角度を適切な角度に設定して安定して載置することができる。
【0037】
本発明の態様として、上記容器本体の上記側壁部分にベース部材を装着し、上記支持部材を、上記ベース部材に上記枢着部を介して枢着し、上記支持部材と上記ベース部材とを備えた支持構造体を構成することができる。
【0038】
支持部材、及び、ベース部材を一体に備えた支持構造体を構成しているため、このような支持構造体の上記ベース部材を容器本体に装着するだけで、支持部材を備えた液体容器を容易に構成することができる。
【0039】
すなわち、支持部材や枢着部などを1つの支持構造体に備えることによってモジュール化することができるため、液体容器を容易に製造することができる。
【0040】
なお、上記ベース部材の液体容器本体に対する装着方法は、テープ、接着剤による貼付、ビス留め、熱溶着などの方法で装着することができるが、その方法は、特に限定しない。
【0041】
本発明の態様として、上記容器本体の少なくとも上記側壁部分を被覆する被覆カバー部材を備え、上記ベース部材を上記被覆カバー部材の上記側壁部分を被覆する側壁被覆部分に装着することができる。
【0042】
上記容器本体を被覆カバー部材で被覆するだけで、容器本体の側壁部分に支持構造体を備えることができる。このため、容器本体の側壁部分に直接、上記ベース部材を装着する必要がなく容器本体から被覆カバー部材を取り外すだけで支持構造体も取り外すことができ、しかも、取り外した後に容器本体にベース部材を装着していた痕跡が残ることもない。
【0043】
よって通常は、被覆カバー部材を被覆せずに、支持部材などを具備しない通常の液体容器として用い、外出先で載置するときに必要に応じて被覆カバー部材を被覆して支持部材を用いて載置することができる。
【0044】
逆に必要に応じて被覆カバー部材を上記容器本体から取り外せば、載置面に接触して汚れ易い支持部材を水洗いなどして清潔な状態に保つことができる。
【0045】
本発明の態様として、上記容器本体と上記支持部材とのうち少なくとも一方の側の載置面との接触部分に、滑止手段を備えることができる。
【0046】
上記構成により、載置面との接触部分が滑ることを阻止することができるため、液体容器を載置面に、より一層、安定して載置することができる。
さらに、上記滑止手段をゴムなどの軟質な素材によって形成すれば、滑り止め効果を得るとともに、載置面を傷つけることを阻止することができる。
【0047】
滑止手段は、例えば、ゴム、シリコン、ウレタンにより形成することができる。或いは、凹凸、突起などの形状や、滑り止め処理で形成することができる。
【0048】
本発明は、容器本体の少なくとも側壁部分を被覆する側壁被覆部分を備えた液体容器の被覆カバー部材であって、上記側壁被覆部分にベース部材を装着し、上記容器本体を載置面に対して傾けた姿勢で突張り支持する支持部材を、上記ベース部材に備え、上記支持部材を、上記容器本体を突張り支持する突張支持姿勢、或いは、上記側壁部分に対して対向する対向姿勢に変更可能に上記容器本体に枢着部によって枢着した液体容器の被覆カバー部材で構成することができる。
【0049】
上記構成により、被覆カバー部材を、容器本体に被覆するだけで、既存の液体容器を、突張支持姿勢、或いは、対向姿勢に変更可能な支持部材を備えた液体容器として構成することができる。
【0050】
このため、既存の液体容器であっても、載置面に対して傾けた姿勢の容器本体を、支持部材により突っ張り支持した状態で安定して載置することができる。
【発明の効果】
【0051】
本発明によれば、容易に組み立てることができ、製造コストを低減することができる簡素な構成であるとともに、蓋の開閉を繰り返しても、ガタつくことがない丈夫な構成により、蓋を押し上げてから回動起立させるといった略密封状態の容器の蓋開口動作をスムーズに行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0052】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
(第一実施形態)
第一実施形態における飲料容器11は、図1から図3に示すように構成している。
図1は、飲料容器11を斜め上方から視た外観図であり、図2は、飲料容器11の要部である支持構造体10を後方側から視た外観図であり、図3(a),(b)は、一部破断して示した飲料容器11のそれぞれ右側面図、正面図である。
【0053】
飲料容器11は、飲料飲料容器本体12と被覆カバー部材13とを備えて構成している。
飲料容器本体12は、内部に飲料を貯溜可能に略有底円筒状に構成した貯溜容器12Aを備えるとともに、該貯溜容器12Aの上部に口金部材14と蓋部15を備えている。
【0054】
貯溜容器12Aの円筒状の外周側の側壁部分16は、ステンレス、或いは、合成樹脂製である。
【0055】
口金部材14は、貯溜容器12Aの上端部に嵌合により装着され、蓋部15は、口金部材14上に枢着されている。上記口金部材14には、内部の飲料を、直接口を付けて飲むための飲み口(図示せず)が設けられ、上記ワンタッチで開蓋することができる。
なお、上記口金部材14、及び、蓋部15の正面部分(前方部分)には、蓋部1の開操作を押圧により可能とするスイッチ17、このスイッチ17の押圧をロック、或いは、ロック解除可能とするロック部材18を備えている。
【0056】
蓋部15は、上記口金部材14の後側の蓋枢着部に筒状をなす軸部材とねじりコイルばね22を介して枢着される。つまり、蓋部15は、上記ねじりコイルばね22により開方向に常時付勢されている。
【0057】
また、上記被覆カバー部材13は、貯溜容器12A、及び、上記口金部材14の略全体を収容して被覆可能に上部に開口部23を有した有底円筒状の袋状に形成している。
被覆カバー部材13は、開口部23の周方向の一部分を下方向にスリット状に切り欠いた開閉部24を形成している。
【0058】
上記開閉部24の一方の端部には、その長さ方向に沿って一対のスライドファスナ25の一方の側のスライドファスナ25aを縫着し、上記開閉部24の他方の端部には、その長さ方向に沿って一対のスライドファスナ25の他方の側のスライドファスナ25bを縫着している。
【0059】
さらに、開閉部24は、スライダ25cのスライド操作により一対のスライドファスナ同士を係脱することにより開閉可能に構成している。
【0060】
上記飲料容器本体12を被覆カバー部材13に収容し、開閉部24を閉じれば、被覆カバー部材13により、飲料容器本体12の側壁部分16に略密着した状態で被覆することができる。
【0061】
さらに、上記開閉部24を開いた状態にすれば飲料容器11を上記被覆カバー部材13に対してスムーズに出し入れすることができる。
【0062】
また、上記被覆カバー部材13は、飲料容器本体12の左側の側壁部分16を被覆する側壁被覆部分28に、飲料容器本体12を載置面に対して傾けた姿勢で突張り支持する支持構造体10を装着している。
【0063】
上記支持構造体10は、主にベース部材26、支持部材27、連結バンド32、及び、トーションバネ33を備えて構成している。
上記支持部材27とベース部材26とは、枢着部19によって枢着され、ベース部材26に対して支持部材27を上記飲料容器本体12を突張り支持する突張支持姿勢(図1参照)、或いは、上記ベース部材26に対して対向する対向姿勢(図3参照)に変更可能に枢着している。
以下では、ベース部材26、支持部材27、及び、連結バンド32の各部材の構成について詳述する。
【0064】
上記ベース部材26は、図4に示すような形態に合成樹脂により一体成形されている。
なお、図4は、それぞれベース部材26の正面図(a)、右側面図(b)、幅方向中間部分の縦方向断面図(c)、背面図(d)、底面図(e)、平面図(f)、A−A端面図(g)を示している。
【0065】
上記ベース部材26は、貯溜容器12Aの側壁部分16と略同じ曲率で幅方向の全体を湾曲板状に形成した側壁取付部34を備えるとともに、該側壁取付部34の幅方向の中間部分に、該中間部分以外の部分と比較して厚み方向外側へ突出したベース側中間基部35を備えている。
【0066】
上記ベース部材26は、縫着糸29による縫着によって被覆カバー部材13の側壁被覆部分28と一体に装着している。
【0067】
詳しくは、上記側壁取付部34を正面視したときの4隅部分には、縫着糸29を挿通可能な一対の挿通孔37,37を備え、該一対の挿通孔37,37と上記被覆カバー部材13の生地とを縫着糸29によって、一体に結合している。
【0068】
上記ベース側中間基部35は、上部に、支持部材27と枢着する枢着部19の構成部分であるベース側枢着構成部42を備え、上下方向の略中間部分に、ベース側バンド取付部43を備え、下部に、上記支持部材27を該ベース部材26に対して対向姿勢で保持するためのベース側保持部44を備えている。
【0069】
上記ベース側枢着構成部42は、ベース側中間基部35の上端部において幅方向へ中心軸を有する円筒状の形態で突出し、該ベース側枢着構成部42の内部に、枢着棒(図示せず)を挿通可能な枢着軸貫通孔45を有して形成している。
【0070】
さらに、上記ベース側枢着構成部42の幅方向の一方の端部には、トーションバネ33を収容保持可能な座ぐり状に形成したトーションバネ保持部46を備えている(図4(b),(f)参照)。
【0071】
上記ベース側バンド取付部43は、正面視矩形状に開口するとともに厚み方向に貫通して開口したバンド取付用開口部47を備えるとともに、該バンド取付用開口部47の幅方向の両縁部から中間部分手前側にまで突出した一対のバンド取付用突出部48を備えている。
すなわち、これら一対のバンド取付用突出部48は、互いの先端部がバンド取付用開口部47の幅方向の中間部において互いに対向するよう配設され、連結バンド32の長さ方向の一方の端部を係合、或いは、取り外し可能に形成している。
【0072】
上記ベース側保持部44は、上記支持部材27と係合可能に開口した被係合開口部52と、被係合開口部52に対する支持部材27の係合を押圧により解除する係合解除用押圧部53とを備えている。
【0073】
詳しくは、上記ベース側保持部44は、ベース側中間基部35の下部の幅方向の両側を上方へスリット状に切り欠いた切欠き部分を形成することにより、該切欠き部分同士の幅間に、下方へ突片状とした突片部分によって形成される。
【0074】
被係合開口部52は、上記ベース側保持部44の基部側部分に形成している。係合解除用押圧部53は、ベース側保持部44における上記被係合開口部52よりも下側部分(先端側部分)を厚み方向外側へ突出した後、内側へ屈曲させた突出部分により形成している。
【0075】
続いて支持部材27について詳述する。支持部材27は、図5に示すような形態に合成樹脂により一体成形されている。
なお、図5は、それぞれ支持部材27の正面図(a)、右側面図(b)、幅方向中間部分の縦方向断面図(c)、背面図(d)、底面図(e)、平面図(f)、A−A端面図(g)を示している。
【0076】
支持部材27は、その幅方向の中間部分に上下方向に支持側中間基部55を備え、該支持側中間基部55の幅方向の両外側へ突出した板状の支持突片部56を備えている。
【0077】
上記支持側中間基部55は、上部に、上記枢着部19の構成部材である支持側枢着構成部62を備え、上下方向の略中間部分に支持側バンド取付部63を備え、下部に、支持部材27をベース部材26に対して対向姿勢で保持するための支持側保持部64を備えている。
なお、支持側中間基部55の表面(外面)側には、底浅の凹溝状に形成した凹状部分55aを形成している(図5(a),(c)参照)。
上記凹状部分55aに、シール、フィルム、或いは、プレートなどの薄肉部材(図示せず)を固着することにより、外側からバンド取付用開口部66やバンド取付用突出部67を視認不能に隠蔽して外観状の見栄えを良好に保つことができる。さらに、薄肉部材の表面側には、適宜、絵、文字などを表示して視認性を高めてるてもよい。
【0078】
上記支持側枢着構成部62は、ベース側枢着構成部42とともに上記枢着部19を構成したとき、該ベース側枢着構成部42の幅方向の両外側に配されるよう、支持側中間基部55の幅方向の両端側上部を上方へ突出した形態で形成している。さらに、上記支持側枢着構成部62の内部には、ベース側枢着構成部42の枢着軸貫通孔45とともに、枢着棒(図示せず)を挿通可能な枢着軸貫通孔65を備えている。
【0079】
上記支持側バンド取付部63は、基本的に上記ベース側バンド取付部43と同様に、上記支持側中間基部55の上下方向の略中間部分において、バンド取付用開口部66、及び、一対のバンド取付用突出部67を備えている。
すなわち、これら一対のバンド取付用突出部67は、連結バンド32の長さ方向の他方の端部を係合、或いは、取り外し可能に形成している。
【0080】
また、上記支持側保持部64は、支持側中間基部55の下端部において、下方へ突出した突片状の係合突片部72により形成している。
上記係合突片部72は、支持部材27を対向姿勢としたとき、上記ベース側保持部44の上記被係合開口部52の下端側の被係合開口縁部52aに係合し、支持部材27を対向姿勢に保持する(図3(a)参照)。
【0081】
続いて、上記支持突片部56は、支持側中間基部55から幅方向の両外側へ貯溜容器12Aの側壁部分16と略同じ曲率で湾曲する突出形状であるとともに、正面視すると、図5(a)に示すように上方から下方へ徐々に末広がり形状で幅方向外側へ突出するよう板状に形成している。
【0082】
さらに、上記支持突片部56の下端部には、支持側中間基部55の最下端部よりも下方へ突出して突張支持姿勢において載置面に突っ張り支持可能とする支持部73を備えている。
【0083】
上記連結バンド32は、図2に示すように、その長さ方向の両端部に、上記支持側バンド取付部63、及び、上記ベース側バンド取付部43における各バンド取付用突出部48,67に取り付け可能な環状部74を形成している。さらに、連結バンド32は、支持部材27が突張支持姿勢において支持部材27とベース部材26との間で張架可能な長さで形成している。
【0084】
次に、上述の構成で構成した飲料容器11の作用、効果について図6、及び、図7を用いて説明する。
なお、図6は、飲料容器11の作用説明図であり、図7(x)は、図6(a)の領域xの拡大図を示し、図7(y1),(y2)は、図6(a)の領域yの拡大図を示す。
【0085】
支持部材27を、ベース部材26に対して対向姿勢としたとき、該ベース部材26と略密着した状態に保つことができる。
【0086】
詳しくは、図7(x)に示すように、支持部材27を対向姿勢としたとき、支持部材27とベース部材26との間であって、殊に上記支持側保持部64の下側には、間隙部Aを構成することができる。
【0087】
このため、支持部材27を対向姿勢へ変更する際、連結バンド32は、その自重により、長さ方向の中途部分が屈曲するとともに、下方へ垂下するなどして弛んだ形態となるが、このような連結バンド32を上記間隙部Aに収容することができる。
【0088】
従って、支持部材27を対向姿勢としたとき、ベース部材26に対して支持部材27が連結バンド32の干渉によって浮き上がった状態になることがなく、また、支持部材27を、突張支持姿勢から対向姿勢へスムーズに変更することができる。
【0089】
さらに、上記支持部材27を対向姿勢へ変更する際、支持部材27をベース部材26側へ軽く押し付けるだけで、撓み変形により係合突片部72が被係合開口縁部52aに「カチリ」と係合させることができる。
【0090】
よって、ベース部材26に対して支持部材27が不測に開くことがなく、上記支持部材27を対向姿勢の状態にしっかりと保つことができる。
【0091】
飲料容器11の使用者が支持部材27を対向姿勢から突張支持姿勢へ変更して、飲料容器11を傾けた状態で載置面へ載置する手順について説明する。
先ず使用者は、図7(y2)に示すように、係合解除用押圧部53を押圧する。これにより、被係合開口縁部52aは撓み変形し、係合突片部72との係合が解除される。
そうすると、図6(b)に示すよに、枢着部19に備えたトーションバネ33の付勢力により支持部材27は、ベース部材26に対して離間する方向へ回動する。
【0092】
やがて、支持部材27とベース部材26との間で連結バンド32は、張架(伸張)した状態となり、この張架した状態の連結バンド32によって、支持部材27の回動が規制される。
【0093】
このとき、支持部材27は、ベース部材26に対して例えば、70度程度開いた突張支持姿勢となる。
【0094】
そして、使用者は、図6(c)に示すように、支持部材27の支持部73と被覆カバー部材13の底部13aとの双方が載置面に接触するよう載置する。
【0095】
このとき、飲料容器11は、飲料容器本体12が載置面に対して傾いた姿勢となるとともに、傾いた飲料容器本体12を該飲料容器本体12と載置面との間で支持部材27により突張り支持した状態で載置することができる。
【0096】
よって、飲料容器11は、通常どおり起立した状態で載置した場合と比較して、飲料容器本体12の重心を低い状態として載置することができる。また、飲料容器11は、支持部材27の幅方向両側に備えた2つの支持部73,73と、上記被覆カバー部材13(飲料容器本体12)の底部13aとの合計3点支持で支持することができる。
【0097】
従って、凹凸や傾斜の有する載置面や、ガタが生じたり、柔らかな不安定な載置面に載置したり、さらには、あらゆる方向から外力が作用した場合であっても、抜群の安定感を保った状態で載置することができる。
【0098】
さらに、飲料容器11は、使用者が係合解除用押圧部53を押圧するだけで対向姿勢の支持部材27の状態をワンタッチで容易に解除することができるとともに、トーションバネ33の付勢力により支持部材27をベース部材26に対して自発的に離間する側へ回動させることができる。
【0099】
さらにまた、飲料容器11は、支持部材27が飲料容器本体12を適切に突っ張り姿勢することのできる突張支持姿勢となったとき、連結バンド32が張架するため、支持部材27の回動を規制することができる。
よって、支持部材27の対向姿勢から突張支持姿勢への姿勢変更を容易に、且つ、正確に行うことができる。
【0100】
また、飲料容器11は、飲料容器本体12から被覆カバー部材13を取り外せば、飲料容器本体12を支持構造体10を備えない通常の飲料容器として用いることもできる。支持構造体10を直接、飲料容器本体12の側壁部分16に、例えば、接着剤や螺子留めなどによって装着してもよいが、本実施形態の飲料容器11のように、上記被覆カバー部材13を介して飲料容器本体12に支持構造体10を装着する構成とすれば、飲料容器本体12に対する支持構造体10の分離が容易であるとともに、支持構造体10を取り外した痕跡が側壁部分16に残らないため、外観上、良好な見栄えに保つことができる。
【0101】
さらにまた、支持構造体10を備えた被覆カバー部材13のみを単独で扱うことができるため、水洗いなども容易に行うことができるとともに、その他の既存の飲料容器に被覆カバー部材13を被覆すれば、支持構造体10を備えた飲料容器11を容易に構成することもできる。
【0102】
なお、支持構造体10のベース部材26を被覆カバー部材13に対して装着する装着手段は、例えば、上述したよう縫着糸29による縫着に限らず、例えば、鋲(リベット)による装着など他の装着手段であってもよい。
【0103】
但し、ベース側中間基部35を、被覆カバー部材13に対して縫着糸29による縫着により装着すれば、縫着糸29は、リベットなどの装着手段と異なり、柔軟であるため、飲料容器本体12の側壁部分16と接触により該側壁部分16が傷付くことを防ぐことができるといった効果を得ることができる。
【0104】
以下では、他の実施形態における飲料容器について説明する。
但し、以下で説明する飲料容器の構成のうち、上述した飲料容器11と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0105】
(第二実施形態)
第二実施形態の飲料容器21は、図8に示すように、飲料容器本体12を支持姿勢に保持するための支持姿勢保持手段として、第一実施形態の飲料容器11に備えた上記連結バンド32とは異なる構成の支持姿勢保持手段を備えている。
なお、図8は、第二実施形態の飲料容器21の要部を示す外観図である。
【0106】
詳しくは、上記支持姿勢保持手段として、図8に示すように、ベース部材26と支持部材27とに連結するコ字型連結部材75を備え、該コ字型連結部材75は、全体を針金により正面視略コの字形状に形成している。
【0107】
すなわち、コ字型連結部材75は、図8に示すように、幅方向の両側に、それぞれ支持部材27とベース部材26とを連結可能な長さを有した連結棒状部75aを備え、上記一対の連結棒状部75aの一方の端部どうしの間を横架する横架棒状部75bを備えている。さらに、上記連結棒状部75aの他方の端部には、幅方向外側へ突出した突出片75cを備えている。
【0108】
上記ベース部材26には、図9に示すように、上記支持部材27の回動に連動してスライド可能に上記コ字型連結部材75の横架棒状部75bを保持するスライド許容保持部77を形成している。
上記スライド許容保持部77は、支持側中間基部55の幅方向の両側部分に、上下方向に沿ってスリット状に形成している。
【0109】
一方、上記支持部材27は、図10に示すように、支持側中間基部55の上下方向の略中間部分であって、幅方向の両端部に、それぞれコ字型連結部材75の突出片75cを係合して枢動可能に固定する凹状の連結部材枢動固定部76を形成している。
【0110】
上記構成の飲料容器21は、上記支持部材27のベース部材26に対する枢動に連動して上記コ字型連結部材75を動作させることができるため、ベース部材26と支持部材27との間で上記コ字型連結部材75が邪魔になることがなく、支持部材27を、対向姿勢と突張り支持姿勢との間でスムーズに姿勢変更をすることができる。
【0111】
さらに、コ字型連結部材75は、上記横架棒状部75bがスライド許容保持部77により係合保持し、上記連結棒状部75aによって支持部材27がトーションバネ33の付勢力により過度に回動することを規制することができるため、支持部材27を突張支持姿勢の状態にしっかりと保持することができる。
【0112】
詳しくは、コ字型連結部材75は、支持部材27が対向姿勢においては、図11(a)に示すように、略起立した姿勢、すなわち、支持部材27やベース部材26に対して略平行の姿勢となる。このため、支持部材27とベース部材26との間の内部空間にコ字型連結部材75を収容することができる。
【0113】
そして、コ字型連結部材75は、図11(b)に示すように、支持部材27がベース部材26に対して離間する側へ回動するに連動して、上記横架棒状部75bがスライド許容保持部77を、その下部から上方へスライドしながら動く。
このため、支持部材27を、対向姿勢から突張支持姿勢へ姿勢変更する際にコ字型連結部材75によって阻害されることがなく、スムーズに姿勢変更することができる。
【0114】
そして、支持部材27が突張支持姿勢となったとき、上記横架棒状部75bは、スライド許容保持部77の上端部に達する。これにより、スライド許容保持部77は、それ以上、上記横架棒状部75bが上方にスライドしないよう規制することができ、結果的に支持部材27を突張支持姿勢に保つことができる。
【0115】
このため、飲料容器21は、図11(c)に示すように、上述と同様に傾けた姿勢の飲料容器本体12を支持部材27により突っ張り支持した状態で載置面に載置することができる。
【0116】
(第三実施形態)
第三実施形態の飲料容器31は、支持姿勢保持手段を備えて構成し、該支持姿勢保持手段は、図12に示すように、合成樹脂により全体を略I字形状に一体成形したI字型連結部材82を備えている。
【0117】
上記I字型連結部材82は、支持部材27とベース部材26とを連結可能な長さの連結棒状部82aを備え、連結棒状部82aの長さ方向の両端部に、それぞれ幅方向両外側へ突出した一対の突出片82b,82cを備えている。
ここで、上記I字型連結部材82の長さ方向の上記ベース部材26と連結する側の一対の突出片82bをベース側突出片82bに設定するとともに、上記I字型連結部材82の長さ方向の上記支持部材27と連結する側の一対の突出片82cを支持側突出片82cに設定する。
【0118】
上記ベース部材26には、上記支持部材27の回動に連動してスライド可能に上記I字型連結部材82のベース側突出片82bを保持するスライド許容保持部86を形成している。
上記スライド許容保持部86は、支持側中間基部55の幅方向の中間部分に、上下方向に沿ってスリット状に形成している。
【0119】
一方、上記支持部材27は、支持側中間基部55の上下方向の略中間部分であって、幅方向の中間部分に、I字型連結部材82の支持側突出片82cを枢動可能に固定する連結部材枢動固定部85を形成している。
【0120】
上述した構成の飲料容器31も、第二実施形態の飲料容器21と同様に、上記支持部材27のベース部材26に対する枢動に連動して上記I字型連結部材82が動作するため、支持部材27を、対向姿勢と突張り支持姿勢との間でスムーズに姿勢変更をすることができる。
【0121】
さらに、I字型連結部材82のベース側突出片83がスライド許容保持部86の上端部分に達したとき、該スライド許容保持部86の上端部分によって、それ以上、上方へスライドしないよう規制することができるため、支持部材27を突張支持姿勢の状態にしっかりと保持することができる。
【0122】
(第四実施形態)
第四実施形態の飲料容器41は、図13(a)に示すように、基本的に第一実施形態の飲料容器11に、ベース部材26に対する上記支持部材27の最大回動角度を調節可能な角度調節手段を備えて構成している。
【0123】
詳しくは、第四実施形態の飲料容器41は、支持部材27における上記支持側中間基部55に、第一実施形態のような支持側バンド取付部63を構成せず、角度調節手段を備えて構成している。
上記角度調節手段としては、上記支持側中間基部55における上下方向の略中間部分に、連結バンド93の一方の端部側を挿通可能に幅方向へスリット状に開口した複数のバンド挿通部92により構成している。
上記支持側中間基部55における上下方向の略中間部分には、図13(a)中の支持部材27の断面図、並びに、B−B線矢視図に示したように、4つの上記バンド挿通部92を上下方向の各部位に配設している。
【0124】
連結バンド93は、支持部材27と連結する側の一方の端部に、環状部74を形成せずに、線状のままで形成している。さらに、連結バンド93は、その長さ方向の一方の端部側を4つのバンド挿通部92の上方側から下方側のそれぞれに対して順に挿通して支持部材27の表面側(外面側)、裏面側(内面側)に対して出し入れを繰り返した形態で配している。なお、このとき上記I字型連結部材82の一方の端部側の残余部分は、支持部材27の裏面側で垂下した状態となる。
【0125】
よって、連結バンド93と上記バンド挿通部92の縁部との接触抵抗により、支持部材27に対して連結バンド93の一方の端部側を一体に連結することができる。
【0126】
上述した構成の飲料容器41は、連結バンド93がその長さ方向へ支持部材27に対して不測にスライドすることがないため、傾けた姿勢の飲料容器本体12を、所望の角度に設定した支持部材27により突っ張り支持した突張支持姿勢で載置することができる。
【0127】
さらに、支持部材27のベース部材26に対する角度を意図的に調節する際には、連結バンド93の一方の端部側を4つのバンド挿通部92に対して長さ方向のいずれかの方向へ意図的にスライドさせれば、支持部材27の角度調節をすることができる。
【0128】
詳しくは、連結バンド93を、その支持部材27とベース部材26との間の長さが短くなるようスライドさせれば、支持部材27のベース部材26に対する角度を小さく調整することができる。このように、支持部材27を、ベース部材26に対する角度を小さくした突張支持姿勢とすれば、例えば、載置スペースが狭い載置面でも飲料容器41を載置することが可能となる。
【0129】
逆に、連結バンド93を、その支持部材27とベース部材26との間の長さが長くなるようスライドさせれば、支持部材27のベース部材26に対する角度を大きく調整することができる。このように、支持部材27を、ベース部材26に対する角度を大きくした突張支持姿勢とすれば、例えば、凹凸の激しい不安定な載置面に対してもより飲料容器41を安定して載置することが可能となる。
【0130】
(第五実施形態)
第五実施形態の飲料容器51は、図13(b)に示すように、第四実施形態の飲料容器41とは異なる角度調節手段として、一対の面ファスナ94を備えて構成している。
【0131】
詳しくは、一対の面ファスナ94の一方の面ファスナ94aは、ベース部材26の支持側中間基部55において上下方向に沿って添着している。
【0132】
一対の面ファスナ94の他方の面ファスナ94bは、連結バンド98の長さ方向の上記ベース部材26と連結する端部側に、上記一方の面ファスナ94aの上下方向の所定部分と係合可能に縫着している。
【0133】
上記構成の第五実施形態の飲料容器51は、一方の面ファスナ94aに対する他方の面ファスナ94bの重合箇所を上下方向において変更することにより、支持部材27とベース部材26との間の連結バンド98の姿勢を変更できる。
例えば、連結バンド98は、その他方の面ファスナ94bを、ベース部材26に添着した一方の面ファスナ94aの下側部分に係合させれば、図13(b)中、仮想線で示したような姿勢となり、支持部材27のベース部材26に対する角度を小さく調整することができる。
【0134】
このように、飲料容器51は、側壁部分16に対する上記支持部材27の最大回動角度を調節するできる。
【0135】
上述した構成の飲料容器51は、第四実施形態の飲料容器41が奏する作用、効果に加えて、一対の面ファスナ94a,94bどうしの着脱するだけでよいため、ベース部材26に対する上記支持部材27の最大回動角度の調節を容易に行うことができるといった効果を得ることができる。
【0136】
なお、連結バンド98とベース部材26とを着脱可能に固定する手段は、一対の面ファスナ94a,94bに限らず、例えば、上下方向に配設した複数の一対のスナップや上下方向に形成したスライドファスナにより形成することもできる。
【0137】
(第六実施形態)
第六実施形態の飲料容器61は、図14に示すように、載置面との接触部分に、ゴム製の滑止部材95を備えている。
詳しくは、上記滑止部材95は、支持部材27の幅方向の両側に有する支持部73のそれぞれに取り付けた2つの支持側滑止部材96と、上記被覆カバー部材13(飲料容器本体12)の底部13aに取り付けた容器本体側滑止部材97とで構成している。
【0138】
上記支持側滑止部材96は、板状の支持部73に嵌め込み可能なスリットを有したチップ状に形成している。
上記容器本体側滑止部材97は、上記被覆カバー部材13の底部に、嵌め込み可能に、底浅の有底円筒状に形成している。
【0139】
上記構成により、支持側滑止部材96、及び、容器本体側滑止部材97は、ゴム製であるため、合成樹脂などの支持部73の材質や被覆カバー部材13の生地と比較して、高い摩擦抵抗を有しているとともに、優れた弾性を有している。
【0140】
このため、飲料容器61は、例えば、振動などが生じる載置面に載置しても滑ることなく、又、容器本体に貯溜した飲料などの重量により滑止部材95が弾性変形するため(図14中の要部拡大図(b),(c)参照)、より一層、載置面に対して安定して載置することができる。
【0141】
本発明の飲料容器は、上述したように様々な実施形態により形成することができるが、上述した実施形態に限定せず、その他にも様々な実施形態で構成することができる。
【0142】
例えば、第二実施形態、第三実施形態の飲料容器21,31において、スライド許容保持部77,86をベース部材26側に形成し(図9、図12参照)、連結部材枢着固定部76,85を支持部材27側に形成したが(図10、図12参照)、逆に構成してもよい。
すなわち、スライド許容保持部77,86を支持部材27側に形成し、連結部材枢着固定部76,85をベース部材26側に形成してもよい。
【0143】
また、上述した実施形態と、この発明の構成との対応において、この実施形態の飲料容器11,21,31,41,51,61は、この発明の液体容器に対応し、以下同様に、
の飲料容器本体12は、容器本体に対応し、
紐状保持手段は、連結バンド32,93,98に対応し、
棒状保持手段は、コ字型連結部材75,I字型連結部材82に対応し、
トーションバネ33は、付勢手段に対応し、
係合突片部72は、係合部に対応し、
被係合開口縁部52aは、被係合部に対応し、
バンド挿通部92、又は、一対の面ファスナ94は、角度調節手段に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0144】
【図1】第一実施形態の飲料容器を載置した状態の外観図。
【図2】第一実施形態の支持構造体を背面側から視た外観図。
【図3】第一実施形態の飲料容器の右側面、正面の各側から視た構成説明図。
【図4】第一実施形態のベース部材の構成説明図。
【図5】第一実施形態の支持部材の構成説明図。
【図6】第一実施形態の飲料容器の作用説明図。
【図7】第一実施形態の飲料容器の作用説明図。
【図8】第二実施形態の飲料容器の構成説明図。
【図9】第二実施形態のベース部材の構成説明図。
【図10】第二実施形態の支持部材の構成説明図。
【図11】第二実施形態の飲料容器の作用説明図。
【図12】第三実施形態の飲料容器の構成説明図。
【図13】第四実施形態の飲料容器の構成説明図(a),第五実施形態の飲料容器の構成説明図(b)。
【図14】第六実施形態の飲料容器の構成説明図。
【符号の説明】
【0145】
10,20,30,40,50,60…支持構造体
11,21,31,41,51,61…飲料容器
12…飲料容器本体
13…被覆カバー部材
16…側壁部分
19…枢着部
26…ベース部材
27…支持部材
32,93,98…連結バンド
33…トーションバネ
34…側壁取付部
42…ベース側枢着構成部
43…ベース側バンド取付部
44…ベース側保持部
52a…被係合開口縁部
62…支持側枢着構成部
63…支持側バンド取付部
64…支持側保持部
72…係合突片部
75…コ字型連結部材
82…I字型連結部材
77,86…スライド許容保持部
92…バンド挿通部
94…一対の面ファスナ
95(96,97)…滑止部材
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯用飲料容器として屋外で用いるに好適な液体容器、及び、その被覆カバー部材に関し、さらに詳しくは、容器本体を転倒せずに安定して載置することのできる液体容器、及び、その被覆カバー部材に関する。
【背景技術】
【0002】
液体容器は、内部に液体を貯溜しているため、転倒したときの衝撃により容器本体が破損したり、蓋が開いて液体が漏れてしまうという難点があった。
特に、水筒や携帯用魔法瓶などの携帯用飲料容器は、例えば、縦長に形成することにより、持ち運びし易い形態であるものが多いが、その反面で、重心が高くなり転倒し易い形態になるといわざるを得ない。
【0003】
しかも、屋外では、傾斜や凹凸の有する載置面、或いは、柔軟な載置面が殆どであるため、より一層、転倒し易かった。
【0004】
このような課題に対して、下記特許文献1において、転倒を効果的に防止することのできる飲料容器支持具が開示されている。
【0005】
上記飲料容器支持具は、飲料量容器底部に備えた基台と、該基台に対して脚部を外側へ突出可能な複数の脚とにより構成している。
上記飲料容器支持具は、外側へ突出した複数の脚により飲料容器を支持するため、飲料容器を起立した状態で安定して載置することができる。
【0006】
しかし、飲料容器は、上記飲料容器支持具により支持されたときも、起立した状態となるため、重心が高いままであり、また、周方向いずれの側に作用する力に対しても、起立した状態に支持しておく必要がある。
【0007】
よって、その分だけ複数の脚を、周方向全体に亘って備える必要があるとともに、より外側へ突出しなければ、転倒してしまうおそれがあるため、結果的に、構成が大掛かりで複雑になってしまうという難点を有する。
【0008】
しかも、複数の脚を飲料容器本体に退避可能に構成しているため、さらに構成が複雑になり、結果的に、故障の原因や、コストが高くなるといった難点が生じる。
【特許文献1】特開平08−280519号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこでこの発明は、簡素な構成により、抜群の安定感で転倒することを確実に防止して載置することのできる液体容器、及び、その被覆カバー部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、液体を貯溜可能な容器本体を備えた液体容器であって、上記容器本体の側壁部分に、上記容器本体を載置面に対して傾けた姿勢で突張り支持する支持部材を備え、上記支持部材を、上記容器本体を突張り支持する突張支持姿勢、或いは、上記側壁部分に対して対向する対向姿勢に変更可能に上記容器本体に枢着部によって枢着して構成した液体容器であることを特徴とする。
【0011】
上記支持部材は、載置面に対して傾けた姿勢の上記容器本体を突張り支持可能な部材であれば、その材質、形態について特に限定しない。例えば、支持部材の材質については、樹脂、金属、木材などで形成することができ、形態については、例えば、板状、針金などの棒線状などの形態で形成することができる。
【0012】
本発明の液体容器は、支持部材を突張り支持姿勢とし、該支持部材によって上記容器本体を載置面に対して傾けた姿勢で突張り支持することができる。
【0013】
このように上記容器本体を傾けた姿勢で載置することにより、起立した姿勢で載置するよりも重心が低い状態に保つことができる。さらに、容器本体を傾けた姿勢で載置することにより、支持部材に容器本体から寄りかかる荷重が加わる力を利用して、支持部材を、容器本体と載置面との間でしっかりと突っ張り支持させることができる。
【0014】
さらに、液体容器は、載置面に載置したとき、支持部材と容器本体との双方が載置面に接触した状態でしっかりと載置することができる。
【0015】
従って、液体容器は、凹凸や傾斜の有する載置面や、ガタが生じたり、柔らかな不安定な載置面に載置した場合であっても、転倒することなく安定して載置することができ、さらに、屋外で風の吹く状況下で使用した場合や、不測に人等が接触して外力が加わった場合であっても、転倒することなく安定して載置することができる。
【0016】
また、上述したように容器本体を傾けた形態で載置することにより、支持部材は、容器本体を支持するために、容器本体の周方向全体に亘って複数、突出した形態で形成する必要がない。すなわち、液体容器は、容器本体を傾けたとき、寄りかかる側のみを支持すれば、安定して載置することができるため、容器本体を安定して載置できる構造を簡素な構成で実現することができる。
【0017】
その他にも、液体容器を販売時に展示台に陳列したとき、容器本体を傾けた状態で載置することもできる。これにより、客の目を惹き易くなり、商品アピール性を他の起立して載置する通常の液体容器と比較して抜群に向上させることができるといった効果を得ることができる。
【0018】
本発明の態様として、上記支持部材を上記突張支持姿勢に保つ支持姿勢保持手段を、上記容器本体に備えることができる。
【0019】
上記支持姿勢保持手段により、例えば、容器本体側から押さえ付ける力が加わっても支持部材が不測に枢動することなく、該支持部材を突張り支持姿勢の状態にしっかりと保つことができる。このため、容器本体を、より一層、安定した載置状態に保つことができる。
【0020】
さらに、上記支持姿勢保持手段により支持部材を突張り支持姿勢に確実に保持することができるため、容器本体を載置面に載置する際においても、支持部材を側壁部分に対して開けるだけで意識せずともスムーズ、且つ、正確に対向姿勢から突張り支持姿勢へ姿勢変更することができる。
【0021】
また、本発明の態様として、上記支持姿勢保持手段を、上記側壁部分と上記支持部材とに連結した紐状保持手段により構成し、上記紐状保持手段を、突張支持姿勢において上記側壁部分と上記支持部材との間で張架される長さで形成することができる。
【0022】
上記紐状保持手段は、紐状の部材は勿論、その他にも帯状や鎖状の部材をも含み、さらに、ゴム紐など伸縮性の有する部材も含む。さらにまた、上記帯状部材は、ベルトやバンドの他にも、テープ状の薄肉な部材も含む。
【0023】
上記構成により、支持部材を突張支持姿勢としたとき、上記側壁部分と上記支持部材との間で紐状保持手段が張架されるため、支持部材を突張支持姿勢の状態に保持することができる。
【0024】
これに対して、支持部材を、対向姿勢とする場合には、紐状保持手段は、紐状であるため、上記側壁部分と上記支持部材との間の距離に応じて弛んだ状態となる。このため、紐状保持手段が邪魔になることなく、スムーズに支持部材の姿勢変更を行うことができる。
【0025】
本発明の態様として、上記支持姿勢保持手段を、上記側壁部分と上記支持部材とに連結する棒状部を備えた棒状保持手段により構成し、上記支持部材の枢動に連動してスライド可能に上記棒状保持手段を保持するスライド許容保持部を、上記側壁部分、及び、上記支持部材のうち一方の側に備えることができる。
【0026】
上記棒状保持手段は、例えば、合成樹脂、金属、或いは、木材などの素材により形成することができる。
【0027】
上記棒状保持手段は、上記支持部材の枢動に連動して動作するため、上記側壁部分と上記支持部材との間で邪魔になることない。よって、対向姿勢と突張り支持姿勢との間でスムーズに支持部材の姿勢変更をすることができる。
【0028】
さらに、スライド許容保持部によって上記棒状保持手段を保持することができるとともに、上記棒状部により支持部材が側壁部分に対して過度に開くことを阻止できるため、支持部材を突張支持姿勢の状態にしっかりと保持することができる。
【0029】
本発明の態様として、上記支持部材を上記容器本体に対して突き出し方向へ付勢する付勢手段を、上記容器本体に備え、上記付勢手段の付勢力に抗して上記支持部材を解除可能に上記対向姿勢に保持する対向姿勢保持手段を、上記容器本体に備えることができる。
【0030】
上記対向姿勢保持手段により、上記支持部材を対向姿勢としたとき、容器本体に対して不用意にガタついたり、開いたりすることなく該支持部材を上記対向姿勢にしっかりと保持しておくことができる。
【0031】
さらに、対向姿勢保持手段による保持を解除すれば、上記付勢手段の付勢力を利用して支持部材を自発的に上記突張り支持姿勢へ変更することができる。このため、支持部材をいちいち手動で側壁部分に対して開ける手間を必要とせず、対向姿勢から突張り支持姿勢へ容易に姿勢変更することができる。
【0032】
本発明の態様として、上記対向姿勢保持手段を、撓み変形により互いに取り外し可能に係合する係合部と被係合部とで形成し、上記係合部を、上記側壁部分と上記支持部材のうちいずれか一方の側に構成し、上記被係合部を、上記一方の側とは異なる他方の側に構成することができる。
【0033】
上記対向姿勢保持手段を、上記係合部と上記被係合部とで形成し、これら係合部と被係合部とを互いに取り外し可能に係合することにより、撓み変形による復元力を利用して上記支持部材をしっかりと上記対向姿勢に保つことができる。
【0034】
さらにまた、上記対向姿勢保持手段は、撓み変形による復元力を利用して上記係合部と上記被係合部とを着脱可能に構成しているため、簡素な構成で構成することができる。
【0035】
本発明の態様として、上記側壁部分に対する上記支持部材の最大回動角度を調節可能な角度調節手段を、上記側壁部分と上記支持部材のうち少なくとも一方の側に備えることができる。
【0036】
上記角度調節手段により、上記側壁部分に対する上記支持部材の最大回動角度を調節することができる。このため、液体容器は、載置面の形態、載置可能なスペース、容器本体に貯溜された液体の容量などに応じて上記側壁部分に対する上記支持部材の最大回動角度を適切な角度に設定して安定して載置することができる。
【0037】
本発明の態様として、上記容器本体の上記側壁部分にベース部材を装着し、上記支持部材を、上記ベース部材に上記枢着部を介して枢着し、上記支持部材と上記ベース部材とを備えた支持構造体を構成することができる。
【0038】
支持部材、及び、ベース部材を一体に備えた支持構造体を構成しているため、このような支持構造体の上記ベース部材を容器本体に装着するだけで、支持部材を備えた液体容器を容易に構成することができる。
【0039】
すなわち、支持部材や枢着部などを1つの支持構造体に備えることによってモジュール化することができるため、液体容器を容易に製造することができる。
【0040】
なお、上記ベース部材の液体容器本体に対する装着方法は、テープ、接着剤による貼付、ビス留め、熱溶着などの方法で装着することができるが、その方法は、特に限定しない。
【0041】
本発明の態様として、上記容器本体の少なくとも上記側壁部分を被覆する被覆カバー部材を備え、上記ベース部材を上記被覆カバー部材の上記側壁部分を被覆する側壁被覆部分に装着することができる。
【0042】
上記容器本体を被覆カバー部材で被覆するだけで、容器本体の側壁部分に支持構造体を備えることができる。このため、容器本体の側壁部分に直接、上記ベース部材を装着する必要がなく容器本体から被覆カバー部材を取り外すだけで支持構造体も取り外すことができ、しかも、取り外した後に容器本体にベース部材を装着していた痕跡が残ることもない。
【0043】
よって通常は、被覆カバー部材を被覆せずに、支持部材などを具備しない通常の液体容器として用い、外出先で載置するときに必要に応じて被覆カバー部材を被覆して支持部材を用いて載置することができる。
【0044】
逆に必要に応じて被覆カバー部材を上記容器本体から取り外せば、載置面に接触して汚れ易い支持部材を水洗いなどして清潔な状態に保つことができる。
【0045】
本発明の態様として、上記容器本体と上記支持部材とのうち少なくとも一方の側の載置面との接触部分に、滑止手段を備えることができる。
【0046】
上記構成により、載置面との接触部分が滑ることを阻止することができるため、液体容器を載置面に、より一層、安定して載置することができる。
さらに、上記滑止手段をゴムなどの軟質な素材によって形成すれば、滑り止め効果を得るとともに、載置面を傷つけることを阻止することができる。
【0047】
滑止手段は、例えば、ゴム、シリコン、ウレタンにより形成することができる。或いは、凹凸、突起などの形状や、滑り止め処理で形成することができる。
【0048】
本発明は、容器本体の少なくとも側壁部分を被覆する側壁被覆部分を備えた液体容器の被覆カバー部材であって、上記側壁被覆部分にベース部材を装着し、上記容器本体を載置面に対して傾けた姿勢で突張り支持する支持部材を、上記ベース部材に備え、上記支持部材を、上記容器本体を突張り支持する突張支持姿勢、或いは、上記側壁部分に対して対向する対向姿勢に変更可能に上記容器本体に枢着部によって枢着した液体容器の被覆カバー部材で構成することができる。
【0049】
上記構成により、被覆カバー部材を、容器本体に被覆するだけで、既存の液体容器を、突張支持姿勢、或いは、対向姿勢に変更可能な支持部材を備えた液体容器として構成することができる。
【0050】
このため、既存の液体容器であっても、載置面に対して傾けた姿勢の容器本体を、支持部材により突っ張り支持した状態で安定して載置することができる。
【発明の効果】
【0051】
本発明によれば、容易に組み立てることができ、製造コストを低減することができる簡素な構成であるとともに、蓋の開閉を繰り返しても、ガタつくことがない丈夫な構成により、蓋を押し上げてから回動起立させるといった略密封状態の容器の蓋開口動作をスムーズに行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0052】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
(第一実施形態)
第一実施形態における飲料容器11は、図1から図3に示すように構成している。
図1は、飲料容器11を斜め上方から視た外観図であり、図2は、飲料容器11の要部である支持構造体10を後方側から視た外観図であり、図3(a),(b)は、一部破断して示した飲料容器11のそれぞれ右側面図、正面図である。
【0053】
飲料容器11は、飲料飲料容器本体12と被覆カバー部材13とを備えて構成している。
飲料容器本体12は、内部に飲料を貯溜可能に略有底円筒状に構成した貯溜容器12Aを備えるとともに、該貯溜容器12Aの上部に口金部材14と蓋部15を備えている。
【0054】
貯溜容器12Aの円筒状の外周側の側壁部分16は、ステンレス、或いは、合成樹脂製である。
【0055】
口金部材14は、貯溜容器12Aの上端部に嵌合により装着され、蓋部15は、口金部材14上に枢着されている。上記口金部材14には、内部の飲料を、直接口を付けて飲むための飲み口(図示せず)が設けられ、上記ワンタッチで開蓋することができる。
なお、上記口金部材14、及び、蓋部15の正面部分(前方部分)には、蓋部1の開操作を押圧により可能とするスイッチ17、このスイッチ17の押圧をロック、或いは、ロック解除可能とするロック部材18を備えている。
【0056】
蓋部15は、上記口金部材14の後側の蓋枢着部に筒状をなす軸部材とねじりコイルばね22を介して枢着される。つまり、蓋部15は、上記ねじりコイルばね22により開方向に常時付勢されている。
【0057】
また、上記被覆カバー部材13は、貯溜容器12A、及び、上記口金部材14の略全体を収容して被覆可能に上部に開口部23を有した有底円筒状の袋状に形成している。
被覆カバー部材13は、開口部23の周方向の一部分を下方向にスリット状に切り欠いた開閉部24を形成している。
【0058】
上記開閉部24の一方の端部には、その長さ方向に沿って一対のスライドファスナ25の一方の側のスライドファスナ25aを縫着し、上記開閉部24の他方の端部には、その長さ方向に沿って一対のスライドファスナ25の他方の側のスライドファスナ25bを縫着している。
【0059】
さらに、開閉部24は、スライダ25cのスライド操作により一対のスライドファスナ同士を係脱することにより開閉可能に構成している。
【0060】
上記飲料容器本体12を被覆カバー部材13に収容し、開閉部24を閉じれば、被覆カバー部材13により、飲料容器本体12の側壁部分16に略密着した状態で被覆することができる。
【0061】
さらに、上記開閉部24を開いた状態にすれば飲料容器11を上記被覆カバー部材13に対してスムーズに出し入れすることができる。
【0062】
また、上記被覆カバー部材13は、飲料容器本体12の左側の側壁部分16を被覆する側壁被覆部分28に、飲料容器本体12を載置面に対して傾けた姿勢で突張り支持する支持構造体10を装着している。
【0063】
上記支持構造体10は、主にベース部材26、支持部材27、連結バンド32、及び、トーションバネ33を備えて構成している。
上記支持部材27とベース部材26とは、枢着部19によって枢着され、ベース部材26に対して支持部材27を上記飲料容器本体12を突張り支持する突張支持姿勢(図1参照)、或いは、上記ベース部材26に対して対向する対向姿勢(図3参照)に変更可能に枢着している。
以下では、ベース部材26、支持部材27、及び、連結バンド32の各部材の構成について詳述する。
【0064】
上記ベース部材26は、図4に示すような形態に合成樹脂により一体成形されている。
なお、図4は、それぞれベース部材26の正面図(a)、右側面図(b)、幅方向中間部分の縦方向断面図(c)、背面図(d)、底面図(e)、平面図(f)、A−A端面図(g)を示している。
【0065】
上記ベース部材26は、貯溜容器12Aの側壁部分16と略同じ曲率で幅方向の全体を湾曲板状に形成した側壁取付部34を備えるとともに、該側壁取付部34の幅方向の中間部分に、該中間部分以外の部分と比較して厚み方向外側へ突出したベース側中間基部35を備えている。
【0066】
上記ベース部材26は、縫着糸29による縫着によって被覆カバー部材13の側壁被覆部分28と一体に装着している。
【0067】
詳しくは、上記側壁取付部34を正面視したときの4隅部分には、縫着糸29を挿通可能な一対の挿通孔37,37を備え、該一対の挿通孔37,37と上記被覆カバー部材13の生地とを縫着糸29によって、一体に結合している。
【0068】
上記ベース側中間基部35は、上部に、支持部材27と枢着する枢着部19の構成部分であるベース側枢着構成部42を備え、上下方向の略中間部分に、ベース側バンド取付部43を備え、下部に、上記支持部材27を該ベース部材26に対して対向姿勢で保持するためのベース側保持部44を備えている。
【0069】
上記ベース側枢着構成部42は、ベース側中間基部35の上端部において幅方向へ中心軸を有する円筒状の形態で突出し、該ベース側枢着構成部42の内部に、枢着棒(図示せず)を挿通可能な枢着軸貫通孔45を有して形成している。
【0070】
さらに、上記ベース側枢着構成部42の幅方向の一方の端部には、トーションバネ33を収容保持可能な座ぐり状に形成したトーションバネ保持部46を備えている(図4(b),(f)参照)。
【0071】
上記ベース側バンド取付部43は、正面視矩形状に開口するとともに厚み方向に貫通して開口したバンド取付用開口部47を備えるとともに、該バンド取付用開口部47の幅方向の両縁部から中間部分手前側にまで突出した一対のバンド取付用突出部48を備えている。
すなわち、これら一対のバンド取付用突出部48は、互いの先端部がバンド取付用開口部47の幅方向の中間部において互いに対向するよう配設され、連結バンド32の長さ方向の一方の端部を係合、或いは、取り外し可能に形成している。
【0072】
上記ベース側保持部44は、上記支持部材27と係合可能に開口した被係合開口部52と、被係合開口部52に対する支持部材27の係合を押圧により解除する係合解除用押圧部53とを備えている。
【0073】
詳しくは、上記ベース側保持部44は、ベース側中間基部35の下部の幅方向の両側を上方へスリット状に切り欠いた切欠き部分を形成することにより、該切欠き部分同士の幅間に、下方へ突片状とした突片部分によって形成される。
【0074】
被係合開口部52は、上記ベース側保持部44の基部側部分に形成している。係合解除用押圧部53は、ベース側保持部44における上記被係合開口部52よりも下側部分(先端側部分)を厚み方向外側へ突出した後、内側へ屈曲させた突出部分により形成している。
【0075】
続いて支持部材27について詳述する。支持部材27は、図5に示すような形態に合成樹脂により一体成形されている。
なお、図5は、それぞれ支持部材27の正面図(a)、右側面図(b)、幅方向中間部分の縦方向断面図(c)、背面図(d)、底面図(e)、平面図(f)、A−A端面図(g)を示している。
【0076】
支持部材27は、その幅方向の中間部分に上下方向に支持側中間基部55を備え、該支持側中間基部55の幅方向の両外側へ突出した板状の支持突片部56を備えている。
【0077】
上記支持側中間基部55は、上部に、上記枢着部19の構成部材である支持側枢着構成部62を備え、上下方向の略中間部分に支持側バンド取付部63を備え、下部に、支持部材27をベース部材26に対して対向姿勢で保持するための支持側保持部64を備えている。
なお、支持側中間基部55の表面(外面)側には、底浅の凹溝状に形成した凹状部分55aを形成している(図5(a),(c)参照)。
上記凹状部分55aに、シール、フィルム、或いは、プレートなどの薄肉部材(図示せず)を固着することにより、外側からバンド取付用開口部66やバンド取付用突出部67を視認不能に隠蔽して外観状の見栄えを良好に保つことができる。さらに、薄肉部材の表面側には、適宜、絵、文字などを表示して視認性を高めてるてもよい。
【0078】
上記支持側枢着構成部62は、ベース側枢着構成部42とともに上記枢着部19を構成したとき、該ベース側枢着構成部42の幅方向の両外側に配されるよう、支持側中間基部55の幅方向の両端側上部を上方へ突出した形態で形成している。さらに、上記支持側枢着構成部62の内部には、ベース側枢着構成部42の枢着軸貫通孔45とともに、枢着棒(図示せず)を挿通可能な枢着軸貫通孔65を備えている。
【0079】
上記支持側バンド取付部63は、基本的に上記ベース側バンド取付部43と同様に、上記支持側中間基部55の上下方向の略中間部分において、バンド取付用開口部66、及び、一対のバンド取付用突出部67を備えている。
すなわち、これら一対のバンド取付用突出部67は、連結バンド32の長さ方向の他方の端部を係合、或いは、取り外し可能に形成している。
【0080】
また、上記支持側保持部64は、支持側中間基部55の下端部において、下方へ突出した突片状の係合突片部72により形成している。
上記係合突片部72は、支持部材27を対向姿勢としたとき、上記ベース側保持部44の上記被係合開口部52の下端側の被係合開口縁部52aに係合し、支持部材27を対向姿勢に保持する(図3(a)参照)。
【0081】
続いて、上記支持突片部56は、支持側中間基部55から幅方向の両外側へ貯溜容器12Aの側壁部分16と略同じ曲率で湾曲する突出形状であるとともに、正面視すると、図5(a)に示すように上方から下方へ徐々に末広がり形状で幅方向外側へ突出するよう板状に形成している。
【0082】
さらに、上記支持突片部56の下端部には、支持側中間基部55の最下端部よりも下方へ突出して突張支持姿勢において載置面に突っ張り支持可能とする支持部73を備えている。
【0083】
上記連結バンド32は、図2に示すように、その長さ方向の両端部に、上記支持側バンド取付部63、及び、上記ベース側バンド取付部43における各バンド取付用突出部48,67に取り付け可能な環状部74を形成している。さらに、連結バンド32は、支持部材27が突張支持姿勢において支持部材27とベース部材26との間で張架可能な長さで形成している。
【0084】
次に、上述の構成で構成した飲料容器11の作用、効果について図6、及び、図7を用いて説明する。
なお、図6は、飲料容器11の作用説明図であり、図7(x)は、図6(a)の領域xの拡大図を示し、図7(y1),(y2)は、図6(a)の領域yの拡大図を示す。
【0085】
支持部材27を、ベース部材26に対して対向姿勢としたとき、該ベース部材26と略密着した状態に保つことができる。
【0086】
詳しくは、図7(x)に示すように、支持部材27を対向姿勢としたとき、支持部材27とベース部材26との間であって、殊に上記支持側保持部64の下側には、間隙部Aを構成することができる。
【0087】
このため、支持部材27を対向姿勢へ変更する際、連結バンド32は、その自重により、長さ方向の中途部分が屈曲するとともに、下方へ垂下するなどして弛んだ形態となるが、このような連結バンド32を上記間隙部Aに収容することができる。
【0088】
従って、支持部材27を対向姿勢としたとき、ベース部材26に対して支持部材27が連結バンド32の干渉によって浮き上がった状態になることがなく、また、支持部材27を、突張支持姿勢から対向姿勢へスムーズに変更することができる。
【0089】
さらに、上記支持部材27を対向姿勢へ変更する際、支持部材27をベース部材26側へ軽く押し付けるだけで、撓み変形により係合突片部72が被係合開口縁部52aに「カチリ」と係合させることができる。
【0090】
よって、ベース部材26に対して支持部材27が不測に開くことがなく、上記支持部材27を対向姿勢の状態にしっかりと保つことができる。
【0091】
飲料容器11の使用者が支持部材27を対向姿勢から突張支持姿勢へ変更して、飲料容器11を傾けた状態で載置面へ載置する手順について説明する。
先ず使用者は、図7(y2)に示すように、係合解除用押圧部53を押圧する。これにより、被係合開口縁部52aは撓み変形し、係合突片部72との係合が解除される。
そうすると、図6(b)に示すよに、枢着部19に備えたトーションバネ33の付勢力により支持部材27は、ベース部材26に対して離間する方向へ回動する。
【0092】
やがて、支持部材27とベース部材26との間で連結バンド32は、張架(伸張)した状態となり、この張架した状態の連結バンド32によって、支持部材27の回動が規制される。
【0093】
このとき、支持部材27は、ベース部材26に対して例えば、70度程度開いた突張支持姿勢となる。
【0094】
そして、使用者は、図6(c)に示すように、支持部材27の支持部73と被覆カバー部材13の底部13aとの双方が載置面に接触するよう載置する。
【0095】
このとき、飲料容器11は、飲料容器本体12が載置面に対して傾いた姿勢となるとともに、傾いた飲料容器本体12を該飲料容器本体12と載置面との間で支持部材27により突張り支持した状態で載置することができる。
【0096】
よって、飲料容器11は、通常どおり起立した状態で載置した場合と比較して、飲料容器本体12の重心を低い状態として載置することができる。また、飲料容器11は、支持部材27の幅方向両側に備えた2つの支持部73,73と、上記被覆カバー部材13(飲料容器本体12)の底部13aとの合計3点支持で支持することができる。
【0097】
従って、凹凸や傾斜の有する載置面や、ガタが生じたり、柔らかな不安定な載置面に載置したり、さらには、あらゆる方向から外力が作用した場合であっても、抜群の安定感を保った状態で載置することができる。
【0098】
さらに、飲料容器11は、使用者が係合解除用押圧部53を押圧するだけで対向姿勢の支持部材27の状態をワンタッチで容易に解除することができるとともに、トーションバネ33の付勢力により支持部材27をベース部材26に対して自発的に離間する側へ回動させることができる。
【0099】
さらにまた、飲料容器11は、支持部材27が飲料容器本体12を適切に突っ張り姿勢することのできる突張支持姿勢となったとき、連結バンド32が張架するため、支持部材27の回動を規制することができる。
よって、支持部材27の対向姿勢から突張支持姿勢への姿勢変更を容易に、且つ、正確に行うことができる。
【0100】
また、飲料容器11は、飲料容器本体12から被覆カバー部材13を取り外せば、飲料容器本体12を支持構造体10を備えない通常の飲料容器として用いることもできる。支持構造体10を直接、飲料容器本体12の側壁部分16に、例えば、接着剤や螺子留めなどによって装着してもよいが、本実施形態の飲料容器11のように、上記被覆カバー部材13を介して飲料容器本体12に支持構造体10を装着する構成とすれば、飲料容器本体12に対する支持構造体10の分離が容易であるとともに、支持構造体10を取り外した痕跡が側壁部分16に残らないため、外観上、良好な見栄えに保つことができる。
【0101】
さらにまた、支持構造体10を備えた被覆カバー部材13のみを単独で扱うことができるため、水洗いなども容易に行うことができるとともに、その他の既存の飲料容器に被覆カバー部材13を被覆すれば、支持構造体10を備えた飲料容器11を容易に構成することもできる。
【0102】
なお、支持構造体10のベース部材26を被覆カバー部材13に対して装着する装着手段は、例えば、上述したよう縫着糸29による縫着に限らず、例えば、鋲(リベット)による装着など他の装着手段であってもよい。
【0103】
但し、ベース側中間基部35を、被覆カバー部材13に対して縫着糸29による縫着により装着すれば、縫着糸29は、リベットなどの装着手段と異なり、柔軟であるため、飲料容器本体12の側壁部分16と接触により該側壁部分16が傷付くことを防ぐことができるといった効果を得ることができる。
【0104】
以下では、他の実施形態における飲料容器について説明する。
但し、以下で説明する飲料容器の構成のうち、上述した飲料容器11と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0105】
(第二実施形態)
第二実施形態の飲料容器21は、図8に示すように、飲料容器本体12を支持姿勢に保持するための支持姿勢保持手段として、第一実施形態の飲料容器11に備えた上記連結バンド32とは異なる構成の支持姿勢保持手段を備えている。
なお、図8は、第二実施形態の飲料容器21の要部を示す外観図である。
【0106】
詳しくは、上記支持姿勢保持手段として、図8に示すように、ベース部材26と支持部材27とに連結するコ字型連結部材75を備え、該コ字型連結部材75は、全体を針金により正面視略コの字形状に形成している。
【0107】
すなわち、コ字型連結部材75は、図8に示すように、幅方向の両側に、それぞれ支持部材27とベース部材26とを連結可能な長さを有した連結棒状部75aを備え、上記一対の連結棒状部75aの一方の端部どうしの間を横架する横架棒状部75bを備えている。さらに、上記連結棒状部75aの他方の端部には、幅方向外側へ突出した突出片75cを備えている。
【0108】
上記ベース部材26には、図9に示すように、上記支持部材27の回動に連動してスライド可能に上記コ字型連結部材75の横架棒状部75bを保持するスライド許容保持部77を形成している。
上記スライド許容保持部77は、支持側中間基部55の幅方向の両側部分に、上下方向に沿ってスリット状に形成している。
【0109】
一方、上記支持部材27は、図10に示すように、支持側中間基部55の上下方向の略中間部分であって、幅方向の両端部に、それぞれコ字型連結部材75の突出片75cを係合して枢動可能に固定する凹状の連結部材枢動固定部76を形成している。
【0110】
上記構成の飲料容器21は、上記支持部材27のベース部材26に対する枢動に連動して上記コ字型連結部材75を動作させることができるため、ベース部材26と支持部材27との間で上記コ字型連結部材75が邪魔になることがなく、支持部材27を、対向姿勢と突張り支持姿勢との間でスムーズに姿勢変更をすることができる。
【0111】
さらに、コ字型連結部材75は、上記横架棒状部75bがスライド許容保持部77により係合保持し、上記連結棒状部75aによって支持部材27がトーションバネ33の付勢力により過度に回動することを規制することができるため、支持部材27を突張支持姿勢の状態にしっかりと保持することができる。
【0112】
詳しくは、コ字型連結部材75は、支持部材27が対向姿勢においては、図11(a)に示すように、略起立した姿勢、すなわち、支持部材27やベース部材26に対して略平行の姿勢となる。このため、支持部材27とベース部材26との間の内部空間にコ字型連結部材75を収容することができる。
【0113】
そして、コ字型連結部材75は、図11(b)に示すように、支持部材27がベース部材26に対して離間する側へ回動するに連動して、上記横架棒状部75bがスライド許容保持部77を、その下部から上方へスライドしながら動く。
このため、支持部材27を、対向姿勢から突張支持姿勢へ姿勢変更する際にコ字型連結部材75によって阻害されることがなく、スムーズに姿勢変更することができる。
【0114】
そして、支持部材27が突張支持姿勢となったとき、上記横架棒状部75bは、スライド許容保持部77の上端部に達する。これにより、スライド許容保持部77は、それ以上、上記横架棒状部75bが上方にスライドしないよう規制することができ、結果的に支持部材27を突張支持姿勢に保つことができる。
【0115】
このため、飲料容器21は、図11(c)に示すように、上述と同様に傾けた姿勢の飲料容器本体12を支持部材27により突っ張り支持した状態で載置面に載置することができる。
【0116】
(第三実施形態)
第三実施形態の飲料容器31は、支持姿勢保持手段を備えて構成し、該支持姿勢保持手段は、図12に示すように、合成樹脂により全体を略I字形状に一体成形したI字型連結部材82を備えている。
【0117】
上記I字型連結部材82は、支持部材27とベース部材26とを連結可能な長さの連結棒状部82aを備え、連結棒状部82aの長さ方向の両端部に、それぞれ幅方向両外側へ突出した一対の突出片82b,82cを備えている。
ここで、上記I字型連結部材82の長さ方向の上記ベース部材26と連結する側の一対の突出片82bをベース側突出片82bに設定するとともに、上記I字型連結部材82の長さ方向の上記支持部材27と連結する側の一対の突出片82cを支持側突出片82cに設定する。
【0118】
上記ベース部材26には、上記支持部材27の回動に連動してスライド可能に上記I字型連結部材82のベース側突出片82bを保持するスライド許容保持部86を形成している。
上記スライド許容保持部86は、支持側中間基部55の幅方向の中間部分に、上下方向に沿ってスリット状に形成している。
【0119】
一方、上記支持部材27は、支持側中間基部55の上下方向の略中間部分であって、幅方向の中間部分に、I字型連結部材82の支持側突出片82cを枢動可能に固定する連結部材枢動固定部85を形成している。
【0120】
上述した構成の飲料容器31も、第二実施形態の飲料容器21と同様に、上記支持部材27のベース部材26に対する枢動に連動して上記I字型連結部材82が動作するため、支持部材27を、対向姿勢と突張り支持姿勢との間でスムーズに姿勢変更をすることができる。
【0121】
さらに、I字型連結部材82のベース側突出片83がスライド許容保持部86の上端部分に達したとき、該スライド許容保持部86の上端部分によって、それ以上、上方へスライドしないよう規制することができるため、支持部材27を突張支持姿勢の状態にしっかりと保持することができる。
【0122】
(第四実施形態)
第四実施形態の飲料容器41は、図13(a)に示すように、基本的に第一実施形態の飲料容器11に、ベース部材26に対する上記支持部材27の最大回動角度を調節可能な角度調節手段を備えて構成している。
【0123】
詳しくは、第四実施形態の飲料容器41は、支持部材27における上記支持側中間基部55に、第一実施形態のような支持側バンド取付部63を構成せず、角度調節手段を備えて構成している。
上記角度調節手段としては、上記支持側中間基部55における上下方向の略中間部分に、連結バンド93の一方の端部側を挿通可能に幅方向へスリット状に開口した複数のバンド挿通部92により構成している。
上記支持側中間基部55における上下方向の略中間部分には、図13(a)中の支持部材27の断面図、並びに、B−B線矢視図に示したように、4つの上記バンド挿通部92を上下方向の各部位に配設している。
【0124】
連結バンド93は、支持部材27と連結する側の一方の端部に、環状部74を形成せずに、線状のままで形成している。さらに、連結バンド93は、その長さ方向の一方の端部側を4つのバンド挿通部92の上方側から下方側のそれぞれに対して順に挿通して支持部材27の表面側(外面側)、裏面側(内面側)に対して出し入れを繰り返した形態で配している。なお、このとき上記I字型連結部材82の一方の端部側の残余部分は、支持部材27の裏面側で垂下した状態となる。
【0125】
よって、連結バンド93と上記バンド挿通部92の縁部との接触抵抗により、支持部材27に対して連結バンド93の一方の端部側を一体に連結することができる。
【0126】
上述した構成の飲料容器41は、連結バンド93がその長さ方向へ支持部材27に対して不測にスライドすることがないため、傾けた姿勢の飲料容器本体12を、所望の角度に設定した支持部材27により突っ張り支持した突張支持姿勢で載置することができる。
【0127】
さらに、支持部材27のベース部材26に対する角度を意図的に調節する際には、連結バンド93の一方の端部側を4つのバンド挿通部92に対して長さ方向のいずれかの方向へ意図的にスライドさせれば、支持部材27の角度調節をすることができる。
【0128】
詳しくは、連結バンド93を、その支持部材27とベース部材26との間の長さが短くなるようスライドさせれば、支持部材27のベース部材26に対する角度を小さく調整することができる。このように、支持部材27を、ベース部材26に対する角度を小さくした突張支持姿勢とすれば、例えば、載置スペースが狭い載置面でも飲料容器41を載置することが可能となる。
【0129】
逆に、連結バンド93を、その支持部材27とベース部材26との間の長さが長くなるようスライドさせれば、支持部材27のベース部材26に対する角度を大きく調整することができる。このように、支持部材27を、ベース部材26に対する角度を大きくした突張支持姿勢とすれば、例えば、凹凸の激しい不安定な載置面に対してもより飲料容器41を安定して載置することが可能となる。
【0130】
(第五実施形態)
第五実施形態の飲料容器51は、図13(b)に示すように、第四実施形態の飲料容器41とは異なる角度調節手段として、一対の面ファスナ94を備えて構成している。
【0131】
詳しくは、一対の面ファスナ94の一方の面ファスナ94aは、ベース部材26の支持側中間基部55において上下方向に沿って添着している。
【0132】
一対の面ファスナ94の他方の面ファスナ94bは、連結バンド98の長さ方向の上記ベース部材26と連結する端部側に、上記一方の面ファスナ94aの上下方向の所定部分と係合可能に縫着している。
【0133】
上記構成の第五実施形態の飲料容器51は、一方の面ファスナ94aに対する他方の面ファスナ94bの重合箇所を上下方向において変更することにより、支持部材27とベース部材26との間の連結バンド98の姿勢を変更できる。
例えば、連結バンド98は、その他方の面ファスナ94bを、ベース部材26に添着した一方の面ファスナ94aの下側部分に係合させれば、図13(b)中、仮想線で示したような姿勢となり、支持部材27のベース部材26に対する角度を小さく調整することができる。
【0134】
このように、飲料容器51は、側壁部分16に対する上記支持部材27の最大回動角度を調節するできる。
【0135】
上述した構成の飲料容器51は、第四実施形態の飲料容器41が奏する作用、効果に加えて、一対の面ファスナ94a,94bどうしの着脱するだけでよいため、ベース部材26に対する上記支持部材27の最大回動角度の調節を容易に行うことができるといった効果を得ることができる。
【0136】
なお、連結バンド98とベース部材26とを着脱可能に固定する手段は、一対の面ファスナ94a,94bに限らず、例えば、上下方向に配設した複数の一対のスナップや上下方向に形成したスライドファスナにより形成することもできる。
【0137】
(第六実施形態)
第六実施形態の飲料容器61は、図14に示すように、載置面との接触部分に、ゴム製の滑止部材95を備えている。
詳しくは、上記滑止部材95は、支持部材27の幅方向の両側に有する支持部73のそれぞれに取り付けた2つの支持側滑止部材96と、上記被覆カバー部材13(飲料容器本体12)の底部13aに取り付けた容器本体側滑止部材97とで構成している。
【0138】
上記支持側滑止部材96は、板状の支持部73に嵌め込み可能なスリットを有したチップ状に形成している。
上記容器本体側滑止部材97は、上記被覆カバー部材13の底部に、嵌め込み可能に、底浅の有底円筒状に形成している。
【0139】
上記構成により、支持側滑止部材96、及び、容器本体側滑止部材97は、ゴム製であるため、合成樹脂などの支持部73の材質や被覆カバー部材13の生地と比較して、高い摩擦抵抗を有しているとともに、優れた弾性を有している。
【0140】
このため、飲料容器61は、例えば、振動などが生じる載置面に載置しても滑ることなく、又、容器本体に貯溜した飲料などの重量により滑止部材95が弾性変形するため(図14中の要部拡大図(b),(c)参照)、より一層、載置面に対して安定して載置することができる。
【0141】
本発明の飲料容器は、上述したように様々な実施形態により形成することができるが、上述した実施形態に限定せず、その他にも様々な実施形態で構成することができる。
【0142】
例えば、第二実施形態、第三実施形態の飲料容器21,31において、スライド許容保持部77,86をベース部材26側に形成し(図9、図12参照)、連結部材枢着固定部76,85を支持部材27側に形成したが(図10、図12参照)、逆に構成してもよい。
すなわち、スライド許容保持部77,86を支持部材27側に形成し、連結部材枢着固定部76,85をベース部材26側に形成してもよい。
【0143】
また、上述した実施形態と、この発明の構成との対応において、この実施形態の飲料容器11,21,31,41,51,61は、この発明の液体容器に対応し、以下同様に、
の飲料容器本体12は、容器本体に対応し、
紐状保持手段は、連結バンド32,93,98に対応し、
棒状保持手段は、コ字型連結部材75,I字型連結部材82に対応し、
トーションバネ33は、付勢手段に対応し、
係合突片部72は、係合部に対応し、
被係合開口縁部52aは、被係合部に対応し、
バンド挿通部92、又は、一対の面ファスナ94は、角度調節手段に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0144】
【図1】第一実施形態の飲料容器を載置した状態の外観図。
【図2】第一実施形態の支持構造体を背面側から視た外観図。
【図3】第一実施形態の飲料容器の右側面、正面の各側から視た構成説明図。
【図4】第一実施形態のベース部材の構成説明図。
【図5】第一実施形態の支持部材の構成説明図。
【図6】第一実施形態の飲料容器の作用説明図。
【図7】第一実施形態の飲料容器の作用説明図。
【図8】第二実施形態の飲料容器の構成説明図。
【図9】第二実施形態のベース部材の構成説明図。
【図10】第二実施形態の支持部材の構成説明図。
【図11】第二実施形態の飲料容器の作用説明図。
【図12】第三実施形態の飲料容器の構成説明図。
【図13】第四実施形態の飲料容器の構成説明図(a),第五実施形態の飲料容器の構成説明図(b)。
【図14】第六実施形態の飲料容器の構成説明図。
【符号の説明】
【0145】
10,20,30,40,50,60…支持構造体
11,21,31,41,51,61…飲料容器
12…飲料容器本体
13…被覆カバー部材
16…側壁部分
19…枢着部
26…ベース部材
27…支持部材
32,93,98…連結バンド
33…トーションバネ
34…側壁取付部
42…ベース側枢着構成部
43…ベース側バンド取付部
44…ベース側保持部
52a…被係合開口縁部
62…支持側枢着構成部
63…支持側バンド取付部
64…支持側保持部
72…係合突片部
75…コ字型連結部材
82…I字型連結部材
77,86…スライド許容保持部
92…バンド挿通部
94…一対の面ファスナ
95(96,97)…滑止部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を貯溜可能な容器本体を備えた液体容器であって、
上記容器本体の側壁部分に、上記容器本体を載置面に対して傾けた姿勢で突張り支持する支持部材を備え、
上記支持部材を、上記容器本体を突張り支持する突張支持姿勢、或いは、上記側壁部分に対して対向する対向姿勢に変更可能に上記容器本体に枢着部によって枢着した
液体容器。
【請求項2】
上記支持部材を上記突張支持姿勢に保つ支持姿勢保持手段を、上記容器本体に備えた
請求項1に記載の液体容器。
【請求項3】
上記支持姿勢保持手段を、上記側壁部分と上記支持部材とに連結した紐状保持手段により構成し、
上記紐状保持手段を、突張支持姿勢において上記側壁部分と上記支持部材との間で張架される長さで形成した
請求項2に記載の液体容器。
【請求項4】
上記支持姿勢保持手段を、上記側壁部分と上記支持部材とに連結する棒状部を備えた棒状保持手段により構成し、
上記支持部材の枢動に連動してスライド可能に上記棒状保持手段を保持するスライド許容保持部を、上記側壁部分、及び、上記支持部材のうち一方の側に備えた
請求項2に記載の液体容器。
【請求項5】
上記支持部材を上記容器本体に対して突き出し方向へ付勢する付勢手段を、上記容器本体に備え、
上記付勢手段の付勢力に抗して上記支持部材を解除可能に上記対向姿勢に保持する対向姿勢保持手段を、上記容器本体に備えた
請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の液体容器。
【請求項6】
上記対向姿勢保持手段を、撓み変形により互いに取り外し可能に係合する係合部と被係合部とで形成し、
上記係合部を、上記側壁部分と上記支持部材のうちいずれか一方の側に構成し、
上記被係合部を、上記一方の側とは異なる他方の側に構成した
請求項5に記載の液体容器。
【請求項7】
上記側壁部分に対する上記支持部材の最大回動角度を調節可能な角度調節手段を、上記側壁部分と上記支持部材のうち少なくとも一方の側に備えた
請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載の液体容器。
【請求項8】
上記容器本体の上記側壁部分にベース部材を装着し、
上記支持部材を、上記ベース部材に上記枢着部を介して枢着し、
上記支持部材と上記ベース部材とを備えた支持構造体を構成した
請求項7に記載の液体容器。
【請求項9】
上記容器本体の少なくとも上記側壁部分を被覆する被覆カバー部材を備え、
上記ベース部材を上記被覆カバー部材の上記側壁部分を被覆する側壁被覆部分に装着した
請求項8に記載の液体容器。
【請求項10】
上記容器本体と上記支持部材とのうち少なくとも一方の側の載置面との接触部分に、滑止手段を備えた
請求項1から請求項9のうちいずれか1項に記載の液体容器。
【請求項11】
容器本体の少なくとも側壁部分を被覆する側壁被覆部分を備えた液体容器の被覆カバー部材であって、
上記側壁被覆部分にベース部材を装着し、
上記容器本体を載置面に対して傾けた姿勢で突張り支持する支持部材を、上記ベース部材に備え、
上記支持部材を、上記容器本体を突張り支持する突張支持姿勢、或いは、上記側壁部分に対して対向する対向姿勢に変更可能に上記容器本体に枢着部によって枢着した
液体容器の被覆カバー部材。
【請求項1】
液体を貯溜可能な容器本体を備えた液体容器であって、
上記容器本体の側壁部分に、上記容器本体を載置面に対して傾けた姿勢で突張り支持する支持部材を備え、
上記支持部材を、上記容器本体を突張り支持する突張支持姿勢、或いは、上記側壁部分に対して対向する対向姿勢に変更可能に上記容器本体に枢着部によって枢着した
液体容器。
【請求項2】
上記支持部材を上記突張支持姿勢に保つ支持姿勢保持手段を、上記容器本体に備えた
請求項1に記載の液体容器。
【請求項3】
上記支持姿勢保持手段を、上記側壁部分と上記支持部材とに連結した紐状保持手段により構成し、
上記紐状保持手段を、突張支持姿勢において上記側壁部分と上記支持部材との間で張架される長さで形成した
請求項2に記載の液体容器。
【請求項4】
上記支持姿勢保持手段を、上記側壁部分と上記支持部材とに連結する棒状部を備えた棒状保持手段により構成し、
上記支持部材の枢動に連動してスライド可能に上記棒状保持手段を保持するスライド許容保持部を、上記側壁部分、及び、上記支持部材のうち一方の側に備えた
請求項2に記載の液体容器。
【請求項5】
上記支持部材を上記容器本体に対して突き出し方向へ付勢する付勢手段を、上記容器本体に備え、
上記付勢手段の付勢力に抗して上記支持部材を解除可能に上記対向姿勢に保持する対向姿勢保持手段を、上記容器本体に備えた
請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の液体容器。
【請求項6】
上記対向姿勢保持手段を、撓み変形により互いに取り外し可能に係合する係合部と被係合部とで形成し、
上記係合部を、上記側壁部分と上記支持部材のうちいずれか一方の側に構成し、
上記被係合部を、上記一方の側とは異なる他方の側に構成した
請求項5に記載の液体容器。
【請求項7】
上記側壁部分に対する上記支持部材の最大回動角度を調節可能な角度調節手段を、上記側壁部分と上記支持部材のうち少なくとも一方の側に備えた
請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載の液体容器。
【請求項8】
上記容器本体の上記側壁部分にベース部材を装着し、
上記支持部材を、上記ベース部材に上記枢着部を介して枢着し、
上記支持部材と上記ベース部材とを備えた支持構造体を構成した
請求項7に記載の液体容器。
【請求項9】
上記容器本体の少なくとも上記側壁部分を被覆する被覆カバー部材を備え、
上記ベース部材を上記被覆カバー部材の上記側壁部分を被覆する側壁被覆部分に装着した
請求項8に記載の液体容器。
【請求項10】
上記容器本体と上記支持部材とのうち少なくとも一方の側の載置面との接触部分に、滑止手段を備えた
請求項1から請求項9のうちいずれか1項に記載の液体容器。
【請求項11】
容器本体の少なくとも側壁部分を被覆する側壁被覆部分を備えた液体容器の被覆カバー部材であって、
上記側壁被覆部分にベース部材を装着し、
上記容器本体を載置面に対して傾けた姿勢で突張り支持する支持部材を、上記ベース部材に備え、
上記支持部材を、上記容器本体を突張り支持する突張支持姿勢、或いは、上記側壁部分に対して対向する対向姿勢に変更可能に上記容器本体に枢着部によって枢着した
液体容器の被覆カバー部材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−208810(P2009−208810A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−52782(P2008−52782)
【出願日】平成20年3月4日(2008.3.4)
【出願人】(000112233)ピーコック魔法瓶工業株式会社 (14)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月4日(2008.3.4)
【出願人】(000112233)ピーコック魔法瓶工業株式会社 (14)
【Fターム(参考)】
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