説明

液体混合装置

【課題】より安定した品質の混合液体を容易に且つ確実に製造可能で且つ比較的容量の小さな混合槽で済む液体混合装置を提供する。
【解決手段】供給配管S1、S2を介して供給される原水または水溶液に薬液を混合して混合液体を作製するための混合槽B1,B2を備えた液体混合装置において、原水または水溶液に対して薬液を、調節可能な添加流量で且つ連続的に添加可能な連続注入ポンプP1,P2を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、供給配管を介して供給される原水または水溶液に薬液を混合して混合液体を作製するための混合槽を備えた液体混合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の液体混合装置の例としては、本発明に関連する先行技術文献情報として下記に示す特許文献1に記された殺菌水生成装置がある。この特許文献1に記された殺菌水生成装置では、原水供給流路を備えた第1希釈混合流路と第2希釈混合流路という2つの流路に分岐させ、各希釈混合流路に定流量弁、薬液(一方は次亜塩素酸ナトリウム、他方は酢酸などの酸)の注入部、及び、混合器を前述の順序で設け、混合器で得られた両希釈液を第1希釈混合流路と第2希釈混合流路とを再び合流させた混合流路にて混合させる構成が取られている。さらに、この特許文献1に記された殺菌水生成装置では、薬液を注入するために一般的に用いられるパルス式定量ポンプの一種であるダイヤフラム式のポンプが有する、ダイヤフラムの破損やダイヤフラム付近でのエアロックの発生による薬液供給ミスといった問題に対する対策として、各希釈混合流路の下流側に配置されたpHセンサの測定値に基づいて各薬液の添加量を制御する制御手段を設け、その結果、上記ダイヤフラム式ポンプの性質にかかわらず、混合流路の下流側で所定の濃度の次亜塩素酸ナトリウムを含む活性水が得られるとされている。
【0003】
【特許文献1】特開2001−321778号公報(段落番号0010〜0011、0033〜0038、0046〜0050、0075、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記されたような従来の殺菌水生成装置(液体混合装置)では、原水または水溶液に前記薬液を添加するための一般的な添加装置として、薬液をパルス式に吐出する定量ポンプであるダイヤフラム式のポンプを用いているために、原水または水溶液に対して薬液が断続的に添加されてしまう傾向があるので混合能率が低くなる傾向があり、その対策として、混合槽において十分な混合効果を得るために容量の大きな混合槽が必要になる傾向があった。また、パルス式に吐出する定量ポンプを用いた場合、ポンプの制御によって吐出可能な薬液の量は1パルスで吐出される液量の整数倍に限定されてしまうため、最低吐出量の小さなポンプを用いると、より大量の吐出には過大な回数のパルス駆動が必要となり、適度な回数のパルス駆動で大量の吐出が可能なポンプを用いると最低吐出量が過大になるなど、一台のポンプで適切に吐出可能な薬液量の範囲が狭くなる虞があった。
【0005】
したがって、本発明の目的は、上に例示した従来技術による液体混合装置の持つ前述した欠点に鑑み、より安定した品質の混合液体を容易に確実に製造可能で、且つ、比較的容量の小さな混合槽で済む液体混合装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の特徴構成は、供給配管を介して供給される原水または水溶液に薬液を混合して混合液体を作製するための混合槽を備えた液体混合装置であって、
前記原水または水溶液に対して前記薬液を、調節可能な添加流量で且つ連続的に添加可能な連続注入ポンプが設けられている点にある。
【0007】
したがって、本発明の第1の特徴構成による液体混合装置では、連続注入ポンプによって原水または水溶液に対して薬液がパルスや脈動を伴わない連続的な添加形態で添加されるので、原水または水溶液と薬液との混合能率が高くなり、比較的容量の小さな混合槽でも十分な混合効果を得ることができる。また、連続注入ポンプを用いることで、パルス式に吐出する定量ポンプを用いた場合に比して、一台のポンプで適切に吐出可能な薬液量の範囲が広くなる。従来技術で採用されている薬液をパルス式に吐出する定量ポンプに見られ易い、ダイヤフラムの破損などの機械的な故障、ダイヤフラム付近でのエアロックの発生による供給ミス等のトラブルが生じ難いため、所期のpH値を有する混合液体が得られ易くなる。
【0008】
本発明の他の特徴構成は、前記連続注入ポンプは、円筒状または少なくとも部分的に円錐状の空洞部を備えたステータと、前記ステータの前記空洞部の内面に対して摺動回転可能な外周面を備えたロータと、前記ロータを前記ステータに対して回転駆動させる駆動手段とを有し、前記ロータの前記外周面には、前記ロータの軸芯に関する基端から先端まで連続した螺旋溝が形成されており、前記螺旋溝の前記基端側には前記薬液を貯留した液槽と連通した流路が接続されており、前記駆動手段による前記ロータの回転に応じて前記螺旋溝の前記先端側から前記薬液が送り出される点にある。
【0009】
本構成であれば、連続した螺旋溝を備えたロータを、電動モータなどの駆動手段によって適宜の回転速度で、また、適宜の回転量だけ回転操作することによって、薬液の添加速度及び添加量を自在にコントロールできる。しかも、ロータの回転操作を継続するだけで薬液を連続的に添加できるので、ダイヤフラム式ポンプを用いた場合に見られるような、薬液が断続的に添加されてしまう現象がなくなり、所期のpH値を有する混合液体が精度良く得られる。
【0010】
本発明の他の特徴構成は、前記混合槽は、第1供給配管を介して供給される原水に次亜塩素酸塩水溶液とpH調整液との一方からなる第1薬液を混合して一次水溶液を得るための一次混合槽と、前記一次混合槽から第2供給配管を介して供給される前記一次水溶液に前記次亜塩素酸塩水溶液と前記pH調整液との他方からなる第2薬液を混合して二次水溶液を得るための二次混合槽とを備える点にある。
【0011】
本構成であれば、pH調整液の作用で一般の業務や一般家庭で使用し易いように適切なpH調整がなされた次亜塩素酸水を製造可能な液体混合装置が得られる。また、一次混合槽では、原水に次亜塩素酸塩水溶液とpH調整液との一方からなる第1薬液を混合して一次水溶液を生成し、次の二次混合槽において、一次混合槽で得られた一次水溶液に次亜塩素酸塩水溶液とpH調整液との他方からなる第2薬液を混合して最終的な混合液体としての二次水溶液を得る構成となっているので、一次混合槽で原水に混合された第1薬液は、次の二次混合槽でも再び混合作用を受けることになるので、個々の成分がより均一に分布した混合液体が得られる。
【0012】
本発明によるその他の特徴および利点は、以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、本発明による液体混合装置の一実施形態をなす次亜塩素酸水製造装置の構成を示す概略図である。
この次亜塩素酸水製造装置1は、第1薬液としての次亜塩素酸ナトリウム水溶液を貯留する第1薬液槽T1、第1薬液槽T1からの次亜塩素酸ナトリウム水溶液を原水と混合するための一次混合槽B1、第2薬液としての希塩酸を貯留する第2薬液槽T2、及び、第2薬液槽T2からの希塩酸水溶液を一次混合槽B1で得られた一次水溶液と混合するための二次混合槽B2を有する。ここでは、二次混合槽B2で得られる混合液体は酸性の次亜塩素酸水となり、殺菌水として有効に利用できる。希塩酸水溶液はpH調整液としての酸性水溶液の一例であり、他に硝酸、硫酸、有機酸なども使用可能である。尚、第1薬液槽T1には6%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液が、また、第2薬液槽T2には6%の希塩酸が貯留されているものとする。
【0014】
より詳細には、次亜塩素酸水製造装置1は、水道水や井戸水などの原水を一次混合槽B1に供給するための第1給液管S1を有する。第1給液管S1には、第1フィルタF1、下流側の水圧を一定値以下に調節するための減圧弁RV、次亜塩素酸水製造装置1に対する原水の流入を入り切り操作可能な電磁弁EV、流量計D、逆止弁CV1、及び、第1薬液槽T1からの次亜塩素酸ナトリウム水溶液を第1管路P1内に注入するための第1注入部J1が、原水の給水方向に沿ってこの順序で設けられている。第1注入部J1には、第1薬液槽T1内の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を所定の添加流量で連続的に添加するための第1ポンプP1(連続注入ポンプの一例)が設けられている。第1ポンプP1によって注入された次亜塩素酸ナトリウム水溶液を含む原水は一次混合槽B1に送り込まれ、この一次混合槽B1を通過する間に攪拌混合され、一次水溶液として第2給液管S2に排出される。
【0015】
一次混合槽B1の下流側に接続された第2給液管S2には、逆止弁CV2、第2薬液槽T2からの希塩酸水溶液を一次水溶液に注入するための第2注入部J2、及び、二次混合槽B2が設けられている。第2注入部J2には、第2薬液槽T2内の希塩酸水溶液を所定の添加流量で連続的に添加するための第2ポンプP2(連続注入ポンプの一例)が設けられている。第2ポンプP2によって注入された塩酸水溶液を含む原水は二次混合槽B2に送り込まれ、この二次混合槽B2を通過する間に攪拌混合され、適切なpH値を有する酸性の次亜塩素酸水からなる二次水溶液として排出される。第1注入部J1の上流側に隣接配置された逆止弁CV1、及び、第2注入部J2の上流側に隣接配置された逆止弁CV2は、第1給液管S1や第2給液管S2の内部での液体の流れが停止した際に、液体が逆流して、第1注入部J1、一次混合槽B1、第2注入部J2、二次混合槽B2に位置する溶液の薬液濃度が変化するのを規制する作用を果たす。
【0016】
また、二次混合槽B2の下流側に接続された第3給液管S3には、逆止弁CV3、バッファ槽BT、二次水溶液のpHを測定するpHセンサK、第2フィルタF2が、二次水溶液の流下方向に沿ってこの順序で設けられている。第2フィルタF2の下流側には、得られた二次水溶液としての次亜塩素酸水を殺菌水として取り出すための取出し管路S4が接続されている。バッファ槽BTは、二次混合槽B2で得られた二次水溶液に更に撹拌混合作用を与えるための設備である。このようなバッファ槽B2を設けることによって、定常的な運転状態に達する前の通水初期状態でも取出し管路S4から良好な混合状態の殺菌水が得られる。
【0017】
一次混合槽B1と二次混合槽B2は、互いに基本的に同じ形状と構造を備えており、各給液管S1,S2の内径の少なくとも2倍、好ましくは3〜4倍の内径を備え、内径の少なくとも2倍、好ましくは2〜4倍の長さを備えた円筒状の容器で構成されている。すなわち、一次混合槽B1と二次混合槽B2の各上流側端部には、第1注入部J1と一次混合槽B1とを接続する第1給液管S1の部位、或いは、第2注入部J2と二次混合槽B2とを接続する第2給液管S2の部位よりも管路径の大きな流入部が形成されていることになる。
【0018】
前述した第1ポンプP1と第2ポンプP2は互いに同一の構造を備えており、以下では代表として第1ポンプP1について説明する。
図2に示すように、第1ポンプP1は、上方に向かって次第に大径化する円錐状の空洞部Vを備えた容器状のステータ2と、ステータ2の空洞部Vの滑らかな内面に対して摺動回転可能な外周面を備えたロータ3とを有し、ロータ3の外周面には、ロータ3の軸芯Xに関する基端から先端まで連続的に延びた螺旋溝3aが形成されている。ここでは、螺旋溝3aは右ネジ状を呈している。また、ロータ3の上端には螺旋溝3aの基端(上端)と連通する第1環状溝3bが形成されており、ロータ3の下端には螺旋溝3aの先端(下端)と連通する貫通孔3cが上下向きに形成されている。
【0019】
ロータ3上端の第1環状溝3bは、ステータ2の上端を密閉状に閉じる円盤状の蓋部材4によって閉じられており、ロータ3はこの蓋部材4の下面に支持されたOリングによって常にステータ2の空洞部Vの内面に小さな付勢力で押し付け付勢されている。この押し付け付勢によって、螺旋溝3aの断面はステータ2の内周面によって密閉された状態となる。
【0020】
蓋部材4の一箇所には、第1環状溝3bと連通する縦孔4aが貫通形成されており、この縦孔4aには、第1薬液槽T1の底面から下方に延びた薬液供給管5が接続されている。
また、ロータ3下端の貫通孔3cは二重円筒状のボス部材6によって閉じられており、このボス部材6には、貫通孔3c内の液体の自然落下を規制する小型の定圧弁CV3が介装されている。定圧弁CV3は上方に位置する液体から所定値を超える圧力が加えられた時のみ開放され、液体の流下を許す。
【0021】
ロータ3上端の中心部には駆動軸部材3dが一体的に設けられ、蓋部材4に形成された第2の貫通孔4bから上方に向けて延設され、蓋部材4の上方に配置されたステッピングモータM(駆動手段の一例)に連結されている。ステッピングモータMは、次亜塩素酸水製造装置1に設けられた制御・操作部50(図1を参照)から送られる信号に基づいて、ロータ3を回転駆動させる。ロータ3が所定方向(図2に矢印で記された反時計方向)に回転駆動されると、第1薬液槽T1内の薬液から作用する液圧によって螺旋溝3a内に満たされている薬液が、螺旋溝3aを構成する下向きの側壁面から受ける押し圧に基づいて、定圧弁CV3を開放し、ボス部材6の開口部6aから下方に供給される。第1ポンプP1による薬液の供給量はロータ3の回転量によって比例的に制御することが可能である。また、第1ポンプP1による薬液の供給速度もロータ3の回転速度によって連続的に制御することが可能である。
【0022】
ステータ2の空洞部V及びロータ3は薬液の供給方向(下方)に向かって次第に小径化する円錐状を呈するので、ロータ3の回転によって螺旋溝3a内の薬液に作用する圧力が第1ポンプP1の下端では上端付近に比して高くなり、薬液を定圧弁CV3から押し出すための十分な内圧が発生する。
尚、ロータ3の螺旋溝3aは図2とは逆の左ネジ状でも良く、この場合は、ロータ3を図2の矢印とは逆の時計方向に回転駆動させることで、螺旋溝3a内に満たされている薬液をボス部材6の開口部6aから下方に供給することができる。
【0023】
オペレータは制御・操作部50に設けられた制御パネル(不図示)から次亜塩素酸水の生成速度、及び、生成される次亜塩素酸水のpH値を設定することができる。制御・操作部50は、次亜塩素酸水製造装置1内に進入する原水の流入量を電磁弁EVと流量計Dによって制御し、pHセンサKによって検出された次亜塩素酸のpH値が設定された値になるように、次亜塩素酸ナトリウム水溶液用の第1ポンプP1及び希塩酸用の第2ポンプP2の回転速度を制御する。
【0024】
このように薬液の注入手段として、ダイヤフラム式のポンプなどのパルス式に液を吐出する定量ポンプではなく、連続注入ポンプを用いたため、一次混合槽B1及び二次混合槽B2に求められる混合能力が小さくて済み、従来よりも容量の小さな混合槽で済ますことが可能となった。
【0025】
尚、一次混合槽B1と二次混合槽B2の各上流側端部には、図に示すように、約4000ガウス以上の磁束を発生する磁気処理装置Q1,Q2を設けても良い。磁気処理装置Q1,Q2は、原水及び前記水溶液中にイオン分極電流を発生させることで、水分子および次亜塩素酸イオンの移動をより容易にする。磁気処理装置としては、例えば一対の永久磁石と、各永久磁石の背面に配置したバックヨークと、各バックヨークの脚部の間に配置された接続板とからなる磁気処理装置を用い、前記一対の永久磁石の間に形成される磁気閉回路の中心に流入部が位置するように磁気処理装置を配置すれば良い。磁気処理装置は、長期間の使用に応じて表面に沈着する固形成分などを取り除き易いように、各流入部の構成部材の内部に組込成形によって閉じ込める、或いは、リング状などの単純な形状の樹脂製保護容器内などに閉じ込めることが好ましい。
【0026】
また、一次混合槽B1と二次混合槽B2の内部に、混合作用を機械的に増進させる邪魔板或いは強制回転式の攪拌翼などを補助的に設けても良い。このような邪魔板或いは攪拌翼を設けた場合は、混合槽を容積がより小さなものにすることが可能となる。
【0027】
〔別実施形態〕
〈1〉連続注入ポンプを構成するステータの空洞部及びロータの外周面は必ずしも円錐状でなくても良く、例えば、円錐台状乃至は円筒状を呈しても良い。図3は円筒状のロータ13を備えた連続注入ポンプの例を示す。
【0028】
〈2〉第1給液管S1及び第2給液管S2の薬液注入位置より下流側の内面に攪拌を補助する邪魔板を設けることで、給液管と同一内径の混合槽としても良い。或いは、第1給液管S1及び第2給液管S2の薬液注入位置より下流側の部位を一直線状ではなくクランク状などに蛇行した形状とすることで給液管と同一内径でありながらも十分な混合作用を備えた混合槽としても良い。また、このように蛇行させた給液管部位の内面にさらに邪魔板を設けることも可能である。
【0029】
〈3〉上記の実施形態とは逆に、一次混合槽B1にて第1薬液としての希塩酸水溶液を原水と混合して一次水溶液を生成し、二次混合槽B2にて第2薬液としての次亜塩素酸ナトリウム水溶液を一次水溶液と混合して二次水溶液を生成する構成を取ることも可能である。
【0030】
〈4〉第2薬液としてアルカリ性水溶液、すなわち水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどを使用すれば、二次混合槽B2で得られる混合液体はアルカリ性の次亜塩素酸水となり、殺菌水としてよりも洗浄水として有効に利用可能である。アルカリ性(特にpH11〜13)の次亜塩素酸水がタンパク質等に対して非常に優れた洗浄効果を有する点については出願人が得た新しい知見である。
【0031】
〈5〉本発明は、次亜塩素酸水を生成するための液体混合装置に限らず、供給配管を介して供給される原水または水溶液に薬液を混合して混合液体を作製するための混合槽を備えたより一般的な液体混合装置にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
良好な混合状態が得られ難い異種の液体どうしを混合する液体混合装置及び液体混合方法の合理的で簡単な構成として有効であり、特に、レジオネラ菌などに対する殺菌力が次亜塩素酸ソーダよりも強い酸性の次亜塩素酸水からなる殺菌水、或いは、タンパク質などに対して高い洗浄力を有するアルカリ性の洗浄水を製造するための合理的な構成の次亜塩素酸水製造装置として利用される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明による液体混合装置の概略構成図
【図2】連続注入ポンプを示す概略構成図
【図3】別実施形態による連続注入ポンプを示す概略構成図
【符号の説明】
【0034】
B1 一次混合槽
B2 二次混合槽
BT バッファ槽
CV1 逆止弁
CV2 逆止弁
CV3 定圧弁
D 流量計
EV 電磁弁
F1 第1フィルタ
F2 第2フィルタ
J1 第1注入部
J2 第2注入部
K pHセンサ
RV 減圧弁
M ステッピングモータ(駆動手段)
P1 第1ポンプ(連続注入ポンプ)
P2 第2ポンプ(連続注入ポンプ)
Q1,Q2 磁気処理装置
S1 第1給液管
S2 第2給液管
S3 第3給液管
S4 取出し管路
T1 第1薬液槽
T2 第2薬液槽
V 空洞部
1 次亜塩素酸水製造装置
2 ステータ
3 ロータ
3a 螺旋溝
3b 第1環状溝
3c 貫通孔
4 蓋部材
5 薬液供給管
6 ボス部材
50 制御・操作部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給配管を介して供給される原水または水溶液に薬液を混合して混合液体を作製するための混合槽を備えた液体混合装置であって、
前記原水または水溶液に対して前記薬液を、調節可能な添加流量で且つ連続的に添加可能な連続注入ポンプが設けられている液体混合装置。
【請求項2】
前記連続注入ポンプは、円筒状または少なくとも部分的に円錐状の空洞部を備えたステータと、前記ステータの前記空洞部の内面に対して摺動回転可能な外周面を備えたロータと、前記ロータを前記ステータに対して回転駆動させる駆動手段とを有し、前記ロータの前記外周面には、前記ロータの軸芯に関する基端から先端まで連続した螺旋溝が形成されており、前記螺旋溝の前記基端側には前記薬液を貯留した液槽と連通した流路が接続されており、前記駆動手段による前記ロータの回転に応じて前記螺旋溝の前記先端側から前記薬液が送り出される請求項1に記載の液体混合装置。
【請求項3】
前記混合槽は、第1供給配管を介して供給される原水に次亜塩素酸塩水溶液とpH調整液との一方からなる第1薬液を混合して一次水溶液を得るための一次混合槽と、前記一次混合槽から第2供給配管を介して供給される前記一次水溶液に前記次亜塩素酸塩水溶液と前記pH調整液との他方からなる第2薬液を混合して二次水溶液を得るための二次混合槽とを備える請求項1または2に記載の液体混合装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2007−326050(P2007−326050A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−159864(P2006−159864)
【出願日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(504457913)株式会社シージーアイ (3)
【出願人】(591060980)岡山県 (96)
【Fターム(参考)】