液滴中においてサンプルを処理するための装置、およびそれを使用する方法
本発明は、液滴中において生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルを処理する装置および方法を提供する。該装置は、貯水器および固定部材によって規定される処理区画を備えている。前記処理区画は、液滴と混和せず、かつ液滴の液体よりも低い表面エネルギーである媒体を収容するようにさらに適応されている。貯水器は、外周壁および基盤によって規定されている。固定部材は、貯水器内に設けられており、少なくとも1つの予め規定されている固定区域を含むようにパターン形成された表面を備えている。該パターン形成された表面内の予め規定されている固定区域の表面エネルギーは、前記媒体の表面エネルギーよりも高い。さらに、前記疎水性の媒体中において、疎水性−疎水性の相互作用または親水性−親水性の相互作用を介して、親水性の区域上に液滴を固定するほど、少なくとも1つの予め規定されている区域の表面エネルギーは、残りの表面の表面エネルギーよりも高い。また、、該区域の表面の平面における幅は、前記疎水性の媒体中において、疎水性−疎水性の相互作用または親水性−親水性の相互作用を介して、親水性の区域上に液滴を固定するために十分な幅である。残りの表面の表面エネルギーは、前記媒体の表面エネルギーと最大でもほぼ同じである。本発明の方法において、前記媒体は、前記予め規定されている固定区域が該媒体によって完全に覆われるように前記装置の中に配置される。前記予め規定されている固定区域上に前記液滴が配置されることによって、疎水性−疎水性相互作用、または親水性−親水性相互作用を介して該液滴は該固定区域上に固定される。該液滴中において生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに対する処理が実施される。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
液滴中において生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルを処理するための装置であって、
貯水器および固定部材によって規定されており、媒体を収容するように適応されている処理区画を備えており、
(i)該媒体は液滴と混和しないものであり、(ii)該媒体の表面エネルギーは、該液滴の液体の表面エネルギーよりも低く、
該貯水器は、外周壁および基盤によって規定されており、
該固定部材は、(i)該貯水器内に設けられており、(ii)少なくとも1つの予め規定されている固定区域を備えるようにパターン形成された表面を備えており、
(a)該表面内の該少なくとも1つの予め規定されている固定区域の表面エネルギーは、
(i)該媒体の表面エネルギーよりも高く、
(ii)残りの表面の表面エネルギーよりも高く、
(iii)媒体中において界面相互作用を介して、少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に液滴を固定するために十分な表面エネルギーであるとともに、
該少なくとも1つの予め規定されている固定区域の表面の平面における幅は、媒体中において界面相互作用を介して、少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に液滴を固定するために十分な幅であり、
(b)残りの表面の表面エネルギーは該媒体の表面エネルギーと最大でもほぼ同じである、装置。
【請求項2】
前記固定部材の前記残りの表面の表面エネルギーは、前記液滴の液体の表面エネルギーよりも低い、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記パターン形成された表面内の前記予め規定されている固定区域は、前記残りの表面の水に対する前進接触角よりも少なくとも5°小さい水に対する前進接触角によって特徴づけられている、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記パターン形成された表面内の前記予め規定されている固定区域は、前記媒体の水に対する前進接触角よりも少なくとも5°小さい水に対する前進接触角によって特徴づけられている、請求項1〜3の何れか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記液滴の液体が親水性である、請求項1〜4の何れか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記液滴の液体よりも低い表面エネルギーである前記媒体が疎水性である、請求項1〜5の何れか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記液滴の固定を可能にする前記界面相互作用が、親水性−親水性の相互作用、疎水性−疎水性の相互作用、親油性−親油性の相互作用、およびパーフルオロホービック−パーフルオロホービックの相互作用の少なくとも1つである、請求項1〜6の何れか1項に記載の装置。
【請求項8】
液滴中において、生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルを処理するための請求項1〜7の何れか1項に記載の装置であって、
前記処理区画は貯水器および固定部材によって規定されているとともに、疎水性の媒体を収容するように適応されており、
(i)該疎水性の媒体は該液滴と混和しないものであり、(ii)該疎水性の媒体の疎水性は、該液滴の液体の疎水性よりも高く、
該貯水器は、外周壁および基盤によって規定されており、
該固定部材は、(i)該貯水器内に設けられており、(ii)少なくとも1つの予め規定されている固定区域を備えるようにパターン形成された疎水性の表面を備えており、
(a)該疎水性の表面内の該少なくとも1つの予め規定されている固定区域の水和性は、該疎水性の媒体中において、親水性−親水性の相互作用を介して、該予め規定されている固定区域上に液滴を固定するために十分な水和性であるとともに、
該少なくとも1つの予め規定されている固定区域の表面の平面における幅は、該疎水性の媒体中において親水性−親水性の相互作用を介して、該予め規定されている固定区域上に液滴を固定するために十分な幅であり、
(b)残りの疎水性の表面の疎水性は該疎水性の媒体の疎水性と少なくともほぼ同じである、装置。
【請求項9】
前記予め規定されている固定区域の前記液滴の液体に対する水和性は、前記界面相互作用によって前記媒体中の前記液滴に対して及ぼされ得る最大の力が、浮力よりも大きくなるほど高く、
該予め規定されている固定区域の固定部材の表面の平面における幅は、前記界面相互作用によって前記媒体中の前記液滴に対して及ぼされ得る最大の力が、浮力よりも大きくなるような幅である、請求項1〜8の何れか1項に記載の装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置であって、
前記予め規定されている固定区域の前記液滴の液体に対する水和性は、前記界面相互作用によって前記媒体中の前記液滴に対して及ぼされ得る最大の力が、前記固定部材または該装置を移動させたときに該媒体によって及ぼされるベルヌーイ力(流れの力)よりも大きくなるほど高く、
該予め規定されている固定区域の該固定部材の表面の平面における幅は、前記界面相互作用によって前記媒体中の前記液滴に対して及ぼされ得る最大の力が、前記固定部材または該装置を移動させたときに該媒体によって及ぼされるベルヌーイ力(流れの力)よりも大きくなるような幅である、装置。
【請求項11】
前記予め規定されている固定区域の前記液滴の液体に対する水和性は、前記界面相互作用によって前記媒体中の該液滴に対して及ぼされ得る最大の力が、前記固定部材をリンスしたときに該媒体によって及ぼされる力よりも大きくなるほど高く、
該予め規定されている固定区域の該固定部材の表面の平面における幅は、前記界面相互作用によって前記媒体中の該液滴に対して及ぼされ得る最大の力が、前記固定部材をリンスしたときに該媒体によって及ぼされる力よりも大きくなるような幅である、請求項1〜10の何れか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに含まれていることを推測される標的物体を固定することができるように、前記予め規定されている固定区域が設計されている、請求項1〜11の何れか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記固定部材が前記装置内に取り外し可能に設けられている、請求項1〜12の何れか1項に記載の装置。
【請求項14】
上部注入口をさらに備えている、請求項1〜13の何れか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記上部注入口が開口部を備えている、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記開口部の大きさが、固定部材の挿入および/または除去をするために十分な大きさである、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
注入部材をさらに備えており、該注入部材は処理区画の貯水器の上部に設けられている、請求項1〜16の何れか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記注入部材は、前記貯水器の上部に取り外し可能に設けられている、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
請求項18に記載の装置であって、
上部開口部を備えおり、前記注入部材は該装置の該開口部によって受容されるように設計されている、装置。
【請求項20】
封止材をさらに備えており、該封止材は、前記注入部材を前記処理区画に、液体を通さないように接続するように設計されている、請求項17〜19の何れか1項に記載の装置。
【請求項21】
前記封止材は、前記注入部材が前記貯水器の上部に設けられたときに、該貯水器の外周壁の位置と対応する注入部材上の位置に設けられている、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
請求項17〜21の何れか1項に記載の装置であって、
前記注入部材は、該装置の周囲の環境と処理区画との間に、流体の連絡を提供することができる上部注入口を備えている、装置。
【請求項23】
前記注入口は、前記固定部材の挿入および/または除去を可能にするために十分な大きさの開口部である、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記注入部材は複数の上部注入口を備えている、請求項22または23に記載の装置。
【請求項25】
前記上部注入口が密封可能である、請求項22〜24の何れか1項に記載の装置。
【請求項26】
前記注入部材がガイドを備えており、該ガイドは前記処理区画の貯水器に、および/または処理区画の貯水器の中へ、物体を位置決めすることができるように設計されている、請求項22〜25の何れか1項に記載の装置。
【請求項27】
前記ガイドは、前記固定部材の前記表面内の前記予め規定されている固定区域上に液滴を分配するための誘導を提供する、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記ガイドは、穴、台、レール、スライド、グルーブ、V字型の刻み目、開口、溝、およびそれらの任意の組合せからなる位置決め手段を備えている、請求項26または27に記載の装置。
【請求項29】
前記ガイドが、相互作用する位置決め手段の一対を備えており、該相互作用する位置決め手段の一対は、前記固定部材の前記表面内の前記予め規定されている固定区域に対して、分配用デバイスを位置決めするように設計されている、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記相互作用する位置決め手段の一対が穴および台を備えており、該穴は該台を受容すように設計されている、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記穴および台の前記相互作用する位置決め手段の一対の台は、分配用デバイスの位置決めをガイドするように設計されている、請求項29に記載の装置。
【請求項32】
前記台は、分配用デバイスを受容するように設計されている、請求項30または31に記載の装置。
【請求項33】
前記台は、分配用デバイスを受容するように設計されている開口を備えている、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記台は、複数の分配用デバイスの位置決めをガイドするように設計されている、請求項31または32に記載の装置。
【請求項35】
注入部材のポジショナをさらに備えており、
該注入部材のポジショナは、(i)前記貯水器に連結されており、(ii)前記注入部材を受容するように設計されており、且つ(iii)該貯水器の上部に該注入部材を位置決めするように設計されている、請求項17〜34の何れか1項に記載の装置。
【請求項36】
前記貯水器および前記注入部材の両方が、前記注入部材のポジショナに連結されている、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記貯水器が、前記注入部材のポジショナに取り外し可能に連結されている、請求項35に記載の装置。
【請求項38】
前記注入部材のポジショナは、注入部材を貯水器に対して回転することによって、注入部材を貯水器の上部に回転して取り付けるための回転手段を備えている、請求項35〜37の何れか1項に記載の装置。
【請求項39】
前記処理区画の前記貯水器の上部に設けられたカバーをさらに備えている、請求項1〜16の何れか1項に記載の装置。
【請求項40】
前記カバーは、貯水器の上部に取り外し可能に設けられている、請求項35に記載の装置。
【請求項41】
上部開口部を備えており、
前記カバーは該上部開口部を覆う、および/または閉鎖するように設計されている、請求項39または40に記載の装置。
【請求項42】
封止材をさらに備えており、該封止材は、前記カバーを該処理区画に液体を通さないように接続するように設計されている、請求項39〜41の何れか1項に記載の装置。
【請求項43】
前記残りの表面よりも高い表面エネルギーである前記予め規定されている固定区域と、前記媒体と最大でもほぼ同じである表面エネルギーを有する該残りの表面とを備えている前記固定部材の前記表面は、少なくとも本質的に平坦である、請求項1〜42の何れか1項に記載の装置。
【請求項44】
前記固定部材が、プラスチック、ガラス、石英、シリコン、金属、およびそれらの組合せから成る群より選択される物質を備えている、請求項1〜43の何れか1項に記載の装置。
【請求項45】
前記固定部材の前記表面が、複数の前記予め規定されている固定区域を備えている、請求項1〜44の何れか1項に記載の装置。
【請求項46】
前記貯水器の前記外周壁が、前記固定部材を支持するように適応されている、請求項1〜45の何れか1項に記載の装置。
【請求項47】
前記外周壁は、支持用の窪み、受容用の凹所、または段を備えており、
該段は、前記貯水器の内部への該外周壁の拡張によって規定されている、請求項46に記載の装置。
【請求項48】
複数の固定部材をさらに備えている、請求項1〜47の何れか1項に記載の装置。
【請求項49】
電場を与えることができる電極をさらに備えている、請求項1〜48の何れか1項に記載の装置。
【請求項50】
前記電極が前記貯水器の基盤に備えられている、請求項49に記載の装置。
【請求項51】
前記処理区画に流体を通すように接続されている供給モジュールをさらに備えている請求項1〜50の何れか1項に記載の装置。
【請求項52】
前記供給モジュールは、前記貯水器の中へ媒体が流れることができるように設計されている注入管を備えている、請求項51に記載の装置。
【請求項53】
前記供給モジュールは、前記注入管に存在する媒体に対して圧力を加えるように設計されている加圧デバイスをさらに備えている、請求項52に記載の装置。
【請求項54】
前記加圧デバイスは、ポンプ、シリンジまたはそれらの組合せを備えている、請求項53に記載の装置。
【請求項55】
前記供給モジュールは、前記貯水器の外へ媒体が流されることができるように設計されている排出管を備えている、請求項51〜54の何れか1項に記載の装置。
【請求項56】
前記供給モジュールは上記処理区画に取り外し可能に接続されている、請求項51〜55の何れか1項に記載の装置。
【請求項57】
前記貯水器の中へおよび/または外へ媒体が流れることを促進するために、該貯水器を受容し、且つ回転させるように設計されている回転式貯水器ホルダーをさらに備えている、請求項1〜56の何れか1項に記載の装置。
【請求項58】
前記貯水器内の物体の攪拌、混合および/またはろ過を促進するために、該貯水器を受容し、且つ攪拌するように設計されている攪拌デバイスをさらに備えている、請求項1〜57の何れか1項に記載の装置。
【請求項59】
請求項1〜58の何れか1項に記載の装置の貯水器に注入部材および/またはカバーを取り付けるためのデバイスであって、
第一ホルダーおよび第二ホルダーを備えており、
該第一ホルダーは、前記貯水器を受容するように設計されており、
該第二ホルダーは、注入部材および/またはカバーを受容するように設計されており、
該第一ホルダーおよび該第二ホルダーは、該第二ホルダーが該第一ホルダーの上部に位置決めされ得るように適合されている、デバイス。
【請求項60】
第一の台および第二の台を互いに対して回転させることによって、第一の台および第二の台が回転して連結されるための回転手段を備えている、請求項59に記載のデバイス。
【請求項61】
第一ホルダーの上部の位置に第二ホルダーを取り付けるためのレバーをさらに備えている、請求項59または60に記載のデバイス。
【請求項62】
上位レバーが、前記第二ホルダーに連結されている、請求項61に記載のデバイス。
【請求項63】
請求項15に記載の装置の貯水器の上部に分配器をガイドするため、および/または位置決めするためのデバイスであって、
該装置の上部開口部によって受容されるように設計されている、デバイス。
【請求項64】
分配器を受容するように設計されている、請求項63に記載のデバイス。
【請求項65】
穴、台、レール、スライド、グルーブ、V字型の刻み目、開口、溝、またはそれらの任意の組合せから成る群より選択される位置決め手段を備えている、請求項63または64に記載のデバイス。
【請求項66】
相互作用する位置決め手段の一対を備えている、請求項65に記載のデバイスであって、
該相互作用する位置決め手段の一対は、前記装置の固定部材の表面内の予め規定されている固定区域に対して分配器を位置決めするように設計されている、デバイス。
【請求項67】
前記相互作用する位置決め手段の一対が、穴および台を備えており、
該穴は該台を受容するように設計されている、請求項66に記載のデバイス。
【請求項68】
液滴中において生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルを処理するための方法であって、
(1)貯水器および固定部材によって規定されており、媒体を収容するように適応されている処理区画を備えている装置であって、
(i)該媒体は前記液滴と混和しないものであり、(ii)該媒体の表面エネルギーは、該液滴の液体の表面エネルギーよりも低く、
該貯水器は、外周壁および基盤によって規定されており、
該固定部材は、(i)該貯水器内に設けられており、(ii)少なくとも1つの予め規定されている固定区域を備えるようにパターン形成された表面を備えており、
(a)該表面内の該少なくとも1つの予め規定されている固定区域の表面エネルギーは、
(i)該媒体の表面エネルギーよりも高く、
(ii)残りの表面の表面エネルギーよりも高く、
(iii)該媒体中において界面相互作用を介して、少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に液滴を固定するために十分な表面エネルギーであるとともに、
該少なくとも1つの予め規定されている固定区域の表面の平面における幅は、媒体中において界面相互作用を介して、少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に液滴を固定するために十分な幅であり、
(b)残りの表面の表面エネルギーは該媒体の表面エネルギーと最大でもほぼ同じである、装置を提供する工程と、
(2)該固定部材の該パターン形成された表面内に備えられた、該少なくとも1つの予め規定されている固定区域が、該媒体によって完全に覆われるように、該装置の中へ液滴と混和しない該媒体を配置する工程と、
(3)該液滴が界面相互作用によって該少なくとも1つの予め予め規定されている固定区域上に固定されるように、該固定部材の該パターン形成された表面内に備えられた該少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に液滴を提供し、該液滴を配置する工程と、
(4)該液滴中において生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに対する処理を実施する工程とを含んでいる、方法。
【請求項69】
前記液滴がまず、少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に提供され、配置された後に、前記媒体が前記装置の中に配置される、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記固定部材の前記残りの表面の表面エネルギーは、前記液滴の液体の表面エネルギーよりも低い、請求項68または69に記載の方法。
【請求項71】
前記パターン形成された表面内の前記予め規定されている固定区域は、前記残りの表面の水に対する前進接触角よりも少なくとも10°小さい水に対する前進接触角によって特徴づけられている、請求項68〜70の何れか1項に記載の方法。
【請求項72】
前記パターン形成された表面内の前記予め規定されている固定区域は、前記媒体の水に対する前進接触角よりも少なくとも10°小さい水に対する前進接触角によって特徴づけられている、請求項68〜71の何れか1項に記載の方法。
【請求項73】
前記液滴が親水性である、請求項68〜72の何れか1項に記載の方法。
【請求項74】
前記液滴の液体よりも低い表面エネルギーである前記媒体が疎水性である、請求項68〜73の何れか1項に記載の方法。
【請求項75】
前記固定部材の前記パターン形成された表面内に備えられた前記少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に前記液滴を提供し、該液滴を配置する工程は、
少なくとも1つの予め規定されている固定区域を備えるようにパターン形成された該表面上に液体を配置する工程と、
前記媒体を前記パターン形成された表面上に配置する工程とを含んでおり、
これらの工程によって、該少なくとも1つの予め規定されている固定区域上において該液体は液滴を形成する、請求項68〜74の何れか1項に記載の方法。
【請求項76】
前記固定部材の前記パターン形成された表面内に備えられた前記少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に前記液滴を提供し、該液滴を配置する工程は、
該パターン形成された表面の該少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に第一液体を配置する工程と、
前記媒体と最大でもほぼ同じ表面エネルギーである前記残りの表面上に該媒体を配置する工程と、
該媒体と最大でもほぼ同じ表面エネルギーである該残りの表面と該液体との接触を防止するために、該媒体を覆うに十分であるさらなる量の前記液体を上記貯水器の中に配置する工程と、
該パターン形成された表面の少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に該液体の滴が残留するように、該貯水器から該液体を除去する工程とを含んでおり、
これらの工程によって、第二液滴を該少なくとも1つの予め規定されている区域上に形成する、請求項68〜74の何れか1項に記載の方法。
【請求項77】
前記液体が細胞培養液である、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に第一液体を配置する工程は、前記装置に少なくとも1つの微生物を加える工程をさらに含んでおり、
該微生物は該予め規定されている固定区域に接着することができる、請求項76または77に記載の方法。
【請求項79】
前記さらなる量の前記液体を貯水器の中に配置する工程は、前記装置に少なくとも1つの微生物を加える工程をさらに含んでおり、
該微生物は該予め規定されている固定区域に接着することができる、請求項76または77に記載の方法。
【請求項80】
前記液滴を提供する工程は、分配器から該液滴を分配する工程を含んでいる、請求項68〜74、76〜79の何れか1項に記載の方法。
【請求項81】
前記分配器が、圧電式分配器、シリンジポンプに基づく分配器、ペリスタルティックポンプ、発射式の分配器、およびインク噴射式の分配器から成る群より選択される、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記少なくとも1つの予め規定されている固定区域上へ液滴を固定する工程は、
(i)前記物質のアフィニティーによって前記媒体中の前記滴に対して及ぼされ得る最大の力が浮力よりも大きくなるほど、前記予め規定されている固定区域の前記液滴の液体に対する水和性が高いことによって、および、
(ii)固定部材の表面の平面における前記予め規定されている固定区域の幅が、前記物質のアフィニティーによって前記媒体中の前記滴に対して及ぼされ得る最大の力が浮力よりも大きくなるような幅であることによって、実現される、請求項68〜81の何れか1項に記載の方法。
【請求項83】
前記少なくとも1つの予め規定されている固定区域上へ液滴を固定する工程は、
(i)前記物質のアフィニティーによって前記媒体中の前記滴に対して及ぼされ得る最大の力が、前記固定部材または前記装置を移動させたときに該媒体によって及ぼされるベルヌーイ力(流れの力)よりも大きくなるほど、前記予め規定されている固定区域の前記液滴の液体に対する水和性が高いことによって、および、
(ii)固定部材の表面の平面における前記予め規定されている固定区域の幅が、前記物質のアフィニティーによって前記媒体中の前記滴に対して及ぼされ得る最大の力が、前記固定部材または前記装置を移動させたときに該媒体によって及ぼされるベルヌーイ力(流れの力)よりも大きくなるような幅であることによって、実現される、請求項68〜82の何れか1項に記載の方法。
【請求項84】
前記固定部材は、前記装置に取り外し可能に設けられている、請求項68〜83の何れか1項に記載の方法。
【請求項85】
前記装置を提供する工程は、
外周壁および基盤によって規定され、固定部材を受容することができる貯水器、を備えているデバイスを提供する工程、
該固定部材を提供する工程、ならびに、
該貯水器に該固定部材を配置して、該装置の前記処理区画を形成する工程を含んでいる、請求項68〜84の何れか1項に記載の方法。
【請求項86】
液滴と混和しない前記媒体を前記貯水器の中にまず配置した後に、前記固定部材を前記貯水器の中に配置する工程を含んでいる、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
前記装置は、前記処理区画の貯水器の上部に上部注入口をさらに備えており、
該上部注入口は、該装置の周囲の環境と処理区画との間に、流体の連絡を提供することができる、請求項68〜86の何れか1項に記載の方法。
【請求項88】
前記上部注入口は、前記固定部材の挿入および/または除去を可能にするために十分な大きさの開口部である、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
前記固定部材を前記貯水器の中に配置する工程は、開口部である上部注入口を通して固定部材を移動させる工程を含んでいる、請求項85に記載の方法。
【請求項90】
前記少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に液滴を配置する工程は、該予め規定されている固定区域の上方または下方に該液滴を配置する工程を含んでいる、請求項68〜89の何れか1項に記載の方法。
【請求項91】
前記液滴が貯水器内に分配される、請求項90に記載の方法。
【請求項92】
前記液滴が前記少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に分配される、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記液滴が、開口部である上部注入口を介して配置される、請求項90または91に記載の方法。
【請求項94】
前記液滴を配置する工程は、貯水器に備えられており、該液滴の液体よりも低い表面エネルギーである媒体の上方に該液滴を分配する工程、
該液滴を前記媒体と接触させる工程、
該液滴を該媒体へ侵入させる工程
該液滴を該媒体を通過させて該固定部材のパターン形成された表面内の少なくとも1つの予め規定されている固定区域へ移動させる工程、および、
該液滴を該予め規定されている固定区域と接触させる工程とを含んでいる、請求項90、91、または93の何れか1項に記載の方法。
【請求項95】
前記液滴を前記媒体へ侵入させる工程、および/または前記液滴を前記媒体を通過させる工程は、圧力、重力、電場、静電場、磁場、およびそれらの任意の組合せから成る群より選択される力に、前記液滴を暴露する工程を含んでいる、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記液滴を前記媒体へ侵入させて、該媒体を通過させ、前記固定部材上の前記少なくとも1つの予め規定されている表面区域へ移動させる速度に、液滴を加速するために十分な圧力下において、前記液滴が分配されることによって、該液滴が該予め規定されている固定区域と接触される、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
前記液滴をイオン化する工程、および、
次いで、該液滴を強制的に前記媒体へ侵入させて、該媒体を通過させ、前記固定部材上の前記パターン形成された表面内の前記少なくとも1つの予め規定されている表面区域へ移動させて、該予め規定されている固定区域と接触させるために、液滴を電場または静電場に暴露する工程をさらに含んでいる、請求項96に記載の方法。
【請求項98】
前記液滴を電場、静電場または磁場に暴露する工程は、該液滴を反発する工程および/または該液滴を誘引する工程を含んでいる、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
前記液滴は、前記処理区画内の媒体と接触する前にイオン化される、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
前記液滴の固定を可能にする界面相互作用が、親水性−親水性の相互作用、疎水性−疎水性の相互作用、および親油性−親油性の相互作用の少なくとも1つである、請求項68〜99の何れか1項に記載の方法。
【請求項101】
前記液滴と混和しない媒体が液体である、請求項68〜100の何れか1項に記載の方法。
【請求項102】
前記液滴が、鉱油、シリコン油、炭化水素化合物、ヒドロパーフルオロカーボン化合物、およびパーフルオロカーボン化合物から成る群より選択される、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
前記生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに含まれていることを推測される標的物体を、前記少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に固定する工程をさらに含んでいる、請求項68〜102の何れか1項に記載の方法。
【請求項104】
前記少なくとも1つの予め規定されている固定区域が連結部分を備えている、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
前記連結部分が、アミノ基、アルデヒド基、チオール基、カルボキシ基、エステル、無水物、スルホネート、スルホン酸エステル、イミドエステル、ハロゲン化シリル、エポキシド、アジリジン、ホスホラミダイト、およびジアゾアルカンから成る群より選択される、請求項104に記載の方法。
【請求項106】
前記予め規定されている固定区域上にリガンドを固定する工程をさらに含んでおり、
該リガンドは、前記生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに含まれていることを推測される標的物体と結合することができるものである、請求項104または105に記載の方法。
【請求項107】
前記予め規定されている固定区域上にリガンドを固定する工程は、前記連結部分と前記リガンドの分子との間に共有結合を形成することによって実現される、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
前記液滴は磁気的に誘引することが可能な粒子を含んでおり、
該磁気的に誘引することが可能な粒子は、生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに含まれていることを推測される標的物体と結合することができるリガンドを備えている、請求項68〜102の何れか1項に記載の方法。
【請求項109】
前記リガンドが、生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに含まれていることを推測される標的物体と選択的に結合することができる、請求項105〜108の何れか1項に記載の方法。
【請求項110】
前記リガンドが、標的分子に対するレセプター分子であり、該リガンドおよび該標的物体は特異的な結合の対を規定する、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
前記リガンドが、クラウンエーテル、ペプチド、抗体、リポカリンファミリーのポリペプチドに基づくムテイン、アンキリンまたはクリスタリンの骨格に基づくタンパク質、アビマー、グルボディ、レクチン、核酸、オリゴヌクレオチド、プロテインA、プロテインG、酵素、T7エピトープ、マルトース結合タンパク質、単純ヘルペスウイルスの糖タンパク質DのHSVエピトープ、ヘマグルチニンエピトープ、転写因子c−mycのmycエピトープ、金属原子、カーボンナノチューブ、炭素ナノ発泡体、色素、ビオチン、ジニトロフェノール、ジゴキシゲニン、ストレプトアビジン、オリゴサッカライド、アミロース、マルトース、セルロース、キチン、細胞外マトリックス、グタチオン、カルモジュリン、ゼラチン、ポリミキシン、ヘパリン、NAD、NADP、リジン、アルギニン、ベンズアミジン、アルミノケイ酸、および金属キレート剤から成る群より選択される、請求項106〜110の何れか1項に記載の方法。
【請求項112】
前記リガンドが、前記磁気的に誘引することが可能な粒子の表面上に固定されている、請求項108〜111の何れか1項に記載の方法。
【請求項113】
前記磁気的に誘引することが可能な粒子が、反磁性の粒子、強磁性の粒子、常磁性の粒子、および超常磁性の粒子物質から成る群より選択される、請求項108〜112の何れか1項に記載の方法。
【請求項114】
前記固定部材が、生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに対する処理が実施される前に、前記貯水器から除去される、請求項68〜113の何れか1項に記載の方法。
【請求項115】
前記装置が、前記貯水器の上部に注入部材またはカバーを取り外し可能に備えるように、前記貯水器の上部に注入部材またはカバーを設ける工程をさらに含んでいる、請求項68〜114の何れか1項に記載の方法。
【請求項116】
前記注入部材、または前記カバー、および/あるいは前記処理区画は、該処理区画に注入部材を水を通さないように接続するように設計されている封止材をさらに備えている、請求項115に記載の方法。
【請求項117】
前記貯水器の上部に注入部材またはカバーを設ける工程は、周囲の環境から前記処理区画を密封する工程を含んでいる、請求項115または116に記載の方法。
【請求項118】
前記生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに対する処理を実施する工程は、前記液滴をリンスする工程、前記液滴を混合する工程、前記液滴を別の液滴を通してろ過する工程、前記液滴に液体を加える工程、および前記液滴から液体を除去する工程から成る群より選択される工程を含んでいる、請求項68〜117の何れか1項に記載の方法。
【請求項119】
前記液滴は該液滴の液滴と混和可能な液体を用いてリンスされる、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
前記装置は供給モジュールをさらに備えており、該供給モジュールは前記処理区画に液体を通すように接続されており、前記液滴の液体と混和可能な液体は、該供給モジュールによって該貯水器の中および/または外へ流される、請求項68〜119の何れか1項に記載の方法。
【請求項121】
前記液滴の液体と混和しない液体を貯水器の中および外へ、前記供給モジュールによって連続的に流される、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
前記液滴の液体よりも低い表面エネルギーである前記媒体は、前記液滴をリンスする工程の前に、前記貯水器から除去されるか、および/または(i)該液滴の液滴よりも低い表面エネルギーであり、(ii)該液滴の液体と混和しない薄い流体の媒体と交換される、請求項112〜119の何れか1項に記載の方法。
【請求項123】
前記装置は供給モジュールをさらに備えており、該供給モジュールは前記処理区画に液体を通すように接続されており、前記液滴の液体よりも低い表面エネルギーである前記媒体は、該供給モジュールによって該貯水器の外へ流される、請求項122に記載の方法。
【請求項124】
前記装置は供給モジュールをさらに備えており、該供給モジュールは前記処理区画に液体を通すように接続されており、前記薄い流体の媒体は、該供給モジュールによって該貯水器の中へ流される、請求項122または123に記載の方法。
【請求項125】
前記薄い流体の媒体は、該供給モジュールによって貯水器を通して流される、請求項124に記載の方法。
【請求項126】
前記薄い流体の媒体の疎水性は、前記液滴の液体の疎水性よりも高い、請求項122〜125の何れか1項に記載の方法。
【請求項127】
前記液滴の液体よりも低い表面エネルギー前記媒体と、前記薄い流体の媒体とは混和可能である、請求項122〜126の何れか1項に記載の方法。
【請求項128】
前記薄い流体の媒体の粘度は、前記装置の中に配置された媒体の粘度よりも低い、請求項122〜127の何れか1項に記載の方法。
【請求項129】
前記薄い流体の媒体の粘度は、約20センチストーク未満である、請求項128に記載の方法。
【請求項130】
前記薄い流体の媒体の沸点は、約40℃〜約400℃の範囲から選択される、請求項118〜112の何れか1項に記載の方法。
【請求項131】
(i)前記薄い流体の媒体を含んでいる前記固定部材上の媒体が、該固定部材から少なくとも本質的に排出され、且つ(ii)前記液滴が該固定部材の前記予め規定されている固定区域上に固定され続けるように、前記液滴をリンスする工程の前に、該固定部材が傾けられる、請求項118〜130の何れか1項に記載の方法。
【請求項132】
前記液滴の液体よりも低い表面エネルギーの前記媒体の層を固定部材上に残留させることによって、該液滴の液体よりも低い表面エネルギーを有するパターン形成された表面の区域を該媒体の層によって覆う、請求項131に記載の方法。
【請求項133】
前記液滴を混合する工程は、前記固定部材を機械的に振盪させることによって実現される、請求項118に記載の方法。
【請求項134】
前記液滴に液体を加える工程は、前記液滴をさらなる液滴と合併する工程を含んでいる、請求項118〜133の何れか1項に記載の方法。
【請求項135】
前記固定部材の表面は、複数の予め規定されている固定区域を備えている、請求項68〜134の何れか1項に記載の方法。
【請求項136】
前記複数の液滴を前記複数の予め規定されている固定区域上に分配する工程を含んでいる、請求項135に記載の方法。
【請求項137】
前記複数の液滴中において、生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに対する処理を同時に実施する工程を含んでいる、請求項135または136に記載の方法。
【請求項138】
界面活性剤を提供する工程、および、
該界面活性剤が前記液滴の液体よりも低い表面エネルギーである前記媒体と接触して、溶解することができるように、該界面活性剤を前記貯水器の中に配置する工程を含んでいる、請求項68〜137の何れか1項に記載の方法。
【請求項139】
前記界面活性剤が、炭化水素化合物、ヒドロパーフルオロカーボン化合物およびパーフルオロカーボン化合物から成る群から選択され、
該炭化水素化合物、ヒドロパーフルオロカーボン化合物およびパーフルオロカーボン化合物は、スルホン酸基、スルホンアミド基、カルボン酸基、カルボキシレート基、カルボン酸アミド基、リン酸基、またはヒドロキシル基から成る群より選択される親水性の部分をさらに含んでいる、請求項138に記載の方法。
【請求項140】
前記界面活性剤の化学式が、CF3(CF2)m−(CH2)n−(OCH2CH2)k−OHであり、
ここで、mは3〜100の整数であり、nは0〜10の整数であり、kは0〜200の整数である、請求項139に記載の方法。
【請求項141】
前記液滴の液体よりも表面エネルギーの前記媒体の密度は、前記液滴の液体の密度よりも高い、請求項68〜140の何れか1項に記載の方法。
【請求項142】
前記液滴の液体は、酸化重水素、酸化トリチウム、アルコール、有機酸、無機酸、有機酸のエステル、無機酸のエステル、エーテル、アミン、アミド、ニトリル、ケトン、イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性、二酸化炭素、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、チオール、ジスルフィド、および極性のイオン液体の少なくとも1つである、請求項68〜141の何れか1項に記載の方法。
【請求項143】
前記液滴の液体よりも低い表面エネルギーである前記媒体と混和せず、且つ該媒体よりも低密度である液体を提供する工程、および
該液体を前記装置の貯水器の中に配置する工程を含んでいる、請求項68〜142の何れか1項に記載の方法。
【請求項144】
前記液体によって、前記貯水器内の媒体の表面が覆われる、請求項143に記載の方法。
【請求項145】
前記媒体が、ヒドロパーフルオロカーボン化合物、またはパーフルオロカーボン化合物であり、前記液体が水である、請求項143または144に記載の方法。
【請求項146】
前記生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルが、(i)該サンプルに含まれていることを推測される標的物体の物理的な検出、(ii)化学反応、(iii)生物化学的反応、(iv)細胞の溶解、(iv)生物または生物の一部からの分子の抽出、および(vi)それらの任意の組合せから成る群より選択される処理に暴露される、請求項68〜145の何れか1項に記載の方法。
【請求項147】
前記物理化学的な検出が、分光学的な検出、光化学的な検出、光度計を用いた検出、蛍光光度計を用いた検出、放射線の検出、電気的な検出、音響学的な検出、電気化学的な検出、測色計を用いた検出、回折の検出、干渉計を用いた検出、および熱力学的な検出から成る群より選択される、請求項146に記載の方法。
【請求項148】
前記化学反応が、化学合成、化学分解、酵素を用いた合成、酵素を用いた分解、化学修飾、酵素を用いた修飾、結合分子との相互作用、およびそれらの任意の組合せから成る群より選択される、請求項147に記載の方法。
【請求項149】
前記酵素を用いた合成が、タンパク質の合成、核酸の合成、ペプチドの合成、薬学的化合物の合成、およびそれらの任意の組合せから成る群より選択される、請求項148に記載の方法。
【請求項150】
前記サンプルが、土壌サンプル、大気サンプル、環境サンプル、細胞培養液のサンプル、骨髄サンプル、降雨サンプル、放射性降下物のサンプル、宇宙に存在する物質のサンプル、地球外物質のサンプル、下水サンプル、地下水サンプル、擦り傷のサンプル、考古学的なサンプル、食品サンプル、血液サンプル、血清サンプル、血漿サンプル、尿サンプル、糞便サンプル、精液サンプル、リンパ液サンプル、脳脊髄液サンプル、鼻咽頭の洗浄液のサンプル、喀痰サンプル、口腔スワブのサンプル、咽頭スワブのサンプル、鼻腔スワブのサンプル、気管支肺胞洗浄液のサンプル、気管支の分泌物のサンプル、ミルクのサンプル、羊水のサンプル、生検サンプル、爪のサンプル、毛髪サンプル、皮膚サンプル、癌サンプル、腫瘍サンプル、組織サンプル、細胞サンプル、細胞可溶化物のサンプル、ウイルス培養液のサンプル、法医学的なサンプル、感染症のサンプル、院内感染症のサンプル、製品サンプル、薬剤サンプル、生体分子製品サンプル、タンパク質調製品のサンプル、脂質調製品のサンプル、炭水化物調製品のサンプル、ヌクレオチドの溶液、ポリヌクレオチドの溶液、核酸の溶液、ペプチドの溶液、ポリペプチドの溶液、アミノ酸の溶液、タンパク質の溶液、合成ポリマーの溶液、生物化学的組成物の溶液、有機化学的組成物の溶液、無機化学的組成物の溶液、脂質溶液、炭水化物の溶液、化学製品の組合せの溶液、薬物の候補である分子の溶液、薬物分子の溶液、薬物の代謝産物の溶液、細胞懸濁液、ウイルスの懸濁液、微生物の懸濁液、金属の懸濁液、金属合金の懸濁液、金属イオンの溶液、およびそれらの任意の組合せから成る群より選択される、請求項68〜149の何れか1項に記載の方法。
【請求項1】
液滴中において生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルを処理するための装置であって、
貯水器および固定部材によって規定されており、媒体を収容するように適応されている処理区画を備えており、
(i)該媒体は液滴と混和しないものであり、(ii)該媒体の表面エネルギーは、該液滴の液体の表面エネルギーよりも低く、
該貯水器は、外周壁および基盤によって規定されており、
該固定部材は、(i)該貯水器内に設けられており、(ii)少なくとも1つの予め規定されている固定区域を備えるようにパターン形成された表面を備えており、
(a)該表面内の該少なくとも1つの予め規定されている固定区域の表面エネルギーは、
(i)該媒体の表面エネルギーよりも高く、
(ii)残りの表面の表面エネルギーよりも高く、
(iii)媒体中において界面相互作用を介して、少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に液滴を固定するために十分な表面エネルギーであるとともに、
該少なくとも1つの予め規定されている固定区域の表面の平面における幅は、媒体中において界面相互作用を介して、少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に液滴を固定するために十分な幅であり、
(b)残りの表面の表面エネルギーは該媒体の表面エネルギーと最大でもほぼ同じである、装置。
【請求項2】
前記固定部材の前記残りの表面の表面エネルギーは、前記液滴の液体の表面エネルギーよりも低い、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記パターン形成された表面内の前記予め規定されている固定区域は、前記残りの表面の水に対する前進接触角よりも少なくとも5°小さい水に対する前進接触角によって特徴づけられている、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記パターン形成された表面内の前記予め規定されている固定区域は、前記媒体の水に対する前進接触角よりも少なくとも5°小さい水に対する前進接触角によって特徴づけられている、請求項1〜3の何れか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記液滴の液体が親水性である、請求項1〜4の何れか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記液滴の液体よりも低い表面エネルギーである前記媒体が疎水性である、請求項1〜5の何れか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記液滴の固定を可能にする前記界面相互作用が、親水性−親水性の相互作用、疎水性−疎水性の相互作用、親油性−親油性の相互作用、およびパーフルオロホービック−パーフルオロホービックの相互作用の少なくとも1つである、請求項1〜6の何れか1項に記載の装置。
【請求項8】
液滴中において、生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルを処理するための請求項1〜7の何れか1項に記載の装置であって、
前記処理区画は貯水器および固定部材によって規定されているとともに、疎水性の媒体を収容するように適応されており、
(i)該疎水性の媒体は該液滴と混和しないものであり、(ii)該疎水性の媒体の疎水性は、該液滴の液体の疎水性よりも高く、
該貯水器は、外周壁および基盤によって規定されており、
該固定部材は、(i)該貯水器内に設けられており、(ii)少なくとも1つの予め規定されている固定区域を備えるようにパターン形成された疎水性の表面を備えており、
(a)該疎水性の表面内の該少なくとも1つの予め規定されている固定区域の水和性は、該疎水性の媒体中において、親水性−親水性の相互作用を介して、該予め規定されている固定区域上に液滴を固定するために十分な水和性であるとともに、
該少なくとも1つの予め規定されている固定区域の表面の平面における幅は、該疎水性の媒体中において親水性−親水性の相互作用を介して、該予め規定されている固定区域上に液滴を固定するために十分な幅であり、
(b)残りの疎水性の表面の疎水性は該疎水性の媒体の疎水性と少なくともほぼ同じである、装置。
【請求項9】
前記予め規定されている固定区域の前記液滴の液体に対する水和性は、前記界面相互作用によって前記媒体中の前記液滴に対して及ぼされ得る最大の力が、浮力よりも大きくなるほど高く、
該予め規定されている固定区域の固定部材の表面の平面における幅は、前記界面相互作用によって前記媒体中の前記液滴に対して及ぼされ得る最大の力が、浮力よりも大きくなるような幅である、請求項1〜8の何れか1項に記載の装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置であって、
前記予め規定されている固定区域の前記液滴の液体に対する水和性は、前記界面相互作用によって前記媒体中の前記液滴に対して及ぼされ得る最大の力が、前記固定部材または該装置を移動させたときに該媒体によって及ぼされるベルヌーイ力(流れの力)よりも大きくなるほど高く、
該予め規定されている固定区域の該固定部材の表面の平面における幅は、前記界面相互作用によって前記媒体中の前記液滴に対して及ぼされ得る最大の力が、前記固定部材または該装置を移動させたときに該媒体によって及ぼされるベルヌーイ力(流れの力)よりも大きくなるような幅である、装置。
【請求項11】
前記予め規定されている固定区域の前記液滴の液体に対する水和性は、前記界面相互作用によって前記媒体中の該液滴に対して及ぼされ得る最大の力が、前記固定部材をリンスしたときに該媒体によって及ぼされる力よりも大きくなるほど高く、
該予め規定されている固定区域の該固定部材の表面の平面における幅は、前記界面相互作用によって前記媒体中の該液滴に対して及ぼされ得る最大の力が、前記固定部材をリンスしたときに該媒体によって及ぼされる力よりも大きくなるような幅である、請求項1〜10の何れか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに含まれていることを推測される標的物体を固定することができるように、前記予め規定されている固定区域が設計されている、請求項1〜11の何れか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記固定部材が前記装置内に取り外し可能に設けられている、請求項1〜12の何れか1項に記載の装置。
【請求項14】
上部注入口をさらに備えている、請求項1〜13の何れか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記上部注入口が開口部を備えている、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記開口部の大きさが、固定部材の挿入および/または除去をするために十分な大きさである、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
注入部材をさらに備えており、該注入部材は処理区画の貯水器の上部に設けられている、請求項1〜16の何れか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記注入部材は、前記貯水器の上部に取り外し可能に設けられている、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
請求項18に記載の装置であって、
上部開口部を備えおり、前記注入部材は該装置の該開口部によって受容されるように設計されている、装置。
【請求項20】
封止材をさらに備えており、該封止材は、前記注入部材を前記処理区画に、液体を通さないように接続するように設計されている、請求項17〜19の何れか1項に記載の装置。
【請求項21】
前記封止材は、前記注入部材が前記貯水器の上部に設けられたときに、該貯水器の外周壁の位置と対応する注入部材上の位置に設けられている、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
請求項17〜21の何れか1項に記載の装置であって、
前記注入部材は、該装置の周囲の環境と処理区画との間に、流体の連絡を提供することができる上部注入口を備えている、装置。
【請求項23】
前記注入口は、前記固定部材の挿入および/または除去を可能にするために十分な大きさの開口部である、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記注入部材は複数の上部注入口を備えている、請求項22または23に記載の装置。
【請求項25】
前記上部注入口が密封可能である、請求項22〜24の何れか1項に記載の装置。
【請求項26】
前記注入部材がガイドを備えており、該ガイドは前記処理区画の貯水器に、および/または処理区画の貯水器の中へ、物体を位置決めすることができるように設計されている、請求項22〜25の何れか1項に記載の装置。
【請求項27】
前記ガイドは、前記固定部材の前記表面内の前記予め規定されている固定区域上に液滴を分配するための誘導を提供する、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記ガイドは、穴、台、レール、スライド、グルーブ、V字型の刻み目、開口、溝、およびそれらの任意の組合せからなる位置決め手段を備えている、請求項26または27に記載の装置。
【請求項29】
前記ガイドが、相互作用する位置決め手段の一対を備えており、該相互作用する位置決め手段の一対は、前記固定部材の前記表面内の前記予め規定されている固定区域に対して、分配用デバイスを位置決めするように設計されている、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記相互作用する位置決め手段の一対が穴および台を備えており、該穴は該台を受容すように設計されている、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記穴および台の前記相互作用する位置決め手段の一対の台は、分配用デバイスの位置決めをガイドするように設計されている、請求項29に記載の装置。
【請求項32】
前記台は、分配用デバイスを受容するように設計されている、請求項30または31に記載の装置。
【請求項33】
前記台は、分配用デバイスを受容するように設計されている開口を備えている、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記台は、複数の分配用デバイスの位置決めをガイドするように設計されている、請求項31または32に記載の装置。
【請求項35】
注入部材のポジショナをさらに備えており、
該注入部材のポジショナは、(i)前記貯水器に連結されており、(ii)前記注入部材を受容するように設計されており、且つ(iii)該貯水器の上部に該注入部材を位置決めするように設計されている、請求項17〜34の何れか1項に記載の装置。
【請求項36】
前記貯水器および前記注入部材の両方が、前記注入部材のポジショナに連結されている、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記貯水器が、前記注入部材のポジショナに取り外し可能に連結されている、請求項35に記載の装置。
【請求項38】
前記注入部材のポジショナは、注入部材を貯水器に対して回転することによって、注入部材を貯水器の上部に回転して取り付けるための回転手段を備えている、請求項35〜37の何れか1項に記載の装置。
【請求項39】
前記処理区画の前記貯水器の上部に設けられたカバーをさらに備えている、請求項1〜16の何れか1項に記載の装置。
【請求項40】
前記カバーは、貯水器の上部に取り外し可能に設けられている、請求項35に記載の装置。
【請求項41】
上部開口部を備えており、
前記カバーは該上部開口部を覆う、および/または閉鎖するように設計されている、請求項39または40に記載の装置。
【請求項42】
封止材をさらに備えており、該封止材は、前記カバーを該処理区画に液体を通さないように接続するように設計されている、請求項39〜41の何れか1項に記載の装置。
【請求項43】
前記残りの表面よりも高い表面エネルギーである前記予め規定されている固定区域と、前記媒体と最大でもほぼ同じである表面エネルギーを有する該残りの表面とを備えている前記固定部材の前記表面は、少なくとも本質的に平坦である、請求項1〜42の何れか1項に記載の装置。
【請求項44】
前記固定部材が、プラスチック、ガラス、石英、シリコン、金属、およびそれらの組合せから成る群より選択される物質を備えている、請求項1〜43の何れか1項に記載の装置。
【請求項45】
前記固定部材の前記表面が、複数の前記予め規定されている固定区域を備えている、請求項1〜44の何れか1項に記載の装置。
【請求項46】
前記貯水器の前記外周壁が、前記固定部材を支持するように適応されている、請求項1〜45の何れか1項に記載の装置。
【請求項47】
前記外周壁は、支持用の窪み、受容用の凹所、または段を備えており、
該段は、前記貯水器の内部への該外周壁の拡張によって規定されている、請求項46に記載の装置。
【請求項48】
複数の固定部材をさらに備えている、請求項1〜47の何れか1項に記載の装置。
【請求項49】
電場を与えることができる電極をさらに備えている、請求項1〜48の何れか1項に記載の装置。
【請求項50】
前記電極が前記貯水器の基盤に備えられている、請求項49に記載の装置。
【請求項51】
前記処理区画に流体を通すように接続されている供給モジュールをさらに備えている請求項1〜50の何れか1項に記載の装置。
【請求項52】
前記供給モジュールは、前記貯水器の中へ媒体が流れることができるように設計されている注入管を備えている、請求項51に記載の装置。
【請求項53】
前記供給モジュールは、前記注入管に存在する媒体に対して圧力を加えるように設計されている加圧デバイスをさらに備えている、請求項52に記載の装置。
【請求項54】
前記加圧デバイスは、ポンプ、シリンジまたはそれらの組合せを備えている、請求項53に記載の装置。
【請求項55】
前記供給モジュールは、前記貯水器の外へ媒体が流されることができるように設計されている排出管を備えている、請求項51〜54の何れか1項に記載の装置。
【請求項56】
前記供給モジュールは上記処理区画に取り外し可能に接続されている、請求項51〜55の何れか1項に記載の装置。
【請求項57】
前記貯水器の中へおよび/または外へ媒体が流れることを促進するために、該貯水器を受容し、且つ回転させるように設計されている回転式貯水器ホルダーをさらに備えている、請求項1〜56の何れか1項に記載の装置。
【請求項58】
前記貯水器内の物体の攪拌、混合および/またはろ過を促進するために、該貯水器を受容し、且つ攪拌するように設計されている攪拌デバイスをさらに備えている、請求項1〜57の何れか1項に記載の装置。
【請求項59】
請求項1〜58の何れか1項に記載の装置の貯水器に注入部材および/またはカバーを取り付けるためのデバイスであって、
第一ホルダーおよび第二ホルダーを備えており、
該第一ホルダーは、前記貯水器を受容するように設計されており、
該第二ホルダーは、注入部材および/またはカバーを受容するように設計されており、
該第一ホルダーおよび該第二ホルダーは、該第二ホルダーが該第一ホルダーの上部に位置決めされ得るように適合されている、デバイス。
【請求項60】
第一の台および第二の台を互いに対して回転させることによって、第一の台および第二の台が回転して連結されるための回転手段を備えている、請求項59に記載のデバイス。
【請求項61】
第一ホルダーの上部の位置に第二ホルダーを取り付けるためのレバーをさらに備えている、請求項59または60に記載のデバイス。
【請求項62】
上位レバーが、前記第二ホルダーに連結されている、請求項61に記載のデバイス。
【請求項63】
請求項15に記載の装置の貯水器の上部に分配器をガイドするため、および/または位置決めするためのデバイスであって、
該装置の上部開口部によって受容されるように設計されている、デバイス。
【請求項64】
分配器を受容するように設計されている、請求項63に記載のデバイス。
【請求項65】
穴、台、レール、スライド、グルーブ、V字型の刻み目、開口、溝、またはそれらの任意の組合せから成る群より選択される位置決め手段を備えている、請求項63または64に記載のデバイス。
【請求項66】
相互作用する位置決め手段の一対を備えている、請求項65に記載のデバイスであって、
該相互作用する位置決め手段の一対は、前記装置の固定部材の表面内の予め規定されている固定区域に対して分配器を位置決めするように設計されている、デバイス。
【請求項67】
前記相互作用する位置決め手段の一対が、穴および台を備えており、
該穴は該台を受容するように設計されている、請求項66に記載のデバイス。
【請求項68】
液滴中において生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルを処理するための方法であって、
(1)貯水器および固定部材によって規定されており、媒体を収容するように適応されている処理区画を備えている装置であって、
(i)該媒体は前記液滴と混和しないものであり、(ii)該媒体の表面エネルギーは、該液滴の液体の表面エネルギーよりも低く、
該貯水器は、外周壁および基盤によって規定されており、
該固定部材は、(i)該貯水器内に設けられており、(ii)少なくとも1つの予め規定されている固定区域を備えるようにパターン形成された表面を備えており、
(a)該表面内の該少なくとも1つの予め規定されている固定区域の表面エネルギーは、
(i)該媒体の表面エネルギーよりも高く、
(ii)残りの表面の表面エネルギーよりも高く、
(iii)該媒体中において界面相互作用を介して、少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に液滴を固定するために十分な表面エネルギーであるとともに、
該少なくとも1つの予め規定されている固定区域の表面の平面における幅は、媒体中において界面相互作用を介して、少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に液滴を固定するために十分な幅であり、
(b)残りの表面の表面エネルギーは該媒体の表面エネルギーと最大でもほぼ同じである、装置を提供する工程と、
(2)該固定部材の該パターン形成された表面内に備えられた、該少なくとも1つの予め規定されている固定区域が、該媒体によって完全に覆われるように、該装置の中へ液滴と混和しない該媒体を配置する工程と、
(3)該液滴が界面相互作用によって該少なくとも1つの予め予め規定されている固定区域上に固定されるように、該固定部材の該パターン形成された表面内に備えられた該少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に液滴を提供し、該液滴を配置する工程と、
(4)該液滴中において生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに対する処理を実施する工程とを含んでいる、方法。
【請求項69】
前記液滴がまず、少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に提供され、配置された後に、前記媒体が前記装置の中に配置される、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記固定部材の前記残りの表面の表面エネルギーは、前記液滴の液体の表面エネルギーよりも低い、請求項68または69に記載の方法。
【請求項71】
前記パターン形成された表面内の前記予め規定されている固定区域は、前記残りの表面の水に対する前進接触角よりも少なくとも10°小さい水に対する前進接触角によって特徴づけられている、請求項68〜70の何れか1項に記載の方法。
【請求項72】
前記パターン形成された表面内の前記予め規定されている固定区域は、前記媒体の水に対する前進接触角よりも少なくとも10°小さい水に対する前進接触角によって特徴づけられている、請求項68〜71の何れか1項に記載の方法。
【請求項73】
前記液滴が親水性である、請求項68〜72の何れか1項に記載の方法。
【請求項74】
前記液滴の液体よりも低い表面エネルギーである前記媒体が疎水性である、請求項68〜73の何れか1項に記載の方法。
【請求項75】
前記固定部材の前記パターン形成された表面内に備えられた前記少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に前記液滴を提供し、該液滴を配置する工程は、
少なくとも1つの予め規定されている固定区域を備えるようにパターン形成された該表面上に液体を配置する工程と、
前記媒体を前記パターン形成された表面上に配置する工程とを含んでおり、
これらの工程によって、該少なくとも1つの予め規定されている固定区域上において該液体は液滴を形成する、請求項68〜74の何れか1項に記載の方法。
【請求項76】
前記固定部材の前記パターン形成された表面内に備えられた前記少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に前記液滴を提供し、該液滴を配置する工程は、
該パターン形成された表面の該少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に第一液体を配置する工程と、
前記媒体と最大でもほぼ同じ表面エネルギーである前記残りの表面上に該媒体を配置する工程と、
該媒体と最大でもほぼ同じ表面エネルギーである該残りの表面と該液体との接触を防止するために、該媒体を覆うに十分であるさらなる量の前記液体を上記貯水器の中に配置する工程と、
該パターン形成された表面の少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に該液体の滴が残留するように、該貯水器から該液体を除去する工程とを含んでおり、
これらの工程によって、第二液滴を該少なくとも1つの予め規定されている区域上に形成する、請求項68〜74の何れか1項に記載の方法。
【請求項77】
前記液体が細胞培養液である、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に第一液体を配置する工程は、前記装置に少なくとも1つの微生物を加える工程をさらに含んでおり、
該微生物は該予め規定されている固定区域に接着することができる、請求項76または77に記載の方法。
【請求項79】
前記さらなる量の前記液体を貯水器の中に配置する工程は、前記装置に少なくとも1つの微生物を加える工程をさらに含んでおり、
該微生物は該予め規定されている固定区域に接着することができる、請求項76または77に記載の方法。
【請求項80】
前記液滴を提供する工程は、分配器から該液滴を分配する工程を含んでいる、請求項68〜74、76〜79の何れか1項に記載の方法。
【請求項81】
前記分配器が、圧電式分配器、シリンジポンプに基づく分配器、ペリスタルティックポンプ、発射式の分配器、およびインク噴射式の分配器から成る群より選択される、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記少なくとも1つの予め規定されている固定区域上へ液滴を固定する工程は、
(i)前記物質のアフィニティーによって前記媒体中の前記滴に対して及ぼされ得る最大の力が浮力よりも大きくなるほど、前記予め規定されている固定区域の前記液滴の液体に対する水和性が高いことによって、および、
(ii)固定部材の表面の平面における前記予め規定されている固定区域の幅が、前記物質のアフィニティーによって前記媒体中の前記滴に対して及ぼされ得る最大の力が浮力よりも大きくなるような幅であることによって、実現される、請求項68〜81の何れか1項に記載の方法。
【請求項83】
前記少なくとも1つの予め規定されている固定区域上へ液滴を固定する工程は、
(i)前記物質のアフィニティーによって前記媒体中の前記滴に対して及ぼされ得る最大の力が、前記固定部材または前記装置を移動させたときに該媒体によって及ぼされるベルヌーイ力(流れの力)よりも大きくなるほど、前記予め規定されている固定区域の前記液滴の液体に対する水和性が高いことによって、および、
(ii)固定部材の表面の平面における前記予め規定されている固定区域の幅が、前記物質のアフィニティーによって前記媒体中の前記滴に対して及ぼされ得る最大の力が、前記固定部材または前記装置を移動させたときに該媒体によって及ぼされるベルヌーイ力(流れの力)よりも大きくなるような幅であることによって、実現される、請求項68〜82の何れか1項に記載の方法。
【請求項84】
前記固定部材は、前記装置に取り外し可能に設けられている、請求項68〜83の何れか1項に記載の方法。
【請求項85】
前記装置を提供する工程は、
外周壁および基盤によって規定され、固定部材を受容することができる貯水器、を備えているデバイスを提供する工程、
該固定部材を提供する工程、ならびに、
該貯水器に該固定部材を配置して、該装置の前記処理区画を形成する工程を含んでいる、請求項68〜84の何れか1項に記載の方法。
【請求項86】
液滴と混和しない前記媒体を前記貯水器の中にまず配置した後に、前記固定部材を前記貯水器の中に配置する工程を含んでいる、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
前記装置は、前記処理区画の貯水器の上部に上部注入口をさらに備えており、
該上部注入口は、該装置の周囲の環境と処理区画との間に、流体の連絡を提供することができる、請求項68〜86の何れか1項に記載の方法。
【請求項88】
前記上部注入口は、前記固定部材の挿入および/または除去を可能にするために十分な大きさの開口部である、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
前記固定部材を前記貯水器の中に配置する工程は、開口部である上部注入口を通して固定部材を移動させる工程を含んでいる、請求項85に記載の方法。
【請求項90】
前記少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に液滴を配置する工程は、該予め規定されている固定区域の上方または下方に該液滴を配置する工程を含んでいる、請求項68〜89の何れか1項に記載の方法。
【請求項91】
前記液滴が貯水器内に分配される、請求項90に記載の方法。
【請求項92】
前記液滴が前記少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に分配される、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記液滴が、開口部である上部注入口を介して配置される、請求項90または91に記載の方法。
【請求項94】
前記液滴を配置する工程は、貯水器に備えられており、該液滴の液体よりも低い表面エネルギーである媒体の上方に該液滴を分配する工程、
該液滴を前記媒体と接触させる工程、
該液滴を該媒体へ侵入させる工程
該液滴を該媒体を通過させて該固定部材のパターン形成された表面内の少なくとも1つの予め規定されている固定区域へ移動させる工程、および、
該液滴を該予め規定されている固定区域と接触させる工程とを含んでいる、請求項90、91、または93の何れか1項に記載の方法。
【請求項95】
前記液滴を前記媒体へ侵入させる工程、および/または前記液滴を前記媒体を通過させる工程は、圧力、重力、電場、静電場、磁場、およびそれらの任意の組合せから成る群より選択される力に、前記液滴を暴露する工程を含んでいる、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記液滴を前記媒体へ侵入させて、該媒体を通過させ、前記固定部材上の前記少なくとも1つの予め規定されている表面区域へ移動させる速度に、液滴を加速するために十分な圧力下において、前記液滴が分配されることによって、該液滴が該予め規定されている固定区域と接触される、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
前記液滴をイオン化する工程、および、
次いで、該液滴を強制的に前記媒体へ侵入させて、該媒体を通過させ、前記固定部材上の前記パターン形成された表面内の前記少なくとも1つの予め規定されている表面区域へ移動させて、該予め規定されている固定区域と接触させるために、液滴を電場または静電場に暴露する工程をさらに含んでいる、請求項96に記載の方法。
【請求項98】
前記液滴を電場、静電場または磁場に暴露する工程は、該液滴を反発する工程および/または該液滴を誘引する工程を含んでいる、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
前記液滴は、前記処理区画内の媒体と接触する前にイオン化される、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
前記液滴の固定を可能にする界面相互作用が、親水性−親水性の相互作用、疎水性−疎水性の相互作用、および親油性−親油性の相互作用の少なくとも1つである、請求項68〜99の何れか1項に記載の方法。
【請求項101】
前記液滴と混和しない媒体が液体である、請求項68〜100の何れか1項に記載の方法。
【請求項102】
前記液滴が、鉱油、シリコン油、炭化水素化合物、ヒドロパーフルオロカーボン化合物、およびパーフルオロカーボン化合物から成る群より選択される、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
前記生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに含まれていることを推測される標的物体を、前記少なくとも1つの予め規定されている固定区域上に固定する工程をさらに含んでいる、請求項68〜102の何れか1項に記載の方法。
【請求項104】
前記少なくとも1つの予め規定されている固定区域が連結部分を備えている、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
前記連結部分が、アミノ基、アルデヒド基、チオール基、カルボキシ基、エステル、無水物、スルホネート、スルホン酸エステル、イミドエステル、ハロゲン化シリル、エポキシド、アジリジン、ホスホラミダイト、およびジアゾアルカンから成る群より選択される、請求項104に記載の方法。
【請求項106】
前記予め規定されている固定区域上にリガンドを固定する工程をさらに含んでおり、
該リガンドは、前記生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに含まれていることを推測される標的物体と結合することができるものである、請求項104または105に記載の方法。
【請求項107】
前記予め規定されている固定区域上にリガンドを固定する工程は、前記連結部分と前記リガンドの分子との間に共有結合を形成することによって実現される、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
前記液滴は磁気的に誘引することが可能な粒子を含んでおり、
該磁気的に誘引することが可能な粒子は、生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに含まれていることを推測される標的物体と結合することができるリガンドを備えている、請求項68〜102の何れか1項に記載の方法。
【請求項109】
前記リガンドが、生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに含まれていることを推測される標的物体と選択的に結合することができる、請求項105〜108の何れか1項に記載の方法。
【請求項110】
前記リガンドが、標的分子に対するレセプター分子であり、該リガンドおよび該標的物体は特異的な結合の対を規定する、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
前記リガンドが、クラウンエーテル、ペプチド、抗体、リポカリンファミリーのポリペプチドに基づくムテイン、アンキリンまたはクリスタリンの骨格に基づくタンパク質、アビマー、グルボディ、レクチン、核酸、オリゴヌクレオチド、プロテインA、プロテインG、酵素、T7エピトープ、マルトース結合タンパク質、単純ヘルペスウイルスの糖タンパク質DのHSVエピトープ、ヘマグルチニンエピトープ、転写因子c−mycのmycエピトープ、金属原子、カーボンナノチューブ、炭素ナノ発泡体、色素、ビオチン、ジニトロフェノール、ジゴキシゲニン、ストレプトアビジン、オリゴサッカライド、アミロース、マルトース、セルロース、キチン、細胞外マトリックス、グタチオン、カルモジュリン、ゼラチン、ポリミキシン、ヘパリン、NAD、NADP、リジン、アルギニン、ベンズアミジン、アルミノケイ酸、および金属キレート剤から成る群より選択される、請求項106〜110の何れか1項に記載の方法。
【請求項112】
前記リガンドが、前記磁気的に誘引することが可能な粒子の表面上に固定されている、請求項108〜111の何れか1項に記載の方法。
【請求項113】
前記磁気的に誘引することが可能な粒子が、反磁性の粒子、強磁性の粒子、常磁性の粒子、および超常磁性の粒子物質から成る群より選択される、請求項108〜112の何れか1項に記載の方法。
【請求項114】
前記固定部材が、生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに対する処理が実施される前に、前記貯水器から除去される、請求項68〜113の何れか1項に記載の方法。
【請求項115】
前記装置が、前記貯水器の上部に注入部材またはカバーを取り外し可能に備えるように、前記貯水器の上部に注入部材またはカバーを設ける工程をさらに含んでいる、請求項68〜114の何れか1項に記載の方法。
【請求項116】
前記注入部材、または前記カバー、および/あるいは前記処理区画は、該処理区画に注入部材を水を通さないように接続するように設計されている封止材をさらに備えている、請求項115に記載の方法。
【請求項117】
前記貯水器の上部に注入部材またはカバーを設ける工程は、周囲の環境から前記処理区画を密封する工程を含んでいる、請求項115または116に記載の方法。
【請求項118】
前記生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに対する処理を実施する工程は、前記液滴をリンスする工程、前記液滴を混合する工程、前記液滴を別の液滴を通してろ過する工程、前記液滴に液体を加える工程、および前記液滴から液体を除去する工程から成る群より選択される工程を含んでいる、請求項68〜117の何れか1項に記載の方法。
【請求項119】
前記液滴は該液滴の液滴と混和可能な液体を用いてリンスされる、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
前記装置は供給モジュールをさらに備えており、該供給モジュールは前記処理区画に液体を通すように接続されており、前記液滴の液体と混和可能な液体は、該供給モジュールによって該貯水器の中および/または外へ流される、請求項68〜119の何れか1項に記載の方法。
【請求項121】
前記液滴の液体と混和しない液体を貯水器の中および外へ、前記供給モジュールによって連続的に流される、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
前記液滴の液体よりも低い表面エネルギーである前記媒体は、前記液滴をリンスする工程の前に、前記貯水器から除去されるか、および/または(i)該液滴の液滴よりも低い表面エネルギーであり、(ii)該液滴の液体と混和しない薄い流体の媒体と交換される、請求項112〜119の何れか1項に記載の方法。
【請求項123】
前記装置は供給モジュールをさらに備えており、該供給モジュールは前記処理区画に液体を通すように接続されており、前記液滴の液体よりも低い表面エネルギーである前記媒体は、該供給モジュールによって該貯水器の外へ流される、請求項122に記載の方法。
【請求項124】
前記装置は供給モジュールをさらに備えており、該供給モジュールは前記処理区画に液体を通すように接続されており、前記薄い流体の媒体は、該供給モジュールによって該貯水器の中へ流される、請求項122または123に記載の方法。
【請求項125】
前記薄い流体の媒体は、該供給モジュールによって貯水器を通して流される、請求項124に記載の方法。
【請求項126】
前記薄い流体の媒体の疎水性は、前記液滴の液体の疎水性よりも高い、請求項122〜125の何れか1項に記載の方法。
【請求項127】
前記液滴の液体よりも低い表面エネルギー前記媒体と、前記薄い流体の媒体とは混和可能である、請求項122〜126の何れか1項に記載の方法。
【請求項128】
前記薄い流体の媒体の粘度は、前記装置の中に配置された媒体の粘度よりも低い、請求項122〜127の何れか1項に記載の方法。
【請求項129】
前記薄い流体の媒体の粘度は、約20センチストーク未満である、請求項128に記載の方法。
【請求項130】
前記薄い流体の媒体の沸点は、約40℃〜約400℃の範囲から選択される、請求項118〜112の何れか1項に記載の方法。
【請求項131】
(i)前記薄い流体の媒体を含んでいる前記固定部材上の媒体が、該固定部材から少なくとも本質的に排出され、且つ(ii)前記液滴が該固定部材の前記予め規定されている固定区域上に固定され続けるように、前記液滴をリンスする工程の前に、該固定部材が傾けられる、請求項118〜130の何れか1項に記載の方法。
【請求項132】
前記液滴の液体よりも低い表面エネルギーの前記媒体の層を固定部材上に残留させることによって、該液滴の液体よりも低い表面エネルギーを有するパターン形成された表面の区域を該媒体の層によって覆う、請求項131に記載の方法。
【請求項133】
前記液滴を混合する工程は、前記固定部材を機械的に振盪させることによって実現される、請求項118に記載の方法。
【請求項134】
前記液滴に液体を加える工程は、前記液滴をさらなる液滴と合併する工程を含んでいる、請求項118〜133の何れか1項に記載の方法。
【請求項135】
前記固定部材の表面は、複数の予め規定されている固定区域を備えている、請求項68〜134の何れか1項に記載の方法。
【請求項136】
前記複数の液滴を前記複数の予め規定されている固定区域上に分配する工程を含んでいる、請求項135に記載の方法。
【請求項137】
前記複数の液滴中において、生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルに対する処理を同時に実施する工程を含んでいる、請求項135または136に記載の方法。
【請求項138】
界面活性剤を提供する工程、および、
該界面活性剤が前記液滴の液体よりも低い表面エネルギーである前記媒体と接触して、溶解することができるように、該界面活性剤を前記貯水器の中に配置する工程を含んでいる、請求項68〜137の何れか1項に記載の方法。
【請求項139】
前記界面活性剤が、炭化水素化合物、ヒドロパーフルオロカーボン化合物およびパーフルオロカーボン化合物から成る群から選択され、
該炭化水素化合物、ヒドロパーフルオロカーボン化合物およびパーフルオロカーボン化合物は、スルホン酸基、スルホンアミド基、カルボン酸基、カルボキシレート基、カルボン酸アミド基、リン酸基、またはヒドロキシル基から成る群より選択される親水性の部分をさらに含んでいる、請求項138に記載の方法。
【請求項140】
前記界面活性剤の化学式が、CF3(CF2)m−(CH2)n−(OCH2CH2)k−OHであり、
ここで、mは3〜100の整数であり、nは0〜10の整数であり、kは0〜200の整数である、請求項139に記載の方法。
【請求項141】
前記液滴の液体よりも表面エネルギーの前記媒体の密度は、前記液滴の液体の密度よりも高い、請求項68〜140の何れか1項に記載の方法。
【請求項142】
前記液滴の液体は、酸化重水素、酸化トリチウム、アルコール、有機酸、無機酸、有機酸のエステル、無機酸のエステル、エーテル、アミン、アミド、ニトリル、ケトン、イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性、二酸化炭素、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、チオール、ジスルフィド、および極性のイオン液体の少なくとも1つである、請求項68〜141の何れか1項に記載の方法。
【請求項143】
前記液滴の液体よりも低い表面エネルギーである前記媒体と混和せず、且つ該媒体よりも低密度である液体を提供する工程、および
該液体を前記装置の貯水器の中に配置する工程を含んでいる、請求項68〜142の何れか1項に記載の方法。
【請求項144】
前記液体によって、前記貯水器内の媒体の表面が覆われる、請求項143に記載の方法。
【請求項145】
前記媒体が、ヒドロパーフルオロカーボン化合物、またはパーフルオロカーボン化合物であり、前記液体が水である、請求項143または144に記載の方法。
【請求項146】
前記生物学的サンプルおよび/または化学的サンプルが、(i)該サンプルに含まれていることを推測される標的物体の物理的な検出、(ii)化学反応、(iii)生物化学的反応、(iv)細胞の溶解、(iv)生物または生物の一部からの分子の抽出、および(vi)それらの任意の組合せから成る群より選択される処理に暴露される、請求項68〜145の何れか1項に記載の方法。
【請求項147】
前記物理化学的な検出が、分光学的な検出、光化学的な検出、光度計を用いた検出、蛍光光度計を用いた検出、放射線の検出、電気的な検出、音響学的な検出、電気化学的な検出、測色計を用いた検出、回折の検出、干渉計を用いた検出、および熱力学的な検出から成る群より選択される、請求項146に記載の方法。
【請求項148】
前記化学反応が、化学合成、化学分解、酵素を用いた合成、酵素を用いた分解、化学修飾、酵素を用いた修飾、結合分子との相互作用、およびそれらの任意の組合せから成る群より選択される、請求項147に記載の方法。
【請求項149】
前記酵素を用いた合成が、タンパク質の合成、核酸の合成、ペプチドの合成、薬学的化合物の合成、およびそれらの任意の組合せから成る群より選択される、請求項148に記載の方法。
【請求項150】
前記サンプルが、土壌サンプル、大気サンプル、環境サンプル、細胞培養液のサンプル、骨髄サンプル、降雨サンプル、放射性降下物のサンプル、宇宙に存在する物質のサンプル、地球外物質のサンプル、下水サンプル、地下水サンプル、擦り傷のサンプル、考古学的なサンプル、食品サンプル、血液サンプル、血清サンプル、血漿サンプル、尿サンプル、糞便サンプル、精液サンプル、リンパ液サンプル、脳脊髄液サンプル、鼻咽頭の洗浄液のサンプル、喀痰サンプル、口腔スワブのサンプル、咽頭スワブのサンプル、鼻腔スワブのサンプル、気管支肺胞洗浄液のサンプル、気管支の分泌物のサンプル、ミルクのサンプル、羊水のサンプル、生検サンプル、爪のサンプル、毛髪サンプル、皮膚サンプル、癌サンプル、腫瘍サンプル、組織サンプル、細胞サンプル、細胞可溶化物のサンプル、ウイルス培養液のサンプル、法医学的なサンプル、感染症のサンプル、院内感染症のサンプル、製品サンプル、薬剤サンプル、生体分子製品サンプル、タンパク質調製品のサンプル、脂質調製品のサンプル、炭水化物調製品のサンプル、ヌクレオチドの溶液、ポリヌクレオチドの溶液、核酸の溶液、ペプチドの溶液、ポリペプチドの溶液、アミノ酸の溶液、タンパク質の溶液、合成ポリマーの溶液、生物化学的組成物の溶液、有機化学的組成物の溶液、無機化学的組成物の溶液、脂質溶液、炭水化物の溶液、化学製品の組合せの溶液、薬物の候補である分子の溶液、薬物分子の溶液、薬物の代謝産物の溶液、細胞懸濁液、ウイルスの懸濁液、微生物の懸濁液、金属の懸濁液、金属合金の懸濁液、金属イオンの溶液、およびそれらの任意の組合せから成る群より選択される、請求項68〜149の何れか1項に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図2G】
【図2H】
【図3】
【図4A−4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図4G】
【図4H】
【図4I】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14A】
【図14B】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図19A】
【図19B】
【図20A】
【図20B】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図23】
【図24】
【図25A】
【図25B】
【図25C】
【図26A】
【図26B】
【図27】
【図28A】
【図28B】
【図29A】
【図29B】
【図29C】
【図30】
【図31A】
【図31B】
【図31C】
【図32A】
【図32B】
【図32C】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図2G】
【図2H】
【図3】
【図4A−4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図4G】
【図4H】
【図4I】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14A】
【図14B】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図19A】
【図19B】
【図20A】
【図20B】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図23】
【図24】
【図25A】
【図25B】
【図25C】
【図26A】
【図26B】
【図27】
【図28A】
【図28B】
【図29A】
【図29B】
【図29C】
【図30】
【図31A】
【図31B】
【図31C】
【図32A】
【図32B】
【図32C】
【公表番号】特表2010−510777(P2010−510777A)
【公表日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−538373(P2009−538373)
【出願日】平成19年11月14日(2007.11.14)
【国際出願番号】PCT/SG2007/000393
【国際公開番号】WO2008/063136
【国際公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TEFLON
【出願人】(503231882)エージェンシー フォー サイエンス,テクノロジー アンド リサーチ (179)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月14日(2007.11.14)
【国際出願番号】PCT/SG2007/000393
【国際公開番号】WO2008/063136
【国際公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TEFLON
【出願人】(503231882)エージェンシー フォー サイエンス,テクノロジー アンド リサーチ (179)
【Fターム(参考)】
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