説明

温度調節装置

【課題】 複数の入力端を同時に遮断するように作動制御を行うことができるとともに、一層確かな過熱遮断や温度調節ができる温度調節装置を提供する。
【解決手段】 本発明による温度調節装置は、ハウジングと、前記ハウジングに設置される第1及び第2のスイッチング部と、前記ハウジングに設置されて前記第1及び第2のスイッチング部を所定温度で電気的に断絶するバイメタルと、前記ハウジング上・下部の開放された端部を覆う上・下部キャップと、を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温度調節装置に関し、より詳しくは、複数の入力端を同時に遮断するように作動制御を行うことができるとともに、一層確かな過熱遮断や温度調節ができる温度調節装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、電気を動力源で使用する電気機器が正常的に作動する際には、設定された範囲内の電流が供給または設定された温度範囲内で作動して安全であるが、電気機器の異常により過電流が供給される場合、または過熱状態になる場合には、電気機器の破損は勿論、過熱による火事の発生危険がある。
【0003】
図1は、従来技術による温度調節装置を示した断面図である。従来、このような問題点を解消するために、図1に示したように、温度調節装置10は、一面に固定接点2が形成されて一側に第1の連結端3が形成された導電板1と、前記導電板1に形成された前記固定接点2に接触される可動接点8が一端部に形成されたバイメタル6と、導電性素材のカン構造からなって前記バイメタル6の他端部がその内側面の一に固定され、一側に第2の連結端5が形成されたカン4と、前記導電板1の下部面に取り付けられる第1の絶縁板12と、前記カン4と前記導電板1との間の接触部分に取り付けれて前記カン4と前記導電板1とを電気的に絶縁させる第2の絶縁板13と、前記第1の絶縁板12の下部面に取り付けられるベース11と、前記バイメタル6に向かって前記カン4から突出形成されて前記バイメタル6の中間部を予め設定された変位ほど加圧する調整部17と、で構成される。
【0004】
しかしながら、従来の温度調節装置10は、接点が各々一個ずつであるので、固定接点2または可動接点8の表面に異物が付着すると通電不良が生ずることがあり、長期間使用するとき固定接点2及び可動接点8の表面に炭素が沈積されて接触不良が発生する問題点があった。
【0005】
また、固定接点2と可動接点8との間で発生する衝撃及び金属疲労の累積により接点が変形されて接触不良が発生する問題点があった。
【0006】
また、従来の温度調節装置によれば、電子製品はその種類によって、温度により作動が制御される器具部品を一つ以上有するようになり、これによって、電子製品の回路構成時に器具部品ごとにその入力端に作動制御のための温度調節装置を各々別に設置しなければならない。特に、保温用電熱器は安全のために2個以上の温度調節装置を適用することが望ましい。
【0007】
したがって、温度調節装置の数が増加して製作コストが上昇し、回路が比較的複雑になる短所があった。
【0008】
また、従来の温度調節装置10は、スイッチング部(固定接点2、可動接点8)が一つであるため、温度調節装置10の内部の接点2、8の融着が発生してバイメタル6が動作しても接点が開かれない現状が発生するか、バイメタル6自体の金属疲労の累積により動作点が変わるか、またはその他の内外部の不適合な事項が発生して本来の過熱遮断動作を行うことができない場合がたびたび発生し、このような現状は電気機器の破損だけではなく、過熱による火事につながるようになる。
【0009】
すなわち、従来の温度調節装置には、複数の過熱(過電流)を遮断する構成が開示されていないので、故障または異常動作が発生すれば過熱(過電流)を遮断する本然の機能を完全に喪失するようになる。
【0010】
したがって、使用者は複数の二重遮断装置の必要によって別の構成で回路と部品などを構成しなければならない状況であった。
【0011】
また、従来の二重遮断装置はその構造と工程が複雑であるので、不適合な事項の発生可能性が高くなって信頼性が落ち、生産性も低下される問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明は上述したような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、複数の入力端を同時に遮断するように作動制御を行うことができる温度調節装置を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、固定接点及び可動接点の個数を2個で形成して、一つの接点で通電不良が発生しも他の一つの接点を介して過電流が遮断される温度調節装置を提供することにある。
【0014】
本発明のまた他の目的は、過熱遮断を2回にわたって遮断して電気機器の破損及び過熱による火事発生を防止する温度調節装置を提供することにある。
【0015】
本発明のまた他の目的は、一層安全な通電の流れと遮断を保証する温度調節装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記目的を達成するために、本発明の第1の実施形態による温度調節装置は、ハウジングと、前記ハウジングに設置される第1及び第2のスイッチング部と、前記ハウジングに設置されて前記第1及び第2のスイッチング部を所定温度で電気的に断絶させるバイメタルと、前記ハウジングの上・下部の開放された端部を覆う上・下部キャップと、を含むことを特徴とする。
【0017】
また、好ましくは、前記第1及び第2のスイッチング部は、前記ハウジングに設置される第1及び第2の導電ピンと、前記第1及び第2の導電ピンに結合されて前記ハウジングの外部に突出される第1及び第2の連結端と、前記第1の導電ピンに結合される固定プレートと、前記第2の導電ピンに結合される可動プレートと、前記バイメタルの移動によって前記可動プレートを押す押圧ピンと、で構成される。
【0018】
また、好ましくは、前記固定プレートには第1及び第2の固定接点が形成され、前記可動プレートには前記第1及び第2の固定接点に対応する第1及び第2の可動接点が形成される。
【0019】
また、好ましくは、前記第1及び第2の可動接点の間には切開部が形成される。
【0020】
また、好ましくは、前記バイメタルは楕円形で形成され、所定温度で湾曲方向が反転される。
【0021】
また、好ましくは、前記ハウジングには隔壁が形成される
【0022】
本発明の第2の実施形態による温度調節装置は、ハウジングと、前記ハウジングに設置される第1及び第2のスイッチング部と、前記ハウジングに設置されて前記第1及び第2のスイッチング部を所定温度で電気的に断絶させるバイメタルと、前記ハウジングに設置される第2のスイッチング部と、前記第1のスイッチング部と前記第2のスイッチング部を直列連結する固定端子と、前記ハウジングの上・下部の開放された端部を覆う上・下部キャップと、を含むことを特徴とする。
【0023】
また、好ましくは、前記第2のスイッチング部は、前記ハウジングの外部に突出される第1の連結端と、前記第1の連結端と固定端子に各々結合される第1及び第2の導電ピンと、前記第1の導電ピンに結合される固定プレートと、前記第2の導電ピンに結合される可動プレートと、前記バイメタルの移動によって前記可動プレートを押す押圧ピンと、で構成される。
【0024】
本発明の第2の実施形態による他の温度調節装置は、ハウジングと、前記ハウジングに設置される第1のスイッチング部と、前記ハウジングに設置されて前記第1のスイッチング部を所定温度で電気的に断絶させるバイメタルと、前記ハウジングに設置される第2のスイッチング部と、前記第1のスイッチング部と前記第2のスイッチング部を直列連結する固定端子と、前記ハウジングの上・下部の開放された端部を覆う上・下部キャップと、を含むことを特徴とする。
【0025】
また、好ましくは、前記第2のスイッチング部の動作点は、第1のスイッチング部の動作点より高く設定される。
【0026】
また、好ましくは、前記第2のスイッチング部は、前記ハウジングの外部に突出される第2の連結端と、前記第2の連結端と固定端子に各々結合される第1及び第2の導電ピンと、前記第1の導電ピンと前記第2の導電ピンとの間に結合される遮断部材と、で構成される。
【0027】
また、好ましくは、前記遮断部材の動作点は、バイメタルの動作点より高く設定される。
【0028】
また、好ましくは、前記遮断部材は、温度ヒューズで構成される。
【0029】
また、好ましくは、前記遮断部材は、過熱遮断機で構成される。
【0030】
また、好ましくは、前記過熱遮断機は、前記第1及び第2の導電ピンの中で一つに連結されて可動接点が形成される第1のプレートと、前記第1及び第2の導電ピンの中で前記第1のプレートと連結されない他の一つに連結されて固定接点が形成される第2のプレートと、前記第1のプレートに取り付けられて所定温度で反転して可動接点と固定接点の電気的連結を解除するバイメタルと、で構成される。
【0031】
また、好ましくは、前記第1のスイッチング部は、前記ハウジングの外部に突出される第1の連結端と、前記第1の連結端と固定端子に各々結合される第1及び第2の導電ピンと、前記第1の導電ピンに結合される固定プレートと、前記第2の導電ピンに結合される可動プレートと、前記バイメタルの移動によって前記可動プレートを押す押圧ピンと、で構成される。
【0032】
また、好ましくは、前記固定プレートには第1及び第2の固定接点が形成され、前記可動プレートには前記第1及び第2の固定接点に対応する第1及び第2の可動接点が形成される。
【0033】
また、好ましくは、前記第1及び第2の可動接点の間には切開部が形成される。
【0034】
また、好ましくは、前記第1及び第2のスイッチング部はハウジングの同一平面上に設置される。
【0035】
また、好ましくは、前記ハウジングには隔壁が形成される。
【発明の効果】
【0036】
本発明の温度調節装置によれば、第1及び第2のスイッチング部により複数の入力端を同時に遮断するように作動制御を行うことができる効果がある。
【0037】
すなわち、複数の器機部品の作動を制御することができる。
【0038】
また、固定接点及び可動接点の個数を2個で形成して一つの接点で通電不良が発生しても他の一つの接点を介して過電流を遮断する効果がある。
【0039】
また、接点が2個であるので、接点と接点が接触する時、接点が受ける衝撃が緩和されて、接点の損傷が最小化される。
【0040】
また、第1及び第2のスイッチング部により過熱遮断を2回にわたって遮断して電気機器の破損及び過熱による火事発生を防止する効果がある。
【0041】
すなわち、一層安全な電流通電の流れと遮断を保証するようになる。
【0042】
また、第2のスイッチング部の動作点を第1のスイッチングの動作点より高く設定して、1次過熱遮断が失敗した場合にも多少高い温度で2次過熱遮断を行う効果がある。
【0043】
すなわち、遮断部材の動作点をバイメタルの動作点より高く設定することにより2次遮断が具現される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】従来技術による温度調節装置を示した断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による温度調節装置を示した斜視図である。
【図3】図2のa′−a′線に沿って切断した断面図である。
【図4】図2のb′−b′線に沿って切断した断面図である。
【図5A】図2の固定プレート及び可動プレートを示した平面図である。
【図5B】図2の固定プレート及び可動プレートを示した平面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態による温度調節装置を示した底面斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施形態による温度調節装置を示した斜視図である。
【図8】図7のa′−a′線に沿って切断した断面図である。
【図9】図7の一実施形の態による b′−b′線に沿って切断した断面図である。
【図10】図7の他の実施の形態による b′−b′線に沿って切断した断面図である。
【図11A】図7の固定プレート及び可動プレートを示した平面図である。
【図11B】図7の固定プレート及び可動プレートを示した平面図である。
【図12】本発明の他の実施形態による温度調節装置を示した分解斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
以下、添付図面を参照して本発明の望ましい実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図2は、本発明の第1の実施形態による温度調節装置を示した斜視図、図3は、図2の a′−a′線に沿って切断した断面図、図4は、図2の b′−b′線に沿って切断した断面図、図5(A)及び図5(B)は、図2の固定プレート及び可動プレートを示した平面図である。
【0046】
図2〜図5に示したように、本発明の第1の実施形態による温度調節装置Aは、ハウジング100と、前記ハウジング100に設置される第1及び第2のスイッチング部200、300と、前記ハウジング100に設置されて前記第1及び第2のスイッチング部200、300を所定温度で電気的に断絶させるバイメタル400と、前記ハウジング100の上・下部の開放された端部を覆う上・下部キャップ500、600と、を含む。
【0047】
また、前記ハウジング100は、上部体110と下部体120に分けられ、前記上部体110と下部体120には上述の第1及び第2のスイッチング部200、300、バイメタル400及び上・下部キャップ500、600が設置される。
【0048】
また、前記第1のスイッチング部200は、前記ハウジング100に設置される第1及び第2の導電ピン210a、210bと、前記第1及び第2の導電ピン210a、210bに結合されて前記ハウジング100の外部に突出される第1及び第2の連結端220a、220bと、前記第1の導電ピン210aに結合される固定プレート230aと、前記第2の導電ピン210bに結合される可動プレート230bと、前記バイメタル400の上下移動によって前記可動プレート230bを押す押圧ピン240と、で構成される。
【0049】
そして、前記固定プレート230aには、第1及び第2の固定接点231a、232aが形成され、前記可動プレート230bには、前記第1及び第2の固定接点231a、232aに対応する第1及び第2の可動接点231b、232bが形成される。
【0050】
一方、前記第1及び第2の可動接点231b、232bの間には切開部233bを形成して、可動接点と固定接点が接触する時、接触抵抗により発生する熱を最大限ハウジング100の内部空間に放熱させる。なお、前記切開部233bにより前記第1及び第2の可動接点231b、232bが個別的に動作できるようになる。
【0051】
また、前記第2のスイッチング部300は、前記ハウジング100に設置される第1及び第2の導電ピン310a、310bと、前記第1及び第2の導電ピン310a、310bに結合されて前記ハウジング100の外部に突出される第1及び第2の連結端320a、320bと、前記第1の導電ピン310aに結合される固定プレート330aと、前記第2の導電ピン310bに結合される可動プレート330bと、前記バイメタル400の上下移動によって前記可動プレート330bを押す押圧ピン340と、で構成される。
【0052】
また、前記固定プレート330aには第1及び第2の固定接点331a、332aが形成され、前記可動プレート330bには前記第1及び第2の固定接点331a、332aに対応する第1及び第2の可動接点331b、332bが形成される。
【0053】
一方、前記第1及び第2の可動接点331b、332bの間には切開部333bを形成して、可動接点と固定接点が接触される時接触抵抗により発生する熱を最大限ハウジング100の内部空間に放熱させる。なお、前記切開部333bにより前記第1及び第2の可動接点331b、332bが個別的に動作できるようになる。
【0054】
また、前記バイメタル400は楕円形で形成され、所定温度で湾曲方向が反転されるように形成される。なお、前記バイメタル400の反転により前記第1及び第2のスイッチング部200、300の押圧ピン240、340を同時に押すようになる。
【0055】
したがって、所定温度で反転されるバイメタル400により第1及び第2のスイッチング部200、300を同時にオン/オフすることができるようになる。
【0056】
すなわち、本発明の第1の実施形態による温度調節装置Aにより複数の入力端の作動制御を行うことができる。
【0057】
一方、前記ハウジング100には、第1のスイッチング部200の第1及び第2の連結端220a、220bと、第2のスイッチング部300の第1及び第2の連結端320a、320bとを分離して短絡を防止するための隔壁101が形成される。
【0058】
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施形態による温度調節装置を示した底面斜視図、図7は、本発明の第2の実施形態による温度調節装置を示した斜視図、図8は、図7のa′−a′線に沿って切断した断面図 、図9は、図7の一実施形態によるb′−b′線に沿って切断した断面図、図10は、図7の他の実施の形態によるb′−b′線に沿って切断した断面図、図11(A)及び図11(B)は、図7の固定プレート及び可動プレートを示した平面図、図12は、本発明の他の実施の形態による温度調節装置を示した分解斜視図である。
【0059】
図6〜図11に示したように、本発明の第2の実施形態による温度調節装置Aは、ハウジング100と、前記ハウジング100に設置される第1のスイッチング部200と、前記ハウジング100に設置されて前記第1のスイッチング部200を所定温度で電気的に断絶させるバイメタル400と、前記ハウジング100に設置される第2のスイッチング部300と、前記第1のスイッチング部200と第2のスイッチング部300を直列で連結するように前記ハウジング100に設置される固定端子201と、前記ハウジング100の上・下部の開放された端部を覆う上・下部キャップ500、600と、を含む。
【0060】
また、前記ハウジング100は上部体110と下部体120に分けられ、前記上部体110と前記下部体120の間には上述の第1及び第2のスイッチング部200、300、バイメタル400及び上・下部キャップ500、600が設置される。
【0061】
そして、前記第1及び第2のスイッチング部200、300は、前記ハウジング100の同一平面上に設置される。
【0062】
なお、前記第2のスイッチング部300の動作点は、第1のスイッチング部200の動作点より高く設定される。すなわち、前記第1のスイッチング部200で過熱遮断に失敗した場合、多少高い温度で第2のスイッチング部300が2次過熱遮断を試みる。これによって、電流通電の一層安全な流れ及び遮断を保証するようになる。これに関する詳細な説明は後述する。
【0063】
また、前記第1のスイッチング部200は、前記ハウジング100の外部に突出される第1の連結端220aと、前記第1の連結端220aと固定端子201に各々結合される第1及び第2の導電ピン210a、210bと、前記第1の導電ピン210aに結合される固定プレート230aと、前記第2の導電ピン210bに結合される可動プレート230bと、前記バイメタル400の移動によって前記可動プレート230bを押す押圧ピン240と、で構成される。
【0064】
そして、前記固定プレート230aには第1及び第2の固定接点231a、232aが形成され、前記可動プレート230bには前記第1及び第2の固定接点231a、232aに対応する第1及び第2の可動接点231b、232bが形成される。
【0065】
一方、前記第1及び第2の可動接点231b、232bの間には切開部233bが形成されて、可動接点と固定接点が接触する時接触抵抗により発生する熱を最大限ハウジング100の内部空間に放熱させる。なお、前記切開部233bにより前記第1及び第2の可動接点231b、232bが個別的に動作できるようになる。
【0066】
また、前記可動プレート230bには補強リブ234bが形成されて衝撃及び金属疲労の累積による可動プレート230bの変形を防止する。
【0067】
また、前記バイメタル400は楕円形で形成され、所定温度で湾曲方向が反転するように形成される。なお、前記バイメタル400の反転により前記第1のスイッチング部200の押圧ピン240を押すようになる。
【0068】
これによって、所定温度で反転されるバイメタル400により第1のスイッチング部200をオン/オフすることができるようになる。
【0069】
一方、前記第1のスイッチング部200及びバイメタル400の異常動作で過熱(過電流)の遮断が不可能になれば、電気機器の破損だけではなく、過熱による火事発生の恐れがある。これを防止するために第2のスイッチング部300が提案された。
【0070】
前記第2のスイッチング部300は、前記ハウジング100の外部に突出される第2の連結端320aと、前記第2の連結端320aと固定端子201に各々結合される第1及び第2の導電ピン310a、310bと、前記第1の導電ピン310aと第2の導電ピン310bとの間に結合される遮断部材330と、で構成される。
【0071】
前記遮断部材330の動作点はバイメタル400の動作点より高く設定される。これによって、前記バイメタル400で1次過熱遮断に失敗した場合、多少高い温度で遮断部材330が2次過熱の遮断を行って安全性を高めるようになる。
【0072】
また、前記遮断部材330は、図9に示すように、温度ヒューズで構成される。前記温度ヒューズは所定温度(バイメタル400の動作点より高い温度)で断絶されて電流を完全遮断する。このような温度ヒューズは公知技術なのでその詳細な説明は省略する。
【0073】
また、前記遮断部材330′は、図10に示すように、過熱遮断機で構成してもよい。前記過熱遮断機は、前記第1及び第2の導電ピン310a、310bの中一つに連結されて可動接点331a′が形成される第1のプレート331′と、前記第1及び第2の導電ピン310a、310bの中で前記1のプレート331′と連結されない他の一つに連結されて固定接点332a′が形成される第2のプレート332′と、前記第1のプレート331′に取り付けられて所定温度で反転して可動接点331a′と固定接点332a′の電気的連結を解除するバイメタル333′と、で構成される。
【0074】
すなわち、過熱遮断機によれば、所定温度(バイメタル400の動作点より高い温度)で反転するバイメタル333′により第2のスイッチング部300の電流を遮断する。
【0075】
なお、過熱遮断機は、所定温度で電流を遮断した後、過熱(過電流)が安定されて温度が下降すると、電流を通電するように接地することが望ましい。
【0076】
一方、上述の過熱遮断機の以外にも多様な形態の過熱遮断機を適用してもよい。
【0077】
したがって、直列で連結された第1及び第2のスイッチング部200、300により過熱遮断を2回にわたって実行するので安全性が向上される。
【0078】
一方、前記ハウジング100には、第1のスイッチング部200の第1の連結端220aと第2のスイッチング部300の第2の連結端320aとを分離して短絡を防止する隔壁102が形成される。
【0079】
図12に示した他の実施形態による温度調節装置A′は、直列で連結された第1及び第2のスイッチング部200′、300′をバイメタル400′の反転により所定温度で電気的に断絶させる構成で、前記1及び第2のスイッチング部200′、300′は上述の第1のスイッチング部200と同一な構成及び動作を有するので、その詳細な説明は省略する。
【0080】
すなわち、バイメタル400′により同一温度で第1及び第2のスイッチング部200′、300′が電流を遮断する。
【0081】
以上、 本発明を具体的な実施形態を参照して詳細に説明したが、本発明の範囲は前述の実施形態によって限定されるべきではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものの範囲内で様々な変形が可能なことは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。
【0082】
例えば、上述の説明では第2の実施形態による温度調節装置Aの第1及び第2のスイッチング部を直列で連結したことについて説明したが、これに限定せず複数の器具部品の入力端に各々連結されて作動制御を実施するように構成することも可能である。
【符号の説明】
【0083】
A 温度調節装置
100 ハウジング
200 第1のスイッチング部
300 第2のスイッチング部
400 バイメタル
500 上部キャップ
600 下部キャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジングに設置される第1及び第2のスイッチング部と、
前記ハウジングに設置されて前記第1及び第2のスイッチング部を所定温度で電気的に断絶させるバイメタルと、
前記ハウジングの上・下部の開放された端部を覆う上・下部キャップと、を含むこと
を特徴とする温度調節装置。
【請求項2】
前記第1及び第2のスイッチング部は、前記ハウジングに設置される第1及び第2の導電ピンと、
前記第1及び第2の導電ピンに結合されて前記ハウジングの外部に突出される第1及び第2の連結端と、
前記第1の導電ピンに結合される固定プレートと、
前記第2の導電ピンに結合される可動プレートと、
前記バイメタルの移動によって前記可動プレートを押す押圧ピンと、で構成されること
を特徴とする請求項1に記載の温度調節装置。
【請求項3】
前記固定プレートには第1及び第2の固定接点が形成され、前記可動プレートには前記第1及び第2の固定接点に対応する第1及び第2の可動接点が形成されること
を特徴とする請求項2に記載の温度調節装置。
【請求項4】
前記第1及び第2の可動接点の間には切開部が形成されること
を特徴とする請求項3に記載の温度調節装置。
【請求項5】
前記バイメタルは楕円形で形成され、所定温度で湾曲方向が反転すること
を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の温度調節装置。
【請求項6】
前記ハウジングには隔壁が形成されること
を特徴とする請求項1に記載の温度調節装置。
【請求項7】
ハウジングと、
前記ハウジングに設置される 第1及び第2のスイッチング部と、
前記ハウジングに設置されて 第1及び第2のスイッチング部を所定温度で電気的に断絶させるバイメタルと、
前記第1のスイッチング部と第2のスイッチング部を直列で連結する固定端子と、
前記ハウジングの上・下部の開放された端部を覆う上・下部キャップと、を含むこと
を特徴とする温度調節装置。
【請求項8】
前記第2のスイッチング部は、前記ハウジングの外部に突出される第1の連結端と、
前記第1の連結端と固定端子に各々結合される第1及び第2の導電ピンと、
前記第1の導電ピンに結合される固定プレートと、
前記第2の導電ピンに結合される可動プレートと、
前記バイメタルの移動によって前記可動プレートを押す押圧ピンと、で構成されること
を特徴とする請求項7に記載の温度調節装置。
【請求項9】
ハウジングと、
前記ハウジングに設置される第1のスイッチング部と、
前記ハウジングに設置されて前記第1のスイッチング部を所定温度で電気的に断絶させるバイメタルと、
前記ハウジングに設置される第2のスイッチング部と、
前記第1のスイッチング部と第2のスイッチング部を直列で連結する固定端子と、
前記ハウジングの上・下部の開放された端部を覆う上・下部キャップと、を含むこと
を特徴とする温度調節装置。
【請求項10】
前記第2のスイッチング部の動作点は、第1のスイッチング部の動作点より高く設定されること
を特徴とする請求項9に記載の温度調節装置。
【請求項11】
前記第2のスイッチング部は、前記ハウジングの外部に突出される第2の連結端と、
前記第2の連結端と固定端子に各々結合される第1及び第2の導電ピンと、
前記第1の導電ピンと第2の導電ピンの間に結合される遮断部材と、で構成されること
を特徴とする請求項10に記載の温度調節装置。
【請求項12】
前記遮断部材の動作点は、バイメタルの動作点より高く設定されること
を特徴とする請求項11に記載の温度調節装置。
【請求項13】
前記遮断部材は、温度ヒューズで構成されること
を特徴とする請求項12に記載の温度調節装置。
【請求項14】
前記遮断部材は、過熱遮断機で構成されること
を特徴とする請求項12に記載の温度調節装置。
【請求項15】
前記過熱遮断機は、前記第1及び第2の導電ピンの中で一つに連結されて可動接点が形成される第1のプレートと、
前記第1及び第2の導電ピンの中で前記第1のプレートと連結されない他の一つに連結されて固定接点が形成される第2のプレートと、
前記第1のプレートに取り付けれて所定温度で反転して可動接点と固定接点の電気的連結を解除するバイメタルと、で構成されること
を特徴とする請求項14に記載の温度調節装置。
【請求項16】
前記第1のスイッチング部は、前記ハウジングの外部に突出される第1の連結端と、
前記第1の連結端と固定端子に各々結合される第1及び第2の導電ピンと、
前記第1の導電ピンに結合される固定プレートと、
前記第2の導電ピンに結合される可動プレートと、
前記バイメタルの移動によって前記可動プレートを押す押圧ピンと、で構成されること
を特徴とする請求項7〜15のいずれか1項に記載の温度調節装置。
【請求項17】
前記固定プレートには第1及び第2の固定接点が形成され、前記可動プレートには前記第1及び第2の固定接点に対応する第1及び第2の可動接点が形成されること
を特徴とする請求項16に記載の温度調節装置。
【請求項18】
前記第1及び第2の可動接点の間には切開部が形成されること
を特徴とする請求項17に記載の温度調節装置。
【請求項19】
前記第1及び第2のスイッチング部は、ハウジングの同一平面上に設置されること
を特徴とする請求項7〜15のいずれか1項に記載の温度調節装置。
【請求項20】
前記ハウジングには隔壁が形成されること
を特徴とする請求項7〜15のいずれか1項に記載の温度調節装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−251308(P2010−251308A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−63529(P2010−63529)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【出願人】(510077897)ハンベクディステム カンパニー リミテッド (2)
【Fターム(参考)】