説明

測定システムおよびプログラム

【課題】従来の測定システムにおいては、短時間で容易に効率よく、尿に関連した情報を収集することができないという課題があった。
【解決手段】
尿に関する物理量を受け付け、対応した検知信号を取得するセンサー部101と、検知信号を無線送信する第一送信部102とを具備する第一測定装置10、載置台42上に載置された尿を受容する容器41の重量を、所定の時間間隔で複数回測定する尿流量測定部401と、測定結果を示す尿流量情報を無線送信する尿流量送信部402とを具備する尿流量測定装置40、排尿情報の入力を受け付ける排尿情報受付部301と、受け付けた排尿情報を無線送信する排尿情報送信部302とを具備する情報端末30、および、検知信号、尿流量情報、および排尿情報を無線により受信する受信部501と、これらを蓄積する蓄積部502とを具備する情報処理装置50を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体の情報を測定する測定システム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の測定装置としては、生体、例えば人体内に、測定装置本体に接続されたセンサーやカテーテル等を挿入し、これらのセンサーやカテーテルを介して得られる情報を、測定装置本体において測定するものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような測定装置を用いた医学的、あるいは生物学的な検査や試験においては、この測定装置から生体内または外の情報を得るだけではなく、情報の測定中における人間の行動や、症状等を、日記やメモにより記録することが必要となることが多い。このような日記等を用いることで、測定装置からの情報と、生体の行動や症状等を比較することが可能となり、人間の行動や症状と、生体内または外の変化等との関連を調べたりすることができ、生体の状態が正常であるか否かの正確な診断等が可能となるからである。
【0004】
例えば、人間の排尿障害の試験等を行なう場合、膀胱内にセンサー等を挿入して、膀胱内圧を、数十時間、測定するとともに、その測定中における被験者の尿意の有無等の自覚症状や、日常生活の主要な動作を、被験者に日記に記録させるようにし、試験終了後、センサーから得られた膀胱内圧の情報と、被験者の記録した日記とを比較することで、尿意を感じたときに、膀胱内圧がどのような変化を起こしているかを調べたりすることで、被験者の排尿障害の正確な症状を診断することが可能となる。
【特許文献1】特表2005−511111号公報(第15−18頁、第14−19図等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来は、検査中の行動や症状等を記録した日記やメモ等の情報と、センサー等を用いて生体から得た情報との対応付けを容易にとることが難しく、データの処理に時間と労力がかかるという課題があった。
【0006】
特に、尿機能に関する診断や分析等を行う場合、排尿に関する日記やメモ等の情報と、膀胱内圧や、尿流量等を測定した複数の情報とを収集し、相互に対応付けし、これらを表示ししたりする必要があるため、時間と労力の負担が大きいという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の測定システムは、膀胱内の尿に関する物理量を測定する第一測定装置と、尿流量を測定する尿流量測定装置と、排尿に関する情報を記録する情報端末と、情報処理装置と、を具備する測定システムであって、前記第一測定装置は、膀胱内に配置され、尿に関する物理量を受け付け、受け付けた物理量に対応した信号である検知信号を取得するセンサー部と、前記検知信号を無線により送信する第一送信部とを具備し、前記尿流量測定装置は、尿を受容する容器と、前記容器が載置される台である載置台と、前記載置台上に載置された容器の重量を、所定の時間間隔で複数回測定する尿流量測定部と、前記尿流量測定部の測定結果を示す情報である尿流量情報を送信する尿流量送信部とを具備し、前記情報端末は、排尿に関する情報である排尿情報の入力を受け付ける排尿情報受付部と、前記受け付けた排尿情報を送信する排尿情報送信部とを具備し、前記情報処理装置は、前記検知信号と、前記尿流量情報と、前記排尿情報と、を受信する受信部と、前記受信した検知信号と、尿流量情報と、排尿情報とを蓄積する蓄積部とを具備する測定システムである。
【0008】
かかる構成により、短時間で容易に効率よく、尿に関連した情報である検知信号、尿流量情報、および排尿情報を、収集することが可能となる。
【0009】
また、本発明の測定システムは、前記測定システムにおいて、前記容器の少なくとも底部と、前記載置台の載置面とに、前記容器を載置台上に着脱可能に固定する固定構造を有する測定システムである。
【0010】
かかる構成により、一定範囲内に傾けても確実に受尿でき、また、尿を受容する容器を、容易に着脱して、交換したりすることができるため、尿を受容する部分を容易に清潔に保つことができる。また、尿流量を測定した尿を容器で保持することができるため、この容器を、尿を保持した状態で尿量測定器から取り外すことにより、尿流量測定後の尿を、検査等に容易に再利用することができる。
【0011】
また、本発明の測定システムは、前記測定システムにおいて、前記情報端末は、排尿に関する1以上のボタンを有し、前記情報受付部は、前記ボタンへの指示の受け付けに応じた前記排尿情報を受け付ける測定システムである。
【0012】
かかる構成により、例えば被験者等が、行動や症状等の排尿情報の入力を手軽にかつ容易に行なえるようにして、入力ミスや入力忘れ等をなくすことができ、生体についてのより正確な情報を取得することが可能となる。また、排尿情報が、データとして出力されるため、情報処理装置において、処理を行なう際に、再度排尿情報をデータ入力したりする手間をなくすことができる。
【0013】
また、本発明の測定システムは、前記測定システムにおいて、前記センサー部は、尿に関する物理量を受け付ける受付手段と、当該受付手段が受け付けた尿に関する物理量に対応した信号である前記検知信号を取得する信号取得手段とを具備する測定システムである。
【0014】
かかる構成により、短時間で容易に効率よく、尿に関連した情報である検知信号を、収集することが可能となる。
【0015】
また、本発明の測定システムは、前記測定システムにおいて、前記センサー部の受付手段は、膀胱内圧を受け付ける測定システムである。
【0016】
かかる構成により、容易に効率よく、膀胱内圧を、測定することが可能となる。
【0017】
また、本発明の測定システムは、前記測定システムにおいて、前記情報処理装置は、前記蓄積部が蓄積した検知信号、尿流量情報および排尿情報の少なくとも一つを用いたグラフを構成し、出力する出力部をさらに具備する測定システムである。
【0018】
かかる構成により、収集した尿に関する情報を、分析しやすく表示することができる。
【0019】
また、本発明の測定システムは、前記測定システムにおいて、直腸内に配置され、直腸内の圧力を受け付け、受け付けた圧力に対応した信号である直腸内検知信号を取得する直腸内センサー部と、前記直腸内検知信号を無線により送信する第二送信部とを有する第二測定装置を更に具備し、前記受信部は、更に、前記直腸内検知信号を無線により受信し、前記蓄積部は、前記受信した直腸内検知信号を更に蓄積する測定システムである。
【0020】
かかる構成により、尿に関連した情報として、直腸内の圧力を収集することが可能となる。
【発明の効果】
【0021】
本発明による測定システム等によれば、短時間で容易に効率よく、尿に関連した情報を収集することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、測定システム等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合
がある。
【0023】
(実施の形態)
図1は、本実施の形態における測定システムの構成を示す模式図である。
【0024】
また、図2(a)〜図2(e)は、本実施の形態における測定システムの、第一測定装置10、情報端末20、第二測定装置30、尿流量測定装置40、および情報処理装置50の構成を示すブロック図である。
【0025】
測定システムは、第一測定装置10、情報端末20、第二測定装置30、尿流量測定装置40、および情報処理装置50を具備する。第一測定装置10と情報処理装置50との間、情報端末20と情報処理装置50との間、第二測定装置30と情報処理装置50との間、尿流量測定装置40と情報処理装置50との間は、無線通信により接続され、情報の送信や受信が可能となっている。各装置は、例えば、ブルートゥース(登録商標)等の無線通信や、無線LAN等で相互に接続されている。情報の送受信の手段は、通信手段でも、放送手段等でも良い。なお、本実施の形態においては、第一測定装置10、情報端末20、第二測定装置30、尿流量測定装置40および情報処理装置50が、それぞれ、異なる場所で利用されることを考えると、それぞれが異なる場所に配置された状態でも通信可能とするうえでは、第一測定装置10、情報端末20、第二測定装置30、および尿流量測定装置40と、情報処理装置50との間は、無線通信により接続されることが好適であるが、有線接続であっても実現は可能である。また、情報の送受信が、着脱可能な記憶媒体を介して行われるようにしてもよい。
【0026】
第一測定装置10は、センサー部101、第一送信部102、電源供給部103、受信部104、制御部105、蓄積部106、および計時部107を具備する。センサー部101は、受付手段1011および信号取得手段1012を具備する。
【0027】
センサー部101は、膀胱内に配置され、尿に関する物理量を受け付け、受け付けた物理量に対応した信号である検知信号を取得する。本実施の形態における「尿に関する物理量」とは、尿機能に直接、あるいは間接的に関連する物理量であり、具体的には圧力である。ただし、圧力以外、例えば、温度等であっても良い。「物理量」とは、物理的な性質や状態を表現する量であり、ここでは、圧力を表現する量である。センサー部101は、具体的には、受け付けた圧力を、電気信号に変換する。圧力を検知信号に変換するセンサーは、圧力センサーとして、通常、知られており、これらの基本的な構造は公知であるので、詳細な説明は省略する。圧力センサーとしては、例えば、静電容量型の圧力センサーが知られている。
【0028】
受付手段1011は、生体内の、測定の対象となる圧力を受け付ける。受付手段1011は、例えば、測定対象の圧力に応じて、形状や性質等が変化するものである。受付手段1011は、測定の際に必要であれば、生体や生体内に存在する物質等に、接する部分となる。受付手段1011は、例えば、圧力センサーにおいては、ピエゾ抵抗を有する感圧ダイアフラムや、シリコン振動子等に相当する。
【0029】
信号取得手段1012は、受付手段1011が受け付けた圧力に対応した信号である検知信号を取得する。具体的には、信号取得手段1012は、受付手段1011が受け付けた圧力を、信号に変換する。例えば、信号取得手段1012は、受付手段1011の形状や性質の変化に対応した信号を取得する。例えば、受付手段1011がピエゾ抵抗を有する感圧ダイアフラムである場合、ダイアフラムへの圧力によってピエゾ抵抗に応力が働くことにより変化するピエゾ抵抗の抵抗値変化を、信号取得手段1012は、電気信号として取り出す。また、信号取得手段1012は、検知信号を増幅するアンプ等の増幅手段等を有していても良い。
【0030】
第一送信部102は、センサー部101が取得した検知信号を、ここでは例として無線により、送信する。また、第一送信部102は、後述する計時部107が出力する、検知信号を取得した時刻を示す情報、例えば、時刻や同期情報を、検知信号と対応付けて出力しても良い。また、検知信号と、当該検知信号に対応付けられた時刻を示す情報とを、後述する蓄積部106等から読み出して、送信しても良い。第一送信部102は、検知信号を無線によりどのように外部に送信してもよい。例えば、信号取得手段1012が取得した検知信号をアナログ信号で送信しても良いし、検知信号をデジタル信号に変換して送信しても良い。なお、第一送信部102は、検知信号をデジタル信号として送信するために、センサー部101が取得したアナログの検知信号を、デジタル信号に変換するAD(アナログデジタル変換手段(図示せず)を備えていても良い。なお、AD変換手段は、上述したセンサー部101が有していても良く、検知信号は、電気信号を数値化した信号であってもよい。第一送信部102は、検知信号を、例えば、所定の間隔、具体的には、一定の間隔あるいは不定期の間隔等で送信する。送信間隔等は、物理量の受け付けの精度や、物理量の受け付けに要する全時間等から適宜決定し、設定しておく。第一送信部102は、例えば、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。例えば、第一送信部102は、無線の通信手段、具体的には、無線LAN等の通信手段、ブルートゥース等の近距離無線通信手段等により実現される。また、第一送信部102は、無線の放送手段により実現されてもよい。なお、センサー部101が取得した検知信号を、随時、第一送信部102が送信するようにしても良いが、センサー部101が取得した検知信号を、一旦、後述する蓄積部106等が、図示しないメモリ等の格納部に蓄積するようにし、第一送信部102が、所定のタイミングで、格納された一以上の検知信号をまとめて、送信するようにしても良い。なお、第一送信部102は、検知信号を送信する際に利用するアンテナ等(図示せず)を有していても良い。第一送信部102は、例えばLSI(large scale integration)等の集積回路として実現可能である。
【0031】
電源供給部103は、センサー部101内の信号取得手段1012と第一送信部102とに電力を供給する。さらに、第一測定装置10内の他の制御部105や受信部104等の処理部等に電力を供給する。電源供給部103は、例えば電池や、電池及びスイッチング素子等により実現可能である。また、この電池は一次電池または二次電池のどちらでもよい。電池は、リチウム電池等、種類は問わない。ただし、電池は小型で、かつ電源の容量が大きいものであることが好ましい。また、第一測定装置10が、外部の電源等と有線接続されている場合、電源供給部103は、外部から有線により供給される電力を受け付けるための端子を備えた回路、例えば、電力を一時的に蓄積したり、変圧したりする回路等として実現可能である。
【0032】
受信部104は、外部から無線により送信される第一測定装置10を制御する信号である制御信号を受信する。例えば、情報処理装置50等から送信される制御信号、例えば、測定を開始する指示や、装置間の同期のために時刻を合わせを行う指示等を受信する。受信部104は、無線や有線の通信手段が好適であるが、放送を受信する手段でも実現可能である。受信部104は、例えば、LAN等の通信手段、ブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信手段等により実現される。また、受信部104は、制御信号を受信する際に利用するアンテナ等を有していても良い。受信部104は、例えば、LSI等の集積回路として実現可能である。また、受信部104と第一送信部102とを一つの集積回路等に集積してもよい。また、これらのアンテナ等を共用してもよい。なお、第一測定装置10の動作を、第一測定装置10の外部から制御する必要がない場合、この受信部104は省略してもよい。
【0033】
制御部105は、受信部104が受信した制御信号に基づいて、第一測定装置10の制御を行なう。具体的には、制御部105は、第一測定装置10内のセンサー部101や、第一送信部102や、電源供給部103や、受信部104、蓄積部106を制御するための指示を、制御信号に基づいて出力する。例えば、受信部104が第一測定装置10を起動するための制御信号を受信した場合、制御部105は、電源供給部103に対して、センサー部101や、第一送信部102に電源を供給する指示を出力する。あるいは、受信部104が蓄積部106に蓄積された検知信号の出力を指示する制御信号を受信した場合、制御部105は、第一送信部102に対して、蓄積部106に蓄積された検知信号を出力させる指示を出力する。また、例えば、受信部104が第一測定装置10の出力する検知信号に対してキャリブレーションを行なう制御信号を受信した場合、制御部105は、信号取得手段1012の出力する検知信号のキャリブレーション、例えば、0点合わせや、制御信号に含まれる温度情報等に基づく信号取得手段1012が出力する検知信号の補正等、を行なってもよい。また、例えば、受信部104が、第一測定装置10が出力する検知信号のリセットを行なう制御信号を受信した場合、制御部105は、信号取得手段1012の出力する検知信号を、工場出荷時等の初期状態に戻したり、第一送信部102の出力開始時間をリセットしたりしても良い。また、受信部104の受信した制御信号に基づき、電源供給部103の電源の残量を出力させるようにしても良い。また、受信部104の受信した時刻を合わせる制御信号に応じて、計時部107等の時刻あわせを行うようにしてよい。なお、センサー等が出力する検知信号のキャリブレーションやリセット等を行なう構成や方法等は、公知技術であるので、詳細な説明は省略する。制御部105は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。制御部105の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、第一測定装置10の動作を外部等から制御する必要がない場合、この制御部105は省略してもよい。
【0034】
蓄積部106は、検知信号をメモリ等の記憶媒体に蓄積する。蓄積部106は、時計等の時刻を計測する計時部107が出力する、検知信号を取得した時刻を示す情報を、検知信号と対応付けて蓄積しても良い。蓄積された検知信号は、制御部105の指示により、第一送信部102より出力される。これにより検知信号が、常時出力される場合より、省電力化が可能となる。蓄積部106は、検知信号等を、図示しないメモリやハードディスク等の、記憶媒体等に記憶する。蓄積部106自身が、これらの記憶媒体を有していても、いなくてもよい。また、記憶媒体は、不揮発性の記憶媒体であっても良いし、揮発性の記憶媒体であっても良い。ここで述べる蓄積とは、データ等を送信する際の一時記憶等も含む概念である。
【0035】
計時部107は、時刻を計時する。例えば、計時部107は、時刻を示す時計等であってもよいし、タイマーであっても良い。また、所定の周期のパルス等をカウントして、カウント結果を時間の情報とするカウンター等であってもよい。また、計時部107は、時刻の情報の代わりに、同期に利用可能な所定のタイミングで出力されるパルス等の同期情報を出力しても良い。この場合、第一送信部102等は、この同期情報を、検知信号に対応付けるようにしても良い。
【0036】
情報端末20は、排尿情報受付部201、排尿情報送信部202、蓄積部203、電源供給部206、受信部204、制御部205、および計時部207を具備する。
【0037】
情報端末20は、例えば、携帯が可能な重量や、サイズであることが好ましく、具体的には、手のひらに乗せられることが可能な重量やサイズを有するものであることが好ましい。例えば、PDA(personal digital assistant)や、携帯電話のような片手で持って、操作が可能な重量やサイズを有することが好ましい。あるいは、PDAや携帯電話内に、情報端末20の構造を組み込むようにしてもよい。そして、PDAや携帯電話等と、情報端末20との機能を適宜切り替えて利用できるようにしてもよい。また、この場合、PDAや携帯電話等と情報端末20とで共用可能な構造、例えば、プロセッサーや、通信手段等を共用するようにしてもよい。
【0038】
排尿情報受付部201は、排尿に関する情報である排尿情報の入力を受け付ける。具体的には、上述した第一測定装置10のセンサー部101を膀胱内に配置している被験者の、排尿についての分析に必要となる情報、例えば、被験者の行動や、被験者の症状、被験者の状態に影響を与える環境等を示すテキスト情報等の情報である。例えば、「排尿に関する情報」は、「気温」、「湿度」、「天気」、「居場所」等の環境の情報である。また、「排尿に関する情報」は、例えば、被験者情報である。被験者情報とは、「起床」、「就寝」、「歩く」、「座る」、「走る」、「食べる」、「排尿」、等の人間の行動の情報や、「空腹感がある」、「痛い」、「尿意がある」、「失禁」、等の被験者の自覚症状や、「体温」等の人間の状態や、「良好」、「不満]等の、排尿毎の、排尿状態を被験者が自己評価した結果を示す情報である。通常、医師等がユーザの排尿の状態等を評価する際には、尿流量等のデータ等に加えて、ユーザの排尿時の印象等の自己評価結果の情報も必要となる。しかしながら、このような自己評価の結果をユーザに用紙等に記入させて提出させるようにした場合、記入が面倒なため、記入漏れが生じやすい。また、記入された排尿状態の自己評価結果を、データとして管理するためには、再度、尿流量等のデータと対応付けてデータ入力する必要があり、入力に手間がかかる。これに対し、情報端末20が、排尿状態の自己評価結果を入力できる構成を備えていることにより、ユーザに、排尿時の印象を、尿流量の測定直後に、容易に入力させることができる。また、他の尿に関して測定した情報等と排尿状態の自己評価結果とを時刻を基準として対応付けることが可能となり、データ入力の手間やデータを同期させる手間を省くことができる。排尿情報受付部201の受け付ける情報の入力手段は、ボタンやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。ただし、予め入力する排尿情報の項目に応じたボタン、例えば、「尿意がしました」というボタン等、を用意し、このボタンが押されることで、排尿情報受付部201がボタンへの指示の受け付けに応じた排尿情報を受け付けるようにすることが、ユーザが操作を覚える負担を軽減できることから好ましい。ボタンへの指示の受付とは、例えば、ボタンが押下されることや、ボタンを一定時間に触れることや、ボタンが選択されること等である。このボタンへの指示の受け付けにより、例えば、「尿意がしました」という排尿情報、例えば事象に対応したイベント、を受け付ける。このボタンは、機械的なスイッチを用いたボタンや、タッチパネルを用いたボタン等、どのようなボタンであってもよい。例えば、情報端末20を、携帯電話やPDA等に組み込み、携帯電話やPDA等と情報端末20とを切り替えて使用できるようにする場合、排尿情報受付部201は、PDAのタッチパネルや、携帯電話のダイヤルキー等のボタンを利用可能である。排尿情報受付部201の受け付けた排尿情報は、通常、後述する蓄積部203により、メモリ等の記録媒体に蓄積される。排尿情報受付部201は、ボタンやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0039】
排尿情報送信部202は、排尿情報受付部201が受け付けた排尿情報を、ここでは例として無線により、送信する。また、排尿情報送信部202は、時計等の時刻を計測する計時部207が出力する、排尿情報を取得した時刻を示す情報、例えば時刻や同期情報を、検知信号と対応付けて出力しても良い。通常は、排尿情報送信部202は、後述する蓄積部203に蓄積された、排尿情報受付部201が受け付けた排尿情報を読み出して、送信する。排尿情報が、排尿情報を取得した時刻を示す情報等と対応付けられて蓄積されている場合、排尿情報と共に、対応付けられた時刻を示す情報等を送信するようにしても良い。排尿情報送信部202は、例えば、排尿情報を、ブルートゥース等の無線通信や無線LAN等の無線ネットワーク等を介して、有線や無線の通信により情報処理装置50に送信する。排尿情報送信部202が排尿情報を出力するタイミングやトリガー等は問わない。例えば、排尿情報送信部202は、排尿情報受付部201や、図示しない受付部等から排尿情報を出力する指示を受け付けた場合に、排尿情報を出力してもよい。また、情報端末20と情報処理装置50とが無線接続されことをトリガーとして、排尿情報送信部202が排尿情報を出力してもよい。また、排尿情報送信部202は、時計等の時刻を計測する計時部207が出力する、排尿情報を受け付けた時刻を示す情報を、排尿情報と対応付けて出力しても良い。また、排尿情報受付部201が、受け付けた排尿情報を、一旦、排尿情報を受け付けた時刻を示す情報等と対応付けて、図示しない記憶媒体等の格納部に蓄積するようにし、この蓄積した排尿情報と時刻を示す情報を、排尿情報送信部202が、所定のタイミング等に、まとめて、もしくは個別に送信するようにしても良い。排尿情報送信部202は、無線の通信手段等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。排尿情報送信部202は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。排尿情報送信部202は、排尿情報を無線により送信する際に利用するアンテナ等(図示せず)を有していても良い。
【0040】
蓄積部203は、排尿情報受付部201が受け付けた排尿情報を、メモリ等の記憶媒体に蓄積する。蓄積部203は、時計等の時刻を計測する計時部207が出力する、検知信号を取得した時刻を示す情報を、検知信号と対応付けて蓄積しても良い。蓄積された検知信号は、後述する制御部205の指示等により、排尿情報送信部202より送信される。蓄積部203自身が、ハードディスクやメモリ等の記憶媒体を有していても、いなくてもよい。また、記憶媒体は、不揮発性の記憶媒体であっても良いし、揮発性の記憶媒体であっても良い。ここで述べる蓄積とは、データ等を送信する際の一時記憶等も含む概念である。
【0041】
受信部204は、外部から無線により送信される情報端末20を制御する信号である制御信号を受信する。例えば、情報処理装置50等から送信される制御信号、例えば、排尿情報の受付を開始する指示や、装置間の同期のために時刻を合わせを行う指示等を受信する。受信部204は、無線や有線の通信手段が好適であるが、放送を受信する手段でも実現可能である。受信部204は、例えば、LAN等の通信手段、ブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信手段等により実現される。また、受信部204は、制御信号を受信する際に利用するアンテナ等を有していても良い。なお、情報端末20の動作を、情報端末20の外部から制御する必要がない場合、この受信部204は省略してもよい。
【0042】
制御部205は、受信部204が受信した制御信号に基づいて、情報端末20の制御を行なう。具体的には、制御部205は、情報端末20内の排尿情報受付部201や、排尿情報送信部202等を制御するための指示を、制御信号に基づいて出力する。例えば、受信部204が情報端末20を起動するための制御信号を受信した場合、制御部205は、電源供給部206に対して、情報端末20内の各部に、電力を供給する指示を出力する。あるいは、受信部204が蓄積部203に蓄積された排尿情報の出力を指示する制御信号を受信した場合、制御部205は、排尿情報送信部202に対して、蓄積部203に蓄積された排尿情報を出力させる指示を出力する。また、受信部204の受信した時刻を合わせる制御信号に応じて、計時部207等の時刻あわせを行うようにしてよい。制御部205は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。制御部205の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、情報端末20の動作を外部から制御する必要がない場合、この制御部205は省略してもよい。
【0043】
電源供給部206は、情報端末20内の処理部、例えば、排尿情報受付部201や、排尿情報送信部202等に電力を供給する。電源供給部206は、例えば電池や、電池及び電源をオンオフするためのスイッチング素子等により実現可能である。また、この電池は充電可能なものであっても充電できないものであってもよい。電池は、リチウム電池等、種類は問わない。また、情報端末20が外部の電源と有線接続されている場合、電源供給部206は、外部から有線により供給される電力を受け付けるための端子を備えた回路、例えば、電力を一時的に蓄積したり、変圧したりする回路等として実現可能である。
【0044】
計時部207は、時刻を計時する。例えば、計時部207は、時刻を示す時計等であってもよいし、タイマーであっても良い。また、所定の周期のパルス等をカウントして、カウント結果を時間の情報とするカウンター等であってもよい。また、計時部207は、時刻の情報の代わりに、同期に利用可能な所定のタイミングで出力されるパルス等の同期情報を出力しても良い。
【0045】
第二測定装置30は、直腸内センサー部301、第二送信部302、電源供給部103、受信部104、制御部105、蓄積部106、および計時部107を具備する。
【0046】
直腸内センサー部301は、直腸内に配置され、直腸内の圧力を受け付け、受け付けた圧力に対応した信号である直腸内検知信号を取得するものである。直腸内検知信号は、具体的には、腹腔内圧を示す情報として利用される。なお、第二測定装置30の構成については、配置される位置が異なる点を除けば、上述した第一測定装置10のセンサー部101と同様の構成を有しているので、説明を省略する。
【0047】
第二送信部302は、直腸内センサー部301が取得した直腸内検知信号を、ここでは例として無線により、送信する。なお、第二送信部302の構成については、送信する信号が異なる点を除けば、上述した第一送信部102の構成と同様であるので、説明は省略する。なお、第一送信部102と第二送信部302とを一つの送信部で実現しても良い。
【0048】
第二測定装置30の電源供給部103、受信部104、制御部105、蓄積部106、および計時部107の構成については、第一測定装置10と同様であるので、説明は省略する。
【0049】
尿流量測定装置40は、尿流量測定部401、尿流量送信部402、蓄積部403、受信部404、制御部405、電源供給部406、および計時部407を有している。
【0050】
尿流量測定部401は、後述する載置台上に載置された容器の重量を、所定の時間間隔で複数回測定する。これにより、尿流量測定部401は、容器に排出される尿の重量を、所定の時間間隔で複数回測定する。具体的には、尿が排出される前の容器の重量の測定値を「0」点に合わせ、排尿時の重量の測定値を、随時、出力する。尿流量測定部401は、例えば、容器の重量を受け付ける荷重センサー等の受付手段が、受け付けた荷重に応じて出力する信号を、そのまま、もしくは測定値に変換して出力する。尿流量測定部401は、荷重センサー等の受付手段等を有していても良いし、有していなくても良い。例えば、尿流量測定部401としては、ロードセル型の荷重計測器が利用可能である。尿流量測定部401は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。尿流量測定部401の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0051】
尿流量送信部402は、尿流量測定部401が測定した尿流量の測定結果を示す情報である尿流量情報を、ここでは例として無線により、送信する。また、尿流量送信部402は、後述する計時部407が出力する、尿流量情報を取得した時刻を示す情報を、尿流量情報と対応付けて出力しても良い。また、尿流量情報と、当該尿流量情報と対応付けられた時刻を示す情報とを、後述する蓄積部403の蓄積先等から読み出して、送信しても良い。尿流量の測定結果を示す情報とは、尿流量の測定結果そのものでなくても良く、例えば、尿流量の単位時間毎の差分を示す値等であっても良い。尿流量送信部402は、尿流量情報を無線によりどのように外部に送信してもよく、例えば、アナログ信号で送信しても良いし、デジタル信号に変換して送信しても良い。なお、尿流量送信部402は、尿流量情報をデジタル信号として送信するために、尿流量測定部401が取得したアナログの尿流量情報を、デジタル信号に変換するAD変換手段(図示せず)を備えていても良い。また、AD変換手段は、尿流量測定部401に設けられていても良い。尿流量送信部402は、例えば、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。例えば、尿流量送信部402は、無線の通信手段、具体的には、無線LAN等の通信手段、ブルートゥース等の近距離無線通信手段等により実現される。また、尿流量送信部402は、無線の放送手段により実現されてもよい。なお、尿流量測定部401が取得した尿流量情報を、随時、リアルタイムで尿流量送信部402が送信するようにしても良いが、尿流量測定部401が取得した尿流量情報を、一旦、後述する蓄積部406等が、図示しないメモリ等の格納部に蓄積するようにし、尿流量送信部402が、所定のタイミングで、格納された一以上の尿流量情報をまとめて、送信するようにしても良い。なお、尿流量送信部402は、尿流量情報を送信する際に利用するアンテナ等(図示せず)を有していても良い。
【0052】
蓄積部403は、尿流量測定部401が取得した尿流量情報を、メモリ等の記憶媒体に蓄積する。蓄積部403は、時刻を計測する計時部407が出力する、尿流量情報を取得した時刻を示す情報を、尿流量情報と対応付けて蓄積しても良い。蓄積された尿流量信号は、後述する制御部405の指示等により、尿流量送信部402より送信される。蓄積部403自身が、ハードディスクやメモリ等の記憶媒体を有していても、いなくてもよい。また、記憶媒体は、不揮発性の記憶媒体であっても良いし、揮発性の記憶媒体であっても良い。ここで述べる蓄積とは、データ等を送信する際の一時記憶等も含む概念である。
【0053】
受信部404は、外部から無線により送信される尿流量測定装置40を制御する信号である制御信号を受信する。例えば、情報処理装置50等から送信される制御信号、例えば、測定を開始する指示や、装置間の同期のために時刻を合わせを行う指示等を受信する。受信部404は、無線や有線の通信手段が好適であるが、放送を受信する手段でも実現可能である。受信部204は、例えば、LAN等の通信手段、ブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信手段等により実現される。また、受信部404は、制御信号を受信する際に利用するアンテナ等を有していても良い。なお、尿流量測定装置40の動作を、尿流量測定装置40の外部から制御する必要がない場合、この受信部404は省略してもよい。
【0054】
制御部405は、受信部404が受信した制御信号に基づいて、尿流量測定装置40の制御を行なう。具体的には、制御部405は、尿流量測定装置40内の尿流量測定部401や、尿流量送信部402等を制御するための指示を、制御信号に基づいて出力する。例えば、受信部404が尿流量測定装置40を起動するための制御信号を受信した場合、制御部405は、電源供給部406に対して、尿流量測定装置40内の各部に、電力を供給する指示を出力する。あるいは、受信部404が蓄積部403に蓄積された尿流量情報の出力を指示する制御信号を受信した場合、制御部405は、尿流量送信部402に対して、蓄積部403に蓄積された尿流量情報を出力させる指示を出力する。また、受信部404が受信した時刻を合わせる制御信号に応じて、計時部407等の時刻あわせを行うようにしてよい。制御部405は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。制御部405の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、尿流量測定装置40の動作を外部から制御する必要がない場合、この制御部405は省略してもよい。
【0055】
電源供給部406は、尿流量測定装置40内の処理部、例えば、尿流量測定部401や、尿流量送信部402等に電力を供給する。電源供給部406は、例えば電池や、電池及び電源をオンオフするためのスイッチング素子等により実現可能である。また、この電池は充電可能なものであっても充電できないものであってもよい。電池は、リチウム電池等、種類は問わない。また、尿流量測定装置40が外部の電源と有線接続されている場合、電源供給部406は、外部から有線により供給される電力を受け付けるための端子を備えた回路、例えば、電力を一時的に蓄積したり、変圧したりする回路等として実現可能である。
【0056】
計時部407は、時刻を計時する。例えば、計時部407は、時刻を示す時計等であってもよいし、タイマーであっても良い。また、所定の周期のパルス等をカウントして、カウント結果を時間の情報とするカウンター等であってもよい。また、計時部407は、時刻の情報の代わりに、同期に利用可能な所定のタイミングで出力されるパルス等の同期情報を出力しても良い。
【0057】
情報処理装置50は、受信部501、蓄積部502、処理部503、出力部504、制御指示受付部505、送信部506を具備する。
【0058】
受信部501は、第一測定装置10から送信される検知信号と、情報端末20から送信される排尿情報と、第二測定装置30から送信される直腸内検知信号と、を無線により受信する。また、例えば、第一測定装置10、情報端末20、第二測定装置30、尿流量測定装置40が、それぞれ、検知信号、排尿情報、尿流量情報または直腸内検知信号を取得した時間を示す情報を、これらの検知信号や情報に対応付けて、例えば、一つのパケットとして、送信してくる場合、これらの時刻を示す情報も受信する。なお、受信部501は、検知信号、排尿情報、および直腸内検知信号を同時に受け付ける必要はない。受信部501は、無線や有線の通信手段が好適であるが、放送を受信する手段でも実現可能である。なお、受信部501は、検知信号、排尿情報、および直腸内検知信号を受信する際に利用するアンテナ等を有していても良い。
【0059】
蓄積部502は、受信部501が受け付けた検知信号、排尿情報、尿流量情報、および直腸内検知信号を、それぞれ蓄積する。また、例えば、第一測定装置10、情報端末20、第二測定装置30、尿流量測定装置40が、それぞれ、検知信号、排尿情報、尿流量情報または直腸内検知信号を取得した時間を示す情報が、これらの検知信号や情報に対応付けて送信してくる場合、これらの時刻を示す情報も、各検知信号や情報と対応付けて蓄積部502が蓄積してもよい。蓄積部502は、検知信号、排尿情報、尿流量情報、および直腸内検知信号を、図示しないメモリやハードディスク等の、記憶媒体等に記憶する。蓄積部502自身が、これらの記憶媒体を有していてもいなくてもよい。また、記憶媒体は、不揮発性の記憶媒体であっても良いし、揮発性の記憶媒体であっても良い。なお、ここで述べる「蓄積」とは、信号や情報の送信や受信等を行なう際の、データの一時的な記憶も含む概念である。
【0060】
処理部503は、受信部501が受け付けた検知信号、排尿情報、尿流量情報および直腸内検知信号に対して、所定の処理を行ない、処理結果を得る。例えば、処理部503は、蓄積部502がメモリ等に蓄積した、受信部501が受け付けた検知信号、排尿情報、尿流量情報および直腸内検知信号に対して、所定の処理を行う。所定の処理は、どのような処理であっても良い。例えば、所定の処理とは、検知信号、排尿情報、尿流量情報および直腸内検知信号に対して、予め設定されている分析用のプログラムを実行させる処理でもよいし、検知信号、排尿情報、尿流量情報、および直腸内検知信号に基づいて、生体が異常であるか否かを判定する処理でも良い。また、所定の処理は、排尿情報に基づいて、検知信号を補正する処理、例えば、被験者の動作や、環境の温度等に応じて検知信号を補正する処理等、でも良い。また、所定の処理は、検知信号に対して、排尿情報を用いて、補正やキャリブレーションを行なう処理でも良い。また、所定の処理は、検知信号と、直腸内検知情報とを用いて、排尿筋収縮圧を算出する処理でも良い。処理部503が行なう処理は、具体的には、受信部501が受け付けた検知信号および排尿情報をグラフとして出力するための情報を構成する処理でもよい。あるいは、処理部503が行なう処理は、例えば、受信部501が受け付けた検知信号と排尿情報とを比較して、所定の排尿情報を受け付けた時点において、所定の閾値以上の値のパルスが出力されたか否かを判定し、出力された場合に、生体に異常があることを示す分析結果を出力する処理でもよい。また、処理部503が行なう処理は、例えば、受信部501が受け付けた検知信号と排尿情報とを比較して、所定の閾値以上の値のパルスが出力された時点において、所定の排尿情報を受け付けているか否かを判定し、受け付けていない場合、生体に異常があることを示す分析結果を出力する処理でも良い。所定の処理の結果は、例えば、蓄積部502によりメモリ等に蓄積しても良い。処理部503は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部503の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、検知信号、排尿情報、および直腸内検知信号に対して、所定の処理が必要ない場合、処理部503は省略しても良い。
【0061】
出力部504は、蓄積部502が蓄積した検知信号、排尿情報、尿流量情報、および直腸内検知信号を出力する。また、出力部504は、処理部503の処理結果を出力してもよい。出力部504は、具体的には、検知信号、排尿情報、尿流量情報、および直腸内検知信号の少なくとも一つを用いたグラフを構成して、図示しないディスプレイ等に表示したり、プリンタを用いて印刷する。例えば、出力部504は、検知信号、排尿情報、尿流量情報、および直腸内検知信号の処理部503による処理結果を示すグラフを構成して、図示しないディスプレイ等に表示したり、プリンタを用いて印刷してもよい。出力部205は、ディスプレイや、プリンタ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。出力部205は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。出力とは、ディスプレイへの表示、プリンタへの印刷、外部の装置への送信等を含む概念である。
【0062】
制御指示受付部505は、第一測定装置10、情報端末20、第二測定装置30、および尿流量測定装置40等を制御する指示である制御指示を受け付ける。制御指示は、例えば、第一測定装置10、情報端末20、第二測定装置30、および尿流量測定装置40等に一時的に蓄積された検知信号等の信号や情報等の出力指示や、電源をオン、オフする指示や、リセットを行なう指示、キャリブレーションを行なう指示、電池残量を表示させる指示等である。制御指示の入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。制御指示受付部505は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0063】
送信部506は、制御指示受付部505が受け付けた制御指示に基づいて、第一測定装置10、情報端末20、第二測定装置30、および尿流量測定装置40等に、これらを制御する信号である制御信号を、ここでは例として無線により、送信する。送信部506は、例えば、制御指示に対応した制御信号をメモリ等に予め格納しており、制御指示受付部505が受け付けた制御指示に対応した制御信号をこのメモリ等から取得し、第一測定装置10に送信する。ここで送信される制御信号は、例えば、測定装置10に対するコマンドである。送信部506は、例えば、無線LAN等の通信手段、ブルートゥース等の近距離無線通信手段等により実現される。また、送信部506は、制御信号を送信する際に利用するアンテナ等を有していても良い。
【0064】
次に、第一測定装置10の動作の一例について説明する。なお、第二測定装置30の動作については、第一測定装置10とは、直腸内センサー部301が配置される位置が異なる点を除けば、同様であるので説明は省略する。
【0065】
第一測定装置10に測定を開始させる指示を、図示しない操作受付部等を介して与えると、受付手段1011が受け付けた圧力を、信号取得手段1012が、所定のタイミングで電気信号に変換して検知信号を取得する。取得した検知信号は、計時部107が出力する現在の時刻の情報と対応付けられて、順次、蓄積部106によりメモリ等に一時的に蓄積される。蓄積した検知信号を送信するタイミングになった場合、第一送信部102は、蓄積部106により一時的に蓄積された、信号取得手段1012が取得した検知信号を、時刻の情報とともに、情報処理装置50に対して送信する。なお、これらの検知信号を取得し、送信する処理は、電源オフや処理終了の割り込みが行なわれるまで、繰り返し行なわれてもよいし、蓄積した検知信号の送信が終了した時点で終了してもよい。
【0066】
なお、第一送信部102が、蓄積部106に蓄積された検知信号をどのようなタイミングやトリガーに基づいて出力することを決定するかは問わない。例えば、受信部104が、情報処理装置50からの検知信号を読み出す指示を受け付けた場合に、第一送信部102が、検知信号を読み出して送信するようにしても良い。
【0067】
次に、情報端末20の動作の一例について説明する。
【0068】
情報端末20の受信部204に、図示しない操作受付部等を介して電源を投入すると、排尿情報受付部201は、排尿情報を受け付けたか否かの判断を開始する。排尿情報受付部201が排尿情報を受け付けたと判断した場合、蓄積部203が、受け付けた排尿情報を、計時部207から取得した時刻の情報と対応付けて、メモリ等に蓄積する。例えば、蓄積部203は、排尿情報と時刻の情報とを、一のレコードを構成する属性値として、蓄積部203が有しているデータベース等に蓄積し管理する。蓄積部203が排尿情報を蓄積した場合、および排尿情報受付部201が排尿情報を受け付けていないと判断した場合、蓄積部203が蓄積した排尿情報を送信するタイミングとなるまで、上述した排尿情報を受け付けたか否かの判断処理以降の処理を繰り返す。
【0069】
蓄積した排尿情報を送信するタイミングになった場合、排尿情報送信部202は、蓄積部203が蓄積した排尿情報を、無線で送信する。そして再び、上述した排尿情報を受け付けたか否かの判断処理以降の処理を繰り返す、もしくは、処理を終了する。
【0070】
なお、排尿情報送信部202が、蓄積部203に蓄積された排尿情報をどのようなタイミングやトリガーに基づいて出力することを決定するかは問わない。例えば、受信部204が、情報処理装置50からの排尿情報を読み出す指示を受け付けた場合に、排尿情報を読み出して送信するようにしても良い。
【0071】
次に、尿流量測定装置40の動作の一例について説明する。
【0072】
尿流量測定装置40に測定を開始させる指示を、図示しない操作受付部等を介して与えると、尿流量測定部401が、予め設定された所定時間毎に、重量の測定を行う。そして、測定結果が、計時部407が出力する時刻の情報と対応付けられて、蓄積部403により、図示しないメモリ等の記憶媒体に蓄積される。そして、蓄積した尿流量情報を送信するタイミングになった場合、尿流量送信部402は、蓄積部403により一時的に蓄積された尿流量情報を、時刻の情報とともに、情報処理装置50に送信する。なお、これらの検知信号を取得し、送信する処理は、電源オフや処理終了の割り込みが行なわれるまで、繰り返し行なわれてもよいし、蓄積した尿流量信号の送信が終了した時点で終了してもよい。
【0073】
なお、尿流量送信部402が、蓄積部403に蓄積された検知信号をどのようなタイミングやトリガーに基づいて出力することを決定するかは問わない。例えば、受信部404が、情報処理装置50からの検知信号を読み出す指示を受け付けた場合に、尿流量送信部402が、検知信号を読み出して送信するようにしても良い。
【0074】
次に、情報処理装置50の動作について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0075】
(ステップS301)受信部501は、検知信号を受信したか否かを判定する。受信した場合、ステップS302へ進み、受信していない場合、ステップS303へ進む。
【0076】
(ステップS302)蓄積部502は、ステップS301において受信した検知信号を、当該検知信号と対応付けられて受信された時刻の情報と対応付けて、メモリ等に蓄積する。例えば、蓄積部502は、検知信号と時刻の情報とを同じレコードのデータとして蓄積し、管理する。そして、ステップS301に戻る。
【0077】
(ステップS303)受信部501は、排尿情報を受信したか否かを判定する。受信した場合、ステップS304に進み、受信していない場合、ステップS305に進む。
【0078】
(ステップS304)蓄積部502は、ステップS303において受信した排尿情報を、当該排尿情報に対応付けられて受信された時刻の情報と対応付けて、メモリ等に蓄積する。例えば、蓄積部502は、排尿情報と時刻の情報とを同じレコードのデータとして蓄積し、管理する。そして、ステップS301に戻る。
【0079】
(ステップS305)受信部501は、直腸内検知信号を受信したか否かを判定する。受信した場合、ステップS306へ進み、受信していない場合、ステップS307へ進む。
【0080】
(ステップS306)蓄積部502は、ステップS305において受信した直腸内検知信号を、当該直腸内検知信号と対応付けられて受信された時刻の情報と対応付けて、メモリ等に蓄積する。例えば、蓄積部502は、直腸内検知信号と時刻の情報とを同じレコードのデータとして蓄積し、管理する。そして、ステップS301に戻る。
【0081】
(ステップS307)受信部501は、尿流量情報を受信したか否かを判定する。受信した場合、ステップS308へ進み、受信していない場合、ステップS309へ進む。
【0082】
(ステップS308)蓄積部502は、ステップS307において受信した尿流量情報を、当該尿流量情報と対応付けられて受信された時刻の情報と対応付けて、メモリ等に蓄積する。例えば、蓄積部502は、尿流量情報と時刻の情報とを同じレコードのデータとして蓄積し、管理する。そして、ステップS301に戻る。
【0083】
(ステップS309)制御指示受付部505は、他の装置、すなわち、第一測定装置10、情報端末20、第二測定装置30、または尿流量測定装置40の少なくともいずれか一つ、を制御するための制御指示を受け付けたか否かを判定する。受け付けた場合、ステップS310に進み、受け付けていない場合、ステップS311に進む。
【0084】
(ステップS310)送信部506は、ステップS309において受け付けた制御指示に対応した制御信号を、図示しないメモリ等から取得し、制御対象となる装置に無線で送信する。そして、ステップS301に戻る。
【0085】
(ステップS311)処理部503は、蓄積部502により蓄積された情報に対して所定の処理を行なうか否かを判定する。処理部503が、蓄積部502により蓄積された情報に対して、どのようなタイミングやトリガーに基づいてどのような処理することを決定するかは問わない。例えば、処理部503は、制御指示受付部505や、図示しない受付部や、情報処理装置50内の他の処理部等から、蓄積された情報を処理する指示を受け付けた場合に、指示に応じた処理を行なうことを決定してもよい。蓄積部502により蓄積された情報を処理すると判定した場合、ステップS312に進み、処理しないと判定した場合、ステップS313へ進む。
【0086】
(ステップS312)処理部312は、蓄積部502に蓄積された情報に対して所定の処理を行なう。そして、ステップS301に戻る。
【0087】
(ステップS313)出力部313は、蓄積部502により蓄積された情報についての出力を行うか否かを判断する。出力部313が、どのようなタイミングやトリガーに基づいて蓄積された情報の出力を行うことを決定するかは問わない。例えば、出力部313は、制御指示受付部505や、図示しない受付部や、情報処理装置50内の他の処理部等から、蓄積された情報を出力する指示を受け付けた場合に、出力を行なうことを決定してもよい。出力を行うと判断した場合、ステップS314に進み、出力しないと判断した場合、ステップS301へ戻る。
【0088】
(ステップS314)出力部313は、蓄積部502に蓄積されている情報を出力する。例えば、蓄積部502に蓄積されている情報を用いたグラフを構成して、ディスプレイ等に表示する。そして、ステップS301に戻る。また、出力部313は、蓄積部502に蓄積されている情報に対して処理部503が処理した情報を出力しても良い。
【0089】
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0090】
次に、本実施の形態にかかる測定システムの具体例について説明する。測定システムの概念図は図4である。ここでは、測定システムが、人間の排尿機能について測定するシステムである場合について説明する。なお、ここでは、測定装置1000や、情報端末20、尿流量測定装置40、および情報処理装置50の大きさの比等は、説明のため、実際の大きさの比とは異なるものとする。
【0091】
まず、第一測定装置10および第二測定装置30のハードウェア構成について説明する。ここでは、第一測定装置10および第二測定装置30は、図5に示すように、一の測定装置1000により構成されている。すなわち、測定装置1000は、センサー部101と、直腸内センサー部301と、測定部1001とにより構成されている。測定部1001においては、上述したような第一送信部102、電源供給部103、受信部104、制御部105、蓄積部106、および計時部107が、設けられており、これらがそれぞれ、第二測定装置30の、第二送信部302、電源供給部103、受信部104、制御部105、蓄積部106、および計時部107としても動作するものとなっている。
【0092】
第一測定装置10は、ここでは、人間の膀胱内の膀胱内圧を測定する装置であり、少なくともセンサー部101が人間の膀胱内に配置されるものとする。
【0093】
第二測定装置30は、ここでは、人間の直腸内の腹腔内圧を測定する装置であり、少なくとも、直腸内センサー部301が人間の直腸内に配置されるものとする。
【0094】
センサー部101および直腸内センサー部301は、それぞれカプセル状の容器で被覆され、それぞれの受付手段1011だけが圧力を受け付けるために、カプセル表面に露出している。センサー部101および直腸内センサー部301は、配線により測定部1001に接続されている。
【0095】
なお、第一測定装置10および第二測定装置30のそれぞれの全体を、受付手段1011が表面に露出するように、密封されたカプセル内にそれぞれ配置して、膀胱内および直腸内に配置するようにしても良い。
【0096】
図6は、情報端末20の概略図である。情報端末20は、被験者の、行動や、尿意等を記録するための用いられるものである。情報端末20は、排尿情報を入力するための、複数のボタンを有している。それぞれのボタン上には、被験者が入力する内容を示す文字が表記されている。被験者が、ボタンを押すと、押した内容が、確認のため、ディスプレイ208上に表示されるものとする。ディスプレイ208等は省略してもよい。このようにボタン入力できるようにしたことにより、例えば被験者等が、行動や症状等の排尿情報の入力を手軽にかつ容易に行なえるようにして、入力ミスや入力忘れ等をなくすことができ、生体についてのより正確な情報を取得することが可能となる。
【0097】
図7a、図7bは、尿流量測定装置40のハードウェア構成を示す側面図および図7aのVIIb−VIIb線による断面図である。尿流量測定装置40は、尿を受容する容器41と、容器41を載置する載置台42、容器41が受容する尿の重量を測定する測定部43、および把持部44を具備している。測定部43は、図2dに示した尿流量測定部401に相当する構成を有するものである。本実施の形態に係る尿流量測定装置40は、把持部44を手で把持することにより携帯が可能な尿流量測定装置であり、その高さは、例えば10cmから12cm程度である。
【0098】
容器41は、人体から排出される尿を受容する。具体的には、容器41は、下部に底部45を有するとともに、上部に開口部46を有し、この開口部46から人体から排出される尿を受け容れる。容器41の材質は、尿を保持可能なものであればどのような材質であっても良い。例えば、紙や、プラスチック等の樹脂であっても良いし、アルミニウム等の金属であっても良い。容器41の形状は問わないが、尿を受容しやすくするために、開口部46の径が十分に広くなっていることが好ましい。例えば、開口部46の直径は、10〜14cm程度であることが好ましい。本実施の形態の尿流量測定装置40は、携帯型の、手に持って使用できるものであるため、外尿道口に容器41を近づけて採尿が可能であるため、据え置き型の尿流量測定装置の尿を受容する部分に比べて、容器41の開口部46を十分に小さくすることができる。また、容器41の容量は、一般的な成人が一回に排出する尿を十分に受容可能な容量であることが好ましく、例えば、800ml以上であることが好ましい。また、容器41の底部45から容器1の上端までの高さは、7cm〜10cm程度であることが好ましい。また、容器41は、容器41の底部45の下面側には、磁性体の金属47が設けられている。磁性体の金属47の材料は、磁石にくっつく材料であればよい。金属47は、接着剤等で接着されていても良いし、底部45にはめ込まれていたり、埋め込まれていても良い。また、テープ等を用いて貼り付けられていても良い。また、金属47は、粉末化した金属を、接着剤や、塗料等とともに、塗布したり、吹き付けたものであっても良いし、金属箔等であってもよい。また、金属47は、必ずしも、底部45の下面側に露出している必要はなく、表面がシールや、フィルム等で覆われていても良いし、底部45の材料内に挟み込まれたり、埋め込まれたりしていても良いし、底部45の上面側、すなわち容器41の内部側に設けられていても良い。なお、ここでは、例として、容器41の底部45は、容器41の側面の下端よりも、高さの高い位置に設けられており、容器41の側面と側面の下部とが、凹部を形成しているものとする。ただし、底部13と容器41の側面の下端の高さがほぼ一致していても良い。
【0099】
載置台42は、容器41が載置される台である。載置台42の容器41が載置される面である載置面側には、磁石48が設けられている。この載置台42の載置面上に、上述した容器41が底部45が対向するよう載置されることにより、容器41の底部45に設けられた磁性体の金属47を、載置台42の磁石48が引きつけることで、容器41が載置台42上に着脱可能に固定される。このように、容器41の底部45と載置台42の載置面とに設けられた、容器41を載置台42上に着脱可能に固定するための構造を固定構造と呼ぶ。ここでは、固定構造として、磁石を用いた固定構造を用いている。なお、固定構造は、容器41を、載置台42に容易に着脱できる構造であれば、どのような構造を有していても良い。例えば、容器41と、載置台42の対向する面に、マジックテープ(登録商標)等の面ファスナーの、フック面とループ面とをそれぞれ設けた構造としても良い。このようにすることで、容器41を、載置台42に軽く置くことで、容器41が載置台42上に固定できるようにするとともに、容器41を載置台42側とは反対方向に軽く引っ張ることで、載置台42から取り外すことができる。ここでは、載置台42の径は、容器41の下部の凹部の径よりも小さく、また、載置台42の高さは、容器41の下部の凹部の深さよりも高くしてある。すなわち、載置台42の上部は、凸部となっている。そして、載置台42に、容器41を、下部の凹部をかぶせるように配置すると、金属11を磁石48が引きつけて、載置台42が、容器41の下部の凹部に装入される。これにより、尿流量測定装置40を手に持って使用している際等に、手の動きや、排出時の尿の勢い等により、容器41に水平方向の力が働いたとしても、容器41の下端近傍の側面が、載置台42の側面と当接されることとなり、容器41の水平方向の移動を制限して、容器41が載置台42から外れることを防ぐことができる。特に、本実施の形態の尿流量測定装置40は、携帯型であり、手で持った状態で尿流量の測定を行うため、容器41を便器等の障害物に強くぶつけてしまう恐れがあるが、このような場合においても、この容器41の下部の凹部により、簡単には容器41が外れないようにすることができる。
【0100】
測定部43は、載置台42上に載置された容器41の重量を所定の時間間隔で複数回測定する。これにより、測定部43は容器41内に受容された尿の重量を所定の時間間隔で複数回測定することができる。この所定の時間間隔毎に測定された容器41に受容された尿の総重量が、尿流量である。測定部43は、載置台42と容器41と容器41内に受容される尿の重量とを測定するが、測定部43は、予め、載置台42を取り付けた状態で、測定した重量が「0」を示すように設定しておくことで、容器41と、容器41内に受容される尿の重量とを測定することが可能となる。また、容器41を取り付けた状態で、測定した重量が「0」を示すように、測定値の値を設定できるようにしても良く、このようにすれば、測定部43は、尿の量だけを測定することが可能となる。なお、ここでは、尿の量を、重量として測定しているが、尿の比重を考慮して、尿の量を適宜、体積として考えるようにしても良い。測定部43は、例えば、計量センサと、計量センサの出力を用いて重量の測定結果を得るMPU等の演算部やメモリ等から構成される。上述した載置台42は、測定部43の測定対象物を載置するための台と考えても良い。測定部43としては、通常の電子はかり等の、計量センサを用いた重量や質量を測定可能な機器の構成が利用可能であり、このような構成については公知であるので説明は省略する。例えば、1kg程度の重量までを測定可能な電子はかり等においては、測定時の分解能は、通常10mg程度であり、尿の一滴は、およそ、50mgであることから、このような電子はかりの構成を測定部43に適用することにより、尿の流量を正確に測定することが可能となる。「所定の時間間隔」とは、一定の間隔であってもよいし、不定期の間隔であっても良い。例えば所定の時間間隔は0.5秒〜1秒程度としてもよい。また、測定部43の測定回数は、複数回であれば、何回でも良い。ただし排尿が終了するまでに終了しないようにすることが好ましい。測定部43の測定は、尿流量測定装置40に電源を投入した時点から開始されても良いし、電源を投入後、最初の尿が容器41に受容されたことを測定部43が検出した時点から開始されても良い。
【0101】
把持部44は、折り曲げ可能なように取り付けられた、水平方向に伸びる棒状の形状のを有している。このような棒状の把持部44を用いることで、採尿時に、飛散した尿が、尿流量測定装置を持つ手にかかりにくくすることができる。また、未使用時には、把持部44を折り曲げておくことで、コンパクト化して収納することができる。なお、把持部44が取り付けられている部分には、把持部44を水平に保った状態でロックできるようなロック機構を設けておくことが好ましい。例えば、図7aにおいては、ロックピン44aを押すことにより、ロック状態が解除される。
【0102】
なお、上述した尿流量測定装置40の尿流量送信部402、蓄積部403、受信部404、制御部405、電源供給部406、および計時部407は、尿流量測定装置40のどの部分に格納されていても良く、例えば、載置台42や測定部43内等に格納されていてもよい。
【0103】
図8は、膀胱内および直腸内に配置された測定装置1000を説明するための図である。図8は、人体80の膀胱81および直腸82近傍の断面を示している。図に示すように、センサー部101は、膀胱81内に配置されている。また、直腸内センサー部301は、直腸82内に配置されている。測定装置1000は、センサー部101の受付手段1011において、尿83を介して伝達される膀胱内圧を受け付ける。また、直腸内センサー部301により直腸内における腹腔内圧を受け付ける。なお、図においては、説明の便宜上、測定装置1000および人体等の、縮尺や、縦横比等は、実際とは異なる場合がある。かかることは、他の図においても同様である。
【0104】
以下、測定システムの具体的な動作を説明する。まず、試験者が、図8に示すように、膀胱81内に測定装置1000のセンサー部101を、また、直腸82内に測定装置1000の直腸内センサー部301を配置した後、測定部1001のメニュー等を操作して、膀胱内の圧力である膀胱内圧の測定と、直腸内の圧力である腹腔内圧の測定を開始する。
【0105】
センサー部101の信号取得手段1012は、測定が開始されると、受付手段1011の受け付けた物理量を、電気信号に変換した信号である検知信号を所定のタイミングで、ここでは例として定期的に、取得する。受付手段1011は、尿と接しているため、膀胱内圧が高くなると、尿を介して圧力が受付手段1011に伝わり、受付手段1011が、圧力が高くなったことを受け付ける。また、同様に、膀胱内圧が低くなると、受付手段1011が、圧力が低くなったことを受け付ける。信号取得手段1012は、この受付手段1011が受け付けた圧力に対応した検知信号を順次取得する。そして、検知信号を、例えば数値化して蓄積部106に出力する。
【0106】
蓄積部106は、センサー部101の信号取得手段1012が取得した検知信号を、順次、計時部107が出力する、膀胱内圧を測定した時刻の情報と対応付けて、図示しないメモリ等に蓄積していく。この測定の処理は、測定部1001に測定終了の指示を与えるまで行われる。
【0107】
図9は、蓄積部106がメモリ等に蓄積した検知信号と時刻とを管理するための管理表を示す図である。この管理表は、「時刻」、「検知信号」という属性を有している。「時刻」は、検知信号を取得した際に計時部107が出力した時刻の情報であり、左2桁は、「時」を表し、次の2桁は「分」を表し、右3桁は、「秒」を10分の1秒単位で表している。ここでは、時計等が示す日本標準時刻等の絶対的な時刻であるとする。「検知信号」は、センサー部101が取得した検知信号の値、具体的には、膀胱内圧の値である。
【0108】
直腸内センサー部301も同様に、直腸内検知信号を順次取得する。そして、取得した直腸内検知信号が、蓄積部106により、計時部107が出力する時刻の情報と対応付けて、図示しないメモリ等に蓄積している。
【0109】
情報端末20は、電源を投入すると、排尿情報を受け付け可能な状態となる。そして、被験者が、予め指定された項目の、排尿に関する情報を入力するために、情報端末20のボタンを押すとそのボタンに対応した排尿情報を受け付ける。例えば被験者が強い尿意を感じ、情報端末20の1つのボタン、例えば「尿意(強)」というボタンを押すと、「尿意(強)」というボタンが押されたことを示すイベントが出力され、排尿情報受付部201は、「尿意(強)」というボタンに対応した排尿情報を受け付ける。そして、蓄積部203は、現在の時刻を計時部207から取得し、受け付けた排尿情報と取得した時刻の情報とを対応付けて、情報端末20内の図示しないメモリ等に蓄積する。このとき、図6に示すように、情報端末20のディスプレイ208には、確認のため、受け付けた排尿情報に対応した文字のメッセージ「強い尿意があります。」と、現在までの経過時間とが表示される。情報端末20は、この処理を、被験者がボタンを押すごとに繰り返す。
【0110】
図10は、蓄積部203がメモリ等に蓄積した時刻と排尿情報とを管理するための管理表を示す図である。この管理表は、「時刻」、「排尿情報」という属性を有している。「時刻」は、蓄積部203が取得した時刻の情報であり、左2桁は、「時」を表し、次の2桁は「分」を表し、右3桁は、「秒」を10分の1秒単位で表している。ここでは、絶対的な時刻であるとする。「排尿情報」は、排尿情報受付部201が受け付けた排尿情報の文字列である。
【0111】
尿流量測定装置40は、電源を投入すると、尿流量を測定可能な状態となる。そして、被験者が、容器41に対して排尿を行うと、尿流量測定部401が所定の測定間隔毎に、容器41の重量を測定して、所定の測定間隔毎の尿の総流量である尿流量を取得する。なお、ここで示している各値は、説明のためのものであり、実測値とは異なる。なお、尿流量測定部401は重量を測定するものであるため、実際には、測定結果として重量の値を取得するが、ここでは、測定対象が液体である尿であることから、1gの尿を1mlの尿に換算して、単位をmlとした尿流量を蓄積している。また、ここでは、説明を簡単にするために、0.1ml単位までの値を測定しているものとする。なお、「尿流量」は、測定するタイミングごとに得られる尿の総流量、ここでは総重量である。そして、なお、ここでは、尿流量測定部401は、容器41に尿を入れていない状態で値が0となるよう校正されているものとする。なお、尿流量測定部401は、測定した尿の重量の値から、直前の尿の重量の測定値を減算した値を演算して、尿流量の差分のみを出力してもよい。
【0112】
尿流量測定装置40の蓄積部403は、尿流量測定部401が取得した測定間隔毎の尿流量を、計時部407が出力する、測定時の時刻の情報と対応付けて、図示しないメモリ等に蓄積する。
【0113】
図11は、蓄積部403が蓄積した尿流量の測定値と、測定を行った時刻とを管理するための管理表を示す図である。この管理表は、「時刻」、「尿流量」という属性を有している。「時刻」は、蓄積部403が取得した時刻の情報であり、左2桁は、「時」を表し、次の2桁は「分」を表し、右3桁は、「秒」を1秒単位で表している。ここでは、絶対的な時刻であるとする。「尿流量」は、尿流量測定部401が取得した測定間隔毎の尿の総重量を尿の流量に変換した値である。なお、ここで示している各値は、説明のためのものであり、実測値とは異なる。
【0114】
このような、尿流量の測定が、排尿を行う毎に行われる。
【0115】
次に、所定の期間の検査が終了したとする。この場合、測定装置1000、情報端末20、および尿流量測定装置40を、情報処理装置50との無線接続が可能な環境に配置したうえで、試験者が、情報処理装置50のメニュー画面等を操作して、制御指示受付部505に、測定装置1000、情報端末20、および尿流量測定装置40がそれぞれ取得した情報を、収集する指示を与えると、情報処理装置50の送信部506は、測定装置1000、情報端末20、および尿流量測定装置40に対して、取得した情報を送信させる指示を無線により送信する。
【0116】
測定装置1000の受信部104が、情報処理装置50の送信部506から、取得した情報を送信させる指示を受信すると、第一送信部102は、蓄積部106が蓄積した検知信号と、直腸内検知信号とを、それぞれに対応した時刻の情報とともに、読み出して、情報処理装置50に無線により送信する。
【0117】
また、情報端末20の受信部204が、情報処理装置50の送信部506から、取得した情報を送信させる指示を受信すると、排尿情報送信部202は、蓄積部106が蓄積した排尿情報と、それぞれに対応した時刻の情報とを、読み出して、情報処理装置50に無線により送信する。
【0118】
また、尿流量測定装置40の受信部404が、情報処理装置50の送信部506から、取得した情報を送信させる指示を受信すると、尿流量送信部402は、蓄積部403が蓄積した尿流量情報と、それぞれに対応した時刻の情報とを、読み出して、情報処理装置50に無線により送信する。
【0119】
情報処理装置50の受信部501は、測定装置1000から送信される図9に示すような検知信号と、図示しない直腸内検知信号と、これらに対応付けられた時刻の情報とを受け付ける。そして、蓄積部502は、受信部501が受け付けた検知信号と直腸内検知信号と、これらに対応付けられた時刻の情報とを、図示しない記憶媒体等に蓄積する。
【0120】
また、情報処理装置50の受信部501は、情報端末20から送信される図10に示すような排尿情報と、排尿情報に対応付けられた時刻の情報とを受け付ける。そして、蓄積部502は、受信部501が受け付けた排尿情報と、排尿情報に対応付けられた時刻の情報とを、図示しない記憶媒体等に蓄積する。
【0121】
また、情報処理装置50の受信部501は、尿流量測定装置40から送信される図11に示すような尿流量情報と、尿流量情報に対応付けられた時刻の情報とを受け付ける。そして、蓄積部502は、受信部501が受け付けた尿流量情報と、尿流量情報に対応付けられた時刻の情報とを、図示しない記憶媒体等に蓄積する。
【0122】
なお、異なる装置との通信や、異なる情報についての通信は、異なるチャンネルで行うようにしても良い。
【0123】
つぎに、情報処理装置50の処理部503は、蓄積部502が蓄積した検知信号と直腸内検知信号を読み出し、所定の処理、ここでは、各検知信号から、同じ時刻の情報に対応付けられた直腸内検知信号の値を差し引く演算を行って、排尿筋収縮圧を示すデータを構成する処理を行なう。構成した排尿筋収縮圧を示すデータは、蓄積部502により蓄積される。
【0124】
また、情報処理装置50の処理部503は、蓄積部502が蓄積した尿流量情報を読み出し、所定の処理、ここでは、各時間ごとの尿流量の測定結果の値から、単位時間前、例えば、1秒前の尿流量の値を減算する演算を行って、単位時間、すなわち1秒あたりの尿流量、すなわち尿流率を求める処理を行う。構成した尿流率を示すデータは、蓄積部502により蓄積される。
【0125】
そして、出力部504は、処理部503が処理した排尿筋収縮圧を示すデータおよび尿流率のデータと、蓄積部502が蓄積した検知信号、直腸内検知信号、排尿情報、および尿流量情報と、を読み出し、グラフを表示するためのデータを構成して、ディスプレイ等に表示する。
このようなデータの表示例は、例えば、図12に示すようになる。図12において、検知信号は、膀胱内圧としてグラフ120に表示されている。また、直腸内検知信号は、腹腔内圧として、膀胱内圧と時間軸を揃えて、グラフ120に表示されている。また、排尿筋収縮圧も膀胱内圧と時間軸を揃えて、グラフ120に表示にされている。グラフ120において、縦軸は、圧力を示しており、単位は、1cmHO=98.0665Paである。また、横軸の上部は、測定された時刻を示しており、点線で示す位置より左側の単位は分であり、右側の単位は秒である。折れ線グラフで表される。また、排尿情報は、折れ線グラフの下方において、排尿情報が入力された時刻に対応した位置に表示される。また、尿流量情報は、尿流量としてグラフ121に表示される。グラフ121において縦軸は、尿流量(ml)であり、横軸は時刻である。また、尿流率のデータは、尿流率としてグラフ122に表示されている。グラフ122において縦軸は、尿流率(ml/秒)であり、横軸は時刻である。なお、グラフ120とグラフ121とグラフ122は、比較が容易となるように、横軸の時刻を揃えて表示されている。なお、ここでは、説明の便宜上、図12に表示したグラフには、図9〜図11に示したデータとは異なるデータを用いている。
【0126】
このように、膀胱内圧、腹腔内圧、排尿筋収縮圧、排尿情報、尿流量、および尿流率を、相互に比較して検討できるように表示することで、尿に関する診断を迅速にかつ効率的に行うことができる。
【0127】
なお、ここでは、膀胱内圧、腹腔内圧、排尿筋収縮圧、排尿情報、尿流量、および尿流率を、表示するようにしたが、これらのうちの少なくとも一つ以上を選択して、選択した情報のみを適宜表示できるようにしても良い。
【0128】
以上、本実施の形態によれば、尿機能についての診察等に必要な複数の情報を、一元的に収集して管理し、出力することができるため、尿機能に関する診断等に必要な複数の情報の、収集や、情報同士の対応付け等の処理にかかる時間や労力を削減でき、尿機能に関する試験の分析や診断等を迅速に、かつ効率的に行うことが可能となる。
【0129】
なお、本実施の形態においては、腹腔内圧を測定する必要がない場合には、第二測定装置30を省略しても良い。
【0130】
また、本発明においては、第一測定装置10と同様の構成を有する測定装置を、2以上備えていても良い。この場合、各第一測定装置10の用途は問わない。また、この場合に、膀胱内圧を測定する第一測定装置10以外の測定装置のセンサー部101を、圧力センサー以外のセンサー、例えば温度センサー等に置き換えるようにしても良い。
【0131】
また、上記実施の形態において、第一測定装置10、情報端末20、第二測定装置30、および尿流量測定装置40が、取得した検知情報や、排尿情報や、直腸内検知信号や、尿流量情報を、取得とほぼ同時に、リアルタイムに情報処理装置50に送信する場合、第一測定装置10、情報端末20、第二測定装置30、尿流量測定装置40に計時部を設けるかわりに、情報処理装置50内に計時部を設けるようにして、受信部501等が、検知情報や、排尿情報や、直腸内検知信号や、尿流量情報を、それぞれ受信した際に、受信した時刻を示す情報を、情報処理装置50内の計時部から取得して、受信した検知情報や、排尿情報や、直腸内検知信号や、尿流量情報に対応付けるようにしても良い。
【0132】
なお、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。
【0133】
なお、上記実施の形態における測定システムの情報処理装置50を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、尿に関する物理量に対応した信号である検知信号と、尿を受容する容器の重量を、所定の時間間隔で複数回測定した結果を示す情報である尿流量情報と、排尿に関する情報である排尿情報と、を受信する受信部と、前記受信した検知信号と、尿流量情報と、排尿情報とを蓄積する蓄積部として機能させるためのプログラムである。
【0134】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を出力する出力部などにおけるインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には含まれない。
【0135】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。かかることは他の実施の形態においても同様である。
【0136】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。かかることは他の実施の形態においても同様である。
【0137】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(出力部、受信部など)は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0138】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0139】
以上のように、本発明にかかる測定システム等は、尿に関連した情報を測定して取得する測定システム等として適しており、特に、膀胱内圧と、被験者等の行動や症状等の排尿情報と、尿流量情報とを取得する測定システム等としてとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0140】
【図1】実施の形態における測定システムの模式図
【図2a】同測定システムの構成を説明するためのブロック図
【図2b】同測定システムの構成を説明するためのブロック図
【図2c】同測定システムの構成を説明するためのブロック図
【図2d】同測定システムの構成を説明するためのブロック図
【図2e】同測定システムの構成を説明するためのブロック図
【図3】同測定システムの動作を説明するためのフローチャート
【図4】同測定システムの概念図
【図5】同測定システムの測定装置の概略図
【図6】同測定システムの情報端末の模式図
【図7a】同測定システムの尿流量測定装置のハードウェア構成を示す側面図
【図7b】同測定システムの尿流量測定装置のハードウェア構成を示す側面図
【図8】同測定システムの測定装置の配置例を示す図
【図9】同測定システムの検知信号と時刻との管理表を示す図
【図10】同測定システムの排尿情報と時刻との管理表を示す図
【図11】同測定システムの尿流量情報と時刻との管理表を示す図
【図12】同測定システムの表示例を示す図
【符号の説明】
【0141】
10 第一測定装置
11 金属
12 開口部
13 底部
20 情報端末
30 第二測定装置
40 尿流量測定装置
41 容器
42 載置台
43 測定部
44a ロックピン
44 把持部
45 底部
46 開口部
47 金属
48 磁石
50 情報処理装置
80 人体
81 膀胱
82 直腸
83 尿
101 センサー部
102 第一送信部
103 電源供給部
104 受信部
105 制御部
106 蓄積部
107 計時部
120〜122 グラフ
201 排尿情報受付部
202 排尿情報送信部
203 蓄積部
204 受信部
205 受信部
205 制御部
206 電源供給部
207 計時部
208 ディスプレイ
301 直腸内センサー部
302 第二送信部
312 処理部
313 出力部
401 尿流量測定部
402 尿流量送信部
403 蓄積部
404 受信部
405 制御部
406 電源供給部
407 計時部
501 受信部
502 蓄積部
503 処理部
504 出力部
505 制御指示受付部
506 送信部
1000 測定装置
1001 測定部
1011 受付手段
1012 信号取得手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
膀胱内の尿に関する物理量を測定する第一測定装置と、尿流量を測定する尿流量測定装置と、排尿に関する情報を記録する情報端末と、情報処理装置と、を具備する測定システムであって、
前記第一測定装置は、
膀胱内に配置され、尿に関する物理量を受け付け、受け付けた物理量に対応した信号である検知信号を取得するセンサー部と、
前記検知信号を無線により送信する第一送信部とを具備し、
前記尿流量測定装置は、
尿を受容する容器と、
前記容器が載置される台である載置台と、
前記載置台上に載置された容器の重量を、所定の時間間隔で複数回測定する尿流量測定部と、
前記尿流量測定部の測定結果を示す情報である尿流量情報を送信する尿流量送信部とを具備し、
前記情報端末は、
排尿に関する情報である排尿情報の入力を受け付ける排尿情報受付部と、
前記受け付けた排尿情報を送信する排尿情報送信部とを具備し、
前記情報処理装置は、
前記検知信号と、前記尿流量情報と、前記排尿情報と、を受信する受信部と、
前記受信した検知信号と、尿流量情報と、排尿情報とを蓄積する蓄積部とを具備する測定システム。
【請求項2】
前記容器の少なくとも底部と、前記載置台の載置面とに、前記容器を載置台上に着脱可能に固定する固定構造を有する請求項1記載の測定システム。
【請求項3】
前記情報端末は、排尿に関する1以上のボタンを有し、
前記情報受付部は、前記ボタンへの指示の受け付けに応じた前記排尿情報を受け付ける請求項1または請求項2いずれか記載の測定システム。
【請求項4】
前記センサー部は、
尿に関する物理量を受け付ける受付手段と、
当該受付手段が受け付けた尿に関する物理量に対応した信号である前記検知信号を取得する信号取得手段とを具備する請求項1から請求項3いずれか記載の測定システム。
【請求項5】
前記センサー部の受付手段は、膀胱内圧を受け付ける請求項4記載の測定システム。
【請求項6】
前記情報処理装置は、前記蓄積部が蓄積した検知信号、尿流量情報および排尿情報の少なくとも一つを用いたグラフを構成し、出力する出力部をさらに具備する請求項1から請求項5いずれか記載の測定システム。
【請求項7】
直腸内に配置され、直腸内の圧力を受け付け、受け付けた圧力に対応した信号である直腸内検知信号を取得する直腸内センサー部と、
前記直腸内検知信号を無線により送信する第二送信部とを有する第二測定装置を更に具備し、
前記受信部は、更に、前記直腸内検知信号を無線により受信し、
前記蓄積部は、前記受信した直腸内検知信号を更に蓄積する請求項1から請求項6いずれか記載の測定システム。
【請求項8】
コンピュータを、
尿に関する物理量に対応した信号である検知信号と、尿を受容する容器の重量を、所定の時間間隔で複数回測定した結果を示す情報である尿流量情報と、排尿に関する情報である排尿情報と、を受信する受信部と、
前記受信した検知信号と、尿流量情報と、排尿情報とを蓄積する蓄積部として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図2e】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−206592(P2008−206592A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−44412(P2007−44412)
【出願日】平成19年2月23日(2007.2.23)
【出願人】(505457363)
【出願人】(000113573)マイクロニクス株式会社 (13)
【Fターム(参考)】