説明

漏れガス検知装置及び方法

【課題】低温タンクの工期短縮及び低温タンクの内槽リークテスト終了後のアンモニアパージに要するコスト削減を目的とする。
【解決手段】低温タンクから漏れ出した漏れガスを特定成分に反応するガスセンサで検知する漏れガス検知装置であって、漏れガスに含まれるアンモニアガスを水に溶解させてトラップするアンモニアトラップをガスセンサの前段に備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、漏れガス検知装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
LNG(液化天然ガス)を貯蔵するLNGタンクには、メンブレンからなる内槽とコンクリート製の外槽との二重殻構造を採るものがある。また、LNGタンクでは、内槽と外槽との間には保冷材が充填され、内槽に貯留されると共に極低温液体であるLNGを保冷するようになっている。このような構成のLNGタンクでは、内槽内にLNGを貯留する前に、アンモニアガスを用いたリークテストを内槽に対して実施し、内槽の気密性を確認することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭61−240137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記リークテストは、内槽の外周部(内槽と外槽との間)にアンモニアガスを封入し、円筒桶状の内槽の内底部及び内側部つまりLNGが直接接触する部位にアンモニアガスに反応して変色する検出剤を塗布することによって実施される。例えば、内槽の側部に溶接欠陥等の気密不良部位が存在する場合、当該気密不良部位からアンモニアガスが内槽内に漏れ出すので検出剤が変色し、気密不良部位を発見することができる。このようなリークテストが終了すると、アンモニアガスは、LNGの充填前に濃度が例えば1%以下となるように窒素ガスによってパージされる。このようなアンモニアガスのパージは、別途設置されると共に内槽の漏れガスを検出する漏れガスセンサをアンモニアガスが劣化させるためである。
【0005】
しかしながら、リークテスト終了後のアンモニアパージは、LNGタンクの大きさにもよるが多大な時間(例えば1ヶ月)がかかるので、LNGタンクの建設工事の工期を長引かせる要因になっている。また、アンモニアパージをするためには、膨大な量の窒素ガスを用意しなければならないため、その調達費用が大きな負担である。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、低温タンクの工期短縮及び低温タンクの内槽リークテスト終了後のアンモニアパージに要するコスト削減を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明では、漏れガス検知装置に係る第1の解決手段として、低温タンクから漏れ出した漏れガスをガスセンサで検知するガス検知装置であって、漏れガスに含まれるアンモニアガスを水に溶解させてトラップするアンモニアトラップをガスセンサの前段に備える、という手段を採用する。
【0008】
また、漏れガス検知装置に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、アンモニアトラップは、漏れガスに含まれる水分を分離するミストセパレータを備え、該ミストセパレータは、漏れガスから分離した水分をアンモニアガスの溶解に供する、という手段を採用する。
【0009】
漏れガス検知装置に係る第3の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、前記水は不凍液を含む、という手段を採用する。
【0010】
漏れガス検知装置に係る第4の解決手段として、上記第1〜第3いずれかの解決手段において、低温タンクは液化天然ガスタンクあるいは液化石油ガスタンクであり、漏れガスは液化天然ガスあるいは液化石油ガスが気化して発生した天然ガスあるいは石油ガスである、という手段を採用する。
【0011】
また、本発明では、漏れガス検知方法に係る第1の解決手段として、低温タンクから漏れ出した漏れガスをガスセンサで検知する方法であって、漏れガスに含まれるアンモニアガスを水に溶解させてトラップした後に漏れガスをガスセンサで評価する、という手段を採用する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ガスセンサの前段で漏れガスに含まれるアンモニアガスをトラップするので、ガスセンサがアンモニアガスによって劣化することを防止することができる。したがって、本発明をLNGタンク等の低温タンクの漏れガス検知に適用することにより、低温タンクの施工時に行われる内槽リークテスト終了後のアンモニアパージを少なくとも簡略化することができるので、低温タンクの工期短縮及び低温タンクのコスト削減を実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態におけるLNG貯蔵システムSの概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る漏れガス検知装置2の模式図である。
【図3】本発明の実施形態における水フィルタ30の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
LNG貯蔵システムSは、LNG(液化天然ガス)の貯蔵設備であり、図1に示すように、LNGを貯蔵するLNGタンク1(低温タンク)と、LNGタンク1から漏れた天然ガスを検知する漏れガス検知装置2とから構成されている。
【0015】
LNGタンク1は、地上に設置される地上式タンクであり、LNGを貯蔵する内槽11、内槽11を収容する外槽12、内槽11と外槽12との間に設けられた保冷層13及び内槽11の底部を支持する底部保冷材14等から構成されている。
【0016】
内槽11は、円形の底部11aと、底部11aの外周縁から起立する円筒状の外周部11bと、外周部11bの上縁に連なるコーン形状の天井部11cとを備え、その内部にLNGを収容する。内槽11の大きさは、一例を挙げると、底部11aの直径が約70m、外周部11bの高さが約40m、天井部11cの高さが約13mである。なお、内槽11の大きさはこれに限るものではない。内槽11は、超低温に耐え得るステンレス製の薄板(例えば厚さ2mm)を多数溶接してなるメンブレン構造を有しており、外槽12内に収容されている。
【0017】
外槽12は、コンクリート製であり、円形の底部12a、底部12aの外周縁から起立する円筒状の外周部12b及び外周部12bの上縁に連なるコーン形状の天井部12cを備え、その内部に内槽11を収容する。上記内槽11は、このような外槽12の底部12a上に設けられた底部保冷材14の上に設置されている。保冷層13は、このような外槽12の内面と内槽11の外周部11b及び天井部11cとの間に設けられ、内槽11と外槽12との間を断熱し、内槽11に貯蔵されたマイナス162゜CのLNGを保冷するものである。このような保冷層13は、外槽12と内槽11との間に充填された粒状のパーライトで形成されている。
【0018】
漏れガス検知装置2は、このように構成されたLNGタンク1内でLNGが気化して内槽11外に漏れた天然ガス(漏れガス)を検知するものであり、本LNG貯蔵システムSにおいて最も特徴的な構成要件である。この漏れガス検知装置2は、図2に示すように、ガス吸入ライン21、ガス吸入口22a,22b,22c,22d、ガス吸入バルブ23a,23b,23c,23d、空気吸入口24、ガス導入ライン25,25a,25b、空気導入ライン26,26a,26b、ミストセパレータ27a,27b,27c,27d、ガス用流量計28、空気用流量計29、水フィルタ30(アンモニアトラップ)、バランサー31、ガスセンサ32、吸引ポンプ33、スイッチ34、ガス排出口35、ガスバイパス用バルブ36及び空気バイパス用バルブ37から構成されている。
【0019】
ガス吸入ライン21は、内槽11の外周部11bと外槽12の外周部12bとの間の保冷層13に垂直状態で埋め込まれている。なお、図1では1本のガス吸入ライン21が描かれているが、ガス吸入ライン21は、実際には内槽11の外周部11bの周方向に所定角度おきに複数設けられている。ガス吸入口22a〜22dは、このようなガス吸入ライン21の高さ方向に所定間隔で設けられ、LNGタンク1の内槽11から保冷層13に漏れた漏れガスの吸入口である。なお、ガス吸入口22a〜22dは、漏れガスとともに保冷層13内の気体も一緒に検査対象ガスとして取り込む。
【0020】
ガス吸入バルブ23a〜23dは、ガス吸入口22a〜22dの各々について設けられ、ガス吸入口22a〜22dと後段のガス導入ライン25との接続を開閉する制御バルブである。複数のガス吸入口22a〜22dのいずれかに対応するガス吸入バルブ23a〜23dが開状態とされることにより、上記検査対象ガスがガス導入ライン25に導入される。空気吸入口24は、外部から空気を取り入れる吸入口である。
【0021】
ガス導入ライン25は、ガス吸入口22a〜22dから取り入れられた検査対象ガスをミストセパレータ27a,27bに導入するための配管であり、分岐点JC1においてガス導入ライン25aとガス導入ライン25bとに分岐する。一方のガス導入ライン25aは、ミストセパレータ27aに接続され、他方のガス導入ライン25bは、ミストセパレータ27bに接続されている。
【0022】
空気導入ライン26は、空気吸入口24から取り入れた空気をミストセパレータ27c,27dに導入するための配管であり、分岐点JC2において空気導入ライン26aと空気導入ライン26bとに分岐する。一方の空気導入ライン26aは、ミストセパレータ27cに接続され、他方の空気導入ライン26bは、ミストセパレータ27dに接続されている。
【0023】
ミストセパレータ27a〜27dは、導入された気体に含まれる液体成分(つまり水分)を除去するものである。4つのミストセパレータ27a〜27dのうち、ミストセパレータ27aは、ガス導入ライン25bに接続され、液体成分を除去した検査対象ガスをガス用流量計28に出力する。ミストセパレータ27bは、ガス導入ライン25aに接続され、液体成分を除去した検査対象ガスをガスバイパス用バルブ36に出力する。ミストセパレータ27cは、空気導入ライン26aに接続され、空気に含まれる液体成分を除去して空気用流量計29に出力する。ミストセパレータ27dは、空気導入ライン26bに接続され、空気に含まれる液体成分を除去して空気バイパス用バルブ37に出力する。
【0024】
ガス用流量計28は、ミストセパレータ27aの後段に設けられ、ミストセパレータ27aから導入された検査対象ガスの流量を計測すると共に、当該検査対象ガスを水フィルタ30に出力する。空気用流量計29は、ミストセパレータ27cの後段に設けられ、ミストセパレータ27cから導入された空気の流量を計測すると共に、空気をバランサー31に出力する。
【0025】
水フィルタ30は、上記ガス用流量計28から導入された検査対象ガスからアンモニアガスを除去するものである。この水フィルタ30は、図3に示すように、水槽40、給水口41、ガス導入ライン42、サンプリングライン43、ミストセパレータ44、ドレンライン45及びセパレータ46から構成されている。なお、上記アンモニアガスは、後述するリークテストによってLNGタンク1の内槽11と外槽12との間に残留するものである。
【0026】
水槽40は、検査対象ガスからアンモニアを除去する水Wを貯留する。この水Wとしては、不凍液を含むものが好ましい。給水口41は、水槽40に水Wを供給する供給口であり、水道等に接続される。ガス導入ライン42は、先端が水槽40内の水W中に浸漬されており、上述したガス用流量計28から導入された検査対象ガスを水槽40内の水W中に導入する配管である。サンプリングライン43は、一端が水槽40内において水Wの水面の上方に位置し、水槽40内の水Wを通過した検査対象ガスをミストセパレータ44に導入する配管である。ここで、アンモニアガスは水Wに溶解し易いガスであり、よって水Wを通過した検査対象ガスは、アンモニアガスが除去されたものとなる。
【0027】
ミストセパレータ44は、サンプリングライン43から導入された検査対象ガスに含まれる液体成分(水分)を除去し、バランサー31に排出する。ドレンライン45は、ミストセパレータ44により取り除かれた水分を水槽40に戻す配管である。セパレータ46は、水槽40内の水Wを2つの領域に区画するための板材であり、図示するように下端が水Wの途中深さまで浸漬されている。すなわち、このセパレータ46は、水槽40内の水Wをガス導入ライン42によって検査対象ガスが供給される領域と、ドレンライン45によって液体成分(水分)が供給される領域とに区画する。
【0028】
図2に戻って、バランサー31は、このような水フィルタ30から導入された検査対象ガスを空気用流量計29から導入された空気と所定の比率で混合し、ガスセンサ32に出力する。ガスセンサ32は、バランサー31から導入された検査対象ガスと空気との混合ガスに含まれる特定成分(天然ガス成分)を検出するセンサであり、検出後の混合ガスを吸引ポンプ33に排気する。吸引ポンプ33は、このガスセンサ32から混合ガスを吸引してガス排出口35に排気することにより、ガス吸入口22a〜22dから検査対象ガスをガスセンサ32に向けて吸引させると共に、空気吸入口24から空気をガスセンサ32に向けて吸引させる。スイッチ34は、吸引ポンプ33の作動スイッチである。
【0029】
ガス排出口35は、ガスセンサ32による検出処理が終了した混合ガスの排出口である。ガスバイパス用バルブ36は、検査対象ガスについてガスセンサ32をバイパスさせるための制御バルブである。ガスバイパス用バルブ36が開状態の場合には、検査対象ガスがガス導入ライン25b及びミストセパレータ27bを経由して吸引ポンプ33に吸引される。この吸引経路は、吸引ポンプ33の動作の調整に利用される。空気バイパス用バルブ37は、空気についてガスセンサ32をバイパスさせるための制御バルブである。空気バイパス用バルブ37が開状態の場合には、空気が空気導入ライン26b及びミストセパレータ27dを経由して吸引ポンプ33に吸引される。この吸引経路も、吸引ポンプ33の動作の調整に利用される。
【0030】
次に、このように構成されたLNG貯蔵システムSの動作、特に漏れガス検知装置2による天然ガス成分の検知動作について詳しく説明する。
【0031】
LNGタンク1では、内槽11の施工が完了すると、当該内槽11の機密性能を確認するためのテスト(一般にリークテストという。)が行われる。このリークテストでは、アンモニアガスを内槽11と外槽12との間に供給し、内槽11と外槽12との間におけるアンモニアガス濃度が規定濃度に達すると、アンモニアガスの供給を停止する。そして、アンモニアガスと反応すると変色する検出剤を内槽11の内側に塗布し、検出剤が変色する箇所が存在するか否かを目視により観察する。検出剤が変色した箇所は、機密性能に問題がありアンモニアガスが内槽11の内側に漏れ出している部位である。
【0032】
このようなリークテストが終了すると、一般には、窒素ガス等を用いることにより内槽11と外槽12との間及び内槽11の内側のアンモニアガスをパージする作業が行われる。このアンモニアパージは、天然ガス成分を検出するガスセンサ32がアンモニアガスによって劣化するので、これを防ぐことを主な目的として行われる。しかしながら、このようなアンモニアパージは、多大な時間と費用とを要するものである。
【0033】
これに対して、本LNG貯蔵システムSにおける漏れガス検知装置2は、上述したようにガスセンサ32の前段にアンモニアを除去する水フィルタ30(アンモニアトラップ)を備えているので、ガスセンサ32がアンモニアガスによって劣化することがない。すなわち、ガスセンサ32は、水フィルタ30によってアンモニアが除去された混合ガスを検出対象とするので、アンモニアガスによる性能劣化を受けない。
【0034】
より詳細には、漏れガス検知装置2では、吸引ポンプ33の作動によってガス吸入口22a〜22dを経由して取り込まれガス用流量計28を通過した検査対象ガスは、水フィルタ30に導入される。そして、この検査対象ガスは、ガス導入ライン42を介して水槽40内の水W中に導入されることにより、検査対象ガス中のアンモニアガスが水Wに溶けて検査対象ガスから分離される。
【0035】
そして、このようにしてアンモニアガスが除去された検査対象ガスは、サンプリングライン43を介してミストセパレータ44に導入され、ミストセパレータ44において液体成分(水)が除去される。そして、液体成分(水)が除去された検査対象ガスは、ミストセパレータ44からバランサー31に出力される。この一方、ミストセパレータ44によって分離された液体成分(水)は、ドレンライン45を介して水槽40に戻される。そして、このようにしてアンモニアガスが除去された検査対象ガスは、バランサー31によって空気と混合された後にガスセンサ32によって天然ガス成分が検出される。
【0036】
このような本実施形態によれば、漏れガス検知装置2がガスセンサ32の前段においてアンモニアガスを除去する機能を有するので、検査対象ガスがアンモニアガスを含んでいる場合であってもガスセンサ32の劣化が促進することがない。したがって、本実施形態によれば、水フィルタ30のアンモニアガスの除去性能にも依るが、LNGタンク1のリークテスト後におけるアンモニアパージ作業において、残留アンモニア濃度の限界値を従来よりも高めに設定することが可能であり、この結果としてアンモニアパージ作業に要する時間を従来よりも短縮することが可能であり、またアンモニアパージ作業に必要な窒素量を削減してコスト削減を図ることが可能となる。
【0037】
また、漏れガス検知装置2の水フィルタ30は、アンモニアガスが水に溶け易い性質を利用し、入手が容易な水にアンモニアガスを溶解させるものなので、安価かつメンテナンスが容易である。また、ミストセパレータ44で回収した水分を水槽40に戻す構成を採用しているので、水槽40への水の補充を簡略化することができる。また、水槽40内の水Wが不凍液を含む場合には、水Wの凍結が抑制されるので、水フィルタ30が冷気によって機能不全を起こすことを抑制することが可能である。
【0038】
さらには、水槽40内にセパレータ46が設けられているので、ドレンライン45から戻された水分によってガス導入ライン42によって水槽40内に供給された検査対象ガスにおけるアンモニアガスの水Wへの溶解性能が低下することが抑制される。すなわち、本実施形態における水フィルタ30では、セパレータ46を設けることによって、安定したアンモニア除去性能を実現することができる。
【0039】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、例えば以下のような変形が考えられる。
(1)上記実施形態では、低温タンクとしてLNGタンク2に本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。ガス漏れの虞がある低温タンクには、LNGタンク2の他に、例えば液化石油ガス(LPG)を貯留するLPGタンクがあるので、本発明は、これらタンクにも適用可能である。
【0040】
(2)上記実施形態では、水フィルタ30にミストセパレータ44を設けたが、ミストセパレータ44は必須ではない。すなわち、上記実施形態では、ミストセパレータ44を設けることによって水分を回収して水槽40に補充するようにしたが、このような水の補充機能を省略しても良い。
【符号の説明】
【0041】
S…LNG貯蔵システム、1…LNGタンク(低温タンク)、2…漏れガス検知装置、11…内槽、11a…底部、11b…外周部、11c…天井部、12…外槽、12a…底部、12b…外周部、12c…天井部、13…保冷層、14…底部保冷材、21…ガス吸入ライン、22a,22b,22c,22d…ガス吸入口、23a,23b,23c,23d…ガス吸入バルブ、24…空気吸入口、25,25a,25b…ガス導入ライン、26,26a,26b…空気導入ライン、27a,27b,27c,27d…ミストセパレータ、28…ガス用流量計,29…空気用流量計、30…水フィルタ(アンモニアトラップ)、31…バランサー、32…ガスセンサ、33…吸引ポンプ、34…スイッチ、35…ガス排出口、36…ガスバイパス用バルブ、37…空気バイパス用バルブ、40…水槽、41…給水口、42…ガス導入ライン、43…サンプリングライン、44…ミストセパレータ、45…ドレンライン、46…セパレータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
低温タンクから漏れ出した漏れガスをガスセンサで検知する漏れガス検知装置であって、
前記ガスセンサの前段に、漏れガスに含まれるアンモニアガスを水に溶解させてトラップするアンモニアトラップを備えることを特徴とする漏れガス検知装置。
【請求項2】
アンモニアトラップは、漏れガスに含まれる水分を分離するミストセパレータを備え、該ミストセパレータは、漏れガスから分離した水分をアンモニアガスの溶解に供することを特徴とする請求項1に記載の漏れガス検知装置。
【請求項3】
前記水は、不凍液を含むことを特徴とする請求項1または2記載の漏れガス検知装置。
【請求項4】
低温タンクは液化天然ガスタンクあるいは液化石油ガスタンクであり、漏れガスは液化天然ガスあるいは液化石油ガスが気化して発生した天然ガスあるいは石油ガスであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の漏れガス検知装置。
【請求項5】
低温タンクから漏れ出した漏れガスをガスセンサで検知する方法であって、
漏れガスに含まれるアンモニアガスを水に溶解させてトラップした後に漏れガスをガスセンサで評価することを特徴とする漏れガス検知方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−63273(P2012−63273A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−208425(P2010−208425)
【出願日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】