説明

濾過タンクとこの濾過タンクを備えるプール装置

【課題】製造コストを低減しながら、強度と耐久性を向上する。
【解決手段】濾過タンクは、プール2に連結されて、プール水を循環して濾過する濾材4を充填してなる円筒状のタンクである。濾過タンクは、金属板からなる金属タンク10と、この金属タンク10の内面に積層状態に固定してなる内面コーティング層11と、金属タンク10の外面に積層状態に固定してなる外面コーティング層12とからなる。内面コーティング層11は、マット状の補強繊維5を不飽和ポリエステル樹脂に埋設してなるFRP層としている。外面コーティング層12は、繊維を帯状に編組してなるベルト状の補強繊維6が円筒状の金属タンク10の表面に接線方向に巻き付けられて、この補強繊維を不飽和ポリエステル樹脂に埋設してなるFRP層としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プール水を循環、ろ過して綺麗にする濾過タンクと、この濾過タンクを備えるプール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プールの水を濾過タンクに循環して清澄にする技術は開発されている(特許文献1参照)。濾過タンクは、濾材でプール水を濾過してプール水に含まれる汚れ成分を除去できる。この濾過タンクは、金属板を円筒状に加工し、その両端を閉塞する構造として製作される(特許文献2参照)。
【0003】
ところで、プールの濾過タンクは、図1に示すように、循環ポンプ93の吐出側に連結されるので、循環ポンプ93の吐出圧力が作用する。さらに、濾過タンク91は、プール92から供給される水を濾過する砂などの濾材94を充填しているので、これらの濾材94の圧力損失によってタンク内の圧力が上昇する。とくに、濾材は、ろ過時間が経過するにしたがって目詰まりして圧力損失が大きくなるので、タンクの内圧は次第に高くなる。また、循環ポンプ93は、十分な水量のプール水を循環できるように、十分な容量の大きなポンプが使用される。この状態で使用される濾過タンクは、最大圧力に耐える強度が要求される。したがって、金属板で製作されるプール用の濾過タンクは、たとえば厚さを5mm〜9mmとする金属板で製作している。このため、製造コストが極めて高くなる欠点がある。また、金属製の濾過タンクは、表面や内面から腐食して、耐用年数が短くなる欠点もある。
【0004】
以上の弊害は、特許文献3に記載されるようにタンクを二重構造とし、あるいは特許文献4に記載されるようにタンクの内面をプラスチックでライニングすることで防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−141838号公報
【特許文献2】特開平10−15364号公報
【特許文献3】特開2008−296945号公報
【特許文献4】特開2003−341791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
タンクの外側に外殻を設け、あるいは内面をライニングすることで、タンクを補強することはできる。ただ、タンクの片面にプラスチック層を設けて補強する構造は、耐圧強度を向上するために厚いプラスチック層を設ける必要があって、製作に手間がかかって製造コストが高くなる。とくに、金属タンクの内面をライニングする構造は、タンク内で作用することから作業性が悪く、この工程は極めて手間がかかって製作コストが高くなる。さらに、金属タンクの内面や外面に厚いプラスチック層を積層する二重構造の濾過タンクは、濾過タンクの温度や圧力の変化で経時的に剥離しやすい欠点がある。
【0007】
本発明は、さらに以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、製造コストを低減しながら、強度と耐久性を向上できる濾過タンクとこの濾過タンクを備えるプール装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の濾過タンクは、プール2に連結されて、プール水を循環して濾過する濾材4を充填してなる円筒状のタンクである。濾過タンクは、金属板からなる金属タンク10と、この金属タンク10の内面に積層状態に固定してなる内面コーティング層11と、金属タンク10の外面に積層状態に固定してなる外面コーティング層12とからなる。内面コーティング層11は、マット状の補強繊維5を不飽和ポリエステル樹脂に埋設してなるFRP層としている。外面コーティング層12は、繊維を帯状に編組してなるベルト状の補強繊維6が円筒状の金属タンク10の表面に接線方向に巻き付けられて、この補強繊維を不飽和ポリエステル樹脂に埋設してなるFRP層としている。
【0009】
内面コーティング層11のFRP層は、マット状の補強繊維5をガラス繊維とすることができる。また、外面コーティング層12のFRP層は、ベルト状の補強繊維6をナイロン繊維又はカーボン繊維とすることができる。
【0010】
金属タンク10は、厚さを2mm〜6mmとする金属板とすることができる。さらに、濾過タンクに充填してなる濾材4は、砂とすることができる。
【0011】
本発明のプール装置は、プール2と、このプール2に吸入側を連結している循環ポンプ3と、この循環ポンプ3の吐出側とプール2との間に連結されて、内部に濾材4を充填してなる円筒状の濾過タンク1とを備えている。濾過タンク1は、金属板からなる金属タンク10と、この金属タンク10の内面に積層状態に固定してなる内面コーティング層11と、金属タンク10の外面に積層状態に固定してなる外面コーティング層12とからなる。内面コーティング層11は、マット状の補強繊維5を不飽和ポリエステル樹脂に埋設してなるFRP層としている。外面コーティング層12は、繊維を帯状に編組してなるベルト状の補強繊維6が円筒状の金属タンク10の表面に接線方向に巻き付けられて、この補強繊維を不飽和ポリエステル樹脂に埋設してなるFRP層としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明の濾過タンクとこの濾過タンクを備えるプール装置は、製造コストを低減しながら、強度と耐久性を向上できる特徴がある。それは、本発明の濾過タンクが、金属タンクの内面に内面コーティング層を、外面に外面コーティング層を設ける3層構造とすることに加えて、内面コーティング層は、マット状の補強繊維を不飽和ポリエステル樹脂に埋設してなるFRP層とし、外面コーティング層は、繊維を帯状に編組してなるベルト状の補強繊維を円筒状の金属タンクの表面に接線方向に巻き付けて、この補強繊維を不飽和ポリエステル樹脂に埋設してなるFRP層とするからである。以上の3層構造の濾過タンクは、作業に手間がかかる内面コーティング層を、マット状の補強繊維を不飽和ポリエステル樹脂に埋設するFRP層とする。このFRP層からなる内面コーティング層は、金属タンクの内面に、マット状の補強繊維を付着しながら未硬化なペースト状の不飽和ポリエステル樹脂を塗布して設けることができる。マット状の補強繊維は、簡単に種々の大きさや形状として湾曲する金属タンクの内面にシワができないように付着できる。マット状の補強繊維にペースト状の不飽和ポリエステル樹脂を塗布することで、内面コーティング層のFRP層を簡単かつ容易に、しかも速やかに設けることができる。ただ、このマット状の補強繊維を埋設しているFRP層は、全面を強靱な内面コーティング層とすることが難しい。それは、複数に分割したマット状の補強繊維を金属タンクの内面に付着しながら、不飽和ポリエステル樹脂を塗布して埋設するので、内面コーティング層の膜厚を均一に揃えることがことが難しく、また、厚くするためには、作業能率の悪い金属タンクの内面に多層に重ねてマット状の補強繊維を埋設する必要があるからである。
【0013】
本発明の濾過タンクは、内面コーティング層のみで金属タンクを補強するのでなく、さらに外面コーティング層のFRP層によっても金属タンクを補強する。さらに、外面コーティング層のFRP層は、マット状の補強繊維を使用するのではなく、繊維を帯状に編組しているベルト状の補強繊維を円筒状の金属タンクの表面に接線方向に巻き付けて、この補強繊維を不飽和ポリエステル樹脂に埋設している。この構造は、埋設される補強繊維が金属タンクの外周でリング状に連続する状態となって、極めて強固に金属タンクを補強する。また、ベルト状の補強繊維は、金属タンクの外周にぐるぐると巻き付けることで、簡単に多数層に巻回して金属タンクを補強できる。このため、外面コーティング層は、金属タンクの外面に簡単に能率よく設けることができ、しかも金属タンクを極めて強固に補強できる。したがって、本発明の濾過タンクは、独特の構造の内面コーティング層と外面コーティング層とを金属タンクの両面に設けることで、簡単かつ容易に、しかも低コストに製造でき、さらに、金属タンクの内面と外面の両面をFRP層でコーティングすることから、極めて耐久性も向上できる特徴がある。
【0014】
さらにまた、以上の濾過タンクは、腐食した既存の濾過タンクの補修にも極めて有効である。それは、腐食した既存の濾過タンクの内面と外面の錆を除去した後、内面には内面コーティング層を、外面には外面コーティング層を設けることで、金属タンクが腐食して十分な強度がなく、あるいは腐食して穴があいても、これを内面と外面のFRP層でコーティングして閉塞することで、有効に再利用できる。また、補修した状態では、内面と外面とを独特の構造のFRP層でコーティングすることから、腐食して弱くなった金属タンクを使用しながら、極めて強靱で耐久性のある濾過タンクとすることができる。また、金属タンクを有効利用して、内面コーティング層と外面コーティング層とを設けて再生することから、資源を有効利用すると共に、極めて低コストに優れた濾過タンクにできる特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】従来のプール装置の概略構成図である。
【図2】本発明の一実施例にかかるプール装置の概略構成図である。
【図3】本発明の一実施例にかかる濾過タンクの断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための濾過タンクとこれを使用するプール装置を例示するものであって、本発明は濾過タンクとプール装置を以下のものに特定しない。
【0017】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0018】
図2に示すプール装置は、プール2と、このプール2に吸入側を連結している循環ポンプ3と、この循環ポンプ3の吐出側とプール2との間に連結されて、内部に濾材4を充填している円筒状の濾過タンク1とを備える。このプール装置は、循環ポンプ3を連続運転してプール水を濾過タンク1に循環させる。濾過タンク1は、循環されるプール水をろ過して汚れを除去する。濾過タンク1で濾過された清澄なプール水がプール2に供給される。
【0019】
濾過タンク1は、図2と図3に示すように、金属板の金属タンク10と、この金属タンク10の内面に積層状態に固定している内面コーティング層11と、金属タンク10の外面に積層状態に固定している外面コーティング層12とからなる。濾過タンク1は、プール水を清澄な水に濾過する濾材4を充填している。濾過タンク1は、プール水をゆっくりと濾材4に通過させて綺麗に濾過できる。また、プール水が濾材4を通過する距離を長くして、すなわち濾材4を厚く充填して綺麗に濾過できる。プール水の流速は、濾過タンク1の内径を大きくして遅くできる。したがって、濾過タンク1の内径は、プール2に蓄えられる水量を考慮して最適値に設定されるが、たとえば30cm〜3mφに設計される。また、プール水が濾材4を通過する距離は、濾過タンク1を長くして長くできるので、濾過タンク1の長さ、すなわち上下方向の寸法は、内径の1倍〜3倍に設計される。
【0020】
金属タンク10は、円筒状の金属板の筒体10Aの両端を金属板の鏡板10B、10Cで閉塞している。金属タンク10は、内面と外面にコーティング層を設けて補強しているので、2mm〜6mmの金属板で製作して、十分な強度にできる。ただし、金属タンクは、6mmよりも厚い金属板で製作することもでき、また、2mmよりも薄い金属板で製作することもできる。2mmよりも薄い金属板で製作している金属タンクの濾過タンクは、内面と外面に設けたコーティング層を厚くして耐圧強度を強くすることができる。金属タンクを6mmよりも厚い金属板で製作している濾過タンクは、内面と外面に設けるコーティング層でより耐圧強度を向上できる。厚い金属板で製作している濾過タンクは、金属タンクが腐食して穴があき、あるいは局部的に薄くなる状態となっても、内面と外面にコーティング層を設けて補強することで、十分な耐圧強度に修復して有効に再利用できる。金属タンク10の厚さは、金属タンク10の大きさにより最適値に設定され、大きな金属タンクは厚い金属板で、小さい金属タンクは薄い金属板で製作される。
【0021】
金属タンク10は、図2に示すように、一方の鏡板10Cにマンホール13を設けている。マンホール13は、ここから作業者が入って内面コーティング層11を設けることができ、また、内部の濾材4の交換やメンテナンスができるように、たとえば内径を30cmφよりも大きくしている。マンホール13は、閉塞プレート14で水密に閉塞される。マンホール13の開口部は、閉塞プレート14を固定するためにフランジ15を設けている。フランジ15のあるマンホール13を設けた鏡板10Cは、内面と外面の全面をFRP層からなるコーティング層でコーティングして、表面の腐食を防止する構造としている。閉塞プレート14も表面の全体をFRP層でコーティングして、腐食を防止する構造としている。フランジ15と閉塞プレート14は、これを貫通するボルト16にナット17を締め付けて水密に固定している。フランジ15と閉塞プレート14は、パッキン18を挟着してより確実な水密構造に閉塞できる。
【0022】
濾過タンク1は、濾材4を充填している。濾材4は、平均粒径を1mm〜3mmとする砂等の無機質粒が使用される。ただし、本発明は、濾過タンクに入れる濾材を砂に特定するものではなく、濾材には、プール水を濾過して汚れを除去できる全ての濾材、たとえば、多孔質な状態に焼結している無機質粒、繊維を方向性なく集合して繊維の間に微細な空隙を設けている不織布なども使用できる。
【0023】
内面コーティング層11は、図3に示すように、マット状の補強繊維5を不飽和ポリエステル樹脂に埋設しているFRP層である。マット状の補強繊維5は、ガラス繊維をマット状に集合しているガラスマットが使用できる。ただし、マット状の補強繊維には、カーボン繊維をマット状に集合したものも使用できる。内面コーティング層11は、所定の大きさの、たとえば30cm角のマット状の補強繊維5を金属タンク10の内面に付着し、これを埋設するように未硬化な状態でペースト状をしている不飽和ポリエステル樹脂を塗布して設けられる。内面コーティング層11は、複数枚のマット状の補強繊維5を金属タンク10の内面に配置しながら、不飽和ポリエステル樹脂を塗布して設けられる。複数枚のマット状の補強繊維5は、隣接する境界部分で互いにラップするように不飽和ポリエステル樹脂に埋設して、強固に連結される。さらに、内面コーティング層11は、マット状の補強繊維5を付着して不飽和ポリエステル樹脂を塗布する工程を複数回繰り返して、2〜3プライのFRP層として強固にできる。複数プライのFRP層からなる内面コーティング層11は、積層しているマット状の補強繊維5の境界をずらせる状態で埋設して、マット状の補強繊維5の境界部分の強度低下を防止できる。この構造は、隣接するマット状の補強繊維5を境界部分でラップ状態とすることなく、全面を強固なコーティング層にできる。内面コーティング層11は、金属タンク10の内面全体を被覆するように設けられる。金属タンク10の金属板が外部に露出して腐食するのを防止するためである。
【0024】
外面コーティング層12は、図3に示すように、繊維を帯状に編組しているベルト状の補強繊維6を円筒状の金属タンク10の表面に接線方向に巻き付けて、この補強繊維を不飽和ポリエステル樹脂に埋設しているFRP層である。ベルト状の補強繊維6は、カーボン繊維を縦糸と横糸とで、10cm〜50cm幅のベルト状に編組したものである。ただし、ベルト状の補強繊維は、カーボン繊維に代わって、ガラス繊維を帯状に編組したものも使用できる。外面コーティング層12は、たとえば30cm幅のカーボン繊維からなるベルト状の補強繊維6を金属タンク10の外面に、上下の境界で1cm〜5cmラップするようにして螺旋状に巻き付き、これを埋設するように未硬化な状態でペースト状をしている不飽和ポリエステル樹脂を塗布して設けられる。外面コーティング層12は、内面コーティング層11と同じように、ベルト状の補強繊維6を金属タンク10の外面に巻き付けて不飽和ポリエステル樹脂を塗布する工程を繰り返して、複数層のFRP層を積層して設けることができる。この外面コーティング層12は、たとえば2〜3プライのFRP層を積層して設けることで、極めて強固に金属タンク10の表面に設けることができる。複数層のFRP層からなる内面コーティング層11は、積層しているベルト状の補強繊維6の境界をずらせる状態で埋設して、ベルト状の補強繊維6の境界部分の強度低下を防止できる。この構造は、上下に隣接するベルト状の補強繊維を境界部分でラップ状態とすることなく、全面を強固なコーティング層とすることもできる。外面コーティング層12は、金属タンク10の外面全体を被覆するように設けられ、金属タンク10の金属板は、外部と内面の全面を露出しない構造として、効果的に腐食を防止できる。
【0025】
内面コーティング層11と外面コーティング層12は、金属タンク10の内面と外面に密着する状態で設けられる。新しい金属タンクは、内面に内面コーティング層を、外面に外面コーティング層を密着して設けることができる。腐食している金属タンクは、金属タンクの内面と外面の腐食層を高圧水を噴射して除去し、あるいは、サンドブラストなどの方法で除去して、内面コーティング層と外面コーティング層を設けて、金属タンクに密着する。高圧水やサンドブラストで腐食を除去するとき、金属タンクに穴があくことがあっても、この穴を内面コーティング層と外面コーティング層で水密に閉塞できる。したがって、金属タンクには、腐食が進行して、表面の腐食を除去して穴が開くものも使用できる。さらに、金属タンクは、局部的に複数の貫通孔を設け、この貫通孔に不飽和ポリエステル樹脂を侵入させることで、内面コーティング層と外面コーティング層とを連結することができる。とくに、腐食の進行した金属タンクは、この構造によって、内面コーティング層と外面コーティング層とを強固に連結して、金属タンクと内面コーティング層と外面コーティング層とを一体構造として強固な濾過タンクに補修できる。
【0026】
以上の濾過タンク1は、内部に砂などの濾材4を充填し、循環ポンプ3で上端にプール水を供給して下端から排出してプール2に循環することで、プール水に含まれる汚れを濾材4で濾過して除去できる。
【符号の説明】
【0027】
1…濾過タンク
2…プール
3…循環ポンプ
4…濾材
5…マット状の補強繊維
6…ベルト状の補強繊維
10…金属タンク 10A…筒体
10B…鏡板
10C…鏡板
11…内面コーティング層
12…外面コーティング層
13…マンホール
14…閉塞プレート
15…フランジ
16…ボルト
17…ナット
18…パッキン
91…濾過タンク
92…プール
93…循環ポンプ
94…濾材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プール(2)に連結されて、プール水を循環して濾過する濾材(4)を充填してなる円筒状の濾過タンクであって、
前記濾過タンクが金属板からなる金属タンク(10)と、この金属タンク(10)の内面に積層状態に固定してなる内面コーティング層(11)と、前記金属タンク(10)の外面に積層状態に固定してなる外面コーティング層(12)とからなり、
前記内面コーティング層(11)は、マット状の補強繊維(5)を不飽和ポリエステル樹脂に埋設してなるFRP層で、
前記外面コーティング層(12)は、繊維を帯状に編組してなるベルト状の補強繊維(6)が円筒状の金属タンク(10)の表面に接線方向に巻き付けられて、この補強繊維を不飽和ポリエステル樹脂に埋設してなるFRP層とすることを特徴とする濾過タンク。
【請求項2】
前記内面コーティング層(11)のFRP層が、マット状の補強繊維(5)をガラス繊維としてなる請求項1に記載される濾過タンク。
【請求項3】
前記内面コーティング層(11)のFRP層が、ベルト状の補強繊維(6)をナイロン繊維又はカーボン繊維としてなる請求項1に記載される濾過タンク。
【請求項4】
前記金属タンク(10)が、厚さを2mm〜6mmとする金属板である請求項1に記載される濾過タンク。
【請求項5】
前記濾過タンクに充填してなる濾材(4)が砂である請求項1に記載される濾過タンク。
【請求項6】
プール(2)と、このプール(2)に吸入側を連結している循環ポンプ(3)と、この循環ポンプ(3)の吐出側と前記プール(2)との間に連結されて、内部に濾材(4)を充填してなる円筒状の濾過タンク(1)とを備えるプール装置であって、
前記濾過タンク(1)が、金属板からなる金属タンク(10)と、この金属タンク(10)の内面に積層状態に固定してなる内面コーティング層(11)と、前記金属タンク(10)の外面に積層状態に固定してなる外面コーティング層(12)とからなり、
前記内面コーティング層(11)は、マット状の補強繊維(5)を不飽和ポリエステル樹脂に埋設してなるFRP層で、
前記外面コーティング層(12)は、繊維を帯状に編組してなるベルト状の補強繊維(6)が円筒状の金属タンク(10)の表面に接線方向に巻き付けられて、この補強繊維を不飽和ポリエステル樹脂に埋設してなるFRP層とすることを特徴とする濾過タンクを備えるプール装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2010−247840(P2010−247840A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−96395(P2009−96395)
【出願日】平成21年4月10日(2009.4.10)
【出願人】(509034432)有限会社イシズチコーポレーション (2)
【Fターム(参考)】