説明

炉内への装入材料又はスクラップ金属の計測及び制御のための装置及び方法

電気アーク炉への装入材料及びスクラップ金属の供給の計測及び制御のための装置であって、槽への供給エネルギーに応じて、装入材料又はスクラップを供給する自動制御装置と、自動制御装置と関連して、追加された装入材料用の測定装置と、を備え、この測定装置は、炉殻,その内容物及びそれが支持する部品用の計量装置を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炉内への装入材料又はスクラップ金属の計測及び供給制御のための装置及び関連方法に係り、特に計測及び連続供給の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
特に、鉄鋼製造のための電気アーク炉(EAF)において、炉内へスクラップ金属を装入するためのCONSTEELシステムのような連続システム、及び/又は槽への予め還元された材料の追加のためのシステムは、装入材料フローが炉に入るときに、装入材料フローの直接的な制御を維持する必要性がある。
【0003】
実際、固体状態の装入材料の連続的な追加が連続的且つ正しく制御されないと、製造サイクルの全体的な効率が低下するという問題が生じ得る。
【0004】
このような問題のうち、最も重要なのは、炉のスクラップ未装入領域における密集した固体材料の構造である。なぜなら、それが長期間この同じ状態を維持するからであり、かくして、炉での製錬時間を長引かせ、その結果、製造サイクル全体を長引かせる。
【0005】
この制御は、電極への電力供給をできるだけ均一にすること、及び、電極の破断を引き起こすような、固体材料と電極との間の直接の接触を避けることを保証するために、同様に重要である。
【0006】
一般的には、前記制御は、オペレータ、すなわちラインコントローラにより行われる。ラインコントローラは、個人の経験と、炉内に装入された装入材料又はスクラップの量の印象とに基づいて、スクラップ装入システム速度を手動で調節する。当然、このオペレータは、工程及び装置に非常に精通していなければならず、どんな場合であっても、オペレータの決定は、不明確でまったく信頼性がないデータ値によりたえず影響を受け続ける。
【0007】
これらの問題を解決するための1つの解決法は、連続炉殻重量制御手段を設けることであった。
【0008】
この目的を達成するため、2つのタイプの計測が開発された:液体金属のレベルに基づいた間接的な炉殻重量制御方法と、システム重量を計測するセンサに基づいたより直接的な制御方法である。
【0009】
間接的な制御方法は、幾何学的方法に基づいており、これは、液体レベルの値を発端に、このデータを体積データ(及びしたがって重量)に変換するものであり、この変換は明らかに炉殻内の耐火性タンクの推定プロファイルに基づく。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、炉殻プロファイルは、液体金属が耐火性タンク内で引き起こす浸食性現象に厳密に結び付いている。この現象は、しばしば激しく予測できないものである。これは、時間と共に不可避的に、レベルの値及び体積計算を対比するのに使用される重量曲線の精度を欠く結果となる。前記精度の欠如及び鋼固有の大きな重量を考慮すると、計測データは、かなり大きな誤差があることが明らかになり、したがって、この技術は精密な制御には用いることができない。
【0011】
直接的な制御方法、すなわち炉殻構造の直接的な重量計測に基づく方法の場合、重量読取りシステムは、支持垂直部及び支持ビームのような特定の領域に配置しなければならない。しかしながら、これらは、炉殻の重量だけでなく、炉のすべての支持構造,システム及びサブシステムを支持している。したがって、装入材料又はスクラップ金属の量は、計測された重量の限定された割合のみを構成し、これは精度の欠落の種々の面を含む。この精度の欠如は大きくなり過ぎるので、行われるいずれの計測も質に関して相当な信頼性を有しない。
【0012】
車輪搭載型の角度可変炉(車輪の計量システム付き)の場合、計測精度を犠牲にする総読取り重量を大きくするのは、強い機械的応力に耐えることができなければならない炉殻角度可変システムの重量である。
【0013】
したがって、本発明の全般的な目的は、簡単で、経済的且つ特に機能的な方法で上述の問題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の目的は、電気アーク炉へ供給する装入材料又はスクラップ金属の計測及び制御を行うための装置であって、槽への供給エネルギーに応じて、装入材料又はスクラップ金属の供給を制御する自動制御装置と、自動制御装置と関連して、追加された装入材料の量を計測する装置と、を備え、この計測装置は、炉殻,その内容物及びそれが支持する部品を計量する装置を備えている。
【0015】
本発明の他の目的は、電気アーク炉へ供給する装入材料又はスクラップ金属の計測及び制御を行うための方法であって、炉殻,その内容物及びそれが支持する部品を計量する計量装置により、槽内に追加された装入材料又はスクラップ金属を計量するステップと、計量装置により供給される、槽に追加された装入材料又はスクラップ金属の総量の計測読取値を、例えば異なったある時間毎にデータ取得するステップと、槽への供給エネルギーに応じて、適したアルゴリズムに基づいて、装入材料又はスクラップ金属の供給速度を調整することにより装入フローを最適化するステップと、を備えている。
【0016】
好ましくは、電気アーク炉内への装入材料又はスクラップ金属の供給は連続して行われる。
【0017】
特に、炉殻及びそれが支持する部品の計量装置は、支持ローラからなる炉殻のための支持構造を提供する。
【0018】
このローラの機能は、ヒートサイクルにより引き起こされた形状のずれを回復させることである。
さらに、計量装置は、支持ローラのうち計測用のローラを有する少なくとも2つの支持ローラで、二重の冗長性で作動する。したがって、好ましくは、本発明による装置に取り付けられた少なくとも2つの支持ローラが、計測用のローラとして機能する。
【0019】
計測用のローラは、直接的又は間接的な計量読取りのためのセンサを備えている。
【0020】
また、さらにもう1つの第3の支持ローラも、直接的又は間接的な計量読取りのためのセンサを備えた計測用のローラとして機能する。
【0021】
また、特に、装入材料又はスクラップ金属の供給を制御する自動装置は、装入材料又はスクラップの供給又は装入に使用される手段に対する接続及び制御システムを含む。
【0022】
基本的には、管理及び制御のための自動装置又はシステムは、計量装置により提供される正確な測定の読取値を異なったある時間毎に取得し、計量装置は、炉殻,その内容物及びそれが支持するすべての部品を計量することにより、槽に追加された装入材料又はスクラップ金属の総量を連続的に計測する。
【0023】
かくして、装入フローを最適化するためのアルゴリズムに基づき、自動管理及び制御システムは、スクラップ金属供給速度を操作し、固体塊状物質が任意の(電気的及び/又は化学的)エネルギーレベルで槽に送られるのを防ぐ。
【0024】
本発明の装置及び方法の主な利点は、供給エネルギーと装入された材料(スクラップ)の重量との間の比を制御することにより、サイクルにおいてこれを理想的な値に近接維持し、槽に与えられる最大エネルギーで常に作動させて、液体金属の温度を制御することができ、したがって、製造効率を向上することに寄与する。
【0025】
さらに、これは、作動条件計算での正確さの欠如により生じるヒューマンエラーを防ぐのに役立つ。さらに、ヘッドオペレータはシステムのサポートが実時間で状況を分析できるようにし、かくして、自動的且つ実時間で適切な決定を行うことを助けるが、さらなる利点は、このオンラインのヘッドオペレータによる技術情報に対する要請の減少である。
【0026】
計量装置については、本発明により採用された解決法は、十分に検証された設計及び構造スキームから導かれた一般的な炉の構成の選択に基づくので特に有利であるが、まったく革新的なデータ取得方法が付加されている。
【0027】
提案した炉の構造スキームは、種々の機能の分離に基づく。すなわち、製錬される材料を収容する機能は、炉殻及びそれが支持する他の部品のみから構成されるできるだけ軽量でコンパクトな構造を必要とする。
【0028】
(出鋼中、メンテナンスのため炉殻を完全に空にするとき、又はリメーク中)炉殻を支持及び傾斜させることは、下からの支持構造を必要とする。この構成は、計量システムの適用にとって最適であることが実証されており、炉内に供給される処理材料(換言すると装入材料又はスクラップ金属)と計量システムに加えられる総重量との間の最適な比を提供するものである。
【0029】
実際、本発明による解決法では、炉殻は、ローラにより支持構造上で重量を計測され、ローラの付加的な機能が、ヒートサイクルにより引き起こされた形状の任意のずれを回復する。このローラは、製錬に関連する構造をわずかにしか支持せず、したがって、これらは追加されるスクラップ金属の重量をモニターすることを目的とする効率的な器具を提供する最適な解決法である。
【0030】
しかしながら、炉殻と支持構造との間の結合の形状を考慮すると、炉殻本体と,スクラップ金属又は装入材料供給を制御するのに適した支持構造又は任意の炉殻計量システムとの間の距離を計算する正確な計測システムのような他の実施形態も可能である。
【0031】
また、本発明による装置及び方法は、作動サイクル中にほぼ連続した方法で、液体又は固体金属の追加を伴うすべての操作方法に適用することができる。
【0032】
鉄鋼製造用の炉への装入材料及びスクラップ金属供給の計測及び制御のための特定の装置及び方法は、炉殻の特有の構造スキームと密接に結び付いているが、これは他の方法に適用することもできる。
【0033】
本発明の他の目的は、鉄鋼精錬のための方法を提供することであり、この方法は、
−装入材料を連続的に予熱するステップと、
−鉄,直接還元鉄又はこれらの混合物を含む前記材料を製錬及び精錬操作するために、電気アーク炉に供給するステップと、
−鉄鋼製造のために槽にスラグを形成する要素を供給するステップと、
−鉄鋼製造のために炉内に浸炭要素(carburizing element)を導入するステップと、
−電極を用いて電気的に装入材料の加熱を行って、装入材料を溶解し、炉内に溶融スラグの層を有する溶融金属の槽を形成するステップと、
−鉄鋼製造中に、前記スラグを泡状態で維持するステップと、
−スラグ形成要素としての金属要素と、浸炭要素とを炉内に供給するステップと、
−装入,製錬及び精錬の全期間において、炉で全電力容量を維持するステップと、
−出鋼前の重量の約10%と30%の間で変わる重量を表す溶融金属の液体ヒールを炉殻内に維持するように、間欠的に炉の出鋼を行うステップと、を備え、
鉄,直接還元鉄又はこれらの混合物を含む材料である装入材料又はスクラップ金属を電気アーク炉に供給するステップは、
−計量装置で、炉殻,その内容物及びそれが支持する部品を計量することにより、槽に追加された装入材料又はスクラップ金属を計量するステップと、
−計量装置により供給される、槽に追加された装入材料又はスクラップ金属の総量の計測読取値を、例えば異なる時間毎にデータ取得するステップと、
−槽への供給エネルギーに応じて、適したアルゴリズムに基づいて、装入材料又はスクラップ金属の供給速度を調整することにより供給フローを最適化するステップと、を備えている。
【0034】
本発明の他の目的は、鉄鋼を精錬するための装置を提供することであり、この装置は、
−内部で金属装入材料を製錬及び精錬する鉄鋼製造のための電気アーク炉と、
−前記炉内で、槽に収容されたスラグのレベルと溶融金属のレベルとの間の中間レベルまで延びる電極と、
−電極の除去なしに前記炉内に装入材料を導入するように前記炉に連結された供給手段と、
−前記供給手段と協働して前記供給手段内の装入材料を予熱するように構成された燃焼後手段と、
−装入材料又はスクラップ金属用の自動制御手段,及びこの自動制御装置と関連して追加装入材料を計測する手段,を有する、供給する装入材料又はスクラップ金属を計測及び制御する手段と、
−供給手段への装入材料又はスクラップ金属の入口部分に設けられた密閉機構装置と、
−槽の通常溶融金属レベルよりも上側及び/又は下側で前記炉と連絡するガス導入手段と、
−スラグ除去及び出鋼操作のために前記炉を傾斜させる手段と、を備え、
前記出鋼するための手段は、前記炉の傾斜が出鋼前の重量の約10%と30%の間で変わる重量を有する溶融液体金属のヒールを前記槽内に維持するように構成されている。
【0035】
従来技術との関連において、本発明の構造的及び機能的特徴と本発明の効果が、以下の記載から添付図面を参照してより明確かつ明らかとなるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
具体的に、図1は、(スラグの除去,出鋼,空にする作業のために)角度調節可能なプラットフォーム5が支持ベース6に配置された車輪3によって支持されたEAF炉を示している。
【0037】
炉殻(furnace shell)1は、適した支持部2により角度可変プラットフォーム5上に取り付けられている。
【0038】
側部開口4´は、例えばCONSTEELシステムにより提供されるような連続供給工程で、必要ならば運搬装置4を用いてスクラップ金属を供給するのに使用される。従来の構成には、EAF炉支持車輪3の軸に配置されたセンサを用いて重量を読み取るための機器がしばしば備えられている。
【0039】
一方、図3及び図4に示された実施形態は、本発明によるものである。角度可変プラットフォーム5は支持ベース6上に取り付けられ、炉殻1はプラットフォーム上の適した支持部2に取り付けられている。温度に起因する構造沈下を考慮に入れるため、炉殻支持システムは、少なくとも2つのローラ7を備える。重量読取装置又は重量センサは、ローラ7内に取り付けられている。単に例示として、そして限定することなく、このセンサは、ローラ7の軸に二重の冗長性で取り付けることができ、またせん断力センサからなってもよい。重量が計測される部分は、図3に示すように炉殻1のみからなり、これは図1に示したもの(炉殻1と角度可変プラットフォーム5)よりも非常に軽量であり、したがって、ローラ7のセンサを小さい負荷の下で極めて高い精度能力で構成することができる。
【0040】
データ取得読取り工程(図5参照)は、適した計算アルゴリズムと共に、リアルタイムで運搬装置4による開口4´を介した炉殻1内へのスクラップ金属供給の段階的(ステップ)モニタリングを可能とする。そして、データ取得システム(図5)は、前記情報を処理し、また炉入口でのエネルギーに応じて、ラインオペレータ並びに図5に記載された連続スクラップ金属供給制御システム4(例えばConsteelシステム)にそれを利用可能とする。
【0041】
変形例として、(図2に示す最新式の型のような)重量を容易には計測できない車輪なしの角度可変炉の場合、本発明による解決の適用が、装入材料のリアルタイム計測(図4)を可能とし、また、配置し得る連続供給装置(例えばConsteelシステム)を備えたEAF炉システムの構成の簡略化に相当な影響を及ぼす。
【0042】
本発明の詳細な説明及び特許請求の範囲で使用される装入材料又は「スクラップ金属」なる用語は、連続製錬のための装入材料であり、ピーン又は破片の形状及び/又はこれらの混合形状の鉄スクラップ,鋳鉄,直接還元鉄を含む。
【0043】
具体的には、槽に加えられた装入材料又はスクラップ金属の量の、例えば異なる時間毎における計測装置によるデータ取得計測読取りにより、装入フローの最適化を、適したアルゴリズムにより計算することができる。このデータにより、装置及び方法の管理及び制御装置は、装入材料又はスクラップ金属の供給速度を調節する。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】最新式の技術的解決の側面図である。
【図2】最新式の技術的解決の側面図である。
【図3】本発明によるシステムの一実施形態の側面図である。
【図4】本発明によるシステムの一実施形態の側面図である。
【図5】本発明による方法のブロックダイヤグラムである。
【符号の説明】
【0045】
1 炉殻
2 支持部
3 車輪
4 連続スクラップ金属供給制御システム
4´ 側部開口
5 角度可変プラットフォーム
6 支持ベース
7 ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気アーク炉へ供給する装入材料及びスクラップ金属の計測及び制御のための装置であって、
槽への供給エネルギーに応じて装入材料又はスクラップ金属を供給する自動制御装置と、
自動制御装置と関連し、追加された装入材料を計測する装置と、を備え、
この計測装置は、炉殻,その内容物及びそれが支持する部品用の計量装置を備えている、装置。
【請求項2】
炉殻,その内容物及びそれが支持する部品用の計量装置は、支持ローラによる炉殻支持構造を提供することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
少なくとも2つの支持ローラが、計測用のローラであることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
計測用のローラは、直接的又は間接的な計量読取り用のセンサを備えていることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
さらにもう1つの支持ローラも、直接的又は間接的な計量読取り用のセンサを備えた計測用のローラであることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項6】
装入材料又はスクラップ金属を供給する自動制御装置は、装入材料又はスクラップ金属を供給又は装入する手段と接続し制御するシステムを提供することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
炉内への装入材料の供給は連続して行われることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
作動サイクル中にほぼ連続的に液体又は固体金属の追加処理を行う操作工程のための請求項1乃至7のいずれか1項に記載の装置の使用。
【請求項9】
電気アーク炉へ供給する装入材料又はスクラップ金属の計測及び制御のための方法であって、
計量装置で、炉殻,その内容物及びそれが支持する部品を計量することにより、槽内に追加された装入材料又はスクラップ金属を計量するステップと、
計量装置により供給される、槽に追加された装入材料又はスクラップ金属の総量の計測読取値を、例えば異なる時間毎にデータ取得するステップと、
槽への供給エネルギーに応じて、適したアルゴリズムに基づいて、装入材料又はスクラップ金属の供給速度調整により供給フローを最適化するステップと、を備えた方法。
【請求項10】
装入材料の計量ステップは、任意の重量計測方法により行われることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
鋼を精錬する方法であって、
装入材料を連続的に予熱するステップと、
鉄,直接還元鉄又はこれらの混合物を含む前記材料を製錬及び精錬用の電気アーク炉に供給するステップと、
鉄鋼製造のために槽にスラグ形成要素を供給するステップと、
鉄鋼製造のために炉内に浸炭要素を導入するステップと、
電極により電気的に装入材料の加熱を行って、装入材料を溶解し、炉内に溶融スラグの層を有する溶融金属の槽を形成するステップと、
鉄鋼製造中に、前記スラグを泡状態で維持するステップと、
金属スラグ形成要素と浸炭要素を炉内に供給するステップと、
装入,製錬及び精錬のために、炉で全電力容量を維持するステップと、
出鋼前の重量の略10%と30%の間の重量と等しい重量の溶融金属の液体ヒールを炉殻内に維持するように、間欠的に炉の出鋼を行うステップと、を備え、
鉄,直接還元鉄又はこれらの混合物を含む装入材料又はスクラップ金属を電気アーク炉に供給するステップは、
計量装置で、炉殻,その内容物及びそれが支持する部品を計量することにより、槽に追加された装入材料又はスクラップ金属を計量するステップと、
計量装置により供給される、槽に追加された装入材料又はスクラップ金属の総量の計測読取値を、異なる時間毎にデータ取得するステップと、
槽への供給エネルギーに応じて、適したアルゴリズムに基づいて、装入材料又はスクラップ金属の供給速度調整により供給フローを最適化するステップと、を備えた方法。
【請求項12】
炉内への装入材料の供給は連続して行われることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
鉄鋼精錬用の装置であって、
内部で金属装入材料を製錬及び精錬する鉄鋼製造のためのアーク炉と、
前記炉内で、槽に収容されたスラグのレベルと溶融金属のレベルとの間の中間レベルまで延びる電極と、
電極を除去することなしに前記炉内に装入材料を導入するように前記炉に連結された供給手段と、
前記供給手段と協働して前記供給手段内の装入材料を予熱するように構成された燃焼後手段と、
装入材料又はスクラップ金属の自動供給制御装置,及びこの自動制御装置と関連して追加装入材料を計測する装置,を有する、供給する装入材料又はスクラップ金属を計測及び制御する手段と、
供給手段への装入材料入口部分に設けられた密閉機構装置と、
槽の溶融金属の通常レベルよりも上側及び/又は下側で前記炉と連絡するガス導入手段と、
スラグ除去及び出鋼操作のために前記炉を傾斜させる手段と、を備え、
この出鋼するための手段は、前記炉の傾斜が前記槽内の溶融液体金属のヒールを出鋼前の重量の略10%と30%の間の重量と等しい重量だけ維持するように構成されている、装置。
【請求項14】
炉内への装入材料の供給は連続して行われることを特徴とする請求項13に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−536083(P2008−536083A)
【公表日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−505835(P2008−505835)
【出願日】平成18年4月7日(2006.4.7)
【国際出願番号】PCT/EP2006/003529
【国際公開番号】WO2006/108691
【国際公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【出願人】(501332415)テキント コンパニア テクニカ インテルナツィオナレ ソシエタ ペル アチオニ (7)
【Fターム(参考)】