炊飯器
【課題】メニュー選択の煩わしさを軽減し、メニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができるようにし、優れたメニュー選択操作性を得る。
【解決手段】調理開始入力手段5による入力でメニュー選択手段3により選択されたメニューに応じて加熱手段2を制御して調理を行う。白米などのよく使用される調理メニューを第1の記憶手段8に予め記憶し、メニュー選択手段3により選択された調理メニューを所定のタイミングで第2の記憶手段9に記憶し、第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューを記憶メニュー呼出手段10により呼び出すよう構成する。調理動作や保温動作を取り消す取消入力手段7による入力があったタイミングで第1の記憶手段8に記憶されているメニューが設定された状態となり、記憶メニュー呼出手段10による入力があると第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューを設定した状態となるよう構成する。
【解決手段】調理開始入力手段5による入力でメニュー選択手段3により選択されたメニューに応じて加熱手段2を制御して調理を行う。白米などのよく使用される調理メニューを第1の記憶手段8に予め記憶し、メニュー選択手段3により選択された調理メニューを所定のタイミングで第2の記憶手段9に記憶し、第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューを記憶メニュー呼出手段10により呼び出すよう構成する。調理動作や保温動作を取り消す取消入力手段7による入力があったタイミングで第1の記憶手段8に記憶されているメニューが設定された状態となり、記憶メニュー呼出手段10による入力があると第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューを設定した状態となるよう構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主にメニュー選択の煩わしさを軽減するために、使用したメニューを記憶するように構成した炊飯器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の炊飯器は、複数の調理メニューを有し、メニュー選択ボタンによって所望の調理メニューを選択するように構成し、予め定められたメニューについては調理時にメニューが記憶され、調理終了後に記憶メニューが自動で設定され、次回の調理時には、わざわざメニュー選択しないで良いように構成している(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−360422号公報(第3−10頁、第20図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような従来の炊飯器では、予め定められた記憶可能メニューの使用後は、必ず記憶メニューが設定された状態となってしまうため、ユーザにとって使用頻度が低いメニューが記憶可能メニューとなっていた場合は、そのメニューを使用した次の調理時は、わざわざ普段使用しているメニューを選択し直す必要が生じたり、メニュー変更を忘れてそのまま調理を開始し、本来とは異なるメニューで調理してしまい、調理を失敗する可能性があるという問題があった。また、記憶不可のメニューについては、連日使用する場合は、毎回メニュー選択を行わなければならないという問題もあった。
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、メニュー選択の煩わしさを軽減し、かつ、メニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができるようにし、優れたメニュー選択操作性を得るようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記目的を達成するために、炊飯器本体の内部に米などの調理物や水を入れる鍋を収納し、この鍋を加熱手段により加熱し、メニュー選択手段により少なくとも2つの調理メニューから使用する調理メニューを選択し、メニュー選択手段によって選択された調理メニュー名などを表示手段に表示し、調理開始入力を行う調理開始入力手段による入力があるとメニュー選択手段によって選択されたメニューに応じて制御手段により加熱手段を制御して調理を行い、白米などの一般的によく使用される調理メニューを第1の記憶手段に予め記憶し、メニュー選択手段によって選択された調理メニューを所定のタイミングで第2の記憶手段に記憶し、第2の記憶手段に記憶されている調理メニューを呼び出す記憶メニュー呼出手段により呼び出すよう構成し、調理動作や保温動作を取り消す取消入力手段による入力があったタイミングで、第1の記憶手段に記憶されているメニューが設定された状態となり、記憶メニュー呼出手段による入力があると、第2の記憶手段に記憶されている調理メニューを設定した状態となるよう構成したものである。
【0006】
これによって、よく使用する標準メニューを使用する場合は、メニュー選択の必要がなく、また、稀にしか使用しないメニューを使用した場合でも、次回の調理時にメニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができ、また、標準メニュー以外のメニューを連続して使用したい場合も、記憶メニュー呼出手段の1回の操作だけでメニュー選択が可能となり、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の炊飯器は、メニュー選択の煩わしさを軽減し、かつ、メニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができ、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
第1の発明は、炊飯器本体の内部に収納され米などの調理物や水を入れる鍋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、少なくとも2つの調理メニューから使用する調理メニューを選択するメニュー選択手段と、前記メニュー選択手段によって選択された調理メニュー名などを表示する表示手段と、調理開始入力を行う調理開始入力手段と、前記調理開始入力手段による入力があると前記メニュー選択手段によって選択されたメニューに応じて前記加熱手段を制御して調理を行う制御手段と、調理動作や保温動作を取り消す取消入力手段と、白米などの一般的によく使用される調理メニューを予め記憶している第1の記憶手段と、前記メニュー選択手段によって選択された調理メニューを所定のタイミングで記憶する第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段に記憶されている調理メニューを呼び出す記憶メニュー呼出手段とを備え、前記取消入力手段による入力があったタイミングで、前記第1の記憶手段に記憶されているメニューが設定された状態となり、前記記憶メニュー呼出手段による入力があると、前記第2の記憶手段に記憶されている調理メニューを設定した状態となるよう構成したものであり、すべてのメニューを記憶可能とし、ユーザが必要としない(要求しない)場合は、よく使用する標準メニュー(例えば「白米」)が設定された状態とし、ユーザが必要とする場合(要求した場合)のみ記憶メニューを呼び出すようにすることにより、よく使用する標準メニューを使用する場合は、メニュー選択の必要がなく、また、稀にしか使用しないメニューを使用した場合でも、次回の調理時にメニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができ、また、標準メニュー以外のメニューを連続して使用したい場合も、記憶メニュー呼出手段の1回の操作だけでメニュー選択が可能となるので、メニュー選択の煩わしさを軽減することができ、かつ、メニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができ、優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0009】
第2の発明は、上記第1の発明において、第2の記憶手段は、メニュー選択手段によって選択メニューが変更されたタイミングで選択中のメニューを記憶するようにしたものであり、メニュー選択中に誤って取消入力手段によってメニュー選択を終了させてしまった場合でも、最初からメニュー選択をやり直す必要がなく、再度記憶メニュー呼出手段による入力を行うだけで取消入力手段による入力を行う直前のメニュー選択状態に戻すことができるので、より優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0010】
第3の発明は、上記第1の発明において、第2の記憶手段は、調理開始入力手段による入力があったタイミングで選択中のメニューを記憶するようにしたものであり、調理を開始する目的以外でメニュー選択を行った場合(例えば、選択できるメニューの確認等)のメニュー選択情報を排除し、実際に調理を開始したメニューのみを記憶するようになるので、より正確に使用メニューを記憶することができ、優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0011】
第4の発明は、上記第1の発明において、第2の記憶手段は、制御手段による調理が完了した後に、取消入力手段による入力があったタイミングで選択中のメニューを記憶するようにしたものであり、誤ったメニューで調理を開始してしまったことに気付いてすぐに調理を取り消した場合のメニュー選択情報は記憶せず、実際に調理を完了したメニューのみを記憶するようになるので、より正確に使用メニューを記憶することができ、優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0012】
第5の発明は、上記第1〜4のいずれか1つの発明において、記憶メニュー呼出手段は、メニュー選択開始前におけるメニュー選択手段としたものであり、操作部を複雑化させることなく、かつ、従来と同様の使用方法で同様の効果を得ることができ、優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0013】
第6の発明は、上記第1〜4のいずれか1つの発明において、記憶メニュー呼出手段は、メニュー選択手段の所定時間以上の連続入力(長押し)で調理メニューを呼び出すようにしたものであり、操作部を複雑化させることなく、従来の使用方法の延長上の操作で同様の効果を得ることができ、かつ、ユーザの意思に反して記憶メニューが呼び出されることを防ぐことができ、優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0014】
第7の発明は、上記第1〜4のいずれか1つの発明において、記憶メニュー呼出手段は、調理開始入力手段の所定時間以上の連続入力(長押し)で調理メニューを呼び出すようにしたものであり、操作部を複雑化させることなく、従来の使用方法の延長上の操作で同様の効果を得ることができ、かつ、ユーザの意思に反して記憶メニューが呼び出されることを防ぐことができ、優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0015】
第8の発明は、上記第1〜7のいずれか1つの発明において、第1の記憶手段は、予め定められた調理メニューが使用されると、記憶メニューをそのメニューに更新するようにしたものであり、使用可能な調理メニューの中に一般的によく使用する調理メニューが複数ある場合(例えば「白米」と「無洗米」)に、それらの調理メニューがユーザの使用実態にあわせて適切に設定されるようになるので、さらに優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0016】
第9の発明は、上記第1〜8のいずれか1つの発明において、所定の期間内での各メニューの使用頻度を記憶するメニュー使用頻度記憶手段を備え、使用頻度記憶手段に記憶されている各メニューの使用頻度の中で最も使用頻度が高いメニューを第1の記憶手段の記憶メニューとするようにしたものであり、ユーザの使用実態にあわせて標準メニューが適切に設定されるようになるので、予め設定された標準メニュー以外のメニューを日常的に使用するユーザであっても、同様の効果を得ることができ、優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0017】
第10の発明は、上記第1〜9のいずれか1つの発明において、第1の記憶手段と第2の記憶手段は、不揮発性のメモリで構成したものであり、仮にメモリの内容を保持するために必要な電源供給が遮断された場合でも、記憶メニューを保持することができるので、電源供給の遮断が発生した場合でも、同様の効果を得ることができ、優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0019】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における炊飯器のブロック図を示すものである。
【0020】
図1に示すように、鍋1は内部に米と水を入れ、加熱手段2によって加熱される。鍋1の温度を鍋温度検知手段101によって検知し、制御手段(マイクロコンピュータ)6に送られる。計時手段102は調理中の各調理工程(例えば、吸水工程)や保温中の各保温工程(例えば、高温温調工程)での経過時間を計測し、計測した時間を制御手段6に送信する。シーケンス記憶手段103は制御手段6が調理時に使用する調理シーケンスおよび保温時に使用する保温シーケンスを記憶するもので、メニュー選択手段3によって選択される各調理メニューに対応した調理シーケンスを記憶している。
【0021】
表示手段4はユーザに各種情報を提示するためのLCDであり、例えばメニュー選択手段3によってユーザが調理メニュー変更操作を行うと、制御手段6は表示手段2に表示している現在選択中の調理メニューを変更する。ユーザは表示手段2に表示される調理メニュー選択情報を見ながらメニュー選択手段3を用いて調理メニューを決定し、調理開始入力手段5によって調理を開始する。調理が開始されると制御手段6はメニュー選択手段3を用いてユーザが選択した調理メニューに対応した調理シーケンスをシーケンス記憶手段103に記憶されている調理シーケンスの中から選択して、選択した調理シーケンスと鍋温度検知手段101が検知した鍋1の温度と計時手段102が計測した各調理工程での経過時間に基づいて加熱手段2を制御して調理を行う。取消入力手段7は、制御手段6による調理動作や、メニュー選択手段3によるメニュー選択動作を取り消すためのものである。
【0022】
第1の記憶手段8は、一般的によく使用される調理メニュー(本実施の形態においては「白米」)を予め記憶しておくもので、取消入力手段7による入力があると、制御手段6は、調理メニューを第1の記憶手段8に記憶されている調理メニューに変更し、その調理メニューが設定された状態であることを表示手段4に表示する。
【0023】
第2の記憶手段9は、使用した調理メニューを記憶するもので、メニュー選択手段3によって調理メニューが変更されたタイミングで選択されている調理メニューを記憶する。記憶メニュー呼出手段10は、第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューを呼び出すためのものである。記憶メニュー呼出手段10による入力があると、制御手段6は、調理メニューを第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューに変更し、その調理メニューが設定された状態であることを表示手段4に表示する。
【0024】
上記構成において図2および図3のフローチャートを参照しながら動作、作用を説明する。図2は、本実施の形態における炊飯器の待機状態(調理および保温を行っていない状態)から調理開始までの動作を示すフローチャートである。また、図3は、本実施の形態における炊飯器の調理開始から待機状態に戻るまでの動作を示すフローチャートである。
【0025】
図2において、まず、ステップS1では、制御手段6はユーザによる調理開始入力手段5の入力があったかどうかを判定し、入力があった場合は待機状態の処理を終了し、選択されている調理メニューの調理動作へ移行する(後述の図3のフローチャートへ移行する)。入力がなかった場合はステップS2へ進み、ステップS2では、制御手段6はユーザによる記憶メニュー呼出手段10の入力があったかどうかを判定する。入力があった場合は、ステップS3で制御手段6は第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューを呼び出し、その調理メニューを現在の調理メニューに設定してからステップS4に進む。
【0026】
一方、ステップS2で記憶メニュー呼出手段10の入力がなかった場合はそのままステップS4に進む。ステップS4では、制御手段6は制御状態が調理メニュー選択状態であるかを判定し、調理メニュー選択状態でなかった場合にはステップS5に進み、ステップS5では、制御手段6はユーザによるメニュー選択手段3の入力があったかどうかを判定する。入力があった場合は、ステップS6で制御手段6は制御状態を調理メニュー選択状態に変更してからステップS13に進む。一方、ステップS5でメニュー選択手段3の入力がなかった場合はそのままステップS13に進む。ステップS13では、制御手段6は制御状態が調理メニュー選択状態である場合は、選択可能なすべての調理メニューの点灯表示と、選択中の調理メニューの点滅表示を表示手段4に表示し、調理メニュー選択状態でない場合は、設定されている調理メニューを表示手段4に点灯表示する。ステップS13終了後は、ステップS1に戻る。
【0027】
ところで、ステップS4で調理メニュー選択状態であった場合はステップS7に進み、ステップS7では、制御手段6はユーザによる取消入力手段7の入力があったかどうかを判定する。入力がなかった場合はステップS8に進み、ステップS8では、制御手段6はユーザによるメニュー選択手段3の入力があったかどうかを判定する。入力があった場合は、ステップS9で制御手段6は選択中の調理メニューを予め定められたメニュー選択順の次の調理メニューに変更して、変更後の調理メニューをステップS10で第2の記憶手段9に記憶してからステップS13に進む。
【0028】
一方、ステップS8でメニュー選択手段3の入力がなかった場合はそのままステップS13へ進む。また、ステップS7で取消入力手段7の入力があった場合はステップS11に進み、ステップS11では、制御手段6は第1の記憶手段8に記憶されている調理メニューを呼び出し、その調理メニューを現在の調理メニューに設定してからステップS12に進む。ステップS12では、制御手段6はメニュー選択状態を解除してステップS13に進む。ステップS13での動作は上述の通りである。
【0029】
つぎに、調理開始後の動作を示す図3において、まず、ステップS21では、制御手段6はユーザによる取消入力手段7の入力があったかどうかを判定する。入力があった場合は、ステップS28で制御手段6は第1の記憶手段8に記憶されている調理メニューを呼び出し、その調理メニューを現在の調理メニューに設定してからステップS29に進み、ステップS29では、制御手段6は設定されている調理メニューを表示手段4に点灯表示する。ステップS29終了後は待機状態へ移行する(前述の図2のフローチャートへ)。
【0030】
一方、ステップS21で取消入力手段7の入力がなかった場合はステップS22へ進み、ステップS22では、制御手段6はメニュー選択手段3を用いてユーザが選択した調理メニューに対応した調理シーケンスをシーケンス記憶手段103に記憶されている調理シーケンスの中から選択して、選択した調理シーケンスと鍋温度検知手段101が検知した鍋1の温度と計時手段102が計測した各調理工程での経過時間に基づいて加熱手段2を制御して調理を行う。
【0031】
つぎにステップS23に進み、ステップS23では、制御手段6は調理中の調理メニュー名や調理残時間などの調理情報を表示手段4に表示してステップS24に進む。ステップS24では、制御手段6は調理が完了したかどうかを判定し、調理が完了した場合はステップS25に進み、調理が完了していない場合はステップS21に戻る。ステップS25では、制御手段6はユーザによる取消入力手段7の入力があったかどうかを判定する。入力があった場合はステップS28に進む。ステップS28以降の動作は上述の通りである。
【0032】
一方、ステップS25で取消入力手段7の入力がなかった場合はステップS26に進み、ステップS26では、制御手段6は記憶手段103に記憶されている保温シーケンスと鍋温度検知手段101が検知した鍋1の温度と計時手段102が計測した各調理工程での経過時間に基づいて加熱手段2を制御して保温を行う。次にステップS27に進み、ステップS27では、制御手段6は保温経過時間などの保温情報を表示手段4に表示してステップS25に戻る。
【0033】
以上のように、本実施の形態においては、よく使用する標準メニュー(本実施の形態においては「白米」)を記憶する第1の記憶手段8とメニュー選択手段によって選択された調理メニューを所定のタイミングで記憶する第2の記憶手段9の2つの記憶手段を備え、メニュー選択手段3によって選択メニューが変更されたタイミングで選択中のメニューを第2の記憶手段9に記憶させ、取消入力手段7による入力があったタイミングで、第1の記憶手段8に記憶されているよく使用する標準メニューが設定された状態となり、記憶メニュー呼出手段10による入力があると、第2の記憶手段9に記憶されている最後に選択されていた(使用されていた)調理メニューを設定した状態となるようにすることにより、よく使用する標準メニューを使用する場合は、メニュー選択の必要がなく、また、第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューが自動設定されないようにしているので、稀にしか使用しないメニューを使用した場合でも、次回の調理時にメニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができ、また、標準メニュー以外のメニューを連続して使用したい場合も、記憶メニュー呼出手段10を1回操作するだけでメニュー選択が可能となり、さらに、調理メニューを変更するタイミングで第2の記憶手段9の記憶内容を更新しているので、メニュー選択中に誤って取消入力手段7によってメニュー選択を終了させてしまった場合でも、最初からメニュー選択をやり直す必要がなく、再度記憶メニュー呼出手段10による入力を行うだけで取消入力手段7による入力を行う直前のメニュー選択状態に戻すことができるので、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【0034】
(実施の形態2)
図1に示す第2の記憶手段9は、調理開始入力手段5による入力があったタイミングで選択中のメニューを記憶するように構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0035】
上記構成において図4のフローチャートを参照しながら動作、作用を説明する。図4は、本実施の形態における炊飯器の待機状態(調理および保温を行っていない状態)から調理開始までの動作を示すフローチャートである。なお、ステップS2からステップS8および、ステップS11からステップS13までの動作および調理開始後の動作は、上記実施の形態1の動作と同じであるので説明を省略する。
【0036】
図4において、調理メニュー選択状態でメニュー選択手段3の入力があった場合に移行するステップS9では、制御手段6は選択中の調理メニューを予め定められたメニュー選択順の次の調理メニューに変更して、ステップS13に進む。また、ステップS1では、制御手段6はユーザによる調理開始入力手段5の入力があったかどうかを判定し、入力があった場合は、ステップS14に進み、調理開始入力手段5による入力があった時点で選択されていた調理メニューを第2の記憶手段9に記憶してから待機状態の処理を終了し、選択されている調理メニューの調理動作へ移行する(上記実施の形態1の図3のフローチャートへ移行する)。入力がなかった場合はステップS2へ進む。
【0037】
以上のように、本実施の形態においては、第2の記憶手段9は、調理開始入力手段5による入力があったタイミングで選択中のメニューを記憶するように構成することによって、よく使用する標準メニューを使用する場合は、メニュー選択の必要がなく、また、第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューが自動設定されないようにしているので、稀にしか使用しないメニューを使用した場合でも、次回の調理時にメニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができ、また、標準メニュー以外のメニューを連続して使用したい場合も、記憶メニュー呼出手段10を1回操作するだけでメニュー選択が可能となり、さらに、調理を開始する目的以外でメニュー選択を行った場合(例えば、選択できるメニューの確認等)のメニュー選択情報を排除し、実際に調理を開始したメニューのみを記憶するようになるので、より正確に使用メニューを記憶することができ、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【0038】
(実施の形態3)
図1に示す第2の記憶手段9は、制御手段6による調理が完了した後に、取消入力手段7による入力があったタイミングで選択中のメニューを記憶するように構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0039】
上記構成において図5および図6のフローチャートを参照しながら動作、作用を説明する。図5は、本実施の形態における炊飯器の待機状態(調理および保温を行っていない状態)から調理開始までの動作を示すフローチャートである。また、図6は、本実施の形態における炊飯器の調理開始から待機状態に戻るまでの動作を示すフローチャートである。なお、図5におけるステップS9以外の動作、および、図6におけるステップS25以外の動作は、上記実施の形態1の動作と同じであるので説明を省略する。
【0040】
図5において、調理メニュー選択状態でメニュー選択手段3の入力があった場合に移行するステップS9では、制御手段6は選択中の調理メニューを予め定められたメニュー選択順の次の調理メニューに変更して、ステップS13に進む。
【0041】
図6において、制御手段6による調理制御が終了した後に移行するステップS25では、制御手段6はユーザによる取消入力手段7の入力があったかどうかを判定する。入力があった場合はステップS30に進み、ステップS30では、制御手段6は取消入力手段7による入力があった時点で選択されていた調理メニュー(すなわち最後に調理を完了した調理メニュー)を第2の記憶手段9に記憶してからステップS28に進む。一方、ステップS25で取消入力手段7の入力がなかった場合はステップS26に進む。
【0042】
以上のように、本実施の形態においては、第2の記憶手段9は、制御手段6による調理が完了した後に、取消入力手段7による入力があったタイミングで選択中のメニューを記憶するように構成することによって、よく使用する標準メニューを使用する場合は、メニュー選択の必要がなく、また、第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューが自動設定されないようにしているので、稀にしか使用しないメニューを使用した場合でも、次回の調理時にメニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができ、また、標準メニュー以外のメニューを連続して使用したい場合も、記憶メニュー呼出手段10を1回操作するだけでメニュー選択が可能となり、さらに、誤ったメニューで調理を開始してしまったことに気付いてすぐに調理を取り消した場合のメニュー選択情報は記憶せず、実際に調理を完了したメニューのみを記憶するようになるので、より正確に使用メニューを記憶することができ、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【0043】
(実施の形態4)
図1に示す記憶メニュー呼出手段10は、メニュー選択開始前におけるメニュー選択手段3であるように構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0044】
上記構成において図7のフローチャートを参照しながら動作、作用を説明する。図7は、本実施の形態における炊飯器の待機状態(調理および保温を行っていない状態)から調理開始までの動作を示すフローチャートである。なお、ステップS1およびステップS6以外の動作および調理開始後の動作は、上記実施の形態1の動作と同じであるので説明を省略する。
【0045】
まず、ステップS1では、制御手段6はユーザによる調理開始入力手段5の入力があったかどうかを判定し、入力があった場合は待機状態の処理を終了し、選択されている調理メニューの調理動作へ移行する(後述の図3のフローチャートへ移行する)。入力がなかった場合はステップS4へ進む。また、メニュー選択状態ではないときにメニュー選択手段3の入力があった場合に移行するステップS6では、制御手段6は制御状態を調理メニュー選択状態に変更してステップS15に進む。ステップS15では、制御手段6は第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューを呼び出し、その調理メニューを現在の調理メニューに設定してからステップS13に進む。
【0046】
以上のように、本実施の形態においては、記憶メニュー呼出手段10は、メニュー選択開始前におけるメニュー選択手段3であるように構成することにより、操作部の構成要素を1つ削減できるので、操作部を複雑化させることなく、かつ、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができ、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【0047】
(実施の形態5)
図1に示す記憶メニュー呼出手段10は、メニュー選択手段3の所定時間以上の連続入力(長押し)で調理メニューを呼び出すように構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0048】
上記構成において図8のフローチャートを参照しながら動作、作用を説明する。図8は、本実施の形態における炊飯器の待機状態(調理および保温を行っていない状態)から調理開始までの動作を示すフローチャートである。なお、ステップS4からステップS13までの動作および調理開始後の動作は、上記実施の形態1の動作と同じであるので説明を省略する。
【0049】
図8において、メニュー選択状態ではないときにメニュー選択手段3の入力があった場合に移行するステップS6では、制御手段6は制御状態を調理メニュー選択状態に変更してステップS46に進む。ステップS46では、制御手段6はメニュー選択手段3の連続入力状態であることを記録してステップS13に進む。ステップS13では、制御手段6は制御状態が調理メニュー選択状態である場合は、選択可能なすべての調理メニューの点灯表示と、選択中の調理メニューの点滅表示を表示手段4に表示し、調理メニュー選択状態でない場合は、設定されている調理メニューを表示手段4に点灯表示する。
【0050】
ステップS13終了後はステップS41に進み、ステップS41では、制御手段6は、メニュー選択手段3の連続入力状態であるかを判定し、連続入力状態でない場合はステップS1へ進み、連続入力状態である場合はステップS42へ進む。ステップS42では、制御手段6はメニュー選択手段3の入力が現在も継続されているかどうかを判定し、継続中であった場合はステップS44へ進み、ステップS44では、制御手段6はメニュー選択手段3の連続入力時間が所定の時間(本実施の形態においては2秒)を経過したかを判定する。
【0051】
ここで、所定の時間が経過していなかった場合はステップS41に戻り、所定の時間が経過していた場合は、ステップS45で、制御手段6は第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューを呼び出し、その調理メニューを現在の調理メニューに設定してからステップS41に戻る。ところで、ステップS42で、メニュー選択手段3の連続入力が継続されていないと判定した場合はステップS43に進み、ステップS43では、制御手段6はメニュー選択手段3の連続入力状態であるという記録をクリアしてステップS1に進む。
【0052】
以上のように、本実施の形態においては、記憶メニュー呼出手段10は、メニュー選択手段3の所定時間以上の連続入力(長押し)で調理メニューを呼び出すようように構成することにより、操作部の構成要素を1つ削減できるので、操作部を複雑化させることなく、かつ、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができ、さらに、従来からメニュー選択時に使用しているメニュー選択手段3の連続入力という従来の操作方法の延長上の操作であるのでユーザが理解しやすく、また、ユーザが意図的にメニュー選択手段3の連続入力(長押し)しない限りは第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューが呼び出されないようにしているので、ユーザの意思に反して記憶メニューが呼び出されることを防ぐことができるので、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【0053】
なお、本実施の形態においては、記憶メニュー呼出のためのメニュー選択手段3の連続入力時間を2秒として説明したが、ユーザの負担が大きくならない程度の時間であれば他の時間に置き換えてもよい。
【0054】
(実施の形態6)
図1に示す記憶メニュー呼出手段10は、調理開始手段入力5の所定時間以上の連続入力(長押し)で調理メニューを呼び出すように構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0055】
上記構成において図9のフローチャートを参照しながら動作、作用を説明する。図9は、本実施の形態における炊飯器の待機状態(調理および保温を行っていない状態)から調理開始までの動作を示すフローチャートである。なお、ステップS4からステップS13までの動作および調理開始後の動作は、上記実施の形態1の動作と同じであるので説明を省略する。
【0056】
図9において、ステップS1では、制御手段6はユーザによる調理開始入力手段5の入力があったかどうかを判定し、入力があった場合はステップS54に進み、ステップS54では、制御手段6は調理開始入力手段5の連続入力状態であることを記録してステップS55に進む。ステップS55では、制御手段6は調理開始入力手段5の連続入力時間が所定の時間(本実施の形態においては2秒)を経過したかを判定する。
【0057】
ここで、所定の時間が経過していなかった場合はステップS1に戻り、所定の時間が経過していた場合は、ステップS56に進む。ステップS56では、制御手段6は第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューを呼び出し、その調理メニューを現在の調理メニューに設定してステップS53に進み、ステップS53では、制御手段6は調理開始入力手段5の連続入力状態である記録をクリアしてから待機状態の処理を終了し、選択されている調理メニューの調理動作へ移行する(図3のフローチャートへ移行する)。
【0058】
一方、ステップS1で調理開始入力手段5の入力がなかったと判定した場合はステップS51に進み、ステップS51では、制御手段6は調理開始入力手段5の連続入力状態記録があるかを判定し、連続入力状態記録がある場合、すなわち、調理開始入力手段5の連続入力状態で所定の時間が経過する前に入力が途絶えた場合はステップS53へ進み、連続入力状態でない場合はステップS52へ進む。ステップS52では、制御手段6は調理開始入力手段5の連続入力状態である記録をクリアしてステップS4に進む。
【0059】
以上のように、本実施の形態においては、記憶メニュー呼出手段10は、調理開始入力手段5の所定時間以上の連続入力(長押し)で調理メニューを呼び出すように構成することにより、操作部の構成要素を1つ削減できるので、操作部を複雑化させることなく、かつ、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができ、さらに、従来から調理開始時に使用している調理開始入力手段5の連続入力という従来の操作方法の延長上の操作であるのでユーザが理解しやすく、また、ユーザが意図的に調理開始入力手段5の連続入力(長押し)しない限りは第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューが呼び出されないようにしているので、ユーザの意思に反して記憶メニューが呼び出されることを防ぐことができるので、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【0060】
なお、本実施の形態においては、記憶メニュー呼出のための調理開始入力手段5の連続入力時間を2秒として説明したが、ユーザの負担が大きくならない程度の時間であれば他の時間に置き換えてもよい。
【0061】
(実施の形態7)
図1に示す第1の記憶手段8は、予め定められたメニュー(本実施の形態においては「白米」と「無洗米」)が使用されると、記憶メニューをそのメニューに更新するように構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0062】
上記構成において図10のフローチャートを参照しながら動作、作用を説明する。図10は、本実施の形態における炊飯器の待機状態(調理および保温を行っていない状態)から調理開始までの動作を示すフローチャートである。なお、ステップS2からステップS13までの動作および調理開始後の動作は、上記実施の形態1の動作と同じであるので説明を省略する。
【0063】
図10において、ステップS1では、制御手段6はユーザによる調理開始入力手段5の入力があったかどうかを判定し、入力がなかった場合はステップS2に進み、入力があった場合はステップS61に進む。ステップS61では、制御手段6は選択されている調理メニューが予め定められた所定のメニュー(本実施の形態においては「白米」と「無洗米」)であるかを判定し、所定のメニューである場合はステップS62で第1の記憶手段8の記憶内容をその調理メニューに書き換えてから待機状態を終了して調理動作へ移行し、所定のメニューでない場合はそのまま待機状態を終了して調理動作へ移行する。
【0064】
以上のように、本実施の形態においては、第1の記憶手段8は、予め定められたメニューが使用されると、記憶メニューをそのメニューに更新するように構成することにより、上記実施の形態1と同様の効果に加え、使用可能な調理メニューの中に一般的によく使用する調理メニューが複数ある場合(例えば「白米」と「無洗米」)に、それらの調理メニューがユーザの使用実態にあわせて適切に設定されるようになるので、さらに優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【0065】
なお、本実施の形態においては、調理開始入力手段5の入力があったタイミングで第1の記憶手段8の記憶メニューを更新するかどうかの判定を行う構成で説明したが、第1の記憶手段8の記憶メニューを更新するタイミングは調理するメニューが確定してから、取消入力手段5によって待機状態に戻るまでの間の任意のタイミングに変更可能である。
【0066】
(実施の形態8)
図11は、本発明の実施の形態8における炊飯器のブロック図を示すものである。
【0067】
図11に示すように、メニュー使用頻度記憶手段11は、所定の期間内(本実施の形態においては過去10回分)での各メニューの使用頻度を記憶するもので、過去10回分の使用メニューを記憶することができる。制御手段6は調理制御が完了したタイミングで、使用頻度記憶手段11に今回調理した調理メニューを記憶させ、さらに、第1の記憶手段8の記憶内容をその時点で最も使用回数が多い調理メニューに書き換えるように構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じであり、同一符号を付して説明を省略する。
【0068】
上記構成において図12のフローチャートを参照しながら動作、作用を説明する。図12は、本実施の形態における炊飯器の調理開始から待機状態に戻るまでの動作を示すフローチャートである。なお、ステップS21からステップS23、ステップS25からステップS29の動作および調理開始までの動作は、上記実施の形態1の動作と同じであるので説明を省略する。
【0069】
ステップS24では、制御手段6は調理が完了したかどうかを判定し、調理が完了した場合はステップS71に進み、調理が完了していない場合はステップS21に戻る。ステップS71では、制御手段6は今回調理した調理メニューをメニュー使用頻度記憶手段11に記憶させてステップS72に進む。なお、このとき、メニュー使用頻度記憶手段11に記憶されていた最も古い記憶内容(本実施の形態においては11回前の使用メニュー)は破棄される。ステップS72では、制御手段6はメニュー使用頻度記憶手段11に記憶されている調理メニューの中で最も記憶数が多い調理メニューを算出し、ステップS73に進む。ステップS73では、制御手段6は第1の記憶手段8の記憶内容をステップS72で算出した調理メニューに書き換えてステップS25に進む。
【0070】
以上のように、本実施の形態においては、所定の期間内(本実施の形態においては過去10回分)での各メニューの使用頻度を記憶するメニュー使用頻度記憶手段11を備え、使用頻度記憶手段11に記憶されている各メニューの使用頻度の中で最も使用頻度が高いメニューを第1の記憶手段8の記憶メニューとすることにより、ユーザの使用実態にあわせて標準メニューが適切に設定されるようになるので、予め設定された標準メニュー以外のメニューを日常的に使用するユーザであっても、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【0071】
なお、本実施の形態においては、第1の記憶手段8の記憶メニューを更新するタイミングを調理終了時に行う構成で説明したが、このタイミングは調理するメニューが確定してから、取消入力手段5によって待機状態に戻るまでの間の任意のタイミングに変更可能である。
【0072】
(実施の形態9)
図1に示す第1の記憶手段8と第2の記憶手段9は、不揮発性のメモリで構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0073】
以上のように構成することにより、本実施の形態においては、仮にメモリの内容を保持するために必要な電源供給が遮断された場合でも、記憶メニューを保持することができるので、電源供給の遮断が発生した場合でも、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0074】
以上のように、本発明にかかる炊飯器は、メニュー選択の煩わしさを軽減し、かつ、メニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができ、優れたメニュー選択操作性を得ることができるので、主にメニュー選択の煩わしさを軽減するために、使用したメニューを記憶するように構成した炊飯器として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の実施の形態1における炊飯器のブロック図
【図2】同炊飯器の待機状態から調理開始までの動作を示すフローチャート
【図3】同炊飯器の調理開始から待機状態に戻るまでの動作を示すフローチャート
【図4】本発明の実施の形態2における炊飯器の待機状態から調理開始までの動作を示すフローチャート
【図5】本発明の実施の形態3における炊飯器の待機状態から調理開始までの動作を示すフローチャート
【図6】同炊飯器の調理開始から待機状態に戻るまでの動作を示すフローチャート
【図7】本発明の実施の形態4における炊飯器の待機状態から調理開始までの動作を示すフローチャート
【図8】本発明の実施の形態5における炊飯器の待機状態から調理開始までの動作を示すフローチャート
【図9】本発明の実施の形態6における炊飯器の待機状態から調理開始までの動作を示すフローチャート
【図10】本発明の実施の形態7における炊飯器の待機状態から調理開始までの動作を示すフローチャート
【図11】本発明の実施の形態8における炊飯器のブロック図
【図12】同炊飯器の調理開始から待機状態に戻るまでの動作を示すフローチャート
【符号の説明】
【0076】
1 鍋
2 加熱手段
3 メニュー選択手段
4 表示手段
5 調理開始入力手段
6 制御手段
7 取消入力手段
8 第1の記憶手段
9 第2の記憶手段
10 記憶メニュー呼出手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、主にメニュー選択の煩わしさを軽減するために、使用したメニューを記憶するように構成した炊飯器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の炊飯器は、複数の調理メニューを有し、メニュー選択ボタンによって所望の調理メニューを選択するように構成し、予め定められたメニューについては調理時にメニューが記憶され、調理終了後に記憶メニューが自動で設定され、次回の調理時には、わざわざメニュー選択しないで良いように構成している(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−360422号公報(第3−10頁、第20図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような従来の炊飯器では、予め定められた記憶可能メニューの使用後は、必ず記憶メニューが設定された状態となってしまうため、ユーザにとって使用頻度が低いメニューが記憶可能メニューとなっていた場合は、そのメニューを使用した次の調理時は、わざわざ普段使用しているメニューを選択し直す必要が生じたり、メニュー変更を忘れてそのまま調理を開始し、本来とは異なるメニューで調理してしまい、調理を失敗する可能性があるという問題があった。また、記憶不可のメニューについては、連日使用する場合は、毎回メニュー選択を行わなければならないという問題もあった。
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、メニュー選択の煩わしさを軽減し、かつ、メニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができるようにし、優れたメニュー選択操作性を得るようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記目的を達成するために、炊飯器本体の内部に米などの調理物や水を入れる鍋を収納し、この鍋を加熱手段により加熱し、メニュー選択手段により少なくとも2つの調理メニューから使用する調理メニューを選択し、メニュー選択手段によって選択された調理メニュー名などを表示手段に表示し、調理開始入力を行う調理開始入力手段による入力があるとメニュー選択手段によって選択されたメニューに応じて制御手段により加熱手段を制御して調理を行い、白米などの一般的によく使用される調理メニューを第1の記憶手段に予め記憶し、メニュー選択手段によって選択された調理メニューを所定のタイミングで第2の記憶手段に記憶し、第2の記憶手段に記憶されている調理メニューを呼び出す記憶メニュー呼出手段により呼び出すよう構成し、調理動作や保温動作を取り消す取消入力手段による入力があったタイミングで、第1の記憶手段に記憶されているメニューが設定された状態となり、記憶メニュー呼出手段による入力があると、第2の記憶手段に記憶されている調理メニューを設定した状態となるよう構成したものである。
【0006】
これによって、よく使用する標準メニューを使用する場合は、メニュー選択の必要がなく、また、稀にしか使用しないメニューを使用した場合でも、次回の調理時にメニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができ、また、標準メニュー以外のメニューを連続して使用したい場合も、記憶メニュー呼出手段の1回の操作だけでメニュー選択が可能となり、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の炊飯器は、メニュー選択の煩わしさを軽減し、かつ、メニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができ、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
第1の発明は、炊飯器本体の内部に収納され米などの調理物や水を入れる鍋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、少なくとも2つの調理メニューから使用する調理メニューを選択するメニュー選択手段と、前記メニュー選択手段によって選択された調理メニュー名などを表示する表示手段と、調理開始入力を行う調理開始入力手段と、前記調理開始入力手段による入力があると前記メニュー選択手段によって選択されたメニューに応じて前記加熱手段を制御して調理を行う制御手段と、調理動作や保温動作を取り消す取消入力手段と、白米などの一般的によく使用される調理メニューを予め記憶している第1の記憶手段と、前記メニュー選択手段によって選択された調理メニューを所定のタイミングで記憶する第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段に記憶されている調理メニューを呼び出す記憶メニュー呼出手段とを備え、前記取消入力手段による入力があったタイミングで、前記第1の記憶手段に記憶されているメニューが設定された状態となり、前記記憶メニュー呼出手段による入力があると、前記第2の記憶手段に記憶されている調理メニューを設定した状態となるよう構成したものであり、すべてのメニューを記憶可能とし、ユーザが必要としない(要求しない)場合は、よく使用する標準メニュー(例えば「白米」)が設定された状態とし、ユーザが必要とする場合(要求した場合)のみ記憶メニューを呼び出すようにすることにより、よく使用する標準メニューを使用する場合は、メニュー選択の必要がなく、また、稀にしか使用しないメニューを使用した場合でも、次回の調理時にメニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができ、また、標準メニュー以外のメニューを連続して使用したい場合も、記憶メニュー呼出手段の1回の操作だけでメニュー選択が可能となるので、メニュー選択の煩わしさを軽減することができ、かつ、メニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができ、優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0009】
第2の発明は、上記第1の発明において、第2の記憶手段は、メニュー選択手段によって選択メニューが変更されたタイミングで選択中のメニューを記憶するようにしたものであり、メニュー選択中に誤って取消入力手段によってメニュー選択を終了させてしまった場合でも、最初からメニュー選択をやり直す必要がなく、再度記憶メニュー呼出手段による入力を行うだけで取消入力手段による入力を行う直前のメニュー選択状態に戻すことができるので、より優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0010】
第3の発明は、上記第1の発明において、第2の記憶手段は、調理開始入力手段による入力があったタイミングで選択中のメニューを記憶するようにしたものであり、調理を開始する目的以外でメニュー選択を行った場合(例えば、選択できるメニューの確認等)のメニュー選択情報を排除し、実際に調理を開始したメニューのみを記憶するようになるので、より正確に使用メニューを記憶することができ、優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0011】
第4の発明は、上記第1の発明において、第2の記憶手段は、制御手段による調理が完了した後に、取消入力手段による入力があったタイミングで選択中のメニューを記憶するようにしたものであり、誤ったメニューで調理を開始してしまったことに気付いてすぐに調理を取り消した場合のメニュー選択情報は記憶せず、実際に調理を完了したメニューのみを記憶するようになるので、より正確に使用メニューを記憶することができ、優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0012】
第5の発明は、上記第1〜4のいずれか1つの発明において、記憶メニュー呼出手段は、メニュー選択開始前におけるメニュー選択手段としたものであり、操作部を複雑化させることなく、かつ、従来と同様の使用方法で同様の効果を得ることができ、優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0013】
第6の発明は、上記第1〜4のいずれか1つの発明において、記憶メニュー呼出手段は、メニュー選択手段の所定時間以上の連続入力(長押し)で調理メニューを呼び出すようにしたものであり、操作部を複雑化させることなく、従来の使用方法の延長上の操作で同様の効果を得ることができ、かつ、ユーザの意思に反して記憶メニューが呼び出されることを防ぐことができ、優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0014】
第7の発明は、上記第1〜4のいずれか1つの発明において、記憶メニュー呼出手段は、調理開始入力手段の所定時間以上の連続入力(長押し)で調理メニューを呼び出すようにしたものであり、操作部を複雑化させることなく、従来の使用方法の延長上の操作で同様の効果を得ることができ、かつ、ユーザの意思に反して記憶メニューが呼び出されることを防ぐことができ、優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0015】
第8の発明は、上記第1〜7のいずれか1つの発明において、第1の記憶手段は、予め定められた調理メニューが使用されると、記憶メニューをそのメニューに更新するようにしたものであり、使用可能な調理メニューの中に一般的によく使用する調理メニューが複数ある場合(例えば「白米」と「無洗米」)に、それらの調理メニューがユーザの使用実態にあわせて適切に設定されるようになるので、さらに優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0016】
第9の発明は、上記第1〜8のいずれか1つの発明において、所定の期間内での各メニューの使用頻度を記憶するメニュー使用頻度記憶手段を備え、使用頻度記憶手段に記憶されている各メニューの使用頻度の中で最も使用頻度が高いメニューを第1の記憶手段の記憶メニューとするようにしたものであり、ユーザの使用実態にあわせて標準メニューが適切に設定されるようになるので、予め設定された標準メニュー以外のメニューを日常的に使用するユーザであっても、同様の効果を得ることができ、優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0017】
第10の発明は、上記第1〜9のいずれか1つの発明において、第1の記憶手段と第2の記憶手段は、不揮発性のメモリで構成したものであり、仮にメモリの内容を保持するために必要な電源供給が遮断された場合でも、記憶メニューを保持することができるので、電源供給の遮断が発生した場合でも、同様の効果を得ることができ、優れたメニュー選択操作性を備えた炊飯器を得ることができる。
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0019】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における炊飯器のブロック図を示すものである。
【0020】
図1に示すように、鍋1は内部に米と水を入れ、加熱手段2によって加熱される。鍋1の温度を鍋温度検知手段101によって検知し、制御手段(マイクロコンピュータ)6に送られる。計時手段102は調理中の各調理工程(例えば、吸水工程)や保温中の各保温工程(例えば、高温温調工程)での経過時間を計測し、計測した時間を制御手段6に送信する。シーケンス記憶手段103は制御手段6が調理時に使用する調理シーケンスおよび保温時に使用する保温シーケンスを記憶するもので、メニュー選択手段3によって選択される各調理メニューに対応した調理シーケンスを記憶している。
【0021】
表示手段4はユーザに各種情報を提示するためのLCDであり、例えばメニュー選択手段3によってユーザが調理メニュー変更操作を行うと、制御手段6は表示手段2に表示している現在選択中の調理メニューを変更する。ユーザは表示手段2に表示される調理メニュー選択情報を見ながらメニュー選択手段3を用いて調理メニューを決定し、調理開始入力手段5によって調理を開始する。調理が開始されると制御手段6はメニュー選択手段3を用いてユーザが選択した調理メニューに対応した調理シーケンスをシーケンス記憶手段103に記憶されている調理シーケンスの中から選択して、選択した調理シーケンスと鍋温度検知手段101が検知した鍋1の温度と計時手段102が計測した各調理工程での経過時間に基づいて加熱手段2を制御して調理を行う。取消入力手段7は、制御手段6による調理動作や、メニュー選択手段3によるメニュー選択動作を取り消すためのものである。
【0022】
第1の記憶手段8は、一般的によく使用される調理メニュー(本実施の形態においては「白米」)を予め記憶しておくもので、取消入力手段7による入力があると、制御手段6は、調理メニューを第1の記憶手段8に記憶されている調理メニューに変更し、その調理メニューが設定された状態であることを表示手段4に表示する。
【0023】
第2の記憶手段9は、使用した調理メニューを記憶するもので、メニュー選択手段3によって調理メニューが変更されたタイミングで選択されている調理メニューを記憶する。記憶メニュー呼出手段10は、第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューを呼び出すためのものである。記憶メニュー呼出手段10による入力があると、制御手段6は、調理メニューを第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューに変更し、その調理メニューが設定された状態であることを表示手段4に表示する。
【0024】
上記構成において図2および図3のフローチャートを参照しながら動作、作用を説明する。図2は、本実施の形態における炊飯器の待機状態(調理および保温を行っていない状態)から調理開始までの動作を示すフローチャートである。また、図3は、本実施の形態における炊飯器の調理開始から待機状態に戻るまでの動作を示すフローチャートである。
【0025】
図2において、まず、ステップS1では、制御手段6はユーザによる調理開始入力手段5の入力があったかどうかを判定し、入力があった場合は待機状態の処理を終了し、選択されている調理メニューの調理動作へ移行する(後述の図3のフローチャートへ移行する)。入力がなかった場合はステップS2へ進み、ステップS2では、制御手段6はユーザによる記憶メニュー呼出手段10の入力があったかどうかを判定する。入力があった場合は、ステップS3で制御手段6は第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューを呼び出し、その調理メニューを現在の調理メニューに設定してからステップS4に進む。
【0026】
一方、ステップS2で記憶メニュー呼出手段10の入力がなかった場合はそのままステップS4に進む。ステップS4では、制御手段6は制御状態が調理メニュー選択状態であるかを判定し、調理メニュー選択状態でなかった場合にはステップS5に進み、ステップS5では、制御手段6はユーザによるメニュー選択手段3の入力があったかどうかを判定する。入力があった場合は、ステップS6で制御手段6は制御状態を調理メニュー選択状態に変更してからステップS13に進む。一方、ステップS5でメニュー選択手段3の入力がなかった場合はそのままステップS13に進む。ステップS13では、制御手段6は制御状態が調理メニュー選択状態である場合は、選択可能なすべての調理メニューの点灯表示と、選択中の調理メニューの点滅表示を表示手段4に表示し、調理メニュー選択状態でない場合は、設定されている調理メニューを表示手段4に点灯表示する。ステップS13終了後は、ステップS1に戻る。
【0027】
ところで、ステップS4で調理メニュー選択状態であった場合はステップS7に進み、ステップS7では、制御手段6はユーザによる取消入力手段7の入力があったかどうかを判定する。入力がなかった場合はステップS8に進み、ステップS8では、制御手段6はユーザによるメニュー選択手段3の入力があったかどうかを判定する。入力があった場合は、ステップS9で制御手段6は選択中の調理メニューを予め定められたメニュー選択順の次の調理メニューに変更して、変更後の調理メニューをステップS10で第2の記憶手段9に記憶してからステップS13に進む。
【0028】
一方、ステップS8でメニュー選択手段3の入力がなかった場合はそのままステップS13へ進む。また、ステップS7で取消入力手段7の入力があった場合はステップS11に進み、ステップS11では、制御手段6は第1の記憶手段8に記憶されている調理メニューを呼び出し、その調理メニューを現在の調理メニューに設定してからステップS12に進む。ステップS12では、制御手段6はメニュー選択状態を解除してステップS13に進む。ステップS13での動作は上述の通りである。
【0029】
つぎに、調理開始後の動作を示す図3において、まず、ステップS21では、制御手段6はユーザによる取消入力手段7の入力があったかどうかを判定する。入力があった場合は、ステップS28で制御手段6は第1の記憶手段8に記憶されている調理メニューを呼び出し、その調理メニューを現在の調理メニューに設定してからステップS29に進み、ステップS29では、制御手段6は設定されている調理メニューを表示手段4に点灯表示する。ステップS29終了後は待機状態へ移行する(前述の図2のフローチャートへ)。
【0030】
一方、ステップS21で取消入力手段7の入力がなかった場合はステップS22へ進み、ステップS22では、制御手段6はメニュー選択手段3を用いてユーザが選択した調理メニューに対応した調理シーケンスをシーケンス記憶手段103に記憶されている調理シーケンスの中から選択して、選択した調理シーケンスと鍋温度検知手段101が検知した鍋1の温度と計時手段102が計測した各調理工程での経過時間に基づいて加熱手段2を制御して調理を行う。
【0031】
つぎにステップS23に進み、ステップS23では、制御手段6は調理中の調理メニュー名や調理残時間などの調理情報を表示手段4に表示してステップS24に進む。ステップS24では、制御手段6は調理が完了したかどうかを判定し、調理が完了した場合はステップS25に進み、調理が完了していない場合はステップS21に戻る。ステップS25では、制御手段6はユーザによる取消入力手段7の入力があったかどうかを判定する。入力があった場合はステップS28に進む。ステップS28以降の動作は上述の通りである。
【0032】
一方、ステップS25で取消入力手段7の入力がなかった場合はステップS26に進み、ステップS26では、制御手段6は記憶手段103に記憶されている保温シーケンスと鍋温度検知手段101が検知した鍋1の温度と計時手段102が計測した各調理工程での経過時間に基づいて加熱手段2を制御して保温を行う。次にステップS27に進み、ステップS27では、制御手段6は保温経過時間などの保温情報を表示手段4に表示してステップS25に戻る。
【0033】
以上のように、本実施の形態においては、よく使用する標準メニュー(本実施の形態においては「白米」)を記憶する第1の記憶手段8とメニュー選択手段によって選択された調理メニューを所定のタイミングで記憶する第2の記憶手段9の2つの記憶手段を備え、メニュー選択手段3によって選択メニューが変更されたタイミングで選択中のメニューを第2の記憶手段9に記憶させ、取消入力手段7による入力があったタイミングで、第1の記憶手段8に記憶されているよく使用する標準メニューが設定された状態となり、記憶メニュー呼出手段10による入力があると、第2の記憶手段9に記憶されている最後に選択されていた(使用されていた)調理メニューを設定した状態となるようにすることにより、よく使用する標準メニューを使用する場合は、メニュー選択の必要がなく、また、第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューが自動設定されないようにしているので、稀にしか使用しないメニューを使用した場合でも、次回の調理時にメニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができ、また、標準メニュー以外のメニューを連続して使用したい場合も、記憶メニュー呼出手段10を1回操作するだけでメニュー選択が可能となり、さらに、調理メニューを変更するタイミングで第2の記憶手段9の記憶内容を更新しているので、メニュー選択中に誤って取消入力手段7によってメニュー選択を終了させてしまった場合でも、最初からメニュー選択をやり直す必要がなく、再度記憶メニュー呼出手段10による入力を行うだけで取消入力手段7による入力を行う直前のメニュー選択状態に戻すことができるので、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【0034】
(実施の形態2)
図1に示す第2の記憶手段9は、調理開始入力手段5による入力があったタイミングで選択中のメニューを記憶するように構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0035】
上記構成において図4のフローチャートを参照しながら動作、作用を説明する。図4は、本実施の形態における炊飯器の待機状態(調理および保温を行っていない状態)から調理開始までの動作を示すフローチャートである。なお、ステップS2からステップS8および、ステップS11からステップS13までの動作および調理開始後の動作は、上記実施の形態1の動作と同じであるので説明を省略する。
【0036】
図4において、調理メニュー選択状態でメニュー選択手段3の入力があった場合に移行するステップS9では、制御手段6は選択中の調理メニューを予め定められたメニュー選択順の次の調理メニューに変更して、ステップS13に進む。また、ステップS1では、制御手段6はユーザによる調理開始入力手段5の入力があったかどうかを判定し、入力があった場合は、ステップS14に進み、調理開始入力手段5による入力があった時点で選択されていた調理メニューを第2の記憶手段9に記憶してから待機状態の処理を終了し、選択されている調理メニューの調理動作へ移行する(上記実施の形態1の図3のフローチャートへ移行する)。入力がなかった場合はステップS2へ進む。
【0037】
以上のように、本実施の形態においては、第2の記憶手段9は、調理開始入力手段5による入力があったタイミングで選択中のメニューを記憶するように構成することによって、よく使用する標準メニューを使用する場合は、メニュー選択の必要がなく、また、第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューが自動設定されないようにしているので、稀にしか使用しないメニューを使用した場合でも、次回の調理時にメニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができ、また、標準メニュー以外のメニューを連続して使用したい場合も、記憶メニュー呼出手段10を1回操作するだけでメニュー選択が可能となり、さらに、調理を開始する目的以外でメニュー選択を行った場合(例えば、選択できるメニューの確認等)のメニュー選択情報を排除し、実際に調理を開始したメニューのみを記憶するようになるので、より正確に使用メニューを記憶することができ、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【0038】
(実施の形態3)
図1に示す第2の記憶手段9は、制御手段6による調理が完了した後に、取消入力手段7による入力があったタイミングで選択中のメニューを記憶するように構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0039】
上記構成において図5および図6のフローチャートを参照しながら動作、作用を説明する。図5は、本実施の形態における炊飯器の待機状態(調理および保温を行っていない状態)から調理開始までの動作を示すフローチャートである。また、図6は、本実施の形態における炊飯器の調理開始から待機状態に戻るまでの動作を示すフローチャートである。なお、図5におけるステップS9以外の動作、および、図6におけるステップS25以外の動作は、上記実施の形態1の動作と同じであるので説明を省略する。
【0040】
図5において、調理メニュー選択状態でメニュー選択手段3の入力があった場合に移行するステップS9では、制御手段6は選択中の調理メニューを予め定められたメニュー選択順の次の調理メニューに変更して、ステップS13に進む。
【0041】
図6において、制御手段6による調理制御が終了した後に移行するステップS25では、制御手段6はユーザによる取消入力手段7の入力があったかどうかを判定する。入力があった場合はステップS30に進み、ステップS30では、制御手段6は取消入力手段7による入力があった時点で選択されていた調理メニュー(すなわち最後に調理を完了した調理メニュー)を第2の記憶手段9に記憶してからステップS28に進む。一方、ステップS25で取消入力手段7の入力がなかった場合はステップS26に進む。
【0042】
以上のように、本実施の形態においては、第2の記憶手段9は、制御手段6による調理が完了した後に、取消入力手段7による入力があったタイミングで選択中のメニューを記憶するように構成することによって、よく使用する標準メニューを使用する場合は、メニュー選択の必要がなく、また、第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューが自動設定されないようにしているので、稀にしか使用しないメニューを使用した場合でも、次回の調理時にメニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができ、また、標準メニュー以外のメニューを連続して使用したい場合も、記憶メニュー呼出手段10を1回操作するだけでメニュー選択が可能となり、さらに、誤ったメニューで調理を開始してしまったことに気付いてすぐに調理を取り消した場合のメニュー選択情報は記憶せず、実際に調理を完了したメニューのみを記憶するようになるので、より正確に使用メニューを記憶することができ、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【0043】
(実施の形態4)
図1に示す記憶メニュー呼出手段10は、メニュー選択開始前におけるメニュー選択手段3であるように構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0044】
上記構成において図7のフローチャートを参照しながら動作、作用を説明する。図7は、本実施の形態における炊飯器の待機状態(調理および保温を行っていない状態)から調理開始までの動作を示すフローチャートである。なお、ステップS1およびステップS6以外の動作および調理開始後の動作は、上記実施の形態1の動作と同じであるので説明を省略する。
【0045】
まず、ステップS1では、制御手段6はユーザによる調理開始入力手段5の入力があったかどうかを判定し、入力があった場合は待機状態の処理を終了し、選択されている調理メニューの調理動作へ移行する(後述の図3のフローチャートへ移行する)。入力がなかった場合はステップS4へ進む。また、メニュー選択状態ではないときにメニュー選択手段3の入力があった場合に移行するステップS6では、制御手段6は制御状態を調理メニュー選択状態に変更してステップS15に進む。ステップS15では、制御手段6は第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューを呼び出し、その調理メニューを現在の調理メニューに設定してからステップS13に進む。
【0046】
以上のように、本実施の形態においては、記憶メニュー呼出手段10は、メニュー選択開始前におけるメニュー選択手段3であるように構成することにより、操作部の構成要素を1つ削減できるので、操作部を複雑化させることなく、かつ、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができ、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【0047】
(実施の形態5)
図1に示す記憶メニュー呼出手段10は、メニュー選択手段3の所定時間以上の連続入力(長押し)で調理メニューを呼び出すように構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0048】
上記構成において図8のフローチャートを参照しながら動作、作用を説明する。図8は、本実施の形態における炊飯器の待機状態(調理および保温を行っていない状態)から調理開始までの動作を示すフローチャートである。なお、ステップS4からステップS13までの動作および調理開始後の動作は、上記実施の形態1の動作と同じであるので説明を省略する。
【0049】
図8において、メニュー選択状態ではないときにメニュー選択手段3の入力があった場合に移行するステップS6では、制御手段6は制御状態を調理メニュー選択状態に変更してステップS46に進む。ステップS46では、制御手段6はメニュー選択手段3の連続入力状態であることを記録してステップS13に進む。ステップS13では、制御手段6は制御状態が調理メニュー選択状態である場合は、選択可能なすべての調理メニューの点灯表示と、選択中の調理メニューの点滅表示を表示手段4に表示し、調理メニュー選択状態でない場合は、設定されている調理メニューを表示手段4に点灯表示する。
【0050】
ステップS13終了後はステップS41に進み、ステップS41では、制御手段6は、メニュー選択手段3の連続入力状態であるかを判定し、連続入力状態でない場合はステップS1へ進み、連続入力状態である場合はステップS42へ進む。ステップS42では、制御手段6はメニュー選択手段3の入力が現在も継続されているかどうかを判定し、継続中であった場合はステップS44へ進み、ステップS44では、制御手段6はメニュー選択手段3の連続入力時間が所定の時間(本実施の形態においては2秒)を経過したかを判定する。
【0051】
ここで、所定の時間が経過していなかった場合はステップS41に戻り、所定の時間が経過していた場合は、ステップS45で、制御手段6は第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューを呼び出し、その調理メニューを現在の調理メニューに設定してからステップS41に戻る。ところで、ステップS42で、メニュー選択手段3の連続入力が継続されていないと判定した場合はステップS43に進み、ステップS43では、制御手段6はメニュー選択手段3の連続入力状態であるという記録をクリアしてステップS1に進む。
【0052】
以上のように、本実施の形態においては、記憶メニュー呼出手段10は、メニュー選択手段3の所定時間以上の連続入力(長押し)で調理メニューを呼び出すようように構成することにより、操作部の構成要素を1つ削減できるので、操作部を複雑化させることなく、かつ、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができ、さらに、従来からメニュー選択時に使用しているメニュー選択手段3の連続入力という従来の操作方法の延長上の操作であるのでユーザが理解しやすく、また、ユーザが意図的にメニュー選択手段3の連続入力(長押し)しない限りは第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューが呼び出されないようにしているので、ユーザの意思に反して記憶メニューが呼び出されることを防ぐことができるので、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【0053】
なお、本実施の形態においては、記憶メニュー呼出のためのメニュー選択手段3の連続入力時間を2秒として説明したが、ユーザの負担が大きくならない程度の時間であれば他の時間に置き換えてもよい。
【0054】
(実施の形態6)
図1に示す記憶メニュー呼出手段10は、調理開始手段入力5の所定時間以上の連続入力(長押し)で調理メニューを呼び出すように構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0055】
上記構成において図9のフローチャートを参照しながら動作、作用を説明する。図9は、本実施の形態における炊飯器の待機状態(調理および保温を行っていない状態)から調理開始までの動作を示すフローチャートである。なお、ステップS4からステップS13までの動作および調理開始後の動作は、上記実施の形態1の動作と同じであるので説明を省略する。
【0056】
図9において、ステップS1では、制御手段6はユーザによる調理開始入力手段5の入力があったかどうかを判定し、入力があった場合はステップS54に進み、ステップS54では、制御手段6は調理開始入力手段5の連続入力状態であることを記録してステップS55に進む。ステップS55では、制御手段6は調理開始入力手段5の連続入力時間が所定の時間(本実施の形態においては2秒)を経過したかを判定する。
【0057】
ここで、所定の時間が経過していなかった場合はステップS1に戻り、所定の時間が経過していた場合は、ステップS56に進む。ステップS56では、制御手段6は第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューを呼び出し、その調理メニューを現在の調理メニューに設定してステップS53に進み、ステップS53では、制御手段6は調理開始入力手段5の連続入力状態である記録をクリアしてから待機状態の処理を終了し、選択されている調理メニューの調理動作へ移行する(図3のフローチャートへ移行する)。
【0058】
一方、ステップS1で調理開始入力手段5の入力がなかったと判定した場合はステップS51に進み、ステップS51では、制御手段6は調理開始入力手段5の連続入力状態記録があるかを判定し、連続入力状態記録がある場合、すなわち、調理開始入力手段5の連続入力状態で所定の時間が経過する前に入力が途絶えた場合はステップS53へ進み、連続入力状態でない場合はステップS52へ進む。ステップS52では、制御手段6は調理開始入力手段5の連続入力状態である記録をクリアしてステップS4に進む。
【0059】
以上のように、本実施の形態においては、記憶メニュー呼出手段10は、調理開始入力手段5の所定時間以上の連続入力(長押し)で調理メニューを呼び出すように構成することにより、操作部の構成要素を1つ削減できるので、操作部を複雑化させることなく、かつ、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができ、さらに、従来から調理開始時に使用している調理開始入力手段5の連続入力という従来の操作方法の延長上の操作であるのでユーザが理解しやすく、また、ユーザが意図的に調理開始入力手段5の連続入力(長押し)しない限りは第2の記憶手段9に記憶されている調理メニューが呼び出されないようにしているので、ユーザの意思に反して記憶メニューが呼び出されることを防ぐことができるので、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【0060】
なお、本実施の形態においては、記憶メニュー呼出のための調理開始入力手段5の連続入力時間を2秒として説明したが、ユーザの負担が大きくならない程度の時間であれば他の時間に置き換えてもよい。
【0061】
(実施の形態7)
図1に示す第1の記憶手段8は、予め定められたメニュー(本実施の形態においては「白米」と「無洗米」)が使用されると、記憶メニューをそのメニューに更新するように構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0062】
上記構成において図10のフローチャートを参照しながら動作、作用を説明する。図10は、本実施の形態における炊飯器の待機状態(調理および保温を行っていない状態)から調理開始までの動作を示すフローチャートである。なお、ステップS2からステップS13までの動作および調理開始後の動作は、上記実施の形態1の動作と同じであるので説明を省略する。
【0063】
図10において、ステップS1では、制御手段6はユーザによる調理開始入力手段5の入力があったかどうかを判定し、入力がなかった場合はステップS2に進み、入力があった場合はステップS61に進む。ステップS61では、制御手段6は選択されている調理メニューが予め定められた所定のメニュー(本実施の形態においては「白米」と「無洗米」)であるかを判定し、所定のメニューである場合はステップS62で第1の記憶手段8の記憶内容をその調理メニューに書き換えてから待機状態を終了して調理動作へ移行し、所定のメニューでない場合はそのまま待機状態を終了して調理動作へ移行する。
【0064】
以上のように、本実施の形態においては、第1の記憶手段8は、予め定められたメニューが使用されると、記憶メニューをそのメニューに更新するように構成することにより、上記実施の形態1と同様の効果に加え、使用可能な調理メニューの中に一般的によく使用する調理メニューが複数ある場合(例えば「白米」と「無洗米」)に、それらの調理メニューがユーザの使用実態にあわせて適切に設定されるようになるので、さらに優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【0065】
なお、本実施の形態においては、調理開始入力手段5の入力があったタイミングで第1の記憶手段8の記憶メニューを更新するかどうかの判定を行う構成で説明したが、第1の記憶手段8の記憶メニューを更新するタイミングは調理するメニューが確定してから、取消入力手段5によって待機状態に戻るまでの間の任意のタイミングに変更可能である。
【0066】
(実施の形態8)
図11は、本発明の実施の形態8における炊飯器のブロック図を示すものである。
【0067】
図11に示すように、メニュー使用頻度記憶手段11は、所定の期間内(本実施の形態においては過去10回分)での各メニューの使用頻度を記憶するもので、過去10回分の使用メニューを記憶することができる。制御手段6は調理制御が完了したタイミングで、使用頻度記憶手段11に今回調理した調理メニューを記憶させ、さらに、第1の記憶手段8の記憶内容をその時点で最も使用回数が多い調理メニューに書き換えるように構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じであり、同一符号を付して説明を省略する。
【0068】
上記構成において図12のフローチャートを参照しながら動作、作用を説明する。図12は、本実施の形態における炊飯器の調理開始から待機状態に戻るまでの動作を示すフローチャートである。なお、ステップS21からステップS23、ステップS25からステップS29の動作および調理開始までの動作は、上記実施の形態1の動作と同じであるので説明を省略する。
【0069】
ステップS24では、制御手段6は調理が完了したかどうかを判定し、調理が完了した場合はステップS71に進み、調理が完了していない場合はステップS21に戻る。ステップS71では、制御手段6は今回調理した調理メニューをメニュー使用頻度記憶手段11に記憶させてステップS72に進む。なお、このとき、メニュー使用頻度記憶手段11に記憶されていた最も古い記憶内容(本実施の形態においては11回前の使用メニュー)は破棄される。ステップS72では、制御手段6はメニュー使用頻度記憶手段11に記憶されている調理メニューの中で最も記憶数が多い調理メニューを算出し、ステップS73に進む。ステップS73では、制御手段6は第1の記憶手段8の記憶内容をステップS72で算出した調理メニューに書き換えてステップS25に進む。
【0070】
以上のように、本実施の形態においては、所定の期間内(本実施の形態においては過去10回分)での各メニューの使用頻度を記憶するメニュー使用頻度記憶手段11を備え、使用頻度記憶手段11に記憶されている各メニューの使用頻度の中で最も使用頻度が高いメニューを第1の記憶手段8の記憶メニューとすることにより、ユーザの使用実態にあわせて標準メニューが適切に設定されるようになるので、予め設定された標準メニュー以外のメニューを日常的に使用するユーザであっても、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【0071】
なお、本実施の形態においては、第1の記憶手段8の記憶メニューを更新するタイミングを調理終了時に行う構成で説明したが、このタイミングは調理するメニューが確定してから、取消入力手段5によって待機状態に戻るまでの間の任意のタイミングに変更可能である。
【0072】
(実施の形態9)
図1に示す第1の記憶手段8と第2の記憶手段9は、不揮発性のメモリで構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0073】
以上のように構成することにより、本実施の形態においては、仮にメモリの内容を保持するために必要な電源供給が遮断された場合でも、記憶メニューを保持することができるので、電源供給の遮断が発生した場合でも、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる、優れたメニュー選択操作性を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0074】
以上のように、本発明にかかる炊飯器は、メニュー選択の煩わしさを軽減し、かつ、メニュー記憶に起因するメニュー選択ミスを防ぐことができ、優れたメニュー選択操作性を得ることができるので、主にメニュー選択の煩わしさを軽減するために、使用したメニューを記憶するように構成した炊飯器として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の実施の形態1における炊飯器のブロック図
【図2】同炊飯器の待機状態から調理開始までの動作を示すフローチャート
【図3】同炊飯器の調理開始から待機状態に戻るまでの動作を示すフローチャート
【図4】本発明の実施の形態2における炊飯器の待機状態から調理開始までの動作を示すフローチャート
【図5】本発明の実施の形態3における炊飯器の待機状態から調理開始までの動作を示すフローチャート
【図6】同炊飯器の調理開始から待機状態に戻るまでの動作を示すフローチャート
【図7】本発明の実施の形態4における炊飯器の待機状態から調理開始までの動作を示すフローチャート
【図8】本発明の実施の形態5における炊飯器の待機状態から調理開始までの動作を示すフローチャート
【図9】本発明の実施の形態6における炊飯器の待機状態から調理開始までの動作を示すフローチャート
【図10】本発明の実施の形態7における炊飯器の待機状態から調理開始までの動作を示すフローチャート
【図11】本発明の実施の形態8における炊飯器のブロック図
【図12】同炊飯器の調理開始から待機状態に戻るまでの動作を示すフローチャート
【符号の説明】
【0076】
1 鍋
2 加熱手段
3 メニュー選択手段
4 表示手段
5 調理開始入力手段
6 制御手段
7 取消入力手段
8 第1の記憶手段
9 第2の記憶手段
10 記憶メニュー呼出手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
炊飯器本体の内部に収納され米などの調理物や水を入れる鍋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、少なくとも2つの調理メニューから使用する調理メニューを選択するメニュー選択手段と、前記メニュー選択手段によって選択された調理メニュー名などを表示する表示手段と、調理開始入力を行う調理開始入力手段と、前記調理開始入力手段による入力があると前記メニュー選択手段によって選択されたメニューに応じて前記加熱手段を制御して調理を行う制御手段と、調理動作や保温動作を取り消す取消入力手段と、白米などの一般的によく使用される調理メニューを予め記憶している第1の記憶手段と、前記メニュー選択手段によって選択された調理メニューを所定のタイミングで記憶する第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段に記憶されている調理メニューを呼び出す記憶メニュー呼出手段とを備え、前記取消入力手段による入力があったタイミングで、前記第1の記憶手段に記憶されているメニューが設定された状態となり、前記記憶メニュー呼出手段による入力があると、前記第2の記憶手段に記憶されている調理メニューを設定した状態となるよう構成した炊飯器。
【請求項2】
第2の記憶手段は、メニュー選択手段によって選択メニューが変更されたタイミングで選択中のメニューを記憶するようにした請求項1記載の炊飯器。
【請求項3】
第2の記憶手段は、調理開始入力手段による入力があったタイミングで選択中のメニューを記憶するようにした請求項1記載の炊飯器。
【請求項4】
第2の記憶手段は、制御手段による調理が完了した後に、取消入力手段による入力があったタイミングで選択中のメニューを記憶するようにした請求項1記載の炊飯器。
【請求項5】
記憶メニュー呼出手段は、メニュー選択開始前におけるメニュー選択手段とした請求項1〜4のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項6】
記憶メニュー呼出手段は、メニュー選択手段の所定時間以上の連続入力(長押し)で調理メニューを呼び出すようにした請求項1〜4のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項7】
記憶メニュー呼出手段は、調理開始入力手段の所定時間以上の連続入力(長押し)で調理メニューを呼び出すようにした請求項1〜4のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項8】
第1の記憶手段は、予め定められた調理メニューが使用されると、記憶メニューをそのメニューに更新するようにした請求項1〜7のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項9】
所定の期間内での各メニューの使用頻度を記憶するメニュー使用頻度記憶手段を備え、使用頻度記憶手段に記憶されている各メニューの使用頻度の中で最も使用頻度が高いメニューを第1の記憶手段の記憶メニューとするようにした請求項1〜8のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項10】
第1の記憶手段と第2の記憶手段は、不揮発性のメモリで構成した請求項1〜9のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項1】
炊飯器本体の内部に収納され米などの調理物や水を入れる鍋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、少なくとも2つの調理メニューから使用する調理メニューを選択するメニュー選択手段と、前記メニュー選択手段によって選択された調理メニュー名などを表示する表示手段と、調理開始入力を行う調理開始入力手段と、前記調理開始入力手段による入力があると前記メニュー選択手段によって選択されたメニューに応じて前記加熱手段を制御して調理を行う制御手段と、調理動作や保温動作を取り消す取消入力手段と、白米などの一般的によく使用される調理メニューを予め記憶している第1の記憶手段と、前記メニュー選択手段によって選択された調理メニューを所定のタイミングで記憶する第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段に記憶されている調理メニューを呼び出す記憶メニュー呼出手段とを備え、前記取消入力手段による入力があったタイミングで、前記第1の記憶手段に記憶されているメニューが設定された状態となり、前記記憶メニュー呼出手段による入力があると、前記第2の記憶手段に記憶されている調理メニューを設定した状態となるよう構成した炊飯器。
【請求項2】
第2の記憶手段は、メニュー選択手段によって選択メニューが変更されたタイミングで選択中のメニューを記憶するようにした請求項1記載の炊飯器。
【請求項3】
第2の記憶手段は、調理開始入力手段による入力があったタイミングで選択中のメニューを記憶するようにした請求項1記載の炊飯器。
【請求項4】
第2の記憶手段は、制御手段による調理が完了した後に、取消入力手段による入力があったタイミングで選択中のメニューを記憶するようにした請求項1記載の炊飯器。
【請求項5】
記憶メニュー呼出手段は、メニュー選択開始前におけるメニュー選択手段とした請求項1〜4のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項6】
記憶メニュー呼出手段は、メニュー選択手段の所定時間以上の連続入力(長押し)で調理メニューを呼び出すようにした請求項1〜4のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項7】
記憶メニュー呼出手段は、調理開始入力手段の所定時間以上の連続入力(長押し)で調理メニューを呼び出すようにした請求項1〜4のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項8】
第1の記憶手段は、予め定められた調理メニューが使用されると、記憶メニューをそのメニューに更新するようにした請求項1〜7のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項9】
所定の期間内での各メニューの使用頻度を記憶するメニュー使用頻度記憶手段を備え、使用頻度記憶手段に記憶されている各メニューの使用頻度の中で最も使用頻度が高いメニューを第1の記憶手段の記憶メニューとするようにした請求項1〜8のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項10】
第1の記憶手段と第2の記憶手段は、不揮発性のメモリで構成した請求項1〜9のいずれか1項に記載の炊飯器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−61731(P2008−61731A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−241000(P2006−241000)
【出願日】平成18年9月6日(2006.9.6)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月6日(2006.9.6)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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