説明

炭水化物に対する細胞性免疫を活性化し得る微生物またはその部分

本発明は、腫瘍および胃腸障害の予防および処置の分野に関する。より詳細には、本発明は、Core−1陽性癌腫の予防および処置に関する。本発明は、coreoticsおよびそれを調製するための方法ならびにそれを用いたcore−1陽性障害の予防および処置の方法に関する。本発明は、Core−1、ならびにCore−1を有する腫瘍細胞およびCore−1を有する分子に対して免疫応答を誘導するのに適したCore−1陽性微生物およびその断片を含んでいる栄養補助食品(nutraceutical)および薬学的組成物を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのCore−1陽性微生物および/または少なくとも1つのそのCore−1陽性の断片もしくは溶解物を含んでいる、栄養補助食品および/または薬学的組成物からなる群から選択される製剤であって、ここで、該Core−1陽性微生物および/または該そのCore−1陽性の断片もしくは溶解物は、少なくとも1つのCore−1特異的抗体によって認識される、製剤。
【請求項2】
請求項1に記載の製剤であって、前記Core−1陽性微生物および/または前記そのCore−1陽性の断片もしくは溶解物は、
・Nemod−TF1
・Nemod−TF2
・A78−G/A7
・HB−T1
・HH8
からなる群から選択される少なくとも1つのCore−1特異的抗体によって認識される、製剤。
【請求項3】
請求項1または2に記載の製剤であって、前記Core−1陽性微生物は、enterobacterioceae、Escherichia coli、Streptococcus、Bacteroides、Rhuminococcus、Lactobacillus、Bifidobacterium、Peptostreptococcus、Fusobacterium、Johnsonella、Atopobium、Staphylococcus、Eubacterium、Finegoldia、Clostridium、Eggerthella、Butyribacterium、Citrobacter、PropionibacteriumおよびCorynebacterium、Bacteroides ovatus、Bacteroides thetaiotaomicron、Bacteroides acidophilus、Bacteroides caccae、AG6(DSM18726)および/またはMU1(DSM18728)からなる群から選択され、ここで、該群から選択される該微生物は、Core−1陽性であり、少なくとも1つのCore−1特異的抗体によって認識される、製剤。
【請求項4】
請求項1から3のうちの1項に記載の製剤であって、前記Core−1特異的微生物および/またはそのCore−1陽性の断片もしくは溶解物は、該Core−1特異的微生物の投与時に、Core−1に対して特異的な免疫をもたらし、その免疫は、以下のとおり判定され得る:
a)該Core−1陽性微生物は、
・Nemod−TF1
・Nemod−TF2
・A78−G/A7
からなる群から選択される、少なくとも1つ、好ましくは2つのCore−1特異的抗体によって特異的に認識され、そして/または
b)該Core−1特異的微生物および/またはそのCore−1陽性の断片もしくは溶解物は、請求項24に定義されるような少なくとも1つの液性免疫応答試験において陽性であることを特徴とし、そして/または
c)該Core−1特異的微生物および/またはそのCore−1陽性の溶解物もしくは断片は、請求項25に定義されるようなCore−1に対する少なくとも1つの細胞性免疫応答試験において陽性であることを特徴とする、
製剤。
【請求項5】
請求項1から4のうちの少なくとも1項に記載の製剤であって、前記微生物は、Core−1陽性であり、
・Nemod−TF1
・Nemod−TF2
・A78−G/A7
からなる群から選択される少なくとも2つのCore−1特異的抗体によって特異的に認識され、ここで、該抗体の結合は、過ヨウ素酸塩感受性であり、過ヨウ素酸塩処理後に結合の低下を示す、製剤。
【請求項6】
上記請求項のいずれかに記載の製剤であって、前記Core−1陽性微生物または前記Core−1陽性微生物の断片は、図19の#1、#2、#3、#4および/もしくは#5ならびに/またはその繰り返し単位を含む群から選択される炭水化物構造のうちの少なくとも1つを含む、製剤。
【請求項7】
上記請求項のいずれかに記載の製剤であって、前記Core−1陽性微生物は、Bacteroidesであり、該Core−1陽性Bacteroidesは、
・Nemod−TF1
・Nemod−TF2
・A78−G/A7
・HB−T1
・HH8
からなる群から選択される少なくとも1つ、好ましくは2つのCore−1特異的抗体によって認識され、ここで、該抗体の結合は、過ヨウ素酸塩感受性であり、過ヨウ素酸塩処理後に結合の低下を示す、製剤。
【請求項8】
請求項7に記載の製剤であって、前記Bacteroidesは、AG6(DSM18726)、MU1(DSM18728)および/またはAG6ホモログもしくはMU1ホモログであり、ここで、該ホモログは、Bacteroidesであり、
・Nemod−TF1
・Nemod−TF2
・A78−G/A7
・HB−T1
・HH8
からなる群から選択される少なくとも2つのCore−1特異的抗体によって認識されることを特徴とし、ここで、該抗体の結合は、過ヨウ素酸塩感受性であり、過ヨウ素酸塩処理後に結合の低下を示す、製剤。
【請求項9】
ヒトまたは動物においてCore−1に対する液性免疫応答および/または細胞性免疫応答を誘導するかまたは増強する、上記請求項のいずれかに記載の製剤であって、好ましくは、細胞性免疫応答は、Th1細胞のCD4陽性T細胞および/またはCD8陽性細胞傷害性T細胞の活性化を包含する、製剤。
【請求項10】
前記Core−1陽性微生物が、化学的処理によって得られ、前記Core−1構造が露出している、請求項9に記載の製剤。
【請求項11】
少なくとも1つのCore−1特異的抗体と接触するときに該抗体によって認識され、そして結合される、Core−1陽性微生物であって、ここで、該Core−1特異的抗体は、
・Nemod−TF1
・Nemod−TF2
・A78−G/A7
・HB−T1
・HH8
からなる群から選択される、Core−1陽性微生物。
【請求項12】
請求項11に記載のCore−1陽性微生物であって、前記Core−1特異的微生物および/またはそのCore−1陽性の断片もしくは溶解物は、該Core−1特異的微生物の投与時に、Core−1に対して特異的な免疫をもたらし、その免疫は、以下のとおり判定され得る:
a)該Core−1陽性微生物は、
・Nemod−TF1
・Nemod−TF2
・A78−G/A7
からなる群から選択される、少なくとも1つ、好ましくは2つのCore−1特異的抗体によって特異的に認識され;そして/または
b)該Core−1特異的微生物および/またはそのCore−1陽性の溶解物もしくは断片は、請求項24に定義されるような少なくとも1つの液性免疫応答試験において陽性であることを特徴とし;そして/または
c)該Core−1特異的微生物および/またはそのCore−1陽性の溶解物もしくは断片は、請求項25に定義されるようなCore−1に対する少なくとも1つの細胞性免疫応答試験において陽性であることを特徴とする、
Core−1陽性微生物。
【請求項13】
請求項11または12に記載のCore−1陽性微生物であって、該微生物は、Core−1陽性であり、かつ、
・Nemod−TF1
・Nemod−TF2
・A78−G/A7
からなる群から選択される少なくとも2つのCore−1特異的抗体によって特異的に認識され、ここで、該抗体の結合は、過ヨウ素酸塩感受性であり、過ヨウ素酸塩処理後に結合の低下を示す、Core−1陽性微生物。
【請求項14】
請求項11から13のうちの1項に記載のCore−1陽性微生物であって、該Core−1陽性微生物は、図19の#1、#2、#3、#4および/もしくは#5ならびに/またはその繰り返し単位を含む群から選択される炭水化物構造のうちの少なくとも1つを含む、Core−1陽性微生物。
【請求項15】
請求項11から14のうちの少なくとも1項に記載のCore−1陽性微生物であって、該Core−1陽性微生物は、Bacteroidesであり、該Core−1陽性Bacteroidesは、
・Nemod−TF1
・Nemod−TF2
・A78−G/A7
・HB−T1
・HH8
からなる群から選択される少なくとも1つ、好ましくは2つのCore−1特異的抗体によって認識され、ここで、該抗体の結合は、過ヨウ素酸塩感受性であり、過ヨウ素酸塩処理後に結合の低下を示す、Core−1陽性微生物。
【請求項16】
請求項15に記載のCore−1陽性微生物であって、前記Bacteroidesは、AG6(DSM18726)、MU1(DSM18728)および/またはAG6ホモログもしくはMU1ホモログであり、ここで、該ホモログは、それがBacteroidesであり、
・Nemod−TF1
・Nemod−TF2
・A78−G/A7
・HB−T1
・HH8
からなる群から選択される少なくとも2つのCore−1特異的抗体によって認識されることを特徴とし、ここで、該抗体の結合は、過ヨウ素酸塩感受性であり、過ヨウ素酸塩処理後に結合の低下を示す、Core−1陽性微生物。
【請求項17】
腫瘍を治療するためかまたは予防するための薬物および/または栄養補助食品を製造するための、請求項11から16のうちの少なくとも1項に記載のCore−1陽性微生物ならびに/またはそのCore−1陽性の断片もしくは溶解物の使用。
【請求項18】
Core−1、Core−1抗原またはCore−1陽性腫瘍細胞に対して特異的な液性免疫応答および/または細胞性免疫応答を誘導するかまたは増強するための、請求項1から10のうちの少なくとも1項に記載の製剤、請求項11から16のいずれかにおいて定義されるCore−1陽性微生物、および/または該Core−1陽性の断片もしくは溶解物の使用であって、該使用は、有効量の該製剤、該Core−1陽性微生物および/または該そのCore−1陽性断片もしくは溶解物をヒトまたは動物に投与することを包含する、使用。
【請求項19】
少なくとも1つのヒトまたは動物において投与されたときにCore−1特異的免疫応答を誘導するかもしくは増強するため、および/または、Core−1陽性癌細胞を破壊する能力を有することによってCore−1陽性癌細胞に対する防御をもたらすため、および/または、Core−1陽性の疾患、腫瘍もしくは転移の発生を減少させるためかもしくは予防するため、および/または、Core−1陽性の疾患もしくは腫瘍の拡大もしくは転移を減少させるかもしくは予防するため、および/または、免疫系を強化するため、および/または免疫応答を改善するための、請求項18に記載の使用。
【請求項20】
Core−1陽性微生物を微生物の混合物から単離するための方法であって、
(a)健常なヒトおよび/もしくは患者、動物、土壌、食物ならびに/または植物由来の微生物、ならびに/または、健常な個体および/もしくは患者の、ヒト消化管、ヒト大便、ヒト血液、ヒト組織および/もしくはヒト体液由来の微生物からなる群から選択される微生物の混合物とCore−1特異的抗体とを接触させる工程、および
(b)該Core−1特異的抗体によって結合される微生物を単離する工程
を包含する、方法。
【請求項21】
前記Core−1特異的抗体が、
・Nemod−TF1
・Nemod−TF2
・A78−G/A7
・HB−T1
・HH8
からなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
請求項20または21に記載の方法であって、
(a)便サンプルから、全細菌を含んでいる微生物の混合物を単離する工程
(b)Core−1特異的抗体を該微生物の混合物と接触させる工程
(c)好気性または嫌気性の条件下において該Core−1特異的抗体に結合する微生物を、磁気粒子分離を用いて単離する工程
(d)Nemod−TF2またはA78−G/A7およびNemod−TF1によって結合される微生物を同定する工程であって、該結合は、過ヨウ素酸塩感受性であり、過ヨウ素酸塩処理後に結合の低下を示す、工程、および
(e)それぞれ同定された微生物を、少なくとも1つのヒトまたは動物においてCore−1に対する免疫応答を誘導するかまたは増強する能力について試験する工程
を包含する、方法。
【請求項23】
上記請求項のいずれかに記載の製剤の成分として使用するのに適したCore−1陽性微生物を同定するための方法であって、
(a)少なくとも1つのCore−1特異的抗体に対する結合について微生物を試験する工程、および
(b)ヒトまたは動物においてCore−1抗原および/またはCore−1陽性腫瘍細胞を認識する免疫応答の誘導を試験する工程
を包含し、それによって、少なくとも1つのCore−1特異的抗体と接触するときに該抗体によって結合される微生物が同定され、該微生物が、請求項24または25に記載のCore−1に対する少なくとも1つの液性免疫応答試験または1つの細胞性免疫応答試験に対して陽性であることによって特徴付けられるとき、少なくとも1つのヒトまたは動物においてCore−1に対する免疫応答を誘導するかまたは増強する、
方法。
【請求項24】
上記請求項のいずれかに記載の、製剤あるいはCore−1陽性微生物またはそのCore−1陽性の断片もしくは溶解物がヒトまたは動物においてCore−1に対する液性免疫応答を誘導するかまたは増強する能力を試験するための液性免疫応答試験であって、
a)該製剤、該Core−1陽性微生物または該そのCore−1陽性の溶解物もしくは断片をヒトまたは動物に投与する工程;および
b)抗体、血清中の抗体、または該血清、血漿もしくは便から得られる抗体を単離する工程;および
c)
(i)
a.アシアログリコホリンおよびグリコホリン、または
b.アシアログリコホリンおよび過ヨウ素酸塩処理されたアシアログリコホリン、または
c.アシアログリコホリンおよびグリコホリンおよび過ヨウ素酸塩処理されたアシアログリコホリン
を含む糖タンパク質に対するELISAであって、
ここで、Core−1に対する陽性の液性免疫応答は、アシアログリコホリンに対する1つまたはそれ以上の該抗体の結合のほうが、グリコホリンおよび/または過ヨウ素酸塩処理されたアシアログリコホリンに対する結合よりも有意に強く、そしてアシアログリコホリンに対する結合のほうが、該製剤、該Core−1陽性微生物または該その溶解物もしくは断片を投与する前の同じ動物またはヒトからしかるべく単離された1つまたはそれ以上の抗体の結合よりも有意に強い結合を示す、ELISA;および/または
(ii)Galβ1−3GalNAcα1−PAA、Galβ1−3GalNAcβ1−PAA、GlcNAcβ1−2Galβ1−3GalNAcα1−PAA、および好ましくは過ヨウ素酸塩で処理されたGalβ1−3GalNAcα1−PAAを含む、ポリアクリルアミドに結合した炭水化物構造(PAA結合体)に対するELISAであって、ここで、Core−1に対する陽性の液性免疫応答は、Galβ1−3GalNAcα1−PAAに対する1つまたはそれ以上の該抗体の結合のほうが、該製剤、該Core−1陽性微生物または該その溶解物もしくは断片を投与する前の同じ動物またはヒトからしかるべく単離された1つまたはそれ以上の抗体の結合よりも有意に強い結合を示す、ELISA;および/または
(iii)NM−D4またはNM−F9およびNM−wtまたはNM−H9を含む細胞に対する結合についてのフローサイトメトリー試験であって、Core−1に対する陽性液性免疫応答は、該抗体のNM−D4またはNM−F9に対する結合のほうがNM−wtまたはNM−H9に対する結合よりも有意に強い結合を示し、そしてNM−D4またはNM−F9に対する結合のほうが、該製剤、該Core−1陽性微生物または該その溶解物もしくは断片を投与する前の同じ動物またはヒトからしかるべく単離された1つまたはそれ以上の抗体の結合よりも有意に強い結合を示す、フローサイトメトリー試験;および/または
(iv)NM−D4またはNM−F9、およびNM−wtまたはNM−H9を含む細胞、好ましくは、過ヨウ素酸塩で処理されたNM−D4またはNM−F9に対する結合についての免疫蛍光試験であって、ここで、Core−1に対する陽性の液性免疫応答は、特定量の1つまたはそれ以上の該抗体のNM−D4またはNM−F9に対する結合のほうが、NM−wtもしくはNM−H9または過ヨウ素酸塩で処理されたNM−D4もしくはNM−F9に対する結合よりも有意に強い結合を示し、そしてNM−D4またはNM−F9に対する結合のほうが、該製剤、該Core−1陽性微生物または該その溶解物もしくは断片を投与する前の同じ動物またはヒトからしかるべく単離された1つまたはそれ以上の抗体の結合よりも有意に強い結合を示す、免疫蛍光試験
において、該抗体、血清中の抗体、または血清、血漿もしくは便から得られる抗体の結合を試験する工程;および/または
d)該抗体、血清中の抗体、または血清、血漿もしくは便から得られる抗体の活性を試験する工程であって、
(i)ユウロピウムまたはクロム−51などの適当量のマーカーで標識された、適当量のZR75−1、NM−D4、NM−F9、NM−H9および/またはNM−wtを、適当量の抗体、血清中の抗体、または該血清、血漿もしくは便から得られた抗体と、適当量の補体とともに、適当な時間にわたってインキュベートし、そして、該インキュベート後にユウロピウムまたはクロム−51などの該マーカーの放出を測定することによって該細胞の溶解を判定する工程であって、ここで、Core−1に対する陽性の液性免疫応答は、NM−D4細胞またはNM−F9細胞の溶解のほうが、NM−wtまたはNM−H9の溶解よりも有意に高い溶解を示すか、または、Core−1に対する陽性の液性免疫応答は、NM−D4、NM−F9またはZR−75−1の溶解のほうが、補体なしの溶解、および/または該抗体なしの溶解、および/またはNM−D4、NM−F9もしくはZR−75−1に結合しないかまたはそれほど結合しない1つまたはそれ以上の抗体を用いた溶解、および/または該製剤、該Core−1陽性微生物または該その溶解物もしくは断片を投与する前の同じ動物またはヒトからしかるべく単離された1つまたはそれ以上の抗体を用いたNM−D4、NM−F9もしくはZR−75−1の溶解よりも、高い溶解を示す、工程;および/または
(ii)ユウロピウムまたはクロム−51などの適当量のマーカーで標識された、適当量のZR75−1、NM−D4、NM−F9、NM−H9および/またはNM−wtを、適当量の抗体、血清中の抗体、または該血清、血漿もしくは便から得られた抗体と、適当量の少なくとも1つの免疫エフェクター細胞または免疫エフェクター細胞を含む細胞の混合物または末梢血単核球とともに、適当な時間にわたってインキュベートし、そして、該インキュベート後にユウロピウムまたはクロム−51などの該マーカーの放出を測定することによって該細胞の溶解を判定する工程であって、ここで、Core−1に対する陽性液性免疫応答は、NM−D4細胞またはNM−F9細胞の溶解のほうが、NM−wtまたはNM−H9の溶解よりも有意に高い溶解を示すか、またはCore−1に対する陽性の液性免疫応答は、NM−D4、NM−F9またはZR−75−1の溶解のほうが、該抗体なしの溶解、および/またはNM−D4、NM−F9もしくはZR−75−1に結合しないかまたはそれほど結合しない1つまたはそれ以上の抗体を用いた溶解、および/または該製剤、該Core−1陽性微生物またはその溶解物もしくは断片を投与する前の同じ動物またはヒトからしかるべく単離された1つまたはそれ以上の抗体を用いたNM−D4、NM−F9もしくはZR−75−1の溶解よりも高い溶解を示す、工程
を包含する、試験。
【請求項25】
Core−1に対する細胞性免疫応答試験であって、
a.少なくとも1つの樹状細胞または少なくとも1つの樹状細胞を含む細胞の混合物、を含む適当量の未熟樹状細胞に、上記請求項のいずれかに記載の適当量の前記Core−1陽性微生物、そのCore−1陽性の溶解物もしくは断片または前記製剤を負荷する工程;
b.成熟させるために、適切な時間にわたって、そして適切な条件下において培養する工程;
c.適当量の該負荷された樹状細胞を、樹状細胞によって活性化され得るかまたは抑制され得る、少なくとも1つの免疫細胞、T細胞、CD4+T細胞、CD8+T細胞、少なくとも1つのT細胞を含む細胞の混合物、または末梢血単核球細胞を含む適当量の免疫細胞と接触させる工程;
d.活性化または阻害のために、適切な時間にわたって、そして適切な条件下において培養する工程;
e.再刺激のために、適当量の、Core−1を有する少なくとも1つの抗原または適当なコントロール抗原を負荷された、少なくとも1つの樹状細胞または少なくとも1つの樹状細胞を含む細胞の混合物を含む適当量の樹状細胞を加える工程;
f.再刺激のために、適切な時間にわたって、そして適切な条件下において培養する工程;
g.分泌されたGM−CSF、IFNγおよび/またはTNFαの量を測定する工程であって、Core−1に対する陽性の細胞性免疫応答は、Core−1を有する抗原を負荷された該樹状細胞で再刺激された該免疫細胞のGM−CSF、IFNγおよび/またはTNFαの分泌のほうが、負荷されていない対応する樹状細胞で再刺激された対応する免疫細胞のGM−CSF、IFNγおよび/またはTNFαの分泌よりも有意に高い分泌を示し、そして/または、Core−1を有する抗原を負荷された該樹状細胞で再刺激された該免疫細胞のGM−CSF、IFNγおよび/またはTNFαの分泌のほうが、Core−1を有していない抗原を負荷された対応する樹状細胞で再刺激された対応する免疫細胞のGM−CSF、IFNγおよび/またはTNFαの分泌よりも有意に高い分泌を示し、そして/または、アシアログリコホリンを負荷された該樹状細胞で再刺激された該免疫細胞のGM−CSF、IFNγおよび/またはTNFαの分泌のほうが、グリコホリンまたは過ヨウ素酸塩で処理されたアシアログリコホリンを負荷された対応する樹状細胞で再刺激された対応する免疫細胞のGM−CSF、IFNγおよび/またはTNFαの分泌よりも有意に高い分泌を示し、そして/または、NM−D4またはNM−F9の溶解物もしくは断片を負荷された該樹状細胞で再刺激された該免疫細胞のGM−CSF、IFNγおよび/またはTNFαの分泌のほうが、NM−wtまたはNM−H9の溶解物を負荷された対応する樹状細胞で再刺激された対応する免疫細胞のGM−CSF、IFNγおよび/またはTNFαの分泌よりも有意に高い分泌を示す、工程
を包含する、細胞性免疫応答試験。
【請求項26】
Core−1に対する機能的樹状細胞を調製するための方法であって、適当量の樹状細胞または樹状細胞の混合物または少なくとも1つの樹状細胞を含む細胞の混合物を、
・前述の請求項のいずれかにおいて定義されたような、少なくとも1つのCore−1陽性微生物および/またはそのCore−1陽性の溶解物もしくは断片;
・Core−1を有する分子、または
・Core−1陽性腫瘍細胞、その溶解物もしくは断片
からなる群から選択される適当量の少なくとも1つの化合物と接触させて、Core−1に対する少なくとも1つの機能的樹状細胞を調製する工程を包含する、
方法。
【請求項27】
Core−1に対する、1つまたはそれ以上の活性化T細胞、T細胞クローンまたはT細胞株を調製する方法であって、
・請求項26に記載の、Core−1に対する適当量の少なくとも1つの機能的樹状細胞を、適当量の少なくとも1つのT細胞またはT細胞の混合物または少なくとも1つのT細胞を含む細胞の混合物と接触させる工程;および
・該T細胞またはT細胞の混合物を、請求項26に記載の前記負荷された機能的樹状細胞とともに培養して、Core−1に対して1つまたはそれ以上のT細胞を活性化するかまたはプライミングする工程
を包含する、方法。
【請求項28】
請求項27に記載の方法であって、
(a)前記Core−1陽性微生物、その溶解物または断片を負荷された請求項26に記載のCore−1に対する適当量の少なくとも1つの機能的樹状細胞を、適当量の少なくとも1つのT細胞またはT細胞の混合物または少なくとも1つのT細胞を含む細胞の混合物と接触させる工程;および
(b)該T細胞またはT細胞の混合物を、該負荷された機能的樹状細胞とともに、適当な時間にわたって、適当な条件下において培養して、Core−1に対して1つまたはそれ以上のT細胞を活性化するかまたはプライミングする工程;および
(c)再刺激のために、前記Core−1を有する分子またはCore−1陽性腫瘍細胞、その溶解物もしくは断片を負荷された請求項26に記載の適当量の少なくとも1つの機能的樹状細胞を加える工程;および
(d)適切な時間にわたって、そして適切な条件下において培養する工程;
または
a)該Core−1を有する分子またはCore−1陽性腫瘍細胞、その溶解物もしくは断片を負荷された請求項26に記載のCore−1に対する適当量の少なくとも1つの機能的樹状細胞を、適当量の少なくとも1つのT細胞またはT細胞の混合物または少なくとも1つのT細胞を含む細胞の混合物と接触させる工程;および
b)該T細胞またはT細胞の混合物を、該負荷された機能的樹状細胞とともに、適当な時間にわたって適当な条件下において培養して、Core−1に対して1つまたはそれ以上のT細胞を活性化するかまたはプライミングする工程;および
c)再刺激のために、上記請求項のいずれかに記載の該Core−1陽性微生物、その溶解物または断片を負荷された請求項9に記載の適当量の少なくとも1つの機能的樹状細胞を加える工程;および
d)適切な時間にわたって、そして適切な条件下において培養する工程
を包含する、方法。
【請求項29】
Core−1陽性の細胞および/または疾患に対する液性免疫応答および/または細胞性免疫応答を誘導する、上記請求項のいずれかに記載の方法によって調製される、Core−1に対する機能的樹状細胞、Core−1に対する1つまたはそれ以上の活性化T細胞、そしてCore−1に対するT細胞、Core−1に対するT細胞株またはCore−1に対するT細胞クローンを含む細胞組成物。
【請求項30】
腫瘍を予防するためかまたは治療するための薬物および/または栄養補助食品を製造するための、上記請求項のいずれかに記載の製剤および/または機能的樹状細胞、ならびに/あるいは、活性化T細胞、T細胞、T細胞クローンまたはT細胞株の使用。
【請求項31】
Core−1特異的免疫応答を誘導するためかもしくは増強するため、および/またはCore−1に対する機能的樹状細胞または活性化T細胞、T細胞株またはT細胞クローンまたは抗体を調製するための、インビボまたはインビトロにおける、Core−1陽性微生物および/またはその断片の使用。
【請求項32】
Core−1に対するインビトロ細胞性免疫応答試験であって、
a.)少なくとも1つの樹状細胞に第1のCore−1陽性化合物を負荷する工程であって、ここで、該Core−1陽性化合物は、Core−1を有する、工程;
b.)該Core−1陽性化合物を負荷された適当量の該少なくとも1つの樹状細胞を、樹状細胞によって活性化され得るかまたは抑制され得る適当量の免疫細胞と接触させる工程;
c.)該免疫細胞と該負荷された樹状細胞との相互作用を可能にするために、培養する工程;
d.)Core−1を有する適当量の少なくとも1つの第2化合物を負荷された適当量の抗原提示細胞(APC)を加える工程であって、ここで、該第2化合物は、該第1のCore−1陽性化合物とは異なる、工程;
e.)該免疫細胞の再刺激のために、培養する工程
f.)再刺激された免疫細胞の量を測定する工程
を包含する、インビトロ細胞性免疫応答試験。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図3a】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11−1】
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【図11−2】
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【図11−3】
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【図12】
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【図13A)】
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【図13B)】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19−1】
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【図19−2】
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【図20】
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【図21】
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【図22−1】
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【図22−2】
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【図23】
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【公表番号】特表2010−508834(P2010−508834A)
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−535633(P2009−535633)
【出願日】平成19年11月12日(2007.11.12)
【国際出願番号】PCT/EP2007/009766
【国際公開番号】WO2008/055703
【国際公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(509067887)グリコトープ ゲーエムベーハー (7)
【Fターム(参考)】