説明

炭酸ガスエンジン用圧縮装置

【課題】炭酸ガスエンジンにおいて炭酸ガスの昇圧抵抗負荷を軽減させること
【解決手段】圧縮装置はフライホイール部11、てこ部21及びピストン部31からなる。フライホイール部はエンジンの駆動力により回転する外ホイール13と、外ホイールの内側に設けられる内ホイール15とからなり、外ホイールと内ホイールに夫々磁石を設ける。各磁石は磁極の相互作用により内ホイールの回転力を増大するように磁極が配される。てこ部はレバーロッド25を介してピストン部とフライホイール部に連結される。ピストン部はてこ部に連結するピストン37と、炭酸ガスエンジンから排出される大気圧の炭酸ガスが流入する流入口38と、ピストンにより圧縮された炭酸ガスを排出する排出口39とからなる。循環回路は炭酸ガスエンジンから排出される大気圧の炭酸ガスを回収する回収系経路41及び炭酸ガスエンジンに高圧状態の炭酸ガスを供給する供給系経路43からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は炭酸ガスの物理的性状を最大限に利用した、燃料の燃焼を伴わずにエネルギを取り出す炭酸ガスエンジンに関し、とくに該炭酸ガスエンジンに接続される循環回路に設けられる圧縮装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在世界的に石油資源の枯渇が懸念されており、また燃焼の結果排出される排気ガスによる公害問題を惹起している。
【0003】
これらを解消すべく、クリーンエネルギとして水素の利用が注目されているが、取扱いが至難のため、開発に行き詰まっているのが現状である。また原子力利用は公害乃至環境問題や安全性の点で懸念がある。
【0004】
このようにエネルギー源の確保が重要である反面、炭酸ガスの増大による弊害とくに地球温暖化問題が指摘されている。日本の炭酸ガス排出量は全世界の5%を占めると言われ、毎年約38100万トンもの膨大な量の炭酸ガスが大気中に排出されている。このうち約3割が発電等のエネルギ転換部門が占めている。このような憂慮すべき状態にあるにもかかわらず、世界経済の活発化・発展途上国の発展等により、京都議定書の如き政治的制約を尻目に炭酸ガスの排出は一層増大すると言われ、その有効利用はおろか増大防止を阻止できないでいる。とくに現代生活を支える電力エネルギは炭酸ガスを大量に発生させる石油等の化石燃料を燃焼する火力発電が中心であるため、上記憂慮は深刻である。
【0005】
このような背景の下に本願発明者は全く新しい画期的なエネルギシステムである炭酸ガスエンジンの開発及び提唱を世界で初めて行ない、既に次の発明が特許乃至特許される見込である。
【0006】
かかる先行発明におけるさらなる改良点としてはエンジンに供給される炭酸ガスの圧縮に大なるエネルギを要することである。
【特許文献1】特許第3929477号
【特許文献2】特許第4016291号
【特許文献3】特許第4016292号
【特許文献4】特願2007−56256号(特許査定済)
【特許文献5】特願2007−56258号(特許査定済)
【特許文献6】特願2007−56259号(特許査定済)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願発明は上記背景に鑑みなされたものであり、循環する炭酸ガスの昇圧抵抗負荷を軽減させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的達成のため、高圧状態で供給される炭酸ガスが大気圧程度の低圧状態になるときの体積膨張による力により作動子を駆動する炭酸ガスエンジン用の循環回路に設けられる圧縮装置において、上記圧縮装置は上記循環回路の供給系経路と回収系経路の間に接続され、上記圧縮装置はフライホイール部、てこ部及びピストン部からなり、上記フライホイール部は上記エンジンの駆動力により回転する外ホイールと、該外ホイールの内側に設けられる内ホイールとからなり、上記外ホイールと上記内ホイールに夫々磁石を設け、各磁石は磁極の相互作用により上記内ホイールの回転力を増大するように磁極が配され、上記てこ部はレバーロッドを有し、該レバーロッドを介して上記ピストン部とフライホイール部に連結され、上記ピストン部は上記てこ部に連結されシリンダ内を往復動するピストンと、該シリンダに設けられ上記炭酸ガスエンジンから排出される大気圧程度の低圧状態の炭酸ガスが流入する流入口及び上記ピストンにより圧縮された炭酸ガスを排出する排出口とからなり、上記循環回路は上記炭酸ガスエンジンから排出される大気圧程度の低圧状態の炭酸ガスを回収する回収系経路及び上記炭酸ガスエンジンに高圧状態の炭酸ガスを供給する供給系経路からなり、上記ピストン部の流入口が上記回収系経路に接続され、上記排出口が上記供給系経路に接続されることを特徴とする。
また、請求項1記載の炭酸ガスエンジン用圧縮装置において、上記ピストンが上下に往復動するようピストン部を設置することを特徴とする。
また、請求項1記載の炭酸ガスエンジン用圧縮装置において、上記フライホイール部、てこ部及びピストン部が各単一であることを特徴とする。
また、請求項1記載の炭酸ガスエンジン用圧縮装置において、上記フライホイール部、てこ部及びピストン部が各複数であることを特徴とする。
また、請求項1記載の炭酸ガスエンジン用圧縮装置において、上記レバーロッドの支点が重心点より作用点側に設けられることを特徴とする。
また、請求項1記載の炭酸ガスエンジン用圧縮装置において、上記てこ部はピストンに連結するコンロッドと、該コンロッドに連結するレバーロッドと、該レバーロッドに連結するクランクアームとからなり、該クランクアームがフライホイール部の主軸に設けられるクランクに連結されることを特徴とする。
また、請求項1記載の炭酸ガスエンジン用圧縮装置において、上記フライホイール部への駆動力の伝動が外ホイールの側面部との噛合であることを特徴とする。
また、請求項1記載の炭酸ガスエンジン用圧縮装置において、上記フライホイール部への駆動力の伝動が外ホイールの上部との噛合であることを特徴とする。
また、請求項1記載の炭酸ガスエンジン用圧縮装置において、上記フライホイール部のピストン駆動部が伝動部を介して上記エンジンの圧縮装置駆動部に連動され、エンジンの駆動力がピストン部に伝達されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
炭酸ガスエンジンから大気圧程度の低圧状態になって排出される炭酸ガスは、ピストン部に流入し圧縮されて高圧状態になり再び炭酸ガスエンジンに供給される。炭酸ガスを圧縮するピストンは、フライホイール部において炭酸ガスエンジンから伝動された駆動力により駆動する外ホイールが内ホイールとの間に磁極のクーロン相互作用により生ずる反発力と吸引力により、内ホイールの回転力を増加せしめるため、炭酸ガスを圧縮する際の負荷力が軽減される。
【0010】
また、上記駆動力はピストン部に伝動される際、てこ部においてレバーロッドのてこの作用によりピストンひいてはエンジンにかかる負荷力がさらに軽減される。
【0011】
よって炭酸ガスエンジンから排出される大気圧程度の低圧状態の炭酸ガスが圧縮されて高圧状態になる際の昇圧抵抗負荷を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、実施の形態を示す図面に基づき本願発明による炭酸ガスエンジン用圧縮装置をさらに詳しく説明する。なお、便宜上同一の機能を奏する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0013】
1は炭酸ガスエンジンであり、高圧状態で供給される炭酸ガス35aが大気圧程度の低圧状態になるときの体積膨張による力により作動子1c(図4に示す)を駆動せしめる。炭酸ガスエンジン1は具体的には、レシプロ型炭酸ガスエンジン(図示省略)、ロータリー型炭酸ガスエンジン(図示省略)である。前者の場合作動子はピストンであり、後者の場合作動子はロータである。1aは炭酸ガスの排出口、1bは炭酸ガスの供給口である。3は上記炭酸ガスエンジン1のエンジン軸であり、一端部に駆動歯車5が固着されている。2は上記炭酸ガスエンジン1用の圧縮装置である。該圧縮装置2は各3個のフライホイール部11、てこ部21、ピストン部31及びエンジン1の駆動力を上記各部11、21、31に伝動する伝動部6からなる。該伝動部6はホイール軸8を備えるホイール駆動歯車7からなり、一端部に上記駆動歯車5に噛合する伝動歯車9が固着される。2aは上記圧縮装置2のケーシングである。
【0014】
11はフライホイール部であり、外ホイール13と内ホイール15とからなる。外ホイール13は内ホイール15を覆うように形成され、その上部に上記ホイール駆動歯車7に噛合する駆動歯車12を固設する。上記外ホイール13と上記内ホイール15の対向面、即ち外ホイール13の内側と内ホイール15の外側には磁極のクーロン相互作用により反発力と吸引力が適宜生ずるように夫々磁石(図示省略)を取り付ける。17は上記外ホイール13及び上記内ホイール15を同軸に取り付けるホイール軸である。該ホイール軸17は他端部にピストン駆動歯車18を設け、また中途部を適宜に屈曲形成してクランク19を形成する。
【0015】
21はてこ部であり、上記クランク19に回転自在に連結されるクランクアーム23と、該クランクアーム23に回転自在に連結されるレバーロッド25とからなり、該レバーロッド25がピストン部31のコンロッド33に回転自在に連結される。上記レバーロッド25は支点25aが作用点25b側に偏心して形成される。例えば図示実施例のように、支点25a・作用点25b間の長さmと支点25a・力点25c間の長さnとの比を1:3とするときは、圧縮の際ピストン37ひいてはエンジン1にかかる負荷力はレバーロッド25についていえば1/3に軽減される。
【0016】
31はピストン部であり、上記コンロッド33がシリンダ35内を往復動するピストン37に連結される。該ピストン部31はいずれも同一構成からなり、ピストン37がシリンダ35内に摺動自在に嵌合され、各シリンダ35には周面部35aに流入口38及び側面部35bに排出口39が設けられる。なお、各ピストン部31を区別するときはピストン部「31a」「31b」「31c」と表示する。同様に、各流入口38及び各排出口39を区別するときは流入口「38a」「38b」「38c」、流出口「39a」「39b」「39c」と各表示する。ピストン部31aの流入口38aには上記炭酸ガスエンジン1の回収系経路41が接続され、排出口39aは次のピストン部31bの流入口38bに供給系経路43aにて接続される。ピストン部31bの排出口39bには次のピストン部31cの流入口38cに供給系経路43bにて接続される。ピストン部31cの排出口39cは上記エンジン1に高圧状態の炭酸ガスを供給する供給系経路43cが接続される。なお、供給系経路を総称するときは「供給系経路43」という。
【0017】
上記回収系経路41は上記炭酸ガスエンジン1から排出される大気圧程度の低圧状態の炭酸ガスを回収する回路であり、また上記供給系経路43は「43a」「43b」「43c」と段階的に高圧状態とした炭酸ガスを炭酸ガスエンジン1に供給する回路である。上記回収系経路41と上記供給系経路43とを炭酸ガスエンジン1を中心にして閉回路に接続して循環回路とし、炭酸ガスが循環的に炭酸ガスエンジン1に供給できるようにする。45は高圧状態のバージン炭酸ガスを収納する補充タンク、47は該バージン炭酸ガスを供給するパイプで上記供給系経路43cに接続される。
【0018】
炭酸ガスエンジン1の駆動力はエンジン軸3から取り出され、エンジン軸3の一端部に設ける駆動歯車5から伝動歯車9に伝達されるとともに、ホイール軸8の他端部及び中間部に設ける3個のホイール駆動歯車7に伝達される。
【0019】
上記ホイール駆動歯車7に伝達された駆動力は各フライホイール部11の各駆動歯車12から各外ホイール13に伝動され該外ホイール13を回転させる。
【0020】
一方伝動歯車9に伝達された駆動力は、ホイール軸17の一端部に設けるピストン駆動歯車18に伝動されて該ホイール軸17を回転させ、該ホイール軸17に連結される各内ホイール15を回転させる。
【0021】
かくして各外ホイール13と各内ホイール15が同軸に回転するのであるが、各外ホイール13と各内ホイール15の対向面には夫々磁石が取り付けられているため、磁極のクーロン相互作用により反発力と吸引力が生ずるので、これによりエンジン1より排出された低圧状態の炭酸ガスを圧縮する際のピストン37ひいてはエンジン1にかかる負荷力が軽減される。
【0022】
ピストン駆動歯車18に伝達された駆動力は、ホイール軸17に設けられた各クランク19により各てこ部21のクランクアーム23を介してレバーロッド25に伝動され、さらにレバーロッド25に連結されるコンロッド33に伝動されて各ピストン37を往復動させる。
【0023】
この伝動において、各レバーロッド25の支点25aが作用点25b側に偏心しているため、てこの原理により前記した各ピストン37ひいてはエンジン1にかかる負荷力がさらに軽減されるのである。
【0024】
炭酸ガスエンジン1から排出された大気圧程度の低圧状態の炭酸ガスは排出口1aより回収系経路41を経てピストン部31aの流入口38aからシリンダ35内に入る。
【0025】
ピストン部31aのシリンダ35内に入った炭酸ガスは、往復動するピストン37により圧縮され排出時よりも高圧状態となって排出口39aより供給系経路43aを通って次のピストン部31bの流入口38bよりシリンダ35内に入る。ピストン部31bのシリンダ35内に入った炭酸ガスは往復動するピストン37により圧縮され前行程よりも高圧状態となって排出口39bより供給系経路43bを通って次のピストン部31cの流入口38cよりシリンダ35内に入る。ピストン部31cのシリンダ35内に入った炭酸ガスは往復動するピストン37により圧縮され所定の高圧状態となって排出口39cより供給系経路43cを通って炭酸ガスエンジン1の供給口1bより炭酸ガスエンジン1内に供給され炭酸ガスエンジン1を駆動する。このように圧縮装置2内にピストン部31、てこ部21及びフライホイール部11を各複数設置すれば、炭酸ガスの圧縮負荷効率を一層増大させることができる。
【0026】
循環する炭酸ガスが所定圧を下回ったと検知されたときは、補充タンク45がオン(ON)となりパイプ47を経てバージン炭酸ガスが供給系経路43cより炭酸ガスエンジン1に供給され、炭酸ガスの所定の高圧状態が維持される。
【0027】
図3乃至図5は他の実施の形態を示す。この場合、上記圧縮装置2はピストン37が上下に往復動するように各ピストン部31を設置し、ピストン37の下降時に炭酸ガスを圧縮する。図3は駆動力の伝動のバリエーションをも示す。この場合、上記軸3の一端部には歯付きの駆動プーリ5aが固着され、伝動部6のホイール軸8に固着された歯付きの駆動プーリ6aに歯付きのベルト6bにて連結される。また外ホイール13は側面部13aにて上記ホイール駆動歯車7に直接噛合しフライホイール部11への駆動力を受ける。またピストン部31において「35b」で示す部位は底面部となる。この外は前記図1の実施の形態と同様である。
【0028】
図3の実施の形態においてピストン37の圧縮力は、内ホイール15と外ホイール13間に作用する磁力エネルギ即ち「回転モーメント×磁力」によるだけでなく、重量物たるピストン37が上下方向に運動しピストン37の下降時に炭酸ガスを圧縮するため、下降時に得られる重力エネルギによる力をプラスしたものになる。つまり、従来はロス分となっていた力を活用し、ピストン37をトルクに比した最大の重量にすることにより、ピストン37の下降時の重力エネルギを圧縮に要する負荷の軽減に活用することができる。
【0029】
本願発明は上記実施の形態に限定されない。例えば、フライホイール部11への駆動力の伝動は、図1の例においても、ホイール駆動歯車7と外ホイール13の側面部13a(図3参照)との噛合により直接行なってもよい。
【0030】
フライホイール部11における内ホイール15に対する外ホイール13の回転方向を同一方向の回転とするか反対方向の回転とするかは適宜に変更することができ、またその際の回転数は適宜に変更することができる。
【0031】
さらに、フライホイール部11、てこ部21及びピストン部31の個数は任意であり、は各単一の設置でもよい。
【0032】
本願発明は炭酸ガスエンジンをロータリー式とした場合、2面ロータ、3面ロータ、5面ロータ以上の複式エンジンのいずれにも適用することができる。
【0033】
圧縮装置2へのエンジン1の駆動力の伝達は任意であり、歯車同士の歯合によらず、図4に示すように、ベルト、 チェーンなどによる伝動であってもよい。
【0034】
本願発明において「大気圧程度の低圧状態」とは、外部環境やエンジンの回転数、排出量等により必ずしも1気圧であることを要せず、数気圧となることを妨げない。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本願発明による炭酸ガスエンジン用圧縮装置は炭酸ガスエンジンに活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本願発明による炭酸ガスエンジン用圧縮装置の実施の形態を示す平面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】本願発明による炭酸ガスエンジン用圧縮装置の他の実施の形態を示す平面図である。
【図4】図3の一部を取り出し切欠した斜面図である。
【図5】図3の要部正面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 エンジン
2 圧縮装置
2a ケーシング
3 軸
5 駆動歯車
5a 駆動プーリ
6 伝動部
6a 伝動プーリ
6b ベルト
7 ホイール駆動歯車
8 ホイール軸
9 伝動歯車
11 フライホイール部
12 駆動歯車
13 外ホイール
15 内ホイール
17 ホイール軸
18 ピストン駆動歯車
19 クランク
21 てこ部
23 クランクアーム
25 レバーロッド
25a 支点
25b 作用点
25c 力点
31a ピストン部
31b ピストン部
31c ピストン部
33 コンロッド
35 シリンダ
35a 周面部
35b 側面部
37 ピストン
38a 流入口
38b 流入口
38c 流入口
39a 排出口
39b 排出口
39c 排出口
41 回収系経路
43a 供給系経路
43b 供給系経路
43c 供給系経路
45 補充タンク
47 パイプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高圧状態で供給される炭酸ガスが大気圧程度の低圧状態になるときの体積膨張による力により作動子を駆動する炭酸ガスエンジン用の循環回路に設けられる圧縮装置において、
上記圧縮装置は上記循環回路の供給系経路と回収系経路の間に接続され、
上記圧縮装置はフライホイール部、てこ部及びピストン部からなり、
上記フライホイール部は上記エンジンの駆動力により回転する外ホイールと、該外ホイールの内側に設けられる内ホイールとからなり、上記外ホイールと上記内ホイールに夫々磁石を設け、各磁石は磁極の相互作用により上記内ホイールの回転力を増大するように磁極が配され、
上記てこ部はレバーロッドを有し、該レバーロッドを介して上記ピストン部とフライホイール部に連結され、
上記ピストン部は上記てこ部に連結されシリンダ内を往復動するピストンと、該シリンダに設けられ上記炭酸ガスエンジンから排出される大気圧程度の低圧状態の炭酸ガスが流入する流入口及び上記ピストンにより圧縮された炭酸ガスを排出する排出口とからなり、
上記循環回路は上記炭酸ガスエンジンから排出される大気圧程度の低圧状態の炭酸ガスを回収する回収系経路及び上記炭酸ガスエンジンに高圧状態の炭酸ガスを供給する供給系経路からなり、上記ピストン部の流入口が上記回収系経路に接続され、上記排出口が上記供給系経路に接続されることを特徴とする炭酸ガスエンジン用圧縮装置。
【請求項2】
上記ピストンが上下に往復動するようピストン部を設置することを特徴とする請求項1記載の炭酸ガスエンジン用圧縮装置。
【請求項3】
上記フライホイール部、てこ部及びピストン部が各単一であることを特徴とする請求項1記載の炭酸ガスエンジン用圧縮装置。
【請求項4】
上記フライホイール部、てこ部及びピストン部が各複数であることを特徴とする請求項1記載の炭酸ガスエンジン用圧縮装置。
【請求項5】
上記レバーロッドの支点が重心点より作用点側に設けられることを特徴とする請求項1記載の炭酸ガスエンジン用圧縮装置。
【請求項6】
上記てこ部はピストンに連結するコンロッドと、該コンロッドに連結するレバーロッドと、該レバーロッドに連結するクランクアームとからなり、該クランクアームがフライホイール部の主軸に設けられるクランクに連結されることを特徴とする請求項1記載の炭酸ガスエンジン用圧縮装置。
【請求項7】
上記フライホイール部への駆動力の伝動が外ホイールの側面部との噛合であることを特徴とする請求項1記載の炭酸ガスエンジン用圧縮装置。
【請求項8】
上記フライホイール部への駆動力の伝動が外ホイールの上部との噛合であることを特徴とする請求項1記載の炭酸ガスエンジン用圧縮装置。
【請求項9】
上記フライホイール部のピストン駆動部が伝動部を介して上記エンジンの圧縮装置駆動部に連動され、エンジンの駆動力がピストン部に伝達されることを特徴とする請求項1記載の炭酸ガスエンジン用圧縮装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−108831(P2009−108831A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−284419(P2007−284419)
【出願日】平成19年10月31日(2007.10.31)
【出願人】(300045248)有限会社新科学開発研究所 (18)
【Fターム(参考)】