説明

点字キーボード及びキーコード出力制御方法

【課題】 視覚障害者であってもパソコンの操作を容易に行うことができるようにする。
【解決手段】 キーボード本体の上段に配置されるファンクションキー3と、キーボード本体の中段に配置される6点のキーからなる点字キーである点字入力用6点キー5と、キーボード本体の下段に配置される他のキーの機能を変更させる特殊キー及びスペースキー14を含むすでに機能が決まっている機能キーとを少なくとも有し、各キーの入力を判別して、点字キー、特殊キー及び機能キーの組み合わせによるコンビネーションモード、又は主として点字キーによる点字入力モードでのキー入力により、テンキーを含む標準キーボードのキーコードに対応して割り当てられたキーコードが出力されるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーソナルコンピュータ(PC:以下単にパソコンという)等の情報処理装置に対し、ASCIIキーボードやJISキーボード等の標準キーボードから出力される、ひらがな、漢字、アルファベット、数字、記号等を表すキーコードと同じキーコードを出力する点字キーボード及びキーコード出力制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パソコン等の情報処理装置は、多くの視覚障害者にとって、これまで不可能であったものを可能にする画期的な道具になりつつある。たとえば、ワープロ作成ソフトによる普通文字での文書作成やCD−ROMの辞書引き等の作業もできるようになっている。
【0003】
また、インターネットの利用やメールを介して視覚障害を有しない人たちとのコミニュケーションも可能となり、特に普通文字の読み書きに大きなハンディを持っている全盲者に対して、生活や仕事の面で多大な恩恵をもたらしている。
【0004】
しかしながら、視覚情報を前提に作られているWindows(登録商標)等のパソコンではマウスでの操作が基本であり、アプリケーションの起動や切り替え、さらにはメッセージの表示を確認することは、主に視覚情報以外の手段によりパソコンを操作する全盲者に対して様々な困難をもたらしているのも事実である。
【0005】
全盲者がパソコンを操作する場合は、画面情報を読み上げる「スクリーンリーダ」や点字ディスプレイ等を単独もしくは併用し、不十分ながらも操作しているのが現状である。このような状況の中、スクリーンリーダや点字ディスプレイ等のパソコンから出力される情報を補助する製品は複数存在し、改良もされてきているが、キーボード等の入力機器については製品化されているものは少なく、上述したASCIIキーボードやJISキーボード等の標準キーボードを利用せざるを得ない現状にある。
【0006】
このような標準キーボードを視覚障害者でも使えるようにしたものとして、特許文献1に示されているような点字付キーボードカバーがある。これは、カバー上に標準キーボードのキーに対応させて点字を付け、そのカバーを標準キーボードに装着することで、そのキーボードの個々のキーの位置を認識させるようにしたものである。
【0007】
【特許文献1】登録実用新案第3082108号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところが、上述した特許文献1に示されたものでは、カバー上に付けられた点字から標準キーボードの個々のキーの位置を認識でき、視覚障害者でも標準キーボードの利用が可能となるが、標準キーボードの使用が前提であるため、キーの数が多すぎることから、個々のキーの位置を認識すること、さらには個々のキーの機能を判別することに多大な時間を要し、視覚障害者にとってはパソコンの操作が極めて困難となってしまうといった問題があった。
【0009】
しかも、特許文献1に示されたものでは、視覚障害者が使い慣れている点字キーが設けられていないため、標準キーボードの利用には自ずと限界を生じてしまうという問題があった。
【0010】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決することができる点字キーボード及びキーコード出力制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の点字キーボードは、ファンクションキー、点字キー、他のキーの機能を変更させる特殊キー及びスペースキーを含むすでに機能が決まっている機能キーとをキーボード本体に有する点字キーボードであって、テンキーを含む標準キーボードのキーコードに対応して割り当てられ、前記点字キー、特殊キー及び機能キーの組み合わせによるコンビネーションモードでのキー入力で用いられるキーコードと、主として前記点字キーによる点字入力モードでのキー入力で用いられるキーコードとが記憶される記憶手段と、各キーの入力を判別して、前記コンビネーションモード又は前記点字入力モードの切り替えを制御するキー入力判別制御手段と、前記コンビネーションモード又は前記点字入力モードでの前記各キーの入力に応じて前記記憶手段に記憶されているキーコードの出力制御を行うキーコード出力制御手段とを有することを特徴とする。
本発明の点字キーボードは、キーボード本体の上段に配置されるファンクションキーと、前記キーボード本体の中段に配置される6点のキーからなる点字キーと、前記キーボード本体の下段に配置される他のキーの機能を変更させる特殊キー及びスペースキーを含むすでに機能が決まっている機能キーとを少なくとも有する点字キーボードであって、テンキーを含む標準キーボードのキーコードに対応して割り当てられ、前記点字キー、特殊キー及び機能キーの組み合わせによるコンビネーションモードでのキー入力で用いられるキーコードと、主として前記点字キーによる点字入力モードでのキー入力で用いられるキーコードとが記憶される記憶手段と、各キーの入力を判別して、前記コンビネーションモード又は前記点字入力モードの切り替えを制御するキー入力判別制御手段と、前記コンビネーションモード又は前記点字入力モードでの前記各キーの入力に応じて前記記憶手段に記憶されているキーコードの出力制御を行うキーコード出力制御手段とを有することを特徴とする。
また、前記スペースキーが前記点字キーの中央に対応させて設けられ、前記スペースキーの左右に、前記特殊キー及び機能キーが設けられ、前記スペースキーの周囲には、前記点字キーの位置を間接的に認識させるための窪みが設けられているようにすることができる。
また、前記コンビネーションモードに切り替えられると、前記キー入力に応じて前記記憶手段から前記コンビネーションモードでのキー入力で用いられるキーコードを検索し、前記キーコード出力制御手段に対し、検索した前記キーコードを出力させるコンビネーションモード制御手段と、前記点字入力モードに切り替えられると、前記キー入力に応じて前記記憶手段から前記点字入力モードでのキー入力で用いられるキーコードを検索し、前記キーコード出力制御手段に対し、検索した前記キーコードを出力させるコンビネーションモード制御手段とを有するようにすることができる。
また、前記機能キーと、前記特殊キーとの同時に押しにより前記スペースキーに一時的に割り当てられる情報を記憶する一時割り当て情報記憶手段を有し、前記キー入力判別制御手段は、前記コンビネーションモード及び前記点字入力モードの各々において、前記各キーの入力を判別し、前記コンビネーションモード制御手段及び前記点字入力モード制御手段に対し、標準キーボードのフルキーに対応する文字入力を行う通常入力モード、標準キーボードのテンキーに対応する文字入力を行うテンキー入力モード、前記特殊キー及び機能キーの組み合わせによるショートカット入力モード、前記点字キーと前記スペースキーとの組み合わせにより、前記一時割り当て情報記憶手段に記憶される前記スペースキーに一時的に割り当てられた情報を用いる一時割り当て入力モードのいずれかで前記各キーの入力に応じたキーコードを検索するように制御するようにすることができる。
また、前記コンビネーションモードでのキー入力で用いられるキーコードは、前記標準キーボードの各キーの位置が、前記特殊キー、前記機能キー、前記点字キーの組み合わせに応じて指定されたものに対応させているようにすることができる。
また、前記点字入力モードでのキー入力で用いられるキーコードは、前記標準キーボードの各キーの位置が、前記点字キーの各キーの組み合わせに応じて指定されたものに対応させているようにすることができる。
また、前記キー入力判別制御手段は、前記点字キーによるキーの入力を、前記キーが離されたときにキー入力有りと判別し、前記点字キーによるキーの入力を、複数の前記キーが同時に離された場合は、所定のタイムラグで複数のキー入力有りを判別し、前記特殊キーによるキーの入力を、前記特殊キーが離されたときにキー入力有りと判別し、前記機能キーによるキーの入力を、前記機能キーが押されたときにキー入力有りと判別するようにすることができる。
本発明のキーコード出力制御方法は、ファンクションキー、点字キー、他のキーの機能を変更させる特殊キー及びスペースキーを含むすでに機能が決まっている機能キーとをキーボード本体に有するキーコード出力制御方法であって、テンキーを含む標準キーボードのキーコードに対応して割り当てられ、前記点字キー、特殊キー及び機能キーの組み合わせによるコンビネーションモードでのキー入力で用いられるキーコードと、主として前記点字キーによる点字入力モードでのキー入力で用いられるキーコードとが記憶され、
各キーの入力を判別して、前記コンビネーションモード又は前記点字入力モードの切り替えを制御し、前記コンビネーションモード又は前記点字入力モードでの前記各キーの入力に応じて記憶されているキーコードの出力制御を行うことを特徴とする。
本発明のキーコード出力制御方法は、キーボード本体の上段に配置されるファンクションキーと、前記キーボード本体の中段に配置される6点のキーからなる点字キーと、前記キーボード本体の下段に配置される他のキーの機能を変更させる特殊キー及びスペースキーを含むすでに機能が決まっている機能キーとを少なくとも有する点字キーボードにおけるキーコード出力制御方法であって、テンキーを含む標準キーボードのキーコードに対応して割り当てられ、前記点字キー、特殊キー及び機能キーの組み合わせによるコンビネーションモードでのキー入力で用いられるキーコードと、主として前記点字キーによる点字入力モードでのキー入力で用いられるキーコードとが記憶され、各キーの入力を判別して、前記コンビネーションモード又は前記点字入力モードの切り替えを制御し、前記コンビネーションモード又は前記点字入力モードでの前記各キーの入力に応じて記憶されているキーコードの出力制御を行うことを特徴とする。
また、前記コンビネーションモードに切り替えられると、前記キー入力に応じて記憶されているキーコードから前記コンビネーションモードでのキー入力で用いられるキーコードを検索し、検索した前記キーコードを出力させ、前記点字入力モードに切り替えられると、前記キー入力に応じて記憶されているキーコードから前記点字入力モードでのキー入力で用いられるキーコードを検索し、検索した前記キーコードを出力させるようにすることができる。
また、前記機能キーと、前記特殊キーとの同時に押しにより前記スペースキーに一時的に割り当てられる情報が記憶され、前記コンビネーションモード及び前記点字入力モードの各々において、前記各キーの入力を判別し、標準キーボードのフルキーに対応する文字入力を行う通常入力モード、標準キーボードのテンキーに対応する文字入力を行うテンキー入力モード、前記特殊キー及び機能キーの組み合わせによるショートカット入力モード、前記点字キーと前記スペースキーとの組み合わせにより、前記スペースキーに一時的に割り当てられた情報を用いる一時割り当て入力モードのいずれかで前記各キーの入力に応じたキーコードの検索を制御するようにすることができる。
また、前記コンビネーションモードでのキー入力で用いられるキーコードは、前記標準キーボードの各キーの位置が、前記特殊キー、前記機能キー、前記点字キーの組み合わせに応じて指定されたものに対応させているようにすることができる。
また、前記点字入力モードでのキー入力で用いられるキーコードは、前記標準キーボードの各キーの位置が、前記点字キーの各キーの組み合わせに応じて指定されたものに対応させているようにすることができる。
また、前記点字キーによるキーの入力を、前記キーが離されたときにキー入力有りと判別し、前記点字キーによるキーの入力を、複数の前記キーが同時に離された場合は、所定のタイムラグで複数のキー入力有りを判別し、前記特殊キーによるキーの入力を、前記特殊キーが離されたときにキー入力有りと判別し、前記機能キーによるキーの入力を、前記機能キーが押されたときにキー入力有りと判別するようにすることができる。
本発明の点字キーボード及びキーコード出力制御方法では、たとえばキーボード本体の上段に配置されるファンクションキーと、キーボード本体の中段に配置される6点のキーからなる点字キーと、キーボード本体の下段に配置される他のキーの機能を変更させる特殊キー及びスペースキーを含むすでに機能が決まっている機能キーとを少なくとも有し、各キーの入力を判別して、点字キー、特殊キー及び機能キーの組み合わせによるコンビネーションモード、又は主として点字キーによる点字入力モードでのキー入力により、テンキーを含む標準キーボードのキーコードに対応して割り当てられたキーコードが出力されるので、標準キーボードに比べ極めて少ない数のキーによるキー入力が可能となり、個々のキーの位置を認識すること、さらには個々のキーの機能を判別することが容易であるばかりか、視覚障害者が使い慣れている点字キーでのキー入力も可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の点字キーボード及びキーコード出力制御方法によれば、標準キーボードに比べ極めて少ない数のキーによるキー入力が可能となり、個々のキーの位置を認識すること、さらには個々のキーの機能を判別することが容易であるばかりか、視覚障害者が使い慣れている点字キーでのキー入力も可能となることから、視覚障害者であってもパソコンの操作を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本実施形態は、キーボード本体の上段に配置されるファンクションキーと、キーボード本体の中段に配置される6点のキーからなる点字キーと、キーボード本体の下段に配置される他のキーの機能を変更させる特殊キー及びスペースキーを含むすでに機能が決まっている機能キーとを少なくとも有し、各キーの入力を判別して、点字キー、特殊キー及び機能キーの組み合わせによるコンビネーションモード、又は主として点字キーによる点字入力モードでのキー入力により、テンキーを含む標準キーボードのキーコードに対応して割り当てられたキーコードが出力され、標準キーボードに比べ極めて少ない数のキーによるキー入力が可能となり、個々のキーの位置を認識すること、さらには個々のキーの機能を判別することが容易であるばかりか、視覚障害者が使い慣れている点字キーでのキー入力も可能となるようにすることで、個々のキーの位置を認識すること、さらには個々のキーの機能を判別することが容易であるばかりか、視覚障害者が使い慣れている点字キーでのキー入力も可能となるようにし、視覚障害者であってもパソコンの操作を容易に行うことができるようにした。
【0014】
図1は、本発明の点字キーボードのキーレイアウトを説明するための平面図、図2は、図1の点字キーボードの制御系を説明するためのブロック図、図3は、図1の点字キーボードのキー割り当ての説明に関わる標準キーボードを示す平面図、図4は、図1の点字キーボードのキー割り当ての説明に関わる標準キーボードを示す平面図、図5は、図1の点字キーボードのキー割り当ての説明に関わる標準キーボードのテンキーを示す平面図、図6は、図1の点字キーボードにおけるコンビネーションモードを説明するためのフローチャート、図7は、図1の点字キーボードにおける点字入力モードを説明するためのフローチャートである。
【0015】
図1に示す点字キーボード1のキーボード本体には、図面の左上から右下にかけて順に、Escキー2、ファンクションキー3、Tabキー4、点字入力用6点キー5、Bsキー6、Deleteキー7、Shiftキー8、Enterキー9、左Funキー10、左Ctrlキー11、左Altキー12、Direct1キー13、スペースキー14、Direct2キー15、右Altキー16、右Ctrlキー17、右Funキー18、カーソル移動キー19が配置されている。
【0016】
ここで、Escキー2、Tabキー4、Bsキー6、Deleteキー7、Shiftキー8、Enterキー9、左Ctrlキー11、左Altキー12、スペースキー14、右Altキー16、右Ctrlキー17、カーソル移動キー19の4つの矢印キーの15個のキーが機能キーである。機能キーとは、いわゆるすでに機能が決まっているキーである。
【0017】
また、左Funキー10、右Funキー18、Direct1キー13、Direct2キー15の4個のキーが特殊キーである。特殊キーとは、他のキーの機能を変更させるキーである。
【0018】
ファンクションキー3は、点字キーボード1のキーボード本体の上段に配置され、F1〜F12のキーを有している。
【0019】
点字キーである点字入力用6点キー5は、点字キーボード1のキーボード本体の中断の中央部に、左右3個ずつ配置され、左3個のキーの内側より(1)の点、(2)の点、(3)の点とし、右3個のキーの内側より(4)の点、(5)の点、(6)の点とされている。
【0020】
スペースキー14は、点字キーボード1のキーボード本体の下段であり、かつ点字入力用6点キー5の中央に対応させて配置されている。スペースキー14の周囲には、窪み14aが設けられており、点字入力用6点キー5の位置を間接的に容易に認識できるようになっている。
【0021】
ショートカット入力で多用する左Ctrlキー11、左Altキー12、右Altキー16、右Ctrlキー17については、点字入力用6点キー5との多様な組み合わせがあるため、スペースキー14を挟んで左右に設けられている。
【0022】
左Funキー10、右Funキー18、Direct1キー13、Direct2キー15の4個のキーは、スペースキー14を挟んで左右に設けられている。カーソル移動キー19は、上下左右にカーソルを移動させるための4つの矢印キーを有している。
【0023】
上述した全てのキーは、点字キーボード1のキーボード本体の盤面に対し突出させて配置されており、いずれかのキーを押下することで、それぞれのキーに対応したキーコードがパソコン等に出力されるようになっている。なお、これらのキーの配列は、あくまでも一例であり、その配列を適宜変更することは可能である。また、これらのキーの数においても、適宜増減することは可能である。
【0024】
次に、点字キーボード1内部の制御系について説明する。
図2に示すように、点字キーボード1のキーボード本体内部には、USB−I/F20、キーコード出力制御部21、キーマトリクス回路22、キー入力判別制御部23、コンビネーションモード制御部24、点字入力モード制御部25、一時割り当て情報記憶部26、ROM27、RAM28が設けられている。
【0025】
USB−I/F20は、たとえばパソコン30に対し、USBケーブルを介してUSB接続され、キーコードを転送する。また、USB−I/F20は、USBケーブルを介してパソコン30側からの駆動電力を受け、点字キーボード1内部の各制御部等に供給する。なお、USB−I/F20は、パソコン30に限らず、パソコンTV、PDA等の他の情報処理装置に対しても接続可能である。
【0026】
キーコード出力制御部21は、コンビネーションモード及び点字入力モードの各々において、ASCIIキーボードやJISキーボード等の後述の標準キーボード31から出力される、ひらがな、漢字、アルファベット、数字、記号等を表すキーコードと同じキーコードを出力する。
【0027】
キー入力判別制御部23は、キー入力を判別して、コンビネーションモード制御部24でのコンビネーションモード、又は点字入力モード制御部25での点字入力モードによる入力モードの切り替えを制御する。
【0028】
すなわち、コンビネーションモード時では、特殊キーである左Funキー10又は右Funキー18のいずれかが2回押されたとき、コンビネーションモードから点字入力モードへの切り替えを指示する。一方、点字入力モード時では、特殊キーである左Funキー10又は右Funキー18と機能キーであるEnterキー9とが押されたとき、点字入力モードからコンビネーションモードへの切り替えを指示する。なお、ここでの特殊キーと機能キーとの組み合わせやキー入力回数とはいずれも任意であり、適宜設定変更可能である。
【0029】
また、キー入力判別制御部23は、コンビネーションモード及び点字入力モードの各々において、キー入力を判別し、コンビネーションモード制御部24及び点字入力モード制御部25に対し、通常入力モード、テンキー入力モード、ショートカット入力モード、一時割り当て入力モードのいずれかでキー入力を制御させる。
【0030】
また、キー入力判別制御部23は、上述した各キーのキー入力を、次のようにして判別する。まず、点字入力用6点キー5においては、キーが離されたときにキー入力があったと判別する。また、点字入力用6点キー5において複数のキーが同時に離された場合は、所定のタイムラグでキー入力を判別する。
【0031】
ただし、機能キーやファンクションキー3との組み合せでの入力時では、点字入力用6点キー5以外のキー入力と判別し、点字入力用6点キー5が押しっ放しの場合はリピートと判別する。
【0032】
また、上述したEscキー2、Tabキー4、Bsキー6、Deleteキー7、Shiftキー8、Enterキー9、左Ctrlキー11、左Altキー12、スペースキー14、右Altキー16、右Ctrlキー17、カーソル移動キー19の4つの矢印キーである機能キーでは、押したときにキー入力を判別する。また、これらの機能キーが押しっ放しの場合はリピートと判別する。また、12個のファンクションキー3においては、押したときにキー入力を判別し、押しっ放しの場合はリピートと判別する。
【0033】
また、上述した左Funキー10、右Funキー18、Direct1キー13、Direct2キー15である特殊キーでは、キーが離されたときにキー入力を判別し、押しっ放しの場合はリピートと判別する。
【0034】
また、キー入力判別制御部23は、コンビネーションモード及び点字入力モードにおいて、ショートカット入力モードや一時割り当て入力モードを判別するが、その詳細については後述する。
【0035】
コンビネーションモード制御部24は、キー入力判別制御部23による制御により、通常入力モード、テンキー入力モード、ショートカット入力モード、一時割り当て入力モードのいずれかで、主として特殊キー、機能キー、点字キーの組み合わせによるキー入力に応じたキーコードをROM27から検索し、その検索したキーコードをキーコード出力制御部21から出力させるように制御する。
【0036】
点字入力モード制御部25は、キー入力判別制御部23による制御により、通常入力モード、テンキー入力モード、ショートカット入力モード、一時割り当て入力モードのいずれかで、主として点字キーによるキー入力に応じたキーコードをROM27から検索し、その検索したキーコードをキーコード出力制御部21から出力させるように制御する。
【0037】
一時割り当て情報記憶部26には、コンビネーションモード及び点字入力モードの両モードで利用することができる、スペースキー14に一時適に割り当てられた情報が記憶されるが、その詳細については後述する。
【0038】
ROM27には、少なくとも、各制御部による制御プログラムや、後述の標準キーボード31のキーコードに対応して割り当てられ、点字キー、特殊キー及び機能キーの組み合わせによるコンビネーションモードでのキー入力で用いられるキーコードと、主として点字キーによる点字入力モードでのキー入力で用いられるキーコードとが記憶されている。RAM28は、各制御部による演算処理の作業エリアとして用いられる。
【0039】
次に、コンビネーションモード及び点字入力モードでのキー割り当て等について説明する。
【0040】
<コンビネーションモードでのキー割り当て等について>
まず、コンビネーションモード制御部24によるコンビネーションモードでの通常入力モードでは、点字入力用6点キー5の(1)〜(6)の点に対応するそれぞれのキーが、図3に示す標準キーボード31のフルキーに対し、次のように割り当てられている。
【0041】
(1)の点のキー→フルキーのFのキーコード、(2)の点のキー→フルキーのDのキーコード、(3)の点のキー→フルキーのSのキーコード、(4)の点のキー→フルキーのJのキーコード、(5)の点のキー→フルキーのKのキーコード、(6)の点のキー→フルキーのLのキーコードにそれぞれ割り当てられている。
【0042】
また、特殊キーである、左Funキー10又は右Funキー18、あるいはDirect1キー13又はDirect2キー15のいずれかで標準キーボード31の段指定をし、点字入力用6点キー5の組み合わせで横位置を指定することができるようにキーが割り当てられている。
【0043】
すなわち、まず、標準キーボード31の段の概念は、図4に示すように、4つの段から構成されているものとする。
【0044】
ここで、「1234・・・・」で始まる段を1段目とし、「QWER・・・・」で始まる段を2段目とし、「ASDF・・・・」で始まる段を3段目とし、「ZXCV・・・・」で始まる段を4段目とする。
【0045】
また、標準キーボード31のフルキーにおける各段は、点字キーボード1における次のキーで指定して選択することができるように割り当てられている。すなわち、1段目→Direct1キー13+スペースキー14、又はDirect2キー15+スペースキー14で指定したものに対応している。2段目→Direct2キー15で指定できる。3段目→Direct1キー13で指定したものに対応している。4段目→左Funキー10又は右Funキー18のいずれかで指定したものに対応している。
【0046】
また、標準キーボード31のフルキーにおける横位置は、上記の段指定と一緒に押す点字キー等との組み合わせで指定したものに対応している。
【0047】
すなわち、標準キーボード31のフルキーにおける1段目のキーは、Tabキー4→フルキーの1のキーコード、(3)の点のキー→フルキーの2のキーコード、(2)の点のキー→フルキーの3のキーコード、(1)の点のキー→フルキーの4のキーコード、(1)(2)の点のキー→フルキーの5のキーコード、(4)(5)の点のキー→フルキーの6のキーコード、(4)の点のキー→フルキーの7のキーコード、(5)の点のキー→フルキーの8のキーコード、(6)の点のキー→フルキーの9のキーコード、Bsキー6→フルキーの0のキーコード、(5)(6)の点のキー→フルキーの"-"のキーコード、(4)(6)の点のキー→フルキーの"^"のキーコード、(4)(5)(6)の点のキー→フルキーの"\"のキーコードで指定したものに対応している。
【0048】
また、標準キーボード31のフルキーにおける2段目のキーは、Tabキー4→フルキーのQのキーコード、(3)の点のキー→フルキーのWのキーコード、(2)の点のキー→フルキーのEのキーコード、(1)の点のキー→Rのキーコード、(1)(2)の点のキー→フルキーのTのキーコード、(4)(5)の点のキー→フルキーのYのキーコード、(4)の点のキー→フルキーのUのキーコード、(5)の点のキー→フルキーのIのキーコード、(6)の点のキー→フルキーのOのキーコード、Bsキー6→フルキーのPのキーコード、(5)(6)の点のキー→フルキーの"@"のキーコード、(4)(6)の点→フルキーの"["のキーコードで指定したものに対応している。
【0049】
また、標準キーボード31のフルキーにおける3段目のキーは、Tabキー4→フルキーのAのキーコード、(3)の点のキー→フルキーのSのキーコード、(2)の点のキー→フルキーのDのキーコード、(1)の点のキー→フルキーのFのキーコード、(1)(2)の点のキー→フルキーのGのキーコード、(4)(5)の点のキー→フルキーHのキーコード、(4)の点のキー→フルキーのJのキーコード、(5)の点のキー→フルキーのKのキーコード、(6)の点のキー→フルキーのLのキーコード、Bsキー6→フルキーの";"のキーコード、(5)(6)の点のキー→フルキーの":"のキーコード、(4)(6)の点のキー→フルキーの"]"のキーコードで指定したものに対応している。
【0050】
また、標準キーボード31のフルキーにおける4段目のキーは、Tabキー4→フルキーのZのキーコード、(3)の点のキー→フルキーのXのキーコード、(2)の点のキー→フルキーのCのキーコード、(1)の点のキー→フルキーのVのキーコード、(1)(2)の点のキー→フルキーのBのキーコード、(4)(5)の点のキー→フルキーのNのキーコード、(4)の点のキー→フルキーのMのキーコード、(5)の点のキー→フルキーの","のキーコード、(6)の点のキー→フルキーの"."のキーコード、Bsキー6→フルキーの"/"のキーコード、(5)(6)の点のキー→フルキーの"\"のキーコードで指定したものに対応している。
【0051】
また、通常入力モードからテンキー入力モードへの切り替えとテンキー入力モードの解除は、「Direct1キー13+ファンクションキー3のF10」の同時押し毎に切り替えられ、その際のキー割り当ては以下の通りである。
【0052】
また、テンキー入力モードでは、上述した1段目〜4段目の段指定のためのキー操作と点字入力用6点キー5とを同時に押すことで該当する文字入力が可能となる。
【0053】
また、「Direct1キー13+ファンクションキー3のF9」の同時押しによりテンキー入力モードから通常入力モードへの切り替えを行うことができる。なお、標準キーボード31の「Numlock」の状態により出力されるキーコードは変わることになる。
【0054】
すなわち、図5に示すように、標準キーボード31のテンキー32のキー配置は、1段目→NumLockキー、/(スラッシュ)、*(アスタリスク)、−(マイナス)、2段目→7のキー、8のキー、9のキー、3段目→4のキー、5のキー、6のキー、+(プラス)、4段目→1のキー、2のキー、3のキー、5段目→0のキー、.(ピリオド)、Enterキーとなっているものとする。
【0055】
なお、標準キーボード31のテンキー32のEnterキーについては、誤操作防止のため未サポートとする。また、標準キーボード31のテンキー32のNumlockキーは、点字キーボード1の「左Funキー10又は右Funキー18+ファンクションキー3のF9」に割り当てるものとする。
【0056】
ここで、点字キーボード1による標準キーボード31のテンキー32の段指定においては、Direct2キー15→テンキー32の1段目、Direct1キー13+スペースキー14→テンキー32の2段目、Direct1キー13→テンキー32の3段目、テンキー32の4段目(対応無し)、左Funキー10又は右Funキー18→テンキー32の5段目を指定できるように割り当てられている。
【0057】
また、標準キーボード31のテンキー32における1段目においては、(4)の点のキー→割り当てなし、(5)の点のキー→テンキー32の/(スラッシュ)のキーコード、(6)の点のキー→テンキー32の*(アスタリスク)のキー、Bsキー6→テンキー32の-(マイナス)のキーで指定したものに対応している。
【0058】
また、標準キーボード31のテンキー32における2段目においては、(4)の点のキー→テンキー32の7のキー (NumLock Off : Home)、(5)の点のキー→テンキー32の8のキー
(Numlock Off : 上矢印)、(6)の点のキー→テンキー32の9のキー (Numlock Off : Page Up)で指定したものに対応している。
【0059】
また、標準キーボード31のテンキー32における3段目においては、(4)の点のキー→テンキー32の4のキー (NumLock Off : 左矢印)、(5)の点のキー→テンキー32の5のキー、(6)の点のキー→テンキー32の6のキー
(NumLock Off : 右矢印)、Bsキー6→テンキー32の+(プラス)のキーで指定したものに対応している。
【0060】
また、標準キーボード31のテンキー32における4段目においては、(4)の点のキー→テンキー32の1のキー (NumLock Off : End)、(5)の点のキー→テンキー32の2のキー
(NumLock Off : 下矢印)、(6)の点のキー→テンキー32の3のキー (NumLock Off : Page Down)で指定したものに対応している。
【0061】
また、標準キーボード31のテンキー32における5段目においては、(4)の点のキー→テンキー32の0のキー (NumLock Off :
Insert)、(5)の点のキー→テンキー32の.(ピリオド)のキー (NumLock Off :
Delete)、 (6)の点のキー→割り当てなしで指定したものに対応している。
【0062】
なお、NumLock・CapsLock・ScrollLockのオン/オフ状態は、パソコン30側で保持されている。この情報は、パソコン30の起動時、USBケーブル接続直後、NumLock・CapsLock・ScrollLockキーが押された直後に送られてくる。
【0063】
標準キーボード31では、この情報を捕まえてモードを変更している。複数のキーボードが接続されている場合には、他のキーボードでモードを変更することができる。
【0064】
本実施形態での点字キーボード1でのテンキー入力機能は、キーボード独自でモード(Direct1キー13+ファンクションキー3のF10)を管理し、該当する標準キーボード31のテンキー32のコードを送るようになっている。この場合、パソコン30側で保持している「NumLock」のオン/オフ状態により、確定されるキーの機能が変えられる。
【0065】
すなわち、テンキー入力モードでの説明部分で、(NumLock Off)と記述している部分が「NumLock」がオフの場合の機能となる。なお、「左Funキー10又は右Funキー18+ファンクションキー3のF9」により、本実施形態での点字キーボード1でも「NumLock」を切り替えることができる。
【0066】
<点字入力モードでのキー割り当て等について>
次に、点字入力モード制御部25による点字入力モードでのキー割り当て等について説明する。
【0067】
本モードは、点字入力用6点キー5の6個のキーで入力した文字に対応するキーコードを出力するものであり、標準キーボード31のフルキーのキーコードを全てサポートすることができるようにキーが割り当てられている。
【0068】
また、本モードでは、上述した機能キーとの同時押しも可能であり、効率的にショートカットコマンドを利用することもできる。なお、点字入力モード時においては、特殊キーである左Funキー10又は右Funキー18と機能キーであるEnterキー9とを押すことで、上述したコンビネーションモードへ切り替えることができる。
【0069】
また、点字入力用6点キー5に割り当てられていない記号キーについては、次のようにして文字が割り当てられている。
【0070】
すなわち、(1)の点のキー→フルキーのAのキーコード、(1)(2)の点のキー→フルキーのBのキーコード、(1)(4)の点のキー→フルキーのCのキーコード、(1)(4)(5)の点のキー→フルキーのDのキーコード、(1)(5)の点のキー→フルキーのEのキーコード、(1)(2)(4)の点のキー→フルキーのFのキーコード、(1)(2)(4)(5)の点のキー→フルキーのGのキーコード、(1)(2)(5)の点のキー→フルキーのHのキーコード、(2)(4)の点のキー→フルキーのIのキーコード、(2)(4)(5)の点のキー→フルキーのJのキーコード、(1)(3)の点のキー→フルキーのKのキーコード、(1)(2)(3)の点のキー→フルキーのLのキーコード、(1)(3)(4)の点のキー→フルキーのMのキーコード、(1)(3)(4)(5)の点のキー→フルキーのNのキーコード、(1)(3)(5)の点のキー→フルキーのOのキーコード、(1)(2)(3)(4)の点のキー→フルキーのPのキーコード、(1)(2)(3)(4)(5)の点のキー→フルキーのQのキーコード、(1)(2)(3)(5)の点のキー→フルキーのRのキーコード、(2)(3)(4)の点のキー→フルキーのSのキーコード、(2)(3)(4)(5)の点のキー→フルキーのTのキーコード、(1)(3)(6)の点のキー→フルキーのUのキーコード、(1)(2)(3)(6)の点のキー→フルキーのVのキーコード、(2)(4)(5)(6)の点のキー→フルキーのWのキーコード、(1)(3)(4)(6)の点のキー→フルキーのXのキーコード、(1)(3)(4)(5)(6)の点のキー→フルキーのYのキーコード、(1)(3)(5)(6)の点のキー→フルキーのZのキーコードとなっている。
【0071】
また、(2)の点のキー→フルキーの1のキーコード、(2)(3)の点のキー→フルキーの2のキーコード、(2)(5)の点のキー→フルキーの3のキーコード、(2)(5)(6)の点のキー→フルキーの4のキーコード、(2)(6)の点のキー→フルキーの5のキーコード、(2)(3)(5)の点のキー→フルキーの6のキーコード、(2)(3)(5)(6)の点のキー→フルキーの7のキーコード、(2)(3)(6)の点のキー→フルキーの8のキーコード、(3)(5)の点のキー→フルキーの9のキーコード、(3)(5)(6)の点のキー→フルキーの0のキーコードとなっている。
【0072】
また、(1)(2)(3)(4)(6)の点のキー→フルキーの"^"のキーコード(*)、(1)(6)の点のキー→フルキーの";"のキーコード(*)、(1)(5)(6)の点のキー→フルキーの":"のキーコード(*)、(5)の点のキー→フルキーの","のキーコード(*)、(3)の点のキー→フルキーの"."のキーコード(*)、(4)の点のキー→フルキーの"\"のキーコード、(6)の点のキー→フルキーの"\"のキーコード、(2)(4)(6)の点のキー→フルキーの"@"のキーコード、(1)(2)(6)の点のキー→フルキーの"["のキーコード、(3)(4)(5)の点のキー→フルキーの"]"のキーコード、(3)(4)の点のキー→フルキーの"/"のキーコード、(3)(6)の点のキー→フルキーの"-"のキーコードとなっている。
【0073】
なお、(*)のついている点字については、すでに他の記号で使用されているため、情報処理用点字とは一致していない。
【0074】
また、図5に示した標準キーボード31のテンキー32に対応するテンキー入力モードでのキー割り当て等については次のようになっている。
【0075】
まず、テンキー入力モードの切り替えと解除においては、機能キーであるDirect1キー13とファンクションキー3のF10との同時押しにより、テンキー入力モードに切り替えを行うことができる。
【0076】
テンキー入力モードでは、上述した段指定に関わるキーと点字入力用6点キー5のキーとを同時に押すことで、該当する文字入力が可能となる。また、Direct1キー13とファンクションキーのF9との同時押しにより、通常入力モードへの切り替えを行うことができる。また、入力モードを切り替えた時点で解除となる。なお、パソコン30側のNumLockの状態により、出力されるキーコードは変わる。
【0077】
ここで、(2)の点のキー→テンキー32の1のキーコード
(NumLock Off : End)、(2)(3)の点のキー→テンキー32の2のキーコード(NumLock Off : 下矢印)、(2)(5)の点のキー→テンキー32の3のキーコード(NumLock Off : Page Down)、(2)(5)(6)の点のキー→テンキー32の4のキーコード(NumLock Off : 左矢印)、(2)(6)の点のキー→テンキー32の5のキーコード、(2)(3)(5)の点のキー→テンキー32の6のキーコード(NumLock Off : 右矢印)、(2)(3)(5)(6)の点のキー→テンキー32の7のキーコード(NumLock Off : Home)、(2)(3)(6)の点のキー→テンキー32の8のキーコード(NumLock Off : 上矢印)、(3)(5)の点のキー→テンキー32の9のキーコード(NumLock Off : Page Up)、(3)(5)(6)の点のキー→テンキー32の0のキーコード(NumLock Off : Insert)、(3)の点のキー→テンキー32の"." のキーコード
(NumLock Off : Delete)、(3)(4)の点のキー→テンキー32の"/"
のキーコード、(4)(5)の点のキー→テンキー32の"*" のキーコード、(3)(6)の点のキー→テンキー32の"-"
のキーコード、(1)(4)(5)(6)の点のキー→テンキー32の"+" のキーコードとなっている。
【0078】
なお、NumLock・CapsLock・ScrollLockのオン/オフ状態は、パソコン30側で保持されている。この情報は、パソコン30の起動時、USBケーブル接続直後、NumLock・CapsLock・ScrollLockキーが押された直後に点字キーボード1に送られてくる。パソコン30に複数のキーボードが接続されている場合には、他のキーボードでもモードの変更が可能となる。
【0079】
本テンキー入力モードでは、キーボード独自でモード(Direct1キー13とファンクションキー3のF10)を管理し、該当するテンキー32のキーコードをパソコン30側に送るものである。この場合、パソコン30側で保持している「NumLock」のオン/オフ状態により確定されるキーの機能が変わる。
【0080】
また、上述したテンキー入力モードの説明において、(Numlock Off)と記述している部分が「NumLock」がオフの場合の機能となる。なお、左Funキー10又は右Funキー18とファンクションキー3のF9とにより、本キーボードでも「NumLock」を切り替えることが可能である。
【0081】
次に、コンビネーションモード及び点字入力モードの両モードで有効な機能である、ショートカット入力でのキーの割り当てについて説明する。
【0082】
すなわち、ファンクションキー3、Shiftキー8、左Ctrlキー11、右Ctrlキー17、左Altキー12、右Altキー16等のようにすでに機能が決まっている機能キーは、両モードで共通に使用することができる。また、特殊キーである左Funキー10又は右Funキー18は、いずれも同機能である。
【0083】
両モードで使用できるショートカット入力でのキーの割り当てにおいては、ファンクションキー3のF1→標準キーボード31のF1のキーコード、ファンクションキー3のF2→標準キーボード31のF2のキーコード、ファンクションキー3のF3→標準キーボード31のF3のキーコード、ファンクションキー3のF4→標準キーボード31のF4のキーコード、ファンクションキー3のF5→標準キーボード31のF5のキーコード、ファンクションキー3のF6→標準キーボード31のF6のキーコード、ファンクションキー3のF7→標準キーボード31のF7のキーコード、ファンクションキー3のF8→標準キーボード31のF8のキーコード、ファンクションキー3のF9→標準キーボード31のF9のキーコード、ファンクションキー3のF10→標準キーボード31のF10のキーコード、ファンクションキー3のF11→標準キーボード31のF11のキーコード、ファンクションキー3のF12→標準キーボード31のF12のキーコードとなっている。
【0084】
また、左Funキー10又は右Funキー18+ファンクションキー3のF9→標準キーボード31のNumLockのキーコード、左Funキー10又は右Funキー18+ファンクションキー3のF10→標準キーボード31のPrintScreenのキーコード、左Funキー10又は右Funキー18+F11→標準キーボード31のScrollLockのキーコード、左Funキー10又は右Funキー18+ファンクションキー3のF12→標準キーボード31のPauseのキーコード、Deleteキー7→標準キーボード31のDeleteのキーコード、又はInsertのキーコード(Deleteモード変更時)となっている。
【0085】
また、Deleteモード切り替えにおける、一時切り替えにおいては、左Funキー10又は右Funキー18+Deleteキー7→標準キーボード31の現状のDeleteモードの如何に関わらずInsertのキーコードを出力することができる。
【0086】
また、Deleteモード切り替えにおける、固定切り替えにおいては、Direct1キー13+Deleteキー7→DeleteキーのキーコードをInsertに切り替える(キーコードの出力はしない)、Direct1キー13を2回以上連続→DeleteキーのキーコードをDeleteに切り替える(キーコードの出力はしない)とすることができる。ただし、入力モードを切り替えた時点で解除となる。
【0087】
また、Tabキー4→Tabのキーコード、Bsキー6→BackSpaceのキーコード、Shiftキー8→ディフォルトでは左Shiftのキーコードを出力する、とすることができる。
【0088】
Shiftモード切り替えにおける、固定切り替えにおいては、Direct1キー13+ファンクションキー3のF5→Shiftキーのキーコードを左Shiftに切り替える(キーコードの出力はしない)、irect1キー13+ファンクションキー3のF6→Shiftキーのキーコードを右Shiftに切り替える(キーコードの出力はしない)とすることができる。ただし、入力モードを切り替えた時点で解除となる。
【0089】
また、Enterキー9→フルキーEnterのキーコード、左Ctrlキー11→左Ctrlのキーコード、右Ctrlキー17→右Ctrlのキーコード、左Altキー12→左Altのキーコード、右Altキー16→右Altのキーコード、カーソル移動キー19の「→」→「→」矢印のキーコード、カーソル移動キー19の「↑」→「↑」矢印のキーコード、カーソル移動キー19の「↓」→「↓」矢印のキーコード、カーソル移動キー19の「←」→「←」矢印のキーコード、Escキー2→Escapeのキーコード、スペースキー14→Spaceのキーコード、左Funキー10又は右Funキー18+Escキー2→半角/全角のキーコード、左Funキー10又は右Funキー18+スペースキー14→左Winのキーコード、左Funキー10又は右Funキー18+カーソル移動キー19の「↑」→Page
Upのキーコード、左Funキー10又は右Funキー18+カーソル移動キー19の「↓」→Page Downのキーコード、左Funキー10又は右Funキー18+カーソル移動キー19の「←」→Homeのキーコード、左Funキー10又は右Funキー18+カーソル移動キー19の「→」→Endのキーコード、左Funキー10又は右Funキー18+Direct1キー13→無変換のキーコード、左Funキー10又は右Funキー18+Direct2キー15→変換のキーコード、Direct1キー13+カーソル移動キー19の「↓」→Appのキーコード、Direct1キー13+カーソル移動キー19の「←」→カタカナ/ひらがなのキーコード、Direct1キー13+カーソル移動キー19の「→」→右Winのキーコード、Direct2キー15+Escキー2→CapsLockのキーコードとなっている。
【0090】
なお、コンビネーションモードでのショートカット入力では、左Ctrlキー11又は右Ctrlキー17+左Altキー12又は右Altキー16+Direct1キー13又はDirect2キー15+スペースキー14+点字入力用6点キー5の(5)の点とを同時に入力することで、たとえばクリップボードにコピーしたテキストデータの読み上げの場合のショートカット入力であるといった判別を行うことも可能である。
【0091】
一方、点字入力モードでのショートカット入力では、左Ctrlキー11又は右Ctrlキー17+左Altキー12又は右Altキー16+点字入力用6点キー5の(2)(3)(6)の点とを同時に入力することで、同様のショートカット入力であるといった判別を行うことも可能である。
【0092】
また、コンビネーションモード及び点字入力モードでのショートカット入力の場合、左Ctrlキー11又は右Ctrlキー17+左Altキー12又は右Altキー16+ファンクションキー3のF8とを同時に入力することで、たとえば数字位取り読み設定のショートカット入力であるといった判別を行うことも可能である。また、これらのキーが押される毎に、数字の「桁読みモード/1文字読みモード」を交互に切り替えるためのショートカット入力であるといった判別を行うことも可能である。
【0093】
なお、ここでのショートカット入力のキーの割り当ては、あくまでも一例であり、上述した特殊キー、機能キー、ファンクションキー3、点字入力用6点キー5の組み合わせで、様々なショートカット入力のキーの割り当てを行うことが可能となる。
【0094】
次に、一時割り当て入力モードでのスペースキー14への一時的なキーの割り当てについて説明する。
【0095】
ここでは、パソコン30側のたとえばスクリーンリーダで使用するコマンド等を効率的に入力できるように、上述した機能キーを一時的にスペースキー14に割り当て、点字入力用6点キー5のキーと同時に押すことで、コマンド入力を補助することができるものである。
【0096】
本機能は、コンビネーションモード及び点字入力モードの両モードで利用することができるものであり、ここで一時適に割り当てられた情報は、図2の一時割り当て情報記憶部26に記憶される。
【0097】
すなわち、登録したい機能キーと特殊キーである左Funキー10又は右Funキー18とを同時に押すことで、スペースキー14への一時割り当てが実行される。また、左Funキー10又は右Funキー18を単独入力すると、モードを切り替えた場合に登録された情報は解除される。なお、Ctrl,Alt,Shiftのそれぞれのキーは、左右どちらでも登録可能であるが、本機能では、パソコン30側へは左側の該当コードを送るものとする。また、Winは単独登録のみ可能であり、その他の機能キーとの組合せ登録はできないようになっている。
【0098】
ここで、一時割り当てキーにおいては、左Funキー10又は右Funキー18+Shiftキー8→スペースキー14にShiftキー8のキーコードを登録、左Funキー10又は右Funキー18+左Ctrlキー11又は右Ctrlキー17のキーコードを登録、左Funキー10又は右Funキー18+左Altキー12又は右Altキー16→スペースキー14に左Altキー12又は右Altキー16のキーコードを登録、左Funキー10又は右Funキー18+Shiftキー8+左Ctrlキー11又は右Ctrlキー17→スペースキー14にShiftキー8+左Ctrlキー11又は右Ctrlキー17のキーコードを登録、左Funキー10又は右Funキー18+Shiftキー8+左Altキー12又は右Altキー16→スペースキー14にShiftキー8+左Altキー12又は右Altキー16のキーコードを登録、左Funキー10又は右Funキー18+左Ctrlキー11又は右Ctrlキー17+左Altキー12又は右Altキー16→スペースキー14に左Ctrlキー11又は右Ctrlキー17+左Altキー12又は右Altキー16のキーコードを登録、左Funキー10又は右Funキー18+Shiftキー8+左Ctrlキー11又は右Ctrlキー17+左Altキー12又は右Altキー16→スペースキー14にShiftキー8+左Ctrlキー11又は右Ctrlキー17+左Altキー12又は右Altキー16のキーコードを登録、左Funキー10又は右Funキー18+左Ctrlキー11又は右Ctrlキー17+Escキー2→スペースキー14にWinキーのキーコードを登録する、となっている。
【0099】
また、一時割り当ての解除においては、特殊キーである、左Funキー10又は右Funキー18のみを1回押すことで解除となり、以後スペースキー14本来のキーコードを出力することができる。また、コンビネーションモード又は点字入力モードへの入力モードを切り替えることで解除となり、以後スペースキー14本来のコードを出力することができる。
【0100】
次に、点字キーボード1によるキーコード出力制御方法について説明する。
まず、図6に示すように、キー入力があると、キー入力判別制御部23により、コンビネーションモードか点字入力モードかが判別される(ステップS1,S2)。
【0101】
ここで、キー入力の判別時がコンビネーションモード時では、特殊キーである左Funキー10又は右Funキー18のいずれかが2回押されたとき、コンビネーションモードから点字入力モードへの切り替えであると判別される。
【0102】
一方、キー入力の判別時が点字入力モード時では、特殊キーである左Funキー10又は右Funキー18と機能キーであるEnterキー9とが押されたとき、点字入力モードからコンビネーションモードへの切り替えであると判別される。
【0103】
ここで、コンビネーションモードへの切り替えと判別された場合、キー入力判別制御部23により、コンビネーションモード制御部24によるコンビネーションモードでのキー入力が制御される(ステップS3)。
【0104】
すなわち、コンビネーションモードでの通常入力モードでは、点字入力用6点キー5の(1)〜(6)の点のキーが入力されると、図3に示した標準キーボード31のフルキーの「SDFJKL」に対応したキーコードが出力される(ステップS6)。
【0105】
また、特殊キーである、左Funキー10又は右Funキー18、あるいはDirect1キー13又はDirect2キー15のいずれかで標準キーボード31の段指定をし、点字入力用6点キー5の組み合わせで横位置が指定されると(ステップS5)、指定されたキーコードが出力される(ステップS6)。
【0106】
これに対し、(ステップS4)において、Direct1キー13+ファンクションキー3のF10の同時押しがあると、キー入力判別制御部23により、標準キーボード31のテンキー32に対応するテンキー入力モードであるとテンキー入力モードと判断され(ステップS7)、コンビネーションモードでのテンキー入力モードによるキー入力が制御される。
【0107】
ここでは、上述した1段目〜4段目の段指定のためのキー操作と点字入力用6点キー5とを同時に押すことで指定されたキーコードが出力される(ステップS8,S9)。
【0108】
またここでは、Direct1キー13+ファンクションキー3のF9の同時押しにより、テンキー入力モードから通常入力モードへの切り替えを行うことができる。
【0109】
また、コンビネーションモードにおいて、機能が決まっている、ファンクションキー3、Shiftキー8、左Ctrlキー11、右Ctrlキー17、左Altキー12、右Altキー16等のキー入力があると、キー入力判別制御部23により、ショートカット入力モードと判断され(ステップS10)、入力されたキーに対応するF1〜F12やNumLock等のショートカットのキーコード等が出力される(ステップS11,S12)。
【0110】
また、ショートカット入力モードでは、左Ctrlキー11又は右Ctrlキー17+左Altキー12又は右Altキー16+Direct1キー13又はDirect2キー15+スペースキー14+点字入力用6点キー5の(5)の点とを同時に入力することで、上述したように、クリップボードにコピーしたテキストデータの読み上げのためのキーコードが出力される。
【0111】
また、ショートカット入力モードでは、左Ctrlキー11又は右Ctrlキー17+左Altキー12又は右Altキー16+ファンクションキー3のF8とを同時に入力することで、たとえば数字位取り読み設定のためのキーコードが出力される。
【0112】
また、上述したように、登録したい機能キーと特殊キーである左Funキー10又は右Funキー18とを同時に押すことで、スペースキー14への一時割り当てが実行され、その一時適に割り当てられた情報が一時割り当て情報記憶部26に記憶されているとき、スペースキー14と点字入力用6点キー5のいずれかのキーとが同時に押されると、キー入力判別制御部23により、一時割り当て入力モードと判断され(ステップS13)、コンビネーションモードでの一時割り当て入力モードによるキー入力が制御され、点字入力用6点キー5のいずれかのキーとの組み合わせに応じたキーに対応する一時的に登録されたキーコードが出力される(ステップS14,S15)。
【0113】
また、特殊キーである、左Funキー10又は右Funキー18が1回押されると、一時割り当て入力モードが解除され、通常入力モードに戻すことができる。
【0114】
一方、(ステップS2)において、Direct1キー13+ファンクションキー3のF10の同時押しがあると、通常入力モードからテンキー入力モードへの切り替えと判断され、図7に示すように、キー入力判別制御部23により、点字入力モード制御部25による点字入力モードでのキー入力が制御される(ステップS16)。
【0115】
ここで、点字入力モードの通常入力モードでは(ステップS17)、上述したように、点字入力用6点キー5の6個のキーで入力した文字に対応するキーコードが出力される(ステップS18,S19)。すなわち、点字入力用6点キー5の6個のキーに、標準キーボード31のフルキーのキーコードが全て対応しており、その6個のキーに組み合わせに応じたキーコードが出力されることになる。
【0116】
また、点字入力モードにおいては、特殊キーである左Funキー10又は右Funキー18と機能キーであるEnterキー9とを押すことで、上述したコンビネーションモードへ切り替えることができる。
【0117】
また、機能キーであるDirect1キー13とファンクションキー3のF10との同時押しがあると、標準キーボード31のテンキー32に対応するテンキー入力モードであると判断され(ステップS20)、上述した段指定に関わるキーと点字入力用6点キー5のキーとを同時に押すことで、入力されたキーに対応するキーコードが出力される(ステップS21,S22)。
【0118】
また、テンキー入力モードでは、Direct1キー13とファンクションキーのF9との同時押しにより、通常入力モードへの切り替えを行うことができる。
【0119】
また、点字入力モードにおいて、機能が決まっている、ファンクションキー3、Shiftキー8、左Ctrlキー11、右Ctrlキー17、左Altキー12、右Altキー16等のキー入力があると、キー入力判別制御部23により、ショートカット入力モードと判断され(ステップS23)、入力されたキーに対応するF1〜F12やNumLock等のショートカットのキーコードが出力される(ステップS24,S25)。
【0120】
また、点字入力モードでのショートカット入力モードでは、左Ctrlキー11又は右Ctrlキー17+左Altキー12又は右Altキー16+点字入力用6点キー5の(2)(3)(6)の点とを同時に入力することで、上述したように、クリップボードにコピーしたテキストデータの読み上げのためのキーコードが出力される。
【0121】
また、ショートカット入力モードでは、左Ctrlキー11又は右Ctrlキー17+左Altキー12又は右Altキー16+ファンクションキー3のF8とを同時に入力することで、上述したように、数字位取り読み設定のためのキーコードが出力される。
【0122】
また、上述したように、登録したい機能キーと特殊キーである左Funキー10又は右Funキー18とを同時に押すことで、スペースキー14への一時割り当てが実行され、その一時適に割り当てられた情報が一時割り当て情報記憶部26に記憶されているとき、スペースキー14と点字入力用6点キー5のいずれかのキーとが同時に押されると、キー入力判別制御部23により、一時割り当て入力モードと判断され(ステップS26)、点字入力モードでの一時割り当て入力モードによるキー入力が制御され、点字入力用6点キー5のいずれかのキーとの組み合わせに応じたキーに対応する一時的に登録されたキーコードが出力される(ステップS27,S28)。
【0123】
また、特殊キーである、左Funキー10又は右Funキー18が1回押されると、一時割り当て入力モードが解除され、通常入力モードに戻すことができる。
【0124】
このように、本実施形態では、キーボード本体の上段に配置されるファンクションキー3と、キーボード本体の中段に配置される6点のキーからなる点字キーである点字入力用6点キー5と、キーボード本体の下段に配置される他のキーの機能を変更させる特殊キー及びスペースキー14を含むすでに機能が決まっている機能キーとを少なくとも有し、各キーの入力を判別して、点字キー、特殊キー及び機能キーの組み合わせによるコンビネーションモード、又は主として点字キーによる点字入力モードでのキー入力により、テンキーを含む標準キーボードのキーコードに対応して割り当てられたキーコードが出力されるようにした。
【0125】
これにより、標準キーボードに比べ極めて少ない数のキーによるキー入力が可能となり、個々のキーの位置を認識すること、さらには個々のキーの機能を判別することが容易であるばかりか、視覚障害者が使い慣れている点字キーでのキー入力も可能となり、個々のキーの位置を認識すること、さらには個々のキーの機能を判別することが容易であるばかりか、視覚障害者が使い慣れている点字キーでのキー入力も可能となることから、視覚障害者であってもパソコンの操作を容易に行うことができる。
【0126】
また、本実施形態では、標準キーボードと同じキーコードの出力が可能となるため、パソコン側で起動させるソフトウェアの全ての利用が可能となり、様々な環境に対応することができる。
【0127】
また、本実施形態では、特殊キー及び機能キーの組み合わせによるショートカット入力モードが搭載されているため、マウスでの操作が基本であるWindows(登録商標)等のパソコンであっても、その操作を容易に行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0128】
パソコン操作に限らず、キーコードの出力によって動作する他の情報処理装置を操作するものにおいても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】本発明の点字キーボードのキーレイアウトを説明するための平面図である。
【図2】図1の点字キーボードの制御系を説明するためのブロック図である。
【図3】図1の点字キーボードのキー割り当ての説明に関わる標準キーボードを示す平面図である。
【図4】図1の点字キーボードのキー割り当ての説明に関わる標準キーボードを示す平面図である。
【図5】図1の点字キーボードのキー割り当ての説明に関わる標準キーボードのテンキーを示す平面図である。
【図6】図1の点字キーボードにおけるコンビネーションモードを説明するためのフローチャートである。
【図7】図1の点字キーボードにおける点字入力モードを説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0130】
1 点字キーボード
2 Escキー
3 ファンクションキー
4 Tabキー
5 点字入力用6点キー(点字キー)
6 Bsキー
7 Deleteキー
8 Shiftキー
9 Enterキー
10 左Funキー
11 左Ctrlキー
12 左Altキー
13 Direct1キー
14 スペースキー
14a 窪み
15 Direct2キー
16 右Altキー
17 右Ctrlキー
18 右Funキー
19 カーソル移動キー
20 USB−I/F
21 キーコード出力制御部(キーコード出力制御手段)
22 キーマトリクス回路
23 キー入力判別制御部(キー入力判別制御手段)
24 コンビネーションモード制御部(コンビネーションモード制御手段)
25 点字入力モード制御部(点字入力モード制御手段)
26 一時割り当て情報情報記憶部(一時割り当て情報情報記憶手段)
27 ROM(記憶手段)
28 RAM
30 パソコン
31 標準キーボード
32 テンキー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファンクションキー、点字キー、他のキーの機能を変更させる特殊キー及びスペースキーを含むすでに機能が決まっている機能キーとをキーボード本体に有する点字キーボードであって、
テンキーを含む標準キーボードのキーコードに対応して割り当てられ、前記点字キー、特殊キー及び機能キーの組み合わせによるコンビネーションモードでのキー入力で用いられるキーコードと、主として前記点字キーによる点字入力モードでのキー入力で用いられるキーコードとが記憶される記憶手段と、
各キーの入力を判別して、前記コンビネーションモード又は前記点字入力モードの切り替えを制御するキー入力判別制御手段と、
前記コンビネーションモード又は前記点字入力モードでの前記各キーの入力に応じて前記記憶手段に記憶されているキーコードの出力制御を行うキーコード出力制御手段とを有する
ことを特徴とする点字キーボード。
【請求項2】
キーボード本体の上段に配置されるファンクションキーと、前記キーボード本体の中段に配置される6点のキーからなる点字キーと、前記キーボード本体の下段に配置される他のキーの機能を変更させる特殊キー及びスペースキーを含むすでに機能が決まっている機能キーとを少なくとも有する点字キーボードであって、
テンキーを含む標準キーボードのキーコードに対応して割り当てられ、前記点字キー、特殊キー及び機能キーの組み合わせによるコンビネーションモードでのキー入力で用いられるキーコードと、主として前記点字キーによる点字入力モードでのキー入力で用いられるキーコードとが記憶される記憶手段と、
各キーの入力を判別して、前記コンビネーションモード又は前記点字入力モードの切り替えを制御するキー入力判別制御手段と、
前記コンビネーションモード又は前記点字入力モードでの前記各キーの入力に応じて前記記憶手段に記憶されているキーコードの出力制御を行うキーコード出力制御手段とを有する
ことを特徴とする点字キーボード。
【請求項3】
前記スペースキーが前記点字キーの中央に対応させて設けられ、
前記スペースキーの左右に、前記特殊キー及び機能キーが設けられ、
前記スペースキーの周囲には、前記点字キーの位置を間接的に認識させるための窪みが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の点字キーボード。
【請求項4】
前記コンビネーションモードに切り替えられると、前記キー入力に応じて前記記憶手段から前記コンビネーションモードでのキー入力で用いられるキーコードを検索し、前記キーコード出力制御手段に対し、検索した前記キーコードを出力させるコンビネーションモード制御手段と、
前記点字入力モードに切り替えられると、前記キー入力に応じて前記記憶手段から前記点字入力モードでのキー入力で用いられるキーコードを検索し、前記キーコード出力制御手段に対し、検索した前記キーコードを出力させるコンビネーションモード制御手段とを有する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の点字キーボード。
【請求項5】
前記機能キーと、前記特殊キーとの同時に押しにより前記スペースキーに一時的に割り当てられる情報を記憶する一時割り当て情報記憶手段を有し、
前記キー入力判別制御手段は、前記コンビネーションモード及び前記点字入力モードの各々において、前記各キーの入力を判別し、前記コンビネーションモード制御手段及び前記点字入力モード制御手段に対し、標準キーボードのフルキーに対応する文字入力を行う通常入力モード、標準キーボードのテンキーに対応する文字入力を行うテンキー入力モード、前記特殊キー及び機能キーの組み合わせによるショートカット入力モード、前記点字キーと前記スペースキーとの組み合わせにより、前記一時割り当て情報記憶手段に記憶される前記スペースキーに一時的に割り当てられた情報を用いる一時割り当て入力モードのいずれかで前記各キーの入力に応じたキーコードを検索するように制御することを特徴とする請求項4に記載の点字キーボード。
【請求項6】
前記コンビネーションモードでのキー入力で用いられるキーコードは、前記標準キーボードの各キーの位置が、前記特殊キー、前記機能キー、前記点字キーの組み合わせに応じて指定されたものに対応させていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の点字キーボード。
【請求項7】
前記点字入力モードでのキー入力で用いられるキーコードは、前記標準キーボードの各キーの位置が、前記点字キーの各キーの組み合わせに応じて指定されたものに対応させていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の点字キーボード。
【請求項8】
前記キー入力判別制御手段は、
前記点字キーによるキーの入力を、前記キーが離されたときにキー入力有りと判別し、
前記点字キーによるキーの入力を、複数の前記キーが同時に離された場合は、所定のタイムラグで複数のキー入力有りを判別し、
前記特殊キーによるキーの入力を、前記特殊キーが離されたときにキー入力有りと判別し、
前記機能キーによるキーの入力を、前記機能キーが押されたときにキー入力有りと判別する
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の点字キーボード。
【請求項9】
ファンクションキー、点字キー、他のキーの機能を変更させる特殊キー及びスペースキーを含むすでに機能が決まっている機能キーとをキーボード本体に有するキーコード出力制御方法であって、
テンキーを含む標準キーボードのキーコードに対応して割り当てられ、前記点字キー、特殊キー及び機能キーの組み合わせによるコンビネーションモードでのキー入力で用いられるキーコードと、主として前記点字キーによる点字入力モードでのキー入力で用いられるキーコードとが記憶され、
各キーの入力を判別して、前記コンビネーションモード又は前記点字入力モードの切り替えを制御し、
前記コンビネーションモード又は前記点字入力モードでの前記各キーの入力に応じて記憶されているキーコードの出力制御を行う
ことを特徴とするキーコード出力制御方法。
【請求項10】
キーボード本体の上段に配置されるファンクションキーと、前記キーボード本体の中段に配置される6点のキーからなる点字キーと、前記キーボード本体の下段に配置される他のキーの機能を変更させる特殊キー及びスペースキーを含むすでに機能が決まっている機能キーとを少なくとも有する点字キーボードにおけるキーコード出力制御方法であって、
テンキーを含む標準キーボードのキーコードに対応して割り当てられ、前記点字キー、特殊キー及び機能キーの組み合わせによるコンビネーションモードでのキー入力で用いられるキーコードと、主として前記点字キーによる点字入力モードでのキー入力で用いられるキーコードとが記憶され、
各キーの入力を判別して、前記コンビネーションモード又は前記点字入力モードの切り替えを制御し、
前記コンビネーションモード又は前記点字入力モードでの前記各キーの入力に応じて記憶されているキーコードの出力制御を行う
ことを特徴とするキーコード出力制御方法。
【請求項11】
前記コンビネーションモードに切り替えられると、前記キー入力に応じて記憶されているキーコードから前記コンビネーションモードでのキー入力で用いられるキーコードを検索し、検索した前記キーコードを出力させ、
前記点字入力モードに切り替えられると、前記キー入力に応じて記憶されているキーコードから前記点字入力モードでのキー入力で用いられるキーコードを検索し、検索した前記キーコードを出力させる
ことを特徴とする請求項9又は10に記載のキーコード出力制御方法。
【請求項12】
前記機能キーと、前記特殊キーとの同時に押しにより前記スペースキーに一時的に割り当てられる情報が記憶され、
前記コンビネーションモード及び前記点字入力モードの各々において、前記各キーの入力を判別し、標準キーボードのフルキーに対応する文字入力を行う通常入力モード、標準キーボードのテンキーに対応する文字入力を行うテンキー入力モード、前記特殊キー及び機能キーの組み合わせによるショートカット入力モード、前記点字キーと前記スペースキーとの組み合わせにより、前記スペースキーに一時的に割り当てられた情報を用いる一時割り当て入力モードのいずれかで前記各キーの入力に応じたキーコードの検索を制御する
ことを特徴とする請求項11に記載のキーコード出力制御方法。
【請求項13】
前記コンビネーションモードでのキー入力で用いられるキーコードは、前記標準キーボードの各キーの位置が、前記特殊キー、前記機能キー、前記点字キーの組み合わせに応じて指定されたものに対応させていることを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載のキーコード出力制御方法。
【請求項14】
前記点字入力モードでのキー入力で用いられるキーコードは、前記標準キーボードの各キーの位置が、前記点字キーの各キーの組み合わせに応じて指定されたものに対応させていることを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載のキーコード出力制御方法。
【請求項15】
前記点字キーによるキーの入力を、前記キーが離されたときにキー入力有りと判別し、
前記点字キーによるキーの入力を、複数の前記キーが同時に離された場合は、所定のタイムラグで複数のキー入力有りを判別し、
前記特殊キーによるキーの入力を、前記特殊キーが離されたときにキー入力有りと判別し、
前記機能キーによるキーの入力を、前記機能キーが押されたときにキー入力有りと判別する
ことを特徴とする請求項9〜14のいずれかに記載のキーコード出力制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−318211(P2006−318211A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−140020(P2005−140020)
【出願日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】