説明

無呼吸検出器及びシステム

無呼吸検出器が開示される。静電容量タイプセンサセンサと連絡している検出器ユニットは、対象者の動きから生じる可変静電容量を示す電気信号を受信し、受信した電気信号が無呼吸の症状を示すとき警告信号を発信する。ある実施形態では、検出器ユニットは、対象者の呼吸パターンから生じる対象者身体表面の可変曲率を検出するように構成されている。検出器ユニットは、衣類に取り付けられている。監視システムは、1つ以上の対象者関連関心パラメータを検出し、対象者関連関心パラメータが所定のステータスを有することを判断した後に音響情報を発信する検出器ユニットと、前記検出器ユニットの可聴範囲内に配置されかつ発信された前記音響情報を受信する静止ユニットを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視システムの分野に関し、より詳しくは、本発明は、おむつに埋め込まれるか、又はそれ以外の方法で衣類に取り付けられた無呼吸検出器に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
睡眠中の乳幼児(一般に1歳未満)の親が絶えず心配していることは、乳幼児突然死症候群(SIDS)の発症である。親は、通常、SIDSの発症の兆候があるかどうかを判断するために、夜中に数回、彼らの乳幼児の呼吸パターンを調べる。
【0003】
SIDSの最も認識しやすい兆候の一つである乳幼児無呼吸を検出するための信頼性が高く安価な検出器の提供が望まれている。乳幼児が呼吸を停止した場合、このような生死に関わる状態に対する警告が、応急処置の訓練を受けたことがある親に対して即座に通知された場合にのみ、乳幼児は回復可能である。
【0004】
大人にも種々の医学的原因のために睡眠時無呼吸になりがちな者がいる。睡眠時無呼吸を監視し、睡眠時無呼吸が起こったときに対象者を刺激して覚醒させる信頼性高く且つ人間工学的な検出器を提供することが望ましい。
【0005】
従来、3種類の無呼吸検出器が知られている。
1)US5271412, WO2005/074379, US4146885, 及びUS5684460で開示されているような無呼吸検出器は、乳幼児のマットレスの下に配置される。無呼吸が検出されると、即座に親に警告が通知される。乳幼児が寝ていないとき(例:遊んでいるとき)又は乳幼児が自分のマットレスで寝ていないときに、このタイプの検出器が無呼吸を検出できないのは言うまでもない。このタイプの検出器は、製造コストが比較的高い。このタイプの無呼吸検出器の別の不利点は、乳幼児の呼吸パターンを感知する検出器と乳幼児の間にマットレスが挿入されることである。従って、受信信号は、マットレス材料によって減衰され、その伝送は、スポンジ状のマットレス材料の緩やかな緩和によって遅延され、無呼吸が行っている間に生死に関わる遅延が生じる。
【0006】
2)あるタイプの無呼吸検出器(例えば、 US 5,454,376 又は US 5,241,300に開示されているもの)は、乳幼児の胸部又は腹部周りに伸長する弾性ベルトを有する衣服を含む。 歪みゲージは、ベルトに固定され、胸壁の拡張と収縮によって呼吸運動を検出する。このような検出器は、不快であり、特に夜間には弾性ベルトによって加えられる圧力によって着用者にとって危険ですらある。従って、24時間使用することはできない。また、衣服の洗濯中には無呼吸を検出できない。このタイプの検出器の別の不利点は、乳幼児のサイズが異なると適切な検出器が異なることと、おむつ内の水分を検出することができないことである。
US 5,295,490, US 4,696,307, US 4,989,612, US 5,107,855及び US 5,400,012は、このタイプの無呼吸検出器の変形例を開示する。この検出器では、患者の身体の一部を取り囲むベルト手段が患者の呼吸に応答して拡張及び収縮する。このベルト手段は、監視されている乳幼児をもつれと窒息の危険にさらす。
【0007】
3)別のタイプの無呼吸検出器(例えば、GB 2261290, US 3,782,368, US 5,684,460, US 6,267,730 及びWO 2005/011491に開示されているもの)は、呼吸と心臓機能によって引き起こされるたわみを検出する圧電素子を備える。圧電素子は、比較的高価であり、従って、使い捨てではない。また、圧電素子は、もろく、乳幼児又はその親によって容易に破壊される。従って、信頼性が低い検出器となる。
【0008】
別の無呼吸検出器は、WO 02/34133, JP 9,187,431, US 5,993,397 及びUS 6,267,730に開示される。US 5,838,240及びUS 6,677,859は、例えばおむつ内において、水分の検出のために容量センサを使用することを開示する。容量センサは、これまで睡眠時無呼吸の検出に使用されたことがない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
信頼性が高く高価でない乳幼児無呼吸用検出器を提供することが本発明の目的である。
【0010】
24時間に渡って、乳幼児が起きていてうつ伏せになっていないときでも、動作可能な乳幼児無呼吸検出器及びシステムを提供することが本発明の別の目的である。
【0011】
おむつ内に埋め込まれた乳幼児無呼吸センサを提供することが本発明の別の目的である。
【0012】
使い捨ての乳幼児無呼吸センサを提供することが本発明の別の目的である。
【0013】
乳幼児にとって快適で安全な乳幼児無呼吸検出器を提供することが本発明の別の目的である。
【0014】
おむつに取り付けられた乳幼児無呼吸検出器を乳幼児が取り外すことが難しい乳幼児無呼吸検出器を提供することが本発明の別の目的である。
【0015】
水分及びその他の乳幼児関連関心パラメータ(infant related parameters of interest)も検出可能な乳幼児無呼吸検出器及びシステムを提供することが本発明の別の目的である。
【0016】
無呼吸を検出すると即座に親に警告可能な乳幼児無呼吸検出器システムを提供することが本発明のさらに別の目的である。
近接近ラジオ周波数(RF)放射に乳幼児を曝さない乳幼児無呼吸検出器システムを提供することが本発明のさらに別の目的である。
【0017】
乳幼児の身体に直接接触しない乳幼児無呼吸検出器及びセンサを提供することが本発明のさらに別の目的である。
【0018】
本発明の別の目的及び利点は、以下の説明によって明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の要旨
本発明は、対象者の動き(例えば対象者の呼吸パターン)から生じる可変静電容量を検出するように構成された静電容量タイプセンサと、前記センサと連絡(communication)し、且つ前記静電容量タイプセンサから前記可変静電容量を示す電気信号を受信し且つ受信した前記電気信号が無呼吸の症状を示すとき例えば付添人に警告することによって警告信号を発信する検出器ユニットとを備え、前記検出器ユニットは、対象者の衣類に取り付けられる無呼吸検出器を提供する。
【0020】
ここでは、「対象者」は、無呼吸検出器によって監視されている者であり、例えば、成人の対象者又は乳幼児の対象者である。
【0021】
ある観点では、前記検出器ユニットは、前記対象者の衣類に取り外し可能に取り付けられている。
【0022】
ある観点では、前記静電容量タイプセンサは、直列接続された2つのコンデンサ板と対象者身体表面の間の可変静電容量を検出するように構成されている。
【0023】
ある観点では、前記対象者は、乳幼児であり、前記検出器ユニットは、おむつに取り付けられている。
【0024】
ある観点では、前記静電容量タイプセンサは、適切なおむつ表面(例:例えば静電容量タイプセンサが取り付けられているおむつ外層の内面)に設けられ且つコンデンサ板を構成する導電性表面を備え、前記センサは、前記板と対象者身体表面の間の可変静電容量を検出するように構成されている。
【0025】
前記可変静電容量は、おむつ吸収剤コア材料と、前記板と前記対象者身体表面の間に挿入されている空隙の瞬時静電容量に依存している。
【0026】
ある観点では、前記導電性表面は、導電性インク又は箔押し(hot foil stamping)によって適切なおむつ表面に設けられている。
【0027】
ある観点では、前記導電性表面は、適切なおむつ表面に取り付けられている。
【0028】
ある観点では、前記センサは、前記検出器ユニットに容量結合されている。
【0029】
ある観点では、前記検出器ユニットは、電気的接触によって前記センサと連絡している。
【0030】
前記検出器ユニットは、好ましくは、マイクロコントローラと、前記マイクロコントローラと連絡し且つ無呼吸の症状が検出されたときに音響情報を発信する発音器と、バッテリと、柔軟な又は硬質のプリント基板と、静電容量タイプセンサと連絡する手段と、前記マイクロコントローラをアクティブ化又は非アクティブ化するか又は発音された警報信号を静かにさせる埋込ボタンとを備える。
【0031】
前記マイクロコントローラは、前記センサから電気信号を受信して処理し、無呼吸の症状が呈されているかどうかをファームウェアアルゴリズムによって判断する。対象者関連パラメータは、マイクロコントローラと関連設けられた事象記録モジュールに格納される。前記マイクロコントローラとのデータ交換は、外部データインターフェースを通じて行われる。
【0032】
ある観点では、前記静電容量タイプセンサと連絡する前記手段は、検出器ユニット外被の下側の外側に取り付けられ且つ前記プリント基板に電気的に接続されている結合パッドを備える。
【0033】
ある観点では、前記検出器ユニットは、間隔の空いた2つ以上の静電容量タイプセンサと連絡する2つ以上の結合パッドを備える
【0034】
ある観点では、前記検出器ユニットは、前記マイクロコントローラと連絡し且つ無呼吸の症状が検出されたときに付添人に可視的に警告するか又は検出器のステータスを表示する光表示器をさらに備える。
【0035】
ある観点では、前記検出器ユニットは、乳幼児関連関心パラメータを検出するように構成されている1つ以上の追加のセンサとも連絡している。このようなパラメータは、尿検出と、便検出と、対象者心拍検出、周囲温度及び湿度、発光レベル、乳幼児位置確認トランスポンダ、身体温度、身体活動、動脈血の酸素飽和、及び乳幼児の睡眠中の方位の群から選ばれる。
【0036】
ある観点では、前記静電容量タイプセンサは、基材に設けられ且つコンデンサ板を構成する間隔の空いた2つの導電性表面を備える。前記基材は、前記の間隔の空いた2つの導電性表面が互いに向かい合うようにおむつ吸収剤コア材料内に埋め込まれており、前記センサは、前記の間隔の空いた2つの導電性表面の間の可変静電容量を検出するように構成されている。
【0037】
本発明は、対象者の呼吸パターンから生じる対象者身体表面の可変曲率を検出するように構成されている曲率センサと、前記センサと連絡し、且つ前記曲率センサから前記可変曲率を示す電気信号を受信し且つ受信した前記電気信号が無呼吸の症状を示すときに警告を発信する検出器ユニットとを備え、前記検出器ユニットは、衣類に取り付けられている無呼吸検出器にも向けられている。
【0038】
前記曲率センサは、電気抵抗歪みゲージ、屈曲センサ、圧電変換器、ピエゾ抵抗材料で作られたセンサ、光屈折、回折、散乱、透過率、又は偏光によって屈曲又は伸びを測定する光ファイバ素子、及び力感応抵抗器の群から選ばれる。
【0039】
ある観点では、前記検出器ユニットは、前記対象者の衣類に取り外し可能に取り付けられている。
【0040】
ある観点では、前記対象者は、乳幼児であり、前記検出器ユニットは、おむつに取り付けられている。
【0041】
ある観点では、前記検出器ユニットは、マイクロコントローラと、前記マイクロコントローラと連絡し且つ無呼吸の症状が検出されたときに音響情報を発信する発音器と、バッテリと、柔軟な又は硬質のプリント基板と、前記曲率センサと連絡する手段と、前記マイクロコントローラをアクティブ化又は非アクティブ化するか又は発音された警報信号を静かにさせる埋込ボタンとを備える。
【0042】
本発明は、1つ以上の対象者関連関心パラメータ(subject related parameter of interest)を検出し、対象者関連関心パラメータが所定のステータスを有することを判断した後に音響情報を発信する検出器ユニットと、前記検出器ユニットの可聴範囲内に配置され且つ前記の発信された音響情報を受信する静止ユニットを備える対象者監視システムにも向けられている。
【0043】
前記静止ユニットは、マイクロフォンと、マイクロコントローラと、所定の周波数バンドの外側の周波数を有するノイズとトーンを選別(filter)し、選別後の信号(filtered signals)を前記静止ユニットマイクロコントローラに送信する手段と、選別後の信号が検出器ユニットによって発信された所定の音声信号を示すことを前記静止ユニットマイクロコントローラが判断するときに警告信号を生成する手段を備える。
【0044】
ある観点では、前記検出器ユニットによって発信された前記の所定の音声信号は、音響署名(acoustical signature)である。
【0045】
ある観点では、前記静止ユニットによって生成された前記警告信号は、大音量警告信号である。
【0046】
ある観点では、前記警告信号は、対象者関連関心パラメータが所定のステータスを有することを授権付添人(authorized attendant)に警告するように構成されている。
【0047】
ある観点では、前記静止ユニットは、トランシーバをさらに備え、前記警告信号は、前記静止ユニットトランシーバによって送信された無線信号である。
【0048】
ある観点では、前記静止ユニットは、対象者によって発音された音響情報を受信、増幅、及び発信する手段を備える。
【0049】
ある観点では、前記静止ユニットは、所定の対象者ステータスを示すテキスト情報を出力する静止ユニットマイクロコントローラと連絡するディスプレイを備える。
【0050】
ある観点では、前記静止ユニットは、前記静止ユニットマイクロコントローラと連絡する1つ以上の光表示器を備え、前記表示器のそれぞれの発光は、警告信号の生成を示す。
【0051】
ある観点では、前記静止ユニットは、前記静止ユニットマイクロコントローラとのデータ交換用の外部データインターフェースをさらに備える。
【0052】
ある実施形態では、前記システムは、通信ネットワークを介して前記静止ユニットトランシーバと連絡する携帯ユニットを備え、前記携帯ユニットは、授権付添人がアクセス可能であり、前記静止ユニットが発信した音響情報を発音するように構成されている。
【0053】
ある観点では、前記検出器ユニットによって検出された対象者関連関心パラメータは、特徴的呼吸パターン値(CBPV)である。
【0054】
ある観点では、前記検出器ユニットと連絡する静電容量タイプセンサは、可変静電容量CBPVを示す電気信号を前記検出器ユニットに送信する。
【0055】
ある観点では、前記静電容量タイプセンサは、適切なおむつ表面に設けられた導電性表面を備え、前記センサは、前記表面と乳幼児の身体表面の間の可変静電容量を検出するように構成されている。
【0056】
ある観点では、前記検出器ユニットと連絡する曲率センサは、対象者身体表面の可変曲率を代表する可変曲率CBPVを示す電気信号を前記検出器ユニットに送信する。
【0057】
ある実施形態では、システムは、静止ユニットトランシーバと連絡し且つホームエンターテイメントシステムのセットトップボックスに接続されたオーバーライドユニットを備え、前記オーバーライドユニットは、前記ホームエンターテイメントシステム上の番組の表示を中断し且つその上に所定のビデオフレームを表示するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0058】
図1は、乳幼児身体を保護するように乳幼児身体に取り付けられ且つ検出器ユニットが保持されるポケットを有するおむつの機略断面図である。
図2は、静電容量タイプセンサを備える検出器がおむつに取り付けられている状態の機略図である。
図3は、本発明の一実施形態による、図2の検出器を備えるおむつの前部の機略断面図である。
図4Aは、図3の検出器の各コンポーネントの電気的等価物を示す機略図である。
図4Bは、図4Aに対応する電気回路である。
図5は、検出器ユニットの平面図を示す。
図6は、検出器ユニットの側面からの断面図を示す。
図7は、本発明の別の実施形態による、図2の検出器を備えるおむつの前部の機略断面図である。
図8Aは、乳幼児身体の寄与分を含む、図7の検出器の各コンポーネントの電気的等価物を示す機略図である。
図8Bは、図8Aに対応する電気回路である。
図9は、静電容量タイプセンサの別の実施形態の斜視図である。
図10は、図9のセンサを備えるおむつの前部の機略断面図である。
図11は、曲率タイプセンサを備えるおむつの前部の機略断面図である。
図12Aは、図11の検出器ユニットの機略図である。
図12Bは、図12Aの検出器ユニットの後方からの斜視図である。
図13Aは、本発明の一実施形態の、曲率タイプセンサと検出器ユニットの間の接続の拡大図である。
図13Bは、衣類に取り外し可能に取り付けられ且つ曲率タイプセンサを備える検出器ユニットの機略断面図である。
図13Cは、衣類に取り外し可能に取り付けられ且つ曲率タイプセンサ及び静電容量タイプセンサを備える検出器ユニットの機略断面図である。
図14は、本発明の一実施形態による、乳幼児監視システムの機略図である。
図15は、本発明の一実施形態による、検出器ユニットのブロック図である。
図16は、無呼吸を検出するための検出器ユニットマイクロコントローラによって実行されるフロー図である。
図17は、本発明の一実施形態による、静止ユニットのブロック図である。
図18は、本発明の一実施形態による、携帯ユニットのブロック図である。
図19は、本発明の別の実施形態による、乳幼児監視システムの機略図である。
図20は、本発明の一実施形態による、オーバーライドユニットのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
本発明は、無呼吸用、特に乳幼児無呼吸用の新規な検出器及び監視システムである。検出器ユニットは、対象者の衣類に取り付けられており、極薄(例:厚さ1mm未満)にすることができるセンサと連絡している。この薄いサイズ及び費用対効果の高い製造方法(例:導電性インクによる印刷、箔押し(hot foil stamping)、導電性ポリマテープ、及び真空メタライゼーション)により、このセンサは、低コストであり、従って、使い捨て製品として販売可能である。検出器ユニットは、無呼吸が検出されると即座に付添人に警告するためのシステム(詳細は後述する。)と一体化されている。無呼吸検出器は、常時使用の場合でさえ、対象者は、通常、近接近ラジオ周波数放射にさらされない
【0060】
対象者が乳幼児であるとき、検出器ユニットは、おむつに埋め込まれるか又はそれ以外の方法で取り付けられる。この検出器ユニットは、その人間工学的な構成により乳幼児が実質的に全く不快な思いをしないので、24時間に渡って(乳幼児が起きていてうつ伏せの状態でないときでさえ)常時使用が可能である。この検出器は、乳幼児のベッド又は家から離れている乳幼児の呼吸パターンを検出するように構成されているので、乳幼児突然死症候群(SIDS)(例:窒息)に加えて無呼吸状態の発症の判断において利点がある。
【0061】
図1〜10は、本発明の一実施形態を示す。これらの図では、センサは、可変静電容量(例:センサの板と乳幼児の身体表面の間の可変静電容量)を測定するように構成されている静電容量タイプセンサである。乳幼児が息を吸ったり吐いたりすると、おむつと乳幼児の身体表面の間の空隙の厚さが周期的に変化し,したって、感知される静電容量は、それに従って変化する。これは、乳幼児が正常呼吸パターンを有することを示している。
【0062】
図1に機略的に示すように、前部2及び後部5で構成されるおむつ10は、検出器が保持されるポケット8を備える。おむつ10が乳幼児身体12(内部器官は図示しない。)を保護するように乳幼児身体12に取り付けられるとき、おむつ10の前部2及び後部5は、粘着性ストリップ7によって接続され、おむつ10と乳幼児身体12の間に可変空隙14が存在する。空隙14の厚さの変化は、一般に、胸壁の拡張及び収縮によって引き起こされ、また、おむつ10の前部2の圧迫によっても引き起こされる。前部2に保持されたセンサ16及び17は、胸壁の拡張及び収縮を検出する。
【0063】
図2は、符号6で全体を示す検出器を機略的に示す。この検出器は、無呼吸検出器ユニット20Aと、センサ16及び17を備える。検出器ユニット20Aは、おむつ10のポケット8内に保持され、粘着性タブ13によってポケット8に固定される。無呼吸検出器ユニット20Aは、コンデンサ板を構成する2つの導電性表面16及び17(これらは当業者にとって周知なように導電性インク又は箔押し(hot foil stamping)によって印刷されるのが好ましいがこれに限定されない。)の間に配置され且つ電気的に連絡している。
検出器ユニット20Aは、乳幼児関連関心パラメータ(例:尿検出、便検出、乳幼児心拍検出、周囲温度及び湿度、発光レベル、身体温度、身体活動、乳幼児位置確認トランスポンダ、及び乳幼児の睡眠方位)を検出するように構成されている1つ以上の追加のセンサ19と連絡していてもよい。検出ユニット20Aは、電気装置(例:音声監視装置)と連絡していてもよく、乳幼児活動事象を記録するための手段を備えてもよい。板16及び17、追加のセンサ19、及び監視機器は、検出器20Aの外被に設けられる対応する電気的接続部21によって、又は別の方法ではおむつ10の層を通じた容量結合によって検出器20Aに接続される。詳細は後述する。ポケット8は、好ましくは、1つ以上の孔22を有するように形成される。孔22は、例えば、警報器(beeper)の音響コンダクタンスを高めるか、非アクティブ化ボタンへのアクセスを容易にするか、発光ダイオード(LED)表示器の可視性を向上させるために使用可能である。
【0064】
図3は、おむつの前部2(外層3、吸収剤コア9、及び内層18を備える。)を示し、板16及び17と検出器ユニット20Aの間の接続を拡大された断面図において示す。検出器ユニット20Aは、ポケット8A内に配置されている。ポケット8Aは、おむつの耐水性外層3の外面に溶接又はボンディング(bonding)されている。外層3の内面に印刷されているか又は取り付けられていて、おむつの吸収剤コア9に接触している板16及び17は、おむつ外層3の内面上に印刷された結合パッド23A-B(以下、「おむつ側結合パッド」と称する。)と検出器ユニット20Aの外被に取り付けられている結合パッド24A-B(以下、「検出器側結合パッド」と称する。)によって検出器ユニット20Aに容量結合されている。導電体26は、板16とおむつ側結合パッド23Aとを接続し、導電体27は、板17とおむつ側結合パッド23Bを接続する。
【0065】
図4A-Bは、この実施形態の装置によって定められる回路35の電気的等価物を機略的に示す。図示のように、静電容量31及び静電容量32は、板16及び17のそれぞれと、乳幼児身体12の間の可変静電容量であり、可変静電容量は、おむつの吸収剤コア9と空隙14(図3)の瞬時厚さに依存する。抵抗34は、乳幼児身体12の等価抵抗である。静電容量36は、結合パッド23A及び24Aの間の固定静電容量であり、一方、静電容量37は、結合パッド23B及び24Bの間の固定静電容量である。等価回路35は、検出器20A、固定静電容量36、可変静電容量31、抵抗34、可変静電容量32、及び固定静電容量37を備え、これらは、全て直列に接続されている。
【0066】
周知のように、直列接続されたコンデンサの合成静電容量は、静電容量の逆数の合計の逆数である。コンデンサ板と乳幼児身体の間の瞬時静電容量(instantaneous capacitance)(これは、乳幼児が正常呼吸パターンを有するかどうかを示す。)を正確に検出及び送信可能にするために、固定静電容量の値は、可変静電容量(固定静電容量に直列接続されている。)の値よりもよりも大きいことが好ましいが必ずしもそうである必要はない。従って、回路37の等価静電容量は、可変静電容量31及び32によって支配される。一方、抵抗34は、静電容量測定には大きな影響は与えない。
検出器ユニット20Aは、回路37の全等価静電容量(total equivalent capacitance)を感知するように構成されており、時系列で(つまり、いくつかの呼吸に対して又は以前の測定に対して)全等価静電容量を比較することによって乳幼児が正常呼吸パターンを有するかどうかを判断可能である。全等価静電容量を公称値(これは、一般に経験的に測定される。)と比較することによって、検出器20Aは、空隙14が平均値であるかどうかの判断を行うにも有利である。なお、平均値は、おむつが乳幼児にゆったりと取り付けられていることを表す公称値よりもはるかに小さいか、又はおむつが乳幼児に過度にきつく取り付けられている(この場合に親に警告が通知される。)ことを表す公称値よりもはるかに大きい。
【0067】
製造公差とポケット内での検出器の機械的な動きを許容するために、おむつ側結合パッド23A−Bは、対応する検出器側結合パッド24A−Bよりも大きいサイズであることが望ましい。これによって、おむつ側結合パッドの全領域が対応する検出器側結合パッドに重なり、おむつ側結合パッドとその対応する検出器側結合パッドの間の結合静電容量が常時高く維持される。
【0068】
図5は、検出器ユニット20Aの上面図を示し、図6は、検出器ユニット20Aの側面からの断面図を示す。検出器20Aのコンポーネントは、外被41内にマウントされる。外被41は、プラスチック材料で形成可能であり、封止されていて耐水性である。外被41は、薄くて曲線で構成された構造を有するように人間工学的に構成されている。この構造は、鋭い突部が無い形状である。従って、外被41は、ポケット8A(図3)内に保持されたとき、乳幼児身体の一部が外被41に押し付けられたときに乳幼児に不快感をもたらさない。外被41の弓状側部38は、ポケットの相補的な突部に係合する対向する側面凹部54及び55によってポケット8Aに接触可能であり、下側39及びその上部42と共に一体形成される。
【0069】
検出器ユニット20Aは、マイクロコントローラ43と、外被上部42の重なり領域(overlying region)46の押下によってマイクロコントローラ43をアクティブ化及び非アクティブ化するか、発音された警報信号を静かにさせるか、又はそれ以外の所望のユーザー入力のための埋込ボタン45と、無呼吸の症状が検出されたときに親に聞こえるように警告を発するための発音器47(例えば圧電又は電磁タイプの発音器)と、バッテリ48(例えば CR2032コインセルタイプのバッテリ)と、マイクロコントローラ43、ボタン45、発音器47、及びバッテリ49に電気的に接続された柔軟な又は硬質のプリント基板51と、下側39の外側に取り付けられた結合パッド24A−Bを備える。発音器47は、警報信号の減衰を最小化するために外被上部42の薄層48の下に配置されている。
結合パッド24A-Bの一部は、下側39を通じて突出し、それぞれ、導電体53A-Bと接続されている。導電体53A-Bは、プリント基板51と電気的に接続されている。マイクロコントローラ43と連絡している1つ以上のライト、LED、又はそれ以外の適切な光表示器は、外被41が不透明でない場合には親に可視的に警告を通知するために使用可能である。
【0070】
図7は、おむつの前部2(外層3、吸収剤コア9、及び内層18を備える。)を示し、板16及び17と検出器ユニット20Aの間の接続を拡大された断面図において示す。検出器ユニット20Aは、ポケット8B内に配置されている。ポケット8Bは、おむつの耐水性外層3の内面に溶接又は接着されている。ポケット8Bは、吸収剤コア9内に埋め込まれているが、おむつ外層3に設けられた適切な切り込みを通じて容易にアクセス可能である。
【0071】
この実施形態では、検出器ユニット20Aは、センサ板16及び17に直接接続されている。検出器20Aの外被下側39(図6)の外面に取り付けられた検出器側接触部58A−Bは、それぞれ、おむつ側接触部59A−Bに電気的に接続されている。次に、接触部59A−Bは、それぞれ、外層3の内面に取り付けられており且つおむつ側接触部から対応する板に延びる導電体61A-Bを介して、板17及び16に電気的に接続されている。
検出器側接触部と対応するおむつ側接触部の間の電気的接続は、十分に強い外向きの力(つまり、外層3に向かう力)がポケット8Bの壁から検出器ユニット20Aに加わるようにポケット8Bの壁と検出器20Aの外被の間の隙間を最小化し、かつ接触部58A-B及び59A-Bに適切なテクスチャ(texture)及び/又は構造を与えることによって達成される。
【0072】
図8A-Bは、この実施形態の装置によって定められる回路67の電気的等価物を機略的に示す。図示のように、静電容量31及び静電容量32は、板16及び17のそれぞれと、乳幼児身体12の間の可変静電容量であり、可変静電容量は、おむつの吸収剤コア9と空隙14(図3)の瞬時厚さ(instantaneous thickness)に依存する。検出器20Aは、接触部58B及び59Bによって静電容量31に接続され、接触部58A及び59Aによって静電容量32に接続される。このように、等価回路67は、検出器ユニット20A、可変静電容量31、抵抗34、及び可変静電容量32を備え、これらは、全て直列に接続されている。直列に接続されている乳幼児身体12、接触部58A−B、及び59A-Bの抵抗は、等価静電容量の測定に大きな影響を与えない。
【0073】
図9は、符号70で示す静電容量タイプ無呼吸センサの別の実施形態を示す。センサ70は、部分的に折りたたまれた状態が示されており、柔軟な基材72(例えば紙、カード又は薄いプラスチック製)と、導電性インク、箔押し(hot foil stamping)、ボンディング、又は真空メタライゼーションによって基材72の同じ面に設けられた間隔の空いた2つの長方形導電性素子73及び76(これらがコンデンサ板を構成する。)を備える。基材72は、素子73を含む内側部65と、素子76を含む外側部69と、内側部65と外側部69の間に設けられた折り目67を規定するように折りたたまれる。導電性ストリップ74は、素子76に接触することなく、接触部素子73から外側部69に延び、アパーチャ75は、ストリップ74の終端に設けられる。カーブした(curved)導電性付属部77は、素子76から延び、アパーチャ78は、その中に設けられる。電気的絶縁層は、導電性素子73及び76、ストリップ74、及び付属部77には電気的絶縁層を設けてもよい。
【0074】
基材72は、別の所望の方法で折りたたみ可能であり、そのような構成では、導電性素子73及び76は、基材72の異なる面に設けることができることは理解されるであろう。
【0075】
図10に示すように、センサ70は、内側部65及び外側部69が互いに対向するように、おむつの吸収剤コア9内に埋め込まれている。基材の外側部69は、おむつの外層3に取り付け可能であり、基材の内側部65は、おむつの内層18に取り付け可能である。検出器ユニット20Bは、検出器ユニット20A(図6)と同じコンポーネントを内蔵しており、おむつ外層3の外側にマウントされてセンサ70に結合されている。
検出器ユニット20Bは、アパーチャ75及び78と係合し且つ回路基板51(図6)と電気的に連絡する金属リベット(不図示)によってセンサ70に結合可能である。リベットは、基材の外側部69をおむつの外層3へ取り付けやすくもする。別の実施形態では、検出器ユニット20Bの外被の下側は、ベルクロ(登録商標)からなる裏地62(これは、おむつの外層3の外面に取り付けられた相補的材料64と結合されるように構成されている。)と、外層3に取り付けられ且つ対応する導電性素子と電気的に連絡する相補的ターミナルと係合するように構成されている電気機械スナップコネクタ63A-Bを備えてもよい。所望の場合には、ベルクロ(登録商標)材料には、導電性特性を付与可能である。図6に示すような容量結合パッドを備える検出器20Aも採用可能であることは理解されるであろう。
【0076】
乳幼児が息を吸ったり吐いたりすると、おむつの内層14と乳幼児身体14の間の空隙14の厚さが周期的に変化し、基材内側部65の移動と、吸収剤コア材料の圧縮を引き起こす。実質的に静止している基材外側部69に対する基材内側部65の移動は、導電性素子73及び76の間に挿入された吸収剤コア材料の静電容量に対応した可変静電容量を生じさせる。これは、乳幼児が正常呼吸パターンを有することを示す。
【0077】
図9を参照すると、無呼吸センサ70に加えて追加のセンサ(例:尿及び/又は便検出器)を基材72に設けることが可能である。追加のセンサは、電極81及び82を備える。電極81及び82は、基材72に設けられ、それぞれ、検出器と電気的に連絡するアパーチャ83及び84で穿孔される。アパーチャ83及び84は、導電性素子のアパーチャ75及び78と同一直線状にあるように配置可能である。身体排泄物の感知を高めるために、基材72は、液体吸い上げ性(liquid-wicking)に優れていて電気的導電性特性を有する材料から製造可能である。電極81及び82は、図示のように基材内側部65に設置可能であるし、別の実施形態では、基材外側部69に設置可能である。
【0078】
図11〜13は、本発明の別の実施形態を示す。無呼吸センサは、乳幼児の身体表面の曲率の周期的変化を測定するように構成されている。身体表面の曲率の周期的変化は、乳幼児が正常呼吸パターンを有することを示す。
【0079】
図11に示すように、センサ95は、乳幼児の身体表面92の曲率Cを測定するように構成されている。センサ95は、検出器ユニット20Cと連絡している。検出器ユニット20Cは、図示のように、ベルクロ(登録商標)からなる裏地62と粘着性ストリップ7によっておむつの前部に取り付けられている。センサ95は、光屈折、回折、散乱、透過率、又は偏光、力感応抵抗器、又はそれ以外の当業者に周知なセンサによって屈曲又は伸びを測定する、電気抵抗歪みゲージ、屈曲センサ、圧電変換器、ピエゾ抵抗材料からなるセンサ、光ファイバ素子にすることができる。
【0080】
図12Aは、検出器ユニット20Cの機略断面図を示し、図12Bは、検出器ユニット20Cの後方からの斜視図を示す。検出器ユニット20Cの曲線で構成されたハウジング102は、翼状左右相称で構成されており、高くなっている中央部107と比較的薄い先端部108A−Bを備えている。マイクロコントローラ43、埋込ボタン45、発音器47、バッテリ49、及び柔軟な回路基板101が中央部107内に収容されている。ハウジング102の翼状構成は、ベルクロ(登録商標)裏地62との係合領域を増大させるという点で有利である。さらに、図11に示すように、粘着性ストリップ7によって先端部108A-Bへの取り付けを可能にする。
ハウジング102の翼状構成は、センサ選択の点での柔軟性を与える。面積を増大させた柔軟性コンデンサ板105A-Bは、先端部108A-B内に埋め込んでもよく、又は感知性を高めるために先端部108A-Bの内表面106上に印刷してもよい。別の実施形態では、曲率センサ(例:電気抵抗歪みゲージ95A)は、中央部107内に配置可能である(例えば、図示のように柔軟性回路基板101に印刷可能である)。別の実施形態では、電気抵抗歪みゲージを先端部108A-B内に収容してもよい。ベルクロ(登録商標)裏地62は、内表面106の全体に設けてもよく、その一部に設けてもよい。
【0081】
別の使い捨てセンサ(例:尿検出電極)への接続性をサポートするために、ベルクロ(登録商標)裏地62の選択された領域は、電気的に導電性特性を有してもよい。別の実施形態では、粘着性ストリップ7(図11)は、ハウジング102上に設けられた外部接触部へセンサを接続するように導電性であってもよい。
【0082】
図13Aでは、曲率センサは、屈曲センサ95B(例:Draper, Utah, USAのFlexpoint Sensor Systems社製のもの)である。屈曲センサ95Bは、基材の屈曲を可変抵抗に変換するように構成されている。検出器ユニット20Dは、おむつ外層3の外面に取り付けられたポケット8A内に保持されており、屈曲センサ95Bと検出器ユニット20Dの接触部93A-B(導電体91と連絡している)に接続された導電体91によって屈曲センサ95Bと連絡されている。おむつ外層3の内面に取り付けられた半柔軟性インサート97上に屈曲センサ95Bをマウントするか又は直接印刷することによって、おむつの曲率のどのような変化(例:呼吸運動の結果として起きるもの)でも抵抗の周期的変化として感知可能である。
【0083】
図13Bは、成人の対象者が無呼吸に苦しんでいるときを判断する検出器ユニット20Dを示す。検出器ユニット20Dは、曲率センサ95(例:図12Aのセンサ95A又は図13Aのセンサ95B)を備え、成人96の身体表面94の曲率を測定するように構成されている。検出器ユニット20Dのハウジング102Aは、図示のように翼状左右相称を有するように構成されていてもよく、ハウジング102Aは、ハウジング102Aの内表面106Aに取り付けられたクリップ110A及び110Bによって衣類111(例:パンツの上部、パジャマ又は下着、又はシャツの下部)に取り外し可能に取り付けることができる。
別の実施形態では、ハウジング102Aは、反対の極性を有する柔軟性磁石109A-B(例:高分子磁石)によって衣類111に取り外し可能に取り付け可能である。磁石109Aは、衣類111及び身体表面94の間に配置されている。磁石109Bは、内表面106Aに取り付けられるか又はこれと一体化されている。これによって、磁石109A及び109Bは、一緒に結合されるであろう。一方、衣類111が磁石109A及び109Bの間に配置され、これによって、身体表面94とハウジングの内表面106Aの間の間隔が所定の最大距離より短くなることが保証されている。
【0084】
図13Cでは、ハウジング102Aを備える成人用無呼吸検出器ユニット20Eは、曲率センサ95と柔軟性コンデンサ板105A-Bの両方を備える。成人用無呼吸検出器ユニットは、静電容量タイプセンサのみを備えてもよい。同様に、成人用無呼吸検出器は、上述した実施形態の何れかと共に採用してもよい。
【0085】
図14は、本発明の一実施形態による、符号120で全体を指し示す監視システムを示す。システム120は、検出器ユニット20と、検出器ユニット20と連絡している静止ユニット130と、静止ユニット130と連絡しており且つ親又はその他の授権付添人がアクセス可能な携帯ユニット150とを備える。検出器ユニット20は、おむつ10に埋め込まれているか又はそれ以外の方法で衣類に取り付けられており、上述したように無呼吸センサと連絡していることが好ましく、乳幼児関連関心パラメータを検出するように構成されている一つ以上の追加のセンサを任意的に有し、検出器ユニット20A(図6)、20B(図10)20C(図11〜12)、20D(図13)又はそれ以外の所望の構成として構成可能である。
【0086】
従来技術の検出器ユニットは、おむつに埋め込まれているか又はそれ以外の方法で取り付けられ、感知されたデータをラジオ周波数(RF)波を用いて遠隔送信する。そのため、有害なレベルのRF放射に乳幼児を晒していた。これとは異なり、検出器ユニット20は、静止ユニット130に音響情報を送信するという点で利点がある。検出器ユニット20は、対象者関連関心パラメータ(検出器ユニット20と連絡しているセンサの一つによって感知されたもの)が所定のステータスを有することを判断した後に音響情報Aを発信する。選択された構造物(例:ベッドの柱又はテーブル)によって支持され且つ検出器ユニット20の可聴範囲内に配置された静止ユニット130は、発信された音響情報Aを受信し、音響情報Aが所定の対象者パラメータステータスを示すことを判断する。
次に、判断された対象者パラメータステータスを示す無線信号Sが適切なデータネットワークを介して携帯ユニット150に送信される。これによって、付添人が是正措置を取るであろう。対象者パラメータステータスは、おむつが過度に濡れているか過度にきついか、又は検出器ユニットバッテリが枯渇していることにすることができる。判断された対象者パラメータステータスが即座の手当てを要求するとき(例:無呼吸の症状が検出されたとき)、静止ユニット130は、音響情報Aよりもかなり大きな警告信号Wを発音し、ディスプレイ122上にテキスト情報が表示され、及び/又はLED124が発光され、携帯ユニット150を通じて授権付添人に即座に警告が通知される。所望ならば、検出器ユニット20は、対象者関連関心パラメータを検出するための専用ユニット(静止ユニット130に音響情報を送信可能であるもの)であってもよく、別の実施形態では、静止ユニット130は、携帯ユニットと連絡している必要はない。
【0087】
対象者が付添人を必要としない成人であるとき、携帯ユニットは不要にしてもよい。検出器ユニット20による音響情報Aの、又は静止ユニット130による警告信号Wの発音は、睡眠時無呼吸が起こっている間に対象者を刺激して目覚めさせることが利点であろう。
【0088】
図15は検出器ユニット20のブロック図を示す。検出器ユニット20は、マイクロコントローラ43(例:PIC-16xxxファミリのマイクロコントローラ)を備える。マイクロコントローラ43は、ファームウェアアルゴリズム(例:無呼吸の検出用アルゴリズム。後述する。)を格納するメモリ装置112(例:リードオンリーメモリ(ROM)又は不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM))と、レジスタを含むランダムアクセスメモリ(RAM)114と、事象記録116(例:NVRAMに基づくもの)と、デジタル信号プロセッサ118を備える。
マイクロコントローラ43は、センサ115、アナログインターフェース119、A/Dコンバータ121、及びバッテリ49に接続されたバッテリレベル検出器123からの入力を受信する。センサ115は、無呼吸センサ及び追加のセンサ(例:尿センサ、便センサ、周囲温度センサ、湿度センサ、発光レベルセンサ、体温センサ、身体活動センサ、オキシメータ、乳幼児睡眠方位センサ)を含む。マイクロコントローラ43は、非アクティブ化ボタン45、ディスプレイ122、LED124、発音器125、タイマ127(例:中断タイマ)、及び外部データインターフェース129と連絡している。検出器ユニット20は、ドッキングポート135と結合するように構成されている。ドッキングポート135は、静止ユニットに一体的に取り付けられていてもよく、独立したドッキングユニットであってもよい。これによって、データインターフェース129を通じて事象記録116に格納されたデータを検索することが容易になり、バッテリ49を充電したり、又はファームウェア112をアップグレードしたりすることができる。
【0089】
図16は、無呼吸を検出するための例示的な方法を示す。検出器ユニットのマイクロコントローラは、対応する無呼吸センサ(上述の静電容量タイプセンサ又は曲率センサのどちらであってもよい。)からの信号を受信する。受信された信号は、対象者の呼吸パターンの特徴を示すパラメータの値を代表する。マイクロコントローラは、受信した特徴的呼吸パターン値(CBPV)をメモリ装置に格納されたファームウェアアルゴリズムによって処理し、CBPVが無呼吸の発症を示すかどうかを判断する。
【0090】
特徴的呼吸パターン値を受信するとき、バッテリパワーの消費を最小化するために、マイクロコントローラは、低い周期のサンプリングレート(例:250m秒に1サンプル)で動作し、2つのサンプリング動作の間のインターバルの間に低電力の不活性モードになる。マイクロコントローラが不活性モードであっても、検出器ユニットのLEDは、検出器ユニットが動作中であることを表示するためにほぼ周期的に点灯される。しかし、所望ならば、マイクロコントローラは、連続運転可能であることは理解されるであろう。
マイクロコントローラは、最初のパワーアップの間に初期化され、最初のパワーアップタイムと周期的なパワーアップタイムの間のセットアップ運転を区別することができる。レジスタはカウンタとして利用可能であり、カウンタは、ステップ140で、各タイムインターバル(例:1ミリ秒)が経過する度にデクリメントされる。所定の周期的なパワーアップタイムにおいて、CBPVは、ステップ142で受信される。マイクロコントローラは、CBPVに加えて、補助的な動作(例:尿検出及びバッテリレベル検出)の実行用の別の特徴的パラメータ値を受信する。この受信は、バッテリ消費を抑えるために、所定の、より遅いサンプリングレートで行われる。
【0091】
マイクロコントローラのRAMは、3つのレジスタを有する。1つ目は、以前に格納されたCBPVを代表する複数のデータビットが格納されたシフトレジスタ(「ステータスレジスタ」又はSTRG)である。2つ目は、吸入の間に受信された最大のCBPVを代表するデータビットが格納されたレジスタ(「吸入レジスタ」又はINRG)である。3つ目は、吐出の間に受信された最小のCBPVを代表するデータビットが格納されたレジスタ(「吐出レジスタ」又はEXRG)である。
【0092】
ステータスレジスタは、無呼吸の発症が検出されたかどうかを判断するために、校正を必要とせずに、対象者の呼吸パターンを比較する手段として役立つ。シフトレジスタの最下位ビット(LSB)は、現在受信されたCBPVが以前に受信されたCBPVよりも大きいこと(このことは、対象者が吸入していることを表示する。)を判断した後に0の値にセットされる。逆に、シフトレジスタのLSBは、現在受信されたCBPVが以前に受信されたCBPVよりも小さいこと(このことは、対象者が吐出していることを表示する。)を判断した後に1の値にセットされる。
LSBが格納されたとき、以前に格納された全てのデータビットは、左にシフトされ、以前に格納された最上位(MSB)は、削除される。全ての以前に格納されたデータビットを所定の時間(例:10秒)の間、保持することによって、ステータスレジスタに格納されたデータビットと比較が可能であり、対象者が規則的呼吸パターンを呈しているかどうかを判断することができる。つまり、規則的呼吸パターンは、対象者が周期的に息を吸ったり吐いたりするときに呈される。しかしながら、ステータスレジスタに格納された全てのデータビットが同一であれば、異常な呼吸パターンが呈されており、是正措置が必要である。
【0093】
従って、マイクロコントローラは、ステップ144においてステータスレジスタのLSBが0にセットされているかどうかを判断する。LSBが0にセットされている場合には、マイクロコントローラは、ステップ146においてステータスレジスタに格納されている全てのデータビットが0であるかどうかど判断する。ステータスレジスタに格納された全てのデータビットが0ならば、対象者はビット数と2つのサンプリング動作間のインターバルの積に等しい時間の間、吐出していないということが発見されたことになり、ステップ148において警報フラグがセットされる。
【0094】
ステータスレジスタに格納されたデータビットのいくつかが1であるならば(これは規則的呼吸パターンが呈されていることを示している。)、現在受信されているCBPVは、ステップ151において吸入レジスタに格納された最大のCBPVと比較される。現在受信されているCBPVが吸入レジスタに格納された最大のCBPVと特徴的なデルタ値(これは、データ取得の間のヒステリシス(例:乳幼児の動き又は部分的吸入の結果として生じるもの)を考慮する。)との差よりも大きいならば、ステータスレジスタのLSBは、ステップ152において0にセットされ、ステータスレジスタのその他のビットは、左にシフトされ、MSBは、削除される。
ステップ154で判断されるように、現在受信しているCBPVが、吸入レジスタに格納されている最大のCBPVよりも大きいならば、吸入レジスタは、ステップ156において、CBPVにセットされる。しかし、現在受信しているCBPVが吸入レジスタに格納された最大のCBPVと特徴的なデルタ値との差よりも小さいならば、呼吸パターンの変化が呈され、ステータスレジスタのLSBは、ステップ158で1にセットされる。吐出レジスタはステップ160でCBPVにセットされる。
【0095】
ステップ154においてCBPVで吸入レジスタの設定が必要であるかどうかを判断した後か、ステップ156又は160を実行した後に、ステップ162において警報フラグが設定されたかどうかの判断がなされる。警報フラグが設定されているならば、ステップ164において警告音が発音される。警告音は、好ましくはそれぞれが所定の持続時間及び周波数を有する所定数のトーンによって定められる音響署名である。ステップ166で非アクティブ化ボタンが押圧されると、ステップ168において警告音が発音されない。
【0096】
この方法は、吐出については、ステップ144においてステータスレジスタのLSBが1にセットされているときに、ステップ 176, 178, 181, 182, 184, 186, 188, 190 において同様に実行される。次に、マイクロコントローラは、別のサンプリング動作の前の別のインターバルのために、ステップ170で不活性モードに戻る。
【0097】
図17は、静止ユニット130のブロック図を示す。静止ユニット130は、マイクロコントローラ195を備える。マイクロコントローラ195は、メモリ装置192(例:リードオンリーメモリ(ROM)又は不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM))と、レジスタを含むランダムアクセスメモリ(RAM)194と、検出器ユニット20(図15)の発音器125によって発信された音声信号(例:音響署名)を検出するためのマイクロフォン197、増幅器198、及び音声バンドバスフィルタ(BPF)199を備える。BPF199は、増幅された音声信号を受信し、検出器ユニット発音器の所定の周波数バンドの外側の周波数を有する不要なノイズ及びトーンを選別(filter)する。選別後の信号(filtered signals)は、デジタル入力としてマイクロコントローラ195に送信される。マイクロコントローラ195が選別後の信号が検出器ユニットによって発信された所定の音声信号を示すと判断するとき、大音量の警告信号Wが増幅器201とスピーカ202によって生成され、緊急で是正措置を取る必要があることを授権付添人に聞こえるように警告する。この代わりに又はこれに加えて、マイクロコントローラ195は、テキスト情報をディスプレイ204(例:液晶ディスプレイ(LCD))又は光表示器205(例:LED)に出力してもよい。
【0098】
マイクロコントローラ195は、1つ以上のユーザー主導のコントロール211(例:ダイアル、ボタン、又はスイッチ)からの入力を受信する。静止ユニット130は、電源212及び適切な電力源(例:バッテリ214又は交流電流(AC)によるもの)によって電力供給される。バッテリ214は、再充電可能であってもよく、AC本線から供給される電力が停止又は不足の間のバックアップとして役立つ。
【0099】
マイクロコントローラ195とのデータ交換は、外部データインターフェース219を通じて行うことができる。静止ユニット130は、ドッキングポート217と結合されるように構成されている。これによって、データインターフェース219を通じたデータの検索が容易になり、バッテリ214の充電、又はメモリ装置192に格納されたファームウェアのアップグレードが可能にある。データインターフェース回路は、ドッキングポート217とマイクロコントローラ195の間を接続可能である。これらのデータインターフェース回路は、ユニバーサルシリアルバス(USB)、データネットワーク(例:イーサネット)又はインターネットサービスプロバイダ(例:非対称デジタルネットワークライン(ADSL)ラインによるもの)に接続可能である。このようなデータ交換は、事象記録116(図15)、ファームウェア192のアップグレード及び/又は構成情報のアップグレード及びユーザー設定の解析を可能にする。ドッキングポート217(静止ユニット130に一体的に取り付けられていてもよい。)は、検出器ユニットが結合されるものと同じドッキングポートであってもよく、従って、検出器ユニットバッテリ49(図6)を充電し、検出器ユニットファームウェア112(図15)をアップグレードするように構成されていてもよい。
【0100】
携帯ユニットが採用されているとき、マイクロコントローラ195は、携帯電話ネットワークを通じて無線信号S1を送信するトランシーバ205と、RF信号82を送信するトランシーバ206を備える。是正措置が必要とされるときに、携帯ユニットがどちらのネットワークと連絡しているかに従って、信号S1又はS2が携帯ユニットに送信される。別の実施形態では、例えば乳幼児がSIDS(特に睡眠時無呼吸)の症状を呈しているときに、信号S1は、携帯電話ネットワークを通じて、静止ユニット130の可聴範囲にいない授権成人に警告を通知するために所定の番号に送信してもよく、緊急医療サービスに送信してもよい。別の実施形態では、寝ているか、又は大音量の警告信号W又は携帯電話の呼び出しに応答しない授権付添人に対して警告を通知するために、このような警告を通知するために装置をアクティブ化するためにホームオートメーションシステムに信号S1又はS2を送信してもよい。ホームオートメーションシステムは、授権付添人が緊急の是正措置を取るであろうことを確実にするように、電気を点灯又は点滅させたり、バイブレータを駆動させたりすることができる。静止ユニット130は、対象者によって発音された音響情報を増幅してもよい。マイクロフォン197が受信した音響情報は、増幅され、スピーカ302によって発信されるか、トランシーバ205又は206によって送信される。
【0101】
図18は、携帯ユニット140のブロック図を示す。携帯ユニット140は、RFトランシーバ222と、スピーカ225と、携帯ユニット140に電力供給するためのバッテリ227(例:再充電可能なバッテリ)を備える。バッテリ227は、ドッキングポート239(静止ユニット用のドッキングポートと同じものであっても別々の充電器であってもよい。)によって再充電されてもよい。トランシーバ222は、静止ユニットによって送信されたときに無線信号S2を受信する。無線信号S2は、スピーカ225によって発音される。別の実施形態では、携帯ユニット140は、携帯電話ネットワークを介して無線信号を受信する携帯電話トランシーバー(不図示)を備えてもよい。
【0102】
携帯ユニット140は、マイクロフォン231及びプッシュ・ツー・トーク(PTT)ボタン232を備えてもよい。携帯ユニット140にアクセス可能な授権付添人がボイス情報(例:乳幼児を落ち着かせる言葉)を音声化することを望むとき、PPTボタン232が押圧され、マイクロフォン231がボイス情報をトランシーバ222に送信する。トランシーバ222は、その信号を信号Vとして静止ユニットのトランシーバ206(図17)へ送信する。従って、ボイス情報は、静止ユニットのスピーカ202(図178)によって発音されて、乳幼児に聞かせることが可能である。
【0103】
ある実施形態では、携帯ユニット140は、マイクロコントローラ237及びディスプレイ234(例:LCD)も備える。対象者関連関心パラメータを示す無線ステータス信号S2は、静止ユニットからマイクロコントローラ232に従属しているトランシーバ222に送信可能である。関連する対象者ステータスは、英数字ディスプレイ234上に又は光表示器(例:LED)によって表示可能である。
【0104】
図19は、符号240で示す対象者監視システムの別の実施形態を示す。システム240は、検出器ユニット20、静止ユニット130、携帯ユニット150、及び静止ユニットが生成した信号に授権付添人が気付かないほどに授権付添人の注意を惹きつける場合がある音声又はビデオ番組を上書きするオーバーライドユニット250を備える。システム240は、携帯ユニットを備えなくてもよい。
【0105】
図20に示すように、オーバーライドユニット250は、RFトランシーバ242とビデオフレーム生成器247を備える。オーバーライドユニット250は、セット−トップボックス251に接続されている。セット−トップボックス251は、その機能が当業者に周知であり、ホームエンターテイメントシステム255にも接続されている。トランシーバ242が信号S2を受信しているとき、セットトップボックス251及びホームエンターテイメントシステム255を介した番組の表示は、一時的に中断され、所定のビデオフレームがホームエンターテイメントシステム255に表示される。信号S2が警告信号であるか又は乳幼児によって音声化されたボイス情報に基づくものであるとき、ボイス情報は、ホームエンターテイメントシステム255上で聞くことができる。所望の場合には、オーバーライドユニット250は、ホームオートメーションシステムを駆動させ、授権付添人に警告を通知するための装置をアクティブ化するために使用可能である。
【0106】
本発明のいくつかの実施形態を例を挙げて説明してきた。本発明は、多くの修正、変更、構成を行って、本発明の範囲内にある無数の等価物又は代替的な解決策を用いて、本発明の精神から逸脱することなく又はクレームの範囲を超えることなく実施可能であることは明らかであろう。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4A】

【図4B】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8A】

【図8B】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12A】

【図12B】

【図13A】

【図13B】

【図13C】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】

【図20】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者の動きから生じる可変静電容量を検出するように構成された静電容量タイプセンサと、前記センサと連絡し、且つ前記静電容量タイプセンサから前記可変静電容量を示す電気信号を受信し且つ受信した前記電気信号が無呼吸の症状を示すとき警告信号を発信する検出器ユニットとを備え、前記検出器ユニットは、前記対象者の衣類に取り付けられている無呼吸検出器。
【請求項2】
前記静電容量タイプセンサは、前記対象者の呼吸パターンから生じる可変静電容量を検出するように構成されている請求項1に記載の無呼吸検出器。
【請求項3】
前記検出器ユニットは、前記対象者の衣類に取り外し可能に取り付けられている請求項1に記載の無呼吸検出器。
【請求項4】
前記対象者は、乳幼児であり、前記検出器ユニットは、おむつに取り付けられている請求項1に記載の無呼吸検出器。
【請求項5】
前記静電容量タイプセンサは、適切なおむつ表面に設けられたコンデンサ板を構成する導電性表面を備え、前記センサは、前記板と前記乳幼児の身体表面の間の可変静電容量を検出するように構成されている請求項4に記載の無呼吸検出器。
【請求項6】
前記可変静電容量は、おむつ吸収剤コア材料と、前記板と前記乳幼児の身体表面の間に挿入されている空隙の瞬時静電容量に依存している請求項5に記載の無呼吸検出器。
【請求項7】
前記適切なおむつ表面は、おむつ外層の内面である請求項5に記載の無呼吸検出器。
【請求項8】
前記導電性表面は、導電性インク又は箔押しによって適切なおむつ表面に設けられている請求項5に記載の無呼吸検出器。
【請求項9】
前記導電性表面は、適切なおむつ表面に取り付けられている請求項5に記載の無呼吸検出器。
【請求項10】
前記センサは、前記検出器ユニットに容量結合されている請求項1に記載の無呼吸検出器。
【請求項11】
前記検出器ユニットは、電気的接触によって前記センサと連絡している請求項1に記載の無呼吸検出器。
【請求項12】
前記検出器ユニットは、マイクロコントローラと、前記マイクロコントローラと連絡し且つ無呼吸の症状が検出されたときに音響情報を発信する発音器と、バッテリと、柔軟な又は硬質のプリント基板と、前記静電容量タイプセンサと連絡する手段と、前記マイクロコントローラをアクティブ化又は非アクティブ化するか又は発音された警報信号を静かにさせる埋込ボタンを備える。
【請求項13】
前記静電容量タイプセンサと連絡する前記手段は、前記検出器ユニット外被の下側の外側に取り付けられ且つ前記プリント基板に電気的に接続されている結合パッドを備える請求項12に記載の無呼吸検出器。
【請求項14】
前記検出器ユニットは、間隔が空いた2つ以上の静電容量タイプセンサと連絡する2つ以上の結合パッドを備える請求項13に記載の無呼吸検出器。
【請求項15】
前記検出器ユニットは、前記マイクロコントローラと連絡し、且つ無呼吸の症状が検出されたときに付添人に可視的に警告するか又は検出器のステータスを表示する光表示器をさらに備える請求項12に記載の無呼吸検出器。
【請求項16】
前記検出器ユニットは、対象者関連関心パラメータを検出するように構成されている1つ以上の追加のセンサとも連絡している請求項12に記載の無呼吸検出器。
【請求項17】
前記対象者関連関心パラメータは、尿検出、便検出、心拍検出、周囲温度及び湿度、発光レベル、対象者位置確認トランスポンダ、身体温度、身体活動、動脈血の酸素飽和、及び乳幼児の睡眠中の方位の群から選ばれる請求項16に記載の無呼吸検出器。
【請求項18】
前記静電容量タイプセンサは、直列接続された2つのコンデンサ板と、対象者身体表面の間の可変静電容量を検出するように構成されている請求項3に記載の無呼吸検出器。
【請求項19】
前記静電容量タイプセンサは、基材に設けられ且つコンデンサ板を構成する間隔の空いた2つの導電性表面を備え、前記基材は、前記の間隔の空いた2つの導電性表面が互いに向かい合うようにおむつ吸収剤内に埋め込まれており、前記センサは、前記の間隔の空いた2つの導電性表面の間の可変静電容量を検出するように構成されている請求項4に記載の無呼吸検出器。
【請求項20】
対象者の呼吸パターンから生じる対象者身体表面の可変曲率を検出するように構成されている曲率センサと、前記センサと連絡し、且つ前記曲率センサから前記可変曲率を示す電気信号を受信し且つ受信した前記電気信号が無呼吸の症状を示すときに警告を発信する検出器ユニットとを備え、前記検出器ユニットは、衣類に取り付けられている無呼吸検出器。
【請求項21】
前記検出器ユニットは、前記対象者の衣類に取り外し可能に取り付けられている請求項20に記載の無呼吸検出器。
【請求項22】
前記対象者は、乳幼児であり、前記検出器ユニットは、おむつに取り付けられている請求項20に記載の無呼吸検出器。
【請求項23】
前記曲率センサは、電気抵抗歪みゲージ、屈曲センサ、圧電変換器、ピエゾ抵抗材料で作られたセンサ、光屈折、回折、散乱、透過率、又は偏光によって屈曲又は伸びを測定する光ファイバ素子、及び力感応抵抗器の群から選ばれる請求項20に記載の無呼吸検出器。
【請求項24】
1つ以上の対象者関連関心パラメータを検出し、対象者関連関心パラメータが所定のステータスを有することを判断した後に音響情報を発信する検出器ユニットと、前記検出器ユニットの可聴範囲内に配置されかつ発信された前記音響情報を受信する静止ユニットを備える監視システム。
【請求項25】
前記静止ユニットは、マイクロフォンと、静止ユニットマイクロコントローラと、所定の周波数バンドの外側の周波数を有するノイズとトーンを選別し、選別後の信号を前記静止ユニットマイクロコントローラに送信する手段と、選別後の信号が前記検出器ユニットによって発信された所定の音声信号を示すことを前記静止ユニットマイクロコントローラが判断するときに警告信号を生成する手段を備える請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記検出器ユニットによって発信された前記の所定の音声信号は、音響署名である請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記静止ユニットによって生成された前記警告信号は、大音量警告信号である請求項25に記載のシステム。
【請求項28】
前記静止ユニットは、静止ユニットトランシーバをさらに備え、前記警告信号は、前記静止ユニットトランシーバによって送信された無線信号である請求項25に記載のシステム。
【請求項29】
前記静止ユニットは、前記対象者によって発音された音響情報を受信、増幅、及び発信する手段を備える請求項24に記載のシステム。
【請求項30】
前記静止ユニットは、前記静止ユニットマイクロコントローラと連絡し且つ前記の所定の対象者ステータスを示すテキスト情報を出力するディスプレイを備える請求項25に記載のシステム。
【請求項31】
前記静止ユニットは、前記静止ユニットマイクロコントローラと連絡する1つ以上の光表示器を備え、前記表示器のそれぞれの発光は、警告信号の生成を示す請求項25に記載のシステム。
【請求項32】
前記静止ユニットは、前記静止ユニットマイクロコントローラとのデータ交換用の外部データインターフェースをさらに備える請求項25に記載のシステム。
【請求項33】
通信ネットワークを介して前記静止ユニットトランシーバと連絡する携帯ユニットをさらに備え、前記携帯ユニットは、授権付添人がアクセス可能であり且つ静止ユニットによって発信された音響情報を発音するように構成されている請求項28に記載のシステム。
【請求項34】
前記検出器ユニットによって検出された対象者関連関心パラメータは、特徴的呼吸パターン値(CBPV)である請求項24に記載のシステム。
【請求項35】
前記検出器ユニットと連絡する静電容量タイプセンサは、可変静電容量CBPVを示す電気信号を前記検出器ユニット送信する請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記静電容量タイプセンサは、適切なおむつ表面に設けられた導電性表面を備え、前記センサは、前記表面と乳幼児の身体表面の間の可変静電容量を検出するように構成されている請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記検出器ユニットと連絡する曲率センサは、対象者身体表面の可変曲率を代表する可変曲率CBPVを示す電気信号を前記検出器ユニットに送信する請求項34に記載のシステム。
【請求項38】
前記静止ユニットトランシーバと連絡し且つホームエンターテイメントシステムのセットトップボックスに接続されたオーバーライドユニットをさらに備え、前記オーバーライドユニットは、前記ホームエンターテイメントシステム上の番組の表示を中断するように構成されている請求項28に記載のシステム。
【請求項39】
前記オーバーライドユニットは、ホームエンターテイメントシステム上に所定のビデオフレームを表示するか、ホームエンターテイメントシステムを通じてボイス情報を発音するように構成されている請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
前記警告信号は、授権付添人に対象者関連関心パラメータが所定のステータスを有することを警告するように構成されている請求項25に記載のシステム。

【公表番号】特表2011−501990(P2011−501990A)
【公表日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−529499(P2010−529499)
【出願日】平成20年10月12日(2008.10.12)
【国際出願番号】PCT/IL2008/001349
【国際公開番号】WO2009/050702
【国際公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(510101572)
【出願人】(510101583)
【Fターム(参考)】