説明

無線基地局及び無線基地局の信号を受信する方法

本発明の実施形態は、無線基地局及びその信号受信方法を開示する。無線基地局は基地局屋内装置と基地局屋外装置とを含む。基地局屋外装置はアダプタと地上サービスアンテナと衛星アンテナを含む。地上サービスアンテナはマイクロ波伝送アンテナ又は無線アクセスアンテナである。基地局屋内装置は、衛星アンテナで受信した衛星無線周波数信号にデコード処理を実行して衛星サービス信号を取得するよう構成された衛星信号処理モジュールを含む。衛星アンテナと地上サービスアンテナはアダプタに接続される。アダプタは衛星アンテナで受信した信号と地上サービスアンテナで受信された信号とを結合し、結合した信号を第1のデータ線を介して基地局屋内装置に転送するように構成される。本発明の実施形態が提供する無線基地局を使用すると、基地局屋外装置と基地局屋内装置の間のフィーダ配線が単純化され製造コストが低減される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2010月5月31日に中国専利局に出願された、「WIRELESS BASE STATION(無線基地局)」と題された、中国特許出願第201010188622.3号の優先権を主張するものであり、当該出願はその全体が参照によって本明細書中に援用される。
本発明は、通信技術の分野に関し、特に、無線基地局及び無線基地局の信号を受信する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
クロック精度の要求を満たすために、現在、衛星によって提供されるクロック信号を使用して基地局のクロックを制御するための衛星受信システムが、いくつかの無線基地局において設置されている。
【0003】
図1を参照すると、既存の無線基地局は、一般に、2つの部分、すなわち、基地局屋内装置と、基地局屋外装置とを含む。基地局屋外装置は、衛星無線周波数信号を受信するための、衛星アンテナと、端末と相互作用するためにアクセス側無線周波数信号を送信及び受信するための無線アクセスアンテナとを主として含む。基地局屋内装置は、ベースバンドユニット(ベースバンドサービス信号処理、主制御、クロック及び伝送などの機能に主として関与し、BBUと略記される)と、無線周波数ユニット(送信される、及び受信される信号の、無線周波数処理に主として関与し、RRUと略記される)とを主として含む。衛星レシーバカードが、BBU内に設けられ、又は、屋内に別個に配置され、そして、衛星アンテナによって受信された衛星無線周波数信号に対してデコード処理を実行してクロック信号を取得し、制御のために使用されるクロック信号をBBUに提供するように主として構成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既存のアーキテクチャの無線基地局では、衛星アンテナによって受信された衛星信号を、復調処理のために衛星レシーバカードに送信するため、基地局屋外装置と基地局屋内装置との間に、(最大数メートルの長さを有する)フィーダが、衛星受信システム用に個別に敷設される必要がある。配線は比較的複雑であり、製造コストは比較的高い。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態は、従来技術における複雑な配線と比較的高い製造コストの問題を解決するための、無線基地局及び無線基地局の信号を受信する方法を提供する。
【0006】
上記の技術的問題を解決するために、本発明の実施形態は、以下の技術的解決法を提供する。
【0007】
無線基地局は、
基地局屋内装置と、基地局屋外装置と
を含み、基地局屋外装置は、アダプタと、地上サービスアンテナと、衛星アンテナとを含み、地上サービスアンテナは、マイクロ波伝送アンテナ、又は無線アクセスアンテナであり、
基地局屋内装置は、衛星アンテナによって受信された衛星無線周波数信号に対してデコード処理を実行することによって衛星サービス信号を取得するように構成された、衛星信号処理モジュールを含み、
衛星アンテナと地上サービスアンテナとはアダプタに接続され、アダプタは、衛星アンテナによって受信された信号と地上サービスアンテナによって受信された信号とを結合し、結合された信号を第1のデータ線を介して基地局屋内装置に転送するように構成される。
【0008】
無線基地局は、
基地局屋内装置と、基地局屋外装置と
を含み、基地局屋外装置は、地上サービスアンテナと、衛星アンテナと、衛星アンテナによって受信された衛星無線周波数信号に対してデコード処理を実行することによって、衛星サービス信号を取得するように構成された、衛星信号処理モジュールと、地上サービスアンテナによって受信された変調信号を復調し処理するように構成された、第1の地上サービス処理モジュールとを含み、地上サービスアンテナは、マイクロ波伝送アンテナ、又は無線アクセスアンテナであり、
衛星サービス信号は、第2のデータ線を介して基地局屋内装置に転送され、そして、地上サービスアンテナによって受信され、かつ、第1の地上サービス処理モジュールによって復調された変調信号は、第2のデータ線を介して基地局屋内装置に転送される。
【0009】
無線基地局の信号を受信する方法は、
基地局屋外装置内に配置されたアダプタによって、衛星アンテナによって受信された信号と、地上サービスアンテナによって受信された信号とを結合し、ここで、地上サービスアンテナは、マイクロ波伝送アンテナ、又は無線アクセスアンテナを含み、マイクロ波伝送アンテナ、又は無線アクセスアンテナは、基地局屋外装置内に配置され、
アダプタによって、結合された信号を、第1のデータ線を介して基地局屋内ユニットに転送し、
基地局屋内装置内に配置された衛星信号処理モジュールによって、衛星アンテナによって受信された衛星無線周波数信号に対して、デコード処理を実行することによって、衛星サービス信号を取得することを含む。
【0010】
無線基地局の信号を受信する方法は、
基地局屋外装置内に配置された衛星信号処理モジュールによって、基地局屋外装置内に配置された衛星アンテナによって受信された衛星無線周波数信号をデコードすることによって、衛星サービス信号を取得し、
衛星サービス信号を、第2のデータ線を介して、基地局屋内装置に転送し、
基地局屋外装置内に配置された第1の地上サービス処理モジュールによって、基地局屋外装置内に配置された地上サービスアンテナによって受信された変調信号に対して、復調処理を実行し、復調処理の後の信号を、第2のデータ線を介して、基地局屋内装置に転送することを含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一実施形態による解決法では、衛星信号処理モジュールが基地局屋内装置内に設けられ、衛星アンテナと、他のアンテナのうちの少なくとも1つの信号が、基地局屋外装置から、1本のデータ線を介して基地局屋内装置に転送され、これにより、基地局屋外装置と基地局屋内装置との間のフィーダ配線が単純化され、同時に、2つの信号経路が一体化されるため、一体化の後のデータ線は、1つの避雷モジュールを使用してもよい、ということが上記からわかる。2つの信号経路が、それぞれ、1つの避雷モジュールを使用する解決法と比較して避雷モジュールの数が減らされることが可能であり、製造コストが低減される。
【0012】
本発明の一実施形態による別の解決法では、衛星信号処理モジュールが基地局屋外装置内に設けられ、衛星アンテナと、他のアンテナのうちの少なくとも1つの処理後の信号が、基地局屋外装置から、1本のデータ線を介して基地局屋内装置に転送され、これにより、基地局屋外装置と基地局屋内装置との間のフィーダ配線が単純化され、同時に、2つの信号経路が一体化されるため、一体化の後のデータ線は1つの避雷モジュールを使用してもよい。2つの信号経路がそれぞれ1つの避雷モジュールを使用する解決法と比較して、避雷モジュールの数が減らされることが可能であり、製造コストが低減される。
【0013】
本発明の実施形態による、及び従来技術における技術的解決法をより明確に例示するために、実施形態、及び従来技術を説明するために必要とされる添付の図面について、以下に簡単に述べる。明らかに、以下の説明における添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態にすぎず、当業者は、創造的な活動なしに、添付の図面から、他の図面を更に取得することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】従来技術における無線基地局の概略図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による無線基地局の概略図である。
【図3−a】本発明の第2の実施形態による無線基地局の概略図である。
【図3−b】本発明の第2の実施形態による、無線基地局の信号の流れの概略図である。
【図4−a】本発明の第3の実施形態による無線基地局の概略図である。
【図4−b】本発明の第3の実施形態による、無線基地局の信号の流れの概略図である。
【図5−a】本発明の第4の実施形態による無線基地局の概略図である。
【図5−b】本発明の第4の実施形態による、別の無線基地局の概略図である。
【図5−c】本発明の第4の実施形態による、別の無線基地局の概略図である。
【図6−a】本発明の第5の実施形態による無線基地局の概略図である。
【図6−b】本発明の第5の実施形態による、別の無線基地局の概略図である。
【図6−c】本発明の第5の実施形態による、無線基地局の信号の流れの概略図である。
【図7−a】本発明の第6の実施形態による無線基地局の概略図である。
【図7−b】本発明の第6の実施形態による、無線基地局の信号の流れの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態は、無線基地局のフィーダ配線を単純化し、製造コストを減少させることが可能な、無線基地局を提供する。
【0016】
それぞれの実施形態について、以下に詳細に説明する。
【0017】
実施形態1
図2を参照すると、本発明の一実施形態は無線基地局を提供し、無線基地局200は、基地局屋外装置210と、基地局屋内装置220とを含んでもよい。
【0018】
基地局屋外装置210は、地上サービスアンテナ211と、衛星アンテナ212と、アダプタ213とを含んでもよい。
【0019】
地上サービスアンテナ211は、マイクロ波伝送アンテナ、又は無線アクセスアンテナであってもよい。
【0020】
基地局屋内装置220は、衛星アンテナ212によって受信された衛星無線周波数信号に対してデコード処理を実行することによって、衛星サービス信号を取得するように構成された、衛星信号処理モジュール100を含んでもよい。
【0021】
衛星アンテナ212によって受信された衛星無線周波数信号は、第1のデータ線230を介して基地局屋内装置220に転送され、地上サービスアンテナ211によって受信された変調信号は、第1のデータ線230を介して基地局屋内装置220に転送される。
【0022】
一つの適用シナリオでは、衛星アンテナ212及び地上サービスアンテナ211は、アダプタ213に接続されてもよく、アダプタ213は、第1のデータ線230を介して基地局屋内装置220に接続される。アダプタ120は、衛星アンテナ212によって受信された衛星無線周波数信号と、地上サービスアンテナ211によって受信された変調信号とを、1つの信号経路内に結合し(アダプタは、信号に対して、必要なインピーダンスマッチング処理を実行してもよく)、結合された信号を、第1のデータ線230を介して基地局屋内装置220に転送してもよく、従って、2つのアンテナからの信号は、基地局屋外装置210から、1本のデータ線を介して基地局屋内装置220に転送され、基地局屋外装置と基地局屋内装置との間のフィーダ配線が単純化され得る。
【0023】
第1のデータ線230は、フィーダ、又は別のタイプの信号転送線であってもよい。
【0024】
結合された信号を受信した後、基地局屋内装置220は、信号を分離し(decouples)、衛星アンテナによって受信された信号と、地上サービスアンテナによって受信された信号とを、対応する処理回路を介して処理する(例えば、衛星アンテナによって受信された信号を、衛星信号処理ユニットを介して処理し、地上サービスアンテナによって受信された信号を、マイクロ波又は無線処理回路を介して処理する)。
【0025】
2つのアンテナの信号は、基地局屋外装置210から、1本のデータ線を介して基地局屋内装置220に転送されるため、データ線は1つの避雷回路(又は、避雷モジュールと呼ばれる)に接続され、従って、避雷処理が1つの避雷回路を共用することによって、2つのアンテナに対して適用されることが可能であり、これにより、避雷回路の数が従来技術と比較して減少する、ということが理解されよう。
【0026】
一つの適用シナリオでは、地上サービスアンテナ211が無線アクセスアンテナである場合、衛星信号処理モジュール100は基地局屋内装置220のRRU内に設けられてもよい。
【0027】
BBUとRRUとは、標準の共通公衆無線インタフェース(CPRI)、又はオープン基地局アーキテクチャイニシアチブ(OBSAI)インタフェースを介して接続されてもよく、インタフェースの物理的キャリアは、光ファイバ又は導線である。
【0028】
光ファイバを使用した有線伝送の他に、本発明の実施形態による無線基地局などの、ネットワーク側装置と基地局コントローラとの間のデータ伝送には、マイクロ波を使用した無線伝送が採用されてもよい。
【0029】
マイクロ波伝送装置は、マイクロ波屋外ユニット(ODUと略記され、マイクロ波伝送アンテナによって受信されたマイクロ波無線周波数信号をマイクロ波中間周波数信号に変換することと、送信されるマイクロ波中間周波数信号をマイクロ波無線周波数信号に変換することとを含む、周波数変換処理を、送信される、及び受信された信号に対して実行するように主として構成される)と、マイクロ波屋内ユニット(IDUと略記され、受信されたマイクロ波中間周波数信号に対して、ベースバンド処理を実行して、マイクロ波サービス信号を取得することと、送信されるマイクロ波サービス信号に対して、ベースバンド処理を実行して、マイクロ波中間周波数信号を取得することを含む、ベースバンド処理を、送信され及び受信された信号に対して実行するように主として構成される)とを、又は、マイクロ波屋外統合装置(すなわち、マイクロ波伝送装置が基地局屋外装置内に全部配置される)を、含んでもよい。
【0030】
一つの適用シナリオでは、地上サービスアンテナ211がマイクロ波伝送アンテナである場合、衛星信号処理モジュール100は基地局屋内装置220のIDU内に設けられてもよい。
【0031】
本発明の実施形態による衛星信号処理モジュール100は、例えば、衛星レシーバカード、又は類似した機能を有する別の装置であってもよい。
【0032】
一つの適用シナリオでは、衛星信号処理モジュール100によって衛星無線周波数信号をデコードすることを介して取得された衛星サービス信号は、クロック信号及び/又は位置信号を含む。本発明の実施形態では、衛星サービス信号がクロック信号である状況が具体的に例示される。
【0033】
衛星信号処理モジュール100によるデコード処理を介してクロック信号が取得された場合、クロック信号は、基地局屋内装置220のBBUに提供されてもよく、これにより、BBUはクロック信号を利用してクロック較正及び制御を実行してもよい。
【0034】
本発明のこの実施形態では、衛星アンテナは、ガリレオ衛星、グローバルポジショニングシステム(GPS)衛星、北斗(BeiDou)衛星、及びグローバルナビゲーション衛星システム(GLONASS)衛星などの、衛星からの衛星無線周波数信号を受信してもよい。
【0035】
この実施形態では、衛星信号処理モジュールが基地局屋内装置内に設けられ、衛星アンテナと、他のアンテナのうちの少なくとも1つの信号が、基地局屋外装置から、1本のデータ線を介して基地局屋内装置に転送され、これにより、基地局屋外装置と基地局屋内装置との間のフィーダ配線が単純化され、同時に、避雷モジュールの数が減らされることも可能であり、製造コストが低減される、ということが上記からわかる。
【0036】
実施形態2
この実施形態では、衛星信号処理モジュールが、基地局屋内装置のIDU内に設けられた状況を例として説明する。
【0037】
図3−aを参照すると、本発明の一実施形態は無線基地局を提供し、無線基地局300は、基地局屋外装置310と基地局屋内装置320とを含んでもよい。
【0038】
基地局屋外装置310は、衛星アンテナ311と、無線アクセスアンテナ312と、マイクロ波伝送アンテナ313と、ODU314と、アダプタ315とを含んでもよい(アダプタ315は、ODU314内に設けられてもよい)。基地局屋内装置320は、RRU321と、BBU322と、IDU323と、衛星信号処理モジュール100とを含んでもよい。衛星信号処理モジュール100は、IDU323内に設けられてもよい。
【0039】
無線アクセスアンテナ312は、フィーダを介してRRU321に接続され、RRU321とBBU322とは、CPRI、又はOBSAIインタフェースを介して接続される。RRU321は、無線アクセスアンテナ312によって受信されたアクセス側無線周波数信号に対して無線周波数処理を実行して、アクセス側ベースバンド信号を取得し、アクセス側ベースバンド信号を、ベースバンド処理のために、BBU322に出力する。BBU322は、また、送信されるアクセス側ベースバンド信号を、RRU321に出力してもよく、RRU321は、送信されるアクセス側ベースバンド信号に対して、無線周波数処理を実行して、アクセス側無線周波数信号取得し、アクセス側無線周波数信号を、無線アクセスアンテナ312を介して送信する。
【0040】
衛星アンテナ311は、アダプタ315に接続される。マイクロ波伝送アンテナ313は、ODU314を介して、アダプタ315に接続され、ODU314は、マイクロ波伝送アンテナ313によって受信されたマイクロ波無線周波数信号に対して周波数変換処理を実行して、マイクロ波中間周波数信号を取得し、該マイクロ波中間周波数信号をアダプタ315に出力する。アダプタ315は、フィーダ330を介して、基地局屋内装置320内のIDU323に接続される。アダプタ315は、衛星無線周波数信号と、ODU314からのマイクロ波中間周波数信号とを結合して、結合された信号を取得し(アダプタは、信号に対して、必要なインピーダンスマッチング処理を実行してもよく)、結合された信号を、フィーダ330を介して、IDU323に転送する。
【0041】
マイクロ波中間周波数信号、及び衛星無線周波数信号のパラメータは、以下のように例示される。
マイクロ波中間周波数信号 送信周波数(MHz) 350
受信周波数(MHz) 140
インピーダンス(オーム) 50
衛星無線周波数信号 受信周波数(GHz) 1.5/2.4
インピーダンス(オーム) 50
【0042】
IDU323は、結合された信号を、衛星無線周波数信号とマイクロ波中間周波数信号とに分離し、分離されたマイクロ波中間周波数信号に対して復調及びベースバンド処理を実行して、マイクロ波サービス信号を取得し、そして、分離された衛星無線周波数信号を、衛星信号処理モジュール100に出力する。衛星信号処理モジュール100は、受信された衛星無線周波数信号をデコードすることによって、衛星サービス信号(クロック信号を含んでもよい)を取得する。IDU323は、衛星サービス信号と、マイクロ波サービス信号とに対して、対応する信号フォーマット変換(例えば、イーサネット(登録商標)フォーマット、独立同期デジタルハイアラーキ(Plesiochronous Digital Hierarchy)(PDH)フォーマット、又は同期デジタルハイアラーキ(Synchronous Digital Hierarchy)(SDH)フォーマット)を実行し、フォーマット変換の後のサービス信号を、処理のためにBBU322に出力する。
【0043】
衛星信号処理モジュール100により衛星無線周波数信号をデコードすることを介してクロック信号が取得された場合、IDU323は、当該クロック信号を利用してマイクロ波サービス信号のクロックを較正してもよく、そして、BBU322は、クロック較正の後のマイクロ波サービス信号からクロック信号を抽出し(IDU323は、衛星信号処理モジュール100によって、衛星無線周波数信号をデコードすることを介して取得されたクロック信号を利用して、マイクロ波サービス信号に対してクロック較正を実行するため、クロック較正の後のマイクロ波サービス信号から、BBU322によって抽出されたクロック信号は、衛星信号処理モジュール100によって、衛星無線周波数信号をデコードすることを介して取得されたクロック信号と同等であってもよい、ということが理解され得る)、クロック信号を利用してクロック較正及び制御を実行してもよい。
【0044】
図3−bを参照すると、一つの適用シナリオでは、IDU323は、マイクロ波中間周波数モジュール3231と、マイクロ波BBU3232と、サービスインタフェースモジュール3233と、クロックモジュール3234とを含んでもよい。
【0045】
例えば、衛星無線周波数信号はクロック信号を運び、基地局300内での信号の流れの方向、及び各モジュールの動作モードは、以下の通りであってもよい。
【0046】
衛星アンテナ311は衛星無線周波数信号を受信し、衛星無線周波数信号を、フィーダを介してアダプタ315に出力する。マイクロ波伝送アンテナ313はマイクロ波無線周波数信号を受信し、マイクロ波無線周波数信号を、フィーダを介してODU314に出力し、ODU314は、マイクロ波無線周波数信号に対して周波数変換処理を実行して、マイクロ波中間周波数信号を取得し、マイクロ波中間周波数信号をアダプタ315に出力する。アダプタ315は、衛星無線周波数信号とマイクロ波中間周波数信号とを結合し、衛星無線周波数信号とマイクロ波中間周波数信号との結合された信号を、基地局屋内装置320のIDU323に出力する。IDU323のマイクロ波中間周波数モジュール3231は、衛星無線周波数信号とマイクロ波中間周波数信号との結合された信号を受信し、次に、結合された信号を、衛星無線周波数信号とマイクロ波中間周波数信号とに分離し、分離された衛星無線周波数信号を、衛星信号処理モジュール100に出力する。衛星信号処理モジュール100は、受信された衛星無線周波数信号をデコードしてクロック信号を取得し、当該クロック信号をクロックモジュール3234に提供する。クロックモジュール3234は、クロック信号を利用してクロックを較正し、IDU323の他のモジュールに対してクロック制御を実行する。マイクロ波中間周波数モジュール3231は、分離されたマイクロ波中間周波数信号をマイクロ波ベースバンド信号に更に変換し、当該マイクロ波ベースバンド信号をマイクロ波BBU3232に出力する。クロックモジュール3234のクロック制御の下で、マイクロ波BBU3232は、マイクロ波ベースバンド信号に対してベースバンドサービス処理を実行して、対応するマイクロ波サービス信号を取得する。サービスインタフェースモジュール3233は、マイクロ波BBU3232によって取得されたマイクロ波サービス信号に対して対応するフォーマット変換を実行し、フォーマット変換の後のマイクロ波サービス信号をBBU322に出力する。クロックモジュール3234は、衛星信号処理モジュール100によって受信された衛星無線周波数信号をデコードすることを介して取得されたクロック信号を利用して、クロックを較正し、マイクロ波中間周波数モジュール3231と、マイクロ波BBU3232と、サービスインタフェースモジュール3233とは、全て、クロックモジュール3234のクロック制御の下でマイクロ波信号を処理するため、BBU322によって受信されたマイクロ波サービス信号のクロックは衛星のクロックと同期している、ということが理解され得る。BBU322は、IDU323からのマイクロ波サービス信号から、クロック信号(衛星信号処理モジュール100によって、衛星無線周波数信号をデコードすることを介して取得されたクロック信号と同等である)を抽出し、当該クロック信号を利用してクロック較正及び制御を実行してもよい。
【0047】
この実施形態では、衛星信号処理モジュールが基地局屋内装置のIDU内に設けられ、衛星アンテナ、及びマイクロ波伝送アンテナの信号が、基地局屋外装置から、1本のデータ線を介して基地局屋内装置に転送され、これにより、基地局屋外装置と基地局屋内装置との間のフィーダ配線が単純化され、同時に、避雷モジュールの数が減らされることも可能であり、製造コストが低減される、ということが上記からわかる。
【0048】
実施形態3
この実施形態では、衛星信号処理モジュールが、基地局屋内装置のRRU内に設けられた状況を例として説明する。
【0049】
図4−aを参照すると、本発明の別の実施形態は無線基地局を提供し、無線基地局400は、基地局屋外装置410と基地局屋内装置420とを含んでもよい。
【0050】
基地局屋外装置410は、衛星無線周波数信号を受信するための衛星アンテナ411と、アクセス側無線周波数信号を受信するための無線アクセスアンテナ412とアダプタ413とを含んでもよい。
【0051】
基地局屋内装置420は、RRU421と、BBU422と、衛星信号処理モジュール100とを含んでもよい。衛星信号処理モジュール100は、RRU421内に設けられる。
【0052】
衛星アンテナ411及び無線アクセスアンテナ412は、アダプタ413に接続され、アダプタ413は、フィーダ430を介して基地局屋内装置420のRRU421に接続される。アダプタ413は、衛星無線周波数信号とアクセス側無線周波数信号とを結合して、結合された信号を取得し(アダプタは、信号に対して、必要なインピーダンスマッチング処理を実行してもよく)、結合された信号を、フィーダ430を介してRRU421に転送する。
【0053】
アクセス側無線周波数信号、及び衛星無線周波数信号のパラメータは、以下のように例示される。
アクセス側無線周波数信号 送信周波数(DHz) 0.7/0.9/1.8/2.1/...
受信周波数(MHz)
インピーダンス(オーム) 50
衛星無線周波数信号 受信周波数(GHz) 1.5/2.4
インピーダンス(オーム) 50
【0054】
RRU421は、衛星無線周波数信号とアクセス側無線周波数信号との結合された信号を受信し、結合された信号を、衛星無線周波数信号とアクセス側無線周波数信号とに分離し、分離されたアクセス側無線周波数信号に対して無線周波数処理を実行して、アクセス側ベースバンド信号を取得し、そして、分離された衛星無線周波数信号を衛星信号処理モジュール100に出力する。衛星信号処理モジュール100は、受信された衛星無線周波数信号をデコードすることによって、衛星サービス信号(クロック信号を含んでもよい)を取得する。RRU421は、衛星サービス信号をアクセス側ベースバンド信号内に埋め込み、インタフェースフォーマット変換(例えば、CPRI、又はOBSAIインタフェースフォーマット)を実行し、インタフェースフォーマット変換の後のアクセス側ベースバンド信号を、BBU422に出力する。BBU422は、アクセス側ベースバンド信号内に埋め込まれた衛星サービス信号を抽出し、アクセス側ベースバンド信号に対してベースバンド処理を実行する。
【0055】
衛星信号処理モジュール100によって、衛星無線周波数信号をデコードすることを介して、クロック信号が取得された場合、BBU422は、アクセス側ベースバンド信号内に埋め込まれたクロック信号(衛星信号処理モジュール100によって、衛星無線周波数信号をデコードすることを介して取得されたクロック信号と同等である)を抽出し、クロック信号を利用して、クロック較正及び制御を実行してもよい。
【0056】
図4−bを参照すると、一つの適用シナリオでは、RRU421は、無線周波数処理ユニット4211とインタフェースユニット4212とを含んでもよい。
【0057】
例えば、衛星無線周波数信号はクロック信号を運び、基地局400内での信号の流れの方向、及び各モジュールの動作モードは、以下の通りであってもよい。
【0058】
衛星アンテナ411は、衛星無線周波数信号を受信し、衛星無線周波数信号を、フィーダを介してアダプタ413に出力し、そして、無線アクセスアンテナ412は、アクセス側無線周波数信号を受信し、アクセス側無線周波数信号をアダプタ413に出力する。アダプタ413は、衛星無線周波数信号とアクセス側無線周波数信号とを結合し、衛星無線周波数信号とアクセス側無線周波数信号との結合された信号を、基地局屋内装置420のRRU421に出力する。RRU421の無線周波数処理ユニット4211は、衛星無線周波数信号とアクセス側無線周波数信号との結合された信号を受信し、結合された信号を、衛星無線周波数信号とアクセス側無線周波数信号とに分離し、分離されたアクセス側無線周波数信号に対してアクセス側ベースバンド信号への周波数変換を実行し、アクセス側ベースバンド信号をインタフェースユニット4212に出力し、そして、分離された衛星無線周波数信号を、衛星信号処理モジュール100に出力する。衛星信号処理モジュール100は、受信された衛星無線周波数信号をデコードしてクロック信号を取得し、クロック信号をインタフェースユニット4212に出力する。インタフェースユニット4212は、クロック信号をアクセス側ベースバンド信号内に埋め込み、クロック信号が埋め込まれたアクセス側ベースバンド信号をBBU422に出力する。BBU422は、アクセス側ベースバンド信号内に埋め込まれたクロック信号を抽出し(インタフェースユニット4212は、衛星信号処理モジュール100によって、受信された衛星無線周波数信号をデコードすることを介して取得されたクロック信号を、アクセス側ベースバンド信号内に埋め込むため、インタフェースユニット4212からのアクセス側ベースバンド信号から、BBU422によって抽出されたクロック信号は、衛星信号処理モジュール100によって、衛星無線周波数信号をデコードすることを介して取得されたクロック信号と同等であり)、クロック信号を利用してクロック較正及び制御を実行し、アクセス側ベースバンド信号に対してベースバンド処理を実行する。
【0059】
この実施形態では、衛星信号処理モジュールが、基地局屋内装置のRRU内に設けられ、衛星アンテナによって受信された信号と、無線アクセスアンテナによって受信された信号とが、基地局屋外装置から、1本のデータ線を介して基地局屋内装置に転送され、これにより、基地局屋外装置と基地局屋内装置との間のフィーダ配線が単純化され、同時に、避雷モジュールの数が減らされることも可能であり、製造コストが低減される、ということが上記からわかる。
【0060】
実施形態4
図5−aを参照すると、本発明の別の実施形態は無線基地局を提供し、無線基地局500は、基地局屋外装置510と基地局屋内装置520とを含んでもよい。
【0061】
基地局屋外装置510は、地上サービスアンテナ512と、衛星アンテナ511と、衛星アンテナによって受信された衛星無線周波数信号に対してデコード処理を実行することによって衛星サービス信号を取得するように構成された、衛星信号処理モジュール100と、地上サービスアンテナ512によって受信された変調信号を復調するように構成された、第1の地上サービス処理モジュール513とを含む。地上サービスアンテナ512は、マイクロ波伝送アンテナ、又は無線アクセスアンテナであってもよい。
【0062】
衛星サービス信号は、第2のデータ線530を介して、基地局屋内装置520に転送され、そして、地上サービスアンテナ512によって受信された、かつ、第1の地上サービス処理モジュール513によって復調された変調信号は、第2のデータ線530を介して、基地局屋内装置520に転送される。
【0063】
第2のデータ線530は、光ファイバ、ケーブル、又は別のタイプの信号転送線であってもよい。
【0064】
一つの適用シナリオでは、衛星信号処理モジュール100は、衛星アンテナによって受信された衛星無線周波数信号に対してデコード処理を実行することによって、衛星サービス信号を取得してもよく、そして、衛星サービス信号の衛星信号を第1の地上サービス処理モジュール513に出力する。第1の地上サービス処理モジュール513は、衛星サービス信号を、復調処理の後の、地上サービスアンテナ512によって受信された変調信号内に埋め込んで、結合された信号を取得し、結合された信号を、第2のデータ線530を介して基地局屋内装置520に転送するように、更に構成されてもよい。
【0065】
図5−bを参照すると、一つの適用シナリオでは、衛星信号処理モジュール100は、第1の地上サービス処理モジュール513内に設けられてもよい。
【0066】
一つの適用シナリオでは、地上サービスアンテナ512が無線アクセスアンテナである場合、第1の地上サービス処理モジュール513はRRUであってもよく、衛星信号処理モジュール100はRRU内に設けられてもよい。
【0067】
一つの適用シナリオでは、地上サービスアンテナ512がマイクロ波伝送アンテナである場合、第1の地上サービス処理モジュール513はマイクロ波屋外統合装置であり、衛星信号処理モジュール100はマイクロ波屋外統合装置内に設けられてもよい。
【0068】
図5−cを参照すると、一つの適用シナリオでは、衛星アンテナ511は、アダプタ514を介して、第1の地上サービス処理モジュール513の避雷回路(図示せず)に接続されてもよく、アダプタ514は、衛星アンテナ511によって受信された信号と地上サービスアンテナ512によって受信された信号とを結合し、結合された信号を第1の地上サービス処理モジュール513に転送する。この方法は、避雷回路の共用を実現してもよく、これにより、避雷回路の数が従来技術と比較して減少する。
【0069】
一つの適用シナリオでは、衛星信号処理モジュール100によって衛星無線周波数信号をデコードすることを介して取得された衛星サービス信号は、クロック信号及び/又は位置信号を含む。本発明のこの実施形態では、衛星サービス信号がクロック信号である状況が具体的に例示される。
【0070】
衛星信号処理モジュール100によるデコード処理を介してクロック信号が取得された場合、クロック信号は、基地局屋内装置520のBBUに更に提供されてもよく、これにより、BBUは、クロック信号を利用してクロック較正及び制御を実行してもよい。
【0071】
この実施形態では、衛星信号処理モジュールが基地局屋外装置内に設けられ、処理の後の、衛星アンテナによって受信された信号と、他のアンテナのうちの少なくとも1つによって受信された信号とが、基地局屋外装置から、1本のデータ線を介して基地局屋内装置に転送され、これにより、基地局屋外装置と基地局屋内装置との間のフィーダ配線が単純化され、同時に、避雷モジュールの数が減らされることも可能であり、製造コストが低減される、ということが上記からわかる。
【0072】
実施形態5
この実施形態では、衛星信号処理モジュールが基地局屋外装置のRRU内に設けられた状況について、例として説明する。
【0073】
図6−aを参照すると、本発明の別の実施形態は無線基地局を提供し、無線基地局600は、基地局屋外装置610と基地局屋内装置620とを含んでもよい。
【0074】
基地局屋外装置610は、衛星無線周波数信号を受信するための衛星アンテナ611と、アクセス側無線周波数信号を受信するための、無線アクセスアンテナ612と、RRU613と、衛星アンテナ611によって受信された衛星無線周波数信号に対してデコード処理を実行することによって衛星サービス信号を取得するように構成された、衛星信号処理モジュール100とを含んでもよい。衛星信号処理モジュール100は、RRU613内に設けられてもよく、もちろん、RRU613の外部に設けられてもよい。
【0075】
基地局屋内装置620は、BBU621を含んでもよい。
【0076】
衛星アンテナ611によって受信された衛星無線周波数信号は、衛星信号処置モジュール100に転送され、無線アクセスアンテナ612によって受信されたアクセス側無線周波数信号は、RRU613に転送される。
【0077】
RRU613は、アクセス側無線周波数信号に対して無線周波数処理を実行して、アクセス側ベースバンド信号を取得し、衛星信号処理モジュール100は、受信された衛星無線周波数信号をデコードすることによって、衛星サービス信号(クロック信号を含んでもよい)を取得する。RRU613は、衛星サービス信号をアクセス側ベースバンド信号内に埋め込み、インタフェースフォーマット変換(例えば、CPRI、又はOBSAIインタフェースフォーマット)を実行し、インタフェースフォーマット変換の後のアクセス側ベースバンド信号を、BBU621に出力してもよい。BBU621は、アクセス側ベースバンド信号内に埋め込まれた衛星サービス信号を抽出し、アクセス側ベースバンド信号に対してベースバンド処理を実行する。
【0078】
衛星信号処理モジュール100によって、衛星無線周波数信号をデコードすることを介して、クロック信号が取得された場合、BBU621は、アクセス側ベースバンド信号内に埋め込まれたクロック信号を抽出し(RRU613は、衛星信号処理モジュール100によって、受信された衛星無線周波数信号をデコードすることを介して取得されたクロック信号を、アクセス側ベースバンド信号内に埋め込むため、RRU613からのアクセス側ベースバンド信号から、BBU621によって抽出されたクロック信号は、衛星信号処理モジュール100によって、衛星無線周波数信号をデコードすることを介して取得されたクロック信号と同等であり)、クロック信号を利用してクロック較正及び制御を実行してもよい。
【0079】
図6−bを参照すると、別の適用シナリオでは、基地局屋外装置610はアダプタ614を更に含んでもよく、これにより、衛星アンテナ611によって受信された信号と無線アクセスアンテナ612によって受信された信号とがアダプタ614によって結合され、結合された信号はRRU613に転送される。特定の処理手順については、第3の実施形態における関連する説明を参照されたい。
【0080】
図6−cを参照すると、一つの適用シナリオでは、RRU613は、無線周波数処理ユニット6131とインタフェースユニット6132とを含んでもよい。
【0081】
例えば、衛星無線周波数信号はクロック信号を運び、基地局600内での信号の流れ、及び各モジュールの動作モードは、以下の通りであってもよい。
【0082】
衛星アンテナ611は、衛星無線周波数信号を受信し、衛星無線周波数信号を、フィーダを介して衛星信号処理モジュール100に出力し、そして、無線アクセスアンテナ612は、アクセス側無線周波数信号を受信し、当該アクセス側無線周波数信号をRRU613に出力する。RRU421の無線周波数処理ユニット6131は、アクセス側無線周波数信号を受信し、アクセス側無線周波数信号に対してアクセス側ベースバンド信号への周波数変換を実行し、アクセス側ベースバンド信号をインタフェースユニット6132に出力する。衛星信号処理モジュール100は、受信された衛星無線周波数信号をデコードしてクロック信号を取得し、クロック信号をインタフェースユニット6132に出力する。インタフェースユニット6132は、クロック信号をアクセス側ベースバンド信号内に埋め込み、クロック信号が埋め込まれたアクセス側ベースバンド信号を、データ線630を介してBBU621に出力する。BBU621は、アクセス側ベースバンド信号内に埋め込まれたクロック信号を抽出し(RRU613のインタフェースユニット6132は、衛星信号処理モジュール100によって、受信された衛星無線周波数信号をデコードすることを介して取得されたクロック信号を、アクセス側ベースバンド信号内に埋め込むため、インタフェースユニット6132からのアクセス側ベースバンド信号から、BBU621によって抽出されたクロック信号は、衛星信号処理モジュール100によって、衛星無線周波数信号をデコードすることを介して取得されたクロック信号と同等であり)、クロック信号を利用してクロック較正及び制御を実行し、アクセス側ベースバンド信号に対してベースバンド処理を実行する。
【0083】
この実施形態では、衛星信号処理モジュールが、基地局屋内装置のRRU内に設けられ、処理の後の、衛星アンテナによって受信された信号と、他のアンテナのうちの少なくとも1つによって受信された信号とが、基地局屋外装置から、1本のデータ線を介して基地局屋内装置に転送され、これにより、基地局屋外装置と、基地局屋内装置との間のフィーダ配線が単純化され、同時に、避雷モジュールの数が減らされることも可能であり、製造コストが低減される、ということが上記からわかる。
【0084】
実施形態6
この実施形態では、衛星信号処理モジュールが、基地局屋外装置のマイクロ波屋外統合装置内に設けられた状況を例として説明する。
【0085】
図7−aを参照すると、本発明の別の実施形態は無線基地局を提供し、無線基地局700は、基地局屋外装置710と基地局屋内装置720とを含んでもよい。
【0086】
基地局屋外装置710は、衛星アンテナ711と、無線アクセスアンテナ712と、マイクロ波伝送アンテナ713と、マイクロ波屋外統合装置714と、衛星信号処理モジュール100とを含んでもよい。
【0087】
基地局屋内装置720は、RRU721とBBU722とを含んでもよい。
【0088】
衛星信号処理モジュール100は、マイクロ波屋外統合装置714内に設けられる。
【0089】
無線アクセスアンテナ712は、フィーダを介してRRU721に接続され、RRU721とBBU722とは、CPRI、又はOBSAIインタフェースを介して接続される。RRU721は、無線アクセスアンテナ712によって受信されたアクセス側無線周波数信号に対して無線周波数処理を実行して、アクセス側ベースバンド信号を取得し、アクセス側ベースバンド信号を、ベースバンド処理のためにBBU722に出力する。BBU722は、また、送信されるアクセス側ベースバンド信号を、RRU721に出力してもよく、RRU721は、送信されるアクセス側ベースバンド信号に対して無線周波数処理を実行して、アクセス側無線周波数信号取得し、当該アクセス側無線周波数信号を無線アクセスアンテナ712を介して送信する。
【0090】
衛星アンテナ711は衛星信号処理モジュール100に接続され、衛星信号処理モジュール100は、衛星アンテナ711によって受信された衛星無線周波数信号をデコードすることによって、衛星サービス信号(クロック信号を含んでもよい)を取得する。マイクロ波伝送アンテナ713は、マイクロ波屋外統合装置714に接続され、マイクロ波屋外統合装置714は、マイクロ波伝送アンテナ713によって受信されたマイクロ波無線周波数信号をデコードして、マイクロ波サービス信号を取得する。マイクロ波屋外統合装置714は、衛星サービス信号をマイクロ波サービス信号内に埋め込み、信号フォーマット変換(例えば、イーサネット(登録商標)フォーマット、PDHフォーマット、又はSDHフォーマット)を実行し、フォーマット変換の後のサービス信号を、データ線730を介して、処理のためにBBU722に出力する。
【0091】
衛星信号処理モジュール100によって、衛星無線周波数信号をデコードすることを介して、クロック信号が取得された場合、マイクロ波屋外統合装置714は、クロック信号を利用してマイクロ波サービス信号のクロックを較正してもよく、そして、BBU722は、クロック較正の後のマイクロ波サービス信号からクロック信号を抽出し(マイクロ波屋外統合装置714は、衛星信号処理モジュール100によって、衛星無線周波数信号をデコードすることを介して取得されたクロック信号を利用して、マイクロ波サービス信号に対してクロック較正を実行するため、クロック較正の後のマイクロ波サービス信号から、BBU722によって抽出されたクロック信号は、衛星信号処理モジュール100によって、衛星無線周波数信号をデコードすることを介して取得されたクロック信号と同等である、ということが理解され得る)、クロック信号を利用してクロック較正及び制御を実行してもよい。
【0092】
図7−bを参照すると、一つの適用シナリオでは、マイクロ波屋外統合装置714は、マイクロ波中間周波数モジュール7141と、マイクロ波BBU7142と、サービスインタフェースモジュール7143と、クロックモジュール7144と、マイクロ波RRU7145とを含んでもよい。
【0093】
例えば、衛星無線周波数信号はクロック信号を運び、基地局700内での信号の流れ、及び各モジュールの動作モードは、以下の通りであってもよい。
【0094】
衛星アンテナ711は、衛星無線周波数信号を受信し、衛星無線周波数信号を、フィーダを介して衛星信号処理モジュール100に出力する。衛星信号処理モジュール100は、衛星無線周波数信号をデコードしてクロック信号を取得し、クロック信号をクロックモジュール7144に提供する。クロックモジュール7144は、クロック信号を利用してクロックを較正し、マイクロ波屋外統合装置714の他のモジュールに対してクロック制御を実行する。マイクロ波伝送アンテナ713は、マイクロ波無線周波数信号を受信し、マイクロ波無線周波数信号を、フィーダを介してマイクロ波屋外統合装置714に出力し、マイクロ波屋外統合装置714のマイクロ波RRU7145は、マイクロ波無線周波数信号に対して周波数変換処理を実行して、マイクロ波中間周波数信号を取得し、マイクロ波RRU7145は、当該マイクロ波中間周波数信号をマイクロ波中間周波数モジュール7141に出力する。マイクロ波中間周波数モジュール7141は、受信されたマイクロ波中間周波数信号をマイクロ波ベースバンド信号に更に変換し、マイクロ波ベースバンド信号をマイクロ波BBU7142に出力する。クロックモジュール7144のクロック制御の下で、マイクロ波BBU7142は、マイクロ波ベースバンド信号に対してベースバンドサービス処理を実行して、対応するマイクロ波サービス信号を取得する。サービスインタフェースユニット7143は、マイクロ波BBU7142による処理を介して取得されたマイクロ波サービス信号に対して対応するフォーマット変換を実行し、フォーマット変換の後のマイクロ波サービス信号をBBU722に出力する。クロックモジュール7144は、衛星信号処理モジュール100によって、衛星無線周波数信号をデコードすることを介して取得されたクロック信号を利用して、クロックを較正し、マイクロ波中間周波数モジュール7141と、マイクロ波BBU7142と、サービスインタフェースモジュール7143とは、全て、クロックモジュール7144のクロック制御の下でマイクロ波信号を処理するため、BBU722によって受信されたマイクロ波サービス信号のクロックは衛星のクロックと同期している、ということが理解され得る。BBU722は、マイクロ波屋外統合装置714からのマイクロ波サービス信号から、クロック信号(衛星信号処理モジュール100によって、衛星無線周波数信号をデコードすることを介して取得されたクロック信号と同等である)を抽出し、クロック信号を利用してクロック較正及び制御を実行してもよい。
【0095】
この実施形態では、衛星信号処理モジュールが基地局屋外装置のマイクロ波屋外統合装置内に設けられ、処理の後の、衛星アンテナによって受信された信号と、他のアンテナのうちの少なくとも1つによって受信された信号とが、基地局屋外装置から、1本のデータ線を介して基地局屋内装置に転送され、これにより、基地局屋外装置と基地局屋内装置との間のフィーダ配線が単純化され、同時に、避雷モジュールの数が減らされることも可能であり、製造コストが低減される、ということが上記からわかる。
【0096】
上記の実施形態において、実施形態の説明は、様々な重点を有し、1つの実施形態において詳細に説明されていない部分については、別の実施形態の関連する説明を参照されたい。
【0097】
本発明の実施形態において提供される無線基地局について、上記で詳細に説明した。本発明の原理及び実施について、特定の例を介して本明細書で説明した。上記の実施形態に関する説明は、本発明の方法及び核となる概念の理解を容易にするために提供されたにすぎない。当業者は、本発明の概念による、特定の実施及び適用範囲に関して、本発明に対して変形及び修正を行うことが可能である。結論として、本明細書は、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局屋内装置と、基地局屋外装置と
を備え、
前記基地局屋外装置は、アダプタと、地上サービスアンテナと、衛星アンテナとを備え、前記地上サービスアンテナは、マイクロ波伝送アンテナ、又は無線アクセスアンテナを備え、
前記基地局屋内装置は、前記衛星アンテナによって受信された衛星無線周波数信号に対してデコード処理を実行することによって、衛星サービス信号を取得するように構成された、衛星信号処理モジュールを備え、
前記衛星アンテナと前記地上サービスアンテナとは前記アダプタに接続され、前記アダプタは、前記衛星アンテナによって受信された信号と前記地上サービスアンテナによって受信された信号とを結合し、結合された信号を、第1のデータ線を介して前記基地局屋内装置に転送するように構成される、
無線基地局。
【請求項2】
前記地上サービスアンテナが無線アクセスアンテナである場合、前記衛星信号処理モジュールは、前記基地局屋内装置の無線周波数ユニット(RRU)内に設けられる、
請求項1に記載の無線基地局。
【請求項3】
前記地上サービスアンテナがマイクロ波伝送アンテナである場合、前記衛星信号処理モジュールは、前記基地局屋内装置のマイクロ波屋内ユニット(IDU)内に設けられる、
請求項1に記載の基地局。
【請求項4】
前記衛星アンテナによって受信される前記衛星無線周波数信号は、ガリレオ衛星、グローバルポジショニングシステム(GPS)衛星、北斗(BeiDou)衛星、及びグローバルナビゲーション衛星システム(GLONASS)衛星のうちの1つ以上の衛星からのものであり、
前記衛星信号処理モジュールによるデコード処理を介して取得される、前記衛星サービス信号は、クロック信号、及び/又は、位置信号を含む、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の無線基地局。
【請求項5】
前記第1のデータ線を介して前記結合された信号を受信した後、前記基地局屋内装置は、前記結合された信号を分離し、分離することによって取得された衛星無線周波数信号と地上サービスアンテナ信号とを、対応する処理回路を介して処理する、
請求項1に記載の無線基地局。
【請求項6】
前記地上サービスアンテナと、前記衛星アンテナとは、前記第1のデータ線を介して避雷回路に接続される、
請求項1に記載の無線基地局。
【請求項7】
基地局屋内装置と、基地局屋外装置と
を備え、
前記基地局屋外装置は、地上サービスアンテナと、衛星アンテナと、前記衛星アンテナによって受信された衛星無線周波数信号に対してデコード処理を実行することによって衛星サービス信号を取得するように構成された衛星信号処理モジュールと、前記地上サービスアンテナによって受信された変調信号を復調するように構成された第1の地上サービス処理モジュールとを備え、前記地上サービスアンテナは、マイクロ波伝送アンテナ、又は無線アクセスアンテナであり、
前記衛星サービス信号は、第2のデータ線を介して前記基地局屋内装置に転送され、及び、前記地上サービスアンテナによって受信され、かつ、前記第1の地上サービス処理モジュールによって復調された前記変調信号は、前記第2のデータ線を介して前記基地局屋内装置に転送される、
無線基地局。
【請求項8】
前記地上サービスアンテナが無線アクセスアンテナである場合、前記第1の地上サービス処理モジュールは、無線周波数ユニット(RRU)であり、前記衛星信号処理モジュールは前記RRU内に設けられる、
請求項7に記載の無線基地局。
【請求項9】
前記地上サービスアンテナがマイクロ波伝送アンテナである場合、前記第1の地上サービス処理モジュールはマイクロ波屋外統合装置であり、前記衛星信号処理モジュールは前記マイクロ波屋外統合装置内に設けられる、
請求項7に記載の無線基地局。
【請求項10】
前記衛星アンテナは、前記第1の地上サービス処理モジュールの避雷回路に接続される、
請求項8又は9に記載の無線基地局。
【請求項11】
基地局屋外装置内に配置されたアダプタによって、衛星アンテナによって受信された信号と地上サービスアンテナによって受信された信号とを結合し、前記地上サービスアンテナは、マイクロ波伝送アンテナ、又は無線アクセスアンテナを含み、前記マイクロ波伝送アンテナ又は前記無線アクセスアンテナは前記基地局屋外装置内に配置され、
前記アダプタによって結合された信号を、第1のデータ線を介して基地局屋内ユニットに転送し、
前記基地局屋内装置内に配置された衛星信号処理モジュールによって、衛星アンテナによって受信された衛星無線周波数信号に対してデコード処理を実行することによって、衛星サービス信号を取得すること
を含む、無線基地局の信号を受信する方法。
【請求項12】
前記基地局屋内装置によって、前記第1のデータ線を介して前記結合された信号を受信した後、前記結合された信号を分離し、分離によって取得された前記衛星無線周波数信号と地上サービスアンテナ信号とを、前記衛星無線周波数信号と前記地上サービスアンテナ信号とを処理する回路を介して処理すること
を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
基地局屋外装置内に配置された衛星信号処理モジュールによって、前記基地局屋外装置内に配置された衛星アンテナによって受信された衛星無線周波数信号をデコードすることによって、衛星サービス信号を取得し、
前記衛星サービス信号を、第2のデータ線を介して基地局屋内装置に転送し、
前記基地局屋外装置内に配置された第1の地上サービス処理モジュールによって、前記基地局屋外装置内に配置された地上サービスアンテナによって受信された変調信号に対して復調処理を実行し、復調処理後の信号を、前記第2のデータ線を介して前記基地局屋内装置に転送すること
を含む、無線基地局の信号を受信する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3−a】
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【図3−b】
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【図4−a】
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【図4−b】
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【図5−a】
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【図5−b】
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【図5−c】
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【図6−a】
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【図6−b】
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【図6−c】
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【図7−a】
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【図7−b】
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【公表番号】特表2013−501439(P2013−501439A)
【公表日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−523195(P2012−523195)
【出願日】平成23年5月10日(2011.5.10)
【国際出願番号】PCT/CN2011/073866
【国際公開番号】WO2011/150736
【国際公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【出願人】(503433420)華為技術有限公司 (107)
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian Longgang District, Shenzhen 518129 P.R. China
【Fターム(参考)】