説明

無線測定収集方法、無線端末、及び無線基地局

【課題】記録型MDTにおいてネットワークが重要な測定ログを収集し易くすることができる無線測定収集方法を提供する。
【解決手段】E−UTRANは、測定期間を含む測定パラメータを設定するIdleMDTConfigurationメッセージを無線端末UEに送信する。無線端末UEは、アイドル状態であって、且つ測定設定メッセージにより設定された測定期間において、IdleMDTConfigurationメッセージに従って無線環境の測定を行うとともに、測定の結果を含む測定ログを記録する。E−UTRANは、測定期間が満了してから所定の保持時間が経過した後においても無線端末UEが測定ログを保持すべき旨の保持指示情報をIdleMDTConfigurationメッセージに含めて送信可能である。無線端末UEは、保持指示情報を含む測定設定メッセージを受信した場合に、測定期間が満了してから所定の保持時間が経過した後においても、E−UTRANに未報告の測定ログを保持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線環境の測定及び収集を行う無線測定収集方法、無線端末、及び無線基地局に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信システムでは、無線基地局の周辺にビルが建設されたり、当該無線基地局の周辺基地局の設置状況が変化したりすると、当該無線基地局に係る無線環境が変化する。このため、従来では、オペレータにより、測定機材を搭載した測定用車両を使用して、無線環境を測定及び収集するドライブテストが行われている。
【0003】
このような無線環境の測定及び収集は、無線基地局等のパラメータの最適化に貢献できるが、工数が多く、且つ費用が高いという課題がある。そこで、移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rdGeneration Partnership Project)では、ユーザが所持する無線端末を使用して、無線環境の測定及び収集を自動化する技術であるMDT(Minimization of Drive Test)の仕様策定が進められている(非特許文献1及び2参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】3GPP TR 36.805 V9.0.0 “Study on Minimization of drive-tests in Next Generation Networks”, 2009-12
【非特許文献2】3GPP TS 37.320 v0.7.0, “Radio measurement collection for Minimization of Drive Tests (MDT)”, 2010-07
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
MDTの一形態である記録型MDT(Logged MDTと称される)では、以下の方法で無線環境の測定及び収集を行うことが想定されている。
【0006】
第1に、無線基地局を含んで構成されるネットワークが、測定パラメータを設定する測定設定メッセージを無線端末に送信する。
【0007】
第2に、無線端末が、アイドル状態(すなわち、待ち受け中の状態)において、受信した測定設定メッセージに従って無線環境の測定を行うとともに、当該測定の結果を含む測定ログを記録する。
【0008】
第3に、無線端末が、アイドル状態から接続状態(すなわち、通信実行中の状態)に移行する際に、測定ログを保持していることを示すログ保持情報をネットワークに送信する。
【0009】
第4に、ネットワークが、受信したログ保持情報に基づいて、測定ログの報告を要求する要求メッセージを無線端末に送信する。
【0010】
このような記録型MDTでは、複数の無線端末が様々な条件で測定を行うことから、ネットワークにとって重要な測定ログと、そうでない測定ログとが混在すると考えられる。
【0011】
しかしながら、上記無線測定収集方法では、測定ログは全て同様の取り扱いがなされているため、ネットワーク(すなわちオペレータ)が重要な測定ログを十分に収集することができない虞がある。
【0012】
そこで、本発明は、記録型MDTにおいてネットワークが重要な測定ログを収集し易くすることができる無線測定収集方法、無線端末、及び無線基地局を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有している。まず、本発明に係る無線測定収集方法の特徴は、無線基地局(無線基地局eNB)を含んで構成されるネットワーク(無線アクセスネットワークE−UTRAN、保守監視装置OAM)が、測定期間を含む測定パラメータを設定する測定設定メッセージ(IdleMDTConfigurationメッセージ)を無線端末(無線端末UE)に送信するステップと、前記無線端末が、アイドル状態であって、且つ前記測定設定メッセージにより設定された前記測定期間において、前記測定設定メッセージに従って無線環境の測定を行うとともに、前記測定の結果を含む測定ログを記録するステップと、前記無線端末が、前記測定設定メッセージにより指定された前記測定期間が満了してから所定の保持時間が経過するまで、前記ネットワークに未報告の前記測定ログを保持するステップとを備え、前記送信するステップでは、前記無線端末による前記測定ログの削除を規制するための情報を前記測定設定メッセージに含めて送信可能であり、前記保持するステップでは、前記測定ログの削除を規制するための情報を含む前記測定設定メッセージを前記無線端末が受信したことに応じて、前記測定期間が満了してから前記所定の保持時間が経過した後においても、前記ネットワークに未報告の前記測定ログを保持することを要旨とする。
【0014】
このような特徴によれば、重要な測定ログについては、所定の保持時間が経過した後においても、無線端末において削除されずに保持されるため、記録型MDTにおいてネットワークが重要な測定ログを収集し易くすることができる。
【0015】
本発明に係る無線測定収集方法の他の特徴は、上記の特徴に係る無線測定収集方法において、前記測定設定メッセージを送信するステップでは、前記測定パラメータに応じて定められる、前記測定ログの重要度に基づいて、前記測定ログの削除を規制するための情報を前記測定設定メッセージに含めて送信することを要旨とする。
【0016】
本発明に係る無線測定収集方法の他の特徴は、上記の特徴に係る無線測定収集方法において、前記測定ログの削除を規制するための情報は、前記測定期間が満了してから前記所定の保持時間が経過した後においても前記無線端末が前記測定ログを保持すべき旨の保持指示情報であり、前記保持するステップでは、前記保持指示情報を含む前記測定設定メッセージを前記無線端末が受信した場合に、前記測定期間が満了してから前記所定の保持時間が経過した後においても、前記ネットワークに未報告の前記測定ログを保持することを要旨とする。
【0017】
本発明に係る無線測定収集方法の他の特徴は、上記の特徴に係る無線測定収集方法において、前記測定ログの削除を規制するための情報は、前記無線端末が保持すべき測定ログの条件を示す保持条件情報であり、前記保持するステップでは、前記保持条件情報が示す条件に合致する測定ログを、前記測定期間が満了してから前記所定の保持時間が経過した後においても保持することを要旨とする。
【0018】
本発明に係る無線端末の特徴は、無線基地局を含んで構成されるネットワークから、測定期間を含む測定パラメータを設定する測定設定メッセージ(IdleMDTConfigurationメッセージ)を受信する受信部(無線通信部210)と、アイドル状態であって、且つ前記測定設定メッセージにより設定された前記測定期間において、前記測定設定メッセージに従って無線環境の測定を行うとともに、前記測定の結果を含む測定ログを記録する測定処理部(測定処理部261)と、前記測定設定メッセージにより指定された前記測定期間が満了してから所定の保持時間が経過するまで、前記ネットワークに未報告の前記測定ログを保持する保持部(測定ログ管理部262、記憶部250)とを備え、前記保持部は、前記測定ログの削除を規制するための情報を含む前記測定設定メッセージを前記受信部が受信したことに応じて、前記測定期間が満了してから前記所定の保持時間が経過した後においても、前記ネットワークに未報告の前記測定ログを保持することを要旨とする。
【0019】
本発明に係る無線基地局の特徴は、アイドル状態において無線環境の測定を行うとともに前記測定の結果を含む測定ログを記録するように構成された無線端末(無線端末UE)との無線通信を行う無線基地局(無線基地局eNB)であって、測定期間を含む測定パラメータを設定する測定設定メッセージ(IdleMDTConfigurationメッセージ)を前記無線端末に送信する送信部(測定制御部141、無線通信部110)を備え、前記無線基地局を含むネットワークに未報告の前記測定ログは、前記測定期間が満了してから所定の保持時間が経過するまで前記無線端末において保持され、前記送信部は、前記測定ログの削除を規制するための情報を前記測定設定メッセージに含めて送信可能であることを要旨とする。
【0020】
本発明に係る無線測定収集方法の特徴は、無線基地局(無線基地局eNB)を含んで構成されるネットワーク(無線アクセスネットワークE−UTRAN、保守監視装置OAM)が、測定パラメータを設定する測定設定メッセージ(IdleMDTConfigurationメッセージ)を無線端末(無線端末UE)に送信するステップと、前記無線端末が、アイドル状態において、前記ネットワークから受信した前記測定設定メッセージに従って無線環境の測定を行うとともに、前記測定の結果を含む測定ログを記録するステップと、前記無線端末が、前記アイドル状態から接続状態に移行する際に、前記測定ログの重要度を示す重要度情報を前記ネットワークに送信するステップと、前記ネットワークが、前記無線端末から受信した前記重要度情報に応じて、前記測定ログの報告を要求する要求メッセージ(UEInformationRequestメッセージ)を前記無線端末に送信するステップとを備えることを要旨とする。
【0021】
本発明に係る無線測定収集方法の他の特徴は、上記の特徴に係る無線測定収集方法において、前記無線端末が、前記アイドル状態から前記接続状態に移行する際に、前記重要度情報を生成するステップをさらに備え、前記生成するステップでは、前記無線端末が最後に測定を行ったときの時刻と現時刻との間の時間差、測定期間内での前記無線端末の電源断の有無、又は前記無線端末が最後に測定を行ったときの位置と現位置との間の距離に応じて、前記重要度情報を生成することを要旨とする。
【0022】
本発明に係る無線測定収集方法の他の特徴は、上記の特徴に係る無線測定収集方法において、前記無線端末が、前記測定設定メッセージにより指定された測定期間が満了してから所定の保持時間が経過するまで、前記ネットワークに未報告の前記測定ログを保持するステップと、前記無線端末が、前記重要度情報を生成するステップとをさらに備え、前記測定設定メッセージを送信するステップでは、前記測定ログの削除を規制するための情報を前記測定設定メッセージに含めて送信可能であり、前記生成するステップでは、前記無線端末が受信した前記測定設定メッセージに、前記測定ログの削除を規制するための情報が含まれるか否かに応じて、前記重要度情報を生成することを要旨とする。
【0023】
本発明に係る無線端末の特徴は、無線基地局を含んで構成されるネットワークから、測定パラメータを設定する測定設定メッセージ(IdleMDTConfigurationメッセージ)を受信する受信部(無線通信部210)と、アイドル状態において、前記ネットワークから受信した前記測定設定メッセージに従って無線環境の測定を行うとともに、前記測定の結果を含む測定ログを記録する測定処理部(測定処理部261)と、前記アイドル状態から接続状態に移行する際に、前記測定ログの重要度を示す重要度情報を前記ネットワークに送信する送信部とを備えることを要旨とする。
【0024】
本発明に係る無線基地局の特徴は、アイドル状態において無線環境の測定を行うとともに前記測定の結果を含む測定ログを記録するように構成された無線端末(無線端末UE)との無線通信を行う無線基地局(無線基地局eNB)であって、前記無線端末が前記アイドル状態から接続状態に移行する際に、前記測定ログの重要度を示す重要度情報を前記無線端末から受信する受信部(無線通信部110)と、前記受信部が受信した前記重要度情報に応じて、前記測定ログの報告を要求する要求メッセージ(UEInformationRequestメッセージ)を前記無線端末に送信する送信部(収集制御部142、無線通信部110)とを備えることを要旨とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、記録型MDTにおいてネットワークが重要な測定ログを収集し易くすることができる無線測定収集方法、無線端末、及び無線基地局を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】第1実施形態〜第3実施形態に係る移動通信システムの全体概略構成を示す図である。
【図2】第1実施形態に係る無線基地局の構成を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態に係る無線端末の構成を示すブロック図である。
【図4】第1実施形態に係る無線測定収集方法を示すシーケンス図である。
【図5】第2実施形態に係る無線端末UEの構成を示すブロック図である。
【図6】第2実施形態に係る無線測定収集方法を示すシーケンス図である。
【図7】第3実施形態に係る無線測定収集方法を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図面を参照して、本発明の第1実施形態〜第3実施形態、及びその他の実施形態を説明する。以下の各実施形態における図面において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
【0028】
(1)第1実施形態
第1実施形態では、(1.1)移動通信システムの概要、(1.2)無線基地局の構成、(1.3)無線端末の構成、(1.4)無線測定収集方法、(1.5)第1実施形態の効果、(1.6)第1実施形態の応用例について説明する。
【0029】
(1.1)移動通信システムの概要
図1は、第1実施形態に係る移動通信システム1の全体概略構成を示す図である。移動通信システム1は、3GPPで仕様が策定されているLTE(Long Term Evolution)−Advanced(Rel-10 UMTSとも称される)に基づいて構成される。
【0030】
図1に示すように、移動通信システム1は、無線端末UE(User Equipment)、複数の無線基地局eNB(evolved Node-B)、保守監視装置OAM(Operation and Maintenance)、及び複数の移動管理装置MME(Mobility Management Entity)/ゲートウェイ装置S−GW(Serving Gateway)を有する。
【0031】
複数の無線基地局eNB#1〜eNB#3は、無線アクセスネットワークE−UTRAN(Evolved-UMTS Terrestrial Radio Access Network)を構成する。複数の無線基地局eNBのそれぞれは、無線端末UEにサービスを提供すべき通信エリアであるセルを形成する。無線端末UEは、ユーザが所持する無線通信装置であり、ユーザ装置とも称される。
【0032】
隣接する各無線基地局eNBは、基地局間通信を提供する論理的な通信路であるX2インターフェースを介して互いに通信可能である。複数の無線基地局eNBのそれぞれは、S1インターフェースを介して、EPC(Evolved Packet Core)、具体的には、MME(Mobility Management Entity)/S−GW(Serving Gateway)と通信可能である。また、各無線基地局eNBは、オペレータによって運営される保守監視装置OAMと通信可能である。なお、以下においては、無線アクセスネットワークE−UTRANと保守監視装置OAMとを併せて適宜「ネットワーク」と称する。
【0033】
移動通信システム1は、記録型MDT(Logged MDTと称される)をサポートする。記録型MDTとは、アイドル状態の無線端末UEが、設定された条件を満たすときに測定を行い、測定結果を含む測定ログを後でネットワークに報告するために保持するものである。記録型MDTでは、以下の方法で無線環境の測定及び収集を行う。
【0034】
第1に、ネットワークが、測定パラメータを設定する測定設定メッセージであるIdleMDTConfigurationメッセージを無線端末UEに送信する。測定パラメータは、測定対象(measurements to be logged)、測定トリガ(triggering of logging event)、測定時間(total duration of logging)、タイムスタンプ(network absolute time stamp)、及び測定エリア(measurements area)を含む。ただし、測定エリア(measurements area)は、測定パラメータに含まれなくてもよい。なお、測定パラメータは、測定コンフィグレーション又はMDTコンフィグレーションと称されることがある。
【0035】
第2に、無線端末UEが、アイドル状態、且つ測定期間において、IdleMDTConfigurationメッセージに従って無線環境の測定を行うとともに、当該測定の結果を含む測定ログを記録する。具体的には、無線端末UEは、IdleMDTConfigurationメッセージによる測定パラメータの設定時に測定期間のタイマ(duration timer)を起動し、当該タイマが満了すると測定ログの記録を終了する。なお、無線環境とは、参照信号の受信電力(RSRP)や参照信号の受信品質(RSRQ)である。また、測定ログは、無線環境の測定結果に加え、位置情報やタイムスタンプを含んでもよい。位置情報とは、サービングセルのECGI情報、GNSS(GPS)情報、又はRFフィンガープリントである。
【0036】
第3に、無線端末UEが、アイドル状態(RRC Idle state)から接続状態(RRC Connected state)に移行する際に、測定ログを保持していることを示すログ保持情報をネットワークに送信する。具体的には、無線端末UEは、接続状態の確立が完了したことを示すRRCConnectionSetupCompleteメッセージにログ保持情報を含めてネットワークに送信する。
【0037】
第4に、ネットワークが、受信したログ保持情報に基づいて、測定ログの報告を要求する要求メッセージであるUEInformationRequestメッセージを無線端末UEに送信する。無線端末UEは、UEInformationRequestメッセージを受信すると、保持している測定ログを含むUEInformationResponseメッセージをネットワークに送信する。
【0038】
このような記録型MDTでは、無線端末UEは、測定期間のタイマが満了してから48時間(所定の保持時間)が経過するまでは、測定ログを保持しなければならない。言い換えると、無線端末UEは、測定期間のタイマが満了してから48時間を経過した後は、測定ログを保持する必要が無く、測定ログを削除可能である。
【0039】
しかし、例えば特定の条件(エナジーセービングを行っているエリア及び時間や、新しく基地局を増設しようとしているエリア)での測定を行うように設定された無線端末UEの測定ログについては、重要度が高いため、当該測定ログを削除せずに保持しておき、ネットワークへ報告することが望ましい。
【0040】
また、測定ログを削除してしまう無線端末UEが数多くいると、十分な量の測定ログが収集できず、最適化が必要なエリアを特定できる可能性が低くなったり、正しい最適化が行われなくなったりする可能性が高まる。不適切なパラメータが設定されているネットワーク環境はユーザーの不満を引き起こす。
【0041】
このような状況は、特にRel-10 UMTS/LTEのサービス開始時など、MDTをサポートしていない他のRAT(GSM、CDMA2000、Rel-10以前のUMTS/LTE)に48時間以上滞在する可能性が高い場合に起こりやすいと考えられる。勿論、Rel-10 UMTS/LTEの無線基地局eNBが少なく、且つその基地局の無線環境が劣悪であるという理由で、多くの無線端末UEの測定ログが収集できないケースも想定される。
【0042】
そこで、第1実施形態では、測定期間のタイマが満了してから48時間を経過した後においても、ネットワークにとって重要な測定ログについては削除せずに保持しておくように、ネットワークから無線端末UEに指示可能な構成とし、重要な測定ログを収集し易くすることができる。
【0043】
(1.2)無線基地局の構成
図2は、第1実施形態に係る無線基地局eNBの構成を示すブロック図である。
【0044】
図2に示すように、無線基地局eNBは、アンテナ101、無線通信部110、ネットワーク通信部120、記憶部130、及び制御部140を有する。
【0045】
アンテナ101は、無線信号の送受信に用いられる。無線通信部110は、例えば無線周波数(RF)回路やベースバンド(BB)回路等を用いて構成され、アンテナ101を介して無線信号を送受信する。また、無線通信部110は、送信信号の変調と受信信号の復調とを行う。ネットワーク通信部120は、他のネットワーク装置(保守監視装置OAMや他の無線基地局eNB等)との通信を行う。記憶部130は、例えばメモリを用いて構成され、無線基地局eNBの制御等に用いられる各種の情報を記憶する。制御部140は、例えばCPUを用いて構成され、無線基地局eNBが備える各種の機能を制御する。
【0046】
制御部140は、測定制御部141及び収集制御部142を有する。
【0047】
測定制御部141は、測定パラメータを設定するIdleMDTConfigurationメッセージを生成する。そして、測定制御部141は、当該IdleMDTConfigurationメッセージを無線端末UEに送信するよう無線通信部110を制御する。第1実施形態において測定制御部141及び無線通信部110は、IdleMDTConfigurationメッセージ(測定設定メッセージ)を送信する送信部を構成する。
【0048】
さらに、測定制御部141は、測定期間が満了してから所定の保持時間が経過した後においても測定ログを保持すべき旨の保持指示情報をIdleMDTConfigurationメッセージに含めて送信するよう制御する。具体的には、測定制御部141は、測定パラメータに応じて定められる、測定ログの重要度に基づいて、保持指示情報をIdleMDTConfigurationメッセージに含めるか否かを決定する。
【0049】
例えば、測定制御部141は、特定のエリア及び/又は時間で測定を行うように構成された測定パラメータについては、重要度が高いとみなして、保持指示情報をIdleMDTConfigurationメッセージに含めて送信する。一方、測定制御部141は、特定のエリア及び/又は時間以外で測定を行うように構成された測定パラメータについては、重要度が低いとみなして、保持指示情報をIdleMDTConfigurationメッセージに含めないようにする。なお、測定パラメータ、及び上記特定のエリア及び/又は時間は、例えばネットワーク通信部120が保守監視装置OAMから受信する情報に基づいて定められる。
【0050】
保持指示情報は、1ビットのインジケーションとして構成できる。すなわち、測定制御部141は、1ビットのインジケーションとして構成された保持指示情報をIdleMDTConfigurationメッセージに含める。このような方法により、IdleMDTConfigurationメッセージをシンプルに保つ事が出来る。
【0051】
収集制御部142は、無線端末UEからの測定ログの収集を制御する。収集制御部142は、UEInformationRequestメッセージを生成する。そして、収集制御部142は、当該UEInformationRequestメッセージを無線端末UEに送信するよう無線通信部110を制御する。第1実施形態において収集制御部142及び無線通信部110は、UEInformationRequestメッセージ(要求メッセージ)を送信する送信部を構成する。
【0052】
収集制御部142は、UEInformationRequestメッセージに応じて無線端末UEから送信(報告)されたUEInformationResponseメッセージを無線通信部110が受信すると、受信したUEInformationResponseメッセージに含まれる測定ログを取得する。そして、収集制御部142は、取得した測定ログを保守監視装置OAMに送信するようネットワーク通信部120を制御する。なお、収集制御部142は、測定ログを保守監視装置OAMに送信するケースに限らず、当該測定ログの内容を解釈し、自無線基地局eNBのパラメータ調整に使用してもよい。
【0053】
(1.3)無線端末の構成
図3は、第1実施形態に係る無線端末UEの構成を示すブロック図である。
【0054】
図3に示すように、無線端末UEは、アンテナ201、無線通信部210、ユーザインターフェイス部220、GPS受信機230、バッテリ240、記憶部250、及び制御部260を有する。ただし、無線端末UEは、GPS受信機230を有していなくてもよい。
【0055】
アンテナ201は、無線信号の送受信に用いられる。無線通信部210は、例えば無線周波数(RF)回路やベースバンド(BB)回路等を用いて構成され、アンテナ201を介して無線信号を送受信する。また、無線通信部210は、送信信号の変調と受信信号の復調とを行う。ユーザインターフェイス部220は、ユーザとのインターフェイスとして機能するディスプレイやボタン等である。バッテリ240は、無線端末UEの各ブロックに供給される電力を蓄える。記憶部250は、例えばメモリを用いて構成され、無線端末UEの制御等に用いられる各種の情報を記憶する。制御部260は、例えばCPUを用いて構成され、無線端末UEが備える各種の機能を制御する。
【0056】
制御部260は、測定処理部261及び測定ログ管理部262を有する。
【0057】
測定処理部261は、接続状態において、IdleMDTConfigurationメッセージを無線通信部210が受信すると、受信したIdleMDTConfigurationメッセージに含まれる測定パラメータを設定(すなわち、記憶部250に記憶)する。
【0058】
測定処理部261は、アイドル状態において、記憶部250に記憶された測定パラメータを解釈して、測定パラメータに従って無線環境の測定及び位置情報の取得等を行うとともに、測定結果及び位置情報等を含む測定ログを記録(すなわち、記憶部250に記憶)する。具体的には、測定処理部261は、測定対象(measurements to be logged)で指定された周波数、及び測定トリガ(triggering of logging event)で指定されたトリガでの測定を行う。また、測定処理部261は、測定エリア(measurements area)で指定されたセルID又はトラッキングエリアにキャンプする場合にのみ測定を行う。なお、測定エリア (measurement area)が指定されていない場合は、無線端末UEは自身が位置登録可能な全PLMNに属するセルで測定を行う。
【0059】
測定処理部261は、測定パラメータの設定時に測定期間のタイマ(duration timer)を起動し、当該タイマが満了すると測定ログの記録を終了し、測定パラメータの設定を削除する。
【0060】
測定処理部261は、IdleMDTConfigurationメッセージに保持指示情報が含まれる場合に、その旨を測定ログ管理部262に通知する。
【0061】
測定ログ管理部262は、記憶部250に記憶された測定ログを管理する。
【0062】
測定ログ管理部262は、記憶部250に測定ログが保持されている場合であって、アイドル状態から接続状態への移行が完了した際に、測定ログを保持していることを示すログ保持情報を、アイドル状態から接続状態への移行が完了したことを示すRRCConnectionSetupCompleteメッセージに含めて送信するよう制御する。
【0063】
測定ログ管理部262は、接続状態において、UEInformationRequestメッセージを無線通信部210が受信すると、記憶部250に記憶された測定ログを取得し、取得した測定ログを含むUEInformationResponseメッセージを生成する。そして、測定ログ管理部262は、生成したUEInformationResponseメッセージをネットワーク(無線基地局eNB)に送信するよう無線通信部210を制御する。このようにして測定ログがネットワークに報告されると、測定ログ管理部262は、記憶部250に記憶された測定ログを削除する。また、測定ログ管理部262は、接続状態において、新たなIdleMDTConfigurationメッセージを無線通信部210が受信すると、記憶部250に記憶された測定ログを削除する。
【0064】
さらに、測定ログ管理部262は、測定期間のタイマが満了してから48時間以内に、ネットワークへの測定ログの報告ができないケースでは、当該測定ログを削除可能である。ただし、測定ログ管理部262は、IdleMDTConfigurationメッセージに保持指示情報が含まれる旨を測定処理部261から通知されている場合には、測定期間のタイマが満了してから48時間が経過した後においても、ネットワークへ未送信(未報告)の測定ログを保持し続けるよう制御する。
【0065】
つまり、測定ログ管理部262は、IdleMDTConfigurationメッセージに保持指示情報が含まれる場合に、当該IdleMDTConfigurationメッセージにより得られた測定ログ全体を、ネットワークに報告するまで、又は、新たなMDTコンフィグレーションが設定されるまで保持し続ける。
【0066】
(1.4)無線測定収集方法
図4は、第1実施形態に係る無線測定収集方法を示すシーケンス図である。図4の初期状態では、無線端末UEは、接続状態であり、無線基地局eNBとの無線通信を行っているものとする。
【0067】
ステップS101において、保守監視装置OAMは、移動管理装置MMEの情報等を参照して、MDTに使用する無線端末UEを選択し、選択した無線端末UEに設定する測定パラメータを決定する。そして、保守監視装置OAMは、選択した無線端末UEの情報、及び決定した測定パラメータの情報を無線基地局eNBに送信する。
【0068】
ステップS102において、無線基地局eNBは、保守監視装置OAMから受信した情報に応じて、測定パラメータを設定するIdleMDTConfigurationメッセージを生成し、生成したIdleMDTConfigurationメッセージを無線端末UEに送信する。ここで、無線基地局eNBは、測定パラメータに応じて定められる、測定ログの重要度に基づいて、保持指示情報をIdleMDTConfigurationメッセージに含める。以下の説明では、無線基地局eNBが、保持指示情報をIdleMDTConfigurationメッセージに含めて送信するケースについて説明する。
【0069】
無線端末UEは、IdleMDTConfigurationメッセージを受信すると、受信したIdleMDTConfigurationメッセージに含まれる測定パラメータを自無線端末UEに設定する。また、無線端末UEは、測定パラメータの設定時に、測定期間のタイマ(duration timer)を起動する。
【0070】
ステップS103において、無線端末UEは、接続状態からアイドル状態に移行する。
【0071】
ステップS104において、無線端末UEは、設定した測定パラメータに従って無線環境の測定を行うとともに、当該測定の結果を含む測定ログを記録する。
【0072】
ステップS105において、測定期間のタイマが満了すると、ロギング(測定及び記録)を終了する。無線端末UEは、測定期間のタイマが満了すると、保持時間(すなわち48時間)のタイマを起動する。なお、保持時間内で測定ログをネットワークに報告した場合には、無線端末UEは、測定ログを削除可能である。以下の説明では、無線端末UEが、保持時間内で測定ログをネットワークに報告できないケースについて説明する。
【0073】
ステップS106において、保持時間のタイマが満了する。
【0074】
ステップS107において、無線端末UEは、保持時間のタイマが満了すると、保持している測定ログを削除するか否かを決定する。具体的には、無線端末UEは、ステップS102で受信したIdleMDTConfigurationメッセージに保持指示情報が含まれていた場合には、保持している測定ログを削除しないと決定する。一方、無線端末UEは、ステップS102で受信したIdleMDTConfigurationメッセージに保持指示情報が含まれていない場合には、保持している測定ログを削除すると決定する。以下の説明では、無線端末UEが、測定ログを削除しないと決定したものとする。
【0075】
ステップS108において、無線端末UEは、無線基地局eNBとの接続処理を行う。なお、無線端末UEの接続先となる無線基地局eNBは、IdleMDTConfigurationメッセージの送信元の無線基地局eNBとは異なるものである可能性が高い。
【0076】
ステップS109において、無線端末UEは、アイドル状態から接続状態に移行する。
【0077】
ステップS110において、無線端末UEは、アイドル状態から接続状態への移行が完了したことを示すRRCConnectionSetupCompleteメッセージを無線基地局eNBに送信する。その際、無線端末UEは、測定ログを保持していることを示すログ保持情報をRRCConnectionSetupCompleteメッセージに含めて送信する。
【0078】
無線基地局eNBは、ログ保持情報を含むRRCConnectionSetupCompleteメッセージを無線端末UEから受信すると、ステップS111において、無線端末UEが測定ログを保持している旨の情報を保守監視装置OAMに送信する。保守監視装置OAMは、無線端末UEが保持する測定ログを収集するか否かを判断する。以下の説明では、保守監視装置OAMが、無線端末UEが保持する測定ログを収集すると決定したものとする。
【0079】
ステップS112において、保守監視装置OAMは、無線端末UEが保持する測定ログを収集することを指示する旨の情報を無線基地局eNBに送信する。
【0080】
無線基地局eNBは、無線端末UEが保持する測定ログを収集することを指示する旨の情報を保守監視装置OAMから受信すると、ステップS113において、UEInformationRequestメッセージを生成し、生成したUEInformationRequestメッセージを無線端末UEに送信する。
【0081】
無線端末UEは、UEInformationRequestメッセージを無線基地局eNBから受信すると、ステップS114において、保持している測定ログを取得し、取得した測定ログを含むUEInformationResponseメッセージを生成し、生成したUEInformationResponseメッセージを無線基地局eNBに送信する。このようにして測定ログがネットワークに報告されると、無線端末UEは、保持している測定ログを削除する。
【0082】
無線基地局eNBは、UEInformationResponseメッセージを無線端末UEから受信すると、ステップS115において、受信したUEInformationResponseメッセージに含まれる測定ログを取得し、取得した測定ログを保守監視装置OAMに送信する。
【0083】
なお、本実施形態はロギング完了から48時間接続状態に移行しなかった場合を例として記載しているが、48時間の間に接続状態に移行したが何らかの理由でログが収集されなかった場合にも同様の手法が使用できる。
【0084】
(1.5)第1実施形態の効果
以上説明したように、第1実施形態によれば、重要な測定ログについては、測定期間が満了してから48時間が経過した後においても、無線端末UEにおいて削除されずに保持される。このため、記録型MDTにおいて、ネットワークが重要な測定ログを収集し易くすることができる。
【0085】
(1.6)第1実施形態の応用例
第1実施形態に係る方法では、無線端末UEが測定ログを保持しなければならない時間が延長され得るため、無線端末UEの負担は大きくなり得る。そこで、ネットワークは、保持指示情報を無線端末UEに送信するか否かに応じて、測定パラメータを調整してもよい。
【0086】
例えば、ネットワークは、保持指示情報を無線端末UEに送信するケースでは、保持指示情報を無線端末UEに送信しないケースよりも、測定エリア(measurements area)で指定するセルID数又はトラッキングエリア数を少なくする。
【0087】
あるいは、ネットワークは、保持指示情報を無線端末UEに送信するケースでは、保持指示情報を無線端末UEに送信しないケースよりも、測定時間(total duration of logging)を短くする。
【0088】
このような方法により、保持指示情報を無線端末UEに送信するケースにおいて、無線端末UEが保持すべき測定ログの量を少なくすることができるため、無線端末UEの負担を抑制できる。
【0089】
(2)第2実施形態
第1実施形態では、ネットワークから無線端末UEへ保持指示情報を送信することで、ネットワークが重要な測定ログを収集し易くすることができる方法について説明した。第2実施形態では、無線端末UEからネットワークへ測定ログの重要度を示す情報を送信することで、ネットワークが重要な測定ログを収集し易くすることができる方法について説明する。
【0090】
第2実施形態では、第1実施形態とは異なる点を説明し、重複する説明を省略する。移動通信システム1の概略構成及び無線基地局eNBの構成は第1実施形態と同様であるため、以下において、(2.1)無線端末の構成、(2.2)無線測定収集方法、(2.3)第2実施形態の効果について説明する。
【0091】
(2.1)無線端末の構成
図5は、第2実施形態に係る無線端末UEの構成を示すブロック図である。
【0092】
図5に示すように、第2実施形態に係る無線端末UEは、制御部260が、重要度情報生成部263をさらに有する点で第1実施形態とは異なる。
【0093】
重要度情報生成部263は、アイドル状態から接続状態に移行する際に、保持している測定ログの重要度を示す重要度情報を生成する。重要度とは、ネットワーク(すなわちオペレータ)にとっての重要度を意味する。重要度情報生成部263によって生成された重要度情報は、無線通信部210から無線基地局eNBに送信される。第2実施形態において重要度情報生成部263及び無線通信部210は、重要度情報をネットワークに送信する送信部を構成する。
【0094】
重要度情報生成部263は、以下の何れかの基準で重要度情報を生成する。
【0095】
・無線端末UEが最後に測定を行ったときの時刻と現時刻との間の時間差(すなわち経過時間)。重要度情報生成部263は、最後に測定を行ったときの時刻と現時刻との間の時間差が小さいほど、重要度が高いことを示す重要度情報を生成する。一方、重要度情報生成部263は、最後に測定を行ったときの時刻と現時刻との間の時間差が大きいほど、重要度が低いことを示す重要度情報を生成する。これは、新しい測定ログは、よりリアルタイムの無線環境を反映しているため、ネットワーク側でのパラメータ最適化で積極的に使用すべきであり、重要度が高いためである。
【0096】
・測定期間内での無線端末UEの電源断の有無。重要度情報生成部263は、測定期間内での無線端末UEの電源断が無い、あるいは電源断の回数が少ないほど、重要度が高いことを示す重要度情報を生成する。一方、重要度情報生成部263は、測定期間内での無線端末UEの電源断が有る、あるいは電源断の回数が多いほど、重要度が低いことを示す重要度情報を生成する。これは、電源断が生じた無線端末UEについては、飛行機等で移動したことが想定され、測定パラメータの設定時点の位置とは大きく離れた位置に対する測定ログが得られている可能性があり、重要度が低いためである。
【0097】
・無線端末UEが最後に測定を行ったときの位置と現位置との間の距離。重要度情報生成部263は、無線端末UEが最後に測定を行ったときの位置と現位置との間の距離が小さいほど、重要度が高いことを示す重要度情報を生成する。一方、重要度情報生成部263は、無線端末UEが最後に測定を行ったときの位置と現位置との間の距離が大きいほど、重要度が低いことを示す重要度情報を生成する。これは、無線基地局eNB自身でパラメータ最適化を行うようなケースにおいて、測定を行った位置と報告された位置とが大きく離れている場合には、測定ログの利用価値が低く、重要度が低いためである。
【0098】
(2.2)無線測定収集方法
図6は、第2実施形態に係る無線測定収集方法を示すシーケンス図である。図6の初期状態では、無線端末UEは、接続状態であり、無線基地局eNBとの無線通信を行っているものとする。
【0099】
ステップS201において、保守監視装置OAMは、移動管理装置MMEの情報等を参照して、MDTに使用する無線端末UEを選択し、選択した無線端末UEに設定する測定パラメータを決定する。そして、保守監視装置OAMは、選択した無線端末UEの情報、及び決定した測定パラメータの情報を無線基地局eNBに送信する。
【0100】
ステップS202において、無線基地局eNBは、保守監視装置OAMから受信した情報に応じて、測定パラメータを設定するIdleMDTConfigurationメッセージを生成し、生成したIdleMDTConfigurationメッセージを無線端末UEに送信する。
【0101】
無線端末UEは、IdleMDTConfigurationメッセージを受信すると、受信したIdleMDTConfigurationメッセージに含まれる測定パラメータを自無線端末UEに設定する。また、無線端末UEは、測定パラメータの設定時に、測定期間のタイマ(duration timer)を起動する。
【0102】
ステップS203において、無線端末UEは、接続状態からアイドル状態に移行する。
【0103】
ステップS204において、無線端末UEは、設定した測定パラメータに従って無線環境の測定を行うとともに、当該測定の結果を含む測定ログを記録する。無線端末UEは、測定期間のタイマが満了すると、ロギング(測定及び記録)を終了する。
【0104】
ステップS205において、無線端末UEは、無線基地局eNBとの接続処理を行う。なお、無線端末UEの接続先となる無線基地局eNBは、IdleMDTConfigurationメッセージの送信元の無線基地局eNBとは異なるものである可能性が高い。
【0105】
ステップS206において、無線端末UEは、保持している測定ログに対する重要度情報を生成する。なお、ステップS206の処理は、ステップS205の直前、又はステップS207の直後等であってもよい。
【0106】
ステップS207において、無線端末UEは、アイドル状態から接続状態に移行する。
【0107】
ステップS208において、無線端末UEは、アイドル状態から接続状態への移行が完了したことを示すRRCConnectionSetupCompleteメッセージを無線基地局eNBに送信する。その際、無線端末UEは、測定ログを保持していることを示すログ保持情報と、ステップS206で生成した重要度情報とをRRCConnectionSetupCompleteメッセージに含めて送信する。
【0108】
無線基地局eNBは、ログ保持情報及び重要度情報を含むRRCConnectionSetupCompleteメッセージを無線端末UEから受信すると、ステップS209において、無線端末UEが測定ログを保持している旨の情報と重要度情報とを保守監視装置OAMに送信する。保守監視装置OAMは、重要度情報に応じて、無線端末UEが保持する測定ログを収集するか否かを判断する。例えば、保守監視装置OAMは、重要度情報が示す重要度が所定の度合いよりも高い場合に、無線端末UEが保持する測定ログを収集すると決定する。以下の説明では、保守監視装置OAMが、無線端末UEが保持する測定ログを収集すると決定したものとする。
【0109】
ステップS210において、保守監視装置OAMは、無線端末UEが保持する測定ログを収集することを指示する旨の情報を無線基地局eNBに送信する。
【0110】
無線基地局eNBは、無線端末UEが保持する測定ログを収集することを指示する旨の情報を保守監視装置OAMから受信すると、ステップS211において、UEInformationRequestメッセージを生成し、生成したUEInformationRequestメッセージを無線端末UEに送信する。
【0111】
無線端末UEは、UEInformationRequestメッセージを無線基地局eNBから受信すると、ステップS212において、保持している測定ログを取得し、取得した測定ログを含むUEInformationResponseメッセージを生成し、生成したUEInformationResponseメッセージを無線基地局eNBに送信する。このようにして測定ログがネットワークに報告されると、無線基地局eNBは、保持している測定ログを削除する。
【0112】
無線基地局eNBは、UEInformationResponseメッセージを無線端末UEから受信すると、ステップS213において、受信したUEInformationResponseメッセージに含まれる測定ログを取得し、取得した測定ログを保守監視装置OAMに送信する。
【0113】
なお、本シーケンスでは、無線端末UEが保持する測定ログを収集するか否かの判断を保守監視装置OAMが行う一例を説明したが、当該判断を無線基地局eNBが行ってもよい。この場合、無線基地局eNBは、例えば、重要度情報が示す重要度が所定の度合いよりも高い場合に、無線端末UEが保持する測定ログを収集すると決定する。
【0114】
(2.3)第2実施形態の効果
以上説明したように、第2実施形態によれば、ネットワークは、記録型MDTにおいて、重要度が高い測定ログとそうでない測定ログとを判別できるため、重要な測定ログを選択的に無線端末UEから収集できる。このため、記録型MDTにおいて、ネットワークが重要な測定ログを収集し易くすることができる。
【0115】
(3)第3実施形態
第3実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態を併用する方法について説明する。第3実施形態では、第1実施形態とは異なる点を説明し、重複する説明を省略する。移動通信システム1の概略構成、無線基地局eNBの構成、及び無線端末UEの構成は、第2実施形態と同様であるため、以下において、第3実施形態に係る無線測定収集方法について説明する。
【0116】
図7は、第3実施形態に係る無線測定収集方法を示すシーケンス図である。図7の初期状態では、無線端末UEは、接続状態であり、無線基地局eNBとの無線通信を行っているものとする。
【0117】
ステップS301において、保守監視装置OAMは、移動管理装置MMEの情報等を参照して、MDTに使用する無線端末UEを選択し、選択した無線端末UEに設定する測定パラメータを決定する。そして、保守監視装置OAMは、選択した無線端末UEの情報、及び決定した測定パラメータの情報を無線基地局eNBに送信する。
【0118】
ステップS302において、無線基地局eNBは、保守監視装置OAMから受信した情報に応じて、測定パラメータを設定するIdleMDTConfigurationメッセージを生成し、生成したIdleMDTConfigurationメッセージを無線端末UEに送信する。ここで、無線基地局eNBは、測定制御部141は、測定パラメータに応じて定められる、測定ログの重要度に基づいて、保持指示情報をIdleMDTConfigurationメッセージに含める。以下の説明では、無線基地局eNBが、保持指示情報をIdleMDTConfigurationメッセージに含めて送信するケースについて説明する。
【0119】
無線端末UEは、IdleMDTConfigurationメッセージを受信すると、受信したIdleMDTConfigurationメッセージに含まれる測定パラメータを自無線端末UEに設定する。また、無線端末UEは、測定パラメータの設定時に、測定期間のタイマ(duration timer)を起動する。
【0120】
ステップS303において、無線端末UEは、接続状態からアイドル状態に移行する。
【0121】
ステップS304において、無線端末UEは、設定した測定パラメータに従って無線環境の測定を行うとともに、当該測定の結果を含む測定ログを記録する。
【0122】
ステップS305において、測定期間のタイマが満了すると、ロギング(測定及び記録)を終了する。無線端末UEは、測定期間のタイマが満了すると、保持時間(すなわち48時間)のタイマを起動する。なお、保持時間内で測定ログをネットワークに報告した場合には、無線端末UEは、測定ログを削除可能である。以下の説明では、無線端末UEが、保持時間内で測定ログをネットワークに報告できないケースについて説明する。
【0123】
ステップS306において、保持時間のタイマが満了する。
【0124】
ステップS307において、無線端末UEは、保持時間のタイマが満了すると、保持している測定ログを削除するか否かを決定する。具体的には、無線端末UEは、ステップS302で受信したIdleMDTConfigurationメッセージに保持指示情報が含まれていた場合には、保持している測定ログを削除しないと決定する。一方、無線端末UEは、ステップS302で受信したIdleMDTConfigurationメッセージに保持指示情報が含まれていない場合には、保持している測定ログを削除すると決定する。以下の説明では、無線端末UEが、測定ログを削除しないと決定したものとする。
【0125】
ステップS308において、無線端末UEは、無線基地局eNBとの接続処理を行う。なお、無線端末UEの接続先となる無線基地局eNBは、IdleMDTConfigurationメッセージの送信元の無線基地局eNBとは異なるものである可能性が高い。
【0126】
ステップS309において、無線端末UEは、保持している測定ログに対する重要度情報を生成する。ここで、重要度情報を生成する際の基準は、第2実施形態で説明した3つの基準に加え、IdleMDTConfigurationメッセージに保持指示情報が含まれていたか否かを基準とすることができる。
【0127】
具体的には、無線端末UEの重要度情報生成部263は、IdleMDTConfigurationメッセージに保持指示情報が含まれていた場合に、重要度が高いことを示す重要度情報を生成する。一方、重要度情報生成部263は、IdleMDTConfigurationメッセージに保持指示情報が含まれていない場合に、重要度が低いことを示す重要度情報を生成する。これは、保持指示情報を含むIdleMDTConfigurationメッセージは、ネットワーク(オペレータ)にとっての重要度が高いことを意味するためである。
【0128】
ステップS310において、無線端末UEは、アイドル状態から接続状態に移行する。
【0129】
ステップS311において、無線端末UEは、アイドル状態から接続状態への移行が完了したことを示すRRCConnectionSetupCompleteメッセージを無線基地局eNBに送信する。その際、無線端末UEは、測定ログを保持していることを示すログ保持情報と、ステップS309で生成した重要度情報とをRRCConnectionSetupCompleteメッセージに含めて送信する。
【0130】
無線基地局eNBは、ログ保持情報及び重要度情報を含むRRCConnectionSetupCompleteメッセージを無線端末UEから受信すると、ステップS312において、無線端末UEが測定ログを保持している旨の情報と重要度情報とを保守監視装置OAMに送信する。保守監視装置OAMは、重要度情報に応じて、無線端末UEが保持する測定ログを収集するか否かを判断する。例えば、保守監視装置OAMは、重要度情報が示す重要度が所定の度合いよりも高い場合に、無線端末UEが保持する測定ログを収集すると決定する。以下の説明では、保守監視装置OAMが、無線端末UEが保持する測定ログを収集すると決定したものとする。
【0131】
ステップS313において、保守監視装置OAMは、無線端末UEが保持する測定ログを収集することを指示する旨の情報を無線基地局eNBに送信する。
【0132】
無線基地局eNBは、無線端末UEが保持する測定ログを収集することを指示する旨の情報を保守監視装置OAMから受信すると、ステップS314において、UEInformationRequestメッセージを生成し、生成したUEInformationRequestメッセージを無線端末UEに送信する。
【0133】
無線端末UEは、UEInformationRequestメッセージを無線基地局eNBから受信すると、ステップS315において、保持している測定ログを取得し、取得した測定ログを含むUEInformationResponseメッセージを生成し、生成したUEInformationResponseメッセージを無線基地局eNBに送信する。このようにして測定ログがネットワークに報告されると、無線基地局eNBは、保持している測定ログを削除する。
【0134】
無線基地局eNBは、UEInformationResponseメッセージを無線端末UEから受信すると、ステップS316において、受信したUEInformationResponseメッセージに含まれる測定ログを取得し、取得した測定ログを保守監視装置OAMに送信する。
【0135】
なお、本シーケンスでは、無線端末UEが保持する測定ログを収集するか否かの判断を保守監視装置OAMが行う一例を説明したが、当該判断を無線基地局eNBが行ってもよい。この場合、無線基地局eNBは、例えば、重要度情報が示す重要度が所定の度合いよりも高い場合に、無線端末UEが保持する測定ログを収集すると決定する。
【0136】
(4)その他の実施形態
上記のように、本発明は各実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
【0137】
(4.1)第1実施形態の変更例
上述した第1実施形態では、保持指示情報が1ビットのインジケーションであり、保持指示情報を含むIdleMDTConfigurationメッセージを受信した無線端末UEは、当該IdleMDTConfigurationメッセージに従って記録された全測定ログを削除せずに保持していた。しかしながら、このような保持指示情報に代えて、無線端末UEが測定ログを保持すべき条件を示す保持条件情報を使用してもよい。
【0138】
このようなケースでは、図4に示したシーケンスは例えば以下のように変更される。以下では、図4のシーケンスにおける変更点を説明する。
【0139】
ステップS102において、無線基地局eNBは、保守監視装置OAMから受信した情報に応じて、測定パラメータを設定するIdleMDTConfigurationメッセージを生成し、生成したIdleMDTConfigurationメッセージを無線端末UEに送信する。また、無線基地局eNBは、特定のエリア及び/又は時間で測定を行った場合には、当該測定の結果を含む測定ログを無線端末UEが保持すべき旨の保持条件情報をIdleMDTConfigurationメッセージに含めて送信する。このとき、当該測定の結果を含む一部の測定ログを保持するのか、又は全部の測定ログを保持するのかを指定してもよい。なお、上記特定のエリア及び/又は時間は、例えばネットワーク通信部120が保守監視装置OAMから受信する情報に基づいて定められる。
【0140】
ステップS107において、無線端末UEは、保持時間のタイマが満了すると、保持している測定ログを削除するか否かを決定する。具体的には、無線端末UEは、ステップS102で受信したIdleMDTConfigurationメッセージに含まれる保持条件情報が示す条件に合致する測定ログについては削除しないと決定する。一方、無線端末UEは、ステップS102で受信したIdleMDTConfigurationメッセージに含まれる保持条件情報に合致しない測定ログについては削除すると決定する。なお、無線端末UEは、条件に合致しない測定ログも削除せずに保持しておいてもよい。
【0141】
なお、第3実施形態についても、保持指示情報に代えて保持条件情報を使用可能である。
【0142】
(4.2)他の適用例
上述した各実施形態では、LTEあるいはLTE−Advancedに基づいて構成される移動通信システム1について説明したが、LTEあるいはLTE−Advancedに限らず、W−CDMAに基づいて構成される移動通信システム等に対して本発明を適用してもよい。
【0143】
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
【符号の説明】
【0144】
E−UTRAN…無線アクセスネットワーク、MME…移動管理装置、OAM…保守監視装置、S−GW…ゲートウェイ装置、UE…無線端末、eNB…無線基地局、1…移動通信システム、101…アンテナ、110…無線通信部、120…ネットワーク通信部、130…記憶部、140…制御部、141…測定制御部、142…収集制御部、201…アンテナ、210…無線通信部、220…ユーザインターフェイス部、230…GPS受信機、240…バッテリ、250…記憶部、260…制御部、261…測定処理部、262…測定ログ管理部、263…重要度情報生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線基地局を含んで構成されるネットワークが、測定期間を含む測定パラメータを設定する測定設定メッセージを無線端末に送信するステップと、
前記無線端末が、アイドル状態であって、且つ前記測定設定メッセージにより設定された前記測定期間において、前記測定設定メッセージに従って無線環境の測定を行うとともに、前記測定の結果を含む測定ログを記録するステップと、
前記無線端末が、前記測定設定メッセージにより指定された前記測定期間が満了してから所定の保持時間が経過するまで、前記ネットワークに未報告の前記測定ログを保持するステップとを備え、
前記送信するステップでは、前記無線端末による前記測定ログの削除を規制するための情報を前記測定設定メッセージに含めて送信可能であり、
前記保持するステップでは、前記測定ログの削除を規制するための情報を含む前記測定設定メッセージを前記無線端末が受信したことに応じて、前記測定期間が満了してから前記所定の保持時間が経過した後においても、前記ネットワークに未報告の前記測定ログを保持する無線測定収集方法。
【請求項2】
前記測定設定メッセージを送信するステップでは、前記測定パラメータに応じて定められる、前記測定ログの重要度に基づいて、前記測定ログの削除を規制するための情報を前記測定設定メッセージに含めて送信する請求項1に記載の無線測定収集方法。
【請求項3】
前記測定ログの削除を規制するための情報は、前記測定期間が満了してから前記所定の保持時間が経過した後においても前記無線端末が前記測定ログを保持すべき旨の保持指示情報であり、
前記保持するステップでは、前記保持指示情報を含む前記測定設定メッセージを前記無線端末が受信した場合に、前記測定期間が満了してから前記所定の保持時間が経過した後においても、前記ネットワークに未報告の前記測定ログを保持する請求項1又は2に記載の無線測定収集方法。
【請求項4】
前記測定ログの削除を規制するための情報は、前記無線端末が保持すべき測定ログの条件を示す保持条件情報であり、
前記保持するステップでは、前記保持条件情報が示す条件に合致する測定ログを、前記測定期間が満了してから前記所定の保持時間が経過した後においても保持する請求項1又は2に記載の無線測定収集方法。
【請求項5】
無線基地局を含んで構成されるネットワークから、測定期間を含む測定パラメータを設定する測定設定メッセージを受信する受信部と、
アイドル状態であって、且つ前記測定設定メッセージにより設定された前記測定期間において、前記測定設定メッセージに従って無線環境の測定を行うとともに、前記測定の結果を含む測定ログを記録する測定処理部と、
前記測定設定メッセージにより指定された前記測定期間が満了してから所定の保持時間が経過するまで、前記ネットワークに未報告の前記測定ログを保持する保持部とを備え、
前記保持部は、前記測定ログの削除を規制するための情報を含む前記測定設定メッセージを前記受信部が受信したことに応じて、前記測定期間が満了してから前記所定の保持時間が経過した後においても、前記ネットワークに未報告の前記測定ログを保持する無線端末。
【請求項6】
アイドル状態において無線環境の測定を行うとともに前記測定の結果を含む測定ログを記録するように構成された無線端末との無線通信を行う無線基地局であって、
測定期間を含む測定パラメータを設定する測定設定メッセージを前記無線端末に送信する送信部を備え、
前記無線基地局を含むネットワークに未報告の前記測定ログは、前記測定期間が満了してから所定の保持時間が経過するまで前記無線端末において保持され、
前記送信部は、前記測定ログの削除を規制するための情報を前記測定設定メッセージに含めて送信可能である無線基地局。
【請求項7】
無線基地局を含んで構成されるネットワークが、測定パラメータを設定する測定設定メッセージを無線端末に送信するステップと、
前記無線端末が、アイドル状態において、前記ネットワークから受信した前記測定設定メッセージに従って無線環境の測定を行うとともに、前記測定の結果を含む測定ログを記録するステップと、
前記無線端末が、前記アイドル状態から接続状態に移行する際に、前記測定ログの重要度を示す重要度情報を前記ネットワークに送信するステップと、
前記ネットワークが、前記無線端末から受信した前記重要度情報に応じて、前記測定ログの報告を要求する要求メッセージを前記無線端末に送信するステップと
を備える無線測定収集方法。
【請求項8】
前記無線端末が、前記アイドル状態から前記接続状態に移行する際に、前記重要度情報を生成するステップをさらに備え、
前記生成するステップでは、前記無線端末が最後に測定を行ったときの時刻と現時刻との間の時間差、測定期間内での前記無線端末の電源断の有無、又は前記無線端末が最後に測定を行ったときの位置と現位置との間の距離に応じて、前記重要度情報を生成する請求項7に記載の無線測定収集方法。
【請求項9】
前記無線端末が、前記測定設定メッセージにより指定された測定期間が満了してから所定の保持時間が経過するまで、前記ネットワークに未報告の前記測定ログを保持するステップと、
前記無線端末が、前記重要度情報を生成するステップと
をさらに備え、
前記測定設定メッセージを送信するステップでは、前記測定ログの削除を規制するための情報を前記測定設定メッセージに含めて送信可能であり、
前記生成するステップでは、前記無線端末が受信した前記測定設定メッセージに、前記測定ログの削除を規制するための情報が含まれるか否かに応じて、前記重要度情報を生成する請求項7に記載の無線測定収集方法。
【請求項10】
無線基地局を含んで構成されるネットワークから、測定パラメータを設定する測定設定メッセージを受信する受信部と、
アイドル状態において、前記ネットワークから受信した前記測定設定メッセージに従って無線環境の測定を行うとともに、前記測定の結果を含む測定ログを記録する測定処理部と、
前記アイドル状態から接続状態に移行する際に、前記測定ログの重要度を示す重要度情報を前記ネットワークに送信する送信部と
を備える無線端末。
【請求項11】
アイドル状態において無線環境の測定を行うとともに前記測定の結果を含む測定ログを記録するように構成された無線端末との無線通信を行う無線基地局であって、
前記無線端末が前記アイドル状態から接続状態に移行する際に、前記測定ログの重要度を示す重要度情報を前記無線端末から受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記重要度情報に応じて、前記測定ログの報告を要求する要求メッセージを前記無線端末に送信する送信部と
を備える無線基地局。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−44270(P2012−44270A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−181164(P2010−181164)
【出願日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】