説明

無線装置

【課題】効率的な中継処理を実現すること。
【解決手段】本発明は、複数の無線装置20のうちの基幹装置10を根元として、複数の無線装置によってツリー状に形成されたセンサネットワークシステムに関する。ネットワークを構成する無線装置20ごとに、固有の送信タイミングを規定する。無線装置20は、他の無線装置20のデータを中継する場合、他の無線装置20に割り当てられたタイミングを用いる。以上のような態様により、衝突を回避する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線技術に関し、特に、複数の無線装置によって形成されたマルチホップ無線ネットワークにおける無線装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、複数の無線端末によってネットワークを構成し、隣接した無線端末間でパケットを中継することによって、直接電波の届かない無線端末同士間での通信を実現するマルチホップ無線ネットワーク方式が提案されている。しかしながら、ネットワークに参加する無線端末の数が多くなるにつれて、ネットワーク内における無線資源の利用領域が重なり合い、通信の衝突が多発するといった問題がある。従来、送信元の無線端末からの中継回数に応じて、送信すべきタイミングを決定することによって、衝突の発生を抑制していた(たとえば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−157637号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般的に、マルチホップ無線ネットワークの応用例であるセンサネットワークの場合、消費電力の増大を回避できるような効率の良い中継処理が望まれる。本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、衝突を防止し、効率的な中継処理を実現できる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の無線装置は、複数の無線装置のうちの基幹装置を根元として、複数の無線装置によってツリー状に形成されたマルチホップ無線ネットワークにおいて、基幹装置との通信を要求する無線装置と、基幹装置との間の経路に含まれた無線装置であって、基幹装置に至るまでのホップ数を取得する第1取得部と、第1取得部によって取得されたホップ数に応じて、複数のタイムスロットのうちのいずれかを特定する第1特定部と、基幹装置との通信を要求する無線装置に対して固有に規定されたサブスロットであって、タイムスロットを形成する複数のサブスロットのうちのいずれかを取得する第2取得部と、第2取得部において取得したサブスロットと、第1特定部において特定したタイムスロットとの組み合わせによって、送信タイミングを特定する第2特定部と、第2特定部において特定した送信タイミングにて、基幹装置との通信を要求する無線装置についての信号を送信する送信部と、を備える。
【0005】
ここで、「ツリー状」とは、木構造を含み、たとえば、親と子の関係が1対多の関係を有する階層構造を含む。また、「ホップ数」とは、基幹装置に至るまでの中継回数を示し、たとえば、基幹装置と無線装置との間に存在する中継装置の台数に1を加えた値を示す。この態様によると、ホップ数に応じて割り当てられたタイムスロットと、基幹装置との通信を要求する無線装置に対して固有に規定されたサブスロットとの組み合わせによって、送信タイミングを決定することによって、衝突を回避できる。
【0006】
第1特定部において特定したタイムスロットとは異なるタイムスロットと、第2取得部において取得したサブスロットとの組み合わせによって、受信タイミングを特定する第3特定部と、第3特定部において特定した受信タイミングにて、基幹装置との通信を要求する無線装置についての信号を受信する受信部とをさらに備えてもよい。送信部は、受信部によって受信した信号を中継してもよい。ここで、「異なるタイムスロット」は、第1特定部において特定したタイムスロットに従属して決定されてもよく、たとえば、第1特定部において特定したタイムスロットから1を減じたタイムスロットであってもよい。この場合、送信タイミングに関連して受信するタイミングが規定されるため、効率的に中継できる。
【0007】
本発明の別の態様もまた、無線装置である。この装置は、複数の無線装置のうちの基幹装置を根元として、複数の無線装置によってツリー状に形成されたマルチホップ無線ネットワークにおいて、基幹装置との間で通信を実行する無線装置であって、基幹装置に至るまでのホップ数を取得する第1取得部と、第1取得部によって取得されたホップ数に応じて、複数のタイムスロットのうちのいずれかを特定する第1特定部と、当該無線装置に対して固有に規定されたサブスロットであって、タイムスロットを形成する複数のサブスロットのうちのいずれかを取得する第2取得部と、第2取得部において取得したサブスロットと、第1特定部において取得したタイムスロットとの組み合わせによって、送信タイミングを特定する第2特定部と、第2特定部において特定した送信タイミングにて、当該無線装置についての信号を送信する送信部と、を備える。この態様によると、当該無線装置において予め規定された固有のタイミングをもとに送信処理を実行することによって、衝突を回避できる。
【0008】
送信タイミングを特定した後に、第1取得部によって新たにホップ数が取得された場合、第2取得部において新たにサブスロットを取得させることなく、第2特定部は、新たに取得されたホップ数と、第2取得部においてすでに取得されているサブスロットとにもとづいて、送信タイミングを再特定してもよい。この場合、ホップ数の変化により特定されるスロットが変化した場合であっても、サブスロットを割り当て直すことなく、送信タイミングを特定できる。
【0009】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、効率的な中継処理を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施形態を具体的に説明する前に、まず概要を述べる。本発明の実施形態は、センサネットワークシステムに関する。センサネットワークシステムは、さまざまなセンサが無線で自律的に情報を伝達しあい、収集したデータからその場に適したサービスを提供するためのシステムである。このシステムは、災害時の被災状況の把握、建築物の劣化診断、住宅内の防犯・防火装置などの多種多様な分野への応用が考えられている。
【0012】
一般的に、センサネットワークシステムにおいては、マルチホップ無線ネットワークが形成される。通常、マルチホップ無線ネットワークにおいては、ネットワーク内の無線装置の数が増えるほど、同一の無線リソースが同時に使用される可能性が増え、無線パケットの衝突が多発することとなる。
【0013】
また、各々の無線装置は、センサとしての機能と、取得したセンサ情報を送信したり、他の無線装置から通知されたセンサ情報を基幹装置に中継するための通信機能とを有する。このように、マルチホップ無線ネットワークにおける無線装置においては、自己の通信だけでなく、他の無線装置から送信されたデータを中継する必要があるため、消費電力が増大する。
【0014】
一般的に、センサネットワークシステムに使用される無線装置には、電池で駆動されるタイプが多い。したがって、上述したような衝突の発生の防止や、消費電力の増大を回避できるような、効率の良い中継処理の実現が望まれる。
【0015】
したがって、本発明の実施形態においては、ネットワークを構成する無線装置ごとに、固有の送信タイミングを規定することによって、衝突を回避することとした。このような態様をとることによって、効率の良い中継処理を実現できる。詳細は後述する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態にかかるセンサネットワークシステム100の構成例を示す。センサネットワークシステム100は、基幹装置10と、無線装置20で代表される第1無線装置20a〜第5無線装置20eとを含む。基幹装置10はゲートノード(Gate Node)、それぞれの無線装置20はセンサノード(Sensor Node)である。図1においては、5台の無線装置20を示したが、それ以外の台数の無線装置20がネットワークシステムに参加していてもよい。また、基幹装置10は、図示しない他のネットワークと接続されてもよい。
【0017】
基幹装置10は、たとえば、無線通信機能を有するコンピュータであってもよい。センサネットワークシステム100の経路の確立、制御や、各々の無線装置20から報告されるセンサ情報を管理する。基幹装置10は、複数の無線装置20との間における通信に先立って、無線装置20の無線ネットワークへの参加処理を実行し、経路を形成する。図1に示すセンサネットワークシステム100において、基幹装置10は、第1無線装置20aと第3無線装置20cとの間で経路を形成した状態となっている。
【0018】
一方、第1無線装置20aと第3無線装置20c以外の第2無線装置20b、第4無線装置20d、第5無線装置20eは、基幹装置10との距離が遠く、基幹装置10と直接通信することができない。したがって、第2無線装置20bは、第1無線装置20aとの間の経路を形成し、第1無線装置20aを経由することによって、基幹装置10との間で通信を実行できるようになる。同様に、第4無線装置20dと第5無線装置20eは、第3無線装置20cをそれぞれ経由するように、経路が形成される。経路は、基幹装置10を根元として、ツリー状に階層関係が構成される。
【0019】
以下においては、2つの無線装置20の間の直接的な経路において、基幹装置10に近いほうの無線装置20を親、もしくは、上位と呼び、また、基幹装置10から遠いほうの無線装置20を子、もしくは、下位と呼ぶ。たとえば、第1無線装置20aと第2無線装置20bにおいては、第1無線装置20aが上位となり、第2無線装置20bが下位となる。
【0020】
また、ツリー状とは、親と子の関係が1対多の関係にあることを示す。いいかえると、基幹装置10から任意の無線装置20への経路は1以上存在し、逆に、任意の無線装置20から基幹装置10へ向かう上りの経路は1つのみ存在することとなる。このような態様により、上り通信においては、中継局数の増大による通信の爆発を回避できる。一方、上りの経路が1つのみとなるため、衝突などによる通信の失敗を極力回避しなければならないことになる。詳細は後述するが、本実施形態においては、個々の無線装置20に固有の送信タイミングを設定することによって、衝突による通信の失敗を防止している。
【0021】
それぞれの無線装置20は、それぞれが有するセンサ機能によって、さまざまなセンサ情報を取得し、基幹装置10に報告する。このような報告処理に先立って、無線装置20は、まず、センサネットワークシステム100に参加するために、参加処理を実行する。参加処理において、無線装置20は、親子関係を形成すべき他の無線装置20を選択する。他の無線装置20ではなく、基幹装置10を選択してもよい。また、この選択は、基幹装置10との間に存在する他の無線装置20の数が最小になるように実施される。なお、以下においては、「基幹装置10との間に存在する他の無線装置20の数」に1を加えた値を「ホップ数」という。
【0022】
ここで、センサネットワークシステム100におけるフレーム構成、および、スロットとサブスロットの関係について説明する。図2(a)は、図1のセンサネットワークシステム100におけるフレームフォーマット200の構成例を示す図である。図示するごとく、フレームフォーマット200においては、1スーパフレームはFsec(Fは整数)として規定されてもよい。また、スーパフレームは、時分割(TimeDivisionDuplex)され、1フレーム中の前半のmスロット(mは整数)が下り通信用として割り当てられ、後半のmスロットが上り通信用として割り当てられる。なお、下り通信用、上り通信用としてそれぞれ割り当てられるスロット数は、システムで許容する最大ホップ数によって決定されればよい。
【0023】
図2(b)は、図2(a)のスロットのスロットフォーマット210の例を示す図である。また、スロットは、1からnまでのn個のサブスロット区間212と、予備区間214とを含む。サブスロット区間においては、データやハローパケットなどが送信される。なお、サブスロット区間212に存在するサブスロットの個数は、システムで許容するセンサノードの最大数によって決定されてもよい。データとは、それぞれのセンサノードに備えられたセンサによって測定されたセンサ情報が含まれる。ハローパケットは、経路を確立するための報知情報であって、報知元の無線装置20を示す識別情報や、基幹装置10から報知元の無線装置20までのホップ数などが含められる。
【0024】
ここで、(1)参加処理、(2)中継処理について具体的に説明する。図3は、図1のセンサネットワークシステム100の第2の構成例を示す図である。第2の構成例においては、基幹装置10は、第1無線装置20aと第3無線装置20cとの間で、それぞれ経路を形成している。また、第1無線装置20aは第2無線装置20bとの間で、また、第3無線装置20cは第5無線装置20eとの間でそれぞれ経路を形成している。以上の状況の下、第4無線装置20dがセンサネットワークシステム100に新たに参加する場合について説明する。
【0025】
(1)参加処理
(1−1)送信スロットの特定
スロットは、図2(b)に図示するごとく複数のサブスロットより構成される。したがって、各々の無線装置20は、送信タイミングとして、スロットとサブスロットの双方を決定する必要がある。ここでは、送信スロットの特定について説明する。
【0026】
第4無線装置20dは、まず、基幹装置10、もしくは、すでにネットワークに参加している無線装置20から報知されたハローパケットを受信する。図示するごとく、第4無線装置20dは、第3無線装置20cから報知されたハローパケットCと第5無線装置20eから報知されたハローパケットEとをそれぞれ受信する。受信したそれぞれのハローパケットには、そのハローパケットの報知元の無線装置20を示す情報や、報知元の無線装置20におけるホップ数が含まれる。
【0027】
前述したように、経路の形成は、基幹装置10との間に存在する他の無線装置20の数が少なくなるように実行される。ここで、ハローパケットCには、ホップ数として「1」が含まれており、ハローパケットEには、ホップ数として「2」が含まれている。したがって、第4無線装置20dは、取得したホップ数のうち、最小のホップ数「1」にかかるハローパケットを送信した第3無線装置20cを選択する。このように選択することによって、第4無線装置20dは、基幹装置10との間の中継回数を低減でき、通信の確実性を向上できる。以上の場合、第3無線装置20cを上位として経路が形成されるため、第4無線装置20dにおけるホップ数は、第3無線装置20cのホップ数に「1」を加えた「2」となる。
【0028】
つぎに、第4無線装置20dは、選択したホップ数を用いて、自己の送信スロットを特定する。ここで、第4無線装置20dは、自己のホップ数「2」に応じて、たとえば、「2」に「1」を加えて、図2(a)の3スロット目を送信スロットとして特定する。このように、ホップ数に応じて送信スロットのタイミングを決定することによって、スムーズな通信が可能となる。
【0029】
別の図を用いて、スロット割り当ての作用効果を示す。図4は、本発明の実施形態にかかるスロット割当ての例を示す図である。ここでは、基幹装置10を根元として、最大ホップ数がmホップからなるマルチホップ無線ネットワークが形成されているものと仮定している。図4において、縦軸は、任意のフレームにおけるスロット番号を示す。横軸は、それぞれの無線装置20におけるホップ数を示す。なお、1ホップ目は、図3の基幹装置10から無線装置20へのホップに対応し、2ホップ目以上においては、図3の無線装置20同士のホップに対応する。なお、図4においては、基幹装置10や無線装置20の図示を省略している。
【0030】
タイムスロット1からmにおいては、1ホップ目の基幹装置10を起点として、2ホップ目の無線装置20に下り信号を送信し、3ホップ目の無線装置20、4ホップ目の無線装置20の順で中継され、mホップ目の無線装置20までデータが伝わる様子を示している。ここで、下り信号は、ハローパケットなどを含む。ハローパケットには、たとえば、経路を確立するための情報や、個々の無線装置20に割り当てられるべきサブスロット番号などが含まれる。
【0031】
タイムスロット(m+1)から2mにおいては、mホップ目の無線装置20を起点として、上り信号が(m−1)ホップ目の無線装置20に送信され、順に中継されて、基幹装置10まで伝わる様子を示している。上り信号には、モニタデータ、経路情報などや、サブスロット割当要求などの信号が含まれる。
【0032】
図示するごとく、それぞれの無線装置20の下り送信スロットのタイミングは、下層にいくにつれて、1スロットずつずれていく。そのため、下り信号が滞ることなく、mホップ目の無線装置20まで到達している。上り送信についても同様である。このような態様により、いずれの無線装置20においても、中継データを余分に長く保持する必要がないため、消費電力を低減できる。また、保有バッファ量を低減できるため、小型化を促進できる。
【0033】
なお、図4のように、上り送信と下り送信とでスロットを異ならせる場合、一方を他方に従属させて特定してもよい。たとえば、前述した例の場合、第4無線装置20dは、送信スロットとして3スロット目を特定している。この場合、上りスロットとして、(2m−2)スロット目を特定してもよい。「(2m−2)」という値は、図2(a)に示す1フレームあたりのスロット数の「2m」から、ホップ数「2」を引くことによって得られる値である。
【0034】
(1−2)サブスロットの割り当て
図3に戻る。サブスロットの割り当てにおいて、基幹装置10は、無線装置20ごとに、固有の値を設定する。サブスロット番号を無線装置20に固有の値とすることで、同一ネットワーク内における衝突を完全に防止できる。また、無線装置20が移動し同一ネットワーク上の他の経路に切り替わる場合においても、そのサブスロット番号を継続して使用できる。
【0035】
具体的に説明する。スロットの割り当ての後、第4無線装置20dは、第3無線装置20cを介して、基幹装置10との間で通信を実行できることとなる。ここで、第4無線装置20dは、固有のサブスロット番号を基幹装置10に要求する。基幹装置10は、要求に応じて、第4無線装置20dに対して固有のサブスロット番号、たとえば、Xを割り当てる。第4無線装置20dは、割り当てられたサブスロット番号Xを記憶する。以後、第4無線装置20dは、3スロット目のXのサブスロットにおいて、送信処理を実行することとなる。参加処理が完了した後、第4無線装置20dは、定期的に、ハローパケットを報知する。このハローパケットには、自己の識別情報や、自己のホップ数である2が含められる。また、第4無線装置20dは、自己の送信処理や、他の無線装置20から送信された信号の中継処理を実行する。
【0036】
(2)中継処理
次に、中継処理について説明する。中継処理は、参加処理時において特定したスロットにおいて実行される。しかし、サブスロット番号は、自己に割り当てられてサブスロット番号ではなく、基幹装置10との通信を要求する無線装置20に割り当てられたサブスロット番号を用いる。基幹装置10との通信を要求する無線装置20とは、送信するデータを生成し、そのデータを基幹装置10に向けて送信をした無線装置20を示す。以後、説明の便宜上、このような無線装置20を起点無線装置と呼ぶ。
【0037】
中継処理の例について、図を用いて説明する。図5は、図1のセンサネットワークシステム100における送信タイミングの例を模式的に示す図である。図5においては、図1に示したセンサネットワークシステム100において、個々の無線装置20における送信タイミングの関係を示している。また、図5においては、第2無線装置20bと第4無線装置20dとが、それぞれ起点無線装置となる。ここで、第2無線装置20bには、固有のサブスロット番号として、Xが割り当てられていると仮定する。また、第4無線装置20dには、固有のサブスロット番号として、Yが割り当てられていると仮定する。また、第2無線装置20bと第4無線装置20dにおいては、(2m−2)スロット目が上りスロットとして特定され、第1無線装置20aと第3無線装置20cにおいては、(2m−1)スロット目が上りスロットとして特定されているものとする。なお、それぞれの無線装置20における受信タイミングは、図示を省略している。
【0038】
この場合、第2無線装置20bが基幹装置10に対して上りデータを送信する場合、第2無線装置20bは、(2m−2)スロット目のXのタイミングで第1無線装置20aに送信する。第2無線装置20bからの上り信号を受信した第1無線装置20aは、自己の送信スロットタイミングである(2m−1)スロット目において、起点無線装置である第2無線装置20bのサブスロット番号であるXのタイミングで基幹装置10に中継する。
【0039】
同様に、第4無線装置20dは、(2m−2)スロット目のYのタイミングで第3無線装置20cに送信する。第3無線装置20cは、(2m−1)スロット目のYのタイミングで基幹装置10に送信する。
【0040】
このように、第1無線装置20a〜第4無線装置20dにおいて、同一のフレームにおいて複数の送信処理が実行されているが、それぞれの送信タイミングがずれているために、互いに衝突することはない。なお、第1無線装置20aは、起点無線装置である第2無線装置20bのサブスロットを知っているものとする。第1無線装置20aは、第2無線装置20bがセンサネットワークシステム100に参加した後、第1無線装置20aに対して最初にデータを送信した際に、サブスロットを通知されてもよい。また、第1無線装置20aは、第2無線装置20bに割り当てるべきサブスロット番号を中継する際に、そのサブスロット番号を読み取ってもよい。
【0041】
図6は、図1のセンサネットワークシステム100の無線装置20の構成例を示す図である。無線装置20は、受信部22と、解析部24と、タイミング割当部26と、記憶部28と、タイミング設定部30と、送信制御部32と、送信部34と、センサ36とを含む。以下においては、参加処理時、および、自己のセンサ36による測定結果についての送信処理、他の無線装置20による送信データの中継処理のそれぞれの場合に分けて説明する。
【0042】
まず、参加処理時の場合について説明する。参加処理時において、受信部22は、基幹装置10または他の無線装置20から報知されたハローパケットを受信する。解析部24は、ハローパケットを受信部22から受け取った場合、ハローパケットから、ホップ数と報知元の無線装置20を示す識別情報を読み取ってタイミング割当部26に通知する。その後、一定期間の間に受信されるハローパケットについても、同様にホップ数を通知する。
【0043】
タイミング割当部26は、解析部24から通知されたホップ数のうち、最小のホップ数を検索する。つぎに、タイミング割当部26は、「検索したホップ数を含むハローパケットを報知した無線装置20の識別情報」を記憶部28に記憶する。さらに、タイミング割当部26は、検索したホップ数に1を加えた値を自己の下り送信スロットの番号として特定し、記憶部28に記録してもよい。また、タイミング割当部26は、1フレーム中のスロット数から、下り送信スロットの番号を引いた値を上り送信スロットの番号として、記憶部28に記録してもよい。
【0044】
つぎに、タイミング割当部26は、送信制御部32に対して、自己のサブスロット番号の割り当てを要求させる。また、タイミング割当部26は、サブスロット番号の割当要求の送信タイミングとして、タイミング設定部30に対して、設定した上り送信スロット番号と、所定のサブスロット番号とを通知する。この段階においては、まだ、固有のサブスロット番号を割り当てられていないため、所定のサブスロット番号は、他の無線装置20に割り当てられていないサブスロット番号が設定される。通信妨害を防止するためである。
【0045】
なお、センサネットワークシステム100において、いずれの無線装置20に対しても割り当てられることのないサブスロット番号(以下、「臨時サブスロット番号」と表記する。)を予め複数用意し、任意の無線装置20における割当要求、もしくは、その中継の際に、用意した臨時サブスロット番号のいずれかを使用させるようにしてもよい。このような態様は、基幹装置10において、いずれの無線装置20に対しても、臨時サブスロット番号を割り当てることが禁止され、センサネットワークシステム100に参加している無線装置20において、臨時サブスロット番号が認識されることによって実現される。このような態様をとることによって、システム内の既存の無線装置20に対する通信妨害を防止できる。
【0046】
送信制御部32は、タイミング割当部26からの指示にしたがって、送信部34を介して、サブスロット番号の割当要求を基幹装置10に向けて送信する。ここで、タイミング割当部26において検索されたホップ数が2以上の場合、当該無線装置20と基幹装置10との間に他の無線装置20が存在するため、宛先は、他の無線装置20となる。なお、他の無線装置20は、記憶部28に記憶された「検索したホップ数を含むハローパケットを報知した無線装置20の識別情報」によって識別される。
【0047】
割当要求後、受信部22は、自己の無線装置20に割り当てられたサブスロット番号を受信する。なお、一定期間を経過しても受信できなかった場合、割当要求を再送してもよい。解析部24は、自己の無線装置20に固有に割り当てられたサブスロット番号を受信部22から通知された場合、タイミング割当部26に転送し、記憶部28に記憶させる。
【0048】
タイミング設定部30は、通知されたタイミングに従って、送信部34、または、受信部22を制御する。通知されるタイミングは、上り送信スロット番号と、サブスロット番号である。タイミング設定部30は、通知された上り送信スロット番号から、下り送信スロット番号を導出する。また、タイミング設定部30は、上り送信スロット番号、下り送信スロット番号から、1を引くことによって、上り受信スロット番号、下り受信スロット番号をそれぞれ導出する。なお、タイミング設定部30は、上り/下り送信スロット番号、上り/下り受信スロット番号の全てを通知されてもよい。なお、このタイミング設定部30の処理は、参加処理、送信処理、中継処理にかかわらず、共通の処理となる。
【0049】
つぎに、送信処理時の場合について説明する。ここでの送信処理とは、自己の無線装置20が主体的に送信する場合の送信処理を指す。上り送信処理においては、センサ36からの送信要求を契機として、開始される。センサ36は、温度や湿度などのセンサデータを観測し、定期的に、送信制御部32に対して、観測したセンサデータの送信を要求する。タイミング割当部26は、タイミング設定部30に対し、特定した送信スロット番号と、当該無線装置20に固有に割り当てられたサブスロット番号とを通知して、タイミングを設定させる。送信制御部32は、送信すべきデータを送信部34を介して、基幹装置10に向けて送信する。
【0050】
下り送信処理においては、タイミング割当部26は、タイミング設定部30に対し、特定した下り送信スロット番号と、自己のサブスロット番号とを通知する。また、送信制御部32は、自己の識別番号やホップ数を含ませたハローパケットを送信部34に報知させる。
【0051】
つぎに、中継処理時の場合について説明する。まず、上り中継処理について説明する。まず、受信部22は、1つ下の層の無線装置20から中継すべきデータを受信して、解析部24に通知する。ここでの中継すべきデータは、たとえば、起点無線装置において観測されたセンサ情報やサブスロット割当要求信号などである。解析部24は、中継すべきデータから、起点無線装置を割り出して、データと共にタイミング割当部26に通知する。
【0052】
中継すべき上りデータがサブスロット割当要求である場合、起点無線装置においてサブスロットは未割当のため、タイミング割当部26は、臨時サブスロット番号をタイミング設定部30に通知する。他の無線装置20への干渉を低減するためである。また、図2(b)のサブスロット区間212に示す複数のサブスロットにおいて、サブスロット割当要求のための専用のサブスロットを予め規定しておき、そのサブスロットを用いてもよい。
【0053】
一方、中継すべき上りデータがサブスロット割当要求以外の情報、たとえば、センサ情報である場合、タイミング割当部26は、記憶部28から、起点無線装置に対応付けて記憶されているサブスロット番号を読み出して、タイミング設定部30に通知する。ここで、タイミング割当部26は、解析部24から通知された中継すべきデータを送信制御部32に転送する。送信制御部32は、転送されたデータを送信部34に送信させる。
【0054】
つぎに、下り中継処理について説明する。まず、受信部22は、1つ上の層の無線装置20から中継すべきデータを受信して、解析部24に通知する。ここでの中継すべきデータは、たとえば、起点無線装置に割り当てられるべきサブスロット番号である。
【0055】
タイミング割当部26は、中継すべきサブスロット番号と、そのサブスロット番号が割り当てられる起点無線装置を示す識別番号とを対応づけて、記憶部28に記憶する。すなわち、上位の無線装置20は、下位における1以上の無線装置20のサブスロット番号を管理することとなる。
【0056】
また、タイミング割当部26は、タイミング設定部30に、下り送信スロット番号と、中継すべきサブスロット番号そのものを中継時のサブスロット番号として通知する。衝突を防止するためである。送信制御部32は、送信部34を介して、サブスロット番号を要求した起点無線装置に向けて、起点無線装置に割り当てられるべきサブスロット番号を中継する。
【0057】
また、上り送信/下り送信において、任意の無線装置20における受信タイミングは、自己の送信タイミングの1スロット前となる。いいかえると、自己の送信タイミングを基準に、受信タイミングが規定されるため、タイミング管理が容易となる。
【0058】
上述したこれらの構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0059】
図7は、図1のセンサネットワークシステム100における動作シーケンスの例を示す図である。この動作シーケンスの例は、図3を用いて説明した例に基づいている。すなわち、第3無線装置20cと第5無線装置20eは、すでに、基幹装置10を根元とするセンサネットワークシステム100に参加しているものとする。なお、以下においては、第4無線装置20dにおいて受信されるハローパケット以外のハローパケットについては、図示を省略している。
【0060】
まず、第3無線装置20cは、ハローパケットを報知する(S10)。このハローパケットには、「ホップ数=1」を示す情報が含まれているものとする。第5無線装置20eは、ハローパケットを報知する(S12)。このハローパケットには、「ホップ数=2」を示す情報が含まれているものとする。第4無線装置20dは、第3無線装置20cと第5無線装置20eから報知されたハローパケットをそれぞれ受信する。
【0061】
第4無線装置20dは、受信したそれぞれのハローパケットに含まれるホップ数のうち、最小のホップ数を検索する(S14)。ここでは、「ホップ数=1」が最小となる。つぎに、第4無線装置20dは、検索した最小ホップ数に1を加えて、自己のホップ数を2と設定する。さらに、自己のホップ数にしたがって、上り送信スロットを特定する(S18)。
【0062】
ここで、第4無線装置20dは、特定した送信スロットのタイミングで、基幹装置10に対して、サブスロット番号の割り当てを要求する(S20)。この要求は、第3無線装置20cにおいて受信される。ここで、第3無線装置20cは、自己の上り送信スロットを設定して(S22)、基幹装置10に割当要求に係る信号を中継する(S24)。S20の送信処理とS24の中継処理とにおいて使用されるサブスロット番号は、基幹装置10が割り当てることのない臨時サブスロット番号が用いられる。このため、これらの処理は、既存の無線装置20における中継処理に干渉することはない。基幹装置10は、第3無線装置20cによって中継された割当要求を受信したことを契機として、第4無線装置20dに対して、固有のサブスロット番号を割り当てる(S26)。
【0063】
基幹装置10は、割り当てたサブスロット番号を送信するために、自己の下り送信スロットを設定して(S28)、第3無線装置20cに対して、サブスロット番号を通知する(S30)。第3無線装置20cは、受信したサブスロット番号を送信するために、自己の下り送信スロットを設定して(S32)、第4無線装置20dに対して、サブスロット番号を中継する(S34)。第3無線装置20cは、中継の際に、第4無線装置20dのサブスロット番号と、第4無線装置20dを示す情報とを対応づけて記憶してもよい。第4無線装置20dは、第3無線装置20cから受信したサブスロット番号を記憶する(S36)。
【0064】
図8は、図5の無線装置20における参加処理時の動作例を示すフローチャートである。この処理は、無線装置20の電源がオンされた場合や、経路が切断され、新たに経路を確立する場合に開始されてもよい。
【0065】
まず、無線装置20は、他の無線装置20から報知されたハローパケットを受信する(S50)。ハローパケットの受信は、所定時間が経過するまで、繰り返される(S52のN)。所定時間を経過した場合(S52のY)、無線装置20は、受信したハローパケットに含まれるホップ数のうち、最小のホップ数を検索する(S54)。つぎに、無線装置20は、検索したホップ数に1を加えて、自己の送信スロットを特定する(S56)。
【0066】
ここで、無線装置20は、割り当てた送信スロットで、サブスロット番号の割り当てを基幹装置10に要求する(S58)。この送信処理において使用されるサブスロット番号は、基幹装置10が割り当てることのない臨時サブスロット番号が用いられる。このため、既存の無線装置20における中継処理に干渉することはない。ここで、所定時間経過してもサブスロット番号を受信できなかった場合(S60のN)、受信できるまで、S58の処理を繰り返す。サブスロット番号を受信した場合(S60のY)、無線装置20は、受信したサブスロット番号を記憶する(S62)。
【0067】
図9は、図5の無線装置20における中継処理時の動作例を示すフローチャートである。このフローチャートは、図8に示した参加処理が完了した後に実施される処理である。この処理は、送信すべきデータが発生した場合や、他の無線装置20からの中継すべきデータを受信したことを契機として開始されてもよい。
【0068】
まず、無線装置20は、他の無線装置20のための中継処理、あるいは、自己の無線装置20のための送信処理のいずれであるかを判定する(S80)。中継処理である場合(S80のY)、無線装置20は、起点無線装置のサブスロット番号を読み出して、タイミングの設定をする(S82)。中継データがサブスロット番号の割り当て要求の場合、任意のサブスロット番号を設定する。一方、中継処理でない場合(S80のN)、無線装置20は、自己に割り当てられた固有のサブスロット番号を送信タイミングとして設定する(S84)。
【0069】
つぎに、無線装置20は、上り送信か下り送信かを判定する(S86)。上り送信である場合(S86のY)、無線装置20は、記憶されている上り送信スロット番号を読み出して、タイミングの設定をする(S88)。下り送信である場合(S86のN)、下り送信スロット番号を読み出して、タイミングの設定をする(S90)。タイミングの設定後、無線装置20は、送信処理を実行する。
【0070】
本実施形態によれば、ホップ数に応じて割り当てられたスロットを形成する複数のサブスロットのうち、基幹装置10との通信を要求する無線装置20に対して割り当てられたサブスロット番号示されたサブスロットにおいて、送信処理を実行することによって、衝突を回避できる。基幹装置10との間に存在する他の無線装置20の数が少なくなるように経路を選択することによって、中継回数を低減でき、通信の確実性を向上できる。自己の送信タイミングを基準に、受信タイミングを規定できるため、間欠受信等の制御を効果的に実行できる。
【0071】
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の実施形態にかかるセンサネットワークシステムの構成例を示す図である。
【図2】図2(a)は、図1のセンサネットワークシステムにおけるフレームフォーマットの構成例を示す図である。図2(b)は、図2(a)のフレームに含まれるスロットのスロットフォーマットの例を示す図である。
【図3】図1のセンサネットワークシステムの第2の構成例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態にかかるスロット割当ての例を示す図である。
【図5】図1のセンサネットワークシステムにおける送信タイミングの例を示す図である。
【図6】図1のセンサネットワークシステムの無線装置の構成例を示す図である。
【図7】図1のセンサネットワークシステムにおける動作シーケンスの例を示す図である。
【図8】図5の無線装置における参加処理時の動作例を示すフローチャートである。
【図9】図5の無線装置における中継処理時の動作例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0073】
10 基幹装置、 20 無線装置、 22 受信部、 24 解析部、 26 タイミング割当部、 28 記憶部、 30 タイミング設定部、 32 送信制御部、 34 送信部、 36 センサ、 100 センサネットワークシステム、 200 フレームフォーマット、 210 スロットフォーマット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の無線装置のうちの基幹装置を根元として、前記複数の無線装置によってツリー状に形成されたマルチホップ無線ネットワークにおいて、基幹装置との通信を要求する無線装置と、基幹装置との間の経路に含まれた無線装置であって、
基幹装置に至るまでのホップ数を取得する第1取得部と、
前記第1取得部によって取得されたホップ数に応じて、複数のタイムスロットのうちのいずれかを特定する第1特定部と、
基幹装置との通信を要求する無線装置に対して固有に規定されたサブスロットであって、タイムスロットを形成する複数のサブスロットのうちのいずれかを取得する第2取得部と、
前記第2取得部において取得したサブスロットと、前記第1特定部において特定したタイムスロットとの組み合わせによって、送信タイミングを特定する第2特定部と、
前記第2特定部において特定した送信タイミングにて、基幹装置との通信を要求する無線装置についての信号を送信する送信部と、
を備えることを特徴とする無線装置。
【請求項2】
前記第1特定部において特定したタイムスロットとは異なるタイムスロットと、前記第2取得部において取得したサブスロットとの組み合わせによって、受信タイミングを特定する第3特定部と、
前記第3特定部において特定した受信タイミングにて、基幹装置との通信を要求する無線装置についての信号を受信する受信部とをさらに備え、
前記送信部は、前記受信部によって受信した信号を中継することを特徴とする請求項1に記載の無線装置。
【請求項3】
複数の無線装置のうちの基幹装置を根元として、前記複数の無線装置によってツリー状に形成されたマルチホップ無線ネットワークにおいて、基幹装置との間で通信を実行する無線装置であって、
基幹装置に至るまでのホップ数を取得する第1取得部と、
前記第1取得部によって取得されたホップ数に応じて、複数のタイムスロットのうちのいずれかを特定する第1特定部と、
当該無線装置に対して固有に規定されたサブスロットであって、タイムスロットを形成する複数のサブスロットのうちのいずれかを取得する第2取得部と、
前記第2取得部において取得したサブスロットと、前記第1特定部において取得したタイムスロットとの組み合わせによって、送信タイミングを特定する第2特定部と、
前記第2特定部において特定した送信タイミングにて、当該無線装置についての信号を送信する送信部と、
を備えることを特徴とする無線装置。
【請求項4】
送信タイミングを特定した後に、前記第1取得部によって新たにホップ数が取得された場合、前記第2取得部において新たにサブスロットを取得させることなく、前記第2特定部は、新たに取得されたホップ数と、前記第2取得部においてすでに取得されているサブスロットとにもとづいて、送信タイミングを再特定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の無線装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−228176(P2008−228176A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−66902(P2007−66902)
【出願日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(000004330)日本無線株式会社 (1,186)
【Fターム(参考)】